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「必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、食物繊維」と糖質制限食
【16/03/03 リーフ21

江部先生

いつも献身的なブログご執筆、質問への回答ありがとうございます。勉強させていただきながら、楽しく、自信をもって糖質制限を続けております。

ところで、先の回答

「スーパー糖質制限食なら 必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、微量元素、食物繊維の全てが 摂取できる 」

についてもう少し解説いただけないでしょうか。

よく「DHA・EPAなどは食物からでは必要量摂取できない」というナレーションをよく聞きます。】



こんばんは。

リーフ21 さんから「必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、微量元素、食物繊維」について、コメントと質問を頂きました。

リーフ21 さん、ヒトには人体で作れない栄養素があります。

ミネラルと微量元素はかなり重複するので、ミネラルで説明します。

人体で作れないので、「必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、食物繊維」は、食事から摂取する必要があります。

高雄病院のスーパー糖質制限食では、魚介類、肉類、卵、卵製品、乳製品、野菜、海草、茸、大豆製品・・・まんべんなく摂取するので、これらが不足することはまずありません。


A)必須アミノ酸

スーパー糖質制限食では魚介や肉や卵を充分量摂るので不足はまずないです。

ヒトでは、一般に次の9種類が必須アミノ酸に含まれます。
トリプトファン
リシン
メチオニン
フェニルアラニン
トレオニン
バリン
ロイシン
イソロイシン
ヒスチジン


B)必須脂肪酸

厳密にはαリノレン酸とリノール酸の2つだけが、必須脂肪酸です。

α-リノレン酸からEPAやDHAは合成できるのですが、効率は悪く、体内合成量だけでは足らない可能性があります。
従って、魚をしっかり摂取するのがよいと思います。

EPA、DHAは、サバ、サンマ、イワシなど青物の魚やクロマグロ、ミナミマグロの脂身等に豊富です。
魚を食べないと、EPAとDHAは不足しますので注意が必要です。

また、αリノレン酸は、エゴマ油やなたね油、くるみ、マヨネーズ、油揚げ、湯葉、大豆製品に豊富です。

これらの植物性食材を摂取しないと、αリノレン酸が不足するので注意が必要です。

C)ビタミン

例えばビタミンCは、野菜や海苔などに豊富です。
果物にもビタミンCは豊富ですが、糖質制限食では少量摂取ですので野菜や海苔を食べないと、ビタミンCが不足するので注意が必要です。
他のビタミンは、スーパー糖質制限食で不足することは、まずありません。

ビタミンA
β-カロテン
ビタミンD
ビタミンE
ビタミンK
ビタミンB1
ビタミンB2
ナイアシン
ビタミンB6
ビタミンB12
葉酸
パントテン酸
ビタミンC

D)ミネラル

亜鉛・カリウム・カルシウム・クロム・セレン・鉄・銅・ナトリウム・マグネシウム・マンガン・モリブデン・ヨウ素・リンの13元素がが健康増進法に基づく食事摂取基準の対象として厚生労働省により定められています。

スーパー糖質制限食なら、ミネラルが不足することはありません。

E)食物繊維

大腸の唯一のエネルギー源は短鎖査脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸など)です。
食材としては、バターくらいにしか含まれていません。
従って、ヒトは摂取した食物繊維を大腸の腸内細菌(酪酸菌など)が餌にして酪酸などの短鎖脂肪酸を作ることで、大腸のエネルギー源を確保していると考えられます。
従って、食物繊維の摂取は、ヒトにとって必須と言えます。
糖質制限食では、野菜、海草、茸、大豆製品などから食物繊維を摂取できます。
勿論体内で産生される、βヒドロキシ酪酸などの短鎖脂肪酸も大腸細胞は利用します。

A)B)C)D)E)を考慮すれば
スーパー糖質制限食なら、「必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、食物繊維」が不足することはないと考えられます。


なお玄米菜食を厳密に行うと、動物性食品に含まれるビタミンB12や、魚に含まれるEPA・DHAが不足する可能性があるので注意が必要です。
ビタミンD、亜鉛、カルシウム、鉄不足にも注意が必要です。


**
そして必須糖質は存在しません。
体内で必要なブドウ糖は、肝臓で糖新生してまかなうので、食物から摂取する必要はないのです。
国際食事エネルギーコンサルテーショングループの報告では、
「炭水化物(この場合は糖質とほぼ同義)の理論的な最小必要量はゼロである」(☆)
と明記されています。
(☆)
Eur J Clin Nutr. 1999 Apr;53 Suppl 1:S177-8.
Report of the IDECG Working Group on lower and upper limits of carbohydrate and fat intake. International Dietary Energy Consultative Group.
Bier DM, Brosnan JT, Flatt JP, Hanson RW, Heird W, Hellerstein MK, Jéquier E, Kalhan S, Koletzko B, Macdonald I, Owen O, Uauy R.



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
「食品別糖質量ハンドブック」洋泉者、第18刷、累計で14万部。
こんにちは。

「食品別糖質量ハンドブック」洋泉社 江部康二 監修
2012年10月25日、刊行。

おかげさまで、2016年2月、第18刷、
14万部突破
です。

たくさんの方にご購入いただき、とても嬉しく思います。

糖尿人、メタボ人、生活習慣病の改善を目指す方、健康のために糖質制限食をされる方のお役にたてば幸いです。

ハンドブック

この本、¥840- と手軽な価格でよくまとまっています。

じっくり時間をかけて作っていただいたので、とても使いやすい完成度の高いハンドブックとなりました。

写真も鮮明で、糖質量の文字も大きくて、わかりやすいです。

洋泉社さん、ありがとうございます。 m(_ _)m

糖質制限食を指導する立場の医師・栄養士はもちろん、糖質制限食実践中の患者さんにも強い味方となってくれると思います。







江部康二



☆☆☆

以下「食品別糖質量ハンドブック」のはじめにです。

はじめに

2005年に「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)を、日本で初めて「糖質制限食」の理論的な本として上梓しました。その後、理論面の本やレシピ本などを各社から多数出版してきました。この間、糖質制限食を日本に広める役目を確実に果たしてきたかなと自負しています。

特にこの1~2年、テレビ・新聞・雑誌などのマスコミが、こぞって糖質制限食を取り上げ、世間一般の認知度は格段に上がったと思います。

2012年1月15日、京都国際会館で開催された第15回日本病態栄養学会年次学術集会において「糖尿病治療に低炭水化物食は是か?非か?」というディベートセッションが行われ、私は是側の演者として講演しました。通常は3000人規模の学会に4000人の医師・栄養士が参加し大きな反響を巻き起こしました。このことは糖質制限食が医学界の表舞台に初登場したという意味で、大きな一歩といえます。

私のブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」のアクセス件数もこの日を境に1000件以上増えて、現在1日に15000件のアクセスがある人気ブログとなりました。

さらにこのセッション以降、日本全国の医師会や病院から講演依頼があり、2012年はすでに12回の医師・医療関係者向け糖質制限食講演会を行いました。医学界にも爆発的に糖質制限食が広がり始めていて、嬉しい限りです。

このような状況の中で、糖質制限食を推進しておられる医師や栄養士から、食品や料理の糖質のグラム数がわかり、持ち運びもできるようなハンドブックを是非出版して欲しいとの声が多く聞かれるようになりました。確かにそのようなハンドブックがあればとても便利です。

本書は、身近な食品や料理の糖質量・たんぱく質量・カロリーなどが、写真入りでひとめでわかるように工夫されています。糖質制限食を指導する立場の医師・栄養士はもちろん、糖質制限食実践中の患者さんにも強い味方となってくれると思います。是非ご一読いただければ幸いです。

2012年10月
高雄病院理事長
江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
2016/4/17(日)名古屋市。糖質制限食一般向け 講演会のご案内。
おはようございます。

2016/4/17(日)名古屋市にて
一般向けの講演会を開催します。

◇講演1 
『糖尿病および慢性腎不全の食事療法について』 

 講師: 伊藤 喜亮 医師/きよすクリニック 院長

◇講演2 
『糖質制限食で治す糖尿病・メタボ・生活習慣病』
  -人類本来の食事、人類の健康食-

 講師: 江部 康二  



伊藤喜亮先生は、私の朋友であり、ブレーンでもあります。

糖質制限食および腎不全の食事療法に精通しておられ、内分泌学のプロでもあります。

ブログ関連で難しい質問とかがあった時は、よく助けて貰っていて感謝です。

今回は、伊藤喜亮先生とのコラボ講演会なのでとても楽しみです。

江部康二


☆☆☆

以下、事務局からのご案内です。

ブログ読者の皆様、講演会へいつも多数ご参加いただきましてありがとうございます。

4月17日(日)名古屋市で一般の方向けの講演会を開催いたします。

理事長の講演に加えて、きよすクリニック(愛知県清須市)院長の伊藤喜亮先生による講演を予定しております。

伊藤先生は「糖尿病および慢性腎不全の食事療法について」と題して糖質制限食や低たんぱく食について、豊富な臨床経験に基づき、お話しいただける予定です。

中部・東海地域の皆様をはじめ、たくさんのご参加を心よりお待ちしております。

*当日講演会終了後に、賛助会員交流会を開催致します。

◆講演会・賛助会員交流会情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

///////////////////ご案内/////////////////////

一般社団法人日本糖質制限医療推進協会主催

   糖質制限食講演会 in 名古屋

■日時:2016年4月17日(日)14:00~16:30頃 ※開場・受付は13:40~

■会場: 愛知県産業労働センター「ウインクあいち」 12階 1203会議室
      〒450-0002 愛知県名古屋市中村区名駅4丁目4-38
      http://www.winc-aichi.jp/access/

■内容:
◇講演1 『糖尿病および慢性腎不全の食事療法について』 

 講師: 伊藤 喜亮 医師/きよすクリニック 院長

◇講演2 『糖質制限食で治す糖尿病・メタボ・生活習慣病
             -人類本来の食事、人類の健康食-』

 講師: 江部 康二 医師  (一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協 会理事長

※講演1は30分、講演2は70分、両講演後に質疑応答30分を予定しております。

■受講費: 賛助会員 2,000円 / 一般(非会員) 2,500円

■お支払い方法:クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。

■お申し込み方法:

★賛助会員の方
  事務局までメールにて、お申し込み下さい。
  ※領収書をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

★賛助会員入会をご希望の方:
  1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/#!membership/cdt9

 2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
   「通信」欄に「4/17名古屋講演会(・交流会)、参加希望」 とご記入下さい。
   ※領収書をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

★一般(非会員)で、講演会の受講のみご希望の方:
  下のフォームからお申し込み下さい。
  http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen


■その他:

・予約制です。当日参加はできません。
・キャンセルは4月15日(金)までに事務局までご連絡願います。
 それ以降のご返金は原則、対応致しかねますので予めご了承ください。


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
2016年2月28日(日)糖質制限食医療従事者対象セミナー in 京都 ご報告
おはようございます。

<2016年2月28日(日)糖質制限食医療従事者対象セミナー in 京都> 

無事終了しました。

満員御礼で、開催1ヶ月前からキャンセル待ちという状況でした。
糖質制限食医療従事者対象セミナー、年々熱気が溢れ盛り上がってきています。

青森、広島、四国、九州など遠方の方々に大勢ご参加頂き嬉しい限りです。

大阪、神戸、地元京都など関西圏からもご参加頂き、ありがとうございました。

今回、症例を提示して、参加者の皆さんと一緒にディスカッション形式でのセミナーという初の試みでした。

この初の試み、参加者の皆さんに活発にご発言いただき、和気藹々としたとても良い雰囲気のなかで、臨床のノウハウなどかなり深い検討ができました。

医療従事者向けセミナーでは、ディスカッション形式、今後も、ありかなと思います。


江部康二



日本糖質制限医療推進協会主催 医療従事者向けセミナー(京都)
「糖質制限食による糖尿病指導~理論と実践~」
受付:12:20~

講演と質疑応答:12:40~16:30 
場所: 京都テルサ 東館3F D会議室


第1部 理論編
糖尿病治療に関して、最新糖質制限食理論と共にエビデンスのお話。
2015年に得られた最新の糖質制限食情報。
第1部は講義と質疑応答含めて40分間。

第2部 栄養指導編
高雄病院の栄養指導の実際を、橋本眞由美管理栄養士がお話し。
第2部は講義と質疑応答を含めて50分間。

第3部 臨床実践編
糖尿病合併症の現状や久山町の悲劇など、そして薬剤の使い方のコツ。

また、「すぐに良くなった症例」「治療に難渋した症例」「1型のインスリン分泌ゼロの症例」などを、
実際に入院された患者さんのデータを見ながら検討。
第3部は110分間ありますので、参加者の皆さんと共にディスカッション形式の症例検討を導入。



ご参加頂いた皆さんには、
前回と同様に講演PPTスライドの、CD(PDFファイル)を提供。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット