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集合知
明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m

【16/12/31 たがしゅう
集合知
江部先生

いつも大変お世話になっております。
今年もいろいろな事があった一年でしたね。

10大ニュースの番号は先生が注目に値すると思われた順につけられているかと想像していますが、 確かに宗田先生の英語論文は今年文句なし一位の話題であったように思います。

なにせ糖質制限がどうのこうのではなく、ケトン体の安全性というものを誰も確かめなかった方法で明確に証明されたわけです。

この後に及んでまだケトン体が危険とか言う人は、それだと人類が胎児の時点から危険な状態に晒されるというおかしな状態になってしまうということをどう説明できるというのでしょうか。完全なる論理破綻です。

という事はケトン体産生に近づける糖質制限食が本来の人類の食事であるという先生の見解が正しいという話になると私は思います。

さて、毎年年末に先生へコメントを書くことを誠に勝手ながら自分の中での恒例行事とさせて頂いておりますが、 今年先生にお伝えしたいのは「集合知」というものについてです。

最近私はフランスの民族学者、レヴィ=ストロースの「野生の思考」という本の存在を知りました。

その中には「構造主義」というものの考え方が提示されています。
「構造主義」というのは、自然界にあるものは全て自然界に存在する在り合わせのものを組み合わせ、部品を組み立てて、それぞれを組み替えて、ある種の「構造」を創り出し成り立っているという考え方です。

例を挙げれば私達が話す「言葉」も、構造を分解して崩していけば元はただの音子(おんし)であり、組み立てられて構造化されたのが「言語」だと考えます。

またタンポポの美しい花びらも、元を正せば周囲にある炭素や酸素や水素などといったあり合わせの原子を組み合わせ、組み替えて構造化させていった結果出来上がったものと考えるのです。

そうして自然に出来上がった構造が常に正しいものとは限らないので、環境に適応できなければ構造を分解し、また新しく構造化しという作業をくり返し、結果的に環境適応できたものだけが今に残ると考えられているわけです。

何が言いたいのかと申しますと、 江部先生がなぜ数多ある情報発信システムの中から「ブログ」という形式に行き着いたのかという事について想いを馳せてみました。

ブログという存在に出会うきっかけはあったとしても、別に他のSNSに先生がハマっても不思議ではなかったわけなのに、なぜ先生はブログでこれほどまでに積極的に情報発信されているのでしょうか。

それは先生が意識されているかどうかわかりませんが、ネット世界という言わばヒトだけが生息する広大な自然界の中の様々な情報を集めて集合させ、そして「構造」が組み立てられ一つの「集合知」になっていくという形式に先生が魅せられたからではないかと私は想像しています。

私もお粗末ながら自分のブログを運営していて思うのは、これがもし非公開のただの日記であったら、同じような発展は決して期待できなかったであろうという事です。

先生のブログは賛成意見も反対意見も含めて平等に集まれる知恵の樹のような存在で、そこに垣根がなく様々な情報が集まってくる事がよりよい構造化につながっていくのではないかとも思うのです。

一人ひとりが持っている知識はちっぽけで役に立たないものかもしれませんが、それが広く集まっていく事で時に素晴らしい集合知が出来上がる。先生のブログはその事をまさに体現なさっているように私には思えます。

間違っていれば御容赦下さい。
少なくとも私にはブログというスタイルに新しい世界を形作っていく可能性が今のところ最も高く感じられます。

これからも先生のブログから学ばせて頂き、新たな集合知が出来上がっていく事を楽しみにしていきたいと思います。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。】



たがしゅう 先生

毎年、素晴らしいコメントを、ありがとうございます。

たがしゅう先生に、客観的な意見を述べて頂くことで私の頭の中が整理されて、視界が開ける気がします。

今回は、レヴィ=ストロースとは格調高いです。
レヴィ=ストロースと構造主義、学生時代に読んだような記憶がありますが、内容はほとんど覚えていません。
構造主義、懐かしいです。忘れてましたのでまた勉強します。

『それは先生が意識されているかどうかわかりませんが、ネット世界という言わばヒトだけが生息する広大な自然界の中の様々な情報を集めて集合させ、そして「構造」が組み立てられ一つの「集合知」になっていくという形式に先生が魅せられたからではないかと私は想像しています。 』

なるほど、今回も言われてみたら、まさにその通りだと思います。
アドラー心理学の本を教えて貰ったときのことを思い出します。
たがしゅう先生、鋭いですね。

確かに、フェイスブックやツイッターでは、練り上げた「集合知」には結びつきません。
フェイスブックやツイッターは、情報の速さに特徴があると思います。
そのため、推敲して考えを練るといったプロセスが省かれていて、私には向いていないと考えました。

私自身は、「構造」「集合知」というほど格調高い認識はありませんでしたが、 じっくり情報を発信できて、複数の相手もじっくりコメントを書けるという、 しっかりとした情報とコミュニケーションが可能だという思いで、ブログにしました。

『一人ひとりが持っている知識はちっぽけで役に立たないものかもしれませんが、それが広く集まっていく事で時に素晴らしい集合知が出来上がる。先生のブログはその事をまさに体現なさっているように私には思えます。』

ありがとうございます。

「集合知」というのは、『見ず知らずの他人同士が知恵を出し合って構築する知』と、 東京経済大学教授、情報学者の西垣通さんが、定義していました。

東日本大震災のときは、ツイッターが大活躍で、安否確認とか電車情報には、非常に役だったそうで、これも一種の集合知と言えるそうです。

このような単純情報には、ツイッターでも「集合知」が形成されて役に立つのですが、より複雑な事柄になるとツイッターでは無理です。

例えば、糖質制限食、ケトン体、糖尿病、インスリン、たんぱく質と血糖値、食後高血糖、平均血糖変動幅、糖質制限食実践時の好ましくない症状・・・

これらの複雑な問題は、ブログ内で、多様な意見交換を繰り返すことで、「集合知」が形成され、その精度も高まって行きます。

様々な質問に回答することも、「集合知」に結びついていきますね。

集合知が成り立つカギは「多様性」にあるそうなので、様々な意見をコメント頂くのは嬉しい限りです。


江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット