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酸化ストレスは老化や万病の元。
<酸化ストレスとは>
 人体は酸化反応と抗酸化反応のバランスが取れていると正常に機能します。
酸化反応が抗酸化反応を上まわった状態を酸化ストレスといいます。
ヒトは、呼吸によって1日に500L以上の酸素を
体内に取り入れていると考えられています。
呼吸によって毎分約0.3Lの酸素が肺胞から血液中に送られます。
このうち約2%が活性酸素に変わるといわれています。

 生体内の抗酸化システム(SODなど)で処理しきれない活性酸素が残存した場合、
酸化ストレスとなり、
人体の構造や機能を担っている脂質、たんぱく質、酵素、DNAなどに
損傷を与えてしまい、老化の元凶とされています。
 さらに老化以外にも、糖尿病合併症、
動脈硬化、がん、アルツハイマー病、パーキンソン病などの
さまざまな病気の元凶とも考えられています。

また、これらの病気を発症すると、
さらに酸化ストレスのリスクが上昇するという悪循環パターンとなり、
症状が進行する可能性があります。

<活性酸素を増やす要因>
 活性酸素を増やす外因としては、紫外線、大気汚染、化学物質、農薬など
さまざまな環境因子が明らかになっています。
体内でSODを作る能力は40歳前後から低下していきます。
従って食物から抗酸化成分をしっかり取ることが必要です。
野菜、海藻、キノコ、大豆、ナッツなど糖質制限食の食材にも
抗酸化成分が豊富に含まれますので、積極的に食べましょう。

 一方で、内因としては、血中のインスリン値が高い状態が続く「高インスリン血症」が、
活性酸素を発生させて酸化ストレスのリスクになるといわれています。
高インスリン血症を生じさせるリスクが最も高いのは糖質です。
たんぱく質もある程度インスリンを分泌させますが、脂質は分泌させません。
 つまり、「糖質+たんぱく質」はインスリン分泌を最も増やします。
食後一定時間が経過した後も血糖値の高い状態が続く「食後高血糖」や、
血糖値が高い時と低い時の差「平均血糖変動幅増大」も活性酸素を発生させ
酸化ストレスのリスクになると考えられています。

 従来の糖尿病食(カロリー制限食=高糖質食)など、
糖質を1日の総摂取カロリーの50~60%摂取する食事では、
「高インスリン血症」「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」を必ず生じ、
酸化ストレスのリスクが増大する可能性が高いのです。

<酸化ストレスのリスクを少なくする「糖質制限食」>
 「糖質制限食」は食事で摂取する糖質をできるだけ減らして、
血糖を良好にコントロールしようというものです。
これなら必要最低限のインスリン分泌ですみますし、
食後高血糖や平均血糖変動幅増大も生じませんので、
酸化ストレスのリスクは極めて少なくて済みます。

 このように、酸化ストレスリスクを効率よく予防するには、
糖質制限食以外の選択肢はないと考えられます。
糖質制限食は老化を緩和させ、
糖尿病合併症や生活習慣病を予防できる唯一の食事療法と言えます。


江部康二

餃子と糖質制限食、血糖値。朝食と夕食、血糖値の上昇度は。
【18/08/29 jazzbone.bob
糖質制限食と食後血糖値
江部先生、お元気でしょうか?

来たる9月2日の東京での講演会、お話をお聞きできるのを楽しみにしております。

長くなってしまいますが・・・
私、最近、2種類ほど、自分の食後血糖値を測ってみましたので、
ご意見をいただければ幸いです。

実験①
ヘビー級の餃子1人前554gを丸ごと食べると食後血糖値はどうなるのか?
無謀とも思いましたが、大好物だった地元名物餃子がたくさん冷凍保存してあるので、
実験してみました。
6gの醤油と2.3gのラー油と共に20分で食、30分毎に血糖値測定。
8/20
6:35pm 103 食事開始直前、その後、20分で完食
7:10pm 103 
7:38pm 191
8:08pm 236
8:38pm 222
9:08pm 202
9:38pm 164
10:10pm 161
10:42pm 147
11:08pm 127
11:39pm 131
0:09am 125
0:41am 103

私の感想:大好物の餃子だったのですが、半量にする、
あるいは、餃子の餡のみ、あるいはその両方、
などをしないと自分には食べてはいけないものになってしまったようですね。残念。

久しぶりに血糖値を測ったついでに、最近のパターン化した糖質制限食で、
どの位食後の血糖値が上がるかを確認してみました。

実験②日常の糖質制限食での血糖値上昇確認

その1.朝食編(両日とも若干の重量差を除けば同一メニュー、食べる順)
きゅうり1本130g、めかぶ80g、濃縮つゆの素3g、卵2個、ほうれん草(冷凍)100g、ココナッツオイル15g、ブラックペッパーと塩少々、冷奴150g、しょうゆ3g
カロリーと成分計算結果→468kcal、たんぱく質29g、糖質9g、食物繊維7g、脂質34g

8/21
5:13am 87 起床15分後→6:15朝食開始
7:16am 125 1時間後
7:46am 119 その後、会社での業務開始で測定不可

8/22
5:13am 95 起床15分後
6:31am 102 朝食直前
7:28am 116 1時間後
7:57am 133 1.5時間後 (2時間後は受診中で測定できず)
8:40am 106 2.15時間後 (病院での血液検査値、時間は推定)
8:58am 105 2.5時間後

その2.夕食編
8/21 きゅうり190g、ブロッコリー(冷凍)250g、ココナッツオイル15g、生しらす79g、マグロの刺身91g、赤ワイン363cc、カマンベールチーズ60g
カロリーと成分計算結果→822kcal、たんぱく質58.2g、糖質11.8g、食物繊維11.3g、脂質31g
6:54p 93 食事直前
8:07p109 1時間後
8:34p110 1.5時間後
9:03p113 2時間後
9:28p 94 2.5時間後

8/22  きゅうり118g、めかぶ100g、つゆの素5g、ブロッコリー(冷凍)200g、ココナッツオイル17g、マグロの刺身99g、赤ワイン250c、生大根28g、ブリーチーズ29g、納豆40g、納豆のたれ5.5g
カロリーと成分計算結果→724kcal、たんぱく質48.0g、糖質19.6g、食物繊維9.3g、脂質31.8g
7:08p 92 食事直前
8:26p102 1.5時間後
8:54p100 2時間後

質問です。
朝のほうが摂取した糖質量が少ないのに血糖値上昇幅が高いようですが、
何故なんでしょうか?(糖質制限食として適正値?)
また、どこか気になる点がありましたらお教えください。】


jazzbone.bob さんから、
餃子と糖質制限食、血糖値。
朝食と夕食、血糖値の上昇度は。
について、コメント・質問を頂きました。

jazzbone.bob さん、
9月2日の東京講演会へのご参加、ありがとうございます。

日本食品標準成分表2015によれば
餃子100gあたり
食物繊維:1.5g
炭水化物:22.3g
糖質:20.8g

です。

アバウトですが、餃子554gあたり、糖質が115gくらいとなります。
6:35pm 103 食事開始直前、その後、20分で完食
8:08pm 236

食後血糖値のピークは食後約90分で、236mg/dlです。
115gの糖質摂取で133mgの血糖値上昇ですので
1gの糖質が、1.16g血糖値を上昇させています。
糖尿病だと、1gの糖質が3mg血糖値を上昇させるので
境界型レベルの耐糖能と思われます。

食後2時間血糖値が222mgと高値ですが、
75gの糖質摂取だと190mg/dlくらいとなる計算で、
やはり境界型です。

餃子1人前(5個)なら、約130gで、糖質は27gです。
jazzbone.bob さんの場合、餃子1人前摂取なら
血糖値上昇は、31.3mgの血糖値上昇ですので、大丈夫です。
また、餃子2人前くらいなら、ピークの血糖値上昇は63mgくらいなので
空腹時が103mg/dlとして168mg/dlくらいですむので
180mg/dl未満であり、おおむねOKと思います。


糖質制限食の実験では血糖値の上昇は、とても少なくて
ピークでも140mg/dl未満なので好ましいデータです。

なお国際糖尿病連合によれば
食後血糖値は、1時間か2時間して、
160mg/dl未満が望ましいとしています。


「朝のほうが摂取した糖質量が少ないのに血糖値上昇幅が高いようですが、
何故なんでしょうか?」


一日のうちで、朝の最初の食事が、多くの人において、
同じ糖質量でも、一番血糖値が上昇しやすいです。

時に、昼食や夕食のほうが上がりやすい人もいますが少数派です。


江部康二
『糖質制限食講演会 in 金沢』2018年9月23日(日・祝)のご案内。
こんにちは。

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催
『糖質制限食講演会 in 金沢』
2018年9月23日(日・祝)
のお知らせです。

◇第1部 「糖質制限 実践のコツとおさらい」
 講師: 橋本 眞由美 管理栄養士/(一財)高雄病院 栄養管理課 課長
◇第2部 「糖尿病・生活習慣病を予防、改善する糖質制限食とは」
 講師: 江部 康二 医師/(一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長


お陰様で、糖質制限食は確実に普及してきています。
糖質制限食に賛成の医療機関も順調に増加していて、
現在は北海道から沖縄まで、約80の提携医療機関がラインアップされています。

2005年に私が「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)
を日本初の糖質制限食の本として刊行したころとは、大きな違いがあります。

2013年10月に米国糖尿病学会が5年ぶりに改訂した
「栄養療法に関する声明」のなかで、
「糖質制限食」を正式に容認したことが、大きなプラスとなりました。

2016年7月のNHKクローズアップ現代の試算によれば、
糖質制限市場は、3184億円とのことです。
医学界より、企業のほうが糖質制限食をビジネスチャンスと捉えて
行動が迅速なようです。

医学界においても、嬉しいサプライズです。
2017年2月7日(火)午後から、生まれて初めて東京大学医学部に行ってきました。
教授室で、渡邊昌先生、門脇孝先生、江部康二の3人で鼎談を行いました。
渡邊昌先生は、医学雑誌「医と食」の編集長です。
門脇孝先生は、一般社団法人 日本糖尿病学会 理事長であり、
東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科教授 です。
日本糖尿病学会のトップとじっくり話し合うことができて、
とても有意義な90分間でした。

2017年8月には、
「炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇」
という結論のランセット(Lancet)論文が発表され、
糖質制限食にとって大きな追い風となりました。
Lancet誌オンライン版2017年8月29日号掲載
https://doi.org/10.1016/S0140-6736(17)32252-3


糖質制限食の発展、まさに、今昔の感ありですね。

今回、金沢市では初めての糖質制限食講演会です。
石川県、富山県、金沢市など近隣の方々、是非奮ってご参加のほど
よろしくお願い申し上げます。

江部康二


☆☆☆
以下、事務局からのお知らせです。

***********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。

9月23日(日・祝)、金沢市内で一般の方向けの講演会を開催いたします。

第1部では、高雄病院の橋本眞由美 管理栄養士が、「糖質制限 実践のコツとおさらい」と題して、楽しく、正しく実践するための基本やポイント、注意点、栄養指導時によくある問題点と改善への道のりなど、事例も交えてお話しします。

第2部では、当会理事長の江部康二 医師が、「糖尿病・生活習慣病を予防、改善する糖質制限食とは」と題してお話しします。

1999年に高雄病院へ導入、2001年から本格的に指導に取り組み、2002年に自ら糖尿病であると気づいて以来、実践してきた「糖質制限食」について、 糖尿病やメタボなど生活習慣病の改善をはじめ、多くの良い効果をもたらす理由や仕組み、基礎理論などについて症例も交えて、解説いたします。

実践者の方は、復習や振り返りの機会として、未経験者、初心者の方は、正しい理解と実践のために、皆さま奮って参加いただけますと幸いです。

また、講演会終了後、金沢駅近くで交流会も開催いたします。
北陸にお住まいの方をはじめ、たくさんのご参加を心よりお待ちしております。

◇弊会イベント情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

///////////////////ご案内/////////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催
  『 糖質制限食講演会 in 金沢 』

◆日時:2018年9月23日(日・祝) 14:20~17:00頃 ※開場・受付は、14:00~

◆会場: 石川県文教会館 401・402会議室(大会議室)

〒920-0918 石川県金沢市尾山町10番5号
http://www.bunkyo.or.jp/basic/access.html

☆バスでのご来館:金沢駅より香林坊方面行のバスをご利用ください。「南町・尾山神社」下車、徒歩2分。

☆お車でのご来館:駐車スペースがございません。お車でのご来館の際は周辺の有料駐車場をご利用ください。
http://www.bunkyo.or.jp/basic/parking28.html

◆内容:

◇第1部 「糖質制限 実践のコツとおさらい」
 講師: 橋本 眞由美 管理栄養士/(一財)高雄病院 栄養管理課 課長

◇第2部 「糖尿病・生活習慣病を予防、改善する糖質制限食とは」
 講師: 江部 康二 医師/(一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長

*第1部は講演と質疑応答で50分、第2部は講演と質疑応答で90分ほどを予定しております。

◆受講費: 賛助会員 2,000円 / 一般(会員の方以外) 2,500円

◇◆◇ 金沢交流会 ◇◆◇

◆日時: 2018年9月23日(日・祝) 18:30~20:30頃

◆会場: 能登 車座

石川県金沢市本町2丁目4-30 ビル「ラン」2F
https://www.hotpepper.jp/strJ001145131/map/
金沢駅東口(兼六園口(鼓門側))から徒歩で約4分。

◆参加費: 賛助会員 5,500円 / 一般(会員以外の方) 6,200円

◆形式など: 着席/お食事+フリードリンク を予定しております。


【以下金沢講演会・交流会共通】

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込みください。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝えください。

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

■お申し込み方法:

★賛助会員の方:

事務局へ、メールにてお申し込み下さい。
※領収書の発行をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。
★賛助会員入会をご希望の方:

1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。「入会ならびに講演会等出席のお問い合わせ」を選択いただき、「通信」欄に参加ご希望のイベント名(9/23 金沢講演会/交流会)をご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

★一般(会員以外の方)で、講演会、交流会参加のみご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen

■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・講演会のキャンセルは9月21日(金)までに事務局へご連絡願います。それ以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。

・交流会のキャンセルは9月19日(水)までに事務局へご連絡願います。それ以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。
人体のエネルギー源、「脂肪酸-ケトン体」「ブドウ糖-グリコーゲン」
こんにちは。

今回は、人体のエネルギー源のお話しです。
細胞が生きていくには、エネルギー源が必要です。
今日のお話しは基本的に論争の余地のない、生理学的事実が中心です。
少し面倒くさいですが、この人体のエネルギーシステムのことがあるていどわかったら、
糖質制限食のことも含めて、常識の壁を越えるきっかけとなると思います。
糖新生のことも説明したいと思います。


人体にはエネルギー源として、

1)「脂肪酸-ケトン体のシステム」

と、

2)「ブドウ糖-グリコーゲンのシステム」

があります。

<人体のエネルギー源Ⅰ:脂肪酸-ケトン体システム>

①脳はケトン体(脂肪酸の代謝産物)をいつでも利用できる。
②心筋・骨格筋など多くの体細胞は日常生活では脂肪酸-ケトン体が主エネルギー源であり、人体を自動車に例えるならガソリンの代わりは脂質である。
③赤血球を除く全ての細胞はミトコンドリアを持っているので、脂肪酸-ケトン体エネルギーシステムを利用できる。
④糖質制限食実践中や絶食中の血中ケトン体上昇は、インスリン作用が保たれており生理的なもので病的ではない。農耕開始前の人類は皆そうであった。
⑤備蓄の体脂肪は大量にあるエネルギー源で、体重50kg、体脂肪率20%の成人なら
 10kgで90000キロカロリーあり、水だけで2ヶ月生存できる。
⑥肝臓はケトン体を、脂肪酸から生成するが、自分では利用せずに、他の組織に供給。



<人体のエネルギー源Ⅱ:ブドウ糖-グリコーゲンシステム>


①人体で赤血球だけはミトコンドリアがないのでブドウ糖しか利用できない。
②日常生活でブドウ糖を主エネルギー源として利用しているのは赤血球・脳・網膜など。
③ブドウ糖-グリコーゲンエネルギーシステムの本質は
 「常に赤血球の、唯一のエネルギー源」
 「筋肉が収縮したときのエネルギー源」→緊急時のターボエンジン
 「血糖値が上昇しインスリンが追加分泌された時、筋肉・脂肪細胞のエネルギー源」
 「日常生活では脳・網膜・生殖腺胚上皮など特殊部位の主エネルギー源」
④備蓄グリコーゲンは極めて少量で、成人で約250gていどである。
 約1000キロカロリーしかなく、強度の高い運動なら1~2時間で枯渇してしまう。



ここで大切なことは、日常生活では、骨格筋・心筋を始めほとんどの体細胞は、
主エネルギー源として、備蓄がたっぷりある「脂肪酸-ケトン体システム」を利用しているということです。

即ち、人体を自動車に例えれば、ガソリンの代わりは脂肪酸-ケトン体であり、
決してブドウ糖-グリコーゲンではありません。

例えば、心筋がブドウ糖を主たるエネルギー源として利用したりしたら、
グリコーゲンの備蓄は約250gしかないので、
いつ枯渇して止まるかもしれませんね。

日常生活で、ブドウ糖をエネルギー源としているのは、
「赤血球・脳・網膜・生殖腺胚上皮」といった特殊な細胞だけです。

糖質制限食実践中は脂肪酸-ケトン体を主たるエネルギー源として、
しっかり利用しているので、エネルギー不足には決してなりません。
人類700万年の歴史の内、農耕開始前は
人類皆糖質制限食だったことをお忘れなく。

糖質を摂取したときは、血糖値が上昇し追加分泌のインスリンが出て、
筋肉でブドウ糖を利用させます。
食物吸収が終了した直後には、肝臓のグリコーゲン分解が、
循環血液中に入るブドウ糖の主要な供給源です。
食後数時間が経過し、絶食状態が持続すると、
ブドウ糖の供給源は、肝のグリコーゲン分解から糖新生に切り替わります。
食後この時間帯になると筋肉や体細胞のほとんどは、
「脂肪酸-ケトン体のシステム」をエネルギー源として利用するようになります。

<糖新生>
肝臓の糖新生は、ブドウ糖しか利用できない「赤血球」などのために、
最低限の血糖値を確保するために日常的に行われています。
ですから、人類の700万年の歴史において、
ごく普通に日常的に毎日、肝臓の糖新生は行われてきたわけで、
珍しいことでも何でもありません。

肝臓の糖新生は、脂肪酸の代謝産物のグリセロール、
筋肉から供給されるアミノ酸(アラニン、グルタニン)、
ブドウ糖代謝の産物の乳酸などから行われます。
肝臓は筋肉由来のアミノ酸などから日常的に糖新生を行っていますが、
筋肉ではタンパク質の分解と合成が毎日行われています。

①脂肪組織→グリセロール(脂肪酸の分解物)や脂肪酸→肝臓→糖新生→脂肪組織・筋肉
②筋肉→アミノ酸→肝臓→糖新生→筋肉・脂肪組織
③ブドウ糖代謝→乳酸→肝臓→糖新生→筋肉・脂肪組織

①②③はごく日常的に人体で行われており、
肝臓、筋肉、脂肪組織の間で行ったり来たりしながら、
日々糖新生の調節が行われているわけです

700万年間の人類の歴史の中で農耕前の狩猟・採集時代は、
糖質制限食を摂取しているか、空腹や絶食や飢餓が日常的でしたので、
肝臓は毎日、今以上に糖新生を行い、
よく働いてきたしそれだけのキャパシティーを持っているということですね。

糖質制限食実践中は、脂肪酸-ケトン体エネルギー源がたっぷり利用できますので、
決してエネルギー不足にはなりません。
糖質制限食の場合は、食事からのブドウ糖供給が極めて少ないので、
食事中でも、肝臓の糖新生は行われています。
肝臓の糖新生は脂肪を燃やして賄われて結構エネルギーを消費するので
痩せやすいのです。

なお肝臓の糖新生は、人体全体のエネルギー源を確保しているのではありません。
ブドウ糖しか利用できない「赤血球」という特殊な細胞と、
日常的にブドウ糖を利用している脳や網膜などのために、
最低限の血糖値を確保しているのです。


<タンパク質>
次に三大栄養素のうちタンパク質は、
エネルギー源として使われることはありえますが、基本的に少ないです。
タンパク質は、主として人体の組織の材料として使われています。

適切なエネルギー源が確保されていれば、
食事から摂取したタンパク質(アミノ酸)は、
人体に吸収されて組織のタンパク質合成に使われます。

タンパク質を主たるエネルギー源として使われざるを得ないときは、
例えば「飢餓→絶食」が続いたときなどです。
体内の糖質、脂質をエネルギー源として使い果たした後は、
やむを得ず筋肉細胞のタンパク質を主たるエネルギー源として使いますが、こ
れは死の一歩手前です。


江部康二
間違った理解の糖質制限食は困りものです。
【18/08/27 yanosono
日経ヘルスの記事です
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO34262100X10C18A8000000/
1日5食ダイエット 脳を満足させリバウンド防ぐ

記事の内容には考えさせられました。】


yanosono さん

情報をありがとうございます。

以下の茶色部分は
2018年8月24日の
日経ヘルスの記事から一部抜粋です。

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO34262100X10C18A8000000/
【・・・日比野佐和子さんが42歳で理想のダイエット法を見いだした背景には、糖質制限ダイエットによる大きな失敗の経験がある。

 「極端な糖質制限により半年で14kgやせたものの、偏った食事をとることで脳のエネルギーである糖質が不足し『一過性脳虚血発作』を発症。体の半身がしびれ、中性脂肪の数値は基準値を超えて脳梗塞の危険すらあった」(日比野さん)。そこで糖質制限をやめると、今度は一気に17kgもリバウンドしてしまう。「食後に血糖値が急上昇すると、すい臓から大量のインスリンが分泌され、余分な糖を脂肪に変えて体に蓄える。ダイエットでは血糖値コントロールが必須だと痛感した」と日比野さん。・・・】


この日比野佐和子医師、
全く同じネタで、懲りずに何回もマスコミに登場してますね。
さすがに目に余るので反論します。

A)
『脳のエネルギーである糖質が不足し』

この一言だけでも、日比野医師、勉強不足が明らかです。
一般人なら兎も角として、医師であれば、
ケトン体が脳のエネルギー源になることを知っておくべきと思います。
脳はブドウ糖だけでなく、ケトン体をいくらでもエネルギー源にします。
また、糖質を摂取しなくても、肝臓などで、乳酸やアミノ酸やグリセロールから糖新生して血液中に供給しますので
そもそも低血糖にはなりません。

日比野佐和子先生、もう少し、勉強して頂けば幸いです。


B)
『中性脂肪の数値は基準値を超えて』

こちらの文言は、糖質制限食が実践できていなかった証拠と言えます。
すなわち、糖質制限食をきっちり実践していれば、
高脂肪食であっても、空腹時中性脂肪値は低値となります。

高雄病院の2001年から2017年までの糖尿病入院患者数は約1300名ですが、
スーパー糖質制限食で空腹時中性脂肪値は正常低値になることが
確認されています。

また、2002年から16年間スーパー糖質制限食を実践中の
江部康二の2018年6月の中性脂肪値は49mg/dl(50~149)です。
日比野佐和子医師の空腹時中性脂肪値が高値になったのなら
スーパー糖質制限食が実践できていなかった証拠と言わざるを得ません。


C)
「食後に血糖値が急上昇すると、すい臓から大量のインスリンが分泌され、余分な糖を脂肪に変えて体に蓄える。
ダイエットでは血糖値コントロールが必須だと痛感した」


こちらは、日比野佐和子医師の仰る通りです。
そもそもこの理論こそが『糖質制限食で肥満が改善する根拠』と言えます。
そして、食後血糖値を直接上昇させるのは、糖質だけであり、
蛋白質と脂質は上昇させません。
従って、血糖コントロールが可能な唯一の食事療法が『糖質制限食』なのです。


江部康二
低糖質、糖質ゼロ、糖質オフ、カロリーゼロ、カロリーオフなどの意味
こんばんは。
今、新企画の糖質制限の本を書いています。
糖質オフとか糖質ゼロとかいろいろ出てきます。
読者の皆さんも、糖質「オフ」と「ゼロ」は同じなのか違うのかとか、
気になるところと思います。

それで、今回の記事は
低糖質、糖質ゼロ、糖質オフ、カロリーゼロ、カロリーオフなどの意味について
調べてみました。

まず、低糖質ですが「低糖質」の法的な定義は、ないと思われます。
低糖質と表記されている商品をみると
例えばそれぞれのメーカーが100g当たり糖質5gまでを
当社では低糖質と表記していますという風に書かれています。
なので各社によって低糖質の基準設定が違う可能性もあると思います。

以下は
「健康増進法」の基準に則り、それぞれの表示基準を整理してみました。

<カロリー>
食品100ml当たり 5kcal未満:無、ゼロ、ノン、レス
食品100g当たり  5kcal未満:無、ゼロ、ノン、レス
上記基準を満たせば、『カロリー無』『カロリーゼロ』などと表示可能

食品100ml当たり 20kcal以下:低、ひかえめ、小、ライト、ダイエット、オフ
食品100g当たり 40kcal以下 :低、ひかえめ、小、ライト、ダイエット、オフ
この基準を満たしていれば、『低カロリー』『ロリーオフ』など上記表示可能。

<糖類>

健康増進法の「栄養表示基準制度」で糖類とは、
「単糖類+二糖類、但し糖アルコールは除く」です。
単糖類にはブドウ糖、果糖などがあり、
二糖類には砂糖(ショ糖)、乳糖などがあります。

<糖類ゼロ>

チョコレートなどで、よく「糖類ゼロ」とうい表示がありますが
具体的には砂糖、ブドウ糖、果糖が含まれていないという意味で、
ほとんどの場合、「マルチトール」が甘味料として使用してあります。
マルチトールは糖アルコールの一種ですが、砂糖の半分から9割くらい
血糖値を上昇させるという報告もあるので、糖質制限的には
「マルチトール」はNG食材です。
つまり糖類ゼロという表示は、糖質制限的には、ほぼNGと考えた方がよいです。


<糖質に関する規程>
糖質の定義は「炭水化物-食物繊維」です。
糖質ゼロと糖質オフ。
①糖質ゼロ表示できる基準として、
「糖質ゼロ」:食品100gあたり0.5g未満の糖質。
「糖質ゼロ」:一般に飲用の液体では100mlあたり0.5g未満の糖質。
②糖質オフ表示できる基準として
「糖質オフ」:食品100gあたり5g以下の糖質。
「糖質オフ」:一般に飲用の液体では100mlあたり2.5g以下。


結論としては
基本的に、「糖質ゼロ」「カロリーゼロ」なら、まず糖質制限OK食品です。

一方、糖質ゼロ表示でも、
100gあたり、0.4g以下の糖質が含まれている可能性がありえることも
知っておく必要があります。


江部康二
「糖質制限」が子供を救う、三島学著、江部康二監修、アマゾンOK。
こんにちは。

「糖質制限」が子供を救う
三島学/著 江部康二/監修
発行 一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会
発売 ㈱大垣書店
定価760円(税別) / 820円(税込)2016年11月


北九州市三島塾、三島学塾長のご著書です。

日本で初めての、いやいや世界で初めての、「子供の糖質制限」の本です。
世界で初めての本ですから、大変な価値があります。

やっとアマゾンでも継続的に販売されるようになりました。
https://www.amazon.co.jp/dp/4903954021/ref


楽天ブックスでもご購入頂けます。
https://books.rakuten.co.jp/rb/14600870/


出版にこぎつけるまで、とても苦労しています。
以下の私の前書きを、ご一読いただけば、大変嬉しいです。

興味が湧いた方は是非、ご購入いただけば幸いです。

本書は、大垣書店の店舗でもご購入頂けます。

■大垣書店: http://www.books-ogaki.co.jp/

最寄りの書店からのお取り寄せも可能です。

高雄病院売店
高雄病院京都駅前診療所
江部診療所
でも、購入可能です。



江部康二


糖質制限が子供を救う

前書き

「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)を日本初の糖質制限食の本として世に出したのが2005年です。

その後、糖質制限食はどんどん普及していき、2015年4月には東大病院でさえ緩やかな糖質制限食を提供する時代となりました。

そして今回の三島学さんの『「糖質制限」が子供を救う』は、日本で初めての子供の糖質制限の本です。

私が常々言っているように糖質制限食は人類本来の食事であり、人類の健康食ですので、大人は勿論のこと子供の健康にもおおいに役立つはずです。そのことを証明するため、子供の糖質制限に実績のある三島学さんに執筆をお願いしたのです。

実際、糖質制限食実践で、速やかに子供達の眠気がなくなり、多動がなくなり、集中力が増します。

結果、学力はどんどん向上して、偏差値も上昇、受験も成功です。そのような実例が本書には満載であり、読めば、まさに目から鱗が落ちると思います。

子供の糖質制限といえば、2013年8月31日(土)「日本糖質制限医療推進協会立ち上げ記念パーティーin大阪」での出来事を思い出します。

宴たけなわで、盛り上がっていた時に、私が、『「糖質制限」が子供を救うという本を、執筆中の、三島学塾長です。』と紹介したところ、大騒ぎになってしまったのです。50人の参加者で大盛況だったのですが、糖質制限賛成派の医師も、10名近くおられました。

その糖質セイゲニストの医師達のなかで、お二人ほど、「大人の糖質制限は大賛成だけど、子供の糖質制限はもっての外だ。」という立場の人がいて、大論争になってしまいました。

『「糖質制限」が子供を救う』という革命的なタイトルの本ですが、当時は自分で糖質制限をしている医師でさえも「子供にはNG」という立場の人もあり、子供の糖質制限には逆風だったのです。

その後、私自身が本を刊行している様々な出版社10社近くに声をかけたのですが、実に全滅でした。一社だけ、担当者は趣旨に賛成してくれたのですが、会社の全体会議で大反対されて、没となりました。ある程度、予測はしていたのですが、世間一般の常識からすると「子供の糖質制限」などとんでもないという認識だったのです。

ここに到って、私も覚悟を決めて、(一社)日本糖質制限医療推進協会から自費出版することにしました。幸い京都の大垣書店さんが、編集を引き受けて下さり、やっと日の目を見ることができました。

本書は、インターネット通販サイトや大垣書店の店舗でご購入頂けます。最寄りの書店からのお取り寄せも可能です。大変、価値のある画期的な内容の本ですので、私のブログでどんどん紹介したいと思います。

また夏井睦先生や宗田哲男先生などにもご協力頂き、ネットの情報網を総動員で世に広めようと思っています。

本書が眠気や集中力のなさや多動などのため、学力不足で困っている多くの子供達のお役に立てれば幸いです。

一般財団法人高雄病院 理事長
一般社団法人日本糖質制限医療推進協会 理事長
江部康二
『糖質制限食講演会 in 金沢』のご案内。
こんにちは。

『糖質制限食講演会 in 金沢』
2018年9月23日(日・祝)
のお知らせです。

◇第1部 「糖質制限 実践のコツとおさらい」
 講師: 橋本 眞由美 管理栄養士/(一財)高雄病院 栄養管理課 課長
◇第2部 「糖尿病・生活習慣病を予防、改善する糖質制限食とは」
 講師: 江部 康二 医師/(一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長


金沢市では初めての糖質制限食講演会です。
石川県、富山県、金沢市など近隣の方々、是非奮ってご参加のほど
よろしくお願い申し上げます。

江部康二



以下、事務局からのお知らせです。

***********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。

9月23日(日・祝)、金沢市内で一般の方向けの講演会を開催いたします。

第1部では、高雄病院の橋本眞由美 管理栄養士が、「糖質制限 実践のコツとおさらい」と題して、楽しく、正しく実践するための基本やポイント、注意点、栄養指導時によくある問題点と改善への道のりなど、事例も交えてお話しします。

第2部では、当会理事長の江部康二 医師が、「糖尿病・生活習慣病を予防、改善する糖質制限食とは」と題してお話しします。

1999年に高雄病院へ導入、2001年から本格的に指導に取り組み、2002年に自ら糖尿病であると気づいて以来、実践してきた「糖質制限食」について、 糖尿病やメタボなど生活習慣病の改善をはじめ、多くの良い効果をもたらす理由や仕組み、基礎理論などについて症例も交えて、解説いたします。

実践者の方は、復習や振り返りの機会として、未経験者、初心者の方は、正しい理解と実践のために、皆さま奮って参加いただけますと幸いです。

また、講演会終了後、金沢駅近くで交流会も開催いたします。

北陸にお住まいの方をはじめ、たくさんのご参加を心よりお待ちしております。

◇弊会イベント情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

///////////////////ご案内/////////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催

  『 糖質制限食講演会 in 金沢 』

◆日時:2018年9月23日(日・祝) 14:20~17:00頃 ※開場・受付は、14:00~

◆会場: 石川県文教会館 401・402会議室(大会議室)

〒920-0918 石川県金沢市尾山町10番5号
http://www.bunkyo.or.jp/basic/access.html

☆バスでのご来館:金沢駅より香林坊方面行のバスをご利用ください。「南町・尾山神社」下車、徒歩2分。

☆お車でのご来館:駐車スペースがございません。お車でのご来館の際は周辺の有料駐車場をご利用ください。
http://www.bunkyo.or.jp/basic/parking28.html

◆内容:

◇第1部 「糖質制限 実践のコツとおさらい」

 講師: 橋本 眞由美 管理栄養士/(一財)高雄病院 栄養管理課 課長

◇第2部 「糖尿病・生活習慣病を予防、改善する糖質制限食とは」

 講師: 江部 康二 医師/(一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長

*第1部は講演と質疑応答で50分、第2部は講演と質疑応答で90分ほどを予定しております。

◆受講費: 賛助会員 2,000円 / 一般(会員の方以外) 2,500円


◇◆◇ 金沢交流会 ◇◆◇

◆日時: 2018年9月23日(日・祝) 18:30~20:30頃

◆会場: 能登 車座

石川県金沢市本町2丁目4-30 ビル「ラン」2F
https://www.hotpepper.jp/strJ001145131/map/
金沢駅東口(兼六園口(鼓門側))から徒歩で約4分。

◆参加費: 賛助会員 5,500円 / 一般(会員以外の方) 6,200円

◆形式など: 着席/お食事+フリードリンク を予定しております。


【以下金沢講演会・交流会共通】

​■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込みください。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝えください。

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

■お申し込み方法:

★賛助会員の方:

事務局へ、メールにてお申し込み下さい。
※領収書の発行をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

★賛助会員入会をご希望の方:

1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

​2. お申し込みは下のフォームからお願いします。「入会ならびに講演会等出席のお問い合わせ」を選択いただき、「通信」欄に参加ご希望のイベント名(9/23 金沢講演会/交流会)をご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact


★一般(会員以外の方)で、講演会、交流会参加のみご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen


■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・講演会のキャンセルは9月21日(金)までに事務局へご連絡願います。それ以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。

・交流会のキャンセルは9月19日(水)までに事務局へご連絡願います。それ以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」 津川氏への反論。
津川友介氏は、
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」東洋経済新報社 (2018/4/13)
の著者でカリフォルニア大学ロサンゼルス校助教授です。
著書やマスコミの記事をみると、津川氏は
「茶色い炭水化物(全粒粉や玄米)」は健康に良くて、
「白い炭水化物(白米や白いパン)」は健康に良くないと断定しておられます。

実は、いまでこそ、「糖質制限食」のパイオニアとして有名な高雄病院ですが
もともとは、「玄米魚菜食」を推奨していました。
こちらは1984年からですが、病院給食として玄米を提供したのは、
高雄病院が日本初だったと思います。
ちなみにやはり日本で初めて病院で「糖質制限食」を導入したのが1999年ですから、
玄米魚菜食のほうがはるかに早いですね。

ですから、津川友介氏の推奨する「茶色い炭水化物」については
1984年から現在まで34年間、高雄病院給食メニューにあるわけで、
その効能については、勿論理解しています。
従って、津川氏の見解には、ある程度は賛成なのですが、
無根拠な糖質制限食批判にはきっちり反論します。

まずは、私自身が、玄米魚菜食を34歳(1984年)から続けていて
52歳(2002年)で糖尿病を発症したことを、お伝えしておきます。
この事実は、エビデンスとは言えませんが、あまり嬉しい事実ではありません。
一つ言えることは、玄米魚菜食を18年間続けていた江部康二は
晴れて?52歳にして糖尿人になったということですね。
つまり少なくとも私に関しては、
玄米食(茶色い炭水化物)に糖尿病発症予防効果はなかったのです。

そして、ここからが、本番ですが、
「糖尿病を発症した人においては
玄米を一人前だろうが白米を一人前だろうが、所詮は食後血糖値のピークは
200mg/dlを超えてくるので、糖尿病合併症を予防することは困難」
なのです。
例えば、私は炊いた玄米を茶碗1杯食べると
ピークの血糖値は220mg/dlで、白米だと240mg/dlです。
差はありますが、糖尿病合併症予防の観点からは無意味です。
国際糖尿病連合は、合併症やがん予防のためには食後1時間か2時間血糖値が
160mg/dl未満であることを推奨しています。

次に、津川氏は
「茶色い炭水化物(全粒粉や玄米)」は健康に良くて、
「白い炭水化物(白米や白いパン)」は健康に良くないと断定しておられます。

しかし、津川氏に根本的に欠落しているのが
「高インスリン血症」「食後高血糖」の概念です。
「高インスリン血症」と「食後高血糖」は、活性酸素を発生させます。

「高インスリン血症」と「食後高血糖」が、
発ガンリスクや肥満・メタボなど様々な生活習慣病リスクとなることには
国際糖尿病連合・2007年「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
国際糖尿病連合・2011年「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
など多くのエビデンスがあります。
国際糖尿病連合によれば、上述のように食後血糖値は、
160mg/dl未満が目標です。

そして、『食後、直接、血糖値の上昇を生じるのは
糖質摂取時だけ』
であり、脂質・蛋白質では生じません。
これは、エビデンス以前の生理学的事実です。

糖尿人が白米を1人前摂取したときに生じる「食後高血糖」
玄米を1人前摂取した時にも必ず生じます。
つまり「健康なイメージのある玄米も糖尿人には、危険な食材」ということです。

全粒粉のパンも同様です。
糖尿人が食べれば、「白い炭水化物」も「茶色い炭水化物」も、
共に必ず「食後高血糖」を生じるというのは「生理学的事実」ですので
論争の余地はありません。

また、耐糖能が正常でインスリン分泌能力が充分ある人が
穀物を摂取すれば、精製されていようと未精製であろうと必ず、
インスリンが大量に追加分泌されるので、「酸化ストレス」となり
発ガンリスクや肥満・メタボなど様々な生活習慣病リスクとなるということです。


江部康二
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」 津川氏の情報。
【18/08/22 yanosono
津川氏の記事(東洋経済)
津川氏の記事です。
https://toyokeizai.net/articles/-/232545

内容は大いに疑問ですが、何度も何度もマスコミで扱うと、
多くの人が疑問を持たずに受け入れてしまう気がしますね。】


18/08/22 ドクター江部
Re: 津川氏の記事(東洋経済)
yanosono さん

津川友介氏、懲りずに同じような誤解を生む内容で、マスコミに登場ですね。
まあこちらも懲りずに、反論(正論)を繰り返しますか。


【18/08/22 オスティナート
コンダラ病
記事を読ませていただきました。

単純に、「白い炭水化物」と「茶色い炭水化物」について、
自分の考え(自説)を正当化しようとしているように思えます。

基本的な誤りも結構ありますが、

○炭水化物の熱量(カロリー)
日本(七訂食品成分表)では、炭水化物1g当たりの熱量は4kcolではありません。
http://www.jfrl.or.jp/jfrlnews/files/news_no34.pdf
炭水化物=糖質(4kcal)+食物繊維(水溶性2kcal以下・不溶性0kcal以上)です。
野菜の根菜類や海藻類では特に問題です。

この方、相当に「重いコンダラ病」のようです。
医学界に限らず、どの「業界」にも地位や経歴とは関係なく、
この様な方はいらっしゃいます。
しかし、頭が不事由な場合は、なかなか治らないようです。
ちなみに、私は「軽いコンダラ病」です。

反論(正論)は、頭の自由な江部先生に任せて、
我々は遠くから見守るしかないのでしょうね。

追記
コンダラ(整地ローラー)】


【18/08/23 yanosono
こちらにも津川氏の記事がありました
バター、ココナツオイル、オリーブオイル 最も健康に悪いのは…(津川友介 AERA)
https://dot.asahi.com/aera/2018082100039.html?page=1


こんばんは。
yanosono さん、オスティナートさんから
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」
の著者、 津川友介氏のマスコミ登場について
情報を頂きました。
ありがとうございます。

津川氏、確かに極めて単純に
「茶色い炭水化物」が善玉で
「白い炭水化物」は悪玉と
決めつけておられますね。

私には津川氏は臨床経験が少ない総論家のように思えます。
実際に多くの患者さんを診ていると
このように簡単に決めつけることは困難なことも多々あるのですが・・・。


江部康二
がんと血糖値とインスリン。発症予防には糖質制限食。
こんにちは。
現在、日本人の死因の一位はがんです。

今回はがんと血糖値とインスリンについて考察してみました。
合わせて、スーパー糖質制限食によるがん発症予防についても
検討してみました。

Ⅰ 血糖値上昇と発がんリスク

A)国際糖尿病連合(International Diabetes Federation:IDF)2011年
「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
によれば、食後血糖値は1時間か2時間で測定すべきであり、
ピークで160mg/dlを超える食後血糖値は、
癌のリスクとなります。

B)JPHC研究によれば、
肝がんを除外すると、HbA1c値は直線的に全がんリスク上昇と関連していました 。
すなわちB型ウィルス、C型ウィルスという
ウィルス感染による特殊な発がんリスクを除外すると
『血糖値が高いほど、直線的に全がんになりやすい』
という、とても簡明な結論です。
ヘモグロビンA1c(HbA1c)とがん罹患との関連について。
多目的コホート研究(JPHC研究)。
(International Journal of Cancer 2015年11月WEB先行公開)
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3753.html


C)韓国のJee等は空腹時血糖値140mg/dl以上で、
男女とも悪性腫瘍の発症リスクが有意に上昇すると報告。(2005年)
JAMA. 2005;293(2):194-202.


Ⅱ インスリンと発がんリスク

A)インスリン注射をしている糖尿人は、メトグルコで治療している糖尿人に比べて
ガンのリスクが1.9倍というカナダの研究もあります。
2005年の第65回米国糖尿病学会、
カナダのSamantha博士等が、10309名の糖尿病患者の研究成果を報告、
その後論文化。コホート研究。
 「メトフォルミン(インスリン分泌を促進させない薬)を使用しているグループに比べて、インスリンを注射しているグループは、癌死亡率が1.9倍高まる。
SU剤(インスリン分泌促進剤)を内服しているグループは癌死亡率が1.3倍高まる。」 
Diabetes Care February 2006 vol. 29 no. 2 254-258

B)Cペプタイド値が高い男性は、低い男性に比べ最大で3倍程度、大腸癌になりやすい。
国立がん研究センター、「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果。
57%が空腹時、他は非空腹時で共に大腸癌群は高値。厚生労働省研究班が2007年、疫学調査結果を発表し英文論文化。研究班は、全国9地域で40-69歳の男女約4万人を、1990年から2003年まで追跡。                       
Int J Cancer. 2007 May 1;120(9):2007-12.

Ⅰ、Ⅱより、
『血糖値上昇と高インスリン血症は、発がんリスクとなる』
いうエビデンスがあります。
このように過剰インスリンの弊害を考慮すると、
インスリンは血糖コントロールができている限り少なければ少ないほど、
身体には好ましいことがわかります。

別の言い方をすれば、農耕開始後、精製炭水化物開始後、
特に第二次大戦後に世界の食糧事情が良くなってからの糖質の頻回・過剰摂取が、
インスリンの頻回・過剰分泌を招き、
がん発症リスクの元凶となった構造が見えてきます。

スーパー糖質制限食を実践すれば、
インスリンの分泌は必要最小限で済むようになり、
がん発症予防が期待できます。

ブログ読者の皆さんも、スーパー糖質制限食実践で、
必要最低限のインスリンで血糖コントロール良好を維持して、
健康ライフを送ってくださいね。

スーパー糖質制限食なら、血糖上昇が少なくて、インスリン分泌が少ないので、
理論的に、がん発症予防が期待できます。


糖質制限食とヒト発癌に関する考察

A)「スーパー糖質制限食で発癌のリスク上昇というエビデンスはない。」
B)「スーパー糖質制限食で発癌のリスク減少というエビデンスもない。」
C)「糖質摂取比率12%の集団と通常食の集団における癌の発生を、
長期間経過観察した臨床研究は、存在しない。」


1)スーパー糖質制限食で、明確な発癌リスクである高血糖と高インスリン血症は、
一日を通して確実に改善する。
2)スーパー糖質制限食で、発癌リスクを減らすHDL-Cが増加する。
3)スーパー糖質制限食を長期間続けて将来発癌リスクが上昇するとしたら1)2)の利点を帳消しにしてさらにそれを上回る何らかの発癌リスクがあると仮定するしかない。  →そのようなリスクは知られてない。


4) 1)2)3)を考慮すれば、あくまでも仮説であるが、糖質制限食により、西欧型癌の予防効果が期待できる。

江部康二
『低炭水化物の食事は寿命を縮める可能性あり』という論文への反論。
こんにちは。

たかみさん、じょんさん、から

ランセットに掲載された
『低炭水化物の食事は寿命を縮める可能性あり』という論文(☆)
についてコメント・質問を頂きました。

2018年8月20日(月の)ヤフーニュースにも上記論文の記事が
掲載されました。

以下ヤフーニュースからの抜粋

『・・・米国に住む1万5400人に、消費した食べ物と飲み物を、
サイズも合わせて尋ねた質問票の回答を分析した。
質問票から、研究者は被験者の摂取カロリーにおける
炭水化物、脂肪、タンパク質の割合を推計した。
被験者が提供したデータ25年分の平均から、
摂取エネルギーのうち50%から55%を炭水化物から得ている人は、
低炭水化物や高炭水化物の食事をとったグループよりも、
死亡リスクがわずかながら低いことを発見した。・・・』


このコホート研究論文を読むと、要するに、
著者は、炭水化物摂取比率50~55%のグループが総死亡率が一番低くて
それより、低炭水化物でも高炭水化物でも、総死亡率が上昇していて、
いわゆる『U字型カーブ』を描くという結論です。

私も反論するため、未熟な英語力で昨日から四苦八苦していたのですが、
清水泰行先生のブログ「ドクターしみずのひとりごと」
の2018/8/21の記事 http://promea2014.com/blog/?p=5383

で、きっちり論破してありました。
清水先生、ありがとうございます。
とても助かります。

読者の皆さんも
詳しくは、「ドクターしみずのひとりごと」を見て頂きたいと思います。

表1 アテローム動脈硬化症リスクにおける集団特性
   炭水化物からのエネルギーの中央値%
Q1  炭水化物摂取比率37% 3086名
Q2 炭水化物摂取比率44% 3086名
Q3 炭水化物摂取比率49% 3085名
Q4 炭水化物摂取比率53% 3086名
Q5 炭水化物摂取比率61% 3085名


Q1~Q5の5グループにわけての研究ですが
以下問題点を列挙してみます。


一番低炭水化物群のQ1をみてみると
男性が非常に多く、肥満が一番多く、糖尿病も一番多く、
さらに喫煙率も一番多い。
そして身体活動は一番少ない。
これでは、Q1グループは最初から五重のハンディがあるようなもので、
総死亡率が高いのは当たり前と言える。

②Q1~Q5の集団、人数は均一(3085-3086人)であるが、
男女比がばらばらであり、とても均一な集団の比較とは言えない。
このような不均一な集団を比較して、「炭水化物摂取比率と総死亡率」を検討しても
無意味。



調査結果は因果関係というより観察による関係性を示しており、
被験者が食べたものは自己申告のデータに基づいており、正確でない可能性もある。


被験者の食事は調査開始時とそれから6年後に計測されただけで、
食習慣はその後の19年間で変わった可能性があると、著者も認めている。


被験者の摂取カロリーは、Q1~Q5まで、皆、約1600kcal/日であり、
一般的な米国人の摂取カロリーと比し、いかにも少なすぎる。
摂取したカロリーを過小申告している可能性が極めて高い。
日本人でさえも、1600kcal/日は少なめであり、米国人男性なら約3000kcal/日はありそうである。
ちなみに2000年で米国男性は2618kcal、女性は1877kcal/日である。
つまり、調査そのもがいいかげんで、信用できない。




結論です。
A) 上記①②③④⑤より、この論文は信頼度が低いと言えます。

B) 糖質セイゲニストは糖質摂取比率12%と、37%のQ1グループとは乖離して低いので、本研究とは無関係であり、かつ
 「肥満はなく、糖尿病が仮にあってもコントロール良好で、喫煙率も少ない」ので
  この点でもQ1グループとは異なります。 

 


(☆)Dietary carbohydrate intake and mortality: a prospective cohort study and meta-analysis
Open AccessPublished:August 16, 2018DOI:https://doi.org/10.1016/S2468-2667(18)30135-X
https://www.thelancet.com/journals/lanpub/article/PIIS2468-2667(18)30135-X/fulltext



江部康二
インスリンの功罪。2018年8月。
1)
基礎分泌インスリンは、ヒトの生命維持に必要不可欠。

2)
スーパー糖質制限食でも、基礎分泌の2~3倍レベルのインスリンは追加分泌される。

3)
インスリン注射で、1型糖尿病患者の命が助かるようになり、近年、1型糖尿病患者の平均寿命が延びた。


4)
過剰なインスリンは活性酸素を発生させ、酸化ストレスとなり、がん、老化、動脈硬化、糖尿病合併症、アルツハイマー病などのリスクとなる。



こんにちは。

今回はインスリンの功罪について考察してみます。

インスリンには、24時間継続して少量出続けている基礎分泌と、
糖質を摂取したときに大量に出る追加分泌の2種類があります。

タンパク質摂取でも少量のインスリンが追加分泌されますが、
脂質摂取では、インスリンは追加分泌されません。
<糖質+蛋白質>だと、一番多くのインスリンが追加分泌されます。

これでまず解るのは、食物を摂取していないときでも、
人体の代謝には、少量のインスリンが必須ということです。

このインスリンの基礎分泌がなくなったら、人体の代謝全体が崩壊していきます。
つまり、基礎分泌のインスリンがないと、全身の高度な代謝失調が生じ、生命の危険があります。
実際1921年インスリンが発見され、1922年から臨床応用されるまでは、
1型糖尿病で内因性インスリンがゼロの場合は平均余命は、僅か半年でした。

例えば「運動をしたらインスリン非依存的に血糖値がさがる」といっても、
インスリン基礎分泌が確保されているのが前提のお話です。
もし、基礎インスリンが不足している状態で運動すれば、
運動で血糖値はかえって上昇します。

また、肝臓で行っている糖新生も、基礎インスリンが分泌されていなければ制御不能となり、
空腹時血糖値が300mg/dl~400mg/dl、或いはこれ以上にもなります。

また、糖質を食べて血糖値が上昇したとき、
追加分泌のインスリンがでなければ、高血糖が持続します。
高血糖の持続は糖毒といわれ、膵臓のβ細胞を傷害し、インスリン抵抗性を悪化させます。

さてブドウ糖が、細胞膜を通過するためには、特別な膜輸送タンパク質が必要です。
それが糖輸送体(GLUT)であり、現在GLUT1~GLUT14まで確認されています。
GLUT1は赤血球・脳・網膜などの糖輸送体で常に細胞の表面にあり、
血流さえあれば即血糖を取り込めます。

これに対して筋肉細胞と脂肪細胞に特異的なのがGLUT4で、
基礎分泌のインスリンレベルだと、通常は細胞内部に沈んでいます。
GLUT1~GLUT14の中で、インスリンに依存しているのはGLUT4だけで特殊です。
筋肉細胞と脂肪細胞にあるGLUT-4は、
インスリン追加分泌がないと細胞内に沈んでいるのでブドウ糖を取り込めません。
インスリンが追加分泌されるとGLUT-4は細胞表面に移動して血糖を取り込むのです。

このようにインスリンは、生命の維持に必須の重要なホルモンであることが確認できました。

また近年、1型糖尿病患者の寿命は延びています。
以下、糖尿病ネットワークから一部抜粋。
http://www.dm-net.co.jp/calendar/2016/024725.php
1975年に米国で行われた調査では1型糖尿病患者の寿命は、
健康人に比べて27年短いとされていました。

スコットランドのダンディー大学が2万4,691人の1型糖尿病患者を対象に行った調査では、
20代前半の糖尿病患者の予想される平均余命は、
健康な人に比べ男性で11.1年、女性で12.9年短いという結果になりました(2015年1月報告)。


このようにインスリンの使用法や種類が改善されたことで、
1型糖尿病患者の寿命はかなり改善されてきています。
インスリン注射が、おおいに役に立っているわけです。


一方で過剰なインスリンの害にはエビデンスがあります。
たとえ基準値内でも、インスリンの血中濃度が高いほど、
アルツハイマー病、がん、肥満、高血圧などのリスクとなります。
これは内部で産生したインスリンでも外部から注射したインスリンでも同じことです。

また、高インスリン血症は活性酸素を発生させ、酸化ストレスを増加させます。
酸化ストレスは、老化・癌・動脈硬化・その他多くの疾患の元凶とされていて、
パーキンソン病、狭心症、心筋梗塞、アルツハイマー病などにも関与しています。
つまり、過剰なインスリンは『百害あって一利なし』ということです。


ロッテルダム研究によれば、
インスリン使用中の糖尿人ではアルツハイマー病の相対危険度は4.3倍です。

Rotterdam研究(Neurology1999:53:1937-1942)
「高齢者糖尿病における、脳血管性痴呆(VD)の相対危険度は2.0倍。
アルツハイマー型痴呆(AD)の相対危険度は1.9倍。
インスリン使用者の相対危険度は4.3倍」



インスリン注射をしている糖尿人は、メトグルコで治療している糖尿人に比べて
ガンのリスクが1.9倍というカナダの研究もあります。

2005年の第65回米国糖尿病学会、
カナダのSamantha博士等が、10309名の糖尿病患者の研究成果を報告、
その後論文化。コホート研究。
 「メトフォルミン(インスリン分泌を促進させない薬)を使用しているグループに比べて、
インスリンを注射しているグループは、癌死亡率が1.9倍高まる。
SU剤(インスリン分泌促進剤)を内服しているグループは癌死亡率が1.3倍高まる。」 
Diabetes Care February 2006 vol. 29 no. 2 254-258


このようにインスリンの弊害を見てみると、
インスリンは血糖コントロールができている限り少なければ少ないほど、
身体には好ましいことがわかります。

別の言い方をすれば、農耕開始後、精製炭水化物開始後、
特に第二次大戦後に世界の食糧事情が良くなってからの
糖質の頻回・過剰摂取が、インスリンの頻回・過剰分泌を招き、
様々な生活習慣病の元凶
となった構造が見えてきます。

スーパー糖質制限食を実践すれば、
血糖コントロール・体重コントロールは勿論のこと
インスリンの分泌が必要最小限で済むようになり、
様々な生活習慣病の予防・改善が期待できます。

ブログ読者の皆さんも、スーパー糖質制限食実践で、
必要最低限のインスリンで血糖こントロールを維持して、健康ライフを送ってくださいね。

インスリンは糖質代謝の調整が主作用ですが、
それ以外にも下記のごとくいろいろな働きがあります。


☆☆☆インスリンの作用

インスリンは、グリコーゲン合成・タンパク質合成・脂肪合成など、
栄養素の同化を促進し、筋肉、脂肪組織、肝臓に取り込む。
インスリンが作用するのは、主として、筋肉(骨格筋、心筋)、脂肪組織、肝臓である。

A)糖質代謝
*ブドウ糖の筋肉細胞・脂肪細胞内への取り込みを促進させる。
*グリコーゲン合成を促進させる。
*グリコーゲン分解を抑制する。
*肝臓の糖新生を抑制し、ブドウ糖の血中放出を抑制する。

B)タンパク質代謝
*骨格筋に作用してタンパク質合成を促進させる。
*骨格筋に作用してタンパク質の異化を抑制する。

C)脂質代謝
*脂肪の合成を促進する。
*脂肪の分解を抑制する。



江部康二
『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室』 in 京都 開催
こんにちは。

2018年9月17日(月・祝)、京都にて、日本糖質制限医療推進協会主催の
『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室』を開催します。

メイン講師は、「パティスリー ロア・レギューム」 (埼玉県朝霞市)の
小寺幹成オーナーパティシエです。

小寺パティシエは、2016年11月に文化出版局から、
著書「おいしく作れる低糖質スイーツ」
http://books.bunka.ac.jp/np/isbn/9784579212866/
を出版され、ご自身がこれまでに開発された低糖質スイーツのレシピを
惜しみなく披露しておられます。
私は帯の推薦文を書きました。

今回のテーマは、「おいしい低糖質シュークリーム」だそうです。

私も以前、ロア・レギュームさんの低糖質シュークリームを食べる機会があり、
とても美味しかったです (*^^)v

定員は24名様、先着順です。 皆さん奮ってご参加くださいね^^v

定員まであと3~4名です。
お早めにお申し込み頂ければ幸いです。

江部康二


以下、事務局からのお知らせです。

*********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。

本日は、9/17(月・祝)低糖質スイーツ教室(京都)の開催をご案内申し上げます。

今回のテーマは、8/20(月)の東京教室と同じ、 「おいしい低糖質シュークリーム」です。

講師の小寺パティシエが試行錯誤の末に完成させた、低糖質でもふんわりのシュー皮と濃厚なカスタードクリームが楽しめる「低糖質シュークリーム」です。

シュークリームは洋菓子の中でも人気が高く、洋菓子店ではもちろん、コンビニ、スーパーのデザートコーナーにも必ずと言ってよいほど置かれているスイーツです。

シュークリームを手作りするのは難しいとも言われますが、ご自宅でも作っていただけるよう、小寺パティシエに一つ一つの工程を丁寧に解説・レッスンいただきます。

失敗しないシュー皮の作り方、さらに低糖質でも美味しいカスタードクリームの作り方を学んで、手作りしてみませんか?

関西にお住まいの方をはじめ、皆さまのご参加をお待ちしております。

◇スイーツ教室情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

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(一社)日本糖質制限医療推進協会主催

『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室(東京)』

第7回 「おいしい低糖質シュークリーム」

◆日時: 2018年9月17日(月・祝) 13:00~16:00頃 ※開場・受付は12:45~

◆会場: あじわい館(京の食文化ミュージアム)調理実習室

〒600-8813 京都市下京区中堂寺南町130番地 京都青果センタービル3階
http://www.kyo-ajiwaikan.com/access

♪講師:

・小寺幹成 「パティスリー ロア・レギューム」オーナーパティシエ

・佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者

◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円

◆定員・対象: 24名様 ・一般(18歳以上)

◆当日の流れ:

レシピ説明・デモンストレーション→ 実習 → 試食(復習・歓談) → 片付け後、解散

◆ご持参いただくもの:

エプロン、三角巾、ふきん(タオル)2枚(台ふき用・食器ふき用)、筆記用具

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込みください。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝えください。

■お申し込み方法:

※当教室は、一般の方にご自宅で作っていただくことを趣旨とした教室です。
製菓や料理のお仕事をしておられる方、食品会社で企画・開発をしておられる方など、
業界の方の場合は、その旨をお書き添えの上、お申し込みください。

★賛助会員の方: 事務局へメールにてお申し込み下さい。

​​★賛助会員入会+教室参加をご希望の方:

​1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会等出席のお問い合わせ」を選択いただき、
「通信」欄に「9/17京都スイーツ教室、参加希望」とご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

​★一般(会員以外の方)で、教室参加ご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/cooking


◆その他

・予約制です。当日参加はできません。

・開場・受付は、レッスン開始時間の15分前からです。

・お申し込み後、キャンセルされる場合は、9月13日(木)までにご連絡ください。
9月14日(金)以降のキャンセルは、参加費の半額をキャンセル料金としていただきますので、予めご了承ください。

・実習室で作ったもの以外の飲食はできません。ご自宅で作ったお料理やお菓子などの持ち込みはできませんのでご注意ください。

・皆さまで実習と試食を行っていただきますので、香水などのフレグランスはお控えください。

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NHKカルチャー梅田教室・糖質制限食講座のご案内。
こんにちは。

NHKカルチャー梅田教室講座
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1108821.html
電話:06-6367-0880
糖質制限食のすすめ
~美味しく楽しく健康に~
講師:高雄病院理事長 江部 康二


のご案内です。

2017/12/10(日)
NHKカルチャー横浜ランドマーク教室での糖質制限食講座は、
盛況のうちに無事終了でした。
質疑応答もみっちりあって、充実した内容でした。
ブログ読者の皆さん、大勢のご参加ありがとうございました。

今回は2018/9/29(土) 13:30~15:00 
NHKカルチャー梅田教室・糖質制限講座のご案内です。
NHKカルチャーでは久しぶりの講座です。
糖質制限食の最新の知識や情報をわかりやすく楽しくお話します。
70分間の講演と20分間の質疑応答となります。
大阪、神戸、関西方面の方々、是非ご参加いただけば幸いです。

お陰様で、糖質制限食は順調に普及してきています。

2005年に私が「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)
を日本初の糖質制限食の本として刊行したころとは、大きな違いがあります。

なんと言っても、2013年10月に米国糖尿病学会が5年ぶりに改訂した
「栄養療法に関する声明」のなかで、
地中海食やベジタリアン食などどともに「糖質制限食」を正式に容認したことが、
大きな追い風となりました。

この1~3年、糖質制限食の展開において大きな発展があり
いい意味のサプライズもありました。

2016年7月のNHKクローズアップ現代の試算によれば、
糖質制限市場は、3184億円とのことです。
医学界より、企業のほうが糖質制限食をビジネスチャンスと捉えて
行動が迅速なようです。
くら寿司やガストなども糖質制限メニューを投入で、なかなかのものです。

一方、医学界においても、嬉しいサプライズです。
2017年2月7日(火)午後から、生まれて初めて東京大学医学部に行ってきました。
教授室で、渡邊昌先生、門脇孝先生、江部康二の3人で鼎談を行いました。
二人で話し合うのが対談で、三人で話し合うのが鼎談です。
渡邊昌先生は、医学雑誌「医と食」の編集長です。
門脇孝先生は、
一般社団法人 日本糖尿病学会 理事長
であり、
東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科教授
です。

日本糖尿病学会のトップとじっくり話し合うことができて、
とても有意義な90分間でした。

2017年8月には、
「炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇」
という結論のランセット(Lancet)論文が発表され、
糖質制限食にとって大きな追い風となりました。
Lancet誌オンライン版2017年8月29日号掲載
https://doi.org/10.1016/S0140-6736(17)32252-3


糖質制限食の発展、まさに、今昔の感ありですね。


江部康二


☆☆☆
以下はNHKカルチャー梅田教室のサイトから抜粋です。

NHKカルチャー梅田教室
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1108821.html
電話:06-6367-0880

糖質制限食のすすめ
~美味しく楽しく健康に~

講師 高雄病院理事長 江部 康二

家庭でできる糖質制限食についてわかりやすくご説明します。

糖尿病・メタボ・生活習慣病でお悩みの方、ダイエットが続かない方に向け、糖質制限の正しい知識と効果を説明します。
多くの研究論文により、糖尿病、肥満などに対する糖質制限食の画期的な治療効果が証明されています。
最近、糖質制限食に対する根拠のない批判記事が、時にメディアへ掲載されることがありますが、
そのたびに私は自分のブログ『ドクター江部の糖尿病徒然日記』でしっかり反論しています。
本講座では、糖質制限食の有効性と安全性、カロリー制限食と糖質制限食の比較、注意点等をお話しします。

日程
2018/9/29(土) 13:30~15:00 

お申し込み
①下記サイトからお申し込みが可能です。
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1108821.html

電話:06-6367-0880
電話でもお申し込み可能です。

受講料
会員:¥3240-
一般:¥3780-
マンガでわかる! 食事で改善 親が怒らなくても 自分で勉強する子に 刊行
こんにちは。

三島塾の三島学塾長が
最新刊の本を刊行されました。

マンガでわかる! 食事で改善 親が怒らなくても 自分で勉強する子に
― 糖質制限とアドラー心理学で子どもがのびる (主婦の友生活シリーズ) ムック – 2018/9/11
三島 学 (著), 江部 康二 (監修), いぢちひろゆき (イラスト)

https://www.amazon.co.jp/dp/4074344904/


とても、わかりやすく面白く、楽しい本です。
アマゾンで先行予約を受付中です。
ブログ読者の皆さん、是非、ご一読頂ければ幸いです。


内容紹介
勉強しない、落ち着きがないなど、これは子どものせいではありません!
食事の見直しと、アドラー心理学で、必ず変わります!

●集中力がない、勉強がきらい、勉強ができない、わからない、やる気がない、
子どもの困ったは、実は親が原因です!

●まずは、子どもの食事を見直しましょう!
子どもは体の成長、学習、部活などなど、たくさんの栄養が必要です。
お子さんの栄養は足りていますか?

★本書では、食事と学習・生活指導で、
子どもがぐんぐんのびる個人塾の 三島塾メソッドを、
全国どこにいても、実践できるように、ていねいにわかりやすく解説しました。

特長1
マンガでわかる! 子育ての困った事例の原因と対策が、楽しく読める

特長2
事例別 とっておきの解決料理レシピと、栄養アドバイス、アドラー先生の子育てのことばがヒントに。

特長3
忙しい人でも作れる おいしい 子どもがやる気になる 糖質制限時短カンタンレシピ

特長4
家庭でやり直すときのおすすめ教材ガイドつき


☆☆☆
以下は、本書に私が書いた
はじめに
です。
参考にして頂ければ幸いです。

本書を、とても、わかりやすく面白く、楽しく読みました。
読後の第一感ですが「青は藍より出でて藍より青し」ということわざが脳裏に浮かんできました。
この本の内容は文字通り糖質制限食とアドラー心理学のオンパレードなのですが、
いずれも私が三島さんにお伝えしたものであり、上から目線で申し訳ないのですが、
いわば私が師匠のようなものと自負しておりました。
しかしながら、「子供の糖質制限」ではすでに三島さんが日本の第一人者のようなもので、
その経験値はもはや私のおよぶところではありません。
とくに三島塾の塾生達に糖質制限食を毎日提供され、
その結果、眠気や多動がなくなり、集中力が高まり、偏差値がメキメキ上昇して、
志望通りの学校へ進学できる子供達がほとんどとなっていったことは、驚嘆に値します。
ご自身の糖尿病を糖質制限食で克服され、健康度も集中力も抜群に高まっていき、
それを見ていた塾生達が、「先生と同じ食事を食べたい」と言い出したのがきっかけだったと思います。
そのメニューの豊富さは、もともと料理に興味があり実際三島家の料理当番であったこともおおいに幸いしたのでしょう。
まさに「全ての感情や行動はある目的を達成するために生み出される」というアドラー的な目的論そのものであり、
「問題解決」と「目標達成」にしっかり成功しておられます。
そして個性の強い塾生達を、その家族構成も含めて個別に一人一人、
アドラー心理学を応用して指導され、心の健康度もどんどん高めていく手腕には恐れ入りました。
私は医師であり、アドラー心理学に関しては一日の長があるかなと勝手に思っていましたが、
何の何の、こちらもまさに出藍の誉れで、私のはるか先の境地に達しておられました。
師匠というのもおこがましいのですが、弟子の成長に目を見張る今日この頃です。


江部康二
果糖は ブドウ糖の約100倍、AGEsを生じやすい。
おはようございます。

果物はヘルシーなイメージがありますが、はたしてそうでしょうか?
果物に含まれる糖質は、果糖・ブドウ糖・ショ糖などです。
果物と果糖について、その安全性を検討してみます。

果糖(フルクトース)とブドウ糖(グルコース)は単糖類です。
<ショ糖=ブドウ糖+果糖>です。
ショ糖(砂糖の主成分)も人体に吸収されるときは、
ブドウ糖と果糖に分解されて吸収されます。

なんとなく、果糖もブドウ糖も似たようなものと思いがちですが、
実は、化学的にも栄養学的にもフルクトースはグルコースと極めて異なる物質です。
ブドウ糖は体内に吸収されたあとの代謝は、ほぼ解明されています。
一方果糖は、生体内に入ってからの動態の詳細はほとんど判明していません。
唯一、果糖がAGEsを極めて生じやすいことだけは確定しています。。

帝京大学医学部の山内俊一教授は、
「血液中の糖は、エネルギーとして使われる一方、
体のたんぱく質と結びついてAGEs(終末糖化産物)を作り出し、
毛細血管を傷つけるなど“毒性”を持つ。
果糖は体内のたんぱく質と結びつく力が理論上、
ブドウ糖の約100倍であることが分かってきた」

と述べておられます。
日経ヘルス 2013年10月31日
https://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20131023/164861/


果糖が脂肪合成を誘導しやすい糖質であることは、以前から知られています。
ヒトにおいて、高果糖食が肝臓での脂肪合成を促進し、
血中の中性脂肪濃度を上昇させ、
インスリン抵抗性を生じることが報告されています。

果物中の果糖は、GLUT5によって吸収されますが、
果糖のGIは20と低く、血糖値はほとんど上昇させません。
血糖にはほとんど変わらずに肝臓まで運ばれ、ブドウ糖代謝系に入ります。
このとき果糖は、ブドウ糖より急速に代謝されるという特徴があります。
果糖は、ブドウ糖よりも約100倍AGEsを生成しやすいので、
急速に代謝する必要があるのかと思われます。
つまり、毒消しのようなものですね。

果糖は、肝臓での脂肪合成酵素群の発現を促進させる作用も持っており、
急速に代謝されることと合わせて、とても中性脂肪に変わり易いのです。
このように、果糖は中性脂肪をためやすく肥満しやすい性質をもっているし、
AGEsを生じやすいので、現代では果物は、要注意食材といえます。

特に品種改良により糖度が高くて、大きくなった果物は危険です。

また、フルクトースコーンシロップが砂糖よりもコストが安価なので
米国で大量に使用されるようになりました。
例えばコーラなど清涼飲料水の原材料の一つとして
「果糖ブドウ糖液糖」がよく使用されます。
果糖ブドウ糖液糖のフルクトースコーンシロップの含有率は50%~90%です。
当然、フルクトースコーンシロップも
ブドウ糖の100倍くらいAGEsを生成しやすく危険な食材です。


果糖のほうがが多いと「果糖ブドウ糖液糖」、
ぶどう糖のほうがが多いと「ブドウ糖果糖液糖」です。
「果糖ブドウ糖液糖」は果糖が多いので、血糖値はやや上昇させにくいですが、
AGEsを生じやすく、肥満しやすいという特徴があります。
「ブドウ糖果糖液糖」は、当然血糖値を急速に上昇させやすいです。
いずれにせよ、『こんなもの要らない』食材です。

結論です。
①現代の果物は、血糖値を大きく上昇させるので、糖質制限NG食品です。
②果糖は、血糖値を上げないので糖質制限的にはOKですが、
  AGEsを生じ肥満の元凶なので、そもそもNG食材です。


江部康二

auスマートパスで、初の糖質制限アプリのご紹介です。
こんにちは。

auスマートパスで、初の糖質制限アプリのご紹介です。
私が監修したアプリです。
運営は、「株式会社ルクレ」です。
糖質セイゲニストにとって、いろいろと役立つアプリです。
是非、お試し頂ければ幸いです。

プレスリリース 
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000001288.html   
スマホ (auスマートパスユーザー用 )  
http://ausp.dr-ebe-toushitsuseigen.jp     

“糖質制限の第一人者”江部康二医師の完全監修サービス
「ドクター江部の糖質制限」提供開始!
~生活習慣病予防・ダイエットを成功に導く、必読の最新情報を毎日更新~



内容などに関するお問い合わせについては、
support@dr-ebe-toushitsuseigen.jp
こちらのアドレスへお願い申し上げます。


どのようなお問い合わせでも、対応して頂けるそうです。



以下は
auスマートパスの糖質制限アプリ『ドクター江部コラム』の第一回です。
コラムは毎月1回、掲載しています。


☆☆☆
<コラム1>2018年4月 
auスマートパスユーザーの皆さん、はじめまして。

auスマートパスで、初の糖質制限アプリのご紹介です。
この 糖質制限アプリ 、日本全国の糖質制限食実践者の皆さんに、
少しでもお役に立てば嬉しいです。
糖質制限食という言葉はすっかり日本社会に定着してきましたが、
日本では、1999年から京都の高雄病院で糖尿病治療食として開始したのが最初です。
「血糖値に直接影響を与えるのは糖質だけで、タンパク質・脂質は与えない」
という生理学的事実を臨床に応用した食事療法です。
2018年4月現在まで、高雄病院では糖尿病患者さんを中心に約1300人以上
に糖質制限食による入院治療を行い、画期的な成果をあげてきました。
入院して「従来の糖尿病食(高糖質食)」と「糖質制限食」を食べて頂き、
血糖の日内変動変化、或いはCGMを比較することで、
患者さんに、「糖質だけが血糖を上げる」ということを、実際に体験して貰うと、
糖質制限食に対するモチベーションが上がります。
これらの経験を踏まえ2005年には私が本邦初の一般向けの本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」を出版し、
日本社会に糖質制限食が認識され始めるきっかけとなりました。
最近では、ダイエットの主流としても確固たる地位を築いています。
糖質制限食の社会への浸透による市場規模は拡大の一途を辿っています。
調査会社の富士経済の調べでは、
2016年の同市場の規模は前年比7.7%増の3431億円の見込みとのことでした。
コンビニやファミレスにも、普通に糖質制限OKな食材やメニューがある、
糖質制限食実践者にとって、とても幸せな時代となりました。




コンテンツ

以下のようなコンテンツが、糖質制限関連の様々な情報として
豊富に載っています。
毎日コンテンツは更新されていて、飽きませんし、辞書代わりにも使えます。

食物繊維は食後血糖値上昇も招かないうえに、有益な機能性がある

「炭水化物= 糖質+食物繊維」であり、糖質制限では食物繊維を制限しません。
食物繊維はほとんどカロリーにならず、
食後血糖値上昇も招かないうえに、有益な機能性があるからです。

食物繊維には水に溶けやすい水溶性と溶けにくい不溶性があり、
それぞれ体内での働きが異なります。

腸内環境を整え、便秘を防ぐ働きがあります
水に溶ける水溶性の食物繊維には、フコイダン、ペクチン、ムチン、アガロースなどがあります。
これらは、オクラ、キノコ、海藻、コンニャク、納豆、アボカドなどに含まれます。いずれも糖質制限的にはOKな食材。
水溶性の食物繊維は、腸内のビフィズス菌などの 善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える働きが期待されます。

水に溶けない不溶性の食物繊維には、セルロース、リグニン、キチン、キトサンなどがあります。
おから、エリンギやエノキダケやブナシメジなどのキノコ類、モロヘイヤやパセリ、アーモンド、甲殻類などに含まれています。
不溶性の食物繊維は便のかさを増やして、大腸を内側から物理的に刺激して便秘を防ぐ働きがあります。

普通食で主食にしている精白米や食パンは水溶性も不溶性も食物繊維がごく少量しか含まれていません。
糖質制限食では、野菜、キノコ類、海藻類などから、水溶性と不溶性の食物繊維をバランス良く摂ってください。




江部康二
縄文人と虫歯。
こんにちは。
昨日のブログ記事は
ホモ・サピエンスとネアンデルタール人のお話でした。

今日は日本人のご先祖に思いを馳せて、
縄文人と虫歯のお話です。

古人骨の調査において縄文人の虫歯率は8.2%でした。
30%を超える現代日本人や、
農耕が始まった弥生時代の16.2〜19.7%よりは低いです。

しかし、伝統的食生活の頃のイヌイットや、
7600〜3000年前のアメリカ先住民が3%未満であるのに比べると、
縄文人の虫歯の多さは際だっています。

人類史と虫歯の関係がとても興味深かったので、
「古病理学辞典」(藤田尚編、同成社)を読んでみました。
151ページの表1に古人骨における虫歯率の比較が載っていましたので、
以下一部を抜粋してみました。

縄文人:12000~2300年前 狩猟採集 虫歯率8.2%
弥生人(土井ヶ浜):2000年前 農耕 虫歯率19.7%
弥生人(三津):2000年前 農耕 虫歯率16.2%
現代日本人:1993年 虫歯率31.3%
アメリカ先住民:7600年前 狩猟採集 虫歯率0.4%
アメリカ先住民:3000年前 狩猟採集 虫歯率2.4%
オーストラリア先住民:近代 狩猟採集 虫歯率4.6%
イヌイット(グリーンランド):近代 狩猟採集 虫歯率2.2%
イヌイット(アラスカ):近代 狩猟採集 虫歯率1.9%

 ちなみに、農耕を開始して穀物(糖質)を食べ始めて、
虫歯が倍以上に増加したのは日本だけではありません。
世界中で確認されています。
虫歯菌の代表として知られているのは
ストレプトコッカスミュータンス菌とラクトバチラス菌ですが、
いずれもその餌は糖質なので、さもありなんです。

 縄文人は、「採集」「漁労」「狩猟」の三つの生業で食べ物を手に入れていました。
縄文時代というと、狩りで得た肉を主に食べていたというイメージが強いのですが、
実際には植物採集の割合が高かったと考えられています。
特にクリ、クルミ、トチ、ドングリ類などの木の実は主食といえるほど食べていました。
これらには糖質が一定量含まれていますので、
昔のアメリカ先住民やイヌイットよりも、虫歯率が高かったのだと考えられます。

 日本の旧石器時代は、ナウマンゾウ、オオツノジカ、マンモス……
といった動物を狩る狩猟が主な生業でした。
これらには糖質はほとんどなく、
この時代の日本人は、虫歯率はほぼゼロだったとされています。

ちなみに日本の旧石器時代は、
最終氷期(ウルム氷期:約7万年前~約1万6千年前)と呼ばれるかなり寒かった時期で、
針葉樹林に覆われた地域が多く、
そこでは食料となる植物資源は極めて乏しかったのです。

 暖かくなった縄文時代でも、北海道の住民には虫歯が少なく2.4%くらいでした。
これも当時の北海道の環境(青森以南に比べて寒冷)や食生活が関係していると考えられます。
北海道の縄文人は「漁労」「狩猟」の二つが主な生業で、
クリやドングリなどの「採集」がなくて、
鹿やイノシシなどの動物、魚や海獣類を好んで食べていたようです。
このため糖質摂取が少なく、虫歯率も低かったのでしょう。

 日本において、つまようじを用いた歯の掃除の習慣が民衆に広まり、
需要が拡大したのは江戸時代以降と言われています。
「ようじ」というと、たちどころに私の脳裏に浮かぶのは、
『木枯らし紋次郎』ですね。
舞台は幕末の天保年間。
上州新田郡三日月村の貧しい農家に生まれた紋次郎・・・
長い楊枝を咥えて、着古して薄汚れた道中合羽を羽織り、
『あっしには関わりのねえことでござんす。』という決め台詞を吐く・・・

主演の中村敦夫さん、かっこよかったです。
1972年の元日に放送開始だそうで、いやはや古くてすみません。

現在の歯ブラシによる歯磨きは明治以降です。
旧石器時代人は、きっと、
現在のような歯磨きはしていません。 (^^)       
ということは、歯磨きをしなくても、
糖質さえ取らなければ虫歯の発生率はなかったということになります。
げに、糖質恐るべしですね。

江部康二
現生人類は何を食べていたのか?
こんばんは。
相変わらず暑い日々が続きますが、
現代はどうやら氷河時代らしいです。

ウィキペディアによれば https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B7%E6%B2%B3%E6%99%82%E4%BB%A3

氷河学的には、地球の歴史の中で、
地球上に大陸並みの大きさの氷床が存在している時代を氷河時代というそうです。
この意味において、現在は、広大な氷床が南極大陸とグリーンランドにあるため、
氷河時代ということになります。

氷河時代においては、氷期と間氷期を繰り返します。
実は現在は、氷河期の中の間氷期のようです。

最後の氷期であるウルム氷期が、始まったのが70000年前で
終了したのが16000年前です。

ウルム氷期の間は、現在のベーリング海峡は、ベリンギア陸橋ある
いはベリンギア大陸と呼ばれ、シベリアとアラスカは陸続きでした。

ウルム氷期のころは、日本海もかなり海位が下がって、陸が多かったと思います。
氷期には海位が約160m下がるとされ、
対馬海峡、関門海峡、津軽海峡、宗谷海峡、間宮海峡は全て陸続きで
陸橋状態になって大陸と繋がっていたと思われます。
約16000年前に氷期が終わって間氷期になり海位が160m上昇して
今の日本列島が形成されたわけです。

さて、
人類は700万年前、チンパンジーとわかれて進化、
アルディピテクス、アウストラロピテクス・アファレンシス(アファール猿人)、パラントロプス・・・
ホモ属(ヒト属):ジャワ原人、北京原人、ネアンデルタール人など
栄枯盛衰を繰り返し進化、唯一現世人類(ホモ・サピエンス)だけが現存です。

ホモ・サピエンス(現生人類)は、
ヨーロッパでネアンデルタール人としばらく共存します。

ネアンデルタール人は、ヨーロッパを中心に13万年前から3万年前
まで生存していましたが、氷期のロシアには適応できずに存在の痕跡がありません。

天然の優れた毛皮を持つネアンデルタール人も、
適応できなかった氷期のロシアに、現生人類存在の痕跡はあります。

ネアンデルタール人に無くて現世人類にだけあったのは、
「衣服、住居、火」ですが、これらの利点により、
氷期のロシアでも生存可能であったと考えられます。

ホモ・サピエンス(現生人類)は、
最後の氷期(7万年前~16000年前のウルム氷期)に
アフリカからユーラシア大陸へ移動したと考えられます。

ネアンデルタール人とホモ・サピエンス・サピエンスが直接戦った
ならば、短期間、例えば数百年以内レベルで決着がつくと考えるのが普通です。

しかし、現実にはこの二つの種の人類は、ヨーロッパで1~2万年共存したあと、
ネアンデルタール人が徐々に衰退して滅びていきます。

約3万年前に絶滅したネアンデルタール人のゲノム(全遺伝情報)を
骨の化石から解読したところ、
現生人類とわずかに混血していたと推定されるとの研究結果を、
ドイツのマックス・プランク進化人類学研究所や
米バイオ企業などの国際チームが
2010年5月7日付の米科学誌サイエンスに発表しています。

ネアンデルタール人は、脳の容量も現生人類より大きく膂力も優れています。
しかし、ネアンデルタール人は言語がなく、火が使えなかったと考えられます。
そしてネアンデルタール人は肉食が主食であったと考えられています。

共存していた二種の人類は、
当初は膂力に優れるネアンデルタール人が優勢であったと思われますが、
言語や文化の発達で組織的な狩りや道具の進歩により、
徐々に現生人類が獲物を先に取り尽くすようになり、
主食を奪われたネアンデルタール人は、衰退せざるを得なかったのでしょう。

このように歴史的に考察してみると、ホモ・サピエンスス(現生人類)は、
雑食ではありますが、ネアンデルタール人と同様に
肉を日常的に摂取していた可能性が高いと思います。
現生人類はネアンデルタール人が滅んでしまうくらい、しっかり肉を摂取していたということですね。


江部康二
夕食後就寝までの時間。糖質制限食。肥満。
【18/08/09 ギー
夕食後の就寝までの時間
毎日、お忙しいなかお疲れ様です。夕食後の就寝までの時間なんですが、
先生はどれくらいの時間を開けますか?
糖質制限食だと胃を通過する時間は短じかいのでしょうか?
食べてすぐはよくない気がしますが、
かといって仕事で遅くなり、食べてからまた、
しばらく起きているのはきついですし、
食べてすぐはやはり脂肪の蓄積につながるのでしょうか?
当然、糖質制限食が前提なのですが、お忙しいなか申し訳ありません。
お時間ありましたら、よろしくお願いいたします。】


こんにちは。
ギーさんから、夕食後就寝までの時間について
コメント・質問を頂きました。

まず、理想的には、やはり夕食を午後6~7時くらいまでに食べて
就寝まで5時間くらい空けたほうが、望ましいです。

A)スーパー糖質制限食の場合
スーパー糖質制限食を16年間実践中の私ですが、
夜診のあとなどの夕食となると、午後9時~10時くらいになります。
夕食が遅いと、翌朝の空腹時血糖値が、やや高めとなることが多いです。
一方、夕食が午後6時とか早い時間だと、
翌朝の空腹時血糖値が、やや低めとなることが多いです。

血糖値を直接上げるのは糖質だけです。
脂質は直接的にも間接的にも血糖値を上げません。
蛋白質は、肝臓や腎臓の糖新生を介して間接的に血糖値を上げることがあります。

蛋白質摂取で、インスリンとグルカゴンが両方分泌されませすが、
①<インスリン=グルカゴン> なら血糖値は上昇しません。
②<インスリン>グルカゴン> なら血糖値は下がります。
③<インスリン<グルカゴン> なら血糖値は上昇します。

正常人や軽い糖尿病の人は、①のパターンです。
②のパターンは、めったにありません。
③のパターンは、年期の入った糖尿病ではよく見られます。

糖新生による、血糖値の上昇は、数時間以上続くこともあるので
夜寝る前、午後11頃に蛋白質を摂取すると、
夜中の糖新生で、翌朝の血糖値が上昇する可能性があるのです。

ともあれ、スーパー糖質制限食ならインスリン(肥満ホルモン)の分泌は
最小限ですみますので肥満はしにくいです。


B)糖質あり食の場合
糖質を摂取すれば、食後血糖値は上昇し、インスリンは大量に分泌されます。
朝食や昼食なら、身体も活動して筋肉を使いブドウ糖を取り込むし、
脳も活動してブドウ糖を利用しますので血糖値は下がります。

しかし、夜遅い夕食で糖質を摂取すると、
食後血糖値は上昇し、インスリンは大量に分泌されますが
身体も活動しないし、脳も寝たら活動が減るので
ブドウ糖の利用がかなり減少します。

こうなると、血糖値があるていど高いままになるので、
インスリンが血糖値を中性脂肪に変えて脂肪組織に蓄えるシステムが
フル稼働します。
そして寝ている最中にどんどん脂肪が蓄えられるので肥満していくのです。


江部康二
『糖質制限食講演会 in 金沢』9月23日(日・祝)のお知らせ。
こんにちは。

『糖質制限食講演会 in 金沢』
2018年9月23日(日・祝)
のお知らせです。

◇第1部 「糖質制限 実践のコツとおさらい」
 講師: 橋本 眞由美 管理栄養士/(一財)高雄病院 栄養管理課 課長
◇第2部 「糖尿病・生活習慣病を予防、改善する糖質制限食とは」
 講師: 江部 康二 医師/(一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長


金沢市では初めての糖質制限食講演会です。
石川県、富山県、金沢市など近隣の方々、是非奮ってご参加のほど
よろしくお願い申し上げます。

江部康二



以下、事務局からのお知らせです。

***********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。

9月23日(日・祝)、金沢市内で一般の方向けの講演会を開催いたします。

第1部では、高雄病院の橋本眞由美 管理栄養士が、「糖質制限 実践のコツとおさらい」と題して、楽しく、正しく実践するための基本やポイント、注意点、栄養指導時によくある問題点と改善への道のりなど、事例も交えてお話しします。

第2部では、当会理事長の江部康二 医師が、「糖尿病・生活習慣病を予防、改善する糖質制限食とは」と題してお話しします。

1999年に高雄病院へ導入、2001年から本格的に指導に取り組み、2002年に自ら糖尿病であると気づいて以来、実践してきた「糖質制限食」について、 糖尿病やメタボなど生活習慣病の改善をはじめ、多くの良い効果をもたらす理由や仕組み、基礎理論などについて症例も交えて、解説いたします。

実践者の方は、復習や振り返りの機会として、未経験者、初心者の方は、正しい理解と実践のために、皆さま奮って参加いただけますと幸いです。

また、講演会終了後、金沢駅近くで交流会も開催いたします。

北陸にお住まいの方をはじめ、たくさんのご参加を心よりお待ちしております。

◇弊会イベント情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

///////////////////ご案内/////////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催

  『 糖質制限食講演会 in 金沢 』

◆日時:2018年9月23日(日・祝) 14:20~17:00頃 ※開場・受付は、14:00~

◆会場: 石川県文教会館 401・402会議室(大会議室)

〒920-0918 石川県金沢市尾山町10番5号
http://www.bunkyo.or.jp/basic/access.html

☆バスでのご来館:金沢駅より香林坊方面行のバスをご利用ください。「南町・尾山神社」下車、徒歩2分。

☆お車でのご来館:駐車スペースがございません。お車でのご来館の際は周辺の有料駐車場をご利用ください。
http://www.bunkyo.or.jp/basic/parking28.html

◆内容:

◇第1部 「糖質制限 実践のコツとおさらい」

 講師: 橋本 眞由美 管理栄養士/(一財)高雄病院 栄養管理課 課長

◇第2部 「糖尿病・生活習慣病を予防、改善する糖質制限食とは」

 講師: 江部 康二 医師/(一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長

*第1部は講演と質疑応答で50分、第2部は講演と質疑応答で90分ほどを予定しております。

◆受講費: 賛助会員 2,000円 / 一般(会員の方以外) 2,500円


◇◆◇ 金沢交流会 ◇◆◇

◆日時: 2018年9月23日(日・祝) 18:30~20:30頃

◆会場: 能登 車座

石川県金沢市本町2丁目4-30 ビル「ラン」2F
https://www.hotpepper.jp/strJ001145131/map/
金沢駅東口(兼六園口(鼓門側))から徒歩で約4分。

◆参加費: 賛助会員 5,500円 / 一般(会員以外の方) 6,200円

◆形式など: 着席/お食事+フリードリンク を予定しております。


【以下金沢講演会・交流会共通】

​■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込みください。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝えください。

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

■お申し込み方法:

★賛助会員の方:

事務局へ、メールにてお申し込み下さい。
※領収書の発行をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

★賛助会員入会をご希望の方:

1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

​2. お申し込みは下のフォームからお願いします。「入会ならびに講演会等出席のお問い合わせ」を選択いただき、「通信」欄に参加ご希望のイベント名(9/23 金沢講演会/交流会)をご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact


★一般(会員以外の方)で、講演会、交流会参加のみご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen


■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・講演会のキャンセルは9月21日(金)までに事務局へご連絡願います。それ以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。

・交流会のキャンセルは9月19日(水)までに事務局へご連絡願います。それ以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。
「糖尿病の正しい食事療法 ~糖質制限、脂質、人類と食」 in 東京 講演会
こんにちは。

2018年8月5日(日)、大阪市内で、
「正しく学んで健康に!糖質制限食と脂質の知識」
と題して、一般の方向けの講演会を開催しました。
お陰様で満員御礼となりました。
ブログ読者の皆さんにも、
多数ご参加頂きありがとうございました。m(_ _)mV

さて
2018年9月2日(日)、東京で、
「糖尿病の正しい食事療法 ~糖質制限、脂質、人類と食」
と題して、一般の方向けの講演会を開催します。

今回は、大櫛陽一先生と夏井睦先生をお招きして
私をいれて三人の講演会です。

大櫛先生は、
ケトン体・ケトン食・コレステロールについて
集中的にお話し頂きます。

夏井先生は、
「糖質制限が明かす初期人類の姿」というテーマでお話し頂きます。

久しぶりの大櫛先生と夏井先生との三者そろい踏みコラボ講演会なので
とても楽しみです。
私は、糖質制限食の基礎理論、最新情報、症例などをお話します。

東京、関東方面の
糖尿人やメタボ人など生活習慣病の方々、またそのご家族の皆様など
是非、ご参加頂ければ幸いです。

江部康二



以下、事務局からのお知らせです。

***********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。

9月2日(日)東京都内で、「糖尿病の正しい食事療法 ~糖質制限、脂質、人類と食」と題して、 一般の方向けの講演会を開催いたします。

講師は、東海大学名誉教授の大櫛陽一先生、「なついキズとやけどのクリニック」院長で当会顧問の 夏井睦先生、当会理事長の江部康二医師です。

第1部は、江部理事長が糖質制限食の基礎理論や有効性、最新知識、症例などについて解説いたします。

第2部は、「100歳まで長生きできるコレステロール革命」(永岡書店)や「健康診断『本当の基準値』完全版ハンドブック」(宝島社)等の著者で、医療統計、脂質栄養学に造詣の深い大櫛先生に、コレステロールや中性脂肪、ケトン体などについて解説いただきます。

第3部は、「糖質セイゲニスト」という言葉の生みの親であり、ベストセラー「炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学」(光文社新書)の著者の夏井先生に、「糖質制限が明かす初期人類の姿」というテーマでお話しいただきます。

首都圏にお住まいの方をはじめ、たくさんのご参加をお待ちしております。

*当日講演会終了後に、賛助会員交流会を開催いたします。

☆講演会・賛助会員交流会情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity


///////////////////ご案内/////////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催 講演会(東京)

「糖尿病の正しい食事療法 ~糖質制限、脂質、人類と食」

◆日程:2018年9月2日(日) 13:00~16:30頃 ※開場・受付は、12:40~

◆会場:損保会館「大会議室」

東京都千代田区神田淡路町二丁目9番地
http://www.sonpo-k.co.jp/access.html

☆アクセス
・JR 御茶ノ水駅 聖橋口  徒歩5分
・メトロ千代田線 新御茶ノ水駅B2出口  徒歩3分
・メトロ丸の内線 淡路町駅A5出口  徒歩3分
・都営新宿線 小川町駅A5出口  徒歩3分
・JR 秋葉原駅 電気街口  徒歩5分

◆内容:

◇第1部: 「糖質制限食による糖尿病の治療と予防」

講師: 江部 康二 医師/(一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長

◇第2部:知っておきたい脂質の話 「ケトン体生成食(KetoGenic Diet)による脂質プロフィールの変化」

講師: 大櫛 陽一 東海大学名誉教授/大櫛医学情報研究所所長

◇第3部:糖質制限から拡がる、好奇心 「糖質制限が明かす初期人類の姿」

講師:夏井 睦 医師/なついキズとやけどのクリニック院長/(一社)日本糖質制限医療推進協会顧問

◇質疑応答

*第1~第3部は、各50分を、最後に質疑応答30分程度を予定しております。

◆受講費:賛助会員2,900円、一般(会員の方以外)3,400円

■お申し込み方法:

★賛助会員の方::

事務局へ、メールにて参加ご希望のイベント名(9/2東京講演会/賛助会員交流会)、
ご参加人数をご明記の上、お申し込み下さい。
※領収書の発行をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

★賛助会員入会をご希望の方:

1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、「通信」欄に参加ご希望のイベント名(9/2東京講演会/賛助会員交流会)をご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

★一般(会員以外の方)で、講演会参加ご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen

■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・講演会のキャンセルは8月31日(金)までに事務局へご連絡願います。それ以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。
色素性痒疹は、極端な低カロリー食が原因。
【18/08/06 望
色素性痒疹とタンパク質量の関係
こんにちは

僕は発症した場合タンパク質を多めに摂取するとよくなります。
発症した日にいつもより100g多めに
皮なしモモ肉を食べただけで直った事もあります。
いろいろ試して、ミノマイシンに頼らない方法を模索した結果こうなりました。
ですが僕にはなぜなのか全くわかりません。

色素性痒疹は摂取しているタンパク質量に関係しますか? 】


こんにちは。
望 さんから『色素性痒疹』 について
コメント・質問を頂きました。

今までも、色素性痒疹については、何度か質問を頂き、検討してきました。
結論を言いますと
「ほぼ全ての色素性痒疹は、低カロリー食が原因である。」
ということになります。

望さんの場合も、
「発症した日にいつもより100g多めに
皮なしモモ肉を食べただけで直った事もあります。」

とのコメントで、100gで200kcalありますので
それにより改善した可能性があります。
つまりタンパク質摂取量とは関係ないと思います。

一方、低カロリー食を実践しても、色素性痒疹が出ない人も多いので
「低カロリー食に対する人体の反応パターン」に個人差があるのだと考えられます。


糖質制限食中に出現することがある好ましくない症状の一つとして
『色素性痒疹』があります。
実際、本ブログでもよくコメントを貰いますので、
本当に糖質制限のせいなのか、
それともカロリー制限のせいなのか検討してみました。

徳島赤十字病院医学雑誌Vol.22(2017年発行)の論文
http://www.tokushima-med.jrc.or.jp/hospital/14/2017pdf/012.pdf

において、色素性痒疹の症例が18例集計されています。
この論文は、中嶋一雄先生にご教示頂きました。
ありがとうございます。

本論文の著者は
「糖質制限ダイエット中に発症した色素性痒疹の1例」
ということで、発表しておられます。

しかし、結論からいうと
この論文の18症例の検討により、
「極端な低カロリー食 → 色素性痒疹発症」
という構造がかなり明確となっています。
つまり糖質制限とは無関係ということです。
18例での検討で、まだまだ症例は少ないですので、
「極端な低カロリー食 → 色素性痒疹発症」
以外のパターンがある可能性はあると思います。

自験例の1例でも尿中ケトン体が4+と高値で、
糖質制限中とはいえ、極端な低カロリ-であった可能性が高いです。

本論文に掲載されている色素性痒疹患者の表において
18症例のうち、14例は2004年より以前の症例です。

2005年に私が「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」を刊行したのが
一般向けの本としては、本邦初なので、
それ以前には糖質制限食は広まっていません。

従って、
ほぼ全員がダイエット中に色素性痒疹を発症していますが、
糖質制限ではないカロリー制限食であったと考えられます。

2004年以前の14例のうち、
血中ケトン体を測定しているのは8名ですが、全員高値です。
865、665、490、1148、1498、1725、μmol/l、高値、高値・・・

2004年以前の症例ですから、糖質制限なしの単純低カロリー食であり、
ケトン体高値ですので極端な低カロリー食の可能性が高いです。
血中総ケトンの基準値は、この論文では<0‐130μmol/l > です。
残り6名中の4名は、尿中ケトン体が検査してあり陽性ですので、
血中ケトン体も高値だったと考えられます。

糖質制限してないのに、血中ケトン体が高値であったのは、
かなり極端な低カロリー食であった可能性が高いです。
つまり、14名中12名は極端な低カロリー食であった可能性が高いのです。
他の2名は、血中ケトン体も尿中ケトン体も共に検査なしで不明です。


また、2008年以降の4例のうち、2例がケトン体の測定がしてあり、
2650と1969とかなりの高値です。
2008年以降の残り2症例の尿中ケトン体も陽性であり、
やはり血中ケトン体高値と考えられます。

2008年以降の4症例が糖質制限食を実践していたか否かは不明ですが、
スーパー糖質制限食実践中の筆者のケトン体は、
「400~800~1200」ていどであることを思えば、
この「2650と1969」の2例は、
やはり極端な低カロリー食の可能性が高いです。

結論です。
繰り返しとなりますが、色素性痒疹のほとんどが『糖質制限食』とは無関係に

「極端な低カロリー食 → 色素性痒疹発症」

という発症機序と考えられます。
今までの常識とは異なり、
色素性痒疹の本質は極端な低カロリー過ぎる状態に対する人体の反応と考えられます。


なお
「血中ケトン体高値で摂取エネルギー充分 → 色素性痒疹発症」
というパターンは、ほぼ皆無です。

「ケトン食の基礎から実践まで」診断と治療社・藤井達哉監修・2011

の、14~16ページ及びに33~42ページに
ケトン食の副作用・合併症について詳細に記載されていますが、
色素性痒疹はありません。

ケトン食実践者で小児てんかん患者なら、β-ヒドロキシ酪酸(BOH)濃度が
4000μmol/L以上が発作予防に望ましい(43ページ)ので、
血中総ケトン体はさらに高値で4600μmol/L以上なります。
それでも色素性痒疹は副作用として記載がありません。


さらに、宗田哲男先生のご研究(☆)により
1)胎盤のβ-ヒドロキシ酪酸(BOH)値は基準値の20~30倍、
平均2235.0μmol/L(60検体)
2)臍帯のβ-ヒドロキシ酪酸(BOH)値は基準値の数倍~10倍、
 平均779.2μmol/L(60検体)
3)新生児のβ-ヒドロキシ酪酸(BOH)値は、基準値の3倍~数倍、
  平均240.4μmol/L(312例、生後4日)  

ということがわかりました。
β-ヒドロキシ酪酸(BOH)の基準値は85 μmol/L以下です。
胎盤と臍帯と新生児では、ケトン体は高値が当たり前で安全であるということです。
そして、これだけβ-ヒドロキシ酪酸(BOH)が高値でも、
新生児に色素性痒疹は出現しません。

そうすると、
A)極端な低カロリー食 → 色素性痒疹出現
B)血中ケトン体高値で摂取エネルギー充分 → 色素性痒疹出現なし


A)パターンで、色素性痒疹が出現しますが、
 ケトン体高値は原因ではなく低カロリーのための結果である可能性が高いです。
 すなわち、ケトン体は色素性痒疹に関しても無実であり、本来安全性は極めて高い物質と考えられます。
色素性痒疹の本質は低カロリー過ぎる状態に対する人体の反応と考えられます。

B)パターンで、血中ケトン体が、ケトン食レベルで4000μmol/Lを超える高値でも、 充分量のエネルギーを摂取していれば、色素性痒疹は出現しません。
 つまり、ケトン体高値単独で色素性痒疹は出現しないということです。


(☆)
Ketone body elevation in placenta, umbilical cord,newborn and mother in normal delivery  Glycative Stress Research 2016; 3 (3): 133-140
Tetsuo Muneta 1), Eri Kawaguchi 1), Yasushi Nagai 2), Momoyo Matsumoto 2), Koji Ebe 3),Hiroko Watanabe 4), Hiroshi Bando 5)


江部康二
菓子職人さん。レモンのレアチーズケーキ。
こんにちは。

私が監修している、京都西院の菓子職人さんが新商品の糖質制限マンスリーケーキを発売です。

8月は、レモンのレアチーズケーキです。

lemoncake1.jpg


100gあたり、333kcal、エリスリトールを除く糖質は3.41gです。

血糖値を上昇させる糖質は、100g中に3.41gなので、勿論、糖質制限OK食品です。

暑い夏に相応しい、豊潤な甘みの中に清涼感を感じるレモンジュレがよく効いてます。

lemoncake2.jpg

私は普段、ケーキはあまり食べない方ですが、酷暑の京都の夏を、菓子職人さんのスイーツをしっかり食べて乗り切ろうと思います。

お問い合わせは以下です。

☆☆☆

彩韻菓子工房有限会社

〒615-0032 京都府京都市右京区西院西高田町19
TEL:075-311-4606
FAX:075-311-4123
営業時間:午前9:00から午後8:00(年中無休)

ホームページ: http://www.kashishokunin.co.jp/
お問い合わせ: info@kashishokunin.co.jp
自分史、糖尿病発症と糖質制限食2
 自分自身が糖尿病になって、できれば薬はなしで食事療法のみで血糖コントロールしたいという思いも強くありました。
そして父が糖尿病合併症のオンパレードが元で永眠したのを目の当たりにしているので、いやでもモチベーションは高まりました。

父は、糖尿病足病変を繰り返し、ついには足指の壊死を合併し、
とうとう77歳で右大腿部から切断という事態になってしまいました。80歳で心筋梗塞と肺炎となり、永眠しました。
同じように糖尿病でしたが、母は糖質制限食が間に合い、
合併症もなく91歳で天寿を全うしました。

私は、2002年6月の糖尿病発症(正確には発覚?)時点で、
身長167cm、体重67kgで、腹囲86cm、内臓脂肪CT126cm2 、高血圧など
メタボリック・シンドロームの診断基準を全て満たしていました。

HbA1c:6.7%(NGSP)。
血圧は普段が140~150/90~100、夜の診察が終わったあとには、
180/110とかをたたきだして外来ナースがびっくりしていましたが、私もびっくりがっくりでした。

糖質制限食は1999年に兄の江部洋一郎院長(当時)が導入し
当初、半信半疑だった私も2001年に糖尿病の患者さんに初めて実施し劇的改善を得ていたので、
うまくいく確信はありました。

肉・魚・野菜・豆腐などおかずは食べ放題で主食(糖質)だけはなしです。
酒は日本酒、ビールなどの糖質を含んでいる醸造酒は中止し、もっぱら焼酎(蒸留酒)としました。
辛口の赤ワインだけは醸造酒の中でも血糖値をほとんど上昇させないので適宜飲みました。

最近は、辛口の白ワインも糖質が少ないので飲んでいます。

発症後は即、
スーパー糖質制限食実践を開始して、3週間後のHbA1cは6.0%(NGSP)と改善し、
その後は2018年現在にいたるまで、ずっと6.0%未満をキープしていて正常型であり、合併症ももちろんなしです。
メタボのほうもスーパー糖質制限食開始半年で10kgの減量に成功し血圧も、
120~130/70~80と正常になり、腹囲78cm、内臓脂肪CT71cm2と改善しました。
その後も2018年8月現在まで、体重は57kgを維持しています。
 
今の私の知識が、40歳頃にあれば、
そもそも、糖尿病にはなっていないと思います。
まあ、「覆水盆に返らず」ですね。

そして、現在の私の経験と知識を、
ブログ読者の皆さんと共有することで、
多くの方の糖尿病発症予防が可能となれば、一番嬉しいです。
勿論、すでに糖尿病を発している方も、糖質制限食なら
薬はなしか必要最小限で、コントロール良好となります。


江部康二




自分史、糖尿病発症と糖質制限食1
こんにちは。
今日の記事は

2018年08月2日 (木)
の本ブログ記事
「自分史、糖尿病発症に到る経過」


の続きです。

自分史、糖尿病発症と糖質制限食1

 おそらく42~43歳ごろから毎日食事の度に食後高血糖を繰り返し、
だめ押しに毎晩毎晩、
雨の日も風の日も雪の日も律儀に純米酒と恵比寿ビールで飲酒後高血糖を生じていたのでしょう。
このごろはテニスの帰りにスポーツジムにもよって、週1回は、自転車こぎや腹筋・背筋運動もやってましたが、
なぜか体重は徐々に増加し腹回りも順調に育っていきました。
しっかり摘めるお肉なので筋肉増強ではなく脂肪増強に間違いありません。
「何故だ!!」戸惑いと憤りが湧いてくるものの誰のせいでもありませんし現実は厳しいものでした。

「今までの健康を目指したライフスタイルは全部ムダだったのか!?」とガックリと来ました。
正しいと信じていた常識が、完全に間違いだったと思い知らされたのですから、無理もありませんでした。

でも、予兆はありました。肉や脂を控えて運動も続けていたのに、
40歳を超えた頃から体重が徐々に増えていきました。
50歳を迎えた頃には、お腹周りのサイズは完全にメタボの領域に達していたのです。
明らかにおかしかったのです。
40歳頃まで、体重は不変でしたが、運動量はしれていたので、
現実には筋肉量が徐々に減り、その分脂肪量が徐々増えて、
結果として基礎代謝が減っていたものと思われます。
いわゆる中年太りですね。

それでも、「まさか」と心のどこかで思いながら血糖値を調べてみた結果、
疑いもなく糖尿病だと診断するしかない数値が出てしまったわけです。

 さすがにしばらく落ち込みましたが
「まあ、仕方がない。事実は事実。俺は糖尿病や、これからは自分の糖尿病も治療しなければならないな。」
と受け入れました。
そしてふと「これって、かえってラッキーかもしれない」気づいたのです。
高雄病院では、すでに1999年から、兄江部洋一郎院長(当時)が、日本で初めて
糖尿病治療に糖質制限食を導入していました。

当初2年間は「兄貴がまた変なことをやっているわ。」というスタンスで
私も三人の管理栄養士も傍観していました。
しかし、2001年からは私も糖尿病患者さんに積極的に糖質制限食という全く新しい食事療法を開始していたので、
確かめたいことや試したいことは山ほどありました。

今後は、患者さんにいちいち頼まなくても、自分自身を実験材料に、まずは簡単にいろいろ試せるわけです。
自分自身で実験し、多くの糖尿病患者さんにも協力をお願いし、
この日から、いよいよ本格的に高雄病院の糖質制限食研究が始まりました。


続く。



スーパ-糖質制限食6年間のデータ。断食10日間のデータ。ケトン体。
【18/08/02 オスティナート
スーパー糖質制限食を始めて6年が過ぎました。

〇2012/6糖尿病発症

体重:64kg
glucose:227mg/dl
HbA1c:8.2%
Hdl:72mg/dl
Ldl:141mg/dl
TG:130mg/dl

〇2018/7人間ドック

体重:56.5kg
glucose:129mg/dl
HbA1c:5.8%
Hdl:81mg/dl
Ldl:84mg/dl
TG:40mg/dl

おかげさまでglucose:129mg/dlを除き正常値でした。
暁現象については(100mg/dl前後の時もあります)、波があるようです。
130mg/dlを超えることはありません。

2012/6糖尿病発症後、一度も、インスリン注射及び糖尿病治療薬を服用することなく
今日に至りました。

江部先生のブログを毎日拝見しています。
そして読者のコメント(投稿)と江部先生のコメントをチェックし、勉強させていただいております。

考えてみると毎年受けている人間ドック(7回連続で、ほぼすべてのオプションを受診)や結果による精密検査の他に、2年間糖尿病治療のため、病院での診療を受けていませんでした。
近いうちに橋本クリニックに行こうと思っています。

今回の断食関連の記事ですが、
私も水分摂取のみ、10日間断食の経験がありますので興味深く拝見いたしました。

※断食10日後(11日目空腹時)の検診結果
○2015/12/15(橋本クリニック・仙台市)
ALT(GPT):13
‎AST(GOT):17
‎γ-GTP:16
クレアチニン:0.62
尿酸値:8.9
TG(中性脂肪):82
HDLコレステロール:53
LDLコレステロール:189
総ケトン体:9920(アセト酢酸:1410・βヒドロキシ酪酸:8510)
グルコース:92
HbA1c/NGSP:5.3
HbA1c/JDS:4.9
GA(グリコアルブミン):12.9

これからも、江部先生の治療を受けているつもりで、毎日ブログを拝見いたします。
6年間治療費未払いですが、お許しください。】


こんにちは。
オスティナートさんから、
スーパー糖質制限食開始前と開始後のデータ、
断食10日間実施後のデータをコメント頂きました。

オスティナートさん
大変興味深いデータをありがとうございます。


〇2012/6糖尿病発症

体重:64kg
glucose:227mg/dl
HbA1c:8.2%
Hdl:72mg/dl
Ldl:141mg/dl
TG:130mg/dl

〇2018/7人間ドック

体重:56.5kg
glucose:129mg/dl
HbA1c:5.8%
Hdl:81mg/dl
Ldl:84mg/dl
TG:40mg/dl



糖尿病薬やインスリンなしで、
HbA1cと脂質データは、見事な、改善です。
空腹時血糖値も130mg/dl未満なので
糖尿病学会的にはコントロール良好内です。
暁現象はあるようですが、100mg/dl前後の時もあり、
130mg/dlを超えることはないなら、
平均値は正常型~境界型(IFG)なので
合併症の恐れはほとんどないと言っていいでしょう。
境界型(IGT)は食後高血糖タイプであり、心筋梗塞などのリスクが増えますが
境界型(IFG)は心筋梗塞のリスクは増えません。
Hdl:81mg/dlと60以上で、TG:40mg/dlと60以下なので
悪玉の小粒子LDLコレステロールは、ほぼ皆無であり、素晴らしいです。


※断食10日後(11日目空腹時)の検診結果
○2015/12/15(橋本クリニック・仙台市)
ALT(GPT):13
‎AST(GOT):17
‎γ-GTP:16
クレアチニン:0.62
尿酸値:8.9
TG(中性脂肪):82
HDLコレステロール:53
LDLコレステロール:189
総ケトン体:9920(アセト酢酸:1410・βヒドロキシ酪酸:8510)
グルコース:92
HbA1c/NGSP:5.3
HbA1c/JDS:4.9
GA(グリコアルブミン):12.9


尿酸値が8.9mg/dlと上昇しているのは、
断食という、究極の低カロリー食のためですが、
通常痛風発作を起こすことはありません。

総ケトン体が、9920(28~120)
アセト酢酸が、1410(14~ 68)
βヒドロキシ酪酸が8510(0~ 74 )

と、基準値よりはるかに高値ですが
インスリン作用が保たれている限りは安全です。

私の場合、3日間の<ゼロカロリー、塩もゼロ>で
空腹時血糖値は35mg/dlで、数字的には低血糖でした。
オスティナートさんは10日間の断食で
空腹時血糖値が92mg/dlと正常値です。
ある程度長期の断食で糖新生が上手く働いて血糖が調整されたのだと思います。

もっとも、私の場合も血糖は35mg/dlと、超過激な数値でしたが
外来も普通にこなしていたので、
ケトン体が4000~5000くらいあって、
脳細胞はもっぱら、ケトン体をエネルギー源としていたものと思われます。


ケトン体は、かつては
『糖尿病ケトアシドーシス』のイメージから悪者とされ
怖がられていましたが、これは『インスリン作用欠落』という
特殊要因があるときにしか起こりません。

近年ケトン体は、悪者どころか善玉という評価が高まりつつあります。

例えば
「βヒドロキシ酪酸は内在性のヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤として酸化ストレスの抑制に寄与する」
という大変興味深いScience の論文もあります。
Science は、とても信頼度の高い権威ある科学雑誌です。
酸化ストレスを抑制することで、動脈硬化、癌、アルツハイマー病など様々な病気の予防になり、老化の抑制にもなります。
βヒドロキシ酪酸はケトン体の一種です。
詳しくは
2013年02月12日 (火)の本ブログ記事
ケトン体が酸化ストレスの抑制に寄与する
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-2416.html
もご参照いただけば幸いです。


さらに、欧米の論文で、以下が報告されています。


『ケトン体の一種であるβ-ヒドロキシ酪酸(BHB)が炎症の要となるインフラマソームを直接阻害することで炎症を抑制する可能性が示唆された』


『絶食で過剰な炎症産生源となったインフラマソームの働きを抑制するのは、 ケトン体がサーチュインを介してミトコンドリア機能を改善させる事によって起こるのではないか』

③「絶食や低炭水化物食、激しい運動で炎症が抑制されるのはBHBのお陰」


高齢マウスにおいて、
ケトン食は、死亡率減少効果と記憶力向上効果が認められた。
https://www.cell.com/cell-metabolism/fulltext/S1550-4131(17)30489-8
2017年9月


成体マウスにおいて、
ケトン食は健康寿命を延ばす効果があった。
https://www.cell.com/cell-metabolism/fulltext/S1550-4131(17)30490-4
2017年9月

江部康二
自分史、糖尿病発症に到る経過 。
こんにちは。

2018年07月28日 (土)の本ブログ記事
高雄病院と<ハンガーストライキ・断食・玄米魚菜食>3

の続きです。

今回は、私、江部康二が糖尿病を発症した経緯と糖質制限食にたどり着くまでです。
すでに糖尿病を発症されている方も、糖尿病予備軍の方にも参考になる内容と思いますよ。

<糖尿病発症と糖質制限食>

 もともと父も母も糖尿病で、父は77歳の時糖尿病による血流傷害のため右大腿切断手術をし、
その後心筋梗塞や肺炎にもなり、80歳で永眠しました。
家族歴は完璧なので、私もそこそこ警戒はしていたのですが、
2002年の病院の健康診断(52歳時)で遂にHbA1Cが6.7%と糖尿病の域に達していました。ヾ(゜▽゜)
翌日慌てて、給食(胚芽米)を食べて1時間後の血糖値を測定してみると250mg/dlもあり愕然としました。

さらに次の日は血糖値を上昇させにくい玄米で実験してみても食後1時間血糖値は228mg/dlもあり、
軽く200アップで、ほとんど変わりませんでした。
ついでといっては何ですがメタボ、高血圧も発症していました。

 通常健康診断で調べる朝一番の空腹時血糖値は十数年間ずっと108mg以下で安心していました。
しかし1998年には115mgで初めて糖尿病と正常の境界領域になっていたのに油断して放置していたのです。

 もっとも34歳から、基本玄米が主食で、魚中心で肉や脂は控えめで野菜はたっぷり摂り、
週に2回はテニスをし、週1回スポーツジムにも通っているし、
普通の中年サラリーマン諸氏よりは、はるかに健康的なライフスタイルのはずでしたが・・・?

2000年に
「完全米飯給食が日本を救う」(東洋経済新報社)という本を
井上ひさしさんや、幕内秀夫さんと共著で刊行していたこともあり、
 旅先では玄米は無理なので、とにかく、おにぎりとかご飯をしっかり食べるように心がけていました。
パン(小麦)を食べることはまずなくて、努力して、米(玄米、白米)をタップリ食べていました。

 さらに40歳過ぎから
「酒をやるなら純米大吟醸、ビール飲むなら恵比寿ビール、愛読書並びに推薦書は夏子の酒・・・」
てなキャッチコピーでそれまでのウィスキーやブランデーから純米酒と恵比寿ビールに切り替えて
当時浴びるように飲んでいたのが敗因の一つでした。

結局、私の場合、大量の<ご飯(玄米、白米)+恵比寿ビール+純米大吟醸>
三位一体となって、糖尿病発症コースにまっしぐらに突っ走ったのだと思います。

今なら、血糖値を直接上昇させるのが糖質だけ、
醸造酒は血糖値を上昇させ、蒸留酒は上げないという知識があるのですが・・・。 ( ̄_ ̄|||)

通常食後高血糖が数年間続いたあとに、空腹時血糖値が上昇すると言われているので、
実は1990年代の初めごろからとっくに食後高血糖が存在した可能性が高かったのです。

読者の皆さんも糖尿病の早期チェックには空腹時血糖値ではなく主食摂取後1時間血糖値を調べてくださいね。
これが180mg/dlを超えていると将来糖尿病になりやすいのです。

続く。



2018年度、富士見高原テニス合宿のご報告。
おはようございます。
2018年度、富士見高原テニス合宿のご報告です。
2018/7/31(火)夕方、無事帰京しましたが、
第一印象は「暑い」でした。
本日8/1(水)の最高気温が38度ですから、半端ないです。

今年が、第37回目という長寿のテニス合宿です。
「牛窓→蛭ヶ野→蓼科→原村」
を経て、
第5回目からは、富士見高原の同じペンションで
33回連続と記録更新中です。
今回は2018/7/28(土)~7/31(火)までの
3泊4日でした。
ペンションにはクーラーは存在しないのですが、それは必要ないからで
室内も、とても涼しくて、夜も熟睡です。

富士見高原では、初日こそ霧雨の中でテニスでしたが、
あとの3日間は、良い天気で高原テニスを満喫できました。
標高1250mですから、木陰ならとても涼しいので、
快適なテニスライフでした。

4日間、毎日、テニスだったので、
1/2週プレーヤーには少々応えて
全身の筋肉が、それなりに悲鳴を上げています。( ̄_ ̄|||)

お酒も、焼酎と赤ワインをしっかり充分量呑みましたが、
年の功か、二日酔いの人は、ほぼ発生しませんでした。
もっとも、本年度から、身の程をわきまえて、
朝6時からの早朝練習はなしにして、9時からとしたのも
功を奏したのかもしれませんね。(^^)
何せ、私が68歳で、15名の参加者中、10代が一人、20代が一人で
残りの皆さんは、皆私と似たようなものですので・・・。

携帯用パソコンの電源アダプターを持って行くのを忘れて
7/31(火)朝に、電池切れとなり、
ブログも更新できませんでした。 (*_*)

宿泊したペンションのパソコンはマックなので
電源アダプターもマック用であり、私のウィンドウズパソコンでは
使用できませんでした。


7/30(月)は
茅野市尖石縄文考古館を訪れて
国宝、縄文のビーナス(のレプリカ)

国宝、仮面の女神(のレプリカ)
などを見学しました。

縄文人の衣服や住居や暮らしぶりも展示してあり、
試着もOKでした。
平成30年の日本を縄文人が歩いていても、
そんなに違和感はないなと思いました。

尖石縄文考古館、遙か16000年前のご先祖に思いを馳せて、
ひとときのロマンを楽しみました。

30日夕食のあとは、大草原まで車で行って、星をみるツアーでした。
大草原までペンションから、車で数分です。
天気がよかったので、大接近中の火星がとても鮮明に見えました。
火星はほんとうに赤いですね。
北斗七星もしっかり見えました。
流れ星も2回みましたが、願い事を言うひまは勿論ありませんでした。


江部康二