アルコールの適量は?リスクは?血糖低下作用は?
こんにちは。

我が家は、冬は鍋料理が多いです。

冬はお酒も美味しいですが、あまりに寒い日は、最初の1杯は焼酎のお湯割りで、その後は水割りに切り替えます。

焼酎も、基本25%のものが主で、濃いアルコールはできるだけ避けるようにしています。

さてアルコール1gは約7kcalの燃焼エネルギーを有し、摂取時の利用効率は70%ていどと推定されています。

一方、糖尿病専門医研修ガイドブック 改定第4版 81ページの記載によれば、アルコールは体重増加作用がないので、お酒のカロリーは計算しなくてもよいと思います。

そして、アルコール単体では、血糖を上昇させることはありません。
蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)は糖質を含まないので血糖を上昇させません。
醸造酒(ビール、日本酒など)は糖質を含むので血糖値を上昇させます。


<アルコールの適量>

世界がん研究基金2007年の勧告では、アルコールの推奨量は、男性は1日2杯、女性は1日1杯までとしています。
1杯はアルコール10~15グラムに相当します。

米国糖尿病学会は、
アルコール24g(30ml)/日を食事と共に摂る程度なら適量としていますが、
ビール(5%)なら600ml
ワイン(15%)なら200ml
ウイスキー(43%)なら70ml
焼酎(25%)なら120ml
糖質ゼロ発泡酒(4%)なら750ml

に相当します。

<アルコールのリスク>

世界がん研究基金の2007年の勧告で、アルコール摂取は、「口腔・咽頭・喉頭がん、食道がん、大腸がん(男性)、乳がん」の確実なリスクであり、「肝臓がん、大腸がん(女性)」 のリスクとなるので要注意です。

それから、過度のアルコール摂取は、肝細胞内での脂肪酸からの中性脂肪の過剰合成を引き起こします。

その一部は肝臓外へ分泌されて高中性脂肪血症の原因となり、一部は肝細胞内に蓄積されて脂肪肝の原因となります。

<アルコールと血糖低下作用>

ご存知の方も多いと思いますが、アルコールには、血糖低下作用があります。

ただ個人差が大きいので、(A)gのアルコールが血糖値を(B)mg、低下させるというように一律にはいきません。

エネルギー源としては、[アルコール→糖質→脂質→タンパク質]の順で利用されます。

焼酎、ウィスキーなど蒸留酒には糖質は含まれていないので、血糖は全く上昇しません。

しかし、アルコールを摂取すると、人体に対する毒物とみなされて、優先的に肝臓で分解されますので、その間、同じ補酵素を使う糖新生がブロックされてしまいます。

従って、アルコールを摂取すると結果として、肝臓の糖新生を抑制することとなります。

血中アルコール濃度が上昇している間は、糖新生はブロックされるので、個人差が大きいと思いますが、酒を飲んでいる最中は、血糖値が下がる人もいると思います。

また、一定量以上のアルコールを摂取すれば、肝臓の夜間糖新生はブロックされ、翌朝の早朝空腹時血糖値は、下がる可能性が高いです。

アルコールの血糖低下作用については個人差が大きいので、ご注意ください。

なお、SU剤内服中の糖尿人やインスリン注射中の糖尿人は、過度のアルコール摂取により糖新生が阻害されると低血糖になりやすいので要注意です。

正常人でも、空きっ腹で大量のアルコールを摂取すれば、低血糖になる可能性もあります。

<江部康二の酒量は?>

私自身のお酒の摂取量ですが、平均的には、糖質ゼロ発泡酒350mlを1缶、その後、焼酎の水割りを3~5杯です。

焼酎は25%の濃さで、720mlが3日間で空くくらいのペースです。

あるいは、糖質ゼロ発泡酒350mlを1缶と赤ワインを1/2本とかです。

家でたまに、赤ワイン、ボトル1本のむこともあります。

外で飲食のときは、焼酎の水割りを5~6杯のこともあります。

25度の焼酎が720mlなら、アルコールそのものは180ml含まれています。

従って、私は毎日60~75ml以上のアルコールを摂取していますので、世界がん研究基金や米国糖尿病協会の「適量=30ml」は、確実にオーバーしています。( ̄_ ̄|||)



上述のようにアルコールには発ガン性や脂肪肝のリスクも指摘されていますので、各自が自己責任で自己管理で適量!?の飲酒ということになるでしょうか? 

勿論、私は、アルコール摂取のリスクは充分承知した上で、自己責任でそれなりに飲酒しています。 (^^)



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
減量効果と糖質制限食。カロリー制限食と基礎代謝。
【17/02/27 迷えるこぶたちゃん

糖質制限の限界?

江部先生、はじめまして。私は30代前半女性です。
3年程前に糖質制限を始めたときからお世話になっています。
よろしくお願いいたします。

3年前、155cm 68kg/38%から糖質制限+ジムでの筋肉トレーニング(1~2回/week)を始め、1年間で48kg/20%まで落とすことができました。

本当に嬉しくて、普通の洋服屋さんで、しかもSサイズのお洋服を中心にどれでも好きなものを選べて人生が180度変わりました!
なんというか、本当に毎日がキラキラしていたんです。

しかし、もともと子どものころからずっと太っている私は、ごはん・パン・麺等のわかりやすい炭水化物は摂らないとしても、徐々に揚げ物がOKになり、ビーフシチューがOKになりとゆるゆる糖質制限になり、また旅行が好きなこともあり、旅行の際だけはOK、ときどき精神的に辛くなりドカンと糖質祭り、と結局現在63kg/33%までリバウンドしてしまいました。

途中、これではいけないと、また筋肉トレーニングを始めたり(1回/week)、よく歩くようにしたりもしましたが、少し気が緩むとすぐに太ってしまい、現在の体重に至ります。

筋肉トレーニングの当日・翌日は禁酒、トマトやじゃがいも、にんじんは極力控える、などと今は気持ちを改めて食事にも気をつけていますが、ここ3ヶ月程は何をやっても頑なに体重が減りません。

3ヶ月前は60kgから57kgまで落としましたが、海外旅行での食事でリバウンドしてしまいました。

ちなみに糖質量では、3年前からの1年間は1食10g程度、現在は15g~外食時は30g程度摂取しております。
2年前からの1年間のリバウンドが激しかった時期は糖質制限をしたり、しなかったりという状況でした。

ジムのトレーナーさんからは、「身体が省エネのつくりになってしまったので、もう糖質制限はやめて、白米や玄米を少しずつ食事に取り入れていったほうがよい」と言われました。

また、口腔粘膜の遺伝子検査を受けましたが、「洋なし型肥満遺伝子タイプ」なので、「脂肪の代謝が苦手であって、糖質は代謝できるはず。糖質制限は向いていないのでは」とのことでした。

そして、ごはんとお味噌汁は理想的な「完全食」なので、これを実施していけば糖質制限は不要(パズタ・麺・甘いものは基本的には積極に摂らないが)とのことです。お米は良く噛めば、それほど糖質が吸収されることがない、とも…

正直、糖質制限で結果を出した経緯があるので、本当にそんなので痩せるの?その根拠は?代謝が良くなると言うけど、基礎代謝量は変わっていないし…と思う一方、確かに糖質制限ではもう痩せない燃費のよい身体に変わってしまったのかな、とも思います。

毎日毎日、こんなはずじゃなかった、なんでこんなことになってしまったのかなと悲観的になってしまい、辛いです。

ダイエットのことを忘れたことはないのに、あれよあれよと言う間にまた脂肪だらけの身体になってしまって…

どうか、今後のダイエットに関する適切なアドバイスをくださいますようお願いいたします。】


こんにちは。

迷えるこぶたちゃん から
『糖質制限食で減量成功したが、リバウンドした。今後どうしたらいいのか。』
というコメント・質問を頂きました。

3年前 155cm。68kg。BMI:28.3 体脂肪率:38%
1年間の <糖質制限食 + 筋トレ1~2回/週>
1年後 155cm。48kg。BMI:20.6 体脂肪率20%
徐々に糖質摂取し、リバウンド
現在 155cm。63kg。BMI:26.2 体脂肪率:33%


「洋なし型肥満遺伝子タイプ」なので、「脂肪の代謝が苦手であって、糖質は代謝できるはず。糖質制限は向いていないのでは」

この種の遺伝子タイプの検査はあくまでもお遊びと考えたほうがいいと思います。

つまり学問的に科学的に証明されているようなことではありません。

現実に、最初の1年間は糖質制限食と筋トレで、見事に減量成功ですから、高脂肪・高たんぱく食が上手く代謝できた証拠と言えます。


「お米は良く噛めば、それほど糖質が吸収されることがない」

これは、間違いで、お米の糖質は100%吸収されて血糖に変わります。
そして、大量のインスリンが追加分泌されます。
インスリンは『肥満ホルモン』です。


「糖質制限ではもう痩せない燃費のよい身体に変わってしまった」

確かに、カロリー制限食を続けていると、人体は基礎代謝を減らして、低カロリー食に適応するようになります。即ち、基礎代謝が減って燃費のよい身体に変わります。

従って、カロリー制限食では、短期間(3~6ヶ月)くらいは、体重減少効果がありますが、そこからは減らなくなります。

その後、普通のカロリーに戻したら、勿論、体重はかえって増えていきます。

カロリー制限では減量困難なのは、このように理論的に明らかです。

一方、糖質制限食を実践しつつ、厚生労働省のいう『推定エネルギー必要量』を目安に摂取していれば、基礎代謝が減ることはありませんので、減量に成功したあとも、『推定エネルギー必要量 + 糖質制限食』を継続していれば、減量効果も維持できます。


<スーパー糖質制限食の4つの利点>

◆<糖質制限食による体重減少効果>
①インスリン(肥満ホルモン)が基礎分泌以外ほとんど出ない。
②食事中も含めて常に体脂肪が燃えている。
③食事中も含めて常に肝臓で糖新生が行われ、それにかなりのエネルギーを消費する。
④高タンパク食により、食事誘発熱産生(DIT)が亢進する。

高蛋白食は、摂食時の食事誘発熱産生(DIT)が通常食に比べて増加します。

DITによる消費エネルギーは、実質吸収エネルギーの、糖質では6%、脂質では4%、
タンパク質で30%です。

食事誘発熱産生(DIT)を、もっと簡単に説明すると、食事において
100キロカロリーの糖質だけを摂取した時は、6キロカロリーが、
100キロカロリーの脂質だけを摂取した時は、4キロカロリーが、
100キロカロリーのタンパク質だけを摂取した時は、30キロカロリーが
熱に変わり、消費エネルギーとしてカウントされるということです。


◆<糖質を摂取した場合>
A)血糖値が上昇してインスリン(肥満ホルモン)がたっぷり分泌される。
B)体脂肪は燃えなくなり、血糖値が中性脂肪に変わり蓄積される。
C)肝臓の糖新生はストップする。
D)高タンパク食よる亢進した食事誘発熱産生(DIT)はなくなる。


①②③④とA)B)C)D)両者を比べてみれば、高糖質食より糖質制限食の方が、
体重減少効果が高いことが一目でわかると思います。

たとえ低脂質食でカロリー制限していても、糖質を摂れば体重減少への利点がすべて消えてしまうわけです。

これは食べ物に含まれるカロリーとは無関係の生理学的な特質であり、あくまで糖質を摂るかどうかがカギとなります。


<摂取エネルギーと消費エネルギー、基礎代謝量、身体活動量、食事誘発熱産生>

1)摂取エネルギー > 消費エネルギー   → 体重増加
  摂取エネルギー = 消費エネルギー   → 体重不変
  摂取エネルギー < 消費エネルギー   → 体重減少

2)通常のカロリー制限食(高糖質食)なら
  「消費エネルギー=基礎代謝量+身体活動量(運動や家事)+食事誘発熱産生(DIT)」

3)糖質制限食なら、高糖質食の時には無い
 「肝臓の糖新生でエネルギーを消費」→基礎代謝の増加
 「高蛋白食摂取」→食事誘発熱産生(DIT)の増加 」
 が認められる。

1)は生理学的事実です。
2)3)を比較すると糖質制限食の方が高糖質食に比し、体重が減少しやすいことは明白です。


<推定エネルギー必要量と糖質制限食>

減量を目指す時に、日本糖尿病学会推奨のように

男性:1400~2000kcal/日
女性:1200~1800kcal/日

といった、厳しいカロリー制限は必要ありません。
「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

推定エネルギー必要量/日
              男性                  女性
15-17才        2500 2850 3150          2050 2300 2550kcal
18-29才        2300 2650  3050          1650  1950   2200
30-49才        2300 2650  3050            1750  2000  2300
50-69才        2100 2450  2800           1650  1900 2200 
70才          1850 2200  2500            1500  1750 2000

身体活動レベル    低い 普通 高い         低い  普通  高い

くらいが目安です。

このように、冷静に理論的に考えると、糖質制限食以外で減量することは極めて困難であることがわかると思います。


<基礎礎代謝が低い場合は?>

基礎代謝が低いタイプの人は
「糖質制限+カロリー制限」が必要です。
女性に時にあり、数%くらいの比率です。


<大食漢タイプの場合は?>
大食いの方々がおられます。やはり数%の比率です。
このタイプは
「糖質制限食+人並みの摂取カロリー」が必要です。


<減量できないときは?>

1)
いつのまにか、糖質制限が緩くなった可能性があります。

2)
何らかの理由で、基礎代謝が低下した可能性があります。

3)
知らぬ間に、摂取カロリーが多くなった可能性があります。

4)
すでに、BMI20以上~25未満で適正体重になっていることがあります。



迷えるこぶたちゃん  も初心に戻って、「スーパー糖質制限食 + 筋トレ」で減量の王道を歩んでいきましょう。

江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
英語の糖質制限食のサイト。HbA1c、血糖値改善。
【17/02/26 りえこ
数値が高すぎて(°_°)

江部 先生
はじめまして、りえこと申します。

夫の持ち帰った血液検査の結果が、
hbA1c 12.8
血糖値413(食後4時間位)
血圧138/90
(身長165cm体重78kgイタリア人)
という凄まじいもので、、、
(勿論、血圧、尿酸値、中性脂肪などもハイスコアでした)

江部先生の本とこちらのブログを読みあさり、手探りながらも糖質制限、食後の速歩を2週間続けている超ビギナーです。

2週間後に、血液検査をした結果
hbA1c 11.3
血糖値120(食後2時間半)
血圧125/91
体重75kg
になっており、早くも成果が出ているようです。

腎機能は幸いにも正常値に近いものでした。

今まで食事の大半が小麦粉(パスタ、ピザ、パン、クラッカー)とジャガイモ、ワインとアイス、カフェラテ、、、の様な生活だったので
(°_°)

その全てが急に食べられなくなり本人はかなりキツそうですが、先生監修の糖質制限食材等を駆使して、どうにか頑張って貰おうと思っています。

そしてそして、 今回のコーヒー!!

正に賛否両論あり、飲んでよいか迷っていたものでしたので大変嬉しい報告でした。

先生、ひとつづ、真剣に調査、分かりやすく説明して下さって、本当に感謝しています。

このブログを全部英訳して夫に見せたくてしょうがありません!!】


こんにちは。

りえこさんから、イタリア人の夫さんの、HbA1c、血糖値改善という嬉しいコメントを頂きました。
りえこさん、拙著のご購入、ありがとうございます。

当初の検査結果
HbA1c:12.8 %
血糖値:413mg/dl(食後4時間位)
体重:78kg
身長:165cm
BMI:28.65


糖質制限食開始2週間後
hbA1c:11.3%
血糖値:120mg/dl(食後2時間半)
体重:75kg
身長:165cm
BMI:27.55


見事な改善です。

『食事の大半が小麦粉(パスタ、ピザ、パン、クラッカー)とジャガイモ、ワインとアイス、カフェラテ、、、』


元の食事が、ダブル炭水化物~トリプル炭水化物パターンでしたので、スーパー糖質制限食実践で、速やかに血糖コントロール良好になると思います。

体重も標準(BMI25未満)を目指しましょう。

そうすれば、血圧も正常化すると思います。


☆☆☆

なお、以下のサイトは英語で糖質制限食をわかりやすく解説していますので参考にしていただけば幸いです。


1)
「The Food Revolution - AHS 2011」
http://youtu.be/FSeSTq-N4U4


という英語の講演の動画(ユーチューブ)があります。

講演が40数分で質疑応答をいれて合計54分くらいです。

この動画、スウェーデンのアンドレアス・エンフェルト医師が、米国で糖質制限食の講演を行ったものです。

アンドレアス・エンフェルト医師は、スウェーデンの糖質制限派の医師です。

2)
エンフェルト医師は、Diet Doctor.com という英語のタイトルで、ホームページを作成してLCHF(Low Carb High Fat:糖質制限・高脂肪)について様々な情報提供、研究者や医師や科学ジャーナリストへのインタビューを掲載しています。

勿論、英語のサイトです。
http://www.dietdoctor.com/about

3)2013年12月24日 (火)の本ブログ記事
「スウェーデンでは、23%の人が、糖質制限食を実践している。」
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-2800.html

もご参照頂けば幸いです。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
ビジュアル版糖質制限の教科書 江部 康二 (監修) 2017/2/25 刊行。
こんにちは。

ビジュアル版糖質制限の教科書 2017/2/25 ¥1296-
江部 康二 (監修) 洋泉社 




が、2017年2月25日(土)に刊行です。

「ハンディ版 糖質制限の教科書」(洋泉社)¥864-
江部 康二 (監修) 洋泉社

が2016年4月9日に発売開始となり、現在まで、3万部と好調ですが、これも、ブログ読者の皆さんの応援のおかげです。
ありがとうございました。 m(_ _)m

今回、これを増補改訂して、新書サイズから読みやすい大きさ(B5)にして、リニューアルして、「ビジュアル版糖質制限の教科書」として発売です。

糖質制限の教科書という如く、とてもわかりやすい構成となっています。

図や写真も豊富で、読みやすい内容です。

日頃、本が苦手の人でも、すっと一気に読めると思います。

糖質制限食を知らない友人、知人、ご家族、親戚などに糖質制限食を奨めるときには最適の本と思います。

すでに糖質制限食を実践されている人も、糖質制限の全体像や知識を整理するにはとても良いと思います。

簡潔で読みやすい本ですが、科学的根拠も示してあり、疑問点にも答えていて結構密度の濃い内容となったと自負しています。

食品成分の数値などは、すべて新しい日本食品標準成分表2015年版(七訂)に即した最新のものに刷新しています。

これから糖質制限食を始める人にはおおいにお役に立てると思いますので、是非ご一読いただけば幸いです。


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コーヒー、カフェインと血糖値
こんばんは。

寒い日は、温かいコーヒーが飲みたくなりますね。

私はよくブラックコーヒー、あるいは生クリームを入れたコーヒーを飲みます。

コーヒーが好きで毎日、4-5杯は飲んでいるので、いろいろ調べてみました。

今回は、コーヒー(カフェイン)と血糖値について考えてみます。

コーヒーは血糖値を上げる、下げると両極端な見解がありますが、もう少し詳しく見てみましょう。

コーヒー・浸出液100g中には、
・エネルギー(kcal) 4.0
・たんぱく質(g) 0.2
・脂質(g) 0.0
・炭水化物(g) 0.7 ※食物繊維(g) 0.0
・カフェイン60mg

が含まれています。


調べてみると、結構沢山、コーヒーと糖尿病の研究がありました。

成分表からみると、コーヒー1杯が約150gとして、1回の糖質量は、1.05gと少量ですので、糖質そのものによる血糖値への影響は少ないです。

一方、コーヒーにはカフェインが入っています。

「カフェインが血糖値を上げる」という報告が、医学雑誌「Diabetes Care」2008年2月号に掲載されました。

糖尿病患者10例を対象にした小規模な研究です。

対象者に1日4杯分のコーヒーに相当するカフェインを錠剤で摂取させたところ、血糖値が8%上昇したとのことです。

この研究は、24時間の短期間の血糖値をみたもので、長期間ではありません。

また、カフェインは錠剤で、コーヒーそのものとは違います。

さらに、極めて少人数なので、研究としての価値はボチボチです。


コーヒーと糖尿病に関する大規模研究を三つ紹介します。

◆1. 2002年のLancet誌に、1日7杯以上コーヒーを飲む人は、1日2杯以下の人よりも、糖尿病の発症率が5割少ないという報告が掲載されました。オランダで実施された、男女1万7000人を7年間追跡した研究です。


◆2.「Annals of Internal Medicine誌1月6日号、2004年」に米国の大規模コホート研究結果が掲載されました。

男性4万人、女性8万人を最長18年間追跡し、コーヒーを1日6杯以上飲む人では、2型糖尿病の発症率がコーヒーを飲まない人より大幅に低い。

一方、カフェイン抜きコーヒーを飲む人では、2型糖尿病の発症率が飲まない人より低いものの“予防効果”は通常のコーヒーほどではない。

という内容です。

2型糖尿病の予防には、カフェインが有効な可能性が高いと、研究グループはみているそうです。


◆3.
米医師会雑誌Journal of American Medical Association(JAMA)
2004年3月10日号に掲載された、
前向きコホート研究「Uppsala Long itudinal Study of Adult Men(ULSAM)」
というものがあります。

スウェーデンのUppsala大学公衆衛生・介護学部のJohan Arnlov氏らの研究グループによるものです。

これには、コーヒーの飲用に関する記述があり、2型糖尿病患者でない936人のデータを分析対象としています。

その結果、コーヒー摂取とインスリン分泌量には、関連性が見られませんでした。



これら三つのオランダと米国とスウェーデンの大規模研究では、コーヒーおよびカフェインが、糖尿病に対して良い方向に働くことを示しています。

コーヒー党の私としては一安心ですヾ(^▽^)

研究としては[10人で24時間の研究]に対し、三つの大規模研究のほうがはるかに価値が高いのです。


結論です。

カフェインは、ごく短期的に血糖値上昇作用が少しある可能性は否定できません。

しかし、カフェインを含む食品の代表であるコーヒーは、日常的な長期的な摂取により、2型糖尿病発症のリスクを低減させることが、複数の疫学的調査で確認されているので、安心して、コーヒーや緑茶などを飲んでよいと思います。

なおカフェインを1日200~300mg以上摂取した場合 個人差はありますが、不眠・動悸・いらいら・頭痛・振戦・神経過敏などのカフェイン過剰症状がでることがありますので、コーヒーの飲みすぎには要注意ですね。( ̄_ ̄|||)

なおカフェインを含む飲料には、コーヒー以外にお茶がありまね。

以下、ご参考まで。

**福岡市薬剤師会のサイト
http://www.fpa.or.jp/library/kusuriQA/50.pdf

飲料別カフェイン含有量
滲出液100ml中

玉露 160mg
煎茶 20mg
番茶 10mg
ほうじ茶 20mg
釜炒り茶 10mg
玄米茶 10mg
ウーロン茶 20mg
紅茶  30mg
コーヒー  60mg
麦茶    0mg


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質オフのやせる「おきかえ」レシピ 佐々木栄子著 PHP 刊行。
【17/02/22 今井

中鎖脂肪酸・・・ココナッツオイル

3年ぐらい前になると思います。
まだ糖質制限をやってなかった、知らなかった時です。

還暦に到達してしまい、認知症の予防にココナッツオイルが良いと聞きました。
ココナッツオイルは中鎖脂肪酸だからとのこと。
その後、今に至ってココナッツオイルのサプリを適当に摂っています。

糖質制限、頭の回転など速く、記憶力も確かで、これから地獄の沙汰の仕事にも効果大です。
佐々木栄子先生の『置きかえ』料理本、今はまっています。】



今井 さん
ココナッツオイルは中鎖脂肪酸が主成分で、ケトン体が上昇し易いので、とてもいいです。

佐々木栄子先生の、
糖質オフのやせる「おきかえ」レシピ PHP
も、とてもいいですね。
江部康二「監修」です。

先日販売開始となりました。

生協会員の方向けの限定販売で、一般書店では販売されませんが、生協に加入されていない方でも、PHP研究所さんのHP(※)より
直接ご購入いただけます。

http://www.php.co.jp/family/detail.php?id=83505

糖質制限食が体によい、ダイエットによいとわかっていても、
「でも、どうしてもごはんが食べたい」「ケーキなど甘いものがやめられなくて」
「お好み焼きやたこ焼きだって食べたいのに……」「ボリュームたっぷりのとんかつが食べたい……」
という方は非常に多くいらっしゃいます。
大好きなものをたくさん食べて、でもやせられるというのは、難しいのでしょうか? 
そんなあなたでも、大丈夫です。
本書では、ごはん・パン・めん・粉もの・いも・おかしなど、
本来であれば糖質が多く、
制限しなくてはいけない食品を豆腐や野菜などを使っておきかえるレシピを紹介しています。
想像以上に本物そっくりで、しかもボリュームがあり、満足感を得られます。
どれでも好きなものから、是非作ってみてください。  (「はじめに」より)


☆☆☆
佐々木栄子 管理栄養士・健康運動実践指導者
プロフィール

ローカーボクラブ代表/医療法人鴻生会 小室クリニック(埼玉県)/
医療法人まゆき会 菊池クリニック(栃木県)/
(一社)日本糖質制限医療推進協会アドバイザー

2010年 に「ローカーボクラブ」を立ち上げ、病院やクリニックでの栄養指導と両軸で、糖質制限食の普及啓発活動を精力的に行っている。
ローカーボクラブでは、埼玉県朝霞市を拠点に、低糖質の料理教室をはじめ、糖質制限食や健康に関する学習会、低糖質菓子を楽しむスイーツの会等を多彩に催している。
スイーツ店・パン店の低糖質商品の開発、監修にも携わり、2014年には朝霞市の市民大学で糖質制限食講座の講師を務める。
日本糖質制限医療推進協会(理事長:江部康二医師)には2013年の発足当初より参画。企画やレシピ提供、メールマガジン執筆、講演会・料理教室講師など多岐に渡って活躍している。


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
中鎖脂肪酸油を含むケトン食による高齢者の認知機能向上
【17/02/21 精神科医師A

Re: 糖質制限と痴呆症
世界初の研究成果
中鎖脂肪酸油を含むケトン食による高齢者の認知機能向上
~国際科学雑誌Psychopharmacologyで発表~

国立精神・神経医療研究センター神経研究所(所長:武田伸一)の疾病研究第三部太田深秀室長、功刀浩部長らと株式会社 明治(代表取締役社長:川村 和夫)の共同研究グループは、中鎖脂肪酸油※1(MCT)を含むケトン食の摂取により、認知症でない 高齢者の認知機能が向上することを世界で初めて明らかにしました。

本研究成果は、2016年8月30日に国際科学雑誌Psychopharmacologyのオンライン版で公開されました。

http://www.ncnp.go.jp/press/release.html?no=116



こんにちは。

精神科医師Aさんから、大変興味深くかつ嬉しい情報をコメント頂きました。
ありがとうございます。

国立精神・神経医療研究センター神経研究所の共同研究グループの発表で、中鎖脂肪酸油を含むケトン食により高齢者の認知機能向上が明らかとなり公開されました。

世界初の研究成果だそうです。

ケトン食摂取により、血中ケトン体濃度が高まりそれにより認知症でない 高齢者の認知機能が改善したと考えられます。

近年、ケトン体の腎保護作用を示唆する論文も発表されており、ケトン体に対する評価がどんどん良い方に高まっているのは嬉しい限りです。



江部康二



『プレスリリース詳細
平成28年9月15日

世界初の研究成果
中鎖脂肪酸油を含むケトン食による高齢者の認知機能向上
~国際科学雑誌Psychopharmacologyで発表~

 国立精神・神経医療研究センター神経研究所(所長:武田 伸一)の疾病研究第三部太田深秀室長、功刀浩部長らと株式会社 明治(代表取締役社長:川村 和夫)の共同研究グループは、中鎖脂肪酸油※1(MCT)を含むケトン食の摂取により、認知症でない 高齢者の認知機能が向上することを世界で初めて明らかにしました。
 本研究成果は、2016年8月30日に国際科学雑誌Psychopharmacologyのオンライン版で公開されました。

 【内容】
■論文タイトル:
Effect of a ketogenic meal on cognitive function in elderly adults : potential for cognitive enhancement
(高齢者の認知機能に対するケトン食の効果:認知機能向上の可能性)

■概要:
 脳は通常、糖をエネルギー源として利用しますが、加齢により糖を利用する機能が低下することが報告されています。脳は糖に代わるエネルギー源として、生体内で主に脂肪酸から生成されるケトン体※2を利用することができます。本研究では、このケトン体の生成が高まるように中鎖脂肪酸油(MCT)を配合した特別な粉ミルク(明治ケトンフォーミュラ®※3、以下ケトン食)を用いて高齢者の認知機能を高めることができるか否かについて検討しました。認知症でない高齢者にケトン食と対照食(ケトン食のMCTを同カロリーの長鎖脂肪酸油に置き換えたミルク)をそれぞれ別の日に摂取していただき、血中のケトン体濃度の変化と複数の認知機能テストの成績を比較しました。対照食を摂取した時に比べ、ケトン食を摂取した時に血中ケトン体濃度が高く推移し、さらに作業記憶※4や遂行機能※5に関するテストの成績および一連の認知機能テストの総合成績※6が高いという結果が得られました(添付図参照)。試験参加者を、対照食を摂取した時の認知機能テストの総合成績が低かった群と高かった群に分けたところ、成績の低かった群でケトン食による総合成績の向上がより顕著に見られました。今回の結果から中鎖脂肪酸油(MCT)を含むケトン食は高齢者の認知機能を 改善する可能性が示されました。


図1
図1 MCTを含むケトン食、または対照食を摂取した後の
血中ケトン体濃度の変化

図2
図2 MCTを含むケトン食、または対照食を摂取した後に行った
認知機能テストの成績

【ご参考】
(※1)中鎖脂肪酸油(MCT)
炭素の数が6個から12個までの脂肪酸(中鎖脂肪酸)で構成される油脂の総称です。中鎖脂肪酸はココナッツオイルや牛乳にも含まれています(ただし、ココナッツオイルの中鎖脂肪酸では炭素数が12個のラウリン酸が主成分)。今回のケトン食には炭素数が8個の脂肪酸であるカプリル酸を多く含む油脂を使用しました。一般に、中鎖脂肪酸の中でも炭素数が少ないものの方が、ケトン体が産生され易いとされています。一方で炭素の数が14個以上の脂肪酸から構成される油脂が長鎖脂肪酸油(LCT)で、食品や調理に一般的に使用されている油です。LCTに比べMCTは摂取後に速やかに消化、吸収され、その一部が肝臓でケトン体に変換されます。

(※2)ケトン体
アセト酢酸、ベータヒドロキシ酪酸、アセトンの総称です。長時間の絶食や極端な高脂肪低糖質な食事を続けた時など、エネルギー源としての糖が不足する場合に、脂肪酸や一部のアミノ酸が肝臓でケトン体に変えられます。このケトン体のうちアセト酢酸、ベータヒドロキシ酪酸が糖に代わるエネルギー源として脳をはじめとする様々な体の器官で使われます。そのため今回の試験では血中ケトン体濃度としてアセト酢酸とベータヒドロキシ酪酸を測定しました。

(※3)明治ケトンフォーミュラ®
生まれつき糖質をエネルギーとして利用できない先天代謝異常や、薬で治療が困難な難治性てんかんなど、お子さまのケトン食療法のために使用される粉ミルクです。㈱明治で製造を行い、特殊ミルク事務局を通じて医療機関に提供しています。

(※4)作業記憶
今回の試験では作業記憶と呼ばれる認知機能を評価するために3種類のテストを行いました。このうち日本語版ウェクスラー記憶検査法改訂版(WMS-R)の下位検査である数唱課題(Digit span)において、試験食による成績の違いが認められました。数唱課題は検査者が読み上げた数字の並びをどれだけ正確に、同じ順序で復唱(順唱)したり、逆の順序で復唱(逆唱)したりできるかを検査し、点数化しています。作業記憶は、作動記憶、ワーキングメモリーともいわれ、必要な情報を一時的に保持しておく役割を果たし、日常のあらゆる作業を進める上で、必須の機能です。

(※5)遂行機能
今回の試験では遂行機能と呼ばれる認知機能を評価するためにトレイルメイキングテストAおよびBという2つの検査を行いました。このうちトレイルメイキングテストBにおいて試験食による成績の違いが認められました。このテストはテスト用紙に無作為に配置された数字と平仮名を1→あ→2→い→3→う・・・という順に線で結び終えるまでの時間を測定し、点数化しています。遂行機能は実行機能ともいわれ、物事の段取りをつけたり、計画を見直す上で重要であり、目的をもった活動を成し遂げるのに必須機能です。

(※6)認知機能テストの総合成績
異なる認知機能を統合して評価するために考案した評価指標です。今回の試験で実施した3種類の作業記憶テストと2種類の遂行機能テストの各点数を使って算出しています。

本リリースは、厚生労働記者会、厚生日比谷クラブ、東商記者クラブ、農政記者クラブに配布しております。


【研究詳細のお問い合わせ】
国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第三部
部長:功刀 浩(くぬぎ ひろし)
E-mail:
TEL/FAX: 042-346-1714

【報道に関するお問い合わせ先】
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 広報係
〒187-8551 東京都小平市小川東町4-1-1
TEL: 042-341-2711 FAX:042-344-6745

株式会社 明治 広報部
〒136-8908 東京都江東区新砂1-2-10
TEL:03-5653-0300 FAX:03-5653-0400』
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
米国糖尿病学会の歴史的変化と糖質制限食の容認。
【17/02/19 糖質制限ママ

自然派医師の意見について

こんばんは。1型の主人と共に超糖質制限に取り組んでおり、ブログや書籍、いつも有り難く拝読させて頂いております。

子供のワクチンなどのことを調べておりましたら、自然派医師と称される本間真二郎先生が、昨日一昨日、糖質制限食は今すぐやめるべき!糖質制限をすると身体が中身のない現代農法の野菜と同じ状態になる。見た目は元気でも中身はスカスカだ!腸内細菌目線ではない、間違っている!とブログや雑誌にて声高に申され、糖質制限者がコメント欄にて不服申立てをし、炎上している状態でした。

付け加えるように一部の人には仕方なし、くらいに書かれており、非常に不愉快極まり無かったです…。子供のワクチンは否定するのにインスリン注射は肯定なのか?と矛盾を感じずにはいられませんでした。

江部先生の記事にて腸内細菌も適応していくと述べられておりましたが、モヤモヤして悔しい気持ちでいっぱいです。。

江部先生のご意見がお伺い出来ましたら幸いでございます。どうぞ宜しくお願い申し上げます。】


こんばんは。

糖質制限ママ さんから、自然派医師と称しておられる本間真二郎医師が糖質制限に否定的な意見を述べておられるとのコメントを頂きました。

ネットを見てみると、確かに、ご自身のブログで

『腸および腸内細菌の状態が人の健康にとって最も大事~糖質制限は今すぐやめましょう!~』

と記載してありました。

一人の医師が、自己責任で個人的な意見を述べるのは、もちろん個人の自由ですので、本間医師の見解も、そういう仮説があるのだなということです。

つまりエビデンスレベルのお話では全くないということです。

本間医師の仮説を信じるか否かは、そのブログを見た読者が、自分自身で考えて判断することが大切です。

その判断材料として、米国糖尿病学会の糖質制限食に対するスタンスの歴史的変遷がとても参考になると思います。

まずは米国糖尿病学会の糖質制限食に対する立場の変遷を確認しましょう。

1)2007年までは、糖質制限食を否定です。
2)2008年に、肥満を伴う糖尿病患者に1年間の期限つきで有効性を認めました。
3)2011年に、肥満を伴う糖尿病患者に2年間の期限つきで有効性を認めました。
4)2013年10月、成人糖尿病患者の食事療法に関する声明を2008年以来5年ぶりに改訂し、
  適切な三大栄養素比率は確立されていないことを明言しました。
  そして「糖質130g/日が平均的な最小必要量」という文言を削除し、
  肥満の有無は関係なく、期限なしで、正式に糖質制限食を容認しました。
患者ごとに個別に様々な食事パターン〔地中海食,ベジタリアン食,糖質制限食,低脂質食, DASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食〕が受容可能。

つまり、米国糖尿病学会は2008年以降、数々のエビデンスに基づいて糖質制限を容認の方向に踏み出しました。

その後、5年間のエビデンスの蓄積(糖質制限食肯定も否定も含めて)を経て糖質制限食を正式容認です。

米国糖尿病学会の見解は、一個人の医師の見解とは異なり多くのエビデンスに基づくものですから、意義は大変大きいです。

2型糖尿病に対する食事療法として、米国では今や糖質制限食は重要な位置を占めるようなってきています。

例えば、米国のデューク大学(米ノースカロライナ州ダーラム)は、糖質制限食に関する臨床研究を積極的に行っています。

デューク大学のWilliam S. Yancy Jr.准教授は2013年10月のADA声明改訂委員の1人でもあります。

一般内科のEric C. Westman准教授は同大学生活習慣医学クリニック所長です。

Westman准教授は、炭水化物20g/日未満をクリニックで実践しています。

このようにデューク大学では、高雄病院のスーパー糖質制限食よりさらに厳格なケトジェニックダイエットを糖尿病治療食の標準として実践しています。


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
動物実験と糖質制限食(高脂質・高たんぱく食)。
【17/02/19 SGM


http://www.eps1.comlink.ne.jp/~mayus/lifestyle2/Dangeroflowcarbohydrate.html

動物実験ですが、糖質制限は四塩化炭素の代謝速度を遅くし、肝毒性を高めると書いていました。
糖質制限+アルコールはNASHのリスクをあげることもあるのでしょうか?
ご教示いただければ幸いであります。】


こんばんは。SGM さんから、動物実験と糖質制限食にに関するコメントと質問をいただきました。

スーパー糖質制限食で、肥満・脂肪肝が改善した症例は多数あります。

糖質制限食実践中は、食べている最中にも体脂肪は燃えていて、肝臓は糖新生をしてエネルギーを消費するので肥満が改善しやすいのです。

そして、NASHなど脂肪肝の根治療法は、唯一「糖質制限食」と考えられます。

従って、脂肪肝やNASHに糖質制限食はまったく問題ありませんし極めて有効な食事療法です。

ただアルコールは、糖新生やβ酸化を抑制しますので、量が過ぎれば、低血糖や脂肪肝を引き起こしやすく、注意が必要です。

糖新生が抑制されるとエネルギー消費は減ります。

β酸化が抑制されると脂肪分解も抑制されます。

さて、糖質制限食は、高脂肪・高たんぱく食となります。
この研究は、ラットを使ったものです。

どんな研究でも手軽なので、マウスやラットが実験動物として使われやすいです。

しかし、マウスやラットで高脂肪食の実験をすること自体が、根本的な間違いです。

なぜなら、マウスやラットなどネズミ類は、本来の主食は草の種子(即ち今の穀物)です。

草原が地球上の有力な植生として現れる鮮新世(510万年前)以降、ネズミ科の動物が出現して爆発的に繁栄します。

510万年間、草原の草の種子(穀物)を食べ続けてきたネズミに高脂肪食を与えれば、代謝が破綻するのは当たり前です。

ネズミの主食はあくまでも「穀物=低脂質食」なのです。

ネズミは、「穀物=低脂質食」に特化して、消化・吸収・代謝システムが適合しているのです。

この実験は単純に、マウスの代謝に合わない(主食でない)高脂肪食を与えて病気を作るという実験です。

全ての代謝が狂って病気だらけになるのもいわずもがなです。

例えば、ゴリラの主食は「棘の多い大きな蔓や大きな草」です。

このように、超低脂質食が主食であるゴリラに高脂肪食を食べさせたら、代謝はガタガタになり、マウスやラットと同様、たちどころに様々な病気になるでしょう。

ゴリラだと、高脂肪食を食べさせることの間違いが、ラットよりイメージしやすいですね。

人類の主食が何であったかはともかくとして、農耕が始まる前の700万年間は、穀物ではなかったことは確実です。

そして歴史的事実として、農耕の前は人類皆、糖質制限食でした。

またヒトの進化の過程で脳が急速に大きくなり、シナプシスが張り巡らされるためには、EPAとDHAの摂取が不可欠でした。

EPAとDHAは地上の植物性食品には含まれておらず、動物性食品にしか含まれていません。

従って少なくとも、肉・骨髄・昆虫・地虫・魚貝・・・などの高脂肪・高タンパク食を、脳が急速に発達した20万年前頃、必要充分な量、食べてたことは間違いないでしょう。

このように人類は本来高脂肪食には慣れているので、高脂肪食の安全性は高いのです。

ラットやゴリラと、ヒトの食性は全く異なっているのです。

結論です。

薬物の作用や毒性をネズミ類で動物実験するのは、研究方法として特に問題はないと思います。(動物実験自体の是非はおいておきます)。

しかし、本来主食が全く異なるマウス・ラットなどネズミ類で、人類の食物代謝の研究をおこなうのは、出発点から根本的に間違っている可能性が高いので注意が必要です。

研究者の皆さん、「薬物の動物実験」と「食物の動物実験」は、全く意味が異なることを認識してほしいと思います。



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
マラソンと糖質制限食。
【17/02/17 eat and run

マラソンランナーです

江部先生

先生の著書「人類最強の糖質制限論」拝読させていただきました。現在糖質制限食を開始して40日ほど経過し、体重が4キロ減りました。北海道の田舎で医師をしております。

ダイエット目的で自己流3食主食抜き、小麦、糖抜きの食事をしておりましたが、先生のスーパー糖質制限にかなり近いものだったので安堵いたしました。

ところで、ダイエットの目的は少しでもマラソンタイムを短くしたいためだったのですが、これまでランナーは走る前に糖質を大量に摂取し、走っている最中も捕食するのがベストとされていました。

ケトジェニックな生活となってからは、走る前にはプロテインやココナッツオイルの摂取がよろしいのでしょうか。それとも不要でしょうか。

また、途中での捕食やスポーツドリンクの摂取(水と電解質だけでいい?)はいかがでしょうか。蓄えた体脂肪だけで対応するのがよいのかどうかご教示いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。】



おはようございます。

医師でありマラソンランナーである eat and run さんからマラソンのときの食事について、コメント・質問を頂きました。

結論からいうと、マラソン前も最中もスーパー糖質制限食でOKです。

米国の医学雑誌・代謝(Metabolism)に、2016年3月、興味深い論文が掲載されました。

『糖質制限食は、ウルトラマラソンやトライアスロンにおいて普通の高糖質食と比べて、遜色なし』

という内容です。

普段から

(A)<炭水化物:たんぱく質:脂質 = 10:19:70>の糖質制限食を食べている10人
(B)<炭水化物:たんぱく質:脂質 = 59:14:25>の高炭水化物食を食べている10人

いずれの群もエリートランナーです。

研究施設に2泊3日で滞在、最大酸素摂取量、体組成、筋生検など実施、その後トレッドミルで走った後、直後と2時間後に筋生検を実施です。

(A)(B)群を比較したところ、糖質制限群(A)は、(B)群と比較して、運動中のエネルギー源として脂肪酸化の利用が極めて高率でした。

一方、筋肉のグリコーゲン利用と充満のパターンは、運動中も3時間のランニング後も、(A)(B)群で同様でした。

つまり、普通に糖質制限食をしているランナーがそのまま、ウルトラマラソンやトライアスロンをしても、筋肉中のグリコーゲンの量及び増減と回復パターンは、糖質摂取群と比べて、全く遜色ないという結論です。


江部康二


ケトン適合したウルトラ持久力ランナーの代謝特性について

要約

背景

多くの成功したウルトラ持久力アスリートが、高炭水化物から低炭水化物食に切り替えた、しかし彼らは代謝適合の度合いを決定するために前もって研究はされてはいない。

方法

20人のエリートウルトラマラソンランナーとアイアンマン距離のトライアスリートが、代謝反応を決定するために最大強度の運動テストと180分間の64% VO2maxのサブ最大強度のトレッドミル運動を実行した。

1グループは従来の常に高炭水化物食(HC: n = 10, %炭水化物:たんぱく質:脂質 = 59:14:25),
もう1つのグループは、低炭水化物食(LC: n = 10, %炭水化物:たんぱく質:脂質 = 10:19:70),

で、平均20ヶ月(9~36ヶ月の範囲)実践した。

結果

ピークの脂肪酸化はLCグループ((1.54 ± 0.18 vs 0.67 ±0.14 g/min; P = 0.000))が2~3倍高く、VO2max (70.3 ± 6.3 vs 54.9 ±7.8%; P = 0.000)もより高かった。

サブ最高強度の運動中で平均脂肪酸化は、LCグループ(1.21 ± 0.02 vs 0.76 ± 0.11 g/min; P = 0.000)で、脂肪のが大きな貢献(88 ± 2 vs 56 ± 8%; P = 0.000)に対応して59%高かった。

燃料使用量における、LCとHCの著明な相違にも関わらず、休息中の筋肉中のグリコーゲンと180分間ランニング (−64% from pre-exercise) 後のグリコーゲンレベルの低下と120分の回復(−36% from pre-exercise)において有意差はなかった。.

結論

HC(高糖質)食を実践している高度に訓練されたウルトラ持久力アスリートと比較して、長期のケトン適合食は著明に脂肪酸化の比率が高かった。

一方、筋肉のグリコーゲン利用と充満パターンは運動中も3時間のランニング後も同様であった。




METABOLISM CLINICAL AND EXPERIMENTAL 65 (2016) 100 – 110

Metabolic characteristics of keto-adapted ultra-endurance runners

ABSTRACT

Background.
Many successful ultra-endurance athletes have switched from a highcarbohydrate
to a low-carbohydrate diet, but they have not previously been studied to
determine the extent of metabolic adaptations.

Methods.
Twenty elite ultra-marathoners and ironman distance triathletes performed a
maximal graded exercise test and a 180 min submaximal run at 64% VO2max on a treadmill
to determine metabolic responses.
One group habitually consumed a traditional highcarbohydrate
(HC: n = 10, %carbohydrate:protein:fat = 59:14:25) diet, and the other a lowcarbohydrate
(LC; n = 10, 10:19:70) diet for an average of 20 months (range 9 to 36 months).

Results.
Peak fat oxidation was 2.3-fold higher in the LC group (1.54 ± 0.18 vs 0.67 ±0.14 g/min; P = 0.000) and it occurred at a higher percentage of VO2max (70.3 ± 6.3 vs 54.9 ±7.8%; P = 0.000).
Mean fat oxidation during submaximal exercise was 59% higher in the LC
group (1.21 ± 0.02 vs 0.76 ± 0.11 g/min; P = 0.000) corresponding to a greater relative
contribution of fat (88 ± 2 vs 56 ± 8%; P = 0.000). Despite these marked differences in fuel
use between LC and HC athletes, there were no significant differences in resting muscle
glycogen and the level of depletion after 180 min of running (−64% from pre-exercise) and
120 min of recovery (−36% from pre-exercise).

Conclusion.
Compared to highly trained ultra-endurance athletes consuming an HC diet,
long-term keto-adaptation results in extraordinarily high rates of fat oxidation, whereas
muscle glycogen utilization and repletion patterns during and after a 3 hour run are similar


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
<糖質制限食に関するお知らせ・お願い・ご注意など> 2017年2月
【本ブログのコメント・質問・記事に関するお願い】

ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。

糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。

一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、ボランティアで回答させていただいています。

診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。

私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。

また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。

従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m

そして読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。

またネットで簡単に検索可能なことは、ご自分でお調べください。

質問が増えてきましたので、糖質制限食と関わりがないと判断した質問にはお答えできない場合もありますので、ご了承ください。m(_ _)m

普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)

掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文記事にて、できるだけ順番にお答えしたいと思います。

質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。

一方、質問がかなり増えてきていますので、なかなか即、お答えすることが困難となってきています。

糖質制限食に関わりのある全ての質問に、本文かコメントでお答えするようできるだけ努力はしていますが、できないときはご容赦願います。m(_ _)m

それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。


【糖質制限食を実践される時のご注意】

糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。

このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、減薬しないと低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。

一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、自力で糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。

内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。

血糖値が正常範囲である程度下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、ブドウ糖を作るからです。

これを糖新生といいます。

診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症は、糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。

糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。

進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。

長鎖脂肪酸代謝異常症では、肉や魚などに含まれる長鎖脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。

腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、たんぱく質は過剰な摂取をしないという表現となっていて、制限という記載はなしです。

従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。

また、米国糖尿病学会(ADA)は

Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版

において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。

根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。

今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、個別に対応することとなります。


なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。

また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。

糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。


【糖質制限食とは】

米国糖尿病協会(ADA)の患者教育用のテキストブックLife With Diabetes(2004年版)には、以下の記載があります。

「摂取後直接血糖に影響を与えるのは糖質のみである。
糖質は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。
炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」


これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。 

1997年版のLife With Diabetes(ADA刊行)では、

「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」

という記載がありましたが、2004年版以降は変更されています。

このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが直接、血糖値を上昇させます。

従って、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。

脂質を摂取しても、インスリンの追加分泌はありません。

タンパク質はごく少量のインスリンを追加分泌させます。

現在糖尿病において、食後の急激な高血糖(グルコーススパイク)が大きな問題として注目されています。

食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。

また一日における、食前・食後・空腹時など血糖値の変動幅(平均血糖変動幅)が大きいほど、酸化ストレスが増強し動脈硬化のリスクとなることがわかってきました。

そして、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。

1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。

炊いた白ご飯茶碗1杯150g(252kcal)には、55.3gの糖質が含まれており、血糖値を166mg上昇させます。

一方、和牛サーロインステーキ(脂身つき)を200g(約1000キロカロリー)食べても、糖質含有量は1gもないので、食後血糖は3mg未満の上昇しかないのです。 

なお、1gの糖質が体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。

糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースに、できるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。

簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。

抜く必要がある主食とは 、米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。

3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら、薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。

一方、上述の白ご飯とステーキの例でも明らかなように、カロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。

従って、現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても、食後高血糖が必ず生じるのです。

糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。


なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。

日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2014-2015」の

男性1400~2000kcal
女性1200~1800kcal

ほど厳しいカロリー制限は必要ありませんが、

「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

推定エネルギー必要量(一日あたり)
              男性                  女性
15-17才        2500 2850 3150           2050 2300 2550kcal
18-29才        2300 2650  3050          1650  1950   2200
30-49才        2300 2650  3050            1750  2000  2300
50-69才        2100 2450  2800           1650  1900 2200 
70才          1850 2200  2500            1500  1750 2000

身体活動レベル    低い 普通 高い         低い  普通  高い

くらいが目安です。


そして2013年に糖尿病食事療法に関して画期的な変化がありました。

米国糖尿病学会が、
2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記したのです。

これはそのまま、1969年の食品交換表第2版以降一貫して、糖尿病治療食として、唯一無二の「カロリー制限・高糖質食」を推奨し続けている日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。

さらに、米国糖尿病学会は『栄養療法に関する声明2013』において地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
「糖質制限食」も正式に受容しました。
このことは糖質制限食を推進する私達にとって、大変大きな追い風となりました。

なお、門脇孝日本糖尿病学会理事長によれば
東大病院では、2015年4月から、糖質40%の糖質制限食を供給しているそうです。
また門脇孝東大糖尿病・代謝内科教授ご自身も、緩やかな糖質制限食を実践されているとのことです。
2016/7/1(金)
東洋経済オンライン 
http://toyokeizai.net/articles/-/125237



<江部康二著 参考図書>


理論
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ」2005年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」2008年
「我ら糖尿人、元気なのには理由がある。」2009年 宮本輝先生との対談本
「やせる食べ方」2010年
「うちの母は糖尿人」2010年 監修:江部康二 著:伊藤きのと
(東洋経済新報社)
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年(ナツメ社)
腹いっぱい食べて楽々痩せる『満腹ダイエット』 (ソフトバンク新書)2011年
「主食をやめると健康になる」(ダイヤモンド社)2011年
「血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド」 (別冊宝島)2012年
「食品別糖質量ハンドブック」2012年(洋泉社)、
「糖質オフ!健康法」(PHP文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」(文春文庫)2012年
「女性のための糖質制限ダイエットハンドブック」2012年(洋泉社)
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)
「医療の巨大転換を加速する」糖質制限食と湿潤療法のインパクト
 2013年(東洋経済新報社) 夏井睦先生との対談本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版」2014年(東洋経済新報社)
「炭水化物の食べ過ぎで早死にしてはいけません」2014年(東洋経済新報社)
一生太らない「やせる! 食べ方」2014年 (PHP文庫)
江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?2015年(洋泉社)
「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)
「糖質制限の教科書」2015年(洋泉社)監修
「人類最強の糖質制限論」2016年4月(SB新書)
「ハンディ版糖質制限の教科書」2016年4月(洋泉社)
「増補新版食品別糖質量ハンドブック」2016年6月(洋泉社)
「Dr.江部の健康食の新常識100 」(TJMOOK)2016年11月(宝島社)
マンガでわかる「糖質オフ! 」健康法2016年12月、(PHP研究所 )
など多数。

レシピ
「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」2006年(東洋経済新報社)
「糖質オフ」ごちそうごはん2009年(アスペクト)
dancyuプレジデントムック 「満腹ダイエット 」 2009年(プレジデント社)
「血糖値を上げない!健康おつまみ109」2010年(東洋経済新報社)
「やせる食べ方レシピ集」 2010年(東洋経済新報社)
「糖質オフダイエット 」2011年(レタスクラブ、角川マーケティング)
「誰もがストレスなくやせられる!糖質制限ダイエット」2011年(講談社)
「主食を抜けば糖尿病はよくなる」レシピ集2011年(東洋経済新報社)
高雄病院の「糖質制限」給食2012年(講談社)
糖尿病がどんどんよくなる「糖質制限食」おすすめレシピ集2012年(ナツメ社)
糖質制限の「主食もどき」レシピ2013年(東洋経済新報社)
高雄病院Dr江部が食べている「糖質制限」ダイエット2013年(講談社)
糖質オフのダイエット弁当2013年(家の光協会)
高雄病院「糖質制限給食」朝 昼 夕 14日間完全プログラム
糖尿病・肥満改善が自宅でできる! 2013年(講談社)
2週間チャレンジ! 糖質制限の太らない生活 2014年(洋泉社mook)
電子レンジで糖質オフの作りおき 2016年10月(宝島社)
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
2017年4月9日(日)糖質制限食医療従事者対象セミナー in 東京 開催
おはようございます。

2016年、東京、京都にて開催し、ご好評いただいた医療従事者向けセミナーを
2017年2月12日(日)大阪に続いて
2017年4月9日(日)東京にて開催致します。

日本糖質制限医療推進協会主催 医療従事者向けセミナー(東京)
「糖質制限食による糖尿病指導~理論と実践~」


第1部 理論編

糖尿病治療に関して、最新糖質制限食理論と共にエビデンスのお話を簡単に説明します。
2016年に得られた最新の糖質制限食情報もお話しします。
第1部は講義と質疑応答含めて45分間です。

第2部 栄養指導編

高雄病院の栄養指導の実際を、橋本眞由美管理栄養士がお話します。
第2部は講義と質疑応答を含めて60分間です。

第3部 臨床実践編
糖尿病合併症の現状や久山町の悲劇など、そして薬剤の使い方のコツをお話します。

また、糖質制限食を実践していて、「すぐに良くなった症例」「治療に難渋した症例」
「1型のインスリン分泌ゼロの症例」「SGLT2阻害薬が著効した症例」などを、
実際に入院された患者さんのデータを見ながら検討します。

第3部は100分間ありますので、参加者の皆さんと共にディスカッション形式の症例検討を導入したいと思っています。

ご参加頂いた皆さんには、前回と同様に講演PPTスライドの、CD(PDFファイル)をお配りします。

東京、関東、東北、北信越、東海などの医療従事者の皆さん、奮ってご参加くださいね。


江部康二


以下事務局からのお知らせです。

***********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加
いただきましてありがとうございます。

2017年4月9日(日)、東京にて医療従事者対象の糖質制限食
セミナーを開催致します。

内容につきましては、2月12日(日)に大阪で開催しましたセミナーと
同様を予定しております。

糖質制限食指導に必要な理論をさらいつつ、糖尿病治療における
より実践的な内容にウェイトをおきます。
新たな症例も盛り込んで、難渋症例についての討議も予定しております。

医療従事者の皆様の多数のご参加を心よりお待ちしております。

◆掲載サイト: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

//////////////ご案内/////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催
   医療従事者向け糖質制限食セミナー in 東京

  「糖質制限食による糖尿病指導 ~理論と実践 」

■日時:4月9日(日)12:50~16:40頃 ※開場・受付は12:30~

■会場: WATERRAS COMMON 3F「ワテラスコモンホール」
東京都千代田区神田淡路町2丁目101番地
http://www.waterrascommon.com/access.html

■講師:
A:江部 康二 医師
  (一財)高雄病院 理事長/(一社)日本糖質制限医療推進協会 理事長

B:橋本 眞由美 管理栄養士 (一財)高雄病院 栄養管理部 部長

■内容:

第1部:理論編(45分)   ※講師A 
糖質制限食指導に必要な生理学的基礎理論を説明。三大栄養素と血糖、ケトン体の安全性、米国糖尿病学会の見解、CKDガイド2013の記載などについて言及。糖質制限食の有効性と安全性について、EBMの観点からRCT研究論文、長期のコホート研究により根拠を示し、最新の話題についてもお話します。

第2部:栄養指導編(60分) ※講師B
高雄病院では、3食とも主食なしのスーパー糖質制限食を実施しており、その具体的な食事内容を紹介します。また、外来時と入院時における栄養指導の方法及びポイント、よくある問題点と改善のプロセスなど、指導事例も交えつつ、糖質制限食を継続していただくための栄養士の関わり方についてお話しします。糖質制限食導入を検討されている院所にとりまして、少しでもヒントになるよう管理栄養士の立場からお話を進めていきたいと思います。

第3部:臨床実践編(100分)  ※講師A
高雄病院の豊富な 臨床例を取り上げて検討。治療に難渋した症例を提示して参加者と共に ディスカッション。メトホルミン・DPP-4阻害薬・α-GI薬・速効型インスリン 分泌促進剤は比較的使用頻度が高いのでコツを伝授。SGLT阻害薬は糖毒解除などに有用、外部由来のブドウ糖を減らすのが糖質制限食、体内の糖新生由来のブドウ糖も排泄するのがSGLT阻害薬。SU剤とチアゾリジン誘導体の位置づけを示します。
糖質制限食実践中に生じうる好ましくない症状・ 変化について検討します。

*各所要時間は、質疑応答、ディスカッションの時間を含みます。

■対象: 医療従事者(医師、歯科医師、薬剤師、看護師、栄養士、鍼灸師など)

■受講費:

・医師・歯科医師:
 賛助会員 7,200円 / 一般(非会員) 9,000円

・上記以外の医療従事者:
 賛助会員 5,200円 / 一般(非会員) 6,500円

*参加頂いた皆様には、映写・配布資料のデータ(PDF)CDをお配りします。

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替

※事前決済のみとなります。
※領収書をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。

■お申し込み方法:

★賛助会員の方
  事務局までメールにて、医療機関でのご職種をご記入の上、お申し込み下さい。
  領収書をご希望の場合は、発行ご希望の旨と宛名もお知らせ願います。

★賛助会員入会をご希望の方:
  1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

 2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
  「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、
   「通信」欄に以下をご記入下さい。
    ① 「4/9東京セミナー、参加希望」 とご記入下さい。
    ② 医療機関でのご職種をご記入下さい。
    http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
  
★一般(非会員)で、セミナーの受講のみご希望の方:
  下のフォームからお申し込み下さい。
  http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-med

■その他:

・予約制です。当日参加はできません。
・キャンセルは4月7日(金)までに事務局までご連絡願います。
 それ以降のご返金は原則、対応致しかねますので予めご了承下さい。
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限で、抜け毛が改善。脂肪肝改善。糖化と老化。
こんにちは。

えりちゃん から、糖質制限食で抜け毛が劇的に改善、脂肪肝も改善といううれしいコメントをいただきました。

平成28年、ブドウ糖負荷検査。
空腹時が108、30分後183、1時間後203、2時間後134mg/dl


このデータなら、負荷後2時間値が134mg/dlと140mg/dl未満なので、正常型と診断できます。

一方、食後1時間値が、203mg/dlと180mg/dlを超えているので将来、糖尿病になりやすいので注意が必要です。

えりちゃんのように、痩せていても、脂肪肝が存在することがあります。

現実に糖質制限食で、
H27年 GOT70、GPT107 → H28年 GOT22、GPT16
と改善していますので、脂肪肝があるていど良くなったと考えられます。

H28年 中性脂肪65、HDL93、LDL210
このデータなら、HDLコレステロールが多くて、中性脂肪が低めなので、LDLコレステロールは標準の大きさの「肝臓からコレステロールを末梢の組織に運ぶ」役目を果たしている善いLDLコレステロールです。

小さくて高比重で悪玉の「小粒子LDLコレステロール」は少なくて酸化LDLコレステロールも少ないと考えられるので、このまま、肝臓がコレステロールの生産調整をしてくれるまでスタチン薬はなしで、経過をみていいと思います。

抜け毛が、劇的に改善したのも素晴らしいです。
えりちゃんの抜け毛は「糖化」が元凶であった可能性があります。

糖質制限食によって、糖化が防げて、血流と代謝が良くなることで抜け毛が改善したと思われます。

糖化とは、血液中のブドウ糖とタンパク質がくっついて、タンパク質が変性してAGEs(糖化最終生成物)を生成する反応をいいます。 このAGEsは分解されにくく、蓄積していくと肌や髪、骨など全身の組織に悪影響を与えます。
一般に老化とされている症状のベースには糖化があることが多いのです。

真の意味での老化は、防げませんが、「糖化がベースにある老化」は糖質制限食で予防できる可能性があります。


江部康二


【17/02/13 えりちゃん
肝機能と血糖値
江部先生、初めまして。56歳のえりちゃんといいます。毎日先生のブログをあれやこれやと検索し、勉強をさせていただいています。というのも、青天の霹靂のように食後高血糖が見つかったからです。今から思うといつからこの状態になっていたかと思うと怖いです。 平成27年夏に受けた職場の健康診断で、初めてGOT70、GPT107、空腹時血糖値101、ヘモグロビンA1c5.6という結果で再検査がきました。私は体重の維持のために食生活に気をつけていたつもりで、身長155センチ、体重45キロ前後を何年もキープしていたので、肝機能や血糖値に異常があったことに本当に驚きました。お酒も飲まないし、両親も健在で糖尿病はありません。そこで糖尿病と肝臓の両方の専門医に行きました。江部先生の糖質制限食のことを知っていたので、朝晩の主食を抜くゆるい糖質制限を始めたところ、肝機能の数値が改善し、空腹時血糖値は問題なしと言われました。すっかり安心していたところ、1年後の平成28年夏にあった職場の健康診断でまたGOT32、空腹時血糖値101、ヘモグロビンA1c5.6で再検査となりました。ゆるい糖質制限食は継続していたのですが、油断してお菓子を食べたりしていたのが悪かったのか!と思いながらまた同じ病院に行くと、今度はブドウ糖負荷検査をされました。またその数値にびっくりしたのですが、直前の空腹時が108、30分後183、1時間後203、2時間後134でした。1時間後が180を超えているから境界線型だねと言われ、運動をするようにという指導でした。痩せていて糖尿病の家系でなくてもこんなことがあります、脂肪肝です、と言われました。私は本当にわかって良かったと思い、その日以降、ゆるい糖質制限をスーパー糖質制限に変えました。ようやく3ヶ月になるところです。先日、途中経過を知るために血液検査をしてもらったところ、GOT22、GPT16、中性脂肪65、HDL93、LDL210、ヘモグロビンA1c5.5という結果でした。肝機能が改善したけど、悪玉コレステロールが高すぎるから下げないといけないと言われ、下げるお薬がでました。私は江部先生のブログで糖質制限の初めにはこういうことが起きると知っていたので、お薬は飲まずに様子をみても大丈夫じゃないかなと思いっています。
長くなりましたが、教えていただきたいのは、肝機能が悪かったのは私の体に何が起きていたのでしょうか。境界線型の私の体とどのように関係しているのでしょうか。今後もスーパー糖質制限を継続すれば、肝臓のことも心配いらないでしょうか。もし今後、やっておいた方がいい検査などがありましたら是非教えていただければと思います。
長々と大変失礼いたしました。よろしくお願いいたします。】

17/02/13 ドクター江部
Re: 肝機能と血糖値
えりちゃん 様

痩せていても内臓脂肪があるタイプだったと思われます。
脂肪肝もあったものと思われます。

このままスーパー糖質制限食でよいと思います。


【17/02/13 えりちゃん
糖質制限二ヶ月の変化
江部先生、早速お返事をありがとうございました。痩せていて糖尿病の家系でなくても脂肪肝になるのですね。この二ヶ月半、スーパー糖質制限食を作ることが楽しくて、また良質なタンパク質がこんなにも美味しいものかと感激している日々です 。今は肝機能も改善し、空腹時血糖値が正常高め、ヘモグロビンA1cが5.5です。スーパー糖質制限食を食べていると食後1時間の血糖値がだいたい120台です。それと、すごいことに抜け毛が激減しています!ハゲるんじゃないかと思っていた抜け毛が今は数えるほど。これは偶然とは思えません。糖質制限食のおかげでしょうか。あ、LDLコレステロールが200超えだったので下げる薬をもらったのですが、それは飲まなくて大丈夫ですよね?それだけ聞いたら安心です。
これからも美味しい糖質制限ライフを楽しみながら頑張ります。また経過をお知らせします。ありがとうございました(^∇^)】


17/02/14 ドクター江部
Re: 糖質制限二ヶ月の変化
えりちゃん 様

抜け毛減少、良かったですね。
LDLコレステロールは、くすりなしで、経過をみて良いと思います。
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
鳥取県中部医師会学術講演会のご報告。
こんにちは。

大雪のさなか、鳥取県は倉吉市にて、2017年2月13日、月曜日、夕に、鳥取県中部医師会学術講演会が開催されました。

当日ギリギリまで、スーパーはくとが運行するか否か確実でなくて、とても心配でしたが、雪のため30分くらいの遅れが出ましたが、なんとか倉吉市にたどり着きました。

倉吉市では初の糖質制限食講演会で、大雪の中、40数名の医師、看護師、栄養士に参加いただき、大盛況でした。

いつもの倍くらいの聴衆が集まったという事であり、倉吉市においても糖質制限食に関心が集まっている事の現れだと思いました。
実際に、すでに糖質制限食を実践しておられる医師も複数おられました。

講演会の運営を取り仕切っていただいた、福嶋整形外科医院の福嶋裕造先生は、16kgの減量に成功され、座長を務めていただいた、田頭 秀悟 先生は、30kgの減量ということでした。

質疑応答も活発で、最後は質問を打ち切ることとなり、参加の皆様には申し訳ないことでした。

講演会のあとは、倉吉シティホテルにて懇親会でした。

シェフ渾身の糖質制限な料理、シャンパン、白ワイン、赤ワイン堪能いたしました。

一部画像がありませんが、メニューをご紹介いたします。


・鰤の炙り・蒸し海老・ボイルホタルイカの旬菜サラダ仕立て
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・カリフラワーとキャベツとチキンのコンソメスープ
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・真鯛のポワレと海老のムース 香草ブースブランソース
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・桜海老のパルメザンチーズガレット添え

・牛ロース肉のロティとフォアグラのソテー 赤ワインソース
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・春苺のババロア ショコラマンス添え
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・糖質制限パンとバター
・コーヒー

とても美味しく楽しく糖質制限な一夜を過ごすことができました。

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鳥取県中部医師会会長
まつだ小児科医院 松田 隆 先生
このたびはお招きいただき、大変ありがとうございました。

福嶋先生、田頭先生もありがとうございました。

本講演をきっかけに今以上に、鳥取県中部医師会に糖質制限の輪が広がっていけばうれしい限りです。


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
アトピーと糖質制限食。高雄病院アトピー学校。
おはようございます。

高雄病院では、1978年以来、長年アトピー性皮膚炎の患者さんを診察してきました。

入院治療したアトピー患者さんの総数は、おそらく世界有数レベルだと思います。
また、外来治療してきたアトピー患者さんの総数も同様です。

その中で、高雄病院方式といえる治療法が確立していきました。

症状の改善率や根本的に治る率も、世界有数レベルと自負しています。

高雄病院方式のアトピー性皮膚炎治療は 、入院しての「アトピー学校」につきると思います。

アトピー学校とは1995年から開始された「アトピー治療のための教育プログラム」です。

1999年からプロトピック軟膏が使えるようになり、アトピー患者さんの改善率や治癒率は劇的に向上しました。

<漢方治療+食事療法+ステロイド外用薬+プロトピック軟膏>により、アトピー性皮膚炎の根治を目指すのが高雄病院のアトピー性皮膚炎治療です。

18年間プロトピック軟膏を日本で一番多く使ってきて、まさに人生を変える力のある素晴らしい薬と認識しています。

プロトピック軟膏のジェネリックであるタクロリムス軟膏も同様に有効です。

高雄病院アトピー学校では、まずは入院していただき、漢方生薬や漢方エキスを内服して、ステロイド外用薬やプロトピック軟膏を塗布して、症状のコントロールをします。

そのあとは、退院したあともコントロール良好が保てるように、食生活、外用薬の上手なぬりかた・やめかた、漢方薬の役割など・・・、アトピーの自己管理に必要な知識や技を入院中に学んでもらい、また体験していただきます。

高雄病院アトピー学校で、アトピーを治すというよりも、アトピーの根本的な治し方を学んでいただくということです。

入院してアトピーの皮膚症状が良くなるのは、ある意味当たり前なのですが、退院後もその良い状態を保つことは結構難しいことなのです。

他の病院と高雄病院の入院治療における一番大きな違いは、退院後の自己管理のための教育システムがあるかないかです。

この入院システムを学校と呼んでいるのは、教育の意味が大きいからなのです。

また、食生活や治療指針の提供・勉強や漢方薬の投与も、他の病院とはひと味違う特徴です。

ともあれ、漢方、食事療法、外用療法で、皮膚のコントロール良好の状態を保ち続けることが根治への道です。

食事療法は、当初は玄米魚菜食が中心でした。

1999年に私の兄、江部洋一郎現名誉院長が糖質制限食を高雄病院に導入しました。

2001年からは、病院全体で糖質制限食に取り組みました。

アトピー患者さん、糖尿病患者さんともに高雄病院に入院しておられますので、玄米魚菜食と糖質制限食もともに供給しています。

入院中、糖質制限食に興味をもったアトピー患者さんが、退院後、自発的に糖質制限食を実践される場合もあり、ほとんどが良好な結果を得ています。

アトピーの小学生が、祖父が糖尿人で糖質制限食をしているのを見て、真似をして夕食だけのプチ糖質制限食をしたところ、著明に改善した例もあります。

またブログ読者の方で、「糖尿病+アトピー」があり、糖尿病のために糖質制限食を実践したところ、長年の乾燥肌が改善しアトピーもよくなった例もあります。

2016年10月には、長年アトピー性皮膚炎で苦しんできた30代女性から、スーパー糖質制限食実践1ヶ月でかなり落ち着いたというコメントをブログに頂きました。

糖質制限食実践により、全身の血流と代謝が良くなりますので、多くの場合、乾燥肌が改善してきます。
だいたい、1~3ヶ月で効果があることが多いです。

私自身アトピーではないのですが、乾燥肌が改善し、にきび・吹き出物がほとんどでなくなりました。

特に冬場は、顔が乾燥して、足の指にしもやけもできていましたが、52歳で、糖質制限食開始後は、すっかりよくなりました。
2017年2月現在、67歳ですが、そのまま体調は良好です。

勿論個人差はあります。

また漢方治療と食事療法だけではなくて、世界標準のアトピー外用治療も併用する方が、より速くコントロール良好になると思います。

生活の質を速やかに改善することも、アトピー治療においてとても大切なことと思います。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
インフルエンザと解熱剤。使ってもいいのはアセトアミノフェンだけ。
こんにちは。

インフルエンザが流行しています。

インフルエンザに関して、ブログ読者の皆さんを始め、日本中の人に知っておいて欲しいことがあります。

それはインフルエンザ罹患のとき、使ってもいい解熱剤はアセトアミノフェンだけということです。

商品名はカロナール、コカール、アンヒバなどです。

それ以外の、ロキソニン、ボルタレン、ポンタール、インダシン、アスピリン・・・これらの一般的なNSAIDSは、脳症のリスクがあるので全て使用してはいけません。

より正確には、ウィルス、細菌、原虫などの感染症が存在しての発熱には、NSAIDsは使用してはいけないということです。

また、この薬は、プロスタグランジンという物質の産生を抑えるために、腎臓への血液の流れが悪くなり、急性腎不全を起こすことがあります。


<脳炎と脳症の違い>

病理学的には、脳炎( encepahlitis)と は、ウィルスが直接脳に侵入、脳細胞に感染して増殖し炎症を起こすもので、脳神経細胞がウィルスによって直接破壊されます。

脳症( encephalopathy) は、脳の中にウィルスが存在しないのに脳が腫脹します。

インフルエンザウィルス感染により、まれに脳症が生じますが、原因は不明とされています。

インフルエンザウィルス自体による脳細胞の直接障害ではなく、何らかの原因により高サイトカイン血症などが引き起こされて、脳に浮腫などの障害をひき起こします。

すなわち、病理学的にはインフルエンザ脳炎は存在せず、インフルエンザ脳症が存在するということになります。

<インフルエンザウィルスは血中に入れない>

現時点でインフルエンザウィルスはA型もB型も新型も血中に入れません。

従って、インフルエンザウィルスが脳に直接感染することはないのです。

インフルエンザウィルスは、上気道・下気道・肺と消化管以外には感染できません。

マスコミでインフルエンザ脳炎とかインフルエンザ脳症と言っているのは、正確には「インフルエンザ関連脳症」という病名が一番適切です。

<麻疹ウィルスやヘルペスウィルスは血中に入れる>

麻疹ウィルスは血中に入れるので、脳にも感染して、まれではありますが、麻疹脳炎を生じ得ます。

ウイルス感染性脳炎としては単純ヘルペス脳炎が最も多いです。

日本脳炎ウィルスや狂犬病ウィルスも、脳炎を起こします。

<インフルエンザ脳症とサイトカインストーム>

インフルエンザ脳症の鍵となる現象は、サイトカイン・ストームと呼ばれる免疫系の異常反応です。

免疫細胞の活性化や機能抑制には、サイトカインと総称される生理活性蛋白質が重要な役割を担っています。

サイトカインは免疫系のバランスの乱れなどによってその制御がうまくいかなくなると、サイトカインストームと呼ばれるサイトカインの過剰な産生状態を引き起こし、ひどい場合には致死的な状態に陥ります。

全身の細胞から通常量をはるかに超えるサイトカインが放出され、体内を嵐のように駆け巡ります。

この過剰なサイトカインストームにより、インフルエンザ関連脳症が生じると考えられています。

サイトカインストームが起こる原因は、今のところ不明です。

しかし解熱剤がサイトカインストームに悪影響を与えている可能性が示唆されています。


<解熱剤>

平成21年の厚生労働省のインフルエンザ脳症ガイドラインには、ジクロフェナクナトリウム(商品名ボルタレン)、メフェナム酸(商品名ポンタール)の内服は、インフルエンザ脳症の予後不良因子の一つに挙げられています。

これらの解熱剤が、インフルエンザ脳症の死亡率を上昇させている可能性が示唆されています。

また、これらの解熱剤が、サイトカインストームを生じたきっかけになっている可能性も否定できません。

結局、安全性が確立している、解熱剤は、アセトアミノフェンだけです。

アセトアミノフェンの商品名は、カロナール、コカール、アンヒバ座薬などです。

インフルエンザにかかったときは、アセトアミノフェン以外の他の解熱剤(ロキソニン、ボルタレン、ポンタール、インダシン、ブレシン、アスピリン・・・)は使用してはいけません。

要するにアセトアミノフェンだけです。

なお、風邪などのウィルス感染でも同様の危険性は有り得ますので、私は、子どもは勿論のこと、大人にも解熱剤は、基本的的にアセトアミノフェンしか処方しません。


☆☆☆

http://www.jst.go.jp/crest/immunesystem/result/05.html
独立行政法人 科学技術振興機構のサイトから抜粋

免疫系におけるサイトカインの役割

 病原体に対する免疫系の攻撃としては、主に好中球やマクロファージなどの自然免疫系の貪食細胞による貪食作用、キラーT細胞による細胞傷害性物質の放出による宿主細胞の破壊、B細胞が産生する抗体による病原体の不活化などがあります。このような免疫細胞の活性化や機能抑制には、サイトカインと総称される生理活性蛋白質が重要な役割を担っています。サイトカインには白血球が分泌し、免疫系の調節に機能するインターロイキン類、白血球の遊走を誘導するケモカイン類、ウイルスや細胞の増殖を抑制するインターフェロン類など、様々な種類があり、今も発見が続いています。サイトカインは免疫系のバランスの乱れなどによってその制御がうまくいかなくなると、サイトカインストームと呼ばれるサイトカインの過剰な産生状態を引き起こし、ひどい場合には致死的な状態に陥ります。サイトカインは本来の病原体から身を守る役割のほかに、様々な疾患に関与していることが明らかになってきています。

 平野チームは、自ら発見したサイトカインの一種であるIL-6が自己免疫疾患の発症制御において、中心的な役割を担っていることを独自に開発した疾患モデルマウスを用いて明らかにしています。また、免疫細胞の中枢神経系への侵入口を発見したことから、神経系自己免疫疾患の発症仮説を提唱しています。岩倉チームは、炎症性サイトカインであるIL-17ファミリー分子の機能的役割を解析する中で、これらファミリー分子が感染防御と炎症抑制において、役割分担されていることを見出しています。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
2017/4/1、4/2、「低糖質スイーツ、料理教室 in 京都」を開催。
こんにちは。

2017年4月1日(土)、2日(日)、京都にて、日本糖質制限医療推進協会主催の「低糖質スイーツ、料理教室」を開催します。

1日(土)のメイン講師は、「パティスリー ロア・レギューム」(埼玉県朝霞市)の小寺幹成オーナーパティシエです。

小寺パティシエは、低糖質スイーツの研究開発にも力を注いでこられ、昨年11月には文化出版局から、
著書「おいしく作れる低糖質スイーツ」
http://books.bunka.ac.jp/np/isbn/9784579212866/
を出版されました。

ご自身がこれまで開発されたきた低糖質スイーツのレシピを惜しみなく披露しておられ、ちなみに、私は帯の推薦文を書きました(*^^)v

洋菓子作りの腕に覚えありだったけれど、糖質制限を始めてから断念しているという方はもちろん、初心者でもやる気あり!という方、歓迎だそうです。

2日(日)の講師は、管理栄養士の佐々木栄子さん(ローカーボクラブ代表/協会アドバイザー)です。

昨年ご好評いただいた、低糖質料理教室「糖質制限基本をマスター」の続編です。

定員は各日24名様・先着順です。皆さん奮ってご参加くださいね。



江部康二


以下、事務局からのお知らせです。

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ブログ読者の皆様、いつも弊会の講演会や料理教室へ多数参加
いただきまして、ありがとうございます。

本日は、低糖質スイーツ・料理教室(京都)の開催をご案内申し上げます。

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日本糖質制限医療推進協会主催 低糖質スイーツ・料理教室(京都)

1.『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室(京都)』

  第1回 「おいしい低糖質クッキー」

◆日時: 2017年4月1日(土)13時~16時頃

◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円

◆講師: 小寺幹成 「パティスリー ロア・レギューム」オーナーパティシエ
      佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者

☆内容ご紹介☆

美味しい低糖質菓子を自宅で楽しんでいただけるように、
お菓子作りの基礎から学べる講座です。

講師の小寺幹成パティシエに低糖質菓子を作る際のコツや工夫、
様々な技術をデモンストレーションや実習でレクチャーいただき、
参加者の皆様からの質問や疑問にもお答えいただきます。

第1回目のテーマは「おいしい低糖質クッキー」です。

クッキーの生地作り、成型のテクニック、焼き加減の見極めなどを
学んで、ご自分で美味しい低糖質クッキーを焼いてみませんか。

また、クッキーのほかにもう一品、スイーツをご紹介。
デモをご覧いただいた後、試食を予定しております。


2.『 糖質制限基本をマスター 続編:低糖質料理教室(京都)』

  第1回「低糖質な煮込み料理とシンプルパン」

◆日時: 2017年4月2日(日)11時~15時半頃

◆参加費: 賛助会員料金 3,200円/一般料金 3,800円

◆講師: 佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者

☆内容ご紹介☆

市販のルーを使った、一般的なカレーやシチューなどの煮込み料理は、
ルーから糖質をたくさん摂取してしまいます。

また、糖質の多い根菜類や芋類を具とすることで、さらに糖質の摂取量
が増えてしまいます。

4月のレッスンでは、このような煮込み料理を低糖質で作る工夫をご紹介。
・基本のルーの作り方
・とろみのつけ方
・具材の選び方など、
美味しく安心していただける煮込み料理を作りましょう。

また、これらの煮込み料理によく合い、昨年の教室でリクエストの多かった
「シンプルかつ簡単な低糖質パン」や「ナン」の作り方も学んでいただきます。

~以下両日共通~

*昨年の料理教室会場より変更しております。

◆会場:あじわい館(京の食文化ミュージアム)調理実習室

〒600-8813
京都市下京区中堂寺南町130番地 京都青果センタービル3階
http://www.kyo-ajiwaikan.com/access

☆アクセス:JR丹波口駅より徒歩3分、京都リサーチパーク前バス停より徒歩2分

◆当日の流れ: レシピ説明 → 実習 → 試食(復習・歓談) → 片付け後、解散

◆持参いただくもの:エプロン、三角巾、ふきん(タオル)大・小各1枚(台ふき用・食器ふき用)、筆記用具

◆定員・対象: 24名様・一般(18歳以上)

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。

■お申し込み方法:

◆お願い◆
当教室は、一般の方にご自宅で作っていただくことを趣旨とした教室です。
製菓や料理のお仕事をしておられる方、食品会社で企画・開発をして
おられる方など、業界の方の場合は、その旨をお書き添えの上、お申し込みください。

★賛助会員の方:

 参加ご希望の教室の「開催日と教室名(スイーツ、料理)」をご明記の上、
 事務局までメールにてお申し込み下さい。

★賛助会員入会をご希望の方:

1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

 2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
   「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、
   「通信」欄に参加ご希望の教室の「開催日と教室名(スイーツ、料理)」を
   ご記入下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
  
★一般(非会員)で、スイーツ教室参加のみご希望の方:

 下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/lesson-a


◆その他

・お申し込み後、キャンセルされる場合は、3月28日(火)までに
ご連絡ください。

・3月29日(水)以降のキャンセルは、参加費の半額をキャンセル
料金としていただきますので、予めご了承ください。

・当日の開場・受付開始は、レッスン開始時間の15分前からです。

・実習室で作ったもの以外の飲食はできません。ご自宅で作った
お料理やお菓子などの持ち込みはできませんのでご注意ください。

・皆さまで実習と試食を行っていただきますので、香水などのフレ
グランスはお控えください。

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◇イベント情報掲載URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
渡邊昌先生、門脇孝先生、江部康二の3人で鼎談を行いました。
おはようございます。

2017年2月7日(火)午後から、東京に行ってきました。

渡邊昌先生、門脇孝先生、江部康二の3人で鼎談を行いました。

二人で話し合うのが対談で、三人で話し合うのが鼎談です。

渡邊昌先生は、医学雑誌「医と食」の編集長です。

門脇孝先生は、
一般社団法人 日本糖尿病学会 理事長
であり、
東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科教授
です。

御茶ノ水駅で渡邊昌先生と待ち合わせてタクシーで東大医学部に向かいました。

東大医学部は、昔のままの「東京帝国大学医学部」をイメージできる古い建物でした。

そう言えば、生まれて初めて東大の構内に入ったこととなります。

門脇孝先生のお部屋で、午後4時半から6時まで、お話しすることができました。

ケトン体、SGLT2阻害薬の話もありました。
SGLT2阻害薬の研究報告EMPA-REG outcome trialにも言及されました。

EMPA-REG outcome trial
『対象患者 心血管疾患のある2型糖尿病患者7,028例。
結論 心血管イベントのリスクが高い2型糖尿病患者において, 標準治療へのempagliflozinの追加は心血管疾患による死亡,心血管イベント,および全死亡の発症率を低下させた。糖尿病治療薬ではじめての効果。』


EMPA-REG outcome trialにおける、
「心血管イベント,および全死亡の発症率を低下」
は、ケトン体の心筋保護作用や臓器保護作用が有利に働いた可能性があるなど、門脇先生はケトン体に対してポジティブな面を強調され、私も大変嬉しく思いました。

カロリー制限食に関しても、個人的には、画一的に糖質50~60%を押し付けるのではなく、一人ひとりの患者さんで、糖質摂取比率を考慮する方向を目指すのがリーズナブルと述べておられました。

このお考えにも賛成ですし、とても柔軟な姿勢と思いました。

現実に東大病院では、2015年4月から、糖質摂取比率40%の糖尿病食が提供されており、門脇先生ご自身も、糖質摂取比率40%の緩やかな糖質制限食を実践しておられました。

渡邊昌先生、ご自身も糖尿病であり、その体験談を語られました。

とてもみのりの多い話し合いとなり、有意義な時間をもつことができました。

総じて、とてもフレンドリーで和気あいあいとした雰囲気の鼎談でした。

最後は握手をして、挨拶を交わして、教授室をあとにしました。

渡邊昌先生、門脇孝先生、ありがとうございました。

なお、鼎談の内容は、3月号の「医と食」に掲載されます。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
低カロリーでも糖質制限でも太る?適正体重はいろいろです。
【17/02/08 サワ

肥満とインスリンについて

先生こんにちは。数年前から肥満遺伝子、倹約遺伝子というものが騒がれていましたが、私は女性には珍しく、手足が細く腹部が大きなタイプ、りんご型です。

りんご型は糖質代謝が苦手で糖尿病、脂肪肝などになりやすいそうです。
その通りの結果になりましたが笑

欧米人並みの肥満 73キロから43キロまで糖質制限で痩せました。身長152センチです。少し痩せすぎ月経が止まったのですが、秋から太り始め47キロで月経回復致しました。

どんどん太る気配と、腹部の膨らみが気になるので、47キロで必死にキープしています。体脂肪も5パーセントほど増えています。どうもすぐに内臓脂肪になるのです。月経などを考えればプラス3キロは必要でしたが、内臓脂肪型なので、すぐに血圧や血糖値にも影響しています。

ちなみに月経はそれ以降順調です。

一旦痩せた経緯から脂肪肝などになりやすい状態かもしれません。

消化器内科の先生には、全体的に内臓が大きい、発達していると言われた経緯があります笑笑

肝臓も膵臓も脾臓も何もかも大きいそうです。病気というか、ただ全体的に人より大きい。大きな男性の腹部の様だ!そうです。私の様な小柄な女性の中にあるとは思えない内臓だそうです。

糖質は一日15g以下。インスリンの追加分泌は最小限です。
夏場1400キロカロリー食べて痩せていった食事を1000キロカロリーに減らしてやっとキープです。
1200など食べれば、増えていきます。
1000キロカロリーなら、血糖値もまた安定しだしました。

インスリンを最小限に抑える生活は、太りやすい私にはピッタリですが、
①糖質は太るし血糖値が上がるため最小限。
②タンパク質は昨日の先生の記事内容、グルカゴン人間なので、血糖値が上がる。また糖新生が活発になる為、あまり食べれない。
③以上①②から脂質を増やしていたが、どんどん太るのであまり食べれない。

以上の状態に陥っています。

もはやカロリー制限より厳しい状態に陥ってしまっています。お腹がすいて大変です。
出来るかぎり、身体を動かしていますし、ケトン体も沢山あります。
先生、今の状態、何とかならないでしょうか。
遺伝子的に不利な事は仕方ないですが、今まではこんな事はなく、ある程度沢山食べてもキープ出来ていたのです。
あまりに制限がある為、人との会食などは一切出来ません。オカラ、海藻、こんにゃくばかりです。】


こんばんは。

サワさんから、低カロリーでも糖質制限でも太るので困惑しているというコメントをいただきました。

サワさん。
身長が152cm 体重が47kg BMIが20.3 です。
正常、やせ型です。
経年的に、少し適正体重が増えても、全く問題ありません。
適正体重は一人一人違います。

ニューイングランド・ジャーナルの論文では、アジア人はBMI:23~27 が 総死亡率が一番低いとされています。

サワさんは、53.14kgで、BMIが23です。

美味しく楽しくの原点に戻って、しっかり空腹感がないくらいは食べましょう。
メンタルの健康には、それがとても大事と思います。

お腹が空くということは、身体はもっと食べて欲しいと求めていると考えてはどうでしょう。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コントロール良好の2型糖尿病とたんぱく質摂取。血糖値上昇は?
こんにちは。

たんぱく質は、直接血糖値に影響を与えることはありませんが、間接的にはグルカゴンによる糖新生で血糖値が上昇することがあります。

1型糖尿病で、インスリン分泌能力ゼロの場合は勿論、たんぱく質摂取で単純に血糖値が上昇します。

しかし、血糖コントロール良好で、インスリン分泌能力が充分ある2型糖尿病の場合でも血糖値の上昇があるようです。

インスリン分泌能が充分ある血糖値良好の2型糖尿病

2型糖尿病において、たんぱく質摂取時に
  1)グルカゴン分泌=インスリン分泌・・・血糖値不変
  2)グルカゴン分泌>インスリン分泌・・・血糖値上昇
  3)グルカゴン分泌<インスリン分泌・・・血糖値低下


理論的には、1)2)3)のパターンがありえます。

多くは1)のパターンのはずですが・・・?

臨床的に診ていて2)のパターンが結構あります。

私も蒸し鶏の単独を摂取したら、2)のパターンだったようでそれなりに血糖値が上昇しました。

江部康二、2016/10/2、66歳、HbA1c:5.9%、GA:13.5%。
17:00 111mg/dl
蒸し鶏150g(たんぱく質:22.1g、糖質は0.5g)摂取
摂取後2時間値がピークで、143mg/dl
結果として32mg/dl上昇。
その内たんぱく質分は30.5mg。
1gのたんぱく質が、1.38mg/dl血糖値を上昇。
グルカゴン>インスリン分泌タイプ。



2)のパターンは、私の糖尿病患者さんに試して貰って他に数名は確認しました。

3)のパターンは比較的まれなようですが、あることはあるようです。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
SGLT2阻害薬とケトン体。SGLT2阻害薬は薬物による糖質制限か?
こんばんは。

精神科医師Aさんから、SGLT2阻害薬とケトン体に関する論文の情報を頂きました。

ありがとうございます。

SGLT2阻害薬は、尿中に血中のブドウ糖を排泄させる薬です。

SGLT2阻害薬投与で健常人のデータでは、毎日50~60gのブドウ糖が尿から排泄されます。

2型糖尿人のデータでは、毎日71~93gのブドウ糖が尿から排泄されます。

当初、私は「糖毒解除など短期的使用には切れ味がよく有用な薬であるが、体重減少効果が半年でなくなるので、基礎代謝が低下していく可能性があり、長期投与は好ましくないのではないか」という懸念を表明してきましたが、この1年、評価が良い方に大きく変化しました。。

2015年11月に、ニューイングランド・ジャーナルにSGLT2阻害薬の研究結果が掲載されました。

【EMPA-REG outcome trial 

対象患者 心血管疾患のある2型糖尿病患者7,028例

結論 心血管イベントのリスクが高い2型糖尿病患者において,
標準治療へのempagliflozinの追加は心血管疾患による死亡,心血管イベント,および全死亡の発症率を低下させた。
糖尿病治療薬ではじめての効果。
Empagliflozin, Cardiovascular Outcomes, and Mortality in Type 2 Diabetes.
N Engl J Med. 2015 Nov 26;373(22):2117-28.】


現在まで7種類の経口糖尿病薬が開発されてきましたが、その中で、唯一SGLT2阻害薬だけが、

『心血管疾患による死亡,心血管イベント,および全死亡の発症率を低下させた。』

ということで、これは画期的な研究成果と言えます。

SGLT2阻害薬が持つ利尿作用が、心血管死の予防に有利に働いたのではないかという説もありますが、それなら利尿剤を飲めばいいわけで、理屈に合いません。

それよりも、ケトン体値上昇による心保護作用の可能性のほうが魅力ある仮説であり、私もそれに賛成です。

SGLT2阻害薬により増加したケトン体が心臓や腎臓でエネルギー源として利用されるため、EMPA-REG で、心血管、腎臓保護が示された可能性もあります。
 
また、SGLT2阻害薬は薬物による糖質制限であるという考え方もできます。

SGLT2阻害薬により増加したケトン体に、心血管、腎臓保護作用があるなら、当然、糖質制限食によるケトン体上昇も心血管、腎臓保護作用があることとなります。

実際、高雄病院の入院糖尿病患者さんで、スーパー糖質制限食実践2週間でも、早朝空腹時血糖値が180~200mg/dlから改善せず治療に難渋していた数例の症例において、SGLT2阻害薬投与により、翌朝には100~120mg/dlていどに劇的に改善したことがありました。

外部からの糖質由来の血糖は糖質制限食でリアルタイムに改善しますが、身体内部の糖新生による血糖上昇は糖質制限食でもなかなか良くなりません。

<糖質制限食+SGLT2阻害薬> のコンビにより、糖毒が解除されて、劇的な効果が得られたものと思います。

脱水による脳梗塞などの副作用には細心の注意が必要ですが、SGLT2阻害薬はかなりのポテンシャルのある良い薬の可能性があります。



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食とこむら返り
こんばんは。

今回の記事は、糖質制限食とこむら返りのお話しです。

腓(こむら)というのは「ふくらはぎ」のことです。

こむら返りというのはふくらはぎに生じる筋肉の痙攣(けいれん)のことで、かなりの痛みを伴います。

頻度が多いのがふくらはぎの筋肉の痙攣なのですが、基本的にはどこの筋肉にも起こりえます。

こむら返りの発生メカニズムについては、いろんな仮説がありますが、明確にはわかっていないようです。

判っていることとしては、大ざっぱに言えば、筋肉の収縮においてはカルシウムが重要な役割を果たしていて、マグネシウムは筋肉を弛緩させる役割であるということです。

カルシウムやマグネシウム、ナトリウムやカリウムなどが、ほどよく協力して、筋肉の収縮の調整をしてくれているのだと思います。

そして、冷えや運動や脱水があって、相対的に血流が不足するとこむら返りを起こしやすいことも判っています。

私自身は糖質制限食開始後、全くこむら返りを起こしませんでした。

また当初、糖質制限食実践中の患者さんにおいても、こむら返りの訴えはあまりなかったので気にしていませんでした。

しかし、その後、糖質制限食実践中に、こむら返りが生じる人がたまにおられることが、ブログのコメントなどで判明しました。

また、高雄病院や江部診療所の糖質制限食実践中の患者さんでも、その後まれではありますが、糖質制限後こむら返りを生じる方がおられました。

確かに野菜・海藻も摂らない極端な糖質制限食だと、カルシウムなどミネラル不足などで、こむらがえりを起こすことがあるようですね。

一般にカルシウムやマグネシウムが不足すると、こむら返りを起こしやすいとされています。

これらミネラルの補給ですが、カルシウムは、乳製品・小魚・大豆製品・海藻・緑黄色野菜などに多く含まれています。
マグネシウムは、大豆製品・魚介類・海藻・ナッツ類に多く含まれています。

従って、通常は糖質制限食OK食品に多く含まれているので、こむら返りも起こらないのだと思います。

一方、糖質制限食に関係なく、スポーツの最中や後にこむら返りを起こすことはよくありますよね。

実際、私の所属するテニスクラブのメンバーでも、よくこむら返りを起こすタイプがおられます。

幸い私は、スポーツ中やその後も起こしたことがありません。

激しいスポーツをして汗をかくと、汗とともに多量のミネラルが体の外に排出されてしまいます。

ですから、カルシウム・マグネシウムなどミネラルをちゃんと補給してやらないと、筋肉が痙攣したり足が攣ったりします。

糖質制限食の場合、相対的に高脂質・タンパク食となります。

また、葉野菜や海藻や茸を摂取するので食物繊維も豊富です。

自ら1型糖尿人でスーパー糖質制限食実践中のバーンスタイン医師によれば、野菜に多い食物繊維は、食事中のカルシウムと結合してカルシウム吸収をさまたげ、タンパク質中のリン化合物もカルシウムとわずかに結合するそうです。

バーンスタイン医師は、

「糖質制限食実践中で、チーズ・ヨーグルト・クリームを摂らない人たち、特に閉経後の女性」

には、カルシウム補充を奨めています。

つまり、糖質制限食実践中のほとんどの人でサプリは必要ないと思いますが、上記のバーンスタイン医師の条件に当てはまる人やこむら返りをよく起こす人、また結構スポーツをする人は、安価なカルシウム・マグネシウム剤、或いは安価なマルチビタミン剤を補充して、こむら返りを予防するのもよいと思います。

スポーツを全くしない人でも糖質制限食実践中にこむら返りを起こすことがあります。

この場合もカルシウム・マグネシウム剤、マルチビタミン剤でほとんど良くなります。

なお、漢方薬の芍薬甘草湯(68番)もこむら返りに有効です。

2週間以上、芍薬甘草湯を内服すると、時に血中カリウムが低下することがあるので、連用している人は注意してくださいね。


今回の記事は、
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-348.html
たがしゅうブログ こむら返り熟考

を参考にしました。
たがしゅう先生ありがとうございます。


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
NHK・BS「血糖値スパイク」の内容は、NHKスペシャルより一歩前進か。
こんにちは。

都内河北 鈴木 さん、らこさん、ちゃほさんから、NHK・BS「血糖値スパイク」について、コメントを頂きました。

ありがとうございます。

鈴木さんがご指摘のように 、この番組、

「血糖値に直接影響を与えるのは糖質のみで、たんぱく質・脂質は直接影響を与えることはない」

という一番肝腎な「生理学的事実」を説明しないのは、アンフェアですね。

らこさんがご指摘のように、食後高血糖は、糖尿病の本質のようなもので、大きな酸化ストレスリスクとなります。
そしてそれを生じるのは糖質摂取のみで、たんぱく質と脂質では生じません。

また久山町研究は1988年~2002年、九州大学が従来の糖尿病食を14年間指導して、結果として糖尿病有病率を著明に増加させた研究です。

つまり、当初の目的の糖尿病発症予防どころか、大幅に発症を増やしてしまいました。

従来の糖尿病食摂取により、糖尿発症が大幅に増えたという極めて信頼度の高いエビデンスが得られたということです。

まあ、イタリア学者が「食後高血糖が活性酸素を噴出させ血管内皮を傷付ける」と述べたのは真実の内容ですね。

それから、ちゃほさんのコメントで、最後のほうで、「低糖質食は、血糖値スパイクの解消に効果がある」との内容だったそうです。

2013年10月米国糖尿病学会が「成人糖尿病患者の食事療法に関する声明」において糖質制限食を正式に容認したことが、糖質制限食推進派にとって大きな追い風となりました。

このADA声明改訂委員の1人が、デューク大学のYancy 准教授です。

デューク大学では、日常臨床に炭水化物を20g/日未満に制限する「糖質制限-ケトジェニック食」(ケトン食)を用いています。

これは、高雄病院のスーパー糖質制限食(糖質30~60g/日)より、さらに厳しい制限であり、まさに厳格な糖質制限食です。

米国では、糖質制限食の範疇として、デューク大学のような「ケトン食」も正式に容認されているということです。

 NHK・BSにデューク大学のヤンシー准教授が登場して、

「低糖質の食事を取り入れることで、効果的に血糖値をコントロールでき、薬も減らせる」

とコメントされたということは、2016年10月8日のNHKスペシャル『血糖値スパイク』よりは、大分ましな内容ですね。


私も、NHKにおいても、糖質制限食に関して、一歩前進と思います。


江部康二


【17/02/04 ちゃほ
NHK・BS 「血糖値スパイク」
昨夜のNHK・BS「血糖値スパイク」を見ました。
大部分は、昨年10月放送の「NHKスペシャル」とほぼ同じ内容でしたが、最後の方で糖質制限に関する内容があり、「低糖質食は、血糖値スパイクの解消に効果がある」と言っていました。

アメリカのデューク大学では、糖尿病患者の状態に合わせて、軽い糖尿病患者には糖質のカロリーが全体の50%、重い糖尿病患者には糖質のカロリーが全体の10%、になる食事メニューにしているそうです。
デューク大学のヤンシー准教授は、「低糖質の食事を取り入れることで、効果的に血糖値をコントロールでき、薬も減らせる」とコメントされていました。
(欲を言えば、番組の中で、低糖質食で血糖値の変化をグラフ等の数値化したものを見せれば、「血糖値スパイク解消には糖質を減らすことがベスト」ということが客観的に一目瞭然だったはずですが、そこは何らかの事情があったのでしょうか)

世の中の物事は、たいてい、ある日、突然に認められることはありません。紆余曲折を経て、認められる方向に向かって行くものだと思います。従い、糖質制限も今は、その途中段階だと思います。
今回、NHKが「低糖質食は、血糖値スパイクの解消に効果がある」と言ったことは、さらに一歩前進したと思います。】


【17/02/04 らこ
江部ブログ全否定の為のNHK番組
1.食後高血糖は糖尿病とは別の病気
2.久山町研究が食後高血糖の研究を日本で先導
3.糖質ゼロは絶対忌避しろ
4.食事は3食絶対に食べる必要あり
5.朝食抜きは絶対回避

と言う「江部ブログ全否定」番組=NHK「血糖値スパイク」

でした。週内に再放送予定無しのスカ番組で

◎イタリア学者が「食後高血糖が活性酸素を噴出させ血管内皮を傷付ける」

だけが役だった情報です(笑)
江部先生の主張を悉く否定する、が日本糖尿病学会の新たな戦術のようです。】



【17/02/03 都内河北 鈴木

視聴して!
都内河北 鈴木です。

BS・NHK「血糖値スパイクス」視聴しましたが、
現時点で世界解明されている血糖値上昇根本原因・栄養素を説明しない!!

歯がゆい!!

江部先生「糖質制限理論」で理解把握し改善生還体感しているブログ読者私達には、「今更ながら、、、。」ですね。

九州大学が、久山町研究で糖尿病解明したかのように正当化しようとしている事が、研究結果バレバレ衆知の事なのに「見苦しい限り!!」

 [視聴内容感想]
・血糖値スパイク=グルコ~ススパイクの根本 原因・栄養素を説明しない!!
・睡眠不足など生活習慣のこじつけ!!
・香川県の子供達は、ヘモグロビン高値だと原因を説明しない!!
・食事は食材順番だと力説!!
 血糖上昇根本原因説明しない!!

番組終了して、「血糖改善」を理解した視聴者はいたのだろうか??
こんなデタラメ価値無い内容では、視聴料金徴収など有り得ないでしょ!!

視聴しなければ、感想も言えないので視聴しましたが、NHK何度視聴しても何も得るものありません!!

ネットグロ~バル時代に視聴者を愚弄し過ぎです!!
敬具】

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
2017/2/12(日)医療従事者向けセミナー in大阪 のご案内
こんにちは。

2016年、東京、京都にて開催し、ご好評いただいた医療従事者向けセミナーを
2017年2月12日(日)、大阪にて開催致します。

日本糖質制限医療推進協会主催

医療従事者向けセミナー(大阪)

「糖質制限食による糖尿病指導~理論と実践~」

第1部 理論編
糖尿病治療に関して、最新糖質制限食理論と共にエビデンスのお話を簡単に説明します。
2016年に得られた最新の糖質制限食情報もお話しします。
第1部は講義と質疑応答含めて40分間です。

第2部 栄養指導編

高雄病院の栄養指導の実際を、橋本眞由美管理栄養士がお話します。
第2部は講義と質疑応答を含めて60分間です。

第3部 臨床実践編
糖尿病合併症の現状や久山町の悲劇など、そして薬剤の使い方のコツをお話します。

また、糖質制限食を実践していて、「すぐに良くなった症例」「治療に難渋した症例」「1型のインスリン分泌ゼロの症例」「SGLT2阻害薬が著効した症例」などを、実際に入院された患者さんのデータを見ながら検討します。

SGLT2阻害薬は心臓保護作用が、経口糖尿病薬で初めて報告されました。
SGLT2阻害薬は、薬物による『糖質制限食』と考えることも可能ですね。


第3部は100分間ありますので、参加者の皆さんと共にディスカッション形式の症例検討を導入したいと思っています。

ご参加頂いた皆さんには、前回と同様に講演PPTスライドの、CD(PDFファイル)をお配りします。

関西、中国、九州、北陸の医療従事者の皆さん、奮ってご参加くださいね。



江部康二



以下事務局からのお知らせです。

***********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加
いただきましてありがとうございます。

2017年2月12日(日)、大阪にて医療従事者対象の糖質制限食
セミナーを開催致します。

2016年2月の京都セミナー同様に、糖質制限食指導に必要な
理論をさらいつつ、糖尿病治療におけるより実践的な内容に
ウェイトをおきます。新たな症例も盛り込んで、難渋症例についての
討議も予定しております。

医療従事者の皆様の多数のご参加を心よりお待ちしております。

◆掲載サイト: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

★当日、セミナー終了後に懇親会を催します。
詳細は、セミナーへの参加お申し込み時にご案内申し上げます。

//////////////ご案内/////////////////

  (一社)日本糖質制限医療推進協会主催
 医療従事者向け糖質制限食セミナー in 大阪

 「糖質制限食による糖尿病指導 ~理論と実践 」

■日時:2017年2月12日(日)13:15~16:50頃 ※開場・受付は13:00~

■会場: 大阪大学中之島センター7F  講義室703
〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-53
http://www.onc.osaka-u.ac.jp/others/map/index.php

■講師:

A:江部 康二 医師
  (一財)高雄病院 理事長/(一社)日本糖質制限医療推進協会 理事長

B:橋本 眞由美 管理栄養士 (一財)高雄病院 栄養管理部 部長

■内容:

第1部:理論編(40分)   ※講師A 

糖質制限食指導に必要な生理学的基礎理論を説明。三大栄養素と
血糖、ケトン体の安全性、米国糖尿病学会の見解、CKDガイド2013
の記載などについて言及。糖質制限食の有効性と安全性について、
EBMの観点からRCT研究論文、長期のコホート研究により根拠を示し、
最新の話題についてもお話します。

第2部:栄養指導編(60分) ※講師B

高雄病院では、3食とも主食なしのスーパー糖質制限食を実施しており、
その具体的な食事内容を紹介します。また、外来時と入院時における
栄養指導の方法及びポイント、よくある問題点と改善のプロセスなど、
指導事例も交えつつ、糖質制限食を継続していただくための栄養士の
関わり方についてお話しします。糖質制限食導入を検討されている院
所にとりまして、少しでもヒントになるよう管理栄養士の立場からお話を
進めていきたいと思います。

第3部:臨床実践編(100分)  ※講師A

高雄病院の豊富な 臨床例を取り上げて検討。治療に難渋した症例を
提示して参加者と共に ディスカッション。メトホルミン・DPP-4阻害薬・
α-GI薬・速効型インスリン 分泌促進剤は比較的使用頻度が高いので
コツを伝授。SGLT阻害薬は糖毒解除などに有用、外部由来のブドウ糖を
減らすのが糖質制限食、体内の糖新生由来のブドウ糖も排泄するのが
SGLT阻害薬。SU剤とチアゾリジン誘導体の位置づけを示します。
糖質制限食実践中に生じうる好ましくない症状・ 変化について検討します。

*各所要時間は、質疑応答、ディスカッションの時間を含みます。

■対象: 医療従事者(医師、歯科医師、薬剤師、看護師、栄養士、鍼灸師など)

■受講費:

・医師・歯科医師:
 賛助会員 7,200円 / 一般(非会員) 9,000円

・上記以外の医療従事者:
 賛助会員 5,200円 / 一般(非会員) 6,500円

*参加頂いた皆様には、映写・配布資料のデータ(PDF)CDをお配りします。

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替

※事前決済のみとなります。
※領収書をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。

■お申し込み方法:

★賛助会員の方

  事務局までメールにて、医療機関でのご職種をご記入の上、お申し込み下さい。

★賛助会員入会をご希望の方:

  1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

 2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
   「通信」欄に以下をご記入下さい。
    ① 「2/12大阪セミナー、参加希望」 とご記入下さい。
    ② 医療機関でのご職種をご記入下さい。
    http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
  
★一般(非会員)で、セミナーの受講のみご希望の方:

  下のフォームからお申し込み下さい。
  http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-med

■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・キャンセルは2月10日(金)までに事務局までご連絡願います。
 それ以降のご返金は原則、対応致しかねますので予めご了承下さい。

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
金沢医科大学・糖質制限食講演会のご報告
生活習慣病を考える会 in UCHINADA

場所:金沢医科大学病院 新館12階 特別会議室

特別講演
司会 金沢医科大学循環器内科学准教授 河合康幸先生

糖質制限食による糖尿病治療
      ~理論と実践~

演者 一般財団法人 高雄病院 理事長 江部康二



こんばんは。
2017年1月31日(火)19:30~
金沢医科大学にて、糖質制限食講演会が開催され私が演者をつとめました。

司会は、金沢医科大学循環器内科学准教授 河合康幸先生 でした。

金沢医科大学循環器内科学教授 梶波康二先生を始め医局員の方々、栄養士の方々、開業医の方々が参加されました。

通常20名足らずの参加者だそうですが、今回は35名も参加され、熱心な質疑応答もありました。

19:30~20:30まで講演で、その後質疑応答10分間の予定を大幅に超過して盛り上がりました。

最近の研究会で、一番質問が出たそうです。
若手の先生方は、講演後、糖質制限を主にした研究を立ち上げたいと熱く語っておられたそうです。
スーパー糖質制限食では血中ケトン体が上昇します。

近年ケトン体に心筋保護作用があることがわかり、循環器内科においても、興味深い研究になる可能性が高いと思います。

ケトン体は以前は悪者扱いでしたが、ここ2~3年は、脳神経細胞や心筋の保護作用があることや日常的なエネルギー源であり安全性も高いことが判明してきました。

心臓専門医の先生方が糖質制限食に興味を持って頂けたことは、医学界において、大変心強い味方を得た思いであり、嬉しい限りです。


講演会終了後は、河合先生や若手の先生方ととても美味しい糖質制限なフレンチとワインを堪能しました。

梶波康二先生、河合康幸先生、この度は、お招きいただき、誠にありがとうございました。


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
小袋で持ち運びに便利な糖質制限ピーナッツチョコレート
おはようございます。

今日は、朝から夕方まで高雄病院で外来診察です。

患者さんが多いときは、昼食を食べる時間が取れないことがあり、100gていどのミックスナッツを食べて済ますことがあります。

ですが、毎回ミックスナッツだと飽きてくるので、診察の合間に袋を明けてそのまま食べられるチョコレートを作って欲しいとリクエストしたところ、完成したのがこのピーナッツチョコレートです。

ピーナッツチョコ

ピーナッツにミルク、抹茶、ティラミスの糖質制限チョコレートをコーティングし、100gずつの小袋になっています。

袋にはチャックが付いていますので、少しずつ食べてもチャックを閉めて保存できとても便利です(^_^)

以下、あらてつさんとCocoroさんに送った、私江部康二の血糖測定結果です。

ミルクピーナッツチョコ

あらてつさん、Cocoroさん

2016年6月24日
午後7:45 血糖値:105mg
ミルクピーナッツチョコ30g 摂取
午後8:45 血糖値:116mg

想定通りかな?

江部康二


ティラミスピーナッツチョコ

あらてつさん、Cocoroさん

2016年6月25日
午前7:15 空腹時血糖値:107mg
ティラミスピーナッツチョコ30g摂取
午前8:15 血糖値:121mg

14mg上昇です。
小さいピーナッツ50~60粒あったようなので、これくらいは上がるかな。

単独の30gのピーナッツで、3.3gの糖質です。

江部康二


抹茶ピーナッツチョコ

あらてつさん、Cocoroさん

2016年6月29日
午後15:40 血糖値:123mg
抹茶ピーナッツチョコ30g摂取
午後16:10 血糖値:125mg
午後16:40 血糖値:126mg  

ピーナッツ分の3.3gの糖質が含まれているのに、上昇が少ないですね。

江部康二



ピーナッツをそのまま使っていますので、1袋100g全部食べると、それぞれのエリスリトールを除く糖質は、、ミルク12.7g/抹茶11.6g/ティラミス11.9gと、それなりの糖質量になってしまいます。

なので、1回に食べる量の目安は、30gを基準にしてもらえばいいでしょう。

おおよそ、小袋の3分の1ですね。

まあ、今回測定した30gでも結構な量だったので、100g全部食べてしまう人はそうそう居ないと思いますが…(^_^;)

ちょっと小腹が空いた時にとても便利な糖質制限 ピーナッツチョコレート。

チャック付きの小袋で持ち運びも便利なので、糖質セイゲニストの皆さん、是非お試しあれ。


江部康二


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テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食実践中のブドウ糖負荷試験。一見耐糖能低下のことがあるが?
こんにちは。

糖質制限食実践中の耐糖能検査について説明しておきます。

75g経口ブドウ糖負荷試験実施前3日間は、150g/日以上の糖質摂取が、日本糖尿病学会の推奨となっています。

糖質制限をあるていどの期間続けた正常人が、いきなり、ブドウ糖負荷試験あるいは糖質一人前摂取で、耐糖能低下のように見えるデータがでることが、時にあります。

私見ですが、これは、追加分泌インスリンを出す必要がほとんどない糖質制限食を続けていた場合には、糖質摂取に対して、β細胞が準備ができていない状態であった可能性があります。

従って、150g/日以上の糖質を3日間摂取することで準備を整えてから検査をすると、β細胞の準備ができているので、もともと正常型だった人なら耐糖能が普通に戻ると思われます。

スーパー糖質制限食実践でβ細胞は休養できていて、なおかつ血糖コントロール良好ですので、高血糖によりβ細胞が障害されている可能性はありません。

ですから、β細胞のインスリン分泌能力も準備さえ整えば、正常に作用すると考えられます。

つまり、正常人が糖質制限中にいきなり糖質摂取したとき、一見耐糖能が低下したようなデータが出ることがありますが、これは本当にβ細胞が障害されて耐糖能が落ちたのではないので、心配ないということです。

糖質制限食実践者においては、食後高血糖によるβ細胞の障害はないので、本当にインスリン分泌能が低下するということは考えられません。

一方、私、江部康二の場合は、β細胞はすでに何割かは壊れている糖尿人です。
壊れたβ細胞は決して元には戻りません。

それで2002年糖尿病発覚以来、2017年現在まで、足かけ16年、スーパー糖質制限食を実践しています。

検査データは全て正常で合併症は皆無です。

従って

江部康二の耐糖能は、見かけ上ではなく本当に低下していますが、糖質制限食を続ける限りは、正常人です。

一方、糖質を摂取すれば糖尿人です。

人類は狩猟・採集時代の700万年間は糖質制限食です。
穀物食(高糖質食)は農耕後の1万年間だけです。

どちらが人類にとって自然な食事であるかは明白です。

糖質制限食は人類本来の食事であり、人類の健康食です。

私はこのように思いますので、一生、美味しく楽しく糖質制限食を続けて、健康ライフを維持していきたいと思います。



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット