fc2ブログ
イスラエルでCOVID-19ワクチン接種  母の母乳にIgA・IgG抗体を確認
こんにちは。
メディカルオンラインのサイトに、2021年5月7日、
イスラエルでCOVID-19ワクチン接種
母の母乳にIgA・IgG抗体を確認

https://www.medicalonline.jp/news.php?t=review&m=nursing&date=202105&file=20210507-JAMA-xx-N.csv

という記事が掲載されました。
原文は以下のJAMAの論文です。
Research Letter
April 12, 2021
SARS-CoV-2-Specific Antibodies in Breast Milk After COVID-19 Vaccination of Breastfeeding Women
JAMA. 2021;325(19):2013-2014. doi:10.1001/jama.2021.5782
COVID-19 Resource Center
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2778766


以下の青字の記載は記事の要約です。
【母乳中のIgAは1回目接種後2週間で有意に上昇し、61.8%に検出された。
2回目接種後1週間では86.1%であった。
フォローアップ期間中も平均レベルは上昇を維持し、
6週目では65.7%に検出された。
IgGは、4週後に91.7%が陽性となり、2回目接種2週後では97%に検出された。
研究期間中、母子ともに重篤な有害事象はなかった。】


新型コロナワクチンは、 IgA抗体もIgG抗体も産生させると考えられます。

通常のインフルエンザワクチンや麻疹ワクチンは、
日本ではほとんど皮下注射ですが、欧米では筋肉注射です。
そして、通常のワクチンで皮下注射や筋肉注射の場合は、
抗原は粘膜にはほとんど到達しないので、IgG抗体は産生しますが、
粘膜防御のIgA抗体は産生しません。
それで、インフルエンザワクチンの点鼻投与で、
IgA抗体を産生させる研究が行われています。

新型コロナワクチンは、mRNAを注射して、スパイクタンパクを作らせて、
そのスパイクタンパクに対して抗体を産生します。
このスパイクタンパクが、ACE2受容体を介して血管内に侵入し、
全身にばらまかれますので粘膜にも到達して、
IgA抗体を産生させると考えられ、感染予防効果も期待できます。

新型コロナワクチン(遺伝子ワクチン)は、スパイクタンパクの介在により、
他のワクチンとは全く異なる機序で抗体を産生させますが、
当然メリットとデメリットがあります。
IgA抗体を産生させるのは、感染予防という面では大きなメリットです。

一方、このスパイクタンパクが、粘膜も血管も含めて全身を駆け巡るので、
日本で接種後、まれとはいえ死亡者が発生し、
その多くが脳血栓・脳出血・心疾患などが生じるのはデメリットです。

<新型コロナワクチンの副反応>
一つ目は即時に、あるいは接種して数日以内に出てくるもの
 アナフィラキシーショック、脳出血、脳血栓、心血管疾患、死亡、局所の腫れ、発熱、倦怠感、頭痛など
二つ目は2週間から4週間たってから出てくるもの、
 脳炎などの神経障害、それから末梢神経がまひするギランバレー症候群など

以下、問題点を列挙してみます。

①人類初の遺伝子ワクチン
②スパイクタンパクが人体にどのくらいとどまるのか不明。
③スパイクタンパクが抗体産生以外にどのような作用を有すのか不明。
④2021年5月21日時点で、ワクチン接種後死亡者が85人。
 その多くが、脳出血、脳血栓、心疾患など心血管疾患で死亡。
 報告されていない死亡者もあると思われる。
 スパイクタンパクが心血管系に障害を与えて死亡した可能性がある。
⑤長期的安全性は全く担保されていない
⑥新型コロナに感染したときにADE(抗体依存性免疫増強)が生じる可能性がある
⑦僅か、10ヶ月で作られ、過去にない短期間の製造。
⑧2021年、2022年は本来臨床試験の段階


などリスクがいっぱいです。
また、人口100万人あたりのコロナ死者数は、
日本は欧米の12分の1~18分の1です。
従って、ワクチンの意義を欧米と日本で同列に論じるのは違うと思います。

読者の皆さんは、これらの情報をしっかり認識した上で、
新型コロナワクリンを接種するか否かを自分の頭で考えて、
選択して頂ければ幸いです。


江部康二
名医が考えた 認知症にならない最強の食事術 宝島社 江部康二著。
名医が考えた 認知症にならない最強の食事術  
江部康二著 宝島社


book1.jpg


http://urx.blue/07K6


こんばんは。
名医が考えた 認知症にならない最強の食事術
江部康二著 宝島社

2020/6/10から発売中です。
幸い、アマゾンでの書評も高評価を頂いています。

近年AGEs(終末糖化産物)の蓄積が、
老化や認知症の元凶であることがわかってきました。
そして、糖質摂取量が多いほど食後高血糖を生じ、
年余に渡り、AGEsは沢山蓄積していきます。

糖尿病合併症の元凶もAGEsなのですが、
糖尿病でない人もAGEsの蓄積により老化や認知症を生じるのです。
そして、AGEs蓄積を最小限におさえて、
『糖化』『老化』『認知症』発症リスクを予防できる食事療法は
唯一糖質制限食だけなのです。
本書を読んで、間に合う内に、認知症予防を心がけて頂ければ幸いです。

以下の青字は、本書の「はじめに」です。


はじめに

 
 私は1974年に京大医学部を卒業しました。
医師になり46年が経過して2020年現在70歳です。
同級生は110人卒業しましたが、10名はすでに逝去されました。
医者の不養生というわけでもないのですが、仕事上の重責とか毎日のようなサービス残業とか、
精神的にも肉体的にもかなりストレスフルなのがこの職業なので、医師は思った以上に短命なのです。

 岐阜県保険医協会が実施した調査(2008~2017年)で、開業医の死亡時平均年齢が70.8歳と短く、
特に60歳代の死亡割合が34%と最も多いことが明らかになりました。
厚生労働省の統計にある死亡時平均年齢(2015年)は、男性が77.7歳、女性が84.3歳であり、明らかな差がありました。
日本人全体の死亡割合では80歳代がピークであり、医師の60歳代がピークというのはいかにも若すぎます。

 さてこのように医師は短命という事実もあり、4年に1回オリンピックの年に開催していた同窓会を、
誰がいつ死ぬかわかならいということで近年は2年に1回と改めました。
4年前の同窓会で、「一番なりたくない病気は何?」という話題となりましたが、
約60名の出席者全員が「アルツハイマー病(認知症)」ということで一致しました。
 がんもこわい病気ですが、間に合えば完治できることもありますし、転移があって完治が困難であっても、
基本的に意識は最後まで保たれることがほとんどということもあって、
「一番なりたくない病気はがん」と発言した同級生はゼロでした。

 認知症の患者とその予備軍は65歳以上では4人に1人もいます。
 認知症は、日本のような高齢化社会におけるもっとも重要な疾患の一つです。
2018年現在わが国には約 462 万人の認知症患者が存在し、
さらに認知症予備軍と考えられる軽度認知障害の高齢者が約 400万人もいます。
軽度認知障害 は、認知症への進行リスクが高く、該当者は年率 10 ~15% で認知症に進行するとされています。

 このように増え続ける認知症ですが、現代医学において根治につながる治療法はありません。
従って可能な限り早期に認知症および 軽度認知障害を発見してなんらかの介入を行い、
進行を止めるあるいは症状を改善させることが求められます。

 認知症との関連で注目されている物質に AGEsがあります。
AGEs については本文で詳しく説明します。
AGEs は、糖尿病合併症(透析、切断、失明など)の元凶と考えられてきましたが、
近年糖尿病のみでなく、動脈硬化進展の主役の一つとされ、
老化、認知症、慢性炎症、腎不全などにも関与していることが判明しました。

 糖尿病患者では AGEs の増加とともに認知症あるいは軽度認知障害へ移行することが知られています。
一方、糖尿病でない人も皮膚AGEs の蓄積量と軽度認知障害とに関連があることが判明しました。
皮膚にAGEsが蓄積していれば脳にも同様に蓄積しているということです。

 このようにAGEsの蓄積が認知症に関与していることが明らかとなっていますが、
糖質制限食なら、AGEsの蓄積を最小量におさえることが可能です。
糖質制限食は1999年、高雄病院が日本で初めて糖尿病治療に導入した食事療法です。
近年糖尿病以外にも様々な生活習慣病に効果があることが明らかとなっています。

 糖質制限食実践は早ければ早いほどいいです。
軽度認知障害の段階で糖質制限食を実践すれば、認知症への進行を予防できるし、
軽度認知障害が改善し正常に戻ることも期待できます。
なにしろ本文で紹介しますが、アルツハイマー病を発症したあと、
スーパー糖質制限食実践で一週間足らずで正常に戻った方さえおられるのです。

 40代、50代から糖質制限食を実践していれば、
軽度認知障害のリスクもなくなりますし、健康長寿が約束されます。
さらに早期の20代、30代から糖質制限食を実践すれば、糖化に伴う老化が予防できます。

 私は、52歳で糖尿病を発症して以来、スーパー糖質制限食を実践していますが、
70歳現在、歯は全て残り虫歯なし、聴力低下なし、視力低下なし、
身長縮まず、夜間尿なし、内服薬なし、合併症なしです。
明らかに「糖化⇒老化」が予防できているのだと考えられます。

 月~土と毎日外来診察を行い、入院患者さんも担当しています。
ほぼ毎日ブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」を更新し、
本も出版し、講演活動も行っており、とても元気です。
読者の皆さんが健康長寿を達成されるよう本書および糖質制限食がお役に立てれば幸いです。


江部康二
新型コロナワクチン集団接種に関する考察。
【21/05/28 なあちゃん
コロナワクチン集団接種に思うこと
江部先生
お役に立ててうれしいです。
こちらこそいつもとても勉強になっています。

イタリアの在宅治療の前駆者にアンドレア・ストラメッツィAndrea Stramezziという医師がいます。歯医者さんですが(ちなみにイタリアでは歯科医はすべて医学部卒業の医師です)、去年の2月にイタリアで新型コロナ感染が急速に広まり、その対処のため協力した多くの医師の一人です。この方は、友人の父親がコロナにかかって重症化し、その手当てにヒドロキシクロロキンを試して成功したのがきっかけで、その後600名以上のコロナ患者を治療してきたのですが、その医師が最近、多くのコロナ患者を実際に診てきた結果のインタビューの新聞記事、が、大変示唆的です。モンタニエ博士やヴァンデンボッシュ博士の、いわゆるスーパー変異株の誕生の可能性に対する危惧を臨床から裏付けるものです。つまり、この種の変異しやすいウイルスに対する集団ワクチン接種の危険性を示唆するものです。
ちなみにこの医師はコロナ禍初期からヒドロキシクロロキンを使用した人で、コロナをどうやって治療するかを街頭で説明しているyoutubeのビデオもあり、そこで「イベルメクチンはさらに強力だ」と言っていましたから、新情報を得てよくわかってらっしゃると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=cZJHyk3_vgA
もしイタリア語がわかる方が周囲にいれば、どうぞ回してください。コロナがどういう病気で実際にどうやって治療するかをかなり詳しく語っています。ここではステロイド中心で語られています。

記事はこれです↓
「新型コロナ。ワクチン接種で変異株の危険によりさらされることに。敵は免疫システム」(2021年5月4日記事)
https://www.affaritaliani.it/coronavirus/covid-la-tempesta-di-citochine-arriva-dopo-tre-giorni-738114.html?refresh_ce
イタリア語でごめんなさい。最後にあるローマのトル・ヴェルガータ病院長のアンドレオーニ教授の言も含め、手短に、私の理解したことをまとめますと:

1) コロナが重症化するかしないかは、健常者の場合、遺伝的要因による。
2) 重症化する人は、ワクチンなしの初感染であれば、重症化まで約14日かかる。
3) 重症化する人は、すでに感染したことがあるか、ワクチンを接種して抗体を速やかに作る仕組みができている場合、そして、おそらく変異株にあたった場合に、重症化までの日数が大幅に短縮されてしまう(最長4日)可能性がある。
4) 変異株は、過去の感染ないしワクチンですでに抗体を持った人達の間で増殖することにより偶然的に自然発生する。
5) 変異株は、ワクチンを接種していない無感染の人の間では、感染が起こっても通常生まれない。

以上をふまえて、私が思うのは(糖尿人さんにも参考になることがあるかも、と思います)

1)重症化しにくい人は、ワクチンを接種しなくても、重症化しにくい。
2)重症化しやすい人は、ワクチンを接種して免疫反応が正常に働いた場合、オリジナルのコロナ(に加えて、おそらく現在のワクチンが有効な範囲内の変異株)にかかれば、重症化を免れる可能性はある。
3) 重症化しやすい人は、ワクチンを接種して免疫反応が正常に働いても、変異株にあたってしまった場合には、むしろ重症化が短期間で進む可能性があり、きわめて危険である。以前に感染したことがある場合も同様である
4) 重症化しやすい人は、ワクチンを打たないで初感染なら、14日間の重症化への猶予があるのでその間に有効な治療ができる可能性が高まる。
5)集団接種が進めば進むほど、より感染力の強い変異株を生む可能性が高まり、重症化しやすい人は、ワクチンを接種していても、危険にさらされる可能性が高まる。むしろワクチン接種をしていない無感染の人のほうが、余裕をもって治療ができる、ということになってゆく。

というわけで、コロナワクチン接種キャンペーンは、変異株増産キャンペーンでもあり、そうするとまた変異株対応のワクチンをちょちょっとRNAやDNA配列だけ変えて作って、さあまた皆さんはりきって3回目、4回目と接種しましょうね、みたいになってゆくのかなぁ…と…そしてそのたびにロシアンルーレット…
やっぱり、感染しないように気をつけて、感染したらすぐ適切な医師を見つけて治療する、という地味で地道な態度が一番いいかなぁと思っています。

江部先生、以上の私の考察がどこか間違っていたら、もしお時間ありましたら、ご指摘よろしくお願いします。

p.s.
かなり重要かもしれない余談として…
ヒドロキシクロロキンの有効性をストラメッツィ医師が直観したのは、ヒドロキシクロロキンがSARS1に有効とした2005年の論文なのですが、これはあの有名なファウチ博士指揮下の研究者らによるものだったということです。
論文:「クロロキンはSARSコロナウイルス感染と蔓延の強力な阻害物質である」(2005年)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1232869/
関連記事:「ファウチはヒドロキシクロロキンについて2005年に知っていた -- 誰も死ぬ必要はなかった」(2020年4月27日記事)
https://web.archive.org/web/20200506140801/https://onenewsnow.com/perspectives/bryan-fischer/2020/04/27/fauci-knew-about-hcq-in-2005-nobody-needed-to-die


こんばんは。
イタリア在住のなあちゃんから
イタリアの在宅治療の前駆者にアンドレア・ストラメッツィ医師の新型コロナ治療経験談についてのコメントを頂きました。
ありがとうございます。

『ちなみにこの医師はコロナ禍初期からヒドロキシクロロキンを使用した人で、コロナをどうやって治療するかを街頭で説明しているyoutubeのビデオもあり、そこで「イベルメクチンはさらに強力だ」と言っていましたから、新情報を得てよくわかってらっしゃると思います。』

アンドレア・ストラメッツィ医師、イベルメクチンのこともご存じなのは
さすがですね。

https://www.youtube.com/watch?v=cZJHyk3_vgA
もしイタリア語がわかる方が周囲にいれば、どうぞ回してください。コロナがどういう病気で実際にどうやって治療するかをかなり詳しく語っています。ここではステロイド中心で語られています。』


ステロイド薬を中心に語っておられるのなら、
おそらく、「ステロイド薬投与で、サイトカインストームの予防と治療ができる」という
お話だと思います。
とりあえず、「イベルメクチン」「ステロイド薬」で新型コロナを治療すれば、
重症化はかなりの確率で予防することが出来ます。


『最後にあるローマのトル・ヴェルガータ病院長のアンドレオーニ教授の言も含め、
手短に、私の理解したことをまとめますと:
1) コロナが重症化するかしないかは、健常者の場合、遺伝的要因による。
2) 重症化する人は、ワクチンなしの初感染であれば、重症化まで約14日かかる。
3) 重症化する人は、すでに感染したことがあるか、ワクチンを接種して抗体を速やかに作る仕組みができている場合、そして、おそらく変異株にあたった場合に、重症化までの日数が大幅に短縮されてしまう(最長4日)可能性がある。
4) 変異株は、過去の感染ないしワクチンですでに抗体を持った人達の間で増殖することにより偶然的に自然発生する。
5) 変異株は、ワクチンを接種していない無感染の人の間では、感染が起こっても通常生まれない。』


1)遺伝的要因もあると思います。
 ネアンデルタール人の遺伝情報を持つ人は、新型コロナに感染した際に重症化するリスクが最大3倍になるといいます。日本を含む東アジアでは、ネアンデルタール人の遺伝情報を持つ人は、ほとんどいません。

 一方、もし自然免疫がうまく働けば、少数のウイルス粒子が侵入してきても自然免疫だけでウイルスを排除できる可能性があります。つまり獲得免疫が働かなくてもウイルスは排除できる可能性があります。
実際、最近の研究結果から、自然免疫はさまざまな刺激によって訓練され、強化されることがわかっています。
例えば、結核ワクチンであるBCGは結核菌に対する免疫だけでなく、一般的な細菌やウイルスに対する反応能力を上げることが指摘されていて、その作用機序として、BCGが自然免疫を強化・訓練することが示唆されています。
これを訓練免疫といいますが、遺伝的要因以外のファクターです。

京都大学の
上久保靖彦教授は、
新型コロナウイルスを
先駆け=通称S型
日本のインフルエンザ流行曲線が大きく欠ける事態を生じたため=K型
世界に拡大した変異をGlobal=通称G型
と命名して、弱毒のS型とK型が日本に先に入っていたと言います。
その後、強毒のG型が後からきても
日本人は一定の免疫ができていたので、重症者が少なかったとしています。
欧米では、強毒のG型がいきなり侵入してきたので重症者が多かったとのことです。

2)了解です。

3)了解です。例えば好ましくない抗体が人体にあると、ADE(抗体依存性感染増強)
を生じて、感染が大悪化します。

4)了解です。その可能性が高いと思います。

5)了解です。
結局、ワクチン接種の臨床試験を行った国(南アフリカ、ブラジル、イギリス)
 変異株が発生していますので、状況証拠としては充分です。


1)重症化しにくい人は、ワクチンを接種しなくても、重症化しにくい。
2)重症化しやすい人は、ワクチンを接種して免疫反応が正常に働いた場合、オリジナルのコロナ(に加えて、おそらく現在のワクチンが有効な範囲内の変異株)にかかれば、重症化を免れる可能性はある。
3) 重症化しやすい人は、ワクチンを接種して免疫反応が正常に働いても、変異株にあたってしまった場合には、むしろ重症化が短期間で進む可能性があり、きわめて危険である。以前に感染したことがある場合も同様である
4) 重症化しやすい人は、ワクチンを打たないで初感染なら、14日間の重症化への猶予があるのでその間に有効な治療ができる可能性が高まる。
5)集団接種が進めば進むほど、より感染力の強い変異株を生む可能性が高まり、重症化しやすい人は、ワクチンを接種していても、危険にさらされる可能性が高まる。むしろワクチン接種をしていない無感染の人のほうが、余裕をもって治療ができる、ということになってゆく。


1)その通りです。免疫力が健常なら、例え高齢でも重症化しないと思います。
 フランスの116歳修道女が,施設でクラスターが発生して10人死亡という状況で、
 PCR陽性となりましたが、一貫して無症状で数週間でPCRも陰性になった例
 を思い起こします。

2)その通りです。ワクチンでできた抗体が良い中和抗体なら、感染は防げなくても
 重症化が防げます。

3)これも、ADE(抗体依存性感染増強)になると一気に大悪化します。

4)そうですね。重症化リスクがある人は、ワクチンはADEなどを起こす可能性があり、かえって危険なので
 なるべく早く、イベルメクチンヒドロキシクロロキンで治療し、
 サイトカインストーム予防にステロイド薬内服でよいと思います。

5)仰る通りと思います。ADEのことを思えば、
 ワクチン接種者のほうが、非接種者より重症化しやすいと思います。


江部康二
BBC司会者、ワクチン接種後に死亡  検視で関連を調査へ
こんばんは。
2021/5/28(金)のヤフーニュースに、
以下の記事が掲載されました。
BBCニュースの翻訳です。

BBC司会者、ワクチン接種後に死亡 
検視で関連を調査へ
https://news.yahoo.co.jp/articles/9c3388ad58b135ed927d172cc138d161f2a29f35



BBC司会者という職業なので、英国では知名度は高いと思われます。
44歳で、持病なしの健康な女性が、
アストラゼネカ社のワクチン1回目を接種して、
1週間後にひどい頭痛を訴え、数日後には容体が悪化したとのことです。
血栓を発症したとされています。
この血栓は脳静脈洞血栓症(CVST)と呼ばれる特殊なもので、
体内の血小板の減少と共に起こるのが特徴です。
まれとはいえ、アストラゼネカ社のワクチンに特有の副反応のようです。
ジェイムズ・ギャラガー、科学・保健担当編集委員は、
「40歳以下の成人は米ファイザーや米モデルナ製のワクチンを接種することが
望ましい」
と述べています。
つまりアストラゼネカ社のワクチンは、他社のワクチンより血栓を生じやすいという
認識を有しているということです。

死亡確認証明書では、死因として検討されている可能性のひとつとしてワクチンが挙げられていますので、
日本のように『ワクチン接種後死亡者は全員、評価不能』よりは、
まともな対応です。

しかしながらイギリスの医薬品・医療製品規制庁(MHRA)はアストラゼネカ製ワクチンについて、
接種の利益がリスクを大きく上回っているという今までの見解を変えていませんので、
やはり『ワクチン利権』が優先されているようです。

王立ヴィクトリア病院の集中治療室で「血栓と脳出血の治療を受けた」のですが、
家族に囲まれて5月21日午後に亡くなられたそうです。

ワクチンは、健康あるいは持病があっても普通に暮らしている人達が主たる対象です。
新型コロナワクチンに感染して死亡するのは、つらいことですが、
誰でも感染しうるので、自然な流れの中での死といえます。
一方、ワクチン接種後の死亡は、まれとはいえ青天の霹靂のようなもので、
自然な流れの中での死とは、ほど遠く、その無念さ、はかりしれないものがあります。

特に、本例のような健康な44歳女性(血栓、脳出血)とか
日本の26歳の健康な女性(小脳出血、くも膜下出血)のワクチン接種後の死亡などは、
ワクチン接種がなければありえないので、非常に残念です。

アストラゼネカもモデルナもファイザーも、若者に接種するのは
百害あって一利なし
なので、即刻中止すべきです。


江部康二


以下の青字の記載は、ヤフーニュースの要約です。
BBC司会者、ワクチン接種後に死亡  検視で関連を調査へ
https://news.yahoo.co.jp/articles/9c3388ad58b135ed927d172cc138d161f2a29f35
 今月21日に死去したBBCラジオ司会者について、
英アストラゼネカ製の新型ウイルスワクチン接種と死因との関連が、検視によって調べられることになった。
遺族によると、BBCラジオ・ニューカッスルで司会を務めていたリサ・ショーさん(44)は、
1回目のワクチン接種後に血栓を発症し、治療を受けていた。
基礎疾患はなかったという。

BBCが確認したショーさんの死亡確認証明書では、
死因として検討されている可能性のひとつとしてワクチンが挙げられている。
イギリスの医薬品・医療製品規制庁(MHRA)はアストラゼネカ製ワクチンについて、
接種の利益がリスクを大きく上回っているとしている。

ニューカッスルのカレン・ディルクス上級検視官による死亡確認証明書には、
「アストラゼネカ製COVID-19ウイルスワクチン接種の合併症」が死因として検討されると書かれている。
この証明書は死因を決定するものではなく、最終的な判断は検視の完了後に出される。

■接種1週間後に激しい頭痛 遺族は声明で、
ショーさんは「アストラゼネカ製ワクチンを接種した1週間後にひどい頭痛を訴え、
数日後には容体が悪化した」と説明。
その後、王立ヴィクトリア病院の集中治療室で「血栓と脳出血の治療を受けた」という。
「悲しいことに、リサは家族に囲まれて21日午後に亡くなりました(中略)彼女が関わった全ての人に愛されていたことが、家族の大きな救いになっています」

MHRAの報道官は取材に対し、
「深刻な副反応が疑われる場合、MHRAは死亡に関する報告を十分に調査し、
入手可能であれば検視の詳細な結果も考慮に入れる」と述べた。
「MHRAは、血小板の減少と共に起こる血栓についての報告を、詳細かつ徹底的に調査している」
その上で、こうした副反応の報告は依然「極めて少ない」と述べた。

ショーさんは2016年にBBCラジオ・ニューカッスルに入社し、日中の番組の司会を担当していた。
それ以前は民間のラジオ局でキャリアを積み、イングランド北東部ではおなじみの声だった。
BBCはショーさんについて、「視聴者に愛されていた素晴らしい司会者」だったと説明。
「とても多くの人にとって大切だった人を亡くした」と追悼した。

<解説>ジェイムズ・ギャラガー、科学・保健担当編集委員
血栓症は、オックスフォード・アストラゼネカ製ワクチンの副反応として知られている。
この血栓は脳静脈洞血栓症(CVST)と呼ばれる特殊なもので、体内の血小板の減少と共に起こるのが特徴だ。
この副反応が生じる確率は非常に低い。
イギリスでは3500万人近くがこのワクチンを受けたが、血栓の報告は332件。
うち死亡例は58件となっている。
しかし、あらゆる医療はリスクと利益のバランスで成り立っている。
この副反応も、イギリスをはじめとする各国のワクチン接種事業を方向転換させた。
理想的には、40歳以下の成人は米ファイザーや米モデルナ製のワクチンを接種することが望ましいとされている。】
国内で新型コロナワクチン接種後の死亡例、85例に。
【主婦
日本ワクチン接種者 死亡者85名、副反応9,567名(改)
新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000784439.pdf


こんにちは。
主婦さんから、新型コロナワクチン接種後死亡者の報告が85例あったとの
厚生労働省のサイトの記載情報をコメント頂きました。
ありがとうございます。

医療機関又は製造販売業者から死亡として報告された事例が、
令和3年2月 17 日から令和3年5月 16 日までに計 55 件
令和3年5月 17 日から令和3年5月 21 日までに、医療機関又
は製造販売業者から死亡として報告された事例 30 件でした。
報告された事例は、85件ですが、医療機関により報告しないこともあるので、
実際の死亡者数はもっと多いと考えられます。

症状の概要など                                    
①61歳女性 接種3日目 くも膜下出血 基礎疾患なし        
②26歳女性 接種4日目 小脳出血とくも膜下出血 基礎疾患なし        
③72歳女性 接種3日目 脳出血 基礎疾患なし                 
④65歳男性 接種19日目 急性心不全 基礎疾患不明 心臓死以外の原因となる所見なし
⑤62歳男性 接種1日目 溺死 基礎疾患不明                 
⑥69歳女性 接種9日目 脳出血 基礎疾患なし                
⑦51歳男性 接種14日目 心室細動                   
⑧73歳男性 接種8日目 敗血症、化膿性脊椎炎            
⑨37歳男性 接種3日目 心肺停止                      
⑩102歳女性 接種4日目 誤嚥性肺炎、気管支喘息、心不全        


11:急性大動脈解離、心タンポナーデ。
12:急性心不全、心筋梗塞等


13 77歳 男性 接種5日目  脳幹出血
14 91歳 女性 接種5日目 脳出血
15 85歳 男性 接種3日目 急性心臓死
16 90歳 女性 接種2日目 肺血栓塞栓症
17 93歳 女性 接種3日目  老衰
18 78歳 男性 接種0日目  嘔吐後の誤飲・窒息
19 101歳 女性 接種3日目  心肺停止
20 87歳 男性 接種1日目  心不全、心肺停止
21 55歳 男性 接種2日目  急性心筋梗塞
22 90歳代 女性 接種1日目 老衰
23 45歳 女性 接種5日目  不明
24 44歳 女性 接種4日目  くも膜下出血
25 70歳 男性 接種3日目  不明
26 92歳 女性 接種2日目  老衰
27 91歳 女性 接種0日   心肺停止
28 40歳 女性 不明     心肺停止



新型コロナワクチンを医療従事者を中心に先行接種し、現在高齢者にも開始されています。
ワクチンは、ファイザー株式会社「コミナティ筋注」が主です。
厚生労働省によれば、5月2日時点では28名の死亡者でした。

28例のうち、脳出血が6例(①②③⑥、14、24)
心臓・大血管疾患が9例(④⑦⑩、11,12,15、19、20、21)
でした。
⑤⑨、27、28は急性の致死的心疾患の可能性が高いです。
①の死因は感染症ですが、
新型コロナワクチン接種により、免疫力が低下するという研究もあり、
ワクチンの影響は否定できません。

結局、死亡例28名中、19例が脳出血・心大血管疾患であり、
1例だけが感染症です。
5月21日時点で、加わった57例(85例-28例)中の43例が
脳出血・心大血管疾患でした。
合計するとワクチン接種後死亡者85例中の62例が
脳出血・心大血管疾患で死亡のの可能性が高く、73%になります


いずれも、専門家は、ワクチンとの関連は評価不能という立場です。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の合併症に、
脳血栓と脳出血があります。
コロナウイルスの表面にある『スパイクタンパク』によりウイルスは、
血管内に侵入しますが、そのスパイクタンパクが血管内皮を障害して
血栓や出血
を生じると思われます。

ワクチンが作用すると体内にスパイクタンパクが産生されます。
頻度は低いとは言え、このスパイクタンパクが、新型コロナウイルスと同様に、
血管内皮に何らかの障害を生じて、出血や心血管患を起こしている可能性が高いです。
スパイクタンパクが脳出血などの障害を起こすが否かは
ほとんど<ロシアン・ルーレット>状態と言えます。

つまり『ワクチンとの関連は評価不能』というよりも、
『ワクチンとの関連を完全に否定することは困難である』と言うのがフェアと思います。

人口100万人あたりの新型コロナ死者数が、欧米の12分の1~18分の1の日本では、
ワクチンのデメリットの方がメリットを上回っている可能性もあります。
特に持病や肥満のない若者への接種は、即接種中止すべきと思います。

そもそも、人口100万人あたりの新型コロナ死者数が日本の12倍から18倍の欧米と日本を同列に論じて、
「ワクチン接種」
を煽る政府やマスコミの姿勢は、如何なものかと思います。
欧米と日本では、新型コロナワクチンの意義が全く異なっていることを明確にすべきです。

江部康二
江部康二の2021年5月の検査データの報告と解説。
こんにちは。

今回の記事は、
2002年(52歳)糖尿病発覚以来
スーパー糖質制限食を足かけ20年実践中の、
江部康二の2021年5月の検査データの報告と解説です。

2002年6月に糖尿病確定診断で、HbA1cは6.7%でした。
このとき、体重は67kg、身長は167cm。
内臓脂肪CTは126cm2 (100未満正常)
血圧は140-150/90前後 → 外来終了時は180/100。

スーパー糖質制限食を実践して、1ヶ月後にはHbA1cは基準値内になり、
半年後には体重は10kg減少して57kgとなり、
血圧も120~130/80程度と、正常化しました。
そのまま2020年2月まで、血圧と体重は維持です。

HbA1cは2002年7月には、6.0%となり、
2002年8月以降は、ずっと5.6%~5.9%で、
2021年5月まで、あしかけ20年間経過しています。

内臓脂肪CTは、2004年10月には、71 cm2となっています。
2002年12月には、体重は10kg減量できていて、その後維持なので
内臓脂肪も、そのときには既に71cm2に改善していたと思われます。

<スーパー糖質制限食実践時の血液・尿検査データの推移>

①血糖値は糖質制限食実践時にリアルタイムに改善します。
②スーパー糖質制限食なら、HbA1cは月に1~2%改善します。
③中性脂肪も速やかに改善します。
④HDLコレステロールは増加しますが、増加の程度と速度に個人差があります。
⑤LDLコレステロールは低下・不変・上昇と個人差があります。
 上昇した人も半年〜1年~2年、3年、数年くらいで落ち着くことが多いですが、
 個人差があります。
⑥総コレステロールは、低下・不変・上昇と個人差があります。
 上昇した人も半年〜1年~2年、3年、数年くらいで落ち着くことが多いですが、
個人差があります。
⑦尿酸も低下・不変・上昇と個人差があります。
 上昇した場合は、ほとんどが摂取エネルギー不足が原因です。
⑧尿素窒素はやや増加傾向になる人が多いですが、そのうち落ちつくことが多いです。
⑨クレアチニンは不変です。
⑩血清シスタチンCも不変です。
⑪血清カリウムも不変です。
⑫血中ケトン体は基準値より高値となりますが、生理的なもので心配ありません。
⑬尿中ケトン体は当初3カ月〜半年は陽性になりますが、その後陰性になることが多いです。
⑭脂肪肝に付随するGPTやγGTP値も改善します。
⑮TSH、FT4、FT3も不変です。


上記に記載していない血液検査や尿検査については、
糖質制限食開始前後で差はありません。
以下は私の最新の検査データです。


<江部康二の2021年5月(71歳)の検査データ>

HbA1c:5.8%(4.6~6.2)
GA(グリコアルブミン):14.0%(11.6~16.0)

空腹時血糖値:100mg/dl(60~109)
空腹時インスリン:1.3μU/ml(3~15)

TSH:1.24(0.34~3.88)
F-T4:1.3(0.8~1.8)
F-T3:3.1(2.1~4.0)

中性脂肪:92mg(50~149)
総コレステロール:244mg(150~219)
HDL-コレステロール:104mg(40~85)
計算法LDL-コレステロール:121mg(140mg未満)
尿酸:3.9mg(3.4~7.0)
BUN:16.3mg(8~20)
クレアチニン:0.61mg(0.6~1.1)
血清シスタチンC:0.65mg(0.61~1.00)
GOT:38(9~38)
GTP:34(5~39)
γGTP:74(84以下)
アルブミン:4.6g(3.8~5.3)

血色素量:15.3(13~17)
白血球数:5500(3900~9800)
赤血球数:463(400~560)

総ケトン体:1060.0μM/L(26.0~122)
βヒドロキシ酪酸:909.0μM/L(76以下) 糖質制限食中は生理的で正常値
アセト酢酸:148.0μM/L(13.0~69.0)


HbA1cは正常範囲内で、5.8%です。
空腹時血糖値が、糖尿病発症後、スーパー糖質制限食でも、
正常範囲内でやや高め(正常高値:100~109mg/dl)のことがありますが、
まあ、糖尿病歴、20年ですから仕方ありませんね。
とは言いながら、最近は、早朝空腹時血糖値が、
90mg台も時にあるようになりました。
今回は100mg/dlと正常値でした。

GAは正常範囲内で、上限には大分余裕があります。
これは、スーパー糖質制限食により食後高血糖がほとんどないためと思われます。
即ち「糖化」は正常人並みあるいはそれ以上に予防できていると考えられます。

甲状腺機能は、20年間常に、正常です。

総コレステロール値は、心血管疾患との関連性は無く、
脂質異常症の2007年以降のガイドラインから外れているので特に問題はありません。
HDL-コレステロールは多めです。
LDL-コレステロールは今回は正常です。
中性脂肪値が92とやや多いのは飲酒の影響かと反省しています。
80以下を目指したいところです。
HDL-Cが104と多い(60以上)ので、
小粒子LDL-Cや酸化LDL-Cは、少なく比較的良好なパターンです。

スーパー糖質制限食なので、高タンパク・高脂質食なのですが、
尿酸は正常下限近くて、やや低めですね。
尿酸は抗酸化物質でもあるのですが、
スーパー糖質制限食実践で、私の身体には酸化ストレスが極めて少ないので
尿酸も少ないのだと思われます。
尿酸も食べ物由来は2割程度であとは個人の体質ですのでこんなものでしょう。

高タンパク食ですが、BUNもクレアチニンもシスタチンCも正常なので腎機能も問題なしです。

焼酎などぼちぼち飲む割には肝機能も正常です。 (^_^)

インスリンは、基礎分泌が1.3μU/mlと低値ですが、
空腹時血糖値が100mg/dlと正常なので問題ないです。
むしろ少ないインスリン分泌量で、
血糖値は正常なので好ましいパターンと言えます。
狩猟・採集時代のご先祖のインスリン分泌も、こんなものだった可能性が高いです。

血糖値がコントロールできている限り、
インスリン分泌は少なければ少ないほど身体には優しいのです。
過剰のインスリンは百害あって一利なしです。

総ケトン体:1060.0μM/L(26.0~122)
βヒドロキシ酪酸:909.0μM/L(76以下) 
アセト酢酸:148.0μM/L(13.0~69.0)
と、ケトン体は一般的基準値に比べればかなり高値ですが、
生理的ケトーシスであり問題ありません。

即ち、私の血中ケトン体値は、あくまで生理的範囲のもので、
インスリン作用は一定確保されていて、血糖値も100mgと正常です。

見方を変えれば、農耕以前の人類皆糖質制限食だった頃は、
私のような血中ケトン体値のデータが当たり前で、
人類の標準だったと考えられます。

スーパー糖質制限食実践中の人の血中βヒドロキシ酪酸の標準値は、
200~800~1200μM/Lくらいと考えられますが、
3ヶ月くらい経過すると、尿中ケトン体は陰性になります。
これは、スーパー糖質制限食実践で、心筋・骨格筋などの体細胞が、
日常的に効率良くケトン体をエネルギー源として利用するようになったため、
尿中に排泄されないのだと考えられます。

ケトン食レベルの人達の、血中βヒドロキシ酪酸は、
3000~5000μM/Lレベルですが、尿中ケトン体は、常に陽性です。

なお、糖質制限食開始直後は、血中ケトン体の上昇に伴い、
尿中のケトン体も陽性となります。
徐々にケトン体の利用効率が良くなるに従い、
尿中ケトン体は減っていき、やがて陰性となります。


江部康二
新型コロナワクチン。IgA、IgM、IgG抗体産生。スパイクタンパク。
こんばんは。
小笠原一能さんとのやりとりで、
新型コロナワクチンに関してずっと思い込んでいた誤解に気がつきました。
小笠原さん、ありがとうございます。

遺伝子ワクチンではないワクチンは、生ワクチンと不活化ワクチンがあります。
生ワクチンは、
病原体となるウイルスや細菌の毒性を弱めて病原性をなくしたものを
原材料として作られます。
BCGや水痘ワクチンなどは生ワクチンです。

不活化ワクチンは、
病原体となるウイルスや細菌の感染する能力を失わせた(不活化、殺菌)ものを
原材料として作られます。
インフルエンザワクチンや日本脳炎ワクチンは不活化ワクチンです。

例えばインフルエンザワクチンは皮下注射であり、
その成分は粘膜には到達しないので、
IgG抗体を産生しますが、IgA抗体(粘膜防御)は産生しません。
つまりいつも述べてますように、感染防御は不可能で、
発症や重症化を防ぐ効果が期待できる
ていどです。
それでIgA抗体も産生させるべく経鼻投与の不活化ワクチンも研究されています。

新型コロナワクチン(遺伝子ワクチン)
mRNAを注射してスパイクタンパクを産生させて、
それに対して抗体を作らせるというものです。
当初、筋注で粘膜には到達しないなら、
IgG抗体しか産生できないと思い込んでいました。
しかし、スパイクタンパクがくせ者でした。
このスパイクタンパクは、ACE2受容体を介して、
全身の血管や臓器や粘膜に到達
できるので、IgA抗体も産生できるのです。
IgA、IgM、IgG抗体を全て産生させるとして、
IgA抗体、IgG抗体はあるていどの期間持続します。
IgAがしっかり残っているなら、感染予防も可能かもしれません。

一方、このことは、筋肉注射のワクチンが産生したスパイクタンパクが、
粘膜も血管も含めて全身を駆け巡ったということであり、
接種後、まれとはいえ、死亡者が39名(2021/5/12時点)発生し、
その多くが脳血栓・脳出血・心疾患などによる
こととも整合性がとれます。
スパイクタンパクが人体に有害事象を起こすか否かは
<ロシアン・ルーレット>のようなものという言い方もできます。


人口100万人あたりのコロナ死者数は、欧米の18~22分の1です。
そうすると単純計算では、日本におけるワクチンの価値は、
欧米の18~22分の1に過ぎないという言い方もできます。


ファイザー社の新型コロナワクチン(コミナティ)の添付文書には、
『スパイクタンパク質に対する中和抗体産生及び細胞性免疫応答が誘導されることで、
SARS-CoV-2 による感染症の予防に寄与すると考えられている』

と記載されています。

私自身は、新型コロナワクチン(遺伝子ワクチン)は接種しませんが、
従来のワクチンに対しては、反対しているわけではありません。



江部康二
動画「ドクター江部の糖質オフ!健康トークvol.3『糖尿病とは』
こんにちは。

新型コロナが世の中を席巻しています。
私も2020年3月以降の糖質制限講演会がほぼ皆無となって、
週末のテニスも休止で、外食・宴会もなしです。

この10年間で最も暇な日々を過ごしています。
もっぱら、Kindleで本を読んでいます。
さすがにこれではならじと、ユーチューブに参画することとしました。

日本糖質制限医療推進協会のYouTubeチャンネルで、
動画「ドクター江部の糖質オフ!健康トーク」の配信を始めました。
2~4週間に一本ずつ、配信していきたいと思います。

今回は、
vol.3『糖尿病とは』
https://www.youtube.com/watch?v=qri3THy-71U&t=320s

です。

糖尿病のことをほとんどご存知ない方でも理解できるような
とてもわかりやすい内容となっています。

糖尿病は日本のみならず世界的に増えています。
厚生労働省の2016年の調査によれば糖尿病が疑われる成人の推計が
1,000万人となっています。

何と言っても糖尿病でこわいのは合併症です。
血糖コントロールが悪いと、
シンプルに言えば、全身の血管がボロボロになり、動脈硬化が進行します。
三大合併症:糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、
大血管障害(心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病性足病変)など
を引き起こします。
結果として、糖尿病合併症が毎年、
人工透析16000人以上、失明3000人以上、 足切断3000人以上/年
発生しています。
合併症を予防できるのは、糖質制限食だけです。
現行の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では、上述のような
合併症のオンパレードです。
誠に遺憾ながら、現行の糖尿病食は、『合併症製造食』としか言いようがありません。


ドクター江部の糖質オフ!健康トーク
▼ vol.1『糖質制限食と新型コロナ』 2021年03月25日 (木)
https://www.youtube.com/watch?v=YcpCTJQakeY&t=8s
▼ vol.2『糖質制限食とは』 2021年04月08日 (木)
https://www.youtube.com/watch?v=VLyBDm9zOv8


是非、ご視聴頂ければ幸いです。


江部康二


以下、事務局からのお知らせです。

*********

ブログ読者の皆様、弊会のYouTube動画を多数ご覧いただいておりまして、ありがとうございます。

江部理事長による動画「ドクター江部の糖質オフ!健康トーク
vol.3」の配信をご案内申し上げます。

今回のテーマは、「糖尿病とは」です。

糖尿病とはどのような病気かについて、また、糖尿病合併症予防と糖質制限食についてお話しております。

よろしければ是非ご覧くださいませ。

ドクター江部の糖質オフ!健康トーク
▼ vol.3『糖尿病とは』
https://youtu.be/qri3THy-71U


▼協会YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCdh9uz2_XnhDyJj9pHDDW1A


一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会
https://www.toushitsuseigen.or.jp/

*********
スーパー糖質制限食とケトン体。
【21/05/21 めめ

江部先生、いつもわかりやすい記事をありがとうございます。
免疫upにも良いとのことで、ケトン体にとても興味があり、
ご質問させていただきたいと思いました。
記事から内容がずれていたら申し訳ありません。

私はスーパー糖質制限を初めて2年ちょっとの20代女性です。
1日の糖質量は30g程度、1食10g程度です。
糖尿病の診断はされていません(HbA1c→4.8)が、
機能性低血糖と生まれつきのインスリンの分泌の遅さを指摘されています。

毎朝、起床時にリブレで測定していますが、
0.6mmol〜2.5molくらいの間で日々変動があります。
たまに0.4mmolの時もあります。

①高ケトンの状態とは、数値ではどの程度からになるのでしょうか。
また、どのくらいの値が理想的なのでしょうか。

②摂取する糖質量や食事の時間、運動量がほぼ同じでも、
変動があるのは何故なのでしょうか。
(食事の際は糖質量は気にしていますが、脂質やタンパク質は気にしていないので、ばらつきがあると思います。)
朝起きて数値が低いと少し不安になります。
また、寝不足だと低めの傾向があるように思うのですが、
そのようなことはあり得ますでしょうか。

③糖質を控えた食事はもちろん続けて行きますが、
それ以外でケトン体を増やす方法はありますか。

乱文で恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。】


こんにちは。
めめさんから、スーパー糖質制限食とケトン体について、
コメント・質問を頂きました。


【私はスーパー糖質制限を初めて2年ちょっとの20代女性です。
1日の糖質量は30g程度、1食10g程度です。
糖尿病の診断はされていません(HbA1c→4.8)が、
機能性低血糖と生まれつきのインスリンの分泌の遅さを指摘されています。】


追加分泌インスリンが遅延するタイプは、
そのまま追加分泌インスリンが遷延することが多いです。
そのため、普通に糖質ありの食事を摂取して、
4~5時間後、食後血糖値がすでに70~80mg/dlくらいの
正常加減まで下がっていても、
遷延して分泌されたインスリンが残っているので、
血糖値が60mg/dl以下に下がってしまい、低血糖症状がでます。

糖質ありの普通の食事だと、20代の耐糖能正常の人でも、
食後1時間頃のの血糖値のピークは、
160~180mg/dlに上昇することがあります。
そのときはインスリンが大量に追加分泌されます。
その後、食後2時間値が140mg/dl未満なら
耐糖能は正常と診断できます。

スーパー糖質制限食なら、食後血糖値の上昇は最小限ですみ、
追加分泌インスリンの分泌も最小限ですみますので、
機能性低血糖も起こらなくなります。


【①高ケトンの状態とは、数値ではどの程度からになるのでしょうか。
また、どのくらいの値が理想的なのでしょうか。】


リブレでの測定なら、ケトン体(アセトン、アセト酢酸、βヒドロキシ酪酸)
の中で、βヒドロキシ酪酸(BHB) を測定しています。
βヒドロキシ酪酸(BHB)の基準値は、74μmol/L 以下ですので、
75μmol/L以上で 高値と言えます。
スーパー糖質制限食実践中の、朝空腹時の私のBHBは、
200~300~600~800~1200μmol/Lと結構、ばらつきます。
断食中の人は、3000~4000μmol/Lくらいとなります。
ケトン体には臓器保護作用があるので、
300~600くらいあるほうが良さそうです。

一方、スーパー糖質制限食をしていなくて普通の糖質ありの食事でも、
βヒドロキシ酪酸(BHB)は、
30とか40とか50μmol/L とか血中に存在しています。
つまり全ての人類で、日常的にBHB はエネルギー源として利用されているわけですね。


【②摂取する糖質量や食事の時間、運動量がほぼ同じでも、
変動があるのは何故なのでしょうか。
(食事の際は糖質量は気にしていますが、脂質やタンパク質は気にしていないので、ばらつきがあると思います。)
朝起きて数値が低いと少し不安になります。
また、寝不足だと低めの傾向があるように思うのですが、
そのようなことはあり得ますでしょうか。】


ケトン体の日内変動はあるようです。
また糖質を摂取すると即、血中ケトン体値は低下します。
また、ウォーキングでも、筋肉がエネルギー源として血中ケトン体を利用するので、
その分が低下します。
<ブドウ糖とCGM>のような便利な機器がケトン体にはないので
よくわからないことが多いです。
寝不足だと低めの傾向というのもよくわかりません。


【③糖質を控えた食事はもちろん続けて行きますが、
それ以外でケトン体を増やす方法はありますか。】


「ココナッツオイル」や日清などの「マクトンオイル」
を摂取すると、血中ケトン体が上昇します。
「BHB パウダー」なども売っています。



江部康二
糖質制限食で糖尿病改善。ケトン体エネルギーでスタミナ抜群に。
【21/05/20 感謝感謝
ワクチンレスを実践する所存です
先生のブログと著作に出会い命を救われた者です。
感謝の気持ちを、このコメント内で書き記す事はとても出来ず、
只々、感謝々と申し上げるに止まる事をお許し願います。

先生のお陰で「ブドウ糖−グリコーゲンエネルギーシステム」⇒「脂肪酸−ケトン体エネルギーシステム」へ切り替えに成功。
1957年生れです。

多くの方は信じられないでしょうが、
累積標高差二千二〜三百m・登山時間8時間程度を
朝はビタミン剤のみ、登山中も麦茶とカリカリ梅のみで、
朝・昼飯を食べず行っており、晩飯(晩酌)の時まで、
起床から18時間に及ぶ時でも、その間お腹が減ったり、
バテたりする事はありません。

体が完全に「脂肪酸−ケトン体エネルギーシステム」に成っている所以と思います。
糖質制限食事療法に出会う前、
長年の「ブドウ糖−グリコーゲンエネルギーシステム」⇒「AGEs蓄積」の結果、
両目とも人工レンズです。

でも現在は「糖質制限食事療法」を実行し、
暁現象改善の為、夜に「SGLT2剤」を服用し、
青魚系を食さない時は「DHA・EPA製剤」も服用してはおりますが、
「糖毒」は解除されAGEs蓄積」も大分と改善されているのでは?
と期待しております。

傍証として、血圧は収縮110拡張70と年齢の割には良好です。
また直近のケトン体値は3030でした。

私は「自分の頭で考え自己責任」で、
先生が啓蒙なさっている
『<血中ケトン体高値><AGEs蓄積最小限>の二点で、
免疫力が健常なので、大丈夫と思っています。
読者の皆さんも、糖質制限食で、免疫力を健常に保つことを目指しましょう。 』
を、この身をもって実証して行く所存です。
感謝感謝。】


こんばんは。
感謝感謝さんから、とても興味深い参考になるコメントを頂きました。
ありがとうございます。

【糖質制限食事療法に出会う前、
長年の「ブドウ糖−グリコーゲンエネルギーシステム」⇒「AGEs蓄積」の結果、
両目とも人工レンズです。】


そうすると、糖質制限食に出会うまでの糖尿病罹患歴も結構長いのですね。
糖尿病合併症の白内障のため手術されて
人工レンズを挿入という経過でしょうか。

以前のコメントで、
①SGLT2処方前、
早朝空腹時血糖値:120〜185mg/dlで推移。
②SGLT2処方後
早朝空腹時血糖値:110〜130mg/dlで推移。
③最近
早朝空腹時血糖値:90〜119で推移。
HbA1c5.5%程度。


最近は、血糖コントロール、HbA1cともにかなり良好を維持しておられます。

【1957年生れ。63歳か64歳。
累積標高差二千二〜三百m・登山時間8時間程度を
朝はビタミン剤のみ、登山中も麦茶とカリカリ梅のみで、
朝・昼飯を食べず行っており、晩飯(晩酌)の時まで、
起床から18時間に及ぶ時でも、その間お腹が減ったり、
バテたりする事はありません。】


起床して登山口にむかい、麦茶とカリカリ梅のみで、8時間程度登山して、
帰宅して夕食とのきまで18時間食事なしでも
ひもじいとかしんどいとか一切なしで、
元気いっぱいというのは素晴らしいです。

【体が完全に「脂肪酸−ケトン体エネルギーシステム」に成っている所以と思います。】

直近のケトン体値は3030であり、よく脂肪が燃焼しています。
ケトン体は、心・腎・脳などの臓器保護作用があり、
おそらく、筋肉疲労もやわらげてくれると思います。
それで、断食登山でも、元気いっぱいなのでしょう。

米国の医学雑誌・代謝(Metabolism)に、2016年3月
興味深い論文が掲載されました。(☆)
『糖質制限食は、ウルトラマラソンやトライアスロンにおいて普通の高糖質食と比べて、遜色なし』
という内容です。

【現在は「糖質制限食事療法」を実行し、
暁現象改善の為、夜に「SGLT2剤」を服用し、
青魚系を食さない時は「DHA・EPA製剤」も服用してはおりますが、
「糖毒」は解除されAGEs蓄積」も大分と改善されているのでは?
と期待しております。
傍証として、血圧は収縮110拡張70と年齢の割には良好です。】


仰る通り、糖毒は解除されています。
また、血圧が110/70くらいとても良好なので、動脈硬化も
だいぶ改善している可能性があります。
AGEs蓄積は、なかなか分解・代謝しにくいとされていますが、
糖質制限食と運動で、かなり改善された可能性があります。

【「自分の頭で考え自己責任」で、
先生が啓蒙なさっている
『<血中ケトン体高値><AGEs蓄積最小限>の二点で、
免疫力が健常なので、大丈夫と思っています。
読者の皆さんも、糖質制限食で、免疫力を健常に保つことを目指しましょう。 』
を、この身をもって実証して行く所存です。】


とても良いと思います。
これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食を続けて健康ライフを目指しましょう。


江部康二


(☆)
METABOLISM CLINICAL AND EXPERIMENTAL 65 (2016) 100 – 110

Metabolic characteristics of keto-adapted ultra-endurance runners

普段から
(A)<炭水化物:たんぱく質:脂質 = 10:19:70>の糖質制限食を食べている10人
(B)<炭水化物:たんぱく質:脂質 = 59:14:25>の高炭水化物食を食べている10人
を比較研究した論文です。
いずれの群もエリートランナーです。

研究施設に2泊3日で滞在、最大酸素摂取量、体組成、筋生検など実施、
その後トレッドミルで走った後、直後と2時間後に筋生検を実施です。

(A)(B)群を比較したところ、糖質制限群(A)は、(B)群と比較して、
運動中のエネルギー源として脂肪酸化の利用が極めて高率でした。

一方、筋肉のグリコーゲン利用と充満のパターンは、運動中も3時間のランニング後も、(A)(B)群で同様でした。

つまり、普通に糖質制限食をしているランナーがそのまま、
ウルトラマラソンやトライアスロンをしても、
筋肉中のグリコーゲンの量及び増減と回復パターンは、
糖質摂取群と比べて、全く遜色ないという研究報告です。
エリック・クラプトン、ワクチン副反応で2週間苦しむ。
こんばんは。
2021/5/19(水) 、ヤフーニュースに以下の記事が掲載されました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/4a67aa8a7de98cf8ad108b0e2824f4a704b07801
ギターの神様、ワクチン副反応で2週間苦しむ「焼けつくようだった」



世界的ギタリストのエリック・クラプトン(76)が、ワクチン接種後に「ひどい副反応に苦しんだ」と明かしているそうです。

バンド活動ができていたころは、「Tears in heaven   」「Wonderful  tonight」は、レパートリーに入ってました。
「Change the World」は諸般の事情で挫折しました。(=_=;) 
ですから、クラプトンと言えば、私にとって神様みたいなものですね。

下記の青字の記載は、上記記事の内容の要約です。

【英アストラゼネカ製のワクチンを受けたというクラプトン、
接種後、一時はもうギターを演奏することが出来なくなるのではないかと思うほど、体調が悪くなったといいます。

「アストラゼネカのワクチン1回目を受けたら、すぐに激しい反応があり、それが10日間続いた。やっと回復し、2回目の接種までに12週間を空けるように言われた」
「6週間ほど経った頃、2回目の接種がオファーされ、再びワクチンを接種した。前よりは危険性について知っていたつもりだったが、言うまでもなく、副反応はひどいものだった。私の手や足は凍り付いているか、感覚がないか、焼けつくような感じかのどれかで、2週間くらいは全く使い物にならなかった。もうプレイすることができないのではないかと恐れた。このワクチンは『誰にでも安全』と言われていたはずなのだが……」】

この内容だと、クラプトン氏、全く、
自分の頭で考えて選択してないですね。

【このワクチンは『誰にでも安全』と言われていたはずなのだが……】

などと言っているので、政府の言うことを鵜呑みにして信じてたみたいです。
1回目接種で、10日間も続く激しい副反応があったのに、
何で2回目もあっさり打っちゃうのか、理解に苦しみます。
自分の頭で考えたら、2回目は中止するという選択肢も充分あったと思います。

これでは多くの善良な日本国民と同様であり、
全然ロックンロールじゃないです。
もっとロックなクラプトンであって欲しいです。
クラプトン、頑張れ。

江部康二

新型コロナワクチンの問題点。医師も一般人も自分の頭で考えよう。 
こんにちは。
日本人のほとんどが、テレビや大新聞のみの情報で、
新型コロナワクチンを無条件で受け入れています。 

そして、日本の医師のほとんども、自分の頭で考えずに、
新型コロナワクチンを、そのまま受け入れています。
遺憾ながら、日本の医師も、自分の頭で考える習慣がない人が多いのだと思います。 

自分の頭で考えれば、今回のファイザー社のmRNAワクチンに問題点があることは明白です。

以下、列記してみます。 

①人類初の遺伝子ワクチン
②スパイクタンパクが人体にどのくらいとどまるのか不明。
③スパイクタンパクが抗体産生以外にどのような作用を有すのか不明。
④2021年5月12日時点で、ワクチン接種後死亡者が39人。 
 その多くが、脳出血、脳血栓、心疾患など心血管疾患で死亡。 
 報告されていない死亡者もあると思われる。 
 スパイクタンパクが心血管系に障害を与えて死亡した可能性がある。
⑤長期的安全性は全く担保されていない
⑥新型コロナに感染したときにADE(抗体依存性免疫増強)が生じる可能性がある
⑦僅か、10ヶ月で作られ、過去にない短期間の製造。
⑧2021年、2022年は本来臨床試験の段階 


などのリスクがあります。

これらの情報を把握した上で、
新型コロナワクチンを打ちたい人は打てばいいですし、
接種したくない人は接種しなければ良いと思います。

なお新型コロナワクチンを接種して、IgG抗体は産生できますが、粘膜防御のIgA抗体は産生されません。
従って、感染そのものを防ぐことは、できませんが、重症化や発症を予防できる可能性はあります。
一方、ワクチン接種した人がコロナに感染して発症しなくても、他人に感染させる可能性はあるので、
注意が必要です。

私自身は、接種しませんが、
<血中ケトン体高値><AGEs蓄積最小限>の二点で、
免疫力が健常なので、大丈夫と思っています。
読者の皆さんも、
糖質制限食で、免疫力を健常に保つことを目指しましょう。                                                      


江部康二
糖質制限食。妊娠糖尿病。糖尿病予防。合併症予防。
【日付 名前
21/05/18 挑戦中

江部先生
妊娠糖尿病から正常値に戻った方の記事はとても参考になり励まされます。

こちら英国在住で医療費は無料という利点はあるのですが、検査や専門医受診にこぎつけるまでに時間がかかるため、思い切って江部先生にコメントを送らせていただきました。限られた情報ですがアドバイスいただければ幸いです。

私も約2年ほど前に40歳で第一子を出産した際に妊娠糖尿病になりました。
妊娠28週目の75gブドウ糖負荷テストで空腹時が79、2時間値153でした。食事と運動で血糖値をコントロールし無事に2900gの子どもを出産しました。出産後6週間のブドウ糖負荷試験では2時間後血糖値が105とういうことで正常に戻っているといわれました。1時間値は不明。HbA1cは5.6でした。

私の気のゆるみなのですが、そこから糖質制限なしどころか育児の疲れから糖質過多の食生活になっておりました。
昨年の秋から体調がすぐれず(ひどい疲労、めまい、蕁麻疹、頭痛など)やっとの思いで今年の1月に血液検査をやってもらったところ、HbA1cが6.0ということで要観察、この数値なら主食を白色の物から茶色の物(白米から玄米など)に変えれば大丈夫というお粗末なアドバイスでした。
父を含め親族に糖尿病境界型が数名いるため、医師のアドバイスより自分の身は自分で守ろうと思い色々検索し江部先生のブログにたどり着きました。

妊娠時の簡易検査キットも残していたため自分なりに血糖値を測定したところ空腹時は常に90以下でしたが食後2時間の血糖値がひどい時は180程、完全に下がるまでに5時間ほどかかる時までありました。慌てて糖質制限を始めたのが3か月ほど前です。

今は1回の食事の糖質量が25g-40gで緩やかな糖質制限をしています。
そこから見えてきた傾向なのですが。

A:食後1時間より、2時間、たまに3時間後の方が血糖値が高い時がある。

B:最近はAのような状態があっても血糖値自体は140を超えることはなくなってきています。

C:Aの状態や血糖値が140近くになるときは食後特に動いていない時。家事や軽い運動など結局2時間近く小動きした際は最高でも115を切るくらいです。

D:年末年始に感じていた体調不良は完全になくなり、むしろ元気になっている。糖質制限のお陰だと確信してます!

年始の血液検査ではブドウ糖負荷テストはしてもらえず、実際はもう糖尿病になっているのではないかと不安はあります。でも、そこを気にするよりこれから先いかに健康に生きていくことの方が大事だと思い見様見真似ですが糖質制限挑戦中です。

今回お聞きしたかったのは
●現在の糖質制限レベルでも糖尿病を防いだり血糖値の正常化が図れるでしょうか?

●インスリンが遅れて出る傾向?というのでしょうか、こちらも糖質制限生活で改善していくものでしょうか?

●糖質量は朝>昼>夕食にしていますが、朝食次第で1日の血糖値コントロールが良好になると聞いたことがあります。それならば朝食の糖質を減らす方が良いのでしょうか?

糖質制限、糖尿病に関して知識がなく、このような的の得ない質問ばかりですが、ご教示いただければ幸いです。】



こんにちは。
挑戦者さんから、糖質制限食に関してコメント・質問を頂きました。

【こちら英国在住で医療費は無料という利点はあるのですが、
検査や専門医受診にこぎつけるまでに時間がかかるため、
思い切って江部先生にコメントを送らせていただきました。】


英国は、医療費無料ですが、門番医制度があり、
地区を担当する一人の医師にまず受診することが必要です。
この門番医が、専門医受診が必要と認めたら、専門医を受診することができます。
しかし、運悪く門番医が薮医者だったら、その地区の住民は皆、不幸な目に合います。
門番医を無視して、専門医を受診すると高額の料金を取られます。


【私の気のゆるみなのですが、
そこから糖質制限なしどころか育児の疲れから糖質過多の食生活になっておりました。
昨年の秋から体調がすぐれず(ひどい疲労、めまい、蕁麻疹、頭痛など)やっとの思いで今年の1月に血液検査をやってもらったところ、HbA1cが6.0ということで要観察、この数値なら主食を白色の物から茶色の物(白米から玄米など)に変えれば大丈夫というお粗末なアドバイスでした。】


HbA1cは、6.0%と一見良好なのですが、
この頃は糖質摂取してますので、
「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」を伴う質の悪いHbA1cだったと思います。
例えば食後血糖値は180mg/dlを超え、
空腹時や睡眠中の血糖値は60~70mg/dlといったパターンの
平均値がHbA1c6.0%ということだったと思います。
「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」は酸化ストレスリスクとなり、
ひどい疲労、めまい、蕁麻疹、頭痛など の症状を引き起こしていたのでしょう。


【父を含め親族に糖尿病境界型が数名いるため、医師のアドバイスより自分の身は自分で守ろうと思い色々検索し江部先生のブログにたどり着きました。
妊娠時の簡易検査キットも残していたため自分なりに血糖値を測定したところ空腹時は常に90以下でしたが食後2時間の血糖値がひどい時は180程、完全に下がるまでに5時間ほどかかる時までありました。慌てて糖質制限を始めたのが3か月ほど前です。】


私のブログにたどり着いて、良かったです。
また、自分の頭で情報を集めて整理して、私のブログの内容を見て納得されて、
糖質制限食を選択されたことは、very good job です。
糖質を摂取すると、食後2時間血糖値が180mg/dlなら、
耐糖能は<境界型>レベルと言えます。


【今は1回の食事の糖質量が25g-40gで緩やかな糖質制限をしています。
そこから見えてきた傾向なのですが。

A:食後1時間より、2時間、たまに3時間後の方が血糖値が高い時がある。

B:最近はAのような状態があっても血糖値自体は140を超えることはなくなってきています。

C:Aの状態や血糖値が140近くになるときは食後特に動いていない時。家事や軽い運動など結局2時間近く小動きした際は最高でも115を切るくらいです。

D:年末年始に感じていた体調不良は完全になくなり、むしろ元気になっている。糖質制限のお陰だと確信してます!】


食後血糖値の上昇は、
A:1時間値が最も高い人、90分値が最も高い人、2時間値が最も高い人など
個人差がありますが、同じような食事内容ならだいたい一定してくると思います。
B:緩い糖質制限食実践で、食後2時間値が140mg/dl未満なら、
 国際糖尿病連合の言う『1時間値、2時間値とも160mg/dl未満』
 を満たしているので、動脈硬化の予防ができています。
C:歩くことで、個人差はありますが、食後血糖値は下がると思います。
D:糖質制限食で、「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」といった酸化ストレスリスクが
 なくなり健康になったのだと思います。


【年始の血液検査ではブドウ糖負荷テストはしてもらえず、実際はもう糖尿病になっているのではないかと不安はあります。】

経口ブドウ糖負荷テストをする必要は、全くありません。
わざわざ、食後高血糖を起こす<人体実験>は無意味です。
今されている<血糖自己測定器>のチェックで充分です。
緩い糖質制限食でも、将来糖尿病になるのを予防できます。



【●現在の糖質制限レベルでも糖尿病を防いだり血糖値の正常化が図れるでしょうか?】

現実に食後高血糖はないですし、将来の糖尿病も予防できます。


【●インスリンが遅れて出る傾向?というのでしょうか、
こちらも糖質制限生活で改善していくものでしょうか?】

 糖尿病や境界型の場合、インスリン追加分泌第一相が低下していることが多いです。
 糖質制限食で糖尿病型だった人が正常型になった場合もあります。


【●糖質量は朝>昼>夕食にしていますが、
朝食次第で1日の血糖値コントロールが良好になると聞いたことがあります。
それならば朝食の糖質を減らす方が良いのでしょうか?】

朝食次第で1日の血糖値コントロールが良好になるというのは、
普通の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)を食べている場合と思います。
緩い糖質制限食なら、1回の食事の糖質量を<25g-40g>
で保っておけば大丈夫です。


江部康二
動画「ドクター江部の糖質オフ!健康トークvol.3『糖尿病とは』
こんばんは。

新型コロナが世の中を席巻しています。
私も2020年3月以降の糖質制限講演会がほぼ皆無となって、
週末のテニスも休止で、外食・宴会もなしです。

この10年間で最も暇な日々を過ごしています。
もっぱら、Kindleで本を読んでいます。
さすがにこれではならじと、ユーチューブに参画することとしました。

日本糖質制限医療推進協会のYouTubeチャンネルで、
動画「ドクター江部の糖質オフ!健康トーク」の配信を始めました。
2~4週間に一本ずつ、配信していきたいと思います。

今回は、
vol.3『糖尿病とは』
https://www.youtube.com/watch?v=qri3THy-71U&t=320s

です。

糖尿病のことをほとんどご存知ない方でも理解できるような
とてもわかりやすい内容となっています。

糖尿病は日本のみならず世界的に増えています。
厚生労働省の2016年の調査によれば糖尿病が疑われる成人の推計が
1,000万人となっています。

何と言っても糖尿病でこわいのは合併症です。
血糖コントロールが悪いと、
シンプルに言えば、全身の血管がボロボロになり、動脈硬化が進行します。
三大合併症:糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、
大血管障害(心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病性足病変)など
を引き起こします。
結果として、糖尿病合併症が毎年、
人工透析16000人以上、失明3000人以上、 足切断3000人以上/年
発生しています。
合併症を予防できるのは、糖質制限食だけです。
現行の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では、上述のような
合併症のオンパレードです。
誠に遺憾ながら、現行の糖尿病食は、『合併症製造食』としか言いようがありません。


ドクター江部の糖質オフ!健康トーク
▼ vol.1『糖質制限食と新型コロナ』 2021年03月25日 (木)
https://www.youtube.com/watch?v=YcpCTJQakeY&t=8s
▼ vol.2『糖質制限食とは』 2021年04月08日 (木)
https://www.youtube.com/watch?v=VLyBDm9zOv8


是非、ご視聴頂ければ幸いです。


江部康二


以下、事務局からのお知らせです。

*********

ブログ読者の皆様、弊会のYouTube動画を多数ご覧いただいておりまして、ありがとうございます。

江部理事長による動画「ドクター江部の糖質オフ!健康トーク
vol.3」の配信をご案内申し上げます。

今回のテーマは、「糖尿病とは」です。

糖尿病とはどのような病気かについて、また、糖尿病合併症予防と糖質制限食についてお話しております。

よろしければ是非ご覧くださいませ。

ドクター江部の糖質オフ!健康トーク
▼ vol.3『糖尿病とは』
https://youtu.be/qri3THy-71U


▼協会YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCdh9uz2_XnhDyJj9pHDDW1A


一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会
https://www.toushitsuseigen.or.jp/

*********
糖質制限食・SGLT2阻害薬とケトアシドーシス。米国糖尿病学会と糖質制限食。
【21/05/15 れいくたうん

糖尿病なのに「糖質制限に挑戦した男」の大失敗
https://news.yahoo.co.jp/articles/1b63fadf1ff65ca9b428b977815cf3d26b4ac185?page=1

上記ニュースについての先生のご意見を伺いたく、ご連絡差し上げました。
私自身も先生の本とこのブログで勉強しているだけですので、非常に興味があります。
何卒、よろしくお願いいたします。】



こんにちは。
れいくたうんさんから、

糖尿病なのに「糖質制限に挑戦した男」の大失敗
https://news.yahoo.co.jp/articles/1b63fadf1ff65ca9b428b977815cf3d26b4ac185?page=1


というヤフーニュースの記事について、コメント・質問を頂きました。
これは、とても参考になる記事です。
要約すると、
「糖尿病でSGLT2阻害薬を内服していた人が、
自己判断で糖質制限食をしたために『常血糖ケトアシドーシス』を引き起こして
救急搬送されるケースがある」


という内容です。
このときの糖質制限食は、スーパー糖質制限食など
厳格な糖質制限食だっともの思われます。

SGLT2阻害薬を内服していると、血中ケトン体が 一定の高値となります。
そこに厳格な糖質制限食を導入すると、一気にケトン体が急上昇して、
高ケトン血症となりますが、このとき変化が早すぎて、
<人体の緩衝作用>の働きが追いつかずに、血液が酸性になってしまい、
「正常血糖ケトアシドーシス」を引き起こすリスクがあるのです。

高雄病院でも、外来でSGLT2阻害薬を内服している糖尿人が、
HbA1cが8.0%とかでコントロール不良なので、入院して
スーパー糖質制限食を実践したケースがあります。
HbA1c8.0%ということは、あまりキッチリとは糖質制限ができていなかっと
思われます。
そうすると入院してスーパー糖質制限食4日目で食欲不振となり、
ケトアシドーシスを発症してしまったのです。
SGLT2阻害薬を内服していて、外来ではごく緩い糖質制限食だったのが、
入院後のスーパー糖質制限食実践で、血糖コントロールは良くなったのですが、
急激に血中ケトン体が上昇して、緩衝作用が間に合わず
「正常血糖ケトアシドーシス」を引きおこしてしまったのです。

これに懲りて、外来でSGLT2阻害薬を内服していた患者さんが、
入院した場合は、SGLT2阻害薬を一旦中止して、スーパー糖質制限食を
実践するようにしました。
そうしたら、入院して「正常血糖ケトアシドーシス」を起こすケースはなくなりました。


一方、入院中の糖尿病患者さんで、スーパー糖質制限食を、1~2週間実践して
食後血糖値の上昇はなくなったものの、早朝空腹時血糖値だけが下がらずに
180~200mg/dlといった患者さんが複数おられます。
糖尿病罹患歴の長い方々が多いのですが、この場合は、SGLT2阻害薬を投与すると
劇的に早朝空腹時血糖値が100~130mg/dlとかに改善することが多いのです。
勿論「正常血糖ケトアシドーシス」は生じません。

この場合は、スーパー糖質制限食実践1~2週間で、血中ケトン体が
かなり上昇していて、すでに緩衝作用はかなり適応していたので、
SGLT2阻害薬による軽度のケトン体上昇に対して簡単に対応できたものと思われます。


ヤフーニュースには
「糖質をカットし、たんぱく質や脂質の摂取量や割合はどれくらいにするといいのか、
エビデンスに基づいたノウハウがありません。」

と述べてありますが、

米国糖尿病学会は、2019年4月の<コンセンサス・レポート>において
「エビデンスが最も豊富なのは糖質制限食である」
と明言しています。
そこには、厳格な糖質制限食も緩やかな糖質制限食も共に取り上げられています。
その後のガイドラインでも、
「エビデンスが最も豊富なのは糖質制限食である」
という見解は継続しています。

少なくとも米国では、いまや糖質制限食の時代なのです。
日本糖尿病学会さんも、米国糖尿病学会の爪の垢でも煎じて飲んで欲しいものです。


江部康二
国内で新型コロナワクチン接種後の死亡例、28例に。
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000778306.pdf
国内で新型コロナワクチン接種後の死亡例、28例に。


【厚生労働省のサイト
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000778306.pdf
第58回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、
令和3年度第5回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催) 資料1-5
2021(令和3)年5月12日

今回の審議会(5月2日時点、75日間)までに、死亡として報告された事例は28件
(100万人接種あたり10.0件、100万回接種あたり7.3件)であった。

(4月18日時点、61日間)までに、死亡として報告された事例は10件
(100万人接種あたり8.3件、100万回接種あたり5.2件)

4月18日時点と比較すると、100万人、100万回あたりの死亡者数が増えています。

症状の概要など                                     診断根拠
①61歳女性 接種3日目 くも膜下出血 基礎疾患なし              髄液検査
②26歳女性 接種4日目 小脳出血とくも膜下出血 基礎疾患なし        CT
③72歳女性 接種3日目 脳出血 基礎疾患なし                  CT
④65歳男性 接種19日目 急性心不全 基礎疾患不明 心臓死以外の原因となる所見なし
⑤62歳男性 接種1日目 溺死 基礎疾患不明                  解剖
⑥69歳女性 接種9日目 脳出血 基礎疾患なし                 解剖

⑦51歳男性 接種14日目 心室細動                      不明
⑧73歳男性 接種8日目 敗血症、化膿性脊椎炎            血液検査、MRI
⑨37歳男性 接種3日目 心肺停止                       不明
⑩102歳女性 接種4日目 誤嚥性肺炎、気管支喘息、心不全        CT


11:急性大動脈解離、心タンポナーデ。
12:急性心不全、心筋梗塞等


13 77歳 男性 接種5日目  脳幹出血
14 91歳 女性 接種5日目 脳出血
15 85歳 男性 接種3日目 急性心臓死
16 90歳 女性 接種2日目 肺血栓塞栓症
17 93歳 女性 接種3日目  老衰
18 78歳 男性 接種0日目  嘔吐後の誤飲・窒息
19 101歳 女性 接種3日目  心肺停止
20 87歳 男性 接種1日目  心不全、心肺停止
21 55歳 男性 接種2日目  急性心筋梗塞
22 90歳代 女性 接種1日目 老衰
23 45歳 女性 接種5日目  不明
24 44歳 女性 接種4日目  くも膜下出血
25 70歳 男性 接種3日目  不明
26 92歳 女性 接種2日目  老衰
27 91歳 女性 接種0日   心肺停止
28 40歳 女性 不明     心肺停止


こんにちは。

現在、新型コロナワクチンを医療従事者を中心に先行接種しています。
ワクチンは、ファイザー株式会社「コミナティ筋注」です。
厚生労働省によれば、5月2日時点で28名の死亡者でした。

28例のうち、脳出血が6例(①②③⑥、14、24)
心臓・大血管疾患が9例(④⑦⑩、11,12,15、19、20、21)
でした。
⑤⑨、27、28は急性の致死的心疾患の可能性が高いです。
①の死因は感染症ですが、
新型コロナワクチン接種により、免疫力が低下するという研究もあり、
ワクチンの影響は否定できません。

結局、死亡例28名中、19例が脳出血・心大血管疾患であり、1例だけが感染症です。

いずれも、専門家は、ワクチンとの関連は評価不能という立場です。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の合併症に、
脳血栓と脳出血があります。
コロナウイルスの表面にある『スパイクタンパク』によりウイルスは、
血管内に侵入しますが、そのスパイクタンパクが血管内皮を障害して
血栓や出血
を生じると思われます。

ワクチンが作用すると体内にスパイクタンパクが産生されます。
頻度は低いとは言え、このスパイクタンパクが、新型コロナウイルスと同様に、
血管内皮に何らかの障害を生じて、出血や心血管患を起こしている可能性があると思われます。

つまりワクチンとの関連は評価不能というよりも、
ワクチンとの関連を完全に否定することは困難であると言うのがフェアと思います。

人口100万人あたりの新型コロナ死者数が、欧米の10分の1~50分の1の日本では、
ワクチンのデメリットの方がメリットを上回っており、
即接種中止すべきと思います。

そもそも、人口100万人あたりの新型コロナ死者数が日本の10倍から50倍の欧米と日本を
同列に論じて、「ワクチン接種」を煽る政府やマスコミの姿勢は、如何なものかと思います。
欧米と日本では、新型コロナワクチンの意義が全く異なっていることを明確にすべきです。

江部康二
菓子職人。5月は新発売の「オレンジとホワイトチョコレートのケーキ」。
おはようございます。

2021年5月、菓子職人マンスリーケーキは
新発売の「オレンジとホワイトチョコレートのケーキ」
です。

main_monthly05.jpg

商品ページはこちら

100gあたり 
エリスリトールを除く糖質 3.99g 
カロリー 220kcal

ノンシュガーホワイトチョコ、発酵バター、生クリームを使い、濃厚で口溶けのよいクリームと爽やかなオレンジのジュレに、生クリームたっぷりの軽いオレンジのムースがバランスよく組み立てられたこの季節にぴったりの優しい味わいです。

monthly3.jpg

5月11日(火)
15:35 血糖値:107mg
「オレンジとホワイトチョコレートのケーキ」100g、1個摂取
16:35 血糖値:120mg


13mg上昇で、3mgで割って、4.3gの糖質で想定内です。

とても美味しく頂きました。

甘いけれどサッパリしていて、食べやすいです。

血糖測定人体実験のためとはいえ、いつも糖質制限OKなケーキを、一番早く味わうことができて、ささやかながら幸せをかみしめています。

菓子職人さん、ありがとうございます。

読者の皆さんも、是非、ご賞味あれ。

ご購入はこちらから

江部康二
新型コロナ感染症とワクチンとウイルス量。他者への感染力は?
【21/05/11 としの
ワクチン
医師です。
ワクチンに対する不安、確かにあり、打ちたくない気持ちも無いわけではありません。
しかし、外来、入院患者さんと関わりある以上、
自身がワクチン打たずに感染した場合を考えると打った方がいいと考えます。】



としの さん

新型コロナワクチンで、人体に生成されるのは、「IgG抗体」です。
粘膜面を防御する「IgA抗体」は産生されません。

従って、感染防御はできません。
感染したあと発症を防いだり、重症化を防ぐ可能性はあります。

また、ワクチンを接種して感染して発症しなかったとしても、
ウイルスはもっているので、
他者には感染させます。

つまり、新型コロナワクチンで、流行を防ぐことは困難です


【21/05/12 としの
集団免疫
お返事ありがとうございます!
勉強不足でなんとも失礼で申し訳ありません。
ただ、
他者に感染させる(ちから)(ウイルス量)が、
ワクチンを打った場合下がるのでは無いのでしょうか?
どうなんでしょう。】


新型コロナワクチンで、流行を防ぐことは困難ですので、集団免疫獲得も困難です。
新型コロナワクチンを接種している人が感染したとき、
発症しなくてもコロナウイルスは保有しています。
しかし細胞内に感染したあと、ウイルスを持っている細胞を
IgG抗体が補体と協力して破壊します。

これにより発症・重症化予防があるていど可能となりますが、
同時に呼気や大便などから排泄されるウイルスの量も
あるていど減る可能性があります。

しかしながら、減りますがゼロにはならないので、
やはり他者には感染させる可能性があります。

新型コロナウイルスの場合は、 発症前も含めて、
発症前後の時期に最も感染力が高いとの報告がされています。
実際、発症2日前の潜伏期からウィルスの排泄があります。

新型コロナウイルスの潜伏期間は、
感染してから症状を発症するまでの平均期間は5~6日です。

つまり、ワクチン接種の有無に関わらず、
症状がない潜伏期でも感染力があります

またワクチン未接種でも45%くらいは、
感染しても無症状でそのまま治ってしまいますが、
その場合も、他者への感染力はあります。

インフルエンザワクチンも、IgG抗体しか産生できないのに、
当初、政府は感染予防効果ありとか平気で言ってました。
しかし近年は、さすがに嘘はまずいと思ったのか、
感染予防効果はないが、重症化予防が期待できるといった効能に
トーンダウンしています。

新型コロナワクチン効能の真実も、結局のところは、
インフルエンザワクチンの効能と同じ程度に落ち着くのではないでしょうか。


江部康二



<ワクチンの3つの副反応>

①即時~数日
 アナフィラキシーショックは15~30分以内に生じます。。
 発熱や倦怠感や頭痛は数日続くこともあると思われますが、
こちらも頻度はインフルエンザワクチンより多いと思います。

②2週間~3週間
 脳炎などの神経障害、それから末梢神経がまひするギランバレー症候群などがあります。

③新型コロナに感染したときにかえって悪化
ADE(抗体依存性感染増強)と呼ばれ、ワクチン接種後に抗体ができ、
その抗体のために、新型コロナに感染したときかえって症状が悪化するというものです。

<長期安全性の懸念>
人類初の遺伝子ワクチン(mRNAワクチン)です。
人類が未経験のワクチンであり、通常はすぐに消えていく『mRNA』が一定期間
体内に残り、産生されたスパイクタンパクはいつまで体内に残るのかもはっきししません。
これらの影響が10年、20年後にでないという保証は全くないのです。
糖尿病と暁現象
こんにちは。
早朝の空腹時血糖値は、正常人では、寝る前より低いのが普通です。
ところが、就寝前よりも朝起きたときの血糖値のほうが高いという現象が、
糖尿人によくみられ、「暁現象」と呼ばれています。

朝方3~4時ころは、基礎分泌インスリンは一番低値になります。
さらにこの時間帯、成長ホルモンとコルチゾールが増えて
血糖が上がりやすくなるのですが、
正常人は即座にインスリン分泌を増やして対応します。
糖尿人はインスリンを増加させてそれに対抗できないから、
暁現象を生じるとされています。

成長ホルモンは、肝臓でのグリコーゲン分解を促し、
また抗インスリン作用(インスリンを抑制し、血糖値を上昇させる)を持つため、
血糖値を上昇させます。
コルチゾールは肝臓での糖新生を促進させて、血糖値を上昇させます。

また糖尿病患者では起床前後の交換神経活性が暁現象に関係しています。
交感神経活性でカテコラミンなどのインスリン拮抗ホルモンが増えます。
膵臓では交感神経刺激によりインスリン分泌抑制とグルカゴン分泌促進が起こり、
血糖値が上昇します。

夜間睡眠時は、肝臓がブドウ糖を合成して(糖新生)血液中に送り、
血糖値を維持しますが、もともと糖尿人は正常人に比べて糖新生が増加しています。

この時間帯、基礎分泌インスリンは、正常人なら少し分泌されれば血糖値が下がりますが、
2型の糖尿人は正常人の2倍の量が必要だといわれていますので、
そもそもハンディがあります。
糖新生が多くなると、
正常人なら即座に基礎分泌インスリンの分泌を増加させて対応します。
しかし、糖尿人はインスリンの分泌量調整がスムースにいかないために、
糖新生を制御できず、暁現象が起きると考えられます。

暁現象を改善するには運動が良いです。
簡単で長続きする運動として
<インターバル速歩><ながらジョギング>がお奨めです。

以下のブログ記事をご参照頂ければ幸いです。

インターバル速歩と体力。8000歩/日との比較。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-4826.html
2019年02月20日 (水)

体脂肪率の改善、糖質制限食、インターバル速歩、ながらジョグ。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-5345.html
2020年08月20日 (木)



江部康二
菓子職人マンスリーケーキは新発売の「いちごのショートケーキ」
こんにちは。
私が監修をつとめる「菓子職人糖質制限マンスリーケーキ」のご案内です。
2021年4月・5月のマンスリーケーキは新発売のいちごのショートケーキです。 
春らしい色合いと、春を感じさせる食感が、心地よいです。

main_strawberryCake.jpg

2021/4/6、火曜日
午後4時 血糖値:94mg
いちごのショートケーキ100g摂取
午後5時 60分後血糖値108mg


糖尿人江部康二は、1gの糖質が血糖値を3mg上昇させます。
14mg上昇で、4.67gの糖質という計算となります。
ほぼ想定通りで、100g中に5g以下の糖質ですので、糖質制限OK食品です。

strawberryCake_cut.jpg

A いちごホール
B 生クリーム
C いちご冷凍スライス
D シロップ冷凍ピューレ
E カスタードクリーム
F スポンジ生地

甘味料はもっぱら、血糖上昇ゼロのエリスリトールです。

糖質制限中の方にも、美味しいケーキで季節を感じていただけます。
菓子職人さんの『糖質制限マンスリーケーキ』

我々糖質セイゲニストの強い味方です。菓子職人さん、ありがとうございます。

菓子職人糖質制限いちごのショートケーキ

月替わりで糖質制限OKなケーキを食べることができて嬉しい限りです。

糖質量は100g中に4.63g(エリスリトール除く)、カロリーは 265kcal。

賞味期限:冷凍保存20日間、解凍後要冷蔵にて2日間
※フレッシュないちごを冷凍しているため、解凍時にはいちごの食感が損なわれます。ご了承ください。

口どけのよいスポンジ生地にフランス産無糖のイチゴピューレをシロップとして生地にしみ込ませました。

隠し味にカスタードクリームをしのばせてサンド及び仕上げのクリームには、ノンシュガーホワイトチョコレートのガナッシュクリームとマダガスカル産バニラを加え、コクとうまみのあるクリームを作り上げました。

お誕生日にはもちろん、自分へのご褒美に是非ご利用ください。冷凍便にて全国発送承ります。

お求めやすい二個いりもございます。

strawberryCake_3.jpg


ブログ読者の皆さん、是非ご賞味あれ!!

お問い合わせは以下です。
https://www.kashishokunin.co.jp/toushitsuseigen/products/monthly/strawberryCake.php


江部康二
入院を奨められた糖尿病が、糖質制限食半年実践で正常に。
【21/05/06 モン吉
お礼
江部先生、こんばんは          

私が糖尿病が発覚したのは、平成19年3月で52歳でした。
当時血糖値389、HbA1cは10.7(JDS)、今のNGSPなら11.1です。
ドクターよりすぐに入院して、インスリン注射か薬での治療を勧められましたが、
仕事も忙しいので、食事と運動で頑張ると言って断り、
すぐに色々調べ、江部先生の著書の糖質制限を知り「これだ!」思いすぐ実行しました。

平成19年(2007年)ころは、まだ糖質制限はあまり知られていませんでしたので、
家族や友人、知人から「そんな事して大丈夫?」とよく言われました。
お陰様で毎月順調にA1cが下がり、半年でHbA1cは6.0を切り正常になり、
体重も8キロ減り、ウエストが8センチ減りました。
ウエストは、もう1センチも増えると全てのスーツのスラックス(目一杯広げてある)や綿パン等がはけなくなるところでしたので、ホッとしました。

発覚当時の糖尿病専門医は、インスリン注射も薬もなしで、毎月A1Cがどんどん下がるし、半年で正常になりましたので「こんな人は初めてだ!一体何をしているのか?」と驚かれ、よく聞かれました。

糖質制限は今年で15年目に入りましたが、HbA1cはずっと5.5~5.9で安定していますし、その他の血液の数値も全て正常です。
糖質制限食を知らなければ、今頃は恐らく合併症で苦しんでいたでしょう。
江部先生には、私だけでなく沢山の方が感謝されていると思います。
今後も美味しく、楽しく、末永く、元気で百歳目指して頑張りますので、
どうぞよろしくお願い申し上げます。】


【21/05/08 モン吉
Re: Re: Re:Re: :お礼
江部先生、こんばんは

追加情報です。
そのドクターには、特にカロリー計算はしていない事と、運動は何もしていない事も話しています。】


【21/05/09 モン吉
糖質制限効果
江部先生、こんばんは        

記事にして頂いて、ありがとうございます。
先生の著書「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」と先生のブログで勉強させて頂きました。

平成15年に亡くなった私の父も糖尿病でした。
糖尿病専門医の治療で薬を飲んでいましたが、自分でも色々調べてカロリー計算して、玄米や野菜等をミキサーでこまかくし、ジュースのようにして飲んだり、青竹ふみしたりと頑張っていましたが、段々と悪化していき、眼底出血を起こしたりしてきました。
こんなに頑張っているのに悪くなっていくので、糖尿病は恐ろしいと思うと共に、糖尿病の治療にも少し疑問を持っていました。糖質制限が間にあわなかったのは、残念です。

いざ自分が糖尿病になると、父と同じような事をしても良くならないと思いました。色々な本を見る中で、先生の糖質制限が一番納得できると共に、何かサプリを摂るとか、ある一定の食物を食べ続けるのではなく、主食のご飯やパン等の炭水化物を食べないだけですから、すぐ始められました。

尿糖試験紙を買っていたので、実行して数日であれだけ濃かった試験紙の色が薄くなり、確か2週間くらいで、もう尿糖反応は無くなり、「いける!」と手ごたえを感じました。

又、糖質制限は糖尿病だけでなく、先生のブログには糖尿病以外の、沢山の症状改善が報告されています。
これもとても素晴らしい事だと思います。】


こんばんは。
モン吉 さんから、
入院を奨められた糖尿病が、糖質制限食半年実践で正常になった経過を
コメント頂きました。
とても参考になります。
ありがとうございます。

【平成19年(2007年)3月で52歳で、糖尿病と診断。
空腹時血糖値:389mg、HbA1c:11.1%。】


この数値なら、横綱レベルではありませんが、大関レベルの糖尿病であり、
当時の糖尿病専門医が言うように、
即入院してインスリン注射というのが標準治療です。

【すぐに色々調べ、江部先生の著書の糖質制限を知り「これだ!」思い
すぐ実行しました】


この決断がすごいですね。
糖尿病関連の本が多数あるなか、よく私の本を選んで頂けたものと感心しています。
2005年に「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)を出版してますので
その本を購入して頂いたのでしょう。
2007年2月から、ブログ・ドクター江部の糖尿病徒然日記 を開始したので
そちらも参考にされたのでしょう。

以下、イタリアのなあちゃんが仰ってました。
『・・・糖質制限に対する賛否両論をあさり読み、「糖尿病は一度かかれば治らない。上手に病気とつきあっていくことが大事」という大多数の立場と、「食事を変えれば必ずよくなる」とおっしゃる江部先生のきわめて少数派の立場…考えた末、前者は「諦め」、後者は「希望」だと結論付け、希望に向かって進むことにしました。・・・』

なあちゃん、『前者は「諦め」、後者は「希望」』
これって、なかなかの名言ですね。 (^^)
モン吉さんも、非常に沢山の糖尿病関連の本や情報を調べられたのでしょう。
ここで、大切なのは、お二人ともまずは、いろんな糖尿病の本や
糖質制限反対派の本も含めいろんな情報を収集した上で、
自分の頭で考えて、糖質制限食を選択されたという事実です。
糖尿病治療、機能性低血糖治療に関して、
医師から言われたとかではなく、自分で決断するというのは、good job です。

モン吉さんは、入院・インスリン治療を断って、即糖質制限食を実践されて、

半年でHbA1cは11.1%から、6.0%を切り正常になっています。
体重も8キロ減り、ウエストが8センチ減り、165cm、57kg、BMI:20.9です。

『発覚当時の糖尿病専門医は、インスリン注射も薬もなしで、毎月A1Cがどんどん下がるし、半年で正常になりましたので「こんな人は初めてだ!一体何をしているのか?」と驚かれ、よく聞かれました。』

そのドクターには、特にカロリー計算はしていない事と、
運動は何もしていない事は話しておられるのですが、
糖質制限食については特に反対はされなかったのでしょうか。
反対なしなら、そのドクター、なかなかの人物ですね。

モン吉さんは、足かけ15年のスーパー糖質制限食実践歴です。
私が足かけ20年ですから、それにつぐ長さです。
そしてずっとコントロール良好で素晴らしいです。

これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食実践で、
健康長寿を目指して頂ければ幸いです。


江部康二


イベルメクチンと新型コロナ、保険適用外の緊急使用はOKなのか?
【日付 名前
21/05/07 ちゅーる
イベルメクチンは未だ治験中
北里大学の花木先生の twitter によると3月に終了予定だったイベルメクチンの治験は12月から1月にかけての感染拡大期間に治験どころではなくなってしまったためまだ治験は終了していないそうです。
また治験に協力している医師を広く募集していました。
イベルメクチン情報交換グループも立ち上がったようです。
https://twitter.com/hanakihideaki/status/1390604149574803456?s=20

イベルメクチンを用いた治療法を推奨するflcccアライアンスのプロトコルにもアスピリンが利用されています。血栓を防ぐのに有効な手段であるようです。
https://covid19criticalcare.com/ja/

イベルメクチン、PCR検査拡充と感染拡大防止に確実に効果がある方法を、
厚生労働省や医師会など権威のある組織や個人が激しく妨害している様は、
近年の糖質制限に対するバッシングと重なって見えます。

私はこのブログを通して論文のエビデンスレベルに注意して冷静に判断をすることをたくさん勉強させていただきました。そしてコロナインフォデミックの中で冷静に見極めることに大変役に立ちました。長年真摯に情報を発信し続けていただいている江部先生には尊敬の念を抱くと同時に深く感謝を捧げます。】


こんばんは。
ちゅーるさんから、新型コロナウイルス感染症に対するイベルメクチン内服治療ついてコメントを頂きました。
ご指摘のように、新型コロナウイルス感染症に対するイベルメクチン内服治療に関しては北里大学の花木先生により臨床試験が行われています。
当初、3月には治験終了のスケジュールなのですが、
新型コロナ感染症流行の影響により、
治験の終了時期が延長されています。
従って、日本においては、イベルメクチンに関して、
新型コロナ感染症に有効であるというエビデンスは遺憾ながらないのです。


立憲民主党のサイトのニュースによれば
https://cdp-japan.jp/news/20210217_0758
 『2021年2月17日の国会討論でも、
立憲民主党の中島議員は、COVID-19の治療薬として効果が期待されるイベルメクチンについて、「わが国では、疥癬(かいせん)という病気で保険適用になっておりますが、これを適用拡大に向けて治験をしている最中」と紹介。
通常のプロセスでは承認までに1年か2年はかかってしまう状況であると説明し、
「東京都も治験に協力をする姿勢を示しているのだから、国としても早期に承認できるように治験に最大限のバックアップをすべきだ」と提案しました。

田村厚労大臣は、「適用外使用では今も使える。医療機関で飲んで自宅待機の使い方もある」と答弁。
菅総理は「日本にとって極めて重要な治療薬と思っていますので、最大限努力させていただきます」と前向きに答えました。』
と記載されています。

つまり、田村厚労大臣の発言では、イベルメクチンは医師の裁量で、
適用外使用が可能としています。
私が調べてみると、レセプトに「新型コロナ感染症に対してイベルメクチンを処方した。」と記載してあれば、
健保組合や国保組合はそれを認めて
保険適応として良いと厚生労働省から通達があったようです。
しかしながら、医師会や医師に対しては、そのような通達は一切ないので
ほとんどの医師がイベルメクチンは保険では使えないという認識のままです。
これでは、ワクチンを優先的に接種させるための政府の情報操作と言われても仕方ないですね。

【イベルメクチンを用いた治療法を推奨するflcccアライアンスのプロトコルにもアスピリンが利用されています。
血栓を防ぐのに有効な手段であるようです。
https://covid19criticalcare.com/ja/


新型コロナ感染症の初期治療として、
「イベルメクチン+アスピリン」
は、血栓の合併が多い欧米においては、極めて有効と思います。

【イベルメクチン、PCR検査拡充と感染拡大防止に確実に効果がある方法を、
厚生労働省や医師会など権威のある組織や個人が激しく妨害している様は、
近年の糖質制限に対するバッシングと重なって見えます。】


東京都医師会は、2021年2月9日、
新型コロナウイルス感染症に対して
イベルメクチンの緊急使用を提言しています。

【日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB25AAL0V20C21A1000000/
東京都医師会、イベルメクチン投与を提言 重症化予防で
新型コロナ
2021年2月9日 19:10
投薬で重症化予防ができると強調した。】


つまり、イベルメクチンに関しては、
医師会は使用することを緊急に目指す立場であり、
政府がワクチン優先のために、それを無視しているという状況
です。
ワクチン利権に踊っているのか踊らされているのか、
それが日本政府です。


江部康二
イタリアのコロナ治療、ワクチン事情と日本の比較。
こんにちは。
なあちゃんから、イタリアのコロナワクチン事情について
詳細な報告を頂きました。
とても参考になります。
ありがとうございます。

【ボルツァーノのパラドックス
ボルツァーノはイタリア北部の町です。
サルヴッチ医師、
「感染頻度の高い場所で、ワクチン接種キャンペーンが、かなりまじめに行われた結果、コロナ患者数が、重症化したものも含めて、なぜか増える」
という現象を端的に示したのがボルツァーノだが、
これはイタリア全国でも言えることだと述べています。】


ワクチンを接種したほうが、かえってコロナ患者数が重症化したものも含めて増えるというパラドックスは、
日本でも生じうるので、非常に懸念されます。

【原因として考えられる仮説は3つあり
1.再感染 2.変異株 3.抗体依存性感染増強(ADE)
だと述べています。
特に3の仮説を考慮した上で、ワクチンが悪いというのではなく、
事前に抗体検査もせず、抗体があろうがなかろうが、
簡単に誰にでもワクチン接種をするのが良くない、と考えているようです。】


すでに過去に新型コロナに自然感染して治って抗体を持っている人に
新型コロナワクチンを接種すると、
抗体依存性感染増強(ADE)といった現象を引き起こすということでしょう。
通常は、コロナワクチン接種で身体が作った抗体が、質の良くない抗体であり、
新型コロナウイルスに感染したときに、
抗体依存性感染増強(ADE)を引き起こすとされています。
さらに、1、2、3に追加して、
4、ワクチンに接種によって生成されるスパイクタンパクそのものが、
血管内に侵入して、血栓や出血や心筋障害を生じる可能性があります。

【長期的有害事象としての、
ワクチンのRNAが我々のDNAに逆転写される可能性について、
(製造者側はそれはないとし、多くの学者もそれはないとは言ってはいますが)
エイズウイルスを発見したノーベル賞学者リュック・モンタニエは、
以下のように言ってます
『我々の各細胞には、RNAをDNAに逆転写する能力を持つ内在性レトロウイルスが存在します。』】


これは、私が当初から、言及していたことであり、ワクチンのRNAが逆転写して
DNAのがん関連遺伝子の近くを刺激してしまうと、将来がんになる恐れがあります。
また自己免疫疾患関連遺伝子を刺激すれば、将来自己免疫疾患になる可能性があります。
すなわち新型コロナワクチンの長期的安全性は、全く担保されていないのです。

【ちょくちょくメディアで発言する微生物学者も、
RNAワクチンについて「これはワクチンというより、遺伝子治療薬。
我々はGMO(遺伝子組み換え作物)を拒否してきたのに、
我々自身がGMOになるのはオッケーなわけ?」みたいな発言もしていました… 
本音を言うと、たとえまじめな意見でも、十把ひとからげで「反ワクチン主義者」というレッテルを貼られて医師会追放、といった風潮なので、
現在は黙っている人も多いのではないかという気がします。
ところでGMOになった暁に、たとえばどんな害があるのかという質問に対して、
モンタニエは「たとえば癌」と答えています…】


GMO(遺伝子組み換え作物)は日本でも問題になりましたが、
規制がゆるいため、かなり輸入されて、流通
しています。
世界の遺伝子組換え農作物の栽培面積は、トウモロコシ・ダイズ・ワタ・ナタネの4種を中心として、年々増加しています。
日本に輸入されるこれらの農産物の9割程度がGM品種であると推測されます。
日本人が1年間に消費するGM作物の量は、
コメの年間消費量(約800万トン1)の2倍以上に相当します
一方、EUにおいて、現在栽培が認められているのはGMトウモロコシのみですが、
ドイツ、フランス及びイタリアでは、国内法により栽培が禁止されています。
輸入された遺伝子組換え農作物の多くは家畜用飼料に用いられ、
食品としての流通は少ないのです

今回の新型コロナワクチンは、まさに遺伝子治療の人体実験と言えます。
10ヶ月でつくられたmRNAワクチン(遺伝子ワクチン)が、
人体のDNAに何らかの影響を与える可能性は、否定できません。
本来、2021年、2022年はワクチンの臨床試験の期間だったのですが、
欧米では、緊急事態ということで、
無理矢理ワクチン接種を許可したという事情があるのです。
まさに、現在、世界中で新型コロナワクチンの人体実験中ということです。
人口100万人あたりのコロナ死者数が、日本の10倍から50倍もある欧米での
ワクチンの意義はかなり大きい可能性はありますが、
日本でのワクチンの意義は、欧米に比べるが非常に少ないと言えます。

【上記「ボルツァーノのパラドックス」を語るこのサルヴッチSalvucciという医師も、
コロナ治療の早期開始(炎症抑制)を強く訴えています。
方針は、すべて特許が切れた手近な薬で行なうものです。
イブプロフェンやニメスリドなどのNSAIDs+粘膜保護剤+抗生物質+整腸剤。
これで熱が続くようならステロイド治療に移行)。
これまでこれで治療した人は入院に至っていないそうです。
重篤になって入院するのはたいてい、
何日もアセトアミノフェンだけで自宅で苦しんでいた人たちだとか。】


ご指摘通り、早期治療が重要です。
現時点では、新型コロナ感染症に対しては、
イベルメクチン内服が治療の優先順位の一番です。
イベルメクチンは、感染予防効果もあります。
イベルメクチンは、アビガンなどに比べると極めて安価なのも良いです。

アセトアミノフェンは、コロナウイルルに対する効果はありません。
抗炎症効果もほとんどありません。
ただ、他の消炎鎮痛解熱剤(NSAIDs)に比べて、
解熱・鎮痛薬として安全性が高いということが言えます。
従って、アセトアミノフェンに罪はなくて、
アセトアミノフェンのみ投与して自宅待機させた措置が良くないのです。

それから、抗炎症作用という意味では、
日本では、デキサメタゾン(ステロイド薬)が推奨されます。
新型コロナ感染症重症化の原因は『サイトカインストーム』です。
サイトカインストームの予防に関して、デキサメタゾンは極めて有効です。
デキサメタゾンも安価な薬で、すぐ手にはいります。
こちらは、厚生労働省が、正式なコロナ治療薬として承認しています。
このような限定的な使用なら、ステロイド薬でもNSAIDsより、
安全性は高いです。



江部康二


☆☆☆
【日付 名前
21/05/06 なあちゃん
ボルツァーノのパラドックス
イタリアにおける今回のコロナのワクチンキャンペーンをめぐって、
ある意味「久山町の悲劇」を思わせる、
「ボルツァーノのパラドックスil paradosso di Bolzano」
と呼びうる現象を紹介している医師がいます。
ボルツァーノBolzanoはイタリア北部の町です。

「感染頻度の高い場所で、ワクチン接種キャンペーンが、かなりまじめに行われた結果、コロナ患者数が、重症化したものも含めて、なぜか増える」という現象を端的に示したのがボルツァーノだが、これはイタリア全国でも言えることだと述べています。
https://www.fabriziosalvuccicardiologo.it/Blog-News/BlogCardiologia/salvucci-il-paradosso-di-bolzano?s=08

このブログは少し前のものですが、その時点で、この医師は、
その原因として考えられる仮説は3つあり
それは、1.再感染 2.変異株 3.抗体依存性感染増強(ADE)、
だと述べています。

特に3の仮説を考慮した上で、ワクチンが悪いというのではなく、
事前に抗体検査もせず、抗体があろうがなかろうが、
簡単に誰にでもワクチン接種をするのが良くない、と考えているようです。

私はこの手の情報を得て、じゃあ事前にきっちり検査してコロナにかかってないことを調べておけば、ADEでサイトカインストームをきたしていきなりさようなら、
ということにはならずに済むのかな…と思っていたのですが…

ワクチン接種後の死に至りかねない重篤副反応は、江部先生も言及されている、
スパイクプロテイン自体が悪さをする可能性もあると思います。
数日前にも、「スパイクプロテインのみで肺にダメージを与える可能性を示唆する研究を紹介するものがありました↓
https://medicalxpress.com/news/2021-04-sars-cov-spike-protein-lung.html

また、長期的有害事象としての、ワクチンのRNAが我々のDNAに逆転写される可能性について、(製造者側はそれはないとし、多くの学者もそれはないとは言ってはいますが)エイズウイルスを発見したノーベル賞学者リュック・モンタニエは、
以下のように言ってます
Chacune de nos cellules a des rétrovirus endogènes avec la capacité de faire la transcriptase inverse de l’ARN dans l’ADN.(我々の各細胞には、RNAをDNAに逆転写する能力を持つ内在性レトロウイルスが存在します。)
https://www.francesoir.fr/societe-sante/le-professeur-luc-montagnier-prix-nobel-amene-son-support-la-plainte-pour-larret-de-la

去年の夏頃まではイタリアの医師や学者たちもわりと自由にものが言えていたのですが、ちょくちょくメディアで発言する微生物学者も、RNAワクチンについて「これはワクチンというより、遺伝子治療薬。我々はGMO(遺伝子組み換え作物)を拒否してきたのに、我々自身がGMOになるのはオッケーなわけ?」みたいな発言もしていました… 本音を言うと、たとえまじめな意見でも、十把ひとからげで「反ワクチン主義者」というレッテルを貼られて医師会追放、といった風潮なので、
現在は黙っている人も多いのではないかという気がします。
ところでGMOになった暁に、たとえばどんな害があるのかという質問に対して、
モンタニエは「たとえば癌」と答えています…

「ボルツァーノのパラドックス」的現象でイタリアの病院がどこもパンク状態になっていたのは、しかし、少し前のことで(医療崩壊は日本は現在進行中ですね…)、
たとえばザングリッロという、ベルルスコーニの主治医でそのコロナも治した医師のいるサン・ラッファエーレ病院では、この医師によると、
今はもうコロナ救急外来はがら空きで、急患も平均9時間で退院です、とのこと。
コロナ治療でとにかく重要なのは、一刻も早い治療開始だと言っています。

イタリアは感染者数も死者数も多いのに、救急外来がら空き?!(少なくともこの病院は、ですが)、と思われるかもしれませんが、
このブログをお読みの皆さんはすでにご存じの方が多そうですが、
感染者数はPCR検査のCt値操作によって結果が随分かわってくるものですし、
また、(これから悪化するのではない)無症状感染者なら感染力は非常に低いそうです。

死者数については、他の原因で死亡してもコロナが検出されればコロナ死とされることはイタリアも同様ですので、結局、入院者数を見るのが一番いいかと思われます。

ちなみに、上記「ボルツァーノのパラドックス」を語るこのサルヴッチSalvucciという医師も、コロナ治療の早期開始(炎症抑制)を強く訴えています。
方針は、すべて特許が切れた手近な薬で行なうものです(イブプロフェンやニメスリドなどのNSAIDs+粘膜保護剤+抗生物質+整腸剤。
これで熱が続くようならステロイド治療に移行)。
これまでこれで治療した人は入院に至っていないそうです。
重篤になって入院するのはたいてい、
何日もアセトアミノフェンだけで自宅で苦しんでいた人たちだとか。

「イブプロフェンはアメリカでは去年(2020年)の7月になっても禁止されていましたけどね! じつはコロナから救ってくれます」とのこと。
種類や容量など処方の詳細は(イタリア語で恐縮ですが)以下のページのビデオで述べられています。
くれぐれも医師の指導のもとで、とのこと。ご参考までに。
https://www.fabriziosalvuccicardiologo.it/Blog-News/BlogCardiologia/SalvucciFabrizioProtocolloTerapiaDomiciliareCovid

糖質制限食の発展と普及。糖尿病食事療法の歴史的変遷。2021年。
こんにちは。
おかげ様で、2021年現在、糖質制限食はますます順調に普及してきています。
2005年に私が「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)
を日本初の糖質制限食の本として刊行したころとは、大きな違いがあります。

なんと言っても、2013年10月に米国糖尿病学会が5年ぶりに改訂した
「栄養療法に関する声明」のなかで、
地中海食やベジタリアン食などどともに「糖質制限食」を正式に容認したことが、
大きな追い風となりました。

さらに、医学界においても、嬉しいサプライズです。
2017年2月7日(火)午後から、東京大学医学部に行ってきました。
実は東大に行ったのは生まれて初めての経験でした。

渡邊昌先生、門脇孝先生、江部康二の3人で、教授室で鼎談を行いました。
渡邊昌先生は、医学雑誌「医と食」の編集長です。
門脇孝先生は、
一般社団法人 日本糖尿病学会 理事長  であり、
東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科教授(当時)です。
門脇孝氏は、2021年現在は
東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科特任教授です。

日本糖尿病学会のトップと、糖質制限食や糖尿病食などについて
じっくり話し合うことができて、とても有意義な90分間でした。
糖質制限食の発展、まさに、今昔の感ありです。

そして、2019年4月、米国糖尿病学会は<コンセンサス・レポート>において、
『エビデンスが最も豊富なのは糖質制限食である』
と明言しました。
日本の糖質制限食シーンにおいてもこれ以上ないほどの大きな追い風です。

現在ではファミリーレストランのガストやリンガーハットでも、くら寿司でも
糖質オフメニューがあります。
ローソンやファミリーマートやセブンイレブンでも、
糖質制限OK食品が販売されています。

2016年7月20日(水)、
NHKクローズアップ現代で糖質制限食が特集されました。
NHKによれば、糖質制限食が空前のブームだそうで、
関連の市場は当時で¥3184億円とのことでした。

私は、糖質制限食はブームではなく、科学的な真実そのものと考えています。
従ってブームのように消え去ることはなく、今後もどんどん繁栄していくと思います。

今や2021年で、糖質制限市場はさらに加速して拡大しています。
とうとう中国からも、私に糖質制限食に関する原稿の依頼が来ました。
台湾や韓国では、既に私の糖質制限食の本の訳本が出版されています。


さて今回は、糖質制限食と糖尿病食の日本の歴史を考察してみました。

<夏目漱石と糖尿病と厳重食>
文豪夏目漱石(1867~1916年)は、糖尿病でした。
大正5年(1916)正月、右の上膊(上腕)神経に強い痛みと右上膊(上腕)の不全麻痺。
薬、マッサージは無効。4月、糖尿病と診断。
教え子の医師真鍋嘉一郎により、5月から、当時の最先端治療の「厳重食」を開始。尿糖は消失。
7月終わりには、右の上膊神経に強い痛みと右上膊の不全麻痺が改善。
神経衰弱の症状も減退。糖尿病も改善。11月、胃潰瘍が再発。
12月9日、胃潰瘍による出血で死亡。
厳重食で、糖尿病と糖尿病神経障害は著明改善ですが、残念ながら胃潰瘍のために死去しています。

<厳重食=スーパー糖質制限食>
昭和13年、18年の女子栄養大学の以下の「厳重食」の解説をみると、まさに、「厳重食=スーパー糖質制限食」です。

『肉類(牛、豚、鶏、魚肉、内臓、心臓、肝臓、舌、膈、腎臓、骨髄)、貝類、卵類(鶏卵、鳥卵、魚卵)、脂肪類(バター類、豚脂、ヘッド、肝油、オリーブ油、ごま油、)、豆類(豆腐、油揚げなど)、
味噌は少量、野菜(含水炭素5%以下)小松菜、京菜、白菜、筍、レタス、蕗、大根、アスパラ、果実(含水炭素の少ないもの)びわ、すもも、苺、いちじく、メロン、パイナップル、パパイヤ、りんご、蜜柑、夏みかん・・・
*梨、ブドウ、柿、バナナはやや糖質が多いので警戒を要する。』


夏目漱石と厳重食1)2)については、
精神科医師Aこと中嶋一雄医師に資料を提供して頂きました。ありがとうございました。

<日本における糖尿病食事療法の変遷>
日本でも、昭和18年(1943年) 頃は、まだ厳重食のほうが、幅を利かせていたようです。

そして日本糖尿病学会のバイブルのような食品交換表初版が1965年に発行されました。
この時、適正なカロリーということが強調されました、。
解説には、食事療法の原則として
「①適正なカロリー②糖質量の制限③糖質、たんぱく質、脂質のバランス④ビタミンおよびミネラルの適正な補給」
と記載されています。
なんと、2番目には驚くべきことに「糖質量の制限」と明記してあります。
これが、1969年の第2版になると
「①適正なカロリー(カロリーの制限)②糖質、たんぱく質、脂質のバランス③ビタミンおよびミネラルの適正な補給」
と変更されて、
「糖質量の制限」という文言が削除されています。
糖尿病食事療法の原則から、「糖質制限」が消えて、「カロリーの制限」が登場したのが2版です。

これ以降の食品交換表は、2013年、11年ぶりに改訂された第7版にいたるまで、「カロリー制限」一辺倒でした。

2013年10月の米国糖尿病学会の「栄養療法に関する声明」では、全ての糖尿病患者に適した“one-size-fits-all(唯一無二の)”食事パターンは存在しないとの見解を表明しました。
これに対して、日本糖尿病学会は、唯一無二の糖尿病食事療法として「カロリー制限・高糖質食」を、
1969年以来、現在まで推奨し続けています。

<日本における糖質制限食の歴史>
 戦前までは、厳重食があったのですが、1969年以降はすっかり消えてしまいました。
その後の糖質制限食の臨床実践は、1999年から釜池医師が宇和島で開始し、
同時に高雄病院でも筆者の兄江部洋一郎医師が開始し有効例を重ねました。

その経験を踏まえ医学文献では、2004年に筆者が本邦初の糖質制限食有効例の報告を行いました3)。
2005年には筆者が本邦初の一般向けの本を出版しました4)。

2006年荒木医師が「断糖宣言」、2007年釜池医師が「糖質ゼロの食事術」を刊行しました。
坂東医師、中村医師は約1000人を肥満外来で治療し糖質制限食の有効性を2008年に報告しました5)。
2009年、2010年、医学雑誌に筆者が小論文を発表しました6)7)。

その後、2012年に山田悟医師、白澤医師、2013年に夏井医師、2014年に渡辺信幸医師、
2015年に宗田医師が一般向け糖質制限食の本を出版しました8)9)10)11)12)。
糖質制限食の広がり、いよいよ加速がついてきて、私も毎年著書を上梓しています13)14)15)16)17)18)19)20)21)22)23)24)。


1)香川綾: 女子栄養大学「栄養と料理」 第4巻第4号 p46
  糖尿病の手当と食餌療法、昭和13年(1938年)
2)香川昇三:女子栄養大学「栄養と料理」 第9巻第5号 p27 
  糖尿病患者の厳重食、 昭和18年(1943年)
3)江部康二他:糖尿病食事療法として糖質制限食を実施した3症例,
      京都医学会雑誌51(1):125-130、2004
4)江部康二:主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ、
  2005年(東洋経済新報社)
5)坂東浩,中村巧:カーボカウントと糖質制限食, 治療,90(12):3105-3111,2008
6)江部康二:主食を抜けば(糖質を制限すれば)糖尿病は良くなる!,
  治療,91(4):682-683,2009
7)江部康二:低糖質食(糖質制限食carbohydrate restriction)の意義,
  内科,105(1):100-103,2010
8)山田悟:糖質制限食のススメ、2012年(東洋経済新報社)
9)白澤卓二:<白澤式>ケトン食事法、2012年(かんき出版)
10)夏井睦:「炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学」、光文社新書、2013年
11)渡辺信幸:日本人だからこそ「ご飯」を食べるな 肉・卵・チーズが健康長寿をつくる 、2014年(講談社)
12)宗田哲男:「ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか」、光文社新書、2015年
13)江部康二:「人類最強の『糖質制限』論 ケトン体を味方にして痩せる、健康になる」、SB新書、2016年
14)江部康二:外食でやせる! 「糖質オフ」で食べても飲んでも太らない体を手に入れる、2017年(毎日新聞出版)
15)江部康二:「江部康二の糖質制限革命」2017年(東洋経済新報社)
16)江部康二:「女性のためのラクやせ糖質制限ハンドブック」2018年(洋泉社)
17)江部康二:「男性のための糖質制限最強ダイエットハンドブック」2018年(洋泉社)
18)江部康二:「男・50代からの糖質制限」2018年(東洋経済新報社)
19)江部康二:「内臓脂肪がストン!とおちる食事術」2019年(ダイヤモンド社)
20)江部康二:「糖質制限の大百科」2019年(洋泉社)
21)江部康二:「名医が考えた認知症にならない最強の食事術」2020年(宝島社)
22)江部康二:「ダイエット・糖質制限に必携! 食品別糖質量ハンドブック」 2020年(宝島社)
23)江部康二:医学的に正しい「糖質制限」見るだけノート2020年(宝島社)
24)江部康二:「体が変わる! 最強の糖質制限食-巣ごもり生活でも太らない!」2021年(学研プラス)

日本で実践されている各糖質制限食のスタンスと役割。
こんにちは。

1999年に高雄病院で、糖尿病入院患者さんに
糖質制限給食の供給が開始されました。

第二次大戦以降では、日本で初めてのことです。

その経験をもとに、2005年、やはり日本で初めての糖質制限食の本、
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!』(東洋経済新報社)を上梓しました。
2006年、荒木裕医師が、「断糖宣言!」(エディットハウス)、
2007年、釜池豊秋医師が、
「医者に頼らない! 糖尿病の新常識・糖質ゼロの食事術」(実業之日本社)
を刊行されましたが、ここまでが、糖質制限食草創期の本と言えると思います。

その後、糖質制限食が徐々に広がっていきましたが、
2010年代になると、様々な医師が「糖質制限食」関連の本を
数多く出版するようになりました。
糖質制限食の日本における発展という意味では、望ましいことと言えますが、
各医師の推奨する「糖質制限食」のスタンスが一定異なっていることもあり、
糖質制限食を実践している方々に少々とまどいが見受けられるようです。
今回は、そこらあたりを整理してみたいと思います。

まず、糖質制限食は、美味しく楽しく末長く続けることが大切です。
毎日、朝昼夕と糖質(主食)を食べている場合に比べれば、
1/週とか1/月とかの糖質摂取なら、おおいにましです。

糖尿人であれば、そういうとき、可能なら、グリニド系薬かα-GI薬、
或いはその両者を食直前30秒に内服して
食後高血糖をできるだけ抑えるようにすればいいですね。

私は多数の糖尿人を診察していますが、きっちりスーパー糖質制限食を実践されて、
血液検査データ全て正常で、薬なし、合併症なしの方も、おられます。

私自身も2002年以来、焼酎飲んで、肉類や魚貝類をいろいろ食べて、
卵にチーズに豆腐に野菜・海藻・茸を食べて、
糖質制限ピザ、糖質制限ケーキ、糖質制限チョコ・・・を食べて、
美味しく楽しく、そしてきっちり長くスーパー糖質制限食を続けています。
勿論、内服薬なしで合併症もなしです。

私は全くつらくないので、末長く糖質制限食を続けることができると思います。
しかしながら、人はなかなか弱いものです。
「わかっちゃいるけど、やめられない」人もまた結構おられます。

私の患者さんでも、どうしても糖質がやめられない人もおられます。
私は糖質制限食の先達の医師として、糖尿病患者さんに、
最良の糖尿病食事療法である糖質制限食を説明して、
糖尿病のコントロールの仕方を指導するのがお仕事です。

糖尿病合併症の話もして、
それを防ぐことができるのは糖質制限食だけであることも説明します。

それを患者さんが受け止めて理解してどう実践するかは、
患者さん自身の仕事であり、私の仕事ではありません。
ですから、私は決して押しつけることはありません。

高雄病院方式の糖質制限食には3パターンがあります。

もちろん
1)スーパー糖質制限食(3食主食なし)
2)スタンダード糖質制限食(2食主食なし)
3)プチ糖質制限食(1食主食なし)

のなかで、
1)が一番効果があることは明らかですのでそれを薦めます。
しかし患者さんによっては、1)ができない人もいます。
そのようなときは、2)でも3)でもいいです。
スーパー糖質制限食では、1回の食事の糖質量は20g以下が目安です。
間食は、1日に1~2回で、1回の糖質量は5g以下が目安です。


糖質制限食は、やらないよりやった方が、例えどのタイプであれ、
糖尿病学会推奨のカロリー制限食(高糖質食)よりは、はるかにましなのです。

私は、ぬるいかもしれませんが、そういうスタンスの医師です。
皆さんが、糖質セイゲニストで優秀な患者さんだったら
糖質制限な医師はとても楽なのですが、現実はそうはいきません。

また、話のしやすい対等感覚の医師もいれば、
残念ながら上から目線の相談しにくい医師もいるのが現実です。

私に関しては、対等感覚の医師を目指しているので、
このブログへのコメント・質問も糖質制限食に関することなら、
初歩的なことも含めて大丈夫、OKです。
反復して似たような質問があっても、
またそれがブログ読者の皆さんの復習になるし新たな勉強にもなります。
糖質制限食に関する知識をインターネットで世界中で共有できて・・・。
それが、私自身の貢献感にもなりますので・・・

さて、日本で実践されている糖質制限食には

A)高雄病院のスーパー糖質制限食(1回の食事の糖質量20g以下)
B)山田悟先生の緩い糖質制限食(1回の食事の糖質量30~40g)
 最近は(1回の食事の糖質量20~40gで3食食べ、それとは別に間食を1日あたり10g)
C)釜池豊秋先生の糖質ゼロ食(1日1食で、夕食、糖質は5g以下)

α)荒木裕先生の断糖食
β)渡辺信幸先生のMEC食


などがあり、1回の糖質摂取量設定に違いがあります。
それでは、各糖質制限食のスタンスはどう違うのでしょうか?
まず、A)B)C)について検討してみます。

1)継続し易さと普及に関する配慮
継続し易さ、普及という面からは、普通に考えてB)が一番楽です。
A)はそれに、次いで楽ですし、当初から「スーパー」「スタンダード」「プチ」といったラインナップが設定されていて、
最近は「緩やかな」という選択肢もあるので、
継続し易さと普及ということを重視しているわけです。

C)は、ベストと思う食事療法をストイックに実践するという求道者のスタンスであり、
継続し易さや普及ということは、優先順位としては全く考慮されていません。
つまりC)はやりたい人やれる人が実践すればよいのであって、
やりやすくするというスタンスは皆無です。

従って、A)B)の立場の糖質セイゲニストとC)の立場の求道者とは、
いくら話し合っても折り合いがつくことは不可能ですので、
私も無駄な努力をするつもりはありません。

2)食後高血糖改善効果

食後高血糖改善効果はC)が一番高いです。
A)がその次でB)はかなり劣ります。
C)なら、食後高血糖はほとんどありません。

A)は、臨床的に合併症予防ができるレベル、
  食後1時間血糖値180mg/dl未満、食後2時間血糖値140mg/dl未満達成を
  目指していて、ほとんどの場合それが可能です。

B)は食後1時間血糖値180mg/dl未満、
  食後2時間血糖値140mg/dl未満を達成することは、
  困難な糖尿人が多いと思いますが、従来の糖尿病食(高糖質食)よりはましです。

3)追加分泌インスリン

C)は耐糖能正常型の人でも、インスリン追加分泌はごくごく少量です。
A)は耐糖能正常型の人の場合でもインスリン追加分泌は2~3倍レベルですみます。
B)は耐糖能正常型なら、追加分泌インスリンは10倍~20倍レベルでます。

インスリンは人体に絶対必要であり、基礎分泌インスリンがなければヒトは死にます。
しかし、インスリンには発ガンリスクやアルツハイマー病のリスクがあるので、
少量ですむにこしたことはないのです。

従って、B)の場合は、野放しの高糖質食に比べればましですが、
インスリン過剰のリスクがあるていどあることになります。

A)の場合は、人類700万年間の狩猟・採集時代に、
野生の果物、ナッツ類、根茎類を食べたレベルと同程度の追加分泌インスリンなので
許容範囲と思います。

4)問題点

B)は、インスリン分泌が多いこと以外にも、
食後高血糖と平均血糖変動幅増大という酸化ストレスリスクに関しては、
効果が弱いので問題と言えます。
C)は、始めにくいこと、継続しにくいこと、普及しにくいことが問題点です。

5)考察

A)の場合、C)よりは治療効果は若干劣りますが、
殆どの糖尿人において、合併症予防という観点からは、問題ないと思われます。
体重減少効果も同様であり、「継続し易さ」「普及」「治療効果」において
バランスのとれた食事療法と言えます。

B)は、「継続し易さ」「普及」は優れていますが、肝腎の治療効果が劣ることと、
食後高血糖と平均血糖変動幅増大という問題点を抱えています。

C)は、始めにくいこと・継続しにくいこと・普及しにくいことという弱点がありますが、
治療効果は抜群ですので、ビタミンCの摂取(野菜から摂取)に留意して、
個人的にやれる人はやればいいと思います。

結論として、自画自賛になりますが、
高雄病院のスーパー糖質制限食が一番バランスがいいのかなと思います。(^^) 

一方、山田悟先生の緩い糖質制限食や釜池豊秋先生の糖質ゼロ食も、
役割分担という視点に立てば、対立するというよりも、
一人一人の嗜好やニーズに応じて、相補的なものと思います。


A)B)C)の3者ともに、
日本糖尿病学会推奨の従来の糖尿病食(高糖質食)に比べれば
治療効果ははるかに高いのですから。

6) α)とβ)について
α)の荒木式は、ほぼスーパー糖質制限食に近いと思います。
ただ、ビールに関して、麦芽とホップだけの本物のビールは
呑んでもよいとされていますが、糖質含有量は、
米・コーン・スターチが含まれている普通のビールと同じだけあるので、
勿論NG食品です。

β)のMEC食も、基本的にはスーパー糖質制限食に近いと思います。
一日に摂るべき食品はM(お肉)・E(卵)・C(チーズ)の三点で、
これらをしっかり食べて、
その上でさらに食べたいと思ったら他の食品(糖質を含む)も
適度にOKということです。
あとは、一口、30回は噛んで食べようということです。
ビタミンCと食物繊維の摂取に注意すれば、MEC食もOKと思います。
ただ糖質を多く摂取すれば当然食後高血糖となるので、注意が必要です。


江部康二
『糖質制限食十箇条』2021年版。

こんにちは。
私は、2002年、52歳の時に自分が糖尿病と発覚してから、
できれば薬を飲まずに済むようにと、徹底的に糖尿病の
食事療法を研究しました。
その結果、既に糖尿病を患っている人には、『糖質制限食』がベストの選択である、
との結論に達しました。

糖尿病を発症したら、その時点でもう体内の糖質を処理する
システムが破綻していて、糖質を普通に食べることができない身体に
なっているということなのです。

もう少し早く、40歳でこのことに気がついていていれば、
糖尿病にならずにすんだのにと、今更ながら残念な思いです。
父も母も糖尿病ですから、いつか来る道と解ってはいたのですが、
結果として油断でした。

糖尿病の人や肥満・メタボリックシンドロームや生活習慣病の人の治療・予防には
スーパー糖質制限食がベストの食事療法です。
そして 『糖質制限食』実践により、
糖尿病の人では「食後高血糖(グルコーススパイク)」「血糖変動幅増大」が予防でき、
血糖コントロール良好となり、合併症が予防できます。
糖尿病の人が、従来の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)を食べれば、
必ず「食後高血糖」「血糖変動幅増大」を生じるので、合併症予防は困難です。

耐糖能正常型の人においても、「グルコースミニスパイク」が予防できるので、
生活習慣病の予防・治療が期待できます。
生活習慣病の根本要因は、
頻回過剰のグルコースミニスパイクとそれに伴う頻回過剰のインスリン追加分泌です。


血糖値に直接影響を与えるのは糖質のみであり、
タンパク質・脂質は直接血糖に影響を与えることはありません。
従って、糖尿病の人の「食後高血糖(グルコーススパイク)」「血糖変動幅増大」
耐糖能正常型の人の「グルコースミニスパイク」
を予防できるのは、スーパー糖質制限食のみです。

このことが食事療法において根源的に大切です。

今回は

『糖質制限食十箇条』2021年版

のご紹介です。

『糖質制限食十箇条』2021年版
-糖尿病や肥満が気になる人に-


一、 糖質の摂取を減らす。可能なら一回の食事の糖質量は20g以下とする。
二、 糖質制限した分、タンパク質や脂質が主成分の食品は充分量食べる。
三、やむを得ず主食(ご飯、パン、麺類など)を摂るときは少量とする。
四、水、番茶、麦茶、ほうじ茶などゼロカロリー飲料はOK。果汁・清涼飲料水はNG。
五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類はOK。果物はなしかごく少量にとどめる。
六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。
七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。
八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)、糖質ゼロビールはOK。辛口ワインも適量OK。
   醸造酒(ビール、日本酒、など)は控える。
九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルーツはNG。
十、可能なら化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。


*糖尿病の人がやむを得ず糖質を摂取するときは、
食直前に、「αGI剤」か「グリニド系薬剤」を内服すると、食後高血糖がある程度防げる。
*牛乳は100mlくらいならOK。成分未調整豆乳は200mlくらいOK。
*肉と魚貝の摂取量は<1:1>が目安。

『糖質制限食』の3パターン

一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。
  1回の食事の糖質量は20g以下。
二、スタンダード糖質制限食は、一日一回(朝か昼)少量の主食あり。夕食は主食抜き。
三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。朝と昼は少量の主食あり。
  嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。


抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。

魚貝・肉・卵・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食べる。

糖質制限食の理論的根拠

1、血糖値を直接上昇させるのは糖質だけで、たんぱく質・脂質は上昇させない。
2、糖質を摂取しなければ血糖値は上昇しない。
3、糖質制限食を実践すれば食後血糖値はほとんど上昇せず糖尿病は改善する。
4、食前・食後の血糖値血糖変動幅が少ないので生活習慣病の予防ができる。
5、食後血糖値の上昇が極めて少ないので、追加分泌インスリンも少量ですむ。
6、過剰なインスリンは肥満・がん・アルツハイマー病などのリスクとなるので、
 血糖コントロールができる限りで少量であるほど身体にはいい。

 ということで、とてもシンプルです。
上記6つは、生理学的な事実やエビデンスがあることですので信頼度は高いです。

糖質制限食実践前のご注意

診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、
そして長鎖脂肪酸代謝異常症・尿素サイクル異常症は、
糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。
慢性腎臓病も、原則として適応となりません。
糖尿病腎症は、医師と相談の必要があります。
なお本にも書きましたが、 糖質制限食によりリアルタイムに血糖値が改善します。
このため、既に経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。
一方薬を使用してない糖尿人は、低血糖の心配はないので、
以下の本などを参考にされて、
自力で 糖質制限食を実践して糖尿病改善を目指していただけば幸いです。

推奨著書

主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ」2005年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」2008年
「我ら糖尿人、元気なのには理由がある。」2009年 宮本輝先生との対談本
「やせる食べ方」2010年
「うちの母は糖尿人」2010年 監修:江部康二 著:伊藤きのと
(東洋経済新報社)
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年(ナツメ社)
腹いっぱい食べて楽々痩せる『満腹ダイエット』 (ソフトバンク新書)2011年
「主食をやめると健康になる」(ダイヤモンド社)2011年
「血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド」 (別冊宝島)2012年
「食品別糖質量ハンドブック」2012年(洋泉社)、
「糖質オフ!健康法」(PHP文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」(文春文庫)2012年
「女性のための糖質制限ダイエットハンドブック」2012年(洋泉社)
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)
「医療の巨大転換を加速する」糖質制限食と湿潤療法のインパクト
 2013年(東洋経済新報社) 夏井睦先生との対談本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版」2014年(東洋経済新報社)
「炭水化物の食べ過ぎで早死にしてはいけません」2014年(東洋経済新報社)
一生太らない「やせる! 食べ方」2014年 (PHP文庫)
江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?2015年(洋泉社)
「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)
「糖質制限の教科書」2015年(洋泉社)監修
「糖質オフ!健康法」2016年3月(PHP研究所 )
「人類最強の糖質制限論」2016年4月(SB新書)
「ハンディ版糖質制限の教科書」2016年4月(洋泉社)
「増補新版食品別糖質量ハンドブック」2016年6月(洋泉社)
「Dr.江部の健康食の新常識100 」(TJMOOK)2016年11月(宝島社)
マンガでわかる「糖質オフ! 」健康法2016年12月、(PHP研究所 )
外食でやせる! 「糖質オフ」で食べても飲んでも太らない体を手に入れる、2017年4月(毎日新聞出版)
「江部康二の糖質制限革命」2017年4月(東洋経済新報社)
「男・50代からの糖質制限」2018年11月(東洋経済新報社)
「内臓脂肪がストン!とおちる食事術」2019年5月(ダイヤモンド社)
「糖質制限の大百科」2019年7月(洋泉社)
「糖質量&炭水化物量ポケットガイド」電子書籍、2019年8月(SBクリエイティブ)
「名医が考えた認知症にならない最強の食事術」2020年6月(宝島社)
「ダイエット・糖質制限に必携! 食品別糖質量ハンドブック」 2020年9月(宝島社)江部 康二監修
医学的に正しい「糖質制限」見るだけノート2020年10月(宝島社)
 「体が変わる! 最強の糖質制限食-巣ごもり生活でも太らない!」2021年2月(学研プラス)
など多数

レシピ


「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」2006年(東洋経済新報社)
「糖質オフ」ごちそうごはん2009年(アスペクト)
dancyuプレジデントムック 「満腹ダイエット 」 2009年(プレジデント社)
「血糖値を上げない!健康おつまみ109」2010年(東洋経済新報社)
「やせる食べ方レシピ集」 2010年(東洋経済新報社)
「糖質オフダイエット 」2011年(レタスクラブ、角川マーケティング)
「誰もがストレスなくやせられる!糖質制限ダイエット」2011年(講談社)
「主食を抜けば糖尿病はよくなる」レシピ集2011年(東洋経済新報社)
高雄病院の「糖質制限」給食2012年(講談社)
糖尿病がどんどんよくなる「糖質制限食」おすすめレシピ集2012年(ナツメ社)
糖質制限の「主食もどき」レシピ2013年(東洋経済新報社)
高雄病院Dr江部が食べている「糖質制限」ダイエット2013年(講談社)
糖質オフのダイエット弁当2013年(家の光協会)
高雄病院「糖質制限給食」朝 昼 夕 14日間完全プログラム
糖尿病・肥満改善が自宅でできる! 2013年(講談社)
2週間チャレンジ! 糖質制限の太らない生活 2014年(洋泉社mook)
電子レンジで糖質オフの作りおき 2016年10月(宝島社)
「やせぐせがつく糖質オフの作りおき 」2017年3月(宝島社)
「高雄病院の糖質制限作りおき 」2017年5月(洋泉社)
「作りおきおかずで簡単! 朝・昼・晩 糖質オフのダイエット献立」2017年10月 (家の光協会)
「いくら食べても太らない! 旨い酒のつまみ 」2018年5月(宝島社)
「決定版! スグやせ! 糖質オフのラクうまレシピ150」2018年6月(ナツメ社)
「女性のためのラクやせ糖質制限ハンドブック」2018年9月(洋泉社)
「男性のための糖質制限最強ダイエットハンドブック」2018年10月(洋泉社)
「レンチン!糖質オフの作りおきおかず」2018年10月(宝島社)
「魔法のダイエットみそ汁 」 2019年2月(日本文芸社)
「決定版! 作りおき&レンチンで簡単! 糖質オフのやせる! ラクうま弁当350 」 2020年2月(ナツメ社)
「決定版! 作りおき&帰ってすぐできる 糖質オフのやせる! ラクうまレシピ350 」 2020年7月(ナツメ社

江部康二
体が変わる! 最強の糖質制限食-巣ごもり生活でも太らない! 刊行。
こんにちは。
2021年2月12日、

体が変わる! 最強の糖質制限食-巣ごもり生活でも太らない!
江部康二・沼津りえ著(学研プラス)
が刊行されました。

saikyo.png


太る理由は単純です。

『糖質摂取⇒血糖値上昇⇒インスリン分泌⇒血糖を筋肉が取り込む⇒余った血糖は全て中性脂肪に変わり脂肪組織に蓄えられる。』

これが生理学的事実であり、インスリンが肥満ホルモンと言われる所以です。
そして糖質摂取こそが太る原因なのです。

脂質を食べても血糖値は上昇せず、インスリンの分泌もありません。
たんぱく質摂取は、インスリンとグルカゴンを両方分泌させますが、
両ホルモンの効果が相殺されて、血糖値は上昇しません。
糖質制限食実践なら肥満ホルモンインスリンの分泌は
必要最小限ですむので太らないのです。

本書では、とてもわかりやすく糖質制限食の基礎理論が説明してあります。
また具体的な実践法もシンプルに具体的に記述してあります。
朝食、昼食、夕食jにわけてレシピ集もついています。
本書が皆さんの、太らない対策にお役に立てれば幸いです。

江部康二


以下の青字の記載は、本書のはじめにです。

はじめに  

新型コロナウイルスによる感染症が流行して以来、
世の中が大きく変わりました。
感染拡大を防ぐため、外出を控え、
自宅で“巣ごもり生活”を送っている人も多いと思います。
こうした生活が長引くなかで、
「以前よりも太ってしまった」という声をよく聞きます。
巣ごもり中の食生活では、家にあるもの、
保存がきくもので済ませようとして、
ごはんものやめん類など、
糖質メインの食事をよくとるようになったという人も多いのではないでしょうか。

また、リモートワーク中心の生活で、
あまりおなかが減っていないのに、
習慣的に以前と同じ量の食事をとっているのも原因かもしれません。
なかには、運動不足解消とダイエットのために、
エクササイズを始めてみたものの、うまく続かず、挫折した人もいるでしょう。 

そんなときこそ、糖質制限食がおすすめです。
糖質制限食は、糖質の多い食品を控えるだけの食事法です。
糖質さえ控えれば、食事の量を減らさなくても、
運動をしなくても、脂肪が燃えやすい体に変わります。
カロリー制限は不要で、お肉や脂っこいメニューをがまんする必要もなく、
満腹になるまで食べられます。

糖質制限食は、健康管理にも有効で、
生活習慣病をはじめ、さまざまな病気の予防や改善に効果があります。
筋肉の維持や増強にも役立つので、多くのアスリートも実践しています。
さらに、最近の研究結果では、糖質制限食を実践している人は、
糖質を多くとる食生活を送っている人に比べて、
AGEsの蓄積が少ないことや血中ケトン体高値により、
免疫力が高くなることもわかりました。 

本書では、まずPart1で、
糖質制限食のルールや食品の選び方、実践のコツを解説し、
Part2~4では、朝食・昼食・夕食の糖質制限食のポイントと、
3食自炊でもラクラク作れる、おすすめのレシピをそれぞれ紹介しています。
最後にPart5では、
糖質制限食を実践している人からよく寄せられる疑問をまとめた
Q&A集を設けました。 

糖質制限食は、運動不足でも筋肉を落とさずに健康的にやせられる、
まさに最強の食事法です。
ウィズコロナの時代、糖質制限食が、
みなさまの健康を守る一助となれば幸いです。

2020年2月        江部康二

コロナ感染 2割は陽性判明時に無症状  60代以降も高い割合  東京
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210120/k10012824261000.html
コロナ感染 2割は陽性判明時に無症状 60代以降も高い割合 東京
2021年1月20日 NHK NEWS WEB


こんばんは。
少し前ですが、NHKのニュースウェブに、
上記記事が掲載されました。
とても意外だったので、ブログ記事としました。
コロナウイルス感染者で、無症状の人が結構存在することは
知っていましたが、若い人に無症状が多くて
高齢者は、ほとんどの場合症状があるものと思っていました。

<東京都 新型コロナ感染者 年代別の無症状の割合>
10歳未満H:51.3%
10代:32.2%
20代:16.8%、
30代:16.6%、
40代:18.7%、
50代:19%、
60代:20.9%、
70代:21.6%、
80代:24.4%、
90代:30.1%
100歳以上:52.9%


東京都内で、2020年11月から2021年1月15日までの2か月半に
感染が確認された5万1848人について都が調べたところ、
検査で陽性と判明した時点で無症状だった人は1万315人でした。
そして、上記の表が、年代別無症状者の割合です。

結局、新型コロナ感染症、
20代未満を除けば、
年齢が高くなるほど無症状の割合が高くなっています。
20代と30代がほぼ一緒ですが、
高齢になるほど右肩上がりで無症状が多くなっています。

今までの認識を、根本から改めなくてはなりません。
高齢になるほど、免疫力は落ちていくので、
当然、高齢者ほど症状が出やすいものと思い込んでいました。

確かに、高齢者は重症化しやすく、死者数の割合も多いのですが、
無症状感染者も多いとしたら、要注意です。

また
「高齢者は最初は無症状であっても、やがて症状が出て入院が必要なほど悪くなることがある。
悪くなる率が高いのも年齢が高い人だ」

ということなので、油断は禁物です。

一般には三密を避け、
いつも同居の家族以外の来訪者があるときは、若者でも高齢でも誰でも、
家庭内でも、
マスク、
ソーシャル・ディスタンス(フィジカル・ディスタンス)、
換気、
を保つことが必要ですね。

☆☆☆
以下の青字の記載はNHKの記事の要約です。
コロナ感染 2割は陽性判明時に無症状 60代以降も高い割合 東京
2021年1月20日 NHK NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210120/k10012824261000.html
東京都内で今月15日までの2か月半に新型コロナウイルスの感染が確認された人のうち、およそ20%は陽性と判明した時点で無症状で、年代別に無症状だった人の割合をみると20代や30代より60代以降の年代で高いことが都の調べでわかりました。
都の担当者は、「若者だけでなく幅広い年代で無症状でも感染している可能性があることを認識して日頃から感染防止対策を徹底してほしい」と話しています。

東京都内で去年11月から今月15日までの2か月半に感染が確認された5万1848人について都が調べたところ、検査で陽性と判明した時点で無症状だった人は1万315人でした。

全体の19.9%で、およそ5人に1人にあたります。

無症状だった人が最も多いのは、20代の2262人でした。

このほか、30代が1754人、40代が1546人、50代が1304人、60代が742人、70代が587人、80代が441人などとなっています。

20代と30代で全体の40%近くを占めています。

一方、年代別で感染が確認された人に占める無症状の割合を見ると、20代が16.8%、30代が16.6%でした。

これに対して60代は20.9%、70代は21.6%、80代は24.4%で、若い世代より高齢の世代のほうが無症状だった人の割合が高くなっています。

都の担当者は、「無症状の人から感染が広がるのを防ぐことが重要だ。若者だけでなく幅広い年代で無症状でも感染している可能性があることを認識して日頃から感染防止対策を徹底してほしい」と話しています。

また、「特に、関係者の感染がわかった高齢者施設などでは、できるだけ早く検査を実施し、無症状の人も見つけだして感染拡大のリスクを減らしてほしい」と話しています。

専門家「高齢者は最初は無症状でも悪くなることがある」


都内の感染状況について分析している国立国際医療研究センターの大曲貴夫 国際感染症センター長は、NHKの取材に対して「無症状でも人にうつるのがこの病気の嫌なところだ。無症状の人からの感染を防いでいかなければこの流行は抑えられない。高齢だろうが、若かろうが、どの世代だろうが、症状がなくてもきちんとマスクをして生活する。3密の場所を避け、避ける自信がなければ出かけないなど対策が必要だ」と話しています。

そのうえで、「高齢者は最初は無症状であっても、やがて症状が出て入院が必要なほど悪くなることがある。悪くなる率が高いのも年齢が高い人だ」と述べました。

さらに「これだけ流行すると誰がコロナウイルスをもっていてもおかしくないので高齢者施設などでは対応のシミュレーションをして準備してほしい」と述べました。

また、このところの都内の感染者数については、「先週と比べると数値は落ち着いているように見えるが、どうなるか読めない。今まで、われわれが経験してこなかったことがずっと続いていて、状況は変わっていない。油断はできず、変な希望的観測は持てない」と話しています。

60代女性「気付かずに孫にうつさないか不安」
東京都内でこの2か月半に、陽性と判明した時点で無症状だった人が幅広い世代にわたったことについて、街の人からは、「若い世代も高齢者も関係なく、全員が対策を徹底しなければならない」などといった声が聞かれました。

JR新宿駅前で聞いたところ、60代の女性は「私も必要があれば外に出ているので感染してしまう可能性は否定できません。感染したことに気付かずに同居する孫にうつさないか不安があります」と話していました。

また、50代のサラリーマンの男性は、「仕事柄、テレワークができないので気付かない間に感染していないか、常に不安に思っています。自分が感染しているかもしれないと思って行動します」と話していました。

さらに19歳の男性は、「街は若い世代だけじゃなくて、幅広い世代が歩いているので、どの世代の人も感染させない対策に意識を持つことが重要だと思います」と話していました。
新型コロナ、イベルメクチンが治療にも予防にも有効。
こんばんは。
イベルメクチンという安価な内服薬が、新型コロナ感染症の予防・治療に有効です。
世界中で、様々な研究データもあります。
「今ここに在るコロナ危機」に対しては、手に入りにくい「ワクチン」より、
すぐにでも使用できる、「イベルメクチン」内服を優先すべきと思います。

しかしながら、政府のワクチン優先の方針により、
イベルメクチンのことが、大手マスコミであまり取り上げられません。

それどころか、イベルメクチンを作っているメルク社も、
もっと儲かる高価な新薬やワクチンの開発を手がけており、
イベルメクチンの販売に関して、消極的であり、困ったものなのです。

以下のデイリー新潮の記事が、よくまとまっているので、是非、
読んで頂ければ幸いです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/60bae15567c580f24d31b05c3540b818f41245f0
特効薬「イベルメクチン」を製薬会社が頑なに“隠す”理由 
「開発中の新薬が売れなくなる」

デイリー新潮 2021/3/21(日) 10:59配信


東京都医師会も、2021年2月9日、新型コロナ感染症に対して、
イベルメクチン投与を提言しています。

イベルメクチンはもともと糞線虫やヒゼンダニなどに対する寄生虫の薬です。
糞線虫やヒゼンダニに作用し麻痺をおこして死にいたらせて、
腸管糞線虫症や疥癬などを治療する薬です。
 
このイベルメクチンが、新型コロナ感染症に有効というデータが
世界中で示されてきています。

しかし、イベルメクチンは新型コロナの治療薬として
日本では保険収載されていません。
 
また、ステロイド系の抗炎症薬「デキサメタゾン」の使用は
サイトカインストームの予防に有効であることは明白ですが、
こちらも新型コロナの治療薬として保険収載されていません。
 
そこで東京都医師会は、この二つの薬を
主に自宅療養者の重症化を防ぐ狙いで薬剤の緊急使用を提言したものです。
 
イベルメクチンとして体重1kg当たり約200μgを、1日1回経口服用します。
2日間あるいは重症なら5日間の投与です。
 
デキサメタゾンは6mgを1日1回、10日間にわたり服用します。
 
なお北里大学大村智記念研究所感染制御研究センターが、
抗寄生虫薬「イベルメクチン」の新型コロナへの臨床試験を2021年3月に終了し、
製造元の米製薬大手MSDに試験結果を提供することが報道されていますが、その後どうなのでしょう。
 
 
江部康二
 
 
☆☆☆
以下の青字の記載は、日本経済新聞の記事の要約です。
 
【日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB25AAL0V20C21A1000000/
東京都医師会、イベルメクチン投与を提言 重症化予防で
新型コロナ

2021年2月9日 19:10
投薬で重症化予防ができると強調した(東京都千代田区)

東京都医師会の尾崎治夫会長は9日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、
主に自宅療養者の重症化を防ぐ狙いで薬剤の緊急使用を提言した。
海外で重症化を防ぐ効果が示されているとして、抗寄生虫薬「イベルメクチン」などをコロナ感染者らに投与すべきだと強調した。
イベルメクチンのほか、ステロイド系の抗炎症薬「デキサメタゾン」の使用を国が承認するよう求めた。
尾崎氏は「(いずれも)副作用が少ない。
かかりつけ医のレベルで治療ができるよう、国に検討してほしい」と述べた。
イベルメクチンもデキサメタゾンも国内で処方されている。
ただ、コロナの治療薬としては承認されていない。
8日時点で都内には自宅療養者が約1600人、入院先などが決まらず「調整中」になっている感染者も約1600人いる。
軽症や無症状の多い自宅療養者の容体急変にどう対応するかも課題になっている。
尾崎氏は都内の1日当たり新規感染者数について「100人ぐらいまでに抑えることが4~6月の状況を良くする道だ」と強調した。
都内では9日、412人の新規感染者が確認された。】