2016年07月04日 (月)
おはようございます。
2016/7/1(金)
東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/125237
に
「糖質制限危険説」は一体どこまで真実なのか
根拠なき脅しに惑わされず正しい知識を持て
という記事が掲載されました。
ニュートラルで、きっちりした内容で好感がもてます。
とても良い記事で、糖質制限推進派の私も納得できます。
<糖質制限食 VS 従来の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)>
なお、長期的安全性と有効性に関してですが、従来の糖尿病食にも糖質制限食にも長期の有効性・安全性を示すエビデンスは少ないのは同様です。
しかし、毎日数回「食後高血糖」を生じ、毎日「平均血糖変動幅増大」を生じる『従来の糖尿病食』を長期に続けて何か良いことがある可能性は、理論的にはゼロです。
つまり、合併症予防は理論的に不可能です。
一方『糖質制限食』なら、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」は生じないので、理論的に合併症予防ができる唯一の食事療法です。
江部康二
以下、東洋経済オンライン から一部抜粋してみました。
「糖質制限危険説」は一体どこまで真実なのか
根拠なき脅しに惑わされず正しい知識を持て
空前の「糖質制限ダイエット」ブーム
糖質制限ダイエットが、空前のブームを迎えている。厚揚げをパンに見立てたサンドイッチ、肉と野菜だけが詰まったお弁当、こんにゃく麺を使った冷やし中華――。人気画像投稿SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のインスタグラムでも、糖質制限は30万件近い投稿があり、人気の話題だ。
糖質制限市場を狙ったビジネスも今が花盛りだ。関連書籍や雑誌は今や数え切れないほど出版され、今年に入ってからはコンビニのローソンや外食チェーンのガストなどが、次々「低糖質」を売りにした商品を強化しはじめた。
週刊東洋経済7月2日号(6月27日発売)は、『健康格差』を特集。糖質制限ダイエットの真実にも迫っている。糖質制限とは、血糖値を上げる糖質を多く含んだ炭水化物や甘いものなどを控える食事法のこと。われわれ日本人は、1日の摂取カロリーの6割程度を糖質(成人男性で糖質345g程度=ご飯お茶碗6.2杯分)から摂取しているのが普通だ。
そこから、「減らせば減らした分だけ体重が落ちる」(北里大学北里研究所病院の山田悟医師)。
現在は、3食主食抜きの厳しい方法や、夜だけ主食を抜く方法、さらには1食につきお茶碗半分程度の白米を目安とする、ゆるやかな方法などが一般的だ。日本では、糖尿病患者に対する血糖コントロール法として研究が重ねられてきたが、健常者のダイエットにも効果的だと、10年ほど前から徐々に人気が上昇。今や、多少なりとも体型を気にする人ならば、かなりの割合で挑戦したことがあるダイエット方法となった。
このダイエットの最大の魅力は、短期間で大きな減量効果があること。Nさん(30代・男性)も、その効果を実感した1人だ。子どもの頃から自らの肥満体にコンプレックスを抱いてきたKさんは、これまでカロリー制限、ジム通いといった数々のダイエットに挑戦しては挫折してきた。藁にもすがる思いで雑誌に特集されていた糖質制限に挑戦してみたのが2年半前のこと。1日3食すべて主食を抜くという厳しいやり方で臨んだところ、身長170cmで76kgあった体重が、半年で15kg落ちた。
今なお、挫折はしていない。「食べることが大好きな僕にとって、お腹いっぱい食べられないのはストレス。その点、糖質さえ控えれば、肉も脂っこいものも食べて良いこのダイエットは自分に合っていた。職場の飲み会に参加しても、乾杯のビールを糖質の含まないハイボールに替えれば良いだけだから、心置きなく楽しめる」(Kさん)。
糖質制限ダイエットのカギ
そもそも糖質を制限すると、なぜ痩せるのだろうか。カギとなるのは、別名「肥満ホルモン」とも呼ばれるインスリンの働きだ。
糖質を摂取して血糖値が上がると、それを下げるために膵臓からインスリンが分泌され、血中のブドウ糖を筋肉細胞に蓄積しようとする。だが、ブドウ糖の量が過剰だと、脂肪細胞がそれを取り込み、中性脂肪に変えてしまう。これが、糖質の過剰摂取が肥満につながる理由だ。白米は茶碗一膳で55g、うどん1玉52gと、われわれが「主食」とする穀物の糖質は高い。
一方、タンパク質や脂質は血糖値を上げない。たとえば脂身たっぷりのサーロインステーキを100g食べたとしても、含まれる糖質はたったの0.3g。血糖値がほとんど上がらず、インスリンの大量分泌も起きないので、太りにくいというワケだ。
糖質制限が、脂質を控えたカロリー制限よりも高い減量効果を持つことは、医学的なエビデンスがすでに複数ある。2008年に世界的な権威を持つ医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に掲載された、肥満のイスラエル人に対する2年間の検証によれば、脂質を控えてカロリー制限をしたグループよりも、カロリー制限なしで炭水化物を控えたグループのほうが体重の減少幅は大きく、同時に血中のコレステロール値も低かった。今年6月の米国糖尿病学会では、順天堂大学の研究グループが日本人にも同様の効果があることを報告している。
これだけを聞けば、史上最強のダイエット法のようにも思える。だが、従来の食事の栄養バランスをガラリと変えることになるため、気になるのが安全性だ。「頭がぼーっとする」「階段で息が上がる」というちょっとした体の不調から、「あの著名人の死は糖質制限が原因ではないか?」という深刻なものまで、さまざまなレベルでのうわさが飛び交う。そして事実、日本糖尿病学会が2013年に出した提言では、長期間にわたって極端に糖質だけを制限した食事は「推奨しない」としている。
ただし、数々の「糖質制限危険論」のなかには、間違った糖質制限が原因で引き起こされる不調を指摘している場合や、科学的な根拠が薄いものも少なくない。
まず、「頭が働かない」「力が出ない」といった不調は、糖質制限のやり方を間違えていることが原因だ。糖質制限の第一人者として知られる高雄病院の江部康二医師は、こうした症状について「9割9分の確率でエネルギー不足を起こしている」と指摘する。
熱心なダイエッターたちはつい、脂身たっぷり肉などに抵抗を感じ、低カロリーの豆腐や鶏のささみ、野菜ばかりを選びがちになっている。すると、体重や脂肪は急激に落ちるが、同時にエネルギー不足で元気もなくなってしまう。江部医師は、「適切に行う秘訣は、炭水化物を控えて不足する食物繊維やビタミンCを葉野菜などから補ったうえで、適正カロリー内で動物性脂肪やタンパク質をしっかり取ることだ」と指摘する。
死亡リスクについては、2008年に聖路加国際病院の医師らが、「5年以上の糖質制限で死亡率が高まる可能性がある」という結論の論文を発表。糖質制限危険論者の筆頭格、日本糖尿病学会もこれを論拠の1つとしている。
論文に問題点あり
だが、この論文に問題点が多いことは、すでに複数の専門家が指摘していることだ。山田医師は、この論文が「因果関係のわからない『観察研究』という手法によって書かれているため、死亡率上昇の原因が糖質制限にあるとは言えない」と言う。江部医師によれば、「信ぴょう性のまちまちな論文からデータを集積して記されているため、全体の信ぴょう性が低くなっている」。
この論文は欧米人を対象にしたものだが、2014年に出た日本人を対象とした同様の研究では、糖質摂取量の一番低い被験者の死亡率が最も低い、という正反対の結果も出ている。
糖質制限の危険性を明確に裏付ける根拠が出てこない状況を受けて、長らく糖質制限に異端のレッテルを貼っていた米国糖尿病学会が変わり始めた。まず、2008年には1年間の安全保証期限付きで糖質制限の有効性を認め、2013年には期限なしの容認に至ったのだ。
そして、いまだ糖質制限への慎重な姿勢を崩していない日本糖尿病学会の中にも変化の動きが出てきた。6月中旬に糖尿病学会理事長で東大教授の門脇孝医師にインタビューしたところ、「(糖尿病学会の理事長ではなく)一人の糖尿病研究者として、糖質量を総摂取カロリーの4割以下に抑える糖質制限は、大いに推奨される」との見解が示されたのだ。
門脇医師が推奨するのは、平均的な体格の男性で1日の糖質量を150g以下(=白米茶碗2.7膳分)のゆるやかな糖質制限。実際、東大病院では2015年4月から、糖尿病患者の食事として、従来の糖質が1日の総摂取カロリーの5割以上を占めるメニューに加えて、この4割の「低糖質」メニューも用意しているという。
門脇医師は、実は自身も糖質制限の実践者。「安全性への検証が進めば、より自信をもっておすすめできるようになる」とも言及。かつては糖質制限を強固に反対していた学会内において、そのトップが糖質制限を容認したことは大きな意味を持つ。
安全、危険と言い切るにはまだ早い
間違えてはいけないのが、糖質制限を危険だとする根拠がない一方で、同時に糖質制限を20年、30年といった長期で行った場合に本当に安全なのか、それを証明する検証結果もまた無いということだ。さらに、深刻な腎障害を持った人や妊婦など、糖質制限には慎重になるべき人がいる。
ひとえに糖質制限と言っても、すべての人に同じやり方が適当なわけではないことも忘れてはならない。東京イセアクリニック特別顧問の久保明医師は、現在の糖質制限の加熱ぶりに対してこう警告する。「糖質制限を始めるにあたって、今の自分がどのような健康状態で、普段どのような栄養素をどの程度取っているのかという視点が欠如している人が多すぎる」
糖質制限は危険か安全か、という単純な2元論ではなく、そもそも自分の嗜好やライフスタイルに合った方法なのか、そして自分の目指す体型になるために、現在の食事の何をどう変えれば良いのか。そこから考えるのが最短ルートといえよう。
2016/7/1(金)
東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/125237
に
「糖質制限危険説」は一体どこまで真実なのか
根拠なき脅しに惑わされず正しい知識を持て
という記事が掲載されました。
ニュートラルで、きっちりした内容で好感がもてます。
とても良い記事で、糖質制限推進派の私も納得できます。
<糖質制限食 VS 従来の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)>
なお、長期的安全性と有効性に関してですが、従来の糖尿病食にも糖質制限食にも長期の有効性・安全性を示すエビデンスは少ないのは同様です。
しかし、毎日数回「食後高血糖」を生じ、毎日「平均血糖変動幅増大」を生じる『従来の糖尿病食』を長期に続けて何か良いことがある可能性は、理論的にはゼロです。
つまり、合併症予防は理論的に不可能です。
一方『糖質制限食』なら、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」は生じないので、理論的に合併症予防ができる唯一の食事療法です。
江部康二
以下、東洋経済オンライン から一部抜粋してみました。
「糖質制限危険説」は一体どこまで真実なのか
根拠なき脅しに惑わされず正しい知識を持て
空前の「糖質制限ダイエット」ブーム
糖質制限ダイエットが、空前のブームを迎えている。厚揚げをパンに見立てたサンドイッチ、肉と野菜だけが詰まったお弁当、こんにゃく麺を使った冷やし中華――。人気画像投稿SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のインスタグラムでも、糖質制限は30万件近い投稿があり、人気の話題だ。
糖質制限市場を狙ったビジネスも今が花盛りだ。関連書籍や雑誌は今や数え切れないほど出版され、今年に入ってからはコンビニのローソンや外食チェーンのガストなどが、次々「低糖質」を売りにした商品を強化しはじめた。
週刊東洋経済7月2日号(6月27日発売)は、『健康格差』を特集。糖質制限ダイエットの真実にも迫っている。糖質制限とは、血糖値を上げる糖質を多く含んだ炭水化物や甘いものなどを控える食事法のこと。われわれ日本人は、1日の摂取カロリーの6割程度を糖質(成人男性で糖質345g程度=ご飯お茶碗6.2杯分)から摂取しているのが普通だ。
そこから、「減らせば減らした分だけ体重が落ちる」(北里大学北里研究所病院の山田悟医師)。
現在は、3食主食抜きの厳しい方法や、夜だけ主食を抜く方法、さらには1食につきお茶碗半分程度の白米を目安とする、ゆるやかな方法などが一般的だ。日本では、糖尿病患者に対する血糖コントロール法として研究が重ねられてきたが、健常者のダイエットにも効果的だと、10年ほど前から徐々に人気が上昇。今や、多少なりとも体型を気にする人ならば、かなりの割合で挑戦したことがあるダイエット方法となった。
このダイエットの最大の魅力は、短期間で大きな減量効果があること。Nさん(30代・男性)も、その効果を実感した1人だ。子どもの頃から自らの肥満体にコンプレックスを抱いてきたKさんは、これまでカロリー制限、ジム通いといった数々のダイエットに挑戦しては挫折してきた。藁にもすがる思いで雑誌に特集されていた糖質制限に挑戦してみたのが2年半前のこと。1日3食すべて主食を抜くという厳しいやり方で臨んだところ、身長170cmで76kgあった体重が、半年で15kg落ちた。
今なお、挫折はしていない。「食べることが大好きな僕にとって、お腹いっぱい食べられないのはストレス。その点、糖質さえ控えれば、肉も脂っこいものも食べて良いこのダイエットは自分に合っていた。職場の飲み会に参加しても、乾杯のビールを糖質の含まないハイボールに替えれば良いだけだから、心置きなく楽しめる」(Kさん)。
糖質制限ダイエットのカギ
そもそも糖質を制限すると、なぜ痩せるのだろうか。カギとなるのは、別名「肥満ホルモン」とも呼ばれるインスリンの働きだ。
糖質を摂取して血糖値が上がると、それを下げるために膵臓からインスリンが分泌され、血中のブドウ糖を筋肉細胞に蓄積しようとする。だが、ブドウ糖の量が過剰だと、脂肪細胞がそれを取り込み、中性脂肪に変えてしまう。これが、糖質の過剰摂取が肥満につながる理由だ。白米は茶碗一膳で55g、うどん1玉52gと、われわれが「主食」とする穀物の糖質は高い。
一方、タンパク質や脂質は血糖値を上げない。たとえば脂身たっぷりのサーロインステーキを100g食べたとしても、含まれる糖質はたったの0.3g。血糖値がほとんど上がらず、インスリンの大量分泌も起きないので、太りにくいというワケだ。
糖質制限が、脂質を控えたカロリー制限よりも高い減量効果を持つことは、医学的なエビデンスがすでに複数ある。2008年に世界的な権威を持つ医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に掲載された、肥満のイスラエル人に対する2年間の検証によれば、脂質を控えてカロリー制限をしたグループよりも、カロリー制限なしで炭水化物を控えたグループのほうが体重の減少幅は大きく、同時に血中のコレステロール値も低かった。今年6月の米国糖尿病学会では、順天堂大学の研究グループが日本人にも同様の効果があることを報告している。
これだけを聞けば、史上最強のダイエット法のようにも思える。だが、従来の食事の栄養バランスをガラリと変えることになるため、気になるのが安全性だ。「頭がぼーっとする」「階段で息が上がる」というちょっとした体の不調から、「あの著名人の死は糖質制限が原因ではないか?」という深刻なものまで、さまざまなレベルでのうわさが飛び交う。そして事実、日本糖尿病学会が2013年に出した提言では、長期間にわたって極端に糖質だけを制限した食事は「推奨しない」としている。
ただし、数々の「糖質制限危険論」のなかには、間違った糖質制限が原因で引き起こされる不調を指摘している場合や、科学的な根拠が薄いものも少なくない。
まず、「頭が働かない」「力が出ない」といった不調は、糖質制限のやり方を間違えていることが原因だ。糖質制限の第一人者として知られる高雄病院の江部康二医師は、こうした症状について「9割9分の確率でエネルギー不足を起こしている」と指摘する。
熱心なダイエッターたちはつい、脂身たっぷり肉などに抵抗を感じ、低カロリーの豆腐や鶏のささみ、野菜ばかりを選びがちになっている。すると、体重や脂肪は急激に落ちるが、同時にエネルギー不足で元気もなくなってしまう。江部医師は、「適切に行う秘訣は、炭水化物を控えて不足する食物繊維やビタミンCを葉野菜などから補ったうえで、適正カロリー内で動物性脂肪やタンパク質をしっかり取ることだ」と指摘する。
死亡リスクについては、2008年に聖路加国際病院の医師らが、「5年以上の糖質制限で死亡率が高まる可能性がある」という結論の論文を発表。糖質制限危険論者の筆頭格、日本糖尿病学会もこれを論拠の1つとしている。
論文に問題点あり
だが、この論文に問題点が多いことは、すでに複数の専門家が指摘していることだ。山田医師は、この論文が「因果関係のわからない『観察研究』という手法によって書かれているため、死亡率上昇の原因が糖質制限にあるとは言えない」と言う。江部医師によれば、「信ぴょう性のまちまちな論文からデータを集積して記されているため、全体の信ぴょう性が低くなっている」。
この論文は欧米人を対象にしたものだが、2014年に出た日本人を対象とした同様の研究では、糖質摂取量の一番低い被験者の死亡率が最も低い、という正反対の結果も出ている。
糖質制限の危険性を明確に裏付ける根拠が出てこない状況を受けて、長らく糖質制限に異端のレッテルを貼っていた米国糖尿病学会が変わり始めた。まず、2008年には1年間の安全保証期限付きで糖質制限の有効性を認め、2013年には期限なしの容認に至ったのだ。
そして、いまだ糖質制限への慎重な姿勢を崩していない日本糖尿病学会の中にも変化の動きが出てきた。6月中旬に糖尿病学会理事長で東大教授の門脇孝医師にインタビューしたところ、「(糖尿病学会の理事長ではなく)一人の糖尿病研究者として、糖質量を総摂取カロリーの4割以下に抑える糖質制限は、大いに推奨される」との見解が示されたのだ。
門脇医師が推奨するのは、平均的な体格の男性で1日の糖質量を150g以下(=白米茶碗2.7膳分)のゆるやかな糖質制限。実際、東大病院では2015年4月から、糖尿病患者の食事として、従来の糖質が1日の総摂取カロリーの5割以上を占めるメニューに加えて、この4割の「低糖質」メニューも用意しているという。
門脇医師は、実は自身も糖質制限の実践者。「安全性への検証が進めば、より自信をもっておすすめできるようになる」とも言及。かつては糖質制限を強固に反対していた学会内において、そのトップが糖質制限を容認したことは大きな意味を持つ。
安全、危険と言い切るにはまだ早い
間違えてはいけないのが、糖質制限を危険だとする根拠がない一方で、同時に糖質制限を20年、30年といった長期で行った場合に本当に安全なのか、それを証明する検証結果もまた無いということだ。さらに、深刻な腎障害を持った人や妊婦など、糖質制限には慎重になるべき人がいる。
ひとえに糖質制限と言っても、すべての人に同じやり方が適当なわけではないことも忘れてはならない。東京イセアクリニック特別顧問の久保明医師は、現在の糖質制限の加熱ぶりに対してこう警告する。「糖質制限を始めるにあたって、今の自分がどのような健康状態で、普段どのような栄養素をどの程度取っているのかという視点が欠如している人が多すぎる」
糖質制限は危険か安全か、という単純な2元論ではなく、そもそも自分の嗜好やライフスタイルに合った方法なのか、そして自分の目指す体型になるために、現在の食事の何をどう変えれば良いのか。そこから考えるのが最短ルートといえよう。
2016年07月03日 (日)
蒸し暑い梅雨を爽快に過ごす糖質制限ワインのご紹介
おはようございます。
ここのところ、例年を超える最高気温の日が続いています。
昨夜も湿度が高く感じられ、寝苦しい夜でした(^_^;)
身体がこの気温に慣れていないので熱中症になりやすいです。
ブログ読者の皆さん、体調管理にはくれぐれも気をつけてくださいね。
さて。
こんな暑い日は、冷たいビールをぐっと行きたいところですが、我々糖尿人にとって残念ながら普通のビールはNG飲料です。
糖質0発泡酒もありますが、ビールのようなコクがないので、こればかり飲んでいるとどうしても飽きが来てしまいます(^_^;)
そのような時にお薦めなのが、私が監修して作ってもらった、糖質制限ワインシリーズです。
スペインワインの赤・白から始まり、ロゼ、カバ、スペシャルカバ、そして今回ご紹介するフランスワインの赤・白・ロゼとラインナップが広がりました。
全種類、現地での検査・分析に加え、私、江部康二の血糖実験済み。
糖質セイゲニストの皆さんに安心して飲んで頂けるワインになっています(^^)
自分の好みに合わせて糖質制限ワインを選べるなんて、感無量、いい時代になりましたね(^o^)
このような素晴らしいワインを作ってくれたクリストフと醸造家の皆さんに、大きな感謝を送りたいと思います\(^o^)/
糖尿人、メタボ人、ダイエッター、全ての糖質セイゲニストの皆さん、是非一度お試しあれ。
江部康二
以下、あらてつさんのブログから転載です。
昨年5月17日に「Botanicaのスペシャルな糖質制限ランチと糖質制限スペインワインを楽しむ会」でお披露目させて頂き、一番人気となった糖質制限フランスワイン、CUVEE MONTAGUT (キュベモンタグ)、お陰さまで大好評発売中となっております。
あ、「Botanicaのスペシャルな糖質制限ランチと糖質制限スペインワインを楽しむ会」の模様はコチラからどうぞ。
Botanicaのスペシャルな糖質制限ランチと糖質制限スペインワインを楽しむ会
で、そのCUVEE MONTAGUT (キュベモンタグ)ですが、余りに好評なのに気を良くしたクリストフが、白とロゼを作ってしまいました。
じゃん

いや、正確に言うと作ったのはクリストフではなく、友達の醸造家のミッチェルなんですけどね。
因みにコヤツがクリストフ

今回、赤・白・ロゼと“だんご3兄弟”ならぬ“ワイン三兄弟”となったCUVEE MONTAGUT (キュベモンタグ)、事の起こりは、
「大学時代に醸造学を専攻していた時の同級生がラングドックでワインを作っている、とても意欲的で新しいことにチャレンジしているので、糖質制限ワインを作らせてみようと思うけど興味あるか?」とクリストフがスペイン語で言って、通訳してもらったのを聞いたのが始まりでした。
最初は、スペインワインのサーメンタムを扱ってるから要らないと返事をしたのですが、
「ラングドックは今素晴らしいワインを作っていて、同級生もその一人だ、一回作らせてサンプルを送るからドクター江部に実験してもらって欲しい」
と食い下がってきます。
このあとワインのマーケティングについて3時間あまり熱く語り続け、いい加減ウザくなって来た(笑)ので、「ほな作りいや。その代わり血糖値上がったら扱わへんで」と返事を通訳してもらいました。
待つことしばし、フランスからサンプルが送られて来まして、江部康二先生に飲んで頂き血糖値を測定してもらいますと…
あろうことか、見事に合格(笑)
「サーメンタムの時も散々苦労したのに、初めて作ってそないカンタンに糖質制限ワインやてできひんて。どうせ失敗するし扱わんでええやろ」
と思っていたのですが、ところがどっこい。
流石に学問として「醸造学」を修めた人物が作るだけあると妙に感心しましたね、はい。
ここからはアレヨアレヨと製造の準備が進み、昨年5月17日の会でお披露目となった次第です。
ワインに詳しい方ならご存知かと思いますが、この南仏ラングドックは、ブドウの栽培にとても適した気候で、豊富に収穫されるブドウから作ったデイリーワインの産地でした。大量に安いワインが作られることから、「ラングドック=安物」のレッテルが貼られてしまったそうです。
ところが、近年になって意欲的な新進気鋭の醸造家が集まるようになり、品質が目覚ましく向上、ボルドーにも負けないワインが作られるようになったことから、「フランスのニューワールド」と呼ばれるようになり、高品質ワインの産地となってるそうです。
なんて知ったようなこと書いてますが、ここまで全てクリストフの受け売りです(笑)
話を戻しますと、クリストフの同級生もその一人だそうで、そんな意欲的な醸造家だからこそ、糖質制限ワインなんてものを作ってくれたんでしょう。
作ってくれたミッチェルと奥様の画像はこちらのページに
↓ ↓ ↓
キュヴェ モンタグ
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html
で、肝心の糖質と味の方ですが、味の方はBotanicaのスペシャルな糖質制限ランチと糖質制限スペインワインを楽しむ会でも書きましたように、小室先生、夏井先生も大絶賛されるくらいの完成度、夏井先生なんて会の後半はこのワインしか飲んでおられませんでしたから(笑)
糖質制限では、赤ワインはOK食材になっておりますが、山ほどある赤ワインの中でどれを選べばいいのか、正直な所迷います。
ましてや白も辛口ならOKと言っても、どの程度の辛口なら良いのか分からないですし、ロゼになると市販で飲めるものなんてまず見つけることは不可能です。
買ってから尿糖紙つけたら色が変わったなんていった日には、残ったワイン全部捨てんとあきませんから。
その点、キュベ・モンタグシリーズでしたら、ワインの本場フランスの醸造学の粋を集めて完成しておりますので、安心して飲むことができます。
新進気鋭の醸造家が作り、江部康二先生の血糖検査で完成した糖質制限ワイン、是非一度お試しあれ。
詳細&お求めはコチラからどうぞ。
↓ ↓ ↓
キュヴェ モンタグ
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html
ご注文、スタッフ一同心よりお待ちしております。
コヤツも待ってます(笑)

おはようございます。
ここのところ、例年を超える最高気温の日が続いています。
昨夜も湿度が高く感じられ、寝苦しい夜でした(^_^;)
身体がこの気温に慣れていないので熱中症になりやすいです。
ブログ読者の皆さん、体調管理にはくれぐれも気をつけてくださいね。
さて。
こんな暑い日は、冷たいビールをぐっと行きたいところですが、我々糖尿人にとって残念ながら普通のビールはNG飲料です。
糖質0発泡酒もありますが、ビールのようなコクがないので、こればかり飲んでいるとどうしても飽きが来てしまいます(^_^;)
そのような時にお薦めなのが、私が監修して作ってもらった、糖質制限ワインシリーズです。
スペインワインの赤・白から始まり、ロゼ、カバ、スペシャルカバ、そして今回ご紹介するフランスワインの赤・白・ロゼとラインナップが広がりました。
全種類、現地での検査・分析に加え、私、江部康二の血糖実験済み。
糖質セイゲニストの皆さんに安心して飲んで頂けるワインになっています(^^)
自分の好みに合わせて糖質制限ワインを選べるなんて、感無量、いい時代になりましたね(^o^)
このような素晴らしいワインを作ってくれたクリストフと醸造家の皆さんに、大きな感謝を送りたいと思います\(^o^)/
糖尿人、メタボ人、ダイエッター、全ての糖質セイゲニストの皆さん、是非一度お試しあれ。
江部康二
以下、あらてつさんのブログから転載です。
昨年5月17日に「Botanicaのスペシャルな糖質制限ランチと糖質制限スペインワインを楽しむ会」でお披露目させて頂き、一番人気となった糖質制限フランスワイン、CUVEE MONTAGUT (キュベモンタグ)、お陰さまで大好評発売中となっております。
あ、「Botanicaのスペシャルな糖質制限ランチと糖質制限スペインワインを楽しむ会」の模様はコチラからどうぞ。
Botanicaのスペシャルな糖質制限ランチと糖質制限スペインワインを楽しむ会
で、そのCUVEE MONTAGUT (キュベモンタグ)ですが、余りに好評なのに気を良くしたクリストフが、白とロゼを作ってしまいました。
じゃん

いや、正確に言うと作ったのはクリストフではなく、友達の醸造家のミッチェルなんですけどね。
因みにコヤツがクリストフ

今回、赤・白・ロゼと“だんご3兄弟”ならぬ“ワイン三兄弟”となったCUVEE MONTAGUT (キュベモンタグ)、事の起こりは、
「大学時代に醸造学を専攻していた時の同級生がラングドックでワインを作っている、とても意欲的で新しいことにチャレンジしているので、糖質制限ワインを作らせてみようと思うけど興味あるか?」とクリストフがスペイン語で言って、通訳してもらったのを聞いたのが始まりでした。
最初は、スペインワインのサーメンタムを扱ってるから要らないと返事をしたのですが、
「ラングドックは今素晴らしいワインを作っていて、同級生もその一人だ、一回作らせてサンプルを送るからドクター江部に実験してもらって欲しい」
と食い下がってきます。
このあとワインのマーケティングについて3時間あまり熱く語り続け、いい加減ウザくなって来た(笑)ので、「ほな作りいや。その代わり血糖値上がったら扱わへんで」と返事を通訳してもらいました。
待つことしばし、フランスからサンプルが送られて来まして、江部康二先生に飲んで頂き血糖値を測定してもらいますと…
あろうことか、見事に合格(笑)
「サーメンタムの時も散々苦労したのに、初めて作ってそないカンタンに糖質制限ワインやてできひんて。どうせ失敗するし扱わんでええやろ」
と思っていたのですが、ところがどっこい。
流石に学問として「醸造学」を修めた人物が作るだけあると妙に感心しましたね、はい。
ここからはアレヨアレヨと製造の準備が進み、昨年5月17日の会でお披露目となった次第です。
ワインに詳しい方ならご存知かと思いますが、この南仏ラングドックは、ブドウの栽培にとても適した気候で、豊富に収穫されるブドウから作ったデイリーワインの産地でした。大量に安いワインが作られることから、「ラングドック=安物」のレッテルが貼られてしまったそうです。
ところが、近年になって意欲的な新進気鋭の醸造家が集まるようになり、品質が目覚ましく向上、ボルドーにも負けないワインが作られるようになったことから、「フランスのニューワールド」と呼ばれるようになり、高品質ワインの産地となってるそうです。
なんて知ったようなこと書いてますが、ここまで全てクリストフの受け売りです(笑)
話を戻しますと、クリストフの同級生もその一人だそうで、そんな意欲的な醸造家だからこそ、糖質制限ワインなんてものを作ってくれたんでしょう。
作ってくれたミッチェルと奥様の画像はこちらのページに
↓ ↓ ↓
キュヴェ モンタグ
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html
で、肝心の糖質と味の方ですが、味の方はBotanicaのスペシャルな糖質制限ランチと糖質制限スペインワインを楽しむ会でも書きましたように、小室先生、夏井先生も大絶賛されるくらいの完成度、夏井先生なんて会の後半はこのワインしか飲んでおられませんでしたから(笑)
糖質制限では、赤ワインはOK食材になっておりますが、山ほどある赤ワインの中でどれを選べばいいのか、正直な所迷います。
ましてや白も辛口ならOKと言っても、どの程度の辛口なら良いのか分からないですし、ロゼになると市販で飲めるものなんてまず見つけることは不可能です。
買ってから尿糖紙つけたら色が変わったなんていった日には、残ったワイン全部捨てんとあきませんから。
その点、キュベ・モンタグシリーズでしたら、ワインの本場フランスの醸造学の粋を集めて完成しておりますので、安心して飲むことができます。
新進気鋭の醸造家が作り、江部康二先生の血糖検査で完成した糖質制限ワイン、是非一度お試しあれ。
詳細&お求めはコチラからどうぞ。
↓ ↓ ↓
キュヴェ モンタグ
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html
ご注文、スタッフ一同心よりお待ちしております。
コヤツも待ってます(笑)

糖質制限食・ダイエット食の通信販売|糖質制限ドットコム
糖質制限ドットコムは、糖質制限食の第一人者、高雄病院、江部康二先生監修による糖質オフな食材を販売、糖質制限食に取り組む皆様をサポートします。
2016年07月02日 (土)
【16/07/01 62歳女性
初めまして。62歳女性です。
2年前に脱水症で入院の際、耐糖能異常を指摘されました。
当時、身長168cm、69kgでした。
病院の栄養指導は日本糖尿病学会の基準通りで、素人なりにも「こんなにご飯を食べていいの?」と漠然とした不安を感じておりました。
入院中に江部先生のブログを知り、退院後は全てのご著書を購入、貪るように読みました。この事がキッカケで時々スーパー、時々ゆるやかに糖質制限を始めました。
お陰様で一年後には体重が10kg減、膝痛も治りました。一番驚いているのが髪の毛です。画像をお見せしたいほどです。2年前はフルウィッグが手離せないほどの貧毛だったのに、今は地肌が殆ど目立たなくなり、ウィッグ無しでも誰にも気付かれません。すごい変化です!!!
また、同時期に緩やかな糖質制限を始めた夫は30年以上苦しんだ花粉症からほぼ脱却できました!!!
二人とも肌がきれいになったと会う人々に言われます。私のA1Cは5.6~5.8、血糖値も糖質を多く食べなければ正常値を保っています。
本当に、私達夫婦が救われたのは江部先生のおかげです。感謝してもしきれません。
これからもキッチンに貼ってある「十カ条」を日々、実践したいと思います。ありがとうございました。 】
こんにちは。
62歳女性さんから、糖質制限食で、髪の毛が増えたというコメントをいただきました。
拙著のご購入、ありがとうございます。
糖質制限開始後1年間で体重が10kg減少して膝痛が治癒し、「貧毛+ウィッグ」の状態から2年間で、しっかり自然増毛でウィッグなしになったとは素晴らしいです。
個人差があるので、皆が皆、めきめき増毛とはいかないと思いますが、こういう事例もあるとは、嬉しいですね。
私の患者さんで、完全白髪だったのが、1年間の糖質制限食で髪の毛が黒くなり、とりあえず富士山状態になった方もおられます。
ご主人も2年間の糖質制限食で、30年以上の花粉症からほぼ脱却で、お二人ともお肌しっとりとは良かったです。
私も52歳、糖尿病発覚ののときは、冬場は肌が乾燥して、顔とか粉ふき状態で、手指は逆むけで耳はしもやけでした。
スーパー糖質制限食開始後、ふと気がついたらお肌しっとりたなり逆むけやしもやけもできなくなりました。
やはり、糖質制限食で全身の血流・代謝がよくなるので、さまざまな不快な症状が改善するものと思われます。
糖質制限食が有効な生活習慣病
糖尿病
メタボリックシンドローム
肥満
肥満に伴う高血圧
アトピー性皮膚炎
花粉症
尋常性乾癬
逆流性食道炎
尋常性痤瘡
片頭痛
機能性低血糖
歯周症
etc.・・・
糖質制限食で、様々な生活習慣病が改善します。
実践してみれば、すぐにわかることなので、上記の症状が有る方は、早速試してみられたらいいと思います。
逆流性食道炎の胸焼けや片頭痛は、リアルタイムに改善するので、とてもわかりやすいです。
筋緊張型頭痛の症状は片頭痛ほどひどくありませんが、糖質制限食で片頭痛のようにリアルタイムに改善というわけにはいきません。
機能性低血糖も、糖質制限食によりリアルタイムに症状が改善します。
糖質制限食でも改善しない症状は、機能性低血糖以外のものと考えられます。
例えば、パニック障害、全般性不安障害、双極性障害などによる症状は、糖質制限食でリアルタイムに改善とはいきません。
ともあれ、糖質制限食は人類本来の食事であり人類の健康食なので、様々な生活習慣病が改善するのも宜なるかなと思います。
【糖質制限食を実践される時のご注意】
糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。
このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、減薬しないと低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。
一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、自力で糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。
内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。
血糖値が正常範囲である程度下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、ブドウ糖を作るからです。
これを糖新生といいます。
診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症は、糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。
糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。
進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。
長鎖脂肪酸代謝異常症では、肉や魚などに含まれる長鎖脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。
腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、たんぱく質制限の必要なしと明示されました。
従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。
また、米国糖尿病学会(ADA)は
Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版
において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。
根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。
今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、個別に対応することとなります。
なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。
また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。
糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。
江部康二
初めまして。62歳女性です。
2年前に脱水症で入院の際、耐糖能異常を指摘されました。
当時、身長168cm、69kgでした。
病院の栄養指導は日本糖尿病学会の基準通りで、素人なりにも「こんなにご飯を食べていいの?」と漠然とした不安を感じておりました。
入院中に江部先生のブログを知り、退院後は全てのご著書を購入、貪るように読みました。この事がキッカケで時々スーパー、時々ゆるやかに糖質制限を始めました。
お陰様で一年後には体重が10kg減、膝痛も治りました。一番驚いているのが髪の毛です。画像をお見せしたいほどです。2年前はフルウィッグが手離せないほどの貧毛だったのに、今は地肌が殆ど目立たなくなり、ウィッグ無しでも誰にも気付かれません。すごい変化です!!!
また、同時期に緩やかな糖質制限を始めた夫は30年以上苦しんだ花粉症からほぼ脱却できました!!!
二人とも肌がきれいになったと会う人々に言われます。私のA1Cは5.6~5.8、血糖値も糖質を多く食べなければ正常値を保っています。
本当に、私達夫婦が救われたのは江部先生のおかげです。感謝してもしきれません。
これからもキッチンに貼ってある「十カ条」を日々、実践したいと思います。ありがとうございました。 】
こんにちは。
62歳女性さんから、糖質制限食で、髪の毛が増えたというコメントをいただきました。
拙著のご購入、ありがとうございます。
糖質制限開始後1年間で体重が10kg減少して膝痛が治癒し、「貧毛+ウィッグ」の状態から2年間で、しっかり自然増毛でウィッグなしになったとは素晴らしいです。
個人差があるので、皆が皆、めきめき増毛とはいかないと思いますが、こういう事例もあるとは、嬉しいですね。
私の患者さんで、完全白髪だったのが、1年間の糖質制限食で髪の毛が黒くなり、とりあえず富士山状態になった方もおられます。
ご主人も2年間の糖質制限食で、30年以上の花粉症からほぼ脱却で、お二人ともお肌しっとりとは良かったです。
私も52歳、糖尿病発覚ののときは、冬場は肌が乾燥して、顔とか粉ふき状態で、手指は逆むけで耳はしもやけでした。
スーパー糖質制限食開始後、ふと気がついたらお肌しっとりたなり逆むけやしもやけもできなくなりました。
やはり、糖質制限食で全身の血流・代謝がよくなるので、さまざまな不快な症状が改善するものと思われます。
糖質制限食が有効な生活習慣病
糖尿病
メタボリックシンドローム
肥満
肥満に伴う高血圧
アトピー性皮膚炎
花粉症
尋常性乾癬
逆流性食道炎
尋常性痤瘡
片頭痛
機能性低血糖
歯周症
etc.・・・
糖質制限食で、様々な生活習慣病が改善します。
実践してみれば、すぐにわかることなので、上記の症状が有る方は、早速試してみられたらいいと思います。
逆流性食道炎の胸焼けや片頭痛は、リアルタイムに改善するので、とてもわかりやすいです。
筋緊張型頭痛の症状は片頭痛ほどひどくありませんが、糖質制限食で片頭痛のようにリアルタイムに改善というわけにはいきません。
機能性低血糖も、糖質制限食によりリアルタイムに症状が改善します。
糖質制限食でも改善しない症状は、機能性低血糖以外のものと考えられます。
例えば、パニック障害、全般性不安障害、双極性障害などによる症状は、糖質制限食でリアルタイムに改善とはいきません。
ともあれ、糖質制限食は人類本来の食事であり人類の健康食なので、様々な生活習慣病が改善するのも宜なるかなと思います。
【糖質制限食を実践される時のご注意】
糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。
このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、減薬しないと低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。
一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、自力で糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。
内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。
血糖値が正常範囲である程度下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、ブドウ糖を作るからです。
これを糖新生といいます。
診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症は、糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。
糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。
進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。
長鎖脂肪酸代謝異常症では、肉や魚などに含まれる長鎖脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。
腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、たんぱく質制限の必要なしと明示されました。
従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。
また、米国糖尿病学会(ADA)は
Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版
において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。
根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。
今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、個別に対応することとなります。
なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。
また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。
糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。
江部康二
2016年07月01日 (金)
【16/06/30 ひらがなげんない
私も朝の番組を見ておりました。
江部先生、こんにちは。
いつも貴重な情報をありがとうございます。
私も朝の番組を見ておりましたが 3年も前にフジテレビで同様の内容を放送されていたようで 江部先生のブログでも取り上げていただいています。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-2419.html
モーニングショー
https://www.youtube.com/watch?v=FfA4M6gixoI
27万人の追跡調査というネタで新しい情報という訳でもないのに 未だに否定をするというのはどういう事なんでしょうかね。】
ひらがなげんない さん
コメント、情報をありがとうございます。
ユーチューブの映像をみてみましたが、2016年6月30日の羽鳥慎一モーニングショーにおける糖質制限批判、間違いだらけの情報発信で視聴者に大変迷惑です。
番組関係者の方、本ブログをみて、糖質制限の現状、真実を理解して頂き、羽鳥慎一氏にお伝え頂けば幸いです。
羽鳥慎一モーニングショーのスタッフの方々の良識を信じたいと思います。
羽鳥慎一さん、学んで下さい。お願いします。
1)
『ADA(米国糖尿病学会)は、
2007年まで糖尿病の食事療法において糖質制限食は推奨しないとしていました。
2008年、「食事療法に関する声明2008」において、
「減量が望まれる糖尿病患者には低カロリー食、もしくは低炭水化物食によるダイエットが推奨される」と、
1年の期限付きで糖質制限食の有効性を認める見解を記載しました。
2011年、肥満を伴う糖尿病患者に
2年間の期限付きで糖質制限食の有効性を容認しました。
2013年10月、 「食事療法に関する声明2013」において期限や限定なしで、
糖質制限食を容認しました。』
2007年までは全面否定していた、ADA(米国糖尿病学会)ですが、
6年間のの歳月を経て、肯定も批判も含めて多数の研究論文を検証して、
2013年糖質制限食を正式に容認したわけです。
勿論、羽鳥慎一モーニングショーで糖質制限批判論文として引用されていた
能登氏の論文も含めて検討したうえで、糖質制限食を容認です。
すなわち糖質制限食の有効性と安全性に関しては、
ADAにおいては、エビデンスレベルで担保されたと考えられます。
このように、2013年10月の時点で、糖質制限食の是非については、
米国においては、すでに決着はついているということです。
2)
日本でもADA「食事療法に関する声明2013」以降、明らかに流れが変わりました。
その流れを受けて、2016/7/2号の週刊東洋経済の記事において、
日本糖尿病学会の門脇孝理事長は、緩い糖質制限食には既に賛成の立場であり、自身は
元慎重派であると述べておられます。
2015年4月から東大病院では、糖質40%というメニューを提供されているそうです。
門脇孝理事長、大変身ですが、とてもいい方向への変化なので私としても嬉しい限りです。
1)により、米国では勿論正式に受容ですし、
2)より日本でも糖質制限食容認の方向に舵をきっているのがわかります。
さて、2016/6/30羽鳥モーニングショーの内容ですが、間違いだらけです。
秋葉原クリニック院長の大和田潔医師は、誤解と知識不足です。
森谷敏夫京大名誉教授は、脳のエネルギー源はブドウ糖だけと信じておられ、脳がケトン体をエネルギー源にすることもご存じない知識レベルです。
羽鳥慎一モーニングショーで糖質制限食批判として引用されていた能登氏の論文は、ご本人も認めているようにエビデンスレベルの低いもので、なおかつ信頼度も低いものです。
糖質制限食で糖新生により、ブドウ糖を作りますが、原料はアミノ酸、乳酸、グリセロール(脂肪酸の分解物)などです。
糖新生は、糖質を食べている人でも空腹時や睡眠時には行っています。
体操選手やテコンドー選手や自転車選手と糖質制限食の研究論文もあり、糖質制限で筋肉は落ちません。
全身の血流・代謝が良くなるので、肌は荒れませんし、しっとりしてきますし、髪の毛も抜けませんし、顎の下もたるみません。
食後の眠気がリアルタイムに改善し、勉強や作業能率が向上し、やる気がでます。
糖質制限中は、糖新生が活発になるので、血糖値は正常に保たれ脳や赤血球などのエネルギー源になりますます。
また脳はケトン体という脂肪酸の分解物をいくらでも利用します。
糖質制限中は、血中ケトン体は高値となります。
普通に糖質を食べている人でも、空腹時や睡眠時は、心筋・骨格筋など多くの体細胞はケトン体と脂肪酸を主なエネルギー源としています。
『肌荒れ、髪の毛が抜ける、眠くなる、顎の下がたるむ、やる気がでない』
これらの症状は、全て摂取カロリー不足が原因であり、糖質制限は無関係です。
人類がチンパンジーと分かれて誕生したのが、700万年前、農耕開始が1万年前です。
狩猟・採集時代の700万年間は穀物などないので、人類は皆糖質制限食でした。
すなわち糖質制限食こそが、人類本来の食事であり、人類の健康食なのです。
江部康二
私も朝の番組を見ておりました。
江部先生、こんにちは。
いつも貴重な情報をありがとうございます。
私も朝の番組を見ておりましたが 3年も前にフジテレビで同様の内容を放送されていたようで 江部先生のブログでも取り上げていただいています。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-2419.html
モーニングショー
https://www.youtube.com/watch?v=FfA4M6gixoI
27万人の追跡調査というネタで新しい情報という訳でもないのに 未だに否定をするというのはどういう事なんでしょうかね。】
ひらがなげんない さん
コメント、情報をありがとうございます。
ユーチューブの映像をみてみましたが、2016年6月30日の羽鳥慎一モーニングショーにおける糖質制限批判、間違いだらけの情報発信で視聴者に大変迷惑です。
番組関係者の方、本ブログをみて、糖質制限の現状、真実を理解して頂き、羽鳥慎一氏にお伝え頂けば幸いです。
羽鳥慎一モーニングショーのスタッフの方々の良識を信じたいと思います。
羽鳥慎一さん、学んで下さい。お願いします。
1)
『ADA(米国糖尿病学会)は、
2007年まで糖尿病の食事療法において糖質制限食は推奨しないとしていました。
2008年、「食事療法に関する声明2008」において、
「減量が望まれる糖尿病患者には低カロリー食、もしくは低炭水化物食によるダイエットが推奨される」と、
1年の期限付きで糖質制限食の有効性を認める見解を記載しました。
2011年、肥満を伴う糖尿病患者に
2年間の期限付きで糖質制限食の有効性を容認しました。
2013年10月、 「食事療法に関する声明2013」において期限や限定なしで、
糖質制限食を容認しました。』
2007年までは全面否定していた、ADA(米国糖尿病学会)ですが、
6年間のの歳月を経て、肯定も批判も含めて多数の研究論文を検証して、
2013年糖質制限食を正式に容認したわけです。
勿論、羽鳥慎一モーニングショーで糖質制限批判論文として引用されていた
能登氏の論文も含めて検討したうえで、糖質制限食を容認です。
すなわち糖質制限食の有効性と安全性に関しては、
ADAにおいては、エビデンスレベルで担保されたと考えられます。
このように、2013年10月の時点で、糖質制限食の是非については、
米国においては、すでに決着はついているということです。
2)
日本でもADA「食事療法に関する声明2013」以降、明らかに流れが変わりました。
その流れを受けて、2016/7/2号の週刊東洋経済の記事において、
日本糖尿病学会の門脇孝理事長は、緩い糖質制限食には既に賛成の立場であり、自身は
元慎重派であると述べておられます。
2015年4月から東大病院では、糖質40%というメニューを提供されているそうです。
門脇孝理事長、大変身ですが、とてもいい方向への変化なので私としても嬉しい限りです。
1)により、米国では勿論正式に受容ですし、
2)より日本でも糖質制限食容認の方向に舵をきっているのがわかります。
さて、2016/6/30羽鳥モーニングショーの内容ですが、間違いだらけです。
秋葉原クリニック院長の大和田潔医師は、誤解と知識不足です。
森谷敏夫京大名誉教授は、脳のエネルギー源はブドウ糖だけと信じておられ、脳がケトン体をエネルギー源にすることもご存じない知識レベルです。
羽鳥慎一モーニングショーで糖質制限食批判として引用されていた能登氏の論文は、ご本人も認めているようにエビデンスレベルの低いもので、なおかつ信頼度も低いものです。
糖質制限食で糖新生により、ブドウ糖を作りますが、原料はアミノ酸、乳酸、グリセロール(脂肪酸の分解物)などです。
糖新生は、糖質を食べている人でも空腹時や睡眠時には行っています。
体操選手やテコンドー選手や自転車選手と糖質制限食の研究論文もあり、糖質制限で筋肉は落ちません。
全身の血流・代謝が良くなるので、肌は荒れませんし、しっとりしてきますし、髪の毛も抜けませんし、顎の下もたるみません。
食後の眠気がリアルタイムに改善し、勉強や作業能率が向上し、やる気がでます。
糖質制限中は、糖新生が活発になるので、血糖値は正常に保たれ脳や赤血球などのエネルギー源になりますます。
また脳はケトン体という脂肪酸の分解物をいくらでも利用します。
糖質制限中は、血中ケトン体は高値となります。
普通に糖質を食べている人でも、空腹時や睡眠時は、心筋・骨格筋など多くの体細胞はケトン体と脂肪酸を主なエネルギー源としています。
『肌荒れ、髪の毛が抜ける、眠くなる、顎の下がたるむ、やる気がでない』
これらの症状は、全て摂取カロリー不足が原因であり、糖質制限は無関係です。
人類がチンパンジーと分かれて誕生したのが、700万年前、農耕開始が1万年前です。
狩猟・採集時代の700万年間は穀物などないので、人類は皆糖質制限食でした。
すなわち糖質制限食こそが、人類本来の食事であり、人類の健康食なのです。
江部康二