2017年糖質制限食10大ニュース
こんにちは .

2017年もブログ読者の皆さんには、
コメントや質問など、たくさんの応援をいただきありがとうございました。
引き続き来年もよろしくお願い申し上げます。

2017年も恒例となった糖質制限食10大ニュースを、
本ブログ記事のなかから、選んでみました。

それでは、良いお年をお迎えください。  m(_ _)m


①炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇。ランセット(Lancet)論文。
Lancet誌オンライン版2017年8月29日号掲載
https://doi.org/10.1016/S0140-6736(17)32252-3
5大陸18ヵ国の13万5千例以上を約7年半追跡
炭水化物摂取比率    総死亡率
1群 46.4%          4.1%
2群 54.6%         4.2%
3群 60.8%          4.5%
4群 67.7%         4.9%
5群 77.2%          7.2%

非常にきれいな数値で、炭水化物摂取比率が多いほど総死亡率が上昇です。

脂肪の摂取比率   総死亡率
1群 10.6%       6.7%
2群 18.0%        5.1%
3群 24.2%        4.6%
4群 29.1%        4.3%
5群 35.3%        4.1%

こちらも、非常にきれいなデータで、脂肪の摂取比率が多いほど総死亡率が低下です。


②炭水化物摂取比率が減少し、糖尿病の増加が縮小し、
糖尿病予備軍は減少。

2017年09月21日 (金)厚生労働省発表。
「糖尿病疑い1000万人 厚労省推計2012年から50万人増」
炭水化物摂取比率が減少して、糖尿病の増加が縮小し、糖尿病予備軍は減少。
2017年9月21日に厚生労働省が発表です。
厚生労働省は、毎年国民健康・栄養調査を実施しています。
その中で、4~5年に1回、糖尿病有病数を集計しています。
今回2016年の糖尿病有病数は、2012年に比し、約50万人増加で、
前回と同じぐらいです。
糖尿病予備軍は、2012年に約1100万人で、2007年から約220万人減少で、
国民健康・栄養調査が始まって以来の初めての減少でした。
さらに2016年は糖尿病予備群は約1000万人で、
2012年から約100万人減少で、前回と同様の傾向です。


③渡邊昌先生、門脇孝先生、江部康二の3人で鼎談。
2017年02月07日 (火)
渡邊昌先生は、医学雑誌「医と食」の編集長です。
門脇孝先生は、一般社団法人 日本糖尿病学会 理事長
であり、東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科教授です。
3人で教授室で、90分間、いろいろお話ししました。
私は生まれて初めて東大の構内に入ったこととなります。
糖質制限推進派と元糖質制限慎重派の実りの多い、歴史的な鼎談でした。

③ +  FreeStyleリブレProは非常に有用。
24時間にわたり、15分ごとに組織間液のブドウ糖濃度を測定。14日間装着可。
2017年1月から、インスリンポンプを装着している1型患者を診察している病院では健康保険で請求可能となる。


④SGLT2阻害剤で死亡率減少、ケトン体の臓器保護作用。
2017年3月21日にアストラゼネカ社から、糖尿病治療薬SGLT2阻害剤の大規模リアルワールドエビデンス試験 「CVD-REAL試験」について、結果が発表されました。
2015年のEMPA REG OUTCOME TRIALに続いて
SGLT2阻害剤の臓器保護作用が認められました。
SGLT2阻害剤は薬物による糖質制限食というみかたもできます。


⑤外食産業も、食品メーカーも、糖質制限食に勢い 。

すき家、ガスト、くら寿司などが糖質制限食に参入し、
大手コンビニでも糖質制限パンが販売されるようになりました。
2016年に続いて、2017年も糖質制限食がどんどん広がっています。
2016/7/20(水)NHKクローズアップ現代の試算で、
糖質制限関連産業が3184億円ですから、2017年はもっと増えていると思います。

⑤+ 「妊娠糖尿病患者が、長期2-3年糖質制限していたらなおる」
2017年12月3日の糖尿病妊娠学会(宮崎)での宗田先生のご発表。


⑥日本老年医学会と日本糖尿病学会は65歳以上の糖尿病患者に限定した診療指針を作成し「重度の腎機能障害がなければ、十分なたんぱく質をとることが望ましい」と提言。
2017年5月17日、朝日新聞。
このことも、糖質制限食(相対的に高たんぱく食)には追い風ですね。


⑦糖尿病患者透析有病率も発症率も日本では増加。
日本透析医学会のデータを調べて見た結果、
糖尿人新規透析発症率も日本では増加していました。
1990年から2012年の22年間の経過をみると、
糖尿病腎症からの透析新規発症率は、0.09%から0.18%に倍増していました。
やはり、発症率も米国と異なり、有病率と同様に増加していました。

⑧重症低血糖で搬送、年2万件…薬の誤使用原因か。
2017年08月15日 (火) 読売新聞。日本糖尿病学会。
糖質制限食なら、インスリン注射やSU剤など低血糖を起こす薬物の使用量が
激減するので、低血糖予防になります。


⑨コーヒーと死亡リスクの逆相関、ヨーロッパでも確認。2017年8月の論文
Gunter MJ et al. Coffee Drinking and Mortality in 10 European Countries: A Multinational Cohort Study. Ann Intern Med. 2017 Aug 15;167(4):236-247.
また、コーヒー党にとって、嬉しい話題です。
アナルズ・オブ・インターナル・メディスンという権威ある医学雑誌に
掲載された論文の紹介です。
コーヒーを飲む群と飲まない群の比較研究です。
コーヒーはしっかり飲んだほうがメリットがあるようです。


⑩日野原重明先生が逝去されました。2017年07月18日 (火)
2017年7月18日(火)午前、日野原重明先生が逝去されました。
105歳でした。
近年は、2日に一度ステーキを食べられるなど
糖質制限食的な食生活をしておられたので
京大医学部の大先輩ですが、親近感を覚えて
ご活躍を楽しみにしていました。
魚は毎日のように食べておられ、
脂のないステーキを、2日に1度食べておられたようです。
ステーキを食べる日は魚はなしです。
朝食はコーヒー、ジュース、ミルク、オリーブ油を摂取され、
昼食はミルクとクッキー2個だけなので、少食です。
夕食は茶碗半分ほどのご飯、たっぷりの野菜、
それにヒレ肉か魚で1日1300キロ・カロリーに制限されていました。
これだと、朝が糖質5~10g、昼が糖質15g、
夕が糖質40gくらいなので、一日の糖質摂取量は、60~65gくらいで
糖質摂取比率は約20%弱です。
生活習慣病の名付け親でもあり、
多くのお仕事もされ、医師の鑑のような方でした。
心からご冥福をお祈り致します。



☆☆☆江部康二2017年度の本
*ビジュアル版 糖質制限の教科書 2017年2月(洋泉社)
*外食でやせる! 「糖質オフ」で食べても飲んでも太らない体を手に入れる、
 2017年3月(毎日新聞出版)
*糖質オフでやせる食事 2017年4月(日本文芸社)
*「江部康二の糖質制限革命」2017年4月
(東洋経済新報社)
*「やせぐせがつく糖質オフの作りおき 」2017年3月(宝島社)
*「高雄病院の糖質制限作りおき 」2017年5月(洋泉社)
*作りおきおかずで簡単! 朝・昼・晩 糖質オフのダイエット献立 
 2017年10月(家の光協会)



*魚をたくさん食べる人は、うつ病リスク半減。
2017年09月28日 (木)毎日新聞。
糖質制限食では動物性たんぱく質の充分な摂取を推奨しています。
魚:肉が、1:1、くらいが目安です。

*第20回日本病態栄養学会コントラバシー3(2017/1/15)、ご報告。
2017年01月16日 (月)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。

*失った歯の数と動脈硬化が強く関連する。
2017年01月24日 (火)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。


*米1億人超が糖尿病か予備軍、人口の3分の1 と増加。
2017年7月18日に発表されたアメリカ疾病管理予防センター(CDC)の報告。


*認知症患者の割合(有病率)、OECD加盟国で日本が最多
2017年11月21日 (火)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。
<高齢化+高糖質食>が元凶か?


*アボット社 FreeStyleリブレ(FGM)は誤差大。 FreeStyleリブレProはOK。
2017年12月26日 (火)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。


*2017年2月12日(日)
日本糖質制限医療推進協会主催・医療従事者対象セミナー in 大阪 開催
2017年4月9日(日)
日本糖質制限医療推進協会主催・医療従事者対象セミナー in 東京 開催



*米、がんの40%が過体重と肥満に関連。CDC発表。
2017年10月27日 (金)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。

*ウオーキングで高齢者の死亡を予防。米国コホート研究。
2017年11月20日 (月)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。

*日本人腎臓弱い「塩分とりすぎ、肥満注意」 日豪チーム。
2017年10月06日 (金)の本ブログ記事をご参照頂けば幸いです。



江部康二


妊娠糖尿病、糖質制限で無事出産。その後の経過で境界型・・・。
【17/12/29 境界型になった子

食後高血糖について

江部先生こんにちは。

第2子妊娠中に妊娠糖尿病になり先生のブログに行き着き、

糖質制限食で血糖コントロールをし、出産を終えました。



産後の糖負荷検査(昨年10月)では

60分166

120分128

インスリン値?は遅れもなく最大で39くらいでした。

で正常型となったのですが、そこから年子の二人育児の疲労、ストレス、寝不足などで食事は疎かになり、体重も全く増えなかったことに油断し糖質漬けの生活でした。



夏頃に子供達の病気、入院、

などから体調不良(熱中症にもなり救急搬送した)になり体重がさらに減りました。

現在妊娠前から-6kg超え、161cm、41kg前後、

BMIは16を切ることもあり怖くて必死に食べていました。



自己血糖測定をたまにしていたのですが

ある日200を超える数字にびっくりして病院に行き糖負荷検査をしました。

結果は散々でした。

前80

30分175

60分215

90分197

120分157

でした。インスリンも最大で22前後でした。

医師からはインスリンが全然出てない、だらだら出ているといわれました。



お伺いしたいのは

①今の私が糖質制限をした場合さらに体重が減るのが怖いのですが、

どうすればいいですか?

②私のこの状態でも糖質制限ですい臓を休ませることで

分泌能は回復する可能性かあるでしょうか?



お時間のある時に教えていたたける嬉しいです。

幼子二人を抱えて、

こんな年末に悲しい結果を受け取り暗澹とした気持ちでおります…… 】




こんばんは。

境界型になった子さんから、

妊娠糖尿病、糖質制限で無事出産。

出産後、一旦、耐糖能も正常化。

しかしその後の経過で境界型になってしまったことに関して

コメント・質問を頂きました。



産後の糖負荷検査(2016年10月)では

60分166

120分128




妊娠糖尿病の場合は、出産後は一旦、耐糖能は改善します。

そのことを確認するため、出産後6~12週で、

75g経口ブドウ糖負荷試験を実施して、再評価します。

質問者の場合も、産後の75gOGTTでは、正常型に復帰しています。



ただ、妊娠糖尿病になった人は、そうでない人に比べて

将来糖尿病になる確率が高く、定期的検査が必要とされています。



国立成育医療研究センター母性内科によれば

妊娠糖尿病は出産後、一旦、正常化しても

「19~87%が分娩後、境界型もしくは糖尿病になっていた」

「妊娠糖尿病だった場合は、正常血糖の妊婦に比べて7.4倍糖尿病になる危険がある。」


とのことです。



2017年12月の75gOGTT(出産後1年半くらい?)

前80

30分175

60分215

90分197

120分157



従いまして、質問者の場合も特に不摂生があったために「境界型」になったというより

普通の食生活(高糖質食)をしていたら、

確率的に普通に「境界型」になったということと思います。



一方、宗田哲男先生は、2017年12月3日、

宮崎で行われた糖尿病妊娠学会で、

「妊娠糖尿病患者が、長期2-3年糖質制限していたら治る。」

という画期的な発表をされました。

糖質制限食を実践して2-3年後には、

次の妊娠中に普通に糖質を摂取しても血糖値が上がらないので、

妊娠糖尿病発症なしであり、これはすごいことだと思います。



『①今の私が糖質制限をした場合さらに体重が減るのが怖いのですが、

どうすればいいですか?』




1gの糖質がピークで血糖値を1.8mg/dl上昇させています。

このデータなら、一回の食事の糖質量が40gの緩い糖質制限食でも

食後ピークの1時間値が150mg/dl前後、2時間値は120mg/dl前後であり

安全圏ですね。

<糖質制限食+推定エネルギー必要量>で

体重も血糖コントロールもOKと思います。

糖質制限で糖質を減らした分、脂質と蛋白質を増やして

推定エネルギー必要量をしっかり確保しましょう。



「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)

に示す推定エネルギー必要量の範囲、

http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf



推定エネルギー必要量(一日あたり)

       男性            女性

15-17才        2500 2850 3150          2050 2300 2550kcal

18-29才        2300 2650  3050         1650  1950   2200

30-49才        2300 2650  3050          1750  2000  2300

50-69才        2100 2450  2800          1650  1900  2200 
 
70才          1850 2200  2500          1500  1750   2000



身体活動レベル    低い 普通 高い         低い  普通  高い



くらいが目安です。



『②私のこの状態でも糖質制限ですい臓を休ませることで

分泌能は回復する可能性かあるでしょうか?』



宗田哲男先生のご発表のように、妊娠糖尿病になった既往のある人でも

2-3年間の糖質制限食で、耐糖能が正常化して、

次の妊娠では、妊娠糖尿病を発症していません。

耐糖能回復の可能性は充分あると思います。


糖質制限食実践で、安心して、良いお年をお迎えください。





江部康二
トランス脂肪酸。天然のものと人工的なものは異なる。
【17/12/29 torey
トランス脂肪酸について
トランス脂肪酸については、日本でも「工業的に作られたトランス脂肪酸」は危険だが、
バターに含まれる天然のトランス脂肪酸は問題ないという認識ではないかと思います。
(マヨネーズについては使われてる油によるでしょう)

↓消費者庁のこのページで、
http://www.caa.go.jp/foods/index5.html
↓この『資料2 脂質と脂肪酸のはなし[PDF:1,327KB]』というPDFの
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/100910_3.pdf
4頁にトランス脂肪酸についての説明、
6頁には「トランス脂肪酸の健康影響に関する最近の科学的知見」として、
「工業的に作られたトランス脂肪酸」に関する研究結果について載っています。】



こんばんは。

toreyさんからトランス脂肪酸に関して、
コメントと貴重な情報を頂きました。
ありがとうございます。

消費者庁のサイト
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/100910_3.pdf
脂質と脂肪酸のはなし
平成22年9月
消費者庁食品表示課

このサイト、科学的知見や根拠も示してあり、
天然のトランス脂肪酸と工的なトランス脂肪酸について
明解な説明でとてもわかりやすいですね。

以下、消費者庁のサイトから一部を引用
【2008年 国際連合食糧農業機関 (FAO) と世界保健機関 (WHO) による、
脂肪及び脂肪酸に関する合同専門家会合の報告書より:結論
●確証的な根拠(全て若しくはほぼ全ての研究で結果が一致している)
工業的に作られたトランス脂肪酸は、冠動脈性心疾患にかかるリスクを高める。
冠動脈性心疾患につながるLDL(悪玉)コレステロールを増やすだけでなく
HDL(善玉)コレステロールを減らす。こうした影響は過去に考えられていたよりも大きかった。
●おそらく確実な根拠(大多数の研究で結果が一致するが、一致しない結果もある)
工業的に作られたトランス脂肪酸は、冠動脈性心疾患による死亡、突然死、
および糖尿病にかかるリスクや、メタボリックシンドロームと診断される内臓脂肪
の蓄積(腹囲)・脂質異常(コレステロール、中性脂肪)、高血圧(血圧)、高血糖(空腹時血糖)の数値を高める。
●今後の課題 現在、WHOでは集団におけるトランス脂肪酸の平均摂取量は
最大でも総エネルギー摂取量の1%未満と勧告しているが、
摂取が高い人々のことを完全に考慮していないので、
このレベルを考え直す必要があるかもしれないと認めている。
このことは、人が食べる食品から工業的に作られたトランス脂肪酸を排除する必要性に十分つながる。】

国際連合食糧農業機関 (FAO) と世界保健機関 (WHO) は、
上述のように、工業的に作られた人工的トランス脂肪酸に関して
警鐘を鳴らしています。

2015年6月16日には、
米食品医薬品局(FDA)も、
一部の菓子類やマーガリンなどに含まれ
心臓疾患のリスクを高めるとされる「トランス脂肪酸」の原因となる油の使用を禁じると発表しました。

FDAが禁止するとした「トランス脂肪酸」は、液体の植物油などを水素を添加して、
人工的に固める加工過程などで生成されるものを指していると思われます。

この人工的に産生されるトランス脂肪酸は 、
炎症反応を増加させ血管内皮を損傷させるため、
虚血性心疾患に悪影響を与えるとされ、
摂取量が増えると、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など、
アレルギー疾患の罹患率が上がることも報告されています。

さらに、胎児や乳児の発達に影響を及ぼす可能性や、
認知症の誘因の可能性も指摘されています。

一方、牛や羊などの反芻動物の脂肪分には、
少量の天然のトランス脂肪酸が含まれています。
例えば、牛乳やバターやチーズにも含まれています。

この天然のトランス脂肪酸は、人工的なトランス脂肪酸とは成分が異なります。

天然のトランス脂肪酸は人体の役に立っているという説と、
やはりよくないという説があり、明確な結論はでていませんが、
私はあくまでも個人的見解ですが、
天然のトランス脂肪酸は害はないと思っています。。

ともあれ同じトランス脂肪酸と名称がついていても、
水素添加の人工的トランス脂肪酸と天然のトランス脂肪酸は、
似て非なるものとしっかり認識しておく必要があります。

FDAが禁止するとしたのは、あくまでも水素添加の人工のトランス脂肪酸であり、
天然のトランス脂肪酸を禁止するわけではありません。

天然のトランス脂肪酸は、
牛肉、牛脂、バター、乳製品などには比較的多く含まれています。
しかし、穀類、豆類、種実類、魚介類、卵類にも少量は含まれています。

FDAは、肉やバターや乳製品を食べるなとは言っていませんので安心してください。

マヨネーズは勿論のこと、
牛肉やバターや乳製品も普通に食べて問題ないと私は考えています。


江部康二
作りおきおかずで簡単! 朝・昼・晩 糖質オフのダイエット献立。
こんにちは。

作りおきおかずで簡単! 朝・昼・晩 糖質オフのダイエット献立
江部康二・大庭英子 (著)
家の光協会(2017/10/26)¥ 1,296
https://www.amazon.co.jp/dp/4259565567/


が、刊行されました。
この本も、料理研究家の大庭先生とのコラボです。
とてもわかりやすく作りやすいレシピとなっていますので
是非、ご一読いただけば幸いです。
早速、台湾の出版社から翻訳のオファーが来ました。

糖質オフのダイエット弁当 作りおきおかずで簡単!
江部康二 大庭英子 著 家の光協会 2013年5月

https://www.amazon.co.jp/dp/4259564072?tag=f070b-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4259564072&adid=0QYM2MPAF4X0BV2YZRYQ&


はロングセラーとなり、このたび2017年10月、
第11版、累計3万部を達成しました。
こちらは既に台湾で翻訳本が出版されています。
これも、ブログ読者の皆さんのご協力のお陰です。
ありがとうございます。

現在、糖質制限食がどんどん広がり、すでに定着している感もあります。
しかし、注意が必要なのは、
糖質制限しているつもりが自己流で「極端なカロリー制限」になってしまうことです。
これでは結果として体力がヘロヘロになってしまいます。
例えば、「キャベツのせん切りと蒸し鶏」だけを食べて減量を目指した人がいましたが
この食事では、約500kcal/日くらいしかないので、
減量できても体調不良でヘロヘロになってしまいます。

糖質制限食はカロリー制限食ではありません。
厚生労働省のいう「推定必要エネルギー」はしっかり摂取しましょう。
お酒も、選べば充分楽しめることも糖質制限食の利点です。
蒸留酒や糖質ゼロ発泡酒、糖質ゼロ日本酒、辛口ワインなどはOKなので
美味しく楽しく飲食することが可能なのです。


糖質オフの献立作りのポイント

糖質は20g以内を目安に
1食分の糖質は10~20gを基準に考えます。
ご飯茶碗1杯分の糖質は約55gなので、通常の献立より
かなり糖質量が少なくなっているのがわかります。

献立のおかずは2~3品
晩ごはんは、1品ずつがボリュームたっぷりなので、
おかずは2~3品で充分。
メインのおかずと決めてから、
副菜や汁ものを考えます。
朝ごはん、昼ごはんは、シンプルな2品献立が中心です。

作りおきおかずを活用
献立作りは毎日のことなので、
すべてを一から作るのは大変。
存のきくおかずや、
前もって仕込んでおけるおかずがあると楽です。
1回の食事に、作りおきおかずを
1~2品入れるようにします。

糖質の多い調味料は控える
塩、しょうゆ、みそ、マヨネーズ、穀物酢、ワインビネガーは
通常通り使えます。
ソース、トマトケチャップ、みりん、甘みそなどは控えめに。
砂糖は基本的に使いません。
めんつゆ、市販のドレッシングもNG。


江部康二


☆☆☆
以下は出版社の内容紹介です。

全てのレシピが糖質20g以下だから、
たっぷり食べても確実にヤセる!
作りおきおかずを活用してラクに作れる
朝・昼・晩のおいしい献立。


著者について

◎江部康二
財団法人高雄病院理事長。医師。1950年生まれ、京都大学医学部卒業。2002年に自らが糖尿病であると気づいて以来、糖尿病治療の研究に本格的に取り組み、「糖質制限食」の体系を確立。これにより、自らの糖尿病を克服。その後、高雄病院での糖質制限食の指導により、糖尿病や肥満、メタボリックシンドロームなどに対する治療効果を実証。2013年に一般社団法人日本糖質制限医療推進協会を設立し、糖質制限の普及に尽力している。著書多数。

◎大庭英子
料理研究家。身近な材料と普段使いの調味料で作る、簡単でおいしい料理に定評がある。
和・洋・中・エスニックと、レパートリーは幅広い。書籍、雑誌、新聞、広告と活躍の場も広く、あらゆる年齢層から支持を得ている。
糖質制限食の仕事に携わったことをきっかけに、自らも実践し、半年間で7kgのダイエットに成功。
以来、自分のペースに合わせて糖質制限を続けている。実践者ならではの視点で考案された、手軽においしく作れる糖質制限食レシピには説得力がある。『作りおきおかずで簡単! 糖質オフのダイエット弁当』(家の光協会)など著書多数。
75g経口ブドウ糖負荷試験の結果と食後高血糖について。
【17/12/27 まさ
食後高血糖の体質で悩んでいます
◯35歳公務員男性です。日々、ブログを拝見し学ばせていただいています。
貴重な情報や知見をいつもありがとうございます。
◯ブログや著者の内容を拝読し、自分の生活改善等に活かしていますが、
その中で御見解をお伺いさせていただきたい点があります。
◯最近、検査により食後高血糖を起こしやすい体質と分かり、ショックを受け、
食生活等の改善を行っています。
◯検査数値としては、11月上旬時点で、hba1c:5.5。
ブドウ糖負荷検査(糖75g):空腹時86、30分後158、60分後239
(、採血が苦手であり、120分後は測定せず)。
インスリン分泌指数は0.1。「このままだといずれ糖尿病になる体質」とのことでした。
◯この年齢でまさか、との思いもありましたが、
母が糖尿体質(糖尿病までではないそうです)であること、
自分も甘いものが好きでこれまでけっこう食べていたことが原因と考えています。
◯11月の検査を機に食生活を見直し、一食当たりの糖質を20g以内で収めるようにしました(これまでの1〜2年は、20〜40g程度のゆるやかな糖質制限食をしていました)。同時に、たんぱく質や食物繊維などを摂るべく、おかずやサラダは摂取を増やしました。
◯そのような中、12月26日に血液検査を受けたところ、
hba1c:5.78、空腹時血糖:98という結果。
糖質制限を強化したのになぜ!?とショックでした。
医師曰く「糖質制限しても、たんぱく質や脂質を増やすことで、
血糖値に影響することがある」とのこと。
◯自分がこれまでに得た知識では、たんぱく質や脂質は血糖値を上げない、
むしろ食事の際の適度な脂質摂取が血糖値の上昇を抑制することもある、
というものだっただけに、この結果には驚きでした。

◯そこで、お伺いします。
(1)hba1cが上昇した理由としてどんなことが考えられるでしょうか。
(2)糖質20g以内の食事は「20g以内ならOK」なのでしょうか、「最高20gまでとし、その範囲で更に低い方が良い」のでしょうか。(食事の制約を考えると、20gでもけっこうストレスを感じることが多いです)
(3)35歳でまだ若いこともあり、hba1cは5.4〜5.5程度に抑えられればと考えています。それは妥当でしょうか。またそうである場合、食生活等を更に改善するには、どうしたらよいでしょうか。(なお運動は、ジムに週1回(筋トレ+エアロビ等)、家での筋トレを週2回、また歩数は約7,000〜9,000歩/日です)
突然の御相談で恐縮ですが、御指導いただけると大変ありがたいです。
これからもブログや著作を楽しみにしています。】


こんにちは。
まさ さんから、食後高血糖について、コメント・質問を頂きました。

ブドウ糖負荷検査(糖75g):空腹時86、30分後158、60分後239/mg/dl。
インスリン分泌指数は0.1。

まず、この75g経口ブドウ糖負荷試験の結果ですが、
1時間値が180mg/dl以上、インスリン分泌指数が0.4未満です。
主治医の発言以上に、将来、
極めて糖尿病になりやすいので、今から注意することが必要不可欠です。
糖質制限食実践で糖尿病発症を予防するしかないと思います。


(1)HbA1cが上昇した理由としてどんなことが考えられるでしょうか。
5.5% → 5.78%
HbA1cは、過去1~2ヶ月の平均血糖値ですので、経過をみて問題ないと思います。
理由としては、スーパー糖質制限食開始以前に
あるていどの食後高血糖があったと考えられます。
1gの糖質が2mg/dlほど血糖値を上昇させていますので、
40gの緩い糖質制限なら、80mg血糖値を上昇させます。
もっとも
HbA1cが5.78%なら、平均血糖値は119.2mg/dlで良好です。
HbA1cが5.5%なら、平均血糖値は111.2mg/dlで良好です。

*推定平均血糖値=<HbA1c×28.7>-46.7

(2)糖質20g以内の食事は「20g以内ならOK」なのでしょうか、
「最高20gまでとし、その範囲で更に低い方が良い」のでしょうか。
(食事の制約を考えると、20gでもけっこうストレスを感じることが多いです)

食後血糖値が1時間値で180mg/dl未満、2時間値で140mg/dl未満で、
おさまる量の糖質量が推奨です。
それなら、将来の糖尿病の予防になると思います。
その範囲内の一回の食事の糖質量が望ましいです。
20〜40g程度のゆるやかな糖質制限食で、同時に、
脂質やたんぱく質や食物繊維などを摂取して、
上記が達成できればそれで良いと思います。


(3)35歳でまだ若いこともあり、
HbA1cは5.4〜5.5程度に抑えられればと考えています。
それは妥当でしょうか。
またそうである場合、食生活等を更に改善するには、どうしたらよいでしょうか。
(なお運動は、ジムに週1回(筋トレ+エアロビ等)、家での筋トレを週2回、また歩数は約7,000〜9,000歩/日です)

運動は充分と思います。
HbA1cは5.4〜5.5%ていどで
食後血糖値が1時間値で180mg/dl未満、2時間値で140mg/dl未満
を目指せば良いと思います。


江部康二
アボット社 FreeStyleリブレ(FGM)は誤差大。 FreeStyleリブレProはOK。
【17/12/25 hata34

FreeStyleリブレ

今まで使っていたNIPROのTRUE2GOに比べて空腹時では10mg、

10~20gのスーパーでは20mg以上の高い値になります。

20g以上の糖質ではもっと差が出るようです。

リブレは針を刺さなくてもOKだし、どこでも手軽に測れますから手放したくないです。

江部先生も使ってみてください。

そしてどう解釈したらいいか教えてください。よろしく。】



【17/12/25 rikko

hata34様

フリースタイルリブレを使い始め、7個使用しました。誤差は結構大きいです。

今は血糖測定電極付きでないと購入できないようになり、

初めは何と無駄な事と思っていました。

しかしやたら低血糖を示すため都度指先からも測定するようにしたところ、

20~30高い数値を示し、低血糖でも何でもありませんでした。

私の場合は境界型で、飲み会・食事会の時のみ服薬している状態ですが、

インシュリンを使っている方が

フリースタイルリブレの数値を元に注射をすると問題が出てくると思います。

他の方のブログでは高めに出る方もあれば、低めに出る方もある模様。

また、センサーの場所も関係あるようです。

あくまでも一つの目安と考えるか、
センサーの特性をその都度確認の上で使用した方が良いと思います。】


こんにちは。
hata34 さん、rikko さんから

FreeStyleリブレフラッシュグルコースモニタリングシステム(FGM)

の誤差についてコメントを頂きました。

とても参考になります。

ありがとうございました。



私も、2017/11/21~12/5までFreeStyleリブレを装着しましたが、

かなりの誤差でした。

私の場合はほとんどの場合、FGMの方がSMBG(血糖自己測定器)より高くでました。

例えば、早朝空腹時血糖値がFGMで160mg/dlもあり、ヾ(゜▽゜)

びっくりしてSMBGをしたら、105mg/dlでした。

またスーパー糖質制限食の昼食後1時間でFGMが206mg/dlもあり、ヾ(゜▽゜)

びっくりしてSMBGをしたら139mg/dlといった具合でした。



hata34 さんも、私と同様に、FGMが高めにでたのですね。

一方rikko さんの場合は、FGMで低血糖の数値がでて、

SMBGで調べたら20~30mg/dlくらい高めで低血糖ではなかったということです。



なるほど、FreeStyleリブレによるFGMの場合は、

20~60mmg高めにでたり、逆に20~30mgくらい低めにでることもあり、

誤差・バラツキが大きいようです。

個々のFreeStyleリブレの性能の精度に問題があると思われます。

FreeStyleリブレで、変なデータがでたときは、SMBGで再確認したほうがいいですね。



高雄病院で糖尿病入院患者さんに使用している医療機関用の

FreeStyleリブレProのほうは、誤差はあまりありませんでしたので

信頼度は高いです。

FreeStyleリブレFreeStyleリブレProの精度にこれほどの差があるとは

思いませんでした。

アボット社にもう少しFreeStyleリブレの精度を高めるように努力して欲しいです。


2018年度には、他のメーカーも、24時間血糖モニタリングシステムの器機を

発売するようですので、そちらも検討の余地があります。

アボット社さん、うかうかしている余裕はないですよ。


江部康二


☆☆☆
なお、FreeStyleリブレにより、
一日の血糖値の推移と運動や食事の関係は明確にわかるのでとても便利です。
私の場合、寝床で目が覚めた途端に、10mgくらい血糖値が上昇しました。
またテニスのダブルスの試合中は50mgくらい血糖値が急上昇しました。
テニス終了後はすみやかに下がっていき、2時間後にはテニス開始前より運動効果でか少し下がります。


日本糖質制限医療推進協会主催 医療従事者向けセミナー(大阪)のご案内。
こんにちは。

2017年、東京、大阪にて開催し、ご好評いただいた医療従事者向けセミナーを
2018年2月25日(日)、大阪にて開催致します。

日本糖質制限医療推進協会主催

医療従事者向けセミナー(大阪)

「糖質制限食による糖尿病指導~理論と実践~」

第1部 理論編
糖尿病治療に関して、最新糖質制限食理論と共にエビデンスのお話を簡単に説明します。
2017年に得られた最新の糖質制限食情報もお話しします。
第1部は講義と質疑応答含めて45分間です。

第2部 栄養指導編

高雄病院の栄養指導の実際を、橋本眞由美管理栄養士がお話します。
第2部は講義と質疑応答を含めて60分間です。

第3部 臨床実践編
糖尿病合併症の現状や久山町の悲劇など、そして薬剤の使い方のコツをお話します。

また、糖質制限食を実践していて、「すぐに良くなった症例」「治療に難渋した症例」「1型のインスリン分泌ゼロの症例」「SGLT2阻害薬が著効した症例」「糖質制限食でインスリン注射が入院中に離脱できた例」などを、実際に入院された患者さんのデータを見ながら検討します。

SGLT2阻害薬は心臓保護作用が、経口糖尿病薬で初めて報告されました。
SGLT2阻害薬は、薬物による『糖質制限食』と考えることも可能ですね。


第3部は90分間ありますので、参加者の皆さんと共にディスカッション形式の症例検討を導入したいと思っています。

ご参加頂いた皆さんには、前回と同様に講演PPTスライドの、
CD(PDFファイル)をお配りします。

関西、中国、九州、北陸の医療従事者の皆さん、奮ってご参加くださいね。

江部康二

以下事務局からのお知らせです。

***********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加
いただきましてありがとうございます。

2018年2月25日(日)、大阪にて医療従事者の方を対象に
糖質制限食セミナーを開催致します。

第一部、第三部では、理事長 江部康二医師が、糖質制限食指導に
必要な生理学的基礎理論ならびに高雄病院での豊富な臨床例について
ディスカッションも交えながら詳しく解説いたします。

第二部は 高雄病院の橋本眞由美 管理栄養士が、外来・入院時における
栄養指導のポイント、問題点と改善のプロセスなどについてお話しいたします。

医療従事者の皆様のご参加を心よりお待ちしております。

※2018年3月11日(日)に、東京でも同様のセミナーを開催いたしま
す。こちらの募集は1月以降に開始いたします。

//////////////ご案内/////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催
医療従事者向け糖質制限食セミナー in 大阪

「糖質制限食による糖尿病指導 ~理論と実践 」

■日時:2018年2月25日(日)13:15~16:50頃 ※開場・受付は13:00~

■会場: 大阪大学中之島センター5F  講義室507
〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-53
http://www.onc.osaka-u.ac.jp/others/map/index.php

■講師:

A:江部 康二 医師
  (一財)高雄病院 理事長/(一社)日本糖質制限医療推進協会 理事長

B:橋本 眞由美 管理栄養士 (一財)高雄病院 栄養管理科 科長

■内容:

第1部:理論編(45分) ※講師A

糖質制限食指導に必要な生理学的基礎理論を説明。
三大栄養素と血糖値、ケトン体の安全性、米国糖尿病学会の見解、CKDガイド2013の記載などについて言及。
宗田哲男氏のケトン体英文論文を解説。
門脇孝氏、渡邊昌氏、江部康二の鼎談(東大病院にて)について紹介。
糖質制限食の有効性と安全性について、EBMの観点からRCT研究論文、長期のコホート研究により根拠を示し、最新の話題・研究についてもお話します。

第2部:栄養指導編(60分) ※講師B

高雄病院では、3食とも主食なしのスーパー糖質制限食を実施しており、その具体的な食事内容を紹介します。
また、外来時と入院時における栄養指導の方法及びポイント、よくある問題点と改善のプロセスなどを指導事例を交えて解説し、糖質制限食を継続していただくための栄養士の関わり方についてお話しします。
糖質制限食導入を検討されている院所にとりまして、少しでもヒントになるよう管理栄養士の立場からお話を進めていきたいと思います。

第3部:臨床実践編(90分) ※講師A

高雄病院の豊富な 臨床例を取り上げて検討。
著好例や治療に難渋した症例なども提示して参加者と共に ディスカッション。
メトホルミン・DPP-4阻害薬・α-GI薬・速効型インスリン分泌促進剤・SGLT阻害薬は比較的使用頻度が高いのでコツを伝授。
SGLT阻害薬は糖毒解除などに有用、外部食事由来のブドウ糖を減らすのが糖質制限食、体内の糖新生由来のブドウ糖も排泄するのがSGLT阻害薬。
SU剤とチアゾリジン誘導体の位置づけを示します。
糖質制限食実践中に生じうる好ましくない症状・ 変化について検討します。

*各所要時間は、質疑応答、ディスカッションの時間を含みます。

■対象: 医療従事者(医師、歯科医師、薬剤師、看護師、栄養士、鍼灸師など)

■受講費:

・医師・歯科医師の方: 賛助会員 7,200円 / 一般(非会員) 9,000円

・上記以外の医療従事者の方: 賛助会員 5,200円 / 一般(非会員) 6,500円

*参加頂いた皆様には、映写・配布資料のデータ(PDF)CDをお配りします。

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替

※事前決済のみとなります。
※領収書をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。

■お申し込み方法:

★賛助会員の方

  事務局までメールにて、医療機関でのご職種をご記入の上、お申し込み下さい。

★賛助会員入会をご希望の方:

  1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

 2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
   「通信」欄に以下をご記入下さい。
    ① 「2/25大阪セミナー、参加希望」 とご記入下さい。
    ② 医療機関でのご職種をご記入下さい。
    http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
  
★一般(非会員)で、セミナーの受講のみご希望の方:

  下のフォームからお申し込み下さい。
  http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-med

■その他:
・予約制です。当日参加はできません。
・キャンセルは2月23日(金)までに事務局までご連絡願います。
それ以降のご返金は対応致しかねますので予めご了承下さい。

*掲載サイト: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity
HbA1cと75g経口ブドウ糖負荷試験の結果について
【17/12/23 のぞみん
いきなり境界型と言われ
はじめまして。のぞみんと申します。
36歳女、一歳子供あり、看護師です。
これまで、糖尿病を指摘する数値など全くなかったのですが、先日のドックでHba1cが5.6でした。すぐに食後高血糖を疑い負荷試験しました。身長163.体重47キロ痩せ型です。医師には気にしなくてもと言われましたがどうしてもと言って実施しました。
結果、空腹時血糖値92負荷30分180、60分198、120分160、とばっちり境界型でした。
インスリン抵抗性は0.8で良かったのですが
、分泌指数は0.3とかなり低く、このままだと2型糖尿病になると思います。
そこで質問です。
1、一年前まではHba1c5.0だったのに急に境界型になるのですか。
2、インスリン分泌指数は改善できるのですか。抵抗性がないなら、どうやって改善しようか。糖質オフしたら、体重が減る一方ですでに3キロはやせました。子供を育てるのでこれは体力がなくなりきついです。
3、第二子をもし妊娠したら2型に移行する可能性は高いですか。
全くの無知で恥ずかしいですがこのままでは、精神的にもきつく、病んでしまいそうですので、御指導よろしくお願いします。】


こんばんは。
のぞみんさんから、HbA1cと75g経口ブドウ糖負荷試験の結果について
コメント・質問を頂きました。

1、一年前まではHbA1c5.0だったのに急に境界型になるのですか。
『HbA1cが5.0 → 一年で5.6%』 というのはあり得ます。
糖質をこの一年よく食べた、
ストレスが多かった、
運動不足が目立った、
肥満してきた、
などが耐糖能悪化の要因となります。
のぞみんさんは、163cm、47kgですので、BMIは17.9で、
少し痩せすぎですので肥満以外の要因が重なったのでしょうか。

2、インスリン分泌指数は改善できるのですか。抵抗性がないなら、どうやって改善しようか。糖質オフしたら、体重が減る一方ですでに3キロはやせました。子供を育てるのでこれは体力がなくなりきついです。
正しく糖質制限食を実践すると、肥満者は体重減少し、
痩せすぎの人は体重が増加し、いずれも適正体重になります。

のぞみんさんは、間違いなく『摂取エネルギー不足』です。
糖質を制限した分、脂質と蛋白質は充分量食べて、摂取エネルギーを
厚生労働省のいう『推定必要エネルギー量』まで増やすことが急務です。

ナッツ類、アボカド、チーズ、牛ロース、豚ロース、豚バラ、鶏モモ、鶏手羽
サンマ、鯖、鰻など脂質の多い物を積極的に食べて摂取カロリーを増やしましょう。
体重も増やして、とりあえずBMI18.5(49.2kg)を目指しましょう。

<推定エネルギー必要量>
「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

推定エネルギー必要量/日
              男性                  女性
15-17才        2500 2850 3150          2050 2300 2550kcal
18-29才        2300 2650  3050          1650  1950   2200
30-49才        2300 2650  3050            1750  2000  2300
50-69才        2100 2450  2800           1650  1900 2200 
70才          1850 2200  2500          1500  1750  2000

身体活動レベル    低い 普通 高い         低い  普通  高い
くらいが目安です。



空腹時血糖値92負荷30分180、60分198、120分160、と境界型
1gの糖質が、ピークで1.4mg血糖値を上昇させています。
そして、60分後血糖値が180mg/dlを超えていますので
将来糖尿病になりやすいです。
一方、境界型レベルなら、
前川智先生のご研究によれば
1回の食事の糖質量が40gの「緩い糖質制限食」
でも耐糖能改善が可能です。(*)
75g経口ブドウ糖負荷試験の結果で改善ですので、
インスリン分泌指数も改善の可能性が高いと思われます。
勿論、つらくなければ、スーパー糖質制限食でも良いです。


3、第二子をもし妊娠したら2型に移行する可能性は高いですか。
糖質制限食なら、そもそも妊娠糖尿病に、なりません。
まして2型糖尿病発症などはありえません。

(*)
新潟労災病院消化器内科部長前川智先生の論文
「耐糖能異常に対する低炭水化物食の効果に関する後ろ向き研究」
Diabetes, Metabolic syndrome, Obesity, Target and Therapy
(ニュージーランドの英文雑誌)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4063858/  → ここで全文が閲覧可能です。

Diabetes Metab Syndr Obes. 2014; 7: 195–201.
Retrospective study on the efficacy of a low-carbohydrate diet for impaired glucose tolerance
Satoshi Maekawa,1 Tetsuya Kawahara,2 Ryosuke Nomura,1 Takayuki Murase,1 Yasuyoshi Ann,1 Masayuki Oeholm,1 and Masaru Harada3

12ヶ月間の低炭水化物ダイエット(120g/日の糖質)により、
境界型糖尿病36名中25名(69.4%)が、OGTTで正常化。
11名(30%)は境界型(IGT)のまま。
糖尿病発症は0名(0%)。

対照群(普通食)36名中、3名(8%)が正常化。
28名(78%)は不変でIGTのまま。
5名(14%)が糖尿病発症です。

糖質制限食実践により、境界型糖尿病の耐糖能が69%も正常化していて、
対照群に比べて素晴らしい成果です。


江部康二
グルコーススパイクの原因と予防
【17/12/22 ジョー
血糖値スパイクの本当の原因
横から失礼します。血糖値スパイクは自分も含めて、多くの人にとって本当に切実な問題ですが、この問題と真正面から取り組んでおられる呉のお医者さんのブログが非常に参考になります。偶然にも、今日投稿された記事も血糖値スパイクについての記事です。文中に他の記事へのリンクがありますが、他にも血糖値実測の投稿がたくさんあり、非常に参考になりますので是非読んでみてください。
http://呉からの風.jp/2017/12/血糖値スパイクの本当の原因/

ついでにNHKスペシャルの血糖値スパイクが危ない!という番組でも、20代以下の若年層にも血糖値スパイクを起こす人が普通にいることがよくわかります。YouTubeで見れますので、必見です。
https://youtu.be/rGqx9VjPEtA

江部先生は血糖値スパイクの原因についてどのようにお考えでしょうか。お医者さんによっては、インスリンが出るためには、まず小腸でインクレチンが分泌されなければならず、日本人は欧米人に比べ、インクレチンの分泌が遅れるため、血糖値スパイクを起こしやすいと説明される方もいます。糖質制限以外にも血糖値スパイクを予防する対策がありましたら教えてください。】


ジョー さん
コメントありがとうございます。

1)
http://呉からの風.jp/2017/12/血糖値スパイクの本当の原因/

とても参考になります。
呉からの風さんの場合は糖質単独摂取で血糖値が上昇しても、
卵サンドなら上昇しなしのでしょう。とても興味深い例です。
一方、あくまでも個人的な体験ですので
他の糖尿病患者さん、全てに当てはまるかどうかはわかりません。
食事内容と血糖値上昇に関しては、かなり個人差があります。
究極的には自分で実験してみて自分のデータをとるしかありません。

2)
NHKスペシャルの血糖値スパイクが危ない!という番組

こちらも以前見ました。
糖尿病になる前の食後高血糖(予備群)の段階でも、
心筋梗塞のリスクとなるとのことです。

これに関しては、有名な船形町研究があります。
空腹時高血糖(Impaired Fasting Glucose, IFG)群の総死亡率は正常型と優位差なし。
耐糖能異常(impaired glucose tolerance, IGT)群の総死亡率は正常型に比し優位に高い。
つまり食後高血糖は、総死亡率に関しても危険因子ということです。

3)
ブドウ糖スパイク

血糖値スパイクの原因は、第一に糖質の摂取量です。
ほぼそれに尽きます。
高雄病院の糖尿病入院患者さんでは1000人以上で
<糖質+脂質+蛋白質>という
普通の食事において、
血糖値は糖質のグラム数に応じて普通に上昇しました。
1gの糖質が体重64kgの2型糖尿人の血糖値を約3mg上昇させました。
糖質だけ摂取するという実験はしていません。

なお、単独のライスとバターライスを摂取して比較したとき、バターライスのほうが
血糖値上昇が緩やかだったという報告があります。


4)
ブドウ糖スパイクを予防する対策

確かに日本人は欧米人に比し、インスリン分泌能力が半分とされています。
従って、同量の糖質摂取において、日本人のほうが、ブドウ糖スパイクを
起こしやすいと言えます。
スーパー糖質制限食なら、三食ともブドウ糖スパイクが予防できます。
スタンダード糖質制限なら三食のうち二食はスパイクが予防できます。
プチ糖質制限食なら三食のうち一食はスパイクが予防できます。

また、
αGI薬(グルコバイ、ベイスン、セイブルなど)
グリニド系薬(グルファスト、スターシスなど)
を食直前30秒に内服するとブドウ糖スパイクがあるていど予防できます。
内服しても1人前の糖質を摂取すれば、効果はあまりないですが、
1/2人前くらいの糖質なら、食後血糖値が180mg/dl未満を達成できることが多いです。


江部康二
耐糖能。グルコーススパイク。酸化ストレス。血糖変動。
【はじめまして
江部先生はじめまして、まめ(20代)と申します。突然のコメントを失礼します。
最近OGTT検査をしたのですが血糖値が
70(検査前の空腹時)→150(30分)→113(60分)→116(120分)
でした。
質問が3つあるのですが(申し訳ありません)
①血糖値が60分から120分の間に113から116に上がったのは何故でしょうか?
②検査前の70の空腹の血糖値と30分後の150では80も差がありますが血糖値スパイクでしょうか?
③120分後の血糖値は正常ですが30分後の血糖値が150あるのは高すぎでしょうか?
(正常な人はどうなのか知らないので不安です)もしくは境界型の予備軍に当てはまりますか?
糖尿病ではないのですがどうしても怖くなって不安定になってしまいコメントしました。
江部先生はお忙しいのに申し訳ありません。 2017/12/21(Thu) 18:48 | URL | まめ | 】




まめ さん

①血糖値が60分から120分の間に113から116に上がったのは何故でしょうか?
いずれも正常値で3mgの変化は誤差範囲ですので心配入りません。


②検査前の70の空腹の血糖値と30分後の150では80も差がありますが血糖値スパイクでしょうか?
これは、まさにグルコーススパイクです。

③120分後の血糖値は正常ですが30分後の血糖値が150あるのは高すぎでしょうか?
(正常な人はどうなのか知らないので不安です)もしくは境界型の予備軍に当てはまりますか?


診断基準では、完全に正常型です。


しかし、80mgものスパイクを起こすような食事(糖質摂取)は、血糖変動幅増大を生じており、
酸化ストレスリスクとなります。
グルコーススパイクのあと、大量の追加分泌インスリンがでているので
活性酸素も発生します。
活性酸素は酸化ストレスの元です。
インスリンは人体に絶対に必要ですが、血糖コントロールができている限り、
少なければ少ないほど人体には優しいです。

まめさんは、糖尿病に関しては正常型ではありますが、私は
「血糖変動幅増大」「過剰インスリン分泌による活性酸素発生」となるような糖質の多い食事は
長期間にわたれば、生活習慣病、老化、がん、アルツハイマー病などのリスクとなると思います。

まめ さんは、1gの糖質がピークで1.07mgの血糖値上昇を生じています。
1回の食事の糖質量が30~40gの緩やかな糖質制限食でも
グルコーススパイクは予防できると思います。
1回の食事の糖質量が10~20g以下のスーパー糖質制限食ならさらに好ましいです。
スーパー糖質制限食なら、スパイクもインスリン過剰分泌も全くありません。



【17/12/22 まめ
ありがとうございます!
江部先生
毎日お忙しいのに早速のお返事をありがとうございます!
やっぱり私はグルコーススパイクなんですね…。
今は大丈夫でも将来が怖いのでここ2週間は甘いものやパンや白米や芋等の糖質は殆ど控えていてダイエットをしています(体重は5キロ減っています)
また3つ質問があるのですが、宜しいでしょうか?(お手間を取らせて申し訳ありません…)
①1度グルコーススパイクに陥ったら食事は気をつけて改善したとしても一生治らないのでしょうか?いきなり糖質から食べてもグルコーススパイクにならない身体に戻りたいです。(もちろん治っても乱れた食生活に戻る気は全くなく今後も気をつけていくつもりです)
②最近は糖質を控えた食事を続けていますが、長期間糖質を取らなすぎると たまに糖質を摂取した時に より多くの糖質を体に吸収してしまわないでしょうか?不安で食事をするのが憂鬱になってきています…(野菜を先に食べたりはしています)
③筋トレの為にダンベルを買いましたが、腕以外に鍛えた方が良い部位はありますか?(スクワットも少ししています)

何度も長々と沢山質問して申し訳ありません。いくつか回った近場の診療所では「大丈夫!」としか言われなくて(もちろん数値は正常だからなのは理解しています…)グルコーススパイクのことについて不安だったので本当に助かります。】




①1度グルコーススパイクに陥ったら食事は気をつけて改善したとしても一生治らないのでしょうか?いきなり糖質から食べてもグルコーススパイクにならない身体に戻りたいです。

20代で、糖尿病の家族歴などが全くなくて、耐糖能が完全に正常な人は、
そもそもスパイクを起こしません。
糖質を一人前摂取しても食後血糖値が120mg/dlを超えることもありません。
まめさんは、家系に糖尿病の人はおられますか?
改善するか否かですが、
境界型レベルの人36人が、1年間緩やかな糖質制限食を実践したところ
69.4%が、耐糖能が正常型に戻ったという研究があります。

②最近は糖質を控えた食事を続けていますが、長期間糖質を取らなすぎると たまに糖質を摂取した時に より多くの糖質を体に吸収してしまわないでしょうか?不安で食事をするのが憂鬱になってきています…(野菜を先に食べたりはしています)

スーパー糖質制限食を長期に実践している正常人が
いきなり糖質を一人前摂取すると、
一見耐糖能低下のような食後血糖値を示すことがあります。
そのため、75g経口ブドウ糖負荷試験の前3日間は
150g/日以上の糖質を摂取することが推奨されています。

150g/日以上の糖質を3日間摂取することで準備を整えてから検査をすると、
β細胞の準備ができているので、
もともと正常型だった人なら耐糖能が普通に戻ると思われます。

スーパー糖質制限食実践でβ細胞は休養できていて、
なおかつ血糖コントロール良好ですので、
高血糖によりβ細胞が障害されている可能性はありません。
ですから、β細胞のインスリン分泌能力も準備さえ整えば、
正常に作用すると考えられます。

つまり、正常人が糖質制限中にいきなり糖質摂取したとき、
一見耐糖能が低下したようなデータが出ることがありますが、
これは本当にβ細胞が障害されて耐糖能が落ちたのではないので、
心配ないということです。
糖質制限食実践者においては、食後高血糖によるβ細胞の障害はないので、
本当にインスリン分泌能が低下するということは考えられません。


③筋トレの為にダンベルを買いましたが、腕以外に鍛えた方が良い部位はありますか?(スクワットも少ししています)

ダンベル、スクワットなどの筋トレも無理ない範囲で良いと思います。
筋トレができなくても
女性で7000歩/日。そのうち15分速歩、
男性で8000歩/日。そのうち20分速歩、。
が健康維持の運動の目安です。


江部康二
江部診療所の夜診のあと『お好み焼き』屋に行きました。
こんばんは。

昨日は、水曜日なので、江部診療所の夜診がありました。
夕方、診療所に到着したころは、寒いけれどもまあそれなりの寒さでした。

外来終了後、連れ合いと娘と3人で食事に行きました。
歩いて5分くらいの『お好み焼き』のお店です。
お好み焼きといっても、ビックリしないでくださいね。 ヾ(゜▽゜)
私が糖質セイゲニストをやめるはずもないので、
サイドメニューがとても豊富で、
以前から時々食べに行ってるお店なのです。

診療所から外に出た途端、3人とも寒さに震え上がりました。
身を切るような寒さとはこのことでしょうか?
耳や頬に痛みを感じるほどの寒さで、
妖怪鎌いたち参上かと思ったくらいです。( °◇°)

お好み焼き屋にたどり着いたら、お客さんは誰もいませんでした。
珍しいこともあるもんだと大将に聞いてみたら、
「あまりに寒いとピッタリ客足が途絶える」のだそうです。
そういえば、駐車場がないお店は、寒波は大敵かもしれませんね。

店に入ったら、早速、鉄板にも火を入れて暖房代わりで、
大将も大サービスです。 (^^)

空きっ腹だったので、寒さにめげず、
すぐに出てくるスピードメニューを第一選択にして、
生キャベツ、冷や奴を注文しました。

あとは、ひたすら暖かい料理で、
とん平、出汁巻き、チーズトマトオムレツ、ドイツソーセージのグリル、
ピリ辛ウィンナーのグリル、豆腐ナゲット、海老とエリンギ炒め、
焼きさんま、ランプステーキ、野菜炒めを食べました。

糖質制限な料理を満喫し、3人共、お腹一杯となりました。

右京区嵯峨の自宅に着いたら、車外温度は0度でした。
午後10時過ぎ、自宅での食後60分血糖値は134mg/dlとまあまあでした。

食前血糖値は測定していなかったのですが、
おそらく、夕食の糖質量は約10g程度だったと思われます。
私の場合、1gの糖質が約3mg血糖値を上昇させます。

江部康二
桑田佳祐 LIVE TOUR 2017 「がらくた」ライブ in 京セラドーム大阪
こんにちは。

2017年12月17日(日)
桑田佳祐 LIVE TOUR 2017 「がらくた」ライブ in 京セラドーム大阪
行ってきました。
サザンオールスターズ、桑田バンド、ライブには初めていきました。
もっとも、最後にライブに行ったのは、10年以上前に大阪ドーム(当時)で
イーグルスのステージでしたので、元来の出不精です。  ( ̄_ ̄|||)

サザンオールスターズは、ファンです。
自分のライブでは、「いとしのエリー」「白い恋人たち」
とか、レパートリーに入っています。

桑田さん、最初からエンジン全開で、
パワフルに歌い続けました。
アルバム「がらくた」収載の曲は、全てノリノリで演奏です。
「ガラクタ」は持っていたので、最初から知った曲ばかりで
楽しめました。

4万人収容で満員ですから、ステージの桑田さんは、豆粒くらいです。
大きなスクリーンが三カ所あって、そこに映像と歌詞が映し出されます。
スクリーンがあって良かったです。
スクリーンがなかったら、豆粒を見ながら何が何やらわからんところでした。

あらためて歌詞に注目すると、9割方、下ネタの歌詞で、
さすが桑田さんと思いました。 (^^)

根っからのサービス精神とエンターテイナーぶりは、
ほんまに見事しか言いようがありません。
桑田さん、ありがとう。 m(_ _)mVV 

最初から最後まで、アンコールも30~40分あって
合計2時間40分です。
一貫して立ちっぱなしです。(桑田語では勃ちっぱなし?)
桑田さんが立ちっぱなしなので4万人の観客も立ちっぱなしです。
私も、ええ年こいて、2時間40分、たて乗りで立ちっぱなしで頑張っていたら
ライブだけで約12000歩もありとてもいい運動でした。

そうそう、アンコールの中で、 「白い恋人たち」 もありました。
これはとっても美しい歌詞で、下ネタゼロですね。
バラードは下ネタが少ないようです。

ともあれおおいに楽しんだ
桑田佳祐 LIVE TOUR 2017 「がらくた」ライブ
でした。

また、いこうと思います。

江部康二
米国の糖尿病栄養指導
【17/12/18 Lily
HbA1c 改善
江部先生
早速お返事を頂きまして、ありがとうございました。
アメリカでポーションコントロールという方法が栄養士の糖尿病栄養指導に用いられているのは、細かなカロリーや糖質計算が不要で、比較的誰にでも続けられる簡単な方法である、という事が大きいと思われます。
私が栄養士の指導を受けた時も、決められた割合通りの盛り付け方とその量の説明、そして糖質は適量摂取するように言われましたが、具体的な摂取量の目安などは言われませんでした。
Portion Controlで盛り付ける事により、バランスの取れた食事、また食事の量をコントロールする事が目的であると思われます。
米国糖尿病学会も現在のところ、“糖質摂取量は個人差があり”と具体的な糖質摂取量については明言していないのが現状の様です。
いろいろなサイトによると、一回の食事の糖質量を30~60gに抑えましょう、というのが一般的なようです。
私が受けた栄養指導は次のようなものでした。


9インチ(22.86㎝)のディナープレートを使いましょう。
• 1/2に、でんぷん質でない野菜を盛り付けましょう。
ディナープレートの半分は、ブロッコリ、キャベツ、にんじん、カリフラワー、いんげん、サラダ、ズッキーニ等のでんぷん質のない野菜を盛り付けましょう。
• 1/4に、穀物/でんぷん質の食べ物を盛り付けましょう。
ディナープレートの1/4は、ブラウンライス、グリーンピース、さつまいも、全粒粉のパンなど、でんぷん質の食べ物を盛り付けましょう。
豆類は、たんぱく質、食物繊維が豊富に含まれています。
• 1/4に、低脂肪なたんぱく質を盛り付けましょう。
ディナープレートの1/4は、魚、とり肉、卵、低脂肪の豚肉、牛肉、豆腐などの大豆製品を盛り付けましょう。

 フルーツや、低脂肪の乳製品も摂りましょう。
 オリーブオイル、ナッツ、種類、アボカド等を料理に使いましょう。
備考:糖尿病患者にはこれ、という確立された方法はありません。
資格を持つ栄養士と相談し、あなたに合った食事方法を見つけましょう。


といったものでした。
前回のコメントに記載しました通り、私は江部先生のブログに出会い効率的に
HbA1cを改善することができ、本当に良かったと思っております。
また、血糖値のコントロールに悩む人々の為に、
糖質制限が広く浸透していくことを願っております。】


こんにちは。
Lily さんから、米国の糖尿病栄養指導に関して、
具体的な内容のコメントを頂きました。
とても参考になります。ありがとうございます。
糖質制限食でHbA1cの改善、良かったです。

「アメリカでポーションコントロールという方法が栄養士の糖尿病栄養指導に用いられているのは、細かなカロリーや糖質計算が不要で、比較的誰にでも続けられる簡単な方法である、という事が大きいと思われます。」

そうですね。
アメリカの方はややこしいのは嫌いそうですね。

「いろいろなサイトによると、一回の食事の糖質量を30~60gに抑えましょう、
というのが一般的なようです。」


日本よりはかなり少ない糖質量ですね。
しかし、糖尿人が1回に40g以上の糖質を摂取すれば、
食後血糖値は200mg/dlを超える可能性が高く危険です。
やはり、糖尿人はスーパー糖質制限食以外は食後高血糖のリスクとなります。

「1/4に、穀物/でんぷん質の食べ物を盛り付けましょう。
ディナープレートの1/4は、ブラウンライス、グリーンピース、さつまいも、全粒粉のパンなど、でんぷん質の食べ物を盛り付けましょう。
豆類は、たんぱく質、食物繊維が豊富に含まれています。」


米国では皿の1/4がでんぷんですね。
日本の幕の内弁当は1/2が白いご飯です。
米国の方がでんぷん量はやや少ないし、玄米や全粒粉のパンを推奨ですので
糖質制限的には、日本より少しましです。

日本では、
1800kcal/日で糖質60%なら、1日の糖質量は1080kcalで270g、
1回の糖質量は90gです


ジョスリン糖尿病学は、世界で最も権威のある糖尿病学の教科書です。
2005年に発行された改訂版(英語)の日本語翻訳版が出たのが2007年です。
この本は、米国のJoslin糖尿病センターの医師を中心に執筆され、
糖尿病学のノウハウがいっぱいつまっています。(☆☆☆)

ジョスリン糖尿病学では、炭水化物摂取比率40%以下を推奨です。
40%なら、
1800kcal/日なら、糖質量は180g/日です。1回の糖質量が60gです。
1600kcal/日なら、糖質量は160g/日です。1回の糖質量が53gです。
40%以下ですからもっと少なくてもいいということですね。

1800kacal/日で蛋白質30%なら540kcal/日で135gです
1800kacal/日で脂質30%なら540kcal/日で60gです。

ジョスリン糖尿病センターの
糖質40% 蛋白質30% 脂質30%
というのは、「ゾーン ダイエット」に相当します。


☆☆☆
参考
ジョスリン糖尿病学第2版 
メディカル・サイエンス・インターナショナル 2007年

第36章、食事療法、693ページに
「Joslin糖尿病センターは最近太りすぎや肥満合併2型糖尿病患者の食事療法勧告を改定した。血糖コントロールと減量を達成するための食事療法を定めるためにさらに研究が求められるが、われわれは、負のカロリーバランスとする食事計画を個々の患者ごとに決定する際には以下の勧告を使用している。」
ということで、炭水化物、蛋白質、脂質摂取に関する記述があります。

炭水化物 
総カロリーの40%以下とし、野菜、果物、そのまま砕いた穀物のような低グリセミックインデックス食を主な摂取カロリーとするべきである。
細かく砕いた穀物、パスタ、パン、シリアル、いもといったでんぷん質の食品はできるだけ避けるべきである。

蛋白質
タンパク質 筋肉とエネルギー消費をまかなうために、
総摂取カロリーの30%はタンパク質とすべきである。
望ましいタンパク源は、赤みやひき肉より、
魚類、特に冷水魚で、鮭、マグロ、イワシ、
そのほか、鶏肉、七面鳥、他の食用鳥類、大豆である。
さらに、タンパク質は満腹感を増し、
低たんぱく食は食欲を増してしまうというデータがある。
たんぱく食は患者が望ましい低カロリー食を達成し維持するのを助ける。

脂質 
脂質は毎日の総カロリーのうち30%とし、
主に一価と多価不飽和脂肪酸(例えば、木の実、オリーブオイル、キャノーラ油)と
魚類から摂取すべきである。
ωー3脂肪酸を多く含有していればもっと良い。
牛肉、豚肉、羊肉のような飽和脂肪を多く含む肉、高脂質の製品は少量にすべきである。
同様に、トランス脂肪酸を多く含む食品は避けるべきである。



江部康二
「世界一受けたい授業 」という番組の内容。糖新生に対する誤解あり。
【17/12/16 マリマリ
タイトルなし
先生、
世界一受けたい授業 今年分かった新常識
ってゆう番組で
糖質制限食の事を取り上げていて
糖質制限食をやりすぎると逆に糖尿病になる。とやってました
その理由として、糖質を制限すると筋肉から無理やり糖質を作り出して、それが血液に流れる。
糖質制限をすると筋肉も減る。
と言ってました

ポカン、、、としてしまいました。
糖質制限食をすると糖尿病になるなんて、ありえませんよね?!
今まで見た糖質制限食批判の中で一番酷いと思いました
ゴールデンの時間帯に放送していたので
誤解される方がとっても増えたと思います。
なにか、米業界や砂糖業界からの陰謀?を感じてしまいました、、、
こんな間違った事民放テレビで放送してしまうのは日本くらいではないでしょうか?涙
なんか、情けないというか、ガッカリしてしまいました。】



こんにちは。
マリマリさんから
「世界一受けたい授業 今年分かった新常識」という番組の内容に
誤った糖質制限食批判があるとコメントいただきました。
私はこの番組を見ていませんが、検討してみました。

『糖質を制限すると筋肉から無理やり糖質を作り出して、それが血液に流れる。
糖質制限をすると筋肉も減る。』


これは「糖新生」についての誤解ですね。
糖新生は、普通に糖質を摂取している人でも、
睡眠時などの長時間の空腹時は、誰でも糖新生しています。
すなわち、全ての人類は、700万年間の進化の過程で、赤ちゃんも小児も大人も、
誰でも毎日普通に糖新生しているのです。
糖質制限食実践中の人は、糖新生が、さらに活発になるというだけのことです。

カロリー制限をすると筋肉が減る可能性がありますが、
糖質制限は「高タンパク食」になるので、
日常生活のなかで適度の運動量を保てば筋肉は減りません。

運動量は、
男性で「8000歩/日、その内速歩20分」、
女性で「7000歩/日、その内速歩15分」、が目安です。

そして、糖質制限食で将来の糖尿病発症が予防できます。


肝臓で、アミノ酸、乳酸、グリセロール(中性脂肪の分解物)などから
ブドウ糖を作ります。
これを「糖新生」と言い、人体は自力でブドウ糖を生産できるわけです。
従って、「必須アミノ酸」「必須脂肪酸」はありますが、
「必須糖質」はありません。

国際食事エネルギーコンサルテーショングループの報告では、
「炭水化物(この場合は糖質とほぼ同じ意味)の理論的な最小必要量はゼロである」(☆)と明記されています。

実際には、普通に三食糖質を摂取している人でも、
睡眠時や空腹時は、誰でも糖新生しています。

このように糖新生は「特殊な現象」ではなく、
ごく「日常的な生理的活動」の一つなのです。

糖質制限食実践中の人は、糖新生が、さらに活発になるというだけのことです。

糖質摂取開始後数時間くらいまでは心筋・骨格筋の主たるエネルギー源はブドウ糖です。
食事開始後から2時間くらいまでは、身体は食事由来のブドウ糖を利用します。
2時間経過すると肝臓のグリコーゲン分解で血糖値を保ちます。
糖質摂取開始後数時間くらい経過すると、
肝臓の糖新生で血糖値を保つようになりますが、
その頃には心筋・骨格筋など体細胞の主たるエネルギー源は
<脂肪酸-ケトン体>に切り替わっていきます。

従って糖質を普通に摂取している人においても、夜間睡眠時とか、日中でも空腹時は、
心筋・骨格筋などの主たるエネルギー源は、
実は<ブドウ糖-グリコーゲン>ではなく<脂肪酸-ケトン体>なのです。
ケトン体は脂肪酸の分解物で肝臓で作られます。

海外の論文によれば糖質制限食(ケトン食)実践により、
自転車競技、テコンドー、体操などの競技において、
最高強度の運動以外では、全てパフォーマンスが向上することが明らかにされています。

つまり最高強度の運動(100m競争など)だけは普通の食事のほうがいいですが、
それ以外の一般的なスポーツ(低度~中等度~強度)では、
スーパー糖質制限食が優位と考えられます。

ケトン体は、700万年間の進化の歴史において、
常に人類の日常的な主要なエネルギー源であることを強調したいと思います。
インスリン作用が保たれている時の生理的ケトン体上昇は、安全です。
糖質を普通に食べている人の、
血中総ケトン体の基準値は、「26~122μM/L 」くらいです。
つまり、糖質を食べている人でも、
日常的に24時間血中ケトン体は存在しているわけです。

さらに、近年、ケトン体が高値であると、心・腎・脳などに対して
「臓器保護作用」がある可能性が示唆されています。
ケトン体は悪者ではなく、とてもいい奴なのです。



江部康二

アメリカ在住。糖質制限でHbA1c改善。
【日付
17/12/16 Lily
HbA1c 改善
私、アメリカ在住、50歳の女性です。
このほどHbA1cを改善することができましたので、ご報告させて頂きます。

家系に高血圧の者が多いため、私も血圧が高めで、主治医の勧めもあり数年前から投薬している関係で、半年に一度は血液検査をしています。
ここ数年、血糖値がじわじわ上がってきているのは指摘されておりましたが、両親も80歳近くになるまで血糖値も全く問題なかったので、大して気にせず、大好きなお酒(ビールとワイン)も普通に飲み続けていたところ、今年9月10日の定期健診で、HbA1c 6.3%という結果となり、驚きました。
アメリカの主治医から、栄養士の栄養指導を受けるように言われ、早速予約を取り、話を聞きましたが、その内容は私が100%納得できるものではありませんでした。
アメリカの食事と言うのは、日本の食事のように小皿やお椀でなく、一枚のディナープレートにメイン、サラダ、付けあわせを盛るのが一般的で、その栄養指導も、Portion Control Plate(ポーション コントロール プレート)という、ディナープレートの半分に野菜、残りに、たんぱく質、炭水化物を4分の1づつ盛り付ける、というものでした。

炭水化物には、全粒粉を使用した製品や、ジャガイモなどが推奨され、全体的な量も少なく、等言われました。
その場は、聞いて帰ってきましたが、どうしてもすっきりせず、ネットで調べていたところ、江部先生のブログに行き着きました。

拝読し、勉強させて頂き、自分なりに、ここアメリカで実践できる糖質制限の方法が描けて来ました。
私は、江部先生を信じてとにかく3ヶ月間、スーパー糖質制限を実践しようと決めました。

一時帰国の際に、おからパウダーや、ふすまパンのミックス粉等を購入、会社にはお弁当を持参し、ビールやワインも、蒸留酒に変えました。

途中、全く下がってなかったらどうしよう、と不安になることもありましたが、信じて貫きました。

そして、3ヶ月後の12月12日、再度血液検査を受けたところ、翌日朝に主治医からHbA1cが5.3%に下がっている、と興奮気味に電話がありました。とても褒められました。
ただ、あの栄養士が言った通りの方法で下がったのではないことは説明しました。

3ヶ月で正常域まで持ってこれたのは、本当に江部先生のブログのお陰です。
本当にありがとうございました。
そして、これからも糖質制限を続けていくつもりです。

今回の検査で、唯一引っかかったのが、空腹時血糖の113mg/dlです。
今後、スーパー糖質制限を続けていくことにより、空腹時血糖も改善されていくでしょうか。

あと、3ヶ月でHbA1cが6.3%→5.3%と改善されたにもかかわらず、体重が1キロも減ってなかったのには、愕然としました。笑 】



こんにちは。
アメリカ在住のLily さん(50歳女性)から
糖質制限食でHbA1c改善というとても嬉しいコメントを頂きました。

1)
Lily さんも私も大好きなお酒ですが、
一番危険なのはビールです。
ビールはアルコール濃度は約5%ていどで、
糖質は、100mlあたり3~4gていど、です。
しかし、ビールは500ml(糖質15~20g)や
1000ml(糖質30~40g)は簡単に飲めますので
結果として結構大量の糖質を摂取し、血糖値が上昇することとなります。
ワインは辛口なら、常用量は許容範囲です。
蒸留酒は勿論、糖質制限OK食材です。

2)
2017年9月10日の定期健診で、HbA1c 6.3%

3)米国栄養士の栄養指導
「アメリカの主治医から、栄養士の栄養指導を受けるように言われ、
早速予約を取り、話を聞きましたが、
その内容は私が100%納得できるものではありませんでした。
アメリカの食事と言うのは、日本の食事のように小皿やお椀でなく、
一枚のディナープレートにメイン、サラダ、付けあわせを盛るのが一般的で、
その栄養指導も、Portion Control Plate(ポーション コントロール プレート)という、
ディナープレートの半分に野菜、残りに、
たんぱく質、炭水化物を4分の1づつ盛り付ける、というものでした。
炭水化物には、全粒粉を使用した製品や、ジャガイモなどが推奨され、
全体的な量も少なく、等言われました。」


日本とは違い、欧米では炭水化物は必ず未精製穀物が指導されます。
ディナープレートの半分が野菜で、
たんぱく質が1/4、炭水化物が1/4。
そうすると日本の栄養指導のように、
炭水化物摂取比率60%という大量ではないですね。
Lily さん、アメリカの栄養指導で、炭水化物摂取比率は何%とか言われましたか?
あるいは、炭水化物の一日摂取量は何gとか言われましたか?

4)
「江部先生のブログに行き着きました。
拝読し、勉強させて頂き、自分なりに、
ここアメリカで実践できる糖質制限の方法が描けて来ました。
私は、江部先生を信じてとにかく3ヶ月間、スーパー糖質制限を実践しようと決めました。
一時帰国の際に、おからパウダーや、ふすまパンのミックス粉等を購入、会社にはお弁当を持参し、ビールやワインも、蒸留酒に変えました。」


Lily さんが、自分でネットで検索して、
私のブログの辿り着いたのはとても良かったです。
そして、自分で考えて、糖質制限食を選択し、実践されたのも素晴らしいです。
糖尿病の食事療法は自己管理しかありませんので
医師や栄養士任せにせずに、自分で調べ糖質制限食を選択されたのは大正解です。

5)
「そして、3ヶ月後の12月12日、再度血液検査を受けたところ、翌日朝に主治医からHbA1cが5.3%に下がっている、と興奮気味に電話がありました。とても褒められました。
ただ、あの栄養士が言った通りの方法で下がったのではないことは説明しました。」


HbA1cが 6.3% → 5.3% 糖質制限食実践で見事な改善です。
主治医も喜んで頂けたのなら良かったです。
糖質制限食のことを説明されたとき、米国主治医の反応は如何でしたか?

6)
「今回の検査で、唯一引っかかったのが、空腹時血糖の113mg/dlです。
今後、スーパー糖質制限を続けていくことにより、
空腹時血糖も改善されていくでしょうか。」

糖質制限を継続すれば、早朝空腹時血糖値も改善していくと思います。

7)
「あと、3ヶ月でHbA1cが6.3%→5.3%と改善されたにもかかわらず、
体重が1キロも減ってなかったのには、愕然としました。笑」

糖質制限食実践で、肥満の人は減量できて
痩せすぎの人は体重が増えて、その人の適正体重になります。
BMIが20以上25未満で、体調が良いなら、
それがその人の適正体重です。
一人一人適正体重のBMIは違っても良いということです。
Lily さんが、既に適正体重なら、もう体重減少はないと思います。

これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食をお続けいただけば幸いです。

江部康二


なお、米国では血糖自己測定器が、器機もセンサーも日本の1/3くらいで安価です。
Lily さんも是非、活用されることをお奨めします。
空腹時血糖値が正常高値。
【17/12/14 不安です
タイトルなし
江部先生

先日12月2日にコメントさせていただいたものです。(30歳女性、身長は169センチで55キロ.空腹時の血糖値が99、HbA1cが5.4でした。親族に糖尿病はいません。)
先生の言葉に背中を押され75gOGTTを受けてきました。結果が下記の通りです。
負荷前103
30分179
一時間176
一時間半138
二時間105
インスリン値は教えて頂けませんでした

私は30分値と一時間値が高いので境界型糖尿病だと思うのですが、主治医は二時間値のみを注視すれば良い、心配しすぎずに一年に一回の経過観察で良いとのことでした。今後の妊娠の事を考えると今から糖質制限や運動をして治療を始めるべきだと思うのですが、先生はどのように思われますか?この数値で治療をしてくださる病院はあるのでしょうか?検査を受けた病院の他の専門医に電話をかけたのですが、検査を受けた病院以外では受診できないと言った回答や数ヶ月待ち、妊娠糖尿病とそもそもの高血糖は関係がないとの事で、戸惑っています。
いつもご厚意に甘えてしまい申し訳ございませんがよろしくお願いします。】


こんばんは。
「不安です」 さんから、75gOGTTの結果について
コメント・質問を頂きました。

いわゆるメタボ健診では
特定保健指導の判定は、
空腹時血糖 100mg/dl以上
HbA1c(NGSP) 5.6%以上

とされています。

日本糖尿病学会では、2008年6月に、空腹時血糖値の正常範囲のうち、
100mg/dl以上109mg/dl以下を「正常高値」とすることを公表しました。

日本人を対象とした研究データから、
空腹時血糖が従来の正常範囲である「110mg/dl未満」でも、
100mg/dl以上の群では、100mg/dl未満の群に比べ、
糖尿病への移行率が約2倍高かったという結果が得られたためと考えられます。

HbA1cと空腹時血糖は良く相関しており、
HbA1c 5.6% に対応する空腹時血糖は100mg/dLでした。

負荷前103mg/dl
30分179
一時間176
一時間半138
二時間105mg/dl


このデータ自体は正常型です。
1gの糖質がピーク1.0mg血糖値を上昇させていますが、
糖尿病型のように3mg上昇ではないです。
しかし、30歳という比較的若い年齢で、
空腹時血糖値が103mg/dlと正常高値です。

一時間値が176mg/dlなので180mg近いです。
一時間値が180mg/dlを超えると将来糖尿病になりやすいとされています。

これらのことを考慮すると
将来糖尿病になりやすいタイプと言えます。

仰る通り、糖質制限食を開始するのが良いと思います。
病院に行く必要はありません。
自己管理で充分です。

可能なら、血糖自己測定器を購入して
時々、空腹時血糖値や食後1時間血糖値を測定しましょう。
自己管理におおいに役立ちます。
血糖自己測定器は、高度管理医療機器の販売免許を取得している薬局なら購入できます。

一回の食事の糖質量を40gくらいにする「緩い糖質制限食」
で必要充分と思います。
運動もいいですね。
それで、将来の糖尿病も妊娠糖尿病も予防できると思います。


江部康二
「食育健康サミット」への反論。
おはようございます。

しげぞう さん、ぐうたら糖質制限 さんから
日本医師会と米穀安定供給確保支援機構主催の「食育健康サミット」に関して
コメントを頂きました。
ありがとうございます。

東京新聞
日本医師会と米穀安定供給確保支援機構主催の「食育健康サミット」
人気呼ぶ低炭水化物ダイエット 栄養偏り“隠れ肥満”も
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/201712/CK2017121202000182.html

【ご飯やパン、麺類などを控える「低炭水化物(ローカーボ)ダイエット」。体重を減らす効果があるとして若い世代を中心に人気だが、医療関係者の間では「健康を損なう危険性がある」との声が強まっている。日本医師会と米穀安定供給確保支援機構主催の「食育健康サミット」が十一月、東京都で開かれ、医師らが炭水化物を控えることの危険性を強調した。】



森谷敏夫・京都大名誉教授の言、
「炭水化物を取らないことで短期的に体重が落ちても、体内の脂肪分は変わらず、水分が減っているだけの場合が多い。・・・」
確かに糖質制限食で初期の2-3日は水分が減りますが
その後は脂肪が燃焼して減ります。
糖質制限食で10kgや20kgの減量はざらですが、
これが全部水分なら、脱水でその人は命がないと思います。
森谷氏の発言は無根拠な暴論としかいいようがありません。

ちなみに、私の体重の変化と内臓脂肪の変化です。
見事に内臓脂肪が減少しています。
2002年6月
身長167cm 体重67kg
へそ周りCT
内臓脂肪肥満(+)
内臓脂肪CT:126cm2 (100cm2 未満が正常)

スーパー糖質制限実践半年後の2002年12月
身長167cm 体重57kg
へそ周りCT
内臓脂肪CT:71cm2



福岡秀興・早稲田大研究院教授は
糖質制限食批判というより痩せすぎに注意しようということです。

東京都健康長寿医療センターの荒木厚・内科総括部長は
緑黄色野菜をしっかり摂取して認知症予防しようということで
玄米なども含め、食の多様性を推奨です。

寺本民生・帝京大臨床研究センター長は
伝統的な日本食の推奨です。

森谷氏の発言は非科学も極まれりで、論外ですが、
他の3氏も、全くエビデンスレベルの話は皆無です。

この種の非科学的で無根拠な糖質制限食批判に対しては、

米国糖尿病学会が
「成人糖尿病患者の食事療法に関する声明
(Nutrition Therapy Recommendations for the Management of Adults With Diabetes)2013」
において、地中海食やベジタリアン食などど共に正式に糖質制限食を容認したことで
既に解決済みです。
5年ぶりの改定で、2013年10月のことです。

即ち、一医師の個人的な見解に過ぎない批判に対して
米国糖尿病学会がエビデンスに基づき正式に容認しているという事実は、
信頼度において明白な差があります。

さらに追加のエビデンスとしては例えば
JPHC研究で白米摂取が多いほど、糖尿病発症が多いとう研究があります。

国立がん研究センター「多目的コホート研究(JPHC研究)」において

『米飯をたくさん摂取すると糖尿病発症が多くなる』

という結果が、2010年にすでに報告されています。

米飯摂取と糖尿病との関連について、国立がん研究センター、がん予防・検診研究センター研究部による「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果で、

がん予防・検診研究センター研究部のサイト
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/2418.html

で正式に、発表されています。


AJCNという一流雑誌に論文として掲載されました。
(American Journal of Clinical Nutrition 2010年12巻1468-77)


お茶碗1杯が約140gとして、1日に420g以上の米飯を食べる女性は、有意に糖尿病発症が多いです。

さらに1日に560g以上の米飯を摂取する女性は、もっと糖尿病発症が多いです。

この差は、男性の全体データでは、はっきりしません。

しかし、1日1時間未満の筋肉労働の男性では、米飯摂取が多いと糖尿病発症が有意に増加していました。

一方、1日1時間以上筋肉労働をする男性では、米飯摂取量増加による糖尿病発症の増加はありませんでした。

また、1日1時間未満の筋肉労働の女性では、米飯摂取が多いと糖尿病発症が増加傾向でした。

一方、1日1時間以上筋肉労働をする女性では、米飯摂取量増加による糖尿病発症の増加はありませんでした。

男女とも1日1時間以上の筋肉労働をすれば、ご飯をしっかり食べても糖尿病発症のリスクにならないようです。

一方、1日1時間未満の筋肉労働の人は、男女ともにご飯を多く食べると糖尿病発症のリスクになるということですね。

ご飯好きの人は、しっかり勉強しておきたい情報でした。

なお、本研究の記載によれば
『炭水化物の高摂取は糖尿病のリスクを高めることが諸外国の研究でも報告』
されていますので、
『日本人も含めて、人類には過剰の糖質摂取は適さない。』
というエビデンスがあるということですね。
短時間での多量飲酒(ビンジ飲酒)は怪我の元。
こんにちは。

12月も中頃となり、忘年会シーズン酣(たけなわ)です。
実は、たけなわという言葉はしっていたけれど、酣という漢字は
恥ずかしながら、知りませんでした。(∵)?

忘年会たけなわですが、アルコールの量には、当然ながら注意が必要です。
今年の6月、筑波大学のサイトに興味深い記事が載りました。


筑波大学
http://www.tsukuba.ac.jp/attention-research/p201706301400.html


【アルコール過剰摂取は怪我の元 ~大学生の飲酒教育、もう1つの必要性~
2017/06/30
筑波大学 医学医療系 吉本尚講師らの研究グループは、3大学の学生を対象とした調査により、短時間での多量飲酒(ビンジ飲酒)を年1回以上経験している学生は、そうではない学生と比べて過去1年間のアルコール関連外傷の経験が25.6倍となることを多施設横断研究によって明らかにしました。これは、アメリカやノルウェー、スペインの先行研究で報告されている、月1回以上のビンジ飲酒などの短時間での多量飲酒を行っている学生のアルコール関連外傷は3.9-8.9倍増加という数値と比べると、先行研究よりも少ない頻度(年1回以上)にもかかわらずきわめて高い値です。

ビンジ飲酒の知識は日本ではまだまだ普及しておらず、今後、普及・啓発を行っていく必要があります。大学ではアルコールの摂取に関する指導が新入生オリエンテーションなどで行われていますが、未成年飲酒や急性アルコール中毒の教育のみでなく、ビンジ飲酒の教育も行っていく必要があると考えられました。

図「アルコール健康障害対策基本法推進ネットワーク」が作成した説明図。ビンジ飲酒を行っている大学生はほとんどの場合依存症ではありませんが、本研究で明らかとなった外傷のように、健康を害する可能性があるハイリスクな飲み方(図の黄色部分)に当たります。リスクの低い飲酒(図の青色部分)になるよう、適切な介入をすることが必要となります。】


節度ある適度な飲酒は、約20g/日のアルコール量ということです。
http://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/170630yoshimoto-2.pdf
このサイトで、pdfファイルの詳しい資料の閲覧が可能です。

世界がん研究基金2007年の勧告では、
アルコールの推奨量は、男性は1日2杯、女性は1日1杯までとしています。
1杯はアルコール10~15グラムに相当します。
米国糖尿病学会は、アルコール24g(30ml)/日を
食事と共に摂る程度なら適量としていますが、

ビール(5%)600ml、
ワイン(15%)200ml、
ウイスキー(43%)70ml
焼酎(25%)120ml
が、それぞれアルコール30mlに相当します。

研究成果のポイントが以下です。
【1. 大学生のアルコール過剰摂取は、急性中毒には至らなくても、
外傷を負う危険が高いことがわかりました。
2. 短時間での多量飲酒(ビンジ飲酒)を年 1 回以上経験した学生は、
アルコール関連外傷が25.6 倍増加することがわかりました。
3. 大学生のアルコール対策については、未成年飲酒や急性アルコール中毒の教育のみでなく、
ビンジ飲酒の教育も行っていく必要があると考えられました。】

浅学にして、ビンジ飲酒という言葉も知りませんでしたし、
知識もありませんでしたが、とても勉強になりました。
筑波大学さん、ありがとうございます。m(_ _)m

アメリカやノルウェー、スペインの先行研究で報告されている、
月1回以上のビンジ飲酒などの短時間での多量飲酒を行っている学生の
アルコール関連外傷は3.9-8.9倍増加とのことです。

これに比べると年1回以上という少ない頻度にも関わらず
アルコール関連外傷が25.6倍増加ですから、
日本人大学生は欧米大学生に比べて、飲酒に対して耐性がかなり弱いと考えられます。

アルコールを飲むと、肝臓でアルコール脱水素酵素によって
アセトアルデヒドに分解します。
アセトアルデヒドは有害物質なので、
アルデヒド脱水素酵素によって無害な酢酸に分解します。

日本人やアジア人は、遺伝的にアルデヒド脱水素酵素の働きが弱いタイプが
半分くらいいるので、
やはりアルコールに対する耐性が弱い人が半分くらいいることとなります。

白人や黒人は、ほぼ全員がアルデヒド脱水素酵素の働きが強いタイプなので、
アルコールに対する耐性も強いと考えられます。

単純に日本人の半分はアルコールに弱いタイプであることをしっかり認識して
その上でお酒を飲むようにしないと危険ということですね。

この研究対象は、大学生ですが、
当然、社会人でも「ビンジ飲酒」が危険であることは、想像に難くありません。

大学生を含めた10-20代の若年者におけるアルコール過剰摂取を原因とする死亡は
世界で年間32万人に達しており、その死亡原因の多くを外傷が占めています。

ブログ読者の皆さん、
忘年会シーズンたけなわですが、飲酒量には、ご用心、ご用心。  (→ο←) 


<ビンジ飲酒>
本研究では、ビンジ飲酒は男性 2 時間で純アルコール 50g 以上、
女性 2 時間で純アルコール 40g 以上摂取
した場合をいいます。

純アルコール 20g の目安は、
ビール(5%)500ml、
日本酒(15%)1 合 180ml、
ウイスキー(43%)ダブル 1 杯 60ml、
ワイン(12%)小グラス 2 杯 200ml、
チューハイ(7%)350ml 缶、
焼酎(25%)小コップ半分100ml です。



江部康二

NHKカルチャー横浜ランドマーク教室。糖質制限食のすすめ。ご報告。
こんばんは。

NHKカルチャー
横浜ランドマーク教室
横浜市西区みなとみらい2-2-1
ランドマークプラザ5F
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1133128.html
講座 美味しく楽しく健康に!糖質制限食のすすめ
2017/12/10(日)13:30~15:00


のご報告です。
満員御礼で、約50名のご参加で、無事終了でした。
質疑応答もみっちりあって、充実した内容でした。
ブログ読者の皆さん、いつもご参加ありがとうございます。 m(_ _)m

参加者の年齢もバラエティーに富んでいて、
老若男女、全ておられました。

糖質制限食を始めて間もない方、
すでにベテランの域に達して、HbA1cが劇的改善の方、
冠動脈にステントが2本、入っている方、
コレステロール値で悩んでいる方、
お医者さんなどなど、
いろんな参加者がおられ、とても有意義な講演会でした。

行きは、新横浜駅からタクシーで行ったのですが、
東出口からでたら、タクシー乗り場が見つからず、
歩道橋をはるばる渡って、道路までおりて、流しのタクシーを拾ったので
結構、手間暇がかかり、タクシー料金も結構なものでした。 (*_*)
こんなことなら、秘書殿の言うように、最初から電車が良かったです。

ランドマークタワーにタクシーが着いたのですが、
ランドマークプラザがどかか、わからなくて
守衛さんに聞いて、なんとかたどり着きました。
ランドマークプラザに着いてからも、案内板を一生懸命みて
NHKカルチャー横浜ランドマーク教室になんとか到着でした。

京都にはランドマークプラザとかランドマークタワーとか巨大な建造物はないので
完全にお上りさん状態で、おおいに戸惑いました。( ̄_ ̄|||)

帰りは、NHKカルチャーの和知さんに、
桜木町駅まで送って頂いて、京浜東北線で、新横浜駅まで電車で直通でOKでした。
和知さん、ありがとうございました。 m(_ _)m


江部康二
睡眠時間は長すぎても危険。
こんばんは。
今回は、睡眠時間は長すぎても危険というお話しです。

https://medical-tribune.co.jp/news/2017/1017511191/
メディカルトリビューン 2017/10/17に
『睡眠時間は長すぎても危険』という記事が掲載されました。
結局、成人の理想的な睡眠時間として、6~9時間程度が1つの目安だそうです。

以下は、メディカルトリビューンの記事の要約です。

延べ137研究・513万4,036人のデータを、
京都大学大学院社会健康医学系専攻の渡辺範雄氏らが実施した前向きコホート研究の
システマチックレビューおよびメタ解析の結果です。

渡辺氏は、長時間睡眠と死亡、糖尿病、心血管疾患(CVD)、脳卒中、冠動脈疾患(CHD)や肥満の
リスク増大との有意な関連が示されたとして、
世界睡眠会議(World Sleep 2017、10月7~11日、プラハ)で発表を行いました。

 渡辺氏らは以前、標準時間睡眠に比べ短時間睡眠では
死亡や糖尿病、CVD、CHD、肥満などの発症リスクが
有意に増大することを報告しています(Sleep Med 2017; 32: 246-256)。
 一方、長時間睡眠と死亡、CVD、脳卒中や糖尿病との関連については、
これまで同じ方法論を用いて各健康アウトカムを検討した系統的レビューはなかったそうで、
今回の研究が初めてとのことです。

死亡、糖尿病、CVD、脳卒中、CHDや肥満リスクが増大
 メタ解析の結果、標準時間睡眠に比べて長時間睡眠では
死亡(RR 1.39、95%CI 1.31~1.47、P<0.001)、
糖尿病 (同1.26、1.11~1.43、P<0.001)、
CVD(心血管疾患)(同1.25、1.14~1.37、P<0.001)、
脳卒中(同1.46、1.26~1.69、P<0.005)、
CHD(環状動脈性疾患)(同1.24、1.13~1.37、P=0.003)、
肥満 (同1.08、1.02~1.15、P=0.010)などの
発症リスクの増大と有意な関連が認められました。

CHDと脳卒中を合わせたものが、CVDです。

【渡辺範雄氏のコメント】の要約
 「われわれは、短時間睡眠と長時間睡眠が同一の健康アウトカムに及ぼす影響について解析を行った。短時間睡眠と長時間睡眠の両者で共通して有意な関連が認められたアウトカムは、死亡、糖尿病、CVD、CHD、肥満であり、睡眠時間とこれらのアウトカムとの間にU字型の関連が確認された。・・・
・・・ 睡眠時間は生活習慣の重要な因子であり、精神科領域の医療者に限らず、多くの身体科領域においても、日常診療で患者の睡眠時間について問診することが重要と思われる。
 今回の解析結果から、睡眠時間が9時間を超えると健康アウトカムの有意な悪化傾向が見られた。さまざまなガイドラインなどで推奨される睡眠時間を参照すると、成人の理想的な睡眠時間として、6~9時間程度が1つの目安になるのではないか。睡眠時間の修正が健康アウトカムにどのように影響するかを検討した長期介入試験はいまだ報告されておらず、今後の研究課題の1つと捉えている。」



江部康二
<糖質制限食に関するお知らせ・お願い・ご注意など>2017年12月
【本ブログのコメント・質問・記事に関するお願い】

ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。

糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、
医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。

一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、
ボランティアで回答させていただいています。

診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。

私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。

また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。

従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、
自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m

そして読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、
ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。

またネットで簡単に検索可能なことは、ご自分でお調べください。

質問が増えてきましたので、
糖質制限食と関わりがないと判断した質問にはお答えできない場合もありますので、ご了承ください。m(_ _)m

普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、
何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)

掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文記事にて、
できるだけ順番にお答えしたいと思います。

質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。

一方、質問がかなり増えてきていますので、なかなか即、お答えすることが困難となってきています。

糖質制限食に関わりのある全ての質問に、本文かコメントでお答えするようできるだけ努力はしていますが、
できないときはご容赦願います。m(_ _)m

それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、
一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。


【糖質制限食を実践される時のご注意】

糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。

このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、
減薬しないと低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。


一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、
自力で糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。

内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。

血糖値が正常範囲である程度下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、
ブドウ糖を作るからです。

これを糖新生といいます。

診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症は、
糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。

糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。

進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。

長鎖脂肪酸代謝異常症では、肉や魚などに含まれる長鎖脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。

腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、
たんぱく質は過剰な摂取をしないという表現となっていて、制限という記載はなしです。

従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。

また、米国糖尿病学会(ADA)は

Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版

において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。

根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。

今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、
個別に対応することとなります。


なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、
まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。

また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。

糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。


【糖質制限食とは】

米国糖尿病協会(ADA)の患者教育用のテキストブックLife With Diabetes(2004年版)には、以下の記載があります。

「摂取後直接血糖に影響を与えるのは糖質のみである。
糖質は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。
炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」


これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。 

1997年版のLife With Diabetes(ADA刊行)では、

「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」

という記載がありましたが、2004年版以降は変更されています。

このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが直接、血糖値を上昇させます。

従って、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。

脂質を摂取しても、インスリンの追加分泌はありません。

タンパク質はごく少量のインスリンを追加分泌させます。

現在糖尿病において、食後の急激な高血糖(グルコーススパイク)が大きな問題として注目されています。

食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。

また一日における、食前・食後・空腹時など血糖値の変動幅(平均血糖変動幅)が大きいほど、
酸化ストレスが増強し動脈硬化のリスクとなることがわかってきました。

そして、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。

1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。

炊いた白ご飯茶碗1杯150g(252kcal)には、55.3gの糖質が含まれており、血糖値を166mg上昇させます。

一方、和牛サーロインステーキ(脂身つき)を200g(約1000キロカロリー)食べても、
糖質含有量は1gもないので、食後血糖は3mg未満の上昇しかないのです。 

なお、1gの糖質が体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。

糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースに、
できるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。

簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。

抜く必要がある主食とは 、米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。

3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら、
薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。

一方、上述の白ご飯とステーキの例でも明らかなように、
カロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。

従って、現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、
一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても、食後高血糖が必ず生じるのです。

糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。


なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。

日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2014-2015」の

男性1400~2000kcal
女性1200~1800kcal

ほど厳しいカロリー制限は必要ありませんが、

「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

推定エネルギー必要量(一日あたり)
              男性                  女性
15-17才        2500 2850 3150           2050 2300 2550kcal
18-29才        2300 2650  3050          1650  1950   2200
30-49才        2300 2650  3050            1750  2000  2300
50-69才        2100 2450  2800           1650  1900 2200 
70才        1850 2200  2500            1500  1750 2000

身体活動レベル    低い 普通 高い         低い  普通  高い

くらいが目安です。


そして2013年に糖尿病食事療法に関して画期的な変化がありました。

米国糖尿病学会が、
2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、
全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記したのです。

これはそのまま、1969年の食品交換表第2版以降一貫して、糖尿病治療食として、
唯一無二の「カロリー制限・高糖質食」を推奨し続けている日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。

さらに、米国糖尿病学会は『栄養療法に関する声明2013』において
地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
「糖質制限食」も正式に受容しました。
このことは糖質制限食を推進する私達にとって、大変大きな追い風となりました。

なお、門脇孝日本糖尿病学会理事長によれば
東大病院では、2015年4月から、糖質40%の糖質制限食を供給しているそうです。
また門脇孝東大糖尿病・代謝内科教授ご自身も、緩やかな糖質制限食を実践されているとのことです。
2016/7/1(金)
東洋経済オンライン 
http://toyokeizai.net/articles/-/125237



<江部康二著 参考図書>


理論
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ」2005年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」2008年
「我ら糖尿人、元気なのには理由がある。」2009年 宮本輝先生との対談本
「やせる食べ方」2010年
「うちの母は糖尿人」2010年 監修:江部康二 著:伊藤きのと
(東洋経済新報社)
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年(ナツメ社)
腹いっぱい食べて楽々痩せる『満腹ダイエット』 (ソフトバンク新書)2011年
「主食をやめると健康になる」(ダイヤモンド社)2011年
「血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド」 (別冊宝島)2012年
「食品別糖質量ハンドブック」2012年(洋泉社)、
「糖質オフ!健康法」(PHP文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」(文春文庫)2012年
「女性のための糖質制限ダイエットハンドブック」2012年(洋泉社)
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)
「医療の巨大転換を加速する」糖質制限食と湿潤療法のインパクト
 2013年(東洋経済新報社) 夏井睦先生との対談本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版」2014年(東洋経済新報社)
「炭水化物の食べ過ぎで早死にしてはいけません」2014年(東洋経済新報社)
一生太らない「やせる! 食べ方」2014年 (PHP文庫)
江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?2015年(洋泉社)
「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)
「糖質制限の教科書」2015年(洋泉社)監修
「糖質オフ!健康法」2016年3月(PHP研究所 )
「人類最強の糖質制限論」2016年4月(SB新書)
「ハンディ版糖質制限の教科書」2016年4月(洋泉社)
「増補新版食品別糖質量ハンドブック」2016年6月(洋泉社)
「Dr.江部の健康食の新常識100 」(TJMOOK)2016年11月(宝島社)
マンガでわかる「糖質オフ! 」健康法2016年12月、(PHP研究所 )
外食でやせる! 「糖質オフ」で食べても飲んでも太らない体を手に入れる、2017年(毎日新聞出版)
「江部康二の糖質制限革命」2017年(東洋経済新報社)
など多数。

レシピ
「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」2006年(東洋経済新報社)
「糖質オフ」ごちそうごはん2009年(アスペクト)
dancyuプレジデントムック 「満腹ダイエット 」 2009年(プレジデント社)
「血糖値を上げない!健康おつまみ109」2010年(東洋経済新報社)
「やせる食べ方レシピ集」 2010年(東洋経済新報社)
「糖質オフダイエット 」2011年(レタスクラブ、角川マーケティング)
「誰もがストレスなくやせられる!糖質制限ダイエット」2011年(講談社)
「主食を抜けば糖尿病はよくなる」レシピ集2011年(東洋経済新報社)
高雄病院の「糖質制限」給食2012年(講談社)
糖尿病がどんどんよくなる「糖質制限食」おすすめレシピ集2012年(ナツメ社)
糖質制限の「主食もどき」レシピ2013年(東洋経済新報社)
高雄病院Dr江部が食べている「糖質制限」ダイエット2013年(講談社)
糖質オフのダイエット弁当2013年(家の光協会)
高雄病院「糖質制限給食」朝 昼 夕 14日間完全プログラム
糖尿病・肥満改善が自宅でできる! 2013年(講談社)
2週間チャレンジ! 糖質制限の太らない生活 2014年(洋泉社mook)
電子レンジで糖質オフの作りおき 2016年10月(宝島社)
「やせぐせがつく糖質オフの作りおき 」2017年3月(宝島社)
「高雄病院の糖質制限作りおき 」2017年5月(洋泉社)
作りおきおかずで簡単! 朝・昼・晩 糖質オフのダイエット献立(家の光協会)2017年10月
1型糖尿病の管理栄養士Cocoroさんのブログ。
こんばんは。

1型糖尿病の管理栄養士Cocoroさんのブログ https://ameblo.jp/rd-cocoro88/
が移転しました。
Cocoroさんは若い女性です。

私のブログのリンクは、すでに新しいものに変更しました。
ご本人が1型糖尿病なので
糖尿人にとって、とても役に立つ情報がいっぱいありますので
ブログ読者の皆さん、是非、覗いて見てくださいね。
そうそう、糖質制限料理も得意みたいですよ。 (^^)

1型ですので、インスリンは使用していますが
HbA1cは常にコントロール良好を保っています。

江部診療所や高雄病院の症例をまとめて、学会発表もしています。
私が学会発表とかしないタイプなので、大分助けて貰ってます。
Cocoroさん、ありがとうございます。  m(_ _)m

2017/12/3(日)は、北九州市で講演をしたそうです。
北九州ヤングDMの会(1型糖尿病の患者さん、家族、医療関係者の会)主催で
100人もの参加者があり大盛況だったそうです。

1型の体験談をメインにお話ということで
発症~ハネムーン期のことや
海外旅行、自身の妊娠のことなどを話して
学会発表の内容やカーボカウントのことなど
糖質制限だけではなく、1型糖尿病についての内容を話したそうです。

Cocoroさんのブログ、
1型糖尿人、2型糖尿人、糖尿人のご家族、メタボや生活習慣病の方々などなど、
いろいろ参考になると思いますので、
読者の皆さん、応援よろしくお願い申し上げます。m(_ _)mV


☆☆☆
管理栄養士Cocoroのこころ
~1型糖尿病で糖質制限な日々~

https://ameblo.jp/rd-cocoro88/

2010年より1型糖尿病を発症し、糖質制限食で食事療法をしています。
管理栄養士でもあり、江部診療所で糖質制限食の指導も行っております。
日々の糖尿病の体験記やいろいろな情報発信をしていきます♪


江部康二
糖質制限食導入時に注意すべきこと。摂取エネルギー不足。
【17/12/06 TAKASHI MIYAMOTO
糖質制限による低血糖
初めまして。58歳の男性です。いつもブログ拝見して参考にさせていただいています。3年前に境界型と診断され、先生のブログに行き着きまして、以来実践中です。十箇条も守っています。女房が「糖質制限の教科書」見ながら低糖質の食事を作ってくれて頑張っています。HbA1cも5.5と改善されています。
自分で30gブドウ糖負荷試験をしますと血糖値が1.5時間後にピークとなりちょうど 90mg/dl上昇しますので立派な2型糖尿病ですね。
ここからが質問ですが、食後血糖値ピーク値110~120mg/dlをとった以降、一時間あたり5mg/dlの率で低下の一途をたどり、なんと60mg/dl程度まで低下してしまうようになってしまいました。残念なことに主治医は糖質制限にあまり理解がなく相談しづらいです。
体重はかなり落ちて身長175cmで体重は53kgほどです。毎日の摂取カロリーは1500~1800KCalくらい、総糖質摂取量は20~40g程度をキープしています。
こんなに血糖値が下がると不安になります。
このまま糖質制限を続けて大丈夫でしょうか?、他に何か病気が原因でしょうか?
5月の健康診断では肝機能、腎機能などなど異常は有りませんでした。
よろしくお願いいたします。】


こんばんは。
TAKASHI MIYAMOTO さんから
糖質制限食でHbA1c5.5%に改善というコメントを頂きました。
ありがとうございます。

一方、糖質制限食導入時に注意すべきことがあり、
とても参考になるので記事にしました。

ず、「身長175cm。体重53kg 。」ならBMIは17.3であり
明らかに痩せすぎです。
MIYAMOTO さんと同様に、糖質制限食導入時に
脂肪も制限してしまい結果として低カロリーになり痩せすぎる人がいます。
「糖尿病、HbA1cは良くなったけれど、ヘロヘロで力が入らない」
といったパターンです。
MIYAMOTO さんは体力の低下はないでしょうか?

まずは、厚生労働省のいう「推定エネルギー必要量」を確保することが
優先順位の第一位ですが、58歳男性なら、ほとんど運動しない人でも
<2100kcal/日>必要です。

摂取カロリーが、1500~1800kcal/日というのは
明らかに摂取エネルギー不足です。
カロリー制限食を長期に続けると筋力低下や骨粗鬆症のリスクとなります。
動物性脂肪をしっかり食べて、摂取カロリーを増やすことが急務です。
糖質制限食十箇条の第一に
「魚貝・肉・卵・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食べる。」
とあります。
これは、糖質を制限した分のカロリーは、脂質・たんぱく質を充分量摂取して補い
カロリー不足にならないようにするという意味です。

血糖60mg/dlでも、低血糖症状がなければ、問題なしでが、
ここまで下がるのは、摂取エネルギー不足による影響が大きいと思います。
摂取エネルギーを増やせば、血糖値60mgまで下がることはなくなると思います。

MIYAMOTO さんは、
1gの糖質が3mg血糖値を上昇させているので、2型糖尿病の可能性が高いです。
従って、このままスーパー糖質制限食を継続されて
「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」という酸化ストレスリスクをなくして
糖尿病合併症を予防することがとても大事です。

美味しく楽しく、そして充分なエネルギーを摂取して
糖質制限食を末長くお続けください。


江部康二
妊娠糖尿病、緩い糖質制限でインスリンなし。ドイツから。
【17/12/05 Frau
妊娠糖尿病
こんにちは。
初めてコメントさせて頂きます。
ドイツで第二子を妊娠し、24週の時に50gOGTTを受け結果137mg/dlで
再検査になり(ドイツは日本よりボーダーラインが低いようです)
75g OGTTでは一時間後の数値が182mg/dlで妊娠糖尿病の判定を受けました。
それからは毎日4回血糖値を測定。
ドイツでは毎食一時間後に測定するのですが、
江部先生のブログに出会うまでは血糖値が140を超えたこともあり…
超えると食べたことに罪悪感を感じましたが、
お腹の子の為に炭水化物を抜くわけにはいかないと思っていました。
でも江部先生のブログに出会い、たくさんの記事を読む中で、
糖質だけが血糖値を上げると分かり、それからは糖質制限食を実践。
朝は全粒粉パンを一枚(たっぷりバターを塗り更にチーズも乗せて)、
昼か夜のどちらかは炭水化物をとらない、
という緩い糖質制限食を始めました。
そうすると食後血糖値が140を超えることがなくなり
起床後も毎日70〜90と落ち着いていました。
糖尿病クリニックの先生も数値を見て、
血糖値測定は二日に一度で良いと仰って下さいました。
お腹の中の子が女の子だったのもあると思うのですが、
少しお腹周りが細めの時もありました。
しかし妊娠糖尿病で心配される巨大児とは全く縁なく順調に育ち、
先日39週に入ってすぐ、3,1キロの元気な女の子を出産致しました。
出産は二度目というのもありますが、陣痛スタートから三時間もかからず安産でした。
出産後の赤ちゃんの血糖値も異常なく、私自身も血糖値が140を超えることはなく、
二泊三日で退院しました。
妊娠糖尿病が分かってから出産まで、
極力糖質を控え、85%カカオのチョコレートや
糖質制限チーズケーキを手作りしたりして甘いものを楽しんでいました。
24週から出産までインスリンを打たずに過ごせたのは、
江部先生のブログに出会えたからです。
自分の家族や親戚に誰一人糖尿病の人がいないので、
まさか私が妊娠糖尿病にかかるとは思ってもいませんでした。
だけど甘いものはもちろん好きですし、白米、麺類、甘いカフェオレなど大好きで、
糖尿病にかかってもおかしくない食生活をしていたと思います。
出産して一旦血糖値は落ち着いていますが、
将来糖尿病になるリスクは高いので緩い糖質制限食は続けていくつもりです。
江部先生、本当にありがとうございました。
子供を無事に出産したら絶対お礼のコメントを書こうと心に決めていて、
やっと書くことができました!
二ヶ月後75gOGTTがまたあるのですが、問題ありませんように…

長々と失礼しました。
そして最後まで読んでくださりありがとうございました。】


こんにちは。
ドイツ在住のFrauさんから、大変嬉しいコメントを頂きました。

妊娠糖尿病になったけれども、緩い糖質制限で
インスリン注射なしで、先日、39週に入ってすぐ、
3.1キロの元気な女の子を出産とのことです。
おめでとうどざいます。 ヾ(^▽^)

糖質制限食だと、妊娠中の体重コントロールも容易であり、
産道に脂肪があまりつかないので、安産となりやすいです。
Frauさんも良かったです。

本ブログにたどり着けて、良かったです。
まさにインターネットの時代ですね。
『糖質だけが、直接血糖値を上げる』
このことを理解された時点で、もう大丈夫です。
自分で考えて、理解し『糖質制限食』を選択されてからは、
血糖コントロール良好です。
私もFrau さんの幸せに少し貢献できて、嬉しいです。

カロリー制限をしたとしても、糖質を食べていたら『食後高血糖』
を予防することは、不可能です。
ドイツの普通の産婦人科医師も『糖質制限』のことは知らないのでしょうか?


「朝は全粒粉パンを一枚(たっぷりバターを塗り更にチーズも乗せて)、
昼か夜のどちらかは炭水化物をとらない」

「極力糖質を控え、85%カカオのチョコレートや
糖質制限チーズケーキを手作りしたりして甘いものを楽しんでいました。」

確かに、緩い糖質制限で、美味しく楽しくを実践しておられます。
これで、起床後空腹時血糖値も毎日70〜90mg/dlと落ち着いて
食後血糖値が140mg/dlを超えることがなくなり、コントロール良好なので
素晴らしいです。

糖質を食べていたら、おそらく普通にインスリン注射されていた可能性が高いので、
とてもよい選択をされたと思います。

仰る通り、出産後も緩くていいので糖質制限食を続けられれば、
将来の糖尿病発症が予防できると思います。
これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食をお続け頂けば幸いです。


江部康二

75g経口ブドウ糖負荷試験。簡便な食後高血糖の早期診断は?
【17/12/05 ゆい
血糖値スパイク
いつもブログを参考にさせて頂いています。コメント欄を読んでいて思ったのですが、
ブドウ糖負荷検査の前には3日間は1日150グラムの炭水化物をとった方がよいとの事。
ただその3日間に血糖値スパイクを起こしてしまう気がするのですが。
ブドウ糖負荷検査を受けたいと思っているわけではないのですが、
一般的に病院では精密検査はブドウ糖負荷検査になりますか?
ブドウ糖負荷検査ではなく、空腹時血糖値、インシュリンの量、随時血糖値、
食後2時間血糖値、HbA1cで状態はある程度病院で判断してもらえるのでしょうか。
それで血糖値の状態を判明させるには、有効でしょうか。】



こんばんは。

ゆい さんから、75g経口ブドウ糖負荷試験の実施について
コメント・質問をいただきました。

まず、75g経口ブドウ糖負荷試験は、
今まで糖尿病と診断されたことがない人に行う検査です。
従って検査前の3日間に150g/日の糖質を摂取しても、
糖尿病の人のような、ブドウ糖スパイクを生じるリスクはほとんどありません。

既に、糖尿病と診断がついている場合は、この検査を実施すれば、
必ず高血糖(ブドウ糖スパイク)を生じるので倫理的にみても、適応となりません。

HbA1cの値などが、正常範囲内でやや高めで
軽症の糖尿病が隠れていないかというときになどに行う検査です。
HbA1cの基準値は、6.2%未満です。
例えばいわゆるメタボ検診では、
HbA1c5.6%以上を対象に75gOGTTを推奨>しています。
これだと、境界型の食後高血糖や軽症の糖尿病の段階で
診断できるという意図です。

意図はわかるのですが、HbA1c5.6%以上の人全てに、
75g経口ブドウ糖負荷試験を実施するというのは、
大変な手間と費用が必要であり、現実的ではありません。

そんな莫大な医療費をかけるよりは、
普通に糖質摂取後1~2時間の尿糖を調べれば、
かなりの確率で食後高血糖を拾い上げることができますし、
金も手間も随分楽だと思います。
すなわち、血糖値が180mg/dlを超えていると、尿糖が陽性になるのです。
これでひっかかった人だけが、75gOGTTを受ければいいと思います。

さらにメタボ健診で日本糖尿病学会は、
今までの空腹時血糖値の基準に、「正常高値」を追加しました。

正常型:100mg/dL未満
正常高値:100mg/dL~110mg/dL未満
境界型糖尿病:110mg/dL~126mg/dL未満
糖尿病型:126mg/dL以上


この正常高値という新しい概念の100mg/dL~110mg/dL未満が追加になった理由として、
日本糖尿病学会は次のように説明しています。

「正常高値である100mg/dL~110mg/dL未満の人を対象に経口ブドウ糖負荷試験を行ったところ、
25%~45%の人が境界型か糖尿病に属していた。」

「空腹時血糖値の正常高値の追加によって、上記の25%~45%の境界型か糖尿病型の方を、
健康診断などで早期発見出来る。」


こちらも、全員に75gOGTTをするのでは無くて、
上記と同様に、普通に糖質摂取後1~2時間の尿糖を調べれば、
スクリーニングできます。


「空腹時血糖値」「空腹時インスリン値」「食後1時間血糖値」「食後2時間血糖値」
「HbA1c」「糖質摂取後1~2時間の尿糖」


の中で、いわゆる食後高血糖(境界型、IGT)を早期診断するのに
一番いいのは、上記の尿糖検査か
「食後1時間血糖値」「食後2時間血糖値」です。
食後1時間血糖値が180mg/dlを超えていると将来糖尿病になりやすいです。
食後2時間血糖値が140mg/dlを超えていれば、境界型です。

HbA1cは、平均血糖値を見ているだけで、
食後高血糖を見逃す可能性が高いので、とても欠陥のある検査です。


江部康二
糖質制限食実践中の糖質摂取は?高度管理医療機器の販売免許は?
【17/12/03 かんたん
年末年始の糖質摂取について
先生、皆さま、こんにちは。先生に、お聞きしたい事があり書き込みさせていただいております。11月24日の先生のブログで、スーパー糖質制限していながら、いきなりパスタを食べると...と、ありましたので、確認のためにもお聞きしたいのですが、例えば年末年始に1日か2日程、親族との付合いで糖質を多く摂取する事が事前に解っている場合は、OGTTと同じ感覚で3日前から150グラム程の糖質摂取で急激な血糖値上昇は防げると考えてよろしいでしょうか?

私は、スーパー糖質制限4年目になりましたが、糖質の感受性が高くなった感覚があり、気を付けられる事は気を付けたいと思っております。お返事いただけたら幸いです。

話は別になりますが、過去に高インスリン血症とインスリン抵抗性でしたが、スーパー糖質制限でそれらは良くなったと思っていますが、自分の血糖の管理と把握がしたくて、近所の調剤薬局に検査機や針の購入の相談をしたのですが、鼻で笑われました。その方が言うのは、かかりつけの内科などで血糖値に問題がないのであれば、自分で測る必要はないと。最近、なんの流行りか血糖値に問題のない人が同じ事を相談してくる。と言っておりました。

私としては、血圧を測るのと同じ感覚で血糖値を把握したかったです。考えすぎかもしれませんが、このような対応が自分の体調や健康管理をしたい人達の弊害になっていないかと思いました。今は、自分は糖尿ではなくても親族に糖尿患者が多ければ、気になる方はいらっしゃると思いました。色んな事情で、血糖値管理をしたい方に冷たいなと思いました。

長くなりましたが、読んでいただきありがとうございます。早いもので、もう師走ですね。先生、皆さま、お忙しいとは思いますが、お身体に気をつけてお過ごし下さい。】


こんばんは。
かんたんさんから、糖質制限食実践中にいきなり糖質を摂取するケースについて
コメント・質問を頂きました。

<糖質制限食中の糖質摂取について>

まず糖質制限食実践中の耐糖能検査について説明しておきます。

75g経口ブドウ糖負荷試験実施前3日間は、150g/日以上の糖質摂取が、
日本糖尿病学会の推奨となっています。

糖質制限をあるていどの期間続けた正常人が、いきなり、
ブドウ糖負荷試験あるいは糖質一人前摂取で、
耐糖能低下のように見えるデータがでることが、時にあります。

私見ですが、これは、
追加分泌インスリンを出す必要がほとんどない糖質制限食を続けていた場合には、
糖質摂取に対して、β細胞が準備ができていない状態であった可能性があります。

従って、150g/日以上の糖質を3日間摂取することで準備を整えてから検査をすると、
β細胞の準備ができているので、もともと正常型だった人なら耐糖能が普通に戻ると思われます。

スーパー糖質制限食実践でβ細胞は休養できていて、
なおかつ血糖コントロール良好ですので、
高血糖によりβ細胞が障害されている可能性はありません。

ですから、β細胞のインスリン分泌能力も準備さえ整えば、
正常に作用すると考えられます。

つまり、正常人が糖質制限中にいきなり糖質摂取したとき、
一見耐糖能が低下したようなデータが出ることがありますが、
これは本当にβ細胞が障害されて耐糖能が落ちたのではないので、
心配ないということです。

糖質制限食実践者においては、食後高血糖によるβ細胞の障害はないので、
本当にインスリン分泌能が低下するということは考えられません。

『例えば年末年始に1日か2日程、親族との付合いで糖質を多く摂取する事が事前に解っている場合は、
OGTTと同じ感覚で3日前から150グラム程の糖質摂取で急激な血糖値上昇は防げると考えてよろしいでしょうか?』


そうですね。
そのように思います。


<血糖自己測定器について>
『その方が言うのは、かかりつけの内科などで血糖値に問題がないのであれば、自分で測る必要はないと。
最近、なんの流行りか血糖値に問題のない人が同じ事を相談してくる。と言っておりました。』

その薬局は、残念ながら「境界型」「糖尿病」「食後高血糖」などに関して
明らかに知識不足と思います。
現在、普通の医療機関では、空腹時血糖値とHbA1cしか測定しません。
これでは、食後高血糖の段階の境界型を見逃します。
実際、かなりの数の境界型レベルの食後高血糖(IGT)が見逃されていると思います。

あのNHKでさえ、
2016年10月8日(土)
午後7時30分~8時43分
NHKスペシャル 
“血糖値スパイク”が危ない
~見えた!糖尿病・心筋梗塞の新対策~

といった番組を放送して、食後高血糖のリスクに対して警鐘を鳴らしています。

その薬局さん、もう少し、勉強して欲しいですね。

血糖自己測定器は、高度管理医療機器に相当します。
従って、高度管理医療機器の販売免許を取得している薬局なら購入できます。
その薬局は、高度管理医療機器の販売免許を持っていないので
そのような対応だったのでしょう。

見過ごされている食後高血糖の発見に関して、
血糖自己測定器は、とても役に立つと思います。

江部康二
『糖質制限食十箇条』 2017年版
こんばんは。

糖尿病の人や肥満・メタボリックシンドロームや生活習慣病の人に、
またその予防には 糖質制限食がベストの食事療法です。
そして 『糖質制限食』実践により、
糖尿病の人では「食後高血糖(グルコーススパイク)」が予防でき、血糖コントロール良好となります。
耐糖能正常型の人においても、「グルコースミニスパイク」が予防できるので、生活習慣病の予防・治療ができます。
このことが食事療法において根源的に大切です。

今回は
『糖質制限食十箇条』2017年版
の紹介です。

『糖質制限食十箇条』 -糖尿病や肥満が気になる人に-
一、魚貝・肉・卵・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食べる。
二、糖質特に白パン・白米・麺類及び菓子・白砂糖など精製糖質の摂取は極力控える。
三、やむを得ず主食を摂るときは少量とする。
四、水、番茶、麦茶、ほうじ茶などゼロカロリー飲料はOK。果汁・清涼飲料水はNG。
五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類はOK。果物は少量にとどめる。
六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。
七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。
八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)、糖質ゼロ発泡酒はOK。辛口ワインも適量OK。
醸造酒(ビール、日本酒、など)は控える。
九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルーツはNG。
十、可能なら化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。

*糖尿病の人がやむを得ず糖質を摂取するときは、食直前に、「αGI剤」か「グリニド系薬剤」を内服すると、
食後高血糖がある程度防げる。
*牛乳は100mlくらいならOK。成分未調整豆乳は200mlくらいOK。
*昆布は出汁をとるのは良いが、食べるのは糖質含有量が多いのでNG。
*肉と魚貝の摂取量は<1:1>が目安。

『糖質制限食』の3パターン
一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。1回の食事の糖質量は20g以下。
二、スタンダード糖質制限食は朝と夕は主食抜き。
三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。


抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。

糖質制限食の理論的根拠
1、血糖値を直接上昇させるのは糖質だけで、たんぱく質・脂質は上昇させない。
2、糖質を摂取しなければ血糖値は上昇しない。
3、糖質制限食を実践すれば食後血糖値はほとんど上昇せず糖尿病は改善する。
4、食前・食後の血糖値血糖変動幅が少ないので生活習慣病の予防ができる。
5、食後血糖値の上昇が極めて少ないので、追加分泌インスリンも少量ですむ。
6、過剰なインスリンは肥満・がん・アルツハイマー病などのリスクとなるので、
 血糖コントロールができる限りで少量であるほど身体にはいい。
 

ということで、とてもシンプルです。
上記6つは、生理学的な事実やエビデンスがあることですので信頼度は高いです。

☆☆
なお本にも書きましたが、 糖質制限食によりリアルタイムに血糖値が改善します。
このため、既に経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は
低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。
一方薬を使用してない糖尿人は、低血糖の心配はないので、
以下の本などを参考にされて、
自力で 糖質制限食を実践して糖尿病改善を目指していただけば幸いです。

推奨著書
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)
「糖質オフ!健康法」2016年3月(PHP研究所 )
「人類最強の糖質制限論」2016年4月(SB新書)
「増補新版食品別糖質量ハンドブック」2016年6月(洋泉社)
マンガでわかる「糖質オフ! 」健康法2016年12月、(PHP研究所 )
外食でやせる! 「糖質オフ」で食べても飲んでも太らない体を手に入れる、2017年(毎日新聞出版)
「江部康二の糖質制限革命」2017年(東洋経済新報社)

レシピ
「電子レンジで糖質オフの作りおき」 2016年10月(宝島社)
「やせぐせがつく糖質オフの作りおき 」2017年3月(宝島社)
「高雄病院の糖質制限作りおき 」2017年5月(洋泉社)
「作りおきおかずで簡単! 朝・昼・晩 糖質オフのダイエット献立」(家の光協会)2017年10月


江部康二
ヒトや動物は、水だけでどのくらい生存可能なのか?
こんばんは。

ヒトや動物は、水だけでどのくらい生存可能なのか?
これは、興味深い問題です。
「断食研究」という有名な本が手元にあったので読んでみました。

「断食研究」(高比良英雄著、岩波書店、昭和五年、151,152ページ)によれば

『水だけの断食で、犬で21~117日の生存日数記録がある。

種々の学者によって報告されているものを総括すれば、
平均生存日数は、犬は38日、豚34日、猫30日、家兎15日、
モルモット8日、白鼠3日である。

鳥類では、鶏14日、鳩11日、鷲35日である。

鮭、カメレオン、山椒魚は12ヶ月、亀は18ヶ月耐える。

蝸牛は殆ど2年間の断食に耐える。
蠍は368日間、蜘蛛は17ヶ月間耐える。


人間では64日間断食して死亡した英国囚人の例がある。』


以上は断食研究より。


冷血動物や昆虫は、非常に長く断食に耐えるようです。

ヒトでは、
断食382日という記録があり、イギリスの文献に載ってたようです。
これがおそらくヒトの断食世界記録であり、ちゃんと生存していたと思われます。
高度肥満の人の断食記録です。


あとIRA(アイルランド共和国軍)の方々が英国の刑務所で、
ハンガーストライキをしてます。
アイルランド歴史資料室 によれば6名の男性がハンガーストライキで亡くなっています。
59~73日間で死亡しています。
結局、当然ですが、
体脂肪がどのくらいの備蓄があるかにより、生存日数が決まると思います。
体脂肪が燃え尽くして、たんぱく質が燃え始めると生命の危険があると思われます。


<アイルランド共和国軍、ハンガーストライキの記録>
27歳。
1981年3月1日のハンガーストライキを開始し、
66日後の5月5日に亡くなった。

25歳。
1981年3月15日にハンガーストライキを開始し、
59日後の5月12日に亡くなった。

24歳。
3月22日にハンガーストライキを開始し、
61日後の1981年5月21日に亡くなった。

24歳。
3月22日にハンガーストライキを開始し、
61日後の1981年5月21日に亡くなった。

30歳。
5月9日にハンガーストライキを開始し、
61日後の1981年7月8日に亡くなった。

25歳。
5月22日にハンガーストライキを開始し、
73日後の1981年8月2日に亡くなった。



江部康二



☆☆☆
オスティナートさんから
スライヤー生化学の記述についてコメント頂きました。
ありがとうございます。

17/12/02 オスティナート
生存可能な飢餓の期間
過去に投稿したコメントがあります。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3703.html

抜粋
生存可能な飢餓の期間は、主としてヒトのトリアシルグリセロール貯蔵量によって決まる。

貯蔵したトリアシルグリセロールが使い果たされた時にはどうなるのだろう。
残された唯一の燃料源はタンパク質である。
タンパク質の分解が加速し、心臓、肝臓、腎臓の機能が失われて否応なく死に至る。

参考にしていただけたら幸いです。
農耕前、果物の果糖は貴重な中性脂肪蓄積材料。しかし果糖は危険?
こんばんは。

今回は、果糖と中性脂肪とAGEsについて考えてみます。

果物に含まれる糖質の主成分の果糖ですが、実におもしろい性質を持っています。

果糖が脂肪合成を誘導しやすい糖質であることは、以前から知られています。

ヒトにおいて、高果糖食が肝臓での脂肪合成を促進し、血中の中性脂肪濃度を上昇させ、
インスリン抵抗性を生じることが報告されています。

果物中の果糖は、GLUT5によって吸収されますが、
血糖にはほとんど変わらずに肝臓まで運ばれ、ブドウ糖代謝系に入ります。
このとき果糖は、ブドウ糖より急速に代謝されるという特徴があります。
果糖は、ブドウ糖よりも約10倍AGEsを生成しやすいので、
急速に代謝する必要があるのかと思われます。

果糖は、肝臓での脂肪合成酵素群の発現を促進させる作用も持っており、
急速に代謝されることと合わせて、とても中性脂肪に変わり易いのです。

このように、果糖は中性脂肪をためやすく肥満しやすい性質をもっているので、
現代では果物は、要注意食材といえます。
特に品種改良により糖度が高くて、大きくなった果物は危険です。

また、フルクトースコーンシロップが砂糖よりもコストが安価なので
米国で大量に使用されるようになりました。
例えばコーラなど清涼飲料水の原材料の一つとして
「果糖ブドウ糖液糖」がよく使用されます。
果糖ブドウ糖液糖のフルクトースコーンシロップの含有率は50%~90%です。
当然、フルクトースコーンシロップも
砂糖の10倍くらいAGEsを生成しやすく危険な食材です。


さて、それではここで、
農耕前、狩猟・採集時代の人類の食生活を考えてみましょう。

果物には果糖、ブドウ糖、ショ糖などの糖質が含まれています。
当時の果物は野生の小さな糖度の低いものと考えられますが、
10万年、20万年、100万年・・・前に、
アフリカの人類のご先祖が、運良く果物にありついたとき、

A)『ブドウ糖やショ糖→血糖値上昇→インスリン追加分泌→
GLUT4が脂肪細胞表面に移動して血糖を取り込んで中性脂肪に変えて蓄積』

B)『果糖→インスリンとは無関係にGLUT5により小腸内に吸収→肝臓に運ばれて速やかに中性脂肪合成』

これらA)B)の2つのシステムが稼働したはずです。

A)B)の2つのシステムは、農耕以前の人類の食生活と生存競争において、
極めて重要な意味を持っていたと考えられます。

即ち、体に中性脂肪を蓄えることは、ご先祖にとって、
飢餓に備えるための唯一無二のセーフティーネットであったからです。

果糖がインスリンに依存せずに、肝臓でブドウ糖より速く代謝され中性脂肪に変わるのも、
農耕以前の人類においてはとても大きな利点であったと考えられます。

人類の歴史を紐解くと
アルディピテクス、アウストラロピテクス・アファレンシス(アファール猿人)、
パラントロプスなど・・・そしてホモ属(ヒト属)・・・
ホモ属(ヒト属)には、ジャワ原人、北京原人、ネアンデルタール人などがいました。

これらの多種の人類が、栄枯盛衰を繰り返し進化して淘汰され、
唯一現世人類(ホモ・サピエンス)だけが生き残りました。

体脂肪を多く蓄えることができるのが、現世人類の大きな特徴です。
特に現世人類の女性の乳房とお尻は、
脂肪の蓄積装置としてはとても優れたものであり、
現世人類が多種の人類の中で唯一生き残った大きな理由の一つと言えます。

現世人類のごく普通の体型の女性なら、その体脂肪により、
水さえあれば母子ともに2ヶ月くらいは生存可能という
大きなアドバンテージがあるのです。



江部康二