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ADA(米国糖尿病学会)と糖質制限食の歴史。

こんにちは。
今回は、米国糖尿病学会と糖質制限食の歴史について考察してみます。

米国糖尿病学会(ADA)が、2019年4月
「成人糖尿病患者または予備軍患者への栄養療法」
コンセンサス・レポートを発表しました。
糖質制限食が最も積極的に推奨されています。

http://care.diabetesjournals.org/content/42/5/731
Nutrition Therapy for Adults With Diabetes or Prediabetes: A Consensus Report
Diabetes Care 2019 May; 42(5): 731-754.https://doi.org/10.2337/dci19-0014

http://care.diabetesjournals.org/content/42/5/731
で、全文を見ることができます。


<ADAと糖質制限食の歴史>
①2007年まで糖尿病の食事療法において糖質制限食は推奨しないとしていた。
②2008年、「食事療法に関する声明2008」において、「減量が望まれる糖尿病患者には低カロリー食、もしくは低炭水化物食によるダイエットが推奨される」と、1年の期限付きで、糖質制限食の有効性を認める見解を記載。
③2011年、肥満を伴う糖尿病患者に2年間の期限付きで糖質制限食の有効性を容認。
④2013年10月の『成人糖尿病患者の食事療法に関する声明』において、
•全ての糖尿病患者に適した“one-size-fits-all(唯一無二の)”食事パターンは存在しないと明言。 
→ patient-centered approach を強調。
•患者ごとに個別に様々な食事パターン〔地中海食,ベジタリアン食,糖質制限食,低脂質食,DASH食〕が受容可能。
•最適な炭水化物、蛋白質、脂質における理想的な比率を示唆するエビデンスはない。
•炭水化物摂取をモニタリングは、依然として血糖管理の改善における重要な戦略である。

2013年10月に米国糖尿病学会が「栄養療法に関する声明」において
『糖質制限食』を地中海食などど共に正式に認めました。
米国糖尿病学会の「栄養療法に関する声明」の改訂委員の一人は
デューク大学のヤンシー先生でした。
デューク大学では、2008年から、
炭水化物を20g/日未満に制限する「糖質制限-ケトジェニック食」(ケトン食)
を臨床に用いています。



<ADA、2019年のコンセンサス・レポート>
今回、ADAの、2019年4月発表の
「成人糖尿病患者または予備軍患者への栄養療法」コンセンサス・レポート
では、
糖質制限食(Low-carbohydrate eating patterns)が、
ボリュームとして一番大きく取り上げられていて、
エビデンスも最も豊富であると記載してあり、
この6年間で、大きく前進した感があります。

一方、非常に効果があるので、脱水や低血糖の予防の必要があり
開始時に医師などに相談するようにとの記載があります。

今回も、マクロ栄養素・コンセンサス・リコメンデーションにおいて
「エビデンスは、糖尿病および予備軍における最適な炭水化物、蛋白質、脂質のカロリー比率はないことを示唆している」との記載があります。
それで、糖質制限食以外にも以下の食事パターンも取り上げてあります。
総じて、基本姿勢は、2013年と2019年と同様ですが糖質制限食が目立ってきた感じです。

糖質制限食の次に記載ボリュームが大きいのは地中海食です。
あくまでも、私見ですが、エビデンスが蓄積してきた結果、ADAは
「糖質制限食」「地中海食」の二つを他とは別格に
有効性があると捉えているように思えます。

1)Mediterranean-Style Eating Pattern(地中海食)
2)Vegetarian or Vegan Eating Patterns(ベジタリアン食)
3)Low-Fat Eating Pattern(低脂肪食)
Very Low-Fat: Ornish or Pritikin Eating Patterns
4)Low-Carbohydrate or Very Low-Carbohydrate Eating Patterns
(低炭水化物食、超低炭水化物食)
5)DASH Eating Pattern(高血圧食)
6)Paleo Eating Pattern(パレオ食)
7)Intermittent Fasting(間欠的断食)

<食事パターン・コンセンサス・リコメンデーション>(☆)

糖尿病の管理には、さまざまな食事パターンが許容されます。
特定の個人における異なる食事パターンの周囲を比較した利点のエビデンスが強化されるまで、医療提供者はそのパターンに共通しているキーとなる要素に焦点を当てるべきです。

○でんぷん質のない野菜を重視する。

○砂糖や精製した穀物の追加を最小限に抑える。

○可能な限り、高度に加工された食品よりも自然食品を選ぶ。」


糖尿病患者の全炭水化物摂取量を減らすことは、血糖を改善するための最も多くの証拠を示してきており、
個人のニーズや好みに合ったさまざまな食事パターンに適用することができます。

血糖値目標を達成していない、または血糖降下薬の服用量を減らすことが優先される成人2型糖尿病患者では、
低炭水化物または超低炭水化物の食事プランで炭水化物摂取量を減らすことが現実的です。



<食事パターン・コンセンサス・リコメンデーション
糖質制限食(低炭水化物食、超低炭水化物食)>
(☆☆)

低炭水化物食、特に非常に低い低炭水化物食パターンは、HbA1cを下げて、
糖尿病薬を減らすことを示してきた。
これらの食事パターンは、2型糖尿病で最も研究されてきたパターンである。


・・・中略・・・

非常に低い低炭水化物食パターンを実践すると、利尿が生じ、速やかに血糖値が下がる。
それ故に、開始時には、脱水予防やインスリンと経口糖尿病薬を減らして低血糖を予防するために、知識豊富な医師などに相談する必要がある。・・・

以下略。


江部康二



EATING PATTERNS Consensus recommendations(☆)
A variety of eating patterns (combinations of different foods or food groups) are acceptable for the management of diabetes.

Until the evidence surrounding comparative benefits of different eating patterns in specific individuals strengthens, health care providers should focus on the key factors that are common among the patterns:

○ Emphasize nonstarchy vegetables.

○ Minimize added sugars and refined grains.

○ Choose whole foods over highly processed foods to the extent possible.

Reducing overall carbohydrate intake for individuals with diabetes has demonstrated the most evidence for improving glycemia and may be applied in a variety of eating patterns that meet individual needs and preferences.

For select adults with type 2 diabetes not meeting glycemic targets or where reducing antiglycemic medications is a priority, reducing overall carbohydrate intake with low- or very low-carbohydrate eating plans is a viable approach.


EATING PATTERNS Consensus recommendations
Low-Carbohydrate or Very Low-Carbohydrate Eating Patterns(☆☆)

Low-carbohydrate eating patterns, especially very low-carbohydrate (VLC) eating patterns, have been shown to reduce A1C and the need for antihyperglycemic medications. These eating patterns are among the most studied eating patterns for type 2 diabetes. One meta-analysis of RCTs that compared low-carbohydrate eating patterns (defined as ≤45% of calories from carbohydrate) to high-carbohydrate eating patterns (defined as >45% of calories from carbohydrate) found that A1C benefits were more pronounced in the VLC interventions (where <26% of calories came from carbohydrate) at 3 and 6 months but not at 12 and 24 months (110).
Another meta-analysis of RCTs compared a low-carbohydrate eating pattern (defined as <40% of calories from carbohydrate) to a low-fat eating pattern (defined as <30% of calories from fat). In trials up to 6 months long, the low-carbohydrate eating pattern improved A1C more, and in trials of varying lengths, lowered triglycerides, raised HDL-C, lowered blood pressure, and resulted in greater reductions in diabetes medication (111). Finally, in another meta-analysis comparing low-carbohydrate to high-carbohydrate eating patterns, the larger the carbohydrate restriction, the greater the reduction in A1C, though A1C was similar at durations of 1 year and longer for both eating patterns (112). Table 4 provides a quick reference conversion of percentage of calories from carbohydrate to grams of carbohydrate based on number of calories consumed per day.

Quick reference conversion of percent calories from carbohydrate shown in grams per day as reported in the research reviewed for this report
Because of theoretical concerns regarding use of VLC eating plans in people with chronic kidney disease, disordered eating patterns, and women who are pregnant, further research is needed before recommendations can be made for these subgroups. Adopting a VLC eating plan can cause diuresisand swiftly reduce blood glucose; therefore, consultation with a knowledgeable practitioner at the onset is necessary to prevent dehydration and reduce insulin and hypoglycemic medications to prevent hypoglycemia.
No randomized trials were found in people with type 2 diabetes that varied the saturated fat content of the low- or very low-carbohydrate eating patterns to examine effects on glycemia, CVD risk factors, or clinical events. Most of the trials using a carbohydrate-restricted eating pattern did not restrict saturated fat; from the current evidence, this eating pattern does not appear to increase overall cardiovascular risk, but long-term studies with clinical event outcomes are needed (113-117).




『内臓脂肪がストン!と落ちる食事術』第5刷、約12万部に。
おはようございます。
『内臓脂肪がストン!と落ちる食事術』
この度、第5刷6,000部の上乗せ重版が決まりました。
累計117,000部で、なかなかのベストセラーとなっています。
これもブログ読者の皆さんのおかげです。
ありがとうございます。  m(_ _)m

2019/6/21(金)の金スマで放映された『最強のやせる食事術』において
「内臓脂肪がストン!と落ちる食事術」(ダイヤモンド社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4478106487/

book.jpg

が、しっかり紹介されました。
この影響が大きいと思います。

金スマ、『最強のやせる食事術』のみの放送で、
それ以外のコンテンツはなしで、
私としては、満足度100%で、嬉しい限りでした。
「内臓脂肪がストン!と落ちる食事術」の写真が何回も紹介されました。
杉田薫さんやあらぽんさんの内臓脂肪CTが、劇的に改善された映像もあり、
説得力抜群でした。

『金スマ』放送(6月21日)後の大反響によりまして、
日本全国多数の本屋さんが、入口付近に平積みにしてくれています。
嬉しい限りです。


私は34歳から<玄米魚菜食+鶏肉>を実践し、
テニスも週2回くらいして、健康的な生活習慣のはずでしたが、
2002年、52歳のとき、糖尿病を発症して、
メタボの診断基準も堂々満たしてしまいました。
内臓脂肪CTは、126cm2あり、基準値の100cm2を軽くオーバーしていました。
身長167cm、体重67kgありました。
1日2食の半日断食は実践していましたが、当時は糖質ありだったのです。

もともと父も母も糖尿病で、家族歴は完璧なので、
私もそこそこ警戒はしていたのですが、
2002年の病院の健康診断(52歳時)で遂にHbA1Cが6.7%、食後1時間血糖値250mg/dlで、
糖尿病を発症していて、愕然としました。

即、スーパー糖質制限食を実践して、6か月後には57kgと、
学生時代の体重に戻りました。
<1日2食の半日断食+糖質制限食>の実践です。
HbA1cは3週間後には正常化して、血糖値も即正常化しました。
この時点で内臓脂肪も正常化したと考えられます。
内臓脂肪CTは、2004年に検査して71cm2でしたが、
体重は57kgをずっと維持しているので、
スーパー糖質制限食実践半年後の内臓脂肪も71cm2くらいと思われます。

読者の皆さんも、
内臓脂肪を減らしたいときは、
スーパー糖質制限食を実践して「食べトレ」するのが
一番効果的です。
是非、試して頂ければ幸いです。

江部康二

以下は
内臓脂肪がストンと落ちる食事術
の序章です。

序 章

筋トレしなくても「食べトレ」すればいいんです


私は医師の江部康二と申します。1950年生まれの69歳です。身長167㎝・体重57㎏は、20代の頃とほぼ同じです。

◎身長は年をとっても縮んでいません 
◎歯は全部残っていて虫歯も歯周病もありません 
◎視力もよく『広辞苑』の小さな文字も裸眼で読めます 
◎聴力の低下もありません 
◎毎日7時間睡眠で夜中に尿意で目覚めることもありません 
◎定期的に飲んでいる薬もなければサプリメントとも無縁です 
◎コレステロール値も中性脂肪値も基準値内です 
◎いまも朝勃ち(夜間陰茎勃起現象)します


朝勃ちなんていうと下品に思われるかもしれませんが、
動脈硬化や内臓疾患、うつ病などのバロメーターにもなりますから、バカにしてはいけません。

母校・京都大学医学部の同窓会に出席すると、同級生の医師たちの多くは何かしら持病を抱えていて、
定期的に薬やサプリメントを飲んでいます。
同級生からは「なんで江部だけ、そんなに元気なんだ?」と驚かれますが、
その秘密は『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』で詳しく紹介している糖質制限と
1日2食の半日断食からなる「食べトレ」にあります。

スリムな体型と健康を一生キープ

私の運動らしい運動といえば、1~2週間に1度程度の趣味のテニス。
あとは、日頃からよく歩くように心掛けているくらい。
70代目前なのに超健康体を維持できているのは、17年前の52歳から実践している食べトレのおかげなのです。

私はメタボと糖尿病が発覚した52歳で糖質制限を始めましたが、そこから半年で体重10㎏減。
学生時代の体重に戻り、その後、体重はいまに至るまで17年間変わっていません。
コンピューター断層撮影装置(CT)で「126㎠」もあったお腹まわりの内臓脂肪の断面積は「71㎠」へと激減しました。

食べトレの主軸となる糖質制限は、ご飯やパン、麺類などの糖質を控えますが、
何かマニアックな食事のように思えるかもしれません。
でも、本書で詳しくお伝えしていますが、そもそも糖質制限食こそが、私たち人類本来の正解の食事なのです。

糖質は中毒性の高い不健康食


米や小麦などの穀物は、なんとなくヘルシーなイメージがあり、
お子さんがいる方は「ご飯をいっぱい食べなさい」なんてすすめているかもしれませんが、
実は人間にとって“異物”なのです。
毒とまでは言いませんが“中毒性”が高く、不健康な食べ物なのです。

私たち人類の歴史はおよそ700万年といわれますが、その長い歴史からすれば、
穀物などの糖質を摂るようになったのは、“ごく最近”。
穀物というでんぷん食品を日常的に食べるようになったのは、世界的には農耕が始まった1万年前からで、
日本では2500年前の弥生時代から。
たくさん糖質を摂るようになったのは第二次大戦後のことです。

人類の歴史でほとんど糖質を摂ってこなかった私たちの体は、
いまのように糖質をたくさん摂る食生活には対応できていません。
700万年かけて作り上げた体質は、そんな短期間で変化・適応させることはできないのです。

食べトレは、運動なしでも内臓脂肪がストンと落ちるので、
体型を改善できるのはもちろん、病気を防ぐいちばんの方法です。

「運動すれば痩せるのはわかっている」「けれど、それができない」「やりたくない」「続かない」
わかってます、わかってますとも! その頑固な体脂肪と内臓脂肪を運動なしでも落とせる方法をじっくり教えます。



江部康二
富士見高原に来ています。
こんにちは。
本日は7月29日(月)です。
2019年7月27日(土)から富士見高原に来ています。

7月31日(火)朝まで、恒例のテニス合宿です。
恒例ですが、かなり高齢化しています。
何せ、第38回テニス合宿ですから、無理もありません。
合宿で知り合ったカップルとその息子さんも来ていて、
その息子さんが最年少で現在24歳です。
私が69歳ですが、あとは皆似たようなものです。  

27日の往路は、台風の影響もあって養老インターあたりでは土砂降りで、
前途多難を思わせましたが、到着してからは、霧雨が降ったりやんだりくらいでした。
オムニコートなので、午後4時~6時までしっかりテニスができました。
日焼け止めも塗らずにすんだので、ラッキーでした。
テニスコートは、標高1300mです。
28日は、晴れ間もでて、午前9時~11時、テニスを堪能しました。
夕方は、雨が降りましたが、約1時間足らず、テニスができました。
29日朝も、何とか晴れ間も出て、テニスができました。
29日は、霧ヶ峰までニッコウキスゲを見に行きました。
夕方からは、残念ながら雨となり、
こうやってブログ更新などをしています。

連日、ワインと焼酎をたくさん飲みましたが総勢15名、
二日酔いもなしで、テニス三昧です。

ともあれ、富士見高原、標高1250mのペンションで、
とても涼しい夏休みを堪能しています。
気温は、17℃~23℃くらいです。

江部康二
菓子職人糖質制限マンスリーケーキ・レモンのレアチーズケーキ
こんにちは。

私が監修を務める「菓子職人」さんが、8-9月のマンスリーケーキの販売を開始されましたのでお知らせします。

「糖質制限中の方にも、美味しいケーキで季節を感じていただきたい。菓子職人より、月替わりでお楽しみいただける糖質制限マンスリーケーキお届けします」(菓子職人さんHPより)

レモンのレアチーズケーキ

main_monthly1908.jpg

レモンのレアチーズケーキ 美味しさのヒミツ

monthly_cut1908.jpg

A 表面ジュレ(レモン)
B レアチーズケーキ
C レモンクリーム
D クリームチーズのホワイトチョコレート
E スフレ生地

F ココナッツファイン

糖質 3.41g / カロリー 333kcal
※100gあたり ※エリストールを除く

【血糖値測定】
2019/7/26金曜日

・16時44分(食前) 血糖値:106mg/dl
・菓子職人レモンのレアチーズケーキ1個(100g)摂取。
・17時44分 血糖値:109mg/dl
・17時46分 血糖値:109mg/dl


レモンの香りが爽やかな、夏にふさわしい逸品でした。

糖質含有量が3.41gですが、ほとんど血糖値が上昇しませんでした。3mg/dlの上昇ですから、想定をはるかに下回ってます。

菓子職人さん、Good Job! です。謝謝!!

一定の測定誤差はあるとは思いますが、まさに、スーパー糖質制限合格食品ですね。

糖質セイゲニストの皆さん、是非ご賞味あれ。

ご購入はこちらから

江部康二

脂質摂取比率が増えて、糖尿病の増加が縮小し、糖尿病予備軍は減少。
【19/07/24 西村典彦
久山町研究について
改めて久山町研究のサイトを見てみました。
http://www.hisayama.med.kyushu-u.ac.jp/column/index.html

上記ののコラムに糖尿病の有病率についてのコメントがありますが、このコラムでは動物性脂肪の摂取が糖尿病の増加の原因であると結論づけています。高糖質については触れられていませんが、研究者に糖質60%前後の摂取が高糖質と言う認識がないのでしょうか。
また、動物性脂肪の摂取が糖尿病の増加につながると言う解釈は正しいのでしょうか。】


こんにちは。
西村典彦さんから、久山町研究の情報をコメント頂きました。
確かに久山町研究のサイトでは、
総脂質摂取量の増加や動物性脂質の過剰摂取は糖尿病発症の危険因子という仮説が
提唱されていますが如何なものでしょう。

久山町研究のサイトの仮説に反論するために、
日本全体の三大栄養素の摂取比率の推移と糖尿病有病数や予備軍有病率の推移を
検討してみました。
すると
脂質摂取比率が増えて、炭水化物摂取比率が減少して、
糖尿病増加数が急減し、糖尿病予備軍数は減少していました。


厚生労働省は、毎年国民健康・栄養調査を実施しています。
その中で、4~5年に1回、糖尿病有病数を集計しています。
今回2016年の糖尿病有病数は、2012年に比し、約50万人増加で、
前回と同じぐらいです。
2017年9月21日に厚生労働省が発表しました。

slide3.jpg

1990年:560万人
1997年:690万人(130万人増加)
2002年:740万人(50万人増加)
2007年:890万人(5年間で150万人増加)
2012年:950万人(5年間で60万人増加)
2016年:1000万人(4年間で50万人増加)

これで見ると、2002年→2007年の増加数が、半端じゃないですね。

2007年→2012年の増加は、60万人で
1997年→2002年の増加、50万人と似たようなもので、
2002年→2007年の増加、150万人に比しかなり少ないです。

2012年→2016年の増加、4年間で50万人は前回と同じくらいです。

糖尿病予備軍は、2012年に約1100万人で、2007年から約220万人減少で、
国民健康・栄養調査が始まって以来の初めての減少でした。
さらに2016年は糖尿病予備群は約1000万人で、
2012年から約100万人減少で、前回と同様の傾向です。

冷静に考えて、糖尿病増加の勢いが、弱まったことになります。

実はずっと増え続けいた炭水化物摂取比率が、
2008年から2010年にかけて、60.4%から59.4%に減っています。
2010年から2012年にかけては、59.4%から59.2%に減っています。
2012年から2015年にかけて、さらに59.2%から58.4%に減っています。

そして、ずっと減少傾向だった脂質摂取比率が、
2008年から2010年にかけて、24.9%から25.9%に増えているのです。
さらに2010年→2012年→2015年と、25.9→26.2→26.9%と増えています

slide2.jpg

そして、これを受けて、20007年から2012年にかけて糖尿病の増加が急減して、
糖尿病予備群は220万人も減少しているのです。
2012年から2016年も糖尿病は増加していますが、歯止めがかかっていて
予備群も前回の調査に続いて減少です。

保健所や一般の医師・栄養士の食事指導は、
旧態依然たる日本糖尿病学会推奨で唯一無二のカロリー制限食で、
数十年来不変ですので、今更この影響はないと思います。

なお、2000年~2015年まで日本の人口は
1億2700万~1億2800万くらいで大きな変化はありません。
そして、この間、高齢化はどんどん進んでいるので、普通に考えると
高齢者に多い病気である糖尿病は、より増加し易い状況だったと言えます。
それが歯止めがかかったというわけです。


<日本の総人口の変遷>
平成12(2000) 126926人
平成17(2005)127768
18 127901
19 128033
20 128084
21 128032
22 128057
23 127799
24 127515
25 127298
26 127038
平成27(2015) 127095人


こうなると、炭水化物摂取が減って脂質摂取が増えて、
糖尿病の激増に歯止めがかかったという事実は、
糖質制限食の影響の可能性がありえますね。(^^) 


☆☆☆
国民健康・栄養調査|厚生労働省
       エネルギー    脂肪エネルギー比率  炭水化物エネルギー比率
2010年   1849kcal           25.9%           59.4%
2011     1840            26.2            59.2
2012     1874            26.2            59.2
2013     1873            26.2            58.9
2014    1863             26.3           59.0
2015    1889             26.9            58.4


江部康二
糖質制限食に対する米国糖尿病学会の見解の変遷。
【19/07/24 りんご
糖質制限について
https://ojyokoita.blog.fc2.com/blog-entry-921.html
こちらのブログで糖質制限について論文を用いて危険性について書かれています。
江部先生のブログもこちらのブログも両方全て読みましたが、
言っていることが違う点が多々あり混乱しています。
どちらが正しいのかわからず、色々自分なりに調べても
結論を見出だせず毎日何を食べたらいいのかわからなくなり苦しいです。
江部先生からみて何か反論するところはありますでしょうか。】


こんにちは。
りんごさんから、糖質制限食について、賛成や反対のサイトがあり、
何を信じたらよいかわからないとのコメントを頂きました。

確かに、ネット上には情報があふれていて、どのサイトが信頼できるのか
判断が難しいことも多々あります。

ネット上で、一個人が何を言うかは個人の自由です。
しかし、例えば米国糖尿病学会の見解と
一個人の意見ではエビデンスレベルが全く異なります。
いわば、「月とスッポン」くらいの差ですので、惑わされないようにしましょう。


『米国糖尿病学会が
「成人糖尿病患者の食事療法に関する声明」で糖質制限食を正式に容認』


このように、米国糖尿病学会は2013年10月、
「成人糖尿病患者の食事療法に関する声明」で
糖質制限食を正式に容認しました。
すなわち、長年の『糖質制限食の是非論争』に関して
国際的には是として決着がついたと言えます。


糖質制限食の安全性と有効性に関しては、
米国糖尿病学会(ADA)によって、
下記のような経過を経て保証されています。

米国糖尿病学会の糖質制限食に対する見解の経年的変化を見れば、
わかりやすいです。

1)2007年までは、糖質制限食を否定です。
2)2008年に、肥満を伴う糖尿病患者に1年間の期限つきで有効性を認めました。
3)2011年に、肥満を伴う糖尿病患者に2年間の期限つきで有効性を認めました。
4)2013年10月、「成人糖尿病患者の食事療法に関する声明」を
  2008年以来5年ぶりに改訂し、
  適切な三大栄養素比率は確立されていないことを明言しました。
  そして「糖質130g/日が平均的な最小必要量」という文言を削除し、
  肥満の有無は関係なく、期限なしで、正式に糖質制限食を容認しました。
  そして患者ごとに個別に様々な食事パターン〔地中海食,ベジタリアン食,糖質制限  食,低脂質食,
  DASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食〕が受容可能としました。


つまり、米国糖尿病学会は2008年以降、
数々のエビデンスに基づいて糖質制限を容認の方向に踏み出しました。

その後、5年間のエビデンスの蓄積(糖質制限食肯定も否定も含めて)を経て
2013年に糖質制限食を正式容認です。

米国糖尿病学会の見解は、個人の医師の見解や動物実験とは異なり、
多くのエビデンスに基づくものですから、信頼度は高く意義は大変大きいです。

2型糖尿病に対する食事療法として、
米国では今や糖質制限食は重要な位置を占めるようなってきています。

例えば、米国のデューク大学(米ノースカロライナ州ダーラム)は、
糖質制限食に関する臨床研究を積極的に行っています。

デューク大学のWilliam S. Yancy Jr.准教授は
2013年10月のADA声明改訂委員の1人でもあります。

一般内科のEric C. Westman准教授は同大学生活習慣医学クリニック所長です。
Westman准教授は、炭水化物20g/日未満をクリニックで実践しています。

このようにデューク大学では、
高雄病院のスーパー糖質制限食よりさらに厳格なケトジェニックダイエットを
糖尿病治療食の標準として実践しています。


2013年10月に、
米国糖尿病学会(ADA)が糖質制限食を正式に容認したという事実は
日本の糖質制限食推進派医師にとっても、大きな追い風となりました。
例えば、東大病院で2015年4月から
摂取比率40%の『緩やかな糖質制限食』が導入されたのも
米国糖尿病学会の見解の影響と思われます。


さらに、米国糖尿病学会は、2019年4月、
「成人糖尿病患者または予備軍患者への栄養療法」コンセンサスレポート
において、『糖質制限食(Low-carbohydrate eating patterns)が、
血糖コントロールに関してエビデンスが最も豊富である』
と明言しています。

このように糖質制限食の信頼度はますます高まっています。


江部康二
日本糖質制限医療推進協会主催、一般の方向け糖質制限食講演会を開催
こんにちは。

2019年9月22日(日)に大阪市内で、
日本糖質制限医療推進協会主催、
一般の方向けの糖質制限食講演会を開催いたします。

◆題
『 「健康と視力を失わないために 糖質制限のすすめ」』

◆日程:2019年9月22日(日)13:50~16:40頃 ※開場・受付は、13:30~

◆会場:大阪大学中之島センター 10F「佐治敬三メモリアルホール」

◆内容:
・第1部「糖尿病・生活習慣病を予防、改善する糖質制限食~人類本来の食事、人類の健康食」
講師: 江部 康二 医師 / 高雄病院・日本糖質制限医療推進協会理事長

・第2部「眼科治療からみた糖質制限の意義」
講師: 深作 秀春 医師 / 深作眼科理事長

深作先生は、世界的「眼科外科医」で、欧米での仕事も多く
世界中を飛び回っておられます。
『world famous doctor』であり、糖質制限食推進派の眼科医です。

「糖質摂取によるジェットコースターのような血糖乱高下が糖尿病網膜症悪化の元凶」
と喝破しておられます。

私は糖質制限食基礎理論とともに最新の情報をわかりやすくお話します。


大阪、神戸、兵庫、関西方面の糖尿人、メタボ人、生活習慣病人の方々
是非、ご参加頂けば幸いです。


江部康二


以下、事務局からのお知らせです。

***********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、
ありがとうございます。

9月22日(日)大阪市内で、「健康と視力を失わないために 糖質制限のすすめ」
と題して、一般の方向けの講演会を開催いたします。

講師は、深作眼科(横浜西口、東京六本木)理事長の深作秀春先生と
当会理事長の江部康二医師です。

第1部は、江部理事長が糖質制限食の基礎理論、様々な良い効果をもたらす理由、
新しい知見、糖質制限食による糖尿病治療の症例などについて解説いたします。

第2部は、世界をリードする最先端の眼科外科治療を行っておられる深作先生に、
糖尿病によっておこる眼科関係の合併症と治療、眼科医から見た糖質制限食の
重要性などについてお話しいただきます。

深作先生のお話は、一昨年の弊会東京講演会でも大変好評でした。
グローバルにご活躍されている深作先生のお話を、今回大阪でお聴きいただけ、
糖質制限食のみならず、目の健康についても正しい知識を学んでいただける
絶好の機会です。

関西にお住まいの方をはじめ、たくさんのご参加をお待ちしております。

*当日講演会終了後に、賛助会員交流会を開催いたします。

☆講演会・賛助会員交流会情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

///////////////////ご案内/////////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催 講演会(大阪)

「健康と視力を失わないために 糖質制限のすすめ」

◆日程:2019年9月22日(日)13:50~16:40頃 ※開場・受付は、13:30~

◆会場:大阪大学中之島センター 10F「佐治敬三メモリアルホール」

〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-53
http://www.onc.osaka-u.ac.jp/others/map/index.php

◆内容:

・第1部「糖尿病・生活習慣病を予防、改善する糖質制限食~人類本来の食事、人類の健康食」


講師: 江部 康二 医師 / 高雄病院・日本糖質制限医療推進協会理事長

・第2部「眼科治療からみた糖質制限の意義」

講師: 深作 秀春 医師 / 深作眼科理事長

・・<深作秀春先生ご略歴>・・

1953年5月神奈川県横浜市生まれ。
横浜翠嵐高校卒業後、国立航空大学校を経て82年国立滋賀医科大学卒業。

88年深作眼科開院。同時にアメリカとドイツで修業、欧米国際眼科学会で
受賞多数、米国眼科学会常任理事就任など世界的眼科医となる。

国際眼科学会ASCRS最高賞20回受賞。世界最高の眼科外科医に贈られる
クリチンガー・アワード受賞。

深作眼科横浜院は日本最大規模で手術件数は日本最多。
深作眼科六本木院は世界中から患者が集まる東京最大級の眼科手術センター。

「視力を失わない生き方(光文社)」「世界最高医が教える目が良くなる
32の方法(ダイアモンド社)」など著書多数。

また、医師として活躍する一方で、幼少からの夢を捨てず画家ともなる。
枕崎国際芸術賞展、アートオリンピア2017,2019など受賞多数。
「公募 日本の絵画」大賞受賞。
世界最高峰ヴェネチア・ビエンナーレ2019芸術祭絵画展示中、個展多数。

・・・・・・・・・・・・・・

※第1部・第2部ともに、講演60分と質疑応答15分程度を予定しております。

◆受講費:賛助会員2,400円、一般(会員の方以外)2,900円

◆お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。


◆お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝え下さい。

◆お申し込み方法:

★賛助会員の方:

事務局へ、メールにて参加ご希望のイベント名(9/22大阪講演会、賛助会員交流会)と

ご参加人数をご明記の上、お申し込み下さい。
※領収書の発行をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

★賛助会員入会をご希望の方:

1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2.
お申し込みは下のフォームからお願いします。「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、「通信」欄に参加ご希望のイベント名(9/22大阪講演会、賛助会員交流会)をご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

★一般(会員以外の方)で、講演会参加ご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen

◆その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・講演会のキャンセルは、9月20日(金)までに、事務局へご連絡願います。

・賛助会員交流会のキャンセルは、9月18日(水)までに、事務局へご連絡願います。

これら以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。
糖尿病歴27年、カナダの食いしん坊さん。11歳頃から糖尿病。MODY。
【19/07/23 カナダの食いしん坊

初めまして
江部先生、いつも先生のブログで勉強させて頂いております。
私は、38歳、女性、カナダ在住、糖尿病歴27年(学校の検査で発覚)、
糖質制限歴4年になります。

健康人の主人が、健康目的で始めたケトン体ダイエットをきっかけに、
私も糖質制限を始めました。
始めて半年で、インスリン注射を止め、飲み薬のみに。
糖質たっぷりの食事時のみ、Humalogを打つようにしています。

3年ほど前に、医師から、こんなに病歴が長いのに、
2型糖尿病であるのが不思議だと言われ、
そして、私の家族の糖尿病歴(私の母、母の母も糖尿病)で、
MODDYの検査を受けてみないかと言われ、受ける事になりました。
カナダは、医療費がタダなので、こう言った検査を無料で受ける事ができました。
結果は、100%MODDYとは出なかったのですが、
染色体の異常が見つかり、ほぼ間違いないだろうと言う事でした。

それ以来、飲み薬は、
Metformin500mg X4/day , Gliclazide 60mg X2/day, Trajenta5mg X1/day を飲んでいます。

最初のうちは、自分で血糖を測りながら、
Trajenta以外の薬の量を減らしたりと調節していました。
その当時のA1cは、6%でした。

去年の9月に、旅行先で、糖質どか食いをし、
それ以来、1日の血糖値が高いままで、あまり下がることはなく、
特に、空腹時早朝の血糖値が、126から200で、
朝が高いと、昼食前も高く、夕方になるとさらに上がって、
144から160となります。

それ以前も、チートデイとして、たまに糖質たっぷりの食事をすることはあったのですが、1-2週間で、血糖値は落ち着きました。
ですが、今回ばかりは、そうはいきませんでした。

医師にも相談したのですが、私のA1cが、他の患者さんと比べても良いので、
心配しすぎだから、様子をみましょうと言わます。
4ヶ月前の検査で、7%でした。

週5日は、軽い有酸素運動50分、最近は、ピラティスに週3回通い始めましたが、
血糖値は、一向に改善することはありません。
食事は、朝と昼のみ。夜は、週末以外は食べません。

糖質制限をする前は、全く糖尿病と向き合ってきませんでした。
きっと私の体は、ボロボロなんだと思います。
私の母は、去年、亡くなりました。
11年前に乳がんを発症し、入退院を繰り返しながら生活していました。
亡くなる4年前から、人工透析を始め、
亡くなる1年ほど前から、両足の指が壊死し始め、
最期まで病気で苦しみながら、亡くなりました。
あんな母の姿を見てきたので、あんな風な死に方は嫌だと思っています。

このまま主治医の言うように、様子を見るで良いような気がしません。
もう、自分でインスリンを出せないのではないかと思っています。
ここは諦めて、インスリン注射の生活に戻した方が良いのでしょうか?
勿論、この先も、糖質制限は続けていきます。

すみません、長々となってしまって。
先生、お忙しいとは思いますが、どうか、アドバイスをお願いします。】


こんにちは。
カナダの食いしん坊さんから、コメント・質問を頂きました。
38歳、女性、カナダ在住、糖尿病歴27年(学校の検査で発覚)、
小学校5年生か6年生で糖尿病発症ですから、
2型糖尿病としては、かなり早いです。

『家族の糖尿病歴(私の母、母の母も糖尿病)で、
MODYの検査を受けてみないかと言われ、受ける事になりました。』

MODY(☆)とは、聞き慣れない病名ですが、遺伝的な素因があって発症し、
糖尿病全体の1-3%程度と推定されていますが、日本人における頻度は
不明です。

①メトホルミン(500)4錠/日
②グリクラジド(60)2錠/日⇒SU剤
③トラゼンタ(5)1錠/日

を内服しておられます。

②グリクラジドは、SU剤なので中止したほうが良いと思います。

SU剤は膵臓のβ細胞に負担をかけ障害を与える可能性があるし、
低血糖を起こすリスクもあります。

①と③とスーパー糖質制限食だけで、HbA1cが6.9%以下なら
合併症のリスクはほとんどないとされています。
一方、早朝空腹時血糖値が「126から200mg/dl」と高値なのですが、
130mg/dl未満がコントロール目標です。

早朝空腹時血糖値を下げるためには『SGLT2阻害薬』の内服が良いと思います。
尿中にブドウ糖を排泄する薬です。
一日に数十グラムのブドウ糖を排泄するので、早朝空腹時血糖値も
かなり下がる可能性があります。
副作用予防のためには、脱水注意で水をしっかり飲むことと、尿路感染症注意が必要です。
私も糖尿病患者さんに、SGLT2阻害薬を結構たくさん処方していますが
今のところ、副作用はほとんど経験していませんので、なかなか良い薬と思います。
SGLT2阻害剤には、心保護作用、腎保護作用があるとされています。

MODYに関しても、治療法は一般の糖尿病と同じです。
<スーパー糖質制限食+メトホルミン+トラゼンタ+SGLT2阻害薬>
による治療で、インスリン注射なしで、
長期に渡り血糖コントロール良好を保てる可能性が高いです。

4ヶ月前の検査で、HbA1c7% なので、自分自身のインスリン分泌能は
かなり、残っていると思われます。
念のため血液検査で、血清インスリン値も測定しておきましょう。

糖尿病合併症として「透析」「切断」「失明」などがあります。
眼科で定期的に眼底検査はしておきましょう。
循環器科で、頸動脈エコー検査や心臓の検査もしておきましょう。
腎機能検査としては、尿素窒素やクレアチニンがありますが
「血清シスタチンC」が最も信頼できる腎機能検査なので、検査しましょう。
足背動脈は足の甲の動脈で、自分でも触れることができます。
しっかり触れるかどうかを自分で確認しましょう。
足背動脈の触知が弱ければ、下肢の血流障害が懸念されます。

結論です。
<メトホルミン+トラゼンタ+SGLT2阻害薬>を内服しつつ
スーパー糖質制限食を美味しく楽しく末永く実践されて、
血糖コントロール良好を維持して頂ければ幸いです。



江部康二


(☆)
http://www.nanbyou.or.jp/entry/907
難病情報センター
代謝疾患、内分泌疾患
MODY(家族性若年糖尿病)
(平成22年度)


1. 概要

メンデル遺伝様式(常染色体優性)で発症する若年糖尿病であり(通常 25歳以下の発症)、現在までに6種類の原因遺伝子が同定されています(MODY1-6)。MODYは非肥満のインスリン分泌不全を特徴とし、2型糖尿病 でみられるインスリン抵抗性は原則として認めません。耐糖能異常の重症度は型によって多様であり、糖尿病以外にも原因遺伝子が発現している種々の組織に関 連した多様な臨床像を呈します。

2. 疫学

MODYの頻度は、糖尿病全体の1-3%程度と推定されていますが、確かな調査報告は無く、日本人における頻度は不明です。6種類の病型の頻度は日本人MODY全体の約20%を占めると推定されていますが、大半の80%程度の原因遺伝子は依然として未知です。

3. 原因

インスリン合成や分泌に関連する遺伝子やその発現レベルを制御する転写因子遺伝子の構造異常によって発症します。疾患の遺伝様式は常染色体優性遺伝を示し、通常3世代以上に亘って疾患がみられる場合を判断基準としています。

4. 症状

若年発症を除くと、非肥満とインスリン分泌不全を特徴とし、日本人2型 糖尿病に類似した臨床症状を呈します。型によっては軽度の耐糖能異常や腎性糖尿のみを示す場合がある一方で、重症のインスリン分泌不全を呈して治療ではイ ンスリン依存となる場合もあります。特にMODY5では、糖尿病に加えて腎嚢胞、尿酸異常、生殖器異常を認めることが特徴的です。

5. 合併症

慢性高血糖による合併症は2型糖尿病と共通です。MODY3では肝臓での脂質代謝異常により心血管イベントリスクが増大することが示唆されています。MODY5ではネフロン形成不全により腎機能低下をきたし、腎不全に至る場合が少なくないとされています。

6. 治療法


遺伝子異常が原因であるために根治的な治療法はありません。糖尿病と血 管合併症については一般の糖尿病と同様の治療が行われます。MODY2では治療を必要としない場合が多く、MODY3では重症例が多くてインスリン治療を 必要とすることが多いですが、その一方で経口剤が著効を呈する場合があります。MODY5に特徴的な腎不全については正常DNAを有する腎移植が有効です ので、病態判定や治療法の考慮において遺伝子検査の実施が重要となります。

7. 研究班

MODY1-6に関する調査研究班
「サラヤ株式会社」の低糖質食品「ロカボスタイルシリーズ」のご紹介
こんにちは。

私が理事長を務める日本糖質制限医療推進協会の賛助団体である、「サラヤ株式会社」の低糖質食品「ロカボスタイルシリーズ」のご紹介です。

サンプルを頂いたので、試食し、血糖測定もしてみました。

今回試食したのは

・低糖質パン
・低糖質スープシリーズ
・低糖質粉末ティーシリーズ

です。

まずは低糖質パン。

bread_image.jpg

糖質は1個あたり、「ロカボ糖質」が3.6gだそうです。

サラヤさんの「ロカボ糖質」とは、「エリスリトール含有量の全量とマルチトール含有量の1/2量を引いた糖質」だそうです。

このパンはマルチトールが含まれていないそうなので、エリスリトールを除いた糖質ということになりますね。

血糖測定の結果

午後4時27分 血糖値:114mg
【サラヤ 低糖質パン 1個摂取】
午後5時27分 血糖値118mg (4mg上昇)
午後5時30分 血糖値110mg


サラヤ 低糖質パン、食感も味も、普通のパンと遜色なく美味しかったです。

次に低糖質スープシリーズですが、5種類全て試食、血糖測定をしました。

soup.png

・トムヤムクン   ロカボ糖質2.1g/1袋 摂取前値:114mg 最大値:120mg
・海老のビスク   ロカボ糖質7.2g/1袋 摂取前値:102mg 最大値:114mg
・チキンクリーム  ロカボ糖質7.1g/1袋 摂取前値:127mg 最大値:138mg
・クラムチャウダー ロカボ糖質5.9g/1袋 摂取前値:105mg 最大値:130mg
・ミネストローネ  ロカボ糖質5.4g/1袋 摂取前値:105mg 最大値:118mg

低糖質スープ、私の口に合う味であり、どれも美味しかったです。個人的には辛いのが好きな方なので、トムヤムクンが嬉しいですね。

最後に粉末飲料シリーズを頂きました。こちらは4種全て試飲と3種の血糖検査をしました。

lakantotea.png

・グリーンティー ロカボ糖質0.3g/1杯 血糖上昇なし(摂取前より低下した)
・アップルティー ロカボ糖質0.9g/1杯 血糖上昇なし(摂取前より低下した)
・レモンティー  ロカボ糖質0.8g/1杯 
・ココア     ロカボ糖質2.4g/1杯 摂取前値:112mg 最大値:117mg


ロカボ糖質 粉末飲料シリーズは、元々の糖質含有量がとても少ないので、摂取前より血糖値が低下したものもありました。

要するに飲んでも血糖値は上昇しないということですね。

ココアだけは一定量の糖質があるのですが、それでも5mgの上昇ですんでいて、想定(2.4×3mg=7.2mg)より少なかったです。

これらのラインアップ、パン、スープ、ティーを1度に1つずつ組み合わせて食べても、糖質20g以内となりスーパー糖質制限食をされている人でもOKで良いですね。

他にもスーパー糖質制限食OKな商品も多数あるそうです。

サラヤさん、糖質セイゲニストには、おなじみの『ラカントS』のメーカーです。

一貫して、自然派で、食品添加物なしなのも、大変好感がもてます。

そのサラヤさんが、本的に糖質制限食に参入して多くの商品を提供してくれるのは、我々糖質セイゲニストには、おおいなる朗報であり嬉しい限りです。

皆さまにもぜひお試しいただきたいと思います。

最後に開発販売されているサラヤさんからのコメントです。

「糖質制限の商品は世の中にいろいろとありますが、弊社では一食分の食事を気軽にコーディネートできるラインナップを目指しています。『ロカボスタイルシリーズ』で毎日の糖質制限ライフを、飽きず、我慢せず、手間かけず、充実したものにするお手伝いができましたらうれしいです」

なお、今回試食した商品は以下のURL先より購入できます。

・低糖質パン
https://shop.saraya.com/smile/item/69934/?bc=ebblg1907

・低糖質スープシリーズ
https://shop.saraya.com/smile/item/69948/?bc=ebblg1907

・低糖質粉末ティーシリーズ

 ラカント粉末アップルティー50g
 https://shop.saraya.com/smile/item/27791/?bc=ebblg1907

 ラカント粉末レモンティー50g
 https://shop.saraya.com/smile/item/27790/?bc=ebblg1907

 ラカント粉末グリーンティー50g
 https://shop.saraya.com/smile/item/27792/?bc=ebblg1907

 ラカント粉末ココア60g
 https://shop.saraya.com/smile/item/27793/?bc=ebblg1907



江部康二
インスリンの功罪③。農耕前、狩猟・採集時代の役割。
こんにちは。

今回はインスリンシリーズの3回目です。
農耕前、狩猟・採集時代のインスリンの役割について考察してみます。

細胞がブドウ糖を取り込むためには「糖輸送体」という特別なタンパク質が必要です。
英語の頭文字からGLUT(グルット)と呼ばれ、現時点でグルット1〜グルット14までが確認されています。
正式にはグルコーストランスポーター(glucose transporter)です。
 このうちグルット1は赤血球・脳・網膜などの糖輸送体で、脳細胞や赤血球の表面にあるため、
血流さえあればいつでも血液中からブドウ糖を取り込めます。

 これに対して筋肉細胞と脂肪細胞に特化した糖輸送体がグルット4で、
ふだんは細胞の内部に沈んでいるのでブドウ糖をほとんど取り込めません。
しかし血糖値が上昇してインスリンが追加分泌されると、
細胞内に沈んでいたグルット4が細胞表面に移動してきて、ブドウ糖を取り込めるようになるのです。
グルット14種の中でインスリンに依存しているのはグルット4だけです。

 インスリンとグルット4の役割を、農耕が始まる前の時代までさかのぼって考えてみました。
グルット4は、今でこそ獅子奮迅の大活躍なのですが、農耕前はほとんど活動することはなかったと考えられます。
すなわち農耕後、日常的に穀物を食べるようになってからは
「食後血糖値の上昇→インスリン追加分泌→グルット4が筋肉細胞・脂肪細胞の表面に移動→ブドウ糖を細胞内へ取り込む」
というシステムが、
毎日食事のたびに稼働するようになったのです。

 しかし、狩猟・採集時代には穀物はなかったので、
たまの糖質摂取でごく軽い血糖値上昇があり、
インスリン少量追加分泌のときだけグルット4の出番があったにすぎません。
これは、運よく果物やナッツ類が採集できた場合のみです。

この頃は、血糖値は慌てて下げなくてはいけないほど上昇しないので、
グルット4の役割は、筋肉細胞で血糖値を下げるというよりは、
脂肪細胞で中性脂肪をつくらせて冬に備えるほうが、はるかに大きな意味を持っていたと考えられます。
 すなわち、農耕前は「インスリン+グルット4」のコンビは、たまに糖質(野生の果物やナッツ類)を摂ったときだけ、
中性脂肪の生産システムとして活躍していたものと考えられます。

 すなわち、狩猟・採集時代の「インスリン+グルット4」のシステムは、
もっぱら『飢餓に対するセーフティーネット』として貢献していたと思われます。
また、摂取した糖質由来のブドウ糖は肝臓にも取り込まれ、インスリンがグリコーゲンとして、
蓄えますが、あまった血糖が中性脂肪に変えられて脂肪細胞に蓄えられます。

 このようにインスリンの中性脂肪蓄積システムは、長い間、
人類の生存におおいに貢献してきたのですが、
いまは日常的に1日に3~5回糖質を摂取する時代です。
このため「インスリン+グルット4」のコンビは今や「肥満システム」と化してしまい、
インスリンは肥満ホルモンと呼ばれるようになってしまいました。

江部康二
『内臓脂肪がストン!と落ちる食事術』(ダイヤモンド社)ベストセラーに
こんにちは。
2019/7/18(木)の高雄病院外来診察に
大阪の糖尿病患者さんが来院されました。

『先日、先生の新しい本、ジュンク堂と大垣書店にいったけど売り切れでした。』

とのことでした。
確かに2019/6/21『金スマ』に出演してから
『内臓脂肪がストン!と落ちる食事術』(ダイヤモンド社)
爆発的に売れて、一時品切れ状態になっていました。

この度、第4刷となり、累計 11万1,000部のベストセラーとなっています。
これもブログ読者の皆さんのおかげです。
ありがとうございます。  m(_ _)m

第4冊が刊行されましたので、もう品切れではないと思います。


2019/6/21(金)の金スマで放映された『最強のやせる食事術』において
「内臓脂肪がストン!と落ちる食事術」(ダイヤモンド社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4478106487/

book.jpg

が、しっかり紹介されました。

金スマ、『最強のやせる食事術』のみの放送で、
それ以外のコンテンツはなしで、
私としては、満足度100%で、嬉しい限りでした。
「内臓脂肪がストン!と落ちる食事術」の写真が何回も紹介されました。
杉田薫さんやあらぽんさんの内臓脂肪CTが、劇的に改善された映像もあり、
説得力抜群でした。

『金スマ』放送(6月21日)後の大反響によりまして市場在庫が、
あっという間に減ってしまい、
多くの本屋さんの店頭で品切れ状態となってしまいましたが、もう大丈夫です。

アマゾンでも、ずっと品切れでしたが、
2019年7月10日からは、在庫、大丈夫です。


江部康二
『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室』 in 東京 のご案内。
こんにちは。

2019年9月6日(金)、東京・池袋にて、日本糖質制限医療推進協会主催の
『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室』を開催します。

メイン講師は、「パティスリー ロア・レギューム」 (埼玉県朝霞市)の
小寺幹成オーナーパティシエです。

小寺パティシエは、2016年11月に文化出版局から、
著書「おいしく作れる低糖質スイーツ」
http://books.bunka.ac.jp/np/isbn/9784579212866/
を出版され、ご自身がこれまでに開発された低糖質スイーツのレシピを
惜しみなく披露しておられます。 私は帯の推薦文を書きました (*^^)v

第11回となる今回のテーマは、
「低糖質ベイクドチーズケーキ&シャーベット」だそうです。
定員は16名様、先着順です。 皆さん奮ってご参加くださいね^^v

江部康二


以下、事務局からのお知らせです。


*********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。


2019年9月6日(金)、東京にて低糖質スイーツ教室を開催いたします。

今回のテーマは、 「低糖質ベイクドチーズケーキ&シャーベット」です。

低糖質で作りやすく、マスターしておくと重宝できる、「ベイクドチーズケーキ」を実習します。

数種のチーズを合わせた、こだわりのチーズクリームを、タルト生地と組み合わせて焼き上げることで、贅沢なチーズケーキに。

土台のアーモンドタルトは、様々なタルトに活用できますよ♪

さらに、暑い時期におすすめの、ひんやり美味しい「シャーベット」もご紹介します。

血糖値が気になってお菓子を控えているという方、安心の低糖質スイーツを作りたいという方、お菓子作りが初めてという方も、是非ご参加ください。

首都圏にお住まいの方をはじめ、皆さまのご参加をお待ちしております。

☆ベイクドチーズケーキは、デモ・実習・試食を、シャーベットはデモ・試食を予定しております

◇スイーツ教室情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催

『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室(東京)』

第11回 「低糖質ベイクドチーズケーキ&シャーベット」

◆日時: 2019年9月6日(金) 13:00~16:00頃 ※開場・受付は12:45~

◆会場: IKE・Biz としま産業振興プラザ 5F料理実習室
〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-37-4
池袋駅西口より徒歩約10分、南口より約7分
http://www.toshima-plaza.jp/access/

♪講師:

・小寺幹成 「パティスリー ロア・レギューム」オーナーパティシエ

・佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者

◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円

◆定員・対象: 16名様 ・一般(18歳以上)

◆当日の流れ: レシピ説明・デモ→ 実習 → 試食(復習・歓談) → 片付け後、解散

◆ご持参いただくもの:
エプロン、三角巾、ふきん(タオル)2枚(台ふき用・食器ふき用)、筆記用具

■お支払い方法:
クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込みください。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝えください。

■お申し込み方法:

※当教室は、一般の方にご自宅で作っていただくことを趣旨とした教室です。
製菓や料理のお仕事をしておられる方、食品会社で企画・開発をしておられる方など、

業界の方の場合は、その旨をお書き添えの上、お申し込みください。

★賛助会員の方: 事務局へメールにてお申し込み下さい。

​​★賛助会員入会+教室参加をご希望の方:

​1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会等出席のお問い合わせ」を選択いただき、
「通信」欄に「9/6東京スイーツ教室、参加希望」とご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

​★一般(会員以外の方)で、教室参加ご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/cooking

◆その他

・予約制です。当日参加はできません。

・当日の開場・受付開始は、レッスン開始時間の15分前からです。

・お申し込み後、キャンセルされる場合は、9月2日(月)までにご連絡ください。
9月3日(火)以降のキャンセルは、参加費の半額をキャンセル料金としていただきますので、予めご了承ください。


・実習室で作ったもの以外の飲食はできません。ご自宅で作ったお料理やお菓子などの持ち込みはできませんのでご注意ください。


・皆さまで実習と試食を行っていただきますので、香水などのフレグランスはお控えください。


●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●
インスリンの功罪②。インスリンの役割を中心に。
インスリンの功罪


1)
基礎分泌インスリンは、ヒトの生命維持に必要不可欠です。

2)
スーパー糖質制限食でも、食後は基礎分泌の2~3倍レベルのインスリンは追加分泌されますし、追加分泌インスリンも必要不可欠です。

3)
インスリン注射で、1型糖尿病患者の命が助かるようになり、近年、寿命が延びてきました。

4)
しかし、過剰なインスリンは、酸化ストレスとなり、
がん、老化、動脈硬化、糖尿病合併症、アルツハイマー病などのリスクとなります。



こんにちは。

今回はインスリンの功罪のうち、主としてその役割について考察してみます。

インスリンには、24時間継続して少量出続けている基礎分泌と、糖質を摂取して血糖値が上昇したときに出る追加分泌の2種類があります。

タンパク質摂取でも少量のインスリンが追加分泌されますが、脂質摂取では、インスリンは追加分泌されません。

これでまず解るのは、食物を摂取していないときでも、人体の代謝には、少量のインスリンが必須ということですね。

このインスリンの基礎分泌がなくなったら、人体の代謝全体が崩壊していきます。

つまり、基礎分泌のインスリンがないと、全身の高度な代謝失調が生じ、生命の危険があります。

例えば「運動をしたらインスリン非依存的に血糖値がさがる」といっても、インスリン基礎分泌が確保されているのが前提のお話です。

もし、基礎インスリンが不足している状態で運動すれば、運動で血糖値はかえって上昇します。

また、肝臓で行っている糖新生も、基礎インスリンが分泌されていなければ制御不能となり、空腹時血糖値が300mg/dl~400mg/dl、或いはこれ以上にもなります。

また、糖質を食べて血糖値が上昇したとき、追加分泌のインスリンがでなければ、高血糖が持続します。

高血糖の持続は糖毒といわれ、膵臓のβ細胞を傷害し、インスリン抵抗性を悪化させます。


急激に発症するタイプの1型糖尿病であれば、短期間でインスリン分泌がゼロになるので、
基礎分泌も追加分泌もなくなり血糖値が急上昇して、
随時で250~500mgとか600mg/dl以上1000mgにもなります。

細胞はブドウ糖を利用できないので、脂肪の分解産物のケトン体が急上昇し、
エネルギー源にしますが、酸性血症となり意識障害を生じ、放置すれば死に至ります。

インスリン作用が欠落しているときの血中ケトン体上昇は病態であり、極めて危険です。

上述のインスリン作用欠落による糖尿病ケトアシドーシスは、
インスリン作用が確保されていて糖質制限食や断食で
生理的にケトン体が上昇する場合とは、まったく異なる病態です。


さてブドウ糖が、細胞膜を通過するためには、特別な膜輸送タンパク質が必要です。

それが糖輸送体(GLUT)であり、現在GLUT1~GLUT14まで確認されています。

GLUT1は赤血球・脳・網膜などの糖輸送体で常に細胞の表面にあり、血流さえあれば即血糖を取り込めます。

これに対して筋肉細胞と脂肪細胞に特異的なのがGLUT4で、基礎分泌のインスリンレベルだと、通常は細胞内部に沈んでいます。

GLUT1~GLUT14の中で、インスリンに依存しているのはGLUT4だけで特殊です。

筋肉細胞と脂肪細胞にあるGLUT-4は、インスリン追加分泌がないと細胞内に沈んでいるのでブドウ糖を取り込めません。

インスリンが追加分泌されるとGLUT-4は細胞表面に移動して血糖を取り込むのです。

このようにインスリンは、生命の維持に必須の重要なホルモンであることが確認できました。

また近年、1型糖尿病患者の寿命は延びています。

以下、糖尿病ネットワークから一部抜粋。
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2016/024725.php

1975年に米国で行われた調査では1型糖尿病患者の寿命は、健康人に比べて27年短いとされていました。

スコットランドのダンディー大学が2万4,691人の1型糖尿病患者を対象に行った調査では、20代前半の糖尿病患者の予想される平均余命は、健康な人に比べ男性で11.1年、女性で12.9年短いという結果になりました(2015年1月報告)。

このようにインスリンの使用法や種類が改善されたことで、1型糖尿病患者の寿命はかなり改善されてきています。

インスリン注射が、おおいに役に立っているわけです。



☆☆☆インスリンの作用

インスリンは、グリコーゲン合成・タンパク質合成・脂肪合成など、栄養素の同化を促進し、筋肉、脂肪組織、肝臓に取り込む。

インスリンが作用するのは、主として、筋肉(骨格筋、心筋)、脂肪組織、肝臓である。

1)糖質代謝
*ブドウ糖の筋肉細胞・脂肪細胞内への取り込みを促進させる。
*グリコーゲン合成を促進させる。
*グリコーゲン分解を抑制する。
*肝臓の糖新生を抑制し、ブドウ糖の血中放出を抑制する。

2)タンパク質代謝
*骨格筋に作用してタンパク質合成を促進させる。
*骨格筋に作用してタンパク質の異化を抑制する。

3)脂質代謝
*脂肪の合成を促進する。
*脂肪の分解を抑制する。



江部康二
インスリンの功罪①。特に「罪」について。
おはようございます。

先日、自らが1型糖尿病の医師とお話する機会があったのですが、
結構大量のインスリン注射を打っておられました。
私が「インスリンの単位は少なければ少ないほど身体には優しいですよ。」と言うと
怪訝な顔をしておられましたので、インスリンの功罪のうち、
功のほうは良くご存じなのでしょうが、罪のほうは、ほとんどご存じないようでした。

また、
ある製薬メーカーさんの社内勉強会で糖尿病と糖質制限食のお話しをしたことがあります。
製薬メーカーの社員で、医師や薬剤師に製品の
「効能、副作用、トピック、研究論文・・・」など
様々な情報を紹介してくれるのが、MRさんです。(*)

皆さん、よく勉強しておられるので私もいろいろ教えて貰うことも多いです。
そんな、MRさん達の社内勉強会ですから、インスリン注射のこともよくご存知です。
ところがインスリンの、「功罪」のうち、「功」のほうは
よくご存知でしたが、「罪」のほうは、ほとんどご存知ないのです。

それで、本日のブログはインスリンの功罪というお題とすることとしました。
まずは、インンスリンがないと、人は死亡します。
基礎分泌のインスリンは生命維持に絶対に必要なのです。
実際、1921年にインスリンが合成されるまでは、
1型糖尿病で内因性インスリンゼロの場合は平均余命は半年程度でした。
インスリンが開発されて以降、1型糖尿病の寿命は劇的に改善しています。

一方で過剰なインスリンの害にはエビデンスがあります。
たとえ基準値内でも、インスリンの血中濃度が高いほど、
アルツハイマー病、がん、肥満、高血圧などのリスクとなります。
また、高インスリン血症は活性酸素を発生させ、酸化ストレスを増加させます。
酸化ストレスは、老化・癌・動脈硬化・その他多くの疾患の元凶とされています。
パーキンソン病、狭心症、心筋梗塞、アルツハイマー病などにも
酸化ストレスの関与の可能性があります。

1)ロッテルダム研究によれば、
インスリン使用中の糖尿人ではアルツハイマー病の相対危険度は4.3倍です。

Rotterdam研究(Neurology1999:53:1937-1942)
「高齢者糖尿病における、脳血管性痴呆(VD)の相対危険度は2.0倍。
アルツハイマー型痴呆(AD)の相対危険度は1.9倍。
インスリン使用者の相対危険度は4.3倍」


2)インスリン注射をしている糖尿人は、
メトグルコで治療している糖尿人に比べて
ガンのリスクが1.9倍というカナダの研究もあります。

2005年の第65回米国糖尿病学会、
カナダのSamantha博士等が、10309名の糖尿病患者の研究成果を報告、
その後論文化。コホート研究。
 「メトフォルミン(インスリン分泌を促進させない薬)を使用しているグループに比べて、インスリンを注射しているグループは、癌死亡率が1.9倍高まる。SU剤(インスリン分泌促進剤)を内服しているグループは癌死亡率が1.3倍高まる。」 
Diabetes Care February 2006 vol. 29 no. 2 254-258


3)Cペプタイド値が高い男性は、低い男性に比べ最大で3倍程度、大腸癌になりやすい。
国立がん研究センター、「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果。

57%が空腹時、他は非空腹時で共に大腸癌群は高値。厚生労働省研究班が2007年、疫学調査結果を発表し英文論文化。
研究班は、全国9地域で40-69歳の男女約4万人を、1990年から2003年まで追跡。                       
Int J Cancer. 2007 May 1;120(9):2007-12.



このように過剰インスリンの弊害を見てみると、
インスリンは血糖コントロールができている限り少なければ少ないほど、
身体には好ましいことがわかります。
別の言い方をすれば、農耕開始後、精製炭水化物開始後、
特に第二次大戦後に世界の食糧事情が良くなってからの糖質の頻回・過剰摂取が、
インスリンの頻回・過剰分泌を招き、
様々な生活習慣病の元凶となった構造が見えてきます。

スーパー糖質制限食を実践すれば、インスリンの分泌は必要最小限で済むようになり、
様々な生活習慣病の予防が期待できます。
ブログ読者の皆さんも、スーパー糖質制限食実践で、
必要最低限のインスリンで血糖コントロールを維持して、
健康ライフを送ってくださいね。

(*)
【MR】[medical representative]医薬情報担当者。
薬についての知識や情報を医師や薬剤師に提供する製薬メーカーの営業担当者。


江部康二
世界初の江部粉による糖質制限パン専門店のご紹介です。
おはようございます。
世界初の江部粉による糖質制限パン専門店のご紹介です。

売り切れの場合もあるので
当日に電話で商品の取り置きを予約するのが確実です。

普通のパン屋さんが、糖質制限パンも作っているというスタンスのお店は、
世の中の糖質制限食の広がりに連れて徐々に増えてきています。

しかしながら、江部粉の糖質制限パンしか作らないという気合いの入ったお店は、
Pan bueno さんが、おそらくは、世界で初めてではないでしょうか?

Pan bueno
http://picdeer.com/panbueno.0501

◎江部粉低糖質パン専門店
◎住所:〒546-0011  大阪市東住吉区針中野3-11-5
◎最寄り駅: 近鉄南大阪線 針中野駅 徒歩3分
◎電話:080-2517-9961


営業日:火、水、金。
   :木と土は不定期で営業。
営業時間 11:00~16:00
2019/5/1(水・祝)オープン



まだ、できたてのとても新しいお店です。
江部粉を使用したいろいろな種類の糖質制限パンを試食させて頂きましたが
皆それぞれが、とても美味しかったです。
勿論、血糖値の上昇もほとんどなしです。

大阪、神戸、関西方面の糖質セイゲニストの皆さん、
是非、一度、世界初の江部粉による糖質制限パン専門店にお立ち寄り頂ければ幸いです。

なお、糖質制限パン専門店が日本で、他にもあるようで、
読者のみなさんから複数コメントを頂きました。
ありがとうございました。
糖質制限食が日本全国で広がっていますね。


江部康二
肉中心食から魚中心食で、LDL-Cと尿酸値が改善。
【19/07/12 まー
尿酸値、LDL改善
江部先生、こんばんは。
以前、尿酸値、LDLがなかなか改善しない話や、
肉と大腸がんの話を以前相談させて頂きました。

先般、年1回の健診行って来た結果は、
長年改善しなかった尿酸値とLDLが改善しました。
ここ10年の毎年値は、
尿酸値
6.7, 7.5, 7.6, 9.4, 7.3, 7.2, 7.5, 7.5, 7.9, 7.4, 6.6(今年)
LDL
139,145,151,159,190,160,174,183,206,215,142(今年)

なぜ突然改善したのかと言えば、健診1ヶ月前から、
それまで毎日1~2食食した肉中心の糖質制限食を週1にして、
あとは魚中心の鍋にしたからでした。
こんなに簡単に改善したのに驚きです。
効果は人によるのかもしれませんが、取り急ぎ報告します。
因みに今健診で大腸ポリープが1個見つかり切除しましたが、
良性らしいので良かったです。】



こんにちは。
まーさんから
肉中心食から魚中心食で、LDL-Cと尿酸値が劇的に改善したという
とても興味深いコメントを頂きました。
ありがとうございます。

尿酸値
6.7, 7.5, 7.6, 9.4, 7.3, 7.2, 7.5, 7.5, 7.9, 7.4, ⇒6.6(今年)
LDL
139,145,151,159,190,160,174,183,206,215,⇒142(今年)


確かに、魚中心食1ヶ月で、劇的に、尿酸値とLDL-C値が低下しています。
一例報告とは言え、大変参考になります。

スーパー糖質制限食を長年続けていると
例えば、私のように、尿酸やコレステロール値を含めて
ほぼ全ての検査データが基準値内に入ってくることが多いです。

一方、個人差があるので、LDL-Cがなかなか下がらない人も
いると思います。
まーさんの場合も、スーパー糖質制限食を9年間続けて
LDL-Cが215mg/dlだったのが、魚中心食1ヶ月で142mg/dlですから
びっくりです。

スーパー糖質制限食実践者の場合は、
HDL-Cが上昇して、60mg/dl以上になり
中性脂肪値(空腹時)が、低下して60~80mg/dl以下になるので、
たとえ、LDL-Cが高値でも、善玉のLDL-Cなので心配ないのです。

標準の大きさのLDL-Cは、肝臓から抹消組織にコレステロールという細胞膜の原料を
運んでいく大切な役割を担う、人体に絶対に必要な善玉なのです。

結論としては、
スーパー糖質セイゲニストの場合は、
LDL-C値はたとえ高値でも気にする必要はないけれど、
肉中心食から魚中心食にしてみて、変化を楽しむ選択肢もありですね。


江部康二


☆☆☆
なお、糖質を沢山摂取している人は、
HDL-Cが基準値以下で、中性脂肪値が基準値以上となっていることが
多く、この場合は、小粒子LDL-Cという悪玉が増えているので要注意なのです。
小粒子LDLCは血管内皮などで活性酸素を浴びて真の悪玉の酸化LDL-Cになるので
危険なのです。

糖質制限の大百科(洋泉社) 【監修】江部康二 刊行。
こんにちは。

新刊本の『糖質制限の大百科』(洋泉社) 
【監修】江部康二


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のご案内です。

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2019/6/19(水)発売開始です。
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ということで、痒いところに手が届く感じの
サービス精神たっぷりの構成・内容となっています。

本書がブログ読者の皆さんを始め、
糖尿病、メタボ、生活習慣病などを患っている皆さんのお役に立てれば幸いです。

江部康二

☆☆☆
以下の青字は、本文最初の2ページから引用です。

糖尿病の治療食として
スタートした糖質制限


日本で糖質制限をはじめたのは、私が理事長を務めている京都の高雄病院で、
当時の院長であった私の兄である江部洋一郎です。1999年のことでした。
私自身は、2001年、担当する患者さんに糖尿病治療の一環として、
糖質制限の指導を行ったところ、劇的な効果が見られました。
それ以降、当院では糖尿病の治療食として糖質制限食を実践し続けています。
従来、糖尿病に対する日本での治療方針は、カロリー制限一辺倒でした。
しかし、糖質を制限することのないカロリー制限食では、
糖尿病の大きなポイントである食後高血糖のコントロールができません。
糖質を制限せずにカロリーコントロールを行ったところで、
結局、病状は悪化し、薬に頼ることになってしまいます。
これに対して、糖質制限はまったく異なる考えかたで治療を行います。
カロリーや脂肪を制限するのではなく、「糖質を制限した食事を摂る」ことが基本となります。
糖質さえ控えれば、たんぱく質や脂質はしっかり食べてOKです。カロリー計算も必要ありません。


糖質を控えると
さまざまなメリットがある


糖質制限では、血糖値を直接上げる唯一の栄養素である糖質を控えます。
そのため、食事をしても血糖値の急激な上昇を招くことはありません。
これこそが、糖尿病だけにとどまらず、あらゆる不調や疾患の予防・改善につながるのです。
 さらに、血糖値の急上昇が起きるとインスリンというホルモンが分泌されます。
インスリンは、別名“肥満ホルモン”とも呼ばれます。
過剰に分泌されることで体脂肪が蓄積され、肥満を引き起こすからです。
これらを引き起こさない糖質制限は、血糖値の乱高下をなくし代謝を安定させることで、精神的にも落ちつきます。
全身の血流も改善するため、美肌や美髪など、美容にも役立つのです。

肥満関連遺伝子の現状は?減量に最適の食事療法は糖質制限食。
こんばんは。
よく言われる「肥満関連遺伝子」は、
ベータ2、及びベータ3アドレナリン受容体(β2AR、及びβ 3AR)、
そして脱共役蛋白1(UCP1)の3つです。
この3遺伝子(御三家)に
ペルオキシゾーム増殖剤応答性受容体遺伝⼦(PPARγ)を加えたも のが、
ちまたでよく取り上げられる「肥満遺伝子」の四天王ですかね。

しかしこれら以外に肥満関連遺伝子は50以上も報告されているので、
この4つで、肥満を説明する事はほとんど不可能と言えます。
つまり、ちまたのサイトで、あたかも確定事項のように記載されている
「肥満遺伝子」四天王関連の話題に関しては、
『そんな簡単なもんやおまへんで!』と言うことに尽きます。

肥満に関して、最も肝要なことがあります。
それは、インスリンこそが、『肥満ホルモンである』ということです。

①インスリンは脂肪細胞内の中性脂肪分解を抑制する。
②インスリンは血中の中性脂肪を分解し脂肪細胞内に蓄える。
③インスリンは筋肉細胞に血糖を取り込ませるが、
 余剰の血糖は脂肪細胞に取り込ませて中性脂肪として蓄える。
◇肥満のメカニズムはインスリンによる脂肪蓄積。
◇インスリンを大量に分泌させるのは、糖質のみ。
◇ハーバード大学医学部元教授、ジョージ・ケーヒル
 「脂肪を操るインスリンを、炭水化物(糖質)が操る」
◇糖質が肥満の元凶・真犯人、脂肪は無実。


①②③で明らかなように、インスリンは『三重の肥満ホルモン』です。
つまり、どんな肥満関連遺伝子を所有していようといまいと、
<糖質過剰摂取⇒インスリン過剰分泌⇒中性脂肪過剰蓄積>
が、肥満の根本要因ということです。

スーパー糖質制限食なら、インスリン追加分泌は最小限ですみ、
中性脂肪蓄積も生じません。
それどころか、糖質制限食なら食事中にも脂肪が燃えています。
このように考察してくると
肥満改善には、スーパー糖質制限食が最適の食事療法であると
自信をもって言うことができます。


江部康二


『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室 in 京都』 開催
こんにちは。

2019年8月24日(土)、京都にて、日本糖質制限医療推進協会主催の
『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室』
を開催します。

メイン講師は、「パティスリー ロア・レギューム」 (埼玉県朝霞市)の
小寺幹成オーナーパティシエです。

小寺パティシエは、2016年11月に文化出版局から、
著書「おいしく作れる低糖質スイーツ」
http://books.bunka.ac.jp/np/isbn/9784579212866/
を出版され、ご自身がこれまでに開発された低糖質スイーツのレシピを
惜しみなく披露しておられます。 私は帯の推薦文を書きました (*^^)v

第11回となる今回のテーマは、
「低糖質ベイクドチーズケーキ&シャーベット」だそうです。
定員は24名様、先着順です。 皆さん奮ってご参加くださいね^^v

江部康二


以下、事務局からのお知らせです。

*********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。


2019年8月24日(土)、京都にて低糖質スイーツ教室を開催いたします。

今回のテーマは、 「低糖質ベイクドチーズケーキ&シャーベット」です。

低糖質で作りやすく、マスターしておくと重宝できる、「ベイクドチーズケーキ」を実習します。

数種のチーズを合わせた、こだわりのチーズクリームを、タルト生地と組み合わせて焼き上げることで、贅沢なチーズケーキに。

土台のアーモンドタルトは、様々なタルトに活用できますよ♪

さらに、暑い時期におすすめの、ひんやり美味しい「シャーベット」もご紹介します。

血糖値が気になってお菓子を控えているという方、安心の低糖質スイーツを作りたいという方、お菓子作りが初めてという方も、是非ご参加ください。

関西にお住まいの方をはじめ、皆さまのご参加をお待ちしております。

☆ベイクドチーズケーキは、デモ・実習・試食を、シャーベットはデモ・試食を予定しております

◇スイーツ教室情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催

『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室(東京)』

第11回 「低糖質ベイクドチーズケーキ&シャーベット」

◆日時: 2019年8月24日(土) 13:00~16:00頃 ※開場・受付は12:45~

◆会場: あじわい館(京の食文化ミュージアム)調理実習室
〒600-8813 京都市下京区中堂寺南町130番地 京都青果センタービル3階
http://www.kyo-ajiwaikan.com/access

♪講師:

・小寺幹成 「パティスリー ロア・レギューム」オーナーパティシエ

・佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者

◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円

◆定員・対象: 24名様 ・一般(18歳以上)

◆当日の流れ: レシピ説明・デモ→ 実習 → 試食(復習・歓談) → 片付け後、解散

◆ご持参いただくもの:

エプロン、三角巾、ふきん(タオル)2枚(台ふき用・食器ふき用)、筆記用具

■お支払い方法:
クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込みください。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝えください。

■お申し込み方法:

※当教室は、一般の方にご自宅で作っていただくことを趣旨とした教室です。
製菓や料理のお仕事をしておられる方、食品会社で企画・開発をしておられる方など、

業界の方の場合は、その旨をお書き添えの上、お申し込みください。

★賛助会員の方: 事務局へメールにてお申し込み下さい。

​​★賛助会員入会+教室参加をご希望の方:

​1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会等出席のお問い合わせ」を選択いただき、
「通信」欄に「8/24京都スイーツ教室、参加希望」とご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

​★一般(会員以外の方)で、教室参加ご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/cooking

◆その他

・予約制です。当日参加はできません。

・当日の開場・受付開始は、レッスン開始時間の15分前からです。

・お申し込み後、キャンセルされる場合は、8月20日(火)までにご連絡ください。
8月21日(水)以降のキャンセルは、参加費の半額をキャンセル料金としていただきますので、予めご了承ください。


・実習室で作ったもの以外の飲食はできません。ご自宅で作ったお料理やお菓子などの持ち込みはできませんのでご注意ください。


・皆さまで実習と試食を行っていただきますので、香水などのフレグランスはお控えください。


●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●
糖質制限食で糖尿病改善。体組成も改善。
【19/07/07 岡純
スーパー糖質制限を初めて4年
近くの病院でイベントがあり体組成と骨密度の検査を受けることができました。

私は2015年7月に市の健診で空腹時血糖値が232㎎/dl Hba1cが12.3% グリコアルブミンが44.8% 即入院インシュリン注射 糖尿病で1ヶ月間の入院となりました。
退院の時「糖質をとってインシュリン注射してたらいいと思ってたらあかんよ!家に帰ったらネットで調べてみて~」と看護師さんにいわれたことが気になり検索したところ、江部先生のこのブログに出会わせて頂きました。
 先生のご著書を数冊買い求め、その日からスーパー糖質制限を始めました
幸い血糖値測定器を持っていましたのですぐに糖質制限をすると血糖値が高くならないことがわかり、安心して美味しく楽しく糖質制限をして4年になります

2019年7月7日
 64歳 女性
 身長 164.3㎝ 
 体重 58.5kg  (2015年7月 64㎏)
 BMI 21.7 ㎏/m
 筋肉量 41.5㎏
 体脂肪量14.4㎏
 体脂肪率24.6%

体成分分析
体水分量   32.5L(28.9~35.3)
タンパク質量 8.5kg(7.7~9.5)
ミネラル量   3.13㎏(2.67~3.27)
体脂肪量   14.4㎏(11.3~18.1)

骨ウエーブ測定結果はA
骨波形指票:5.283(5.200以上A)

結果とてもよかったらしくて検査の方が驚かれていました 「何か特別な運動とか?」と言われましたが実際ストレッチ程度しかしていませんし『スーパー糖質制限をしているのでその効果だと思います』と嬉しくなってお伝えしました
この結果を見て、江部先生が提唱されている糖質制限が糖尿病にも効果大だということのみならず体の組成にも素晴らしい効果があることが分かります
江部先生には感謝してもしきれません インシュリンからの離脱 いまの健康な体!ありがとうございます。
江部先生お体を大切に益々のご活躍を楽しみにしております。】


こんにちは。
岡純さんから、とても興味深い体験をコメント頂きました。
ありがとうございます。
拙著のご購入もありがとうございます。

『2015年7月、
空腹時血糖値が232㎎/dl Hba1cが12.3% グリコアルブミンが44.8% 
即入院インシュリン注射 糖尿病で1ヶ月間の入院 』


なかなかの糖尿病ですね。
さすがにこのデータだと、即入院になると思います。


『退院の時「糖質をとってインシュリン注射してたらいいと思ってたらあかんよ!家に帰ったらネットで調べてみて~」と看護師さんにいわれたことが気になり検索したところ、江部先生のこのブログに出会わせて頂きました。』

この入院先の看護師さん、素晴らしいアドバイスですね。
good job です。
この看護師さん、糖尿病合併症予防の恩人、ひいては命の恩人みたいなものです。
スーパー糖質制限食実践で、血糖コントロール良好となり、
インスリンも減量・離脱できたのですから素晴らしいです。

現行の
<糖尿病食(カロリー制限高糖質食 + インスリン注射>
あるいは
<糖尿病食(カロリー制限高糖質食 + 経口糖尿病薬>
による治療では、「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」を予防することは、
極めて困難です。
そのため、酸化ストレスは増加して、合併症リスクが高くなります。
現実に、糖尿病合併症として、
毎年新たに、16000人以上の透析、3000人以上の失明、3000人以上の切断が生じています。

また、注射するインスリンも単位が多くなるほど、
がん、老化、アルツハイマー病、肥満、高血圧・・・などのリスクとなります。


2019年7月7日
 64歳 女性
 身長 164.3㎝ 
 体重 58.5kg  


 BMI 21.7 ㎏/m
 筋肉量 41.5㎏  
⇒ 64歳女性の平均は、35.2kgくらいなので
とても多くてとても良好
 体脂肪量14.4㎏
 体脂肪率24.6% 
   ⇒ 60歳以上女性では、-標準で良好

体成分分析
体水分量  32.5L(28.9~35.3)
タンパク質量 8.5kg(7.7~9.5)
ミネラル量   3.13㎏(2.67~3.27)
体脂肪量   14.4㎏(11.3~18.1)

骨ウエーブ測定結果
骨波形指票:5.283(5.200以上A)
 ⇒ A~Eまでの5段階評価で、Aで最高。
                              骨密度もとても良い。

岡純さんの体組成データ、確かに見事です。
検査の人が驚かれるもの無理はないと思います。

筋トレとか運動とかをしっかり実践している人のデータですね。
スーパー糖質制限食実践で、糖尿病のコントロールのみならず、
体組成にも素晴らしい効果があるとは、嬉しい限りです。


江部康二

糖質制限食に関するご注意・お知らせ・お願いなど。2019年7月。
【本ブログのコメント・質問・記事に関するお願い】

ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。

糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、
医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。

一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、
ボランティアで回答させていただいています。

診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。

私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。

また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。

従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、
自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m

そして読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、
ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。

またネットで簡単に検索可能なことは、ご自分でお調べください。

質問が増えてきましたので、
糖質制限食と関わりがないと判断した質問にはお答えできない場合もありますので、ご了承ください。m(_ _)m

普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、
何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)

掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文記事にて、
できるだけ順番にお答えしたいと思います。

質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。

一方、質問がかなり増えてきていますので、なかなか即、お答えすることが困難となってきています。

糖質制限食に関わりのある全ての質問に、本文かコメントでお答えするようできるだけ努力はしていますが、
できないときはご容赦願います。m(_ _)m

それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、
一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。


【糖質制限食を実践される時のご注意】

糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。

このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、
減薬しないと低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。


一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、
自力で糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。

内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。

血糖値が正常範囲である程度下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、
ブドウ糖を作るからです。

これを糖新生といいます。

塩分に関しては、スーパー糖質制限食の場合は、今まで通りで特に制限の必要はありません。
「スーパー糖質制限+塩分制限」だと、塩分不足で身体がだるかったり、集中力が低下することがあるので
注意が必要です。


診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、
そして長鎖脂肪酸代謝異常症・尿素サイクル異常症は、
糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。

糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。

進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。

長鎖脂肪酸代謝異常症では、肉や魚などに含まれる長鎖脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。

尿素サイクル異常症もまれな疾患ですが、タンパク質の代謝に問題があるので
高タンパク食である糖質制限食は向きません。


腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、
たんぱく質は過剰な摂取をしないという表現となっていて、制限という記載はなしです。

従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。

また、米国糖尿病学会(ADA)は

Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版

において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。

根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。

今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、
個別に対応することとなります。


なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、
まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。

また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。

糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。


【糖質制限食とは】

米国糖尿病協会(ADA)の患者教育用のテキストブックLife With Diabetes(2004年版)には、以下の記載があります。

「摂取後直接血糖に影響を与えるのは糖質のみである。
糖質は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。
炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」


これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。 

1997年版のLife With Diabetes(ADA刊行)では、

「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」

という記載がありましたが、2004年版以降は変更されています。

このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが直接、血糖値を上昇させます。

従って、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。

脂質を摂取しても、インスリンの追加分泌はありません。

タンパク質はごく少量のインスリンを追加分泌させます。

現在糖尿病において、食後の急激な高血糖(グルコーススパイク)が大きな問題として注目されています。

食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。

また一日における、食前・食後・空腹時など血糖値の変動幅(平均血糖変動幅)が大きいほど、
酸化ストレスが増強し動脈硬化のリスクとなることがわかってきました。

そして、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。

1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。

炊いた白ご飯茶碗1杯150g(252kcal)には、55.3gの糖質が含まれており、血糖値を166mg上昇させます。

一方、和牛サーロインステーキ(脂身つき)を200g(約1000キロカロリー)食べても、
糖質含有量は1gもないので、食後血糖は3mg未満の上昇しかないのです。 

なお、1gの糖質が体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。

糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースに、
できるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。

簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。

抜く必要がある主食とは 、米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。

3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら、
薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。

一方、上述の白ご飯とステーキの例でも明らかなように、
カロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。

従って、現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、
一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても、食後高血糖が必ず生じるのです。

糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。


なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。

日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2018-2019」の

男性1600~2000kcal
女性1400~1800kcal

ほど厳しいカロリー制限は必要ありませんが、

「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

推定エネルギー必要量(一日あたり)
              男性                  女性
15-17才        2500 2850 3150           2050 2300 2550kcal
18-29才        2300 2650  3050          1650  1950   2200
30-49才        2300 2650  3050            1750  2000  2300
50-69才        2100 2450  2800           1650  1900 2200 
70才        1850 2200  2500            1500  1750 2000

身体活動レベル    低い 普通 高い         低い  普通  高い

くらいが目安です。


そして2013年に糖尿病食事療法に関して画期的な変化がありました。

米国糖尿病学会が、
2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、
全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記したのです。

これはそのまま、1969年の食品交換表第2版以降一貫して、糖尿病治療食として、
唯一無二の「カロリー制限・高糖質食」を推奨し続けている日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。

さらに、米国糖尿病学会は『栄養療法に関する声明2013』において
地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
「糖質制限食」も正式に受容しました。
このことは糖質制限食を推進する私達にとって、大変大きな追い風となりました。

また米国糖尿病学会は、2019年4月、
「成人糖尿病患者または予備軍患者への栄養療法」コンセンサスレポート
において、糖質制限食(Low-carbohydrate eating patterns)が、
エビデンスも最も豊富であると明言
しています。
このように
糖質制限食の信頼度はますます高まっています。

なお、門脇孝日本糖尿病学会理事長によれば
東大病院では、2015年4月から、糖質40%の糖質制限食を供給しているそうです。
また門脇孝東大糖尿病・代謝内科教授ご自身も、緩やかな糖質制限食を実践されているとのことです。
2016/7/1(金)
東洋経済オンライン 
http://toyokeizai.net/articles/-/125237



<江部康二著 参考図書>


理論
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ」2005年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」2008年
「我ら糖尿人、元気なのには理由がある。」2009年 宮本輝先生との対談本
「やせる食べ方」2010年
「うちの母は糖尿人」2010年 監修:江部康二 著:伊藤きのと
(東洋経済新報社)
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年(ナツメ社)
腹いっぱい食べて楽々痩せる『満腹ダイエット』 (ソフトバンク新書)2011年
「主食をやめると健康になる」(ダイヤモンド社)2011年
「血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド」 (別冊宝島)2012年
「食品別糖質量ハンドブック」2012年(洋泉社)、
「糖質オフ!健康法」(PHP文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」(文春文庫)2012年
「女性のための糖質制限ダイエットハンドブック」2012年(洋泉社)
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)
「医療の巨大転換を加速する」糖質制限食と湿潤療法のインパクト
 2013年(東洋経済新報社) 夏井睦先生との対談本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版」2014年(東洋経済新報社)
「炭水化物の食べ過ぎで早死にしてはいけません」2014年(東洋経済新報社)
一生太らない「やせる! 食べ方」2014年 (PHP文庫)
江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?2015年(洋泉社)
「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)
「糖質制限の教科書」2015年(洋泉社)監修
「糖質オフ!健康法」2016年3月(PHP研究所 )
「人類最強の糖質制限論」2016年4月(SB新書)
「ハンディ版糖質制限の教科書」2016年4月(洋泉社)
「増補新版食品別糖質量ハンドブック」2016年6月(洋泉社)
「Dr.江部の健康食の新常識100 」(TJMOOK)2016年11月(宝島社)
マンガでわかる「糖質オフ! 」健康法2016年12月、(PHP研究所 )
外食でやせる! 「糖質オフ」で食べても飲んでも太らない体を手に入れる、2017年(毎日新聞出版)
「江部康二の糖質制限革命」2017年(東洋経済新報社)
「男・50代からの糖質制限」2018年(東洋経済新報社)
「内臓脂肪がストン!とおちる食事術」2019年(ダイヤモンド社)
「糖質制限の大百科」2019年(洋泉社)

など多数。

レシピ
「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」2006年(東洋経済新報社)
「糖質オフ」ごちそうごはん2009年(アスペクト)
dancyuプレジデントムック 「満腹ダイエット 」 2009年(プレジデント社)
「血糖値を上げない!健康おつまみ109」2010年(東洋経済新報社)
「やせる食べ方レシピ集」 2010年(東洋経済新報社)
「糖質オフダイエット 」2011年(レタスクラブ、角川マーケティング)
「誰もがストレスなくやせられる!糖質制限ダイエット」2011年(講談社)
「主食を抜けば糖尿病はよくなる」レシピ集2011年(東洋経済新報社)
高雄病院の「糖質制限」給食2012年(講談社)
糖尿病がどんどんよくなる「糖質制限食」おすすめレシピ集2012年(ナツメ社)
糖質制限の「主食もどき」レシピ2013年(東洋経済新報社)
高雄病院Dr江部が食べている「糖質制限」ダイエット2013年(講談社)
糖質オフのダイエット弁当2013年(家の光協会)
高雄病院「糖質制限給食」朝 昼 夕 14日間完全プログラム
糖尿病・肥満改善が自宅でできる! 2013年(講談社)
2週間チャレンジ! 糖質制限の太らない生活 2014年(洋泉社mook)
電子レンジで糖質オフの作りおき 2016年10月(宝島社)
「やせぐせがつく糖質オフの作りおき 」2017年3月(宝島社)
「高雄病院の糖質制限作りおき 」2017年5月(洋泉社)
「作りおきおかずで簡単! 朝・昼・晩 糖質オフのダイエット献立」2017年10月 (家の光協会)
「いくら食べても太らない! 旨い酒のつまみ 」2018年5月(宝島社)
「女性のためのラクやせ糖質制限ハンドブック」2018年9月(洋泉社)
「男性のための糖質制限最強ダイエットハンドブック」2018年10月(洋泉社)
「レンチン!糖質オフの作りおきおかず」2018年10月(宝島社)
2019/7/4(木)講演会。家庭血圧が一番大事。
こんばんは。
2019/7/4(木)19:00~21:00
京都ホテルオークラで
SGLT2阻害剤 Up to Date
~エビデンスから再考する~

というテーマで講演会が開かれました。

草場哲郎府立医大 腎臓内科講師 による
『臨床研究、基礎研究より明らかになったSGLT2阻害薬の腎臓への効果』

柳田素子京都大学腎臓内科学教授 による
『変わりはじめた腎臓病診療』

お二人の最新の研究に基づく、ハイレベルのお話もおおいに勉強になったのですが、
最後にパネリストとして登場された
牛込恵美医師。府立医大糖尿病治療学講師 による
『血圧測定データに基づく10年間の研究データ報告』
が大変、興味深かったです。

<牛込恵美医師の発表内容のまとめ>
①2型糖尿病患者において、早朝に家庭で測定した収縮期血圧(SBP)の最大値は、合併症の一つである糖尿病腎症の予測因子になり得る
②家庭血圧が大事で、病院で測定した血圧は参考にならない。
③特に朝の収縮期血圧が大事で、拡張期血圧は参考にならない。
④120/未満が、糖尿病腎症予防には、一番安全。
⑤季節変動のある血圧は、前もって処方して、自己管理が良い。

これらは、
糖尿病患者における家庭血圧コホート研究(KAMOGAWA-HBP study)データ、
に基づく知見です。
対象は、同研究に参加した正常アルブミン尿の2型糖尿病患者477人。
対象患者のうち67人が糖尿病腎症を発症しました。

我々第一線の医師には、本当に参考になります。
即臨床に応用できることばかりなので、
早速、高雄病院でも江部診療所でも取り入れたいと思います。


江部康二
「内臓脂肪がストン!と落ちる食事術」 大増刷出来(しゅったい)!

2019/6/21(金)の金スマで放映された『最強のやせる食事術』において
「内臓脂肪がストン!と落ちる食事術」(ダイヤモンド社)
https://www.amazon.co.jp/dp/4478106487/

book.jpg

が、しっかり紹介されました。

金スマ、『最強のやせる食事術』のみの放送で、
それ以外のコンテンツはなしで、
私としては、満足度100%で、嬉しい限りでした。
「内臓脂肪がストン!と落ちる食事術」の写真が何回も紹介されました。
杉田薫さんやあらぽんさんの内臓脂肪CTが、劇的に改善された映像もあり、
説得力抜群でした。

『金スマ』放送(6月21日)後の大反響によりまして市場在庫が、
あっという間に減ってしまい、
多くの本屋さんの店頭で品切れ状態となってしまいました。

ようやく「大増刷出来!」で、
本日(7月5日)から今週末、週明けにかけまして、
全国書店へ順次投入されることとなりました。

読者の皆さんには大変お待たせし、ご迷惑をおかけしましたが、
大手書店を中心に店頭で大きく展開されることが予想されますので
よろしくお願い申し上げます。

アマゾンでも、ずっと品切れでしたが、
2019年7月10日に入荷予定です。
乞うご期待です。


江部康二
菓子職人さんのケーキ、オランジュ、100g試食しました。
7月8月限定 Monthly cake
オレンジの甘みと酸味が絶妙!オランジュ
100gあたり、エリスリトールを除く糖質 5.06g 、カロリー 245kcal


s_2018年7月オランジュ

2019/7/2午後16:58 
食後4時間血糖値:108mg
菓子職人オランジュ100g摂取。
午後17:58 血糖値:112mg
午後18:00 血糖値:110mg


s_2018年7月オランジュ(イメージ)

オレンジの甘みと酸味、とても美味しく、頂きました。
今回は、想定より、かなり血糖値の上昇が少なくて済みました。

60分後のピークで、わずか4mg/dlの上昇でした。

一定の測定誤差はあるとは思いますが、
完璧に、スーパー糖質制限合格食品ですね。
糖質セイゲニストの皆さん、是非ご賞味あれ。

【ご購入はこちらから】


江部康二
スーパー糖質制限食とLDLコレステロール。米国糖尿病学会の見解。
『19/07/01 キングデニス
一食20gの糖質を確保⁈
いつもためになる情報を提供下さりありがとうございます。江部先生の本、講演を通してスーパー糖質制限を実践して三年が過ぎました(H.28.06.15スタート)。LDLが一年で約2倍に増えましたが、HDLが増え、中性脂肪が低いので危険な小粒子LDLはほぼないと言え問題ないと江部先生にコメントいただき安心ました。その後一年でLDLは約70減少し、さらに一年後の今は次回の血液検査でさらに減少するのではと予測しております。
       LDL   HDL   TG
H.23.10.19    127   89    57
H.26.09.03    116   93   44
H.28.06.22    118   101    28
H.29.04.28    232   108    37
H.30.07.04   163   108    32
(空腹時血糖値は80、ヘモグロビンA1cは5.1くらいでずっと変化なし)

昨日、長友佑都選手の「ファットアダプト食事法」を読みました。その中で、【糖質の摂りすぎはいけませんが、減らしすぎもいけません。ドクター(山田悟医師)によると、一食20g未満まで糖質を極端に減らしすぎると、いわゆる悪玉コレステロールであるLDLコレステロールが増えたり、血管の内側を覆っている細胞(血管内皮細胞)の機能が落ちたりする可能性があるそうです。ドクター(山田悟医師)は「1食20gをクリアしていれば、長期的に見ても危険がまったくない摂取量と考えられる。」とおっしゃっています。】と書かれていました。
1食 糖質量を20g未満で、書かれているようなリスクがあるその根拠が示されておらず、何故なのか理解できません。ある意味スーパー糖質制限食を否定する内容ですのでとても気になりました。江部先生の見解をお聞かせいただけたら幸いです。どうぞよろしくお願いします。』



キングデニス さん

H.28.06.15スタート
LDLが一年で約2倍に増え(118⇒232)、
HDLが増え(101⇒108)、
中性脂肪が低い(28⇒37)、


このデータなら、中性脂肪が60mg/dl以下で
HDLコレステロールが60mg/sdl以上なので、
危険な悪玉小粒子LDLはほぼ皆無のパターンです。
増えたLDLコレステロールは全て善玉です。
キングテニスさんは、中性脂肪はもともと低めで
好ましいです。

LDLコレステロールがスーパー糖質制限食開始後1年で
一旦約2倍に増えましたが
2年後には、『232⇒163mg/dl』と減っています。

このように、1回の食事の糖質量20g以下が目安である
スーパー糖質制限食を継続していれば、一旦増加したLDLコレステロールも
徐々に落ち着いて、基準値になることが多いです。
基準値になる期間は、半年~1年~数年と個人差があります。

スーパー糖質制限食を17年間続けている私ですが、
2019年4月のLDL-Cは137mg/dl(140未満) で基準値内です。
私は、朝食は、コーヒーと生クリーム10ccだけです。
昼と夕の食事の糖質量は、10gくらいのことが多いです。

米国糖尿病学会は
2013年10月、ガイドラインで「糖質制限食」
地中海食、脂肪制限食、高血圧食、ベジタリアン食と共に正式に容認しました。

さらに、米国糖尿病学会は、2019年4月
コンセンサス・レポートにおいて、
「糖質制限食が血糖改善において一番エビデンスが豊富である。」
と明言しました。
この糖質制限食は、デューク大学などで実践している、
糖質10%のスーパー糖質制限食
も含めてのことです。

米国糖尿病学会が、リスクのある食事療法を
エビデンスが一番豊富であると推奨するようなことはありえません。
キングデニス さんも、安心して「スーパー糖質制限食」
をお続け頂けば幸いです。


江部康二
日の出みりん『低糖質メニュー料理教室 in 神戸北野ホテル』
こんにちは。

2019/7/2(火)11:15~14:00
神戸北野ホテル ダイニング 『イグレック』
にて、

日の出みりん『低糖質メニュー料理教室 in 神戸北野ホテル』
主催 キング醸造株式会社 
共催 あまから手帳

が開催されました。

定員はペア25組50名様でした。
あまから手帳や日の出みりんホームページで募集したところ、
約500件の応募がありました。
本日参加された皆さんは、
20倍の倍率を突破されたラッキーなペアということですね。
まずは神戸北野ホテルの総支配人・総料理長の山口浩さんと私の
トークショーが約45分間ありました。

『糖質だけが直接血糖値を上げ、タンパク質・脂質は上げない。』
『米国糖尿病学会が、2019年4月、コンセンサスレポートで、糖質制限食が一番エビデンスが豊富と明言。』
『必須アミノ酸・必須脂肪酸はあるが必須糖質はない。』
『眠気がなくなり、居眠り運転が減る。』
『夜だけでも糖質制限にすれば、子供の勉強がはかどる。』
『睡眠の質がよくなり、寝起きも良くなる。』
『生活習慣病のほとんどが糖質病であり、糖質制限で良くなる。』


など、基本的な大事なことをお話しました。

子供の糖質制限の是非、日本糖尿病学会と米国糖尿病学会のスタンスの差・・・
などの質問もあり、充実したトークショーとなりました。

料理コースは5品
①ピクルスソースの鯛のカルパッチョ
 キング醸造「甘みとコクの糖質0」調味料を使用
②トマトときゅうりのディルの香る冷製スープ
③牛肉とフィレ肉のソテー 茄子のぽんずマリネグリーンマスタードソース
 キング醸造「糖質オフゆずぽんず」使用
④ブルーベリー・スミレ(デザート)
⑤特製低糖質パン
⑥コーヒーまたは紅茶


これだけの豪華コースで、総糖質量は19.3gと、
スーパー糖質制限食の定義をクリアし、
彩りも鮮やかでボリュームもたっぷりのメニューです。
山口シェフのおかげで、
美味しく楽しく糖質制限なランチを、満喫することができました。

キング醸造さんの、
みりん風調味料『甘みとコクの糖質ゼロ』人工甘味料・保存料・酸味料不使用
『糖質オフゆずぽんず』人工甘味料・香量不使用

を使用することで、糖質量を大幅に抑えることができています。
とても満足のいく豪華ランチでした。
神戸北野ホテルの総支配人・総料理長の山口浩さんに、感謝です。

みりん風調味料『甘みとコクの糖質ゼロ』
『糖質オフゆずぽんず』
ごく普通に料理に使えるので、糖質セイゲニストにとって、とても便利です。

一番手軽には、
日の出みりんのサイト
http://www.hinode-mirin.co.jp/lp/ponzu-sauce/

の一番、最後にある
日の出みりんのキング醸造公式オンラインストア
Happy SUN


で購入できます。
糖質制限なレシピも公開されています。


江部康二
朝食抜きは糖尿病リスクを上げる?
こんにちは。
朝食を食べないと糖尿病になりやすいという定説がありますが、
本当でしょうか?

確かに、私自身も、34歳から朝食は抜きで、昼と夕の1日2食であり、
52歳の時に糖尿病とメタボリックシンドロームを発症してしまいました。
このときHbA1cが6.7%。
血圧が140~150/85~85・・・外来終了後は170~180/100~110
167cm。67kg。内臓脂肪CTは126cm2(100以上)。
ずっと体重は57kgくらいだったのですが、
40過ぎから徐々に太っていきました。

この頃は、病院では玄米、家では胚芽米で、
野菜や大豆製品や魚貝や鶏肉をしっかり食べ、
四つ足の肉はできるだけ控えて、油脂の摂取も控えていました。
いわゆる、ヘルシーな食生活で『玄米魚菜食』的イメージです。

しかし、結局、玄米も胚芽米もデンプンで糖質タップリです。
しかも玄米や胚芽米ならヘルシーだろうと積極的に多めに食べていました。

糖質セイゲニストの今の私から見たら、
穀物タップリの極めて不健康な食生活だったわけです。
さらに、糖質を摂取していて、1日2食で、朝食抜きだと、1日3食に比べると
昼と夕は血糖値が上昇しやすいことは、2015年7月28日に
米国糖尿病学会(ADA)が発行する医学誌「Diabetes Care」に発表された
イスラエル・テルアビブ大学の研究で報告されています。

つまり、朝食抜きで、普通に糖質を摂取していると
糖尿病発症リスクが上がるということは確かなようで、
私自身がそれを証明したと言えます。

しかし、すぐにスーパー糖質制限食を開始したので、
3週間後にはHbA1cは6.0%となり、2ヶ月後には5.7%となりました。
体重は順調に減って、半年で10kgの減量に成功しました。
血圧も正常化して、そのまま17年間維持しています。

このように、朝食抜きの1日2食でも、
『糖質たっぷり』『糖質制限』かで、全く結果が違うということです。
糖質制限食なら、朝食抜きでも、糖尿病になりやすいということはありません。
食後血糖値の上昇そのものが極めて少ないからです。


そもそも人類は、長い間、昼食と夕食の1日2食でした。
朝昼夕の1日3食になったのは、この200~300年くらいです。
糖尿病が激増したのは、1日3食になってからですね。

日本では、江戸時代初期までは1日2食で、
中期から3食が、一部で開始されたようです。
3食が定着していったことには、
明治維新後に軍隊ができたことが大きな役割を果たしました。
平安時代や鎌倉時代の1日2食は、朝食が午の刻(正午)で、
夕食が申の刻(午後4時)だったそうです。

イギリスやフランスなどヨーロッパの国々でも、
15~16世紀頃に2食から3食になったので3食の歴史は浅いようです。

なお、野生のライオンは、3日~数日間に1回の食事です。
成長したライオンは1回に18kgの肉を食べるそうです。
野生の虎は、7~10日間に1回の食事回数のようです。


江部康二