2018年05月31日 (木)
【18/05/30 さゆみ
長文ですが、お許し下さい。
先生の御著書には大変お世話になっております。40代の主婦です。
私はこどもの頃から持病が三つほどありました。
まず、冷えると必ず太腿の筋肉が締め付けられる様に痛くなること。
これは、某製薬会社の湿布を貼ると治まる事から
何か炎症性のものだったのではないかと思います。しょっちゅう起こるので、
精密検査に何度か連れて行かれましたが、何も異常は見つかりませんでした。
二つ目は、一旦風邪をひくと毎回1〜2ヵ月程咳が続きます。
やはり周りは気になるようで、
大学時代に先生から結核の検査に行けと言われた事もあるほどです。
これもやはり結核でもなく、肺にも異常なしでした。
三つ目は偏頭痛がしょっちゅうあり、高校生くらいから頭痛薬を飲んでいました。
他にもこまごまとあり、出かける際は薬をたくさん持ち歩いていました。
この虚弱体質を何とかしたくて、
30代後半からマクロビやら玄米菜食を試してみましたが、
「ちょっとマシになった」程度に留まりました。
そして、江部先生の「主食をやめると健康になる」に出会って、理論的に納得し、
糖質制限本を読みあさり、スーパー糖質制限を始めるに至りました。
すると数ヶ月で、最初に書きました持病が全て、魔法の様に消えてしまいました。
母も「主食をやめただけで?」とにわかには信じがたいようです。
江部先生の御著書に出会わなければ、
湿布、咳止め、頭痛薬などの各製薬会社にどれだけ貢献していたことか・・・(^_^;)。
現在、嘘の様に常備薬必要なしです♪
糖質を摂取すると不調がてんこもりの体質というのは、
祖父が2型糖尿病だった事が隔世遺伝的に影響しているのでしょうか。。。。。
前置きが非常に長くなり申し訳ありません。
そういうわけで、ずっとスーパー糖質制限を続けて行こうと思うのですが、
今ひとつエネルギー不足感が抜けません。
野菜、海草類、肉、魚はバランスよく摂り、
オリーブオイル、バター、マヨネーズ、ココナッツオイルなどで調理して、
脂質を摂る努力をしているのですが、
足が疲れやすかったり、持久力が足りない感じです。
ずっとBMI18.5を維持しており、割と筋肉質で、私的には一番動きやすい体重です。
活動量は、運動不足ではない普通です。
それで毎日の摂取カロリーは、
ざっと計算すると約1200〜1300kcalくらいにしかなりません。
『小食』の人が1日に十分な摂取カロリーを摂る為に、
脂質の効率の良い摂り方など、具体例などがあれば教えて頂けないでしょうか。
『小食』の女性や高齢者向けの詳しい糖質制限本がないので試行錯誤しています。
父が糖尿病予備群なので、糖質制限に興味を持ち始めましたが、
やっぱり小食なので、プチでないとエネルギー不足です。
※※ナッツ類は残念ながらアレルギーがあり食べられません。
某ブログで、スーパー糖質制限食 + 毎日バターをそのまま50g食べて、
虚弱体質から脱却された女性がおられましたが、小食の場合、
そこまでして脂質を摂取しないとエネルギー不足を解消できないもんなんでしょうか。
持病がすっかり消え去った今、スタンダードやプチに変えて、
糖質で補う気にはどうしてもなれません・・・・
すみませんが、ご指導宜しくお願い致します。】
こんばんは。
40代の主婦さゆみさんから、
子供の頃からの持病であった
①冷えると必ず太腿の筋肉が締め付けられる様に痛くなること。
②一旦風邪をひくと毎回1〜2ヵ月程咳が続きます。
③偏頭痛
①②③がスーパー糖質制限食実践数ヶ月で、魔法の様に消えてしまったという
とても嬉しいコメントを頂きました。
しかしながら、少食で摂取エネルギー不足(約1200~1300kcal/日)で
BMI:18.5と正常下限を維持しておられますが
足が疲れやすかったり、持久力が足りない感じがあるそうです。
「『小食』の人が1日に十分な摂取カロリーを摂る為には
具体的にどのようにしたら良いのか」というご質問です。
これに関しては、私の手に余り、要支援ということで
高雄病院の橋本眞由美管理栄養士に相談してみました。
以下は橋本眞由美管理栄養士からのアドバイスです。
少食で痩せているタイプにはとても参考になると思います。
☆☆☆
40代女性ということで
活動量普通なら最低1700kcal位が必要です。
筋肉質なら基礎代謝も高いかも?しれないので
もう少しカロリーアップが必要かとは思いますが
BMI18.5で維持中ということは糖質制限食開始されて
体重が減った様子はなさそうです。
今までとカロリーは変わりないということでしょうか。
BMI18.5ならあと1~2㎏位の体重アップの方が
持久力はつくと思います。
体重1㎏アップに必要なカロリーは合計7000kcalです。
1ヶ月で体重1㎏増のためには現状の摂取カロリーに
毎日約250kcalアップが必要になります。
本来なら1700kcal必要なのでしょうが、
まずは1㎏アップを目指すのが良いのではと考えます。
下記の中、二つほど組み合わせれば
250kcal程度のアップは望めると思います。
食事量を増やさずにカロリーアップするためには
(便の状態も観察しながら)
①食材でカロリーアップ
★肉の部位を脂身のある部位に変える。
★魚は脂がある青背や鮭などを利用(新鮮な食材を選ぶ)
★厚揚げや油揚げなどの大豆製品を利用
★生クリームを料理に使用(生クリーム100㏄=433kcal)
★ソースなどを使用
(生クリーム・バター使用のきのこソース・ごまドレなど・)
②油でのカロリーアップ
★飲み物・汁物・納豆・冷や奴などに小さじ1位程度の油をプラス(約36kcal)
MCTオイルは無味なので味の変化はなく利用しやすい
加熱はできないので飲み物や汁物は飲む時に加える。
③間食(少食の方は間食が入ると次の食事があまり摂れない場合がありますが)
★豆乳ヨーグルト
豆乳・レモン果汁少々・甘味料適量にMCTオイル
またはオリーブ油小さじ1程度加える。
★クリームチーズなどのチーズ類・バターを10g程度にカットして冷凍
★おからショコラスポンジケーキ
おからパウダー・生クリーム・バター・卵・ココアパウダー・甘味料
★アボガドヨーグルト
アボガド・無糖ヨーグルトを一緒にミキサーにかける。
好みで甘味料。冷凍も可。
アボガドはお勧め食材。
サラダはもとよりマヨネーズ・チーズとも相性が良く蛋白質食材とも合わせやすい。
納豆に加えても可。
★生チョコ風 バター・生クリーム・甘味料・ココアパウダー
★ココナッツチョコ ココナッツオイル・ココアパウダー
★ゼラチン使用のゼリー類(自家製)
★プリン 卵・豆乳・生クリーム・甘味料
長文ですが、お許し下さい。
先生の御著書には大変お世話になっております。40代の主婦です。
私はこどもの頃から持病が三つほどありました。
まず、冷えると必ず太腿の筋肉が締め付けられる様に痛くなること。
これは、某製薬会社の湿布を貼ると治まる事から
何か炎症性のものだったのではないかと思います。しょっちゅう起こるので、
精密検査に何度か連れて行かれましたが、何も異常は見つかりませんでした。
二つ目は、一旦風邪をひくと毎回1〜2ヵ月程咳が続きます。
やはり周りは気になるようで、
大学時代に先生から結核の検査に行けと言われた事もあるほどです。
これもやはり結核でもなく、肺にも異常なしでした。
三つ目は偏頭痛がしょっちゅうあり、高校生くらいから頭痛薬を飲んでいました。
他にもこまごまとあり、出かける際は薬をたくさん持ち歩いていました。
この虚弱体質を何とかしたくて、
30代後半からマクロビやら玄米菜食を試してみましたが、
「ちょっとマシになった」程度に留まりました。
そして、江部先生の「主食をやめると健康になる」に出会って、理論的に納得し、
糖質制限本を読みあさり、スーパー糖質制限を始めるに至りました。
すると数ヶ月で、最初に書きました持病が全て、魔法の様に消えてしまいました。
母も「主食をやめただけで?」とにわかには信じがたいようです。
江部先生の御著書に出会わなければ、
湿布、咳止め、頭痛薬などの各製薬会社にどれだけ貢献していたことか・・・(^_^;)。
現在、嘘の様に常備薬必要なしです♪
糖質を摂取すると不調がてんこもりの体質というのは、
祖父が2型糖尿病だった事が隔世遺伝的に影響しているのでしょうか。。。。。
前置きが非常に長くなり申し訳ありません。
そういうわけで、ずっとスーパー糖質制限を続けて行こうと思うのですが、
今ひとつエネルギー不足感が抜けません。
野菜、海草類、肉、魚はバランスよく摂り、
オリーブオイル、バター、マヨネーズ、ココナッツオイルなどで調理して、
脂質を摂る努力をしているのですが、
足が疲れやすかったり、持久力が足りない感じです。
ずっとBMI18.5を維持しており、割と筋肉質で、私的には一番動きやすい体重です。
活動量は、運動不足ではない普通です。
それで毎日の摂取カロリーは、
ざっと計算すると約1200〜1300kcalくらいにしかなりません。
『小食』の人が1日に十分な摂取カロリーを摂る為に、
脂質の効率の良い摂り方など、具体例などがあれば教えて頂けないでしょうか。
『小食』の女性や高齢者向けの詳しい糖質制限本がないので試行錯誤しています。
父が糖尿病予備群なので、糖質制限に興味を持ち始めましたが、
やっぱり小食なので、プチでないとエネルギー不足です。
※※ナッツ類は残念ながらアレルギーがあり食べられません。
某ブログで、スーパー糖質制限食 + 毎日バターをそのまま50g食べて、
虚弱体質から脱却された女性がおられましたが、小食の場合、
そこまでして脂質を摂取しないとエネルギー不足を解消できないもんなんでしょうか。
持病がすっかり消え去った今、スタンダードやプチに変えて、
糖質で補う気にはどうしてもなれません・・・・
すみませんが、ご指導宜しくお願い致します。】
こんばんは。
40代の主婦さゆみさんから、
子供の頃からの持病であった
①冷えると必ず太腿の筋肉が締め付けられる様に痛くなること。
②一旦風邪をひくと毎回1〜2ヵ月程咳が続きます。
③偏頭痛
①②③がスーパー糖質制限食実践数ヶ月で、魔法の様に消えてしまったという
とても嬉しいコメントを頂きました。
しかしながら、少食で摂取エネルギー不足(約1200~1300kcal/日)で
BMI:18.5と正常下限を維持しておられますが
足が疲れやすかったり、持久力が足りない感じがあるそうです。
「『小食』の人が1日に十分な摂取カロリーを摂る為には
具体的にどのようにしたら良いのか」というご質問です。
これに関しては、私の手に余り、要支援ということで
高雄病院の橋本眞由美管理栄養士に相談してみました。
以下は橋本眞由美管理栄養士からのアドバイスです。
少食で痩せているタイプにはとても参考になると思います。
☆☆☆
40代女性ということで
活動量普通なら最低1700kcal位が必要です。
筋肉質なら基礎代謝も高いかも?しれないので
もう少しカロリーアップが必要かとは思いますが
BMI18.5で維持中ということは糖質制限食開始されて
体重が減った様子はなさそうです。
今までとカロリーは変わりないということでしょうか。
BMI18.5ならあと1~2㎏位の体重アップの方が
持久力はつくと思います。
体重1㎏アップに必要なカロリーは合計7000kcalです。
1ヶ月で体重1㎏増のためには現状の摂取カロリーに
毎日約250kcalアップが必要になります。
本来なら1700kcal必要なのでしょうが、
まずは1㎏アップを目指すのが良いのではと考えます。
下記の中、二つほど組み合わせれば
250kcal程度のアップは望めると思います。
食事量を増やさずにカロリーアップするためには
(便の状態も観察しながら)
①食材でカロリーアップ
★肉の部位を脂身のある部位に変える。
★魚は脂がある青背や鮭などを利用(新鮮な食材を選ぶ)
★厚揚げや油揚げなどの大豆製品を利用
★生クリームを料理に使用(生クリーム100㏄=433kcal)
★ソースなどを使用
(生クリーム・バター使用のきのこソース・ごまドレなど・)
②油でのカロリーアップ
★飲み物・汁物・納豆・冷や奴などに小さじ1位程度の油をプラス(約36kcal)
MCTオイルは無味なので味の変化はなく利用しやすい
加熱はできないので飲み物や汁物は飲む時に加える。
③間食(少食の方は間食が入ると次の食事があまり摂れない場合がありますが)
★豆乳ヨーグルト
豆乳・レモン果汁少々・甘味料適量にMCTオイル
またはオリーブ油小さじ1程度加える。
★クリームチーズなどのチーズ類・バターを10g程度にカットして冷凍
★おからショコラスポンジケーキ
おからパウダー・生クリーム・バター・卵・ココアパウダー・甘味料
★アボガドヨーグルト
アボガド・無糖ヨーグルトを一緒にミキサーにかける。
好みで甘味料。冷凍も可。
アボガドはお勧め食材。
サラダはもとよりマヨネーズ・チーズとも相性が良く蛋白質食材とも合わせやすい。
納豆に加えても可。
★生チョコ風 バター・生クリーム・甘味料・ココアパウダー
★ココナッツチョコ ココナッツオイル・ココアパウダー
★ゼラチン使用のゼリー類(自家製)
★プリン 卵・豆乳・生クリーム・甘味料
2018年05月30日 (水)
こんにちは。
2018.5.26 (土)午前5時20分放送の
読売テレビ、おはようドクター、
#101 糖質制限の実践
が
ユーチューブにアップされました。
https://www.youtube.com/watch?v=_WuRW3oDp9I&feature=youtu.be
ブログ読者の皆さん、是非ご覧頂ければ幸いです。
今回もトータル約10分間の番組で、私もしっかり喋っています。
2018.4.28 (土)放送の
#100 正しい糖質制限の知識
https://www.youtube.com/watch?v=i91gbwcu_2c&feature=youtu.be
もユーチューブで視聴できます。
江部康二
以下はおはようドクターのサイトから抜粋です。
☆☆☆
2018.5.26(土)
#101 糖質制限の実践
今、話題となっている糖質制限。
糖尿病、メタボリックシンドローム、高血圧などの予防や改善だけでなく、
がん、脳卒中、心臓病などの予防に効果が期待できるといわれています。
今回のおはよう!ドクターは、糖質制限の実践をお送りします。
糖質を制限とは、どういうことですか?
糖質を摂取すると血糖値があがり、インスリンがでます。
血糖値があがると、糖尿病などの病気になる確率も上がります。
また過剰のインスリンは肥満の元凶です。
なので、糖質制限で摂取する糖質をできるだけ減らして、血糖やインスリンを良好にコントロールしようというものです。
糖質制限をすると、どんな効果があるのですか?
糖尿病、高血圧、がん、肥満、アトピー性皮膚炎、アルツハイマー病、花粉症、にきび、偏頭痛、逆流性食道炎などの予防や改善が期待できます。
しかし自己流の糖質制限食ではなく、正しい糖質制限食を実践することが肝要です。
糖質制限食には、どんな方法、種類がありますか?
まずは、スーパー糖質制限食です。
朝、昼、夕の三食とも主食を抜く。
ここで言う主食とは、ごはん、めん類、パンなどや、いも類などの糖質を多く含む食品になります。
効果は抜群で早く、糖尿病や肥満を速やかに解消したい方にオススメします。
次にスタンダード糖質制限食です。
朝と夜は主食を抜き、昼のみ主食をとる。
糖尿病や肥満の解消を目指したいが、どうしても昼に糖質制限食を行うのが難しい方へ。
そしてプチ糖質制限食は、夜だけ主食を抜きます。
三食のうち1回だけなので、実行は非常に楽ですが効果が出るのは遅いです。
2018.5.26 (土)午前5時20分放送の
読売テレビ、おはようドクター、
#101 糖質制限の実践
が
ユーチューブにアップされました。
https://www.youtube.com/watch?v=_WuRW3oDp9I&feature=youtu.be
ブログ読者の皆さん、是非ご覧頂ければ幸いです。
今回もトータル約10分間の番組で、私もしっかり喋っています。
2018.4.28 (土)放送の
#100 正しい糖質制限の知識
https://www.youtube.com/watch?v=i91gbwcu_2c&feature=youtu.be
もユーチューブで視聴できます。
江部康二
以下はおはようドクターのサイトから抜粋です。
☆☆☆
2018.5.26(土)
#101 糖質制限の実践
今、話題となっている糖質制限。
糖尿病、メタボリックシンドローム、高血圧などの予防や改善だけでなく、
がん、脳卒中、心臓病などの予防に効果が期待できるといわれています。
今回のおはよう!ドクターは、糖質制限の実践をお送りします。
糖質を制限とは、どういうことですか?
糖質を摂取すると血糖値があがり、インスリンがでます。
血糖値があがると、糖尿病などの病気になる確率も上がります。
また過剰のインスリンは肥満の元凶です。
なので、糖質制限で摂取する糖質をできるだけ減らして、血糖やインスリンを良好にコントロールしようというものです。
糖質制限をすると、どんな効果があるのですか?
糖尿病、高血圧、がん、肥満、アトピー性皮膚炎、アルツハイマー病、花粉症、にきび、偏頭痛、逆流性食道炎などの予防や改善が期待できます。
しかし自己流の糖質制限食ではなく、正しい糖質制限食を実践することが肝要です。
糖質制限食には、どんな方法、種類がありますか?
まずは、スーパー糖質制限食です。
朝、昼、夕の三食とも主食を抜く。
ここで言う主食とは、ごはん、めん類、パンなどや、いも類などの糖質を多く含む食品になります。
効果は抜群で早く、糖尿病や肥満を速やかに解消したい方にオススメします。
次にスタンダード糖質制限食です。
朝と夜は主食を抜き、昼のみ主食をとる。
糖尿病や肥満の解消を目指したいが、どうしても昼に糖質制限食を行うのが難しい方へ。
そしてプチ糖質制限食は、夜だけ主食を抜きます。
三食のうち1回だけなので、実行は非常に楽ですが効果が出るのは遅いです。
2018年05月29日 (火)
〔18/05/27 しらねのぞるば
第61回 日本糖尿病学会 年次学術集会
今年の会場は,勤務先とは目と鼻の先の東京国際フォーラムだったため,
仕事の合間をみて興味のある主なセミナーや口演だけに的を絞って参加してきました.
以下,出席メモは時間が前後します.
【シンポジウム31 食事療法の展望 - Evidence Based Nutritionの実践に向けて】
このシンポの座長は,
杏林大学 石田均先生と京都府立医大の福井道明先生ということから,
出席する前からおおよそ内容は想像できたのですが,
今回集会では食事療法に関する講演はこれだけだったので参加してみました.
[S31-1 糖尿病の食事療法に関するエベデンス 福井道明先生]
食事の内容についてはサラリと流し,ほとんどは「食習慣」に関する論文の紹介でした.「朝抜き」は良くない,
「夕食ドカ食いではなく3食均等に」「深夜の夕食は不可」などです.
また高齢者・糖尿病患者は筋肉がつきにくいので,
若者よりもむしろ多めに蛋白質を摂取することが必要.
CKD2以上の腎機能低下の場合,高蛋白食は危険だが,
植物性蛋白・乳製品であればよい.
[S31-2 栄養・食習慣のエビデンス 東大 佐々木敏 先生]
腕まくりしたカッターシャツに,ジーンズという異色のいでたちで登壇した佐々木先生は,服装も型破りなら,講演内容も傑作でした.
佐々木先生は,
冒頭『食事療法にエビデンスがない? この状況では当然ではないか』として,
その理由を列挙しました.
1. 医者は,薬は処方できるが,食事は処方できない.
薬ならば,投薬前後で,その効果を判定できる.つまりゼロベースとの比較.
しかし,食事を摂ったことのない人はいないのだから効果を判定できない.
しかも「正確な食事内容把握」などおよそ不可能.
実例を挙げると,あるサラリーマンの例では,
ある日は2000kcal,その翌日は3500kcal以上と大きく変動している.
これでも変動は小さい方で,蛋白質は日間変動が3倍以上,
ビタミン類に至っては日によって1桁以上の変動がある.
これほど大きく振れていては,そもそも「この人の普段の食事は...」などと言えない.
2.栄養の改善は,人によって異なり,一般論での総括は無意味.
たとえば「減塩が必要」とは言っても,塩分はあらゆる食物に入っている.
漬物,味噌汁,煮物,加工肉,調味料...,これを全部減らせと言ったら,
患者は食べるものがなくなってしまう.
そうではなくて,その人の食事を詳しく見て,
『Aさん,あなたは漬物を減らしてください』
『Bさん,あなたの場合は味噌汁が多すぎます』
と個別にやるのが真の栄養指導だ.一律・機械的ではない.
減量に最適な食事構成を調べるため,
脂質・蛋白・炭水化物比率を
4種類で比較した研究があるが( NEJM 2009 Vol.360 859-873),
どの群間にも有意差が生じなかった.
この論文のAbstarctだけを読んで,『だから,どれでも同じ』という人が多いが,
よく本文を読んでほしい.
2年間の試験期間の最後を見ると,
4群の被験者の食事はすべて同じような内容に収れんしてしまっていたのだ.
同じような食事になったから,
減量効果も同じ,だから4群間の有意差もつかなかった.
ことほどさように『食事に介入』するのはむずかしい.
3. そもそも日本には栄養学の大学は少なく,研究者も少ない.
世界で近年発表された栄養学に関する論文で,
日本人研究者の出したものは1%程度.これではインパクトはない.
糖尿病の論文はどうなのか?(ここで一瞬,チラリとスライドを見せたが,やはり1%?)
ほとんどちゃぶ台返しのような講演内容でしたが,実に面白かったです.
[S31-3 糖質制限食とSGLT2阻害薬をめぐる冒険 金沢大 篁 俊成先生]
糖質制限食を批判することに徹した講演内容でした.
ただ次々とあげる『エビデンス』のほとんどは動物実験.
しかも,「蛋白質を多く摂ると筋肉が減る」
「肝臓の糖新生亢進は蛋白質が原因」
「低脂質・低蛋白・高糖質で筋肉が増強」などと,
にわかには信じがたいものばかり(だから『冒険』というタイトルにしたのでしょうが). 最後には
『1ヶ月に5日ほど低カロリー・低蛋白・低脂質の飢餓状態食事をするのがよい』
という結論で,糖質制限食を危険と言いながら,
その方がよほど危険ではないかと思いました.
[S31-4 慣習的に摂取する食事内容と糖尿病治療薬の効果 関電医学研究所 矢部 大介先生]
DPP-4阻害薬投与が奏効する人と,
投与直後は体重やHbA1cが低下してもすぐにリバウンドしてしまう人との差は,
その食事内容にある.魚を多く摂る人にはDPP-4阻害薬がよく効く.
A:高糖質食・高GI,B:高糖質食・低GI,C:低糖質・高GI食で3群に分け,この食事をしつつ最後の1週にSGLT2阻害薬を服用させたら,
血中ケトン体は,A:で~500mmol,B:~300mmol,C:~900mmolにまで上昇した.
だから糖質制限食とSGLT2阻害薬の組み合わせは危険だ.
これら2件の講演は,座長の意向を反映したものでしょうか.
なお,会場からパン屋さんが
「糖質はダメ,脂質もダメ,最近は小麦グルテンは毒だなどと言われる.では私たちパン屋は,何を使ったらいいのですか?」
という切実な質問が出ました.
福井先生が『大豆蛋白はアルカリ性食品だからいいのでは』と回答していましたが,
その『エビデンス』は???
[S31-5 糖尿病性腎症の食事療法に関するエビデンス 東京女子医大 馬場園 哲也先生]
腎症が進行した糖尿病患者に蛋白制限は必要なのか,不要なのか,
これもいつまでたっても結論の出ない問題.
1年ごとに蛋白制限に対するスタンスが正反対にふれるガイドラインすらある.
佐々木先生が述べられたように,患者に極端な低蛋白を指示しても,
実際には守られないことも多い.
efficacy(効能がある)とeffective(実効性がある)とは異なるのだ.
[S31-6 カーボカウントのエビデンス 徳島大学 黒田 暁生先生]
ご自身も1型糖尿病35年の履歴,
しかもカーボカウントの著書も多数の黒田先生の話も
また会場が抱腹絶倒の面白いものでした.
但し,糖質制限は「エビデンスがない」とバッサリ.
(もっとも『食品交換表の推奨にもエビデンスはない』とも付け加えていました)
講演内容は,黒田先生独自の,『簡易糖質計算法』の解説で,
なるほどこれなら,出された食事を一瞥して,
おおむね正確な糖質量含有量がわかるだろうと思いました.
これは糖質制限を行う上でも便利です.
ただカーボカウントに関してはおそらく日本最高の黒田先生であっても,
カレーライスだけは,どうにも糖質量見積りと,
結果(=食後の血糖値が長時間急上昇)が合わないようで,
『カレーライスだけは,経験則で見積もった糖質量を1.5倍するしかない.加えて基礎インスリンの1.2倍の追加打ちも必要』と白状しておられました.
傑作だったのは,
『徳島は田舎なので,ラーメンの糖質量は価格×0.17,東京の物価は高いので,
価格×0.13とするのがよい』とのこと.
【リブレ ショック:FGMが急速に普及】
アボットのフリースタイル Libre(Pro)は,
厚労省が,インスリン等注射薬使用の患者に限定,
かつ点数を血糖自己測定器加算の範疇に無理やり収めてしまったため,
実際に病院で使うと赤字になってしまうにもかかわらず,
実に多くの医療機関で使われるようになってきたようです.
口演,ポスターを問わず
『FGMが使えると,こんなことまでできるのか』という発表が多数ありました.
日本の糖尿病治療において,これほどインパクトのあったものは,
インスリンの患者自己注射が認められた以来の出来事ではないでしょうか.
ただ,初日の コロラド大学デンバー校 Satish K. Garg博士の講演(シンポジウム1-1: Hybrid Closed Loop System and Beyond)を聞いて,日本の現状には絶望的になりました.
日本では,CGMの導入が米国より10年も後になり,
ここで決定的に遅れてしまいました.
たしかにハードウエアは日本メーカーの技術を持ってすれば製造できるでしょうが(実際国産1号も出たようです),結局 ステルス戦闘機やIT機器と同じで,ハードよりもソフトウエアが非常に重要なのに,この分野で重要な基本特許は既に海外メーカーが押さえてしまっています.
また日本では今『FGMでこんなことがわかった』と騒いでいる段階ですが,
米国ではその段階はとっくに過ぎて,使いこなしから,
新しい治療法の開発にまで進んでいます.
実際Garg博士は(『決してお薦めはしないが』と断って),
糖尿病患者自身がFGMとインスリンポンプ,スマホとを組み合わせて,
『DIYの』人工膵臓を作ってしまうプロジェクトが
進行していることを紹介していました.
このシステムの制御に必要なソフトは,(ちょうどオープンソフトのLinuxのように)Internet上で共同して開発しているとのことです.〕
こんにちは。
しらねのぞるば さんから
第61回 日本糖尿病学会 年次学術集会(2018.5.24(木)-26(土)東京国際フォーラム他)
の、情報をコメント頂きました。
いつも、ありがとうございます。
大変参考になります。
[S31-1 糖尿病の食事療法に関するエビデンス 福井道明先生]
「朝抜き」は良くない・・・これは疑問ですね。人類は長い年月、朝食抜きの一日二食でした。以下参考まで。
食事回数「人類は本来、一日三食か二食かはたまた、一食か?」2016年版。
2016年11月01日 (火)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3994.html
[S31-2 栄養・食習慣のエビデンス 東大 佐々木敏 先生]
『食事療法にエビデンスがない? この状況では当然ではないか』
これは、佐々木先生の仰ることに賛成です。
『栄養の改善は,人によって異なり,一般論での総括は無意味』
こちらは、異議ありです。
700万年間食べたことのない穀物(デンプン、高糖質)が、
農耕開始後いきなり主食となり、摂取比率の50~60%を占めるというのは、
いかにも異常であり、極めてひどいバランスです。
ヒトの進化の歴史という縦系列から見ると、糖質制限食こそが
人類本来の食事であり、人類の健康食であることは明白です。
[S31-3 糖質制限食とSGLT2阻害薬をめぐる冒険 金沢大 篁 俊成先生]
「蛋白質を多く摂ると筋肉が減る」・・・蛋白質摂取が少ないと筋肉が減るの間違いであり、これは私でなくてもほとんどの医師がそう考えると思います。
「肝臓の糖新生亢進は蛋白質が原因」・・・これは、糖質制限で高脂質・高タンパク食であれば、食事由来のブドウ糖が少ないので肝臓で糖新生します。
「低脂質・低蛋白・高糖質で筋肉が増強」 ・・・これでは筋肉量は減ります。
『1ヶ月に5日ほど低カロリー・低蛋白・低脂質の飢餓状態食事をするのがよい』
・・・これはさすがに根拠なしですね。
[S31-4 慣習的に摂取する食事内容と糖尿病治療薬の効果 関電医学研究所 矢部 大介先生]
A:高糖質食・高GI,
B:高糖質食・低GI,
C:低糖質・低GI食
Cは、低GI食でしょうか。
血中ケトン体が900mmol と、一般的な基準値(26~122)より高値でも
インスリン作用があるならば、生理的なものであり、危険ではありません。
ちなみに私は、スーパー糖質制限食実践中で、内服薬なしですが、
血中ケトン体は、400~800~1200くらいで、元気です。
[S31-5 糖尿病性腎症の食事療法に関するエビデンス 東京女子医大 馬場園 哲也先生]
『腎症が進行した糖尿病患者に蛋白制限は必要なのか,不要なのか,
これもいつまでたっても結論の出ない問題.』
こちらも馬場園先生の仰る通りと思います。
私は、「確実に存在する高血糖による腎障害」 と
「あるかどうかよくわからない高タンパク食による腎障害」とを
天秤にかけて、糖尿病腎症の患者さん患者さんによく説明して、
糖質制限食を実践するかどうかを選んで貰うようにしています。
[S31-6 カーボカウントのエビデンス 徳島大学 黒田 暁生先生]
私も黒田 暁生先生のご講演を聴いたことがありますが、
大変興味深いもので、参考になりました。
糖質制限と糖尿病のエビデンスですが、有名なDIRECTがあります。
322名の肥満患者に、
カロリー制限ありの「地中海食」と「脂肪制限食」
そしてカロリー制限なしの「糖質制限食」の3群に分けて2年間経過をみた研究です。
一番体重が減ったのが「糖質制限食」であり、
36名の糖尿病患者HbA1cが有意に改善したのも「糖質制限食」だけでした。
Iris Shai,et all:Weight Loss with a Low-Carbohydrate,Mediterranean,or Low-Fat Diet.
NENGLJ MED JULY17,2008、VOL359.NO.3 229-241
【リブレ ショック:FGMが急速に普及】
アボットのフリースタイル Libre(Pro)は、インスリンポンプを使用している患者さんが通院している医療機関においてのみ、
保険請求が認められています。
高雄病院では、幸いインスリンポンプの1型患者さんがおられましたので
保険請求していますが、赤字ではありません。
インスリンポンプ使用患者のいない医療機関では
Libre(Pro)ではなくて、単なるフリースタイル Libreを使用していると思います。
こちらは、赤字の可能性もあることと、Libre(Pro)に比べると
精度が劣ることがデメリットです。
厚生労働省も、
『インスリポンプ使用患者がいないとLibre(Pro)が保険請求できない』
という異常に高いハードルを速やかに改善して欲しいと思います。
このままでは、CGMに関して、なかなかアメリカに追いつけないと思います。
なお持続ブドウ糖測定器
FreestyleリブレProが、「CGM」であり、
Freestyleリブレは「FGM」と呼ばれています。
持続ブドウ糖測定器(CGM:continuous glucose monitoring または FGM:flash glucose monitoring)
江部康二
第61回 日本糖尿病学会 年次学術集会
今年の会場は,勤務先とは目と鼻の先の東京国際フォーラムだったため,
仕事の合間をみて興味のある主なセミナーや口演だけに的を絞って参加してきました.
以下,出席メモは時間が前後します.
【シンポジウム31 食事療法の展望 - Evidence Based Nutritionの実践に向けて】
このシンポの座長は,
杏林大学 石田均先生と京都府立医大の福井道明先生ということから,
出席する前からおおよそ内容は想像できたのですが,
今回集会では食事療法に関する講演はこれだけだったので参加してみました.
[S31-1 糖尿病の食事療法に関するエベデンス 福井道明先生]
食事の内容についてはサラリと流し,ほとんどは「食習慣」に関する論文の紹介でした.「朝抜き」は良くない,
「夕食ドカ食いではなく3食均等に」「深夜の夕食は不可」などです.
また高齢者・糖尿病患者は筋肉がつきにくいので,
若者よりもむしろ多めに蛋白質を摂取することが必要.
CKD2以上の腎機能低下の場合,高蛋白食は危険だが,
植物性蛋白・乳製品であればよい.
[S31-2 栄養・食習慣のエビデンス 東大 佐々木敏 先生]
腕まくりしたカッターシャツに,ジーンズという異色のいでたちで登壇した佐々木先生は,服装も型破りなら,講演内容も傑作でした.
佐々木先生は,
冒頭『食事療法にエビデンスがない? この状況では当然ではないか』として,
その理由を列挙しました.
1. 医者は,薬は処方できるが,食事は処方できない.
薬ならば,投薬前後で,その効果を判定できる.つまりゼロベースとの比較.
しかし,食事を摂ったことのない人はいないのだから効果を判定できない.
しかも「正確な食事内容把握」などおよそ不可能.
実例を挙げると,あるサラリーマンの例では,
ある日は2000kcal,その翌日は3500kcal以上と大きく変動している.
これでも変動は小さい方で,蛋白質は日間変動が3倍以上,
ビタミン類に至っては日によって1桁以上の変動がある.
これほど大きく振れていては,そもそも「この人の普段の食事は...」などと言えない.
2.栄養の改善は,人によって異なり,一般論での総括は無意味.
たとえば「減塩が必要」とは言っても,塩分はあらゆる食物に入っている.
漬物,味噌汁,煮物,加工肉,調味料...,これを全部減らせと言ったら,
患者は食べるものがなくなってしまう.
そうではなくて,その人の食事を詳しく見て,
『Aさん,あなたは漬物を減らしてください』
『Bさん,あなたの場合は味噌汁が多すぎます』
と個別にやるのが真の栄養指導だ.一律・機械的ではない.
減量に最適な食事構成を調べるため,
脂質・蛋白・炭水化物比率を
4種類で比較した研究があるが( NEJM 2009 Vol.360 859-873),
どの群間にも有意差が生じなかった.
この論文のAbstarctだけを読んで,『だから,どれでも同じ』という人が多いが,
よく本文を読んでほしい.
2年間の試験期間の最後を見ると,
4群の被験者の食事はすべて同じような内容に収れんしてしまっていたのだ.
同じような食事になったから,
減量効果も同じ,だから4群間の有意差もつかなかった.
ことほどさように『食事に介入』するのはむずかしい.
3. そもそも日本には栄養学の大学は少なく,研究者も少ない.
世界で近年発表された栄養学に関する論文で,
日本人研究者の出したものは1%程度.これではインパクトはない.
糖尿病の論文はどうなのか?(ここで一瞬,チラリとスライドを見せたが,やはり1%?)
ほとんどちゃぶ台返しのような講演内容でしたが,実に面白かったです.
[S31-3 糖質制限食とSGLT2阻害薬をめぐる冒険 金沢大 篁 俊成先生]
糖質制限食を批判することに徹した講演内容でした.
ただ次々とあげる『エビデンス』のほとんどは動物実験.
しかも,「蛋白質を多く摂ると筋肉が減る」
「肝臓の糖新生亢進は蛋白質が原因」
「低脂質・低蛋白・高糖質で筋肉が増強」などと,
にわかには信じがたいものばかり(だから『冒険』というタイトルにしたのでしょうが). 最後には
『1ヶ月に5日ほど低カロリー・低蛋白・低脂質の飢餓状態食事をするのがよい』
という結論で,糖質制限食を危険と言いながら,
その方がよほど危険ではないかと思いました.
[S31-4 慣習的に摂取する食事内容と糖尿病治療薬の効果 関電医学研究所 矢部 大介先生]
DPP-4阻害薬投与が奏効する人と,
投与直後は体重やHbA1cが低下してもすぐにリバウンドしてしまう人との差は,
その食事内容にある.魚を多く摂る人にはDPP-4阻害薬がよく効く.
A:高糖質食・高GI,B:高糖質食・低GI,C:低糖質・高GI食で3群に分け,この食事をしつつ最後の1週にSGLT2阻害薬を服用させたら,
血中ケトン体は,A:で~500mmol,B:~300mmol,C:~900mmolにまで上昇した.
だから糖質制限食とSGLT2阻害薬の組み合わせは危険だ.
これら2件の講演は,座長の意向を反映したものでしょうか.
なお,会場からパン屋さんが
「糖質はダメ,脂質もダメ,最近は小麦グルテンは毒だなどと言われる.では私たちパン屋は,何を使ったらいいのですか?」
という切実な質問が出ました.
福井先生が『大豆蛋白はアルカリ性食品だからいいのでは』と回答していましたが,
その『エビデンス』は???
[S31-5 糖尿病性腎症の食事療法に関するエビデンス 東京女子医大 馬場園 哲也先生]
腎症が進行した糖尿病患者に蛋白制限は必要なのか,不要なのか,
これもいつまでたっても結論の出ない問題.
1年ごとに蛋白制限に対するスタンスが正反対にふれるガイドラインすらある.
佐々木先生が述べられたように,患者に極端な低蛋白を指示しても,
実際には守られないことも多い.
efficacy(効能がある)とeffective(実効性がある)とは異なるのだ.
[S31-6 カーボカウントのエビデンス 徳島大学 黒田 暁生先生]
ご自身も1型糖尿病35年の履歴,
しかもカーボカウントの著書も多数の黒田先生の話も
また会場が抱腹絶倒の面白いものでした.
但し,糖質制限は「エビデンスがない」とバッサリ.
(もっとも『食品交換表の推奨にもエビデンスはない』とも付け加えていました)
講演内容は,黒田先生独自の,『簡易糖質計算法』の解説で,
なるほどこれなら,出された食事を一瞥して,
おおむね正確な糖質量含有量がわかるだろうと思いました.
これは糖質制限を行う上でも便利です.
ただカーボカウントに関してはおそらく日本最高の黒田先生であっても,
カレーライスだけは,どうにも糖質量見積りと,
結果(=食後の血糖値が長時間急上昇)が合わないようで,
『カレーライスだけは,経験則で見積もった糖質量を1.5倍するしかない.加えて基礎インスリンの1.2倍の追加打ちも必要』と白状しておられました.
傑作だったのは,
『徳島は田舎なので,ラーメンの糖質量は価格×0.17,東京の物価は高いので,
価格×0.13とするのがよい』とのこと.
【リブレ ショック:FGMが急速に普及】
アボットのフリースタイル Libre(Pro)は,
厚労省が,インスリン等注射薬使用の患者に限定,
かつ点数を血糖自己測定器加算の範疇に無理やり収めてしまったため,
実際に病院で使うと赤字になってしまうにもかかわらず,
実に多くの医療機関で使われるようになってきたようです.
口演,ポスターを問わず
『FGMが使えると,こんなことまでできるのか』という発表が多数ありました.
日本の糖尿病治療において,これほどインパクトのあったものは,
インスリンの患者自己注射が認められた以来の出来事ではないでしょうか.
ただ,初日の コロラド大学デンバー校 Satish K. Garg博士の講演(シンポジウム1-1: Hybrid Closed Loop System and Beyond)を聞いて,日本の現状には絶望的になりました.
日本では,CGMの導入が米国より10年も後になり,
ここで決定的に遅れてしまいました.
たしかにハードウエアは日本メーカーの技術を持ってすれば製造できるでしょうが(実際国産1号も出たようです),結局 ステルス戦闘機やIT機器と同じで,ハードよりもソフトウエアが非常に重要なのに,この分野で重要な基本特許は既に海外メーカーが押さえてしまっています.
また日本では今『FGMでこんなことがわかった』と騒いでいる段階ですが,
米国ではその段階はとっくに過ぎて,使いこなしから,
新しい治療法の開発にまで進んでいます.
実際Garg博士は(『決してお薦めはしないが』と断って),
糖尿病患者自身がFGMとインスリンポンプ,スマホとを組み合わせて,
『DIYの』人工膵臓を作ってしまうプロジェクトが
進行していることを紹介していました.
このシステムの制御に必要なソフトは,(ちょうどオープンソフトのLinuxのように)Internet上で共同して開発しているとのことです.〕
こんにちは。
しらねのぞるば さんから
第61回 日本糖尿病学会 年次学術集会(2018.5.24(木)-26(土)東京国際フォーラム他)
の、情報をコメント頂きました。
いつも、ありがとうございます。
大変参考になります。
[S31-1 糖尿病の食事療法に関するエビデンス 福井道明先生]
「朝抜き」は良くない・・・これは疑問ですね。人類は長い年月、朝食抜きの一日二食でした。以下参考まで。
食事回数「人類は本来、一日三食か二食かはたまた、一食か?」2016年版。
2016年11月01日 (火)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3994.html
[S31-2 栄養・食習慣のエビデンス 東大 佐々木敏 先生]
『食事療法にエビデンスがない? この状況では当然ではないか』
これは、佐々木先生の仰ることに賛成です。
『栄養の改善は,人によって異なり,一般論での総括は無意味』
こちらは、異議ありです。
700万年間食べたことのない穀物(デンプン、高糖質)が、
農耕開始後いきなり主食となり、摂取比率の50~60%を占めるというのは、
いかにも異常であり、極めてひどいバランスです。
ヒトの進化の歴史という縦系列から見ると、糖質制限食こそが
人類本来の食事であり、人類の健康食であることは明白です。
[S31-3 糖質制限食とSGLT2阻害薬をめぐる冒険 金沢大 篁 俊成先生]
「蛋白質を多く摂ると筋肉が減る」・・・蛋白質摂取が少ないと筋肉が減るの間違いであり、これは私でなくてもほとんどの医師がそう考えると思います。
「肝臓の糖新生亢進は蛋白質が原因」・・・これは、糖質制限で高脂質・高タンパク食であれば、食事由来のブドウ糖が少ないので肝臓で糖新生します。
「低脂質・低蛋白・高糖質で筋肉が増強」 ・・・これでは筋肉量は減ります。
『1ヶ月に5日ほど低カロリー・低蛋白・低脂質の飢餓状態食事をするのがよい』
・・・これはさすがに根拠なしですね。
[S31-4 慣習的に摂取する食事内容と糖尿病治療薬の効果 関電医学研究所 矢部 大介先生]
A:高糖質食・高GI,
B:高糖質食・低GI,
C:低糖質・低GI食
Cは、低GI食でしょうか。
血中ケトン体が900mmol と、一般的な基準値(26~122)より高値でも
インスリン作用があるならば、生理的なものであり、危険ではありません。
ちなみに私は、スーパー糖質制限食実践中で、内服薬なしですが、
血中ケトン体は、400~800~1200くらいで、元気です。
[S31-5 糖尿病性腎症の食事療法に関するエビデンス 東京女子医大 馬場園 哲也先生]
『腎症が進行した糖尿病患者に蛋白制限は必要なのか,不要なのか,
これもいつまでたっても結論の出ない問題.』
こちらも馬場園先生の仰る通りと思います。
私は、「確実に存在する高血糖による腎障害」 と
「あるかどうかよくわからない高タンパク食による腎障害」とを
天秤にかけて、糖尿病腎症の患者さん患者さんによく説明して、
糖質制限食を実践するかどうかを選んで貰うようにしています。
[S31-6 カーボカウントのエビデンス 徳島大学 黒田 暁生先生]
私も黒田 暁生先生のご講演を聴いたことがありますが、
大変興味深いもので、参考になりました。
糖質制限と糖尿病のエビデンスですが、有名なDIRECTがあります。
322名の肥満患者に、
カロリー制限ありの「地中海食」と「脂肪制限食」
そしてカロリー制限なしの「糖質制限食」の3群に分けて2年間経過をみた研究です。
一番体重が減ったのが「糖質制限食」であり、
36名の糖尿病患者HbA1cが有意に改善したのも「糖質制限食」だけでした。
Iris Shai,et all:Weight Loss with a Low-Carbohydrate,Mediterranean,or Low-Fat Diet.
NENGLJ MED JULY17,2008、VOL359.NO.3 229-241
【リブレ ショック:FGMが急速に普及】
アボットのフリースタイル Libre(Pro)は、インスリンポンプを使用している患者さんが通院している医療機関においてのみ、
保険請求が認められています。
高雄病院では、幸いインスリンポンプの1型患者さんがおられましたので
保険請求していますが、赤字ではありません。
インスリンポンプ使用患者のいない医療機関では
Libre(Pro)ではなくて、単なるフリースタイル Libreを使用していると思います。
こちらは、赤字の可能性もあることと、Libre(Pro)に比べると
精度が劣ることがデメリットです。
厚生労働省も、
『インスリポンプ使用患者がいないとLibre(Pro)が保険請求できない』
という異常に高いハードルを速やかに改善して欲しいと思います。
このままでは、CGMに関して、なかなかアメリカに追いつけないと思います。
なお持続ブドウ糖測定器
FreestyleリブレProが、「CGM」であり、
Freestyleリブレは「FGM」と呼ばれています。
持続ブドウ糖測定器(CGM:continuous glucose monitoring または FGM:flash glucose monitoring)
江部康二
2018年05月28日 (月)
こんにちは。
2018年6月30日(土)、日本糖質制限医療推進協会主催の
「低糖質スイーツ教室」を開催します。
メイン講師は、「パティスリー ロア・レギューム」(埼玉県朝霞市)
の小寺幹成オーナーパティシエです。
小寺パティシエは、2016年11月には文化出版局から、
著書「おいしく作れる低糖質スイーツ」
http://books.bunka.ac.jp/np/isbn/9784579212866/
を出版され、これまで開発されたきた低糖質スイーツのレシピを
惜しみなく披露しておられます。
ちなみに、私は帯の推薦文を書きました(*^^)v
今回のテーマは、「チーズスフレ&パンナコッタ」で、
現在4、5名様の空きがあるそうです。
皆さん奮ってご参加くださいね。
江部康二
以下、事務局からのお知らせです。
*********
ブログ読者の皆様、いつも弊会の講演会やスイーツ・料理教室へ
多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。
本日は、低糖質スイーツ(京都)の開催をご案内申し上げます。
関西圏の方をはじめ、皆様のご参加をお待ちしております。
◇弊会イベント情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity
●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●
(一社)日本糖質制限医療推進協会主催 低糖質スイーツ教室
『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室(京都)』
第6回 「チーズスフレ & パンナコッタ」
◆日時: 2018年6月30日(土) 13:00~16:00頃 ※開場・受付は12:45~
◆会場:あじわい館(京の食文化ミュージアム)調理実習室
〒600-8813 京都市下京区中堂寺南町130番地 京都青果センタービル3階
http://www.kyo-ajiwaikan.com/access
☆JR丹波口駅より徒歩3分、京都リサーチパーク前バス停より徒歩2分
♪講師: 小寺幹成 「パティスリー ロア・レギューム」オーナーパティシエ
佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者
◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円
◆定員・対象: 24名様・一般(18歳以上)
☆内容紹介☆
美味しい低糖質菓子を自宅で楽しんでいただけるように、お菓子作りの基礎から学べる講座です。
今回は、キメの細かい滑らかな生地でフワフワの口どけが楽しめ、クリームチーズの濃厚な味わいも堪能できるチーズスフレのレッスンです。
小寺パティシエのお店でも評判のクオリティーの高いチーズスフレ。この機会に失敗なくできるコツとテクニックをしっかり学んでみませんか。
また、これからの季節におすすめの冷菓、真っ白なひんやりスイーツ「パンナコッタ」を小寺パティシエのデモンストレーションと解説でご紹介し、ご試食いただきます。
プルプルでつるん・・とした食感のパンナコッタは、お子様からご年配の方まで喜ばれる人気のスイーツ。ご家庭で気軽に作って日々のおやつとして楽しんでいただける一品です。
様々なジャンルの低糖質スイーツ作りに挑戦したいとお考えの方はもちろん、「お菓子作りは難しそう」「敷居が高い」とお思いの方も是非ご参加ください。
◆当日の流れ: レシピ説明・デモ → 実習 → 試食(復習・歓談) → 片付け後、解散
◆持参いただくもの: エプロン、三角巾、ふきん(タオル)2枚(台ふき用・食器ふき用)、筆記用具
■お申し込みの流れ:
1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。
■お申し込み方法:
◆お願い◆
当教室は、一般の方にご自宅で作っていただくことを趣旨とした教室です。
製菓や料理(教室を含む)関連のお仕事をしておられる方、食品会社で企画・
開発をしておられる方など業界の方の場合は、その旨をお書き添えの上、
お申し込みください。
★賛助会員の方:
参加ご希望の教室の「開催日と教室名(スイーツ、料理)」をご明記の上、
事務局までメールにてお申し込み下さい。
★賛助会員入会をご希望の方:
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up
2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、
「通信」欄に「6/30京都スイーツ教室、参加希望」とご記入ください。
ご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
★一般(非会員)で、スイーツ、料理教室参加のみご希望の方:
下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/lesson-a
◆その他
・お申し込み後、キャンセルされる場合は、6月26日(火)までにご連絡ください。
・6月27日(水)以降のキャンセルは、参加費の半額をキャンセル料金としていただきますので、予めご了承ください。
・当日の開場・受付開始は、レッスン開始時間の15分前からです。
・実習室で作ったもの以外の飲食はできません。ご自宅で作ったお料理やお菓子などの持ち込みはできませんのでご注意ください。
・皆さまで実習と試食を行っていただきますので、香水などのフレグランスはお控えください。
●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●
2018年6月30日(土)、日本糖質制限医療推進協会主催の
「低糖質スイーツ教室」を開催します。
メイン講師は、「パティスリー ロア・レギューム」(埼玉県朝霞市)
の小寺幹成オーナーパティシエです。
小寺パティシエは、2016年11月には文化出版局から、
著書「おいしく作れる低糖質スイーツ」
http://books.bunka.ac.jp/np/isbn/9784579212866/
を出版され、これまで開発されたきた低糖質スイーツのレシピを
惜しみなく披露しておられます。
ちなみに、私は帯の推薦文を書きました(*^^)v
今回のテーマは、「チーズスフレ&パンナコッタ」で、
現在4、5名様の空きがあるそうです。
皆さん奮ってご参加くださいね。
江部康二
以下、事務局からのお知らせです。
*********
ブログ読者の皆様、いつも弊会の講演会やスイーツ・料理教室へ
多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。
本日は、低糖質スイーツ(京都)の開催をご案内申し上げます。
関西圏の方をはじめ、皆様のご参加をお待ちしております。
◇弊会イベント情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity
●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●
(一社)日本糖質制限医療推進協会主催 低糖質スイーツ教室
『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室(京都)』
第6回 「チーズスフレ & パンナコッタ」
◆日時: 2018年6月30日(土) 13:00~16:00頃 ※開場・受付は12:45~
◆会場:あじわい館(京の食文化ミュージアム)調理実習室
〒600-8813 京都市下京区中堂寺南町130番地 京都青果センタービル3階
http://www.kyo-ajiwaikan.com/access
☆JR丹波口駅より徒歩3分、京都リサーチパーク前バス停より徒歩2分
♪講師: 小寺幹成 「パティスリー ロア・レギューム」オーナーパティシエ
佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者
◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円
◆定員・対象: 24名様・一般(18歳以上)
☆内容紹介☆
美味しい低糖質菓子を自宅で楽しんでいただけるように、お菓子作りの基礎から学べる講座です。
今回は、キメの細かい滑らかな生地でフワフワの口どけが楽しめ、クリームチーズの濃厚な味わいも堪能できるチーズスフレのレッスンです。
小寺パティシエのお店でも評判のクオリティーの高いチーズスフレ。この機会に失敗なくできるコツとテクニックをしっかり学んでみませんか。
また、これからの季節におすすめの冷菓、真っ白なひんやりスイーツ「パンナコッタ」を小寺パティシエのデモンストレーションと解説でご紹介し、ご試食いただきます。
プルプルでつるん・・とした食感のパンナコッタは、お子様からご年配の方まで喜ばれる人気のスイーツ。ご家庭で気軽に作って日々のおやつとして楽しんでいただける一品です。
様々なジャンルの低糖質スイーツ作りに挑戦したいとお考えの方はもちろん、「お菓子作りは難しそう」「敷居が高い」とお思いの方も是非ご参加ください。
◆当日の流れ: レシピ説明・デモ → 実習 → 試食(復習・歓談) → 片付け後、解散
◆持参いただくもの: エプロン、三角巾、ふきん(タオル)2枚(台ふき用・食器ふき用)、筆記用具
■お申し込みの流れ:
1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。
■お申し込み方法:
◆お願い◆
当教室は、一般の方にご自宅で作っていただくことを趣旨とした教室です。
製菓や料理(教室を含む)関連のお仕事をしておられる方、食品会社で企画・
開発をしておられる方など業界の方の場合は、その旨をお書き添えの上、
お申し込みください。
★賛助会員の方:
参加ご希望の教室の「開催日と教室名(スイーツ、料理)」をご明記の上、
事務局までメールにてお申し込み下さい。
★賛助会員入会をご希望の方:
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up
2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、
「通信」欄に「6/30京都スイーツ教室、参加希望」とご記入ください。
ご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
★一般(非会員)で、スイーツ、料理教室参加のみご希望の方:
下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/lesson-a
◆その他
・お申し込み後、キャンセルされる場合は、6月26日(火)までにご連絡ください。
・6月27日(水)以降のキャンセルは、参加費の半額をキャンセル料金としていただきますので、予めご了承ください。
・当日の開場・受付開始は、レッスン開始時間の15分前からです。
・実習室で作ったもの以外の飲食はできません。ご自宅で作ったお料理やお菓子などの持ち込みはできませんのでご注意ください。
・皆さまで実習と試食を行っていただきますので、香水などのフレグランスはお控えください。
●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●
2018年05月27日 (日)
おはようございます。
auスマートパスで、初の糖質制限アプリのご紹介です。
私が監修したアプリです。
是非、お試し頂ければ幸いです。
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000001288.html
スマホ (auスマートパスユーザー用 )
http://ausp.dr-ebe-toushitsuseigen.jp
“糖質制限の第一人者”江部康二医師の完全監修サービス
「ドクター江部の糖質制限」提供開始!~生活習慣病予防・ダイエットを成功に導く、必読の最新情報を毎日更新~
お問い合わせについては、
support@dr-ebe-toushitsuseigen.jp
こちらのアドレスへお願い申し上げます。
どのようなお問い合わせでも、対応して頂けるそうです。
以下は『ドクター江部コラム』の原稿です。
☆☆☆
auスマートパスユーザーの皆さん、はじめまして。
auスマートパスで、初の糖質制限アプリのご紹介です。
この 糖質制限アプリ 、日本全国の糖質制限食実践者の皆さんに、
少しでもお役に立てば嬉しいです。
糖質制限食という言葉はすっかり日本社会に定着してきましたが、
日本では、1999年から京都の高雄病院で糖尿病治療食として開始したのが最初です。
「血糖値に直接影響を与えるのは糖質だけで、タンパク質・脂質は与えない」
という生理学的事実を臨床に応用した食事療法です。
2018年4月現在まで、高雄病院では糖尿病患者さんを中心に約1300人以上
に糖質制限食による入院治療を行い、画期的な成果をあげてきました。
入院して「従来の糖尿病食(高糖質食)」と「糖質制限食」を食べて頂き、
血糖の日内変動変化、或いはCGMを比較することで、
患者さんに、「糖質だけが血糖を上げる」ということを、実際に体験して貰うと、
糖質制限食に対するモチベーションが上がります。
これらの経験を踏まえ2005年には私が本邦初の一般向けの本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」を出版し、
日本社会に糖質制限食が認識され始めるきっかけとなりました。
最近では、ダイエットの主流としても確固たる地位を築いています。
糖質制限食の社会への浸透による市場規模は拡大の一途を辿っています。
調査会社の富士経済の調べでは、
2016年の同市場の規模は前年比7.7%増の3431億円の見込みとのことでした。
コンビニやファミレスにも、普通に糖質制限OKな食材やメニューがある、
糖質制限食実践者にとって、とても幸せな時代となりました。
江部康二
auスマートパスで、初の糖質制限アプリのご紹介です。
私が監修したアプリです。
是非、お試し頂ければ幸いです。
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000001288.html
スマホ (auスマートパスユーザー用 )
http://ausp.dr-ebe-toushitsuseigen.jp
“糖質制限の第一人者”江部康二医師の完全監修サービス
「ドクター江部の糖質制限」提供開始!~生活習慣病予防・ダイエットを成功に導く、必読の最新情報を毎日更新~
お問い合わせについては、
support@dr-ebe-toushitsuseigen.jp
こちらのアドレスへお願い申し上げます。
どのようなお問い合わせでも、対応して頂けるそうです。
以下は『ドクター江部コラム』の原稿です。
☆☆☆
auスマートパスユーザーの皆さん、はじめまして。
auスマートパスで、初の糖質制限アプリのご紹介です。
この 糖質制限アプリ 、日本全国の糖質制限食実践者の皆さんに、
少しでもお役に立てば嬉しいです。
糖質制限食という言葉はすっかり日本社会に定着してきましたが、
日本では、1999年から京都の高雄病院で糖尿病治療食として開始したのが最初です。
「血糖値に直接影響を与えるのは糖質だけで、タンパク質・脂質は与えない」
という生理学的事実を臨床に応用した食事療法です。
2018年4月現在まで、高雄病院では糖尿病患者さんを中心に約1300人以上
に糖質制限食による入院治療を行い、画期的な成果をあげてきました。
入院して「従来の糖尿病食(高糖質食)」と「糖質制限食」を食べて頂き、
血糖の日内変動変化、或いはCGMを比較することで、
患者さんに、「糖質だけが血糖を上げる」ということを、実際に体験して貰うと、
糖質制限食に対するモチベーションが上がります。
これらの経験を踏まえ2005年には私が本邦初の一般向けの本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」を出版し、
日本社会に糖質制限食が認識され始めるきっかけとなりました。
最近では、ダイエットの主流としても確固たる地位を築いています。
糖質制限食の社会への浸透による市場規模は拡大の一途を辿っています。
調査会社の富士経済の調べでは、
2016年の同市場の規模は前年比7.7%増の3431億円の見込みとのことでした。
コンビニやファミレスにも、普通に糖質制限OKな食材やメニューがある、
糖質制限食実践者にとって、とても幸せな時代となりました。
江部康二
2018年05月26日 (土)
こんにちは。
現在発売中の雑誌「 FLASH」の40~41ページに
大反響第「糖質制限」は人類を救う第2弾
否定派よ驚け!
ガン、認知症だけじゃない「万病」を改善できた
という記事が掲載されています。
先週号の 「 FLASH」の18~21ページに
やっぱり「糖質制限」は人類を救う!
という記事が掲載されて、夏井睦先生、宗田哲男先生が
登場されています。
江部康二
以下は、 今週号の「 FLASH」の40~41ページ
からの抜粋です。
☆☆☆
「人類が誕生して、農耕が始まる約1万年前まで、穀物、
つまり糖質を摂取することは、ほとんどありませんでした。
人類の身体は、当時の糖質摂取に適していない状態から、変化していないのです」
日本の糖質制限治療の第一人者である、
高雄病院(京都府)の理事長、江部康二医師は語る。
本誌は前号で、「週刊新潮」「女性セブン」が報じた「糖質制限バッシング」に対する、4人の専門家の反論を掲載した。
それに加えて、糖尿病、ガン、認知症について、
糖質制限の治療実例がおこなわれていることについても紹介した。
前号の専門家たちと同様に、江部氏の主張も
「糖質の過剰摂取こそが、さまざまな疾患の原因だ」というものだ。
「糖尿病、ガン、認知症だけではありません。
糖質制限によって改善できる病気は、ほかにも多いのです」
糖質制限は、どのようなメカニズムによって、
病気の治療に効果を発揮するのだろうか。
99年から、日本国内で糖質制限を治療に取り入れている江部氏に、
その仕組みについて聞いた。
「高血糖状態になると活性酸素が発生し、血管が傷つき、
全身の血流・代謝が悪くなります。
最近では、普段は血糖値が高くないのに、
食後だけ血糖値が乱高下する『食後高血糖』が問題になっています。
食後高血糖は、空腹時の血液検査では判明しにくく、
一般的な糖尿病治療でおこなわれているカロリー制限食では、
いっさい改善できません。糖質制限をすることによって、
この食後高血糖を抑えることができるのです」
食後高血糖の人は、食後に急激な眠気を訴えることが多い。
これを改善できれば、眠気による交通事故も減少し、
生産性の向上も期待できるという。
現在発売中の雑誌「 FLASH」の40~41ページに
大反響第「糖質制限」は人類を救う第2弾
否定派よ驚け!
ガン、認知症だけじゃない「万病」を改善できた
という記事が掲載されています。
先週号の 「 FLASH」の18~21ページに
やっぱり「糖質制限」は人類を救う!
という記事が掲載されて、夏井睦先生、宗田哲男先生が
登場されています。
江部康二
以下は、 今週号の「 FLASH」の40~41ページ
からの抜粋です。
☆☆☆
「人類が誕生して、農耕が始まる約1万年前まで、穀物、
つまり糖質を摂取することは、ほとんどありませんでした。
人類の身体は、当時の糖質摂取に適していない状態から、変化していないのです」
日本の糖質制限治療の第一人者である、
高雄病院(京都府)の理事長、江部康二医師は語る。
本誌は前号で、「週刊新潮」「女性セブン」が報じた「糖質制限バッシング」に対する、4人の専門家の反論を掲載した。
それに加えて、糖尿病、ガン、認知症について、
糖質制限の治療実例がおこなわれていることについても紹介した。
前号の専門家たちと同様に、江部氏の主張も
「糖質の過剰摂取こそが、さまざまな疾患の原因だ」というものだ。
「糖尿病、ガン、認知症だけではありません。
糖質制限によって改善できる病気は、ほかにも多いのです」
糖質制限は、どのようなメカニズムによって、
病気の治療に効果を発揮するのだろうか。
99年から、日本国内で糖質制限を治療に取り入れている江部氏に、
その仕組みについて聞いた。
「高血糖状態になると活性酸素が発生し、血管が傷つき、
全身の血流・代謝が悪くなります。
最近では、普段は血糖値が高くないのに、
食後だけ血糖値が乱高下する『食後高血糖』が問題になっています。
食後高血糖は、空腹時の血液検査では判明しにくく、
一般的な糖尿病治療でおこなわれているカロリー制限食では、
いっさい改善できません。糖質制限をすることによって、
この食後高血糖を抑えることができるのです」
食後高血糖の人は、食後に急激な眠気を訴えることが多い。
これを改善できれば、眠気による交通事故も減少し、
生産性の向上も期待できるという。
2018年05月25日 (金)
~「糖質制限」の実践~
読売テレビ おはようドクター
http://www.ytv.co.jp/ohayou_doctor/
こんにちは。
早起きの方、比較的まめな方への
耳寄りな情報です。
読売テレビのおはようドクター
http://www.ytv.co.jp/ohayou_doctor/
2018/5/26土曜日午前5時20分から5時30分まで放送
に私が出演します。
おはようドクターでは、かなりしっかり10分間
ほぼ出ずっぱりです。
アナウンサーのインタビューに答えて、ほぼ喋りっぱなしです。
糖質制限食関連のお話が、ほぼ網羅されています。
4/28土曜日の第一回放送は、
『 正しい糖質制限の知識』と題してお話しました。
明日、5/28土曜日は第二弾の放送があります。
こちらは、『糖質制限』の実践編です。
早起きの方、是非御覧ください。
すいません。
私は寝ています。 m(_ _)m
まめな方、是非録音して、あとで御覧ください。
読売テレビのユーチューブ公式チャンネルでも後日
御覧いただけます。
4/28土曜日の第一回放送『 正しい糖質制限の知識』は
ユーチューブでご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=i91gbwcu_2c
おはようドクターの第100回目でした。 (^^)
江部康二
以下は
おはようドクターのサイトから抜粋です。
☆☆☆
2018.5.26
#101 糖質制限の実践
今、話題となっている糖質制限。
糖尿病、メタボリックシンドローム、高血圧などの予防や改善だけでなく、
がん、脳卒中、心臓病などの予防に効果が期待できるといわれています。
次回のおはよう!ドクターは、糖質制限の実践をお送りします。
高雄病院 江部 康二 先生
2018年05月24日 (木)
【18/05/24 としの
脂質異常症
いつも丁寧なご回答ありがとうございます
最近は、私の患者さんで、TGに注目して脂質データーを見ております。
TGが低値なら小粒子LDL-Cは少ないので、スタチン中止できるか、どうか考えています。
動脈硬化性変化がなく、
TG70 以下ならLDL-cが高値であってもスタチンは中止しております。
先生は、TGがいくら以下なら
LDL-Cが高値であっても問題ない(問題ないLDL-c)とお考えでしょうか。
教えていただければ幸いです。】
こんばんは。
医師のとしのさんから、
『中性脂肪値と小粒子LDLコレステロール』について
コメント・質問を頂きました。
私は、常々、『中性脂肪が低めでHDLコレステロールが高め』
なら、LDLコレステロールが高値でも人体に害はないので
スタチン系薬剤などで下げる必要はないと、患者さんに言っています。
それならば、中性脂肪低値というのは、具体的にどの程度を
指しているのかが、皆さん、気になると思います。
それで、としのさんからの質問です。
論文によれば、空腹時の中性脂肪値が、70mg/dl以下なら、
小粒子LDLコレステロールの存在はごく少量となります。
60mg/dl以下なら、小粒子LDLlコレステロールは、ほとんど存在しません。
中性脂肪値80mg/dlくらいで、小粒子LDLコレステロールは約10%くらいと少ないです。
従って、としのさんのお考え(TG70mg/dl以下ならLDL-cが高値であってもスタチンは必要ない)で、
大丈夫と思います。
中性脂肪が100mg/dlで、小粒子は約20%、140mg/dlで、小粒子は約50%です。
空腹時というのは12時間以上絶食後の早朝空腹時の採血が必要です。
①標準の大きさのLDLコレステロール:
肝臓から末梢組織にコレステロールという細胞膜の原料を運ぶ善玉。
②小粒子LDLコレステロール:
コレステロール輸送という本来の仕事をほとんどせずに、血管壁の傷などに入り込んで
活性酸素に触れ、酸化して酸化LDLコレステロールになりやすいので危険。
③酸化LDLコレステロール:
異物であり血管壁にこびりついて動脈硬化の元凶となる真の悪玉。
つまり、危険なのは②と③であり、
①はなくてはならない大切なものなのです。
そして 空腹時の中性脂肪値が、80mg/dlなら、小粒子LDLコレステロールは
約10%しかないので、リスクは少ないです。
中性脂肪値が60mg/dlなら、小粒子はほとんどありませんので
糖質セイゲニストはそこを、目指しましょう。
ちなみに私の空腹時中性脂肪値は、40~60mg/dlくらいです。
http://promea2014.com/blog/?p=1101
ドクターシミズのひとりごと
に掲載してある、図を見て頂ければ上記が確認できます。
(図はAtherogenic lipoprotein phenotype. A proposed genetic marker for coronary heart disease risk.M A Austin, M C King, K M Vranizan and R M Krauss Circulation. 1990;82:495-506より抜粋)
清水先生、ありがとうございます。
江部康二
脂質異常症
いつも丁寧なご回答ありがとうございます
最近は、私の患者さんで、TGに注目して脂質データーを見ております。
TGが低値なら小粒子LDL-Cは少ないので、スタチン中止できるか、どうか考えています。
動脈硬化性変化がなく、
TG70 以下ならLDL-cが高値であってもスタチンは中止しております。
先生は、TGがいくら以下なら
LDL-Cが高値であっても問題ない(問題ないLDL-c)とお考えでしょうか。
教えていただければ幸いです。】
こんばんは。
医師のとしのさんから、
『中性脂肪値と小粒子LDLコレステロール』について
コメント・質問を頂きました。
私は、常々、『中性脂肪が低めでHDLコレステロールが高め』
なら、LDLコレステロールが高値でも人体に害はないので
スタチン系薬剤などで下げる必要はないと、患者さんに言っています。
それならば、中性脂肪低値というのは、具体的にどの程度を
指しているのかが、皆さん、気になると思います。
それで、としのさんからの質問です。
論文によれば、空腹時の中性脂肪値が、70mg/dl以下なら、
小粒子LDLコレステロールの存在はごく少量となります。
60mg/dl以下なら、小粒子LDLlコレステロールは、ほとんど存在しません。
中性脂肪値80mg/dlくらいで、小粒子LDLコレステロールは約10%くらいと少ないです。
従って、としのさんのお考え(TG70mg/dl以下ならLDL-cが高値であってもスタチンは必要ない)で、
大丈夫と思います。
中性脂肪が100mg/dlで、小粒子は約20%、140mg/dlで、小粒子は約50%です。
空腹時というのは12時間以上絶食後の早朝空腹時の採血が必要です。
①標準の大きさのLDLコレステロール:
肝臓から末梢組織にコレステロールという細胞膜の原料を運ぶ善玉。
②小粒子LDLコレステロール:
コレステロール輸送という本来の仕事をほとんどせずに、血管壁の傷などに入り込んで
活性酸素に触れ、酸化して酸化LDLコレステロールになりやすいので危険。
③酸化LDLコレステロール:
異物であり血管壁にこびりついて動脈硬化の元凶となる真の悪玉。
つまり、危険なのは②と③であり、
①はなくてはならない大切なものなのです。
そして 空腹時の中性脂肪値が、80mg/dlなら、小粒子LDLコレステロールは
約10%しかないので、リスクは少ないです。
中性脂肪値が60mg/dlなら、小粒子はほとんどありませんので
糖質セイゲニストはそこを、目指しましょう。
ちなみに私の空腹時中性脂肪値は、40~60mg/dlくらいです。
http://promea2014.com/blog/?p=1101
ドクターシミズのひとりごと
に掲載してある、図を見て頂ければ上記が確認できます。
(図はAtherogenic lipoprotein phenotype. A proposed genetic marker for coronary heart disease risk.M A Austin, M C King, K M Vranizan and R M Krauss Circulation. 1990;82:495-506より抜粋)
清水先生、ありがとうございます。
江部康二
2018年05月23日 (水)
【18/05/22 京都 あずき
糖質制限食の効果についての論文等教えていただけると嬉しいです
江部先生、いつも参考にさせていただいています。有難うございます。
夫が糖尿病を指摘され、薬を飲みましょうと言われた時に糖質制限食を開始して、数値がHbA1c=6に下がり、内服せずになんとか維持して、8年ほど経ちます。二人暮らしのため、夫婦共に実践しており、いつも参考にさせていただいてます。
私は、がんサバイバーなので、糖質制限で免疫アップすれば、私にもメリットがあるだろうと思って一緒に実践してきました。
ただ、最近、リブレを購入し、二人で測ってみたのですが、私も食後血糖値がパフェを食べたときなど250に上昇し、食後2時間値もまだ150くらいありました。
定食でご飯を半分にした時も、220を少し超えました。
これは、糖尿病の素因があるということですね。母も糖尿病です。
夫と一緒に糖質制限食を実践してきて本当に良かったです。
前置きが長くなりました。
ご相談なのですが
2016年10月09日 (日)のブログの中に
「なぜ食後の血糖値の急上昇が、動脈硬化を引き起こすのでしょうか?
イタリアの最新研究で、そのメカニズムが突き止められました。」
との記事がありましたが、その元論文がありましたら教えていただけないでしょうか。
実は私は薬剤師で、糖尿病患者さんへの食事指導にもいつもブログを参考にさせていただいています。今度糖質制限食について、自分たちの実践記録とともに勉強会で発表したいと思っております。このように素晴らしい効果のある糖質制限を少しでも広めたいと思います。
「食後高血糖(180以上)によって、血管は傷つき、動脈硬化を起こし、合併症を引き起こす。 」
「「糖質制限」は、糖質の摂取を低く抑えることによって、インスリン不足を解消でき、食後高血糖も防ぐことで、動脈硬化、合併症も予防します」
について、そのエビデンスを示せたらと思うのですが、資料を教えていただけないでしょうか?
お忙しいところすみませんがどうぞよろしくお願いいたします。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3969.html 】
京都 あずき さん
お連れ合い、お薬なしで、糖尿病コントロール6%と良好で、8年間とは素晴らしいです。
ご夫婦で、このまま美味しく楽しく糖質制限食をお続け頂けば幸いです。
2016年10月09日 (日)のブログの中の
「なぜ食後の血糖値の急上昇が、動脈硬化を引き起こすのでしょうか?
イタリアの最新研究で、そのメカニズムが突き止められました。」
これは、NHKの見解です。
従って、私はこの論文に関してはよくわかりません。
一方、食後高血糖が良くないことは、
2007年と2011年の国際糖尿病連合「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
において、エビデンスが明示されています。
何故か、現時点で、IDFのサイトから、ガイドラインが消えていますが、
食後高血糖に関するエビデンスは、担保されていると思います。
以下、国際糖尿病連合・2011年発表 「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
の内容の抜粋を紹介します。
2007年の国際糖尿病連合「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
から、4年ぶりの改訂です。
まずは
国際糖尿病連合(International Diabetes Federation:IDF)2007年
「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
から抜粋です。
• 食後および負荷後高血糖は大血管疾患の独立した危険因子である。
• 糖負荷(GL*)の低い食事は食後血糖値のコントロールに有益である。
• 食後血糖値をコントロールするためには、食事療法および薬物療法を考慮すべきである。
• 食後高血糖は糖尿病網膜症と関係する。
• 食後高血糖はIMT肥厚と関係する。
• 食後高血糖は、酸化ストレスを生じ、血管内皮を障害する。
• 食後高血糖は認知障害にも関係する。
• 食後高血糖は癌発症リスク上昇と関連する。
• 食後血糖と空腹時血糖を共にターゲットにすることは、血糖コントロール達成の最善の戦略である。
• HbA1cは6.5%未満が目標。
• 空腹時血糖値は100mg/dl未満をめざす。
• 食後2時間血糖値は140mg/dLを超えないようにする。
*GL(glycemic lord)
GI値を100で割り、その食品1食分に含まれる糖質のグラム数をかけた数値。
GIよりGLのほうが、実際に食事をするときの参考になりやすい。
GL値10以下の食品が、低GL食品。
国際糖尿病連合2007年発表の「食後血糖値の管理に関するガイドライン」と比べて、
2011年のガイドラインはそれほど大きな変化はないように思います。
いずれも食後高血糖のリスクを、列挙して明示しています。
違いですが、私の発見したところでは、
*SMBG(血糖自己測定)を、食後高血糖チェックに一押しで推奨。
*食後血糖値は、食後1~2時間で測定されるべきで、
160mg/dl未満が目標というのが追加。
*食後高血糖は心筋の血液量と血流を減らすと新たに言及。
*CGMが普及してきて、薬、食事、ストレス、運動など
様々な要素が血糖に影響を与えるのをチェックできる。
これらが、2007年版に追加で、加わりました。
エビデンスですが
日本の熊本スタディー。Kumamoto Study。
<細小血管合併症予防>のための目標
HbA1c:6.9%未満・・・DCCTとUKPDSと合わせて、7.0%未満
空腹時血糖値:110mg/dl未満
食後2時間血糖値:180mg/dl未満
改訂第7版
糖尿病専門医研修ガイドブック
19、20ページ
以下は、 国際肥満研究連合のシステマティックレビューなので、信頼度は高いです。
体重減少、中性脂肪減少、HDL-C増加は低炭水化物食が低脂質・低カロリー食に比し有効。
13の電子データベースの2000年1月~2007年3月の低炭水化物食と低脂質食比較RCTをメタ解析。
Systematic review of randomized controlled trials of low-carbohydrate vs. low-fat/low-calorie diets in the management of obesity and its comorbidities M. Hession,et all
Obesity Reviews(国際肥満研究連合の公式ジャーナル)
Volume 10, Issue 1, pages 36–50, January 2009
以下も有名な、RCT研究論文です。
アトキンス、ゾーン、ラーン、オーニッシュダイエットのそれぞれの1年間の体重減少効果などをみた。
311人の女性を上記4グループに分けて追跡。
これら4種のダイエット法は、いずれも米国でポピュラーなものである。
アトキンスは低炭水化物食(スーパー糖質制限食)、ラーンとオーニッシュは高炭水化物、低脂肪食、ゾーンは炭水化物40%
低炭水化物食が体重を最も減少させて、HDL-CとTGを改善。
Comparison of the Atkins, Zone, Ornish, and LEARN Diets for Change in Weight and Related Risk Factors Among Overweight Premenopausal Women
The A TO Z Weight Loss Study: A Randomized Trial ,JAMA297:969-977
また、高血糖により糖化蛋白生成が亢進し、糖化蛋白は SOD などの抗酸化酵素と反応して劣化させ、活性酸素の除去が困難となり活性酸素が増え、酸化ストレスとなります。
酸化ストレスが、糖尿病合併症・動脈硬化・老化・癌・アルツハイマー・パーキンソン等の元凶とされています。
次に、食後高血糖と共に
過剰なインスリンの害にはエビデンスがあります。
たとえ基準値内でも、インスリンの血中濃度が高いほど、アルツハイマー病、がん、肥満、高血圧などのリスクとなります。
また、高インスリン血症は、酸化ストレスを増加させます。
酸化ストレスは、老化・癌・動脈硬化・その他多くの疾患の元凶とされていて、パーキンソン病、狭心症、心筋梗塞、アルツハイマー病などにも酸化ストレスの関与の可能性があります。
ロッテルダム研究によれば、インスリン使用中の糖尿人ではアルツハイマー病の相対危険度は4.3倍です。
Rotterdam研究(Neurology1999:53:1937-1942)
「高齢者糖尿病における、脳血管性痴呆(VD)の相対危険度は2.0倍。
アルツハイマー型痴呆(AD)の相対危険度は1.9倍。
インスリン使用者の相対危険度は4.3倍」
インスリン注射をしている糖尿人は、メトグルコで治療している糖尿人に比べてガンのリスクが1.9倍というカナダの研究もあります。
2005年の第65回米国糖尿病学会、
カナダのSamantha博士等が、10309名の糖尿病患者の研究成果を報告、
その後論文化。コホート研究。
「メトフォルミン(インスリン分泌を促進させない薬)を使用しているグループに比べて、インスリンを注射しているグループは、癌死亡率が1.9倍高まる。SU剤(インスリン分泌促進剤)を内服しているグループは癌死亡率が1.3倍高まる。」
その後、Diabetes Care February 2006 vol. 29 no. 2 254-258 、に論文掲載。
このようにインスリンの弊害を見てみると、インスリンは血糖コントロールができている限り少なければ少ないほど、身体には好ましいことがわかります。
別の言い方をすれば、農耕開始後、精製炭水化物開始後、特に第二次大戦後に世界の食糧事情が良くなってからの糖質の頻回・過剰摂取が、
インスリンの頻回・過剰分泌を招き、様々な生活習慣病の元凶となった構造が見えてきます。
スーパー糖質制限食を実践すれば、インスリンの分泌は必要最小限で済むようになり、様々な生活習慣病の予防が期待できます。
ブログ読者の皆さんも、スーパー糖質制限食実践で、必要最低限のインスリンで血糖こントロールを維持して、健康ライフを送ってくださいね。
江部康二
糖質制限食の効果についての論文等教えていただけると嬉しいです
江部先生、いつも参考にさせていただいています。有難うございます。
夫が糖尿病を指摘され、薬を飲みましょうと言われた時に糖質制限食を開始して、数値がHbA1c=6に下がり、内服せずになんとか維持して、8年ほど経ちます。二人暮らしのため、夫婦共に実践しており、いつも参考にさせていただいてます。
私は、がんサバイバーなので、糖質制限で免疫アップすれば、私にもメリットがあるだろうと思って一緒に実践してきました。
ただ、最近、リブレを購入し、二人で測ってみたのですが、私も食後血糖値がパフェを食べたときなど250に上昇し、食後2時間値もまだ150くらいありました。
定食でご飯を半分にした時も、220を少し超えました。
これは、糖尿病の素因があるということですね。母も糖尿病です。
夫と一緒に糖質制限食を実践してきて本当に良かったです。
前置きが長くなりました。
ご相談なのですが
2016年10月09日 (日)のブログの中に
「なぜ食後の血糖値の急上昇が、動脈硬化を引き起こすのでしょうか?
イタリアの最新研究で、そのメカニズムが突き止められました。」
との記事がありましたが、その元論文がありましたら教えていただけないでしょうか。
実は私は薬剤師で、糖尿病患者さんへの食事指導にもいつもブログを参考にさせていただいています。今度糖質制限食について、自分たちの実践記録とともに勉強会で発表したいと思っております。このように素晴らしい効果のある糖質制限を少しでも広めたいと思います。
「食後高血糖(180以上)によって、血管は傷つき、動脈硬化を起こし、合併症を引き起こす。 」
「「糖質制限」は、糖質の摂取を低く抑えることによって、インスリン不足を解消でき、食後高血糖も防ぐことで、動脈硬化、合併症も予防します」
について、そのエビデンスを示せたらと思うのですが、資料を教えていただけないでしょうか?
お忙しいところすみませんがどうぞよろしくお願いいたします。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3969.html 】
京都 あずき さん
お連れ合い、お薬なしで、糖尿病コントロール6%と良好で、8年間とは素晴らしいです。
ご夫婦で、このまま美味しく楽しく糖質制限食をお続け頂けば幸いです。
2016年10月09日 (日)のブログの中の
「なぜ食後の血糖値の急上昇が、動脈硬化を引き起こすのでしょうか?
イタリアの最新研究で、そのメカニズムが突き止められました。」
これは、NHKの見解です。
従って、私はこの論文に関してはよくわかりません。
一方、食後高血糖が良くないことは、
2007年と2011年の国際糖尿病連合「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
において、エビデンスが明示されています。
何故か、現時点で、IDFのサイトから、ガイドラインが消えていますが、
食後高血糖に関するエビデンスは、担保されていると思います。
以下、国際糖尿病連合・2011年発表 「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
の内容の抜粋を紹介します。
2007年の国際糖尿病連合「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
から、4年ぶりの改訂です。
まずは
国際糖尿病連合(International Diabetes Federation:IDF)2007年
「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
から抜粋です。
• 食後および負荷後高血糖は大血管疾患の独立した危険因子である。
• 糖負荷(GL*)の低い食事は食後血糖値のコントロールに有益である。
• 食後血糖値をコントロールするためには、食事療法および薬物療法を考慮すべきである。
• 食後高血糖は糖尿病網膜症と関係する。
• 食後高血糖はIMT肥厚と関係する。
• 食後高血糖は、酸化ストレスを生じ、血管内皮を障害する。
• 食後高血糖は認知障害にも関係する。
• 食後高血糖は癌発症リスク上昇と関連する。
• 食後血糖と空腹時血糖を共にターゲットにすることは、血糖コントロール達成の最善の戦略である。
• HbA1cは6.5%未満が目標。
• 空腹時血糖値は100mg/dl未満をめざす。
• 食後2時間血糖値は140mg/dLを超えないようにする。
*GL(glycemic lord)
GI値を100で割り、その食品1食分に含まれる糖質のグラム数をかけた数値。
GIよりGLのほうが、実際に食事をするときの参考になりやすい。
GL値10以下の食品が、低GL食品。
国際糖尿病連合2007年発表の「食後血糖値の管理に関するガイドライン」と比べて、
2011年のガイドラインはそれほど大きな変化はないように思います。
いずれも食後高血糖のリスクを、列挙して明示しています。
違いですが、私の発見したところでは、
*SMBG(血糖自己測定)を、食後高血糖チェックに一押しで推奨。
*食後血糖値は、食後1~2時間で測定されるべきで、
160mg/dl未満が目標というのが追加。
*食後高血糖は心筋の血液量と血流を減らすと新たに言及。
*CGMが普及してきて、薬、食事、ストレス、運動など
様々な要素が血糖に影響を与えるのをチェックできる。
これらが、2007年版に追加で、加わりました。
エビデンスですが
日本の熊本スタディー。Kumamoto Study。
<細小血管合併症予防>のための目標
HbA1c:6.9%未満・・・DCCTとUKPDSと合わせて、7.0%未満
空腹時血糖値:110mg/dl未満
食後2時間血糖値:180mg/dl未満
改訂第7版
糖尿病専門医研修ガイドブック
19、20ページ
以下は、 国際肥満研究連合のシステマティックレビューなので、信頼度は高いです。
体重減少、中性脂肪減少、HDL-C増加は低炭水化物食が低脂質・低カロリー食に比し有効。
13の電子データベースの2000年1月~2007年3月の低炭水化物食と低脂質食比較RCTをメタ解析。
Systematic review of randomized controlled trials of low-carbohydrate vs. low-fat/low-calorie diets in the management of obesity and its comorbidities M. Hession,et all
Obesity Reviews(国際肥満研究連合の公式ジャーナル)
Volume 10, Issue 1, pages 36–50, January 2009
以下も有名な、RCT研究論文です。
アトキンス、ゾーン、ラーン、オーニッシュダイエットのそれぞれの1年間の体重減少効果などをみた。
311人の女性を上記4グループに分けて追跡。
これら4種のダイエット法は、いずれも米国でポピュラーなものである。
アトキンスは低炭水化物食(スーパー糖質制限食)、ラーンとオーニッシュは高炭水化物、低脂肪食、ゾーンは炭水化物40%
低炭水化物食が体重を最も減少させて、HDL-CとTGを改善。
Comparison of the Atkins, Zone, Ornish, and LEARN Diets for Change in Weight and Related Risk Factors Among Overweight Premenopausal Women
The A TO Z Weight Loss Study: A Randomized Trial ,JAMA297:969-977
また、高血糖により糖化蛋白生成が亢進し、糖化蛋白は SOD などの抗酸化酵素と反応して劣化させ、活性酸素の除去が困難となり活性酸素が増え、酸化ストレスとなります。
酸化ストレスが、糖尿病合併症・動脈硬化・老化・癌・アルツハイマー・パーキンソン等の元凶とされています。
次に、食後高血糖と共に
過剰なインスリンの害にはエビデンスがあります。
たとえ基準値内でも、インスリンの血中濃度が高いほど、アルツハイマー病、がん、肥満、高血圧などのリスクとなります。
また、高インスリン血症は、酸化ストレスを増加させます。
酸化ストレスは、老化・癌・動脈硬化・その他多くの疾患の元凶とされていて、パーキンソン病、狭心症、心筋梗塞、アルツハイマー病などにも酸化ストレスの関与の可能性があります。
ロッテルダム研究によれば、インスリン使用中の糖尿人ではアルツハイマー病の相対危険度は4.3倍です。
Rotterdam研究(Neurology1999:53:1937-1942)
「高齢者糖尿病における、脳血管性痴呆(VD)の相対危険度は2.0倍。
アルツハイマー型痴呆(AD)の相対危険度は1.9倍。
インスリン使用者の相対危険度は4.3倍」
インスリン注射をしている糖尿人は、メトグルコで治療している糖尿人に比べてガンのリスクが1.9倍というカナダの研究もあります。
2005年の第65回米国糖尿病学会、
カナダのSamantha博士等が、10309名の糖尿病患者の研究成果を報告、
その後論文化。コホート研究。
「メトフォルミン(インスリン分泌を促進させない薬)を使用しているグループに比べて、インスリンを注射しているグループは、癌死亡率が1.9倍高まる。SU剤(インスリン分泌促進剤)を内服しているグループは癌死亡率が1.3倍高まる。」
その後、Diabetes Care February 2006 vol. 29 no. 2 254-258 、に論文掲載。
このようにインスリンの弊害を見てみると、インスリンは血糖コントロールができている限り少なければ少ないほど、身体には好ましいことがわかります。
別の言い方をすれば、農耕開始後、精製炭水化物開始後、特に第二次大戦後に世界の食糧事情が良くなってからの糖質の頻回・過剰摂取が、
インスリンの頻回・過剰分泌を招き、様々な生活習慣病の元凶となった構造が見えてきます。
スーパー糖質制限食を実践すれば、インスリンの分泌は必要最小限で済むようになり、様々な生活習慣病の予防が期待できます。
ブログ読者の皆さんも、スーパー糖質制限食実践で、必要最低限のインスリンで血糖こントロールを維持して、健康ライフを送ってくださいね。
江部康二
2018年05月22日 (火)
こんにちは。
月曜日の夜は、連れ合いが江部診療所で仕事をしていますので、
私の夕食は一人飯が多いです。
5/21月曜日、午前は駅前診療所で40数名の患者さんを診察して、
高雄病院に移動しました。
入院患者さんを診察して
高雄病院の勤務を終えて、19時半過ぎに帰宅しました。
家から歩いて、生協に向かいました。
マグロの刺身が、50%オフになっていたので早速ゲットしました。(^^)
あとは、兎に角、糖質の少ないものを選んで購入です。
生協飯:
出汁巻き1パックの半分、\175-
マグロ刺身1パック(半額)、\199-
日南取りの蒸し鶏1パック、\298-
豚ヒレカツ2個(衣をそれなりに剥いで・・・)、\144-
野菜サラダ(2人前)と糖質ゼロハム1パックとマヨネーズたっぷり、\190- +\84-
合計¥1006+糖質ゼロハム1パック(\84-) = \1090-
糖質ゼロハムはいつも家に買い置きがあるので、それを利用しました。
それなりに豪華な夕食でしたね。
満腹、満足しました。
メインディッシュのマグロ、なかなか美味しかったですよ。
そうそう、買い置きの糖質ゼロ発泡酒も350mlを1缶呑みました。
家でSMBG(血糖自己測定器)で測定して
20:00 夕食前血糖値:97mg
22:00 夕食後2時間血糖値:109mg
1時間値の測定を残念ながら忘れました。
血糖値上昇は、12mgでしたので、糖質制限OKメニューでしたね。
<12mg ÷ 3mg =4.0g>
ということで、結構ボリュームタップリでしたが、
血糖値を上昇させる糖質は、合計で4.0gという計算でした。
私の場合は、1gの糖質が血糖値を3mg上昇させ、
食後血糖値上昇のピークは60分後です。
すいません。
私の場合、食後血糖値上昇のピークは、60分です。
従って、本来は60分値を計測して、糖質量を測るのが筋でした。
食後1時間値はもっと血糖上昇があったかもしれませんので、
摂取した糖質量も、4gより多かった可能性が高いです。
夕食後は、焼き海苔をつまみに、
25%焼酎のハイボールをチビチビ呑みながら、
最後の、1~2杯だけは、オンザロックにして、そのあと就寝です。
このパターンなら、夜間尿はなしで、朝の6時頃に起床して排尿でOKなのです。 (^_^)
江部康二
月曜日の夜は、連れ合いが江部診療所で仕事をしていますので、
私の夕食は一人飯が多いです。
5/21月曜日、午前は駅前診療所で40数名の患者さんを診察して、
高雄病院に移動しました。
入院患者さんを診察して
高雄病院の勤務を終えて、19時半過ぎに帰宅しました。
家から歩いて、生協に向かいました。
マグロの刺身が、50%オフになっていたので早速ゲットしました。(^^)
あとは、兎に角、糖質の少ないものを選んで購入です。
生協飯:
出汁巻き1パックの半分、\175-
マグロ刺身1パック(半額)、\199-
日南取りの蒸し鶏1パック、\298-
豚ヒレカツ2個(衣をそれなりに剥いで・・・)、\144-
野菜サラダ(2人前)と糖質ゼロハム1パックとマヨネーズたっぷり、\190- +\84-
合計¥1006+糖質ゼロハム1パック(\84-) = \1090-
糖質ゼロハムはいつも家に買い置きがあるので、それを利用しました。
それなりに豪華な夕食でしたね。
満腹、満足しました。
メインディッシュのマグロ、なかなか美味しかったですよ。
そうそう、買い置きの糖質ゼロ発泡酒も350mlを1缶呑みました。
家でSMBG(血糖自己測定器)で測定して
20:00 夕食前血糖値:97mg
22:00 夕食後2時間血糖値:109mg
1時間値の測定を残念ながら忘れました。
血糖値上昇は、12mgでしたので、糖質制限OKメニューでしたね。
<12mg ÷ 3mg =4.0g>
ということで、結構ボリュームタップリでしたが、
血糖値を上昇させる糖質は、合計で4.0gという計算でした。
私の場合は、1gの糖質が血糖値を3mg上昇させ、
食後血糖値上昇のピークは60分後です。
すいません。
私の場合、食後血糖値上昇のピークは、60分です。
従って、本来は60分値を計測して、糖質量を測るのが筋でした。
食後1時間値はもっと血糖上昇があったかもしれませんので、
摂取した糖質量も、4gより多かった可能性が高いです。
夕食後は、焼き海苔をつまみに、
25%焼酎のハイボールをチビチビ呑みながら、
最後の、1~2杯だけは、オンザロックにして、そのあと就寝です。
このパターンなら、夜間尿はなしで、朝の6時頃に起床して排尿でOKなのです。 (^_^)
江部康二
2018年05月21日 (月)
こんにちは。
2018年5月13日の毎日新聞に、
縄文の犬は人間と一心同体 最古の埋葬犬分析
https://mainichi.jp/articles/20180514/k00/00m/040/044000c
という記事が載りました。
とても興味深く読みました。
以下、記事を要約してみました。
【愛媛県久万高原町(くまこうげんちょう)の国史跡
「上黒岩岩陰(かみくろいわいわかげ)遺跡」で
1962年に出土した国内最古の埋葬された犬の骨について、
慶応大などが科学的分析を進め、縄文人と犬の深い関係が判明しました。
上黒岩岩陰遺跡は、石鎚山麓(さんろく)の高原地帯の川沿いにあり、
縄文時代の女性像を刻んだ石の発見などで知られます。
犬の骨は1962年、慶大の研究者らが埋葬人骨に隣接する場所で、
屈葬された状態の2匹の全身骨格を発掘し、
地層などから最古の埋葬犬とされました。
2匹は推定体高が約38センチと約41センチで、現代の柴犬程度かやや小型で、
たくましい骨格を持っていました。
2011年に慶大の佐藤孝雄教授(動物考古学)を中心に
最新の分析手法で調べ直したところ、
放射性炭素による年代測定で7400~7200年前(縄文時代早期末~前期初頭)と
判明し、改めて最古と確認されました。
犬の生活状態を示すものとしてあごの骨や歯に着目したところ、
2匹とも臼歯(きゅうし)の一部が生前に失われ、
あごの骨の歯槽(歯の根が入る穴)は塞がっていまいた。
残った歯も内部の象牙質が露出し、酷使されていました。
骨が含む窒素や炭素の分析で食性を分析したところ、
近くで出土した人骨同様に肉食性が高いことが判明しました。
佐藤教授は「犬がイノシシなどにかみついて足止めし、人間が仕留める分担で猟が行われ、犬は歯を失った。
危険を共にした犬には情も移ったはずで、肉を与え、
猟に出られなくなっても大切に飼い続けて葬ったのではないか」と推測しました。】
少なくとも、
愛媛県久万高原町(くまこうげんちょう)の
「上黒岩岩陰(かみくろいわいわかげ)遺跡」
では、人も犬も肉食性が高いことがわかったのは、
私としては、大変喜ばしいことです。
久万高原町は愛媛県の中央部ですから、内陸で海には面していません。
他の日本列島の一般的な縄文遺跡では、
木の実などが主食のことが多かったと思いますが、
上黒岩岩陰(かみくろいわいわかげ)遺跡では、
野生動物が豊富に獲れたのでしょう。
勿論、木の実も食べているでしょうが、
肉があればそれを優先的に食べたのでしょう。
旧石器時代は氷期で寒くて陸の水は凍り付き、
海位は約160m下がり、日本列島は大陸と陸続きでした。
そのため大陸からマンモスやナウマン象といった
大型動物が来たものを狩猟していました。
氷期が終わり暖かくなり、氷河が溶けて海位が上昇して、日本列島は島国となり
縄文時代(1万2千年前~)が始まります。
その結果、マンモスなどの大型動物が大陸から来なくなり、
シカ・イノシシ・うさぎ・タヌキ・オオカミ・ツキノワグマ・ムササビなどの小型の動物を狩って生活するようになります。
こうみると現代の食生活以上に豊富なジビエ食材ですね。 (^^)
また、暖かくなって木の実や果物などもとれるようになり、
他にも魚や貝、きのこなども食べられていたようで、食生活が豊かになります。
旧石器時代は大型の動物を追いかけて生活していましたが、
食生活が豊かになったことで家を作って、定住生活が始まります。
縄文時代は食料を保存することがなかったため、
貧富の差が少なく、みんなで食料を分け合っていたと考えられています。
地方によって若干の違いはありますが、
多くは栗やクルミ、ドングリなどを主食としていました。
これら木の実をすりつぶして水で練ってクッキーのように焼いて食べていたようで、
縄文クッキーと呼ばれています。
また、木の実の多くはアクが強かったため、
熱湯でアクをとるなどの工夫もされていたようです。
江部康二
2018年5月13日の毎日新聞に、
縄文の犬は人間と一心同体 最古の埋葬犬分析
https://mainichi.jp/articles/20180514/k00/00m/040/044000c
という記事が載りました。
とても興味深く読みました。
以下、記事を要約してみました。
【愛媛県久万高原町(くまこうげんちょう)の国史跡
「上黒岩岩陰(かみくろいわいわかげ)遺跡」で
1962年に出土した国内最古の埋葬された犬の骨について、
慶応大などが科学的分析を進め、縄文人と犬の深い関係が判明しました。
上黒岩岩陰遺跡は、石鎚山麓(さんろく)の高原地帯の川沿いにあり、
縄文時代の女性像を刻んだ石の発見などで知られます。
犬の骨は1962年、慶大の研究者らが埋葬人骨に隣接する場所で、
屈葬された状態の2匹の全身骨格を発掘し、
地層などから最古の埋葬犬とされました。
2匹は推定体高が約38センチと約41センチで、現代の柴犬程度かやや小型で、
たくましい骨格を持っていました。
2011年に慶大の佐藤孝雄教授(動物考古学)を中心に
最新の分析手法で調べ直したところ、
放射性炭素による年代測定で7400~7200年前(縄文時代早期末~前期初頭)と
判明し、改めて最古と確認されました。
犬の生活状態を示すものとしてあごの骨や歯に着目したところ、
2匹とも臼歯(きゅうし)の一部が生前に失われ、
あごの骨の歯槽(歯の根が入る穴)は塞がっていまいた。
残った歯も内部の象牙質が露出し、酷使されていました。
骨が含む窒素や炭素の分析で食性を分析したところ、
近くで出土した人骨同様に肉食性が高いことが判明しました。
佐藤教授は「犬がイノシシなどにかみついて足止めし、人間が仕留める分担で猟が行われ、犬は歯を失った。
危険を共にした犬には情も移ったはずで、肉を与え、
猟に出られなくなっても大切に飼い続けて葬ったのではないか」と推測しました。】
少なくとも、
愛媛県久万高原町(くまこうげんちょう)の
「上黒岩岩陰(かみくろいわいわかげ)遺跡」
では、人も犬も肉食性が高いことがわかったのは、
私としては、大変喜ばしいことです。
久万高原町は愛媛県の中央部ですから、内陸で海には面していません。
他の日本列島の一般的な縄文遺跡では、
木の実などが主食のことが多かったと思いますが、
上黒岩岩陰(かみくろいわいわかげ)遺跡では、
野生動物が豊富に獲れたのでしょう。
勿論、木の実も食べているでしょうが、
肉があればそれを優先的に食べたのでしょう。
旧石器時代は氷期で寒くて陸の水は凍り付き、
海位は約160m下がり、日本列島は大陸と陸続きでした。
そのため大陸からマンモスやナウマン象といった
大型動物が来たものを狩猟していました。
氷期が終わり暖かくなり、氷河が溶けて海位が上昇して、日本列島は島国となり
縄文時代(1万2千年前~)が始まります。
その結果、マンモスなどの大型動物が大陸から来なくなり、
シカ・イノシシ・うさぎ・タヌキ・オオカミ・ツキノワグマ・ムササビなどの小型の動物を狩って生活するようになります。
こうみると現代の食生活以上に豊富なジビエ食材ですね。 (^^)
また、暖かくなって木の実や果物などもとれるようになり、
他にも魚や貝、きのこなども食べられていたようで、食生活が豊かになります。
旧石器時代は大型の動物を追いかけて生活していましたが、
食生活が豊かになったことで家を作って、定住生活が始まります。
縄文時代は食料を保存することがなかったため、
貧富の差が少なく、みんなで食料を分け合っていたと考えられています。
地方によって若干の違いはありますが、
多くは栗やクルミ、ドングリなどを主食としていました。
これら木の実をすりつぶして水で練ってクッキーのように焼いて食べていたようで、
縄文クッキーと呼ばれています。
また、木の実の多くはアクが強かったため、
熱湯でアクをとるなどの工夫もされていたようです。
江部康二
2018年05月19日 (土)
【18/05/08 しらねのぞるば
60歳以上の人の80%は,LDLコレステロールが高いほど総死亡率が低い
BMJの論文です.
http://bmjopen.bmj.com/content/6/6/e010401.full?sid=cfb00014-f0a8-407d-ae71-a3278160ca49
コレステロール,又は LDL-Cと【心疾患】死亡率/発症率との関係を調べた研究は多いが,LDLと【総死亡率】との関係を調べた研究は報告されていない.
そこでSystemic Reviewにより,この関係がわかるコホート研究を抽出した.
その結果(p.6 左);
Our literature review has revealed either a lack of an association or an inverse association between LDL-C and mortality among people older than 60 years. In almost 80% of the total number of individuals, LDL-C was inversely associated with all-cause mortality and with statistical significance.
以上の論文検索の結果,血中LDL-C濃度と,60歳以上の人の総死亡率とは,相関がないor逆相関していることが判明した. 特に80%以上の人はLDL-Cが高いほど総死亡率が低いことが統計的に有意であった.】
こんにちは。
しらねのぞるばさんから
「LDLコレステロールが高いほど総死亡率が低い。」
という結論のブリティッシュメディカルジャーナル(BMJ)に
掲載された論文をコメントして頂きました。
ありがとうございます。
http://bmjopen.bmj.com/content/bmjopen/6/6/e010401.full.pdf
Lack of an association or an inverse association
between low-densitylipoprotein cholesterol and mortality
in the elderly: a systematic review
PDFファイルで全文を見ることができます。
ブリティッシュメディカルジャーナル(BMJ)のsystematic reviewですから、
信頼度はとても高いです。
『高齢者において、LDLコレステロールと死亡率の関係は、
ないか逆相関している』
という結論です。
今までの、
『LDLコレステロールが高値であるほど、総死亡率と心血管死が増える』
というコレステロール仮説を、根底から覆す、
「システマティック レビュー」です。
日本脂質栄養学会の『コレステロールが高いほど長生き』という主張にとって
これ以上ない追い風と言えます。
日本動脈硬化学会の『コレステロールが低いほど良い』という主張は、
雲行きが怪しくなってきました。
私も、『コレステロールが高いほど長生き』と思っていますので
大変嬉しい、BMJの「システマティック レビュー」でした。
☆☆☆以下
上記、BMJの「システマティック レビュー」の要約の和訳です。
要約
目的
高齢者において、総コレステロールは、総死亡率と心血管死との関係において、リスクとならないか少ないという研究は多いが、LDLコレステロールと総死亡率との関係を調べた研究は報告されていない。そこで、この論点を調査した。
セッティング、参加者、アウトカム、評価
一般集団で60歳以上の人で、LDLコレステロールが総死亡および/または心血管死亡のリスク要因として調査されたコホート研究を、PubMedで調査した。
結果
我々は、総死亡率が記録された28のコホート、心血管死亡率が記録された9つのコホート、において合計68,094人の高齢者による、30のコホートを含む、19のコホート研究を確認した。
総死亡率とLDLコレステロールとの逆相関は、この関連が記録された参加者の数の92%に相当する16のコホート(統計的有意差を有する14コホートを含む)において見られた。
残りには、関連が見つからなかった。
2つのコホートにおいて、心血管死亡率は、LDLコレステロール値が最低の四分位で最も高く、統計的に有意であった。
7つのコホートにおいて、関連は見出されなかった。
結論
高LDL-Cは、60歳以上の大部分の人々の死亡率と逆相関する。
この知見は、コレステロール仮説(すなわち、コレステロール、特にLDLコレステロールは本質的にアテロームを発生させる)と矛盾する。
高LDL-C高齢者は低LDL-C高齢者よりも長く生存するという、
我々の分析はコレステロール仮説の妥当性を疑う理由を提供する。
さらに、我々の研究は、心血管疾患予防戦略の一要素として高齢者におけるLDL-Cの薬理学的減少を推奨するガイドライン再評価の根拠を提供する。
江部康二
60歳以上の人の80%は,LDLコレステロールが高いほど総死亡率が低い
BMJの論文です.
http://bmjopen.bmj.com/content/6/6/e010401.full?sid=cfb00014-f0a8-407d-ae71-a3278160ca49
コレステロール,又は LDL-Cと【心疾患】死亡率/発症率との関係を調べた研究は多いが,LDLと【総死亡率】との関係を調べた研究は報告されていない.
そこでSystemic Reviewにより,この関係がわかるコホート研究を抽出した.
その結果(p.6 左);
Our literature review has revealed either a lack of an association or an inverse association between LDL-C and mortality among people older than 60 years. In almost 80% of the total number of individuals, LDL-C was inversely associated with all-cause mortality and with statistical significance.
以上の論文検索の結果,血中LDL-C濃度と,60歳以上の人の総死亡率とは,相関がないor逆相関していることが判明した. 特に80%以上の人はLDL-Cが高いほど総死亡率が低いことが統計的に有意であった.】
こんにちは。
しらねのぞるばさんから
「LDLコレステロールが高いほど総死亡率が低い。」
という結論のブリティッシュメディカルジャーナル(BMJ)に
掲載された論文をコメントして頂きました。
ありがとうございます。
http://bmjopen.bmj.com/content/bmjopen/6/6/e010401.full.pdf
Lack of an association or an inverse association
between low-densitylipoprotein cholesterol and mortality
in the elderly: a systematic review
PDFファイルで全文を見ることができます。
ブリティッシュメディカルジャーナル(BMJ)のsystematic reviewですから、
信頼度はとても高いです。
『高齢者において、LDLコレステロールと死亡率の関係は、
ないか逆相関している』
という結論です。
今までの、
『LDLコレステロールが高値であるほど、総死亡率と心血管死が増える』
というコレステロール仮説を、根底から覆す、
「システマティック レビュー」です。
日本脂質栄養学会の『コレステロールが高いほど長生き』という主張にとって
これ以上ない追い風と言えます。
日本動脈硬化学会の『コレステロールが低いほど良い』という主張は、
雲行きが怪しくなってきました。
私も、『コレステロールが高いほど長生き』と思っていますので
大変嬉しい、BMJの「システマティック レビュー」でした。
☆☆☆以下
上記、BMJの「システマティック レビュー」の要約の和訳です。
要約
目的
高齢者において、総コレステロールは、総死亡率と心血管死との関係において、リスクとならないか少ないという研究は多いが、LDLコレステロールと総死亡率との関係を調べた研究は報告されていない。そこで、この論点を調査した。
セッティング、参加者、アウトカム、評価
一般集団で60歳以上の人で、LDLコレステロールが総死亡および/または心血管死亡のリスク要因として調査されたコホート研究を、PubMedで調査した。
結果
我々は、総死亡率が記録された28のコホート、心血管死亡率が記録された9つのコホート、において合計68,094人の高齢者による、30のコホートを含む、19のコホート研究を確認した。
総死亡率とLDLコレステロールとの逆相関は、この関連が記録された参加者の数の92%に相当する16のコホート(統計的有意差を有する14コホートを含む)において見られた。
残りには、関連が見つからなかった。
2つのコホートにおいて、心血管死亡率は、LDLコレステロール値が最低の四分位で最も高く、統計的に有意であった。
7つのコホートにおいて、関連は見出されなかった。
結論
高LDL-Cは、60歳以上の大部分の人々の死亡率と逆相関する。
この知見は、コレステロール仮説(すなわち、コレステロール、特にLDLコレステロールは本質的にアテロームを発生させる)と矛盾する。
高LDL-C高齢者は低LDL-C高齢者よりも長く生存するという、
我々の分析はコレステロール仮説の妥当性を疑う理由を提供する。
さらに、我々の研究は、心血管疾患予防戦略の一要素として高齢者におけるLDL-Cの薬理学的減少を推奨するガイドライン再評価の根拠を提供する。
江部康二
2018年05月18日 (金)
【18/05/18 初心者
m(__)m
糖尿病の薬で治療した群と、しなかった群で、死亡率や有害事象率に差がないというのは初心者には驚きでした。
これはHbA1cが激しく高い人が対象の試験ではまた違うのでしょうか?そんな試験があるのかも知らないのですが。
m(__)m 】
初心者さん。
医療従事者向けセミナーにご参加頂いたのでしょうか?
確かに、以下の論文で、驚きの結論が示されています。
『2型糖尿病の厳格な血糖管理の利益はわずか
RCTメタ解析報告 2011年
ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル誌(BMJ誌)2011年7月30日号
Medline、Embase、コクランレビューに1950年から2010年7月までに登録された
無作為化試験(RCT)
UGDP(phenoformin、tolbutamide、insulinの3件)、Kumamoto、Veteran Affairs Feasibility study、UKPDS(33と34の2件)、
PROactive、Dargieらの2007年の研究、ACCORD、ADVANCE、VADT、HOME。
厳しい条件を満たした13の研究を選択してメタ解析。
この論文の結論は
「2型糖尿病の薬物による厳格な血糖管理の利益はわずか、
低血糖リスクに相殺される程度」
Effect of intensive glucose lowering treatment on all cause mortality, cardiovascular death,
and microvascular events in type 2 diabetes: meta-analysis of randomised controlled trials
BMJ. 2011 Jul 26;343:d4169. doi: 10.1136/bmj.d4169.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21791495』
フランスLyon第一大学のRemy Boussageon氏らの報告です。
Medline、Embase、コクランレビューに1950年から2010年7月までに登録された無作為化試験の中から、
厳しい条件を満たした研究を選出しました。
その結果以下の13件の研究が残りました。
UGDP(phenoformin、tolbutamide、insulinの3件)、Kumamoto、Veteran Affairs Feasibility study、
UKPDS(33と34の2件)、PROactive、Dargieらの2007年の研究、ACCORD、ADVANCE、VADT、HOME。
これら13件の極めて信頼度の高い珠玉の研究を
メタ解析したのが上記論文です。(*)(**)
この論文の結論は
「2型糖尿病の厳格な血糖管理の利益はわずか、低血糖リスクに相殺される程度」
ということです。
2型糖尿病患者に対して厳格な血糖管理を行っても、全死因死亡、心血管死亡リスクの低減効果はあったとしてもわずかで、
重症低血糖リスクは2倍以上になることが、明らかとなっています。
13の厳選された信頼度の高い論文のメタ解析ですので、客観的・科学的・数量的・総括的な評価を目指した論文と言えます。
今回のメタ分析の結果、厳格な血糖管理の利益はあったとしてもわずかで、
重症低血糖がもたらす害により相殺される程度であることが示唆されました。
死亡に対する影響も、
「全死因死亡リスクは9%低下または19%上昇」「心血管死亡リスクは14%低下または43%上昇」
という可能性が残るということでした。
つまり、厳格血糖管理群で、かえって死亡リスクが高まることも充分あり得るという、恐るべき結論です。(=_=;)
2008年報告のACCORD試験では、厳格管理群の総死亡率が標準治療群より有意に上昇し、
物議をかもしたのは記憶に新しいところです。
また「2型糖尿病患者の死亡率はHbA1c7.5%前後が最も低い」という衝撃的な後ろ向きコホート研究報告が、
英国の医学雑誌Lancet誌2010年2月6日号に掲載されたのも、記憶に新しいところです。
上記、2つの論文で明らかなことは、
『糖質を摂取しながら、厳格に糖尿病薬物治療を行えば、
かえって死亡リスクが高まる可能性が高い』ということです。
そして、今回のBMJ誌の論文でも、糖質を摂取しながらの厳格薬物治療の利益はほとんどないに等しいし、
場合により死亡リスクを高める可能性さえあるということです。
糖尿人のご同輩、くれぐれも、美味しく楽しく末長く、糖質制限食ですね。
江部康二
(*)参考
日経メディカル オンライン 2011. 8. 9 から 一部転載
【BMJ誌から
2型糖尿病の厳格な血糖管理の利益はわずか、低血糖リスクに相殺される程度
ACCORDなど13件の無作為化試験を対象とした最新のメタ分析の結果
大西 淳子=医学ジャーナリスト
2型糖尿病患者に対して厳格な血糖管理を行っても、全死因死亡、心血管死亡リスクの低減効果はあったとしてもわずかで、重症低血糖リスクは2倍以上になることが、フランスLyon第一大学のRemy Boussageon氏らが行った最新のメタ分析で明らかになった。論文は、BMJ誌2011年7月30日号に掲載された。
ACCORD試験が、2型糖尿病患者に対する血糖厳格管理で死亡リスクが有意に上昇することを報告して以来、厳格管理の利益とリスクに関する議論が続いている。心血管イベントに対する影響や微小血管イベントに対する影響についても、複数の臨床試験で報告されたデータは一貫した利益を示していない。
2型糖尿病患者に対する血糖厳格管理の影響を調べた無作為化試験を対象とするメタ分析はこれまでにも何件か行われているが、それらは主に、厳格管理の大血管イベントに対する影響について分析していた。著者らは今回、最新のデータを組み入れて、患者死亡と、心血管イベント、微小血管イベント、重症低血糖イベントへの影響を評価するメタ分析を行うことにした。
Medline、Embase、コクランレビューに1950年から2010年7月までに登録された無作為化試験の中から、18歳以上の2型糖尿病患者を登録し、「血糖厳格管理療法か標準治療」、または「厳格管理よりは強度の低い血糖管理療法か偽薬」に割り付けて、心血管イベントと微小血管合併症に対する影響を調べていた研究を選んだ。なお、厳格管理であるかどうかは、目標として設定されたHbA1cまたは治療強度に基づいて判定した。
主要エンドポイントは全死因死亡と心血管死亡に、2次エンドポイントは、心筋梗塞、非致死的心筋梗塞、脳卒中、うっ血性心不全、網膜光凝固術施行、網膜症、微量アルブミン尿、腎不全、末梢血管イベント、四肢切断、重症低血糖などに設定し、リスク比と99%信頼区間を求めた。
以下の13件の研究が条件を満たした:UGDP(phenoformin、tolbutamide、insulinの3件)、Kumamoto、Veteran Affairs Feasibility study、UKPDS(33と34の2件)、PROactive、Dargieらの2007年の研究、ACCORD、ADVANCE、VADT、HOME。
それらの試験に登録された3万4533人(60%が男性、平均年齢62歳、HbA1cの平均は7.9%、糖尿病歴の平均は7.8年)のうち、1万8315人が厳格管理群に割り付けられており、対照群は計1万6218人だった。追跡期間の平均は5.0年になった。
厳格管理群の全死因死亡のリスク比は1.04(99%信頼区間0.91-1.19)で、研究間の不均質性は高かった(I2=42%)。質の高い(Jadadスコアが3超)研究のみを分析対象にしても、1.06(0.84-1.34)と、同様の結果になった。
心血管死亡のリスク比は1.11(0.86-1.43)で、やはり研究間の不均質性は高かった(I2=61%)。質の高い研究のみを分析すると1.58(0.60-4.17)になったが、研究間の不均質性は高かった(I2=70%)。
非致死的心筋梗塞は厳格管理群に有意に少なかった(0.85、0.74-0.96)。だが、致死的心筋梗塞も含めたあらゆる心筋梗塞のリスク比は0.90(0.81-1.01)となり、有意ではなかった。これらの分析には、不均質性は認められなかった(I2=0%)。質の高い研究のみを対象にすると、それぞれ0.83(0.63-1.10)、1.34(0.77-2.35)となり、いずれも有意な値にならなかった。
厳格管理群の微量アルブミン尿(0.90、0.85-0.96、P<0.001)のリスク低減は有意だったが、質の高い研究のみを対象にすると、有意な結果ではなかった(0.99、0.87-1.13)。
非致死的脳卒中、あらゆる脳卒中、うっ血性心不全、末梢血管疾患、網膜症、光凝固療法施行、腎機能の低下、四肢切断などには、有意なリスク低減は見られなかった。質の高い研究のみを分析すると、厳格管理群でうっ血性心不全のリスク上昇が有意になった(1.47、1.19-1.83)。
一方、重症低血糖(2.33、1.62-3.36)は厳格管理群に有意に多く見られた。研究間の不均質性は高かった(I2=63%)。
治療期間を5年として、絶対リスク減少に基づいて厳格管理の治療必要数(NNT)を算出したところ、心筋梗塞が117から150、微量アルブミン尿が32から142となった。一方で、重症低血糖の害必要数(NNH)は15から52になった。
今回のメタ分析の結果、厳格な血糖管理の利益はあったとしてもわずかで、重症低血糖がもたらす害により相殺される程度であることが示唆された。死亡に対する影響は、99%信頼区間から推定すると、全死因死亡リスクは9%低下または19%上昇、心血管死亡リスクは14%低下または43%上昇する可能性が残る。いまだ質の高い大規模研究がないことから、著者らは、「質の高い二重盲検の無作為化試験を行って、2型糖尿病患者に対する最善の治療レジメンを見い出す必要がある」と述べている。
原題は「Effect of intensive glucose lowering treatment on all cause mortality, cardiovascular death, and microvascular events in type 2 diabetes: meta-analysis of randomised controlled trials」、全文は、BMJ誌のWebサイトで閲覧できる。】
(**)メタ解析 薬学用語解説より
http://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E3%83%A1%E3%82%BF%E8%A7%A3%E6%9E%90%E3%80%80
Meta-Analysis、メタアナリシス
過去に独立して行われた複数の臨床研究のデータを収集・統合し、統計的方法を用いて解析した系統的総説。採用するデータは、信頼できるものにしぼり、それぞれに重み付けを行う。一般的には、様々な試験の要約統計量を用いるが、生データを結合して解析する場合もある。叙述的な総説とは異なり、体系的、組織的、統計学的、定量的に研究結果をレビューするという特徴がある。メタアナリシスは、複数の研究で得られた効果が一致しない場合、個々の研究の標本サイズが小さく有意な効果を見いだせない場合、大きな標本サイズの研究が経済的・時間的に困難な場合、に有用であるとされている。
医学分野では対象や研究方法が多様で、各種のバイアスが入りやすく、また研究の質のばらつきが大きい。例えば、公表論文は有意な結果のみが発表されることが多い。これは研究者がポジティブな結果が得られたときにのみ発表する「報告バイアス」や、学会誌等の編集者が,統計学的に有意な結果の得られていないものはリジェクトする「出版バイアス」のためである。このため、単に報告を集めるだけでは、ポジティブ方向へバイアスがかかるという懸念が指摘されている。また、質の低い論文を他の優れた研究成果と同等に評価対象としてしまうと過大評価することになる。メタアナリシスでは、バイアスの影響を極力排除し、評価基準を統一して客観的・科学的に多数の研究結果を数量的、総括的に評価しようとしている。
こうしたメタアナリシス研究を押し進めることを目的として、1992年には、英国政府の支援のもとにオックスフォードにコクラン・センター(Cochrane Centre)が作られた。The Cochrane Libraryとは、コクラン共同計画が行っているメタアナリシスである。ランダム化比較試験の行われたデータをすべて集め、その中から信頼できるものを選び、総合評価を行っている。(2007.8.31 掲載)
m(__)m
糖尿病の薬で治療した群と、しなかった群で、死亡率や有害事象率に差がないというのは初心者には驚きでした。
これはHbA1cが激しく高い人が対象の試験ではまた違うのでしょうか?そんな試験があるのかも知らないのですが。
m(__)m 】
初心者さん。
医療従事者向けセミナーにご参加頂いたのでしょうか?
確かに、以下の論文で、驚きの結論が示されています。
『2型糖尿病の厳格な血糖管理の利益はわずか
RCTメタ解析報告 2011年
ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル誌(BMJ誌)2011年7月30日号
Medline、Embase、コクランレビューに1950年から2010年7月までに登録された
無作為化試験(RCT)
UGDP(phenoformin、tolbutamide、insulinの3件)、Kumamoto、Veteran Affairs Feasibility study、UKPDS(33と34の2件)、
PROactive、Dargieらの2007年の研究、ACCORD、ADVANCE、VADT、HOME。
厳しい条件を満たした13の研究を選択してメタ解析。
この論文の結論は
「2型糖尿病の薬物による厳格な血糖管理の利益はわずか、
低血糖リスクに相殺される程度」
Effect of intensive glucose lowering treatment on all cause mortality, cardiovascular death,
and microvascular events in type 2 diabetes: meta-analysis of randomised controlled trials
BMJ. 2011 Jul 26;343:d4169. doi: 10.1136/bmj.d4169.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21791495』
フランスLyon第一大学のRemy Boussageon氏らの報告です。
Medline、Embase、コクランレビューに1950年から2010年7月までに登録された無作為化試験の中から、
厳しい条件を満たした研究を選出しました。
その結果以下の13件の研究が残りました。
UGDP(phenoformin、tolbutamide、insulinの3件)、Kumamoto、Veteran Affairs Feasibility study、
UKPDS(33と34の2件)、PROactive、Dargieらの2007年の研究、ACCORD、ADVANCE、VADT、HOME。
これら13件の極めて信頼度の高い珠玉の研究を
メタ解析したのが上記論文です。(*)(**)
この論文の結論は
「2型糖尿病の厳格な血糖管理の利益はわずか、低血糖リスクに相殺される程度」
ということです。
2型糖尿病患者に対して厳格な血糖管理を行っても、全死因死亡、心血管死亡リスクの低減効果はあったとしてもわずかで、
重症低血糖リスクは2倍以上になることが、明らかとなっています。
13の厳選された信頼度の高い論文のメタ解析ですので、客観的・科学的・数量的・総括的な評価を目指した論文と言えます。
今回のメタ分析の結果、厳格な血糖管理の利益はあったとしてもわずかで、
重症低血糖がもたらす害により相殺される程度であることが示唆されました。
死亡に対する影響も、
「全死因死亡リスクは9%低下または19%上昇」「心血管死亡リスクは14%低下または43%上昇」
という可能性が残るということでした。
つまり、厳格血糖管理群で、かえって死亡リスクが高まることも充分あり得るという、恐るべき結論です。(=_=;)
2008年報告のACCORD試験では、厳格管理群の総死亡率が標準治療群より有意に上昇し、
物議をかもしたのは記憶に新しいところです。
また「2型糖尿病患者の死亡率はHbA1c7.5%前後が最も低い」という衝撃的な後ろ向きコホート研究報告が、
英国の医学雑誌Lancet誌2010年2月6日号に掲載されたのも、記憶に新しいところです。
上記、2つの論文で明らかなことは、
『糖質を摂取しながら、厳格に糖尿病薬物治療を行えば、
かえって死亡リスクが高まる可能性が高い』ということです。
そして、今回のBMJ誌の論文でも、糖質を摂取しながらの厳格薬物治療の利益はほとんどないに等しいし、
場合により死亡リスクを高める可能性さえあるということです。
糖尿人のご同輩、くれぐれも、美味しく楽しく末長く、糖質制限食ですね。
江部康二
(*)参考
日経メディカル オンライン 2011. 8. 9 から 一部転載
【BMJ誌から
2型糖尿病の厳格な血糖管理の利益はわずか、低血糖リスクに相殺される程度
ACCORDなど13件の無作為化試験を対象とした最新のメタ分析の結果
大西 淳子=医学ジャーナリスト
2型糖尿病患者に対して厳格な血糖管理を行っても、全死因死亡、心血管死亡リスクの低減効果はあったとしてもわずかで、重症低血糖リスクは2倍以上になることが、フランスLyon第一大学のRemy Boussageon氏らが行った最新のメタ分析で明らかになった。論文は、BMJ誌2011年7月30日号に掲載された。
ACCORD試験が、2型糖尿病患者に対する血糖厳格管理で死亡リスクが有意に上昇することを報告して以来、厳格管理の利益とリスクに関する議論が続いている。心血管イベントに対する影響や微小血管イベントに対する影響についても、複数の臨床試験で報告されたデータは一貫した利益を示していない。
2型糖尿病患者に対する血糖厳格管理の影響を調べた無作為化試験を対象とするメタ分析はこれまでにも何件か行われているが、それらは主に、厳格管理の大血管イベントに対する影響について分析していた。著者らは今回、最新のデータを組み入れて、患者死亡と、心血管イベント、微小血管イベント、重症低血糖イベントへの影響を評価するメタ分析を行うことにした。
Medline、Embase、コクランレビューに1950年から2010年7月までに登録された無作為化試験の中から、18歳以上の2型糖尿病患者を登録し、「血糖厳格管理療法か標準治療」、または「厳格管理よりは強度の低い血糖管理療法か偽薬」に割り付けて、心血管イベントと微小血管合併症に対する影響を調べていた研究を選んだ。なお、厳格管理であるかどうかは、目標として設定されたHbA1cまたは治療強度に基づいて判定した。
主要エンドポイントは全死因死亡と心血管死亡に、2次エンドポイントは、心筋梗塞、非致死的心筋梗塞、脳卒中、うっ血性心不全、網膜光凝固術施行、網膜症、微量アルブミン尿、腎不全、末梢血管イベント、四肢切断、重症低血糖などに設定し、リスク比と99%信頼区間を求めた。
以下の13件の研究が条件を満たした:UGDP(phenoformin、tolbutamide、insulinの3件)、Kumamoto、Veteran Affairs Feasibility study、UKPDS(33と34の2件)、PROactive、Dargieらの2007年の研究、ACCORD、ADVANCE、VADT、HOME。
それらの試験に登録された3万4533人(60%が男性、平均年齢62歳、HbA1cの平均は7.9%、糖尿病歴の平均は7.8年)のうち、1万8315人が厳格管理群に割り付けられており、対照群は計1万6218人だった。追跡期間の平均は5.0年になった。
厳格管理群の全死因死亡のリスク比は1.04(99%信頼区間0.91-1.19)で、研究間の不均質性は高かった(I2=42%)。質の高い(Jadadスコアが3超)研究のみを分析対象にしても、1.06(0.84-1.34)と、同様の結果になった。
心血管死亡のリスク比は1.11(0.86-1.43)で、やはり研究間の不均質性は高かった(I2=61%)。質の高い研究のみを分析すると1.58(0.60-4.17)になったが、研究間の不均質性は高かった(I2=70%)。
非致死的心筋梗塞は厳格管理群に有意に少なかった(0.85、0.74-0.96)。だが、致死的心筋梗塞も含めたあらゆる心筋梗塞のリスク比は0.90(0.81-1.01)となり、有意ではなかった。これらの分析には、不均質性は認められなかった(I2=0%)。質の高い研究のみを対象にすると、それぞれ0.83(0.63-1.10)、1.34(0.77-2.35)となり、いずれも有意な値にならなかった。
厳格管理群の微量アルブミン尿(0.90、0.85-0.96、P<0.001)のリスク低減は有意だったが、質の高い研究のみを対象にすると、有意な結果ではなかった(0.99、0.87-1.13)。
非致死的脳卒中、あらゆる脳卒中、うっ血性心不全、末梢血管疾患、網膜症、光凝固療法施行、腎機能の低下、四肢切断などには、有意なリスク低減は見られなかった。質の高い研究のみを分析すると、厳格管理群でうっ血性心不全のリスク上昇が有意になった(1.47、1.19-1.83)。
一方、重症低血糖(2.33、1.62-3.36)は厳格管理群に有意に多く見られた。研究間の不均質性は高かった(I2=63%)。
治療期間を5年として、絶対リスク減少に基づいて厳格管理の治療必要数(NNT)を算出したところ、心筋梗塞が117から150、微量アルブミン尿が32から142となった。一方で、重症低血糖の害必要数(NNH)は15から52になった。
今回のメタ分析の結果、厳格な血糖管理の利益はあったとしてもわずかで、重症低血糖がもたらす害により相殺される程度であることが示唆された。死亡に対する影響は、99%信頼区間から推定すると、全死因死亡リスクは9%低下または19%上昇、心血管死亡リスクは14%低下または43%上昇する可能性が残る。いまだ質の高い大規模研究がないことから、著者らは、「質の高い二重盲検の無作為化試験を行って、2型糖尿病患者に対する最善の治療レジメンを見い出す必要がある」と述べている。
原題は「Effect of intensive glucose lowering treatment on all cause mortality, cardiovascular death, and microvascular events in type 2 diabetes: meta-analysis of randomised controlled trials」、全文は、BMJ誌のWebサイトで閲覧できる。】
(**)メタ解析 薬学用語解説より
http://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E3%83%A1%E3%82%BF%E8%A7%A3%E6%9E%90%E3%80%80
Meta-Analysis、メタアナリシス
過去に独立して行われた複数の臨床研究のデータを収集・統合し、統計的方法を用いて解析した系統的総説。採用するデータは、信頼できるものにしぼり、それぞれに重み付けを行う。一般的には、様々な試験の要約統計量を用いるが、生データを結合して解析する場合もある。叙述的な総説とは異なり、体系的、組織的、統計学的、定量的に研究結果をレビューするという特徴がある。メタアナリシスは、複数の研究で得られた効果が一致しない場合、個々の研究の標本サイズが小さく有意な効果を見いだせない場合、大きな標本サイズの研究が経済的・時間的に困難な場合、に有用であるとされている。
医学分野では対象や研究方法が多様で、各種のバイアスが入りやすく、また研究の質のばらつきが大きい。例えば、公表論文は有意な結果のみが発表されることが多い。これは研究者がポジティブな結果が得られたときにのみ発表する「報告バイアス」や、学会誌等の編集者が,統計学的に有意な結果の得られていないものはリジェクトする「出版バイアス」のためである。このため、単に報告を集めるだけでは、ポジティブ方向へバイアスがかかるという懸念が指摘されている。また、質の低い論文を他の優れた研究成果と同等に評価対象としてしまうと過大評価することになる。メタアナリシスでは、バイアスの影響を極力排除し、評価基準を統一して客観的・科学的に多数の研究結果を数量的、総括的に評価しようとしている。
こうしたメタアナリシス研究を押し進めることを目的として、1992年には、英国政府の支援のもとにオックスフォードにコクラン・センター(Cochrane Centre)が作られた。The Cochrane Libraryとは、コクラン共同計画が行っているメタアナリシスである。ランダム化比較試験の行われたデータをすべて集め、その中から信頼できるものを選び、総合評価を行っている。(2007.8.31 掲載)
2018年05月17日 (木)
【18/05/16 稲田修三
うつ伏せ寝と仰向け寝
江部先生
大変お世話になっております。
数年前、夏井先生のホームページから江部先生のブログにたどり着き、以来毎日楽しく、興味深く拝見しております。
著書も購入させていただき、家族で糖質制限をしております。
さて、14日付のブログにて「うつぶせ寝」について書かれていましたので、歯科医師の立場から見解を述べさせていただきます。
私は、1歯科医師としまして「うつぶせ寝」は推奨しておりません。「仰向け寝」を推奨しております。
歯科医師の福岡雅先生は2015年恒志会会報の中「実は寝相で決まる歯並び」で次のように述べられています。
以下引用(要約)始め
様々な体癖・態癖のうち、ほとんどは昼間の癖です。人は昼間には様々な仕事をして身体の一部を酷使し、そこに潜む体癖・態癖によって身体が歪みます。心も疲れます。これが業務上のことであればやむを得ない場合のほうが多いでしょう。デスクワークで時々頬杖を突いたり、電話応対で斜頸になったり、歯科医師・歯科衛生士、理容師・美容師の右肩下がりなどその好例です。常態的頬杖のように意識して辞めさせるべき癖もあります。昼のことであれば意識下に置かれるので、注意して減らす~なくすことは可能で、口腔に及ぼす外力・害力はコントロールできます。
このうち睡眠態癖だけは、無意識化で長時間に及ぶものですので、よほどの注意が必要となります。うつぶせ寝を推奨される方もおられます。人類の基本的骨格は四足獣と大差なく、四足獣はうつぶせ寝が基本だからというのがその論拠のようですが、直立二足歩行をして進化した人類には人類の論理があってしかるべきです。
旭山動物園前園長・小菅正夫先生は「ゴリラやオランウータンのような高等な猿は上を向いて寝ますよ、樹上でね。」と言われました。人類は犬猫よりは猿を見習うべきでしょう。犬でも野生獣でも仰向けになることはあります。人が時々横向きやうつ伏せに寝転がるのは問題ないでしょう。しかし睡眠時には基本を仰向け寝相にし、時々横を向いても頬骨より下には何も当てないように工夫すること、そのような枕を選択することが肝要と考えます。
以上引用終わり
昔のアメリカインディアンは子供を「仰向け寝」で育てていた。
19世紀のアメリカの画家ジョージ・カトランは当時のアメリカインディアンの絵をたくさん残していますが、子供を包んで仰向け寝で育児をしている絵やデッサンを残しています。寝相が悪く口呼吸があるとどうなるかについても記されています。
私の感想ですが、部族の繁栄のために厳しい躾や掟が必要だったのでしょう。仰向け寝で鼻呼吸が最低限、必要とされたと思います。
小児矯正の成功は「うつ伏せ寝」を止めること。
子供が取り外しできるトレーナーという矯正装置を使って歯並びを良くしますが、「うつ伏せ寝」が「仰向け寝」に変えられない場合、歯列矯正治療は失敗すると書かれています。
愛知県犬山市、日本モンキーセンター所長松沢哲郎先生
「仰向け寝が人類の進化を育んだ」日経新聞2016年2月28日
以下一部抜粋始め
第1は対面のコミュニケーションである。顔と顔、目と目が合う。胸にしがみついていてはそうならない。子どもが安定してあおむけ姿勢を取れるから、見つめ合い、ほほ笑みあうコミュニケーションが発達した。
第2は、声を介したやりとりである。母親にしがみついているチンパンジーのあかんぼうは、ひもじくなれば自分で乳首を探す。人間のあかんぼうは母親と離れているので、声に出して呼ぶしかない。あかんぼうが夜泣きをするのは人間だけだ。呼ばれた母親も「ちょっと待ってね」「すぐ行くわよ」と声に出して応答する。母子の声のやりとりが、やがて子の発話につながっていく。
第3は両手の自由である。赤ん坊の体重は背中が支えているので、ガラガラやおしゃぶりを握ったり、口を介して持ちかえたりする。チンパンジーのあかんぼうの手は生後3ヵ月の間、母親の体毛を握りしめる役割しかない。人間の手は自由に物をつかみ、つまみ、指さす。生後すぐにさまざまな物を手で操ることが、後に道具を使う基盤となる。
以上一部抜粋終わり
他にもたくさんの論点がありますが、長くなるのでこの辺りにさせていただきます。
私は進化の結果として、現時点で「仰向け寝」が推奨されるべきだと思っているのですが、いかがでしょうか?
いなだ歯科医院 稲田修三】
こんばんは。
いなだ歯科医院の稲田修三先生から、
「うつ伏せ寝と仰向け寝」に関するコメントを頂きました。
とても参考になります。
ありがとうございます。
私自身、あまり本気で、「うつ伏せ寝と仰向け寝」について
考えたことがなかったので、おおいに勉強になりました。
旭山動物園前園長・小菅正夫先生は
「ゴリラやオランウータンのような高等な猿は上を向いて寝ますよ、樹上でね。」
と言われました。
なるほど、歯科医師の福岡雅先生の仰る通り、
人類は犬猫よりは猿を見倣うほうが、リーズナブルですよね。
私自身は、お酒をのむと
全面的に仰向きで寝ると、睡眠時無呼吸症候群の症状が出る恐れがあります。
なのに、まあ毎日お酒を呑んでいるわけです。(-_-;)
従って、抱き枕で横向き中心で、時々仰向けで寝ています。
これでかなり、睡眠時無呼吸が防げています。
稲田修三先生のコメントを読んで、
私自身は、兎も角として、睡眠時無呼吸症候群のない人は、
仰向けで寝る方がリーズナブルと思いました。
読者の皆さんは如何でしょう?
江部康二
うつ伏せ寝と仰向け寝
江部先生
大変お世話になっております。
数年前、夏井先生のホームページから江部先生のブログにたどり着き、以来毎日楽しく、興味深く拝見しております。
著書も購入させていただき、家族で糖質制限をしております。
さて、14日付のブログにて「うつぶせ寝」について書かれていましたので、歯科医師の立場から見解を述べさせていただきます。
私は、1歯科医師としまして「うつぶせ寝」は推奨しておりません。「仰向け寝」を推奨しております。
歯科医師の福岡雅先生は2015年恒志会会報の中「実は寝相で決まる歯並び」で次のように述べられています。
以下引用(要約)始め
様々な体癖・態癖のうち、ほとんどは昼間の癖です。人は昼間には様々な仕事をして身体の一部を酷使し、そこに潜む体癖・態癖によって身体が歪みます。心も疲れます。これが業務上のことであればやむを得ない場合のほうが多いでしょう。デスクワークで時々頬杖を突いたり、電話応対で斜頸になったり、歯科医師・歯科衛生士、理容師・美容師の右肩下がりなどその好例です。常態的頬杖のように意識して辞めさせるべき癖もあります。昼のことであれば意識下に置かれるので、注意して減らす~なくすことは可能で、口腔に及ぼす外力・害力はコントロールできます。
このうち睡眠態癖だけは、無意識化で長時間に及ぶものですので、よほどの注意が必要となります。うつぶせ寝を推奨される方もおられます。人類の基本的骨格は四足獣と大差なく、四足獣はうつぶせ寝が基本だからというのがその論拠のようですが、直立二足歩行をして進化した人類には人類の論理があってしかるべきです。
旭山動物園前園長・小菅正夫先生は「ゴリラやオランウータンのような高等な猿は上を向いて寝ますよ、樹上でね。」と言われました。人類は犬猫よりは猿を見習うべきでしょう。犬でも野生獣でも仰向けになることはあります。人が時々横向きやうつ伏せに寝転がるのは問題ないでしょう。しかし睡眠時には基本を仰向け寝相にし、時々横を向いても頬骨より下には何も当てないように工夫すること、そのような枕を選択することが肝要と考えます。
以上引用終わり
昔のアメリカインディアンは子供を「仰向け寝」で育てていた。
19世紀のアメリカの画家ジョージ・カトランは当時のアメリカインディアンの絵をたくさん残していますが、子供を包んで仰向け寝で育児をしている絵やデッサンを残しています。寝相が悪く口呼吸があるとどうなるかについても記されています。
私の感想ですが、部族の繁栄のために厳しい躾や掟が必要だったのでしょう。仰向け寝で鼻呼吸が最低限、必要とされたと思います。
小児矯正の成功は「うつ伏せ寝」を止めること。
子供が取り外しできるトレーナーという矯正装置を使って歯並びを良くしますが、「うつ伏せ寝」が「仰向け寝」に変えられない場合、歯列矯正治療は失敗すると書かれています。
愛知県犬山市、日本モンキーセンター所長松沢哲郎先生
「仰向け寝が人類の進化を育んだ」日経新聞2016年2月28日
以下一部抜粋始め
第1は対面のコミュニケーションである。顔と顔、目と目が合う。胸にしがみついていてはそうならない。子どもが安定してあおむけ姿勢を取れるから、見つめ合い、ほほ笑みあうコミュニケーションが発達した。
第2は、声を介したやりとりである。母親にしがみついているチンパンジーのあかんぼうは、ひもじくなれば自分で乳首を探す。人間のあかんぼうは母親と離れているので、声に出して呼ぶしかない。あかんぼうが夜泣きをするのは人間だけだ。呼ばれた母親も「ちょっと待ってね」「すぐ行くわよ」と声に出して応答する。母子の声のやりとりが、やがて子の発話につながっていく。
第3は両手の自由である。赤ん坊の体重は背中が支えているので、ガラガラやおしゃぶりを握ったり、口を介して持ちかえたりする。チンパンジーのあかんぼうの手は生後3ヵ月の間、母親の体毛を握りしめる役割しかない。人間の手は自由に物をつかみ、つまみ、指さす。生後すぐにさまざまな物を手で操ることが、後に道具を使う基盤となる。
以上一部抜粋終わり
他にもたくさんの論点がありますが、長くなるのでこの辺りにさせていただきます。
私は進化の結果として、現時点で「仰向け寝」が推奨されるべきだと思っているのですが、いかがでしょうか?
いなだ歯科医院 稲田修三】
こんばんは。
いなだ歯科医院の稲田修三先生から、
「うつ伏せ寝と仰向け寝」に関するコメントを頂きました。
とても参考になります。
ありがとうございます。
私自身、あまり本気で、「うつ伏せ寝と仰向け寝」について
考えたことがなかったので、おおいに勉強になりました。
旭山動物園前園長・小菅正夫先生は
「ゴリラやオランウータンのような高等な猿は上を向いて寝ますよ、樹上でね。」
と言われました。
なるほど、歯科医師の福岡雅先生の仰る通り、
人類は犬猫よりは猿を見倣うほうが、リーズナブルですよね。
私自身は、お酒をのむと
全面的に仰向きで寝ると、睡眠時無呼吸症候群の症状が出る恐れがあります。
なのに、まあ毎日お酒を呑んでいるわけです。(-_-;)
従って、抱き枕で横向き中心で、時々仰向けで寝ています。
これでかなり、睡眠時無呼吸が防げています。
稲田修三先生のコメントを読んで、
私自身は、兎も角として、睡眠時無呼吸症候群のない人は、
仰向けで寝る方がリーズナブルと思いました。
読者の皆さんは如何でしょう?
江部康二
2018年05月16日 (水)
こんにちは。
朝日カルチャーセンター立川教室のご案内です。
https://www.asahiculture.jp/tachikawa/course/cd2c7685-412f-0981-917f-5a55c90884b1
042-527-6511
糖質制限食による糖尿病の治療と予防
人類本来の食事・人類の健康食
朝日カルチャーセンター立川教室。
2018年6月30日(土)。
糖質制限食は、1999年から京都・高雄病院において糖尿病治療食として開始され、合併症を予防できる唯一の食事療法として画期的な成果をあげてきました。米国糖尿病学会の患者用テキストブック(2004年)には「摂取後直接、血糖に影響を与えるのは糖質のみである。蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。」と記載されています。食後高血糖と一日平均血糖変動幅増大が糖尿病合併症の最大のリスクとなりますが、従来の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では、必ずそれらを生じるので、糖尿病合併症の予防は困難です。現実に日本では、毎年新たに、人工透析16000人、失明3000人、足切断3000人と糖尿病合併症は減っていません。米国糖尿病学会は、2013年10月、5年ぶりに「栄養療法に関する声明」を発表し、糖質制限食、地中海食、ベジタリアン食、低脂質食、DASH 食を受容しました。このことは糖質制限食に大きな追い風となりました。
江部康二
☆☆☆
以下、朝日カルチャーセンター立川教室のサイトから抜粋。
日時・期間
土曜 15:30-17:00
日程 2018年 6/30
受講料(税込み)
6月(1回)
会員 3,024円
一般 3,672円
講師紹介 江部 康二 (エベ コウジ)
<プロフィール>
・1950年生まれ。
・1974年京都大学医学部卒業。
・1974年から京都大学胸部疾患研究所第一内科(現在京大呼吸器内科)
にて呼吸器科を学ぶ。
・1978年から高雄病院に医局長として勤務。1996年副院長就任。
・1999年高雄病院に糖質制限食導入。
・2000年理事長就任。
・2001年から糖質制限食に本格的に取り組む。
・ 2002年に自ら糖尿病であると気づいて以来、さらに糖尿病治療の研究に力を 注ぎ、「糖質制限食」の体系を確立。これにより自身の糖尿病を克服。
内科医/漢方医/一般財団法人高雄病院理事長/一般社団法人日本糖質制限医療推進協会理事長。
<著書>
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!』2005年(東洋経済新報社)
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編』2008年(東洋経済新報社)
『我ら糖尿人、元気なのにはわけがある』2009年(東洋経済新報社・作家宮本輝氏との対談本)
『糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食』2010年(ナツメ社)
『主食をやめると健康になる』2011年(ダイヤモンド社)
『食品別糖質量ハンドブック』2012年(洋泉社)監修
『糖質オフ!健康法』2012年(PHP文庫)
『糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド』2013年(東洋経済新報社)
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!新版』2014年(東洋経済新報社)
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版』2014年(東洋経済新報社)
『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』2014年(東洋経済新報社)
『なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか』2015年(ナツメ社)
『糖質制限の教科書』2015年(洋泉社)監修
『よくわかる! すぐできる! 「 糖質オフ! 」健康法 』2016年(PHP研究所)
『人類最強の「糖質制限」論~ケトン体を味方に して痩せる、健康になる』2016年(SB新書)
『江部康二の糖質制限革命』2017年(東洋経済新報社)
など多数。
ブログ『ドクター江部の糖尿病徒然日記( http://koujiebe.blog95.fc2.com/ )は日に数千件のアクセスがあり、糖尿病のかたやそのご家族から寄せられた質問への回答や、糖尿病・糖質制限食に関する 情報の発信に、日々尽力している。
朝日カルチャーセンター立川教室のご案内です。
https://www.asahiculture.jp/tachikawa/course/cd2c7685-412f-0981-917f-5a55c90884b1
042-527-6511
糖質制限食による糖尿病の治療と予防
人類本来の食事・人類の健康食
朝日カルチャーセンター立川教室。
2018年6月30日(土)。
糖質制限食は、1999年から京都・高雄病院において糖尿病治療食として開始され、合併症を予防できる唯一の食事療法として画期的な成果をあげてきました。米国糖尿病学会の患者用テキストブック(2004年)には「摂取後直接、血糖に影響を与えるのは糖質のみである。蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。」と記載されています。食後高血糖と一日平均血糖変動幅増大が糖尿病合併症の最大のリスクとなりますが、従来の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では、必ずそれらを生じるので、糖尿病合併症の予防は困難です。現実に日本では、毎年新たに、人工透析16000人、失明3000人、足切断3000人と糖尿病合併症は減っていません。米国糖尿病学会は、2013年10月、5年ぶりに「栄養療法に関する声明」を発表し、糖質制限食、地中海食、ベジタリアン食、低脂質食、DASH 食を受容しました。このことは糖質制限食に大きな追い風となりました。
江部康二
☆☆☆
以下、朝日カルチャーセンター立川教室のサイトから抜粋。
日時・期間
土曜 15:30-17:00
日程 2018年 6/30
受講料(税込み)
6月(1回)
会員 3,024円
一般 3,672円
講師紹介 江部 康二 (エベ コウジ)
<プロフィール>
・1950年生まれ。
・1974年京都大学医学部卒業。
・1974年から京都大学胸部疾患研究所第一内科(現在京大呼吸器内科)
にて呼吸器科を学ぶ。
・1978年から高雄病院に医局長として勤務。1996年副院長就任。
・1999年高雄病院に糖質制限食導入。
・2000年理事長就任。
・2001年から糖質制限食に本格的に取り組む。
・ 2002年に自ら糖尿病であると気づいて以来、さらに糖尿病治療の研究に力を 注ぎ、「糖質制限食」の体系を確立。これにより自身の糖尿病を克服。
内科医/漢方医/一般財団法人高雄病院理事長/一般社団法人日本糖質制限医療推進協会理事長。
<著書>
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!』2005年(東洋経済新報社)
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編』2008年(東洋経済新報社)
『我ら糖尿人、元気なのにはわけがある』2009年(東洋経済新報社・作家宮本輝氏との対談本)
『糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食』2010年(ナツメ社)
『主食をやめると健康になる』2011年(ダイヤモンド社)
『食品別糖質量ハンドブック』2012年(洋泉社)監修
『糖質オフ!健康法』2012年(PHP文庫)
『糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド』2013年(東洋経済新報社)
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!新版』2014年(東洋経済新報社)
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版』2014年(東洋経済新報社)
『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』2014年(東洋経済新報社)
『なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか』2015年(ナツメ社)
『糖質制限の教科書』2015年(洋泉社)監修
『よくわかる! すぐできる! 「 糖質オフ! 」健康法 』2016年(PHP研究所)
『人類最強の「糖質制限」論~ケトン体を味方に して痩せる、健康になる』2016年(SB新書)
『江部康二の糖質制限革命』2017年(東洋経済新報社)
など多数。
ブログ『ドクター江部の糖尿病徒然日記( http://koujiebe.blog95.fc2.com/ )は日に数千件のアクセスがあり、糖尿病のかたやそのご家族から寄せられた質問への回答や、糖尿病・糖質制限食に関する 情報の発信に、日々尽力している。
2018年05月15日 (火)
【18/05/14 西村典彦
私の病名は?
先日、二日酔いで低血糖についてコメントを頂いたものです。
私は健康診断その他の血液検査で以下のような空腹時血糖値をたどってきましたが、
はっきりと病名(2型糖尿病など)を告げられたことがありません。
来月、健康診断ですが、現在スーパー糖質制限をしており、検査的には正常と判断されそうです。
リブレで24時間計測もしていますので、その結果を病院に持って行って判断を仰ぎ、
まずは病名をはっきりと判断していただいて今後の治療方針をはっきりさせたいと思っております。
希望としてはどうしても高糖質のものしかない場合、
それを食べないとカロリー不足になりそうな時のみSGLT2阻害薬を使用したいと考えております。
ぜひ、江部先生のご意見を賜りたく、よろしくお願いいたします。
2011/06 105
2012/06 126
2013/06 107
2014/07 120
2015/05 119 HbA1C 6.4
2015/06 113
2015/08 128 HbA1C 6.8
2016/06 135
2016/06 107
2017/06 116
2017/12 137 HbA1C 6.9
(スーパー糖質制限開始)
2018/03 124(食後1時間、摂取糖質9g)HbA1C 5.9
(スーパー糖質制限継続中)
(2018/04 リブレで血糖値計測開始)】
西村典彦 さん
『2015/08 128 HbA1C 6.8』
この時点で糖尿病型です。
『2016/06 135』
この時点で、再度糖尿病型ですので、糖尿病という確定診断となります。
糖尿病の病名があれば、糖質摂取時に
食直前に内服する「グルファスト」などグリニド系薬剤か「グルコバイ」などαGI薬を使用すれば良いと思います。
それで、糖質摂取時の食後高血糖がある程度、防げると思います。
単独で効果が少ない時は、2者併用もありです。
24時間効果が持続するSGLT2阻害薬 よりも、
グリニド系薬剤かαGI薬なら、ピンポイントに糖質摂取時のみに作用します。
以下は、ブログ読者の皆さんに、
糖尿病を早期発見するための参考として頂ければ幸いです。
糖尿病発見は、早ければ早いほどいいです。
境界型の段階で見つかれば、さらにいいです。
今回は、早期発見のノウハウを説明したいと思います。
<糖代謝異常の判定基準(日本糖尿病学会)>
A) 糖尿病型
①早朝空腹時血糖値が126mg/dl以上
②75gOGTTで120分後血糖値が200mg/dl以上
③随時血糖値200mg/dl以上
④HbA1c≧6.5%
①~④のいずれかが確認された場合は「糖尿病型」と判定する。
B) 正常型
⑤早朝空腹時血糖値が110mg/dl未満
⑥75gOGTTで120分後血糖値が140mg/dl未満
⑤および⑥の血糖値が確認された場合は「正常型」と判定する。
C) 境界型
正常型にも糖尿病型にも属さない場合は「境界型」と判定する。
<75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)>
*朝まで、10時間以上の絶食のあと検査を実施する。
*検査終了までは、運動・喫煙は控える。
*負荷試験の前3日間は、150g/日以上の糖質摂取を、日本糖尿病学会は推奨。
*糖尿病と診断がついている場合は、原則として実施しない。
<糖尿病の診断>
1) 異なる日に①②③を、再確認できたら糖尿病と診断。
2) 「①+④」「②+④」「③+④」が同時に確認できたらは糖尿病と診断。
3) ④単独の場合、再検査で血糖値が糖尿病型なら、糖尿病と診断。
4) 血糖値が糖尿病型で糖尿病の典型的症状があるか糖尿病網膜症があれば糖尿病と診断。
* 糖尿病の診断には血糖検査は必須であり、HbA1cだけでは診断できない。
< 境界型の分類>
境界型にはWHO分類のIGT、IFG、IFG/IGTがある。
・IFG(Impaired fasting glycaemia): 空腹時血糖異常
・IGT(Impaired Glucose Tolerance): 耐糖能異常
a) 2時間値が140-199mg/dlとなる耐糖能異常であるIGT (Impaired Glucose Tolerance)
IGT単独なら早朝空腹時血糖値は110mg/dl未満で正常である。
b) 空腹時血糖値が110-125mg/dlとなるIFG (Impaired fasting glycaemia)
IFG単独なら75gOGTTにて2時間値は140mg/dl未満で正常である。
c) 両者の合併であるIFG/IGTの3つのパターンがある。
< 糖尿病発症に到る流れ>
Ⅰ) IGT→糖尿病(食後血糖値200mg/dl以上または75gOGTT2時間値200mg/dl以上)
このパターンの場合、既に糖尿病を発症している段階でも
早朝空腹時血糖値は正常で健診で見逃されるので、注意が必要。
Ⅱ) IGT→IFG/IGT→糖尿病(上記200mg/dl以上または空腹時血糖値126mg/dl以上)
このパターンは、IFG/IGTの段階で、通常の健診でもチェックできる。
Ⅲ) IFG→IFG/IGT→糖尿病
通常の健診でもチェックできる。パターンとしては少ない。
日本人では、IGTや200mg/dl以上の食後高血糖が、数年から10年続いて、
初めて早朝空腹時血糖値が110mg/dlを超えることが、最も多いとされています。
つまりⅠ)Ⅱ)のパターンが多くて、Ⅲ)のパターンは少ないのですね。
従いまして、一般的な健康診断の早朝空腹時血糖値で、
糖尿病の早期診断をするのは、おおいに無理があります。
そもそも日本人ではIFG単独の例は、かなり少ないと考えられます。
Ⅰ)Ⅱ)Ⅲ)どのパターンでも、最終的には、IGTを経て糖尿病型になると考えられます。
IFGからいきなり糖尿病型になるというのは、少ないと思います。
従って、なんとかIGTの段階(糖尿病発症前)でチェックできれば、
治療的には大変役立ちます。
<早期発見には>
そのためには、75g経口ブドウ糖負荷試験が一番確実です。
しかし、かなり面倒で手間暇も費用もかかりますから、
デンプン(糖質)一人前を食べ始めて1時間後の血糖値、
あるいは尿糖を調べれば簡便です。
尿糖が陽性ということは、180mg/dlを超える血糖値があった可能性が高いです。
1時間値が180mg/dlを超えていると、2時間値が140mg/dl未満で正常でも、
将来糖尿病になりやすいので注意が必要なのです。
糖尿病は、インスリン作用不足(インスリン分泌不足+インスリン抵抗性)がベースにあり、発症します。
日本人では、インスリン分泌不足が主で、インスリン抵抗性が従と言われています。
IGTの段階で、まずインスリン追加分泌が不足、あるいは遷延しています。
それが数年以上続いて、インスリン基礎分泌も不足してきたら、IFGも合併してきます。
一方、欧米人では、インスリン抵抗性が主で、インスリン分泌不足が従とされています。
この場合、インスリン分泌能力はまだあるけれど、
効きが悪い(インスリン抵抗性)ため高血糖となります。
そうすると、インスリン抵抗性のため、
基礎分泌のインスリンの量では早朝空腹時血糖値がやや高いけど、
追加分泌は大量に出せるので食後高血糖は防いでいるというIFGの人が、
日本より高率に存在する可能性があります。
日本人でも肥満が目立つ人は、
インスリン抵抗性が主の欧米パターンの糖尿病発症もありえます。
この場合、早期に発見できれば、インスリン分泌能力は残っているので、
肥満が改善してインスリン抵抗性が改善すれば、
糖尿病がほぼ治ったごとくになることもあり得ます。
ともあれ、IGT、IFG、IFG/IGTの段階で発見できればおおきなアドバンテージです。
この段階でなら、緩やかな糖質制限食でも、糖尿病発症は防げると思いますよ。ヾ(^▽^)
勿論、すでに糖尿病と診断された人は、スーパー糖質制限食が最適です。
江部康二
私の病名は?
先日、二日酔いで低血糖についてコメントを頂いたものです。
私は健康診断その他の血液検査で以下のような空腹時血糖値をたどってきましたが、
はっきりと病名(2型糖尿病など)を告げられたことがありません。
来月、健康診断ですが、現在スーパー糖質制限をしており、検査的には正常と判断されそうです。
リブレで24時間計測もしていますので、その結果を病院に持って行って判断を仰ぎ、
まずは病名をはっきりと判断していただいて今後の治療方針をはっきりさせたいと思っております。
希望としてはどうしても高糖質のものしかない場合、
それを食べないとカロリー不足になりそうな時のみSGLT2阻害薬を使用したいと考えております。
ぜひ、江部先生のご意見を賜りたく、よろしくお願いいたします。
2011/06 105
2012/06 126
2013/06 107
2014/07 120
2015/05 119 HbA1C 6.4
2015/06 113
2015/08 128 HbA1C 6.8
2016/06 135
2016/06 107
2017/06 116
2017/12 137 HbA1C 6.9
(スーパー糖質制限開始)
2018/03 124(食後1時間、摂取糖質9g)HbA1C 5.9
(スーパー糖質制限継続中)
(2018/04 リブレで血糖値計測開始)】
西村典彦 さん
『2015/08 128 HbA1C 6.8』
この時点で糖尿病型です。
『2016/06 135』
この時点で、再度糖尿病型ですので、糖尿病という確定診断となります。
糖尿病の病名があれば、糖質摂取時に
食直前に内服する「グルファスト」などグリニド系薬剤か「グルコバイ」などαGI薬を使用すれば良いと思います。
それで、糖質摂取時の食後高血糖がある程度、防げると思います。
単独で効果が少ない時は、2者併用もありです。
24時間効果が持続するSGLT2阻害薬 よりも、
グリニド系薬剤かαGI薬なら、ピンポイントに糖質摂取時のみに作用します。
以下は、ブログ読者の皆さんに、
糖尿病を早期発見するための参考として頂ければ幸いです。
糖尿病発見は、早ければ早いほどいいです。
境界型の段階で見つかれば、さらにいいです。
今回は、早期発見のノウハウを説明したいと思います。
<糖代謝異常の判定基準(日本糖尿病学会)>
A) 糖尿病型
①早朝空腹時血糖値が126mg/dl以上
②75gOGTTで120分後血糖値が200mg/dl以上
③随時血糖値200mg/dl以上
④HbA1c≧6.5%
①~④のいずれかが確認された場合は「糖尿病型」と判定する。
B) 正常型
⑤早朝空腹時血糖値が110mg/dl未満
⑥75gOGTTで120分後血糖値が140mg/dl未満
⑤および⑥の血糖値が確認された場合は「正常型」と判定する。
C) 境界型
正常型にも糖尿病型にも属さない場合は「境界型」と判定する。
<75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)>
*朝まで、10時間以上の絶食のあと検査を実施する。
*検査終了までは、運動・喫煙は控える。
*負荷試験の前3日間は、150g/日以上の糖質摂取を、日本糖尿病学会は推奨。
*糖尿病と診断がついている場合は、原則として実施しない。
<糖尿病の診断>
1) 異なる日に①②③を、再確認できたら糖尿病と診断。
2) 「①+④」「②+④」「③+④」が同時に確認できたらは糖尿病と診断。
3) ④単独の場合、再検査で血糖値が糖尿病型なら、糖尿病と診断。
4) 血糖値が糖尿病型で糖尿病の典型的症状があるか糖尿病網膜症があれば糖尿病と診断。
* 糖尿病の診断には血糖検査は必須であり、HbA1cだけでは診断できない。
< 境界型の分類>
境界型にはWHO分類のIGT、IFG、IFG/IGTがある。
・IFG(Impaired fasting glycaemia): 空腹時血糖異常
・IGT(Impaired Glucose Tolerance): 耐糖能異常
a) 2時間値が140-199mg/dlとなる耐糖能異常であるIGT (Impaired Glucose Tolerance)
IGT単独なら早朝空腹時血糖値は110mg/dl未満で正常である。
b) 空腹時血糖値が110-125mg/dlとなるIFG (Impaired fasting glycaemia)
IFG単独なら75gOGTTにて2時間値は140mg/dl未満で正常である。
c) 両者の合併であるIFG/IGTの3つのパターンがある。
< 糖尿病発症に到る流れ>
Ⅰ) IGT→糖尿病(食後血糖値200mg/dl以上または75gOGTT2時間値200mg/dl以上)
このパターンの場合、既に糖尿病を発症している段階でも
早朝空腹時血糖値は正常で健診で見逃されるので、注意が必要。
Ⅱ) IGT→IFG/IGT→糖尿病(上記200mg/dl以上または空腹時血糖値126mg/dl以上)
このパターンは、IFG/IGTの段階で、通常の健診でもチェックできる。
Ⅲ) IFG→IFG/IGT→糖尿病
通常の健診でもチェックできる。パターンとしては少ない。
日本人では、IGTや200mg/dl以上の食後高血糖が、数年から10年続いて、
初めて早朝空腹時血糖値が110mg/dlを超えることが、最も多いとされています。
つまりⅠ)Ⅱ)のパターンが多くて、Ⅲ)のパターンは少ないのですね。
従いまして、一般的な健康診断の早朝空腹時血糖値で、
糖尿病の早期診断をするのは、おおいに無理があります。
そもそも日本人ではIFG単独の例は、かなり少ないと考えられます。
Ⅰ)Ⅱ)Ⅲ)どのパターンでも、最終的には、IGTを経て糖尿病型になると考えられます。
IFGからいきなり糖尿病型になるというのは、少ないと思います。
従って、なんとかIGTの段階(糖尿病発症前)でチェックできれば、
治療的には大変役立ちます。
<早期発見には>
そのためには、75g経口ブドウ糖負荷試験が一番確実です。
しかし、かなり面倒で手間暇も費用もかかりますから、
デンプン(糖質)一人前を食べ始めて1時間後の血糖値、
あるいは尿糖を調べれば簡便です。
尿糖が陽性ということは、180mg/dlを超える血糖値があった可能性が高いです。
1時間値が180mg/dlを超えていると、2時間値が140mg/dl未満で正常でも、
将来糖尿病になりやすいので注意が必要なのです。
糖尿病は、インスリン作用不足(インスリン分泌不足+インスリン抵抗性)がベースにあり、発症します。
日本人では、インスリン分泌不足が主で、インスリン抵抗性が従と言われています。
IGTの段階で、まずインスリン追加分泌が不足、あるいは遷延しています。
それが数年以上続いて、インスリン基礎分泌も不足してきたら、IFGも合併してきます。
一方、欧米人では、インスリン抵抗性が主で、インスリン分泌不足が従とされています。
この場合、インスリン分泌能力はまだあるけれど、
効きが悪い(インスリン抵抗性)ため高血糖となります。
そうすると、インスリン抵抗性のため、
基礎分泌のインスリンの量では早朝空腹時血糖値がやや高いけど、
追加分泌は大量に出せるので食後高血糖は防いでいるというIFGの人が、
日本より高率に存在する可能性があります。
日本人でも肥満が目立つ人は、
インスリン抵抗性が主の欧米パターンの糖尿病発症もありえます。
この場合、早期に発見できれば、インスリン分泌能力は残っているので、
肥満が改善してインスリン抵抗性が改善すれば、
糖尿病がほぼ治ったごとくになることもあり得ます。
ともあれ、IGT、IFG、IFG/IGTの段階で発見できればおおきなアドバンテージです。
この段階でなら、緩やかな糖質制限食でも、糖尿病発症は防げると思いますよ。ヾ(^▽^)
勿論、すでに糖尿病と診断された人は、スーパー糖質制限食が最適です。
江部康二
2018年05月14日 (月)
こんばんは。
静岡の糖質制限グループ「ろかぼしぞ~か」主催の講演会が
2018年5月13日(日)に開催されました。
講師は、田頭修悟先生と私の二人でした。
朝からあいにくの雨でしたが、鹿児島講演会と同様、約90名の参加者で
満員御礼となりました。
ブログ読者の皆さんにも大勢、ご参加頂き、ありがとうございました。 m(_ _)m
田頭先生が、挙手で確かめたところ、何と参加者の9割以上が糖質制限食実践中であり、
糖質制限食先進県静岡の面目躍如といったところでした。
会場は熱気に溢れて、質疑応答も活発で、
最後は時間切れとなり申し訳ありませんでした。
まず田頭先生が、70分間、
その後、私が70分間講演しました。
私は、糖質制限の最新知識や話題を提供し、
CGMの症例などを提示してお話しました。
たがしゅう先生のご講演は、
【糖質制限から学ぶ自然重視型医療】
という、演題でした。
まず最初に
130kg時代の写真と現在の90kgの写真をしっかりスライドで供覧しながら開始です。
講演会は、鹿児島に続いて2回目であり、
ご自分の体験談ですから、話しやすそうで堂々たるものでした。
体重減少だけでなく、うつ気分が改善し、食後の眠気がなくなり、
睡眠が良質となり、睡眠j無呼吸症候群から脱却し、
皮膚や歯の表面がつるつるになり、脂漏性皮膚炎が治り、
頭が冴えてきたということでした。
まさに糖質制限食の効果が集約されてますね。
ついで、糖質制限による様々な疾患(頭痛、浮腫み、うつ、アレルギー疾患、自己免疫疾患、認知症、神経変性疾患・・・)への幅広い改善・予防効果を解説されました。
【湿潤療法】
その後『湿潤療法』の実例を提示され、
湿潤療法は、身体の創傷治癒を
自然の状態に近づけつつ、少し人為的に手助けして
適切な被覆材で創面を覆うのがこつでと説明されました。
【人生を変える糖質制限】
専門医に足の切断しかないと言われていた糖尿病壊疽の男性が
「スーパー糖質制限食+湿潤療法」で
見事に治癒です。
まさに人生が変わる威力です。
そして、人間や哺乳類においては、腹臥位か側臥位が自然な睡眠姿勢であり、
仰向けは、外敵がない現代社会の特殊な産物と喝破されました。
私も賛成で、今は、抱き枕で側臥位で寝ています。
次に
【自然物と人工物】
糖質制限食は
魚貝類、肉類、卵類、野草、海藻、茸・・・など、
自然界にある食材が基本です。
すなわち、自然重視型の食事が糖質制限食の基本です。
糖質制限食は、加工品ではなく、自然な食材を中心に、
人為的に料理という手を加えるのがこつと説明され、おおいに納得しました。
自然な状態に少し、人為的に手を加える点は湿潤療法と同様ですね。
【医師主体の医療から患者主体の医療へ・・・糖質制限がその橋渡しとなる】
最後に
主体的治療と受動的治療というとても大切な概念を説明されました。
現代医療は、ほぼ「受動的医療」であり、受け身であり、
医師から処方された薬を内服し、「先生にお任せします」といったパターンです。
これに対して糖質制限は「主体的治療」となる可能性があるということです。
しかしながら「医師がしなさいというから仕方なく糖質制限している」といったスタンスでは、まだまだ受動的(他者依存)なのです。
自分自身が自分の頭で考えて良いと判断して糖質制限食を選択して実践するならば、
はじめて「主体的治療(自己責任)と」なるのです。
一方、現在の普通の食事である糖質たっぷり食は、加工品がほとんどです。
パン、菓子パン、クッキー、お菓子、清涼飲料水、練り製品、缶詰、レトルト食品
インスタント食品、冷凍食品・・・
こちらもたがしゅう先生のご提案ですが、
糖質制限は食生活において「自然」を取り戻すきっかけになるということです。
勿論私も同感です。
たがしゅう先生、good jobです。(^-^)v(^-^)v
ご苦労様でした。お疲れ様でした。
最後に
長谷川幸男先生をはじめ、講演会を主催して支えて頂いた
「ろかぼしぞ~か」の皆さんに深謝いたします。m(_ _)mV
江部康二
静岡の糖質制限グループ「ろかぼしぞ~か」主催の講演会が
2018年5月13日(日)に開催されました。
講師は、田頭修悟先生と私の二人でした。
朝からあいにくの雨でしたが、鹿児島講演会と同様、約90名の参加者で
満員御礼となりました。
ブログ読者の皆さんにも大勢、ご参加頂き、ありがとうございました。 m(_ _)m
田頭先生が、挙手で確かめたところ、何と参加者の9割以上が糖質制限食実践中であり、
糖質制限食先進県静岡の面目躍如といったところでした。
会場は熱気に溢れて、質疑応答も活発で、
最後は時間切れとなり申し訳ありませんでした。
まず田頭先生が、70分間、
その後、私が70分間講演しました。
私は、糖質制限の最新知識や話題を提供し、
CGMの症例などを提示してお話しました。
たがしゅう先生のご講演は、
【糖質制限から学ぶ自然重視型医療】
という、演題でした。
まず最初に
130kg時代の写真と現在の90kgの写真をしっかりスライドで供覧しながら開始です。
講演会は、鹿児島に続いて2回目であり、
ご自分の体験談ですから、話しやすそうで堂々たるものでした。
体重減少だけでなく、うつ気分が改善し、食後の眠気がなくなり、
睡眠が良質となり、睡眠j無呼吸症候群から脱却し、
皮膚や歯の表面がつるつるになり、脂漏性皮膚炎が治り、
頭が冴えてきたということでした。
まさに糖質制限食の効果が集約されてますね。
ついで、糖質制限による様々な疾患(頭痛、浮腫み、うつ、アレルギー疾患、自己免疫疾患、認知症、神経変性疾患・・・)への幅広い改善・予防効果を解説されました。
【湿潤療法】
その後『湿潤療法』の実例を提示され、
湿潤療法は、身体の創傷治癒を
自然の状態に近づけつつ、少し人為的に手助けして
適切な被覆材で創面を覆うのがこつでと説明されました。
【人生を変える糖質制限】
専門医に足の切断しかないと言われていた糖尿病壊疽の男性が
「スーパー糖質制限食+湿潤療法」で
見事に治癒です。
まさに人生が変わる威力です。
そして、人間や哺乳類においては、腹臥位か側臥位が自然な睡眠姿勢であり、
仰向けは、外敵がない現代社会の特殊な産物と喝破されました。
私も賛成で、今は、抱き枕で側臥位で寝ています。
次に
【自然物と人工物】
糖質制限食は
魚貝類、肉類、卵類、野草、海藻、茸・・・など、
自然界にある食材が基本です。
すなわち、自然重視型の食事が糖質制限食の基本です。
糖質制限食は、加工品ではなく、自然な食材を中心に、
人為的に料理という手を加えるのがこつと説明され、おおいに納得しました。
自然な状態に少し、人為的に手を加える点は湿潤療法と同様ですね。
【医師主体の医療から患者主体の医療へ・・・糖質制限がその橋渡しとなる】
最後に
主体的治療と受動的治療というとても大切な概念を説明されました。
現代医療は、ほぼ「受動的医療」であり、受け身であり、
医師から処方された薬を内服し、「先生にお任せします」といったパターンです。
これに対して糖質制限は「主体的治療」となる可能性があるということです。
しかしながら「医師がしなさいというから仕方なく糖質制限している」といったスタンスでは、まだまだ受動的(他者依存)なのです。
自分自身が自分の頭で考えて良いと判断して糖質制限食を選択して実践するならば、
はじめて「主体的治療(自己責任)と」なるのです。
一方、現在の普通の食事である糖質たっぷり食は、加工品がほとんどです。
パン、菓子パン、クッキー、お菓子、清涼飲料水、練り製品、缶詰、レトルト食品
インスタント食品、冷凍食品・・・
こちらもたがしゅう先生のご提案ですが、
糖質制限は食生活において「自然」を取り戻すきっかけになるということです。
勿論私も同感です。
たがしゅう先生、good jobです。(^-^)v(^-^)v
ご苦労様でした。お疲れ様でした。
最後に
長谷川幸男先生をはじめ、講演会を主催して支えて頂いた
「ろかぼしぞ~か」の皆さんに深謝いたします。m(_ _)mV
江部康二
2018年05月13日 (日)
【本ブログのコメント・質問・記事に関するお願い】
ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。
糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、
医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。
一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、
ボランティアで回答させていただいています。
診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。
私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。
また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。
従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、
自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m
そして読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、
ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。
またネットで簡単に検索可能なことは、ご自分でお調べください。
質問が増えてきましたので、
糖質制限食と関わりがないと判断した質問にはお答えできない場合もありますので、ご了承ください。m(_ _)m
普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、
何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)
掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文記事にて、
できるだけ順番にお答えしたいと思います。
質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。
一方、質問がかなり増えてきていますので、なかなか即、お答えすることが困難となってきています。
糖質制限食に関わりのある全ての質問に、本文かコメントでお答えするようできるだけ努力はしていますが、
できないときはご容赦願います。m(_ _)m
それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、
一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。
【糖質制限食を実践される時のご注意】
糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。
このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、
減薬しないと低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。
一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、
自力で糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。
内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。
血糖値が正常範囲である程度下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、
ブドウ糖を作るからです。
これを糖新生といいます。
診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症は、
糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。
糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。
進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。
長鎖脂肪酸代謝異常症では、肉や魚などに含まれる長鎖脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。
尿素サイクル異常症もまれな疾患ですが、タンパク質の代謝に問題があるので
高タンパク食である糖質制限食は向きません。
腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、
たんぱく質は過剰な摂取をしないという表現となっていて、制限という記載はなしです。
従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。
また、米国糖尿病学会(ADA)は
Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版
において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。
根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。
今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、
個別に対応することとなります。
なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、
まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。
また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。
糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。
【糖質制限食とは】
米国糖尿病協会(ADA)の患者教育用のテキストブックLife With Diabetes(2004年版)には、以下の記載があります。
「摂取後直接血糖に影響を与えるのは糖質のみである。
糖質は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。
炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」
これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。
1997年版のLife With Diabetes(ADA刊行)では、
「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」
という記載がありましたが、2004年版以降は変更されています。
このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが直接、血糖値を上昇させます。
従って、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。
脂質を摂取しても、インスリンの追加分泌はありません。
タンパク質はごく少量のインスリンを追加分泌させます。
現在糖尿病において、食後の急激な高血糖(グルコーススパイク)が大きな問題として注目されています。
食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。
また一日における、食前・食後・空腹時など血糖値の変動幅(平均血糖変動幅)が大きいほど、
酸化ストレスが増強し動脈硬化のリスクとなることがわかってきました。
そして、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。
1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。
炊いた白ご飯茶碗1杯150g(252kcal)には、55.3gの糖質が含まれており、血糖値を166mg上昇させます。
一方、和牛サーロインステーキ(脂身つき)を200g(約1000キロカロリー)食べても、
糖質含有量は1gもないので、食後血糖は3mg未満の上昇しかないのです。
なお、1gの糖質が体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。
糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースに、
できるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。
簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。
抜く必要がある主食とは 、米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。
3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら、
薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。
一方、上述の白ご飯とステーキの例でも明らかなように、
カロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。
従って、現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、
一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても、食後高血糖が必ず生じるのです。
糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。
なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。
日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2014-2015」の
男性1400~2000kcal
女性1200~1800kcal
ほど厳しいカロリー制限は必要ありませんが、
「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf
推定エネルギー必要量(一日あたり)
男性 女性
15-17才 2500 2850 3150 2050 2300 2550kcal
18-29才 2300 2650 3050 1650 1950 2200
30-49才 2300 2650 3050 1750 2000 2300
50-69才 2100 2450 2800 1650 1900 2200
70才 1850 2200 2500 1500 1750 2000
身体活動レベル 低い 普通 高い 低い 普通 高い
くらいが目安です。
そして2013年に糖尿病食事療法に関して画期的な変化がありました。
米国糖尿病学会が、
2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、
全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記したのです。
これはそのまま、1969年の食品交換表第2版以降一貫して、糖尿病治療食として、
唯一無二の「カロリー制限・高糖質食」を推奨し続けている日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。
さらに、米国糖尿病学会は『栄養療法に関する声明2013』において
地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
「糖質制限食」も正式に受容しました。
このことは糖質制限食を推進する私達にとって、大変大きな追い風となりました。
なお、門脇孝日本糖尿病学会理事長によれば
東大病院では、2015年4月から、糖質40%の糖質制限食を供給しているそうです。
また門脇孝東大糖尿病・代謝内科教授ご自身も、緩やかな糖質制限食を実践されているとのことです。
2016/7/1(金)
東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/125237
<江部康二著 参考図書>
理論
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ」2005年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」2008年
「我ら糖尿人、元気なのには理由がある。」2009年 宮本輝先生との対談本
「やせる食べ方」2010年
「うちの母は糖尿人」2010年 監修:江部康二 著:伊藤きのと
(東洋経済新報社)
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年(ナツメ社)
腹いっぱい食べて楽々痩せる『満腹ダイエット』 (ソフトバンク新書)2011年
「主食をやめると健康になる」(ダイヤモンド社)2011年
「血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド」 (別冊宝島)2012年
「食品別糖質量ハンドブック」2012年(洋泉社)、
「糖質オフ!健康法」(PHP文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」(文春文庫)2012年
「女性のための糖質制限ダイエットハンドブック」2012年(洋泉社)
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)
「医療の巨大転換を加速する」糖質制限食と湿潤療法のインパクト
2013年(東洋経済新報社) 夏井睦先生との対談本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版」2014年(東洋経済新報社)
「炭水化物の食べ過ぎで早死にしてはいけません」2014年(東洋経済新報社)
一生太らない「やせる! 食べ方」2014年 (PHP文庫)
江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?2015年(洋泉社)
「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)
「糖質制限の教科書」2015年(洋泉社)監修
「糖質オフ!健康法」2016年3月(PHP研究所 )
「人類最強の糖質制限論」2016年4月(SB新書)
「ハンディ版糖質制限の教科書」2016年4月(洋泉社)
「増補新版食品別糖質量ハンドブック」2016年6月(洋泉社)
「Dr.江部の健康食の新常識100 」(TJMOOK)2016年11月(宝島社)
マンガでわかる「糖質オフ! 」健康法2016年12月、(PHP研究所 )
外食でやせる! 「糖質オフ」で食べても飲んでも太らない体を手に入れる、2017年(毎日新聞出版)
「江部康二の糖質制限革命」2017年(東洋経済新報社)
など多数。
レシピ
「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」2006年(東洋経済新報社)
「糖質オフ」ごちそうごはん2009年(アスペクト)
dancyuプレジデントムック 「満腹ダイエット 」 2009年(プレジデント社)
「血糖値を上げない!健康おつまみ109」2010年(東洋経済新報社)
「やせる食べ方レシピ集」 2010年(東洋経済新報社)
「糖質オフダイエット 」2011年(レタスクラブ、角川マーケティング)
「誰もがストレスなくやせられる!糖質制限ダイエット」2011年(講談社)
「主食を抜けば糖尿病はよくなる」レシピ集2011年(東洋経済新報社)
高雄病院の「糖質制限」給食2012年(講談社)
糖尿病がどんどんよくなる「糖質制限食」おすすめレシピ集2012年(ナツメ社)
糖質制限の「主食もどき」レシピ2013年(東洋経済新報社)
高雄病院Dr江部が食べている「糖質制限」ダイエット2013年(講談社)
糖質オフのダイエット弁当2013年(家の光協会)
高雄病院「糖質制限給食」朝 昼 夕 14日間完全プログラム
糖尿病・肥満改善が自宅でできる! 2013年(講談社)
2週間チャレンジ! 糖質制限の太らない生活 2014年(洋泉社mook)
電子レンジで糖質オフの作りおき 2016年10月(宝島社)
「やせぐせがつく糖質オフの作りおき 」2017年3月(宝島社)
「高雄病院の糖質制限作りおき 」2017年5月(洋泉社)
作りおきおかずで簡単! 朝・昼・晩 糖質オフのダイエット献立(家の光協会)2017年10月
いくら食べても太らない! 旨い酒のつまみ (宝島社)2018年5月
ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。
糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、
医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。
一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、
ボランティアで回答させていただいています。
診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。
私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。
また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。
従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、
自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m
そして読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、
ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。
またネットで簡単に検索可能なことは、ご自分でお調べください。
質問が増えてきましたので、
糖質制限食と関わりがないと判断した質問にはお答えできない場合もありますので、ご了承ください。m(_ _)m
普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、
何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)
掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文記事にて、
できるだけ順番にお答えしたいと思います。
質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。
一方、質問がかなり増えてきていますので、なかなか即、お答えすることが困難となってきています。
糖質制限食に関わりのある全ての質問に、本文かコメントでお答えするようできるだけ努力はしていますが、
できないときはご容赦願います。m(_ _)m
それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、
一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。
【糖質制限食を実践される時のご注意】
糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。
このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、
減薬しないと低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。
一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、
自力で糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。
内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。
血糖値が正常範囲である程度下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、
ブドウ糖を作るからです。
これを糖新生といいます。
診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症は、
糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。
糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。
進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。
長鎖脂肪酸代謝異常症では、肉や魚などに含まれる長鎖脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。
尿素サイクル異常症もまれな疾患ですが、タンパク質の代謝に問題があるので
高タンパク食である糖質制限食は向きません。
腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、
たんぱく質は過剰な摂取をしないという表現となっていて、制限という記載はなしです。
従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。
また、米国糖尿病学会(ADA)は
Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版
において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。
根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。
今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、
個別に対応することとなります。
なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、
まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。
また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。
糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。
【糖質制限食とは】
米国糖尿病協会(ADA)の患者教育用のテキストブックLife With Diabetes(2004年版)には、以下の記載があります。
「摂取後直接血糖に影響を与えるのは糖質のみである。
糖質は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。
炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」
これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。
1997年版のLife With Diabetes(ADA刊行)では、
「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」
という記載がありましたが、2004年版以降は変更されています。
このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが直接、血糖値を上昇させます。
従って、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。
脂質を摂取しても、インスリンの追加分泌はありません。
タンパク質はごく少量のインスリンを追加分泌させます。
現在糖尿病において、食後の急激な高血糖(グルコーススパイク)が大きな問題として注目されています。
食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。
また一日における、食前・食後・空腹時など血糖値の変動幅(平均血糖変動幅)が大きいほど、
酸化ストレスが増強し動脈硬化のリスクとなることがわかってきました。
そして、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。
1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。
炊いた白ご飯茶碗1杯150g(252kcal)には、55.3gの糖質が含まれており、血糖値を166mg上昇させます。
一方、和牛サーロインステーキ(脂身つき)を200g(約1000キロカロリー)食べても、
糖質含有量は1gもないので、食後血糖は3mg未満の上昇しかないのです。
なお、1gの糖質が体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。
糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースに、
できるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。
簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。
抜く必要がある主食とは 、米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。
3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら、
薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。
一方、上述の白ご飯とステーキの例でも明らかなように、
カロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。
従って、現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、
一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても、食後高血糖が必ず生じるのです。
糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。
なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。
日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2014-2015」の
男性1400~2000kcal
女性1200~1800kcal
ほど厳しいカロリー制限は必要ありませんが、
「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf
推定エネルギー必要量(一日あたり)
男性 女性
15-17才 2500 2850 3150 2050 2300 2550kcal
18-29才 2300 2650 3050 1650 1950 2200
30-49才 2300 2650 3050 1750 2000 2300
50-69才 2100 2450 2800 1650 1900 2200
70才 1850 2200 2500 1500 1750 2000
身体活動レベル 低い 普通 高い 低い 普通 高い
くらいが目安です。
そして2013年に糖尿病食事療法に関して画期的な変化がありました。
米国糖尿病学会が、
2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、
全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記したのです。
これはそのまま、1969年の食品交換表第2版以降一貫して、糖尿病治療食として、
唯一無二の「カロリー制限・高糖質食」を推奨し続けている日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。
さらに、米国糖尿病学会は『栄養療法に関する声明2013』において
地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
「糖質制限食」も正式に受容しました。
このことは糖質制限食を推進する私達にとって、大変大きな追い風となりました。
なお、門脇孝日本糖尿病学会理事長によれば
東大病院では、2015年4月から、糖質40%の糖質制限食を供給しているそうです。
また門脇孝東大糖尿病・代謝内科教授ご自身も、緩やかな糖質制限食を実践されているとのことです。
2016/7/1(金)
東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/125237
<江部康二著 参考図書>
理論
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ」2005年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」2008年
「我ら糖尿人、元気なのには理由がある。」2009年 宮本輝先生との対談本
「やせる食べ方」2010年
「うちの母は糖尿人」2010年 監修:江部康二 著:伊藤きのと
(東洋経済新報社)
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年(ナツメ社)
腹いっぱい食べて楽々痩せる『満腹ダイエット』 (ソフトバンク新書)2011年
「主食をやめると健康になる」(ダイヤモンド社)2011年
「血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド」 (別冊宝島)2012年
「食品別糖質量ハンドブック」2012年(洋泉社)、
「糖質オフ!健康法」(PHP文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」(文春文庫)2012年
「女性のための糖質制限ダイエットハンドブック」2012年(洋泉社)
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)
「医療の巨大転換を加速する」糖質制限食と湿潤療法のインパクト
2013年(東洋経済新報社) 夏井睦先生との対談本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版」2014年(東洋経済新報社)
「炭水化物の食べ過ぎで早死にしてはいけません」2014年(東洋経済新報社)
一生太らない「やせる! 食べ方」2014年 (PHP文庫)
江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?2015年(洋泉社)
「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)
「糖質制限の教科書」2015年(洋泉社)監修
「糖質オフ!健康法」2016年3月(PHP研究所 )
「人類最強の糖質制限論」2016年4月(SB新書)
「ハンディ版糖質制限の教科書」2016年4月(洋泉社)
「増補新版食品別糖質量ハンドブック」2016年6月(洋泉社)
「Dr.江部の健康食の新常識100 」(TJMOOK)2016年11月(宝島社)
マンガでわかる「糖質オフ! 」健康法2016年12月、(PHP研究所 )
外食でやせる! 「糖質オフ」で食べても飲んでも太らない体を手に入れる、2017年(毎日新聞出版)
「江部康二の糖質制限革命」2017年(東洋経済新報社)
など多数。
レシピ
「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」2006年(東洋経済新報社)
「糖質オフ」ごちそうごはん2009年(アスペクト)
dancyuプレジデントムック 「満腹ダイエット 」 2009年(プレジデント社)
「血糖値を上げない!健康おつまみ109」2010年(東洋経済新報社)
「やせる食べ方レシピ集」 2010年(東洋経済新報社)
「糖質オフダイエット 」2011年(レタスクラブ、角川マーケティング)
「誰もがストレスなくやせられる!糖質制限ダイエット」2011年(講談社)
「主食を抜けば糖尿病はよくなる」レシピ集2011年(東洋経済新報社)
高雄病院の「糖質制限」給食2012年(講談社)
糖尿病がどんどんよくなる「糖質制限食」おすすめレシピ集2012年(ナツメ社)
糖質制限の「主食もどき」レシピ2013年(東洋経済新報社)
高雄病院Dr江部が食べている「糖質制限」ダイエット2013年(講談社)
糖質オフのダイエット弁当2013年(家の光協会)
高雄病院「糖質制限給食」朝 昼 夕 14日間完全プログラム
糖尿病・肥満改善が自宅でできる! 2013年(講談社)
2週間チャレンジ! 糖質制限の太らない生活 2014年(洋泉社mook)
電子レンジで糖質オフの作りおき 2016年10月(宝島社)
「やせぐせがつく糖質オフの作りおき 」2017年3月(宝島社)
「高雄病院の糖質制限作りおき 」2017年5月(洋泉社)
作りおきおかずで簡単! 朝・昼・晩 糖質オフのダイエット献立(家の光協会)2017年10月
いくら食べても太らない! 旨い酒のつまみ (宝島社)2018年5月
2018年05月12日 (土)
こんにちは。
いくら食べても太らない! 旨い酒のつまみ
宝島社 (2018/5/16)
江部 康二 (著), 落合 貴子 (料理)
https://www.amazon.co.jp/dp/4800283752/
刊行です。
私は、昔からタバコは一切吸いませんが、
お酒はそこそこ、飲みます。
基本、毎日飲酒で、休肝日はありませんが、
若い頃に比べると、酒量はだいぶ減りました。
従いまして、
若い頃はよく二日酔いになって点滴騒ぎになったりしていましたが、
近年はまず二日酔いはありません。
糖質ゼロ発泡酒、辛口ワイン、ハイボール、焼酎水割り、焼酎ロックなどいろいろ呑みます。
今の季節なら、例えば
糖質ゼロ発泡酒350mlを1缶、
25%焼酎の水割りを2~3杯、
最後に25%焼酎のロックをチビチビです。
まあ、米国糖尿病学会推奨量よりは多いと思いますが・・・。(-_-;)
それでも、毎日お酒を楽しみながら、体重と健康を維持しています。
167cm、56~57kgくらいを、16年間キープしています。
血清肝機能検査は、人生で一回も異常値がでたことはなくて、いつも正常値です。
家呑みがブームになっている昨今、帰宅後すぐに作れて、
いくら食べても太らない簡単つまみがあると嬉しいですね。
本書は、ひとり呑みからおもてなしまで、あらゆる状況で使えるレシピ集です。
左党のブログ読者の皆さんのお役に立てれば、幸いです。
☆☆☆
以下は
いくら食べても太らない! 旨い酒のつまみ(宝島社)
の「はじめに」です。
はじめに
私が減量をはじめたのはいまから16年前の2002年、
52歳で糖尿病とわかってからです。
30代までは、身長167cmで体重は56〜57kgのやせ体型。どれだけ食べても、
大吟醸とビールを浴びるほど呑んでも太りませんでした。
しかし、40歳を過ぎた頃から腹が出てきて、52歳のときには体重が67kgに増え、腹回りは87cm。
血圧も150/90mmHgほどで、メタボリックシンドロームの診断基準を十分に満たしていたのです。
週に3回テニスをしてスポーツジムに通って、脂肪摂取を控えてカロリー過多にならないように注意していたのに、
とうとう糖尿病・メタボになってしまったのです。
これでは医師としての面目丸つぶれで、患者さんに合わせる顔がありません。
幸い、高雄病院では、1999年から、
糖質制限食を糖尿病患者さんの治療に導入して画期的な成果を上げていました。
多くの患者さんを診てきて、糖質制限食は、好きなお酒を呑み、カロリー制限なしで、
豊かな食生活をしながら減量が可能な唯一の方法だと確信していました。
あとは実践あるのみです。
食事は主食を抜き、外食でも徹底的に糖質を避けています。
お酒は糖質を含まないものだけを解禁としました。
すると、血糖値は即安定し、半年で10kgの減量に成功。以来、体重は57kgを維持しています。
みなさんの同志として私の酒量を告白しますと、
毎晩、糖質ゼロの発泡酒を1缶と焼酎の水割りを3、4杯呑みます。
焼酎は720mlが4~5日で空くくらいのペースです。
辛口赤ワイン1/2本にすることもあります。外食では少し酒量が増えたりもします。
結果、私のアルコール摂取量は適量を確実にオーバーしています(汗)。
決してみなさんにおすすめできる酒量ではありませんのでご注意ください。
幸いなことに私の肝機能はすこぶる健康なので、
アルコールによる発がん性や脂肪肝のリスクを承知して、自己責任で呑んでいます。
肝機能が弱っている方や、ほかに病気を抱えていらっしゃる場合は、
くれぐれも医師の指示を守っていただきたいと思います。
※世界がん研究基金2007年の勧告では、アルコールの推奨量は男性1日20〜30g、女性は1日15gまでとしています。
米国糖尿病学会は1日にアルコール24g(30ml)を食事とともにとる程度は適量としています。
お酒に換算すると、ビール(5%)600ml、ワイン(15%)200ml、ウイスキー(43%)70mlです。
ここで大切なお願いがあります。
〆のラーメンやお茶漬けについてです。
糖質の吸収についてはさまざまな研究がなされていて、
食事のはじめに食物繊維や酢をとると糖の吸収が抑えられるとか、
白米よりもバターライスの方が血糖値が上がりにくいということがわかっていますが、
どんなに頑張っても糖質を食べなかったことにはできません。
しかも、たくさん食べれば、それなりに糖質をとってしまいます。
最後に主食が食べたくなるのは、おそらく呑み終えるまでにお腹が満たされていないからです。
そんな場合は肉や魚、チーズたっぷりのつまみを食べてください。
炭水化物は我慢していると余計に食べたくなりますが、
お酒と一緒につまみを食べて満足しながら呑めば、3か月〜半年もすると体が糖質を欲しがらなくなります。
お腹がスッキリして体調もよくなります。濃い味が好きだった人も、いつの間にか薄味を好むようになります。
よいことづくしのつまみで、太らない呑み方を実践してください。
江部康二
いくら食べても太らない! 旨い酒のつまみ
宝島社 (2018/5/16)
江部 康二 (著), 落合 貴子 (料理)
https://www.amazon.co.jp/dp/4800283752/
刊行です。
私は、昔からタバコは一切吸いませんが、
お酒はそこそこ、飲みます。
基本、毎日飲酒で、休肝日はありませんが、
若い頃に比べると、酒量はだいぶ減りました。
従いまして、
若い頃はよく二日酔いになって点滴騒ぎになったりしていましたが、
近年はまず二日酔いはありません。
糖質ゼロ発泡酒、辛口ワイン、ハイボール、焼酎水割り、焼酎ロックなどいろいろ呑みます。
今の季節なら、例えば
糖質ゼロ発泡酒350mlを1缶、
25%焼酎の水割りを2~3杯、
最後に25%焼酎のロックをチビチビです。
まあ、米国糖尿病学会推奨量よりは多いと思いますが・・・。(-_-;)
それでも、毎日お酒を楽しみながら、体重と健康を維持しています。
167cm、56~57kgくらいを、16年間キープしています。
血清肝機能検査は、人生で一回も異常値がでたことはなくて、いつも正常値です。
家呑みがブームになっている昨今、帰宅後すぐに作れて、
いくら食べても太らない簡単つまみがあると嬉しいですね。
本書は、ひとり呑みからおもてなしまで、あらゆる状況で使えるレシピ集です。
左党のブログ読者の皆さんのお役に立てれば、幸いです。
☆☆☆
以下は
いくら食べても太らない! 旨い酒のつまみ(宝島社)
の「はじめに」です。
はじめに
私が減量をはじめたのはいまから16年前の2002年、
52歳で糖尿病とわかってからです。
30代までは、身長167cmで体重は56〜57kgのやせ体型。どれだけ食べても、
大吟醸とビールを浴びるほど呑んでも太りませんでした。
しかし、40歳を過ぎた頃から腹が出てきて、52歳のときには体重が67kgに増え、腹回りは87cm。
血圧も150/90mmHgほどで、メタボリックシンドロームの診断基準を十分に満たしていたのです。
週に3回テニスをしてスポーツジムに通って、脂肪摂取を控えてカロリー過多にならないように注意していたのに、
とうとう糖尿病・メタボになってしまったのです。
これでは医師としての面目丸つぶれで、患者さんに合わせる顔がありません。
幸い、高雄病院では、1999年から、
糖質制限食を糖尿病患者さんの治療に導入して画期的な成果を上げていました。
多くの患者さんを診てきて、糖質制限食は、好きなお酒を呑み、カロリー制限なしで、
豊かな食生活をしながら減量が可能な唯一の方法だと確信していました。
あとは実践あるのみです。
食事は主食を抜き、外食でも徹底的に糖質を避けています。
お酒は糖質を含まないものだけを解禁としました。
すると、血糖値は即安定し、半年で10kgの減量に成功。以来、体重は57kgを維持しています。
みなさんの同志として私の酒量を告白しますと、
毎晩、糖質ゼロの発泡酒を1缶と焼酎の水割りを3、4杯呑みます。
焼酎は720mlが4~5日で空くくらいのペースです。
辛口赤ワイン1/2本にすることもあります。外食では少し酒量が増えたりもします。
結果、私のアルコール摂取量は適量を確実にオーバーしています(汗)。
決してみなさんにおすすめできる酒量ではありませんのでご注意ください。
幸いなことに私の肝機能はすこぶる健康なので、
アルコールによる発がん性や脂肪肝のリスクを承知して、自己責任で呑んでいます。
肝機能が弱っている方や、ほかに病気を抱えていらっしゃる場合は、
くれぐれも医師の指示を守っていただきたいと思います。
※世界がん研究基金2007年の勧告では、アルコールの推奨量は男性1日20〜30g、女性は1日15gまでとしています。
米国糖尿病学会は1日にアルコール24g(30ml)を食事とともにとる程度は適量としています。
お酒に換算すると、ビール(5%)600ml、ワイン(15%)200ml、ウイスキー(43%)70mlです。
ここで大切なお願いがあります。
〆のラーメンやお茶漬けについてです。
糖質の吸収についてはさまざまな研究がなされていて、
食事のはじめに食物繊維や酢をとると糖の吸収が抑えられるとか、
白米よりもバターライスの方が血糖値が上がりにくいということがわかっていますが、
どんなに頑張っても糖質を食べなかったことにはできません。
しかも、たくさん食べれば、それなりに糖質をとってしまいます。
最後に主食が食べたくなるのは、おそらく呑み終えるまでにお腹が満たされていないからです。
そんな場合は肉や魚、チーズたっぷりのつまみを食べてください。
炭水化物は我慢していると余計に食べたくなりますが、
お酒と一緒につまみを食べて満足しながら呑めば、3か月〜半年もすると体が糖質を欲しがらなくなります。
お腹がスッキリして体調もよくなります。濃い味が好きだった人も、いつの間にか薄味を好むようになります。
よいことづくしのつまみで、太らない呑み方を実践してください。
江部康二
2018年05月11日 (金)
こんにちは。
18/05/01の本ブログ記事で
『喫煙がなければ、飲酒で顔が赤くなるタイプでも、
飲酒単独では、大量に呑んでも食道ガンのリスクにならない。
喫煙指数20以上のヘビースモーカーでは影響が現れる。』
と述べました。
げにタバコの害、恐るべしです。
喫煙の量を示す国際的な指標として、喫煙指数 Pack-yearsがあります。
Pack years=(1日の喫煙本数/20本)×喫煙年数という計算法です。
すなわち「1日のタバコの箱数×年数」という意味です。
今回は、飲酒とがん全体の発生率について、考えてみます。
私は、タバコは吸いませんが、お酒はそこそこ飲むので、
おおいに気になるところです。
結論としては、喫煙がなければ、
飲酒量が増えても、がんの発生率は不変ということです。
タバコを吸わない酒飲みには、とても嬉しいお話しですね。 (^_^)
以下、
国立がん研究センター
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/269.html
飲酒とがん全体の発生率との関係について
から、要約してみました。
【―多目的コホート研究(JPHC研究)からの成果報告―
平成2年(1990年)と平成5年(1993年)に、アンケート調査。
そのうち、40~59歳の男女約73,000人について、
その後平成13年(2001年)まで追跡した調査結果に基づいて、
飲酒とがん全体の発生率との関係について調べた結果を、
論文発表。(British Journal of Cancer 2005年92巻182-187ページ)。
お酒も量が過ぎれば将来がんになりやすい
調査開始時の飲酒の程度により6つのグループに分けて、
その後のがん全体の発生率を比較。
調査開始から約10年間の追跡期間中に、
調査対象者約73,000人のうち約3,500人が何らかのがんに罹患。
時々飲酒しているグループと比べると、
男性では、アルコール摂取量が日本酒にして1日平均2合未満のグループは、
がん全体の発生率は変わりなし。
一方、飲酒の量が1日平均2合以上3合未満のグループは、
がん全体の発生率が1.4倍、
1日平均3合以上のグループは、1.6倍。
(日本酒1合と同じアルコール量は、焼酎で0.6合、泡盛で0.5合、ビールで大ビン1本、ワインでグラス2杯(200ml)、ウイスキーダブルで1杯。)
女性では、定期的に飲酒する人が多くないためか、
はっきりした傾向がみられず。
飲酒と喫煙が重なるとがんの発生率が高くなる
この結果を、たばこを吸う人と吸わない人とに分けてみてみたところ、
たばこを吸わない人では、飲酒量が増えても、がんの発生率は不変。
ところが、たばこを吸う人では、飲酒量が増えれば増えるほど、
がんの発生率が高くなり、ときどき飲むグループと比べて、
1日平均2-3合以上のグループでは1.9倍、
1日平均3合以上のグループでは2.3倍がん全体の発生率が増加。
このことから、飲酒によるがん全体の発生率への影響は、
喫煙によって助長されることがわかる。
もちろん、口唇・口腔・咽頭・食道・肝・喉頭(注)など、
飲酒と特によく関連していると考えられているがんだけでみてみると、
喫煙していなくても飲酒量が増えればがんの発生率が高くなるが、
喫煙が重なることにより、さらに発生率が高くなるという結果になった。
飲酒と喫煙が重なるとなぜいけないのか
お酒に含まれているエタノールは分解されてアセトアルデヒドになるが、
これががんの発生にかかわると考えられている。
そして、喫煙者では、エタノールをアセトアルデヒドに分解する酵素が、
たばこの煙の中に含まれる発がん物質を
同時に活性化してしまっているとも考えられている。
やはり多量飲酒はよくない
この研究からは、何らかのがんになりにくくするには、
日本酒換算で一日平均2合以上の多量飲酒は慎んだ方がいいといえる。
しかし、同じ多目的コホート研究からの結果では、
最近増加している糖尿病や大腸がんなら、
一日平均1合を超えると危険性が高くなるという結果となっている。
いろいろな生活習慣病をまとめて予防しようと考えると、
お酒は日本酒換算で一日1合(ビールなら大びん1本、ワインならグラス2杯)程度までに控えておいた方がよいといえる。】
(注)
食道癌に関しては、上述のように、
喫煙なしで飲酒単独だと、リスクとなりません。
江部康二
18/05/01の本ブログ記事で
『喫煙がなければ、飲酒で顔が赤くなるタイプでも、
飲酒単独では、大量に呑んでも食道ガンのリスクにならない。
喫煙指数20以上のヘビースモーカーでは影響が現れる。』
と述べました。
げにタバコの害、恐るべしです。
喫煙の量を示す国際的な指標として、喫煙指数 Pack-yearsがあります。
Pack years=(1日の喫煙本数/20本)×喫煙年数という計算法です。
すなわち「1日のタバコの箱数×年数」という意味です。
今回は、飲酒とがん全体の発生率について、考えてみます。
私は、タバコは吸いませんが、お酒はそこそこ飲むので、
おおいに気になるところです。
結論としては、喫煙がなければ、
飲酒量が増えても、がんの発生率は不変ということです。
タバコを吸わない酒飲みには、とても嬉しいお話しですね。 (^_^)
以下、
国立がん研究センター
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/269.html
飲酒とがん全体の発生率との関係について
から、要約してみました。
【―多目的コホート研究(JPHC研究)からの成果報告―
平成2年(1990年)と平成5年(1993年)に、アンケート調査。
そのうち、40~59歳の男女約73,000人について、
その後平成13年(2001年)まで追跡した調査結果に基づいて、
飲酒とがん全体の発生率との関係について調べた結果を、
論文発表。(British Journal of Cancer 2005年92巻182-187ページ)。
お酒も量が過ぎれば将来がんになりやすい
調査開始時の飲酒の程度により6つのグループに分けて、
その後のがん全体の発生率を比較。
調査開始から約10年間の追跡期間中に、
調査対象者約73,000人のうち約3,500人が何らかのがんに罹患。
時々飲酒しているグループと比べると、
男性では、アルコール摂取量が日本酒にして1日平均2合未満のグループは、
がん全体の発生率は変わりなし。
一方、飲酒の量が1日平均2合以上3合未満のグループは、
がん全体の発生率が1.4倍、
1日平均3合以上のグループは、1.6倍。
(日本酒1合と同じアルコール量は、焼酎で0.6合、泡盛で0.5合、ビールで大ビン1本、ワインでグラス2杯(200ml)、ウイスキーダブルで1杯。)
女性では、定期的に飲酒する人が多くないためか、
はっきりした傾向がみられず。
飲酒と喫煙が重なるとがんの発生率が高くなる
この結果を、たばこを吸う人と吸わない人とに分けてみてみたところ、
たばこを吸わない人では、飲酒量が増えても、がんの発生率は不変。
ところが、たばこを吸う人では、飲酒量が増えれば増えるほど、
がんの発生率が高くなり、ときどき飲むグループと比べて、
1日平均2-3合以上のグループでは1.9倍、
1日平均3合以上のグループでは2.3倍がん全体の発生率が増加。
このことから、飲酒によるがん全体の発生率への影響は、
喫煙によって助長されることがわかる。
もちろん、口唇・口腔・咽頭・食道・肝・喉頭(注)など、
飲酒と特によく関連していると考えられているがんだけでみてみると、
喫煙していなくても飲酒量が増えればがんの発生率が高くなるが、
喫煙が重なることにより、さらに発生率が高くなるという結果になった。
飲酒と喫煙が重なるとなぜいけないのか
お酒に含まれているエタノールは分解されてアセトアルデヒドになるが、
これががんの発生にかかわると考えられている。
そして、喫煙者では、エタノールをアセトアルデヒドに分解する酵素が、
たばこの煙の中に含まれる発がん物質を
同時に活性化してしまっているとも考えられている。
やはり多量飲酒はよくない
この研究からは、何らかのがんになりにくくするには、
日本酒換算で一日平均2合以上の多量飲酒は慎んだ方がいいといえる。
しかし、同じ多目的コホート研究からの結果では、
最近増加している糖尿病や大腸がんなら、
一日平均1合を超えると危険性が高くなるという結果となっている。
いろいろな生活習慣病をまとめて予防しようと考えると、
お酒は日本酒換算で一日1合(ビールなら大びん1本、ワインならグラス2杯)程度までに控えておいた方がよいといえる。】
(注)
食道癌に関しては、上述のように、
喫煙なしで飲酒単独だと、リスクとなりません。
江部康二
2018年05月10日 (木)
おはようございます。
長年監修をつとめてきました㈱京都高雄倶楽部(糖質制限ドットコム)との監修契約が2018年5月9日(水)で終了しました。
今まで、京都高雄倶楽部のほぼ全ての商品を、皆様に安心して食べて頂けるよう、 私自身が血糖自己測定器で検査・試食を繰り返しながら完成させてきました。
ワインも全て、空腹時にボトル半分飲んで実験して血糖値の上昇がほぼないことを確認してきました。
従って、高雄倶楽部の商品は、自信をもって推奨できるものばかりと自負しています。
ブログ読者の皆さんには、今まで長い間、京都高雄倶楽部(糖質制限ドットコム)の商品をご愛顧頂き誠にありがとうございました。
2018年5月10日(木)からは、私の監修を離れることとなりましたが、今後ともよろしくご愛顧のほどお願い申し上げます。
江部康二
長年監修をつとめてきました㈱京都高雄倶楽部(糖質制限ドットコム)との監修契約が2018年5月9日(水)で終了しました。
今まで、京都高雄倶楽部のほぼ全ての商品を、皆様に安心して食べて頂けるよう、 私自身が血糖自己測定器で検査・試食を繰り返しながら完成させてきました。
ワインも全て、空腹時にボトル半分飲んで実験して血糖値の上昇がほぼないことを確認してきました。
従って、高雄倶楽部の商品は、自信をもって推奨できるものばかりと自負しています。
ブログ読者の皆さんには、今まで長い間、京都高雄倶楽部(糖質制限ドットコム)の商品をご愛顧頂き誠にありがとうございました。
2018年5月10日(木)からは、私の監修を離れることとなりましたが、今後ともよろしくご愛顧のほどお願い申し上げます。
江部康二
2018年05月09日 (水)
こんにちは。
食品別糖質量ハンドブック 出版社: 洋泉社 (2012/10/25)
は2016年3月で、18刷、累計14万部となりました。
出版社: 洋泉社 (2012/10/25)
増補新版食品別糖質量ハンドブック 出版社: 洋泉社; 増補新版 (2016/6/2)
も2018年5月で、7刷、累計61000部となりました。
両者を合わせると、合計20万部突破となり、嬉しい限りです。
これもブログ読者の皆さんのおかげです。感謝!!
江部康二
以下は、増補新版食品別糖質量ハンドブックの『はじめに』と注意事項です。
☆☆☆
はじめに
2012年11月に食品別糖質量ハンドブックを刊行しました。
おかげさまで読者の皆さんの大きな支持を得て2016年2月には第18刷となり14万部の発行部数を達成しました。
この間2015年12月に日本食品標準成分表が改訂され、七訂となりました。
15年ぶりの大幅な改訂で項目が200増え、成分表のデータもかなりの変更がありました。
食品別糖質量ハンドブックもそれに完全に対応して、この度、新版を出版することとなりました。
本書(新版)は、収録食品を大幅に見直すとともに収録食品数を約1200と増やしました。
本書は身近な食品や料理の糖質量・たんぱく質量・カロリーなどが、
写真入りでひとめでわかるように工夫されています。
糖質制限食を指導する立場の医師・栄養士はもちろん、
糖質制限食実践中の方々にも強い味方となってくれると思います。
近年、糖質制限食は社会的に広く認識されるようになり、
糖尿病、メタボリック・シンドローム、肥満の患者さんだけでなく、
健康のために実践されている方も多くなっています。
2013年10月に米国糖尿病学会が「栄養療法に関する声明」において、
地中海食やベジタリアン食、低脂質食などと共に、糖質制限食を正式に受容したのは、
糖質制限の普及にとり大きな追い風となりました。
おかげで日本においても医師の支持がかなり増えてきました。
糖質制限食というと現代の普通の食事である高糖質食と比べると変わった食事というふうに思いがちですが、
実は糖質制限食こそが人類本来の食事なのです。
諸説ありますが、人類がチンパンジーと分かれて誕生したのが約700万年前で、
農耕が始まったのが約1万年前です。
農耕が始まる前は、「狩猟」「採集」「漁労」で食べ物を手に入れていて、
穀物はなかったのですから、人類みな糖質制限食と言えます。
すなわち、糖質制限食は700万年間の人類本来の食事であり人類の健康食と言えるのです。
読者の皆さまには、本書を参考においしく楽しく末長く糖質制限食を実践されて、健康を保っていただければ幸いです。
2016年6月
高雄病院理事長
江部康二
☆☆☆
糖質制限食をはじめる前の注意事項
●糖質制限食は開始直後から効果があるため、経口血糖降下剤内服やインスリン注射をしている人は、
低血糖を起こす可能性があります。 実施する際は必ず主治医にとご相談してください。
●診断基準を満たす膵炎がある人場合、肝硬変の人、長鎖脂肪酸代謝異常症の人は、
糖質制限食は適応となりません。
●腎不全の人が質制限食を実施する際は、必ず医師に相談してください。
食品別糖質量ハンドブック 出版社: 洋泉社 (2012/10/25)
は2016年3月で、18刷、累計14万部となりました。
出版社: 洋泉社 (2012/10/25)
増補新版食品別糖質量ハンドブック 出版社: 洋泉社; 増補新版 (2016/6/2)
も2018年5月で、7刷、累計61000部となりました。
両者を合わせると、合計20万部突破となり、嬉しい限りです。
これもブログ読者の皆さんのおかげです。感謝!!
江部康二
以下は、増補新版食品別糖質量ハンドブックの『はじめに』と注意事項です。
☆☆☆
はじめに
2012年11月に食品別糖質量ハンドブックを刊行しました。
おかげさまで読者の皆さんの大きな支持を得て2016年2月には第18刷となり14万部の発行部数を達成しました。
この間2015年12月に日本食品標準成分表が改訂され、七訂となりました。
15年ぶりの大幅な改訂で項目が200増え、成分表のデータもかなりの変更がありました。
食品別糖質量ハンドブックもそれに完全に対応して、この度、新版を出版することとなりました。
本書(新版)は、収録食品を大幅に見直すとともに収録食品数を約1200と増やしました。
本書は身近な食品や料理の糖質量・たんぱく質量・カロリーなどが、
写真入りでひとめでわかるように工夫されています。
糖質制限食を指導する立場の医師・栄養士はもちろん、
糖質制限食実践中の方々にも強い味方となってくれると思います。
近年、糖質制限食は社会的に広く認識されるようになり、
糖尿病、メタボリック・シンドローム、肥満の患者さんだけでなく、
健康のために実践されている方も多くなっています。
2013年10月に米国糖尿病学会が「栄養療法に関する声明」において、
地中海食やベジタリアン食、低脂質食などと共に、糖質制限食を正式に受容したのは、
糖質制限の普及にとり大きな追い風となりました。
おかげで日本においても医師の支持がかなり増えてきました。
糖質制限食というと現代の普通の食事である高糖質食と比べると変わった食事というふうに思いがちですが、
実は糖質制限食こそが人類本来の食事なのです。
諸説ありますが、人類がチンパンジーと分かれて誕生したのが約700万年前で、
農耕が始まったのが約1万年前です。
農耕が始まる前は、「狩猟」「採集」「漁労」で食べ物を手に入れていて、
穀物はなかったのですから、人類みな糖質制限食と言えます。
すなわち、糖質制限食は700万年間の人類本来の食事であり人類の健康食と言えるのです。
読者の皆さまには、本書を参考においしく楽しく末長く糖質制限食を実践されて、健康を保っていただければ幸いです。
2016年6月
高雄病院理事長
江部康二
☆☆☆
糖質制限食をはじめる前の注意事項
●糖質制限食は開始直後から効果があるため、経口血糖降下剤内服やインスリン注射をしている人は、
低血糖を起こす可能性があります。 実施する際は必ず主治医にとご相談してください。
●診断基準を満たす膵炎がある人場合、肝硬変の人、長鎖脂肪酸代謝異常症の人は、
糖質制限食は適応となりません。
●腎不全の人が質制限食を実施する際は、必ず医師に相談してください。
2018年05月08日 (火)
こんにちは。
2018年6月30日(土)、7月1日(日)、京都にて、日本糖質制限医療推進協会
主催の「低糖質スイーツ、料理教室」を開催します。
6月30日(土)のメイン講師は、「パティスリー ロア・レギューム」(埼玉県朝霞市)
の小寺幹成オーナーパティシエです。
小寺パティシエは、2016年11月には文化出版局から、
著書「おいしく作れる低糖質スイーツ」
http://books.bunka.ac.jp/np/isbn/9784579212866/
を出版され、これまで開発されたきた低糖質スイーツのレシピを
惜しみなく披露しておられます。
ちなみに、私は帯の推薦文を書きました(*^^)v
7月1日(日)の講師は、
管理栄養士の佐々木栄子さん(ローカーボクラブ代表/協会アドバイザー)です。
佐々木栄子さんも2017年1月に、著書『糖質オフのやせる「おきかえ」レシピ』を
PHP研究所より出版されました。
こちらの書籍は、私が監修し、解説を執筆しております。
生協会員の方向けの限定販売で、一般書店では販売していませんが、
PHP研究所さんのHP(※)から直接ご購入いただけます。
※ http://www.php.co.jp/family/detail.php?id=83505
今回、スイーツ教室は「チーズスフレ&パンナコッタ」、
料理教室は、「カレー&ナン」がテーマだそうです^^v
定員はスイーツ教室が24名様、料理教室が20名様で、先着順です。
皆さん奮ってご参加くださいね。
江部康二
以下、事務局からのお知らせです。
*********
ブログ読者の皆様、いつも弊会の講演会やスイーツ・料理教室へ
多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。
本日は、低糖質スイーツ・料理教室(京都)の開催をご案内申し上げます。
関西圏の方をはじめ、皆様のご参加をお待ちしております。
◇弊会イベント情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity
●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●
(一社)日本糖質制限医療推進協会主催 低糖質スイーツ・料理教室
1.『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室(京都)』
第6回 「チーズスフレ & パンナコッタ」
◆日時: 2018年6月30日(土) 13:00~16:00頃 ※開場・受付は12:45~
♪講師: 小寺幹成 「パティスリー ロア・レギューム」オーナーパティシエ
佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者
◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円
◆定員・対象: 24名様・一般(18歳以上)
☆内容紹介☆
美味しい低糖質菓子を自宅で楽しんでいただけるように、お菓子作りの基礎から学べる講座です。
今回は、キメの細かい滑らかな生地でフワフワの口どけが楽しめ、クリームチーズの濃厚な味わいも堪能できるチーズスフレのレッスンです。
小寺パティシエのお店でも評判のクオリティーの高いチーズスフレ。この機会に失敗なくできるコツとテクニックをしっかり学んでみませんか。
また、これからの季節におすすめの冷菓、真っ白なひんやりスイーツ「パンナコッタ」を小寺パティシエのデモンストレーションと解説でご紹介し、ご試食いただきます。
プルプルでつるん・・とした食感のパンナコッタは、お子様からご年配の方まで喜ばれる人気のスイーツ。ご家庭で気軽に作って日々のおやつとして楽しんでいただける一品です。
様々なジャンルの低糖質スイーツ作りに挑戦したいとお考えの方はもちろん、「お菓子作りは難しそう」「敷居が高い」とお思いの方も是非ご参加ください。
2.『置き換えレシピで、美味しく楽しく!低糖質料理教室(京都)』
テーマ: 「低糖質カレー & ナン」
◆日時: 2018年7月1日(日) 11:00~15:00頃 ※開場・受付は10:45~
♪講師: 佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者
◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円
◆定員・対象: 20名様・一般(18歳以上)
☆内容ご紹介☆
カレーは、日本の国民食とも言え、どの世代にも愛され、また季節を問わず人気の料理ですが、糖質制限食を始めてから控えているという方が多いのが現状です。
そこで今回は、
・様々な具と相性のよい、低糖質なカレールーペーストの作り方
・基本のカレーペーストから、2種のスパイシーな本格派カレーへの応用展開
・とろみ感を味わえるカレーに仕上げるコツ
を佐々木先生がご紹介くださいます。
この機会に低糖質カレーの作り方をマスターしてみませんか。
さらに、カレーに合わせたナンもご紹介。
昨年のビーフシチュー教室でご紹介したものとはまた違ったタイプの「もっちり食感」のナンです。
また、夏向けの冷菓としてアイスデザートの試食も予定しております。
~以下両日共通~
◆会場:あじわい館(京の食文化ミュージアム)調理実習室
〒600-8813 京都市下京区中堂寺南町130番地 京都青果センタービル3階
http://www.kyo-ajiwaikan.com/access
☆JR丹波口駅より徒歩3分、京都リサーチパーク前バス停より徒歩2分
◆当日の流れ: レシピ説明・デモ → 実習 → 試食(復習・歓談) → 片付け後、解散
◆持参いただくもの: エプロン、三角巾、ふきん(タオル)2枚(台ふき用・食器ふき用)、筆記用具
■お申し込みの流れ:
1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。
■お申し込み方法:
◆お願い◆
当教室は、一般の方にご自宅で作っていただくことを趣旨とした教室です。
製菓や料理(教室を含む)関連のお仕事をしておられる方、食品会社で企画・
開発をしておられる方など業界の方の場合は、その旨をお書き添えの上、
お申し込みください。
★賛助会員の方:
参加ご希望の教室の「開催日と教室名(スイーツ、料理)」をご明記の上、
事務局までメールにてお申し込み下さい。
★賛助会員入会をご希望の方:
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up
2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、
「通信」欄に参加ご希望の教室の「開催日と教室名(スイーツ、料理)」を
ご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
★一般(非会員)で、スイーツ、料理教室参加のみご希望の方:
下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/lesson-a
◆その他
・お申し込み後、キャンセルされる場合は、6月26日(火)までにご連絡ください。
・6月27日(水)以降のキャンセルは、参加費の半額をキャンセル料金としていただきますので、予めご了承ください。
・当日の開場・受付開始は、レッスン開始時間の15分前からです。
・実習室で作ったもの以外の飲食はできません。ご自宅で作ったお料理やお菓子などの持ち込みはできませんのでご注意ください。
・皆さまで実習と試食を行っていただきますので、香水などのフレグランスはお控えください。
●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●
2018年6月30日(土)、7月1日(日)、京都にて、日本糖質制限医療推進協会
主催の「低糖質スイーツ、料理教室」を開催します。
6月30日(土)のメイン講師は、「パティスリー ロア・レギューム」(埼玉県朝霞市)
の小寺幹成オーナーパティシエです。
小寺パティシエは、2016年11月には文化出版局から、
著書「おいしく作れる低糖質スイーツ」
http://books.bunka.ac.jp/np/isbn/9784579212866/
を出版され、これまで開発されたきた低糖質スイーツのレシピを
惜しみなく披露しておられます。
ちなみに、私は帯の推薦文を書きました(*^^)v
7月1日(日)の講師は、
管理栄養士の佐々木栄子さん(ローカーボクラブ代表/協会アドバイザー)です。
佐々木栄子さんも2017年1月に、著書『糖質オフのやせる「おきかえ」レシピ』を
PHP研究所より出版されました。
こちらの書籍は、私が監修し、解説を執筆しております。
生協会員の方向けの限定販売で、一般書店では販売していませんが、
PHP研究所さんのHP(※)から直接ご購入いただけます。
※ http://www.php.co.jp/family/detail.php?id=83505
今回、スイーツ教室は「チーズスフレ&パンナコッタ」、
料理教室は、「カレー&ナン」がテーマだそうです^^v
定員はスイーツ教室が24名様、料理教室が20名様で、先着順です。
皆さん奮ってご参加くださいね。
江部康二
以下、事務局からのお知らせです。
*********
ブログ読者の皆様、いつも弊会の講演会やスイーツ・料理教室へ
多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。
本日は、低糖質スイーツ・料理教室(京都)の開催をご案内申し上げます。
関西圏の方をはじめ、皆様のご参加をお待ちしております。
◇弊会イベント情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity
●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●
(一社)日本糖質制限医療推進協会主催 低糖質スイーツ・料理教室
1.『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室(京都)』
第6回 「チーズスフレ & パンナコッタ」
◆日時: 2018年6月30日(土) 13:00~16:00頃 ※開場・受付は12:45~
♪講師: 小寺幹成 「パティスリー ロア・レギューム」オーナーパティシエ
佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者
◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円
◆定員・対象: 24名様・一般(18歳以上)
☆内容紹介☆
美味しい低糖質菓子を自宅で楽しんでいただけるように、お菓子作りの基礎から学べる講座です。
今回は、キメの細かい滑らかな生地でフワフワの口どけが楽しめ、クリームチーズの濃厚な味わいも堪能できるチーズスフレのレッスンです。
小寺パティシエのお店でも評判のクオリティーの高いチーズスフレ。この機会に失敗なくできるコツとテクニックをしっかり学んでみませんか。
また、これからの季節におすすめの冷菓、真っ白なひんやりスイーツ「パンナコッタ」を小寺パティシエのデモンストレーションと解説でご紹介し、ご試食いただきます。
プルプルでつるん・・とした食感のパンナコッタは、お子様からご年配の方まで喜ばれる人気のスイーツ。ご家庭で気軽に作って日々のおやつとして楽しんでいただける一品です。
様々なジャンルの低糖質スイーツ作りに挑戦したいとお考えの方はもちろん、「お菓子作りは難しそう」「敷居が高い」とお思いの方も是非ご参加ください。
2.『置き換えレシピで、美味しく楽しく!低糖質料理教室(京都)』
テーマ: 「低糖質カレー & ナン」
◆日時: 2018年7月1日(日) 11:00~15:00頃 ※開場・受付は10:45~
♪講師: 佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者
◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円
◆定員・対象: 20名様・一般(18歳以上)
☆内容ご紹介☆
カレーは、日本の国民食とも言え、どの世代にも愛され、また季節を問わず人気の料理ですが、糖質制限食を始めてから控えているという方が多いのが現状です。
そこで今回は、
・様々な具と相性のよい、低糖質なカレールーペーストの作り方
・基本のカレーペーストから、2種のスパイシーな本格派カレーへの応用展開
・とろみ感を味わえるカレーに仕上げるコツ
を佐々木先生がご紹介くださいます。
この機会に低糖質カレーの作り方をマスターしてみませんか。
さらに、カレーに合わせたナンもご紹介。
昨年のビーフシチュー教室でご紹介したものとはまた違ったタイプの「もっちり食感」のナンです。
また、夏向けの冷菓としてアイスデザートの試食も予定しております。
~以下両日共通~
◆会場:あじわい館(京の食文化ミュージアム)調理実習室
〒600-8813 京都市下京区中堂寺南町130番地 京都青果センタービル3階
http://www.kyo-ajiwaikan.com/access
☆JR丹波口駅より徒歩3分、京都リサーチパーク前バス停より徒歩2分
◆当日の流れ: レシピ説明・デモ → 実習 → 試食(復習・歓談) → 片付け後、解散
◆持参いただくもの: エプロン、三角巾、ふきん(タオル)2枚(台ふき用・食器ふき用)、筆記用具
■お申し込みの流れ:
1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。
■お申し込み方法:
◆お願い◆
当教室は、一般の方にご自宅で作っていただくことを趣旨とした教室です。
製菓や料理(教室を含む)関連のお仕事をしておられる方、食品会社で企画・
開発をしておられる方など業界の方の場合は、その旨をお書き添えの上、
お申し込みください。
★賛助会員の方:
参加ご希望の教室の「開催日と教室名(スイーツ、料理)」をご明記の上、
事務局までメールにてお申し込み下さい。
★賛助会員入会をご希望の方:
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up
2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、
「通信」欄に参加ご希望の教室の「開催日と教室名(スイーツ、料理)」を
ご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
★一般(非会員)で、スイーツ、料理教室参加のみご希望の方:
下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/lesson-a
◆その他
・お申し込み後、キャンセルされる場合は、6月26日(火)までにご連絡ください。
・6月27日(水)以降のキャンセルは、参加費の半額をキャンセル料金としていただきますので、予めご了承ください。
・当日の開場・受付開始は、レッスン開始時間の15分前からです。
・実習室で作ったもの以外の飲食はできません。ご自宅で作ったお料理やお菓子などの持ち込みはできませんのでご注意ください。
・皆さまで実習と試食を行っていただきますので、香水などのフレグランスはお控えください。
●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●
2018年05月07日 (月)
【18/05/06 k.n
げっ歯類の主食と人類の主食の相違
げっ歯類の主食は穀物などの糖質だから老化が促進されると以前ブログで読みました。
ケトン食は糖質制限食を上回る糖質制限なので、
更に寿命を縮めることになるのではないでしょうか? 】
こんばんは。
「マウスと糖質制限食」に関して
以前私自身が
『マウスの主食は本来穀物であるので、糖質制限食は代謝に合わないので老化も進む』
という内容の記事を書いていたとのご指摘をk.n さんから頂きました。
ありがとうございます。
記事を書いた時は、本来の主食と異なる餌を、マウスに与えれば、
代謝に不利と考えていましたので、ご指摘通りの内容の記事を書きました。
一方、今回の
ケトン食でマウスの「死亡率減少、記憶力向上、健康寿命延長」というのは
信頼度の高い論文(セル・メタボリズム)の結論です。
論文には、BHB(βヒドロキシ酪酸)はシグナル作用を有し、
脳内の分子レベルの経路を調整して、炎症やフリーラジカルによる損傷を抑制することが記載してあります。
これにより、BHBに抗老化作用があることも示唆されていて、
ケトン食でマウスの「死亡率減少、記憶力向上、健康寿命延長」という
本論文の結論も説明できます。
BHB(βヒドロキシ酪酸)はケトン基を持っていないので、厳密にはケトン体ではないのですが、
一般にケトン体として扱われています。
このように考察してくると
血中ケトン体高値そのものが、一定の代謝の不利を乗り越えて
「死亡率減少、記憶力向上、健康寿命延長」をもたらしたと考えられます。
スーパー糖質制限食でもケトン体高値となりますが、
ケトン食だと非常に高値となります。
なお、以前ブログ記事にもしましたが、
「βヒドロキシ酪酸は内在性のヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤として酸化ストレスの抑制に寄与する」
という大変興味深いScience の論文がありました。(☆)
サイエンスですから、インパクトファクター30前後と高いです。
興味がある人は、著者による日本語訳
http://first.lifesciencedb.jp/archives/6286
を見ていただけばいいですが、難しいです。
専門的過ぎて、私にもよくわからない部分が多いです。
ともあれ、マウスの実験ではありますが、
「ケトン体が酸化ストレスの抑制に寄与する」という糖質セイゲニストにとって、
大変ありがたい結論であることは確認できました。
酸化ストレスは、動脈硬化や老化やがん、パーキンソン病やアルツハイマー病や認知症にも深く関わっています。
酸化ストレスが抑制できればこれらの病気のリスクが減ることにつながります。
βヒドロキシ酪酸(ケトン体の一種)なかなかの優れものですね。
(☆)
Suppression of oxidative stress by β-hydroxybutyrate, an endogenous histone deacetylase inhibitor.
Tadahiro Shimazu, Matthew D. Hirschey, John Newman, Wenjuan He, Kotaro Shirakawa, Natacha Le Moan, Carrie A. Grueter, Hyungwook Lim, Laura R. Saunders, Robert D. Stevens, Christopher B. Newgard, Robert V. Farese Jr., Rafael de Cabo, Scott Ulrich, Katerina Akassoglou, Eric Verdin
Science, 339, 211-214 (2013)
江部康二
げっ歯類の主食と人類の主食の相違
げっ歯類の主食は穀物などの糖質だから老化が促進されると以前ブログで読みました。
ケトン食は糖質制限食を上回る糖質制限なので、
更に寿命を縮めることになるのではないでしょうか? 】
こんばんは。
「マウスと糖質制限食」に関して
以前私自身が
『マウスの主食は本来穀物であるので、糖質制限食は代謝に合わないので老化も進む』
という内容の記事を書いていたとのご指摘をk.n さんから頂きました。
ありがとうございます。
記事を書いた時は、本来の主食と異なる餌を、マウスに与えれば、
代謝に不利と考えていましたので、ご指摘通りの内容の記事を書きました。
一方、今回の
ケトン食でマウスの「死亡率減少、記憶力向上、健康寿命延長」というのは
信頼度の高い論文(セル・メタボリズム)の結論です。
論文には、BHB(βヒドロキシ酪酸)はシグナル作用を有し、
脳内の分子レベルの経路を調整して、炎症やフリーラジカルによる損傷を抑制することが記載してあります。
これにより、BHBに抗老化作用があることも示唆されていて、
ケトン食でマウスの「死亡率減少、記憶力向上、健康寿命延長」という
本論文の結論も説明できます。
BHB(βヒドロキシ酪酸)はケトン基を持っていないので、厳密にはケトン体ではないのですが、
一般にケトン体として扱われています。
このように考察してくると
血中ケトン体高値そのものが、一定の代謝の不利を乗り越えて
「死亡率減少、記憶力向上、健康寿命延長」をもたらしたと考えられます。
スーパー糖質制限食でもケトン体高値となりますが、
ケトン食だと非常に高値となります。
なお、以前ブログ記事にもしましたが、
「βヒドロキシ酪酸は内在性のヒストン脱アセチル化酵素の阻害剤として酸化ストレスの抑制に寄与する」
という大変興味深いScience の論文がありました。(☆)
サイエンスですから、インパクトファクター30前後と高いです。
興味がある人は、著者による日本語訳
http://first.lifesciencedb.jp/archives/6286
を見ていただけばいいですが、難しいです。
専門的過ぎて、私にもよくわからない部分が多いです。
ともあれ、マウスの実験ではありますが、
「ケトン体が酸化ストレスの抑制に寄与する」という糖質セイゲニストにとって、
大変ありがたい結論であることは確認できました。
酸化ストレスは、動脈硬化や老化やがん、パーキンソン病やアルツハイマー病や認知症にも深く関わっています。
酸化ストレスが抑制できればこれらの病気のリスクが減ることにつながります。
βヒドロキシ酪酸(ケトン体の一種)なかなかの優れものですね。
(☆)
Suppression of oxidative stress by β-hydroxybutyrate, an endogenous histone deacetylase inhibitor.
Tadahiro Shimazu, Matthew D. Hirschey, John Newman, Wenjuan He, Kotaro Shirakawa, Natacha Le Moan, Carrie A. Grueter, Hyungwook Lim, Laura R. Saunders, Robert D. Stevens, Christopher B. Newgard, Robert V. Farese Jr., Rafael de Cabo, Scott Ulrich, Katerina Akassoglou, Eric Verdin
Science, 339, 211-214 (2013)
江部康二
2018年05月06日 (日)
おはようございます。
セル・メタボリズムという信頼度の高い科学雑誌に
マウスとケトン食の論文が2つ掲載されました。
ケトン食は、スーパー糖質制限食よりさらに糖質が少ない食事です。
①
高齢マウスにおいて、
ケトン食は、死亡率減少効果と記憶力向上効果が認められた。
https://www.cell.com/cell-metabolism/fulltext/S1550-4131(17)30489-8
2017年9月
②
成体マウスにおいて、
ケトン食は健康寿命を延ばす効果があった。
https://www.cell.com/cell-metabolism/fulltext/S1550-4131(17)30490-4
2017年9月
以下は2つの論文の日本語の解説があるサイトです。
https://wired.jp/2017/10/15/ketogenic-diets-make-mice-live-longer/
セル・メタボリズム(Cell Metabolism)は、
インパクトファクターが19.786と高くて
信頼度の高い科学雑誌です。
ブリティッシュ・ジャーナルとアナルズ・オブ・インターナル・メディスン
の間レベルのインパクトファクターです。
東北大大学院農学研究科 都築毅准教授 の
「マウスにおいて糖質制限食が老化を早める」
という研究は 2018年3月17日に
日本農芸化学会 で発表されました。
発表だけで、まだ論文化もされていない段階です。
査読を受けて論文化されて雑誌に掲載されて
初めてエビデンスとなります。
査読とは、
「学術雑誌などで、寄せられた原稿を編集者側でまず読み、誤りの有無や掲載の適否について判断意見を出すこと。」
です。
つまり、研究者の独りよがりの論文は査読の過程で
振り落とされることもあるわけです。
それなのに、いろんなマスコミが
まるでエビデンスがあるかのような誤った報道をしているのが現状で、困ったものです。
ケトン食(糖質制限食)とマウスの研究で、
A)ケトン食が『死亡率減少、記憶力向上、健康寿命延長』
というポジティブな研究結果がある一方で、
B)『糖質制限食がマウスの老化を早める』
という異なる結論の研究もあることとなります。
A)は、セル・メタボリズムという信頼度の高い学術雑誌の査読を経て論文化されており
エビデンスレベルも高いです。
一方、
B)は、査読も論文化もされておらず、到底エビデンスとは言えません。
つまりエビデンスレベルはまだ存在さえもしていないということです。
結論です。
マスコミは、面白おかしく話題として怪しいことでも取り上げる傾向があります。
エビデンスレベルや信頼度をしっかり見極めて、自分の頭で考えて、
惑わされないようにしましょう。
今回は、私のブログ記事の内容を読んで頂き、自分の頭で考えて、
どちらの主張がリーズナブルかを選んでいただければ幸いです。
☆☆☆
インパクトファクター
一般に「世界五大医学ジャーナル」と呼ばれるジャーナルの
2016年のインパクトファクターは以下のとおりです(かっこ内は昨年の数値)。
The New England Journal of Medicine: 72.4 (59.6)
The Lancet: 47.8 (44.0)
Journal of American Medical Association: 44.4 (37.7)
British Medical Journal (BMJ): 20.7 (20.0)
Annals of Internal Medicine: 17.1 (16.4)
江部康二
セル・メタボリズムという信頼度の高い科学雑誌に
マウスとケトン食の論文が2つ掲載されました。
ケトン食は、スーパー糖質制限食よりさらに糖質が少ない食事です。
①
高齢マウスにおいて、
ケトン食は、死亡率減少効果と記憶力向上効果が認められた。
https://www.cell.com/cell-metabolism/fulltext/S1550-4131(17)30489-8
2017年9月
②
成体マウスにおいて、
ケトン食は健康寿命を延ばす効果があった。
https://www.cell.com/cell-metabolism/fulltext/S1550-4131(17)30490-4
2017年9月
以下は2つの論文の日本語の解説があるサイトです。
https://wired.jp/2017/10/15/ketogenic-diets-make-mice-live-longer/
セル・メタボリズム(Cell Metabolism)は、
インパクトファクターが19.786と高くて
信頼度の高い科学雑誌です。
ブリティッシュ・ジャーナルとアナルズ・オブ・インターナル・メディスン
の間レベルのインパクトファクターです。
東北大大学院農学研究科 都築毅准教授 の
「マウスにおいて糖質制限食が老化を早める」
という研究は 2018年3月17日に
日本農芸化学会 で発表されました。
発表だけで、まだ論文化もされていない段階です。
査読を受けて論文化されて雑誌に掲載されて
初めてエビデンスとなります。
査読とは、
「学術雑誌などで、寄せられた原稿を編集者側でまず読み、誤りの有無や掲載の適否について判断意見を出すこと。」
です。
つまり、研究者の独りよがりの論文は査読の過程で
振り落とされることもあるわけです。
それなのに、いろんなマスコミが
まるでエビデンスがあるかのような誤った報道をしているのが現状で、困ったものです。
ケトン食(糖質制限食)とマウスの研究で、
A)ケトン食が『死亡率減少、記憶力向上、健康寿命延長』
というポジティブな研究結果がある一方で、
B)『糖質制限食がマウスの老化を早める』
という異なる結論の研究もあることとなります。
A)は、セル・メタボリズムという信頼度の高い学術雑誌の査読を経て論文化されており
エビデンスレベルも高いです。
一方、
B)は、査読も論文化もされておらず、到底エビデンスとは言えません。
つまりエビデンスレベルはまだ存在さえもしていないということです。
結論です。
マスコミは、面白おかしく話題として怪しいことでも取り上げる傾向があります。
エビデンスレベルや信頼度をしっかり見極めて、自分の頭で考えて、
惑わされないようにしましょう。
今回は、私のブログ記事の内容を読んで頂き、自分の頭で考えて、
どちらの主張がリーズナブルかを選んでいただければ幸いです。
☆☆☆
インパクトファクター
一般に「世界五大医学ジャーナル」と呼ばれるジャーナルの
2016年のインパクトファクターは以下のとおりです(かっこ内は昨年の数値)。
The New England Journal of Medicine: 72.4 (59.6)
The Lancet: 47.8 (44.0)
Journal of American Medical Association: 44.4 (37.7)
British Medical Journal (BMJ): 20.7 (20.0)
Annals of Internal Medicine: 17.1 (16.4)
江部康二
2018年05月05日 (土)
こんにちは。
糖質制限関連イベント「ダイエットグルメフェス」のお知らせです。
5/19-20に、東京・中野でローカーボ(低糖質)を知らない方達への周知を目的とした、
「ダイエットグルメフェス」というイベントが開催されます。
5/20(土)には「糖質制限が子どもを救う」の著者、三島塾塾長の三島学さんと、
世界で初めて胎児や赤ちゃんが「糖質制限」でケトン体をエネルギー源にしていることを発見された宗田哲男先生が
トークショーに出演されます※。
グルメ、イベント、物販など盛りだくさんの内容で、ローカーボを満喫できそうです。
近隣の方は足を運ばれてはいかがでしょうか(*^-^*)
【イベント概要】
・日時:5/19(土)11:00-17:00
5/20(日)10:00-17:00
・会場:中野セントラルパークアベニュー
http://www.nakano-centralpark.jp/event
・イベントHP:http://www.diet-fes.com/
※ゲスト出演予定
・12:20-13:00 三島塾塾長 三島学
「頭の良くなる三島塾メソッド~食事と成績の関係」
・14:40-15:20 宗田マタニティクリニック院長 宗田哲男医師
「糖質制限で老化・病気予防!」
江部康二
糖質制限関連イベント「ダイエットグルメフェス」のお知らせです。
5/19-20に、東京・中野でローカーボ(低糖質)を知らない方達への周知を目的とした、
「ダイエットグルメフェス」というイベントが開催されます。
5/20(土)には「糖質制限が子どもを救う」の著者、三島塾塾長の三島学さんと、
世界で初めて胎児や赤ちゃんが「糖質制限」でケトン体をエネルギー源にしていることを発見された宗田哲男先生が
トークショーに出演されます※。
グルメ、イベント、物販など盛りだくさんの内容で、ローカーボを満喫できそうです。
近隣の方は足を運ばれてはいかがでしょうか(*^-^*)
【イベント概要】
・日時:5/19(土)11:00-17:00
5/20(日)10:00-17:00
・会場:中野セントラルパークアベニュー
http://www.nakano-centralpark.jp/event
・イベントHP:http://www.diet-fes.com/
※ゲスト出演予定
・12:20-13:00 三島塾塾長 三島学
「頭の良くなる三島塾メソッド~食事と成績の関係」
・14:40-15:20 宗田マタニティクリニック院長 宗田哲男医師
「糖質制限で老化・病気予防!」
江部康二
2018年05月05日 (土)
おはようございます。
読売テレビの【おはよう!ドクター】
ユーチューブ
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=i91gbwcu_2c
生活習慣病を防げ!
~正しい「糖質制限」の知識~
読売テレビ おはようドクター
高雄病院 江部 康二 医師
本ブログ記事に掲載してから
ユーチューブの視聴回数が、
100件から1000件に増えました。 (^^)
連休中で本ブログのアクセス件数もやや減っている中
読者の4人に1人が、ユーチューブを覗いて頂けたということで
ありがとうございます。 m(_ _)m
江部康二
読売テレビの【おはよう!ドクター】
ユーチューブ
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=i91gbwcu_2c
生活習慣病を防げ!
~正しい「糖質制限」の知識~
読売テレビ おはようドクター
高雄病院 江部 康二 医師
本ブログ記事に掲載してから
ユーチューブの視聴回数が、
100件から1000件に増えました。 (^^)
連休中で本ブログのアクセス件数もやや減っている中
読者の4人に1人が、ユーチューブを覗いて頂けたということで
ありがとうございます。 m(_ _)m
江部康二
2018年05月03日 (木)
『18/05/02 ぐうたら糖質制限
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=i91gbwcu_2c
おはよう!ドクター #100 ~正しい糖質制限の知識~▽正しい糖質制限の知識
【医療の専門家】
高雄病院 理事長
江部康二 医師
【ナビゲーター】
萩原章嘉 アナウンサー
【おはよう!ドクター公式サイト】
http://www.ytv.co.jp/ohayou_doctor/ 』
こんにちは。
ぐうたら糖質制限さんから、
私の出演した、読売テレビの【おはよう!ドクター】
という番組が、ユーチューブにアップされていると
コメントを頂きました。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=i91gbwcu_2c
ぐうたら糖質制限さん、ありがとうございます。
生活習慣病を防げ!
~正しい「糖質制限」の知識~
読売テレビ おはようドクター
http://www.ytv.co.jp/ohayou_doctor/
読売テレビのおはようドクター
http://www.ytv.co.jp/ohayou_doctor/
2018/4/28土曜日午前5時20分から5時30分
に私が出演しました。
おはようドクターでは、かなりしっかり10分間
ほぼ出ずっぱりでした。
萩原章嘉アナウンサーのインタビューに答えて、よく喋りました。
糖質制限食関連のお話が、ほぼ網羅されています。
5月に第二弾の放送がありますが、
こちらは、『糖質制限』の実践編です。
2018/5/26土曜日午前5時20分から5時30分
放映です。
早起きの方、是非御覧ください。
すいません。
私はきっと寝ています。 m(_ _)m
まめな方、是非録音して、あとで御覧ください。
読売テレビのユーチューブ公式チャンネルでも後日
御覧いただけます。
以下は
おはようドクターのサイトから抜粋です。
☆☆☆
最近、よく目にする「糖質制限」。
「糖尿病が改善する」
「生活習慣病が予防できる」などと言われていますが、
そもそも「糖質制限」とは何なのでしょうか?
きょうのドクターは、京都市右京区にある高雄病院の
理事長 江部 康二(えべ こうじ)先生。
「糖質制限」を確立し、自身の糖尿病を糖質制限で
克服したドクターです。
きょうのおはよう!ドクターは、
「正しい糖質制限の知識」についてお送りします。
☆
「糖質制限」とは
☆
糖質制限な食材は?
☆
お酒
☆
糖質制限で症状の予防・改善
糖尿病 高血圧 がん 肥満
☆
糖質制限で改善が期待できる病気
アトピー性皮膚炎 にきび 片頭痛
尋常性乾癬 逆流性食道炎 歯周病
花粉症 潰瘍性大腸炎
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=i91gbwcu_2c
おはよう!ドクター #100 ~正しい糖質制限の知識~▽正しい糖質制限の知識
【医療の専門家】
高雄病院 理事長
江部康二 医師
【ナビゲーター】
萩原章嘉 アナウンサー
【おはよう!ドクター公式サイト】
http://www.ytv.co.jp/ohayou_doctor/ 』
こんにちは。
ぐうたら糖質制限さんから、
私の出演した、読売テレビの【おはよう!ドクター】
という番組が、ユーチューブにアップされていると
コメントを頂きました。
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=i91gbwcu_2c
ぐうたら糖質制限さん、ありがとうございます。
生活習慣病を防げ!
~正しい「糖質制限」の知識~
読売テレビ おはようドクター
http://www.ytv.co.jp/ohayou_doctor/
読売テレビのおはようドクター
http://www.ytv.co.jp/ohayou_doctor/
2018/4/28土曜日午前5時20分から5時30分
に私が出演しました。
おはようドクターでは、かなりしっかり10分間
ほぼ出ずっぱりでした。
萩原章嘉アナウンサーのインタビューに答えて、よく喋りました。
糖質制限食関連のお話が、ほぼ網羅されています。
5月に第二弾の放送がありますが、
こちらは、『糖質制限』の実践編です。
2018/5/26土曜日午前5時20分から5時30分
放映です。
早起きの方、是非御覧ください。
すいません。
私はきっと寝ています。 m(_ _)m
まめな方、是非録音して、あとで御覧ください。
読売テレビのユーチューブ公式チャンネルでも後日
御覧いただけます。
以下は
おはようドクターのサイトから抜粋です。
☆☆☆
最近、よく目にする「糖質制限」。
「糖尿病が改善する」
「生活習慣病が予防できる」などと言われていますが、
そもそも「糖質制限」とは何なのでしょうか?
きょうのドクターは、京都市右京区にある高雄病院の
理事長 江部 康二(えべ こうじ)先生。
「糖質制限」を確立し、自身の糖尿病を糖質制限で
克服したドクターです。
きょうのおはよう!ドクターは、
「正しい糖質制限の知識」についてお送りします。
☆
「糖質制限」とは
☆
糖質制限な食材は?
☆
お酒
☆
糖質制限で症状の予防・改善
糖尿病 高血圧 がん 肥満
☆
糖質制限で改善が期待できる病気
アトピー性皮膚炎 にきび 片頭痛
尋常性乾癬 逆流性食道炎 歯周病
花粉症 潰瘍性大腸炎
2018年05月02日 (水)
こんばんは。
静岡の糖質制限グループ「ろかぼしぞ~か」主催の講演会が
2018年5月13日(日)に開催されます。
講師は、田頭修悟先生と私の二人です。
私は、鹿児島講演会と講演内容は基本的に同じとなりますが、
リクエストにこたえて、症例を少し増やしました。
田頭先生は、かなりバージョンアップされて、
講演時間もしっかりとるそうです。
また、前日の12日(土)には交流イベントも開催されます。
東海地方にお住まいの方をはじめ、関東方面の方も
奮ってご参加頂けば幸いです。
私は、12日(土)の交流会は、京都で所用があって、参加できませんが、
田頭修悟先生は参加されます。
江部康二
◆講演会: 「第4回 糖質制限医療講座in静岡」
<日時> 2018年5月13日(日) 13:30 - 16:50
<会場> レイアップ御幸町ビル CSA貸会議室 5-C
JR静岡駅北口より徒3分
講師には 糖質制限医療の生みの親であり、高雄病院理事長・日本
糖質制限医療推進協会理事長の江部康二先生、前回の講演会のアン
ケートで一番人気のたがしゅうブログでおなじみの神経内科医、た
がしゅう先生こと田頭秀悟先生をおむかえして、糖質制限の基本か
ら食のあり方、医療のあり方についてご講演いただきます。
「糖質制限から学ぶ自然重視型医療」
田頭秀悟先生
「糖尿病・生活習慣病を予防&改善する食事法~糖質制限食は、
人類本来の食事、人類の健康食」
江部康二先生
<受講料> 3,000円 (中学生以下無料)
◆交流イベント:「第2回 糖質セイゲニストのための持込み大パーリィ」
日時 2018年5月12日(土) 18:30 - 21:30
会場 フレックスミュンヘン
静岡市葵区伝馬町8-6
静岡駅北口より徒歩6分
「豚皮を揚げて食べる会」と同様に、参加者がそれぞれ糖質オフの
料理や食材を持ち込み、楽しく、美味しく、糖質オフライフを語り
合い、高め合いましょう。
まだ糖質制限をやったことのない方も、やってみてうまくいかなか
った方も大歓迎!
なかなか痩せられない方、どこか体に不調のある方、生活習慣病で
悩んでおられる方もぜひおいでください!改善の糸口がきっと見つ
かります。
鹿児島からおいでになるたがしゅう先生も参加されます!
<会費> 3,500円 (中学生以下無料)
<申込方法(講演会、交流イベント共通)>
toushitsuseigeniryou@gmail.comへ、参加イベント名・氏名・参加
人数を明記して、お申し込みください。折り返し、詳細のご連絡を
いたします。
<主催>ろかぼしぞ~か
https://business.facebook.com/events/168703230597154/
静岡の糖質制限グループ「ろかぼしぞ~か」主催の講演会が
2018年5月13日(日)に開催されます。
講師は、田頭修悟先生と私の二人です。
私は、鹿児島講演会と講演内容は基本的に同じとなりますが、
リクエストにこたえて、症例を少し増やしました。
田頭先生は、かなりバージョンアップされて、
講演時間もしっかりとるそうです。
また、前日の12日(土)には交流イベントも開催されます。
東海地方にお住まいの方をはじめ、関東方面の方も
奮ってご参加頂けば幸いです。
私は、12日(土)の交流会は、京都で所用があって、参加できませんが、
田頭修悟先生は参加されます。
江部康二
◆講演会: 「第4回 糖質制限医療講座in静岡」
<日時> 2018年5月13日(日) 13:30 - 16:50
<会場> レイアップ御幸町ビル CSA貸会議室 5-C
JR静岡駅北口より徒3分
講師には 糖質制限医療の生みの親であり、高雄病院理事長・日本
糖質制限医療推進協会理事長の江部康二先生、前回の講演会のアン
ケートで一番人気のたがしゅうブログでおなじみの神経内科医、た
がしゅう先生こと田頭秀悟先生をおむかえして、糖質制限の基本か
ら食のあり方、医療のあり方についてご講演いただきます。
「糖質制限から学ぶ自然重視型医療」
田頭秀悟先生
「糖尿病・生活習慣病を予防&改善する食事法~糖質制限食は、
人類本来の食事、人類の健康食」
江部康二先生
<受講料> 3,000円 (中学生以下無料)
◆交流イベント:「第2回 糖質セイゲニストのための持込み大パーリィ」
日時 2018年5月12日(土) 18:30 - 21:30
会場 フレックスミュンヘン
静岡市葵区伝馬町8-6
静岡駅北口より徒歩6分
「豚皮を揚げて食べる会」と同様に、参加者がそれぞれ糖質オフの
料理や食材を持ち込み、楽しく、美味しく、糖質オフライフを語り
合い、高め合いましょう。
まだ糖質制限をやったことのない方も、やってみてうまくいかなか
った方も大歓迎!
なかなか痩せられない方、どこか体に不調のある方、生活習慣病で
悩んでおられる方もぜひおいでください!改善の糸口がきっと見つ
かります。
鹿児島からおいでになるたがしゅう先生も参加されます!
<会費> 3,500円 (中学生以下無料)
<申込方法(講演会、交流イベント共通)>
toushitsuseigeniryou@gmail.comへ、参加イベント名・氏名・参加
人数を明記して、お申し込みください。折り返し、詳細のご連絡を
いたします。
<主催>ろかぼしぞ~か
https://business.facebook.com/events/168703230597154/
2018年05月01日 (火)
こんばんは。
今回は、アルコールと食道ガンのお話しです。
糖質セイゲニストには酒飲みが多いので、耳寄りな情報かもしれませんね。
日本人に多いのですが、遺伝的に、お酒を呑むとすぐに赤くなる体質があります。
そしてこの体質の場合はアルコールを呑むと食道ガンになりやすいというのが定説です。
アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドを分解する酵素が
2型アセトアルデヒド分解酵素(ALDH2)で、この酵素の働きが弱いと
少しのお酒で赤くなってしまうのです。
アセトアルデヒドのヒトへの発ガン性は2010年に、WHOが認定しています。
実はかくいう私も、お酒を呑むとすぐに赤くなるタイプです。( ̄_ ̄|||)
まあ鍛えられたのか、かなりの量は呑めるようにはなっています。(^^)
この鍛えて呑めるようになったというのが曲者で、
本来、アセトアルデヒド分解酵素が弱くて、
お酒など呑まない方が良いに決まっている体質なのについつい呑んでしまうわけです。
結局、アセトアルデヒド分解酵素が弱いにもかかわらず、お酒をたくさん呑む人達が
日本人の食道がんの患者さんの約70%を占めているのです、ご用心、ご用心。(=_=;)
ところが、『捨てる神あれば拾う神あり』です。
「酒飲みでも、タバコ(-)なら食道がんのリスクなし」
という結論の信頼度の高い論文を発見したのです。(☆)
しかも、欧米人でなくて、日本人のデータですから、『鬼に金棒』です。
(☆)
国立がん研究センター
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/338.html
飲酒と食道がんの発生率との関係について
-「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果-
この研究によれば、
「お酒で顔が赤くなる体質でもならない体質でも、
飲酒による食道がんリスクへの影響は見られませんでした。
ただし、喫煙指数20以上のヘビースモーカーでは影響が現れ、
1日当たり2合以上の大量飲酒グループで顔が赤くなる体質の食道がんのリスクが、
2合未満で顔が赤くならない体質に比べ3.4倍高くなっていました。」
げにタバコの害、恐るべしです。
喫煙の量を示す国際的な指標として、喫煙指数 Pack-yearsがあります。
Pack years=(1日の喫煙本数/20本)×喫煙年数という計算法です。
すなわち「1日のタバコの箱数×年数」という意味です。
1日1箱のタバコを20年間吸ったら、喫煙指数が20になります。
私は、タバコを吸ったことがないので、喫煙指数は20未満というかゼロです。
ということは、結構お酒を呑んでいるけれど(1日当たり2合以上、(-_-;) )、
食道がんリスクはないという誠に有り難いご宣託ではありませんか。
なお、今日のお話はあくまでも『食道がん』にしぼったお話しですので
誤解のないように御願いします。
アルコールは食道がん以外にも
他のがんなどのリスクとなることも努々お忘れ無く。
それから、適量のアルコールという基本もあることをお忘れなく。
あとは自己管理、自己責任でよろしくお願い申し上げます。 m(_ _)m
<アルコールの適量>
世界がん研究基金2007年の勧告では、アルコールの推奨量は、男性は1日2杯、女性は1日1杯までとしています。
1杯はアルコール10~15グラムに相当します。
米国糖尿病学会は、
アルコール24g(30ml)/日を食事と共に摂る程度なら適量としていますが、
ビール(5%)なら600ml
ワイン(15%)なら200ml
ウイスキー(43%)なら70ml
焼酎(25%)なら120ml
糖質ゼロ発泡酒(4%)なら750ml
に相当します。
<アルコールのリスク>
世界がん研究基金の2007年の勧告で、アルコール摂取は、「口腔・咽頭・喉頭がん、食道がん、大腸がん(男性)、乳がん」の確実なリスクであり、「肝臓がん、大腸がん(女性)」 のリスクとなるので要注意です。
それから、過度のアルコール摂取は、肝細胞内での脂肪酸からの中性脂肪の過剰合成を引き起こします。
その一部は肝臓外へ分泌されて高中性脂肪血症の原因となり、一部は肝細胞内に蓄積されて脂肪肝の原因となります。
江部康二
今回は、アルコールと食道ガンのお話しです。
糖質セイゲニストには酒飲みが多いので、耳寄りな情報かもしれませんね。
日本人に多いのですが、遺伝的に、お酒を呑むとすぐに赤くなる体質があります。
そしてこの体質の場合はアルコールを呑むと食道ガンになりやすいというのが定説です。
アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドを分解する酵素が
2型アセトアルデヒド分解酵素(ALDH2)で、この酵素の働きが弱いと
少しのお酒で赤くなってしまうのです。
アセトアルデヒドのヒトへの発ガン性は2010年に、WHOが認定しています。
実はかくいう私も、お酒を呑むとすぐに赤くなるタイプです。( ̄_ ̄|||)
まあ鍛えられたのか、かなりの量は呑めるようにはなっています。(^^)
この鍛えて呑めるようになったというのが曲者で、
本来、アセトアルデヒド分解酵素が弱くて、
お酒など呑まない方が良いに決まっている体質なのについつい呑んでしまうわけです。
結局、アセトアルデヒド分解酵素が弱いにもかかわらず、お酒をたくさん呑む人達が
日本人の食道がんの患者さんの約70%を占めているのです、ご用心、ご用心。(=_=;)
ところが、『捨てる神あれば拾う神あり』です。
「酒飲みでも、タバコ(-)なら食道がんのリスクなし」
という結論の信頼度の高い論文を発見したのです。(☆)
しかも、欧米人でなくて、日本人のデータですから、『鬼に金棒』です。
(☆)
国立がん研究センター
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/338.html
飲酒と食道がんの発生率との関係について
-「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果-
この研究によれば、
「お酒で顔が赤くなる体質でもならない体質でも、
飲酒による食道がんリスクへの影響は見られませんでした。
ただし、喫煙指数20以上のヘビースモーカーでは影響が現れ、
1日当たり2合以上の大量飲酒グループで顔が赤くなる体質の食道がんのリスクが、
2合未満で顔が赤くならない体質に比べ3.4倍高くなっていました。」
げにタバコの害、恐るべしです。
喫煙の量を示す国際的な指標として、喫煙指数 Pack-yearsがあります。
Pack years=(1日の喫煙本数/20本)×喫煙年数という計算法です。
すなわち「1日のタバコの箱数×年数」という意味です。
1日1箱のタバコを20年間吸ったら、喫煙指数が20になります。
私は、タバコを吸ったことがないので、喫煙指数は20未満というかゼロです。
ということは、結構お酒を呑んでいるけれど(1日当たり2合以上、(-_-;) )、
食道がんリスクはないという誠に有り難いご宣託ではありませんか。
なお、今日のお話はあくまでも『食道がん』にしぼったお話しですので
誤解のないように御願いします。
アルコールは食道がん以外にも
他のがんなどのリスクとなることも努々お忘れ無く。
それから、適量のアルコールという基本もあることをお忘れなく。
あとは自己管理、自己責任でよろしくお願い申し上げます。 m(_ _)m
<アルコールの適量>
世界がん研究基金2007年の勧告では、アルコールの推奨量は、男性は1日2杯、女性は1日1杯までとしています。
1杯はアルコール10~15グラムに相当します。
米国糖尿病学会は、
アルコール24g(30ml)/日を食事と共に摂る程度なら適量としていますが、
ビール(5%)なら600ml
ワイン(15%)なら200ml
ウイスキー(43%)なら70ml
焼酎(25%)なら120ml
糖質ゼロ発泡酒(4%)なら750ml
に相当します。
<アルコールのリスク>
世界がん研究基金の2007年の勧告で、アルコール摂取は、「口腔・咽頭・喉頭がん、食道がん、大腸がん(男性)、乳がん」の確実なリスクであり、「肝臓がん、大腸がん(女性)」 のリスクとなるので要注意です。
それから、過度のアルコール摂取は、肝細胞内での脂肪酸からの中性脂肪の過剰合成を引き起こします。
その一部は肝臓外へ分泌されて高中性脂肪血症の原因となり、一部は肝細胞内に蓄積されて脂肪肝の原因となります。
江部康二
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