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夜間睡眠時の脂肪燃焼
こんにちは。

糖質を普通に摂取している人でも、食物摂取開始後数時間経過した空腹時には、基本的に脂肪が燃えて、血糖値確保のために肝臓や腎臓では糖新生が行われます。

そしてこの時間帯は、心筋や骨格筋などほとんどの体細胞の主要なエネルギー源は「脂肪酸-ケトン体」です。

従って、人類700万年の歴史で、狩猟・採集時代も農耕時代も空腹時や睡眠時は、脂肪が燃えてエネルギー源となり、糖新生も普通に行っているわけですし、脂肪酸やケトン体も普通にエネルギー源として利用しているのです。

昼間の空腹時でもそうですが、夜の絶食時間は一番長いです。

糖質のある夕食を午後6時頃食べて、午後11~12時に就寝なら、夜中はもうしっかり脂肪が燃えて肝臓では糖新生がおこなわれています。

糖新生するためのエネルギー源は、脂肪の燃焼から得られるので、糖質摂取後、数時間経って眠るなら睡眠中に脂肪が燃えてくれるので肥満には繋がらないのです。

しかし、夜食として午後9時から10時にラーメンなどを食べたら、血糖値が上昇してしまいます。

そうすると夜間は上昇した血糖は脳でも筋肉でも使われないのでインスリンが大量に分泌されて脂肪分解を邪魔します。

本来脂肪が燃えて、肝臓で糖新生する時間帯の夜中に、インスリンが血糖を中性脂肪に変えて脂肪細胞に蓄積する方向に向かいますので太りやすいのです。

スーパー糖質制限食なら、食事中も含めて常に脂肪が燃えていますが、空腹時間が連続して長いほど、よりしっかり燃えることになります。

糖新生も空腹時間中は、摂食時より多めに行われます。

例えば絶食療法(断食)の初期は、数日目で血中のケトン体が3000~4000μM/L(26~122)くらいに上昇します。

血中ケトン体が高値ということは、それだけ脂肪が燃えている証拠です。

絶食療法で一定期間が経過すると、血中のケトン体はあるていど下がって安定します。

2002年からスーパー糖質制限食実践中の私の早朝空腹時のケトン体は、500~1200くらいです。

このまま、絶食を続ければ血中ケトン体は一旦3000~4000になると思います。

要するに空腹時間(絶食時間)が長いほど、脂肪の分解は高まり血中ケトン体も上昇します。

通常のライフスタイルだと、夜間の絶食時間が一番長いので、脂肪燃焼も一番たっぷり行われます。


江部康二



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
「糖質制限」が子供を救う、三島学著、出版記念パーティー開催。
こんにちは。

2017/1/29(日)
『「糖質制限」が子供を救う』三島学著
の出版記念パーティーが2017年1月29日(日)
京都ロイヤルホテル&スパ 2F「翠峰の間」で開催されました。

福岡や大分や埼玉、香川、淡路島、大阪、神戸、京都、滋賀・・・様々な地域から80名に参加していただき大盛況でした。

パーティーでは糖質制限小児科医の立場から岡田清春先生に講演していただきました。

岡田先生は、おかゆのない離乳食のお話しをされました。

豚バラを炒めたものをフードプロセッサーなどでペースト状にして、離乳食にするとか糖質制限な離乳食を推奨されました。

その結果、赤ちゃんの発育がとても健康的で丈夫になるとのことです。

以下は岡田清春先生のブログから引用です。
http://blog.goo.ne.jp/okada_kids_clinic

『子どもたちにこそ糖質過剰摂取を是正し、体を作る蛋白質、脂質をしっかり摂る事が重要です。
鉄も足りていない子どもたちが多いです。
15年以上前は離乳食に「レバーペースト」が必要であると説明されていました。
出生後母乳(人工乳)には鉄がほとんど含まれていないので、生後6ヶ月ころには貧血になります。
5-6ヶ月から離乳食で鉄を補い、貧血が改善されるはずが0歳児より1歳児のほうが鉄欠乏の割合が増えています。
最近の離乳食指導では鉄の重要性を説明していないようです。
15年位以上昔は離乳食で「レバー」というのは当たり前だったとおもいます。』


日本で初めての、いやいや世界で初めての、「子供の糖質制限」の本です。
世界で初めての本ですから、大変な価値があります。

おかげさまで、売れ行き好調で、早くも再版となりました。
自費出版の本としては、破格によく売れています。
自費出版の本が再版となるのも異例のことなので、嬉しい限りです。(^^)

これもブログ読者の皆さんの応援のおかげです。
ありがとうございます。

2017年のキーワードは、『子供の糖質制限』になるかもしれませんね。
批判も含めて、いろいろ多様な意見やコメントをいただけば幸いです。
それにより『子供の糖質制限』の集合知が、高まっていくと思います。


「糖質制限」が子供を救う
三島学/著 江部康二/監修
発行 一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会
発売 ㈱大垣書店
定価760円(税別) / 820円(税込)2016年11月


楽天ブックス。
http://books.rakuten.co.jp/rb/14600870/
ランキング1位と大健闘しています。 (^-^)v(^-^)v  


1位とは、凄いですが、夏井睦先生のブログに2016/12/30に掲載して頂いた効果が早速でたのだと思います。
お陰様で4位から1位に昇格です。
http://www.wound-treatment.jp/new_2016-12.htm#1230-2
夏井先生、謝謝。 m(_ _)m

現時点で、
全国書店ネットワーク e-hon のサイトで
総合ランキングで21位と健闘しています。 ヾ(^▽^)  

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SE/Genre?dcode=06&ccode=99


アマゾンでも、掲載されていますが、在庫10点とかで
またすぐに売り切れそうです。




大垣書店の各店舗でも、ご購入頂けます。

■大垣書店: http://www.books-ogaki.co.jp/

日本全国の最寄りの書店からのお取り寄せも可能です。

高雄病院売店
高雄病院京都駅前診療所
江部診療所
でも、購入可能です。

興味が湧いた方は是非、ご購入いただけば幸いです。


出版にこぎつけるまで、とても苦労しています。

以下の私の前書きを、ご一読いただけば、大変嬉しいです。


江部康二


糖質制限が子供を救う

前書き

「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)を日本初の糖質制限食の本として世に出したのが2005年です。

その後、糖質制限食はどんどん普及していき、2015年4月には東大病院でさえ緩やかな糖質制限食を提供する時代となりました。

そして今回の三島学さんの『「糖質制限」が子供を救う』は、日本で初めての子供の糖質制限の本です。

私が常々言っているように糖質制限食は人類本来の食事であり、人類の健康食ですので、大人は勿論のこと子供の健康にもおおいに役立つはずです。そのことを証明するため、子供の糖質制限に実績のある三島学さんに執筆をお願いしたのです。

実際、糖質制限食実践で、速やかに子供達の眠気がなくなり、多動がなくなり、集中力が増します。

結果、学力はどんどん向上して、偏差値も上昇、受験も成功です。そのような実例が本書には満載であり、読めば、まさに目から鱗が落ちると思います。

子供の糖質制限といえば、2013年8月31日(土)「日本糖質制限医療推進協会立ち上げ記念パーティーin大阪」での出来事を思い出します。

宴たけなわで、盛り上がっていた時に、私が、『「糖質制限」が子供を救うという本を、執筆中の、三島学塾長です。』と紹介したところ、大騒ぎになってしまったのです。50人の参加者で大盛況だったのですが、糖質制限賛成派の医師も、10名近くおられました。

その糖質セイゲニストの医師達のなかで、お二人ほど、「大人の糖質制限は大賛成だけど、子供の糖質制限はもっての外だ。」という立場の人がいて、大論争になってしまいました。

『「糖質制限」が子供を救う』という革命的なタイトルの本ですが、当時は自分で糖質制限をしている医師でさえも「子供にはNG」という立場の人もあり、子供の糖質制限には逆風だったのです。

その後、私自身が本を刊行している様々な出版社10社近くに声をかけたのですが、実に全滅でした。一社だけ、担当者は趣旨に賛成してくれたのですが、会社の全体会議で大反対されて、没となりました。ある程度、予測はしていたのですが、世間一般の常識からすると「子供の糖質制限」などとんでもないという認識だったのです。

ここに到って、私も覚悟を決めて、(一社)日本糖質制限医療推進協会から自費出版することにしました。幸い京都の大垣書店さんが、編集を引き受けて下さり、やっと日の目を見ることができました。

本書は、インターネット通販サイトや大垣書店の店舗でご購入頂けます。最寄りの書店からのお取り寄せも可能です。大変、価値のある画期的な内容の本ですので、私のブログでどんどん紹介したいと思います。

また夏井睦先生や宗田哲男先生などにもご協力頂き、ネットの情報網を総動員で世に広めようと思っています。

本書が眠気や集中力のなさや多動などのため、学力不足で困っている多くの子供達のお役に立てれば幸いです。

一般財団法人高雄病院 理事長
一般社団法人日本糖質制限医療推進協会 理事長
江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
松屋で糖質オフ対応。定食のご飯の代わりに温豆腐(おんどうふ)。
こんにちは。

松屋のホームページ
whatsnew のサイトに、
『2017年1月24日(火)10時より、松屋の一部店舗で
「温豆腐変更」を新発売』とありました。

湯豆腐(ゆどうふ)ではなくて、温豆腐(おんどうふ)です。

各種定食(朝定食を含む)の「ライス(並)」を+50円で
「白菜と豆腐」に変更が出来る「温豆腐変更」を店舗限定で新提案とのことです。
温めた豆腐と白菜を混ぜたものを、ご飯の代わりにします。

松屋の定食のライス(並)から
白菜と豆腐へ変えると糖質約94%オフとなるそうです。

カルビ焼肉定食¥630-

カロリー/912kcal
たんぱく質/30.5g
脂質/41g
炭水化物/102.3g  ・・・・・・・・94%オフなら、6.138g
ナトリウム/1370mg
食塩相当量/3.5g

単品
カロリー/458kcal
たんぱく質/21.7g
脂質/38.8g
炭水化物/5.5g
ナトリウム/709mg
食塩相当量/1.8g


なるほど、単品の炭水化物が5.5gですから
これに豆腐と白菜の糖質を加えて、炭水化物が6.138gとなるようです。
これなら、糖質制限OK食品で間違いないですね。


『すき家の牛丼ライトを、つゆ抜き・ポン酢抜きで、温玉をかけて食べる。』
『ガストの糖質制限向きメニュー・・・』
『はなまるうどんの糖質制限向きメニュー・・・うどんの代わりに糖質ゼロ麺』
『モスバーガーの「菜摘」シリーズ・・・バンズがレタス』
『和食さと さとしゃぶ食べ放題』・・・出汁と具材は糖質制限なものを選ぶ。
『フォルクス』・・・ステーキとサラダバーならOK。スープバーはNG。
『いきなり!ステーキ』

これらも、糖質が10~20g以下で糖質制限OKメニューです。
外食業界にかなり糖質制限食が浸透してきて嬉しい限りです。

なお、『リンガーハットの糖質制限向きメニュー、野菜たっぷり食べるスープ』
は炭水化物が32.8gあるのですが、その内、4割くらいが食物繊維なら糖質は約20g弱ですね。


江部康二



☆☆☆
以下松屋のwhatsnew のサイト
https://www.matsuyafoods.co.jp/2017/01/27/3522/

whatsnew

「ライスを温豆腐に変更」のご提案!

温豆腐変更 ポスター
2017年1月24日(火)10時より、松屋の一部店舗におきまして「温豆腐変更」を新発売いたしました!
松屋フーズでは、多くのお客様に松屋での食事を楽しんでいただけるように各種定食(朝定食を含む)の「ライス(並)」を+50円で「白菜と豆腐」に変更が出来る「温豆腐変更」を店舗限定で新提案いたします。
糖質制限中の方だけでなく、ちょっと食べ過ぎた次の日など、糖質やカロリーコントロールをしたい日にぜひお試しください。
松屋のライス(並)から白菜と豆腐へ変えると糖質約94%、カロリー約74%オフでき、糖質制限をされている方にも安心してお召しあがりいただけます。
備え付けのポン酢やゴマドレッシングなどでお好みの味に変えてお楽しみいただけます。

下記対象メニューのライス(並)を豆腐と白菜に+50円でご変更いただけます。
温豆腐変更のみをご注文の場合は、210円でお求めいただけます。

【対象メニュー】
牛焼肉定食
カルビ焼肉定食
豚バラ焼肉定食
豚バラ肉と長ネギの生姜焼定食
ブラウンソースハンバーグ定食
ブラウンソースエッグハンバーグ定食
ビーフシチューハンバーグ定食
ビーフシチューエッグハンバーグ定食
豆腐キムチチゲ膳
チゲカルビ焼膳
定番朝定食
焼鮭定食
ソーセージエッグ定食
ソーセージエッグW定食
※お持ち帰りいただけません。松弁ネットは、対応しておりません。
※株主様優待券をご利用の場合は、温豆腐変更券を別途50円でお求めいただきます。
※定食ライスミニからは、+80円でご変更いただけます。
※対象メニューが販売終了する可能性があります
【発売日】
2017年1月24日(火)10時
※予告なく終了する場合がございます。予めご了承ください。

【対象店舗】
全国で77店舗の松屋
>店舗一覧はこちら
https://pkg.navitime.co.jp/matsuyafoods2/spot/list?c_campain14=1&dc={%27c_campain14%27%3A%271%27}
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食と膵臓のβ細胞機能。
こんにちは。

「糖質制限食を続けていると、インスリンの必要量が少なくなるので、膵臓のβ細胞が機能低下してしまうのではないか?」

という懸念を表明する医師がいますが、どうなのでしょう?

今回は、このことについて考察してみます。

まず、スーパー糖質制限食実践者において、追加分泌インスリンは少量ですみますが、基礎分泌インスリンは普通にでています。
これは、人類700万年の狩猟・採集時代のパターンと一緒です。

従って糖質制限食で、インスリンをつくっている膵臓のβ細胞が、萎縮するようなことはありませんのでご安心ください。

さて、2型糖尿病で認められる膵β細胞の異常には、質的異常と量的異常があります。

[質的異常]

1. インスリン分泌のリズムが異常

2. 非活性型のプロインスリンの上昇(2型糖尿病の特徴)

3.第1相追加分泌インスリン反応の欠落~不全

4.第2相追加分泌インスリン反応の遅延

[量的異常]

・膵β細胞のアポトーシスの亢進による膵β細胞量の進行性の減少。

質的異常は糖尿人の宿命として、受け入れるしか仕方ありません。

一方、量的異常に関しては何とかなります。

例えば量的異常に関して、SU剤の二次無効という例があります。

「SU剤を内服し続けた場合、徐々に膵臓のβ細胞が障害されていき、インスリン分泌能が低下し薬が効かなくなること」を 「二次無効」といい、過去臨床現場で懸念されてきました。

この二次無効に関しては、日本糖尿病学会の最新の説では

「SU剤の直接の影響ではなく血糖コントロールが悪いことでβ細胞が傷害されていくためである」

というように変化しています。

これは、糖尿病学会の見解ですが、私も高血糖がβ細胞を傷害する最も大きな要因と考えており、この点では一致しています。

即ち、高血糖そのものが、β細胞のアポトーシスを生じる最大のリスクと考えられます。

糖質制限食で食後高血糖が防げますので、β細胞はアポトーシスを起こすことなく保護されます。つまり、糖質制限食でβ細胞の数は、量的に保たれるということですね。

さらに糖質を摂取して、頻回に追加分泌インスリンを大量に出すこと自体が、膵臓への負担となると私は考えています。

基礎分泌インスリンに対して、糖質を摂取したときの追加分泌インスリンは、10~30倍レベルで出ます。

10~30倍というのは人体の代謝において、救急車・消防車レベルの緊急事態であり、β細胞には大変な負担です。

このような事態を、離乳食以降長年頻回に繰り返していくことは、農耕以前の700万年間は全くありえないことであり、β細胞が徐々に疲弊してついには疲れ果てて、インスリン分泌能力が低下して、糖尿病を発症するのもむべなるかなです。

糖質制限食なら、農耕以前の人類と同様に、追加分泌インスリンは、せいぜい2~3倍しかでませんので、β細胞が疲弊することがありません。

結論です。

・糖質制限食なら食後高血糖がないので、β細胞のアポトーシスが生じない。

・糖質制限食なら追加分泌インスリンはごく少量ですむのでβ細胞は疲弊しない。


ということで、安心して、美味しく楽しく糖質制限食をお続け下さい。


江部康二







テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
2017年3月5日(日)、東京・池袋にて「低糖質スイーツ教室」を開催。
こんにちは。

2017年3月5日(日)、東京・池袋にて、日本糖質制限医療推進協会主催の「低糖質スイーツ教室」を開催します。

メイン講師は、「パティスリー ロア・レギューム」(埼玉県朝霞市)の小寺幹成オーナーパティシエです。

小寺パティシエは、管理栄養士の佐々木栄子さん(ローカーボクラブ代表/協会アドバイザー)とともに、低糖質スイーツの研究開発に力を注いでおられます。

昨年11月には文化出版局から、

著書「おいしく作れる低糖質スイーツ」
http://books.bunka.ac.jp/np/isbn/9784579212866/

を出版され、ご自身がこれまで開発されたきた低糖質スイーツのレシピを惜しみなく披露しておられます。

ちなみに、私は、帯の推薦文を書かせていただきました(*^^)v

洋菓子作りの腕に覚えありだったけれど、糖質制限を始めてから断念しているという方はもちろん、初心者でもやる気あり!という方、歓迎だそうです。

定員は24名様・先着順です。皆さん奮ってご参加くださいね。

江部康二


以下、事務局からのお知らせです。

*********

ブログ読者の皆様、いつも弊会の講演会や料理教室へ参加いただきまして、ありがとうございます。

3月より、東京都内にて「人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室」を開催致します。

美味しい低糖質菓子を自宅で楽しんでいただけるように、お菓子作りの基礎から学べる講座です。

・お菓子作りをしてきたけれど、糖尿病で諦めてしまった方

・低糖質菓子作りに挑戦したけれど、上手くできなかった方

など、奮ってご参加ください。

お菓子作りは初心者、これを機に作れるようになりたい!
という方も歓迎です。

講師は、昨年出版された書籍「おいしく作れる低糖質スイーツ」(文化出版局)の著者で、埼玉県朝霞市で地元の名店として高い評判を得ているスイーツ店「パティスリー ロア・レギューム」オーナーパティシエの、小寺幹成さんです。

低糖質菓子を作る際のコツや工夫、様々な技術をデモンストレーションや実習でレクチャーいただき、参加者の皆様からの質問や疑問にもお答えいただきます。

第1回目のレッスンテーマは「おいしい低糖質クッキー」です。

小麦粉のクッキーなら簡単にできる工程でも、低糖質となると、材料が上手く混ざらない、ぽろぽろして形にならない、かたくなってしまう、サクサク感がでない…こんな経験のある方が多いのでは。

クッキーの生地作り、成型のテクニック、焼き加減の見極めなどを学んで、ご自分で美味しい低糖質クッキーを焼いてみませんか。

また、クッキーのほかにもう一品、スイーツをご紹介。デモをご覧いただいた後、試食を予定しております。こちらもお楽しみに♪

*4月には京都市内で、同内容の講座を開催致します。

●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催

『人気店のパティシエに学ぶ、低糖質スイーツ教室(東京)』

     第1回 「おいしい低糖質クッキー」

◆日時: 2017年3月5日(日)13時~16時頃

◆会場: 生活産業プラザ 5F 実習室(調理室)

〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-20-15

JR、東京メトロ(丸の内線、有楽町線、副都心線)、西武線、東上線、
都バス、民営バス、各線池袋東口下車徒歩7分
http://www.city.toshima.lg.jp/121/machizukuri/sangyo/003513/027291.html

♪講師:

小寺幹成 「パティスリー ロア・レギューム」オーナーパティシエ

佐々木栄子 管理栄養士/健康運動実践指導者

◆参加費: 賛助会員料金 3,400円/一般料金 4,000円

◆定員・対象: 24名様・一般(18歳以上)

◆持参いただくもの: エプロン、三角巾、ふきん(タオル)大・小各1枚
(台ふき用・食器ふき用)、筆記用具

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。

■お申し込み方法:

◆お願い◆
当教室は、一般の方にご自宅で作っていただくことを趣旨とした教室です。
製菓や料理のお仕事をしておられる方、食品会社で企画・開発をして
おられる方など、業界の方の場合は、その旨をお書き添えの上、お申し込みください。

★賛助会員の方:事務局までメールにてお申し込み下さい。

★賛助会員入会をご希望の方:
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

 2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
   「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、
   「通信」欄に「3/5(日)スイーツ教室参加希望」とご記入下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
  
★一般(非会員)で、スイーツ教室参加のみご希望の方:
 下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/lesson-a

◆その他

・お申し込み後、キャンセルされる場合は、2月28日(火)までに
ご連絡ください。

・3月1日(水)以降のキャンセルは、参加費の半額をキャンセル
料金としていただきますので、予めご了承ください。

・当日の開場・受付開始は、レッスン開始時間の15分前からです。

・実習室で作ったもの以外の飲食はできません。ご自宅で作った
お料理やお菓子などの持ち込みはできませんのでご注意ください。

・皆さまで実習と試食を行っていただきますので、香水などのフレ
グランスはお控えください。

●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○―●―○

◇イベント情報掲載URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
2017年2月12日(日)糖質制限食医療従事者対象セミナー in 大阪 開催
おはようございます。

2016年、東京、京都にて開催し、ご好評いただいた医療従事者向けセミナーを
2017年2月12日(日)、大阪にて開催致します。

日本糖質制限医療推進協会主催

医療従事者向けセミナー(大阪)

「糖質制限食による糖尿病指導~理論と実践~」

第1部 理論編
糖尿病治療に関して、最新糖質制限食理論と共にエビデンスのお話を簡単に説明します。
2016年に得られた最新の糖質制限食情報もお話しします。
第1部は講義と質疑応答含めて40分間です。

第2部 栄養指導編

高雄病院の栄養指導の実際を、橋本眞由美管理栄養士がお話します。
第2部は講義と質疑応答を含めて60分間です。

第3部 臨床実践編
糖尿病合併症の現状や久山町の悲劇など、そして薬剤の使い方のコツをお話します。

また、糖質制限食を実践していて、「すぐに良くなった症例」「治療に難渋した症例」「1型のインスリン分泌ゼロの症例」「SGLT2阻害薬が著効した症例」などを、実際に入院された患者さんのデータを見ながら検討します。

SGLT2阻害薬は心臓保護作用が、経口糖尿病薬で初めて報告されました。
SGLT2阻害薬は、薬物による『糖質制限食』と考えることも可能ですね。


第3部は100分間ありますので、参加者の皆さんと共にディスカッション形式の症例検討を導入したいと思っています。

ご参加頂いた皆さんには、前回と同様に講演PPTスライドの、CD(PDFファイル)をお配りします。

関西、中国、九州、北陸の医療従事者の皆さん、奮ってご参加くださいね。



江部康二



以下事務局からのお知らせです。

***********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加
いただきましてありがとうございます。

2017年2月12日(日)、大阪にて医療従事者対象の糖質制限食
セミナーを開催致します。

2016年2月の京都セミナー同様に、糖質制限食指導に必要な
理論をさらいつつ、糖尿病治療におけるより実践的な内容に
ウェイトをおきます。新たな症例も盛り込んで、難渋症例についての
討議も予定しております。

医療従事者の皆様の多数のご参加を心よりお待ちしております。

◆掲載サイト: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

★当日、セミナー終了後に懇親会を催します。
詳細は、セミナーへの参加お申し込み時にご案内申し上げます。

//////////////ご案内/////////////////

  (一社)日本糖質制限医療推進協会主催
 医療従事者向け糖質制限食セミナー in 大阪

 「糖質制限食による糖尿病指導 ~理論と実践 」

■日時:2017年2月12日(日)13:15~16:50頃 ※開場・受付は13:00~

■会場: 大阪大学中之島センター7F  講義室703
〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-53
http://www.onc.osaka-u.ac.jp/others/map/index.php

■講師:

A:江部 康二 医師
  (一財)高雄病院 理事長/(一社)日本糖質制限医療推進協会 理事長

B:橋本 眞由美 管理栄養士 (一財)高雄病院 栄養管理部 部長

■内容:

第1部:理論編(40分)   ※講師A 

糖質制限食指導に必要な生理学的基礎理論を説明。三大栄養素と
血糖、ケトン体の安全性、米国糖尿病学会の見解、CKDガイド2013
の記載などについて言及。糖質制限食の有効性と安全性について、
EBMの観点からRCT研究論文、長期のコホート研究により根拠を示し、
最新の話題についてもお話します。

第2部:栄養指導編(60分) ※講師B

高雄病院では、3食とも主食なしのスーパー糖質制限食を実施しており、
その具体的な食事内容を紹介します。また、外来時と入院時における
栄養指導の方法及びポイント、よくある問題点と改善のプロセスなど、
指導事例も交えつつ、糖質制限食を継続していただくための栄養士の
関わり方についてお話しします。糖質制限食導入を検討されている院
所にとりまして、少しでもヒントになるよう管理栄養士の立場からお話を
進めていきたいと思います。

第3部:臨床実践編(100分)  ※講師A

高雄病院の豊富な 臨床例を取り上げて検討。治療に難渋した症例を
提示して参加者と共に ディスカッション。メトホルミン・DPP-4阻害薬・
α-GI薬・速効型インスリン 分泌促進剤は比較的使用頻度が高いので
コツを伝授。SGLT阻害薬は糖毒解除などに有用、外部由来のブドウ糖を
減らすのが糖質制限食、体内の糖新生由来のブドウ糖も排泄するのが
SGLT阻害薬。SU剤とチアゾリジン誘導体の位置づけを示します。
糖質制限食実践中に生じうる好ましくない症状・ 変化について検討します。

*各所要時間は、質疑応答、ディスカッションの時間を含みます。

■対象: 医療従事者(医師、歯科医師、薬剤師、看護師、栄養士、鍼灸師など)

■受講費:

・医師・歯科医師:
 賛助会員 7,200円 / 一般(非会員) 9,000円

・上記以外の医療従事者:
 賛助会員 5,200円 / 一般(非会員) 6,500円

*参加頂いた皆様には、映写・配布資料のデータ(PDF)CDをお配りします。

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替

※事前決済のみとなります。
※領収書をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。

■お申し込み方法:

★賛助会員の方

  事務局までメールにて、医療機関でのご職種をご記入の上、お申し込み下さい。

★賛助会員入会をご希望の方:

  1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

 2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
   「通信」欄に以下をご記入下さい。
    ① 「2/12大阪セミナー、参加希望」 とご記入下さい。
    ② 医療機関でのご職種をご記入下さい。
    http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
  
★一般(非会員)で、セミナーの受講のみご希望の方:

  下のフォームからお申し込み下さい。
  http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-med

■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・キャンセルは2月10日(金)までに事務局までご連絡願います。
 それ以降のご返金は原則、対応致しかねますので予めご了承下さい。

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限スティックケーキ好評発売中。
こんにちは。

今日は、糖質制限スイーツの第一人者、京都西院、菓子職人さんから、新商品登場のお知らせです。

以前に、菓子職人さんの糖質制限クッキーを紹介しましたが、今日はクッキーに続く新しい焼き菓子、糖質制限スティックケーキです。

スティック


京都西院の洋菓子店、菓子職人の稲井シェフは、私の依頼で、日本で初めて糖質制限スイーツを作ってくださったパティシエさんです。

世界初の糖質制限生チョコレート、ショコラ・ド・ゼロや、これまた世界で初めてホールケーキのクリスマスケーキシリーズを作ってくださった、まさに糖質制限スイーツの第一人者です(^^)

菓子職人さんは、日本全国の百貨店でも引っ張りだこで、クリスマスやバレンタイン、ホワイトデーなどは全国各地で出店されていました。

ですが稲井シェフ、「今年は糖質制限のスイーツに集中したい」と、百貨店からの依頼を全て断られ、糖質制限スイーツの開発に取り組まれました。

その乾坤一擲の新糖質制限スイーツの第一弾として、今年の糖質制限クリスマスケーキが発売され、大好評のうちに予約終了となりました(^^)

そして第二弾が前回紹介した糖質制限サクサククッキー、第三弾が今回の糖質制限スティックケーキになります。

菓子職人さんのクッキーやフィナンシェなどの糖質制限焼き菓子は以前もありましたが、原材料の入手が困難となり販売が休止していました。

今回は、全く新しい原材料とレシピで、一から製造方法を見直したそうです。

その結果、これまでは糖質制限で実現が難しかったスティックケーキが完成、お店にある小麦粉のスティックケーキと同じ、いや、それ以上のふんわりしっとりなスティックケーキが完成しました(^o^)

どれだけ通常のスティックケーキと変わらなかったかと言うと、初めて試作を食べた時、菓子職人さんで売られている小麦粉のスティックケーキと間違えて食べてしまったと思ったくらいです(^_^;)

糖質制限かどうかというレベルではなく、もう異次元の美味しさです\(^o^)/

百貨店の出店を全て断り、我々糖質セイゲニストの為に全精力をかけてスイーツの開発に取組んでくれる稲井シェフに、大きな感謝を送りたいと思います。m(_ _)mVV

今回発売されたスティックケーキは全部で5種類。

もちろん、5種類とも私江部康二が徹底して試食と血糖測定を行っていますので、糖尿人の皆さんにも自信を持ってお勧めできます。

以下、測定結果です。

チョコレート
2016/11/23(水)
10:30 血糖値:110mg
チョコレートスティックケーキ1本摂取
11:30 血糖値:111mg
12:30 血糖値:102mg

チーズ
2016/11/23(水)
16:05 血糖値:119mg
チーズスティックケーキ1本摂取
17:05 血糖値:128mg
18:05 血糖値:119mg

カフェ
2016/11/24(木)
18:00 血糖値:108mg
カフェスティックケーキ1本摂取
19:00 血糖値:120mg
19:40 血糖値:112mg

抹茶
2016/11/28(月)
17:00 血糖値:111mg
抹茶スティックケーキ1本摂取
18:00 血糖値:113mg
18:30 血糖値:106mg

紅茶
2016/12/1(木)
16:50 血糖値:101mg
紅茶スティックケーキ1本摂取
17:50 血糖値:105mg
18:20 血糖値:100mg

全て合格、稲井シェフ、グッジョブです\(^o^)/

糖尿人、メタボ人、ダイエッターの皆さん、稲井シェフの糖質制限スイーツにかける情熱と私、江部康二の血糖測定が生み出した究極の糖質制限サクサククッキー、是非一度お試しあれ(^^)


江部康二



詳細と販売はこちらです。
↓ ↓ ↓
糖質制限 スティックケーキ
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail184.html

稲井社長と康二先生



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
失った歯の数と動脈硬化が強く関連する。
こんにちは。

今朝の京都新聞に、

「失った歯の数と動脈硬化が強く関連する」

という記事が掲載されました。

「ながはま0次予防コホート事業」からの研究報告です。

2007年から2010年に滋賀県長浜市で行った、京都大学医学研究科の市民を対象とした大規模な疫学調査で、約10000人のデータを用いて解析した研究結果です。

『失った歯の数と動脈硬化が強く関連することをコホート研究で初めて証明』したとのことです。

そうすると、手前味噌ですが、私は67歳ですが歯は全部残っているので、動脈硬化のリスクは低いようです。 (^^)  
   
両親ともに高血圧で降圧剤を内服していましたが、私は朝起床時の血圧は120~130/60~70くらいで良好です。

外来終了直後は、140/90くらいに上昇していますが、その後再び落ち着きます。


京都大学のホームページに研究の概要が載っていたので、以下に引用します。


☆☆☆

京都大学のホームページ
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/161129_4.html

失った歯の数と動脈硬化が強く関連することをコホート研究で初めて証明 -歯周病の予防が動脈硬化を防ぐ可能性-

2016年12月27日

浅井啓太 医学研究科助教らの研究グループは、2007年から2010年に滋賀県長浜市で行った、市民を対象とした大規模な疫学調査である「ながはま0次予防コホート事業」の第一期調査で得られた約10,000人の情報を用い、失った歯の数と動脈硬化度に有意な関連があることを証明しました。

本研究は、口腔内の疾患と全身疾患の関係を明らかにし、多くの人の健康に深く影響する研究として、歯科口腔領域のトップジャーナル「Journal of Dental Research」の2016 William Gies Awardを受賞しました。

研究者からのコメント

近年、口の中の病気は動脈硬化だけでなく、糖尿病、呼吸器疾患、低出生体重児、リウマチなどさまざまな病気に関連していることが報告されています。本研究により、口の中の病気の予防は、それらの疾患の予防につながる可能性があることが改めて示されました。ながはま0次予防コホート事業によって、それらの関係をさらに明らかにしていこうと考えています。口の中の病気の予防は、他の病気に比べて予防しやすいため、歯科医院の定期的な受診や正しい歯ブラシなど口の中の管理方法を学ぶことで、多くの疾患を予防できる可能性があります。

概要

動脈硬化が原因となって発症する病気で亡くなる人は非常に多く、また助かっても脳梗塞や心筋梗塞などの後遺症によるリハビリや介護など、医療費の増大が大きな社会問題となっています。近年、歯周病をはじめとした口の中の炎症が動脈硬化と関係していることが報告されており、口の中の病気の予防が動脈硬化に関わる死亡のリスクを下げる方法の一つとなる可能性があります。しかし、本当に関連しているかどうか、また日本人の場合はどうかなど、まだ明らかにされていないことが多いのが現状です。

そこで本研究グループは、失っている歯の数と動脈硬化の程度が関連しているかを調査しました。具体的には、「ながはま0次予防コホート事業」の第一期調査において、参加者全員の歯科検診で確認した歯を失った数から、矯正治療や外傷などにより失われた歯の数を除き、歯周病などの口の中の持続的な炎症で失った歯の数を指標としました。また動脈硬化についてはCardio-Ankle Vascular Index(CAVI)を使って測定しました。失った歯の数とCAVIの関係を年齢、性別、Body Mass Index(BMI)、喫煙の既往、ヘモグロビンA1c、インスリンまたは糖尿病治療薬使用の有無を調整して解析しました。

その結果、失った歯の数と動脈硬化度に有意な関連があることが分かりました。また、女性に比べると男性でその傾向が強いことも明らかになりました。歯周病など口の中の病気は、予防効果が非常に高いことで知られており、歯科医院での定期的なメンテナンスや歯の清掃指導などで失う歯の数を減らすことができます。口の中の病気の予防や治療は、口の中の状態を改善させるだけでなく、動脈硬化症を予防するためにもよい影響がある可能性が考えられます。

詳しい研究内容について

失った歯の数と動脈硬化が強く関連することをコホート研究で初めて証明 -歯周病の予防が動脈硬化を防ぐ可能性-
書誌情報
【DOI】 http://dx.doi.org/10.1177/0022034514559127
K. Asai, M. Yamori, T. Yamazaki, A. Yamaguchi, K. Takahashi, A. Sekine, S. Kosugi, F. Matsuda, T. Nakayama, K. Bessho, and the Nagahama Study Group. (2016). Tooth loss and Atherosclerosis: The Nagahama Study. Journal of Dental Research, 94(3), pp. 52S-58S.



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
ダルビッシュ選手、現在は糖質制限中。筋肉維持しながら脂肪を落とす。
こんばんは。

レンジャーズのダルビッシュ有投手が、現在糖質制限食ダイエット中であり、筋肉量を維持しながら脂肪を落とす段階だそうです。
炭水化物は、ほぼなしです。


以下は、ヤフーニュースから一部引用です。

☆☆☆
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170123-00000073-spnannex-base

ダル、炭水化物制限ダイエット中…筋肉量維持しながら脂肪落とす
スポニチアネックス 1/23(月) 6:38配信

ダル、炭水化物制限ダイエット中…筋肉量維持しながら脂肪落とす

ファン感謝祭でサイン会を開いたレンジャーズのダルビッシュ

レンジャーズのダルビッシュ有投手(30)は現在、筋量の減少を最小限にとどめながら脂肪分を落とす「ローカーボダイエット」の一種、ケトン体ダイエットを実践中。筋量を増やすため、オフの本格的なトレーニング開始から10~12週間は炭水化物もタンパク質も多く取ってきたが、次の段階だ。

「(今は)炭水化物をほぼ取らない。筋肉量を維持しながらダイエットする。糖質(制限)ダイエットというより、自分はケトジェニック(ケトン体)ダイエット。それをやれば筋肉を維持して脂肪を落とせる」。

4週間続けるといい、「毎年やっていくことで筋肉だけが増えていくサイクルとなる。そのためのローカーボ期間。全然楽です。焼き肉とかも行けます」と言葉を続けた。・・・』



ダルビッシュ投手、日本のテレビ番組に出演した時には

「走り込みなどの有酸素運動は、遅筋が有利になるので瞬発力がいる投手にはかえって良くない」

などと述べるなど非常によく研究しています。

10分以上のランニングなどの有酸素運動をすると遅筋が有利になるとのことです。

有酸素運動で遅筋が増えて速筋の割合が減れば、投球時の瞬発力も減るという理屈です。

スポ根ではなくて、とても理論的で説得力がありますね。

これに従い、ダルビッシュ投手は、シーズン中にも原則として有酸素運動はしないそうです。

ダルビッシュ投手、例年にもまして今年は大活躍しそうですね。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
深作秀春先生から ケトン体と糖尿病網膜症についてのコメントを頂きました。
【17/01/21 深作秀春

糖質制限への糖尿病学会の無理解

今日、1月21日での横浜パシフィコ開催の日本糖尿病学会で、「過度な糖質制限食で起こしたケトアシドーシス」なる表題の発表がありました。

演者はケトン体値が高いというだけで、とんでもない悪さで重体と結論つけているのです。

アシドーシスの方の検査値は出ていません。

私は眼科外科医ですが、糖尿病性網膜症を多く診ることもあり、糖尿病学会の会員でもあります。

今までの経験から、糖尿病専門医による治療が開始すると、糖尿病性網膜症が悪化することが多くて困り果てていました。

この経験をもって、江部先生の糖質制限食を患者に進めることができるようになってから、非常に安定した糖尿病性網膜症の治療ができるようになっています。

さらに、宗田先生のケトン体の安全性とエネルギーとしての有効性は、患者だけでなく、自分自身を被験者にして実感してきています。

このような状況ですのに、地元横浜で行われた糖尿病学会では相変わらず、極端な糖質制限はケトアシドーシスを起こすので危険だ、と決めつけているのです。

しかも、ケトン体値が高い事がイコールでケトアシドーシスと言っているのです。

つまり、医学の基本を捻じ曲げているのです。

高ケトン値はケトアシドーシスとは別物ですが、医学部時代に刷りこまれたケトン体悪玉説に何の疑問も持たないで、科学としての医学の面を無視しているのです。

糖質制限を勧める眼科医の立場ですが、最近はますます従来の糖尿病治療で悪化して、糖尿病性網膜症が末期となり、網膜剥離を合併する患者の来院が、日本中から増えました。

手術には難渋しますが、網膜復位手術後の網膜の安定化には、糖質制限が非常に有効であることを実感しております。】



こんにちは。

眼科外科医の深作秀春先生から、ケトン体と糖尿病網膜症についてのコメントを頂きました。

深作先生、ありがとうございます。

1月21日の横浜パシフィコ開催の日本糖尿病学会での発表、血液ガスなど、アシドーシスの検査なしで、ケトン体高値だけで「ケトアシドーシス」と決めつけるとは 、その発表者は、科学的な態度とはほど遠いです。

「インスリン作用が確保されている生理的なケトーシス」と 「インスリン作用が欠落していることが前提の糖尿病ケトアシドーシス」を
混同しているのでしょう。

勉強不足のひと言に尽きます。

生理的ケトーシスは、ケトン食、絶食療法、スーパー糖質制限食で、日常的に観察されます。

この場合、インスリン作用が確保されているので、人体の緩衝作用により、アシドーシスは速やかに是正され、生理的で安全です。

宗田医師らは、2016年9月、胎盤・臍帯・新生児のケトン体値に関する研究を英文で発表しました。(*)
胎盤・臍帯のケトン体値論文は、世界初と思われます。
私も共著者の一人です。

以下の太字が、宗田論文の要約です。

胎盤のケトン体値(βヒドロキシ酪酸値)は基準値の20~30倍、
平均2235.0μmol/L(60検体)

臍帯のケトン体値は基準値の数倍~10倍、平均779.2μmol/L(60検体)

新生児のケトン体値は、基準値の3倍~数倍、平均240.4μmol/L(312例、生後4日)  

βヒドロキシ酪酸の基準値は85 μmol/L以下。


この研究により、胎盤と臍帯と新生児では、ケトン体高値が当たり前であることが示されました。

このことは、そのままケトン体の安全性の担保と言えます。

胎盤と臍帯と新生児のケトン体高値も、もちろんインスリン作用は確保されている生理的ケトーシスです。


『今までの経験から、糖尿病専門医による治療が開始すると、糖尿病性網膜症が悪化することが多くて困り果てていました。

この経験をもって、江部先生の糖質制限食を患者に進めることができるようになってから、非常に安定した糖尿病性網膜症の治療ができるようになっています。』

『糖質制限を勧める眼科医の立場ですが、最近はますます従来の糖尿病治療で悪化して、糖尿病性網膜症が末期となり、網膜剥離を合併する患者の来院が、日本中から増えました。

手術には難渋しますが、網膜復位手術後の網膜の安定化には、糖質制限が非常に有効であることを実感しております』


糖尿病眼科合併症に関して、深作先生の説得力あるコメントがわれわれ糖質セイゲニストに勇気を与えてくれます。
重ねてありがとうございます。

日本糖尿病学会は、従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)では、糖尿病合併症の予防が困難である現実を真摯に受けとめるべきだと思います。

その上で、米国糖尿病学会のように正式に、糖質制限食を容認する時期がきていると思います。


(*)Ketone body elevation in placenta, umbilical cord,newborn and mother in normal delivery  
Glycative Stress Research 2016; 3 (3): 133-140
Tetsuo Muneta 1), Eri Kawaguchi 1), Yasushi Nagai 2), Momoyo Matsumoto 2), Koji Ebe 3),Hiroko Watanabe 4), Hiroshi Bando 5)


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
NHKカルチャー神戸教室。糖質制限食講演会のご案内です。
こんばんは。

2017年1月28日(土)16:30~18:30 
NHKカルチャー神戸教室 講演会
美味しく楽しく健康に!糖質制限食のすすめ


のご案内です。

糖質制限食の最新の知識や情報をわかりやすく楽しくお話します。

合計2時間の講座ですので、90分間の講演と30分間の質疑応答でゆっくりたっぷりです。

神戸、大阪、関西方面の方々、是非ご参加いただけば幸いです。

お陰様で、糖質制限食は順調に普及してきています。

2005年に私が「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)
を日本初の糖質制限食の本として刊行したころとは、大きな違いがあります。

なんと言っても、2013年10月に米国糖尿病学会が5年ぶりに改訂した「栄養療法に関する声明」のなかで、
地中海食やベジタリアン食などどともに「糖質制限食」を正式に容認したことがい大きな追い風となりました。

あれだけ、糖質制限食を批判されていた門脇孝日本糖尿病学会理事長が、

「東大病院では、2015年4月から、糖質40%の糖質制限食を供給している。」

と発言されています。

そして、門脇孝東大糖尿病・代謝内科教授ご自身も、緩やかな糖質制限食を実践されているそうです。

まさに、今昔の感ありですね。


江部康二


☆☆☆
以下、NHKカルチャー神戸教室のサイトから抜粋です。

美味しく楽しく健康に!糖質制限食のすすめ
講師高雄病院理事長 江部 康二

家庭でできる糖質制限食についてわかりやすくご説明します。


近年注目されている糖質制限について、ご自身も実践し、
肥満と糖尿病を克服された江部康二先生による講演会です。
数多くの臨床活動を通して、
糖尿病、肥満、メタボリックシンドロームなどに対する
糖質制限食の画期的な治療効果が証明されています。
運動を勧められても長続きしなかった方や
色々なダイエットを試したけれど効果が表れなかった方、
またこれから糖質制限食を始めてみようと思われている方に向け、
その正しい知識と治療効果、
カロリー制限食と糖質制限食の比較、注意点等をお話しします。
糖質制限食で、明日からの食生活を美味しく・楽しく・健康に!


受講申し込み
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1108821.html
教室名 NHKカルチャー神戸教室
電話 078-360-6198
兵庫県神戸市中央区東川崎町1-2-2 HDC神戸6F
開催期間 2017/1/28(土) 16:30~18:30 
受講料 (税込み)会員 3,369円  一般(入会不要) 3,931円


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
サル研究論争に幕カロリー制限、長寿に効果 サル研究論争に幕?
【17/01/18 ジェームズ中野

今朝の朝日新聞デジタル版です。炭水化物や糖質がどれだけ摂取されてるのか皆目わかりません。食事内容そのものを明らかにしていただかないとこれでは「あっそ」で終わっちゃいますね。〜〜

『カロリー制限はやはり長寿に効果がある、とする研究結果を米国の二つの研究チームがまとめ、17日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。両チームは1980年代後半からアカゲザルで実験を続け、効果をめぐって相反する結果を発表。両チームが共同で実験データを再解析し、「効果あり」で結論が一致したという。

二つの研究チームは米国のウィスコンシン大学と国立加齢研究所。いずれも、好きなだけ食べさせる集団と、それよりも摂取カロリー量を3割減らした集団で生存年数などを比較する実験をしているが、大学は2009年と14年に「効果あり」、研究所は12年に「効果はなかった」と発表していた。

今回、両チームで15年7月までの互いの実験を比べると、カロリー制限を始めた年齢が大学は大人の7~15歳なのに対し、研究所は1~23歳と幅広かった。このため、研究所のデータについて、実験開始時の年齢を若年(1~14歳)と中高年(16~23歳)に分けて改めて解析すると、若年でカロリー制限を始めた場合は寿命が延びる効果はみられなかったが、中高年で始めた場合は効果がみられ、特にオスは平均寿命の推計が全体よりも9歳ほど長い約35歳だったという。

また、両チームの解剖データを調べたところ、開始年齢や性別にかかわらず、カロリー制限をしたグループのほうが、がんの発生率が15~20%ほど低かった。糖尿病や脳卒中など加齢に伴う病気も、より遅く発症していた。

東京都健康長寿医療センター研究所の石神昭人研究部長(老化制御)は「論争に一つの終止符が打たれた。約30年に及ぶカロリー制限の研究データは、人間にも置き換えることができそうだ」と話す。(小川裕介)』】



こんにちは。

ジェームズ中野さん から

朝日新聞デジタル
カロリー制限、長寿に効果 
サル研究論争に幕カロリー制限、長寿に効果 サル研究論争に幕?
http://www.asahi.com/articles/ASK1L2F7FK1LUBQU002.html


という、2017年1月18日の記事について、コメントを頂きました。

ジェームズ中野さん
興味深い情報をありがとうございます。

『カロリー制限(3割減)群のほうが、長寿に効果あり』 という、一定の結論が出たのは分かりました。

一方、ジェームズ中野さんがご指摘のように、対照群と比べて、カロリー制限群(対象群より3割減)は、糖質はどの程度減少していたのかが知りたいですね。原著をみても、糖質量は、よくわかりませんでした。

さて老化に大きく関与しているのが糖化です。

糖質摂取量が多いほど、単純に糖化は進みます。

糖質摂取量が少ないほど、糖化による老化は予防できます。

アカゲザルは兎も角として、仮に

2000kcal 糖質60%(300g) 脂質20%(44.4g) たんぱく質20%(100g)

食べていた人が、3割カロリー制限すると

1400kcal 糖質60%(210g) 脂質20%(31.1g) たんぱく質20%(70g)

となり、糖質摂取量が約90g/日減ります。

これだけ減少すれば、あるていど糖化による老化は防げる可能性があります。

私は67歳になりましたが、
1)歯は全部残り、歯周症なし。
2)目は裸眼で広辞苑が見えて日常生活OK。
3)身長は20歳の頃と不変で縮みなし。
4)聴力低下なし。
5)夜間尿なし。
です。

あくまでも仮説ですが、スーパー糖質制限食を52歳のときから実践していますので、糖化はかなり少ないと考えられます。

従って糖化に伴う老化が、あるていど予防できている可能性があると思われます。

一方、以下の上海コホート研究によれば、「糖質摂取量が多いほど心血管疾患の発症リスクが高い」ことが、報告されています。

糖質の害、恐るべしです。


☆☆☆

『上海コホート研究
Am J Epidemiol 2013年9月5日オンライン版に上海の前向きコホート研究の結果が報告され、

「糖質摂取量が多いほど心血管疾患の発症リスクが高い」

ことが判明。

11万7366人を対象に、調べた研究。

女性が6万4,854人で、平均追跡期間が9.8年。
男性が5万2,512人で、平均追跡期間が5.4年。

この間に120人の女性と189人の男性が心血管疾患を発症。

発症リスクを糖質摂取量多い群と少ない群で、4つのグループに分けて解析。

女性 心血管発症リスク

1、糖質摂取量264g/日未満 ---------- 1.00

2、糖質摂取量264g~282g/日未満-------- 1.19

3、糖質摂取量282g~299g/日未満-------- 1.76

4、糖質摂取量299g/日以上 ----------- 2.41


男性 心血管発症リスク

1、糖質摂取量296g/日未満 ------------ 1.00

2、糖質摂取量296g~319g/日未満 ---------- 1.50

3、糖質摂取量319g~339g/日未満 ---------- 2.22

4、糖質摂取量339g/日以上 ------------- 3.20


心血管疾患の発症リスクの上昇は、

男性の

3、糖質摂取量319g~339g/日未満
4、糖質摂取量339g/日以上

においては統計学的に有意であった。

また,男女を合わせると、 心血管発症リスクは糖質摂取が少ない方から1.00(基準)、1.38、2.03、2.88であり、やはり3分位,4分位においては統計学的に有意な上昇であった。』



結論として、上海前向きコホート研究においては、糖質摂取量が多いほど、心血管発症リスクが多いことがわかりました。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
2017年2月12日(日)糖質制限食医療従事者対象セミナー in 大阪 開催
おはようございます。

2016年、東京、京都にて開催し、ご好評いただいた医療従事者向けセミナーを
2017年2月12日(日)、大阪にて開催致します。

日本糖質制限医療推進協会主催 医療従事者向けセミナー(大阪)
「糖質制限食による糖尿病指導~理論と実践~」

第1部 理論編
糖尿病治療に関して、最新糖質制限食理論と共にエビデンスのお話を簡単に説明します。
2016年に得られた最新の糖質制限食情報もお話しします。
第1部は講義と質疑応答含めて40分間です。

第2部 栄養指導編

高雄病院の栄養指導の実際を、橋本眞由美管理栄養士がお話します。
第2部は講義と質疑応答を含めて60分間です。

第3部 臨床実践編
糖尿病合併症の現状や久山町の悲劇など、そして薬剤の使い方のコツをお話します。

また、糖質制限食を実践していて、「すぐに良くなった症例」「治療に難渋した症例」「1型のインスリン分泌ゼロの症例」「SGLT2阻害薬が著効した症例」などを、実際に入院された患者さんのデータを見ながら検討します。

第3部は100分間ありますので、参加者の皆さんと共にディスカッション形式の症例検討を導入したいと思っています。

ご参加頂いた皆さんには、前回と同様に講演PPTスライドの、CD(PDFファイル)をお配りします。

関西、中国、九州、北陸の医療従事者の皆さん、奮ってご参加くださいね。



江部康二



以下事務局からのお知らせです。

***********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加
いただきましてありがとうございます。

2017年2月12日(日)、大阪にて医療従事者対象の糖質制限食
セミナーを開催致します。

2016年2月の京都セミナー同様に、糖質制限食指導に必要な
理論をさらいつつ、糖尿病治療におけるより実践的な内容に
ウェイトをおきます。新たな症例も盛り込んで、難渋症例についての
討議も予定しております。

医療従事者の皆様の多数のご参加を心よりお待ちしております。

◆掲載サイト: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

★当日、セミナー終了後に懇親会を催します。
詳細は、セミナーへの参加お申し込み時にご案内申し上げます。

//////////////ご案内/////////////////

  (一社)日本糖質制限医療推進協会主催
 医療従事者向け糖質制限食セミナー in 大阪

 「糖質制限食による糖尿病指導 ~理論と実践 」

■日時:2017年2月12日(日)13:15~16:50頃 ※開場・受付は13:00~

■会場: 大阪大学中之島センター7F  講義室703
〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-53
http://www.onc.osaka-u.ac.jp/others/map/index.php

■講師:

A:江部 康二 医師
  (一財)高雄病院 理事長/(一社)日本糖質制限医療推進協会 理事長

B:橋本 眞由美 管理栄養士 (一財)高雄病院 栄養管理部 部長

■内容:

第1部:理論編(40分)   ※講師A 

糖質制限食指導に必要な生理学的基礎理論を説明。三大栄養素と
血糖、ケトン体の安全性、米国糖尿病学会の見解、CKDガイド2013
の記載などについて言及。糖質制限食の有効性と安全性について、
EBMの観点からRCT研究論文、長期のコホート研究により根拠を示し、
最新の話題についてもお話します。

第2部:栄養指導編(60分) ※講師B

高雄病院では、3食とも主食なしのスーパー糖質制限食を実施しており、
その具体的な食事内容を紹介します。また、外来時と入院時における
栄養指導の方法及びポイント、よくある問題点と改善のプロセスなど、
指導事例も交えつつ、糖質制限食を継続していただくための栄養士の
関わり方についてお話しします。糖質制限食導入を検討されている院
所にとりまして、少しでもヒントになるよう管理栄養士の立場からお話を
進めていきたいと思います。

第3部:臨床実践編(100分)  ※講師A

高雄病院の豊富な 臨床例を取り上げて検討。治療に難渋した症例を
提示して参加者と共に ディスカッション。メトホルミン・DPP-4阻害薬・
α-GI薬・速効型インスリン 分泌促進剤は比較的使用頻度が高いので
コツを伝授。SGLT阻害薬は糖毒解除などに有用、外部由来のブドウ糖を
減らすのが糖質制限食、体内の糖新生由来のブドウ糖も排泄するのが
SGLT阻害薬。SU剤とチアゾリジン誘導体の位置づけを示します。
糖質制限食実践中に生じうる好ましくない症状・ 変化について検討します。

*各所要時間は、質疑応答、ディスカッションの時間を含みます。

■対象: 医療従事者(医師、歯科医師、薬剤師、看護師、栄養士、鍼灸師など)

■受講費:

・医師・歯科医師:
 賛助会員 7,200円 / 一般(非会員) 9,000円

・上記以外の医療従事者:
 賛助会員 5,200円 / 一般(非会員) 6,500円

*参加頂いた皆様には、映写・配布資料のデータ(PDF)CDをお配りします。

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替

※事前決済のみとなります。
※領収書をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。

■お申し込み方法:

★賛助会員の方

  事務局までメールにて、医療機関でのご職種をご記入の上、お申し込み下さい。

★賛助会員入会をご希望の方:

  1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

 2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
   「通信」欄に以下をご記入下さい。
    ① 「2/12大阪セミナー、参加希望」 とご記入下さい。
    ② 医療機関でのご職種をご記入下さい。
    http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
  
★一般(非会員)で、セミナーの受講のみご希望の方:

  下のフォームからお申し込み下さい。
  http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-med

■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・キャンセルは2月10日(金)までに事務局までご連絡願います。
 それ以降のご返金は原則、対応致しかねますので予めご了承下さい。

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
寒波を乗り切る糖質セイゲニストの強い味方、糖質制限万能だし醤油
だし醤油

おはようございます。

今朝も随分と冷え込みました。

土日に降った雪が、まだところどころに残っています。

読者の皆さん、転んで怪我などしないようご用心ご用心。

さて、これだけ寒い日が続くと、鍋や煮物などの温かい食べ物がものが恋しいですね(^_^;)

特に鍋料理は、具材を選べば糖質制限しやすい料理なので、我々糖質セイゲニストの必須アイテムでしょう(^^)

ただ、具材に問題なくても、水炊きの時のポン酢や出汁を作る時の調味料など、一般に売られているものは結構砂糖が入っているので、味付けに困る時があります。

鍋料理以外でも、時折、読者の方から

『糖質制限で使っていい調味料は具体的に何がありますでしょうか?』

との質問を頂きます。

パンやケーキやチョコレートなどは、糖質制限でも通常のものと遜色の無い、いやそれ以上のものが完成していますが、取り敢えず困るのが調味料(^_^;)

基本的に市販の調味料は、砂糖が入っているものが多いので、糖質制限食には向きません。

ですから自ずと塩だけの味付けになるのですが、なんぼなんでも、塩味ばかりで飽きてくると口をそろえておっしゃいます。

私が監修している糖質制限ドットコムでは、

糖質制限万能だし醤油
糖質制限 みりん風調味料
糖質制限焼き肉のタレ
糖質制限万能ごまドレッシング
糖質制限サウザンアイランドドレッシング
糖質制限ケチャップ
糖質制限中濃ソース
糖質制限ぽん酢

などなど、糖質制限食対応の調味料をいろいろと発売していますので、これらを使ってもらうのもいいでしょう。

特に、糖質制限万能だし醤油は、糖質制限ドットコムのお客さんからの開発して欲しいリクエスト、ナンバーワン商品でした。

発売と同時に大人気で、今でも生産が間に合わない時があるというので驚きですね。

私自身は料理をしないので、だし醤油を何に使うのかすら分かってませんが、使われた患者さんに聞いたところ、これまで砂糖を使うので糖質制限食を始めてから食べられなかった和風の煮物が食べられるようになったと、大変喜んでおられました(^^)

煮物以外では、すき焼きのタレに使ったり、糖質制限麺と合わせてうどんや蕎麦の出汁にしたり、寒い季節は鍋やおでんの出汁にも使うそうです。

だし醤油って正に万能なんですね(^_^;)

糖尿人、メタボ人、ダイエッター、全ての糖質セイゲニストの皆さん、料理のレパートリーが広がる糖質制限万能だし醤油、是非一度お試しあれ\(^o^)/

そうそう、先週からの寒波の所為か、この糖質制限万能だし醤油、すごい売れ行きで品切れになることも多いそうです。

本日入荷したそうなので、ご希望の方はお早めにチェックしてくださいとのことです。


江部康二


詳細はこちらです。
↓ ↓ ↓
糖質制限 万能だし醤油
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail49.html


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
スーパー糖質制限食1年で、HDL-Cが77%増加と驚異的改善。
【17/01/17 善玉・悪玉くん

HDLについて

江部先生
いつも楽しく拝見させて頂いております。
今回、コレステロール、特にHDLにつきご質問をさせて下さい。

175cm31歳の男です。この1年、糖質制限に取組み下記の通り数値改善しました。

体重 80→68kg
総コレステロール 220→241
HDL 30→53
LDL 147→174
中性脂肪 175→71

ブログ・ご著書拝見し、総コレステロール、LDLの増加、中性脂肪の減少に問題無いことは理解しますが、HDLはわずかに上がった程度です。

過去ブログでは糖質制限の改善でHDLも大幅上昇の方ばかり?なので、不思議です。

糖質制限下で、HDLは目指すべき数値の指標はありますでしょうか?

それとも数値は本質ではなく「HDLの数値が改善した」という事実のほうを重要視すべきなのでしょうか?

3食スーパー糖質制限を実践。。。ですが食べるものは肉・卵・チーズばかり、ほぼ運動なしで3000Kalは食べる大食漢手前です。

ご回答頂けますと幸いです】



こんにちは。

善玉・悪玉くんから、スーパー糖質制限食でデータ改善というコメントを頂きました。

善玉・悪玉くん
拙著のご購入、ありがとうございます。

体重 80→68kg
BMI 26.1→22.2
総コレステロール 220→241
HDL 30→53
LDL 147→174
中性脂肪 175→71


1年間の変化は素晴らしい改善です。
BMI、中性脂肪も正常となっています。

実は、HDL-Cが30mg/dlというのはかなりリスキーな数字です。

40mg/dl以上という基準値を大幅に下回っていて、これは心筋梗塞などの明白なリスクとなります。

そして医学的には、HDL-Cを増やす薬はないのです。

それが糖質制限食で、53mg/dlと増加とはすごいです。

1年前と比べて、23mgの増加ですから、
『23 ÷ 30 =0.77』
実に、77%も増えていますので、わずかどころか驚異的な改善です。


HDL-Cが53mgと正常で、
中性脂肪が71mgと正常低め

なので、LDL-C174mg/dlも、肝臓から抹消組織に細胞膜の原料であるコレステロールを運ぶ役目を有す善玉のLDL-Cですので、心配ないです。

現在のデータなら、動脈硬化のリスク要因は、ほとんどないと言えます。

『3食スーパー糖質制限を実践。。。ですが食べるものは肉・卵・チーズばかり、ほぼ運動なしで3000Kalは食べる大食漢手前です。』

これで、減量できておられるので、おそらく基礎代謝が高いのでしょう。

しかし、ビタミンCと食物繊維確保のためにピーマン、ブロコリー、ゴーヤ、葉野菜、焼き海苔なども食べたほうがいいですね。

腸内細菌と大腸が健康な状態で共存共栄するには、腸内細菌の餌としての食物繊維が必要なのです。

それで初めて、腸内細菌が大腸のエネルギー源となる酪酸という短鎖脂肪酸を生産してくれます。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
第20回日本病態栄養学会コントラバシー3(2017/1/15)、ご報告。
2017/1/16、武田純先生からご連絡頂きました。

事務局からの連絡で、講演依頼は「低炭水化物食の是非」についてであって、糖尿病とは指定されてなかったということです。

また、同様に講演時間が各30分間で討論が20分間と記載されていたとのことです。

事務局のメールを確認しました。

以上、追加させて頂きます。

江部康二



【日付 17/01/15 しらねのぞるば

第20回日本病態栄養学会 3日目 コントラバシー#3の感想

江部先生,本日のDebate お疲れ様でした. いい席をとるために,早朝から雪の中を,国際会議場に一番乗りしましたが,その甲斐はありました.

本日の『コントラバシー#3』のテーマ名は,『低炭水化物の食事療法の是?非?』でしたが,先生も途中述べられたように,「炭水化物」と「糖質」ではまるで意味合いが異なるので,これは適切とは思えません. 先生が提唱されているのは,糖質制限であって,食物繊維摂取を否定しているわけではないからです.

また,「食事療法」としての是非を問うているのであって,ひとつ前のコントラバシー#2のように,肥満者のダイエットとしての是非を論ずる場ではなかったはずです. ところが,糖質制限食を『否』とする岐阜大学 武田先生は,ほとんど,糖尿病患者への治療効果には触れませんでした. 糖尿患者の食事療法についてのDebateなのに,血糖値やHbA1cのスライドが1枚もなかったのは,不思議を通り越して,あっぱれです.まあ触れることができなかったというべきでしょうが.

また,高糖質食で体重が減少した例として,刑務所の食事や 昭和20年代の日本を引き合いに出していましたが,これは作戦失敗だったと思います.なぜなら武田先生が引用した,厚生省(当時)の『国民栄養調査』ですが,武田先生は 本当にこの調査書を読まれたのか疑問だからです.

例えば昭和22年の調査書本文にもある通り;

http://www0.nih.go.jp/eiken/chosa/kokumin_eiyou/doc_year/1947/1947_kek.pdf

当時の公衆保険局栄養課長は,こう述べています.

『以上を要するに,蛋白質摂取量もまた熱量と同様,都市・農村ともに前年より増加をみたが,これを標準量に対比するときいずれも18~20%不足であり,即ち蛋白質の不足が都市・農村に共通的にみられ,特に農村においては動物性蛋白質の著しき不足という質的缺陥が認められる.』

『脂肪の摂取量は,都市の年間平均は約15.3gであり,農村のそれは約13.4gで,これらは望ましき標準必需量に比較すると,なお,40~50%の不足である.』

武田先生は,昭和21~25年のマクロ栄養表だけをスライドに出して,『理想の食事構成』と言わんばかりでしたが,ここでは『劣悪きわまる栄養事情』とされているのです. 実際,その通りで,調査書結語では;

『身体的症候の発現率は前年度よりは一般に減少したが,母乳分泌不良・月経異常・腱反射消失・口角炎,貧血等はなお相当多く見られる.』

とあるように,当時の日本人は,このひどい食料事情による疾病・短寿命・子供の発育不良に苦しんでいたのです. 武田先生は,現在の日本から,こういう状況に戻すべきだと,本当にお考えなのでしょうか?

「当時は糖尿病は少なかった」と言われていましたが,当たり前です. 糖尿病になれるほどの栄養も摂れず,糖尿病が発見されやすくなる年齢に達する前に死んでしまう人が多かったからです. だいたい 当時は,今のように血糖値が簡単に測定できるわけではなく,糖尿病かどうかは『尿を試験管にとり,ヨードを一滴たらしてみる』程度で判定していたのですから(それすら 全例ではない),現在の糖尿病 有病率と比較すること自体が間違っています.数字どうしであれば,なんでも比較できるというわけではないでしょう.

武田先生は,遺伝子がご専門だそうで,いろいろと難しいことを並べておられましたが,それらは,実際に患者を直接診察・対話し,患者のQOL・健康を高めることを目的にされているのか,それとも単に DNAサンプルを集める対象としてしかみていないのではないのかとも思いました.

というのも,聴衆は非常に少なかったですが,本日 朝一の『コントラバシー#1』の最後に,奈良県立医大の石井均先生が,『近年の医療は,何でもEvdence,Evidenceで,人間である患者の気持ちを見落としていないか. 科学だけで患者が見えていないのでは』
と述べられたのが,強く印象に残ったからです.】


しらねのぞるば さん

2017/1/15(日)第20回日本病態栄養学会年次学術集会、コントラバシー3のご感想、ありがとうございます。

私も同感です。

確かに武田先生のお話では、糖尿病の話題は、ほぼ皆無でしたね。

糖尿病の疫学研究も臨床研究も症例もなしでした。

食事の総論の話とかいきなり遺伝子研究の誰にもわからない話とか、受けを狙った刑務所の話とか一貫性がなくて、バラバラで、議論しにくいようにするテクニックだったのでしょうか?

また、私が稲垣座長にわざわざ確認して25分間きっちり時間キープして講演しているのに、平気で35分間講演とか、こちらもよくわからないです。

話だしたら止まらないキャラクターなのでしょうか。

私が一番先輩で、次が武田氏で、稲垣教授は一番年下なので、座長としては、いろいろ遠慮されたのかもしれませんね。

コントラバシー2の名古屋大学の清野祐介先生のお話しは、引用論文など含めて、私の講演の、ほどよい援護となりました。

清野先生に感謝です。

今回のコントラバシーの会場は、メインホールで、参加者は1500人くらいと多数でした。

私は、以下のスライド1~40までを提示して、糖質制限食の有効性・安全性・長期予後に関して、理路整然とわかりやすくお話ししました。

私としても満足のいく、是側の講演であったと自負しています。


1 糖質制限食(低炭水化物食)の有効性・安全性・長期予後

2 開示すべきCOI はありません。

3 血糖と糖質・蛋白質・脂質 米国糖尿病学会(2004)

4 栄養素が血糖に変わる割合と時間

5 近年の米国糖尿病学会(ADA)と糖質制限食

6  米国糖尿病学会が糖質制限食も受容
2013年10月、5年ぶりに「食事療法に関する声明」を改訂

7 総摂取カロリーの対エネルギー比の比較 
スタンダード糖質制限食 スーパー糖質制限食 従来の糖尿病食

8 糖尿病治療において糖質制限食(低炭水化物食)が有効である

9 高雄病院の症例
糖質制限食と従来の糖尿病食(高糖質食)
同一カロリーでの血糖値比較データ

10 血糖値日内変動 M・S・ 19歳女性。 
2015年、HbA1c:9.9%。2016年7月、8.8%。
8月から2ヶ月間糖質制限し、2016年10月18日入院、
HbA1c:5.9%(NGSP)
スーパー糖質制限食は食後高血糖、平均血糖変動幅なし
糖質を摂取すれば300mg/dlを超える食後高血糖と平均血糖変動幅増大。

11 CGM 2型糖尿病 70歳男性(M・K)HbA1c:7.0%
従来の糖尿病食だと、1日3回、200mg/dlを超える食後高血糖。
スーパー糖質制限食なら血糖値は基準値内。

12 CGM 2型糖尿病  71歳女性(S・M) 糖質制限なし。
HbA1c:7.0%(2017年1月4日) 146cm 48kg 1200kcal/日1/4~入院中。
入院前も入院後も『従来の糖尿病食』で糖質あり。経口糖尿病薬なし。
GA:18.7%(2017/1/4)  
軽症DMであるが朝食後2時間値は200mg/dlを超えている。

13 糖質制限食のみのHbA1c経過2型DM(2007年、発症時51才男性)
2007/3/7、HbA1c11.4% 空腹時血糖値389mg/dl。
即、糖質制限食を開始し、4/7、HbA1c9.0%、
空腹時血糖値243mg/dl。半年後、全てのデータ正常に。
・・・2016年12月、HbA1c5.6%、空腹時血糖値104mg。165cm。

14 2型糖尿人 江部康二の検査データ 
2002年糖尿病診断(HbA1c6.7%)からスーパー糖質制限食、随時血糖値240mg。
血糖値は速やかに正常化。
糖質制限食開始半年で10kg減量メタボの基準も改善。
2016年12月身長167cm 57kg。糖質制限食15年。合併症なし。血液・尿検査正常。

15 従来の糖尿病食の問題点
 カロリー制限が最優先であり、高糖質食である。
高糖質食を摂取すると、
  必ず「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」を生じる。
食後高血糖と平均血糖変動幅増大は、
  明白な酸化ストレスリスクである。
酸化ストレスは糖尿病合併症の大きな要因である。
従って、従来の糖尿病食では合併症予防は困難である。

16 2型糖尿病の厳格な血糖管理の利益はわずかRCTメタ解析報告  2011年

17 糖尿病合併症
2013年の日本糖尿病学会・熊本宣言における記載
  1)糖尿病網膜症による失明者は年間3,000人以上(新規失明者の約18%)
  2)糖尿病腎症による新規透析導入者は年間16,000人以上(新規透析導入の約44%)
  3)糖尿病足病変による下肢切断者が年間3,000人以上(全切断患者の40~45%)
  4)糖尿病合併症で苦しむ患者さんの数は今なお減少していない。

*現行の日本糖尿病学会推奨の糖尿病治療
「カロリー制限食(高糖質食)+薬物療法」
は、合併症の減少に関しては、あまり効果をあげていない可能性がある。
→カロリー制限食(高糖質食)では酸化ストレスは防げないので、合併症予防が困難。

18 糖尿病合併症(透析)と死亡率の乖離
 現行の糖尿病治療を早期開始することで死亡率は減らせる可能性がある。
一方、現行の糖尿病治療を早期開始しても、合併症予防は困難の可能性がある。

19 糖質制限食の利点
1)食後高血糖がほとんど生じない。→酸化ストレス↓
2)一日の平均血糖変動幅も極めて少ない。→酸化ストレス↓
3)基礎分泌インスリンがあるていど保たれている段階なら、空腹時血糖値も改善する。
4)従って、1)2)3)によりHbA1cも速やかに改善する。
5)追加分泌インスリンの必要性が極めて少ないので疲弊していたβ細胞が休養でき回復する。
6)中性脂肪値は速やかに改善する。
7)HDL-Cは、増加する。
8)LDL-Cは、低下・不変・増加と3パターンあるが半年~1・2年~数年で基準値となることが多い。
9)薬が必要ないか、最小限ですむので低血糖になりにくい。
10)酸化ストレスが少ないので、糖尿病合併症予防が可能である。
11)肥満が改善する。

20 低炭水化物食が肥満、HDL-C、TG改善          
JAMA  RCT研究論文 2007年3月
 The A TO Z Weight Loss Study 4群で比較

21 Atkins Diet(当初2-3ヶ月間C20g/日以下→その後50g/日以下)
  が、一番肥満改善

22 低炭水化物食で体重減少・ HDL-C増加 
ニューイングランドジャーナル RCT研究論文 DIRECT
 
23 各ダイエットグループにおける2年間の体重変化    グラフ      
Iris Shai et al. :NENGLJ MED , VOL359.NO.3 :229-241,2008

24 糖質制限食(低炭水化物食)の安全性に関する考察
糖質制限食は高脂質・高タンパク食
糖質制限食で血中ケトン体が上昇

25 低炭水化物・高脂肪・高タンパク食に冠動脈疾患のリスクなし
ニューイングランドジャーナルのコホート研究(20年間追跡)
 Halton TL, et al. Low-carbohydrate-diet score and the risk of coronary heart disease in women.
New England Journal of Medicine 2006;355:1991-2002.

26 低脂肪食は心疾患リスクを下げない脂肪悪玉説→根拠なし
Journal of American Medical Association(JAMA)誌
  2006年2月8日号の疾患ごとにまとめられた3本の論文で報告。
JAMA ,295(6):629-642.  643-654. 655-666.

27 Ketogenic Diet(ケトン食)

28 ケトン体の安全性

29 胎盤・臍帯のケトン体値英文論文
*Ketone body elevation in placenta, umbilical cord,newborn and mother in normal delivery  Glycative Stress Research 2016; 3 (3): 133-140
Tetsuo Muneta 1), Eri Kawaguchi 1), Yasushi Nagai 2), Momoyo Matsumoto 2), Koji Ebe 3),Hiroko Watanabe 4), Hiroshi Bando 5)

30 糖質制限食は持久力アスリートにおいて、不利にはならない。
Metabolism(2016; 65: 100-110)

31 糖質制限食(低炭水化物食)の長期予後に関する考察
動物性脂肪摂取が増えるが大丈夫?

32 飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は関係がない
 2010年のAm J Clin Nutrの総説

33 RCT研究論文のメタ解析
研究期間にかかわらず糖質制限食が体重,脂質,血糖,血圧を改善させる。
Obes Rev 2012; 13: 1048-1066

34 RCT研究論文  ランセット
システマティック・レビュー/53RCTのメタアナリシス
低脂肪食よりも糖質制限食の方が減量効果が高い
Lancet Diabetes Endocrinol 2015 Dec 01;3(12)968-979,

35 糖質制限食と長期の研究  NIPPON DATA80 日本人のデータ
女性においては糖質摂取が少ないほど、心血管死、総死亡が少ない。
Br J Nutr 2014; 112: 916-924

36 糖質制限食と長期の研究    JPHC研究  
「日本人女性において『低炭水化物、高たんぱく・高脂質食』が、
2型糖尿病リスク低下と関連」
PLoS One誌2015年2月19日号に掲載

37 厚生労働省・国民栄養の現状
三大栄養素(たん白質・脂質・炭水化物)の摂取熱量比率推移
1955~2014年

38 日本における糖尿病患者数の推移
厚生労働省の「国民健康・栄養調査結果」 5年に1回推計
1990 1997 2002 2007 2012

39 糖質摂取比率減少し、糖尿病増加急減予備軍は初の減少 
厚生労働省の「2012年国民健康・栄養調査結果」
1990年:560万人1997年:690万人(130万人増加) 以後、5年に1回推計
2002年:740万人(50万人増加) → 5年間で7.2%の増加率
2007年:890万人(5年間で150万人増加) → 5年間で20%の増加率 → 急増
2012年:950万人(5年間で60万人増加)  → 5年間で6.7%の増加率 → 急減
2008年→2010年 97年以来13年ぶりに炭水化物比率が減少 60.4%→59.4%
        97年以来13年ぶりに脂質比率が上昇    24.9%→25.9% 
2007年→2012年 糖尿病の増加が急減
  糖尿病予備軍は、約1100万人で、2007年から約220万人減少。
  国民健康・栄養調査が始まって以来の快挙。
炭水化物摂取比率:2008(60.4)→2010(59.4)→2012(59.2)→2014(59.0%)
脂質摂取比率: 2008(24.9)→2010(25.9)→2012(26.2)→2014(26.3%)
*「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」2005年。江部康二著、刊行。
*2000年~2012年まで日本の人口は約1億2000万人で大きな変化なし。
高齢化進行なので、本来糖尿病は増加し易い状況。

40 糖質制限食の長期予後は良好の可能性が高い

食後高血糖改善など血糖値改善。
平均血糖変動幅改善。
低血糖が少ない。
糖尿病合併症予防が理論的に可能。
酸化ストレス改善。
HbA1c改善。
中性脂肪値改善。
HDL-C値増加。
肥満改善。
LDL-C値は不変・低下・上昇の3パターンあるが、一旦増加しても半年から1年・2年~数年で基準値となることが多い。
☆☆☆現在動脈硬化リスク要因として確定の上記が全て改善→予後良好


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
『「糖質制限」が子供を救う』三島学著、出版記念パーティーのご案内
こんにちは。

『「糖質制限」が子供を救う』三島学著 江部康二監修
(日本糖質制限医療推進協会発行)
の出版記念パーティーを2017年1月29日(日)
京都ロイヤルホテル&スパ 2F「翠峰の間」で開催します。

パーティーでは、三島学塾長、私のお話、ゲストの小児科医、岡田清春先生のご講演を行います。

現在70名参加で、当初の会場が満員になったため、会場を少し広い部屋に変更しました。
それで、もう20~30名は参加可能となりました。

子供の糖質制限に興味のある皆さん、奮ってご参加くださいね。


江部康二


*********

以下、事務局からのお知らせです。

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数参加いただき、ありがとうございます。

このたび、書籍『「糖質制限」が子供を救う』三島学/著 江部康二/監修(当協会発行)の出版記念パーティーを来年1月29日(日)に、京都市内で催す運びとなりました。

パーティーでは、著者、監修者の講話に加えて、ゲストに小児科医の岡田清春先生(おかだ小児科医院)をお迎えし、岡田先生のご講話も予定しております。

ホテルでのほんの少し贅沢な糖質制限ビュッフェのお食事に、素敵な糖質制限グッズが貰えるかも?のゲームも計画中です。

お祝いの席にふさわしく晴れやかで、楽しい場となることを目指しております。

関西圏の皆様をはじめ、たくさんのご参加を心よりお待ちしております。

★おかげさまで現在、70名様を超えるたくさんのお申し込みをいただいております。
  会場を拡張し、より多くの方にご参加いただけるようになりました。

★出版記念パーティー情報URL:http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

∞♪∽♪∝♪∞♪∽♪∝♪∞♪∽♪∝♪∞♪∽♪∝♪∞♪

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催

『「糖質制限」が子供を救う』出版記念パーティー

■日時:2017年1月29日(日) 12:30~14:30 ※受付は12:10~ 

■会場:京都ロイヤルホテル&スパ 2F「麗峰・翠峰の間」

〒604-8005 京都市中京区河原町三条上ル
http://kyoto-royal.ishinhotels.com/location/

■パーティーの流れ(予定):

監修者挨拶、ゲスト(※)講話→乾杯→お食事
→著者講話→お食事の続き、フリートーク、ゲームなど

※ゲスト: 小児科医 岡田 清春先生(おかだ小児科医院 院長)

■形式:立食ビュッフェ ※フリードリンク付(アルコールを含む)

■参加費(飲食費): 大人 6,000円、中高生 4,500円、小学生 3,000円

          ※小学生未満は、お一人は無料、お二人目から1,500円

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。


■お申し込み方法:

★賛助会員の方:事務局までメールにてお申し込み下さい。

★賛助会員入会をご希望の方:
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

 2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
   「通信」欄に「1/29出版記念パーティー参加希望」とご記入下さい。

   また、複数名でご参加の場合は、ご参加人数(お子様同伴の場合は、
  「小学生未満、小学生、中高生」の別とそれぞれの人数)および、参加者
全員のご氏名をご記入下さい。
  http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
  
★一般(非会員)で、出版記念パーティーのみ参加ご希望の方:
 下のフォームからお申し込み下さい。
https://goo.gl/forms/fmE4YnQwomoTRFVj2


■その他:

・予約制です。当日参加はできません。
・ご予約後のキャンセルは、1月24日(火)までにお知らせ願います。
・1月25日(水)以降のキャンセルは、ご返金いたしかねますので あしからずご了承ください。



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
日本病態栄養学会初日2017/1/13(金)の感想。
【17/01/13 しらねのぞるば

日本病態栄養学会(1日目)感想

20周年記念大会で,日程がゆったりしているので,本日は午後からの開催でした.

私は,江部診療所からの口演もあるので,栄養教育・指導のセッション24件を最初から最後までじっくりと聴いておりました.

以下,個別口演のメモから:

◇厳格なカロリー制限食を強制され,それを忠実に守ったら,透析に至ってしまった,実にお気の毒な例がありました.

◇病院の指示するカロリー制限食を忠実に実行しているのに,血糖値が下がらないから『指示した食事を守らず,
  間食をしているのだろう』と医師から罵倒され,食事・医療不信に陥った例も報告されていました.

◇「糖質制限食を行うと,ご飯をたべないから,塩分過剰になるのでは?」という質問に,糖質制限を実行している
側からは「ご飯のおかずだから,味が濃くなる. 糖質制限食ではむしろ薄味になる.」という回答がありました.

◇「糖質制限食に耐え切れず,Drop Outする人が多いのでは?」という質問に,「糖尿病患者にはすぐに結果が
よく出るので,むしろDrop Outは少ない」という回答.

◇患者はともかく,医師に対するアンケートでも,『糖質のみが血糖値を上げるとは知らなかった』とは! 病院に
行くのが恐ろしくなりました.

◇複数の口演で,大多数の患者は「病院の指示する(カロリー制限食の)食事療法は守れない」と答えていました.

◇【糖尿病治療は,まず食事療法】とガイドラインにあるのに,実際には医師は栄養指導を依頼するのを面倒くさ
がって実行していない. また,栄養指導を依頼する/しない の基準もあいまいだという報告には愕然としました.

◇血糖コントロール不良で肺癌手術を行えない患者に,糖質制限をわずか1ヶ月行っただけで,血糖値が安定し,
術後合併もなく手術が成功したという事例がありました.

◇糖質制限食とカロリー制限食とのクロスオーバー試験が報告されましたが,座長から「最初に糖質制限食を割り
当てられたグループは,すぐにいい結果が出るので,来月からカロリー制限食をしてくださいと言われても,実際
にはそうしないのではないか」というコメントがありました.

◇江部診療所の山本先生の発表はお見事でした. しかし,いい意味で先生の発表は目立ちませんでした. なぜ
なら,多くの病院でも糖質制限食が続々と実行されるようになり,こういう報告は珍しくなくなったからです.

全般感想から申しますと,医療最前線では,糖質制限食に対するあからさまな敵意・誹謗はすっかり影をひそめ,食事療法の選択枝としての糖質制限食は,すっかり定着したことが感じられました.

もう数年すれば,糖尿病食事療法の第一選択肢になっていくという,この流れはもう誰にもとどめられないでしょう

(「ケトン体」という言葉を聞いただけで,頭に血が上る,例の御仁はわかりませんが. 明後日のコントラバシー3,楽しみにしております).】



こんばんは。

しらねのぞるばさんから、第20回日本病態栄養学会年次学術集会(1日目)の感想を頂きました。

ありがとうございます。

私も、江部診療所の外来が終了して、午後3時頃駆けつけました。

山本心さんの発表、HbA1c7.0%未満と7.0%以上で、統計を取ると、いろんなデータで、明確に差が出ました。

自分の診療所のデータなのですが、統計を取るまでは、あまり把握できていませんでした。

興味深いのは、1回の食事の糖質量が「30~40g」の緩やかな糖質制限食だと、1日に90~120gであり、これだと7.0%未満は一人だけでした。

残りの5名は7.0%以上でした。

1日の食事の糖質量が60gで、スーパー糖質制限食なのに、7.0%以上の人が一人(7.5%)だけいましたが、カルテで確認すると過少申告の可能性ありです。

1日の食事の糖質量が60g以下の、残りの25名は、全員7.0%未満でした。

HbA1c7%未満群 36名  平均6.1%±0.4  平均糖質量55.2g±21.1
HbA1c7%以上群 15名  平均7.4%±0.4  平均糖質量123.6g±42.8

全員が、糖質制限食でしたが、スーパー糖質制限食群と緩やかな糖質制限群と二分されました。

当たり前ではありますが、やはりスーパー糖質制限食の方がコントロール良好ですね。



他の発表も聞きましたが、しらねのぞるばさんのご感想のように、糖質制限食に対するあからさまな誹謗中傷は、ほぼ皆無でしたね。

医学界、良い方にどんどん変化していますので、嬉しい限りです。


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
「糖質制限」が子供を救う、三島学著、楽天ブックス1位、売れ行き好調。
「糖質制限」が子供を救う、三島学著、楽天ブックス1位、売れ行き好調。

おはようございます。

「糖質制限」が子供を救う
三島学/著 江部康二/監修
発行 一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会
発売 ㈱大垣書店
定価760円(税別) / 820円(税込)2016年11月



北九州市三島塾、三島学塾長のご著書が刊行されました。

楽天ブックス一時、売り切れ状態でしたが、
現在在庫回復です。。
http://books.rakuten.co.jp/rb/14600870/
こちらは、
ランキング1位と大健闘しています。 (^-^)v(^-^)v  


1位とは、凄いですが、
夏井睦先生のブログに2016/12/30に掲載して頂いた効果が
早速でたのだと思います。
お陰様で4位から1位に昇格です。
http://www.wound-treatment.jp/new_2016-12.htm#1230-2
夏井先生、謝謝。 m(_ _)m


日本で初めての、いやいや世界で初めての、「子供の糖質制限」の本です。
世界で初めての本ですから、大変な価値があります。

おかげさまで、売れ行き好調で、早くも再版となりました。
自費出版の本としては、破格によく売れています。
自費出版の本が再版となるのも異例のことなので、嬉しい限りです。(^^)

これもブログ読者の皆さんの応援のおかげです。
ありがとうございます。

2017年のキーワードは、『子供の糖質制限』になるかもしれませんね。
批判も含めて、いろいろ多様な意見やコメントをいただけば幸いです。
それにより『子供の糖質制限』の集合知が、高まっていくと思います。

現時点で、
全国書店ネットワーク e-hon のサイトで
総合ランキングで27位と健闘しています。 ヾ(^▽^)  

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SE/Genre?dcode=06&ccode=99


アマゾンでも、掲載されていますが、 「この商品は、Amazon.co.jp 以外の出品者(すべての出品を表示)から購入できます。」という表示のままです。
早く、アマゾンでも『在庫あり』にして欲しいですね。



大垣書店の各店舗でも、ご購入頂けます。

■大垣書店: http://www.books-ogaki.co.jp/

日本全国の最寄りの書店からのお取り寄せも可能です。

高雄病院売店
高雄病院京都駅前診療所
江部診療所
でも、購入可能です。

興味が湧いた方は是非、ご購入いただけば幸いです。


出版にこぎつけるまで、とても苦労しています。

以下の私の前書きを、ご一読いただけば、大変嬉しいです。


江部康二


糖質制限が子供を救う

前書き

「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)を日本初の糖質制限食の本として世に出したのが2005年です。

その後、糖質制限食はどんどん普及していき、2015年4月には東大病院でさえ緩やかな糖質制限食を提供する時代となりました。

そして今回の三島学さんの『「糖質制限」が子供を救う』は、日本で初めての子供の糖質制限の本です。

私が常々言っているように糖質制限食は人類本来の食事であり、人類の健康食ですので、大人は勿論のこと子供の健康にもおおいに役立つはずです。そのことを証明するため、子供の糖質制限に実績のある三島学さんに執筆をお願いしたのです。

実際、糖質制限食実践で、速やかに子供達の眠気がなくなり、多動がなくなり、集中力が増します。

結果、学力はどんどん向上して、偏差値も上昇、受験も成功です。そのような実例が本書には満載であり、読めば、まさに目から鱗が落ちると思います。

子供の糖質制限といえば、2013年8月31日(土)「日本糖質制限医療推進協会立ち上げ記念パーティーin大阪」での出来事を思い出します。

宴たけなわで、盛り上がっていた時に、私が、『「糖質制限」が子供を救うという本を、執筆中の、三島学塾長です。』と紹介したところ、大騒ぎになってしまったのです。50人の参加者で大盛況だったのですが、糖質制限賛成派の医師も、10名近くおられました。

その糖質セイゲニストの医師達のなかで、お二人ほど、「大人の糖質制限は大賛成だけど、子供の糖質制限はもっての外だ。」という立場の人がいて、大論争になってしまいました。

『「糖質制限」が子供を救う』という革命的なタイトルの本ですが、当時は自分で糖質制限をしている医師でさえも「子供にはNG」という立場の人もあり、子供の糖質制限には逆風だったのです。

その後、私自身が本を刊行している様々な出版社10社近くに声をかけたのですが、実に全滅でした。一社だけ、担当者は趣旨に賛成してくれたのですが、会社の全体会議で大反対されて、没となりました。ある程度、予測はしていたのですが、世間一般の常識からすると「子供の糖質制限」などとんでもないという認識だったのです。

ここに到って、私も覚悟を決めて、(一社)日本糖質制限医療推進協会から自費出版することにしました。幸い京都の大垣書店さんが、編集を引き受けて下さり、やっと日の目を見ることができました。

本書は、インターネット通販サイトや大垣書店の店舗でご購入頂けます。最寄りの書店からのお取り寄せも可能です。大変、価値のある画期的な内容の本ですので、私のブログでどんどん紹介したいと思います。

また夏井睦先生や宗田哲男先生などにもご協力頂き、ネットの情報網を総動員で世に広めようと思っています。

本書が眠気や集中力のなさや多動などのため、学力不足で困っている多くの子供達のお役に立てれば幸いです。

一般財団法人高雄病院 理事長
一般社団法人日本糖質制限医療推進協会 理事長
江部康二

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糖質制限食で耐糖能改善。糖尿病型から正常型に。
【17/01/11 ペコ太郎

数値について

いつもこちらを拝見し参考にさせていただいております。
数年前、妊娠糖尿病と診察され、インスリンを打ちながら無事双子を出産しました。
その後、糖尿病予防の糖質制限を知り軽い糖質制限(炭水化物を極力取らない)をしております。

出産後、半年経ち、2013年OGTTを行いました。
ヘモグロビン5.4
空腹時 血糖値 85 IRI2.9
30分後血糖値182 IRI 24.1
60分後血糖値255 IRI 80.1
90分後血糖値237 IRI 64.9
120分後血糖値217 IRI 76.5
と散々な数値でした。

その後も半年ごとにOGTTを行いあまり変わりのない数値でした。

産後2年を過ぎた頃からOGTTのみ多少改善しました。一番良い時期は2015年でした。

2015年
ヘモグロビン5.4
空腹時 血糖値 80 IRI 2.3
30分後 血糖値 180 IRI 24.9
60分後 血糖値 266 IRI 62.1
90分後 血糖値 180 IRI 50.9
120分後 血糖値 91 IRI 22.5

最近のは2016年11月に行なった結果は
ヘモグロビン5.6
空腹時血糖値 98 IRI 4.1
30分後 血糖値 195 IRI 23.2
60分後 血糖値 229 IRI 62.8
90分後 血糖値 185 IRI 80.9
120分後 血糖値 138 IRI 69.5

こちらの数値でした。
この内容だと糖尿病でも境界型でもなく、正常人で、変わらずいてくださいと言われ、もちろん投薬などもありません。

ただ、どの回のOGTTでも、インスリン分泌指数が0.2前後と低い状態です。
(HOMA-Rは、毎回0.6〜0.9程度で、HOMA-Bも47〜58程度と正常です。)

この状態だと膵臓に負担がかかる状態ではないのでしょうか?
薬などの服用は必要ないのでしょうか?
インスリン分泌指数とは糖質制限でも改善はしないものなのでしょうか?ダメージを受けているということですか?

病院には1年ごとのOGTTなどの検査で経過観察のみの状態です。 】


おはようございます。
ペコ太郎 さん から、コメントをいただきました。

糖質制限食で耐糖能改善し、糖尿病型から正常型に回復されています。

ペコ太郎さんのインスリン分泌指数は0.2くらいで、低いです。

従って将来、糖尿病になりやすいタイプです。

2016年11月の75gOGTTは正常型に改善していますが、60分値が229mg/dlと、180mg/dlを超えているので、こちらも将来、糖尿病になりやすいタイプです。

家族歴に糖尿病はないでしょうか?

インスリン分泌指数が0.2と低いのは、遺伝的に、インスリン追加分泌第1相が、やや弱くて、第2相が遷延するタイプと思われます。

2型糖尿病でよくみかけるパターンです。

おそらく先天的なもので、改善は難しいと思います。

インスリン追加分泌には、第1相と第2相があります。

第1相は、血糖値の上昇を感知したら即分泌されますが、これは前もって、β細胞内にプールされています。

その後、糖質摂取が続いて血糖値の上昇が続けば、第2相がそれに応じて、分泌されていきます。

遺伝的に糖尿病になりやすいタイプと思われますが、現時点で、軽い糖質制限で、耐糖能は改善して、糖尿病型から正常型になっています。

今の食事で、改善していて糖尿病も予防できていますので、とても良い感じです。
薬は必要ありません。

耐糖能も改善していますので、膵臓のβ細胞機能全体としては回復して良くなっていると考えられます。

このまま、美味しく楽しく糖質制限食を続けて血糖コントロール良好を保っていただけば良いと思います。


江部康二


☆インスリン分泌指数
インスリン追加分泌のうち初期追加分泌能はインスリン分泌指数で見る。
Insulinogenic index(⊿IRI/⊿BS)
=(負荷後30分IRI値-負荷前IRI値)/ (負荷後30分血糖値-負荷前血糖値)
0.4以上は初期追加分泌能維持。2型では0.3以下が多い。

☆インスリン抵抗性指標
<HOMA-R=空腹時血糖値(mg/dL)×空腹時インスリン値(μU/mL)/405 >
1.6以下が正常、2.5以上は抵抗性あり。
空腹時血糖値140mg以下なら信頼度高い。



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2016年糖質制限ワイン会と糖質制限フランスワイン キュヴェ モンタグ 
私が監修して完成した糖質制限ワインと糖質制限ビュッフェを楽しむ会が、昨年12月京都ロイヤルホテル&スパで開催されました。

これまで、京都、東京、福岡で行って、3年ぶりの地元京都です。

2014年11月に同じく京都ロイヤルホテル&スパで開催した時は、定員いっぱいの申込みで、会場ではグラスが足らなくなるくらいのワインが参加した皆さんの胃袋に消えていきました(^_^;)

今回も、最初は20名で募集しましたが、それ以上の参加申し込みを頂き、急遽、30名に増やしての開催です。

会場となった京都ロイヤルホテル&スパでは、普段は糖質制限メニューは出されていませんが、長峰総料理長が、2014年に引き続きスペシャルな糖質制限ビッフェを作ってくださいました(^^)

ワインは、もちろん全て糖質制限の為に特別に醸造されたものばかりで、定番になった糖質制限スペインワイン、サーメンタムシリーズに加え、キュヴェ モンタグシリーズを準備、糖質制限ワインをこれだけいっぺんに飲み比べできる機会は、そうそうないでしょう(^o^)

キュヴェ モンタグとサーメンタム赤
もんたぐサーメンタム

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キュヴェ モンタグ白
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ワインの説明をするクリストフ氏
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IMG4281.jpg

キュヴェ モンタグシリーズですが、昨年、初回製造分は全て売り切れたのですが、再生産して欲しいとのリクエストが糖質制限ドットコムに沢山入ったそうです。

そこで、醸造元に相談した所、なんとか追加生産してくれることになり、再販となりました。

監修した身としては嬉しい限りです(^o^)V

買って頂いたブログ読者の皆さんにはお礼申し上げますm(_ _)m

このキュヴェ モンタグは、南フランスのラングドックで作られています。

ワインに詳しい方ならご存知かと思いますが、この南仏ラングドックは、ブドウの栽培にとても適した気候で、豊富に収穫されるブドウから作ったデイリーワインの産地でした。大量に安いワインが作られることから、「ラングドック=安物」のレッテルが貼られてしまいました。

ところが、近年になって意欲的な新進気鋭の醸造家が集まるようになり、品質が目覚ましく向上、ボルドーにも負けないワインが作られるようになったことから、「フランスのニューワールド」と呼ばれるようになり、高品質ワインの産地となっています。

今回のワインも、そんな意欲的な醸造家が「新しいことにチャレンジしたい」と取組んでくれたお陰で完成しました。

特筆すべきは、白ワインとロゼも糖質制限で醸造してくれたことです。

糖質制限では、辛口の白ワインですと少量ならOKとしていますが、それでも何処までが許容範囲なのか、正直なところ開けて飲んで血糖測定をしてみないと分からない部分があります。

ましてやロゼになると、現在市販されているものは、ほぼ全てがNGと言ってもよいでしょう。

ですが、キュヴェ モンタグの白ワインとロゼなら、徹底して糖質を減らして醸造されているので、我々糖尿人でも安心して飲むことができます(^o^)

こんな素晴らしい糖質制限ワインを作ってくれたクリストフ氏の友人に、感謝の言葉を贈りたいと思います\(^o^)/

新進気鋭の醸造家が作った糖質制限フランスワイン、ワイン選びで悩んでいた全ての糖質セイゲニストの皆さん、是非一度お試しあれ。


因みにキュヴェ モンタグシリーズの赤ワイン、2015年5月のワイン会でお披露目した時に、夏井先生が随分と気に入ったみたいで、ひたすらこればっかり飲んでおられました(^_^;)

キュヴェ モンタグで上機嫌の夏井先生
ゴキゲン夏井先生


江部康二


キュベモンタグ・セレクシオンモンタグの詳細はこちらです。

キュベ3種類
キュベ・モンタグシリーズ
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html

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<糖質制限食に関するお知らせ・お願い・ご注意など> 2017年1月
【本ブログのコメント・質問・記事に関するお願い】

ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。

糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。

一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、ボランティアで回答させていただいています。

診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。

私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。

また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。

従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m

そして読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。

またネットで簡単に検索可能なことは、ご自分でお調べください。

質問が増えてきましたので、糖質制限食と関わりがないと判断した質問にはお答えできない場合もありますので、ご了承ください。m(_ _)m

普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)

掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文記事にて、できるだけ順番にお答えしたいと思います。

質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。

一方、質問がかなり増えてきていますので、なかなか即、お答えすることが困難となってきています。

糖質制限食に関わりのある全ての質問に、本文かコメントでお答えするようできるだけ努力はしていますが、できないときはご容赦願います。m(_ _)m

それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。


【糖質制限食を実践される時のご注意】

糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。

このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、減薬しないと低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。

一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、自力で糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。

内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。

血糖値が正常範囲である程度下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、ブドウ糖を作るからです。

これを糖新生といいます。

診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症は、糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。

糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。

進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。

長鎖脂肪酸代謝異常症では、肉や魚などに含まれる長鎖脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。

腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、たんぱく質は過剰な摂取をしないという表現となっていて、制限という記載はなしです。

従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。

また、米国糖尿病学会(ADA)は

Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版

において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。

根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。

今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、個別に対応することとなります。


なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。

また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。

糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。


【糖質制限食とは】

米国糖尿病協会(ADA)の患者教育用のテキストブックLife With Diabetes(2004年版)には、以下の記載があります。

「摂取後直接血糖に影響を与えるのは糖質のみである。
糖質は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。
炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」


これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。 

1997年版のLife With Diabetes(ADA刊行)では、

「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」

という記載がありましたが、2004年版以降は変更されています。

このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが直接、血糖値を上昇させます。

従って、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。

脂質を摂取しても、インスリンの追加分泌はありません。

タンパク質はごく少量のインスリンを追加分泌させます。

現在糖尿病において、食後の急激な高血糖(グルコーススパイク)が大きな問題として注目されています。

食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。

また一日における、食前・食後・空腹時など血糖値の変動幅(平均血糖変動幅)が大きいほど、酸化ストレスが増強し動脈硬化のリスクとなることがわかってきました。

そして、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。

1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。

炊いた白ご飯茶碗1杯150g(252kcal)には、55.3gの糖質が含まれており、血糖値を166mg上昇させます。

一方、和牛サーロインステーキ(脂身つき)を200g(約1000キロカロリー)食べても、糖質含有量は1gもないので、食後血糖は3mg未満の上昇しかないのです。 

なお、1gの糖質が体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。

糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースに、できるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。

簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。

抜く必要がある主食とは 、米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。

3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら、薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。

一方、上述の白ご飯とステーキの例でも明らかなように、カロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。

従って、現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても、食後高血糖が必ず生じるのです。

糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。


なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。

日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2014-2015」の

男性1400~2000kcal
女性1200~1800kcal

ほど厳しいカロリー制限は必要ありませんが、

「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

推定エネルギー必要量(一日あたり)
              男性                  女性
15-17才        2500 2850 3150           2050 2300 2550kcal
18-29才        2300 2650  3050          1650  1950   2200
30-49才        2300 2650  3050            1750  2000  2300
50-69才        2100 2450  2800           1650  1900 2200 
70才          1850 2200  2500            1500  1750 2000

身体活動レベル    低い 普通 高い         低い  普通  高い

くらいが目安です。


そして2013年に糖尿病食事療法に関して画期的な変化がありました。

米国糖尿病学会が、
2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記したのです。

これはそのまま、1969年の食品交換表第2版以降一貫して、糖尿病治療食として、唯一無二の「カロリー制限・高糖質食」を推奨し続けている日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。

さらに、米国糖尿病学会は『栄養療法に関する声明2013』において地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
「糖質制限食」も正式に受容しました。
このことは糖質制限食を推進する私達にとって、大変大きな追い風となりました。

なお、門脇孝日本糖尿病学会理事長によれば
東大病院では、2015年4月から、糖質40%の糖質制限食を供給しているそうです。
また門脇孝東大糖尿病・代謝内科教授ご自身も、緩やかな糖質制限食を実践されているとのことです。
2016/7/1(金)
東洋経済オンライン 
http://toyokeizai.net/articles/-/125237



<江部康二著 参考図書>


理論
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ」2005年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」2008年
「我ら糖尿人、元気なのには理由がある。」2009年 宮本輝先生との対談本
「やせる食べ方」2010年
「うちの母は糖尿人」2010年 監修:江部康二 著:伊藤きのと
(東洋経済新報社)
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年(ナツメ社)
腹いっぱい食べて楽々痩せる『満腹ダイエット』 (ソフトバンク新書)2011年
「主食をやめると健康になる」(ダイヤモンド社)2011年
「血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド」 (別冊宝島)2012年
「食品別糖質量ハンドブック」2012年(洋泉社)、
「糖質オフ!健康法」(PHP文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」(文春文庫)2012年
「女性のための糖質制限ダイエットハンドブック」2012年(洋泉社)
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)
「医療の巨大転換を加速する」糖質制限食と湿潤療法のインパクト
 2013年(東洋経済新報社) 夏井睦先生との対談本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版」2014年(東洋経済新報社)
「炭水化物の食べ過ぎで早死にしてはいけません」2014年(東洋経済新報社)
一生太らない「やせる! 食べ方」2014年 (PHP文庫)
江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?2015年(洋泉社)
「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)
「糖質制限の教科書」2015年(洋泉社)監修
「人類最強の糖質制限論」2016年4月(SB新書)
「ハンディ版糖質制限の教科書」2016年4月(洋泉社)
「増補新版食品別糖質量ハンドブック」2016年6月(洋泉社)
「Dr.江部の健康食の新常識100 」(TJMOOK)2016年11月(宝島社)
マンガでわかる「糖質オフ! 」健康法2016年12月、(PHP研究所 )
など多数。

レシピ
「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」2006年(東洋経済新報社)
「糖質オフ」ごちそうごはん2009年(アスペクト)
dancyuプレジデントムック 「満腹ダイエット 」 2009年(プレジデント社)
「血糖値を上げない!健康おつまみ109」2010年(東洋経済新報社)
「やせる食べ方レシピ集」 2010年(東洋経済新報社)
「糖質オフダイエット 」2011年(レタスクラブ、角川マーケティング)
「誰もがストレスなくやせられる!糖質制限ダイエット」2011年(講談社)
「主食を抜けば糖尿病はよくなる」レシピ集2011年(東洋経済新報社)
高雄病院の「糖質制限」給食2012年(講談社)
糖尿病がどんどんよくなる「糖質制限食」おすすめレシピ集2012年(ナツメ社)
糖質制限の「主食もどき」レシピ2013年(東洋経済新報社)
高雄病院Dr江部が食べている「糖質制限」ダイエット2013年(講談社)
糖質オフのダイエット弁当2013年(家の光協会)
高雄病院「糖質制限給食」朝 昼 夕 14日間完全プログラム
糖尿病・肥満改善が自宅でできる! 2013年(講談社)
2週間チャレンジ! 糖質制限の太らない生活 2014年(洋泉社mook)
電子レンジで糖質オフの作りおき 2016年10月(宝島社)
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
アスピリン喘息(NSAIDs過敏喘息)。使用可能な解熱鎮痛剤は?
こんにちは。

冬は風邪などひきやすく、病院でNSAIDs(解熱鎮痛薬)を処方されることも多いです。

NSAIDs(解熱鎮痛薬)に関して過去記事にしてきましたが、大事なことが、漏れていました。

アスピリン喘息(NSAIDs過敏喘息)という病気を、リスクに加えるのを忘れていました。

もともと京大胸部疾患研究所出身なのに、いやはや焼きが回ってました。

アスピリン喘息は、小児にはまれで、成人気管支喘息患者の約10%にみられます。

ほとんどの例で、発症早期から好酸球性鼻茸副鼻腔炎を合併し、本症のもっとも特徴的な病態といえます。

最近、耳閉を主症状とする好酸球性中耳炎の合併例も増加しています。

アスピリン喘息という病名ですが、ほとんどのNSAIDsで喘息が誘発されます。

通常よく病院で処方される、痛み止めや解熱剤(ロキソニン、バファリンン、ボルタレン、インダシン、ポンタール、アスピリン、クリノリル・・・)は全て駄目です。

ロキソニンテープやモーラステープなどの湿布剤や外用の痛み止めのチューブでも喘息が誘発されます。

市販薬の市販薬のロキソニンS、イブ、セデスキュア、バファリンなどにもNSAIDsが含まれていて、危険です。

アスピリン喘息の診断がついている人は、病院に受診した際は、必ず「私はアスピリン喘息です。」と告げることを習慣としましょう。


<炎症とプロスタグランディン、COX1、COX2>

身体に炎症があると、熱感、発赤、疼痛、腫脹が見られます。

この炎症はプロスタグランジンにより生じるのですが、解熱鎮痛剤のほとんどはこのプロスタグランジンの合成を抑える作用を持っています。それにより炎症による症状を軽減させます。

アラキドン酸からプロスタグランディンが合成されるのですが、その際、シクロオキシゲナーゼ(COX:コックス)と呼ばれる酵素の作用が必要です。

解熱鎮痛剤のほとんどが、このシクロオキシゲナーゼの働きを阻害することによって、アラキドン酸からプロスタグランジンへの生成の流れを抑制し、消炎鎮痛作用を示すのです。

COXには2つの種類があり、COX-1は胃粘膜や血管にあって生体の恒常性の維持に、COX-2は主に刺激があった時に作られ、痛みや炎症に関係しています。

NSAIDsは、COX-2の働きを抑えて、解熱、鎮痛、抗炎症作用を示しますが、ほとんどのNSAIDsは、COX-2だけでなく、COX-1の働きも抑えるため、胃酸の分泌が増えたり、胃粘膜の血流が悪くなったりして、胃炎や胃潰瘍を起こす原因になるのです。

<NSAID過敏喘息の発症機序>

NSAID過敏喘息の発症機序ですが、プロスタグランディン合成酵素であるシクロオキシゲナーゼ1(COX-1)を阻害することにより過敏症状が誘発されます。

すなわちCOX-1阻害で内因性のプロスタグランディンE2が減少し、何らかの機序によりロイコトリエンの過剰産生が生じ、喘息発作が出現すると考えられています。

したがって、COX-1阻害作用の強いNSAIDsほど、過敏症状を誘発しやすく、かつ誘発症状は重症となります。

<使用可能な消炎鎮痛剤>

近年の研究では、COX-2の選択的阻害薬(セレコックスなど)では、誘発されにくいとされていますが、重症の人は油断は禁物です。
ソランタールやペントイルといった、塩基性消炎鎮痛剤は、COX-1阻害作用がほとんどないので、アスピリン喘息の患者にも比較的安全に使用できますが、効果が弱いのが欠点です。

アセトアミノフェンは、1回の投与量300mg以下が推奨とされています。

PL顆粒も比較的安全とされています。

葛根湯などの漢方薬はOKです。

<NSAID過敏喘息の頻度>
成人喘息の約10%とされています。
1)小児喘息患者での頻度:まれ
2)思春期以降発症の喘息患者:少ない
3)成人以降発症の喘息患者:約10%
4)重症成人喘息患者:30%以上
5)鼻茸副鼻腔炎を有する喘息患者:50%以上

<参考>
http://www.hosp.go.jp/~sagami/rinken/crc/nsaids/condition01/index.html
独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター
症状と対応:アスピリン喘息(NSAIDs過敏喘息)
患者様や一般の方々へ

http://www.hosp.go.jp/~sagami/rinken/crc/nsaids/condition02/medical.html
独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター
症状と対応:アスピリン喘息(NSAIDs過敏喘息)
医療関係者の皆様へ

が、参考になります。

江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
境界型改善。肥満改善。糖質制限食は人類の健康食。
【17/01/07 スガロウ

江部先生のブログに深い感謝を。

江部先生

初めまして。1年ほど前に境界型と診断されてから、糖質制限のことを知り江部先生のブログを拝見させていただいていました。

江部先生をはじめ、このブログを利用されている先人の方々の意見を参考した結果、この度正常型になることができたので感謝をお伝えしたく書き込みさせていただきました。

発覚当初、身長179cm、体重113kg、体脂肪率34%と完全に肥満体型でした。
空腹時血糖:124mg/dl
食後2時間血糖:161mg/dl
hba1c:6.2

また、起床時の暁現象や食後高血糖も発生していました。

そんなときこのブログのことを知り、糖質制限と適度な運動を1年前から実践してきました。

その結果

体重:113kg→77kg
体脂肪率:34%→15%
空腹時血糖:124mg/dl→84mg/dl
食後二時間血糖:161mg/dl→96mg/dl
hba1c:6.2→5.3

現在は暁現象も解消し、ピーク血糖値も140mg/dl前後に収まっています。

ブログと言う形で皆様の知識や経験談を閲覧できたからこそ、達成できたことだと思います。

これからは徐々に戻していき、糖質制限せずとも正常型を保てるか経過観察していく次第です。

江部先生をはじめ、色々な知識や経験談を発信してくださった皆様に心よりお礼申し上げます。
誠にありがとうございました。

スガロウ】



こんにちは。

スガロウ さん から、糖質制限食で、境界型改善、肥満改善という嬉しいコメントを頂きました。。

身長:179cm
体重:113kg(BMI:35.3)→77kg(24.0)
体脂肪率:34%→15%
空腹時血糖:124mg/dl→84mg/dl
食後二時間血糖:161mg/dl→96mg/dl
hba1c:6.2→5.3


素晴らしい改善ですね。
BMIは1年前は35.3ですから、米国でも堂々の肥満です。
これなら、インスリン抵抗性は、かなり高かったと思います。

糖尿病は、「インスリン分泌不足+インスリン抵抗性」が合わさって発症します。

日本人の場合、糖尿病発症時の平均BMIは、24~25くらいが多いのです。

すなわちインスリン分泌不足が主体で糖尿病を発症します。

このタイプは糖尿病発症時にすでに、膵臓のβ細胞はあるていど壊れているので、『糖尿病は一旦発症したら一生治らない』というパターンです。例えば、江部康二はこのパターンです。

欧米人は、糖尿病発症時の平均BMIは、32くらいです。

すなわちインスリン抵抗性が主体で糖尿病を発症します。

この場合、糖尿病発症時も、インスリン分泌能力はかなり残っていることが多いです。

インスリン分泌能力が残っているので、肥満が改善してインスリン抵抗性が改善したら『糖尿病が治った』ようにみえるパターンがあり得ます。

近年、日本でも、高度の肥満があり、欧米人タイプの糖尿病が散見されるようになりました。

スガロウ さんも、まさに欧米人タイプのインスリン抵抗性が主体の境界型2型糖尿病の可能性が高いので、インスリン分泌能力はかなり残っていると思います。

現在、糖質制限食実践1年間が経過して、肥満が改善し、インスリン抵抗性もかなり改善していると思います。

従って、糖質を少々摂取しても、食後血糖値はそんなに上昇しない可能性がありますね。

是非、試してください。

一方、糖質制限食は、人類本来の食事、人類の健康食なので、緩くてもいいので継続されることをお奨めします。

糖質を普通に食べてしまうと、また何年かして体重:113kg(BMI:35.3)の世界で、元の木阿弥もあり得ますので、油断は禁物です。


江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
NHKカルチャー神戸教室。糖質制限食講演会のご案内です。
こんにちは。

2017年1月28日(土)16:30~18:30 
NHKカルチャー神戸教室 講演会
美味しく楽しく健康に!糖質制限食のすすめ


のご案内です。

糖質制限食の最新の知識や情報をわかりやすく楽しくお話します。

合計2時間の講座ですので、90分間の講演と30分間の質疑応答でゆっくりたっぷりです。

神戸、大阪、関西方面の方々、是非ご参加いただけば幸いです。

お陰様で、糖質制限食は順調に普及してきています。

2005年に私が「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)
を日本初の糖質制限食の本として刊行したころとは、大きな違いがあります。

なんと言っても、2013年10月に米国糖尿病学会が5年ぶりに改訂した「栄養療法に関する声明」のなかで、地中海食やベジタリアン食などどともに「糖質制限食」を正式に容認したことがい大きな追い風となりました。

あれだけ、糖質制限食を批判されていた門脇孝日本糖尿病学会理事長が、

「東大病院では、2015年4月から、糖質40%の糖質制限食を供給している。」

と発言されています。

そして、門脇孝東大糖尿病・代謝内科教授ご自身も、緩やかな糖質制限食を実践されているそうです。

まさに、今昔の感ありですね。


江部康二


☆☆☆
以下、NHKカルチャー神戸教室のサイトから抜粋です。

美味しく楽しく健康に!糖質制限食のすすめ
講師高雄病院理事長 江部 康二

家庭でできる糖質制限食についてわかりやすくご説明します。


近年注目されている糖質制限について、ご自身も実践し、
肥満と糖尿病を克服された江部康二先生による講演会です。
数多くの臨床活動を通して、
糖尿病、肥満、メタボリックシンドロームなどに対する
糖質制限食の画期的な治療効果が証明されています。
運動を勧められても長続きしなかった方や
色々なダイエットを試したけれど効果が表れなかった方、
またこれから糖質制限食を始めてみようと思われている方に向け、
その正しい知識と治療効果、
カロリー制限食と糖質制限食の比較、注意点等をお話しします。
糖質制限食で、明日からの食生活を美味しく・楽しく・健康に!


受講申し込み
https://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_1108821.html
教室名 NHKカルチャー神戸教室
電話 078-360-6198
兵庫県神戸市中央区東川崎町1-2-2 HDC神戸6F
開催期間 2017/1/28(土) 16:30~18:30 
受講料 (税込み)会員 3,369円  一般(入会不要) 3,931円

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
2/12日本糖質制限医療推進協会主催 医療従事者向けセミナー(大阪)
おはようございます。

2016年度も、糖質制限食、医学界にも一般社会にもますます順調に普及が進んでいきました。
嬉しい限りです。

2016年、東京、京都にて開催し、ご好評いただいた医療従事者向けセミナーを
2017年2月12日(日)、大坂にて開催致します。

日本糖質制限医療推進協会主催 医療従事者向けセミナー(大阪)
「糖質制限食による糖尿病指導~理論と実践~」


第1部 理論編
糖尿病治療に関して、最新糖質制限食理論と共にエビデンスのお話を簡単に説明します。
2016年に得られた最新の糖質制限食情報もお話しします。
第1部は講義と質疑応答含めて40分間です。

第2部 栄養指導編
高雄病院の栄養指導の実際を、橋本眞由美管理栄養士がお話します。
第2部は講義と質疑応答を含めて60分間です。

第3部 臨床実践編

糖尿病合併症の現状や久山町の悲劇など、そして薬剤の使い方のコツをお話します。

また、「すぐに良くなった症例」「治療に難渋した症例」「1型のインスリン分泌ゼロの症例」などを、実際に入院された患者さんのデータを見ながら検討します。

第3部は100分間ありますので、参加者の皆さんと共にディスカッション形式の症例検討を導入したいと思っています。

ご参加頂いた皆さんには、前回と同様に講演PPTスライドの、CD(PDFファイル)をお配りします。

関西、中国、九州、北陸の医療従事者の皆さん、奮ってご参加くださいね。



江部康二


以下事務局からのお知らせです。

***********

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加
いただきましてありがとうございます。

2017年2月12日(日)、大阪にて医療従事者対象の糖質制限食
セミナーを開催致します。

2016年2月の京都セミナー同様に、糖質制限食指導に必要な
理論をさらいつつ、糖尿病治療におけるより実践的な内容に
ウェイトをおきます。新たな症例も盛り込んで、難渋症例についての
討議も予定しております。

医療従事者の皆様の多数のご参加を心よりお待ちしております。

◆掲載サイト: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

//////////////ご案内/////////////////

  (一社)日本糖質制限医療推進協会主催
 医療従事者向け糖質制限食セミナー in 大阪

 「糖質制限食による糖尿病指導 ~理論と実践 」

■日時:2017年2月12日(日)13:15~16:50頃 ※開場・受付は13:00~

■会場: 大阪大学中之島センター7F  講義室703
〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-53
http://www.onc.osaka-u.ac.jp/others/map/index.php

■講師:

A:江部 康二 医師
  (一財)高雄病院 理事長/(一社)日本糖質制限医療推進協会 理事長

B:橋本 眞由美 管理栄養士 (一財)高雄病院 栄養管理部 部長

■内容:

第1部:理論編(40分)   ※講師A 

糖質制限食指導に必要な生理学的基礎理論を説明。三大栄養素と
血糖、ケトン体の安全性、米国糖尿病学会の見解、CKDガイド2013
の記載などについて言及。糖質制限食の有効性と安全性について、
EBMの観点からRCT研究論文、長期のコホート研究により根拠を示し、
最新の話題についてもお話します。

第2部:栄養指導編(60分) ※講師B

高雄病院では、3食とも主食なしのスーパー糖質制限食を実施しており、
その具体的な食事内容を紹介します。また、外来時と入院時における
栄養指導の方法及びポイント、よくある問題点と改善のプロセスなど、
指導事例も交えつつ、糖質制限食を継続していただくための栄養士の
関わり方についてお話しします。糖質制限食導入を検討されている院
所にとりまして、少しでもヒントになるよう管理栄養士の立場からお話を
進めていきたいと思います。

第3部:臨床実践編(100分)  ※講師A

高雄病院の豊富な 臨床例を取り上げて検討。治療に難渋した症例を
提示して参加者と共に ディスカッション。メトホルミン・DPP-4阻害薬・
α-GI薬・速効型インスリン 分泌促進剤は比較的使用頻度が高いので
コツを伝授。SGLT阻害薬は糖毒解除などに有用、外部由来のブドウ糖を
減らすのが糖質制限食、体内の糖新生由来のブドウ糖も排泄するのが
SGLT阻害薬。SU剤とチアゾリジン誘導体の位置づけを示します。
糖質制限食実践中に生じうる好ましくない症状・ 変化について検討します。

*各所要時間は、質疑応答、ディスカッションの時間を含みます。

■対象: 医療従事者(医師、歯科医師、薬剤師、看護師、栄養士、鍼灸師など)

■受講費:

・医師・歯科医師:
 賛助会員 7,200円 / 一般(非会員) 9,000円

・上記以外の医療従事者:
 賛助会員 5,200円 / 一般(非会員) 6,500円

*参加頂いた皆様には、映写・配布資料のデータ(PDF)CDをお配りします。

■お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替

※事前決済のみとなります。
※領収書をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。

■お申し込み方法:

★賛助会員の方

  事務局までメールにて、医療機関でのご職種をご記入の上、お申し込み下さい。

★賛助会員入会をご希望の方:

  1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

 2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
   「通信」欄に以下をご記入下さい。
    ① 「2/12大阪セミナー、参加希望」 とご記入下さい。
    ② 医療機関でのご職種をご記入下さい。
    http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
  
★一般(非会員)で、セミナーの受講のみご希望の方:

  下のフォームからお申し込み下さい。
  http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-med

■その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・キャンセルは2月10日(金)までに事務局までご連絡願います。
 それ以降のご返金は原則、対応致しかねますので予めご了承下さい。
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
樹齢100年以上のオリーブの木から収穫した実だけを絞ったエクストラヴァージンオリーブオイル センタナリー
こんにちは。

拙著を買ってくださった方やブログ読者の皆さんから、時折、糖質制限食で使っていい油は何がありますかとご質問頂きます。

その中には、マスコミなどで取り上げられた所為か、ココナッツオイルは糖質制限にどうですかとのご質問もたまにありますが、私はココナッツオイルは使いませんし、日本人の場合、下痢したりとかもあるので、無理に摂る必要はありません。

なので、このような時、私はオレイン酸が主成分のオリーブオイルの使用を勧めています。

かつて、「植物油に含まれるリノール酸が身体に良いので積極的に摂りましょう」と言われた時期がありました。

ところが日本の現状では、リノール酸の過剰摂取が問題となっています。

リノール酸摂りすぎの弊害(心臓・脳血管系疾患、欧米型癌、アレルギー性疾患、その他炎症性疾患)が、動物実験のみならず臨床的にも明らかにされてきたのです。

そして、リノール酸は多くの植物油の主成分で、安価な大豆油やコーン油には特に多く含まれています。

オリーブオイルの主成分は、一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸です。そして大多数の栄養学者がオリーブオイルの摂取を奨めています。

オリーブオイル摂取とヒトに関しては、現在までの疫学的報告では、心血管系ににも癌予防にもよい結果がでています。私自身も、もっぱらオリーブオイルを使っています。

このオリーブオイルをたっぷり摂取することで有名なのが地中海食です。

2004年の米国医師会雑誌の論文で「地中海食摂取、喫煙なし、適度なアルコール摂取、身体活動」を実践しているヨーロッパの人々において、心血管疾患と癌の発症が統計的に有意に少ないことが報告されました。(*)

またヒトにおける、信頼度の高い疫学研究に関する論文が、Nature Reviews Cardiology という世界心臓連合(WHF)の公式誌にハーバード大学の研究者により2007年に報告されました。

この論文に「地中海食は、心血管系への利点と、種々の美味しい物を食べられるので持続しやすいこともあり、ますます人気が上昇している。」との記載があります。(**)

その地中海食の本場、スペインはカタルーニャから届いたオリーブオイルが、これまで何度かご紹介した、あらてつさんの糖質制限ドットコムで販売している、モリドルオリーブオイルです。

我々 日本人は、オリーブオイルと言えば真っ先にイタリアが思い浮かびますが、実はスペインの方が生産量が遥かに多く、スペインのオリーブオイル生産量は、世界 のおよそ40%を締めていて、しかも、イタリア製オリーブオイルの70%以上がなんとスペイン産とのこと(-_-;)

これまでイタリア産と思って買っていたものが、実はスペイン産だったのですね(^_^;)

さらに、オリーブオイル業界、聞くところによるといろいろと複雑で、「エクストラヴァージンオリーブオイル」といいながら、そうでないものがかなりの割合で流通しているそうです(-_-;)

ですがこのモリドルオリーブオイルは、あらてつさんが直接工場まで行って「冷温圧搾・無濾過・無添加・混ざりっけ無しのエクストラヴァージンオリーブオイル」であることを確認してきました。

あらてつさん、知っている人は知っている、知らない人も知っている「かなりうるさい男」ですので、工場を隅から隅まで調べて現地の人たちに嫌がられてきたことは、想像に難くありません。

スペインでも「うるさいぶり」を遺憾なく発揮してきたあらてつさん太鼓判のモリドルオリーブオイル、私もこのブログをご覧の糖尿人、メタボ人、ダイエッターの皆さんにお勧め致します(^O^)

以下、あらてつさんからの案内です。


江部康二

(*)
Knoops KTB, de Groot LCPGM, Kromhout D, et al. 2004. Mediterranean diet, lifestyle factors, and 10-year mortality in elderly European men and women: the HALE Project. JAMA 292: 1433-39.

(**)Popular weight-loss diets: from evidence to practice
  Vasanti S Malik & Frank B Hu
  Nature Reviews Cardiology 4, 34–41 (1 January 2007)




私ども京都高雄倶楽部が独占販売権を取得しております、樹齢100年を超えるオリーブの木から収穫した実だけを絞った、スーパープレミアムなエクストラヴァージン・オリーブオイル

“Centenary(センタナリー)”

せんたなり

お陰様で大変ご好評を頂いておりまして、こちらを使ったら、普通のモリドルオリーブオイルに戻れないと、嬉しいメールを頂戴しております。

いやいや、普通のモリドルオリーブオイルも、充分以上に美味しいのですが、やはり食べ比べてみると、むせ返るくらい濃厚な味と香りが、「ドヤッ!100年モンや!ドヤッ!」ってくらい、ノドの奥と鼻腔に強烈に主張してくるセンタナリーに、思わず「へへ〜、まいりました」と平伏してしまいます。

因みに、昨日サラダにかけてむせて吹き出してしまいました(笑)

そんなサラダ吹き出し記念日の今回は、センタナリーの故郷、スペインはレス・ガリゲス道中記再再掲です。 

バルセロナ中心部から、クリストフが150kmで運転する車で約2時間、やって来ましたレス・ガリゲス。

クリストフから

「な〜んも無いよ」

って言うくらいくらい田舎だと聞いておりましたが、どうしてなかなか風光明媚で素晴らしい町?村?です。


こんな感じ
町並み

町並み2

町並み3

こちらは教会
教会

なんと1462年建築!
1482年

雰囲気のいい町並みを抜けてオリーブ畑へ
オリーブ畑

広大な畑が広がっているんですが、すべてアルベキーナ種のオリーブです
オリーブ畑2


このオリーブ、樹齢300年だそうです
樹齢300年

青い実
青い実

熟した実
熟した実

クリストフと製造元の会長さん
エンリケさん

いろいろ話を聞いてます
ぱてー

近くのレストランにご招待頂きました
記念撮影

ここで一つ裏話。

よく、「希少な青い実を絞ったオイルです!」って謳い文句のオリーブオイルがありますが、どう違うの?って聞いたところ、「味が違う」だけだそうです(笑)

青い実なんて、「最初はみんな青いんだから希少でもなんでもない。」そうですよ(笑)

いや〜、日本で溢れている情報がいかにいい加減か、現地に行けばよく分かります。


さて、ここからは宣伝です(笑)

ご紹介した広大なオリーブ畑の、樹齢が100年以上のオリーブの木の実だけを摘み、新鮮なまま絞ったのが、私共京都高雄倶楽部が販売する、

スーパープレミアムエクストラヴァージンオリーブオイル センタナリー

せんたなり

樹齢100年の生命力を感じさせる強く芳醇な味と香り、“プレミアム”の名に恥じないオリーブオイルです。

で、どれだけ新鮮かといいますと、オリーブオイルの鮮度を示す基準値の「酸度」が

EU基準 0.8%

モリドルオリーブオイル 0.19%

センタナリー  0.09%

モリドルオリーブオイルでも基準値を大きく下回る酸度ですが、それをさらに、さらに下回る0.09%!を叩きだしております。

いかに新鮮かお分かり頂けるかと思います。


この、ちょー低酸度の、Denominación de Origen Les Garrigues(レ・ガリゲス原産地共同組合)で生産される、樹齢100年以上のオリーブの実だけを使ったプレミアムなオリーブオイル “Centenary(センタナリー)”

D.O.Garrigues(原産地管理呼称ガリゲス)の厳しい管理、監督下で作られたこのオイルはとても希少で、スペイン国内でも入手が困難です。

その“スーパープレミアムオリーブオイル”の独占販売権を私ども京都高雄倶楽部が獲得。

恐らく、と言うかDenominación de Origen Les Garriguesのスーパープレミアムオイルを日本で買えるのは、糖質制限ドットコムだけでしょう。

何故そんなこと言えるのか?

何故ならば、ここに来た初めての日本人が我々だから(笑)

日本人が来るって言うんで、近所中から人が集まってました(笑)

そうそう、他所で販売してる「100年もの」と銘打ったオリーブオイル、殆ど若い木のオリーブオイルと混ぜてます。

そのブレンドしたオイルを私どもの2〜3倍の値段で売っているのは如何なものかと。

嘘だと思ったら、検索してみてください。

瓶のサイズと価格見ると目が飛び出そうになりますので。

そんなちょー低酸度で濃厚な味わい且つ、混ぜ物一切なしの100%樹齢100年の木からだけ集めたオリーブを絞った、エクストラヴァージンオリーブオイル センタナリー


詳細&お求めはコチラ!!!
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モリドル オリーブオイル センタナリー
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail68.html

皆さんのご注文、スタッフ一同お待ちしております♪


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
第20回日本病態栄養学会年次学術集会にてディベート。2017/1/15。
日時: 2017年1月15日(日)10:10~11:30
会場: 国立京都国際会館 Main Hall
テーマ: コントラバシー3 『低炭水化物の食事療法の是非』
座長: 稲垣暢也 先生 
    京都大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学講座 教授
演者
是側: 江部康二 財団法人高雄病院 理事長 
非側: 武田純先生 岐阜大学大学院医学系研究科 内分泌代謝病態学 教授

是側: 江部康二   25分
非側: 武田 純先生 25分
総合討論         30分


こんにちは。

第20回日本病態栄養学会年次学術集会にて、5年ぶりに、『低炭水化物の食事療法の是非』と題してディベートが開催されることとなりました。

今回は、Main Hallですから、とても楽しみです。

しっかり勉強して、最善を尽くしたいと思います。

5年の間に、大きな変化がありました。
ディベートでも言及したいと思います。

何といっても一番インパクトが大きかったのは、2013年10月、米国糖尿病学会が正式に糖質制限食を容認したことです。

「成人糖尿病患者の食事療法に関する声明
(Nutrition Therapy Recommendations for the Management of Adults With Diabetes)2013」
1)全ての糖尿病患者に適した唯一無二の食事パターンは存在しない。 
2)患者ごとに個別に様々な食事パターン
  〔地中海食,ベジタリアン食,糖質制限食,低脂質食, DASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食〕
  が受容可能。
3)炭水化物、蛋白質、脂質における理想的な比率を示唆するエビデンスはない。
4)炭水化物摂取をモニタリングは、依然として血糖管理の改善における重要な戦略。


そして日本においては、門脇孝日本糖尿病学会理事長が
2016/7/1(金)東洋経済オンライン 
http://toyokeizai.net/articles/-/125237 
において

「東大病院では、2015年4月から、糖質40%の糖質制限食を供給している。」

と述べられ、門脇孝東大糖尿病・代謝内科教授ご自身も、

「緩やかな糖質制限食を実践している。」

と言及されたのも、びっくりでしたね。

江部康二


☆☆☆
以下、前回のディベートのご報告です。

2012年1月15日(日)、第15回日本病態栄養学会年次学術集会で

「糖尿病治療に糖質制限食は是か?非か?」ディベートが、京都国際会館開催され大きな反響を巻き起こしました。

日本糖尿病学会会員の医師から多数、学会にディベート開催の要望あって実現した企画でした。

糖質制限食が医学界の表舞台に初登場したという大きな意味があったと思います

通常3000人規模の学会に約4000人の医師・栄養士が参加して大盛況でした。

ディベートを境に江部康二のブログのアクセス数は1000件ほど急増し、全国の医師会、保険医協会、病院などからの講演依頼が増加しました。

糖質制限食に興味を抱き、自分で始める医師も目に見えて増加しました。

ブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」には、一日に8000~10000件のアクセスがあるようになりました。




テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
子どもの糖質制限についての疑問に答える(1)おかだ先生のブログから
こんにちは。

田舎の小児科医のブログ
http://blog.goo.ne.jp/okada_kids_clinic/e/b60a40fbbdf46b89389dba2314389d88

で、おかだ先生が、2017/1/2,子どもの糖質制限についての疑問に答える(1)という記事を更新されました。

子供の糖質制限、まさに集合知が高まる様相を呈してきました。

おかだ先生の記事、とても興味深いので許可を得て、本ブログに転載します。

おかだ先生、ありがとうございます。

現役バリバリの小児科医のご意見ですので、とても参考になります。

私も「糖質制限」が子供を救う を監修して、おかだ先生と同様に、糖質過剰摂取こそが、子供の心身の健康な成長を妨げているのではないかと思います。
小児肥満、小児糖尿病、多動、ADHD、癇癪、眠気・・・

給食は、現時点でバトルをしても仕方ないのですが、家にいるときは、先におかずをしっかり食べさせて、まだ食べたいなら最後に少々のご飯というあたりから始めるのもいいかと思います。


江部康二


☆☆☆

以下、田舎の小児科医のブログから転載です。

子どもの糖質制限についての疑問に答える(1)

2017年01月02日 | 糖質制限

チャイルドヘルス2016年 Vol.19 No.11 2016-10-28子どもの栄養の最新情報 に
10 子どもでも糖質制限は意味があるの?
~生活習慣病予防健診と栄養指導~…橋本友美先生著という記事が載っています。

それに対して、私の意見を述べます。

最近「糖質制限が子どもを救う」三島学という本まで出版され、子どもにも糖質制限を勧める者が増えてきました。

このチャイルドヘルスの記事はそのことに対する懸念であると思われます。

私は5年前に江部康二先生の著書を読んで、糖質制限を開始し、腹囲92cmから82cmとメタボから脱し、さらに父が40歳代で発症した2型糖尿病の発症の恐怖から逃れることが出来ました。

このように糖質制限実践者の一小児科開業医が子どもたちの食についいて関心をもち、考えていることをのべます。

糖質制限とは

>糖質制限とは、食事中の糖質の摂量を制限して

まず、この定義は不十分なだけでなく、誤解を招く可能性が高いです。
橋本先生も誤解されています。

糖質制限とは、食事中の糖質の摂取量を制限して、必須栄養素である蛋白質、脂質の摂取割合を増やす食事です。
いわば高蛋白、高脂質、低炭水化物食であります。
MEC食(ミート、エッグ、チーズ)、断糖肉食、とも言います。

体重減少や血糖値の低下を目指す方法です
肥満の方が、正しい糖質制限食(高蛋白、高脂質、低炭水化物食)をするとやせることが多いですし、食後高血糖、食後高インスリン血症が改善されます。

それ以外に糖質過剰摂取がなくなったことにより、私たちは、食後の眠気がなくなったり、朝の目覚めが良くなったり、さらにはメンタルが安定したり、集中力が増した子どもたちを多く見ています。

さらに、難治性てんかんの治療食として認められている、ケトン食や修正アトキンス食は、全く糖質制限食(高蛋白、高脂質、低炭水化物食)であります。

緩やかなケトン食でさえ、橋本先生のおっしゃる”極端な”糖質制限食です。

●成人における糖質制限

おおむね現況をまとめてあり、ここでは反論を控えます。

ただ、糖質制限食にエビデンスがまだ無いと書かれていますが、現行のカロリー制限食もエビデンスレベルはコンセンサスであり、全く科学的エビデンスと呼べません。

●子どもに糖質制限が勧められない理由

(1) エビデンスが少ないため

お示しになられたsystematic reviewを読みましたがおっしゃる通り、良いとも悪いとも書いていません。

ただ、

Meta-analysis indicated a greater reduction in BMI in the low-carbohydrate group immediately after dietary intervention 

とあり肥満が短期に改善することは裏付けられていると私には読めました。

エビデンスが少ないということであれば、現在のカロリーコントロール食にもエビデンスはありません。

ましてや脂質(1g9Kcal)を減らして、糖質(1g4Kcal)に置き換え、糖質量を総カロリーの60%にする食事法にエビデンスはありません。

(2) QOLの低下を招く可能性があるため

たしかに現代社会では、甘いものや糖質が溢れかえっており、その誘惑や友人付き合いもあり、糖質制限を続けることは、困難であり、最悪いじめの種になる恐れはあります。

しかし、私達が関わっている糖質制限食を行っている子どもたちは、想像しているより遥かにクレバーです。

糖質制限食(ケトン食)をしている事情はそれぞれですが、母親などの話を聞くと、友人たちとの軋轢もなく楽しくやっているようです。

(3) 食費がかさみやすくなる

たしかに糖質は安価です。

しかし、肥満が解消し、小児が生活習慣病になりにくいとしたら、劇的に医療費がかかりません。

さらには、きちっと栄養が取れていると、間食も少なくなり、ジュースやケーキやスィーツを欲しがらなくなります。

もちろんスナック菓子には目もくれません。

安ければいいのでしょうか。

(4) 糖質を多く含む食品である穀物や果物には多くのビタミン、ミネラルや食物繊維が含まれているため

穀物にどのようなビタミン、ミネラルがどれくらい含まれているか、ご教授ください。

糖質制限食の先駆者である江部康二は「季節の果物は適量食べる。海藻やキノコ、葉野菜はしっかり摂ること」と述べています。
 
なお、現在の日本の果物は、あまりにも糖度が高く、本来の果物の良さが失われているというのは筆者の個人的感想です。

(5) 結果的に摂取エネルギーが減少する傾向があり、健康な成長を妨げる可能性があるため

最初に述べたように糖質制限食を十分理解しない人が、従来のカロリー制限食(脂肪悪玉説)の考えを捨てきれず、間違った糖質制限食(低脂肪、中蛋白、低糖質)を行った結果健康を害しているのです。

健康な成長のためには十分な脂質と蛋白質が必要です。

糖質にはカロリーはあっても、体を作る原料にはなりません。

過剰摂取された糖質は、インスリンにより脂肪細胞で脂肪に合成されますので体重増加に寄与しているとはいえますが、骨格、筋肉などの原料にはなりません。

糖質過剰摂取こそが、健康な成長を妨げているのではないでしょうか。


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「糖質制限」が子供を救う、三島学著、大垣書店、売れ行き好調です。
こんにちは。

「糖質制限」が子供を救う
三島学/著 江部康二/監修
発行 一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会
発売 ㈱大垣書店
定価760円(税別) / 820円(税込)2016年11月



北九州市三島塾、三島学塾長のご著書が刊行されました。

日本で初めての、いやいや世界で初めての、「子供の糖質制限」の本です。
世界で初めての本ですから、大変な価値があります。

おかげさまで、売れ行き好調で、早くも再版となりました。
自費出版の本としては、破格によく売れています。
自費出版の本が再版となるのも異例のことなので、嬉しい限りです。(^^)

これもブログ読者の皆さんの応援のおかげです。
ありがとうございます。

2017年のキーワードは、『子供の糖質制限』になるかもしれませんね。
批判も含めて、いろいろ多様な意見やコメントをいただけば幸いです。
それにより『子供の糖質制限』の集合知が、高まっていくと思います。

現時点で、
全国書店ネットワーク e-hon のサイトで
総合ランキングで6位と健闘しています。 ヾ(^▽^)  

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SE/Genre?dcode=06&ccode=99

現在、発売されている全ての本のなかで、6位ですから売れ行き好調です。
『ハリー・ポッターと呪いの子 第一部、第二部』 
J.K.ローリング ジョン・ティファニー ジャック・ソーン/著 静山社
でも、現在30位です。

楽天ブックスで取り寄せ可能となりました。
http://books.rakuten.co.jp/rb/14600870/
こちらは、
ランキング1位と大健闘しています。 (^-^)v(^-^)v  


1位とは、凄いですが、
夏井睦先生のブログに12/30に掲載して頂いた効果が早速でたのだと思います。
お陰様で4位から1位に昇格です。
http://www.wound-treatment.jp/new_2016-12.htm#1230-2
夏井先生、謝謝。 m(_ _)m

アマゾンでも、掲載されていますが、 「この商品は、Amazon.co.jp 以外の出品者(すべての出品を表示)から購入できます。」という表示のままです。



大垣書店の各店舗でも、ご購入頂けます。

■大垣書店: http://www.books-ogaki.co.jp/

日本全国の最寄りの書店からのお取り寄せも可能です。

高雄病院売店
高雄病院京都駅前診療所
江部診療所
でも、購入可能です。

興味が湧いた方は是非、ご購入いただけば幸いです。


出版にこぎつけるまで、とても苦労しています。

以下の私の前書きを、ご一読いただけば、大変嬉しいです。


江部康二


糖質制限が子供を救う

前書き

「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)を日本初の糖質制限食の本として世に出したのが2005年です。

その後、糖質制限食はどんどん普及していき、2015年4月には東大病院でさえ緩やかな糖質制限食を提供する時代となりました。

そして今回の三島学さんの『「糖質制限」が子供を救う』は、日本で初めての子供の糖質制限の本です。

私が常々言っているように糖質制限食は人類本来の食事であり、人類の健康食ですので、大人は勿論のこと子供の健康にもおおいに役立つはずです。そのことを証明するため、子供の糖質制限に実績のある三島学さんに執筆をお願いしたのです。

実際、糖質制限食実践で、速やかに子供達の眠気がなくなり、多動がなくなり、集中力が増します。

結果、学力はどんどん向上して、偏差値も上昇、受験も成功です。そのような実例が本書には満載であり、読めば、まさに目から鱗が落ちると思います。

子供の糖質制限といえば、2013年8月31日(土)「日本糖質制限医療推進協会立ち上げ記念パーティーin大阪」での出来事を思い出します。

宴たけなわで、盛り上がっていた時に、私が、『「糖質制限」が子供を救うという本を、執筆中の、三島学塾長です。』と紹介したところ、大騒ぎになってしまったのです。50人の参加者で大盛況だったのですが、糖質制限賛成派の医師も、10名近くおられました。

その糖質セイゲニストの医師達のなかで、お二人ほど、「大人の糖質制限は大賛成だけど、子供の糖質制限はもっての外だ。」という立場の人がいて、大論争になってしまいました。

『「糖質制限」が子供を救う』という革命的なタイトルの本ですが、当時は自分で糖質制限をしている医師でさえも「子供にはNG」という立場の人もあり、子供の糖質制限には逆風だったのです。

その後、私自身が本を刊行している様々な出版社10社近くに声をかけたのですが、実に全滅でした。一社だけ、担当者は趣旨に賛成してくれたのですが、会社の全体会議で大反対されて、没となりました。ある程度、予測はしていたのですが、世間一般の常識からすると「子供の糖質制限」などとんでもないという認識だったのです。

ここに到って、私も覚悟を決めて、(一社)日本糖質制限医療推進協会から自費出版することにしました。幸い京都の大垣書店さんが、編集を引き受けて下さり、やっと日の目を見ることができました。

本書は、インターネット通販サイトや大垣書店の店舗でご購入頂けます。最寄りの書店からのお取り寄せも可能です。大変、価値のある画期的な内容の本ですので、私のブログでどんどん紹介したいと思います。

また夏井睦先生や宗田哲男先生などにもご協力頂き、ネットの情報網を総動員で世に広めようと思っています。

本書が眠気や集中力のなさや多動などのため、学力不足で困っている多くの子供達のお役に立てれば幸いです。

一般財団法人高雄病院 理事長
一般社団法人日本糖質制限医療推進協会 理事長
江部康二

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