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ADA「成人糖尿病患者または予備軍患者への栄養療法」 コンセンサス・レポート発表。
こんにちは。
米国糖尿病学会(ADA)が、2019年4月
「成人糖尿病患者または予備軍患者への栄養療法」
コンセンサス・レポートを発表しました。
糖質制限食が積極的に推奨されています。

http://care.diabetesjournals.org/content/42/5/731
Nutrition Therapy for Adults With Diabetes or Prediabetes: A Consensus Report
Diabetes Care 2019 May; 42(5): 731-754.https://doi.org/10.2337/dci19-0014

http://care.diabetesjournals.org/content/42/5/731
で、全文を見ることができます。


<ADAと糖質制限食の歴史>
①2007年まで糖尿病の食事療法において糖質制限食は推奨しないとしていた。
②2008年、「食事療法に関する声明2008」において、「減量が望まれる糖尿病患者には低カロリー食、もしくは低炭水化物食によるダイエットが推奨される」と、1年の期限付きで、糖質制限食の有効性を認める見解を記載。
③2011年、肥満を伴う糖尿病患者に2年間の期限付きで糖質制限食の有効性を容認。
④2013年10月の『成人糖尿病患者の食事療法に関する声明』において、
•全ての糖尿病患者に適した“one-size-fits-all(唯一無二の)”食事パターンは存在しないと明言。 
→ patient-centered approach を強調。
•患者ごとに個別に様々な食事パターン〔地中海食,ベジタリアン食,糖質制限食,低脂質食,DASH食〕が受容可能。
•最適な炭水化物、蛋白質、脂質における理想的な比率を示唆するエビデンスはない。
•炭水化物摂取をモニタリングは、依然として血糖管理の改善における重要な戦略である。

2013年に、初めて、ADAは期限などの前提なしで糖質制限食を正式に容認しています。

<ADA、2019年のコンセンサス・レポート>
今回、ADAの、2019年4月発表の
「成人糖尿病患者または予備軍患者への栄養療法」コンセンサス・レポート
では、
糖質制限食(Low-carbohydrate eating patterns)が、
ボリュームとして一番大きく取り上げられていて、
エビデンスも最も豊富であると記載してあり、
この6年間で、大きく前進した感があります。

一方、非常に効果があるので、脱水や低血糖の予防の必要があり
開始時に医師などに相談するようにとの記載があります。

今回も、マクロ栄養素・コンセンサス・リコメンデーションにおいて
「エビデンスは、糖尿病および予備軍における最適な炭水化物、蛋白質、脂質のカロリー比率はないことを示唆している」との記載があります。
それで、糖質制限食以外にも以下の食事パターンも取り上げてあります。
総じて、基本姿勢は、2013年と2019年と同様ですが糖質制限食が目立ってきた感じです。

糖質制限食の次に記載ボリュームが大きいのは地中海食です。
あくまでも、私見ですが、エビデンスが蓄積してきた結果、ADAは
「糖質制限食」「地中海食」の二つを他とは別格に
有効性があると捉えているように思えます。

1)Mediterranean-Style Eating Pattern(地中海食)
2)Vegetarian or Vegan Eating Patterns(ベジタリアン食)
3)Low-Fat Eating Pattern(低脂肪食)
Very Low-Fat: Ornish or Pritikin Eating Patterns
4)Low-Carbohydrate or Very Low-Carbohydrate Eating Patterns
(低炭水化物食、超低炭水化物食)
5)DASH Eating Pattern(高血圧食)
6)Paleo Eating Pattern(パレオ食)
7)Intermittent Fasting(間欠的断食)

<食事パターン・コンセンサス・リコメンデーション>(☆)

糖尿病の管理には、さまざまな食事パターンが許容されます。
特定の個人における異なる食事パターンの周囲を比較した利点のエビデンスが強化されるまで、医療提供者はそのパターンに共通しているキーとなる要素に焦点を当てるべきです。

○でんぷん質のない野菜を重視する。

○砂糖や精製した穀物の追加を最小限に抑える。

○可能な限り、高度に加工された食品よりも自然食品を選ぶ。」


糖尿病患者の全炭水化物摂取量を減らすことは、血糖を改善するための最も多くの証拠を示してきており、
個人のニーズや好みに合ったさまざまな食事パターンに適用することができます。

血糖値目標を達成していない、または血糖降下薬の服用量を減らすことが優先される成人2型糖尿病患者では、
低炭水化物または超低炭水化物の食事プランで炭水化物摂取量を減らすことが現実的です。



<食事パターン・コンセンサス・リコメンデーション
糖質制限食(低炭水化物食、超低炭水化物食)>
(☆☆)

低炭水化物食、特に非常に低い低炭水化物食パターンは、HbA1cを下げて、
糖尿病薬を減らすことを示してきた。
これらの食事パターンは、2型糖尿病で最も研究されてきたパターンである。


・・・中略・・・

非常に低い低炭水化物食パターンを実践すると、利尿が生じ、速やかに血糖値が下がる。
それ故に、開始時には、脱水予防やインスリンと経口糖尿病薬を減らして低血糖を予防するために、知識豊富な医師などに相談する必要がある。・・・

以下略。


江部康二



EATING PATTERNS Consensus recommendations(☆)
A variety of eating patterns (combinations of different foods or food groups) are acceptable for the management of diabetes.

Until the evidence surrounding comparative benefits of different eating patterns in specific individuals strengthens, health care providers should focus on the key factors that are common among the patterns:

○ Emphasize nonstarchy vegetables.

○ Minimize added sugars and refined grains.

○ Choose whole foods over highly processed foods to the extent possible.

Reducing overall carbohydrate intake for individuals with diabetes has demonstrated the most evidence for improving glycemia and may be applied in a variety of eating patterns that meet individual needs and preferences.

For select adults with type 2 diabetes not meeting glycemic targets or where reducing antiglycemic medications is a priority, reducing overall carbohydrate intake with low- or very low-carbohydrate eating plans is a viable approach.


EATING PATTERNS Consensus recommendations
Low-Carbohydrate or Very Low-Carbohydrate Eating Patterns(☆☆)

Low-carbohydrate eating patterns, especially very low-carbohydrate (VLC) eating patterns, have been shown to reduce A1C and the need for antihyperglycemic medications. These eating patterns are among the most studied eating patterns for type 2 diabetes. One meta-analysis of RCTs that compared low-carbohydrate eating patterns (defined as ≤45% of calories from carbohydrate) to high-carbohydrate eating patterns (defined as >45% of calories from carbohydrate) found that A1C benefits were more pronounced in the VLC interventions (where <26% of calories came from carbohydrate) at 3 and 6 months but not at 12 and 24 months (110).
Another meta-analysis of RCTs compared a low-carbohydrate eating pattern (defined as <40% of calories from carbohydrate) to a low-fat eating pattern (defined as <30% of calories from fat). In trials up to 6 months long, the low-carbohydrate eating pattern improved A1C more, and in trials of varying lengths, lowered triglycerides, raised HDL-C, lowered blood pressure, and resulted in greater reductions in diabetes medication (111). Finally, in another meta-analysis comparing low-carbohydrate to high-carbohydrate eating patterns, the larger the carbohydrate restriction, the greater the reduction in A1C, though A1C was similar at durations of 1 year and longer for both eating patterns (112). Table 4 provides a quick reference conversion of percentage of calories from carbohydrate to grams of carbohydrate based on number of calories consumed per day.

Quick reference conversion of percent calories from carbohydrate shown in grams per day as reported in the research reviewed for this report
Because of theoretical concerns regarding use of VLC eating plans in people with chronic kidney disease, disordered eating patterns, and women who are pregnant, further research is needed before recommendations can be made for these subgroups. Adopting a VLC eating plan can cause diuresisand swiftly reduce blood glucose; therefore, consultation with a knowledgeable practitioner at the onset is necessary to prevent dehydration and reduce insulin and hypoglycemic medications to prevent hypoglycemia.
No randomized trials were found in people with type 2 diabetes that varied the saturated fat content of the low- or very low-carbohydrate eating patterns to examine effects on glycemia, CVD risk factors, or clinical events. Most of the trials using a carbohydrate-restricted eating pattern did not restrict saturated fat; from the current evidence, this eating pattern does not appear to increase overall cardiovascular risk, but long-term studies with clinical event outcomes are needed (113-117).




菓子職人抹茶のケーキ、1個(100g)試食しました。
こんにちは。

菓子職人 
糖質制限マンスリーケーキ
【5・6月限定 抹茶のケーキ】
京都のリッチなお抹茶ケーキ
糖質 3.46g カロリー 270kcal

※100gあたり ※エリストールを除く
https://www.kashishokunin.co.jp/toushitsuseigen/products/monthly/monthly1905.php

[抹茶のケーキ 美味しさのヒミツ]
京都の老舗茶舗「一保堂」抹茶と宇治抹茶のペーストをぜいたくに使用しました。
サンドクリームはリッチな抹茶のガナッシュと抹茶のババロアの間には糖質制限の餡子とノンシュガーミルクチョコレートでコクを出したムースをアクセントにしのばせました。



2019年5月抹茶のケーキ(イメージ)



2019年5月IMG_6116


菓子職人抹茶のケーキ、1個(100g)試食しました。
甘さ控えめで、抹茶の香りと味がアクセントになっていて
とても美味しくて、後味もスッキリです。
私は勿論のこと、お裾分けに預かった家人も大喜びでした。


2019年4月25日木曜日
午後4時55分血糖値:109mg
菓子職人抹茶のケーキ、1個(100g)試食
午後5時55分血糖値:117mg
午後6時血糖値:124mg
午後6時5分血糖値:125mg

ピークは70分後で、16mg上昇なので、
糖質は100g中に約5gであり、糖質制限合格です。

江部康二の食後血糖値上昇のピークは60~70分です。
食材の組成により少しずれるようです。


江部康二
朝日カルチャーセンター湘南教室にて 糖質制限食講座開催。5/26(日)。
こんにちは。

朝日カルチャーセンター湘南教室にて
糖質制限食講座開催です。


糖質制限食による糖尿病の治療と予防
人類本来の食事、人類の健康食
https://www.asahiculture.jp/course/shonan/31c415b5-818a-5626-e8a2-5c47e1c09ffb
2019/5/26(日)13:00~14:30
講義70分間、質疑応答20分間。
朝日カルチャーセンター 朝日JTB・交流文化塾 
湘南教室
お申し込み TEL:0466-24-2255


最新の内容も含めて、わかりやすくて楽しいお話しを目指します。
東京や関東圏の方々のご参加をお待ちしております。

講師は江部康二です。
湘南教室では、2018年3月以来ですから1年2ヶ月ぶりの講座です。
この数年間、糖質制限食の発展という意味ではとても大きな変化がありました。
年間30回くらい講演をしていますが、
結構、新しい話題も多いので、スライドも毎回更新しています。
今回もわかりやすくお話しますので、乞うご期待です。
講演が70分間で質疑応答が20分間です。
湘南、横浜、東京、関東圏の糖尿人やメタボ人の方々やそのご家族、
奮ってご参加いただけば幸いです。

お陰様で、糖質制限食は順調に普及してきています。

2005年に私が「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)
を日本初の糖質制限食の本として刊行したころとは、大きな違いがあります。

なんと言っても、2013年10月に米国糖尿病学会が5年ぶりに改訂した
「栄養療法に関する声明」のなかで、
地中海食やベジタリアン食などどともに「糖質制限食」を正式に容認したことが、
大きな追い風となりました。

この1~3年、糖質制限食の展開において大きな発展があり
いい意味のサプライズもありました。

2016年7月のNHKクローズアップ現代の試算によれば、
糖質制限市場は、3184億円とのことです。
医学界より、企業のほうが糖質制限食をビジネスチャンスと捉えて
行動が迅速なようです。
くら寿司やガストなども糖質制限メニューを投入で、なかなかのものです。

一方、医学界においても、嬉しいサプライズです。
2017年2月7日(火)午後から、生まれて初めて東京大学医学部に行ってきました。
教授室で、渡邊昌先生、門脇孝先生、江部康二の3人で鼎談を行いました。
二人で話し合うのが対談で、三人で話し合うのが鼎談です。
渡邊昌先生は、医学雑誌「医と食」の編集長です。
門脇孝先生は、
一般社団法人 日本糖尿病学会 理事長(当時)
であり、
東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科教授(当時)
です。

日本糖尿病学会のトップとじっくり話し合うことができて、
とても有意義な90分間でした。

2017年8月には、
「炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇」
という結論のランセット(Lancet)論文が発表され、
糖質制限食にとって大きな追い風となりました。
Lancet誌オンライン版2017年8月29日号掲載
https://doi.org/10.1016/S0140-6736(17)32252-3


糖質制限食の発展、まさに、今昔の感ありですね。

江部康二



☆☆☆
以下は朝日カルチャーセンター湘南教室のサイトから一部抜粋です。

糖質制限食による糖尿病の治療と予防
人類本来の食事、人類の健康食


講師:江部 康二(高雄病院理事長)

糖質制限食は、日本では1999年から京都・高雄病院において糖尿病治療食として開始され、合併症を予防できる唯一の食事療法として画期的な成果をあげてきました。米国糖尿病学会は「摂取後直接、血糖に影響を与えるのは糖質のみで、蛋白質・脂質は、影響を与えない。」としています。食後高血糖と一日平均血糖変動幅増大が糖尿病合併症の最大のリスクとなりますが、従来の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では、必ずそれらを生じるので、合併症の予防は困難です。米国糖尿病学会は、2013年「栄養療法に関する声明」で、糖質制限食、地中海食、ベジタリアン食、低脂質食、DASH食を受容しましたが、糖質制限食に大きな追い風となりました。(講師記)

<日程・時間>
2019/5/26(日) 13:00~14:30

<受講料(税込)>
会員 3,240円 一般 3,888円

<その他>
席は自由席です。必要に応じて資料を配布します。
*個人的は治療相談は承りかねますので、ご了承ください。

<お申し込み>
TEL:0466-24-2255  朝日カルチャーセンター湘南教室

講師紹介 江部 康二 (エベ コウジ)
<プロフィール>
・1950年生まれ。
・1974年京都大学医学部卒業。
・1974年から京都大学胸部疾患研究所第一内科(現在京大呼吸器内科)
にて呼吸器科を学ぶ。
・1978年から高雄病院に医局長として勤務。1996年副院長就任。
・1999年高雄病院に糖質制限食導入。
・2000年理事長就任。
・2001年から糖質制限食に本格的に取り組む。
・ 2002年に自ら糖尿病であると気づいて以来、さらに糖尿病治療の研究に力を 注ぎ、「糖質制限食」の体系を確立。これにより自身の糖尿病を克服。
内科医/漢方医/一般財団法人高雄病院理事長/一般社団法人日本糖質制限医療推進協会理事長。

<著書>
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!』2005年(東洋経済新報社)
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編』2008年(東洋経済新報社)
『我ら糖尿人、元気なのにはわけがある』2009年(東洋経済新報社・作家宮本輝氏との対談本)
『糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食』2010年(ナツメ社)
『主食をやめると健康になる』2011年(ダイヤモンド社)
『食品別糖質量ハンドブック』2012年(洋泉社)監修
『糖質オフ!健康法』2012年(PHP文庫)
『糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド』2013年(東洋経済新報社)
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!新版』2014年(東洋経済新報社)
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版』2014年(東洋経済新報社)
『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』2014年(東洋経済新報社)
『なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか』2015年(ナツメ社)
『糖質制限の教科書』2015年(洋泉社)監修
『よくわかる! すぐできる! 「 糖質オフ! 」健康法 』2016年(PHP研究所)
『人類最強の「糖質制限」論~ケトン体を味方に して痩せる、健康になる』2016年(SB新書)
『江部康二の糖質制限革命』2017年(東洋経済新報社)
『男・50代からの糖質制限』2018年(東洋経済新報社)
など多数。
ブログ『ドクター江部の糖尿病徒然日記( http://koujiebe.blog95.fc2.com/ )は日に数千件のアクセスがあり、糖尿病のかたやそのご家族から寄せられた質問への回答や、糖尿病・糖質制限食に関する 情報の発信に、日々尽力している。
産後うつの原因は糖質過多・鉄不足。宗田哲男先生。
【 19/019/04/23 宗田
産後うつの原因は糖質過多・鉄不足

千葉の産科医です。
産後うつ、貧血だとリスク6割増 気力低下が原因に・・・
早く気がついてほしい。妊婦は肉食であるべきです。

甘いものが好きな方は、鉄不足です。
鉄を補給すると、甘いものがやめられます。

ピルが世界一普及していない日本女性は、
貧血、鉄不足のままで、妊娠します。

妊婦は、胎児に鉄を大量に提供しますから、
さらに鉄不足になります。

妊婦の頭痛は、鉄剤投与で、ほとんどは治ります。

お産が近い妊婦のフェリチンは、5以下です。
一方、臍帯血のフェリチンは200を超えます。
お産で出血が多いと、さらに鉄不足になります。
これこそマタニティブルー、産後うつ、産後不調の原因です。

マタニティのメンタルヘルスのカギは、
鉄やビタミンB群などの栄養補給であり、
たんぱく質強化、肉食で解決します。これは糖質制限です。

ですから、妊娠中・後期には、お米を6-8杯と糖質をたくさん食べさせる、
今の栄養指導は、血糖値をあげて、必須栄養素が取れない最悪の栄養指導です。

妊娠糖尿病は、胎児が、糖質ではなく、たんぱく質を要求している状態です。
食事で解決します。

妊婦こそ肉食で、たんぱく質と鉄をたくさん取らなければなりません。
鶏卵には、糖質はなく、水分を除けば、たんぱく質と脂肪でできているのですが、
それだけで、ヒナになります。

 江部先生の指導で、私たちが発表した、胎児、胎盤、臍帯、新生児がケトン体が高いことは、
たんぱく質と脂肪が、胎児、新生児の栄養源である証拠です。

当院では、肉食をすすめ、鉄剤を強化して、妊娠糖尿病も再発なしになってきました。
産後うつになった方でも鉄剤で、急速に改善します。

早く、妊婦の栄養指導が、糖質過多から、肉食、たんぱく質強化、鉄不足解消に、
根本的に変わることを願っています。

https://www.huffingtonpost.jp/masahiro-kami/pill_japanese_b_12762476.html


こんにちは。
産婦人科医の宗田哲男先生から、
糖質制限食推進派にとって、
とても力強いコメントを頂きました。
ありがとうございます。

『産後うつの原因は糖質過多・鉄不足』
という明快なご指摘です。

結局、今の妊娠糖尿病学会の推奨する、
「妊娠中・後期には、お米を6-8杯と糖質をたくさん食べさせる」
という間違った栄養指導が、
鉄を多く含有する動物性食品摂取が不足するという日本の妊婦の現状の元凶です。

しかも、鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄があり、
ヘム鉄の吸収率は15~25%なのに対して、非ヘム鉄の吸収率は、わずか5%です。

一般に、動物性食品(レバー、牛肉、鶏肉、豚肉、魚介類)の鉄が
ヘム鉄であり、植物性食品(豆類、緑黄色野菜、海藻類) は非ヘム鉄です。

また、ピルが世界一普及していないのが日本とは知りませんでした。
ピルが普及していないということは、予定外の妊娠が多いということであり、
貧血をしっかり治してから妊娠という基本パターンが達成できていないと思われます。

女性には月経など貧血になりやすい条件がありますし、
若い女性に多くみられるダイエットや偏食なども貧血を助長しています。
貧血まで至らない鉄欠乏状態(隠れ貧血)まで含めると、
月経のある女性の約半数は何らかの鉄欠乏状態にあるともされています。

つまり、妊娠可能な年齢の女性は、しっかり、肉や魚介類を摂取して
貧血や鉄欠乏状態を改善しておくことが、望ましいと言えます。
それには、スーパー糖質制限食が一番適しています。
スーパー糖質制限食なら、適正体重をキープできて、
ヘム鉄が豊富なので、貧血にもなりにくいです。
血流・代謝が良くなるので、妊娠もしやすくなります。

そして、赤ちゃんを授かった時も、糖質制限食なら体重コントロールも容易ですし、
妊娠糖尿病も予防することができるし、母子ともに健康で安全となることが多いです。
さらに、出産後も糖質制限食を続ければ、ヘム鉄をしっかり摂取できて
貧血も予防できて、ひいては産後うつも予防できるので、
まさに、一石四鳥と言えます。

スーパー糖質制限食、様々ですね。  (^^)

江部康二
『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室』 in 京都 開催
こんにちは。

2019年5月18日(土)、京都にて、日本糖質制限医療推進協会主催の
『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室』を開催します。

メイン講師は、「パティスリー ロア・レギューム」 (埼玉県朝霞市)の
小寺幹成オーナーパティシエです。

小寺パティシエは、2016年11月に文化出版局から、
著書「おいしく作れる低糖質スイーツ」
http://books.bunka.ac.jp/np/isbn/9784579212866/
を出版され、ご自身がこれまでに開発された低糖質スイーツのレシピを
惜しみなく披露しておられます。 私は帯の推薦文を書きました (*^^)v

第10回目となる今回のテーマは、
「低糖質ダコワーズとクリームブリュレ」です。
ロア・レギュームさんの低糖質ダコワーズ、以前私もいただいたことがあります。
ボリュームたっぷりで、生地もクリームも美味しかったです^^v
定員は24名様、先着順です。 皆さん奮ってご参加くださいね。

江部康二


以下、事務局からのお知らせです。

*********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。


2019年5月18日(土)、京都にて低糖質スイーツ教室を開催いたします。

今回のテーマは、 「低糖質ダコワーズとクリームブリュレ」です。

表面はサクッと、なかはふんわり、口に入れるとシュワ~ッと・・と、不思議な食感が特徴のダコワーズ。

メレンゲとアーモンドプードル(アーモンドパウダー)が生地のベースのため、甘味料を使用することで、低糖質に仕上げることができます。

メレンゲ作りのコツをマスターして、作り置きできる低糖質スイーツのレパートリーを増やしていきましょう。

サンドするクリームはバタークリーム。こちらも低糖質のクリームとしておススメです。

プレーンのバタークリームへプラスするものによって、味はもちろん、カラフルな色の変化も楽しめます。

また、ダコワーズ作りで残った卵黄の活用にもぴったりの、「クリームブリュレ」作りをデモンストレーションでご紹介いたします。

血糖値が気になってお菓子を控えているという方、安心の低糖質スイーツを作りたいという方、お菓子作りが初めてという方も、是非ご参加ください。

関西にお住まいの方をはじめ、皆さまのご参加をお待ちしております。

☆ダコワーズは、デモ・実習・試食を、クリームブリュレはデモ・試食を予定しております。


◇スイーツ教室情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

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(一社)日本糖質制限医療推進協会主催

『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室(東京)』

第10回 「低糖質ダコワーズとクリームブリュレ」

◆日時: 2019年5月18日(土) 13:00~16:00頃 ※開場・受付は12:45~

◆会場: あじわい館(京の食文化ミュージアム)調理実習室
〒600-8813 京都市下京区中堂寺南町130番地 京都青果センタービル3階
http://www.kyo-ajiwaikan.com/access

♪講師:

・小寺幹成 「パティスリー ロア・レギューム」オーナーパティシエ

・佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者

◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円

◆定員・対象: 24名様 ・一般(18歳以上)

◆当日の流れ: レシピ説明・デモ→ 実習 → 試食(復習・歓談) → 片付け後、解散

◆ご持参いただくもの:

エプロン、三角巾、ふきん(タオル)2枚(台ふき用・食器ふき用)、筆記用具

■お支払い方法:
クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込みください。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝えください。

■お申し込み方法:

※当教室は、一般の方にご自宅で作っていただくことを趣旨とした教室です。
製菓や料理のお仕事をしておられる方、食品会社で企画・開発をしておられる方など、

業界の方の場合は、その旨をお書き添えの上、お申し込みください。

★賛助会員の方: 事務局へメールにてお申し込み下さい。

​​★賛助会員入会+教室参加をご希望の方:

​1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会等出席のお問い合わせ」を選択いただき、
「通信」欄に「5/18京都スイーツ教室、参加希望」とご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

​★一般(会員以外の方)で、教室参加ご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/cooking

◆その他

・予約制です。当日参加はできません。

・当日の開場・受付開始は、レッスン開始時間の15分前からです。

・お申し込み後、キャンセルされる場合は、5月14日(火)までにご連絡ください。
5月15日(水)以降のキャンセルは、参加費の半額をキャンセル料金としていただきますので、予めご了承ください。


・実習室で作ったもの以外の飲食はできません。ご自宅で作ったお料理やお菓子などの持ち込みはできませんのでご注意ください。


・皆さまで実習と試食を行っていただきますので、香水などのフレグランスはお控えください。


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産後うつ、貧血だとリスク6割増 気力低下が原因に。
こんにちは。

デジタル毎日 4月16日(火)
https://mainichi.jp/articles/20190416/k00/00m/040/146000c  に、
産後うつ、貧血だとリスク6割増 気力低下が原因に

という記事が載りました。
国立成育医療研究センターの研究報告です。

日本では、近年、赤ちゃんの死亡や妊産婦死亡は、
医療の発達や環境の整備で極めて少なくなりました。
江戸、明治のころとは雲泥の差があります。

例えば江戸時代の平均寿命は30~40歳と短いのですが、
生まれた子どもの半分以上が5歳までに死亡していたようです。
出産時の死亡や周産期の死亡、その後は感染症での死亡もあります。
また妊婦の出産時死亡もかなり多かったようです。

妊産婦死亡率は、1899(明治32)年の妊産婦10万人中409.8人から、
2016年には1899年の100分の1未満の3.4人まで減少しています。

妊産婦死亡報告事業(2010年~2016年に集積した事例の解析結果)
を見てみると、
2014年:40例
2015年:50例
2016年:44例

であり、原因別では、
産科危機的出血(22%)、脳出血(14%)、羊水塞栓(12%)、心・大血管疾患(10%)、
肺疾患(8%)、感染症(9%)、偶発・自殺(7%)、その他(9%)、不明(9%)
と記載されています。

これらの中で、ほとんどの疾患は妊娠・出産時の合併症であり、
予防することは困難と思われます。

その中で、自殺に関しては、予防可能です。
自殺の多くは、ベースにうつがあるので、積極的に治療することの意味は大きいです。
そして、今回の国立成育医療研究センターの研究報告により、
産後の貧血があるとうつを発症しやすいことが明らかとなりました。

産後の貧血は、ほぼ「鉄欠乏性貧血」と考えられます。
鉄欠乏性貧血なら、鉄剤の投与で簡明に治療可能であり、
貧血が治れば、うつの確率が減るのなら、
是非とも積極的に貧血治療を行う必要があります。

以下、デジタル毎日の記事から、要約しました。

https://mainichi.jp/articles/20190416/k00/00m/040/146000c
デジタル毎日 4月16日(火)
産後うつ、貧血だとリスク6割増 気力低下が原因に

国立成育医療研究センターで2011~13年にセンター内で出産した女性のうち、
妊娠の中期と後期、出産後に血液の検査データがあり、
産後1カ月時点でうつ病の有無を調べた記録が残る977人(平均36歳)が対象で、
調査が行われました。

その結果、貧血がある女性はない女性と比べると、産後にうつを発症するリスクが、
約6割も増えるとする結果が、報告されました。
貧血になると全身の倦怠(けんたい)感や疲れが取れにくくなり、
気力が低下するためと考えられています。

妊産婦死亡の原因疾患の中で自殺がありますが、うつ病が関与するとされており、
チームは「貧血治療で産後うつの発症を抑えられる可能性がある」と指摘しています。

貧血が認められたのは、
▽妊娠の中期で193人(19・8%)
▽後期で435人(44・5%)
▽産後1カ月で432人(44・2%)。
でした。

そして、産後にうつを発症したのは196人(20・1%)でした。
産後に貧血があった女性は、貧血がなかった女性と比べ
1・63倍も産後にうつを発症するリスクが高かったのです。
一方、妊娠の中・後期での貧血と産後うつとの関係は分かりませんでした。

さらに、産後に貧血が重症だと、うつを発症するリスクは1・92倍あり、
軽症でも1・61倍高く、
貧血が進むほど産後うつのリスクが高まる傾向にあることが明らかとなりました。

産後うつは社会的、精神的な要因が影響することも多いと思われますが、
調査した国立成育医療研究センターの小川浩平医師(産科)は
「客観的な指標となる血液検査でリスクを評価できる意義は大きい。
軽い貧血でも放置しないことが重要だ」
と話しています。】
イヌイットと高脂肪食(ω-3不飽和脂肪酸が主)への適応。人類と肉食。
【19/04/20 西村典彦
高タンパク、高脂肪食について

いつもありがとうございます。また、お知恵をお貸しください。
信憑性は分かりませんが、イヌイットの高タンパク、高脂肪食への適応について
AAASの以下の記事がありました。
https://www.eurekalert.org/pub_releases_ml/2015-09/aaft-_2091415.php

「脂肪代謝、身長、体重、コレステロールの制御に関わる多数の遺伝子が、
おそらく選択圧によって、
イヌイット集団をタンパク質と脂肪(特にω-3ポリ不飽和脂肪酸)を多く含む食事で生きられるようにしたことが判明した」


とあります。

遺伝子レベルで適応しているので可能と言うことであれば、
適応していない日本人を含む他の民族では高タンパク、高脂肪食は不適応であり
コレステロールの制御ができないと言う事にならないでしょうか。
これは、食餌中のコレステロールは血中コレステロールに影響しないと言う事と
矛盾しているように思えますが、いかがでしょうか。】



こんにちは。
西村典彦さんから、
『イヌイットと高脂肪食(ω-3不飽和脂肪酸が主)への適応』について、
コメント・質問を頂きました。
西村さん、情報をありがとうございます。

この記事の原著は、以下の緑文字のサイエンスの論文です。
Science. 2015 Sep 18;349(6254):1343-7. doi: 10.1126/science.aab2319.
Greenlandic Inuit show genetic signatures of diet and climate adaptation.(☆)


端的に言うと、
「イヌイットは、ω-3不飽和脂肪酸を大量に摂取してもいいように
遺伝的に変異して適応している。
従って、大量のω-3不飽和脂肪酸を、イヌイット以外の民族が摂取しても
意味があるかどうかわからない。」

という趣旨です。

つまり、「イヌイットは長期間、アザラシなどの海獣や魚を多く摂取していて、
それに含まれているω-3不飽和脂肪酸(EPA)が、
心血管系疾患を予防する効果があるので、心筋梗塞が極めて少ない。」

という今までの定説(EPAの心血管疾患予防効果)に対して、

このサイエンスの論文は、
イヌイットの特殊性(遺伝的に変異して、ω-3不飽和脂肪酸大量摂取に適応)
考慮する必要があるという仮説を提唱しています。
即ち、例えばEPAを沢山摂取あるいは内服しても、イヌイット以外の民族には意味がないかもしれないと
著者は述べています。
これはこれで、一つの見識であり仮説としては、あり得ます。

一方、すでにEPAは、日本でも健康保険に収載されていて、
脂質異常症閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛及び冷感に対して適応がとれています。
健康保険に収載されているということは、日本人における研究において、
上記疾患に対して、EPAの有効性が確認されているということです。
従って、イヌイットのように、特殊な遺伝的変異を有していなくても
少なくとも日本人には、EPAは有効であると言えます。


最後に、人類全体の進化の歴史を考察してみます。
約700万年前にチンパンジーと分かれて以降、多くの人類が生まれては消えて
現在残っているのは、我々「ホモ・サピエンス」だけです。
最後に絶滅したネアンデルタール人は、
ヨーロッパを中心に13万年前から3万年前まで生存していました。

10万年前は、
ホモ・サピエンス、ネアンデルタール人、
デニソワ人、ホモ・フロレスエンシスが生存していました。

多くの人類が生まれては消えていきましたが、
脳が急速に大きくなったのはホモ・ハビリスやホモ・エレクトウスからです。
ホモ・ハビリスは、約200万年前に生存していて、
脳の容量は800ccくらいです。
ホモ・エレクトウスは、約190万年前に生存していて、
脳の容量がが950ccと大きくなっています。
700万年前に人類が誕生して、450万年間はは脳は大きくなりませんでした。

ちなみに、チンパンジーの脳容量は、350~400ccくらいです。
ホモ・ネアンデルターレンシス(ネアンデルタール人・旧人)の脳容量は1600cc、
ホモ・サピエンス(現生人類)の脳容量は1500cc
です。

脳はエネルギーを多く使うので、
エネルギー効率の良い肉を多く食べるようになって脳が大きくなったと考えられます。
脳組織の50から60%は脂質が占めていますので、肉食による高タンパク・高脂肪食が
必要だったと考えられます。

従って、700万年間の人類の進化の歴史のなかで、
当初は植物食が主だったと思われますが、250万年前頃から、
動物性食品摂取が増えていき、ホモ・ハビリスもあるていど肉を食べていたと思われます。
190万年前のホモ・エレクトウス以降は、肉をしっかり食べて、
高タンパク・高脂肪食で、脳が大きく発達していったと考えられます。



江部康二


(☆)
Science. 2015 Sep 18;349(6254):1343-7. doi: 10.1126/science.aab2319.
Greenlandic Inuit show genetic signatures of diet and climate adaptation.

Fumagalli M1, Moltke I2, Grarup N3, Racimo F4, Bjerregaard P5, Jørgensen ME6, Korneliussen TS7, Gerbault P8, Skotte L2, Linneberg A9, Christensen C10, Brandslund I11, Jørgensen T12, Huerta-Sánchez E13, Schmidt EB14, Pedersen O3, Hansen T15, Albrechtsen A16, Nielsen R17.
Author information

Abstract
The indigenous people of Greenland, the Inuit, have lived for a long time in the extreme conditions of the Arctic, including low annual temperatures, and with a specialized diet rich in protein and fatty acids, particularly omega-3 polyunsaturated fatty acids (PUFAs). A scan of Inuit genomes for signatures of adaptation revealed signals at several loci, with the strongest signal located in a cluster of fatty acid desaturases that determine PUFA levels. The selected alleles are associated with multiple metabolic and anthropometric phenotypes and have large effect sizes for weight and height, with the effect on height replicated in Europeans. By analyzing membrane lipids, we found that the selected alleles modulate fatty acid composition, which may affect the regulation of growth hormones. Thus, the Inuit have genetic and physiological adaptations to a diet rich in PUFAs.

Copyright © 2015, American Association for the Advancement of Science.
『増補新版 食品別糖質量ハンドブック』が第12刷となりました。
こんにちは。

私が監修している
『増補新版 食品別糖質量ハンドブック』
https://www.amazon.co.jp/dp/4800309441/
ですが、
このたび12刷が決定致しました。
合計で9万7000部となります。
第12刷は、2019年4月19日刊行です。

『食品別糖質量ハンドブック』
は、18刷で、2016年3月、合計14万部を達成しました。
その後2016年6月に
『増補新版 食品別糖質量ハンドブック』が、上梓されました。

二つ併せて、累計23万7000部ですから、なかなかの快挙です。
安くて、便利で、持ち運びもできて、結構重宝な一冊と自負しています。


以下は、食品別糖質量ハンドブック増補新版の「はじめに」です。

はじめに

2012年11月に食品別糖質量ハンドブックを刊行しました。
おかげさまで読者の皆さんの大きな支持を得て
2016年2月には第18刷となり14万部の発行部数を達成しました。
この間2015年12月に日本食品標準成分表が改訂され、七訂となりました。
15年ぶりの大幅な改訂で項目が200増えて、
成分表のデータもかなりの変更がありました。
食品別糖質量ハンドブックもそれに完全に対応して、
この度、新版を出版することとなりました。
本書(新版)は、収録食品を大幅に見直すとともに
収録食品数を約1200と増やしました。
本書は身近な食品や料理の糖質量・たんぱく質量・カロリーなどが、
写真入りでひとめでわかるように工夫されています。
糖質制限食を指導する立場の医師・栄養士はもちろん、
糖質制限食実践中の方々にも強い味方となってくれると思います。

近年、糖質制限食は社会的に広く認識されるようになり、
糖尿病やメタボリック・シンドロームや肥満の患者さんだけでなく、
健康のために実践されている方も多いと思います。
農耕開始前、人類誕生後の700万年間は、
人類は狩猟・採集が生業で、穀物はほぼなしで糖質制限食でした。
即ち糖質制限食は人類本来の食事であり人類の健康食と言えます。
2013年10月に米国糖尿病学会が「栄養療法に関する声明」において、
地中海食やベジタリアン食や低脂質食などと共に
糖質制限食を正式に受容したのは大きな追い風となりました。

最後に糖質制限食を実践する際の注意事項をまとめておきます。
糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。
このため既に、経口血糖降下剤の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、
減薬しないと低血糖の心配がありますので必ず主治医とご相談ください。
診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、
そして長鎖脂肪酸代謝異常症は、糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。
腎不全の患者さんも糖質制限食を実践されるときは、必ず医師とご相談ください。


江部康二
「糖質制限食」と「従来の糖尿病食」とEBMについて
【19/04/17 西村典彦
日本糖尿病学会のガイドラインについて
「糖尿病診療のエビデンス」能登 洋著 (58ページ)によると
「炭水化物50〜60%エネルギー、タンパク質20%エネルギー以下を目安とし残りを脂質とする」と言う日本糖尿病学会のガイドラインの根拠は炭水化物については血糖や脂質を評価したRCT主体のメタアナリシスに基づいていると記載されていますので、本当ならエビデンスレベルは高かそうです。
しかし、ガイドラインに従っても日本の糖尿病患者は減る気配はなく、私自身もそんなに炭水化物を食べれば血糖値をコントロールできなくなるのは経験上わかっています。
メタアナリシスに基づいているならばメタアナリシス自身に問題がある、もしくは目指すものが違う(合併症以外のファクター)と思われますが、どのような点に誤りやバイアスがあるのでしょうか。】


西村典彦 さん

「糖尿病診療のエビデンス」能登 洋著 は、2015年刊行ですね。
「糖尿病診療ガイドライン2016」の食事療法の部分、 37ページに
Q3-1 糖尿病における食事療法の意義と最適な栄養素のバランスは
どのようなものか?
に対し、
「摂取エネルギーのうち、炭水化物を50-60%、たんぱく質20%以下
を目安とし、残りを脂質とする。」
と記載しています。
しかし、推奨グレードの表示はなしです。
従って、エビデンスはないに等しいと思われます。
「糖尿病診療ガイドライン2016」は
2016/5/23刊行です。

能登先生、2018年には、
山田悟先生と一緒に、糖質制限食肯定の論文を書いておられます。


さて、
EBMが現在、医学界を席巻しています。

<EBMとは>

Evidence Based Medicine(証拠に基づく医学)を略してEBMと言います。
EBMだけに頼る医療には、明確に限界があります。
一方、EBMを無視する医療にも、明確に限界があります。
ともあれ今回の記事は、EBMについて考察してみます。

医学界において、evidence(エビデンス、証拠、根拠)となるのは、
基本的に医学雑誌に掲載された論文です。
ニューイングランド・ジャーナル、ランセット、米国医師会雑誌など、
定評ある医学専門誌に掲載された論文であることも、
evidence(エビデンス、証拠)の大きな要素となります。

その論文も
①無作為割り付け臨床試験(RCT)
②前向きコホート研究

の二つが信頼度の高いものとなります。
その論文も「糖尿病診療ガイドライン2016」によれば、

・レベル1+: 質の高いランダム化比較試験(RCT)およびそれらの
メタアナリシス(MA)/ システマティック・レビュー(SR)

・レベル1:それ以外のRCTおよびそれらのMA / SR

・レベル2:前向きコホート研究およびそれらのMA / SR 
     (事前に定めた)RCTサブ解析

・レベル3:非ランダム化比較試験 前後比較試験
      後ろ向きコホート研究
      ケースコントロール研究およびそれらのMA / SR
      RCT後付けサブ解析

・レベル4:横断研究 症例集積

*質の高いRCTとは
(1)多数例
(2)二重盲検、独立判定
(3)高追跡率
(4)ランダム割り付け法が明確

などをさす。 

といった順番で、信頼度に差をつけられています。
これを研究デザインのヒエラルキーと呼ぶそうです。
他にコンセンサスがありますが、コンセンサスは、
実証的研究に基づかない権威者の意見や合意なので、エビデンスとは言えません。
一般にエビデンスレベルが高い研究論文と言うときは、

(1) レベル1+ / レベル1
(2) レベル2

に基づく論文のことをさします。

症例報告も大切な医学研究の一つなのですが、
ことEBMというときは、「無作為割り付け臨床試験(RCT)」と「前向きコホート研究」
だけ考慮すればいいということです。

かつて、医学界では
実証的研究に基づかない権威者の意見や合意(コンセンサス)が幅を利かしていて、
学会発表などでも、有名大教授で権威者の先生が「私はこう思う」といったら、
水戸黄門の印籠みたいなもので「ヘヘー、恐れ入りました」という事で
一件落着という世界だったのです。

権威者が、何人か寄り集まって、ガイドラインの内容を決めると、
コンセンサスによる決定となります。
これは、上述のヒエラルキーからみると、エビデンスレベルは最低、
エビデンスなしということです。

権威者の意見や、コンセンサスに基づく見解などに頼っているのは、
非科学的であるという批判が、世界中の医学界で続出して、
それではよろしくないということで、
evidence based medhicine(証拠に基づく医学)→略してEBMが登場したわけです。

<従来の糖尿病食にはエビデンスがない>
前振りが長かったですが、
「糖尿病診療ガイドライン2016」の食事療法の部分、 37ページに

Q3-1 糖尿病における食事療法の意義と最適な栄養素のバランスは
どのようなものか?

に対し、

「摂取エネルギーのうち、炭水化物を50-60%、たんぱく質20%以下
を目安とし、残りを脂質とする。」


と記載しています。
しかし、推奨グレードの表示はなしです。
以前の、「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2010」の食事療法、
31ページでは、「炭水化物は指示エネルギー量の50~60%」と、
グレードAで推奨してありますが、根拠はなんとコンセンサスで、
科学的根拠に基づいていないことが明示されていました。

2010年に比べれば2016年は、エビデンスのないことを
グレードAで推奨するという暴挙がなくなった分よしとしましょう。
ちなみに「2型糖尿病患者に運動療法は有効か?」に対しては、
血糖コントロールに有効で、推奨グレードAです。

結局、糖尿病の食事療法に関しては、
日本糖尿病学会が推奨する糖尿病食(カロリー制限高糖質食)には
エビデンスはないのです。

<糖質制限食にはエビデンスがある>

一方、ひいき目と言われるかもしれませんが
糖質制限食においては、一定のエビデンスがあります。
以下に、EBMとして信頼度の高い長期の研究を列挙します。
いずれも、糖質制限食の『長期的有効性・安全性』を保証する論文です。
なおこれらの論文は、スーパー糖質制限食に関するものではありません。
普通に食事をしている集団(糖質も食べている)において、
糖質を多く食べている群と比較的少ない群を比較したものです。
1年間の研究ならスーパー糖質制限食のRCTが少なくとも2つあります。

1)はRCT論文で8年間であり、信頼度はトップランクの研究です。
2)3)4)5)6)は前向きコホート研究であり、信頼度は上から二番目です。

糖質制限食の長期的安全性の肯定に関しては、
EBMに基づき少なくとも6つの信頼度の高い研究論文が存在するわけです。

例えば
2)は
炭水化物摂取比率36.8±6.1%グループと58.8±7.0%のグループの比較です。
炭水化物摂取の多いグループは冠動脈疾患リスクが増加です。

4)は
糖質摂取比率51.5%のグループと糖質摂取比率72.7%のグループの比較です。
糖質摂取比率が一番少ない51.5%のグループは一番多い72.7%のグループに比較すると
心血管死のリスクが59%しかありません。

いずれも糖質大量摂取の弊害(心血管リスク)を如実に示しています。
結果として糖質摂取が少ないほど心血管リスク軽減において有利になることも示しています。

6)は2017年8月にランセットに発表されました。
「炭水化物の摂取比率が多いほど、総死亡率が上昇し
脂質の摂取比率が多いほど、雄死亡率が低下」
ですから、まさに夏井睦先生の言う「炭水化物が人類を滅ぼす」ですね。


長期の研究
1)RCT論文

低糖質地中海食(LCMD)。8年間RCT論文。
糖質50%未満のLCMD群と低脂肪群の比較。
女性は1800kcal/日。男性は1800kcal/日。
新たに診断された2型糖尿病患者では、LCMDは低脂肪食と比較して、
HbA1cレベルの大きな減少、糖尿病の寛解率が高く、糖尿病治療薬の導入を遅らせた。
Diabetes Care. 2014 Jul;37(7):1824-30.
The effects of a Mediterranean diet on the need for diabetes drugs and remission of newly diagnosed type 2 diabetes: follow-up of a randomized trial.

2)前向きコホート研究
低炭水化物・高脂肪・高タンパク食に冠動脈疾患のリスクなし
一方総炭水化物摂取量は冠動脈疾患リスクの中等度増加に関連していた。
高GLは冠動脈疾患リスク増加と強く関連していた。
ニューイングランドジャーナルのコホート研究  
82802人 20年間 2006年掲載 ハーバード大学
炭水化物摂取比率36.8±6.1%グループと58.8±7.0%のグループの比較。
Halton TL, et al. Low-carbohydrate-diet score and the risk of coronary heart disease in women. New England Journal of Medicine 2006;355:1991-2002.

3)前向きコホート研究
21論文、約35万人をメタアナリシスして、
5~23年追跡して1.1万人の脳心血管イベントが発生。
飽和脂肪摂取量と脳心血管イベントハザード比を検証してみると、
飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は、関係がないことが判明。
Siri-Tarino, P.W., et al., Meta-analysis of prospective cohort studies evaluating the association of saturated fat with cardiovascular disease.  Am J Clin Nutr, 2010. 91(3): p. 535-46.

4)前向きコホート研究
「糖質制限食の安全性にエビデンス」
前向きコホート試験NIPPON DATA80 29年間 中村保幸
第10分位(糖質摂取比率51.5%)のグループは、第1分位(糖質摂取比率72.7%)のグループに比べて女性においては心血管死のリスクが、
59%しかないという素晴らしい結論で、糖質制限食の圧勝。
Br J Nutr 2014; 112: 916-924


5)前向きコホート研究

上海コホート研究
「糖質摂取量により4群に分けて、糖質摂取量が多いほど心血管疾患の発症リスクが高い」
11万7366人を対象に、調べた研究。
女性が6万4,854人で、平均追跡期間が9.8年。
男性が5万2,512人で、平均追跡期間が5.4年。

女性 心血管発症リスク
1、糖質摂取量264g/日未満 ---------- 1.00
2、糖質摂取量264g~282g/日未満-------- 1.19
3、糖質摂取量282g~299g/日未満-------- 1.76
4、糖質摂取量299g/日以上 ----------- 2.41

男性 心血管発症リスク
1、糖質摂取量296g/日未満 ------------ 1.00

2、糖質摂取量296g~319g/日未満 ---------- 1.50

3、糖質摂取量319g~339g/日未満 ---------- 2.22

4、糖質摂取量339g/日以上
Am J Epidemiol. 2013 Nov 15;178(10):1542-9.
Dietary carbohydrates, refined grains, glycemic load, and risk of coronary heart disease in Chinese adults.

6)前向きコホート研究
 『炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇』
ランセット誌のオンライン版(2017/8/29)で、
 カナダ・マックマスター大学のMahshid Dehghan博士らが報告。
5大陸18カ国で全死亡および心血管疾患への食事の影響を検証した大規模疫学前向きコホート研究(Prospective Urban Rural Epidemiology:PURE)の結果。
2003年1月1日時点で35~70歳の13万5335例を登録し、
2013年3月31日まで中央値で7.4年間も追跡調査。
論文の内容を要約
1)炭水化物摂取量の多さは全死亡リスク上昇と関連。
2)総脂質および脂質の種類別の摂取は全死亡リスクの低下と関連。
3)総脂質および脂質の種類は、心血管疾患(CVD)、心筋梗塞、CVD死と関連しない。
4)飽和脂質は脳卒中と逆相関している。

炭水化物摂取比率    総死亡率
1群 46.4%          4.1%
2群 54.6%         4.2%
3群 60.8%         4.5%
4群 67.7%         4.9%
5群 77.2%         7.2%

脂肪の摂取比率     総死亡率
1群 10.6%         6.7%
2群 18.0%         5.1%
3群 24.2%         4.6%
4群 29.1%         4.3%
5群 35.3%         4.1%



<生理学的事実>
さらに、生理学的事実として、糖尿人が糖質を摂取した場合、
糖質制限食なら、食後高血糖は生じませんが、
従来の糖尿病食なら、食後高血糖が必ず生じるということは明白です。

そして、
国際糖尿病連合(International Diabetes Federation:IDF)2007年
「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
国際糖尿病連合(International Diabetes Federation:IDF)2011年
「食後血糖値の管理に関するガイドライン」


によれば、
食後高血糖は、
大血管合併症の独立した危険因子であり、
酸化ストレスを生じ血管内皮を障害し、
糖尿病網膜症と関係し、
IMT肥厚と関係し、
認知障害にも関係し、
癌発症リスク上昇と関連するとのことです。

糖質制限食により、食後高血糖を防ぐことの意味は、大変大きいと思います。


江部康二
DNA、遺伝子、ゲノム、染色体って何?
こんばんは。

ただいま朝日カルチャー湘南のPPTスライドを作成しています。
その中でチンパンジーとヒトは、約700万年前に分岐して、
「生物種としては、最も近縁である」というお話もしようと思っています。

そして、『チンパンジーとヒトのDNAは99%同一』と以前からスライドに記載していたのですが、
「あれ?ゲノムとDNAってどう違うんだっけ?」
「ついでに、遺伝子とか染色体とか、言葉はよく使うけど、正確な定義は?」
などという、原初の疑問が湧いてきて、フリーズしてしまいました。
医学部で絶対、学んだはずなのですが、
いつのまにやらアヤフヤ状態に陥っていました。(-_-;)

それで、心機一転、ネットで勉強し直しました。
読者の皆さんも、トリビアで役に立たない知識かもしれないけれど
知っていて損はないのでお付き合い頂けば幸いです。

いろいろ探して、
一番わかりやすいし他人にも説明しやすい解説のあるサイトを見つけました。

ということで、まずは音楽のカセットテープをイメージしてください。
未録音のテープが「DNA」です。
テープにすり込まれた曲情報が「遺伝子」です。
録音済みのテープが「ゲノム」です。


ここまでで、何となく全体像がつかめたことと思います。

DNAは、2重らせん構造の繊維です。
遺伝子は情報そのものです。
遺伝子情報が組み込まれたDNAがゲノムです。
ゲノムには、録音済みテープと同様に、情報がある部分とない部分が存在しています。

長いテープ(DNA)の中で、曲が録音された部分を「遺伝子」と呼びます。
そして、このテープの情報全部のことを「ゲノム」と呼びます。

DNAだけなら単なる構造物に過ぎませんので役に立ちませんが(未録音のテープ)
遺伝子という情報を組み込むことで(録音済みのテープ)、様々なタンパク質をつくることが可能となります。

それでは次に、染色体って何なん?ということになりますが、
「染色体」はカセットの役割を兼ねて、トータルして未録音カセットテープです。
DNAという2重らせんの繊維は、ヒストンというタンパク質に巻き付くことによって
安定した構造を確保していて、それを染色体と呼ぶのです。
生テープだと、構造的に不安定なので、カセットテープにして
安定化させているのと一緒の理屈ですね。


体は、タンパク質でできています。
遺伝子はタンパク質をつくる情報です。
どんなタンパク質をつくるか、という情報が遺伝子です。
DNAというひもの上に、遺伝子という「情報」が書かれています。
DNAは、ひもが2本、らせん状にからまっている形をした長い分子です。
<DNA=単なるらせんの紐2本>のことであり、
<ゲノム=DNA+遺伝子>です。

ここまで説明してきましたが、すなわち冒頭の
『チンパンジーとヒトのDNAは99%同一』というのは不正確であり
『チンパンジーとヒトのゲノムは99%同一』というのが正確ということになります。


ヒトのゲノムにおいて、
タンパク質の情報が書いてある部分はほんの一部とされています。
遺伝子情報が入っていない部分には、何が書かれているのか、
今もよくわかっていません。
なお、ヒトの「遺伝子」の数は、現在のところ約2万9千箇所とのことです。


今回の記事は理学博士の加藤牧菜先生の
以下の記事を参考にさせて頂きました。
ありがとうございました。

https://www.manabinoba.com/science/9304.html
内田洋行教育総合研究所
おすすめ特集記事
科学夜話
第5回「生命科学」
科学エッセイ:遺伝子、DNA、ゲノムってなに?


江部康二

2019年6月9日(日)『糖質制限食講演会 in 徳島』開催です。
こんにちは。

2019年6月9日(日)に徳島市内で、
日本糖質制限医療推進協会主催、
新老人の会(四国連合、徳島支部)と徳島県糖質制限研究会の共催による、
一般の方向けの糖質制限食講演会を開催いたします。

『 糖質制限食講演会 in 徳島
   ~美味しく楽しく、炭水化物(糖質)を減らして健康に!』


第一部でご講演頂く板東浩先生は、
日本抗加齢医学会評議員で、
アンチエイジング、糖質制限、音楽療法、スポーツ医学等の幅広い領域で
活躍しておられますが、ピアノもご堪能です。

第二部では、私が糖質制限食の基礎理論と症例、最新の情報などを
わかりすくを目指してお話しします。
症例はCGMデータを中心に、グラフを交えてお話しします。

前夜祭では、『不肖江部康二のボーカルと板東浩先生のピアノ』で、
ミニライブを行いますので、乞うご期待です。

徳島、香川、四国方面の糖尿人、メタボ人、生活習慣病人の方々
是非、ご参加頂けば幸いです。


江部康二


以下、事務局からのお知らせです。

***********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。


6月9日(日)に徳島市内で、当会主催、新老人の会(四国連合、徳島支部)と徳島県糖質制限研究会の共催による、一般の方向けの講演会を開催いたします。


第1部では、徳島在住、日本抗加齢医学会評議員で、アンチエイジング、糖質制限、音楽療法、スポーツ医学等の幅広い領域で活躍しておられる医師の板東浩先生に「糖質制限で心身ともに健やかに」と題してご講演いただきます。


第2部では、理事長
江部康二医師が、糖尿病や生活習慣病の改善をはじめ、糖質制限食が多くの良い効果をもたらす理由や仕組み、基礎理論等について症例も交えて解説いたします。

また、前夜にはJR徳島駅近くで交流会を催します。講師、糖質制限を実践している方、興味のある方同士で楽しく交流してみませんか。


四国にお住まいの方をはじめ、たくさんのご参加を心よりお待ちしております。

◇弊会イベント情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

///////////////////ご案内/////////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催
「新老人の会」(四国連合、徳島支部)/徳島県糖質制限研究会共催

『 糖質制限食講演会 in 徳島
   ~美味しく楽しく、炭水化物(糖質)を減らして健康に!』

◆日時: 2019年6月9日(日)13:00~15:30 ※開場・受付は12:40~

◆会場: アスティとくしま 3階 第2特別会議室

〒770-8055 徳島市山城町東浜傍示1番地1(やましろちょうひがしはまぼうじ)
http://www.asty-tokushima.jp/koutsuu/

◆内容:

◇第1部:「糖質制限で心身ともに健やかに」

板東 浩 医師 日本抗加齢医学会評議員/徳島県糖質制限研究会代表

◇第2部:「糖尿病・生活習慣病を予防、改善する糖質制限食 ~人類本来の食事、人類の健康食」


江部 康二 医師
(財)高雄病院理事長/(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長

*第1部は40分、第2部は70分、最後に両講師との質疑応答を予定しております。

◆受講費(一律料金): 2,000円

◇◆◇ 徳島交流会 ◇◆◇

◆日時: 2019年6月8日(土)19:00~

◆場所: 阿波踊り&ミュージック カフェバーコティ

〒770-0831徳島市寺島本町西1-61-4 阿波けんどビル7F(ポッポ街 徳島駅側)
http://www.coty-awadance-music.com/guide

◆参加費:4,000円(フード・ドリンク)

◆その他:板東医師(ピアノ)、江部医師(ボーカル)のミニライブも予定しております。


【以下、講演会・交流会共通】

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込 ※事前決済のみとなります。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込みください。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝えください。

■お申し込み方法:

★賛助会員の方: 事務局へメールにてお申し込み下さい。

​​★賛助会員入会+講演会、交流会参加をご希望の方:

​1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会等出席のお問い合わせ」を選択いただき、
「通信」欄に参加ご希望のイベント名(6/9徳島講演会、6/8交流会)を
ご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

​★一般(賛助会員以外の方)で、講演会、交流会へ参加ご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen

​■その他

・予約制です。当日参加はできません。

・講演会のキャンセルは6月7日(金)までに事務局へご連絡願います。
 それ以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。

・交流会のキャンセルは6月4日(火)までに事務局へご連絡願います。
 それ以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。
卵の摂取と血中コレステロールについて
【19/04/13 西村 典彦
卵の摂取と血中コレステロールについて
いつも疑問にお答え頂きありがとうございます。
さて、今回は卵の摂取と血中コレステロールについてですが、最近の医学、栄養学では食物由来のコレステロールは血中コレステロールへの影響は少ないと言われていますが、以下は私が毎日4個の卵を食べた結果です。
半年以上、1日あたり4個の卵を食べた結果、LDLコレステロールが約150→198まで上がりました。そして卵の多量摂取をやめ、タンパク源を豚ロース100gに変更したところ、2ヶ月足らずで155まで下がり、中性脂肪も97→60となっています。この結果を見ると、やはり食物由来のコレステロールは血中コレステロールに影響があるとしか思えないのですが、私が特異体質なのでしょうか。】



こんにちは。
西村典彦さんから、『卵の摂取を血中コレステロール』について
コメント・質問を頂きました。

普通の大きさの卵1個の重さは約65g、中身は約55gで、
その中のコレステロール量は約250mgです。
日本人の平均的なコレステロール摂取量は1日に300mgですので、
卵1個のコレステロール量は、それなりに多いと言えます。

100g中のコレステロール量
豚もも:46mg
豚ロース:51mg
豚ヒレ:47mg
鶏卵:428mg
鶏もも:114mg
鶏ささみ:54mg
バター:227mg
チーズ(ゴーダ):67mg


データ的には、鶏卵のコレステロール含有量はダントツに多いですね。

しかし西村さんもご指摘のように、
2015年に米国でも日本でも、食事中のコレステロールの摂取基準を撤廃しています。

これは、食事中に含まれるコレステロールの量が、
血中コレステロール濃度に影響を与えないという研究結果を踏まえてのことと思われます。

例えば米国医師会雑誌、2006年2月8日号に掲載された論文において
「<低脂肪+野菜豊富な食生活>は乳癌、大腸癌、心血管疾患リスクを下げない。
総コレステロール値も不変。」
JAMA ,295(6):629-642.  643-654. 655-666.
と報告されています。
5万人で対象群をおいて8年間追跡した信頼度の高い論文です。

でも、この研究、8年間の観察ですね。

わかりやすい例として、
玄米菜食的な食生活をしていて糖尿病を発症した人が
糖質制限食に切り替える場合があります。
このとき、血糖値やHbA1cは速やかに改善して正常範囲内となりますが、
LDLコレステロールは、軽く200mg/dlを超えて、
250mg/dl~300mg/dlを超えることもあります。

これは、玄米菜食時代は、食材のコレステロールが少ないので
肝臓が充分量のコレステロールを作って体内に供給していたのが、
糖質制限食に切り替えて、食材のコレステロールがおおいに増えたので、
これらが合わさってLDLコレステロール高値になったものと思われます。
勿論、肝臓が調整して徐々にLDLコレステロール値は落ち着いていくのですが、
いかんせん個人差が非常に大きいです。

半年~1~2年で落ち着くこともありますが、数年以上かかることもあります。
個人の肝臓の調整力とはまあそんなものなのでしょう。

要するに、糖質制限食実践で高コレステロール食材摂取が増えれば、
少なくとも短期的には高LDL血症になる人が結構多いと思います。


この場合、LDLコレステロールが高値であっても、
中性脂肪が80mg/dl以下で、HDLコレステロールが60mg/dl以上であれば、
善玉のLDLコレステロールであり、悪玉の小粒子LDLコレステロールは、ほとんどありませんので安心です。
糖質セイゲニストの場合はまずそうなりますので心配ないのです。

西村さんの場合も、卵をまたしっかり食べて、
LDLコレステロールが高値になったとしても、
糖質制限食の範疇であれば問題ないと思います。



江部康二

朝日カルチャーセンター湘南教室にて 糖質制限食講座開催。5/26(日)。
こんにちは。

朝日カルチャーセンター湘南教室にて
糖質制限食講座開催です。


糖質制限食による糖尿病の治療と予防
人類本来の食事、人類の健康食
https://www.asahiculture.jp/course/shonan/31c415b5-818a-5626-e8a2-5c47e1c09ffb
2019/5/26(日)13:00~14:30
講義70分間、質疑応答20分間。
朝日カルチャーセンター 朝日JTB・交流文化塾 
湘南教室
お申し込み TEL:0466-24-2255


最新の内容も含めて、わかりやすくて楽しいお話しを目指します。
東京や関東圏の方々のご参加をお待ちしております。

講師は江部康二です。
湘南教室では、2018年3月以来ですから1年2ヶ月ぶりの講座です。
この数年間、糖質制限食の発展という意味ではとても大きな変化がありました。
年間30回くらい講演をしていますが、
結構、新しい話題も多いので、スライドも毎回更新しています。
今回もわかりやすくお話しますので、乞うご期待です。
講演が70分間で質疑応答が20分間です。
湘南、横浜、東京、関東圏の糖尿人やメタボ人の方々やそのご家族、
奮ってご参加いただけば幸いです。

お陰様で、糖質制限食は順調に普及してきています。

2005年に私が「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)
を日本初の糖質制限食の本として刊行したころとは、大きな違いがあります。

なんと言っても、2013年10月に米国糖尿病学会が5年ぶりに改訂した
「栄養療法に関する声明」のなかで、
地中海食やベジタリアン食などどともに「糖質制限食」を正式に容認したことが、
大きな追い風となりました。

この1~3年、糖質制限食の展開において大きな発展があり
いい意味のサプライズもありました。

2016年7月のNHKクローズアップ現代の試算によれば、
糖質制限市場は、3184億円とのことです。
医学界より、企業のほうが糖質制限食をビジネスチャンスと捉えて
行動が迅速なようです。
くら寿司やガストなども糖質制限メニューを投入で、なかなかのものです。

一方、医学界においても、嬉しいサプライズです。
2017年2月7日(火)午後から、生まれて初めて東京大学医学部に行ってきました。
教授室で、渡邊昌先生、門脇孝先生、江部康二の3人で鼎談を行いました。
二人で話し合うのが対談で、三人で話し合うのが鼎談です。
渡邊昌先生は、医学雑誌「医と食」の編集長です。
門脇孝先生は、
一般社団法人 日本糖尿病学会 理事長(当時)
であり、
東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科教授(当時)
です。

日本糖尿病学会のトップとじっくり話し合うことができて、
とても有意義な90分間でした。

2017年8月には、
「炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇」
という結論のランセット(Lancet)論文が発表され、
糖質制限食にとって大きな追い風となりました。
Lancet誌オンライン版2017年8月29日号掲載
https://doi.org/10.1016/S0140-6736(17)32252-3


糖質制限食の発展、まさに、今昔の感ありですね。

江部康二



☆☆☆
以下は朝日カルチャーセンター湘南教室のサイトから一部抜粋です。

糖質制限食による糖尿病の治療と予防
人類本来の食事、人類の健康食


講師:江部 康二(高雄病院理事長)

糖質制限食は、日本では1999年から京都・高雄病院において糖尿病治療食として開始され、合併症を予防できる唯一の食事療法として画期的な成果をあげてきました。米国糖尿病学会は「摂取後直接、血糖に影響を与えるのは糖質のみで、蛋白質・脂質は、影響を与えない。」としています。食後高血糖と一日平均血糖変動幅増大が糖尿病合併症の最大のリスクとなりますが、従来の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では、必ずそれらを生じるので、合併症の予防は困難です。米国糖尿病学会は、2013年「栄養療法に関する声明」で、糖質制限食、地中海食、ベジタリアン食、低脂質食、DASH食を受容しましたが、糖質制限食に大きな追い風となりました。(講師記)

<日程・時間>
2019/5/26(日) 13:00~14:30

<受講料(税込)>
会員 3,240円 一般 3,888円

<その他>
席は自由席です。必要に応じて資料を配布します。
*個人的は治療相談は承りかねますので、ご了承ください。

<お申し込み>
TEL:0466-24-2255  朝日カルチャーセンター湘南教室

講師紹介 江部 康二 (エベ コウジ)
<プロフィール>
・1950年生まれ。
・1974年京都大学医学部卒業。
・1974年から京都大学胸部疾患研究所第一内科(現在京大呼吸器内科)
にて呼吸器科を学ぶ。
・1978年から高雄病院に医局長として勤務。1996年副院長就任。
・1999年高雄病院に糖質制限食導入。
・2000年理事長就任。
・2001年から糖質制限食に本格的に取り組む。
・ 2002年に自ら糖尿病であると気づいて以来、さらに糖尿病治療の研究に力を 注ぎ、「糖質制限食」の体系を確立。これにより自身の糖尿病を克服。
内科医/漢方医/一般財団法人高雄病院理事長/一般社団法人日本糖質制限医療推進協会理事長。

<著書>
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!』2005年(東洋経済新報社)
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編』2008年(東洋経済新報社)
『我ら糖尿人、元気なのにはわけがある』2009年(東洋経済新報社・作家宮本輝氏との対談本)
『糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食』2010年(ナツメ社)
『主食をやめると健康になる』2011年(ダイヤモンド社)
『食品別糖質量ハンドブック』2012年(洋泉社)監修
『糖質オフ!健康法』2012年(PHP文庫)
『糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド』2013年(東洋経済新報社)
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!新版』2014年(東洋経済新報社)
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版』2014年(東洋経済新報社)
『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』2014年(東洋経済新報社)
『なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか』2015年(ナツメ社)
『糖質制限の教科書』2015年(洋泉社)監修
『よくわかる! すぐできる! 「 糖質オフ! 」健康法 』2016年(PHP研究所)
『人類最強の「糖質制限」論~ケトン体を味方に して痩せる、健康になる』2016年(SB新書)
『江部康二の糖質制限革命』2017年(東洋経済新報社)
『男・50代からの糖質制限』2018年(東洋経済新報社)
など多数。
ブログ『ドクター江部の糖尿病徒然日記( http://koujiebe.blog95.fc2.com/ )は日に数千件のアクセスがあり、糖尿病のかたやそのご家族から寄せられた質問への回答や、糖尿病・糖質制限食に関する 情報の発信に、日々尽力している。
時計遺伝子と概日リズムと朝食の是非
こんにちは。

以前から、
「一日の生活のリズムは朝食をしっかり食べることで整う」
という説があります。
しかし、この通説、一見もっともらしいのですが、
根拠はあるのでしょうか?
今回は、朝食の是非について、考えてみます。

その一環として、
概日リズム(サーカディアンリズム) についても
考察してみたいと思います

さて皆さんは「時間医学」「時計遺伝子」といった概念をご存じですか?

大塚邦明先生の『100歳を可能にする「時間医学」』(NTT出版・2010年)は、
時間医学や時計遺伝子や健康長寿に関して詳しく解説した本ですが、
私は、とても興味深く読ませて頂きました。

その中で、サーカディアンリズム(慨日リズム)に関して、ヒトは25
時間、夜行性動物は23時間との記載がありました。

そしてヒトは日々光を浴びることで、
25時間を24時間に修正するということです。

この約24時間で繰り返される生体活動の概日リズムが、動物だけで
なく植物にも存在していて、地球の生命に共通だそうです。

そして光を照射することで概日リズムをリセットできるのです。

このように光が概日リズムを司るというのは、おおいに納得ですね。

地球の誕生、生命の誕生・進化の歴史、太陽光との関連など、壮大
なお話しですね。

この概日リズムの時計は、哺乳類では脳の視床下部の視交叉状核に
あります。

時計の中は時計細胞で満たされていて、時計細胞中に時計遺伝子が
あります。

そして内臓を始め身体のほとんどの細胞にも、時計遺伝子がありま
す。

脳の視床下部の視交叉状核を主時計と呼び、身体の細胞にある時計
を末梢時計と呼びます。

そして、「末梢時計は、朝食をしっかり食べることでリズムが整
う」という説があるそうで、朝食摂取推進派(1日3食派)の根拠とな
っているようです。

しかし、これはちょっと待ってくださいですね。

太陽光が、脳の視床下部の視交叉状核の主時計の概日リズムを司る
というのは、地球の歴史・環境、生命の進化を考慮しても大変リー
ズナブルです。

一方、地球上の生命は動物・植物を問わず飢餓との戦いの歴史でし
た。

朝起床後の一定時間に一定の食物を食べることは、農耕後の人類だ
けの、特殊な習慣です。

従いまして、ガッツリ普通の食事を朝から食べるというような特殊
なことが、動物の概日リズムに関わっているというのは、進化の歴
史からは考えにくいです。

つまり、朝食を食べる必然性は全くないと思います。

ちなみに、私は朝食抜きの1日2食です。

日本では、江戸時代初期までは一日二食で、中期から三食になった
ようです。
庶民が1日に3回食事を摂るきっかけとなったのは、
江戸時代の明暦の大火(1657年)という説もあります。

幕府は、焼失した江戸を復興するため全国から大工や職人を集めて、朝から夕方まで一日中働かせました。

この時に朝食と夕食だけでは体力が持たないため、昼にも食事を出すようになり、一日三食の習慣が広まっていったという説です。

三食が定着していったことには、明治維新後に軍隊ができたことが大きな役割を果たしました。

軍隊が一日三食を提供して、「白米が毎日3回食べれる」というキャッチコピーで貧しい農家の次男や三男を勧誘したのが実態のようです。

これにより全国的に一日三食が普及していきました。


平安時代や鎌倉時代の一日二食は、朝食が午の刻(正午頃)で、夕食が
申の刻(午後4時頃)だったそうです。

イギリスやフランスなどヨーロッパの国々でも、 18世紀に二食か
ら三食になったので三食の歴史は浅いようです。

なお、野生のライオンは、3日~数日間に1回の食事です。成長した
ライオンは1回に18kgの肉を食べるそうです。野生の虎は、7~10日
間に1回の食事回数のようです。
つまり、ライオンや虎においては、」そもそも朝食という概念がないということですね。


江部康二
彦摩呂さん、ダイエット科・前川智先生、名医のTHE太鼓判!
おはようございます。

2019年4月8日(月)19:00~22時。
TBSテレビ・名医のTHE太鼓判!を視聴しました。

番組の最後に、
長野松代総合病院 消化器内科・ダイエット科
前川智先生
 が10分間くらい出演され、
糖質制限食の紹介をされました。

番組内で、彦摩呂さんが肥満であり、
心臓の周りに異所性の脂肪(エイリアン脂肪)があり、
医師連は、余命が2.3年しかないとの怖い診断でした。

これは何とかしなくっちゃということで、
長野松代総合病院 消化器内科・ダイエット科前川智先生を受診と
なったわけです。

最初に前川智先生が、「彦摩呂さんは炭水化物依存症」、と仰ったのは、
とてもインパクトありました。
ダイエット科で前川先生が利用されているのが
拙著「食品別糖質量ハンドブック」(洋泉社)https://www.amazon.co.jp/dp/4800309441/refです。

彦摩呂さんも糖質量計算に利用しているとして
「食品別糖質量ハンドブック」が、数秒くらいテレビ画面に写されました。
そうするとおかげさまで、翌日、アマゾンでランキングが
5000位くらいから20位くらいに一気にジャンプアップしていました。
前川先生ありがとうございました。 m(_ _)m

糖質制限食実践でで彦摩呂さんが、結構なカロリーを摂取しているのに、
117kg から 2週間で 112kgになり、5kg減量成功で、
心臓のエイリアン脂肪も、CT検査で312ccが、2週間で12cc減少と改善というのも
とても説得力がありました。

彦摩呂さんは、今までいろんなダイエットに挑戦して全て失敗したとのことですので、
糖質制限食の意義は大きいと思います。

彦摩呂さん、糖質制限食を続けて頂けば、
カロリー制限のつらさはかけらもなくて、
厚生労働省のいう「推定エネルギー必要量」を摂取しても減量できます。
是非このまま、糖質制限食をお続けくださいね。


高雄病院
江部康二


『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室』 in 京都 開催
こんにちは。

2019年5月18日(土)、京都にて、日本糖質制限医療推進協会主催の
『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室』を開催します。

メイン講師は、「パティスリー ロア・レギューム」 (埼玉県朝霞市)の
小寺幹成オーナーパティシエです。

小寺パティシエは、2016年11月に文化出版局から、
著書「おいしく作れる低糖質スイーツ」
http://books.bunka.ac.jp/np/isbn/9784579212866/
を出版され、ご自身がこれまでに開発された低糖質スイーツのレシピを
惜しみなく披露しておられます。 私は帯の推薦文を書きました (*^^)v

第10回目となる今回のテーマは、
「低糖質ダコワーズとクリームブリュレ」です。
ロア・レギュームさんの低糖質ダコワーズ、以前私もいただいたことがあります。
ボリュームたっぷりで、生地もクリームも美味しかったです^^v
定員は24名様、先着順です。 皆さん奮ってご参加くださいね。

江部康二


以下、事務局からのお知らせです。

*********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。


2019年5月18日(土)、京都にて低糖質スイーツ教室を開催いたします。

今回のテーマは、 「低糖質ダコワーズとクリームブリュレ」です。

表面はサクッと、なかはふんわり、口に入れるとシュワ~ッと・・と、不思議な食感が特徴のダコワーズ。

メレンゲとアーモンドプードル(アーモンドパウダー)が生地のベースのため、甘味料を使用することで、低糖質に仕上げることができます。

メレンゲ作りのコツをマスターして、作り置きできる低糖質スイーツのレパートリーを増やしていきましょう。

サンドするクリームはバタークリーム。こちらも低糖質のクリームとしておススメです。

プレーンのバタークリームへプラスするものによって、味はもちろん、カラフルな色の変化も楽しめます。

また、ダコワーズ作りで残った卵黄の活用にもぴったりの、「クリームブリュレ」作りをデモンストレーションでご紹介いたします。

血糖値が気になってお菓子を控えているという方、安心の低糖質スイーツを作りたいという方、お菓子作りが初めてという方も、是非ご参加ください。

関西にお住まいの方をはじめ、皆さまのご参加をお待ちしております。

☆ダコワーズは、デモ・実習・試食を、クリームブリュレはデモ・試食を予定しております。


◇スイーツ教室情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催

『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室(東京)』

第10回 「低糖質ダコワーズとクリームブリュレ」

◆日時: 2019年5月18日(土) 13:00~16:00頃 ※開場・受付は12:45~

◆会場: あじわい館(京の食文化ミュージアム)調理実習室
〒600-8813 京都市下京区中堂寺南町130番地 京都青果センタービル3階
http://www.kyo-ajiwaikan.com/access

♪講師:

・小寺幹成 「パティスリー ロア・レギューム」オーナーパティシエ

・佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者

◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円

◆定員・対象: 24名様 ・一般(18歳以上)

◆当日の流れ: レシピ説明・デモ→ 実習 → 試食(復習・歓談) → 片付け後、解散

◆ご持参いただくもの:

エプロン、三角巾、ふきん(タオル)2枚(台ふき用・食器ふき用)、筆記用具

■お支払い方法:
クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込みください。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝えください。

■お申し込み方法:

※当教室は、一般の方にご自宅で作っていただくことを趣旨とした教室です。
製菓や料理のお仕事をしておられる方、食品会社で企画・開発をしておられる方など、

業界の方の場合は、その旨をお書き添えの上、お申し込みください。

★賛助会員の方: 事務局へメールにてお申し込み下さい。

​​★賛助会員入会+教室参加をご希望の方:

​1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会等出席のお問い合わせ」を選択いただき、
「通信」欄に「5/18京都スイーツ教室、参加希望」とご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

​★一般(会員以外の方)で、教室参加ご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/cooking

◆その他

・予約制です。当日参加はできません。

・当日の開場・受付開始は、レッスン開始時間の15分前からです。

・お申し込み後、キャンセルされる場合は、5月14日(火)までにご連絡ください。
5月15日(水)以降のキャンセルは、参加費の半額をキャンセル料金としていただきますので、予めご了承ください。


・実習室で作ったもの以外の飲食はできません。ご自宅で作ったお料理やお菓子などの持ち込みはできませんのでご注意ください。


・皆さまで実習と試食を行っていただきますので、香水などのフレグランスはお控えください。


●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●
母乳の脂質と糖質の比率、ガラクトースの役割。
こんにちは。

今回は、母乳の脂質と糖質の比率、ガラクトースの役割について
考えてみます。

日本食品標準成分表2015(七訂)によれば、
人乳は100gで、65kcal、炭水化物が7.2g、利用可能炭水化物(単糖当量)6.7g、脂質が3.5gくらいです。
糖質が総カロリーの44.9%
脂質が総カロリーの48.46%

です。

すなわち、糖質もそこそこ含まれていますが、かなりの高脂質食でもありますね。
母乳が高脂質食なので、母乳育児中の乳児の血中ケトン体値は、成人基準値よりはかなり高値となります。
一方、ご指摘のように糖質も、日本糖尿病学会推奨の50~60%には及ばないものの、そこそこの含有量です。

ヒトが吸収できる単糖には、ブドウ糖、果糖、ガラクトースがあります。
人乳あるいは哺乳類のお乳に、乳糖が含まれていることの意味は何か考えてみました。
乳糖は「ガラクトース+ブドウ糖」で構成されています。

エネルギー補給だけならブドウ糖だけでもいいようなものなのに、
ガラクトースが必要なのには、理由があるようです。
乳糖が母乳の糖質の 80% 以上で、全エネルギーの 約38%を占めます。
乳糖以外には微量のグルコース、ガラクトース、種々のオリゴ糖などを含有しています。

次に糖鎖について考えてみます。
「糖鎖」とはグルコースやガラクトースなどの糖が共有結合で連結し鎖状になった分子です 。
糖鎖は、糖転移酵素の反応により多くのタンパク質や脂質に結合し、それらの分子を正しく働 かせるために必要です。
それらの中で、ガラクトース糖鎖は自然免疫のブレーキ的な役割を果たすということがわかってきました。(*)

免疫には、ほとんどの生物が持っている「自然免疫」というシステムと、脊椎動物だけがもっている「獲得免疫」というシステムがあります。
細菌やウィルスなどの病原体が体内に侵入したときは、まず自然免疫が活性化し、速やかにそれらを排除しようとします。
 自然免疫とは、受容体を介して、侵入してきた病原体などを感知し、それを排除する仕組みであり、生体防御の最前線に位置しています。ここで活躍している免疫担当細胞は、主に好中球やマクロファージ、樹状細胞といった食細胞です。
 その後、自然免疫からの情報を得て、獲得免疫が活性化します。獲得免疫とは、感染した病原体を特異的に見分け、それを記憶することで、同じ病原体に出会った時に効果的に病原体を排除できる仕組みです。獲得免疫で活躍している免疫担当細胞は、主にT細胞やB細胞といったリンパ球です。

自然免疫は最前線で活躍してくれていますが、
自然免疫も暴走したら、かえって身体に悪影響がでるので、ガラクトース糖鎖が制御しているものと思われます。

なお、ガラクトースは、急速に発達する乳児の中枢神経系の完成に
重要な役割を果たすとされています。


(*)
ガラクトース糖鎖に関しては
立教大学理学部、山本美樹PD、後藤聡教授等のご研究のプレスリリース
「免疫力は糖によって調節される!」
免疫反応の新しい ON/OFF の仕組みを解明

https://www.rikkyo.ac.jp/news/2015/04/16036.html
https://www.rikkyo.ac.jp/news/2015/04/qo9edr000000c13n-att/pic-news140417_002.pdf

を参考にしました。


江部康二
『たがしゅう先生の「糖質制限で脳梗塞の再発を予防する」』 DVD発売。
こんにちは

私の友人南鹿児島さくら病院の田頭秀悟先生が、
このたび

『たがしゅう先生の「糖質制限で脳梗塞の再発を予防する」』
https://store.shopping.yahoo.co.jp/ideal1111/5633.html

というDVDを発売されました。
早速、拝見しましたが、わかりやすくためになるとてもいい内容でした。
私も、一医師としておおいに勉強になりました。
脳梗塞の再発予防を目指す患者さんにはおおいに役に立つDVDと思いますので、
是非、ご購入頂けば幸いです。。


まず、脳梗塞の再発率ですが、
1年目   8%
4年目  25%
10年目  50%
です。

私は浅学にして知らなかったのですが、
再発予防薬を内服していてこの再発率ですから、恐るべき数字と言えます。

酸化ストレスが、動脈硬化と血栓形成の元凶となりますが、
血糖値の乱高下と心理的ストレスが酸化ストレスの元凶です。

左心房・左心室が、酸化ストレスでダメージを受けると
心房細動となり、血流の乱れが起こります。
心内膜内皮細胞が傷害され血栓を生じ、血栓が剥がれて飛んで脳塞栓となります。

動脈硬化、酸化ストレスにより、血管内皮が傷つき、傷が大きいと
小粒子LDL、酸化LDL、泡沫細胞などが合わさってプラークを形成します。
プラークなどにより血管が狭くなり閉塞して、
アテローム脳梗塞ラクナ梗塞を起こします。

実は抗血小板薬は対症療法に過ぎず、
酸化ストレスという根本原因を治してはいないのです。
また抗血小板薬だけに頼ると、自己治癒力も邪魔する可能性もあります。
カロリー制限食は継続困難であり、
中毒性のある糖質摂取は、血糖値の乱高下と酸化ストレスを生じ危険です。

これに対して糖質制限食実践なら、
血糖値の乱高下による酸化ストレスが生じないので
根本的に、脳梗塞の再発予防をすることが可能です。


なお、糖尿病がベースにある場合は、
過去の高血糖の記憶による酸化ストレスと動脈硬化という
消えない借金が存在する可能性があるので、
MRIなどでチェックすることが必要です。

糖質制限食実践以後は、新たな借金は生じないので、再発予防に有効なのです。


体験談もお二人インタビューに答えておられます。
お一人は、6年前(2012年)に頸動脈プラークが 人間ドックで発見されましたが
糖質制限食実践で、プラークが小さくなっておられます。
糖質制限食はつらくないとのことです。

二人目は2014年に脳梗塞を発症された男性です。
2018年7月教育入院して糖質制限食を体験され学ばれました。
こちらも、糖質制限食はつらくないので継続できるとのことです。


江部康二


☆☆☆
以下は田頭秀悟先生からのコメントです。

皆さんこんにちは、糖質制限推進派の神経内科医、
たがしゅうこと南鹿児島さくら病院の田頭秀悟です。
この度、私の専門性を活かして、糖質制限仲間の友人の力を借りて、
『たがしゅう先生の「糖質制限で脳梗塞の再発を予防する」』
というDVDを作成させて頂きました。

脳梗塞は一度起こすと基本的に後遺症が残る病気で、
場合によっては命に関わることもある重大な病気です。
しかし医療の進歩によって脳梗塞を発症しても迅速に医療機関に
かかることで、救命できることも多くなり、
後遺症が軽くて済むことも珍しくなく なりました。

ところが一方で脳梗塞は非常に再発を起こしやすい病気としても知られています。
一般的な医療の中では脳梗塞の再発を予防するために、
いわゆる「血液をサラサラにする薬」が処方されることがほとんどなのですが、
これは基本的に一生飲み続ける必要があるとされています。
しかもそれを飲み続けているからといって脳梗塞を十分に予防できるわけでもなく、
薬を飲み続けているにも関わらず、
それでも再発を繰り返す患者さんは多々見受けられます。

そんな状況の中で、
糖質制限は理論的に脳梗塞の再発を予防するのに適した方法と言えます。
このDVDでは糖質制限でなぜ脳梗塞が予防できるのか、
そしてそれを実践する際の注意点や、
具体的な方法について分かりやすい解説を行っています。
将来脳梗塞を起こすのを防ぎたいという人にとっても
十分に参考となる内容になっていると思います。
御興味のある方は下記のサイトで販売しておりますので、
是非とも御購入頂ければと存じます。

https://store.shopping.yahoo.co.jp/ideal1111/5633.html

何卒宜しくお願い申し上げます。

医療法人日章会南鹿児島さくら病院 田頭秀悟

アルコール。日本酒。摂取上限は?
【19/04/04 オスティナート
Re: 日本酒について
日本酒について、
>血糖値の上昇を抑えるとのことで、糖尿病学会も推奨しているとのことですが、

※推奨ではなく、アルコールの摂取について、
条件付き(消極的)許可(禁止しない)だと思われますが、いかがでしょうか。

●食事療法 - 日本糖尿病学会2013
アルコールの摂取に関しては,合併症のない例や肝疾患などを有しない血糖コントロールのよい例では 必ずしも禁止する必要はないが、
中略
アルコールの摂取については、1日25g程度を上限とし、毎日は飲酒しないよう指導する。
http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&ved=2ahUKEwjz-fGKvbXhAhXFaN4KHTMDA1oQFjAAegQIBBAC&url=http%3A%2F%2Fwww.jds.or.jp%2Fcommon%2Ffckeditor%2Feditor%2Ffilemanager%2Fconnectors%2Fphp%2Ftransfer.php%3Ffile%3D%2Fuid000025_474C323031332D30332E706466&usg=AOvVaw0TeHBBFs8L6TFd9Bsa55KH

●一方、日本酒業界のサイトでは、
≪酒蔵プレス≫より一部抜粋
「糖尿病だから日本酒はダメ」は過去のもの
「日本酒から発見された活性ペプチドは、糖尿病患者のインスリンの感受性を改善し、高血圧や動脈硬化といった心疾患のリスクを軽減させます。『糖尿病だから日本酒は避ける』という考えはもはや過去のものです。今や糖尿病学会においても、血糖コントロールが良好、合併症がない状態であれば、1日約1合(純アルコール換算で25グラム)の日本酒の摂取を許可しています。」滝澤行雄さん(秋田大学名誉教授、老健・ホスピア玉川の施設長)
https://www.sakagura-press.com/staff-blog/health-sake/

●食品タンパク質由来ペプチドの生活習慣病予防改善作用に関する研究の新展開
長岡 利
岐阜大学応用生物科学部
Published: 2016-10-20
〇糖代謝改善ペプチド
https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=683 】


こんにちは。

オスティナートさんから、
アルコールの摂取上限値や日本酒業界のサイトの記載について
コメントを頂きました。
ありがとうございます。

さてアルコール1gは約7kcalの燃焼エネルギーを有し、
摂取時の利用効率は70%ていどと推定されています。

一方、エネルギーは有していますが、
糖尿病専門医研修ガイドブック 改定第7版 194ページの記載(2017年)によれば、
アルコールには体重増加作用がないとされています。

そして、アルコール単体では、血糖を上昇させることはありません。
蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)は糖質を含まないので血糖を上昇させません。
醸造酒(ビール、日本酒など)は糖質を含むので血糖値を上昇させます。

それでは、
アルコール摂取の適量は?リスクは?血糖低下作用は?
それぞれ考察してみます。


<アルコールの適量>


世界がん研究基金2007年の勧告では、アルコールの推奨量は、
男性は1日2杯、女性は1日1杯までとしています。
1杯はアルコール10~15グラムに相当します。

米国糖尿病学会は、
アルコール24g(30ml)/日を食事と共に摂る程度なら適量としていますが、
ビール(5%)なら600ml
ワイン(15%)なら200ml
ウイスキー(43%)なら70ml
焼酎(25%)なら120ml
糖質ゼロ発泡酒(4%)なら750ml
に相当します。

日本糖尿病学会は、原則禁酒が望ましいが、
①長期に渡り血糖コントロール良好
②合併症がないか軽微
③脂質代謝異常なし
④肝・膵疾患がない
⑤自制心があり、定められた上限量が守れる
といった、かなり厳しい条件を満たした患者に限って、
『1日2単位のアルコールを許可するが、毎日の飲酒は不可
との記載があります。(糖尿病専門医研修ガイドブック 改定第7版 194ページ)
アルコール摂取量の基準とされるお酒の1単位とは、純アルコールに換算して20gです。
この1単位を各種アルコール飲料に換算すると、ビールは中びん1本(500ml)、日本酒は1合(180ml)、ウイスキーはダブル1杯(60ml)、焼酎0.6合(110ml)が目安となります。
意外にも、日本糖尿病学会の基準のほうが、米国糖尿病学会より緩いですね。


<アルコールのリスク>


世界がん研究基金の2007年の勧告で、アルコール摂取は、
「口腔・咽頭・喉頭がん、食道がん、大腸がん(男性)、乳がん」の確実なリスクであり、
「肝臓がん、大腸がん(女性)」 のリスクとなるので要注意です。 (→ο←)

それから、過度のアルコール摂取は、
肝細胞内での脂肪酸からの中性脂肪の過剰合成を引き起こします。

その一部は肝臓外へ分泌されて高中性脂肪血症の原因となり、
一部は肝細胞内に蓄積されて脂肪肝の原因となります。

<アルコールと血糖低下作用>


ご存知の方も多いと思いますが、アルコールには、血糖低下作用があります。

ただ個人差が大きいので、(A)gのアルコールが血糖値を(B)mg、
低下させるというように一律にはいきません。

エネルギー源としては、[アルコール→糖質→脂質→タンパク質]の順で利用されます。

焼酎、ウィスキーなど蒸留酒には糖質は含まれていないので、
血糖は全く上昇しません。

しかし、アルコールを摂取すると、人体に対する毒物とみなされて、
優先的に肝臓で分解されますので、
その間、同じ補酵素を使う糖新生がブロックされてしまいます。

従って、アルコールを摂取すると結果として、
肝臓の糖新生を抑制することとなります。

血中アルコール濃度が上昇している間は、糖新生はブロックされるので、
個人差が大きいと思いますが、酒を飲んでいる最中は、
血糖値が下がる人もいると思います。

また、一定量以上のアルコールを摂取すれば、肝臓の夜間糖新生はブロックされ、
翌朝の早朝空腹時血糖値は、下がる可能性が高いです。

アルコールの血糖低下作用については個人差が大きいので、ご注意ください。

なお、SU剤内服中の糖尿人やインスリン注射中の糖尿人は、
過度のアルコール摂取により糖新生が阻害されると
低血糖になりやすいので要注意です。

正常人でも、空きっ腹で大量のアルコールを摂取すれば、
低血糖になる可能性もあります。

<江部康二の酒量は?>

私自身のお酒の摂取量ですが、平均的には、家で吞むときは、
糖質ゼロ発泡酒350mlを1缶、その後、焼酎のハイボールを3~4~5杯です。
以前より少し減らそうと努力しています。
外で飲食のときは、焼酎の水割りかハイボールを5~6杯のこともあります。

25度の焼酎の水割りを4杯なら、
毎日60mlくらいのアルコールを摂取していますので、
世界がん研究基金や米国糖尿病協会の「適量=30ml」は、
誠に遺憾ながら、確実にオーバーしています。( ̄_ ̄|||)
やや緩い日本糖尿病学会の基準も、やはり軽く超えています。(=_=;) 

上述のようにアルコールには発ガン性や脂肪肝のリスクも指摘されていますので、
各自が自己責任で自己管理で適量!?の飲酒ということになるでしょうか? 
勿論、私は、アルコール摂取のリスクは充分承知した上で、
自己責任でそれなりに飲酒しています。 (^^)
幸い、肝機能を含めて、血液検査は全て正常です。

江部康二


なお、オスティナートさんにご紹介頂いた

食品タンパク質由来ペプチドの生活習慣病予防改善作用に関する研究の新展開
長岡 利
岐阜大学応用生物科学部
Published: 2016-10-20
〇糖代謝改善ペプチド
https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=683


のサイトは、糖代謝改善ペプチドについて、網羅的に研究していますが、

日本酒業界のサイトにある、
『日本酒から発見された活性ペプチドは、糖尿病患者のインスリンの感受性を改善し、
高血圧や動脈硬化といった心疾患のリスクを軽減させます。』
といった記載は、日本酒業界にはお気の毒なのですが、ありませんでした。  (*_*)
オリゴ糖(少糖類)とは?血糖値の上昇は?
こんにちは。
今回は、オリゴ糖について、考えてみます。

オリゴ糖は、少糖類と呼ばれることもあります。
オリゴとは少ないという意味です。

明確な定義はないのですが、一般には、
単糖類が3~20分子縮合して1分子になったものをオリゴ糖と言います。(☆)

オリゴ糖は、一般に胃や小腸で吸収されてにくく、低カロリーであり、
大腸まで達して、ビフィズス菌などの餌になるとされています。

中でも、フラクトオリゴ糖と乳果オリゴ糖(ラクトスクロース)は、
血糖値とインスリン値に影響をほとんど与えません。

ラフィノース、キシロオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖は
一定難消化性ですが、少し血糖値を上げる可能性があります。
イソマルトオリゴ糖は、あるていど血糖値をあげると思います。



ラフィノースは、 消化されにくく、低カロリーで、
腸内のビフィズス菌の増殖を促進する働きがあり、
エネルギー換算係数は2kcal/g です。


キシロオリゴ糖も、消化されにくく、低カロリーで、
腸内のビフィズス菌の増殖を促進する働きがあり、
エネルギー換算係数は2kcal/g です。


ガラクトオリゴ糖も、消化されにくく、低カロリーで、
腸内のビフィズス菌の増殖を促進する働きがあり、
エネルギー換算係数は2~3kcal/g です。


フラクトオリゴ糖は、摂取しても、血糖値を上昇させず、インスリンの分泌も促しません。
消化酵素によって消化されにくいため、体内に吸収されることもほとんどなく
低カロリーです。血糖値は上げませんが、腸内細菌の餌となり、短鎖脂肪酸を作ると思われ、
エネルギー換算係数は約1.6~2.2kcal/g です。


乳果オリゴ糖(ラクトスクロース)も、 消化されにくく、摂取しても血糖値の上昇や、
インスリン分泌にほとんど影響を与えません。
また、腸内のビフィズス菌の増殖を促進し、便の性状を改善する働きがあります。
エネルギー換算係数は2kcal/g ですので、やはり短鎖脂肪酸のエネルギーと思います。



イソマルトオリゴ糖は、
他の難消化性のオリゴ糖に比べると小腸内ではある程度消化されますが、
でん粉などに比べると消化されにくいです
エネルギー換算係数は4kcal/g で、ビフィズス菌の餌になります。
小腸であるていど消化されるので、血糖値もあるていど上昇すると思います。



(☆)

健康増進法における栄養表示基準では栄養成分表示を行う場合、基本表示は

<エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム>

の5成分表示とされています。

「炭水化物、糖質、糖類」を整理すると下記の如くにまとめることができます。

栄養表示基準上はたんぱく質や脂質、灰分(ミネラル分)のいずれにも分類されないものは炭水化物に計算。

①炭水化物=糖質+食物繊維
②糖質=糖類+糖アルコール+三糖類以上+合成甘味料
③糖類=単糖類+二糖類

*単糖類=ブドウ糖、果糖、ガラクトースなど
*二糖類=ショ糖、麦芽糖、乳糖など
*三糖類以上
 1)オリゴ糖:単糖類が3~20分子縮合して1分子になったもの
 2)多糖類:単糖類、数百~数千分子が縮合して1分子になったものでんぷん、デキストリンなど)

*糖アルコール=エリスリトール、キシリトール、マルチトール、ソルビトールなど
*合成甘味料=アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン、ネオテーム、アドバンテーム



江部康二
菓子職人マンスリーケーキ 4月、5月限定 プレミアムチーズケーキのご案内。
こんにちは。

私が監修をつとめる「菓子職人糖質制限マンスリーケーキ」のご案内です。

菓子職人マンスリーケーキ

4月、5月限定
映画のワンシーンから登場!

プレミアムチーズケーキ
IMG_5080.jpg

ご購入はこちら

のご紹介です。

映画のワンシーンから登場!

って、何のこと?
と思ったら、

『この商品は以前、神戸を舞台に町の仕立て屋と常連客達の織り成す日々を描いた
池田葵の同名人気コミックの実写映画化した、
中谷 美紀 主演・三島 有紀子 監督の「繕(つくろ)い裁(た)つ人」の中で重要なシーンとなる、
主人公(中谷 美紀)が喫茶店で食するチーズケーキを、
糖質制限配合で菓子職人のシェフ稲井が製作・商品提供させていただいたものです。』


ということでした。
中谷美紀さんは、たしか、糖質制限的な食生活をしておられたと記憶していますのでご縁がありますね。

表示糖質は100gあたり2.39gです。

春らしいプレミアムチーズケーキです。

生クリーム、レアチーズケーキ 、半熟ベイクドチーズの三層重ねで構成されています。

江部康二の人体実験で、

2019年3月29日(金)
午前9時18分 98mg
プレミアムチーズケーキ一個(100g) 摂取
午前10時18分 60分後血糖値:110mg
午前10:23分 65分後血糖値:106mg


ピークの60分後で12mgの上昇です。

私の場合は、糖質1gが血糖値を3mg上昇させるので
菓子職人プレミアムチーズケーキ(1個100g)で、
約4gの糖質という計算となります。

約2.4gの予定が、約4gですが、
誤差範囲ていどで、ほぼ表示成分通りです。
100g中に糖質5g以下であれば、糖質制限OK食材です。
勿論個人差はあると思いますが、
これなら糖質セイゲニストにも安心です。

甘味料はもっぱら、
血糖上昇ゼロのエリスリトールです。
糖質制限中の方にも、美味しいケーキで季節を感じていただけます。
菓子職人さんの『糖質制限マンスリーケーキ』
我々糖質セイゲニストの強い味方です。
菓子職人さん、ありがとうございます。
菓子職人プレミアムチーズケーキ
私には、月替わりで糖質制限OKなケーキを食べることができて嬉しい限りです。

ブログ読者の皆さん、是非ご賞味あれ!!

お問い合わせは以下です。

☆☆☆
彩韻菓子工房有限会社

〒615-0032 京都府京都市右京区西院西高田町19
TEL:075-311-4606
FAX:075-311-4123
営業時間:午前9:00から午後8:00(年中無休)

ホームページ: http://www.kashishokunin.co.jp/
お問い合わせ: info@kashishokunin.co.jp



江部康二
エリスリトールの有用性・安全性とアレルギー性について
こんにちは。

エリスリトールは、糖アルコールの中で唯一、血糖値を上昇させない、糖質制限OK甘味料です。

糖類の分子に水素を添加することにより、アルコール基(-OH)をもつ糖質が得られますが、これらを「糖アルコール」と言います。虫歯菌に利用されないことと、消化管で吸収されにくいので低カロリー甘味料としてよく使用されています。

キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトールなどがあります。
キシリトールは野菜や果物などに、ソルビトールはプルーン、ナシ、リンゴなどに、
エリスリトールは果実、花の蜜などにそれぞれ含まれています。
マルチトール、ラクチトールもそれぞれ麦芽糖、乳糖を原料としています。

自然界に存在するものなので、糖アルコールは合成甘味料には分類されません。
国連の食糧農業機関(FAO)及び世界保健機関(WHO)は、JECFA(Joint Expert Committee on Food Additives)を設けて、
甘味料など添加物の安全性評価を公表していますが、これらの糖アルコールは、極めて安全性が高いとされています。
妊婦にも大丈夫です。

糖アルコールの中でエリスリトールだけは、血糖値を上昇させず、カロリーもゼロです。
糖アルコールのカロリーですが、欧州連合 (EU) では、
エリスリトール以外のすべての糖アルコールに対し一律に 2.4 kcal/g という値を表示することが義務付けられているようです。
血糖値を上昇させるか否かですが、エリスリトール以外の糖アルコールは、砂糖の約半分程度血糖値を上昇させます。
よく、「糖アルコールは血糖値を上昇させない」との記載がみられますが間違いです。

また、エリスリトール以外の糖アルコールは、難消化性で吸収されにくいのが特徴です。
吸収されにくい分腸内に残っているので、大量に摂取すれば下痢を起こしやすいです。

エリスリトールは、糖アルコールの中で例外的に体内に9割以上吸収されますが、
全く代謝されずにそのまま尿中に排泄されます。
ですから厚生労働省お墨付きのゼロカロリーで、かつ全く血糖値を上昇させません。
ほとんどが体内に吸収されるので、糖アルコールの中で最も下痢も起こしにくいです。

従ってエリスリトールは、糖アルコールの中で唯一の糖質制限食OK食材です。

そのエリスリトールでも極めてまれにですが、アレルギーを起こすことがあります。
エリスリトールを製造しているメーカー(三菱化学フーズ株式会社)がエリスリトールのアレルギー性について、
取引先に配布した文書があります。

以前、 lulu さん から教えて頂きました。
lulu さんありがとうございます。
とても参考になる信頼度の高い情報です。
エリスリトールによるアレルギーの発生頻度は、百万人中1件に満たないとのことです。

これは極めて低い確率です。

牛乳、卵、小麦、米、大豆、ナッツ、肉、果物、魚介類・・・数ある食材のなかで、
エリスリトールは極めてアレルギーを起こしにくい部類に入ることは間違いありません。

一方極めてまれとはいえ、エリスリトールアレルギーが出現した場合は、
他の甘味料に切り替える必要があります。

江部康二



以下、三菱化学フーズ株式会社品質保証部の作成した
取引先への文書です。

http://www.mfc.co.jp/topics/pdf/20130510_2.pdf で見ることができます。

三菱化学フーズ株式会社

平成25年5月10日
取引先各位

三菱化学フーズ株式会社品質保証部

エリスリトールのアレルギー性について

一部報道機関において、エリスリトールのアレルギー性に関する報道がございました。本件に対する弊社の見解は、
以下の通りです。

(1)
弊社では、2000年に外部専門家に依頼し、エリスリトールのアレルギー性について調査・試験を実施し、
「ごく低頻度であるが、 エリスリトールはヒトにアレルギー反応を起こす」との結論を得て おります。
この結果は学会誌で公表し(*1)、お取引先や照会のあった方々にお伝えしております。

なお、多くの食品がアレルギー反応を起こすことが報告されていますが(*2)、
エリスリトールによるアレルギーの発生頻度は、百万人中1件に満たないと推定されており(*1)、
非常に低いレベルにあります。

この数字は、卵・魚介類に比して数万分の1、大豆・ピーナッツ ・小麦に比して数千分の1に相当致します。

(2)
弊社はエリスリトールによって起こるアレルギーについて、 引き続き、軽視することなく、
適切な情報の提供に努めて参ります。


参考文献
*1)J Allergy Clin Immunol. 2001 Oct;108(4):650.
   Allergic reactions after ingestion of erythritol-containing foods and beverages.
   Yunginger JW, Jones RT, Kita H, Saito K, Hefle SL, Taylor SL.
*2)International Food Information Council,IFIC(2007)
『医療従事者対象糖質制限食セミナーin 東京』  のご報告。
こんにちは。

2019/3/31(日)は東京で、
日本糖質制限医療推進協会主催
『医療従事者対象糖質制限食セミナーin 東京』

が開催されました。
おかげさまで大盛況、満員御礼で、
北海道から沖縄まで、多くの医師、歯科医師、
管理栄養士、薬剤師、看護師、保険師、
理学療法士、臨床心理士、針灸師・・・
にご参加頂きました。
この場を借りて、御礼申し上げます。

総勢80名の参加でしたが、
特に、医師だけでも36名の参加があり、
糖質制限食が医学界に浸透してきていることを実感しました。
今までのセミナーでも一番多数の医師にご参加頂いたと思います。

第1部 
「糖尿病と糖質制限食~基礎と臨床~」

糖尿病治療に関して、最新糖質制限食理論と共に
エビデンスのお話をしました。
「糖尿病診療ガイドライン2016」に基づき、
『RCT研究論文』がエビデンスレベルが高いということを説明し、
糖質制限の有効性・安全性を示すRCTを10件スライドで提示しました。

高雄病院の糖尿病患者さんの症例も、CGMデータを中心に発表しました。
80分間の講演のあと、質疑応答も10分間、活発に行われました。


第2部
発表と討議

今回、新企画を導入しました。
医師と保健師、6名の方に発表いただき、
参加者の皆さんと一緒にしっかりディスカッションしました。
<10分間講演+10分間質疑応答>です。
司会・進行は江部康二が務めました。

Ⅰ)関上こどもクリニック 関上勇 先生
『百聞は一見に如かず』と題されて
CGMデータを中心に発表されました。
CGMのお陰で、夜中の低血糖を発見・証明できた1型の女性患者さん、
中学生男子の糖尿病患者にCGMを装着して、
学校給食摂取の時だけ、見事に食後血糖値が200mg/dlアップという症例とか
興味深い発表でした。

Ⅱ)保険師 佐藤ゆかり 先生
『企業における糖質制限の指導と実際』と題されて
準大手ゼネコン、鉄道業、地域産業保険センターなどで
自作のガイドブックと糖質早見表をメインに糖質制限食の指導をされました。
①あまり保険指導ができなかった部署
②現場訪問で保健指導を年間200名できた部署
③現場訪問で保健指導を年間50名できた部署
④衛生委員会でキッチリ糖質制限食を指導できた部署
HbA1cを中心に検査して、指導がキッチリできた部署ほど、
コントロール良好であった比率が高く、体重・血圧も減少との報告でした。
ご本人も、カロリー制限での減量に失敗して、
糖質制限食に取り組んだところ、運動なしで15kgの減量に成功されました。

Ⅲ)たかはし整形外科 香川 高橋裕彦 先生
『CGMを用いて糖質制限食の指導をしてみて』
HbA1c17.9% SMBGで血糖値測定不能という、横綱級の33歳男性糖尿病患者さんに
外来で、糖質制限食とGLP1製剤1/週の注射とカナグリフロジン内服で、
3ヶ月後にはHbA1c5.8%という見事な成果をあげ報告されました。
糖尿病専門医だと、入院してインスリンということになっていたことでしょう。
また、15年間インスリン注射をしていた患者さん(ヒューマログミックスミリオペン30単位、ランタス14単位)に糖質制限食とGLP1製剤でインスリン中止できた症例などを
ご報告頂きました。
高橋先生、ご本人も糖質制限食で20kgの減量に成功しておられます。

Ⅳ)JA倶知安厚生病院主任外科部長 倉内宣明 先生

『糖質制限栄養療法 ~一般外科医の悩み~』と題して
糖質制限OKの輸液を日本でどのようにするかをお話頂きました。
糖尿人ブログ読者さんからも、骨折などで入院したらブドウ糖の点滴をされて
困ったというお話を良く効きます。
実は、スエーデンでは、高カロリー輸液をするとき、脂肪製剤が中心であり、
米国では高糖質製剤が中心になります。
日本では工夫して
<ビーフリード1000ml+アミニック600ml+イントラリポス250ml>
なら、1850mlで1100kcalで、糖質比率は26%となるそうです。


Ⅴ)南鹿児島さくら病院  田頭 秀悟 先生

『末期肝臓癌に対し糖質制限と高濃度ビタミンC点滴注射を行った一例』
以前、糖尿病性足壊疽を、田頭先生が<湿潤療法+糖質制限食>治癒させた患者さんの
御母上です。
さくら病院に来られた時はすでに一人で歩けない状態。
6/11~6/21まで入院治療を行って、よく話し合って自宅での療養を選択され
6/26逝去された。
この治療に難渋するような症例において、糖質制限食の位置づけや
あるいはどうすることが最善であったのかなどが議論されました。

Ⅵ)西部総合病院 外科 村上 博史先生  栄養課主任 森 綾先生
『高度進行消化器癌患者に対する補助療法としての糖質制限食導入の方法
~適応と達成度評価を含め~』
標準的集学治療(手術・癌化学療法・放射線療法)+補助療法(糖質制限食)
この治療法を、「パフォーマンス ステータス」が一定保たれた男性5人、女性3人に実践されて、
3名は死亡されましたが、
残りの5名は19ヶ月~24ヶ月生存しておられます。
60代の男性4名は全員が職場復帰しておられます。
患者自身が主体的に関与できる糖質制限食は、生活意欲の向上、
就業に繋がっているとの結論です。
糖質制限食実践には、理解力・行動力が必要です。
コンビニの惣菜でも注意深い食材選択によスーパー糖質制限食が可能であるが
摂取カロリーが減少し過ぎないような指導が必要とのことでした。


以上、120分間、みっちりと自由闊達な討論ができて
とても有意義なセミナーとなったと思います。

関上勇 先生
佐藤ゆかり 先生
高橋裕彦 先生
倉内宣明 先生
田頭 秀悟 先生
村上 博史先生  森 綾先生

貴重なご講演、ありがとうございました。

江部康二