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万病の元『糖尿病・メタボ・生活習慣病』を解決・糖質制限食」講演。東京。
こんにちは。
2023年11月5日(日)東京都内で、
「健康をセルフマネジメントする時代へ 
万病の元『糖尿病・メタボ・生活習慣病』
を解決する糖質制限食」

と題して、一般の方向けの講演会を開催いたします。
講師は、札幌市の西岡第一病院 麻酔科部長の清水泰行先生と私です。

清水先生は、ブログ「ドクターシミズのひとりごと」で、
豊富な文献や知識をもとに
糖質制限食を始めとして様々な情報を日々発信しておられます。


第1部は、私の「糖尿病治療のベストな選択!データと歴史が示す糖質制限食の有効性」という題の講演です。
糖質制限食の最新知識と旧石器時代のお話をします。
日本列島にヒトが住み始めたのは旧石器時代からです。
旧石器時代は約38000年前から16000年前までの約22000年間続きました。

ナウマン象、ニホンシカ、イノシシ、ウサギ・・・ などを狩猟してとり、肉食が主でした。
・・・北海道ではマンモスも食べていました。
糖質摂取比率は10%以下でしたでしょう。 
当時の日本列島は多くは亜寒帯性の針葉樹林が広がっていて、
植物性の食品は乏しく漁撈も未発達なため、大型哺乳類を主とした狩猟に依存した生活でした。
植物食は自然薯(山芋)、百合根、コケモモ、松の実、山菜などしか、ありませんでした。

私達、日本人は、この肉食を主とした22000年間で、身体を形成したので、
肉食に特化して適合していると考えられます。
スーパー糖質制限食は、この旧石器時代の食生活と同様のPFCの摂取比率です。
米を食べ始めたのは、僅か2500年前の弥生時代からなので、肉食の歴史には遠く及びません。

第2部は、
清水先生に「医療では健康は得られない ~医療の常識は本当か?~」と題して、
お話しいただきます。

講師より
「現代の生活習慣や食事は、人類の本来のものとはかけ離れてしまっています。
人間の代謝は食事と運動で変化します。
食事が間違っていれば、代謝も悪くなり、様々な疾患や症状を起こすでしょう。
糖質制限はかつてない広がりを見せていますが、日本の医療はいまだそれに逆行しています。

医療は日々進歩していると言われています。様々な治療法や薬が開発され、救われた人もいるでしょう。
しかし一方で、様々な病気が激増しています。まさにパンデミックです。
医学教育や医療は病気に対応する方向へ進むだけで、
病気にならないように予防する方向へとはほとんど進んでいません。
薬による検査の数値の正常化を目標とした医療では、
根本原因はそのままにされてしまうので、健康にはなれません。

健康を取り戻すためには、人間の本来の初期設定に戻す必要があります。
医療の常識や定説を覆し、根本から健康になるためにはどうすれば良いのか?
様々なエビデンスを提示して、糖質過剰摂取の危険性、
糖質制限で得られる大きなメリットなどについてお話させていただきます。」


ブログ読者の皆さん是非、東京講演会にご参加頂ければ、幸いです。


江部康二


以下事務局からのお知らせです。

*************

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、 ありがとうございます。

11月5日(日)東京都内で、「健康をセルフマネジメントする時代へ 万病の元『糖尿病・メタボ・生活習慣病』を解決する糖質制限食」と題して、一般の方向けの講演会を開催いたします。

講師は、札幌市の西岡第一病院 麻酔科部長の清水泰行先生と当会理事長の江部康二医師です。

第1部は、江部理事長が「糖尿病治療のベストな選択!データと歴史が示す糖質制限食の有効性」 と題してお話しします。

第2部は、清水先生に「医療では健康は得られない ~医療の常識は本当か?~」と題して、お話しいただきます。

清水先生は、健康や医療に関する定説に疑問を抱き、あまたの論文を参照しつつ考察を重ねて、ブログ「ドクターシミズのひとりごと」で精力的に情報を発信しておられ、『「糖質過剰」症候群 あらゆる病に共通する原因』(光文社新書)等のご著書も上梓されています。

また、糖質制限を実践されながら、100㎞のウルトラマラソンも走るマラソンランナーでもいらっしゃいます。

糖尿病・メタボをはじめ生活習慣病でお困りの方、健康を取り戻したい方、健康を上手にセルフマネジメントされたい方、必聴の内容です。

関東にお住まいの方をはじめ、たくさんのご参加をお待ちしております。

*当日講演会終了後に、賛助会員交流会を開催いたします。

☆講演会・賛助会員交流会情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

///////////////////ご案内/////////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催 講演会(東京)

~健康をセルフマネジメントする時代へ~
万病の元「糖尿病・メタボ・生活習慣病」を解決する糖質制限食

◆日程:2023年11月5日(日)13:40~16:30頃 ※開場・受付は、13:20~

◆会場: WATERRAS COMMON 3F「ワテラスコモンホール」

東京都千代田区神田淡路町2丁目101番地
http://www.waterrascommon.com/access.html

◆受講費:賛助会員 2,800円 / 一般(会員の方以外)3,300円

◆内容: 第1部・第2部は講演各60分程度、最後に質疑応答を予定しております。

・第1部

「糖尿病治療のベストな選択!データと歴史が示す糖質制限食の有効性」

講師: 江部 康二 医師 / (一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長

・第2部

「医療では健康は得られない ~医療の常識は本当か?~」

講師: 清水 泰行 医師 / 社会医療法人仁陽会 西岡第一病院 麻酔科部長

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<清水先生より>

現代の生活習慣や食事は、人類の本来のものとはかけ離れてしまっています。
人間の代謝は食事と運動で変化します。
食事が間違っていれば、代謝も悪くなり、様々な疾患や症状を起こすでしょう。
糖質制限はかつてない広がりを見せていますが、日本の医療はいまだそれに逆行しています。

医療は日々進歩していると言われています。様々な治療法や薬が開発され、救われた人もいるでしょう。
しかし一方で、様々な病気が激増しています。まさにパンデミックです。
医学教育や医療は病気に対応する方向へ進むだけで、病気にならないように予防する方向へとはほとんど進んでいません。
薬による検査の数値の正常化を目標とした医療では、根本原因はそのままにされてしまうので、健康にはなれません。

健康を取り戻すためには、人間の本来の初期設定に戻す必要があります。
医療の常識や定説を覆し、根本から健康になるためにはどうすれば良いのか?
様々なエビデンスを提示して、糖質過剰摂取の危険性、糖質制限で得られる大きなメリットなどについてお話させていただきます。

<清水先生ご略歴>

北海道大学医学部卒業。
『「糖質過剰」症候群 あらゆる病に共通する原因』 (光文社新書)など、これまでに3冊の著書を上梓している。
麻酔、ペインクリニック(痛み専門の治療)だけでなく、患者さんの健康的な食事の相談、糖質制限にも積極的に対応。
自身のブログ(*)では、病気および健康や運動、薬の副作用等の多くの情報を発信し続けている。
ウルトラマラソン(100km)も走るマラソンランナーでもある。
*「ドクターシミズのひとりごと」 https://promea2014.com/blog/

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

◆お申し込み方法:

★賛助会員の方:
 
事務局へメールにて、参加ご希望のイベント名をご明記の上、お申し込み下さい。

※複数名でお申し込みの場合は、全員のご氏名をご明記下さい。
※領収書の発行をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

★賛助会員入会をご希望の方:
 
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、「通信」欄に参加ご希望のイベント名(11/5東京講演会、賛助会員交流会)をご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

★一般(会員以外の方)で、講演会への参加のみご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen

■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・当日は直接各会場へお越し頂き、受付にてお名前をお伝えください。

・講演会のキャンセルは11月2日(木)までに、交流会のキャンセルは10月31日(火)までに事務局へメールにてご連絡願います。
これら以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。  
ケトン体について。ハーパー生化学。
【23/09/27 uragasumi

いつも、貴重な知識をありがとうございます。
先日、中学の友人3人で飲んだとき、医師をやっているやつだけが、
ケトン体がエネルギー源だということを知らなくて、
やはり、現在の世の中はこうなっているんだなとあらためて思いました。
こういう人に理解を深めてもらうには、
もし、論文や生理学・生化学のテキストの新しい版などの
ここに書いてあるという出典情報があると、
とても説得力があると思います。

大変ご面倒ではあるかと思いますが、
一度ご検討いただきますと、
世の中への貢献もさらに深まるかなと思います。】



こんにちは。
uragasumi さんから、ケトン体についてコメント・質問を頂きました。

なるほど、中学の友人3人で飲んだときに、
お医者さんだけが、ケトン体がエネルギー源になることを知らなかったのですね。
これは、ある意味、仕方のないことだと思います。
つまり、医学部の教育では、まずケトン体のことなどあまり習わないし、
臨床医になってからも<脂肪酸-ケトン体エネルギーシステム>
のことなど学習する機会がないからです。

一方、ハーパー生化学という医学生の教科書がありますが、
ほぼ全ての医学生が持っていると思います。

この「ハーパー・生化学」(原著27版)の訳本、
155ぺージ・図16-9の説明に、
「心臓のような肝外組織では代謝エネルギー源は次の順に好まれて酸化される。
(1)ケトン体.(2)脂肪酸.(3)グルコース」

との記載があります。
また157ページ左側27行には、
「遊離脂肪酸は肝臓、心臓、骨格筋において好まれて利用される代謝エネルギー源であ り、
グル コースの消費を節約することができる。」

とあり、
157ページ、左側38行には、
「ケトン体は、骨格筋と心筋の主要な代謝エネルギー源であり、脳のエネルギーの必要性を部分的に満たす。」
とあります。

つまり、ケトン体は、脳を含めて、肝臓以外の全ての臓器や組織で、
もっとも好まれるエネルギー源
とされています。


また、脳は、エネルギー源として、ケトン体を最も好むと、Dr.Cahillは述べています。
2006年の論文ですが、 Dr.Cahillは当時、
最もケトン体について精力的に研究されていたと認識しています。
米ハーバード大のDr.Cahillはその論文で
「多くの研究により、ヒトの脳はブドウ糖なしでケトン体だけでも
生存できると思われるが、実験的にも倫理的にも証明は難しい」

としています。(注1)
注1:Annu. Rev. Nutr. 2006. 26:1-22 FUEL METABOLISM IN STARVATION George F. Cahill, Jr.

このように、ケトン体は、とても優れものなのです。

江部康二

ケトン体も脂肪酸も血液脳関門(BBB)を通過できる。
こんにちは。

血液脳関門(BBB)はとても大事なシステムですが、諸刃の剣でもあります。
BBBは、脳の血管と脳細胞の間での物質交換を制限する機構で、
神経機能に最適な環境を常に維持するのに役立っています。
一方、BBBがあることでほとんどの薬剤が血流から脳内へ移行できないため、
脳を対象とする治療において大きな障壁となっているのです。

さて一般には長い間、
「脂肪酸は血液脳関門(BBB)を通過できないがケトン体は通過できる」
とされていましたが、近年の研究で、
脂肪酸も血液脳関門を通過できることが明らかとなりました。

夏井睦医師著「炭水化物が人類を滅ぼす」(光文社新書、2013年)の231、232ページにも記載してあるように、
少なくともEPAやDHAという有名な脂肪酸が、血液脳関門を通過していることは確実です。

1)脂肪酸は血液脳関門を通過する。
2)脂肪酸はアストロサイトのミトコンドリア内でβ酸化されてエネルギー源となる。
3)神経細胞(ニューロン)では細胞膜の原料となるがエネルギー源としては使われない。


現時点で、1)2)3)が正解と考えられます。

アストロサイト(astrocyte)とは、中枢神経系に存在するグリア細胞の1つです。

グリア細胞 ( glial cell)は神経系を構成する神経細胞ではない細胞の総称であり、
ヒトの脳では細胞数で神経細胞の50倍ほど存在しているとされています。

アストロサイトは神経細胞を支えて支持している細胞です。

毛細血管の周囲はアストロサイトの足突起に覆われていて、
神経細胞と毛細血管の間には常にアストロサイトが介在しています。

『毛細血管-アストロサイト-神経細胞』を一つの構成単位として捉えるとわかりやすいです。

脂肪酸は神経細胞の細胞膜の原料となりますが、
エネルギー源としてはほとんど使われません。

これは、エネルギー源として利用するとき、
酸素消費が一番少ないのがケトン体で次がブドウ糖であり、
脂肪酸は酸素消費が多いからと思われます。

仮説ではありますが、進化の過程で脳が酸素不足にならないように、
神経細胞のミトコンドリアは脂肪酸をエネルギー源としないように
脂肪酸を分解する酵素を減らしたと考えられます。

アストロサイトは脂肪酸を分解してケトン体を産生します。
ケトン体は神経細胞に輸送されてミトコンドリアで代謝されてエネルギー源になります。


江部康二
血糖値とホルモンの関係について
こんにちは。

今回は、血糖値とホルモンの関係について考えてみます。
まず血糖値を上昇させるホルモンとしては、糖新生を促す
グルカゴン、アドレナリン、コルチゾール、成長ホルモンがあります。
一方、血糖値を下げるホルモンは、インスリンだけです。

人体の中で、赤血球だけはミトコンドリアを持っていないので、
ブドウ糖だけが唯一のエネルギー源です。
人類の歴史において700万年間の狩猟・採集時代は、
赤血球のために血糖値を確保する必要があるので、
グルカゴンは、日常的に大活躍していたと考えられます。
アドレナリン、コルチゾール、成長ホルモンも、それぞれ、それなりに
血糖値上昇に貢献していたことでしょう。

一方、インスリンは、基礎分泌分はしっかり働いていましたが、
追加分泌は、時々手に入る、野いちごなど野生の果物、
どんぐりや栗やクルミなど堅果類(けんかるい)、山芋(自然薯)などを
食べたときだけ働いていました。

つまり、狩猟・採集時代は、グルカゴンがメインであり、
インスリンは絶対に必要なのですが、ぼちぼちのような存在でした。

副腎皮質からのコルチゾール分泌は、
視床下部-下垂体-副腎皮質系のフィードバック機構により調節されています。
例えば生体は、ストレス(飢餓、寒冷、外傷など)があると、
下垂体のACTH分泌を介して、
副腎皮質からのコルチゾール分泌を促し、
糖新生で血糖値が上昇します。
コルチゾールには糖新生作用があります。
糖質制限食を実践すると、血糖変動幅が極めて少なくなり、
全身の代謝が安定するので、
コルチゾールをはじめとして全身のホルモンバランスも安定すると考えられます。

糖質制限食を続けている場合、インスリン基礎分泌は普通に必要ですが、
インスリン追加分泌は、必要最小限で済みます。
従って、膵臓のβ細胞は充分休養できているので、元気いっぱいです。

糖質制限食は、人類700万年間の狩猟・採集時代の食生活であり、
人類本来の食事で、人類の健康食と言えます。
狩猟・採集時代は、やはりインスリンの基礎分泌は必要ですが、
追加分泌は時々程度だったと考えられます。
ブドウ糖しかエネルギー源にできない赤血球のために、
人体には血糖値確保のためのバックアップシステムが複数あります。
これに対して、血糖値を下げるのは唯一インスリンのみであり、
バックアップシステムがありません。
このように、700万年間、インスリン追加分泌は時々必要だった程度なので、
わざわざバックアップシステムを構築する必然性がなかったと考えられます。

<血糖値確保のためのバックアップシステム>
1)グルカゴン
2)アドレナリン→ストレスで分泌増加
3)コルチゾール→ストレスで分泌増加
4)成長ホルモン
5)アミノ酸からの糖新生
6)グリセロール(中性脂肪の分解産物)からの糖新生
7)乳酸からの糖新生

<血糖値を下げるのはインスリンだけ>


現代のように糖質を、頻回に摂取し、
「血糖値上昇とインスリン大量分泌」を頻回に生じるとβ細胞は疲弊していき、
インスリン分泌能力も低下していき、
40年、50年経過していくと、とうとう糖尿病発症となると考えられます。

700万年間、さほど働いていなかったβ細胞が、
農耕開始後1万年間は、結構、毎日稼働し始めて、
とくに精製炭水化物摂取後のこの200~300年は、
よく働いています。
ただ、日常的な運動(歩行、炊事、洗濯、薪割り、掃除、井戸くみなど・・・)
多かった時代は、筋肉がほどよく収縮していて、インスリンに依存することなく
血糖を取り込んでくれていたので、糖尿病も肥満も少なかったのです。

現代は、朝昼晩、3時のおやつ、夜食のラーメンと、
頻回・過剰に糖質を摂取していますので、
追加分泌インスリンは、馬車馬の如く働きづめです。
現代の食生活は、膵臓のβ細胞にとって、まさに受難の時代と言えます。

そして、インスリンは肥満ホルモンという側面があるので、
現代は肥満やメタボの人達が非常に多く存在しているわけです。

2型糖尿病は、狩猟・採集時代の700万年間は存在しなかった病気であり、
農耕開始(穀物食開始)以降に生じた新しい病気と考えられます。


江部康二
【MEC食推奨の考えvs赤肉は良くない】 の2つの考え方(がんリスクの面)。考察。
こんばんは。
【MEC食推奨の考えvs赤肉は良くない】
の2つの考え方(がんリスクの面)について、コメント・質問を頂きました。

① MEC食について 
MEC食も、基本的にはスーパー糖質制限食に近い食事療法だと思います。
一日に摂るべき食品はM(お肉)・E(卵)・C(チーズ)の三点で、
これらをしっかり食べて、
その上でさらに食べたいと思ったら他の食品(糖質を含む)も
適度にOKということです。
あとは、一口、30回は噛んで食べようということです。
ビタミンCと食物繊維の摂取に注意すれば、MEC食もOKだと思います。
ビタミンCと食物繊維の摂取には、ブロッコリー、ゴーヤ、ピーマン、カリフラワー、葉野菜など
糖質の少ない野菜を摂取するのが良いです。
カボチャや芋など、糖質の多い野菜を摂取すれば当然食後高血糖となるので、注意が必要です。  

②「赤肉は良くない」について

ご質問の「赤身肉」ですが、定義としては「赤肉」のことだと思います。
赤肉(Red meat )は、牛・豚・羊肉などの肉のことで、
脂肪分が少ない部位を示す「赤身肉」とは異なります。
 赤肉・加工肉のがんリスクについて、考察します。
まず結論ですが、「日本人の赤肉摂取量は、欧米人に比し、かなり少量であり、がんリスクの心配は少ない」と言えます。
糖質セイゲニストなら、赤肉摂取によるがんリスクは、一般人より、さらに少ないと考えられます。

2021年に、
国立がん研究センターのホームページを覗いてみました。

そのサイトで、赤肉・加工肉のがんリスクについて記載してあるので、
検討してました。

国際がん研究機関(IARC)の加工肉等の発がん性についての発表(2015年10月26日)によれば、
加工肉について「人に対して発がん性がある(Group1)」と、
主に大腸がんに対する疫学研究の十分な証拠に基づいて判定されました。
赤肉については疫学研究からの証拠は限定的ながら、
メカニズムを裏付ける相応の証拠があることから、
「おそらく人に対して発がん性がある(Group2A)」と判定しています。

これに対して、日本の国立がん研究センンターの見解は、
大腸がんの発生に関して、
日本人の平均的な摂取の範囲であれば赤肉や加工肉が大腸がんリスクに与える影響は
無いか、あっても、小さい
としています。

2013年の国民健康・栄養調査によると日本人の赤肉・加工肉の摂取量は
一日あたり63グラム(うち、赤肉は50グラム、加工肉は13グラム)で、
世界的に見て最も摂取量の低い国の一つです。

ということで、ここまでは、普通の日本人の場合は、
こと赤肉・加工肉の摂取量に関しては、気にしなくても良いということとなります。

一方、我々糖質セイゲニストはどうなのでしょう。
糖質制限食の場合、糖質を減らす分、相対的に赤肉・加工肉の摂取量も増えます。
私の場合は、魚貝類と肉類が、1:1くらいの割合です。
加工肉のハムやベーコンも時々食べます。

IARCは、赤肉は調理後の重量で週500グラム以内、加工肉はできるだけ控えるように、
と勧告しています。調理後は20%程度重量が減少するので、調理前なら、625gです。
これなら、ほぼクリアしていると思います。
魚貝類や鶏肉も普通に食べているので、欧米の赤肉中心の食事の方々に比べたら
ハードルは低いと言えます。

さらに、糖質制限食実践者なら、
<食後高血糖><食後高インスリン血症><平均血糖変動幅増大>
という三大酸化ストレスと活性酸素の産生が最小限ですむので、
発がんリスクも最小限となります。
つまり糖質セイゲニストなら、少々赤肉や加工肉を食べても安全と言えます。


江部康二


☆☆☆
以下の青字の記載は、国立がん研究センターの
情報提供
赤肉・加工肉のがんリスクについて
です。

情報提供
赤肉・加工肉のがんリスクについて

https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2015/1029/index.html
2015年10月29日
国立研究開発法人国立がん研究センター

この度の国際がん研究組織(IARC)による以下の発表について、
当センターによる解説と当センターが2011年に発表した
日本人における赤肉・加工肉摂取量と大腸がん罹患リスクについてお知らせいたします。

解説
IARC主催の10か国、22人の専門家による会議で赤肉(注1)(牛・豚・羊などの肉)、加工肉の人への発がん性についての評価が行われました。
評価は全世界地域の人を対象とした疫学研究(エビデンス)、動物実験研究、メカニズム研究からなる科学的証拠に基づく総合的な判定です。

その結果、加工肉について「人に対して発がん性がある(Group1)」と、
主に大腸がんに対する疫学研究の十分な証拠に基づいて判定されました。
赤肉については疫学研究からの証拠は限定的ながら、
メカニズムを裏付ける相応の証拠があることから、
「おそらく人に対して発がん性がある(Group2A)」と判定しています。

疫学研究からの証拠を評価する際には、複数の疫学研究を精査して、
バイアスや偶然、他の要因の影響(交絡)の可能性を否定出来る質の高い研究に、よ
り重きが置かれるため、
ここでいう十分な証拠とはそのような影響を排除した上で成立したものと言えます。
そのような影響を否定できない場合は総合判定でGroup 2A以下となります。

また、すでに2007年に世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究協会(AICR)による評価報告書で、
赤肉、加工肉の摂取は大腸がんのリスクを上げることが「確実」と判定されており、
赤肉は調理後の重量で週500グラム以内、加工肉はできるだけ控えるように、
と勧告しています。
高用量の摂取地域を含む海外の評価における結果はある程度一致しているとも言えます。

表1に分類の定義を示します。
Group1に位置付けられたものは他に喫煙やアスベストなどこれまでに100以上あります。IARCではある条件下(たとえば事故や職業などの特殊環境下での大量曝露、地域特有の食事摂取状況)であっても発がん性の有無を警告する意味において行いますので(いわゆる「ハザードの同定」)、
同じグループに分類されたものでも公衆衛生上のインパクトは要因の分布や疾病構造によります。
要因が疾病に与えるインパクトを算出する疾病負担研究プロジェクトでは喫煙に起因する全世界のがん死亡は年間100万であったのに対し、
アルコールは60万、大気汚染は20万、
加工肉では3万4千人であったことが示されています。

今回の結果を踏まえて以後どのように公衆衛生上の目標を定めるかは、
各国の赤肉などの摂取状況とその摂取量範囲でのリスクの大きさに基づいた「リスク評価」、さらには、
がんや他の疾患への影響などを踏まえて行われるべきものです。

日本人における赤肉・加工肉摂取量と大腸がん罹患リスクについて
IARCの評価の基となった全世界地域の論文の赤肉摂取の範囲はおおむね一日50グラムから100グラムで、
中には200グラム以上にわたる非常に高い地域もありました。

2013年の国民健康・栄養調査によると日本人の赤肉・加工肉の摂取量は一日あたり63グラム(うち、赤肉は50グラム、加工肉は13グラム)で、
世界的に見て最も摂取量の低い国の一つです。

当センターがん予防・検診研究センター予防研究グループでは、
国内の45歳から74歳の男女約8万人を対象に赤肉・加工肉摂取量と大腸がん罹患リスクについて追跡調査を行ったコホート研究の結果を、2011年に発表しています。

同研究は、赤肉・加工肉の摂取量に応じて低い方から高い方に5グループに分けてその後の大腸がんの発生リスクとの関連を検討した研究で、
女性では毎日赤肉を80グラム(注2)(調理前の重量。調理後は20%程度重量が減少する)以上食べるグループで結腸がんのリスクが高く、
それ以下の摂取量ではリスク上昇はみられていません。

男性では鶏肉も含む肉全体では摂取量の最も高い第5グループでリスク上昇がみられましたが、赤肉では特に関連はみられていません。
また、加工肉については男女ともに関連はみられていません。
大腸がんの発生に関して、
日本人の平均的な摂取の範囲であれば赤肉や加工肉がリスクに与える影響は
無いか、あっても、小さいと言えます。
  

江部康二



炭水化物は、タンパク質や脂質に比べて消化が悪い(遅い)?健常者と糖尿人。胃不全麻痺?
こんばんは。
糖質制限食で、真っ先に逆流性食道炎が治ったyosshy さんから、
みらい胃・大腸内視鏡クリニックの院長ブログを、以前、ご紹介頂きました。
非常に参考になりました。
胃、大腸内視鏡検査専門クリニックで、院長は福島正嗣医師です。
福島正嗣先生、ありがとうございます。

みらい胃・大腸内視鏡クリニック
https://www.endoscopyclinic-urawa.com/blog/2843/


福島正嗣医師は、長年の内視鏡専門医としての診療経験に基づき、
うどん、そば、ご飯、おかゆなどの炭水化物が、
胃での消化に最も時間がかかるとのご意見です。

研究によるデータでもご飯は10時間、パンは6時間かかるということですが、
一方、肉はあっという間に消化され、30分もあれば完了するそうです。

福島医師が、寿司を食べて5時間後の方の、胃カメラをしたところ、
寿司ネタは残っていませんでしたが、ご飯だけが残っていたそうです。
要するに、タンパク質と脂質は胃で速やかに消化されて通過していくけれど、
糖質は数時間以上も胃の中の残留して消化されにくいということです。

一般に、重湯やお粥やパンがゆなどは、消化に良いイメージがあり、
風邪のときの食事などに、よく作られますが、
実は真逆で、最も胃にもたれるメニューだったということですね。


一方、米国糖尿病学会の見解は
①「摂取後直接血糖に影響を与えるのは炭水化物のみである。
炭水化物は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、
ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。
炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」


となっています。

また
②シドニー大学のグリセミック・インデックス(GI)のサイトの記載をみても、
炭水化物は速やかに吸収されています。
GI(グリセミック・インデックス)値とは、血糖値の上がりやすさを示す指数です。
精製度の低い食べ物は一般的に「GI値が低い」といわれています。

具体的に説明しましょう。
まず、基準となるのはブドウ糖50gを摂取したときの血糖値の上昇カーブを2時間測定したグラフデータの下面積です。
次に糖質50gを含む食品(ご飯とかパンとかイモとか)を摂取した後の血糖値の上昇カーブを2時間測ります。
基準となるブドウ糖の下面積を100として、その何%にあたるかを表した数値がGI値というわけです。

 端的にいうと、GI値の数字が大きいほど食後の血糖値は上がりやすく、
数字が小さいほど血糖値が上がりにくいということです。
シドニー大学によれば、GI値は「70以上が高GI値」「56~69が中GI値」「55以下は低GI値」とされます。
以下はシドニー大学のデータです。
米の種類でも結構ばらつきます。
白米と玄米を比べてみると、
白米は75~89と高GI値、玄米は48~62と低・中GI値。

精製度の低い玄米のほうが、少し血糖値を上げにくいということになります。


福島正嗣先生 の炭水化物が胃に長く滞った症例ですが、
胃カメラをするくらいなので、
胃の機能が良くない状態だと炭水化物が胃に滞る可能性があります。


正常人で、胃の機能が健常な時は、①②が一般的と言えると思います。

さて、それでは、健常者および糖尿人における食後血糖値のピーク時間は、何時くらいなのでしょうか?
答えは、
1)耐糖能正常者24名の食後血糖値のピークは、40分から50分
2)HbA1c8%未満の患者はおおむね1時間から90分の間にピーク
3)HbA1cが8%を超える患者では2時間後にピーク

です。
なお、糖尿人の場合は、食後血糖値のピークが4~5時間後とかに、ずれたりすることもあります。
バーンスタイン医師の糖尿病の解決 正常血糖値を得るための完全ガイド
2016/5/23 リチャード・K・バーンスタイン (著), 柴田 寿彦 (翻訳)

によると、この現象は「胃不全麻痺」と呼ばれています。

バーンスタイン医師は、米国の1型糖尿病の医師で糖質制限食実践中です。
89才現在、糖尿病合併症もなく、現役医師としてお元気にお過ごしです。

<胃排泄遅延・胃不全麻痺>が年期の入った糖尿人ではありえます。
欧米人には、胃不全麻痺が結構多いようですが日本人でも当然ありえます。
胃不全麻痺のある糖尿人は、夕食を午後6時頃食べても、
胃からの排泄が遅延して吸収が遅くなり、
通常よりかなり遅れて血糖値が上昇することがあります。
そのため翌朝の空腹時血糖値が高値となることもあります。


江部康二
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健常者および糖尿人における食後血糖値のピーク時間は?
こんにちは。
外来診察で、血糖自己測定器(SMBG)を所有している糖尿病患者さんから、
「食後血糖値はいつ測定したら良いですか?」という質問が、よくあります。
これに対しては、
「自分の食後血糖値のピーク時間に検査したら良いです。」と答えます。
日曜日や休日に
<朝食前・60分後・90分後・120分後・150分後・180分後>
の血糖値を測定して、自分の食後血糖値のピーク上昇の時間帯を知っておくと便利です。

それでは、
健常者および糖尿人における食後血糖値のピーク時間は、
どのくらいなのでしょうか?

答えは、
1)耐糖能正常者24名の食後血糖値のピークは、40分から50分
2)HbA1c8%未満の患者はおおむね1時間から90分の間にピーク
3)HbA1cが8%を超える患者では2時間後にピーク


です。

ピークが、後にずれるほど、耐糖能が良くないと言えるようです。

上記データは慈恵医科大学の西村理明氏の研究結果です。(*)

西村氏はCGMを駆使して血糖の変動を研究しています。

例えば、耐糖能正常者の24人を調べたところ、
朝食後、昼食後、夕食後ともに血糖のピークは、40分から50分の時間帯に収まっていました。

西村氏は、
「スクリーニングの観点では、食後1時間の血糖値を見るのが重要なのは明らか」
とこれまでの検討から述べています。

さらに、治療目標の観点から、糖尿病患者の血糖変化も検証しています。

その結果、HbA1cが8%を超える患者では2時間後にピークがあったものの、
8%未満の患者はおおむね1時間から90分の間にピークがありました。

西村氏は、「管理目標として考える場合にも食後1時間をめどに血糖を測定するのが重要」としています。

現在、75g経口ブドウ糖負荷試験では、
糖尿病の診断としては、負荷後1時間値ではなく、
負荷後2時間値で評価しています。

一方、IDF(国際糖尿病連合)の指針は2011年に改訂され、
「食後高血糖の目標値は食後の時間にかかわらず、160mg/dL未満にする」
と変更されました。
つまり糖尿病合併症予防のためには、食後1時間値と2時間値も含めて
160mg/dl未満が目標となります。

糖尿病の早期発見には、食後2時間血糖値ではなく、
食後1時間血糖値による評価が、有用と考えられます。

私も、糖質制限食を推進する立場としては、
食後1時間血糖値を、IDFの目標のように、160mg/dl未満を目指すのが良いと思います。
スーパー糖質制限食なら、ほとんどの2型糖尿病患者においてそれが可能となります。


なお、自分の食後血糖値のピークは、休みの日などに、一度でよいので、
<食前、食後30分、食後60分、食後90分、食後120分、食後150分、食後180分>
などを測定して、知っておくと便利です。
ピークがわかれば、今後は食後血糖値のピーク時だけ測定すればよいです。

(*)
m3.com
https://www.m3.com/clinical/sanpiryoron/152762
食後血糖値、1時間か2時間か?


江部康二
「急速な血糖値・HbA1c改善」と網膜症悪化。糖質制限食は?
こんにちは。
「急速な血糖値・HbA1cの改善により、
網膜症の一時的な悪化や眼底出血を起こすことがある」

という研究報告があります。

例えば
【網膜ドットコムのサイト
に以下のQ&Aが載っています

糖尿病網膜症・糖尿病黄斑浮腫のよくある質問
Q:急に血糖値を下げると糖尿病網膜症が悪化することがあると聞きました。
  本当ですか?
A:急激な血糖コントロールは一時的に糖尿病網膜症を悪化させることが
 報告されています 1)。
 このメカニズムにはまだ不明な点が多いのですが、
 一般的に、HbA1cの改善度は1ヵ月に0.5~1%を超えないようにすることが
 推奨されています。

急激な血糖コントロールで糖尿病網膜症が悪化するケースに下記があげられます。

糖尿病網膜症で糖尿病が発見されるなど、無治療期間が長い場合
血糖コントロール不良期間が長い場合
腎症の進行により透析導入が間近、あるいは透析導入直後の場合
活動性肝疾患、血液疾患、感染症などの全身疾患を有する場合
高血圧あるいは起立性低血圧を有する場合
妊娠中
高齢者 など

1)The Diabetes Control and Commplications Trial Research Group, Arch Ophthalmol. 1998; 116(7): 874-86.
監修:名古屋市立大学 視覚科学 教授 小椋祐一郎先生】



確かに、インスリン注射やSU剤などにより急速に血糖値が改善した場合、
改善速度が速いほど、網膜症の悪化率が高かったという論文報告があります。

実際に日常臨床で、糖尿病患者を診察しておられる医師においては
経験があることと思われます。
とは言え、一時的な悪化はあっても、
長期的には血糖コントロールが良い方が網膜症にも良いということも報告されています。

それでは 糖質制限食によって、血糖値が急速に改善した場合はどうなのでしょう?
網膜症の悪化や眼底出血の心配はないのでしょうか?
実は当初、私達も糖質制限食でインスリン注射以上に速やかに、
血糖コントロールが良くなるので、このことを懸念していました。
幸い、1999年、高雄病院で糖質制限食による糖尿病治療を開始以来2023年現在まで
24年間の経験で、
糖質制限食による改善では網膜症の悪化はありませんでしたので、
今は全く心配はしていません。

しかし、

(A)インスリン注射やSU剤による急速なHbA1c改善:網膜症悪化や眼底出血あり。
   何故、網膜症の悪化や眼底出血があるのか、現時点では原因不明。

(B)糖質制限によるより急速なHbA1c改善:網膜症の悪化なし
   こちらも、何故、網膜症が悪化しないのか現時点では理由は不明。


同じようにHbA1cが改善するのに、なぜこうも違うのか、疑問が残ります。

平均血糖値(HbA1c)が同じように良くなるにもかかわらず、
インスリンやSU剤の投与による場合と糖質制限食による場合で、
このように明暗がわかれるのには、必ず理由があるはずです。

それで、以下、あくまでも仮説ですが考察してみました。
さて、今まで、長年にわたって血糖コントロールの評価基準として、
空腹時血糖値とHbA1cが使用されてきました。

しかし、近年の信頼度の高い研究により、
空腹時血糖値とHbA1cがコントロール良好でも、
糖尿病合併症は防げないことがわかってきたのです。

それどころか、糖質を普通に摂取しながら、
インスリン注射やSU剤で厳格に治療すると、
総死亡率が上昇するという信頼度の高いエビデンスが報告されました。(*)

すなわち、食後高血糖と平均血糖変動幅の増大が、最大の酸化ストレスリスクであり、
糖尿病合併症の元凶ということがわかってきたのです。
にもかかわらず、腹時血糖値とHbA1cだけによる評価では、
食後高血糖と平均血糖変動幅の増大は全く知ることができないのです。

人体は、酸化反応と抗酸化反応のバランスがとれていると、正常に機能します。
酸化反応が抗酸化反応を上まわった状態を酸化ストレスといいます。
酸化ストレスが、糖尿病合併症・動脈硬化・老化・癌・アルツハイマー・パーキンソン等、様々な疾病の元凶とされています。
このことは、世界中の医学界において、認められています。

糖質を普通に摂取しながら、インスリンやSU剤で厳格に治療してHbA1cを急速に下げると、
低血糖も起こりやすくなるし、平均血糖変動幅の増大も必ず生じます。

つまり、(A)の場合は、見かけ上はHbA1cは急速に改善したように見えても、
その実態は、「低血糖」と「平均血糖変動幅増大」という
最大の酸化ストレスリスクをともなう『質の悪いHbA1c』だったのです。
従って、網膜症悪化や眼底出血を生じた可能性が高いのです。

一方、(B)の糖質制限食でHbA1cが改善した場合には、
薬も使用していないので、「低血糖」も「平均血糖変動幅増大」もない
『質のいいHbA1c』なのです。

そのため急速なHbA1c改善にもかかわらず、網膜症の悪化がないと考えられます。
これらにより、糖質制限食の場合、急速な血糖値改善にもかかわらず、
網膜症の悪化が生じにくいと考えられます。

既にインスリン注射やSU剤を内服していて、ある時に糖質制限食を開始して、
血糖値・HbA1cが急速に改善していく場合も、
インスリン注射やSU剤の量は基本的に減量されていくし、
代謝全般も改善されていくので、糖尿病網膜症悪化は起こりにくいと思います。

糖質を摂取して、インスリンやSU剤の効能だけに依存して血糖値を下げた場合と、
糖質制限食で薬物に頼らずに自然に血糖値が改善した場合との差、
すなわち「低血糖、食後高血糖、平均血糖変動幅増大」という酸化ストレスリスクが、
両者で全く異なることがお解りいただけたでしょうか。

なお、過去の高血糖のため、すでに糖尿病網膜症が存在している時は、
糖質制限食で血糖コントロール良好を維持していれば糖尿病網膜症の進行は、
徐々に止まると思います。
そして時間をかけて、ある程度改善する可能性はあります。
しかし、糖質制限食で血糖コントロール良好となっても、
既存の糖尿病網膜症が、メキメキ治るわけではありませんので、念のため。

それから、長期の糖尿病罹病期間があって、血糖コントロールが悪かったけれど、
その時点では網膜症はないと言われていた人が、
糖質制限食を開始して血糖コントロール良好となり、
数ヶ月後眼底検査をしたら軽症単純網膜症が発見された、
というようなことがまれにあります。
これは糖質制限食開始時点で既に潜在的な網膜症はあったのが、
時間的経過で顕在化したもので、高血糖の記憶(**)によるものと思われます。
すなわち糖質制限食で網膜症になったのではなく、
過去の高血糖の借金が顕在化したものと思われます。

以上、まだ仮説ですが、それなりに説得力のある説明であると自負しています。


(*)2011/07/18 の本ブログ記事
「ACCORD試験の死亡リスクと低血糖とSMBGサブ解析2011」
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1741.html
をご参照ください。

(**)2010-11-14のブログ
「高血糖の記憶とAGE」
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1432.html
をご参照ください。


江部康二
万病の元『糖尿病・メタボ・生活習慣病』を解決・糖質制限食」講演。東京。
こんにちは。
2023年11月5日(日)東京都内で、
「健康をセルフマネジメントする時代へ 
万病の元『糖尿病・メタボ・生活習慣病』
を解決する糖質制限食」

と題して、一般の方向けの講演会を開催いたします。
講師は、札幌市の西岡第一病院 麻酔科部長の清水泰行先生と私です。

清水先生は、ブログ「ドクターシミズのひとりごと」で、
豊富な文献や知識をもとに
糖質制限食を始めとして様々な情報を日々発信しておられます。


第1部は、私の「糖尿病治療のベストな選択!データと歴史が示す糖質制限食の有効性」という題の講演です。
糖質制限食の最新知識と旧石器時代のお話をします。
日本列島にヒトが住み始めたのは旧石器時代からです。
旧石器時代は約38000年前から16000年前までの約22000年間続きました。

ナウマン象、ニホンシカ、イノシシ、ウサギ・・・ などを狩猟してとり、肉食が主でした。
・・・北海道ではマンモスも食べていました。
糖質摂取比率は10%以下でしたでしょう。 
当時の日本列島は多くは亜寒帯性の針葉樹林が広がっていて、
植物性の食品は乏しく漁撈も未発達なため、大型哺乳類を主とした狩猟に依存した生活でした。
植物食は自然薯(山芋)、百合根、コケモモ、松の実、山菜などしか、ありませんでした。

私達、日本人は、この肉食を主とした22000年間で、身体を形成したので、
肉食に特化して適合していると考えられます。
スーパー糖質制限食は、この旧石器時代の食生活と同様のPFCの摂取比率です。
米を食べ始めたのは、僅か2500年前の弥生時代からなので、肉食の歴史には遠く及びません。

第2部は、
清水先生に「医療では健康は得られない ~医療の常識は本当か?~」と題して、
お話しいただきます。

講師より
「現代の生活習慣や食事は、人類の本来のものとはかけ離れてしまっています。
人間の代謝は食事と運動で変化します。
食事が間違っていれば、代謝も悪くなり、様々な疾患や症状を起こすでしょう。
糖質制限はかつてない広がりを見せていますが、日本の医療はいまだそれに逆行しています。

医療は日々進歩していると言われています。様々な治療法や薬が開発され、救われた人もいるでしょう。
しかし一方で、様々な病気が激増しています。まさにパンデミックです。
医学教育や医療は病気に対応する方向へ進むだけで、
病気にならないように予防する方向へとはほとんど進んでいません。
薬による検査の数値の正常化を目標とした医療では、
根本原因はそのままにされてしまうので、健康にはなれません。

健康を取り戻すためには、人間の本来の初期設定に戻す必要があります。
医療の常識や定説を覆し、根本から健康になるためにはどうすれば良いのか?
様々なエビデンスを提示して、糖質過剰摂取の危険性、
糖質制限で得られる大きなメリットなどについてお話させていただきます。」


ブログ読者の皆さん是非、東京講演会にご参加頂ければ、幸いです。


江部康二


以下事務局からのお知らせです。

*************

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、 ありがとうございます。

11月5日(日)東京都内で、「健康をセルフマネジメントする時代へ 万病の元『糖尿病・メタボ・生活習慣病』を解決する糖質制限食」と題して、一般の方向けの講演会を開催いたします。

講師は、札幌市の西岡第一病院 麻酔科部長の清水泰行先生と当会理事長の江部康二医師です。

第1部は、江部理事長が「糖尿病治療のベストな選択!データと歴史が示す糖質制限食の有効性」 と題してお話しします。

第2部は、清水先生に「医療では健康は得られない ~医療の常識は本当か?~」と題して、お話しいただきます。

清水先生は、健康や医療に関する定説に疑問を抱き、あまたの論文を参照しつつ考察を重ねて、ブログ「ドクターシミズのひとりごと」で精力的に情報を発信しておられ、『「糖質過剰」症候群 あらゆる病に共通する原因』(光文社新書)等のご著書も上梓されています。

また、糖質制限を実践されながら、100㎞のウルトラマラソンも走るマラソンランナーでもいらっしゃいます。

糖尿病・メタボをはじめ生活習慣病でお困りの方、健康を取り戻したい方、健康を上手にセルフマネジメントされたい方、必聴の内容です。

関東にお住まいの方をはじめ、たくさんのご参加をお待ちしております。

*当日講演会終了後に、賛助会員交流会を開催いたします。

☆講演会・賛助会員交流会情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

///////////////////ご案内/////////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催 講演会(東京)

~健康をセルフマネジメントする時代へ~
万病の元「糖尿病・メタボ・生活習慣病」を解決する糖質制限食

◆日程:2023年11月5日(日)13:40~16:30頃 ※開場・受付は、13:20~

◆会場: WATERRAS COMMON 3F「ワテラスコモンホール」

東京都千代田区神田淡路町2丁目101番地
http://www.waterrascommon.com/access.html

◆受講費:賛助会員 2,800円 / 一般(会員の方以外)3,300円

◆内容: 第1部・第2部は講演各60分程度、最後に質疑応答を予定しております。

・第1部

「糖尿病治療のベストな選択!データと歴史が示す糖質制限食の有効性」

講師: 江部 康二 医師 / (一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長

・第2部

「医療では健康は得られない ~医療の常識は本当か?~」

講師: 清水 泰行 医師 / 社会医療法人仁陽会 西岡第一病院 麻酔科部長

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<清水先生より>

現代の生活習慣や食事は、人類の本来のものとはかけ離れてしまっています。
人間の代謝は食事と運動で変化します。
食事が間違っていれば、代謝も悪くなり、様々な疾患や症状を起こすでしょう。
糖質制限はかつてない広がりを見せていますが、日本の医療はいまだそれに逆行しています。

医療は日々進歩していると言われています。様々な治療法や薬が開発され、救われた人もいるでしょう。
しかし一方で、様々な病気が激増しています。まさにパンデミックです。
医学教育や医療は病気に対応する方向へ進むだけで、病気にならないように予防する方向へとはほとんど進んでいません。
薬による検査の数値の正常化を目標とした医療では、根本原因はそのままにされてしまうので、健康にはなれません。

健康を取り戻すためには、人間の本来の初期設定に戻す必要があります。
医療の常識や定説を覆し、根本から健康になるためにはどうすれば良いのか?
様々なエビデンスを提示して、糖質過剰摂取の危険性、糖質制限で得られる大きなメリットなどについてお話させていただきます。

<清水先生ご略歴>

北海道大学医学部卒業。
『「糖質過剰」症候群 あらゆる病に共通する原因』 (光文社新書)など、これまでに3冊の著書を上梓している。
麻酔、ペインクリニック(痛み専門の治療)だけでなく、患者さんの健康的な食事の相談、糖質制限にも積極的に対応。
自身のブログ(*)では、病気および健康や運動、薬の副作用等の多くの情報を発信し続けている。
ウルトラマラソン(100km)も走るマラソンランナーでもある。
*「ドクターシミズのひとりごと」 https://promea2014.com/blog/

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

◆お申し込み方法:

★賛助会員の方:
 
事務局へメールにて、参加ご希望のイベント名をご明記の上、お申し込み下さい。

※複数名でお申し込みの場合は、全員のご氏名をご明記下さい。
※領収書の発行をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

★賛助会員入会をご希望の方:
 
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、「通信」欄に参加ご希望のイベント名(11/5東京講演会、賛助会員交流会)をご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

★一般(会員以外の方)で、講演会への参加のみご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen

■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・当日は直接各会場へお越し頂き、受付にてお名前をお伝えください。

・講演会のキャンセルは11月2日(木)までに、交流会のキャンセルは10月31日(火)までに事務局へメールにてご連絡願います。
これら以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。  
ケトン体。スーパー糖質制限食とケトン食の違い、それぞれの役割。
【23/09/16としの  
ケトン体ケトン体について詳細なお返事誠に有難うございます!
SGLT 2阻害剤投与にて、どれくらいケトン体が上昇しているのか、興味が湧きます。
SGLT 2阻害投与中の方でも、私の患者さんでは尿ケトン体は陰性です。
(患者さんで1型の方が「時々+」になります。その時は逆にインスリン不足または糖質不足を留意しています)
先生は尿ケトン体は陽性でしょうか?
血中ケトン体が正常を超えていたら、尿ケトン体は陽性になるものでしょうか?
何回も申し訳ありません。
よろしければお返事お願いします。】



としのさん
私の尿ケトン体は、現時点では陰性です。
スーパー糖質制限食開始後の約3か月間くらいは、陽性でしたが、
その後陰性となりました。体内で効率よくケトン体を利用するようになったからだと思います。

(1)
スーパー糖質制限食では、1回の食事の糖質量を20g以下を目指します。
これは、糖尿病患者さんでも、過半数において、
食後の血糖値が160~180mg/dlを超えないようにという意図で設定しています。
 
言い換えれば、境界型やごく軽症の糖尿病なら、
1回の食事の糖質量を30~40gとしても
食後血糖値が160~180mg/dlを超えないならば、許容できるということです。
 
糖尿病ではなくて、ダイエット目的なら、
例えば、スーパー糖質制限食で、5kg減量して目標達成なので
その後はプチで体重をキープするといったパターンが考えられます。
 
(2)

ケトン食(Fが87%、PとCで合わせて13%)
スーパー糖質制限食(P32%、F56%、C12%)

です。
ケトン食は治療食です。
スーパー糖質制限食は治療食兼健康食です。
以下をご参照頂ければ幸いです。
 

古典的ケトン食は、元々、
「小児難治性てんかん」に対する治療食でした。
てんかん治療のための内服薬が、効果がないとき、
ケトン食が導入されて、かなりの効果をあげてきました。
 
ケトン食療法には、低血糖、嘔気・嘔吐、便秘・下痢、体重減少、
活動性低下などが副作用として生じる場合があります。
てんかん情報センター
http://epilepsy-info.jp/question/faq7-3/

 
一定の副作用はあり得ますが、
「GLUT1欠損症」においては、ケトン食が唯一の治療法です。
脳細胞の糖受容体は、GLUT1ですが、
その働きが良くない場合は、脳はブドウ糖をエネルギー源として
上手く利用できないので、失神、てんかん発作、発育不全などを生じます。
しかし、ケトン食なら脳はケトン体をエネルギー源とするので
普通に発育・成長が可能です。
 
ケトン食は、
メイヨークリニック(米国)のワイルダー博士によって1921年に作られました。
世界的に権威のある治療ガイドラインの
COCHRANE LIBRARY(コクランライブラリー)10年版と、
NICE(英国国立医療技術評価機構)が発行するガイドライン11年版で、
ケトン食療法は難治性小児てんかんの治療法に採用されています。
また日本でも2016年4月、難治性てんかん患者を対象に保険適用になりました。
 
 
<スーパー糖質制限食とケトン食の違い、それぞれの役割>
 
 スーパー糖質制限食とケトン食の違い、役割を考えてみます。
 
<スーパー糖質制限食>
スーパー糖質制限食とは、三食とも主食なしのおかずばかりという食事です。
スーパー糖質制限食は、糖尿病やメタボなど
さまざまな生活習慣病の予防と治療に効果があります。
高雄病院給食メニューの平均値では、
スーパー糖質制限食は糖質12%、脂質56%、タンパク質32%の割合です。
 
 糖質制限で糖質摂取が相対的に減少すると、
脂肪の分解が進んで肝臓がケトン体を作り、血液や尿の中に放出します。
高雄病院のスーパー糖質制限食を食べると、
総ケトン体の数値が400~1200~2000μmol/Lほどになる人が多いようです。
総ケトン体の基準値は26~122μmol/L です。
 
 私自身も、いつも同じような食事(スーパー糖質制限食)をしているつもりなのですが、
総ケトン体値は、200~1200まで結構ばらつきます。
ココナッツオイルやMCTオイルなど中鎖脂肪酸を摂取すると
ケトン体は上昇しやすくなります。
またケトン体の日内変動もあるようです。
ケトン食レベルの食事では、ケトン体数値は確実に上昇します。
 
<ケトン食>
 ケトン食は、本来は難治性てんかんの子供に用いられている治療食で、
究極の糖質制限食です。
米やパンなど炭水化物をできるだけ食べず、
砂糖の代わりに人工甘味料を使い、
卵、豆腐、肉、魚主体の食事に食用油を添加します。
そして「脂肪:非脂肪(たんぱく質+糖質)」の値を、
3:1~4:1に保つことを目標とします。
 
 古典的ケトン食は「脂肪:非脂肪(たんぱく質+糖質)」を表すケトン比が3:1です。
例えば、2歳くらいで930kcal/日なら、
「脂質90gに対し、非脂肪(たんぱく質+糖質)は30g」の割合です。
脂肪810kcal、非脂肪120kcalなので、脂質摂取比率は約87%と高い値です。
 
 ケトン食を実践すると、血中総ケトン体は4000~5000μmol/Lレベル、
基準値の40~50倍になりますが、インスリン作用が保たれていれば、
ケトアシドーシスにはならず、基本、安全です。
 
<ケトン食とスーパー糖質制限食の違い>
一言でいうと、
ケトン食は「治療食」
スーパー糖質制限食は「治療食兼健康食」です。
 ケトン食で血中総ケトン体が4000~5000μM/Lの高い値になると、
尿中ケトン体も常に陽性になります。
つまり、体内で利用しきれない血中ケトン体が尿中に出続けるということです。
ここまで高濃度のケトン体値は、人類の祖先もあまり経験したことがないので、
余剰の血中ケトン体が、尿中に排泄されるわけです。
 
 スーパー糖質制限食の場合、当初は尿中ケトン体は陽性ですが、
1~3カ月ほどで陰性になります。
血中総ケトン体は400~1200~2000μM/Lほどで、
心筋や骨格筋、体細胞がしっかりケトン体を利用し、
腎臓の再吸収効率も良くなるので、尿中に排泄されなくなります。
血中ケトン体がすべて体内で利用されるのです。
 
 高雄病院の給食の平均値では、スーパー糖質制限食の脂質摂取比率は56%、
たんぱく質は32%、糖質は12%です。
雑食である現世人類<ホモ・サピエンス>が狩猟・採集時代に食べていたものを
目安にした糖尿病の治療食
で、
その本質は人類本来の食事、人類の健康食と言うことができます。
すなわち、糖尿病や肥満以外にも、ほとんどの生活習慣病に有効です。
このことを思えば、
実は<糖質の頻回過剰摂取とそれに伴うインスリンの頻回過剰分泌>が生活習慣病の元凶と思われます。
 
 これに対し、ケトン食はあくまでも治療食であり、人類本来の食事ではありません。
ケトン食は、糖質制限を徹底させたもので、
スーパー糖質制限食よりさらに、糖質摂取は少なくなります。
嘔吐(おうと)、下痢、便秘など副作用も報告されています。
安全に行うにはケトン食に詳しい医師や栄養士の指導が必要です。
 
<結論>
(1)ケトン食は「治療食」
(2)スーパー糖質制限食は「治療食」かつ「人類の健康食」です。
 

 
江部康二
狩猟・採集民は農耕民より健康長寿。
こんにちは。

寿命図鑑 生き物から宇宙まで万物の寿命をあつめた図鑑
旧石器時代 13歳
縄文時代  15歳
弥生時代  18~28歳

古墳時代  25歳未満
飛鳥・奈良時代 20歳未満
平安時代  30~40歳
鎌倉時代  24歳
室町時代  16歳
安土桃山時代 34~35歳
江戸時代  31.7歳
明治時代  44歳
大正時代  43歳
昭和時代  31歳
平成時代  83歳

戦時中:昭和20年は、31歳
戦後:昭和22年、50代超え
   昭和46年、70代
 『寿命図鑑 生き物から宇宙まで万物の寿命をあつめた図鑑』 やまぐちかおり (イラスト) いろは出版 (編著)より引用 


上記は、小学校の教科書に記載されている定番の各時代の平均寿命です。
基本的には、昔になるほど短命です。
つまり、狩猟採集時代より、農耕時代のほうが、平均寿命は長いです。

しかし、平均寿命には<食糧事情><周産期死亡><飲料水と感染><環境>などが、
大きく関わってくるので、単純な比較にはは意味がありません
そこで、今回は
『狩猟採集民は農耕民より長命で健康だった』という古栄養学の研究を紹介します。

古代人の食生活を考察し、その食生活が当時の人間集団の存続に
どんな役割を果たしていたかを知ろうとする学問が
パレオ・ニュートリション(古栄養学)です。

骨で見分ける古代人の生活ぶり
http://www.wound-treatment.jp/dr/glucide_data/kagaku-asahi_1981.htm
科学朝日,41巻12号,1981年 記載の
カナダ・マックギル大教授/人類学 井川史子氏の論文


の要旨が以下の記事です。
本文は結構、長文ですが、興味ある人は、是非読んでみて下さい。

A)
ケンタッキー州,インディアン・ノール貝塚出土の285体の人骨
紀元前3400年から同2000年ころ
狩猟,漁労,植物採取をしていた人々の残した貝塚で出土

B)
ケンタッキー州,ハーディン・ビレッジ遺構出土の人骨296体
西暦1500年から1675年ころ
トウモロコシ,豆類,カボチャ類を栽培した人々が住んだ村落で出土


比較研究の条件として、
①一定数以上の人骨資料があること
②人種的条件が同じであること
③環境的条件が同じであること
④ヨーロッパ伝来の疾病が新しい要因として入っていないこと

が、前提となっています。
すなわちハーディン・ビレッジの居住期間中、
ヨーロッパ人の侵入はこの地域に関する限りはなしという前提です。

米国、ケンタッキー州で出土した、上記の①②③④の条件を全て満たす
A)B)の人骨を比較した研究です。

狩猟・漁労・採集が生業の人骨285体と 、
トウモロコシ・豆類・カボチャ栽培が生業の人骨296体を比較したところ、
狩猟採集民のほうが、農耕民より長命であったことが判明しました。
男女ともにインディアン・ノールの狩猟採取民の方が長命でした。

死亡年齢で特に対照的なのは、4歳未満の小児死亡率の分布でした。
インディアン・ノールでは、70%が新生児と12ヶ月未満の乳児でしたが、
狩猟採集民は、新生児の間引きをする習慣があるので、
その影響があると考えられます。

一方ハーディン・ビレッジではその逆で、1~3歳の幼児が60%に達っしました。
すなわち、農耕民のほうは、離乳期に入ってからが危機であることが明らかです。
ハーディン・ビレッジの農耕民はトウモロコシ粉を水溶きしたようなものを
離乳食に用いたと考えられます。
それが生涯を通じての栄養的欠陥の始まりになったと思われます。

現代でも、アフリカや中央アメリカの農耕社会では
柔らかいでんぷん質の食事が離乳食として与えられると、
下痢が始まり、各種の細菌侵入による疾患が起こり、
タンパク質欠乏症を示すことが多いとされています。

ハーディン・ビレッジの農耕民でも同様のパターンが生じて、
短命に繋がった可能性があります。

また、
40歳以上はインディアン・ノールの狩猟採取民では12%くらいでしたが
ハーディン・ビレッジでは 5%しかなく、
さらに50歳以上になると前者は5%くらいあるのに対して、
後者は1.25%くらいしかいませんでした。

即ち、トウモロコシが主食の農耕民は、1~3歳の幼児が大量に死亡するだけでなく長生きの人も、
狩猟・採集民に比し、極端に少なかったのです。


近年まで狩猟・採集に頼る生活をしていたアフリカのブッシュマンやオーストラリア原住民のアボリジニについても研究が進み、
彼らの生活は、農耕民に比べて労働時間は短く、栄養上のバランスもよく、
健康状態もすぐれてい
るらしいことが明らかになりました。
ただ、狩猟採集生活の欠陥は、
一定面積内では居住可能な人口が制限される
ことです。

農耕が始まって、土地に定着する生活が始まると人口密度が上昇していきます。
その増えた人口のエネルギー源として、
最も確実に手に入り定期的に収穫できて保存もできる穀物(小麦、米、トウモロコシなど)」に依存するようになったのは
必然的なことと言えます。
しかしながら、穀物には、糖質はタップリ含まれていますが、
タンパク質や脂質が不足
しています。
必須アミノ酸や必須脂肪酸が不足することで、免疫力が低下します。
そうなると病気に対する抵抗力も低下して、病気に感染る機会も増えて、
狩猟・採取時代より不健康になっていったと考えられます。

<人体の構成成分>
水分:60~70%
タンパク質:15~20%
脂肪:13~20%
ミネラル:5~6%
糖質:1%以下


人体の構成成分として、タンパク質と脂質はとても重要ですが、
糖質はなんと1%以下です。

そして必須脂肪酸と必須アミノ酸はありますが、必須糖質はないのです。
摂取糖質がゼロでも、肝臓や腎臓で、アミノ酸やグリセロールや乳酸から
ブドウ糖を産生するので、大丈夫なのです。


江部康二
スーパー糖質制限食とケトン体。ケトン体は悪者ではなくいい奴です。
【23/09/15 としな
ケトン体
こんにちは
先生のケトン体値はどれ程でしょうか?
以前、ケトジェニックダイエットにより
「ケトン体を使える状態になった体」のメリットをアップされていたと存じますが、
改めて「ケトン体自体」の体に及ぼす良い点を
教えていただければ嬉しいです。 】



こんにちは。
としな さんから、ケトン体ケトジェニックダイエットについて
コメント・質問を頂きました。
スーパー糖質制限食もケトジェニックダイエットの一つです。

2002年から2023年現在まで21年間<スーパー糖質制限食> を継続している
江部康二の血中総ケトン体濃度は300~800~1200μM/Lくらいです。
糖質を普通に食べている人の、総ケトン体の基準値は、「26~122μM/L」です。
スーパー糖質制限食実践中の方で、総ケトン体2000~3000μM/Lくらいの人もおられますので、
結構個人差があるように思います。

米国糖尿病学会は、2019年4月、コンセンサス・レポートにおいて
『糖質制限食は2型糖尿病で最も研究されている食事パターンの1つ』 と明言し、
2020年、2021年、2022年、2023年のガイドラインでも同様の見解です。
糖質制限食は「厳格な糖質制限食」「緩やかな糖質制限食」を共に容認しています。

厳格な糖質制限食を実践すれば、血中ケトン体は高値となり尿中ケトン体は陽性と
なりますが、米国糖尿病学会の保証つきで、問題なしということです。
このことは糖質制限食にとって大きな追い風となりました。
糖質制限食はその有効性と安全性において、米国糖尿病学会のお墨付きがあるわけで、
私としても大変心強い限りです。

ただし、
「・・・非常に低い低炭水化物食パターンを実践すると、利尿が生じ、速やかに血糖値が下がる。
それ故に、開始時には、脱水予防やインスリンと経口糖尿病薬を減らして低血糖を予防するために、
知識豊富な医師などに相談する必要がある。・・・」
との注釈がありますので、念のため。

さて、ケトン体ですが「糖尿病ケトアシドーシス」の負のイメージのため、
長い間悪者にされてきました。

しかし、近年、悪者どころか、効率のよいエネルギー源となるだけでなく
シグナル伝達因子の役割を果たしていることが明らかとなりました。(*)
またケトン体の一種である「βヒドロキシ酪酸」は、抗酸化ストレス作用を有すという知見も示されました。(*)
そして、マウスを用いた研究では、ケトン体に抗老化作用があることが認められています。

さらに、
イタリア・ピサ大学のFerranniniらと
米・カリフォルニア大学サンディエゴ校のMudaliarらは、
「Diabetes Care 2016;39:1108-1114、Diabetes Care 2016;39:1115-1122」)において
ケトン体に、臓器保護作用があるという説を提唱しました。

今回は、ケトン体の有用性と安全性について考察してみます。


A)
胎盤・臍帯のケトン体値英文論文


宗田らは、胎盤・臍帯・新生児のケトン体値に関する研究を英文で発表。
  胎盤・臍帯のケトン体値論文は、世界初と思われる。江部も共著者の一人。
胎盤のケトン体値は基準値の20~30倍、 平均2235.0μmol/L(60検体)
臍帯のケトン体値は基準値の数倍~10倍、平均779.2μmol/L(60検体)
新生児のケトン体値は、基準値の3倍~数倍、
  平均240.4μmol/L(312例、生後4日)  基準値は85 μmol/L以下。
胎盤と臍帯と新生児では、ケトン体は高値が当たり前である→安全性の担保

*Ketone body elevation in placenta, umbilical cord,newborn and mother in normal delivery  Glycative Stress Research 2016; 3 (3): 133-140
Tetsuo Muneta 1), Eri Kawaguchi 1), Yasushi Nagai 2), Momoyo Matsumoto 2), Koji Ebe 3),Hiroko Watanabe 4), Hiroshi Bando 5)


この世界初の胎盤・臍帯のケトン体値論文は、ケトン体の安全性に関するエビデンスと言えます。

B)
ヒューマン・ニュートリション第10版(医歯薬出版)2004年、P748

脳の代謝の項目に
「・・・母乳は脂肪含有量が高くケトン体生成に必要な基質を供給することができる。発達中の脳では血中からケトン体を取り込み利用できるという特殊な能力があり、新生児においてはケトン体は脳における重要なエネルギー源となっている。・・・」 
との記載がある。


ヒューマン・ニュートリションは、英国で最も権威のある人間栄養学の教科書です。
新生児においては、ケトン体は脳の重要なエネルギー源ということを明記してあるのはさすがです。
新生児において重要なエネルギー源ということは、胎児においてもケトン体が重要なエネルギー源である可能性が高いです。


ただ特殊な能力という記載ですが、小児ケトン食や絶食療法やスーパー糖質制限食実践者においては、ごく日常的に脳はケトン体を利用しています。
新生児だけでなく、小児も成人も、ごく普通に脳はケトン体を利用できると思います。

2015年2月に高雄病院に入院されて超少食療法を実践された男性は、
断食(超少食期)あけの朝で

空腹時血糖値:41mg/dl
βヒドロキシ酪酸:5562μM/

というデータでしたが、全く普通に喋って歩いて問題なく元気でした。
脳は、ケトン体を主なエネルギー源としていたと考えられます。
βヒドロキシ酪酸が5562μM/Lあったことにより、
血糖値が41mg/dlでも、元気に過ごせたと考えられます。


1984年に、私は本断食を行いました。水だけ摂取で、カロリーゼロで、塩ゼロです。
断食あけの朝で空腹時血糖値:35mg/dlでした。
やはり脳はケトン体を主なエネルギー源としいたと考えられます。


C)
EMPA-REG outcome trial

対象患者 心血管疾患のある2型糖尿病患者7,028例。
結論 心血管イベントのリスクが高い2型糖尿病患者において, 
標準治療へのempagliflozinの追加は心血管疾患による死亡,心血管イベント,
および全死亡の発症率を低下させた。
糖尿病治療薬ではじめての効果。
 
Empagliflozin, Cardiovascular Outcomes, and Mortality in Type 2 Diabetes.
N Engl J Med. 2015 Nov 26;373(22):2117-28.


ケトン体値上昇による心保護作用が
EMPA-REG outcome trialにおける好結果を生んだという仮説は、
魅力的であり、上述のようにDiabetes Careに掲載されました。

D)糖尿病 医師・医療スタッフの プラクティス
2017年Vol.34 No.1 医歯薬出版株式会社 
(*)
ケトン体は効率のよいエネルギー源となるだけでなく
シグナル伝達因子の役割を果たしている。
ケトン体の一種である「βヒドロキシ酪酸」は、抗酸化ストレス作用を有す。
マウスを用いた研究では、ケトン体に抗老化作用がある。

<考察>
A)B)C)D)を合わせて考察すると、
ケトン体の安全性と有用性は、確立されたと言えます。


江部康二

「糖尿病歴21年の医師が語る 糖質制限食は最強の糖尿病治療法」講演会開催。
こんにちは。

「糖尿病歴21年の医師が語る 糖質制限食は最強の糖尿病治療法」
と題して、一般の方向けの講演会を開催します。

講師は、江部康二 と高雄病院の橋本眞由美 管理栄養士です。
わかりやすいお話をしたいと思っています。

*橋本眞由美講師より*
「高雄病院では、1999年から糖質制限食の入院食を提供することとなり、
当初は主食なしの献立を立てるのはなかなか大変なことで、とまどいも多かったです。

一方で、リアルタイムに改善されていく患者さんの血液データを見ることで、
それまでのエネルギーコントロール食とは明らかに違うことに気づかされ、
糖質制限食の威力を感じたものです。

今回は、高雄病院の糖質制限給食や栄養指導についてご紹介しつつ、
糖質制限食を美味しく、楽しく実行するためにおさえておきたい初歩的なポイントと、
継続していく中でよく耳にする悩みや問題点、
それらに対するアドバイスや解決策についてお話ししていきます。」



私の講演は、「旧石器時代」の話がトピックになります。

今回、日本人はいつから存在していて、何を食べていたのかを、一から考察してみました。
一般的な歴史の教科書には全く書いてないので講演会に参加される皆さんもご存じない可能性が高いと思います。
実は日本列島にヒトが住み始めたのは旧石器時代からです。
旧石器時代は約38000年前から16000年前までの約22000年間続きました。
この間ナウマン象、ニホンシカ、イノシシ、ウサギ・・・などを狩猟してとり、
肉食が主であり、糖質摂取比率は10%以下だったでしょう。
北海道ではマンモスも食べていました。

当時の日本列島は大部分が亜寒帯性の針葉樹林が広がっていて、
植物性の食品は乏しく漁労も未発達なため、
大型哺乳類を主とした狩猟に依存した生活でした。
このように日本人は22000年間肉ばかり食べて身体を形成していったのであり、
肉食に特化して適合している
と言えます。

16000年前から『縄文時代』が始まり、
狩猟・採集・漁労の3本柱が生業となりました。
2002年に東京大学の米田穣氏によって、
「縄文人は地域ごとに食生活違う」ことが示されました。
縄文時代は、約13000年くらい続きました。

約2500年前から、『弥生時代』で、農耕が始まって1300年続き、
古墳時代、飛鳥時代、奈良時代、平安時代・・・と続き、現代にいたっています。
肉食の歴史が22000年間に対して、米食の歴史は、わずか2500年にすぎません。

スーパー糖質制限食を「極端な食事」と批判する人がいますが、
実は「日本史上、一番長期であった旧石器時代の食事と同等のPFC(タンパク質・脂質・糖質)比率」なのです。
つまり、スーパー糖質制限食は、日本人の標準の食事と言えます。

ブログ読者の皆さん、是非、奮って、講演会にご参加頂ければ、幸いです。


江部康二


以下事務局からのお知らせです。

*************

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、 ありがとうございます。

9月23日(土・祝)大阪市内で、「糖尿病歴21年の医師が語る 糖質制限食は最強の糖尿病治療法」と題して、一般の方向けの講演会を開催いたします。

講師は、当会理事長の江部康二 医師と高雄病院の橋本眞由美 管理栄養士です。

関西にお住まいの方をはじめ、たくさんのご参加をお待ちしております。

また、講演会終了後には、交流会を開催いたします。こちらも奮ってご参加くださいませ。

///////////////////ご案内/////////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催 講演会(大阪)

「糖尿病歴21年の医師が語る 糖質制限食は最強の糖尿病治療法」

◆日程:2023年9月23日(土・祝)14:15~16:30頃 ※開場・受付は、14:00~

◆会場:大阪大学中之島センター6階 セミナー室6E・6F
大阪市北区中之島4-3-53
https://www.onc.osaka-u.ac.jp/access/

◆受講費:賛助会員 2,300円 / 一般(会員の方以外)2,800円

◆内容:

・第1部

「美味しく、楽しく続けていただくために。高雄病院の糖質制限給食と栄養指導」

講師: 橋本 眞由美 管理栄養士 / (一財)高雄病院 栄養科

*講師より*

高雄病院では、1999年から糖質制限食の入院食を提供することとなり、当初は主食なしの献立を立てるのはなかなか大変なことで、とまどいも多かったです。

一方で、リアルタイムに改善されていく患者さんの血液データを見ることで、それまでのエネルギーコントロール食とは明らかに違うことに気づかされ、糖質制限食の威力を感じたものです。

今回は、高雄病院の糖質制限給食や栄養指導についてご紹介しつつ、糖質制限食を美味しく、楽しく実行するためにおさえておきたい初歩的なポイントと、継続していく中でよく耳にする悩みや問題点、それらに対するアドバイスや解決策についてお話ししていきます。

・第2部

「データと歴史が示す糖質制限食の有効性」

講師: 江部 康二 医師 / (一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長

*講師より*

血糖値を直接上昇させるのは三大栄養素のなかで、糖質だけです。

糖質の摂取を控えると、食後高血糖を防げ、良好な血糖コントロールが可能となります。

糖尿病治療には、従来の「カロリー制限食」ではなく「糖質制限食」が出番です。

しかし、糖質制限食を「極端な食事」と批判する人もおられます。本当にそうでしょうか。

日本列島にヒトが住み始めたのは旧石器時代からです。

旧石器時代は約38000年前から16000年前までの約22000年間続きました。

当時の日本列島は大部分が亜寒帯性の針葉樹林が広がっていて、植物性の食品は乏しく漁労も未発達なため、大型哺乳類を主とした狩猟に依存した生活でした。

ナウマン象、ニホンシカ、イノシシ、ウサギ・・・などを狩猟してとり、肉食が主であり、糖質摂取比率は10%以下だったでしょう。

このように日本人は22000年間、肉を主として食べて身体を形成していったのであり、肉食に特化して適合していると言えます。

そして、スーパー糖質制限食は、この「日本史上、一番長期であった旧石器時代の食事」と同等のPFC(タンパク質・脂質・糖質)比率です。

私も52歳での糖尿病発症以来21年間スーパー糖質制限食を続けて、内服薬・合併症なし、視力・聴力低下なし、血圧も正常で、元気な73歳を過ごしています。

今回は、日本人の食の歴史と糖質制限食の理論、糖尿病治療をはじめとする、糖質制限食の有効性と安全性について、様々な角度からお話したいと思います。

※第1部35分、第2部60分程度、最後に質疑応答を予定しております。


◇◆◇ 交流会 ◇◆◇

◆日時: 2023年9月23日(土・祝) 17:15~(2時間程度)

◆場所: ダイビル本館 1F 「ドノスティア(Donostia)」  
大阪市北区中之島3-6-32 ※講演会場から徒歩3、4分
https://kcks602.gorp.jp/

◆参加費: 賛助会員 6,000円 / 一般(会員以外の方) 6,500円

◆形式など:立食 / お食事+フリードリンク


【以下大阪講演会・交流会共通】

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝え下さい。
 
■お申し込み方法:
 
★賛助会員の方:
 
事務局へメールにて、参加ご希望のイベント名とご参加人数をご明記の上、お申し込み下さい。
※領収書の発行をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

★賛助会員入会をご希望の方:
 
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。

http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、「通信」欄に参加ご希望のイベント名(9/23大阪講演会、交流会)をご記入下さい。

http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

★一般(会員以外の方)で、講演会もしくは、講演会・交流会への参加のみご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
 
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen

■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・当日は直接各会場へお越し頂き、受付にてお名前をお伝えください。

・講演会のキャンセルは9月20日(水)までに、交流会のキャンセルは9月18日(月・祝)までに事務局へメールにてご連絡願います。
これら以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。

◇弊会イベント情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

日本列島と海峡。氷河期、氷期、間氷期。旧石器、縄文、弥生時代。
こんにちは。
2023年の夏は、非常に暑かったです。
都市化の影響が小さく地域の偏りを考慮した15地点の観測値による、
今年の日本の夏の平均気温偏差は+1.76となりました。 
これまで最も高かった2010年の+1.08を大幅に上回っています。

さて、このように、近年、地球温暖化の話題など、いろいろマスコミを賑わしていますが、
実は今は「氷河期」であることを皆さん、ご存知でしょうか?
 
大陸上に氷河が存在する時代を「氷河時代」といいます。
すなわちグリーンランドと南極に
氷床(総面積5万km²以上の氷塊の集合体)がある現代は、氷河期なのです。
 
氷床は氷河より大規模なものを言います。
地球が誕生してから、
「氷河時代」「氷河がない暖かい時代」を数回繰り返してきました。
 
氷河時代の中でも「氷期」「間氷期」があり、数万年の期間で、
大陸上の氷河が増えたり減ったりしてきました。
最後の氷期(ウルム氷期)は、約7万年前に始まり約1万6千年前に終わりました。
その後、現在は間氷期にあり比較的温暖な時代と考えられています。
 
地球上の水は、固体(氷)液体(水)気体(水蒸気)の3つに形を変えながら、
陸、海、空を循環しています。
 
氷期では、間氷期に比べて、1年の平均気温が5〜10℃ほど下がります。
寒冷になると、蒸発(じょうはつ)した海水の一部は、雪となって積もって、
やがて氷河や氷床となっていきます。
 
こうして固体の氷が大量に陸上にとり残されていくと、
海水の源である液体の水が海に流れ込む量が減少します。
そうすると、氷期には、約130mほど海位が下り
対馬(つしま)、関門(かんもん)、宗谷(そうや)、 間宮(まみや)の4海峡は陸続きとなり、
朝鮮半島やロシアとの間を、歩いて行き来できたわけです。
しかし、津軽海峡だけは水深が深いので、
一貫して北海道と本州が陸続きになることはありません
でした。
 
このように氷期には日本海が、ほぼ内海(うちうみ)になり、
外海とは隔絶した時期が一定期間あったと思われます。
日本の旧石器時代(38000年前~16000年前)は、氷期であり、
日本と大陸は陸続きの期間が多かったと考えられます。
旧石器時代から、日本列島に、ヒトが居住し始めました。
旧石器時代のご先祖は、
ナウマン象、オオツノ鹿などの大型動物を狩猟するのが主たる生業であり、
糖質はほとんど摂取していないので虫歯率はゼロでした。
北海道では、マンモスも食べていました。
 
ウルム氷期後期になり、徐々に気候が暖かくなると、海位は徐々に上昇していき、
対馬、関門、津軽、宗谷、間宮の各海峡が出現してきて
日本列島は大陸と陸続きではなくなります。
そうなるとナウマン象、マンモスは大陸から渡って来れなくなります。
その頃から縄文時代が始まります。
 
縄文時代
が16000年前~約2500年前まで続き、
狩猟・採集・漁労の3者がほぼ均等に営まれていました。
ドングリや栗などの糖質摂取のため、虫歯率は約8%と増加です。
 
その後、弥生時代が約2500年前(紀元前500年)から紀元後300年まで、続きます。
弥生時代は卑弥呼・邪馬台国時代まで約800年間続いたこととなります。
稲作で米を食べるようになり、虫歯率は約16%とさらに増加しました。
 
その後、古墳時代が、紀元後300年から始まります。
古墳時代のあとは、飛鳥時代が590年~710年までありました。
710年からは奈良時代、794年から平安時代です。
 
 
ウルム氷期が終わった後の縄文時代以降は、海位が130m上昇し
日本海は、太平洋やオホーツク海や東シナ海と5つの海峡で繋がっています。
我が国は北海道、本州、四国、九州とそれに付随する島々で成り立っていて、
島国であり、日本列島と呼ばれています。
 
間宮、宗谷、津軽、関門、対馬の各海峡の水深はどのくらいでしょう。、
間宮海峡は、深さは8~20m、
宗谷海峡は、深さは、30~70m、
津軽海峡は、140~450m、
関門海峡は、浅いところは工事で深くして、8~47m、
対馬海峡は、平均水深、90~100m
です。

間宮、宗谷、関門海峡は、かなり浅いです。
対馬海峡も、津軽海峡に比べれば浅いです。
氷期で、約130mほど海位が下がれば、
津軽以外の4海峡は、そのまま陸橋となり大陸と繋がってしまい、
日本海は、外海と交通のほとんどない内海に近い状況となります。
実は歴史上そのような時代も結構長く続いていたのです。
 
5海峡の中で、津軽海峡だけは、水深が最も浅い所でも140mあったので、
北海道と本州の間には氷期でも大河のような水路部が残り、
両岸の生物相が異なる結果となりました。
例えばマンモスは北海道までは渡ってきましたが、本州には渡れませんでした。
ナウマン象は、九州、本州、四国には渡ってきましたが、
本州から北海道には渡れませんでした。
しかしナウマン象は、シベリアから北海道に渡っていました。
このことはナウマンさんからご教示、頂きました。
ありがとうございます。


このように、九州と本州と四国は氷期には陸続きでした。
 
<各海峡の水深>
間宮海峡:深さは8~20m。
宗谷海峡:深さは30~70 m
津軽海峡:深さは140m~450m
関門海峡:最深部は水深47m。浅いところは3~6mしかなかったが、
     工事で、8~10mまで深くした。
対馬海峡:平均水深は約90~100m

 
 
江部康二
ケトジェニックダイエットとインフルエンザ
リンク・デ・ダイエット
世界の最新健康・栄養ニュース
2019.11.27 , EurekAlert 
  
ケトジェニックダイエットがインフルエンザと戦う?
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=68769&-lay=lay&-Find.html  


こんにちは。
日本では、2023年8月下旬から、インフルエンザが流行っています。
季節外れのインフルエンザの流行ですが、要注意ですね。

2119年のことですが、
『ケトジェニック食のマウスは、高炭水化物食のマウスよりも
インフルエンザウィルスに対する抵抗性が高まる』

という、とても興味深い記事が、
世界の最新健康・栄養ニュースに掲載されました。
米国イェール大学からの研究報告です。
ケトジェニックマウスは高炭水化物マウスよりも、
インフルエンザ感染時の生存率が高かったのです。

私は、52歳のときから、スーパー糖質制限食を開始して
現在73歳ですので、21年間実践中です。
血中ケトン体は常に高値です。⇒ケトジェニックダイエット

ケトジェニックダイエットは、糖質の摂取量を30~60g/日以下に抑える食事療法で、
これで血中ケトン体が高値となります。
高雄病院のスーパー糖質制限食も、ケトジェニックダイエットの範疇に入ります。

スーパー糖質制限食を開始して以降、インフルエンザに2回、罹患しました。
1回目は、12~13年位前のことでした。
同じ部屋にマスクなしで咳き込んでいる人がいて、
やむを得ず20~30分一緒にいました。
私も今更、マスクもしにくいので、マスクなしでした。
その2日後に、少し熱っぽい感じがあり、体温を測定したら37.2度でした。
咳も痰も咽頭痛も何も症状はなかったので、違うと思いましたが
調べてたらA型が陽性でした。
仕方なくタミフルを内服して、すぐに治りました。

次は、数年前で、どこで貰ったかよくわかりませんが、
やはり、やや熱っぽい気がして体温を測定したら37.2度でした。
咳も痰も咽頭痛も何も症状はなかったので、違うと思いましたが
調べてたらA型が陽性でした。
このときは、イナビルの吸入ですぐに治りました。

インフルエンザワクチンは、この間1回も打っていません。
21年間で2回、インフルエンザAに罹患したのですが、
極めて軽症ですみました。

スーパー糖質制限食(ケトジェニックダイエット)には、
インフルエンザ抵抗性を高める効果があるのかもしれませんね。



以下の緑文字は記事の要約です。
リンク・デ・ダイエット
世界の最新健康・栄養ニュース
2019.11.27 , EurekAlert 

  
ケトジェニックダイエットがインフルエンザと戦う?
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=68769&-lay=lay&-Find.html  


 肉、魚、非でんぷん質の野菜を豊富に含むケトジェニック食は、
それまでインフルエンザに対する免疫反応に関与していなかったマウスの肺のT細胞サブセットを活性化する。
それによりマウスは、
気道細胞からの粘液産生を促進して、バリア機能を改善させて
ウイルスへの抵抗性を増強させる。

研究チームがマウスで実験した結果、
ケトジェニック食を与えられたマウスは、
高炭水化物食を与えられたマウスに比べて、
インフルエンザ感染時の生存率が高かった。
これは、ケトジェニック食によって、
肺の細胞内層で粘液を生成するガンマ・デルタT細胞の放出が惹起されたためだった。

ガンマ・デルタT細胞の遺伝子を持たないマウスでは、
ケトジェニック食には保護効果がみられなかった。

「本研究が示しているのは、身体が脂肪を燃焼させてケトン体を作る方法が
インフルエンザウィルスと戦う免疫系も活性化するということだ」

https://immunology.sciencemag.org/content/4/41/eaav2026
Ketogenic diet activates protective γδ T cell responses against influenza virus infection
Science Immunology 15 Nov 2019:
Vol. 4, Issue 41, eaav2026
DOI: 10.1126/sciimmunol.aav2026



江部康二
万病の元『糖尿病・メタボ・生活習慣病』を解決する糖質制限食」講演会。東京。
こんにちは。
2023年11月5日(日)東京都内で、
「健康をセルフマネジメントする時代へ 万病の元『糖尿病・メタボ・生活習慣病』を解決する糖質制限食」
と題して、一般の方向けの講演会を開催いたします。
講師は、札幌市の西岡第一病院 麻酔科部長の清水泰行先生と私です。

第1部は、私の「糖尿病治療のベストな選択!データと歴史が示す糖質制限食の有効性」という題の講演です。
糖質制限食の最新知識と旧石器時代のお話をします。
日本列島にヒトが住み始めたのは旧石器時代からです。
旧石器時代は約38000年前から16000年前までの約22000年間続きました。

ナウマン象、ニホンシカ、イノシシ、ウサギ・・・ などを狩猟してとり、肉食が主でした。
・・・北海道ではマンモスも食べていました。
糖質摂取比率は10%以下でしたでしょう。 
当時の日本列島は多くは亜寒帯性の針葉樹林が広がっていて、
植物性の食品は乏しく漁撈も未発達なため、大型哺乳類を主とした狩猟に依存した生活でした。
植物食は自然薯(山芋)、百合根、コケモモ、松の実、山菜などしか、ありませんでした。

私達、日本人は、この肉食を主とした22000年間で、身体を形成したので、
肉食に特化して適合していると考えられます。
スーパー糖質制限食は、この旧石器時代の食生活と同様のPFCの摂取比率です。
米を食べ始めたのは、僅か2500年前の弥生時代からなので、肉食の歴史には遠く及びません。

第2部は、
清水先生に「医療では健康は得られない ~医療の常識は本当か?~」と題して、
お話しいただきます。

講師より
「現代の生活習慣や食事は、人類の本来のものとはかけ離れてしまっています。
人間の代謝は食事と運動で変化します。
食事が間違っていれば、代謝も悪くなり、様々な疾患や症状を起こすでしょう。
糖質制限はかつてない広がりを見せていますが、日本の医療はいまだそれに逆行しています。

医療は日々進歩していると言われています。様々な治療法や薬が開発され、救われた人もいるでしょう。
しかし一方で、様々な病気が激増しています。まさにパンデミックです。
医学教育や医療は病気に対応する方向へ進むだけで、
病気にならないように予防する方向へとはほとんど進んでいません。
薬による検査の数値の正常化を目標とした医療では、
根本原因はそのままにされてしまうので、健康にはなれません。

健康を取り戻すためには、人間の本来の初期設定に戻す必要があります。
医療の常識や定説を覆し、根本から健康になるためにはどうすれば良いのか?
様々なエビデンスを提示して、糖質過剰摂取の危険性、
糖質制限で得られる大きなメリットなどについてお話させていただきます。」


ブログ読者の皆さん是非、東京講演会にご参加頂ければ、幸いです。


江部康二


以下事務局からのお知らせです。

*************

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、 ありがとうございます。

11月5日(日)東京都内で、「健康をセルフマネジメントする時代へ 万病の元『糖尿病・メタボ・生活習慣病』を解決する糖質制限食」と題して、一般の方向けの講演会を開催いたします。

講師は、札幌市の西岡第一病院 麻酔科部長の清水泰行先生と当会理事長の江部康二医師です。

第1部は、江部理事長が「糖尿病治療のベストな選択!データと歴史が示す糖質制限食の有効性」 と題してお話しします。

第2部は、清水先生に「医療では健康は得られない ~医療の常識は本当か?~」と題して、お話しいただきます。

清水先生は、健康や医療に関する定説に疑問を抱き、あまたの論文を参照しつつ考察を重ねて、ブログ「ドクターシミズのひとりごと」で精力的に情報を発信しておられ、『「糖質過剰」症候群 あらゆる病に共通する原因』(光文社新書)等のご著書も上梓されています。

また、糖質制限を実践されながら、100㎞のウルトラマラソンも走るマラソンランナーでもいらっしゃいます。

糖尿病・メタボをはじめ生活習慣病でお困りの方、健康を取り戻したい方、健康を上手にセルフマネジメントされたい方、必聴の内容です。

関東にお住まいの方をはじめ、たくさんのご参加をお待ちしております。

*当日講演会終了後に、賛助会員交流会を開催いたします。

☆講演会・賛助会員交流会情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

///////////////////ご案内/////////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催 講演会(東京)

~健康をセルフマネジメントする時代へ~
万病の元「糖尿病・メタボ・生活習慣病」を解決する糖質制限食

◆日程:2023年11月5日(日)13:40~16:30頃 ※開場・受付は、13:20~

◆会場: WATERRAS COMMON 3F「ワテラスコモンホール」

東京都千代田区神田淡路町2丁目101番地
http://www.waterrascommon.com/access.html

◆受講費:賛助会員 2,800円 / 一般(会員の方以外)3,300円

◆内容: 第1部・第2部は講演各60分程度、最後に質疑応答を予定しております。

・第1部

「糖尿病治療のベストな選択!データと歴史が示す糖質制限食の有効性」

講師: 江部 康二 医師 / (一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長

・第2部

「医療では健康は得られない ~医療の常識は本当か?~」

講師: 清水 泰行 医師 / 社会医療法人仁陽会 西岡第一病院 麻酔科部長

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<清水先生より>

現代の生活習慣や食事は、人類の本来のものとはかけ離れてしまっています。
人間の代謝は食事と運動で変化します。
食事が間違っていれば、代謝も悪くなり、様々な疾患や症状を起こすでしょう。
糖質制限はかつてない広がりを見せていますが、日本の医療はいまだそれに逆行しています。

医療は日々進歩していると言われています。様々な治療法や薬が開発され、救われた人もいるでしょう。
しかし一方で、様々な病気が激増しています。まさにパンデミックです。
医学教育や医療は病気に対応する方向へ進むだけで、病気にならないように予防する方向へとはほとんど進んでいません。
薬による検査の数値の正常化を目標とした医療では、根本原因はそのままにされてしまうので、健康にはなれません。

健康を取り戻すためには、人間の本来の初期設定に戻す必要があります。
医療の常識や定説を覆し、根本から健康になるためにはどうすれば良いのか?
様々なエビデンスを提示して、糖質過剰摂取の危険性、糖質制限で得られる大きなメリットなどについてお話させていただきます。

<清水先生ご略歴>

北海道大学医学部卒業。
『「糖質過剰」症候群 あらゆる病に共通する原因』 (光文社新書)など、これまでに3冊の著書を上梓している。
麻酔、ペインクリニック(痛み専門の治療)だけでなく、患者さんの健康的な食事の相談、糖質制限にも積極的に対応。
自身のブログ(*)では、病気および健康や運動、薬の副作用等の多くの情報を発信し続けている。
ウルトラマラソン(100km)も走るマラソンランナーでもある。
*「ドクターシミズのひとりごと」 https://promea2014.com/blog/

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

◆お申し込み方法:

★賛助会員の方:
 
事務局へメールにて、参加ご希望のイベント名をご明記の上、お申し込み下さい。

※複数名でお申し込みの場合は、全員のご氏名をご明記下さい。
※領収書の発行をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

★賛助会員入会をご希望の方:
 
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、「通信」欄に参加ご希望のイベント名(11/5東京講演会、賛助会員交流会)をご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

★一般(会員以外の方)で、講演会への参加のみご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen

■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・当日は直接各会場へお越し頂き、受付にてお名前をお伝えください。

・講演会のキャンセルは11月2日(木)までに、交流会のキャンセルは10月31日(火)までに事務局へメールにてご連絡願います。
これら以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。  
糖尿病薬の使い方。メトホルミンは?
【23/09/06 としの
メトホルミン
こんにちは
久しぶりにコメントさせていただきます。

内科医のとしのです。
日本のガイドラインでは
肥満があればメトホルミンがファーストになっています(CKDや心不全が無い場合)
しかし私は、肥満の糖尿病の方には(心不全CKD無い場合でも)SGLT 2iをファーストで投与する事が多いです。
そしてコントロールが良ければメトホルミンは追加しておりません。
しかし本当にメトホルミン投与しないでいいのかな?ともやもやしています。
(コントロールつかない場合はメトホルミン追加しています)
メトホルミンにはエビデンスも多く、よく言われるように
UKPDSでは死亡や、心筋梗塞に対して30%程リスク低下もあります。

以前にも質問させて頂きましたが、先生はメトホルミンにはこだわらず、
効果のあるSGLT2iを使用しているとの事ですが、
メトホルミンについてもしよろしければ先生のお考えをお伺いしたいです。】



こんにちは。
内科医のとしのさんから
メトホルミンなど、糖尿病内服薬について、コメント・質問を頂きました。

確かに、長い間、世界で第一選択剤であった、メトホルミンの位置づけが
少し変化してきているように思います。

【しかし私は、肥満の糖尿病の方には(心不全CKD無い場合でも)SGLT 2iをファーストで投与する事が多いです。】

そうですね。
私もとしのさんと同様、SGLT2阻害薬を第一選択とすることが多いです。
理由は、単純です。
他のDPP-4阻害薬やメトホルミンなどより、良く効くからです。

2018年、アメリカ糖尿病学会(ADA)とヨーロッパ糖尿病学会(EASD)が発表したコンセンサスガイドラインでは、
メトホルミンを第一選択薬とすることが踏襲されました。
しかし、加えて最近のエビデンスに基づいて各糖尿病薬間の差別化を図ったアルゴリズムが示されました。
(DIABETES NEWS No.167「ADAとEASDからの2型糖尿病患者の高血糖管理に関するコンセンサスレポート」参照)。

また2019年9月には、
ヨーロッパ心臓病学会(ESC)とEASDの共同によるガイドラインが改訂され、
心血管病の既往があるかそのリスクが高い患者では、
メトホルミンではなく
初めからSGLT2阻害薬かGLP-1受容体作動薬を使用することが推奨さ
れています。

一方、日本糖尿病学会のJDS2019では、
Q5-2「血糖降下薬の選択はどのように行うか?」に対して
「薬物の選択は、それぞれの薬物作用の特性や副作用を考慮に入れながら、
各患者の病態に応じて行う」というステートメントが返され、
第一選択薬を特に指定しない従来の考え方が踏襲されました。
その理由として、日本人と欧米人では
2型糖尿病の病態やライフスタイルが異なることなどが挙げられています。

しかしながら、日本人においても、 SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬が、
血糖コントロールに有効で、他剤とは明白に効果に差があります。


従って、患者さんファーストという立場からは、
心血管病の既往があるかそのリスクが高い患者だけでなく、
食事療法だけでコントロール良好が達成できていない全ての糖尿病患者に、
SGLT2阻害薬かGLP-1受容体作動薬が第一選択剤と思われます。

日本の健康保険制度では、 第一選択剤としてGLP-1受容体作動薬を単独で処方すると、注釈が必要だったりします。
従って、現実の第一選択剤としては、SGLT2阻害薬ということとなります。


江部康二
「糖尿病歴21年の医師が語る 糖質制限食は最強の糖尿病治療法」講演会開催。
こんにちは。

「糖尿病歴21年の医師が語る 糖質制限食は最強の糖尿病治療法」
と題して、一般の方向けの講演会を開催します。

講師は、江部康二 と高雄病院の橋本眞由美 管理栄養士です。
わかりやすいお話をしたいと思っています。
私の講演は、「旧石器時代」の話がトピックになります。

今回、日本人はいつから存在していて、何を食べていたのかを、一から考察してみました。
一般的な歴史の教科書には全く書いてないので講演会に参加される皆さんもご存じない可能性が高いと思います。
実は日本列島にヒトが住み始めたのは旧石器時代からです。
旧石器時代は約38000年前から16000年前までの約22000年間続きました。
この間ナウマン象、ニホンシカ、イノシシ、ウサギ・・・などを狩猟してとり、
肉食が主であり、糖質摂取比率は10%以下だったでしょう。
北海道ではマンモスも食べていました。

当時の日本列島は大部分が亜寒帯性の針葉樹林が広がっていて、
植物性の食品は乏しく漁労も未発達なため、
大型哺乳類を主とした狩猟に依存した生活でした。
このように日本人は22000年間肉ばかり食べて身体を形成していったのであり、
肉食に特化して適合している
と言えます。

16000年前から『縄文時代』が始まり、
狩猟・採集・漁労の3本柱が生業となりました。
2002年に東京大学の米田穣氏によって、
「縄文人は地域ごとに食生活違う」ことが示されました。
縄文時代は、約13000年くらい続きました。

約2500年前から、『弥生時代』で、農耕が始まって1300年続き、
古墳時代、飛鳥時代、奈良時代、平安時代・・・と続き、現代にいたっています。
肉食の歴史が22000年間に対して、米食の歴史は、わずか2500年にすぎません。

スーパー糖質制限食を「極端な食事」と批判する人がいますが、
実は「日本史上、一番長期であった旧石器時代の食事と同等のPFC(タンパク質・脂質・糖質)比率」なのです。
つまり、スーパー糖質制限食は、日本人の標準の食事と言えます。

ブログ読者の皆さん、是非、奮って、講演会にご参加頂ければ、幸いです。


江部康二


以下事務局からのお知らせです。

*************

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、 ありがとうございます。

9月23日(土・祝)大阪市内で、「糖尿病歴21年の医師が語る 糖質制限食は最強の糖尿病治療法」と題して、一般の方向けの講演会を開催いたします。

講師は、当会理事長の江部康二 医師と高雄病院の橋本眞由美 管理栄養士です。

関西にお住まいの方をはじめ、たくさんのご参加をお待ちしております。

また、講演会終了後には、交流会を開催いたします。こちらも奮ってご参加くださいませ。

///////////////////ご案内/////////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催 講演会(大阪)

「糖尿病歴21年の医師が語る 糖質制限食は最強の糖尿病治療法」

◆日程:2023年9月23日(土・祝)14:15~16:30頃 ※開場・受付は、14:00~

◆会場:大阪大学中之島センター6階 セミナー室6E・6F
大阪市北区中之島4-3-53
https://www.onc.osaka-u.ac.jp/access/

◆受講費:賛助会員 2,300円 / 一般(会員の方以外)2,800円

◆内容:

・第1部

「美味しく、楽しく続けていただくために。高雄病院の糖質制限給食と栄養指導」

講師: 橋本 眞由美 管理栄養士 / (一財)高雄病院 栄養科

*講師より*

高雄病院では、1999年から糖質制限食の入院食を提供することとなり、当初は主食なしの献立を立てるのはなかなか大変なことで、とまどいも多かったです。

一方で、リアルタイムに改善されていく患者さんの血液データを見ることで、それまでのエネルギーコントロール食とは明らかに違うことに気づかされ、糖質制限食の威力を感じたものです。

今回は、高雄病院の糖質制限給食や栄養指導についてご紹介しつつ、糖質制限食を美味しく、楽しく実行するためにおさえておきたい初歩的なポイントと、継続していく中でよく耳にする悩みや問題点、それらに対するアドバイスや解決策についてお話ししていきます。

・第2部

「データと歴史が示す糖質制限食の有効性」

講師: 江部 康二 医師 / (一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長

*講師より*

血糖値を直接上昇させるのは三大栄養素のなかで、糖質だけです。

糖質の摂取を控えると、食後高血糖を防げ、良好な血糖コントロールが可能となります。

糖尿病治療には、従来の「カロリー制限食」ではなく「糖質制限食」が出番です。

しかし、糖質制限食を「極端な食事」と批判する人もおられます。本当にそうでしょうか。

日本列島にヒトが住み始めたのは旧石器時代からです。

旧石器時代は約38000年前から16000年前までの約22000年間続きました。

当時の日本列島は大部分が亜寒帯性の針葉樹林が広がっていて、植物性の食品は乏しく漁労も未発達なため、大型哺乳類を主とした狩猟に依存した生活でした。

ナウマン象、ニホンシカ、イノシシ、ウサギ・・・などを狩猟してとり、肉食が主であり、糖質摂取比率は10%以下だったでしょう。

このように日本人は22000年間、肉を主として食べて身体を形成していったのであり、肉食に特化して適合していると言えます。

そして、スーパー糖質制限食は、この「日本史上、一番長期であった旧石器時代の食事」と同等のPFC(タンパク質・脂質・糖質)比率です。

私も52歳での糖尿病発症以来21年間スーパー糖質制限食を続けて、内服薬・合併症なし、視力・聴力低下なし、血圧も正常で、元気な73歳を過ごしています。

今回は、日本人の食の歴史と糖質制限食の理論、糖尿病治療をはじめとする、糖質制限食の有効性と安全性について、様々な角度からお話したいと思います。

※第1部35分、第2部60分程度、最後に質疑応答を予定しております。


◇◆◇ 交流会 ◇◆◇

◆日時: 2023年9月23日(土・祝) 17:15~(2時間程度)

◆場所: ダイビル本館 1F 「ドノスティア(Donostia)」  
大阪市北区中之島3-6-32 ※講演会場から徒歩3、4分
https://kcks602.gorp.jp/

◆参加費: 賛助会員 6,000円 / 一般(会員以外の方) 6,500円

◆形式など:立食 / お食事+フリードリンク


【以下大阪講演会・交流会共通】

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝え下さい。
 
■お申し込み方法:
 
★賛助会員の方:
 
事務局へメールにて、参加ご希望のイベント名とご参加人数をご明記の上、お申し込み下さい。
※領収書の発行をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

★賛助会員入会をご希望の方:
 
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。

http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、「通信」欄に参加ご希望のイベント名(9/23大阪講演会、交流会)をご記入下さい。

http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

★一般(会員以外の方)で、講演会もしくは、講演会・交流会への参加のみご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
 
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen

■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・当日は直接各会場へお越し頂き、受付にてお名前をお伝えください。

・講演会のキャンセルは9月20日(水)までに、交流会のキャンセルは9月18日(月・祝)までに事務局へメールにてご連絡願います。
これら以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。

◇弊会イベント情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

血糖コントロールと糖質制限食と内服薬。その2。
【日付 名前 23/09/06  倉田

分かり易い解説、ありがとうございました。
申し訳ありませんが、再度、追加の質問させて頂きますことをお許しください。
それは内服薬の効果についてです。
私は、基本的には薬を必要としない程度の状態になってはいますが、
早朝空腹時血糖値が130mg以上になる場合は、
測定直後かその日の就寝前に薬を飲むことにしています。
そうすると、翌朝は基準値内に収まることが多いです。

ただ、よく分からないのは、130mg以上の時に、
薬を飲むと5時間後くらいには血糖値が20~30mg程度下がるようですが、
例えば就寝前に110mg程度であった場合は、
6時間後の早朝は103mg程度にしかなりません。
質問は、血糖値というものは、低い状態からは薬をのんでも、
それほど下がらないものでしょうか、ということです。

また、痛み止めなどは30分後くらいから効き目が出てきますが、
血糖降下薬はどのくらいの時間で効果が出て、
効果はどのくらい持続するものでしょうか。
そして、スーグラとメトグルコの効果の違いはどうでしょうか。
これらの明確なデータはあるのでしょうか。
さらに、血糖値は絶食時間を延ばしさえすれば、
薬を飲まなくても確実に下がるものでしょうか。
このあたりのケトン体と糖新生の作用メカニズムがよくわかりません。

質問は以上ですが、患者は医師と同程度の知識は必要ないという説明を、
江部先生の優しいアドバイスとして受けとめましたが、
私としては、江部先生の著書を読み、
完全ではないですが理論的にもある程度理解したからこそ
確信をもってスーパー糖質制限を実行できているわけです。

そうでなければ、多くの理解のない医師のいいなりになっています。
その意味でも、先生の著書を理論的にもできる限り理解していることが、
糖質制限に確信を持って持続することに役立っています。
ここで改めて、江部先生の著書に心より感謝申し上げたいと思います。】



【患者は医師と同程度の知識は必要ないという説明を、
江部先生の優しいアドバイスとして受けとめましたが、
私としては、江部先生の著書を読み、
完全ではないですが理論的にもある程度理解したからこそ
確信をもってスーパー糖質制限を実行できているわけです。

そうでなければ、多くの理解のない医師のいいなりになっています。
その意味でも、先生の著書を理論的にもできる限り理解していることが、
糖質制限に確信を持って持続することに役立っています。】



倉田 さん

失礼しました。
仰る通りです。
可能ならば、理論的にも理解した上で、糖質制限食を実践することがベストです。

まずは内服薬ですが、スーグラだけで充分です。
メトグルコは良い薬ですが、効果はスーグラに比べるとはるかに弱いので、
内服する意味がほとんどありません。
薬は少ないほど良いのです。

スーグラには、血糖改善以外に
<心臓・腎臓・脳>保護作用もあります。


【よく分からないのは、130mg以上の時に、
薬を飲むと5時間後くらいには血糖値が20~30mg程度下がるようですが、
例えば就寝前に110mg程度であった場合は、
6時間後の早朝は103mg程度にしかなりません。
質問は、血糖値というものは、低い状態からは薬をのんでも、
それほど下がらないものでしょうか、ということです。】


ご指摘通りです。
スーグラは、血糖値が高いときのほうが効果が顕著にでる薬です。


【痛み止めなどは30分後くらいから効き目が出てきますが、
血糖降下薬はどのくらいの時間で効果が出て、
効果はどのくらい持続するものでしょうか。】


スーグラは、内服後30分以内に効果がでます。
メトグルコは、速効性はない薬です。


【血糖値は絶食時間を延ばしさえすれば、薬を飲まなくても確実に下がるものでしょうか。
このあたりのケトン体と糖新生の作用メカニズムがよくわかりません。】


絶食時間が長くても、早朝空腹時血糖値が下がらないのが「暁現象」(☆)です。
糖尿病の罹病期間がながいほど「暁現象」が生じやすくなります。
暁現象は、明け方の4時や5時や6時に、肝臓が糖新生して、
それを糖尿病の人はインスリン作用が不足していて制御できないために起こります。


江部康二


(☆)「暁現象」に関しては、以下の本ブログ記事をご参照頂ければ幸いです。

暁現象の改善に、インターバル速歩、ながらジョギング。
2021年11月26日 (金)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-5801.html
血糖コントロールと糖質制限食と内服薬
【23/09/03 倉田
詳細な解説ありがとうございました
江部先生、非常に詳細な解説をしていただき大変参考になっています。
ありがとうございます。
とはいえ、血糖値の動きは非常に複雑で、
それを正確に理解するのは非常に難しいことが先生の解説でもよくわかります。
先生の解説も相当専門的で正確に理解するのもかなり難しく感じます。

先生がおっしゃるように、まさに、
「たかが血糖値、されど血糖値、一筋縄ではいかない」と改めて実感している次第です。
私は血糖値を毎日頻繁に測定していますが、
そうするとその動きに翻弄させられることもしばしばあります。
一体これをどう考え、どうコントロールすればよいのかと。

スーパー糖質制限だけは自力で確実に実行できることで、
そしてその効果は抜群ですので、それはそれで継続すればよいと思いますが、
血糖値に影響しているらしい糖新生、ホルモンなどの作用を
自力でコントロールすることはできません。

その点で、運動は健康に基本的によいとされていますが、
場合によってはかえって血糖値が上昇することがあるとなると、どうすればよいのか。
運動自体は体力維持のためにも一般的には良いはずので、
適度な運動はしたほうがよいと思いますが、
血糖値に良い作用をする自分に適度な運動とはどのようなものか。

また、ストレスでも血糖値が上昇するとなれば、
ストレスは無意識の場合もあるので、そのコントロールもなかなか難しい。
こう考えると、血糖値のコントロールは、一筋縄ではいきません。

で、これは、いくら考えても容易には
自由にコントロールできないのは間違いないようなので、
とにかくスーパー糖質制限の効果を信頼して、
それにより食後1,2時間後血糖値が140mg以下には収まる限り、
早朝空腹時血糖値が130mg以上になる場合だけは、
内服薬を飲むということにするという方針でよいかと考えていますが、
先生のお考えは如何なものでしょうか。

また、薬を飲む場合、現在は、
スーグラとメトグルコをそれぞれ一日1錠使用していますが、
先生が推奨される、それより効果的な薬はあるでしょうか。

私は当初、治療を受けた医師からSU剤を処方されていましたが、
江部先生の推奨により、別の医師からスーグラを処方してもらい今に至っています。
医療薬は医師の処方が必要ですが、
江部先生レベルの理解と説明ができる医師は周辺には皆無に近いので、
医師の選択には苦労しています。】


こんにちは。
倉田さんから、<血糖コントロールと糖質制限食と内服薬>
について、再度コメント・質問を頂きました。

【血糖値の動きは非常に複雑で、
それを正確に理解するのは非常に難しいことが先生の解説でもよくわかります。
先生の解説も相当専門的で正確に理解するのもかなり難しく感じます。
・・・私は血糖値を毎日頻繁に測定していますが、
そうするとその動きに翻弄させられることもしばしばあります。
一体これをどう考え、どうコントロールすればよいのかと。】


なるほど。
そうですね。
わかりやすい解説をすることを心がけていますが
やはり、まだ難しいところがあるのですね。

ただ、患者さんは、医師と同様の血糖に関する知識を有する必要はありません。
重要なのは、糖尿病合併症を起こさないことです。

そのためには
①食後高血糖
②平均血糖変動幅増大

を起こさないことが肝要です。
この二つは活性酸素を発生させて「酸化ストレス」を生じるので
おおいに問題なのです。
酸化ストレスがあると、<糖尿病合併症、がん、アルツハイマー病、動脈硬化、パーキンソン病>等の元凶となります。

スーパー糖質制限食を実践していれば、
①食後高血糖、②平均血糖変動幅増大
は最小限ですむので、酸化ストレスも最小限ですみます。
すなわち、理屈は理解していなくても、「スーパー糖質制限食」 を実践していれば
<糖尿病合併症、がん、アルツハイマー病、動脈硬化、パーキンソン病>等は
予防できるのです。


【スーパー糖質制限だけは自力で確実に実行できることで、
そしてその効果は抜群ですので、それはそれで継続すればよいと思いますが、
血糖値に影響しているらしい糖新生、ホルモンなどの作用を
自力でコントロールすることはできません。】


ご指摘通り、糖新生、ホルモンなどの作用を自力でコントロールすることはできないので
早朝空腹時血糖値の高値(暁現象) だけは糖質制限食実践でも、
コントロールしにくいのです。


【早朝空腹時血糖値が130mg以上になる場合だけは、
内服薬を飲むということにするという方針でよいかと考えています。】

それでよいです。スーグラ内服だけで効果があると思います。


【運動は健康に基本的によいとされていますが、
場合によってはかえって血糖値が上昇することがあるとなると、どうすればよいのか。
運動自体は体力維持のためにも一般的には良いはずので、
適度な運動はしたほうがよいと思いますが、
血糖値に良い作用をする自分に適度な運動とはどのようなものか。】


万人向けで、一番簡単に実行できて効果も証明されているのが
「インターバル速歩」です。
一言で言えば、3分間の速歩きを5セットするだけです。
以下の本ブログ記事をご参照頂ければ幸いです。

「2千歩でも速歩でも効果 ウォーキングの研究」。インターバル速歩がより簡単。
2022年11月16日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-6133.html



【ストレスでも血糖値が上昇するとなれば、
ストレスは無意識の場合もあるので、そのコントロールもなかなか難しい。
こう考えると、血糖値のコントロールは、一筋縄ではいきません。】


走ったり、怒ったりの「急性のストレス」でアドレナリンが分泌されて、
糖新生により血糖値が上昇します。
しかし、これは一過性のものなので
糖尿病合併症に繋がるような慢性の高血糖ではないので心配ないです。


【とにかくスーパー糖質制限の効果を信頼して、
それにより食後1,2時間後血糖値が140mg以下には収まる限り、
早朝空腹時血糖値が130mg以上になる場合だけは、
内服薬を飲むということにするという方針でよいかと考えています。】


国際糖尿病連合によれば、食後1時間・2時間血糖値を160mg/dl未満にすれば
糖尿病合併症の予防が可能としています。
また、日本糖尿病学会によれば、早朝空腹時血糖値を130mg/dl未満にすれば
糖尿病合併症の予防になるとしています。


【私は当初、治療を受けた医師からSU剤を処方されていましたが、
江部先生の推奨により、別の医師からスーグラを処方してもらい今に至っています。
医療薬は医師の処方が必要ですが、
江部先生レベルの理解と説明ができる医師は周辺には皆無に近いので、
医師の選択には苦労しています。】


「日本糖質制限医療推進協会・提携医療機関」
https://www.toushitsuseigen.or.jp/med-institution

の医師の皆さんなら
糖質制限食への理解もあるし、SU剤は中止という方針も納得しておられます。
お近くの提携医療機関にて相談して頂ければ幸いです。


江部康二
【医師が教える】 糖質制限すると体脂肪がメラメラ燃える体質になるワケ
おはようございます。
ダイヤモンド・オンラインに以下の記事が掲載されました。
ブログ読者の皆さん、詳細は記事をご覧いただければ幸いです。

江部康二


【医師が教える】
糖質制限すると体脂肪がメラメラ燃える体質になるワケ

https://diamond.jp/articles/-/326973 

江部康二
ライフ・社会内臓脂肪がストンと落ちる食事術2023.9.3 4:47



TBS系『金スマ ~中居正広の金曜日のスマイルたちへ~』で
「番組史上最も楽して痩せる食事術」として紹介され、
爆発的な反響をみせた『内臓脂肪がストン!と落ちる食事術』(ダイヤモンド社)。

美味しいものをお腹いっぱい食べて、なんならお酒も飲めるのに、
運動なしでも痩せられるという驚きの食事術。
この食事術を、やはり運動なしで半年間実践して10kg痩せた経験があり、
現在70代にして20代の頃の体重をキープしている著者・江部康二医師が、
もう2度と太らない医学的に正しいダイエット法を伝授!

ひもじくなるようなカロリー制限は一切ナシ
お腹いっぱい食べていいし、筋トレもジョギングもしなくていい。
その体脂肪、運動ナシで落とす方法を教えましょう!

※本稿は、『内臓脂肪がストン!と落ちる食事術』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。



糖質制限は
持久系競技でも効果的


糖質制限すると
脂肪燃焼体質になる



血糖調節システム。空腹時、食後、正常人、糖尿人。2023年9月。
【23/09/02 倉田 
血糖値変動の不安定さについて血糖値の変動についてどうもよく理解できないところがあるので、
江部先生のお考えをお聞きしたいと思い連絡させて頂きました。

スーパー糖質制限を実行しているおかげで、薬を飲まなくても早朝空腹時血糖値が基準内に収まる状態に一応なっていますが、
確実ではなくやや不安定な状態です。
かなりの期間、100mg前後の値が続いた後、糖質制限は同じようにしているはずなのに、
なぜか基準値を超える時期が続くことがあります。

ひとつは、暁現象と考えてよいのかもしれませんが、
就寝前に薬(スーグラ又はメトグリコ)を飲むと基準値内に収まることが多いです。
しかし、それも確実ではなく、薬を飲んでも、睡眠不足が原因ということもあるのか、
早朝空腹時血糖値がかなり高いこともあります。

糖新生が原因と理解してよいのかも知れませんが、
これは糖尿人だから、このように不安定な状態になるのか、
それとも正常人でも、色々な原因で、空腹時血糖が高くなることがあるのでしょうか。
いずれにしても、空腹時血糖値が基準値より高い状態が続く場合は、
薬でコントロールしたほうがよいでしょうか、という点をお聞きしたいです。】



こんにちは。倉田 さんから、
血糖値変動の不安定さについて、コメント・質問を頂きました。

【これは糖尿人だから、このように不安定な状態になるのか、
それとも正常人でも、色々な原因で、空腹時血糖が高くなることがあるのでしょうか。】


糖尿人も正常人も、様々な要因で空腹時血糖値が高くなることがあります。
夏と冬で、血糖値が異なる人もいます。
米国の糖尿病退役軍人285,705人の研究で、
A1c値は冬に高く、夏に低く、0.22の差がありました。
HbA1cは過去1~2ヶ月の平均血糖値の指標です。

つまり28万人という大規模な研究では、
平均血糖値は冬に高く、夏に低いということとなります。

【いずれにしても、空腹時血糖値が基準値より高い状態が続く場合は、
薬でコントロールしたほうがよいでしょうか、という点をお聞きしたいです。】


日本糖尿病学会の基準では、合併症予防のためには、空腹時血糖値130mg/dl未満を目標としています。
従って、必要なら内服薬を飲んで、空腹時血糖値130mg/dl未満を目指すのが良いです。


さて、それでは、今回は、血糖調節システムについて検討してみます。
人体の血糖調節は、なかなか精妙で複雑なシステムにより維持されています。
血糖値は、

「食事」「肝臓によるグリコーゲン分解・糖新生と糖の取り込み」
「運動」「ストレス」「インスリン・グルカゴンなどホルモン」「女性の生理」・・・


などなど、いろいろな要素が合わさって調節されています。


1) 空腹時

食物吸収が終了した直後(食事開始2時間後)には、肝臓のグリコーゲン分解が、
循環血液中に入るブドウ糖の主要な供給源です。
食後数時間が経過し、絶食状態が持続すると、血糖値維持のために、
筋肉など多くの組織のエネルギー源は、ブドウ糖から脂肪酸やケトン体に変わります。
そして、ブドウ糖の供給源は、肝のグリコーゲン分解から糖新生(*)に切り替わります。
なお、筋肉には「グルコース6リン酸→グルコース」 とする回路がないので
筋肉中のグリコーゲンからはグルコース(ブドウ糖)は作れません。
つまり筋肉中のグリコーゲンは筋肉細胞のみのエネルギー源であり血糖にはなりません。

2) 主食摂食時(糖質あり)

血糖値を直接上昇させるのは、糖質・脂質・タンパク質のうち、糖質だけです。
糖質摂食時には、消化管から吸収されたブドウ糖は、門脈血からまず肝臓に約50%取り込まれ、
それ以外が血液の大循環に回ります。
肝細胞でのブドウ糖取り込み自体は、糖輸送体Glut2(**)を介して行われ、
インスリン追加分泌とは関係ありません。
しかし、肝に取り込まれたブドウ糖は、インスリンによりグリコーゲンとして蓄えられます。
糖質を摂取して血糖値が上昇すれば、正常人では速やかにインスリンが追加分泌されます。
この場合、追加分泌は基礎分泌の数倍~30倍レベルの大量となります。
例えば基礎分泌が5μU/mlなら追加分泌は、30~150μU/mlとかです。
肝臓に取り込まれなかったブドウ糖は、肝静脈から血中に入り、
動脈血中に入ったブドウ糖は、インスリン追加分泌により細胞表面に移動した糖輸送体GLUT4により、
骨格筋細胞や脂肪細胞に取り込まれます。
骨格筋が、約70%の血糖を取り込みます。
これにより血糖値も速やかに下がります。

筋肉中に取り込まれた血糖は、エネルギー源として使われ、残りはグリコーゲンとして蓄えられます。
取り込まれず余った血糖は、インスリンにより脂肪組織か肝臓に取り込まれ、中性脂肪に変換され蓄えられます。

インスリン濃度が高いと、脂肪細胞の毛細血管にあるリポ蛋白リパーゼが活性化されて、
血液中の中性脂肪が分解されて、脂肪酸とグリセロールになります。
脂肪酸は、筋肉や体細胞や脂肪細胞のエネルギー源となります。
グリセロールはほとんどエネルギー源にはなりませんが、肝臓での糖新生の原料となります。
余剰の脂肪酸は、脂肪細胞に取り込まれて、中性脂肪として蓄えられます。

インスリンは、中性脂肪の合成を促進し、中性脂肪の分解を抑制します。
インスリンが肥満ホルモンたる所以です。

糖尿人では、<肝臓のグリコーゲン分解と糖新生>が摂食時にも抑制されにくいので、食後高血糖となります。
また糖尿人は、門脈血からの肝臓のブドウ糖取り込みも低下しているので、この面でも食後高血糖を起こしやすいのです。

さらに糖尿人の場合は、血液中のブドウ糖(食後高血糖)は、
<インスリン分泌不足>と<筋肉や脂肪細胞におけるインスリン抵抗性>により、
処理されにくいので、食後高血糖が遷延します。
また、インスリン作用不足による脂質代謝異常、アミノ酸代謝異常、高血糖そのものによるインスリン作用低下、
インスリン拮抗ホルモン優位など、様々な因子が重なり合って、高血糖が持続します。

さらに、糖尿人の一部においては、胃不全麻痺(***)による内容物の排出遅延があり、
吸収も遅延して通常よりかなり遅れて血糖値が上昇することがあります。


3) 糖質制限食を摂取時(糖質がごく少量)

糖質摂取が野菜分のごく少量なので、食後血糖値はほとんど上昇しません。
追加分泌インスリンもごく少量で、基礎分泌の2倍くらいです。
正常人で基礎分泌が5μU/mlなら追加分泌は、10μU/mlとかです。
糖質制限食を摂取時は、食事している最中にも脂質が常に燃えています。
また食事中にも、肝臓でアミノ酸などから糖新生も行われています。
このため糖質摂取がごく少量でも低血糖にはならないのです。
糖尿人が糖質制限食を実践すれば、食後高血糖が改善しますが、糖新生により低血糖にはなりません。
正常人が糖質制限食を実践すれば、食後血糖値は正常値の範囲で低めとなります。

例えば正常人で食後1時間のピークの血糖値は、
糖質ありでは、130~160mg/dl
糖質制限ならせいぜい110~120mg/dl
くらいです。
勿論、肝臓で糖新生しますので、低血糖にはなりません。


4) 運動時

安静時には、インスリンの基礎分泌はありますが少量なので、
糖輸送体(Glut4)は細胞表面に出てこれず、筋肉細胞・脂肪細胞は血糖をほとんど取り込まめません。

運動時(筋収縮時)には筋肉細胞の糖輸送体(Glut4)がインスリン追加分泌がなくても細胞表面に移動して、
血糖を取り込むことが可能となり、血糖値が下がります。
筋肉細胞が血糖を取り込んでエネルギー源とした後、筋肉中のグリコーゲンが満杯になれば、取り込みはストップします。
脂肪細胞は、運動には無関係です。
ジョギングや歩行ていどの軽い運動が適切とされています。
糖尿人でインスリンの基礎分泌があるていど以上不足していると、
運動によりかえって血糖値が上昇することがあるので注意が必要です。
バーンスタイン医師によれば、個人差はありますが、空腹時血糖値170mg/dlを超えているような場合は、
そのような可能性があるとのことです。
また、強度の強い運動だと、アドレナリンや副腎皮質ホルモンなどのインスリン拮抗ホルモンが分泌されますので、
血糖値が上昇することがあります。


4) ストレス

急性のストレスがあると、アドレナリン、グルカゴン、副腎皮質ステロイドホルモンなど
血糖値を上げるホルモンが分泌されますので血糖値が上昇します。


血糖値は、1)、2)、3)、4)などの因子が複雑に絡み合ったシステムにより調節されています。
たかが血糖値されど血糖値、なかなか一筋縄ではいきませんね。

江部康二



(*)糖新生
①脂肪組織→グリセロール(中性脂肪の分解物)→肝臓→糖新生→脂肪組織・筋肉
②筋肉→アミノ酸→肝臓→糖新生→筋肉・脂肪組織
③ブドウ糖代謝→乳酸→肝臓→糖新生→筋肉・脂肪組織

①②③はごく日常的に誰でも行っており、肝臓、筋肉、脂肪組織の間で行ったり来たり、
日々糖新生の調節が行われているわけです。
糖新生の調整は、インスリンが行っています。
インスリンは、強力な糖新生抑制因子です。
インスリン不足だと肝臓がブドウ糖をつくり過ぎることになります。


(**)糖輸送体(Glut:glucose transporter)
ブドウ糖が細胞膜を通過して細胞内に取り込まれるためには、
グルコーストランスポーター(糖輸送体)と呼ばれる膜蛋白が必要です。

Glut1~Glut14が報告されています。
Glut1(脳、赤血球、網膜などの糖輸送体)はインスリン非依存性です。
Glut2(肝臓、膵臓のβ細胞などの糖輸送体)はインスリン非依存性です。
Glut4(筋肉細胞、脂肪細胞の糖輸送体)はインスリン依存性です。


(***)胃不全麻痺
バーンスタイン医師(米国の1型糖尿病の医師で糖質制限食実践中)の本にも記載されている
<胃排泄遅延・胃不全麻痺>が年期の入った糖尿人ではありえます。
欧米人には、胃不全麻痺が結構多いようですが日本人でも当然ありえます。
胃不全麻痺のある糖尿人は、夕食を午後6時頃食べても、胃からの排泄が遅延して吸収が遅くなり、
通常よりかなり遅れて血糖値が上昇することがあります。
そのため翌朝の空腹時血糖値が高値となることがあります。


カフェインと各種飲料。カフェインと血糖値。コーヒーは?
こんにちは。
私は、コーヒーが好きでよく飲みます。
さしてこだわりはなくて、インスタント・コーヒーでも、
ドリップでも、何でもOKです。

今は、とても便利なので、ネットで購入して、
ヒルズコーヒー(一杯抽出型レギュラーコーヒー)を飲んでいます。
グアテマラ、タンザニア、マンデリン、コロンビアと、世界のコーヒーが飲めます。

コーヒー滲出液100g中に糖質は0.7gです。
1リットルのむと7gですが、血糖値上昇に関して
一日でそのくらいの糖質量なら大丈夫です。

一方、カフェインです。
1リットルのコーヒーなら、カフェインが600mgです。
これは多すぎますので、動悸や頭痛が生じる可能性もありますので
飲みすぎには注意です。

コーヒー(カフェインを含む)摂取と血糖値上昇ですが、
個人差が大きいようです。
以前、きのこさんから、以下のコメントを頂きました。

『私の場合コーヒーを飲むと血糖値が爆上がりします。(あくまでも私の場合です)
コーヒーだけでなくお茶やチョコレートでも同様です。
江部先生お墨付きの糖質制限ドットコムのチョコレートでも爆上がりします。』

『空腹時98mg/dl。コーヒー1杯摂取後30分で180mg/dl』


これはびっくりです。
コーヒー1杯150mlに、「糖質が1.05g 、カフェインが90mg」です。

これほどの血糖上昇は、聞いたことがありません。
糖質1gがいくら血糖を上げたとしても、せいぜい数mgレベルと思います。
従って、これだけの血糖上昇(82mg)は、ほとんどが、
カフェインの急性反応と思われます。
きのこさんは、カフェインの急性血糖上昇作用に対して
極めて敏感な体質と思われます。
このような体質があるということは、
医療関係者には是非、知っておいて欲しいと思います。
お茶や糖質制限OKチョコでの血糖上昇も、カフェインによるものと考えられます。

ちなみに、私の場合は、コーヒーを飲んでも、
血糖値の上昇は、ほとんどありません。

以下は、いろんな飲料のカフェイン含有量です。
福岡市薬剤師会さん、ありがとうございます。

福岡市薬剤師会のサイト
http://www.nagano-c.ed.jp/seiho/risuka/2007/2007-05.pdf
飲料別カフェイン含有量、100mlあたり

玉露 160mg
煎茶 20mg
番茶 10mg
ほうじ茶 20mg
釜炒り茶 10mg
玄米茶 10mg
ウーロン茶 20mg
紅茶   30mg
コーヒー  60mg
麦茶    0mg



日常に飲むいろんな飲料のなかで、コーヒーのカフェイン含有量は一番多いです。
カフェインを1日200~300mg以上摂取した場合は、
個人差はありますが、不眠・動悸・いらいら・頭痛・振戦・神経過敏などの
カフェイン過剰症状がでることがありますので、
コーヒーの飲みすぎにはご注意いただけば幸いです。

麦茶、杜仲茶、ルイボスティーなどは、カフェインゼロです。
爽健美茶、十六茶もカフェインゼロです。


江部康二