2015年09月30日 (水)
こんにちは。
糖質制限食講演会in熊本(熊本市)のご案内です。
熊本では、初めての一般むけ講演会です。
糖質制限食実践中の熊本市の歯科医師
吉田毅先生のお話もあります。
私も最新の糖質制限食の話題を、できるだけわかりやすく楽しくお話したいと思います。
熊本の皆様、奮ってご参加くださいね。
江部康二
*********
以下、事務局からのお知らせです。
ブログ読者の皆様、講演会へいつも多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。
11月22日(日)、熊本市で一般の方向けの講演会を開催いたします。
理事長の講演に加えて、医療法人社団鏡会(熊本県八代市)理事長で歯科医師の吉田毅先生によるゲストトークを予定しております。
吉田先生は「糖質制限の勧め」と題し歯科医師として、糖質セイゲニストとして、糖質制限食のメリットについて実体験を語られます。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
///////////////////ご案内/////////////////////
一般社団法人日本糖質制限医療推進協会主催
糖質制限食講演会in熊本(熊本市)
■日時:2015年11月22日(日)14:10~16:30
※開場・受付は13:50~
■会場:くまもと県民交流館パレア 9F「会議室1」
熊本市中央区手取本町8番9号テトリアくまもとビル
http://www.parea.pref.kumamoto.jp/about03.html
■内容:
◇ゲストトーク 『糖質制限の勧め』
吉田 毅 歯科医師/医療法人社団鏡会(熊本県八代市)理事長
◇講演 『糖質制限食で治す糖尿病・メタボ・生活習慣病
-人類本来の食事、人類の健康食-』
江部 康二
(一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長
※ゲストトーク20分、講演80分、質疑応答30分を予定しております。
■受講費: 賛助会員 2,000円 / 一般(非会員) 2,500円
■お支払い方法:
クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。
■お申し込みの流れ:
1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。
■お申し込み方法:
★賛助会員の方:事務局までメールにてお申し込み下さい。
★賛助会員入会をご希望の方:
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/#!membership/cdt9 "> http://www.toushitsuseigen.or.jp/#!membership/cdt9
2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「通信」欄に「11/22 熊本講演会参加希望」とご記入下さい。
(賛助会員交流会への参加もご希望の場合は、
「11/22 熊本講演会・交流会参加希望」とご記入下さい。)
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
★一般(非会員)で、講演会の受講のみご希望の方:
下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen
■その他:
・予約制です。当日参加はできません。
・キャンセルは11月20日(金)までに事務局までご連絡願います。
◇講演会終了後、別会場で賛助会員交流会を開催致します。
◇掲載ページ:http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity
//////////////////////////////////////
糖質制限食講演会in熊本(熊本市)のご案内です。
熊本では、初めての一般むけ講演会です。
糖質制限食実践中の熊本市の歯科医師
吉田毅先生のお話もあります。
私も最新の糖質制限食の話題を、できるだけわかりやすく楽しくお話したいと思います。
熊本の皆様、奮ってご参加くださいね。
江部康二
*********
以下、事務局からのお知らせです。
ブログ読者の皆様、講演会へいつも多数ご参加いただきまして、ありがとうございます。
11月22日(日)、熊本市で一般の方向けの講演会を開催いたします。
理事長の講演に加えて、医療法人社団鏡会(熊本県八代市)理事長で歯科医師の吉田毅先生によるゲストトークを予定しております。
吉田先生は「糖質制限の勧め」と題し歯科医師として、糖質セイゲニストとして、糖質制限食のメリットについて実体験を語られます。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
///////////////////ご案内/////////////////////
一般社団法人日本糖質制限医療推進協会主催
糖質制限食講演会in熊本(熊本市)
■日時:2015年11月22日(日)14:10~16:30
※開場・受付は13:50~
■会場:くまもと県民交流館パレア 9F「会議室1」
熊本市中央区手取本町8番9号テトリアくまもとビル
http://www.parea.pref.kumamoto.jp/about03.html
■内容:
◇ゲストトーク 『糖質制限の勧め』
吉田 毅 歯科医師/医療法人社団鏡会(熊本県八代市)理事長
◇講演 『糖質制限食で治す糖尿病・メタボ・生活習慣病
-人類本来の食事、人類の健康食-』
江部 康二
(一財)高雄病院・(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長
※ゲストトーク20分、講演80分、質疑応答30分を予定しております。
■受講費: 賛助会員 2,000円 / 一般(非会員) 2,500円
■お支払い方法:
クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。
■お申し込みの流れ:
1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。
■お申し込み方法:
★賛助会員の方:事務局までメールにてお申し込み下さい。
★賛助会員入会をご希望の方:
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/#!membership/cdt9 "> http://www.toushitsuseigen.or.jp/#!membership/cdt9
2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「通信」欄に「11/22 熊本講演会参加希望」とご記入下さい。
(賛助会員交流会への参加もご希望の場合は、
「11/22 熊本講演会・交流会参加希望」とご記入下さい。)
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
★一般(非会員)で、講演会の受講のみご希望の方:
下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen
■その他:
・予約制です。当日参加はできません。
・キャンセルは11月20日(金)までに事務局までご連絡願います。
◇講演会終了後、別会場で賛助会員交流会を開催致します。
◇掲載ページ:http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity
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2015年09月30日 (水)
【15/09/30 いのいち
ありがとうございます。
お世話になります。
Facebookでは、糖質制限食からMEC食に移って、落ちていた体力が改善した、ダイエットがうまくいった、などの書き込みがたくさんある一方、 MEC食で便秘、腹満がひどくなった、肌が荒れるようになったなどの書き込みも、たくさん見かけます。
MEC食の利点、欠点がよく分からなかったのが、先生のクリアカットなご説明で大変よく分かりました。
糖質制限食でダメだったという人は、玄米菜食から移ってきて、肉や卵がダメという思いが抜けないまま糖質制限をしていたり、一日一食や拒食症のまま糖質制限をしていたのでないかと想像します。
「糖質制限」という言葉が誤解されやすいのかなと思ったりします。
一日一食や拒食症の人のように食べることに罪悪感を持っている人にとっては、 糖質「制限」という「糖質を食べちゃダメだよ」というマイナスの言葉より、 「MECを食べましょう」というプラスの言葉の方が耳障りがよく、罪悪感から解放されやすいのかもしれません。
かといって「糖質制限」以上に適当な言葉があるとは思わないのですが…。
渡辺信幸先生は、魚は推奨の肉200gにカウントしないと言われていて、過激だな~と思っていましたが、やはりちょっと無理があるようですね。
敵は糖質万歳の既成概念、食文化、グルメ、スーパー、コンビニ、食品産業、日本糖尿病学会etc…など外にあり、糖質制限食とMEC食は内輪もめしている場合でなく、仲良くするべきと思います。
MEC食で減糖がうまくいった人が、さらに糖質制限食に移ればもっといいなと思います。
今後もご指導よろしくお願い致します。
いのうえメンタルクリニック
井上 浩一
http://inoue-mental.com/
http://blogs.yahoo.co.jp/ino_iti】
おはようございます。
いのうえメンタルクリニック の井上浩一先生から、糖質制限食とMEC食についてコメントを頂きました。
井上浩一先生
コメントをありがとうございます。
私も井上先生と、同じ意見です。
MEC食も、勿論、糖質制限食の範疇の食事療法ですから、まったく対立するようなものではありません。
井上先生の仰るように
「糖質摂取を制限しましょう」 という マイナスイメージの言葉より
「肉・卵・チーズを食べていいですよ」 というプラスイメージの言葉の方が心に入りやすいと私も思います。
MEC(肉・卵・チーズ)食というネーミングもとてもわかりやすいので、導入しやすいと思います。
MEC食を導入した後は、自分で考えて、自分で判断して、自己責任で
1)必須脂肪酸(αリノレン酸、EPA、DHA)
2)ビタミン(ビタミンC、ビタミンD)
3)微量元素(ゲルマニウム、バナジウム、リチウム)
4)食物繊維
MEC食でもブロッコリなどはOKだったと思うのですが、
ともあれ、
1)2)3)4)に留意しながら実践していただけば良いと思います。
必須アミノ酸に関しては、MEC食で充分摂取できます。
なお、高雄病院のスーパー糖質制限食の場合は、肉・卵・チーズに加えて、魚介類、大豆製品、野菜、海藻、茸、ナッツ、アボカド・・・
まんべんなく摂取するので、厚生労働省のいう推定エネルギー必要量を確保していれば「必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、微量元素、食物繊維」が不足することは、ありません。
勿論スーパー糖質制限食で体力が落ちることはありません。
もし体力が落ちたとしたら、それは糖質制限のせいではなく、摂取エネルギー不足と考えられます。
江部康二
ありがとうございます。
お世話になります。
Facebookでは、糖質制限食からMEC食に移って、落ちていた体力が改善した、ダイエットがうまくいった、などの書き込みがたくさんある一方、 MEC食で便秘、腹満がひどくなった、肌が荒れるようになったなどの書き込みも、たくさん見かけます。
MEC食の利点、欠点がよく分からなかったのが、先生のクリアカットなご説明で大変よく分かりました。
糖質制限食でダメだったという人は、玄米菜食から移ってきて、肉や卵がダメという思いが抜けないまま糖質制限をしていたり、一日一食や拒食症のまま糖質制限をしていたのでないかと想像します。
「糖質制限」という言葉が誤解されやすいのかなと思ったりします。
一日一食や拒食症の人のように食べることに罪悪感を持っている人にとっては、 糖質「制限」という「糖質を食べちゃダメだよ」というマイナスの言葉より、 「MECを食べましょう」というプラスの言葉の方が耳障りがよく、罪悪感から解放されやすいのかもしれません。
かといって「糖質制限」以上に適当な言葉があるとは思わないのですが…。
渡辺信幸先生は、魚は推奨の肉200gにカウントしないと言われていて、過激だな~と思っていましたが、やはりちょっと無理があるようですね。
敵は糖質万歳の既成概念、食文化、グルメ、スーパー、コンビニ、食品産業、日本糖尿病学会etc…など外にあり、糖質制限食とMEC食は内輪もめしている場合でなく、仲良くするべきと思います。
MEC食で減糖がうまくいった人が、さらに糖質制限食に移ればもっといいなと思います。
今後もご指導よろしくお願い致します。
いのうえメンタルクリニック
井上 浩一
http://inoue-mental.com/
http://blogs.yahoo.co.jp/ino_iti】
おはようございます。
いのうえメンタルクリニック の井上浩一先生から、糖質制限食とMEC食についてコメントを頂きました。
井上浩一先生
コメントをありがとうございます。
私も井上先生と、同じ意見です。
MEC食も、勿論、糖質制限食の範疇の食事療法ですから、まったく対立するようなものではありません。
井上先生の仰るように
「糖質摂取を制限しましょう」 という マイナスイメージの言葉より
「肉・卵・チーズを食べていいですよ」 というプラスイメージの言葉の方が心に入りやすいと私も思います。
MEC(肉・卵・チーズ)食というネーミングもとてもわかりやすいので、導入しやすいと思います。
MEC食を導入した後は、自分で考えて、自分で判断して、自己責任で
1)必須脂肪酸(αリノレン酸、EPA、DHA)
2)ビタミン(ビタミンC、ビタミンD)
3)微量元素(ゲルマニウム、バナジウム、リチウム)
4)食物繊維
MEC食でもブロッコリなどはOKだったと思うのですが、
ともあれ、
1)2)3)4)に留意しながら実践していただけば良いと思います。
必須アミノ酸に関しては、MEC食で充分摂取できます。
なお、高雄病院のスーパー糖質制限食の場合は、肉・卵・チーズに加えて、魚介類、大豆製品、野菜、海藻、茸、ナッツ、アボカド・・・
まんべんなく摂取するので、厚生労働省のいう推定エネルギー必要量を確保していれば「必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、微量元素、食物繊維」が不足することは、ありません。
勿論スーパー糖質制限食で体力が落ちることはありません。
もし体力が落ちたとしたら、それは糖質制限のせいではなく、摂取エネルギー不足と考えられます。
江部康二
2015年09月29日 (火)
こんにちは。
ヒトには人体で作れない栄養素があります。
従って
「必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、微量元素、食物繊維」
は食事から摂取する必要があります。
高雄病院のスーパー糖質制限食では、魚介類、肉類、卵、卵製品、乳製品、野菜、海草、茸、大豆製品・・・まんべんなく摂取するので、これらが不足することはまずありません。
一方、MEC(肉・卵・チーズ)食についてよく質問されるので、考察してみました。
A)必須アミノ酸
糖質制限食ではMEC食も含めて、魚介や肉や卵を充分量摂るので不足はまずないです。
B)必須脂肪酸
厳密にはαリノレン酸とリノール酸の2つだけが、必須脂肪酸です。
α-リノレン酸からEPAやDHAは合成できるのですが、効率は悪く、体内合成量だけでは足らない可能性があります。
従って、魚をしっかり摂取するのがよいと思います。
EPA、DHAは、サバ、サンマ、イワシなど青物の魚やクロマグロ、ミナミマグロの脂身等に豊富です。
逆に言えば、MEC(肉・卵・チーズ)だけだと、EPAとDHAは不足しますので注意が必要です。
また、αリノレン酸は、エゴマ油やなたね油、くるみ、マヨネーズ、油揚げ、湯葉、大豆製品に豊富です。
従って、MEC(肉・卵・チーズ)だけだとαリノレン酸が不足しますので注意が必要です。
C)ビタミン
ビタミンCは、野菜や海苔などに豊富です。
MEC(肉・卵・チーズ)だけだと、ビタミンCが不足するので注意が必要です。
D)微量元素
ゲルマニウム、バナジウム、リチウムは、MEC(肉・卵・チーズ)に含まれいないので
不足しないように注意が必要です。
E)食物繊維
大腸の唯一のエネルギー源は短鎖査脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸など)です。
食材としては、バターくらいにしか含まれていません。
従って、ヒトは摂取した食物繊維を大腸の腸内細菌(酪酸菌など)が餌にして酪酸などの短鎖脂肪酸を
作ることで、大腸のエネルギー源を確保していると考えられます。
従って、食物繊維の摂取は、ヒトにとって必須と言えます。
糖質制限食では、野菜、海草、茸、大豆製品などから食物繊維を摂取できます。
MEC(肉・卵・チーズ)だけだと、食物繊維が不足するので、注意が必要です。
MEC食は、わかりやすくて取っつきやすい利点があると思います。
一方、B)C)D)E)に関しては留意して実践するのが安全と思います。
江部康二
ヒトには人体で作れない栄養素があります。
従って
「必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラル、微量元素、食物繊維」
は食事から摂取する必要があります。
高雄病院のスーパー糖質制限食では、魚介類、肉類、卵、卵製品、乳製品、野菜、海草、茸、大豆製品・・・まんべんなく摂取するので、これらが不足することはまずありません。
一方、MEC(肉・卵・チーズ)食についてよく質問されるので、考察してみました。
A)必須アミノ酸
糖質制限食ではMEC食も含めて、魚介や肉や卵を充分量摂るので不足はまずないです。
B)必須脂肪酸
厳密にはαリノレン酸とリノール酸の2つだけが、必須脂肪酸です。
α-リノレン酸からEPAやDHAは合成できるのですが、効率は悪く、体内合成量だけでは足らない可能性があります。
従って、魚をしっかり摂取するのがよいと思います。
EPA、DHAは、サバ、サンマ、イワシなど青物の魚やクロマグロ、ミナミマグロの脂身等に豊富です。
逆に言えば、MEC(肉・卵・チーズ)だけだと、EPAとDHAは不足しますので注意が必要です。
また、αリノレン酸は、エゴマ油やなたね油、くるみ、マヨネーズ、油揚げ、湯葉、大豆製品に豊富です。
従って、MEC(肉・卵・チーズ)だけだとαリノレン酸が不足しますので注意が必要です。
C)ビタミン
ビタミンCは、野菜や海苔などに豊富です。
MEC(肉・卵・チーズ)だけだと、ビタミンCが不足するので注意が必要です。
D)微量元素
ゲルマニウム、バナジウム、リチウムは、MEC(肉・卵・チーズ)に含まれいないので
不足しないように注意が必要です。
E)食物繊維
大腸の唯一のエネルギー源は短鎖査脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸など)です。
食材としては、バターくらいにしか含まれていません。
従って、ヒトは摂取した食物繊維を大腸の腸内細菌(酪酸菌など)が餌にして酪酸などの短鎖脂肪酸を
作ることで、大腸のエネルギー源を確保していると考えられます。
従って、食物繊維の摂取は、ヒトにとって必須と言えます。
糖質制限食では、野菜、海草、茸、大豆製品などから食物繊維を摂取できます。
MEC(肉・卵・チーズ)だけだと、食物繊維が不足するので、注意が必要です。
MEC食は、わかりやすくて取っつきやすい利点があると思います。
一方、B)C)D)E)に関しては留意して実践するのが安全と思います。
江部康二
2015年09月28日 (月)
【15/09/27 ひよ
勉強と糖質制限と蕁麻疹について
本日、県民公開講座で江部先生のお話を拝聴させて頂きました。とても刺激を受ける講演で、早速、夕食から糖質制限を始めました。
ただ、二つばかり気になる事があります。
一つは、糖質制限をすると、頭を使う勉強に支障が出ないかという不安です。
勉強をしてる時は、脳は大量の糖を必要すると聞いています。
実際、試験前にダイエットをしていて、血糖値が下がると、頭が回らなかった事があります。
あと、一つは、
以前に、炭水化物抜きダイエットで昼食以外の炭水化物を抜いていた時に、抵抗力が落ちて蕁麻疹を発症した事があります。糖質制限すると、また蕁麻疹が再発しないかと心配です。
以上、二点について先生のお考えをお聞かせ下さい。
宜しくお願い致します。】
こんばんは。
2015/9/27(日) 『糖質制限食講演会 in 富山』 のご報告です。
(公社)富山県鍼灸マッサージ師会主催
第6回 県民公開講座
日時: 平成27年9月27日 (日)14:00~
場所: 富山県総合福祉会館サンシップとやま 1階福祉ホール
富山市安住町5-21
演題:「炭水化物を減らして健康に!
~糖質制限食で治す糖尿病・メタボ・生活習慣病~」
ひよさん。
『糖質制限食講演会 in 富山』へのご参加、ありがとうございました。
おかげさまで、約250名の参加者があり、県民公開講座始まって以来の大盛況だったとのことでした。
地方の都市といっては富山市に失礼なのですが、こんなに集まって頂けるとは私も嬉しくてびっくりです。
福井県や長野県や新潟県からも参加いただいたそうで、ブログ読者の皆さんには、いつもありがとうございます。
高雄病院に入院された経験のある糖尿人も数名ご参加いただきました。
ありがとうございました。
質疑応答も30分間しっかり行えて、大変充実した講演会でした。
中野会長、河合学術部長はじめ講演会開催を支えて頂いた
富山県鍼灸マッサージ師会の皆様、お招き頂きありがとうございました。
お疲れ様でした。
さてご質問への回答です。
「一つは、糖質制限をすると、頭を使う勉強に支障が出ないかという不安です。
勉強をしてる時は、脳は大量の糖を必要すると聞いています。
実際、試験前にダイエットをしていて、血糖値が下がると、頭が回らなかった事があります。 」
糖質制限食を実践すると、食後高血糖がリアルタイムに改善されます。
そして血糖値が正常の下限に下がってくると、肝臓がアミノ酸や乳酸などからブドウ糖を作りますので、そもそも低血糖にはなりません。
以前のダイエットで血糖値が下がって頭が回らなかったというのは、摂取エネルギー不足が原因と思われます。
また脳は、ブドウ糖だけでなく、ケトン体という脂肪酸の分解物をいくらでもエネルギー源として利用できます。
私は、52歳~65歳現在までスーパー糖質制限食です。
この間、人生で一番勉強していて、本も多数執筆し、ブログも毎日更新し、マスコミの取材に応じ、月・火・水・木・金・土と外来診療をこなし、病棟の入院患者さんも担当しています。
普通の人より、かなり忙しい日常ですが、頭はよく回っています。
糖質制限食で食後の眠気がなくなるのも、一番頭の回転という意味では能率がいいですね。
「あと、一つは、 以前に、炭水化物抜きダイエットで昼食以外の炭水化物を抜いていた時に、抵抗力が落ちて蕁麻疹を発症した事があります。糖質制限すると、また蕁麻疹が再発しないかと心配です。」
色素性痒疹と思われます。
こちらも摂取エネルギー不足の可能性が高いです。
脂質と蛋白質は充分量摂取して、エネルギーを確保していれば、糖質制限食を実践しても心配ないと思います。
江部康二
勉強と糖質制限と蕁麻疹について
本日、県民公開講座で江部先生のお話を拝聴させて頂きました。とても刺激を受ける講演で、早速、夕食から糖質制限を始めました。
ただ、二つばかり気になる事があります。
一つは、糖質制限をすると、頭を使う勉強に支障が出ないかという不安です。
勉強をしてる時は、脳は大量の糖を必要すると聞いています。
実際、試験前にダイエットをしていて、血糖値が下がると、頭が回らなかった事があります。
あと、一つは、
以前に、炭水化物抜きダイエットで昼食以外の炭水化物を抜いていた時に、抵抗力が落ちて蕁麻疹を発症した事があります。糖質制限すると、また蕁麻疹が再発しないかと心配です。
以上、二点について先生のお考えをお聞かせ下さい。
宜しくお願い致します。】
こんばんは。
2015/9/27(日) 『糖質制限食講演会 in 富山』 のご報告です。
(公社)富山県鍼灸マッサージ師会主催
第6回 県民公開講座
日時: 平成27年9月27日 (日)14:00~
場所: 富山県総合福祉会館サンシップとやま 1階福祉ホール
富山市安住町5-21
演題:「炭水化物を減らして健康に!
~糖質制限食で治す糖尿病・メタボ・生活習慣病~」
ひよさん。
『糖質制限食講演会 in 富山』へのご参加、ありがとうございました。
おかげさまで、約250名の参加者があり、県民公開講座始まって以来の大盛況だったとのことでした。
地方の都市といっては富山市に失礼なのですが、こんなに集まって頂けるとは私も嬉しくてびっくりです。
福井県や長野県や新潟県からも参加いただいたそうで、ブログ読者の皆さんには、いつもありがとうございます。
高雄病院に入院された経験のある糖尿人も数名ご参加いただきました。
ありがとうございました。
質疑応答も30分間しっかり行えて、大変充実した講演会でした。
中野会長、河合学術部長はじめ講演会開催を支えて頂いた
富山県鍼灸マッサージ師会の皆様、お招き頂きありがとうございました。
お疲れ様でした。
さてご質問への回答です。
「一つは、糖質制限をすると、頭を使う勉強に支障が出ないかという不安です。
勉強をしてる時は、脳は大量の糖を必要すると聞いています。
実際、試験前にダイエットをしていて、血糖値が下がると、頭が回らなかった事があります。 」
糖質制限食を実践すると、食後高血糖がリアルタイムに改善されます。
そして血糖値が正常の下限に下がってくると、肝臓がアミノ酸や乳酸などからブドウ糖を作りますので、そもそも低血糖にはなりません。
以前のダイエットで血糖値が下がって頭が回らなかったというのは、摂取エネルギー不足が原因と思われます。
また脳は、ブドウ糖だけでなく、ケトン体という脂肪酸の分解物をいくらでもエネルギー源として利用できます。
私は、52歳~65歳現在までスーパー糖質制限食です。
この間、人生で一番勉強していて、本も多数執筆し、ブログも毎日更新し、マスコミの取材に応じ、月・火・水・木・金・土と外来診療をこなし、病棟の入院患者さんも担当しています。
普通の人より、かなり忙しい日常ですが、頭はよく回っています。
糖質制限食で食後の眠気がなくなるのも、一番頭の回転という意味では能率がいいですね。
「あと、一つは、 以前に、炭水化物抜きダイエットで昼食以外の炭水化物を抜いていた時に、抵抗力が落ちて蕁麻疹を発症した事があります。糖質制限すると、また蕁麻疹が再発しないかと心配です。」
色素性痒疹と思われます。
こちらも摂取エネルギー不足の可能性が高いです。
脂質と蛋白質は充分量摂取して、エネルギーを確保していれば、糖質制限食を実践しても心配ないと思います。
江部康二
2015年09月28日 (月)
【15/09/27 糖質制限初心者
食後高血糖の危険性
江部先生 はじめまして。
つい1か月半ほど前から、先生の著書および食品別糖質量ハンドブックを片手に主に糖尿病予防のため糖質制限(スーパー糖質制限)を行っています。
実はスーパー糖質制限を行う以前に糖負荷試験(ブドウ糖75g)を受けたのですがその結果が
血糖値(空腹時) 96 インシュリン値 2
(30分後) 175 18
(60分後) 231
(90分後) 201
(120分後) 133
ということで、医師からは「正常型ですが糖尿病になりやすいタイプみたいなので1年に一回の検査を受けてください。」
といわれ、食後の高血糖についての説明は一切されませんでした。
私は、負荷試験受ける2週間ほど前から、先生の著書を読んでプチ糖質制限(糖質量1日100gくらい)を実行していて、
「確かに、プチ糖質制限で耐糖能が落ちているかもしれないが、これは明らかに江部先生のいう食後高血糖だ!」
と自分で気が付いたため、その後糖質制限を本格的に取り組むようになりました。
本当に先生には感謝してもしきれません。
私のような食後高血糖タイプの人間が一人でも多く救われるように糖質制限が広がっていってくれたらいいなと思っています。
先生、本当にありがとうございます。
最後に一つ、私のような食後高血糖のタイプがいわゆる緩やかな糖質制限では問題が生じるのでしょうか? 】
こんばんは。
糖質制限初心者さんから、75g経口ブドウ糖負荷試験の結果と糖質制限食についてコメント・質問をいただきました。
糖質制限初心者さん、拙著の御購入、ありがとうございます。
まず、75g経口ブドウ糖負荷試験の結果ですが、60分後血糖値が、231mg/dlと、180mgを超えているので主治医の仰るように将来糖尿病になりやすいので、注意が必要です。
空腹時血糖値:96mg/dl インスリン値:2μU/ml
HOMA-Rは0.47で正常ですのでインスリン抵抗性なし。(1.6以下正常)
HOMA-βは21.8で、追加分泌インスリンがやや低下。(40~60)
75gのブドウ糖負荷で、ピークは60分値で231mg/dl。
空腹時の96mg/dlから135mg上昇しています。
そうすると、糖質制限初心者さんにおいては、1gの糖質が「135÷75=1.8mg」、ピークで1.8mg血糖値を上昇させています。
糖尿人だと3mgなのですが、糖質制限初心者さん境界型レベルは血糖値の上昇があります。
緩やかな糖質制限食で、1回に30~40gの糖質を摂取しても、摂取60分後のピークの血糖値は、180mg/dl未満であり問題はないと思います。
将来の糖尿病発症も予防できると思います。
もちろん、スーパー糖質制限食を実践されても、何の問題もありません。
江部康二
インスリン抵抗性指標
<HOMA-R=空腹時血糖値(mg/dL)×空腹時インスリン値(μU/mL)/405 >
1.6以下が正常、2.5以上は抵抗性あり。
空腹時血糖値140mg以下なら信頼度高い。
インスリン分泌指標
HOMA-β
<HOMA-β=360×空腹時インスリン値(μU/mL)/(空腹時血糖値(mg/dL)-63)>
空腹時の検査であるが経口血糖負荷試験時の2時間値のインスリン分泌量と、よく相関する。
空腹時血糖値130mg以下なら信頼度高い。
正常値:40-60
30%以下は軽度、15%以下は顕著なインスリン分泌低下。
インスリン使用中の患者には使えない。
食後高血糖の危険性
江部先生 はじめまして。
つい1か月半ほど前から、先生の著書および食品別糖質量ハンドブックを片手に主に糖尿病予防のため糖質制限(スーパー糖質制限)を行っています。
実はスーパー糖質制限を行う以前に糖負荷試験(ブドウ糖75g)を受けたのですがその結果が
血糖値(空腹時) 96 インシュリン値 2
(30分後) 175 18
(60分後) 231
(90分後) 201
(120分後) 133
ということで、医師からは「正常型ですが糖尿病になりやすいタイプみたいなので1年に一回の検査を受けてください。」
といわれ、食後の高血糖についての説明は一切されませんでした。
私は、負荷試験受ける2週間ほど前から、先生の著書を読んでプチ糖質制限(糖質量1日100gくらい)を実行していて、
「確かに、プチ糖質制限で耐糖能が落ちているかもしれないが、これは明らかに江部先生のいう食後高血糖だ!」
と自分で気が付いたため、その後糖質制限を本格的に取り組むようになりました。
本当に先生には感謝してもしきれません。
私のような食後高血糖タイプの人間が一人でも多く救われるように糖質制限が広がっていってくれたらいいなと思っています。
先生、本当にありがとうございます。
最後に一つ、私のような食後高血糖のタイプがいわゆる緩やかな糖質制限では問題が生じるのでしょうか? 】
こんばんは。
糖質制限初心者さんから、75g経口ブドウ糖負荷試験の結果と糖質制限食についてコメント・質問をいただきました。
糖質制限初心者さん、拙著の御購入、ありがとうございます。
まず、75g経口ブドウ糖負荷試験の結果ですが、60分後血糖値が、231mg/dlと、180mgを超えているので主治医の仰るように将来糖尿病になりやすいので、注意が必要です。
空腹時血糖値:96mg/dl インスリン値:2μU/ml
HOMA-Rは0.47で正常ですのでインスリン抵抗性なし。(1.6以下正常)
HOMA-βは21.8で、追加分泌インスリンがやや低下。(40~60)
75gのブドウ糖負荷で、ピークは60分値で231mg/dl。
空腹時の96mg/dlから135mg上昇しています。
そうすると、糖質制限初心者さんにおいては、1gの糖質が「135÷75=1.8mg」、ピークで1.8mg血糖値を上昇させています。
糖尿人だと3mgなのですが、糖質制限初心者さん境界型レベルは血糖値の上昇があります。
緩やかな糖質制限食で、1回に30~40gの糖質を摂取しても、摂取60分後のピークの血糖値は、180mg/dl未満であり問題はないと思います。
将来の糖尿病発症も予防できると思います。
もちろん、スーパー糖質制限食を実践されても、何の問題もありません。
江部康二
インスリン抵抗性指標
<HOMA-R=空腹時血糖値(mg/dL)×空腹時インスリン値(μU/mL)/405 >
1.6以下が正常、2.5以上は抵抗性あり。
空腹時血糖値140mg以下なら信頼度高い。
インスリン分泌指標
HOMA-β
<HOMA-β=360×空腹時インスリン値(μU/mL)/(空腹時血糖値(mg/dL)-63)>
空腹時の検査であるが経口血糖負荷試験時の2時間値のインスリン分泌量と、よく相関する。
空腹時血糖値130mg以下なら信頼度高い。
正常値:40-60
30%以下は軽度、15%以下は顕著なインスリン分泌低下。
インスリン使用中の患者には使えない。
2015年09月27日 (日)
こんばんは。
毎日新聞デジタルに2015年6月1日から、寄稿しています。
今後当分の期間、毎月2回私のエッセイが、毎日新聞デジタルに載ります。
1回の記事は1000~1600字で読みやすいボリュームです。
ブログ読者の皆さんには、一度覗いていただけば嬉しいです。
よろしくお願い申しあげます。 m(_ _)m
毎日新聞サイト内の記事は非会員は毎月5ページまで、無料会員登録をすると毎月10ページまで無料で見ることができます。
月2回更新の私のコラムを毎月2ページ読むのであれば、無料で見ることができます。
月に11ページ以上を読もうとすると、有料会員登録が必要になりますが、新聞購読者とそうでない人との違いがでてきます。
以下のサイトに有料会員登録の詳しい説明があります。
http://mainichi.jp/info/koudoku/
9月24日に
第8回目の記事『人類の食生活3段階と血糖値(1)』
が掲載されました。
http://mainichi.jp/premier/health/entry/index.html?id=20150924med00m010003000c
江部康二
☆☆☆
以下は、毎日新聞デジタルのサイトの記載です。
毎日新聞・デジタル編集部
定着してきた感のある糖質制限ダイエット。
なぜ効くのか、本当に健康に良いのかを700万年間のヒトの食事史から紐解きます
http://goo.gl/WwohdA
1)700万年間、ヒトが食べてきた食事とは?
人類史からひもとく糖質制限食
毎日新聞ウェブサイトの読者の皆さん、初めまして。京都にある一般財団法人高雄病院理事長の江部康二です。新しくオープンした「医療プレ...2015年6月1日
2)縄文人に虫歯が意外に多かった理由
人類史からひもとく糖質制限食
◇古人骨から虫歯を探してみたら
今回は、縄文人の虫歯率が意外に多かったのには、糖質が関係しているという話です。
具体的には縄文人の...2015年6月23日
3)糖質制限食を13年間続けた結果は
人類史からひもとく糖質制限食
◇糖質制限食とアンチエイジング
私は、1950年1月8日生まれで、2015年7月現在、65歳です。
余談ですが、エルビス・プレスリ...2015年7月8日
4)玄米魚菜食と断食の効果
人類史からひもとく糖質制限食
私が食生活に本格的に興味を持つきっかけになった、ハンガーストライキの京大生を診た経験について、前回から話は続きます。
◇「何を食...2015年7月24日
5)私が糖尿病になったわけ
人類史からひもとく糖質制限食
今回は、私、江部康二が糖尿病を発症した当時のことや、
糖質制限食を始めた経緯をお話しします。
日本人の5人に1人が糖尿病患者とその予...2015年8月11日
6)糖質制限食にダイエット効果がある理由
人類史からひもとく糖質制限食
今回は、糖質制限食を始めて私の体にどのような変化が起こったのかや、
改めて高雄病院で導入している糖質制限食についてお話しします。
...2015年8月28日
7)糖質制限食で注意すること
人類史からひもとく糖質制限食
前回紹介した、高雄病院で取り入れている糖質制限食の三つのパターン「スーパー糖質制限食」「スタンダード糖質制限食」「プチ糖質制限食...2015年9月11日
8)人類の食生活3段階と血糖値(1)
人類史からひもとく糖質制限食
今回から、気宇壮大に3回連続で「人類の食生活3段階と血糖値」という題目で、
考えを巡らしてみます。
人類の食生活は、血糖値をキーワ...2015年9月24日
毎日新聞デジタルに2015年6月1日から、寄稿しています。
今後当分の期間、毎月2回私のエッセイが、毎日新聞デジタルに載ります。
1回の記事は1000~1600字で読みやすいボリュームです。
ブログ読者の皆さんには、一度覗いていただけば嬉しいです。
よろしくお願い申しあげます。 m(_ _)m
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以下のサイトに有料会員登録の詳しい説明があります。
http://mainichi.jp/info/koudoku/
9月24日に
第8回目の記事『人類の食生活3段階と血糖値(1)』
が掲載されました。
http://mainichi.jp/premier/health/entry/index.html?id=20150924med00m010003000c
江部康二
☆☆☆
以下は、毎日新聞デジタルのサイトの記載です。
毎日新聞・デジタル編集部
定着してきた感のある糖質制限ダイエット。
なぜ効くのか、本当に健康に良いのかを700万年間のヒトの食事史から紐解きます
http://goo.gl/WwohdA
1)700万年間、ヒトが食べてきた食事とは?
人類史からひもとく糖質制限食
毎日新聞ウェブサイトの読者の皆さん、初めまして。京都にある一般財団法人高雄病院理事長の江部康二です。新しくオープンした「医療プレ...2015年6月1日
2)縄文人に虫歯が意外に多かった理由
人類史からひもとく糖質制限食
◇古人骨から虫歯を探してみたら
今回は、縄文人の虫歯率が意外に多かったのには、糖質が関係しているという話です。
具体的には縄文人の...2015年6月23日
3)糖質制限食を13年間続けた結果は
人類史からひもとく糖質制限食
◇糖質制限食とアンチエイジング
私は、1950年1月8日生まれで、2015年7月現在、65歳です。
余談ですが、エルビス・プレスリ...2015年7月8日
4)玄米魚菜食と断食の効果
人類史からひもとく糖質制限食
私が食生活に本格的に興味を持つきっかけになった、ハンガーストライキの京大生を診た経験について、前回から話は続きます。
◇「何を食...2015年7月24日
5)私が糖尿病になったわけ
人類史からひもとく糖質制限食
今回は、私、江部康二が糖尿病を発症した当時のことや、
糖質制限食を始めた経緯をお話しします。
日本人の5人に1人が糖尿病患者とその予...2015年8月11日
6)糖質制限食にダイエット効果がある理由
人類史からひもとく糖質制限食
今回は、糖質制限食を始めて私の体にどのような変化が起こったのかや、
改めて高雄病院で導入している糖質制限食についてお話しします。
...2015年8月28日
7)糖質制限食で注意すること
人類史からひもとく糖質制限食
前回紹介した、高雄病院で取り入れている糖質制限食の三つのパターン「スーパー糖質制限食」「スタンダード糖質制限食」「プチ糖質制限食...2015年9月11日
8)人類の食生活3段階と血糖値(1)
人類史からひもとく糖質制限食
今回から、気宇壮大に3回連続で「人類の食生活3段階と血糖値」という題目で、
考えを巡らしてみます。
人類の食生活は、血糖値をキーワ...2015年9月24日
2015年09月26日 (土)
こんにちは。
日本の歴史の中で、糖尿病と関わりがある有名人はかなりいると思いますが、文献上の初代は、おそらく藤原道長(966~1027年)でしょう。
後一条天皇の摂政太政大臣であり、紫式部の『源氏物語』の主人公である光源氏のモデルとも言われています。
道長は平安貴族のなかでも、栄耀栄華の頂点を極めた人物と言えます。
しかし、自ら著した『御堂関白記(みどうかんぱくき)』によれば、30才をすぎた頃から病(胸病)を患っていたようです。
胸痛や胸苦しさを繰り返し起こしているので、いわゆる心臓神経症だったのかはたまた狭心症だったのか、まあ、あまり健康ではなかったようです。
51才のとき三条天皇を譲位させ、後一条天皇を擁立して外祖父となり、ゆるぎない地位を確立しました。
53才のとき娘の威子(いし)を後一条天皇の中宮としました。
このときの宴で詠んだのが
「この世をば我が世とぞ思ふ望月(もちづき)の欠けたることもなしと思へば」
という有名な歌です。
この歌は、同時代の貴族である右大臣の藤原実資(957~1046年)の著した『小右記(しょうゆうき)』に記載されています。
藤原実資は、藤原道長のライバルともいえ、数少ない道長に隷属しない対等の関係の人物でした。
その『小右記』に、道長が51才のとき、「外出中に気分が悪くなり帰途についたが、そのおりしきりに水をほしがっていた」とあります。
道長はしばしば口の渇きを訴え、昼夜なく水をほしがり、脱力感にもおそわれていました。
これは客観的にみて、かなり進行した糖尿病の症状です。
53才で「この世をば・・・」を詠んだときには糖尿病はさらに進行していたことでしょう。
事実、目の具合がかなり悪くなっていたことが『御堂関白記』に書いてあり、糖尿病網膜症あるいは糖尿病白内障を患っていたと思われます。
道長は、62歳で亡くなりましたが、晩年は糖尿病合併症による症状のオンパレードに苦しめられていたようです。
最終的に背中に大きな膿瘍ができて、コントロール不能となり死亡したようです。
栄耀栄華を極めたとは言え、頂点のころには視力低下、脱力感など、決して幸せではなかったと思われます。
糖尿人の先達、藤原道長さんのようにならないよう、我々平成の糖尿人はせっせと「糖質制限食」に勤(いそ)しみましょう。
江部康二
日本の歴史の中で、糖尿病と関わりがある有名人はかなりいると思いますが、文献上の初代は、おそらく藤原道長(966~1027年)でしょう。
後一条天皇の摂政太政大臣であり、紫式部の『源氏物語』の主人公である光源氏のモデルとも言われています。
道長は平安貴族のなかでも、栄耀栄華の頂点を極めた人物と言えます。
しかし、自ら著した『御堂関白記(みどうかんぱくき)』によれば、30才をすぎた頃から病(胸病)を患っていたようです。
胸痛や胸苦しさを繰り返し起こしているので、いわゆる心臓神経症だったのかはたまた狭心症だったのか、まあ、あまり健康ではなかったようです。
51才のとき三条天皇を譲位させ、後一条天皇を擁立して外祖父となり、ゆるぎない地位を確立しました。
53才のとき娘の威子(いし)を後一条天皇の中宮としました。
このときの宴で詠んだのが
「この世をば我が世とぞ思ふ望月(もちづき)の欠けたることもなしと思へば」
という有名な歌です。
この歌は、同時代の貴族である右大臣の藤原実資(957~1046年)の著した『小右記(しょうゆうき)』に記載されています。
藤原実資は、藤原道長のライバルともいえ、数少ない道長に隷属しない対等の関係の人物でした。
その『小右記』に、道長が51才のとき、「外出中に気分が悪くなり帰途についたが、そのおりしきりに水をほしがっていた」とあります。
道長はしばしば口の渇きを訴え、昼夜なく水をほしがり、脱力感にもおそわれていました。
これは客観的にみて、かなり進行した糖尿病の症状です。
53才で「この世をば・・・」を詠んだときには糖尿病はさらに進行していたことでしょう。
事実、目の具合がかなり悪くなっていたことが『御堂関白記』に書いてあり、糖尿病網膜症あるいは糖尿病白内障を患っていたと思われます。
道長は、62歳で亡くなりましたが、晩年は糖尿病合併症による症状のオンパレードに苦しめられていたようです。
最終的に背中に大きな膿瘍ができて、コントロール不能となり死亡したようです。
栄耀栄華を極めたとは言え、頂点のころには視力低下、脱力感など、決して幸せではなかったと思われます。
糖尿人の先達、藤原道長さんのようにならないよう、我々平成の糖尿人はせっせと「糖質制限食」に勤(いそ)しみましょう。
江部康二
2015年09月24日 (木)
おはようございます。
新しい本を刊行しました。
『心を変えれば健康になれる!』アドラー心理学で病気も良くなる 江部康二著
東洋経済新報社 2015/10/16発売
アマゾンで予約受付中です。
簡単にいうと、
「スーパー糖質制限食をしながら、アドラー的な生き方を実践しているととても健康になれる」
というメッセージをこめた本です。
私の65年間の人生の流れを振り返って、自分の成長・変化の過程を物語っている本でもあります。
本書が少しでも、ブログ読者の皆さんのお役にたてれば幸いです。
江部康二
以下は
『心を変えれば健康になれる!』
のはじめにです。
☆☆☆
アドラー的な医者の健康則
私の生き方、考え方、心の持ち方などが、アドラー心理学の立場ととても似ていると、知り合いの医師に言われたことをきっかけに、今回の本は生まれました。
実際にアドラー心理学の本を最近になって初めて読んでみると、共感できることばかりで、感動したのです。
例えば、先日も高雄病院のあるスタッフから、こう言われました。
「先生は目上の人と話すときも、スタッフと話すときも患者さんと話すときも、いつも話し方や態度が変わりませんね。」
と言われました。
言われて気づくと、確かに私は昔から、誰とでも対等の目線で接してきたように思います。
どうもこんな人間は医者には珍しいらしいのですが、誰とでも対等であることは、アドラー心理学でも重視していると知り、共感したわけです。
他にも、私の生き方や考え方とアドラー心理学とは似ているところが多々あり、そのおかげか私は基本的にいつも機嫌がよくて、気分のムラがほとんどありません。
つまり心理的にとても安定しているので、一緒に仕事をしているスタッフにとっては、プレッシャーがなくてチーム医療をやりやすい医師として重宝されているようです。
アドラー的な医師であるため、周囲に安心感が生まれリラックスできる空間を提供できているように思うのです。
私は、1950年1月8日生まれで、エルビス・プレスリー、小泉純一郎元首相、そしてアジア最強?有名人の一人金正恩(キム・ジョンウン)第1書記とも同じ誕生日です。こう並べてみるとなかなか濃いメンバーですね。
2015年8月現在、私は65才ですが、年齢の割にはかなり健康です。
身長は167cm、体重は57~58kgで、BMIは20.4~20.8です。
一般に、身長については、年齢と共に縮む傾向があります。
骨密度が下がって骨の長さが縮んだり、骨格が歪んだりするからです。
事実、60才の男性患者さんが「若い頃に比べて、2cm縮んだ」と言っておられたので、(俺は大丈夫かいな?)とほんのチョッピリ不安でした。そこで、つい最近身長を計測したところ、20才のころから全く縮んでいなかったので、ほっと一安心でした。
この年齢で背がほとんど縮んでないのは、数%ほどしかいないでしょう。
歯は全て残っていて、虫歯もなく歯周症もありません。
65才で歯が全部残っているのは日本人100人中に1~3人だそうです。
目は近眼・老眼・乱視が三位一体となって何故か調和がとれて、眼鏡なしで、「広辞苑」も読めますし日常生活には全く不自由なしで、白内障もありません。
医学部の同級生である眼科医には「運がいい奴!」と言われているほどに目の健康度は高く、100人強の同級生にそんな奴は他にいません。
排尿もまったく不自由なしで、午前9時から外来診察でお茶やコーヒーを飲みながら、午後2時くらいまでぶっ通しで、50~60人くらいの患者さんを診察したあと、やおらトイレにたちます。
夜間尿も基本的には1回も行きません。
排尿に全く変化のない人は、私の世代だと数%ほどでしょうか。
聴力も全く低下していませんでいたが、これは同世代の数%しかいないでしょう。
同年齢の中で、私の健康度がどのくらい珍しいか、ざっと計算してみました。
歯と目の健康度がそれぞれ上位3%以内、排尿の健全さについては、数%ほど聴力の良さが上位数%、身長が縮んでない人は数%。
というわけでこれらの確率を全て掛け合わせてみると、な、な、何とビックリ!
私と同じほど健康な65歳は、「約1000万人に1人」ということになるじゃありませんか!?
自慢話になってしまってすいません。
もっとも、私にも加齢は髪の毛にでていて、白髪がめっきり増えて、おでこが大分広くなりました。
それでも、月曜日から土曜日まで毎日外来診察をし、病棟入院患者さんも普通に担当し、ブログは毎日更新し質問に回答し、講演は年間30件くらいこなし、本も50冊以上刊行し、マスコミの取材にも適宜応じていますので、結構忙しくしてますが、まあ元気です。
このように私が心身共に健康なのは、アドラー的生き方に原因の一つがあるように思うのです。
自慢ついでといってはなんですが、実は私にはギネスブックなみの記録が2つあります。
1つは、夏のテニス合宿で、1982年開始以来、2015年まで、34回ほど毎年続いています。
医師・看護師仲間とその家族・友人などをメンバーにした30名くらいの合宿ですが、大学体育会の合宿とかではなくて個人が主催する合宿としては、ギネスブックものかなと思っています。
もう1つは、バンド活動です。1994年11月以来、バンド<TURNING POINT> を率いて、毎月1回第三金曜日夜に、ライブ活動を続けてきました。
私はボーカルで、キーボード、ギター、ベース、ドラムス、女性ボーカル2名で、総勢7名です。
定期ライブ開始以来、一度も休んだことがないのはちょっと自慢です。
ジャンルはビートルズ、オーティス・レディング、スティービー・ワンダーなどの洋楽から、サザン・オールスターズ、坂本九、柳ジョージ、尾崎豊などの邦楽まで、要するに何でもありのバンドなので飽きが来なくて長続きしてるようです。
2014年12月に、ライブハウスが閉鎖するまで、20年間、アマチュアバンドで一回も休まずに定例ライブというのは、やはりギネスブックものかと秘かに自負しています。今も年に2回くらいはライブ活動を続けています。
34年続くテニス合宿、20年間の定例ライブ、いずれも人間関係良好の賜物かもしれません。
私の対等目線の付き合いとか心理的に安定しているとかアドラー的な側面が長年にわたるギネスブックものの記録につながったのかと思います。
本書は、65年間の人生の流れを振り返って、自分の成長・変化の過程を物語っています。
そして医師として経験的に掴んできた心と健康についての真実を、アドラーの考え方を借りて、整理してみました。
今までにないユニークな健康書であると同時に、人間関係など生き方・人生に対しても有益なヒントを提供する本になったと自負しております。
読者の皆さんの変化に役立てば幸いですし、今の私の生き方に共感していただけるなら、とても嬉しいです。
2015年10月
江部康二
以下は出版社の内容紹介です。
☆☆☆内容紹介
◆糖質制限食ブームを巻き起こしたカリスマ医師が
今いちばん伝えたいこと――。
「病気を治すのは医者ではなく、あなた自身の心の持ち方です」
◆漢方、心理療法、断食療法などを全国に先駆けて導入・実践し、
糖質制限食を日本で初めて提唱したことでも知られる著者が、
「心の持ち方」こそが健康への一番の近道であると説く異色の健康(自己啓発)書。
対人ストレスがなくなることで難病が治る例などもあり、
人間関係・心・身体は一体であると著者は早くから気づき治療に生かしてきた。
最近になり著者は、自身の経験から導き出した健康と病気の経験則は、
人間関係の心理学であるアドラーの教えと、驚くほど一致していることを発見する。
「人を心と身体に分けることはできない」
「原因よりも目的を重視せよ」
「自分と他人の課題を分ける」
……などとするアドラー心理学は、
健康を手に入れるための最適な教えでもあるというのだ。
本書では、そうした長年の医療経験から得た著者の結論を、
アドラー心理学を柱にしながら、豊富な症例を交え
分かりやすく解説している。
どんな健康法よりも大事な「心と健康」の問題に
真正面から斬りこんだ健康書であると同時に、
幸福な人生を手に入れるための自己啓発書ともなっている。
【著者の言葉】
医師として経験的につかんできた心と健康についての真実を、アドラーの考え方を借りて、整理してみました。今までにないユニークな健康書であると同時に、人間関係など生き方・人生に対しても有益なヒントを提供する本になったと自負しております。読者の皆さんの変化に役立てば幸いです……(「はじめに」より)
【本書の内容例】
○心と身体と人間関係はつながっている
○人間関係が病気の元になる
○治らなくていい病気もある
○治ると他の病気を引き起こすこともある
○アドラー心理学は最高の健康書にもなる
○ストレスがあると、治癒力そのものが落ちてしまう
○病気になりやすい性格、なりにくい性格
○他の人の役に立つ→幸福を感じる→健康
○時には主治医を替える勇気も必要
○がんであっても健康は求めることができる
○時には逃げることも必要
○身体の不調は、自分を変えろというサイン
○心を変えればストレスが減る
○人間関係の不安が減ると治療効果が高まる
○治療方針を選ぶのは医師ではなく患者自身
○病気発覚も好機ととらえる
○人間関係がきっかけとなり心は変わる
……
新しい本を刊行しました。
『心を変えれば健康になれる!』アドラー心理学で病気も良くなる 江部康二著
東洋経済新報社 2015/10/16発売
アマゾンで予約受付中です。
簡単にいうと、
「スーパー糖質制限食をしながら、アドラー的な生き方を実践しているととても健康になれる」
というメッセージをこめた本です。
私の65年間の人生の流れを振り返って、自分の成長・変化の過程を物語っている本でもあります。
本書が少しでも、ブログ読者の皆さんのお役にたてれば幸いです。
江部康二
以下は
『心を変えれば健康になれる!』
のはじめにです。
☆☆☆
アドラー的な医者の健康則
私の生き方、考え方、心の持ち方などが、アドラー心理学の立場ととても似ていると、知り合いの医師に言われたことをきっかけに、今回の本は生まれました。
実際にアドラー心理学の本を最近になって初めて読んでみると、共感できることばかりで、感動したのです。
例えば、先日も高雄病院のあるスタッフから、こう言われました。
「先生は目上の人と話すときも、スタッフと話すときも患者さんと話すときも、いつも話し方や態度が変わりませんね。」
と言われました。
言われて気づくと、確かに私は昔から、誰とでも対等の目線で接してきたように思います。
どうもこんな人間は医者には珍しいらしいのですが、誰とでも対等であることは、アドラー心理学でも重視していると知り、共感したわけです。
他にも、私の生き方や考え方とアドラー心理学とは似ているところが多々あり、そのおかげか私は基本的にいつも機嫌がよくて、気分のムラがほとんどありません。
つまり心理的にとても安定しているので、一緒に仕事をしているスタッフにとっては、プレッシャーがなくてチーム医療をやりやすい医師として重宝されているようです。
アドラー的な医師であるため、周囲に安心感が生まれリラックスできる空間を提供できているように思うのです。
私は、1950年1月8日生まれで、エルビス・プレスリー、小泉純一郎元首相、そしてアジア最強?有名人の一人金正恩(キム・ジョンウン)第1書記とも同じ誕生日です。こう並べてみるとなかなか濃いメンバーですね。
2015年8月現在、私は65才ですが、年齢の割にはかなり健康です。
身長は167cm、体重は57~58kgで、BMIは20.4~20.8です。
一般に、身長については、年齢と共に縮む傾向があります。
骨密度が下がって骨の長さが縮んだり、骨格が歪んだりするからです。
事実、60才の男性患者さんが「若い頃に比べて、2cm縮んだ」と言っておられたので、(俺は大丈夫かいな?)とほんのチョッピリ不安でした。そこで、つい最近身長を計測したところ、20才のころから全く縮んでいなかったので、ほっと一安心でした。
この年齢で背がほとんど縮んでないのは、数%ほどしかいないでしょう。
歯は全て残っていて、虫歯もなく歯周症もありません。
65才で歯が全部残っているのは日本人100人中に1~3人だそうです。
目は近眼・老眼・乱視が三位一体となって何故か調和がとれて、眼鏡なしで、「広辞苑」も読めますし日常生活には全く不自由なしで、白内障もありません。
医学部の同級生である眼科医には「運がいい奴!」と言われているほどに目の健康度は高く、100人強の同級生にそんな奴は他にいません。
排尿もまったく不自由なしで、午前9時から外来診察でお茶やコーヒーを飲みながら、午後2時くらいまでぶっ通しで、50~60人くらいの患者さんを診察したあと、やおらトイレにたちます。
夜間尿も基本的には1回も行きません。
排尿に全く変化のない人は、私の世代だと数%ほどでしょうか。
聴力も全く低下していませんでいたが、これは同世代の数%しかいないでしょう。
同年齢の中で、私の健康度がどのくらい珍しいか、ざっと計算してみました。
歯と目の健康度がそれぞれ上位3%以内、排尿の健全さについては、数%ほど聴力の良さが上位数%、身長が縮んでない人は数%。
というわけでこれらの確率を全て掛け合わせてみると、な、な、何とビックリ!
私と同じほど健康な65歳は、「約1000万人に1人」ということになるじゃありませんか!?
自慢話になってしまってすいません。
もっとも、私にも加齢は髪の毛にでていて、白髪がめっきり増えて、おでこが大分広くなりました。
それでも、月曜日から土曜日まで毎日外来診察をし、病棟入院患者さんも普通に担当し、ブログは毎日更新し質問に回答し、講演は年間30件くらいこなし、本も50冊以上刊行し、マスコミの取材にも適宜応じていますので、結構忙しくしてますが、まあ元気です。
このように私が心身共に健康なのは、アドラー的生き方に原因の一つがあるように思うのです。
自慢ついでといってはなんですが、実は私にはギネスブックなみの記録が2つあります。
1つは、夏のテニス合宿で、1982年開始以来、2015年まで、34回ほど毎年続いています。
医師・看護師仲間とその家族・友人などをメンバーにした30名くらいの合宿ですが、大学体育会の合宿とかではなくて個人が主催する合宿としては、ギネスブックものかなと思っています。
もう1つは、バンド活動です。1994年11月以来、バンド<TURNING POINT> を率いて、毎月1回第三金曜日夜に、ライブ活動を続けてきました。
私はボーカルで、キーボード、ギター、ベース、ドラムス、女性ボーカル2名で、総勢7名です。
定期ライブ開始以来、一度も休んだことがないのはちょっと自慢です。
ジャンルはビートルズ、オーティス・レディング、スティービー・ワンダーなどの洋楽から、サザン・オールスターズ、坂本九、柳ジョージ、尾崎豊などの邦楽まで、要するに何でもありのバンドなので飽きが来なくて長続きしてるようです。
2014年12月に、ライブハウスが閉鎖するまで、20年間、アマチュアバンドで一回も休まずに定例ライブというのは、やはりギネスブックものかと秘かに自負しています。今も年に2回くらいはライブ活動を続けています。
34年続くテニス合宿、20年間の定例ライブ、いずれも人間関係良好の賜物かもしれません。
私の対等目線の付き合いとか心理的に安定しているとかアドラー的な側面が長年にわたるギネスブックものの記録につながったのかと思います。
本書は、65年間の人生の流れを振り返って、自分の成長・変化の過程を物語っています。
そして医師として経験的に掴んできた心と健康についての真実を、アドラーの考え方を借りて、整理してみました。
今までにないユニークな健康書であると同時に、人間関係など生き方・人生に対しても有益なヒントを提供する本になったと自負しております。
読者の皆さんの変化に役立てば幸いですし、今の私の生き方に共感していただけるなら、とても嬉しいです。
2015年10月
江部康二
以下は出版社の内容紹介です。
☆☆☆内容紹介
◆糖質制限食ブームを巻き起こしたカリスマ医師が
今いちばん伝えたいこと――。
「病気を治すのは医者ではなく、あなた自身の心の持ち方です」
◆漢方、心理療法、断食療法などを全国に先駆けて導入・実践し、
糖質制限食を日本で初めて提唱したことでも知られる著者が、
「心の持ち方」こそが健康への一番の近道であると説く異色の健康(自己啓発)書。
対人ストレスがなくなることで難病が治る例などもあり、
人間関係・心・身体は一体であると著者は早くから気づき治療に生かしてきた。
最近になり著者は、自身の経験から導き出した健康と病気の経験則は、
人間関係の心理学であるアドラーの教えと、驚くほど一致していることを発見する。
「人を心と身体に分けることはできない」
「原因よりも目的を重視せよ」
「自分と他人の課題を分ける」
……などとするアドラー心理学は、
健康を手に入れるための最適な教えでもあるというのだ。
本書では、そうした長年の医療経験から得た著者の結論を、
アドラー心理学を柱にしながら、豊富な症例を交え
分かりやすく解説している。
どんな健康法よりも大事な「心と健康」の問題に
真正面から斬りこんだ健康書であると同時に、
幸福な人生を手に入れるための自己啓発書ともなっている。
【著者の言葉】
医師として経験的につかんできた心と健康についての真実を、アドラーの考え方を借りて、整理してみました。今までにないユニークな健康書であると同時に、人間関係など生き方・人生に対しても有益なヒントを提供する本になったと自負しております。読者の皆さんの変化に役立てば幸いです……(「はじめに」より)
【本書の内容例】
○心と身体と人間関係はつながっている
○人間関係が病気の元になる
○治らなくていい病気もある
○治ると他の病気を引き起こすこともある
○アドラー心理学は最高の健康書にもなる
○ストレスがあると、治癒力そのものが落ちてしまう
○病気になりやすい性格、なりにくい性格
○他の人の役に立つ→幸福を感じる→健康
○時には主治医を替える勇気も必要
○がんであっても健康は求めることができる
○時には逃げることも必要
○身体の不調は、自分を変えろというサイン
○心を変えればストレスが減る
○人間関係の不安が減ると治療効果が高まる
○治療方針を選ぶのは医師ではなく患者自身
○病気発覚も好機ととらえる
○人間関係がきっかけとなり心は変わる
……
2015年09月23日 (水)
『ワイン
こんばんは。先日、注文したモンタグ樽熟が届きました。早速、カマンベールを食べながら飲みました。一気にボトルの半分を飲んでしまいました。これはおいしい!糖質を気にすることなく飲めるので安心です。ただし飲みすぎには注意です。
東京でワインの会があればぜひ参加したいですね。』
こんにちは。
11月23日に開催の『糖質オフ・ディナー&ワインの会 in 福岡 のお知らせ』の記事に、読者のじょんさんから、嬉しいコメントを頂きました。
記事でご紹介した新しい糖質制限ワイン、モンタグシリーズを早速お試し頂いたようです(^^)
じょんさん、ありがとうございます\(^o^)/
こちらが9月より糖質制限ドットコムにて発売開始の糖質制限フランスワイン、モンタグシリーズです。


このモンタグシリーズ、5月17日に開催された「Botanicaのスペシャルな糖質制限ランチと糖質制限スペインワインを楽しむ会」で、一番人気となりました。
今回新発売の
セレクション モンタグ 樽熟・瓶熟
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html
キュヴェ モンタグ
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html
ですが、糖質制限スペインワインでお馴染みのクリストフ氏が、以前から糖質制限ドットコムのあらてつさんに「糖質制限で作るからフランスワインを扱ってくれ」と言っていたそうです。
あらてつさんは、スペインワインがあるからもう要らないと断ったのですが、自身がフランス人ということもあって、クリストフ氏の半ば押し売りのようなネゴに、さしものあらてつさんも根負けしたようです(笑)
以下、その時のあらてつさんとクリストフ氏のやりとりです。
『「大学時代に醸造学を専攻していた時の同級生がラングドックでワインを作っている、とても意欲的で新しいことにチャレンジしているので、糖質制限ワインを作らせてみようと思うけど興味あるか?」とスペイン語で言って通訳してもらったのが始まりでした。
最初は、スペインワインを扱ってるから要らないと返事をしたのですが、「ラングドックは今素晴らしいワインを作っていて、同級生もその一人だ、一回作らせてサンプルを送るからドクター江部に実験してもらって欲しい」と食い下がってきます。
このあとワインのマーケティングについて3時間あまり熱く語り続け、いい加減ウザくなって来た(笑)ので、「ほな作りいや。その代わり血糖値上がったら扱わへんで」と返事を通訳してもらいました。
待つことしばし、フランスからサンプルが送られて来まして、江部康二先生に飲んで頂き血糖値を測定してもらいますと…
3本とも見事に合格してしまいました(笑)
「初めて作ってそないカンタンに糖質制限ワインてできひんて。どうせ失敗するし扱わんでええやろ」
と思っていたのですが、ところがどっこい。
流石に大学で「醸造学」を専攻した人物が作るだけあると妙に感心しましたね、はい。
ここからはアレヨアレヨと製造の準備が進み、5月17日の会でお披露目となった次第です。』
ワインに詳しい方ならご存知かと思いますが、南仏ラングドックは、ブドウの栽培にとても適した気候で、豊富に収穫されるブドウから作ったデイリーワインの産地でした。大量に安いワインが作られることから、「ラングドック=安物」のレッテルが貼られてしまったそうです。
ところが、近年になって意欲的な新進気鋭の醸造家が集まるようになり、品質が目覚ましく向上、ボルドーにも負けないワインが作られるようになったことから、「フランスのニューワールド」と呼ばれるようになり、高品質ワインの産地となっています。
クリストフ氏の同級生もその一人だそうで、そんな意欲的な醸造家だからこそ、糖質制限ワインなんてものを作ってくれたんでしょう(^_^)
クリストフ氏と彼の友人には感謝ですね\(^o^)/
で、肝心の糖質と味の方ですが、味の方はBotanicaのスペシャルな糖質制限ランチと糖質制限スペインワインを楽しむ会でも書きましたように、小室先生、夏井先生も大絶賛されるくらいの完成度、夏井先生なんて会の後半はこのワインしか飲んでおられませんでした(^_^;)
ブログ読者の皆さんが一番気になる血糖値の上昇ですが、私、江部康二先生での検査結果です。
セレクション・モンタグ 樽熟
2014/12/20
19:10 血糖値:104mg
セレクション・モンタグ 樽熟 250ml摂取
20:10 血糖値: 91mg
セレクション・モンタグ 瓶熟
2014/12/25
19:00 血糖値:96mg
セレクション・モンタグ 瓶熟 250ml摂取
20:00 血糖値:108mg
キュベ・モンタグ
2014/12/28
18:40 血糖値:98mg
キュベ・モンタグ 250ml摂取
19:40 血糖値:86mg
セレクション・モンタグの瓶熟が若干血糖値が上がっておりますが、日本厚生労働省指定が指定した、現地フランスの公的検査機関の検査では、糖質の量は樽、瓶とも同じ数値だったので、誤差の範囲かと思われます。
糖質制限食では、赤ワインは適量であればOK食材になっておりますが、たくさんある赤ワインの中でどれを選べばいいのか、迷ってしまいます。
その点、このセレクション・モンタグ 瓶熟、セレクション・モンタグ 瓶熟、キュベ・モンタグでしたら、安心して飲むことができますし、じょんさんのコメントにありますよう、味も一級品です(^o^)
新進気鋭の醸造家が作り、江部康二の血糖検査で完成した糖質制限ワイン、糖尿人、メタボ人、ダイエッターと全ての糖質セイゲニストの皆さん、是非一度お試しあれ。
江部康二
詳細と販売はこちらです。
↓ ↓ ↓
セレクション モンタグ 樽熟・瓶熟
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html
キュヴェ モンタグ
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html
こんばんは。先日、注文したモンタグ樽熟が届きました。早速、カマンベールを食べながら飲みました。一気にボトルの半分を飲んでしまいました。これはおいしい!糖質を気にすることなく飲めるので安心です。ただし飲みすぎには注意です。
東京でワインの会があればぜひ参加したいですね。』
こんにちは。
11月23日に開催の『糖質オフ・ディナー&ワインの会 in 福岡 のお知らせ』の記事に、読者のじょんさんから、嬉しいコメントを頂きました。
記事でご紹介した新しい糖質制限ワイン、モンタグシリーズを早速お試し頂いたようです(^^)
じょんさん、ありがとうございます\(^o^)/
こちらが9月より糖質制限ドットコムにて発売開始の糖質制限フランスワイン、モンタグシリーズです。


このモンタグシリーズ、5月17日に開催された「Botanicaのスペシャルな糖質制限ランチと糖質制限スペインワインを楽しむ会」で、一番人気となりました。
今回新発売の
セレクション モンタグ 樽熟・瓶熟
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html
キュヴェ モンタグ
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html
ですが、糖質制限スペインワインでお馴染みのクリストフ氏が、以前から糖質制限ドットコムのあらてつさんに「糖質制限で作るからフランスワインを扱ってくれ」と言っていたそうです。
あらてつさんは、スペインワインがあるからもう要らないと断ったのですが、自身がフランス人ということもあって、クリストフ氏の半ば押し売りのようなネゴに、さしものあらてつさんも根負けしたようです(笑)
以下、その時のあらてつさんとクリストフ氏のやりとりです。
『「大学時代に醸造学を専攻していた時の同級生がラングドックでワインを作っている、とても意欲的で新しいことにチャレンジしているので、糖質制限ワインを作らせてみようと思うけど興味あるか?」とスペイン語で言って通訳してもらったのが始まりでした。
最初は、スペインワインを扱ってるから要らないと返事をしたのですが、「ラングドックは今素晴らしいワインを作っていて、同級生もその一人だ、一回作らせてサンプルを送るからドクター江部に実験してもらって欲しい」と食い下がってきます。
このあとワインのマーケティングについて3時間あまり熱く語り続け、いい加減ウザくなって来た(笑)ので、「ほな作りいや。その代わり血糖値上がったら扱わへんで」と返事を通訳してもらいました。
待つことしばし、フランスからサンプルが送られて来まして、江部康二先生に飲んで頂き血糖値を測定してもらいますと…
3本とも見事に合格してしまいました(笑)
「初めて作ってそないカンタンに糖質制限ワインてできひんて。どうせ失敗するし扱わんでええやろ」
と思っていたのですが、ところがどっこい。
流石に大学で「醸造学」を専攻した人物が作るだけあると妙に感心しましたね、はい。
ここからはアレヨアレヨと製造の準備が進み、5月17日の会でお披露目となった次第です。』
ワインに詳しい方ならご存知かと思いますが、南仏ラングドックは、ブドウの栽培にとても適した気候で、豊富に収穫されるブドウから作ったデイリーワインの産地でした。大量に安いワインが作られることから、「ラングドック=安物」のレッテルが貼られてしまったそうです。
ところが、近年になって意欲的な新進気鋭の醸造家が集まるようになり、品質が目覚ましく向上、ボルドーにも負けないワインが作られるようになったことから、「フランスのニューワールド」と呼ばれるようになり、高品質ワインの産地となっています。
クリストフ氏の同級生もその一人だそうで、そんな意欲的な醸造家だからこそ、糖質制限ワインなんてものを作ってくれたんでしょう(^_^)
クリストフ氏と彼の友人には感謝ですね\(^o^)/
で、肝心の糖質と味の方ですが、味の方はBotanicaのスペシャルな糖質制限ランチと糖質制限スペインワインを楽しむ会でも書きましたように、小室先生、夏井先生も大絶賛されるくらいの完成度、夏井先生なんて会の後半はこのワインしか飲んでおられませんでした(^_^;)
ブログ読者の皆さんが一番気になる血糖値の上昇ですが、私、江部康二先生での検査結果です。
セレクション・モンタグ 樽熟
2014/12/20
19:10 血糖値:104mg
セレクション・モンタグ 樽熟 250ml摂取
20:10 血糖値: 91mg
セレクション・モンタグ 瓶熟
2014/12/25
19:00 血糖値:96mg
セレクション・モンタグ 瓶熟 250ml摂取
20:00 血糖値:108mg
キュベ・モンタグ
2014/12/28
18:40 血糖値:98mg
キュベ・モンタグ 250ml摂取
19:40 血糖値:86mg
セレクション・モンタグの瓶熟が若干血糖値が上がっておりますが、日本厚生労働省指定が指定した、現地フランスの公的検査機関の検査では、糖質の量は樽、瓶とも同じ数値だったので、誤差の範囲かと思われます。
糖質制限食では、赤ワインは適量であればOK食材になっておりますが、たくさんある赤ワインの中でどれを選べばいいのか、迷ってしまいます。
その点、このセレクション・モンタグ 瓶熟、セレクション・モンタグ 瓶熟、キュベ・モンタグでしたら、安心して飲むことができますし、じょんさんのコメントにありますよう、味も一級品です(^o^)
新進気鋭の醸造家が作り、江部康二の血糖検査で完成した糖質制限ワイン、糖尿人、メタボ人、ダイエッターと全ての糖質セイゲニストの皆さん、是非一度お試しあれ。
江部康二
詳細と販売はこちらです。
↓ ↓ ↓
セレクション モンタグ 樽熟・瓶熟
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html
キュヴェ モンタグ
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail113.html
2015年09月22日 (火)
【15/09/21 じょん
医学的根拠
こんばんは。
今日、本屋で『「糖質制限」は危険!』という本を見つけました。中を見る気にもならなかったのですが、最近は個人の経験や感覚による健康本が多いように感じています。この本がそうかどうかはわかりませんが、なんとなく腹立たしく思ったので記載いたします。
私が以前読んだ「医学的根拠とは何か(岩波新書):津田敏秀著」では、医学的根拠を次の3つに分類しています。
1)医師としての個人的な経験 を重視する「直感派」
2)動物実験や遺伝子実験など生物学的研究を重視する「メカニズム派」
3)統 計学の方法論を用いて人間のデータを定量的に分析した結果を重視する「数量化派」
私自身は、それまでは「メカニズム派」的な考えだったのですが、この本を読んでからは1)や2)も大切ですが、医学的なエビデンスは様々な要因が複雑に絡み合っているので、3)の立場が必要と思っています。一番良いのは、交絡を断ち切ることができる無作為化比較試験ができればいいと思うのですが、お金もかかるし、現実には難しいのだと思います。でも、疫学調査でもきっちりデザインされたものであれば、医学的根拠として強いことが言えると思います。
この点で、江部先生は糖質制限の有用性について疫学調査を含む臨床試験の結果を示していただけるので納得しています。
これからも発信をよろしくお願いいたします。】
こんにちは。
じょんさんから、医学的根拠について
コメントをいただきました。
ありがとうございます。
津田敏秀氏の分類
1)医師としての個人的な経験 を重視する「直感派」
2)動物実験や遺伝子実験など生物学的研究を重視する「メカニズム派」
3)統 計学の方法論を用いて人間のデータを定量的に分析した結果を重視する「数量化派」
津田氏の分類の中で3)が、現在は医学界において主流です。
津田氏は疫学の専門家であり、3)は疫学のことです。
evidence based medicine(証拠に基づく医学)→略してEBM
EBMが現在、医学界を席巻しています。
医学界において、evidence(エビデンス、証拠、根拠)となるのは、
基本的に医学雑誌に掲載された論文です。
ニューイングランド・ジャーナル、ランセット、米国医師会雑誌など、
定評ある医学専門誌に掲載された論文であることも、
evidence(エビデンス、証拠)の大きな要素となります。
その論文も
①無作為割り付け臨床試験
②前向きコホート研究
③コホート内症例割り付け研究
④後ろ向けコホート研究
⑤症例対照研究
⑥地域相関研究
⑦時系列研究
⑧症例報告
⑨実証的研究に基づかない権威者の意見
といった順番で、信頼度に差をつけられています。
これを研究デザインのヒエラルキーと呼ぶそうです。
ごちゃごちゃ並んでいて、研究の名称も難しいし、
何や私もようわからんのですが心配要りません。
シンプルにいきましょう。
結局、エビデンスレベルが高い研究論文と言うときは、
①無作為割り付け臨床試験(RCT)
②前向きコホート研究
に基づく論文のことをさし、いずれも疫学の範疇です。
もう、はっきり言ってこれだけ覚えておけばいいです。
勿論、症例報告も大切な医学研究の一つなのですが、
ことEBMというときは、超割り切って、
「無作為割り付け臨床試験(RCT)」と
「前向きコホート研究」だけ考慮すればいいということです。
かつて、医学界では
<⑨実証的研究に基づかない権威者の意見>
が幅を利かしていて、学会発表などでも、
有名大教授で権威者のA氏が質問にたって「私の経験ではこう思う」といったら、
水戸黄門の印籠みたいなもので「ヘヘー、恐れ入りました。」
という事で一件落着という世界だったのです。( ̄_ ̄|||)
権威者が、何人か寄り集まって、ガイドラインの内容を決めると、
コンセンサスによる決定となります。
これは、上述のヒエラルキーからみると、エビデンスレベルは最低というか、
はっきりいってエビデンスはないということです。
権威者の意見とか、コンセンサスに基づく見解とかに頼っているのは
非科学的であるという批判が、世界中の医学界で続出して、
それではいかんということで、
evidence based medhicine(証拠に基づく医学)→略してEBM
が登場したわけですね。
このような経過なのでEBMを無視することは勿論できないのですが、
EBMだけに頼る医療にも、明確に限界があります。
本ブログでは、糖質制限食に関する
「無作為割り付け臨床試験(RCT)」と「前向きコホート研究」
に関しては、過去記事にしてきました。
そのほとんどが、糖質制限食に有利な結論でした。
糖質制限食に対して批判的結論の論文にはそのつど反論してきました。
さて、
「無作為割り付け臨床試験(RCT)」と「前向きコホート研究」
が現時点であまり存在しない領域もあります。
例えば糖尿病治療食としての
「カロリー制限食(高糖質食)」の、長期的な有効性・安全性
及び
「糖質制限食」の長期的な有効性・安全性
に関しては、現時点では、evidence(エビデンス、証拠、根拠)となる論文は数少ないです。
一方、
「平均血糖変動幅増大」と「食後高血糖」
が酸化ストレスを生じ糖尿病合併症のリスクとなることにはエビデンスがあります。
そして、「平均血糖変動幅増大」と「食後高血糖」を生じるのは
糖質摂取時だけという生理学的事実があります。
「平均血糖変動幅増大」と「食後高血糖」を毎日3~5回、
年余にわたり繰り返し起こして、人体に良いことがある可能性は
論理的にゼロであり、悪いこと(合併症)が生じる可能性は極めて高いです。
このように直接のEBMが存在しないときにおいても、
「現在存在しているEBM+生理学的事実+論理的考察」
の組み合わせにより、将来の糖尿病合併症のリスクを回避することが、
臨床的には極めて重要であると私は考えています。
江部康二
医学的根拠
こんばんは。
今日、本屋で『「糖質制限」は危険!』という本を見つけました。中を見る気にもならなかったのですが、最近は個人の経験や感覚による健康本が多いように感じています。この本がそうかどうかはわかりませんが、なんとなく腹立たしく思ったので記載いたします。
私が以前読んだ「医学的根拠とは何か(岩波新書):津田敏秀著」では、医学的根拠を次の3つに分類しています。
1)医師としての個人的な経験 を重視する「直感派」
2)動物実験や遺伝子実験など生物学的研究を重視する「メカニズム派」
3)統 計学の方法論を用いて人間のデータを定量的に分析した結果を重視する「数量化派」
私自身は、それまでは「メカニズム派」的な考えだったのですが、この本を読んでからは1)や2)も大切ですが、医学的なエビデンスは様々な要因が複雑に絡み合っているので、3)の立場が必要と思っています。一番良いのは、交絡を断ち切ることができる無作為化比較試験ができればいいと思うのですが、お金もかかるし、現実には難しいのだと思います。でも、疫学調査でもきっちりデザインされたものであれば、医学的根拠として強いことが言えると思います。
この点で、江部先生は糖質制限の有用性について疫学調査を含む臨床試験の結果を示していただけるので納得しています。
これからも発信をよろしくお願いいたします。】
こんにちは。
じょんさんから、医学的根拠について
コメントをいただきました。
ありがとうございます。
津田敏秀氏の分類
1)医師としての個人的な経験 を重視する「直感派」
2)動物実験や遺伝子実験など生物学的研究を重視する「メカニズム派」
3)統 計学の方法論を用いて人間のデータを定量的に分析した結果を重視する「数量化派」
津田氏の分類の中で3)が、現在は医学界において主流です。
津田氏は疫学の専門家であり、3)は疫学のことです。
evidence based medicine(証拠に基づく医学)→略してEBM
EBMが現在、医学界を席巻しています。
医学界において、evidence(エビデンス、証拠、根拠)となるのは、
基本的に医学雑誌に掲載された論文です。
ニューイングランド・ジャーナル、ランセット、米国医師会雑誌など、
定評ある医学専門誌に掲載された論文であることも、
evidence(エビデンス、証拠)の大きな要素となります。
その論文も
①無作為割り付け臨床試験
②前向きコホート研究
③コホート内症例割り付け研究
④後ろ向けコホート研究
⑤症例対照研究
⑥地域相関研究
⑦時系列研究
⑧症例報告
⑨実証的研究に基づかない権威者の意見
といった順番で、信頼度に差をつけられています。
これを研究デザインのヒエラルキーと呼ぶそうです。
ごちゃごちゃ並んでいて、研究の名称も難しいし、
何や私もようわからんのですが心配要りません。
シンプルにいきましょう。
結局、エビデンスレベルが高い研究論文と言うときは、
①無作為割り付け臨床試験(RCT)
②前向きコホート研究
に基づく論文のことをさし、いずれも疫学の範疇です。
もう、はっきり言ってこれだけ覚えておけばいいです。
勿論、症例報告も大切な医学研究の一つなのですが、
ことEBMというときは、超割り切って、
「無作為割り付け臨床試験(RCT)」と
「前向きコホート研究」だけ考慮すればいいということです。
かつて、医学界では
<⑨実証的研究に基づかない権威者の意見>
が幅を利かしていて、学会発表などでも、
有名大教授で権威者のA氏が質問にたって「私の経験ではこう思う」といったら、
水戸黄門の印籠みたいなもので「ヘヘー、恐れ入りました。」
という事で一件落着という世界だったのです。( ̄_ ̄|||)
権威者が、何人か寄り集まって、ガイドラインの内容を決めると、
コンセンサスによる決定となります。
これは、上述のヒエラルキーからみると、エビデンスレベルは最低というか、
はっきりいってエビデンスはないということです。
権威者の意見とか、コンセンサスに基づく見解とかに頼っているのは
非科学的であるという批判が、世界中の医学界で続出して、
それではいかんということで、
evidence based medhicine(証拠に基づく医学)→略してEBM
が登場したわけですね。
このような経過なのでEBMを無視することは勿論できないのですが、
EBMだけに頼る医療にも、明確に限界があります。
本ブログでは、糖質制限食に関する
「無作為割り付け臨床試験(RCT)」と「前向きコホート研究」
に関しては、過去記事にしてきました。
そのほとんどが、糖質制限食に有利な結論でした。
糖質制限食に対して批判的結論の論文にはそのつど反論してきました。
さて、
「無作為割り付け臨床試験(RCT)」と「前向きコホート研究」
が現時点であまり存在しない領域もあります。
例えば糖尿病治療食としての
「カロリー制限食(高糖質食)」の、長期的な有効性・安全性
及び
「糖質制限食」の長期的な有効性・安全性
に関しては、現時点では、evidence(エビデンス、証拠、根拠)となる論文は数少ないです。
一方、
「平均血糖変動幅増大」と「食後高血糖」
が酸化ストレスを生じ糖尿病合併症のリスクとなることにはエビデンスがあります。
そして、「平均血糖変動幅増大」と「食後高血糖」を生じるのは
糖質摂取時だけという生理学的事実があります。
「平均血糖変動幅増大」と「食後高血糖」を毎日3~5回、
年余にわたり繰り返し起こして、人体に良いことがある可能性は
論理的にゼロであり、悪いこと(合併症)が生じる可能性は極めて高いです。
このように直接のEBMが存在しないときにおいても、
「現在存在しているEBM+生理学的事実+論理的考察」
の組み合わせにより、将来の糖尿病合併症のリスクを回避することが、
臨床的には極めて重要であると私は考えています。
江部康二
2015年09月21日 (月)
こんにちは。
久しぶりに富山での糖質制限食講演会です。
演題:「炭水化物を減らして健康に!
~糖質制限食で治す糖尿病・メタボ・生活習慣病~」
今回は、時間に余裕があるので、講演が90分間、質疑応答が30分間、とたっぷりとりました。
いつもやや早口で喋ってしまうのですが、今回は、以下の内容を分かりやすく、ゆっくりとお話しようと思います。
「脂肪悪玉説」、「カロリー至 上主義」、「脳のエネルギー源 はブドウ糖だけ」といった従来の常識は、現在根底から覆ってい ます。
例えば全米結構調査、1971年と2000年の統計で、脂肪摂取比率は低下しているのに、肥満は倍増していたのです。
さらにニューイングランド・ ジャーナルの2008年の論文 で、カロリー制限ありの脂肪制限食と地中海食、カロリー制限なしの糖質制限食の3者の効果 を比較検討した結果、糖質制限食が最も体重を減少させ、 HDLコレステロールを増加させたことが明らかとなりました。
糖質制限食実践により、食事中にも常に脂肪が燃 え、肥満ホルモン・インスリンの追加分泌はごく少量で済み、 肝臓でアミノ酸などから糖新生 が行われエネルギーを消費し、体重減少につながります。
米国糖尿病学会によれば、食べ物が消化・吸収さ れたあと、糖質は直接血糖値に影響を与えますが、タンパク質・脂質は与えません。
動脈硬化のリス クとなるグルコーススパイク (急激な食後高血糖)を生じる のは糖質だけです。
また酸化 ストレスの元となる一日平均 血糖変動幅を悪化させるのも糖 質だけです。
糖質制限食なら食後高血糖は生じず、平均血糖 変動幅は速やかに改善します。
一 方カロリー制限をしても糖質を 摂取すれば必ず食後高血糖を生 じ、平均血糖変動幅増大を招き、酸化ストレスが亢進します。
2型糖尿病高雄病院入院患者さんにおいて、同一カロリーにそろえ た従来の糖尿病食(高糖質食)と糖質制限食における血糖の日内変動を比較検討してみました。
その結果、糖質制限食では従来の 糖尿病食(高糖質食)に比べ、顕著な食後血糖降下効果が認められました。
人類700万年の進化と食生活 について考察してみました。
さらに食前 と食後の血糖変動幅の観点から人 類の食生活を3段階にわけて考察しました。
糖尿病・メタボ以外の生活習慣病とがん、日本人の5大疾病、4大死因と糖質制限食についても検討しました。
本講演会は、富山県鍼灸マッサージ師会主催の県民公開講座で入場無料ですので、富山や北陸の糖尿人、メタボ人の方々、そして生活習慣病予防に興味がある方、どんどんご参加いただけば幸いです。
江部康二
☆☆☆
以下、富山県鍼灸マッサージ師会からのお知らせです。
**********
(公社)富山県鍼灸マッサージ師会主催
第6回 県民公開講座
日時: 平成27年9月27日 (日)14:00~
場所: 富山県総合福祉会館サンシップとやま 1階福祉ホール
富山市安住町5-21
演題:「炭水化物を減らして健康に!
~糖質制限食で治す糖尿病・メタボ・生活習慣病~」
講師:江部康二
入場無料
※予約・整理券等必要ありません。
当日会場においでいただき、受付をお済ませください。
(問い合わせ先:076-434-3314 河合)
**********
久しぶりに富山での糖質制限食講演会です。
演題:「炭水化物を減らして健康に!
~糖質制限食で治す糖尿病・メタボ・生活習慣病~」
今回は、時間に余裕があるので、講演が90分間、質疑応答が30分間、とたっぷりとりました。
いつもやや早口で喋ってしまうのですが、今回は、以下の内容を分かりやすく、ゆっくりとお話しようと思います。
「脂肪悪玉説」、「カロリー至 上主義」、「脳のエネルギー源 はブドウ糖だけ」といった従来の常識は、現在根底から覆ってい ます。
例えば全米結構調査、1971年と2000年の統計で、脂肪摂取比率は低下しているのに、肥満は倍増していたのです。
さらにニューイングランド・ ジャーナルの2008年の論文 で、カロリー制限ありの脂肪制限食と地中海食、カロリー制限なしの糖質制限食の3者の効果 を比較検討した結果、糖質制限食が最も体重を減少させ、 HDLコレステロールを増加させたことが明らかとなりました。
糖質制限食実践により、食事中にも常に脂肪が燃 え、肥満ホルモン・インスリンの追加分泌はごく少量で済み、 肝臓でアミノ酸などから糖新生 が行われエネルギーを消費し、体重減少につながります。
米国糖尿病学会によれば、食べ物が消化・吸収さ れたあと、糖質は直接血糖値に影響を与えますが、タンパク質・脂質は与えません。
動脈硬化のリス クとなるグルコーススパイク (急激な食後高血糖)を生じる のは糖質だけです。
また酸化 ストレスの元となる一日平均 血糖変動幅を悪化させるのも糖 質だけです。
糖質制限食なら食後高血糖は生じず、平均血糖 変動幅は速やかに改善します。
一 方カロリー制限をしても糖質を 摂取すれば必ず食後高血糖を生 じ、平均血糖変動幅増大を招き、酸化ストレスが亢進します。
2型糖尿病高雄病院入院患者さんにおいて、同一カロリーにそろえ た従来の糖尿病食(高糖質食)と糖質制限食における血糖の日内変動を比較検討してみました。
その結果、糖質制限食では従来の 糖尿病食(高糖質食)に比べ、顕著な食後血糖降下効果が認められました。
人類700万年の進化と食生活 について考察してみました。
さらに食前 と食後の血糖変動幅の観点から人 類の食生活を3段階にわけて考察しました。
糖尿病・メタボ以外の生活習慣病とがん、日本人の5大疾病、4大死因と糖質制限食についても検討しました。
本講演会は、富山県鍼灸マッサージ師会主催の県民公開講座で入場無料ですので、富山や北陸の糖尿人、メタボ人の方々、そして生活習慣病予防に興味がある方、どんどんご参加いただけば幸いです。
江部康二
☆☆☆
以下、富山県鍼灸マッサージ師会からのお知らせです。
**********
(公社)富山県鍼灸マッサージ師会主催
第6回 県民公開講座
日時: 平成27年9月27日 (日)14:00~
場所: 富山県総合福祉会館サンシップとやま 1階福祉ホール
富山市安住町5-21
演題:「炭水化物を減らして健康に!
~糖質制限食で治す糖尿病・メタボ・生活習慣病~」
講師:江部康二
入場無料
※予約・整理券等必要ありません。
当日会場においでいただき、受付をお済ませください。
(問い合わせ先:076-434-3314 河合)
**********
2015年09月20日 (日)
【15/09/19 都内河北 鈴木
日本糖尿病学会提言1・2を拝読して!
都内河北 鈴木です。
江部先生は、千里眼の持ち主かと思える程私の糖尿病悪化経過を驚くほど的確に説明されています。
正に正にその通りです。
私は糖尿病発症21年。糖尿病専門医の指示通りと言ってもカロリー制限食オンリーの説明終始。
結果、糖尿病は悪化一途でした。
病態悪化で右目眼圧破裂失明、同時緑内障発症、その後7年間日本糖尿病学会公認専任医、指導医の肩書き医者に診療受けていましたが、 5年後には脳梗塞発症救急搬送。
糖尿病悪化は明らかです。
糖尿病悪化改善の為に食事療法入院しましたが、当然カロリー制限食です。
3日目にはインスリン投与が始りました。
その後病態改善無く悪化増すばかり、インスリン及び投薬量は増すばかりでした。
インスリン投与3年数ヶ月経過した頃、江部先生をメディアで垣間見て、ネット始めたばかりで検索し、改善者のオーディオさんブログから試してみる価値ありと、2012.10.1.よりスーパー糖質制限食生活を実践スタートしました。
スーパー糖質制限食実践翌日驚いたのは、朝食インスリン投与前に血糖値自己測定器計測は。今まで200前後が110以下でした。
以降日々血糖値は下がり、インスリンは自己判断で減量して行き2ヶ月経過した頃には血糖値53でした。
低血糖の説明はインスリン投与時より無かったので、ネット検索で危険数値知りインスリン離脱しました。
以降糖質制限理論食生活なら血糖値・HbaA1cは改善安定して現在に至ります。
私は江部先生情報を元にネットで欧米先進国の糖尿病解明の事実を確認する度に愕然としました。
世界は2000年以降カロリーという食理論概念を否定している事!
私が当時通院していた病院廃医院により転院したのは2005年です。
この年からアメリカADAなどが血糖値上昇栄養素は糖質だと解明世界発表していました。
2009年にはアメリカ医学会は血糖値上昇栄養素は糖質だと統一しています。
また福岡久山町・山形舟形町の研究データの事実も江部先生ブログより知りました確認しました!
上記の事は未だに信者医者達からは説明ありません。
この様な事から如何に可能性無い治療を受けていたかの事実被害体験者です。
そして私患者が改善してゆく事へ、担当医TとK病院は反省学習するどころか、数々の嫌がらせ。
転院をする羽目になりました。
江部先生に糖質制限理論に対しての現状報告として送付した転院紹介状などに何故あのような事を書くのでしょうか。
送付転院紹介状には日本において名のある病院の名前もあるかと思います。
私は日本糖尿病学会信者医者・信者病院は治療し改善することへ真摯な考えが無いことを実体験しました。
現在糖尿病など病態に悩んでいる患者の皆さんは、この国の権威・肩書きなどから既成概念打破するべきです。
パターナリズム覚醒して欲しいです。
病態悪化進行する前に!!!
私は面識無い江部先生の糖質制限理論により改善生還した証明者です。!!
後遺症の眼・脳は進行性であり今後も気が抜けませんが、 今後も江部先生の情報発信でより改善策を勉強したいです。
江部先生、ご苦労でしょうが今後も御尽力下さい。
お願い致します。
敬具 】
こんにちは。
糖尿病歴21年の都内河北 鈴木 さんから、貴重な体験談をコメントいただきました。
ありがとうございます。
鈴木さんは「従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)+薬物療法」で治療されていて、糖尿病が徐々に悪化していき、右目眼圧破裂失明、同時緑内障発症されました。
その後、糖尿病専門医の治療を受けておられたにも関わらず、5年後には脳梗塞発症で救急搬送。
さらにその後、糖尿病悪化のために入院加療され、カロリー制限食(高糖質食)を出され、入院3日後にはインスリン注射の開始となりました。
退院後も糖尿病のコントロールは困難で、インスリン注射や投薬量は増える一方。
インスリン注射開始後、3年数ヶ月経過した2012年10月1日からスーパー糖質制限食を開始され、血糖コントロールがどんどん良く
なり、2~3ヶ月後には、インスリンを離脱されました。
その後は、スーパー糖質制限食により、血糖値、HbA1cは良好を保っておられます。
鈴木さん、大変辛い目に会われ、苦労されましたね。
幸い、糖質制限食に巡り会われて、ご自分で考えて糖質制限食を選択し実践され、インスリン離脱されたのは素晴らしいです。
鈴木さんと同様に、糖尿病専門医や栄養士の指導に従って、「従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)+薬物療法」で治療され、結局合併症を発症された糖尿人は、数多くおられると思います。
合併症発症を予防できる食事療法は、糖質制限食だけです。
糖尿人の皆さんは、早くこのことに気がついて欲しいと思います。
本やインターネットで糖質制限食の情報を簡単に得られる時代ですので、
自分で考えて決断し選択してほしいと思います。
糖質制限食実践が早ければ早いほど合併症のリスクは減少します。
A)米国糖尿病協会(ADA)の
患者教育用のテキストブックLife With Diabetes(2004年版)には、
「摂取後直接、血糖に変わるのは糖質のみである。
糖質は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」
と記載されています。
これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。
B)米国糖尿病学会は、2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記しました。
これはそのまま、日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。
そして、地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
「糖質制限食」も正式に受容しました。
A)B)を糖尿人が、知識として獲得すれば、誰も従来の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)を食べようとは思わないでしょう。
江部康二
日本糖尿病学会提言1・2を拝読して!
都内河北 鈴木です。
江部先生は、千里眼の持ち主かと思える程私の糖尿病悪化経過を驚くほど的確に説明されています。
正に正にその通りです。
私は糖尿病発症21年。糖尿病専門医の指示通りと言ってもカロリー制限食オンリーの説明終始。
結果、糖尿病は悪化一途でした。
病態悪化で右目眼圧破裂失明、同時緑内障発症、その後7年間日本糖尿病学会公認専任医、指導医の肩書き医者に診療受けていましたが、 5年後には脳梗塞発症救急搬送。
糖尿病悪化は明らかです。
糖尿病悪化改善の為に食事療法入院しましたが、当然カロリー制限食です。
3日目にはインスリン投与が始りました。
その後病態改善無く悪化増すばかり、インスリン及び投薬量は増すばかりでした。
インスリン投与3年数ヶ月経過した頃、江部先生をメディアで垣間見て、ネット始めたばかりで検索し、改善者のオーディオさんブログから試してみる価値ありと、2012.10.1.よりスーパー糖質制限食生活を実践スタートしました。
スーパー糖質制限食実践翌日驚いたのは、朝食インスリン投与前に血糖値自己測定器計測は。今まで200前後が110以下でした。
以降日々血糖値は下がり、インスリンは自己判断で減量して行き2ヶ月経過した頃には血糖値53でした。
低血糖の説明はインスリン投与時より無かったので、ネット検索で危険数値知りインスリン離脱しました。
以降糖質制限理論食生活なら血糖値・HbaA1cは改善安定して現在に至ります。
私は江部先生情報を元にネットで欧米先進国の糖尿病解明の事実を確認する度に愕然としました。
世界は2000年以降カロリーという食理論概念を否定している事!
私が当時通院していた病院廃医院により転院したのは2005年です。
この年からアメリカADAなどが血糖値上昇栄養素は糖質だと解明世界発表していました。
2009年にはアメリカ医学会は血糖値上昇栄養素は糖質だと統一しています。
また福岡久山町・山形舟形町の研究データの事実も江部先生ブログより知りました確認しました!
上記の事は未だに信者医者達からは説明ありません。
この様な事から如何に可能性無い治療を受けていたかの事実被害体験者です。
そして私患者が改善してゆく事へ、担当医TとK病院は反省学習するどころか、数々の嫌がらせ。
転院をする羽目になりました。
江部先生に糖質制限理論に対しての現状報告として送付した転院紹介状などに何故あのような事を書くのでしょうか。
送付転院紹介状には日本において名のある病院の名前もあるかと思います。
私は日本糖尿病学会信者医者・信者病院は治療し改善することへ真摯な考えが無いことを実体験しました。
現在糖尿病など病態に悩んでいる患者の皆さんは、この国の権威・肩書きなどから既成概念打破するべきです。
パターナリズム覚醒して欲しいです。
病態悪化進行する前に!!!
私は面識無い江部先生の糖質制限理論により改善生還した証明者です。!!
後遺症の眼・脳は進行性であり今後も気が抜けませんが、 今後も江部先生の情報発信でより改善策を勉強したいです。
江部先生、ご苦労でしょうが今後も御尽力下さい。
お願い致します。
敬具 】
こんにちは。
糖尿病歴21年の都内河北 鈴木 さんから、貴重な体験談をコメントいただきました。
ありがとうございます。
鈴木さんは「従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)+薬物療法」で治療されていて、糖尿病が徐々に悪化していき、右目眼圧破裂失明、同時緑内障発症されました。
その後、糖尿病専門医の治療を受けておられたにも関わらず、5年後には脳梗塞発症で救急搬送。
さらにその後、糖尿病悪化のために入院加療され、カロリー制限食(高糖質食)を出され、入院3日後にはインスリン注射の開始となりました。
退院後も糖尿病のコントロールは困難で、インスリン注射や投薬量は増える一方。
インスリン注射開始後、3年数ヶ月経過した2012年10月1日からスーパー糖質制限食を開始され、血糖コントロールがどんどん良く
なり、2~3ヶ月後には、インスリンを離脱されました。
その後は、スーパー糖質制限食により、血糖値、HbA1cは良好を保っておられます。
鈴木さん、大変辛い目に会われ、苦労されましたね。
幸い、糖質制限食に巡り会われて、ご自分で考えて糖質制限食を選択し実践され、インスリン離脱されたのは素晴らしいです。
鈴木さんと同様に、糖尿病専門医や栄養士の指導に従って、「従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)+薬物療法」で治療され、結局合併症を発症された糖尿人は、数多くおられると思います。
合併症発症を予防できる食事療法は、糖質制限食だけです。
糖尿人の皆さんは、早くこのことに気がついて欲しいと思います。
本やインターネットで糖質制限食の情報を簡単に得られる時代ですので、
自分で考えて決断し選択してほしいと思います。
糖質制限食実践が早ければ早いほど合併症のリスクは減少します。
A)米国糖尿病協会(ADA)の
患者教育用のテキストブックLife With Diabetes(2004年版)には、
「摂取後直接、血糖に変わるのは糖質のみである。
糖質は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」
と記載されています。
これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。
B)米国糖尿病学会は、2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記しました。
これはそのまま、日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。
そして、地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
「糖質制限食」も正式に受容しました。
A)B)を糖尿人が、知識として獲得すれば、誰も従来の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)を食べようとは思わないでしょう。
江部康二
2015年09月18日 (金)
こんにちは。
日本糖尿病学会への提言2
です。
A)糖尿病合併症とカロリー制限食の弊害
B)ACCORD:厳格治療群で総死亡率上昇というとエビデンス
まず、A)B)について検討します。
日本糖尿病学会の「熊本宣言2013」に以下の記載があります・
『・・・糖尿病網膜症による失明者は年間3,000人以上(新規失明者の約18%)、
糖尿病腎症による新規透析導入者は年間16,000人以上(新規透析導入の約44%)、
糖尿病足病変による下肢切断者が年間3,000人以上(全切断患者の40~45%)であると報告されており、
糖尿病合併症で苦しむ患者さんの数は今なお減少していません。・・・』
さらに心筋梗塞や脳梗塞を発症して救急車で運ばれる人の過半数は糖尿病か耐糖能異常です。
ここで疑問が出てきます。
これらの合併症を起こした糖尿人は、皆さん、医師や栄養士の言うことを聞かずに、薬もまともに内服せずに暴飲・暴食をしたために、このような結果になってしまったのでしょうか?
いえいえそんなことはありません。
ほとんどの方は、医師や栄養士の言うとおりに、辛くとも我慢してカロリー制限食を実践し、酒も飲まず、運動もし、血糖コントロールが徐々に悪くなれば、経口糖尿病薬が増えていき、それでも効果が良くなければ、インスリン注射を導入して、清く正しく頑張ってきたにもかかわらず、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病壊疽、心筋梗塞、脳卒中・・・を合併してきてしまったのです。
即ち、糖尿病患者さんに罪はないのです。
罪は一重に、カロリー制限食(高糖質・低脂質食)にあるのです。
カロリー制限食(高糖質・低脂質食)を実践する限り、相当な幸運で良くない限り、糖尿病合併症から免れることは至難の技です。
何故なら、糖質を摂取する限り、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」を必ず生じるからです。
食後高血糖と平均血糖変動幅増大は、糖尿病合併症の最も大きな要因です。
食後高血糖と平均血糖変動幅増大を防ぐことこそが合併症予防の優先順位の一番なのです。
そして糖質制限食が唯一、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を防ぐ治療食なのです。
ACCORDの結果(RCT研究論文)とランセットの報告(コホート研究論文)(★)によれば、
「糖質を普通に摂取しながら、強力な糖尿病の薬物治療を行えばかえって総死亡率が上昇する」
という、明白なエビデンスが存在します。(*)
私は一人の医師であり、一人の糖尿病患者です。
医師としてそして一糖尿病患者として、日本糖尿病学会に、提言します。
<日本糖尿病学会への提言2>
1)
ACCORDなどの明白なエビデンスを無視せずに、現実を認めて、
ワンパターンの食事療法(カロリー制限・高糖質食)の見直しに着手することをお願い申し上げます。
米国糖尿病学会が公的に受容している「糖質制限食」も選択肢の一つとして認めることが、
糖尿病専門医として科学的な態度と言えると思います。
2)
従来の日本の糖尿病治療(カロリー制限・高糖質食と薬物療法)で、
糖尿病網膜症で失明、糖尿病腎症で透析、糖尿病壊疽で下肢を切断、心筋梗塞、脳梗塞・・・といった
糖尿病合併症が毎年多数発症している現状を、どのようにとらえておられるのでしょうか?
現実に多くの糖尿病患者さんを合併症で苦しめてきたという反省はないのでしょうか?
是非、冷静に日本の糖尿病治療と合併症の現状を検討して頂きたいと思います。
3)
糖尿病学会が推奨するカロリー制限食(高糖質・低脂質食)では、
「食後高血糖」と「平均血糖変動幅の増大」を生じ、酸化ストレスリスクを決して防げません。
この生理学的事実を、日本糖尿病学会は、
糖尿病患者さんに、きちんと説明する義務があると思いますのでよろしくお願い申し上げます。
4)
農耕開始前の人類約700万年間の進化の歴史は狩猟・採集で糖質摂取は少なく、
農耕開始(穀物摂取開始)は約1万年前からに過ぎないことを、認識してくださるようお願い申し上げます。
5)
日本人も旧石器時時代と縄文時代の約数万年間は狩猟・採集で糖質摂取は少なく、
農耕開始(米摂取開始)は弥生時代以降の約3000年間に過ぎないことを、
認識してくださるようお願い申し上げます。
(*)
2011年07月21日 (木) の本ブログ記事
「ACCORDとLancet誌2010年2月6日号の報告、HbA1cの目標値は?」
をご参照ください。
★ACCORD
Effects of Intensive Glucose Lowering in Type 2 Diabetes
The Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes Study Group
N Engl J Med 2008; 358:2545-2559
★Survival as a function of HbA1c in people with type 2 diabetes: a retrospective cohort study
The Lancet, Volume 375, Issue 9713, Pages 481 - 489, 6 February 2010
江部康二
日本糖尿病学会への提言2
です。
A)糖尿病合併症とカロリー制限食の弊害
B)ACCORD:厳格治療群で総死亡率上昇というとエビデンス
まず、A)B)について検討します。
日本糖尿病学会の「熊本宣言2013」に以下の記載があります・
『・・・糖尿病網膜症による失明者は年間3,000人以上(新規失明者の約18%)、
糖尿病腎症による新規透析導入者は年間16,000人以上(新規透析導入の約44%)、
糖尿病足病変による下肢切断者が年間3,000人以上(全切断患者の40~45%)であると報告されており、
糖尿病合併症で苦しむ患者さんの数は今なお減少していません。・・・』
さらに心筋梗塞や脳梗塞を発症して救急車で運ばれる人の過半数は糖尿病か耐糖能異常です。
ここで疑問が出てきます。
これらの合併症を起こした糖尿人は、皆さん、医師や栄養士の言うことを聞かずに、薬もまともに内服せずに暴飲・暴食をしたために、このような結果になってしまったのでしょうか?
いえいえそんなことはありません。
ほとんどの方は、医師や栄養士の言うとおりに、辛くとも我慢してカロリー制限食を実践し、酒も飲まず、運動もし、血糖コントロールが徐々に悪くなれば、経口糖尿病薬が増えていき、それでも効果が良くなければ、インスリン注射を導入して、清く正しく頑張ってきたにもかかわらず、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病壊疽、心筋梗塞、脳卒中・・・を合併してきてしまったのです。
即ち、糖尿病患者さんに罪はないのです。
罪は一重に、カロリー制限食(高糖質・低脂質食)にあるのです。
カロリー制限食(高糖質・低脂質食)を実践する限り、相当な幸運で良くない限り、糖尿病合併症から免れることは至難の技です。
何故なら、糖質を摂取する限り、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」を必ず生じるからです。
食後高血糖と平均血糖変動幅増大は、糖尿病合併症の最も大きな要因です。
食後高血糖と平均血糖変動幅増大を防ぐことこそが合併症予防の優先順位の一番なのです。
そして糖質制限食が唯一、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を防ぐ治療食なのです。
ACCORDの結果(RCT研究論文)とランセットの報告(コホート研究論文)(★)によれば、
「糖質を普通に摂取しながら、強力な糖尿病の薬物治療を行えばかえって総死亡率が上昇する」
という、明白なエビデンスが存在します。(*)
私は一人の医師であり、一人の糖尿病患者です。
医師としてそして一糖尿病患者として、日本糖尿病学会に、提言します。
<日本糖尿病学会への提言2>
1)
ACCORDなどの明白なエビデンスを無視せずに、現実を認めて、
ワンパターンの食事療法(カロリー制限・高糖質食)の見直しに着手することをお願い申し上げます。
米国糖尿病学会が公的に受容している「糖質制限食」も選択肢の一つとして認めることが、
糖尿病専門医として科学的な態度と言えると思います。
2)
従来の日本の糖尿病治療(カロリー制限・高糖質食と薬物療法)で、
糖尿病網膜症で失明、糖尿病腎症で透析、糖尿病壊疽で下肢を切断、心筋梗塞、脳梗塞・・・といった
糖尿病合併症が毎年多数発症している現状を、どのようにとらえておられるのでしょうか?
現実に多くの糖尿病患者さんを合併症で苦しめてきたという反省はないのでしょうか?
是非、冷静に日本の糖尿病治療と合併症の現状を検討して頂きたいと思います。
3)
糖尿病学会が推奨するカロリー制限食(高糖質・低脂質食)では、
「食後高血糖」と「平均血糖変動幅の増大」を生じ、酸化ストレスリスクを決して防げません。
この生理学的事実を、日本糖尿病学会は、
糖尿病患者さんに、きちんと説明する義務があると思いますのでよろしくお願い申し上げます。
4)
農耕開始前の人類約700万年間の進化の歴史は狩猟・採集で糖質摂取は少なく、
農耕開始(穀物摂取開始)は約1万年前からに過ぎないことを、認識してくださるようお願い申し上げます。
5)
日本人も旧石器時時代と縄文時代の約数万年間は狩猟・採集で糖質摂取は少なく、
農耕開始(米摂取開始)は弥生時代以降の約3000年間に過ぎないことを、
認識してくださるようお願い申し上げます。
(*)
2011年07月21日 (木) の本ブログ記事
「ACCORDとLancet誌2010年2月6日号の報告、HbA1cの目標値は?」
をご参照ください。
★ACCORD
Effects of Intensive Glucose Lowering in Type 2 Diabetes
The Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes Study Group
N Engl J Med 2008; 358:2545-2559
★Survival as a function of HbA1c in people with type 2 diabetes: a retrospective cohort study
The Lancet, Volume 375, Issue 9713, Pages 481 - 489, 6 February 2010
江部康二
2015年09月17日 (木)
おはようございます。
2013年以来2年ぶりの日本糖尿病学会への提言です。
糖尿病専門医方々への提言も加えました。
A)米国糖尿病学会(ADA)の見解
米国糖尿病学会(ADA)の患者教育用のテキストブックである
Life With Diabetes(2004年版)には、
「摂取後直接、血糖に影響を与えるのは糖質のみである。
炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有しているが、
炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。」
と明記されています。
これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。
B)国際糖尿病連合の「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
2007年と2011年の国際糖尿病連合(IDF)「食後血糖値の管理に関するガイドライン」により、食後高血糖が、がんや動脈硬化や糖尿病合併症を始めとして、様々な疾患のリスクとなることが明確となりました。
C)CGMで明確となった酸化ストレスリスク
またCGM(*)の普及により、酸化ストレスを最も生じるのは
①平均血糖変動幅の増大
②食後高血糖
③空腹時血糖値
という順番であることが明確となってきました。
酸化ストレスは、動脈硬化や老化やがん、パーキンソン病やアルツハイマー病や認知症にも深く関わっています。
糖尿病があると心筋梗塞・脳梗塞・がん・アルツハイマー病・認知症が増加することにはエビデンスがありますが、この酸化ストレスがおおいに関与していると考えられています。
勿論、糖尿病腎症、糖尿病網膜症、糖尿病神経障害などの糖尿病慢性合併症にも酸化ストレスは関与しています。
スーパー糖質制限食だと、「食後高血糖」「平均血糖変動幅」という最大の酸化ストレスリスクが、大幅に改善します。
カロリー制限食(高糖質食)だと、「食後高血糖」「平均血糖変動幅」という最大の酸化ストレスリスクが、必ず生じます。
従って、理論的には、カロリー制限食(高糖質食)で糖尿病合併症を防ぐことは、極めて困難です。
D)米国糖尿病学会(ADA)の『栄養療法に関する声明』2013年
米国糖尿病学会は、2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、
全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記しました。
これはそのまま、日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。
そして、地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
「糖質制限食」も正式に受容しました。
A)B)C)D)を踏まえた上で、日本糖尿病学会及び糖尿病専門医の方々に提言したいと思います。
<日本糖尿病学会への提言1 2015年9月>
1)カロリー制限食
カロリー制限食(高糖質食)は1969年の食品交換表(改訂第2版)以降、
日本で、糖尿病患者さんに推奨してきた唯一の食事療法で、長い臨床経験がある。
しかし、長期的安全性や有効性に関しては、エビデンスはない。
そして血糖値に直接影響を与えるのは糖質だけなので、
カロリー制限食(高糖質食)は、短期的には、
「平均血糖変動幅増大」と「食後高血糖」を生じる可能性が極めて高い。
2)糖質制限食
糖質制限食は、日本では1999年以降の新しい食事療法であり、臨床経験はまだ短い。
糖質制限食にも、長期的安全性と有効性のエビデンスはない。
一方、短期的には「平均血糖変動幅増大」と「食後高血糖」を生じない、唯一の食事療法である。
3)米国糖尿病学会『栄養療法に関する声明』
米国糖尿病学会は、2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、
地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
糖質制限食を正式に受容した。
4)平均血糖変動幅増大と食後高血糖
平均血糖変動幅増大と食後高血糖が酸化ストレスのリスクとなることにはエビデンスがある。
5)酸化ストレス
酸化ストレスは、動脈硬化や老化や癌、パーキンソン病やアルツハイマー病や認知症、糖尿病合併症にも深く関わっている。
日本糖尿病学会は、A)D)や1)2)3)4)5)に関して、日本国民や一般の医師に広く知らせる義務があるので、速やかに広報して頂きたいと思います。
また1)に関して、「平均血糖変動幅増大」と「食後高血糖」を毎日生じるような食事療法を長期に続けて何か良いことがあるのなら、その根拠を示すべきだと思います。
根拠を示せないのなら、そのような食事療法を推奨することは倫理的に許されないと思います。
糖尿病学会として、科学的思考をされることを切に望むものです。
4)5)に関しては、医学会で既に認知されていると思います。
恣意的に隠蔽する意図がないならば、米国糖尿病学会の公式見解であるA)D)を、プレスリリースなどで速やかに広報して頂きたいと思います。
<糖尿病専門医の方々への提言 2015年9月>
1)2)3)4)5)を糖尿病患者さんにきっちり説明した上で、あなたは「カロリー制限食」と「糖質制限食」どちらを選択しますかというスタンスでの診療をお願いしたいと思います。
説明して選択肢を与えることなく、糖尿病専門医が一方的にカロリー制限食を患者さんに押しつけることは、倫理的に問題があるので、そのようなことが無いようにお願い申し上げます。
一方的にカロリー制限食を糖尿病患者さんに押しつけて、毎日、平均血糖変動幅増大と食後高血糖を起こして、将来合併症が発症して、透析や失明や足切断となった場合は、当該の糖尿病専門医は、責任をとり、患者さんに謝罪されるようお願い申し上げます。
江部康二
(*)
CGM(Continuous Glucose Monitoring:持続ブドウ糖測定)システム
ブドウ糖値を数日間連続的に測定できる持続血糖測定装置(CGMS)が、日本でも保険適応となり、日常臨床で使用できるようになりました。
ブドウ糖値の日内変動を24時間通して把握できるので、SMBG(血糖自己測定器)やHbA1cによるデータとは異なる情報を得ることができます。
5分ごとに測定して、24時間で288回のブドウ糖測定が可能です。
2013年以来2年ぶりの日本糖尿病学会への提言です。
糖尿病専門医方々への提言も加えました。
A)米国糖尿病学会(ADA)の見解
米国糖尿病学会(ADA)の患者教育用のテキストブックである
Life With Diabetes(2004年版)には、
「摂取後直接、血糖に影響を与えるのは糖質のみである。
炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有しているが、
炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。」
と明記されています。
これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。
B)国際糖尿病連合の「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
2007年と2011年の国際糖尿病連合(IDF)「食後血糖値の管理に関するガイドライン」により、食後高血糖が、がんや動脈硬化や糖尿病合併症を始めとして、様々な疾患のリスクとなることが明確となりました。
C)CGMで明確となった酸化ストレスリスク
またCGM(*)の普及により、酸化ストレスを最も生じるのは
①平均血糖変動幅の増大
②食後高血糖
③空腹時血糖値
という順番であることが明確となってきました。
酸化ストレスは、動脈硬化や老化やがん、パーキンソン病やアルツハイマー病や認知症にも深く関わっています。
糖尿病があると心筋梗塞・脳梗塞・がん・アルツハイマー病・認知症が増加することにはエビデンスがありますが、この酸化ストレスがおおいに関与していると考えられています。
勿論、糖尿病腎症、糖尿病網膜症、糖尿病神経障害などの糖尿病慢性合併症にも酸化ストレスは関与しています。
スーパー糖質制限食だと、「食後高血糖」「平均血糖変動幅」という最大の酸化ストレスリスクが、大幅に改善します。
カロリー制限食(高糖質食)だと、「食後高血糖」「平均血糖変動幅」という最大の酸化ストレスリスクが、必ず生じます。
従って、理論的には、カロリー制限食(高糖質食)で糖尿病合併症を防ぐことは、極めて困難です。
D)米国糖尿病学会(ADA)の『栄養療法に関する声明』2013年
米国糖尿病学会は、2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、
全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記しました。
これはそのまま、日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。
そして、地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
「糖質制限食」も正式に受容しました。
A)B)C)D)を踏まえた上で、日本糖尿病学会及び糖尿病専門医の方々に提言したいと思います。
<日本糖尿病学会への提言1 2015年9月>
1)カロリー制限食
カロリー制限食(高糖質食)は1969年の食品交換表(改訂第2版)以降、
日本で、糖尿病患者さんに推奨してきた唯一の食事療法で、長い臨床経験がある。
しかし、長期的安全性や有効性に関しては、エビデンスはない。
そして血糖値に直接影響を与えるのは糖質だけなので、
カロリー制限食(高糖質食)は、短期的には、
「平均血糖変動幅増大」と「食後高血糖」を生じる可能性が極めて高い。
2)糖質制限食
糖質制限食は、日本では1999年以降の新しい食事療法であり、臨床経験はまだ短い。
糖質制限食にも、長期的安全性と有効性のエビデンスはない。
一方、短期的には「平均血糖変動幅増大」と「食後高血糖」を生じない、唯一の食事療法である。
3)米国糖尿病学会『栄養療法に関する声明』
米国糖尿病学会は、2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、
地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
糖質制限食を正式に受容した。
4)平均血糖変動幅増大と食後高血糖
平均血糖変動幅増大と食後高血糖が酸化ストレスのリスクとなることにはエビデンスがある。
5)酸化ストレス
酸化ストレスは、動脈硬化や老化や癌、パーキンソン病やアルツハイマー病や認知症、糖尿病合併症にも深く関わっている。
日本糖尿病学会は、A)D)や1)2)3)4)5)に関して、日本国民や一般の医師に広く知らせる義務があるので、速やかに広報して頂きたいと思います。
また1)に関して、「平均血糖変動幅増大」と「食後高血糖」を毎日生じるような食事療法を長期に続けて何か良いことがあるのなら、その根拠を示すべきだと思います。
根拠を示せないのなら、そのような食事療法を推奨することは倫理的に許されないと思います。
糖尿病学会として、科学的思考をされることを切に望むものです。
4)5)に関しては、医学会で既に認知されていると思います。
恣意的に隠蔽する意図がないならば、米国糖尿病学会の公式見解であるA)D)を、プレスリリースなどで速やかに広報して頂きたいと思います。
<糖尿病専門医の方々への提言 2015年9月>
1)2)3)4)5)を糖尿病患者さんにきっちり説明した上で、あなたは「カロリー制限食」と「糖質制限食」どちらを選択しますかというスタンスでの診療をお願いしたいと思います。
説明して選択肢を与えることなく、糖尿病専門医が一方的にカロリー制限食を患者さんに押しつけることは、倫理的に問題があるので、そのようなことが無いようにお願い申し上げます。
一方的にカロリー制限食を糖尿病患者さんに押しつけて、毎日、平均血糖変動幅増大と食後高血糖を起こして、将来合併症が発症して、透析や失明や足切断となった場合は、当該の糖尿病専門医は、責任をとり、患者さんに謝罪されるようお願い申し上げます。
江部康二
(*)
CGM(Continuous Glucose Monitoring:持続ブドウ糖測定)システム
ブドウ糖値を数日間連続的に測定できる持続血糖測定装置(CGMS)が、日本でも保険適応となり、日常臨床で使用できるようになりました。
ブドウ糖値の日内変動を24時間通して把握できるので、SMBG(血糖自己測定器)やHbA1cによるデータとは異なる情報を得ることができます。
5分ごとに測定して、24時間で288回のブドウ糖測定が可能です。
2015年09月16日 (水)
こんばんは。
私が監修して完成した糖質制限ワインと糖質制限ビュッフェを楽しむ会が、昨年11月は京都、今年の5月は東京で開催されました。
どちらも満員御礼で、会場ではグラスが足らなくなるくらいのワインが参加した皆さんの胃袋に消えていきました(^_^;)
関西、関東で開催したので、今度は九州地方でやって欲しいとリクエストを多数頂きましたので、福岡は博多での開催を決定です。
会場は、糖質制限の聖地、六本木のBotanicaと同じASOグループの、リストランテASO福岡天神です。
リストランテASO福岡天神では、普段は糖質制限メニューは出されていませんが、あらてつさんが博多に出張の際は糖質制限メニューをリクエストして作ってもらっているそうなので安心ですね(^O^)
ワインは、もちろん全て糖質制限の為に特別に醸造されたものばかりです。
赤はもちろん、白、ロゼ、カバ、限定生産カバに加え、今回は、5月の東京での開催時に大好評だったフランス、ラングドック産の糖質制限赤ワインが3種類も登場します。
因みにこのラングドックの赤ワイン、5月のパーティーでお披露目した時に夏井先生が随分と気に入ったみたいで、ひたすらこればっかり飲んでおられました(^_^;)
その時の様子です。
試飲会の様子です。
いつも大変お世話になっている、Botanica 星野支配人

飲む少し前に空気に触れさせるため栓を開けて頂いてます。

笑顔が素敵なスタッフの方

星野支配人とクリストフさん

不詳、私、江部康二がご挨拶させて頂きました

クリストフからワインの説明です

まだシラフの夏井先生の拍手(笑)

クリストフさんがあちこちで糖質制限ワインについて質問されていました

私もいろいろとご質問頂きました

前日は雨でしたが、この日は快晴で良かったです

小室先生ご夫妻です

新たにBotanicaの料理長になられた藤田シェフと星野支配人とクリストフさん

藤田シェフはフランスで料理の修行をされておられ、新井田シェフの右腕だった方です。
この度、Bitanica料理長に抜擢されました。
今回のワイン試飲会では、新しい糖質制限ワイン「MONTAGUT(モンタグ)」シリーズがお披露目されました。
現在糖質制限ドットコムで販売しているサーメンタムシリーズはスペインワインですが、MONTAGUTシリーズは、フランス産糖質制限ワインとなります。
クリストフさんの親友が経営しているシャトーで、手間暇かけて特別に糖質制限用に醸造してくれた赤ワインです。
試作品が完成する度に送って来て私が全部血糖測定して、正に私の血と汗と涙の結晶です(T_T)
小室先生がお持ちのワインがモンタグです

サーメンタムシリーズの赤ワインがメルローバリカ2009から2011に変わり、会場でも提供されて「美味しい!」と好評でしたが、今回の「MONTAGUT(モンタグ)」シリーズ、この日準備されたワインでカバに並んで人気でした。
因みに夏井先生、随分とモンタグが気に入ったのか、うまいうまいを連発してこればっかり飲んでました(^_^;)
モンタグで上機嫌の夏井先生

最後にあらてつさんから一本締めを頼まれましたが、「俺がする!」とゴキゲンの夏井先生が立候補したので奥ゆかしくゆずっておきました(笑)
上機嫌の夏井先生による一本締(笑)

テラスにて皆さんで記念撮影

なぜだか夏井先生までお見送りに参加(^_^;)

夏井先生、終始ご機嫌でした(笑)
糖質制限ワインをこれだけいっぺんに飲み比べできる機会は、そうそうありません。
しかも、ワインはどれも飲み放題なので、お値打ちでしょう(^O^)
糖尿人、メタボ人、ダイエッター、全ての糖質セイゲニストの皆さん、連休最後の夜を、スペシャルな糖質制限メニューと糖質制限ワインで締めくくろうではありませんか。
ご参加、お待ちしています。
江部康二
☆☆☆
以下、主催の京都高雄倶楽部からの参加申し込みの案内です。
【糖質オフ・ディナー&ワインの会 in 福岡】
■日時:2015年11月23日(月)18:30~20:30(18:00開場)
■会場:リストランテASO 福岡・天神
http://www.aso-net.jp/tenjin/
■ゲスト:江部康二 医師
(一財)高雄病院 理事長
(一社)日本糖質制限医療推進協会 理事長
■料金:12,000円(税サ込)
■形式:立食(糖質制限ディナービュッフェ)
■備考:アルコール飲料はCovides社の糖質制限ワイン・カヴァのみのご提供となります。ビール、糖質オフ発泡酒、焼酎等はございません。
■主催:Covides社 /(株)京都高雄倶楽部
■お申し込み
こちらのフォームよりお申し込みください。
http://event001.shop-pro.jp/
皆様のご参加、心よりお待ちしております。
私が監修して完成した糖質制限ワインと糖質制限ビュッフェを楽しむ会が、昨年11月は京都、今年の5月は東京で開催されました。
どちらも満員御礼で、会場ではグラスが足らなくなるくらいのワインが参加した皆さんの胃袋に消えていきました(^_^;)
関西、関東で開催したので、今度は九州地方でやって欲しいとリクエストを多数頂きましたので、福岡は博多での開催を決定です。
会場は、糖質制限の聖地、六本木のBotanicaと同じASOグループの、リストランテASO福岡天神です。
リストランテASO福岡天神では、普段は糖質制限メニューは出されていませんが、あらてつさんが博多に出張の際は糖質制限メニューをリクエストして作ってもらっているそうなので安心ですね(^O^)
ワインは、もちろん全て糖質制限の為に特別に醸造されたものばかりです。
赤はもちろん、白、ロゼ、カバ、限定生産カバに加え、今回は、5月の東京での開催時に大好評だったフランス、ラングドック産の糖質制限赤ワインが3種類も登場します。
因みにこのラングドックの赤ワイン、5月のパーティーでお披露目した時に夏井先生が随分と気に入ったみたいで、ひたすらこればっかり飲んでおられました(^_^;)
その時の様子です。
試飲会の様子です。
いつも大変お世話になっている、Botanica 星野支配人

飲む少し前に空気に触れさせるため栓を開けて頂いてます。

笑顔が素敵なスタッフの方

星野支配人とクリストフさん

不詳、私、江部康二がご挨拶させて頂きました

クリストフからワインの説明です

まだシラフの夏井先生の拍手(笑)

クリストフさんがあちこちで糖質制限ワインについて質問されていました

私もいろいろとご質問頂きました

前日は雨でしたが、この日は快晴で良かったです

小室先生ご夫妻です

新たにBotanicaの料理長になられた藤田シェフと星野支配人とクリストフさん

藤田シェフはフランスで料理の修行をされておられ、新井田シェフの右腕だった方です。
この度、Bitanica料理長に抜擢されました。
今回のワイン試飲会では、新しい糖質制限ワイン「MONTAGUT(モンタグ)」シリーズがお披露目されました。
現在糖質制限ドットコムで販売しているサーメンタムシリーズはスペインワインですが、MONTAGUTシリーズは、フランス産糖質制限ワインとなります。
クリストフさんの親友が経営しているシャトーで、手間暇かけて特別に糖質制限用に醸造してくれた赤ワインです。
試作品が完成する度に送って来て私が全部血糖測定して、正に私の血と汗と涙の結晶です(T_T)
小室先生がお持ちのワインがモンタグです

サーメンタムシリーズの赤ワインがメルローバリカ2009から2011に変わり、会場でも提供されて「美味しい!」と好評でしたが、今回の「MONTAGUT(モンタグ)」シリーズ、この日準備されたワインでカバに並んで人気でした。
因みに夏井先生、随分とモンタグが気に入ったのか、うまいうまいを連発してこればっかり飲んでました(^_^;)
モンタグで上機嫌の夏井先生

最後にあらてつさんから一本締めを頼まれましたが、「俺がする!」とゴキゲンの夏井先生が立候補したので奥ゆかしくゆずっておきました(笑)
上機嫌の夏井先生による一本締(笑)

テラスにて皆さんで記念撮影

なぜだか夏井先生までお見送りに参加(^_^;)

夏井先生、終始ご機嫌でした(笑)
糖質制限ワインをこれだけいっぺんに飲み比べできる機会は、そうそうありません。
しかも、ワインはどれも飲み放題なので、お値打ちでしょう(^O^)
糖尿人、メタボ人、ダイエッター、全ての糖質セイゲニストの皆さん、連休最後の夜を、スペシャルな糖質制限メニューと糖質制限ワインで締めくくろうではありませんか。
ご参加、お待ちしています。
江部康二
☆☆☆
以下、主催の京都高雄倶楽部からの参加申し込みの案内です。
【糖質オフ・ディナー&ワインの会 in 福岡】
■日時:2015年11月23日(月)18:30~20:30(18:00開場)
■会場:リストランテASO 福岡・天神
http://www.aso-net.jp/tenjin/
■ゲスト:江部康二 医師
(一財)高雄病院 理事長
(一社)日本糖質制限医療推進協会 理事長
■料金:12,000円(税サ込)
■形式:立食(糖質制限ディナービュッフェ)
■備考:アルコール飲料はCovides社の糖質制限ワイン・カヴァのみのご提供となります。ビール、糖質オフ発泡酒、焼酎等はございません。
■主催:Covides社 /(株)京都高雄倶楽部
■お申し込み
こちらのフォームよりお申し込みください。
http://event001.shop-pro.jp/
皆様のご参加、心よりお待ちしております。
2015年09月15日 (火)
こんにちは。
『食品別糖質量ハンドブック』洋泉社(2012年)
おかげさまで、第15刷、12万部となりました。
ブログ読者の皆様には、多くの応援をいただきありがとうございます。
今回、洋泉社から
「糖質制限の教科書」
(洋泉社MOOK) ムック ¥1080
が2015年6月12日に発売されました。
私が「監修」した本です。
7月、8月とアマゾンや楽天をはじめ、インターネット各書店で、売り切れ状態が続いて、大変ご迷惑をおかけしましたが、9月になりやっと補充できました。もう大丈夫です。
教科書と題したムックですので、とてもわかりやすい構成となっています。
図や写真も豊富で、読みやすい内容です。
日頃、本が苦手の人でも、すっと一気に読めると思います。
これから糖質制限食を始める人には
おおいにお役に立てると思いますので、
是非ご一読いただけば幸いです。
江部康二
☆☆☆
以下は、洋泉社の内容紹介です。
基本から実践、理論までこの1冊でわかる正しいやり方で、無理なくやせる、健康になる!
・満腹OK! 血糖値を上げない!ひと目で分かる食材の選び方
・献立のつくり方
・知って納得!糖質制限でやせる仕組み
・続けるほど健康になる!症状別
・糖質制限の効果・疑問や不安を一気に解消する糖質制限Q&A
【監修】江部康二(えべ・こうじ)医師。
一般財団法人高雄病院理事長。
一般社団法人日本糖質制限医療推進協会理事長。
1950年京都府生まれ。
1974年京都大学医学部卒業。
京都大学胸部疾患研究所第一内科(現京大呼吸器内科)を経て、
1978年より高雄病院に医局長として勤務。
1999年、高雄病院に糖質制限食導入。
2000年理事長就任。
2001年から糖質制限食にとり組む。
2002年に自身の糖尿病に気づき、自ら糖質制限食を実践、肥満と糖尿病を克服。
豊富な症例をもとに糖質制限食の研究を続けている。
主な著・監修書に『食品別糖質量ハンドブック』
『江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?』(ともに洋泉社)、
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!新版』
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!2実践編 新版』(ともに東洋経済新報社)など多数
ブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」
『食品別糖質量ハンドブック』洋泉社(2012年)
おかげさまで、第15刷、12万部となりました。
ブログ読者の皆様には、多くの応援をいただきありがとうございます。
今回、洋泉社から
「糖質制限の教科書」
(洋泉社MOOK) ムック ¥1080
が2015年6月12日に発売されました。
私が「監修」した本です。
7月、8月とアマゾンや楽天をはじめ、インターネット各書店で、売り切れ状態が続いて、大変ご迷惑をおかけしましたが、9月になりやっと補充できました。もう大丈夫です。
教科書と題したムックですので、とてもわかりやすい構成となっています。
図や写真も豊富で、読みやすい内容です。
日頃、本が苦手の人でも、すっと一気に読めると思います。
これから糖質制限食を始める人には
おおいにお役に立てると思いますので、
是非ご一読いただけば幸いです。
江部康二
☆☆☆
以下は、洋泉社の内容紹介です。
基本から実践、理論までこの1冊でわかる正しいやり方で、無理なくやせる、健康になる!
・満腹OK! 血糖値を上げない!ひと目で分かる食材の選び方
・献立のつくり方
・知って納得!糖質制限でやせる仕組み
・続けるほど健康になる!症状別
・糖質制限の効果・疑問や不安を一気に解消する糖質制限Q&A
【監修】江部康二(えべ・こうじ)医師。
一般財団法人高雄病院理事長。
一般社団法人日本糖質制限医療推進協会理事長。
1950年京都府生まれ。
1974年京都大学医学部卒業。
京都大学胸部疾患研究所第一内科(現京大呼吸器内科)を経て、
1978年より高雄病院に医局長として勤務。
1999年、高雄病院に糖質制限食導入。
2000年理事長就任。
2001年から糖質制限食にとり組む。
2002年に自身の糖尿病に気づき、自ら糖質制限食を実践、肥満と糖尿病を克服。
豊富な症例をもとに糖質制限食の研究を続けている。
主な著・監修書に『食品別糖質量ハンドブック』
『江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?』(ともに洋泉社)、
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!新版』
『主食を抜けば糖尿病は良くなる!2実践編 新版』(ともに東洋経済新報社)など多数
ブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」
2015年09月14日 (月)
こんばんは。
私が監修している糖質制限食販売サイト、糖質制限ドットコムの運営会社、京都高雄倶楽部に新人さんが入りました(^^)
管理栄養士のCocoroちゃんです。

北九州の透析病院に務めていましたが、あらてつさんの3年に亘る説得の末、引き抜かれて来ました。
Cocoroちゃんは、5年前に新型インフルエンザに罹ったことから1型糖尿病を発症、私のブログと本に出会って糖質制限食を実践するようになったそうです。
コントロールの難しい1型糖尿病にも関わらず、なんと私、江部康二よりも良好なHbA1cを保っています(^_^;)
写真の通りまだ若いですが、管理栄養士としてとても優秀で、九州でも有数の透析病院に勤務していたので、沢山の症例を見てきてますし、何と言っても本人が1型糖尿病で糖質制限食で良好なコントロールを保てていますので、説得力が違います。
高雄倶楽部での勤務に慣れて来たら、高雄病院と江部診療所でも管理栄養士として栄養指導をしてもらう予定です(^^)
ブログ読者の皆さん、どうぞ宜しくお願い致しますm(__)m
江部康二
☆☆☆
管理栄養士のCocoroちゃんのブログです
Ⅰ型糖尿病+管理栄養士Cocoroの糖質制限Blog
http://cocolowcarb.blog.fc2.com/
私が監修している糖質制限食販売サイト、糖質制限ドットコムの運営会社、京都高雄倶楽部に新人さんが入りました(^^)
管理栄養士のCocoroちゃんです。

北九州の透析病院に務めていましたが、あらてつさんの3年に亘る説得の末、引き抜かれて来ました。
Cocoroちゃんは、5年前に新型インフルエンザに罹ったことから1型糖尿病を発症、私のブログと本に出会って糖質制限食を実践するようになったそうです。
コントロールの難しい1型糖尿病にも関わらず、なんと私、江部康二よりも良好なHbA1cを保っています(^_^;)
写真の通りまだ若いですが、管理栄養士としてとても優秀で、九州でも有数の透析病院に勤務していたので、沢山の症例を見てきてますし、何と言っても本人が1型糖尿病で糖質制限食で良好なコントロールを保てていますので、説得力が違います。
高雄倶楽部での勤務に慣れて来たら、高雄病院と江部診療所でも管理栄養士として栄養指導をしてもらう予定です(^^)
ブログ読者の皆さん、どうぞ宜しくお願い致しますm(__)m
江部康二
☆☆☆
管理栄養士のCocoroちゃんのブログです
Ⅰ型糖尿病+管理栄養士Cocoroの糖質制限Blog
http://cocolowcarb.blog.fc2.com/
2015年09月13日 (日)
こんにちは。
LDLコレステロール/HDLコレステロール(LDLコレステロール÷HDLコレステロール)
LH比が、注目を浴びているようです。
糖質制限食実践で、HDLコレステロ-ルが増加するので、LH比は低下することが多く、大変好ましい変化です。
例えば、
DIRECT (*)後の4年間のフォローアップ研究報告
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc1204792
では、LH比を指標の一つに取り上げていて、糖質制限食だけが、LH比を優位に改善しました。
LH比は、動脈硬化予防には、2.0以下が望ましく、高血圧や糖尿病など複数の生活習慣病を持っている人、心筋梗塞や脳梗塞の再発予防には1.5以下が望ましいと、されています。
LH比が注目されてきたのは、LDLコレステロールとHDLコレステロールが共に基準値内なのに、虚血性心疾患を発症する例があり、その場合LH比が高値だったのです。
例えば、日本大学板橋病院の心臓外科の報告によれば虚血性心疾患のため冠動脈バイパス手術が必要な症例において、平均LDL‐cは119.2mg/dL、HDL‐cは43.2mg/dLと基準値内でしたが、LH比の平均は2.98でした。
さらに動脈硬化が重症の場合、LH比は3.0を超えていました。(**)
単純に、LDLコレステロール値、HDLコレステロール値をみるのではなく、LH比も考慮することが必要ですね。
ちなみに、私のLH比を経年的に見てみました。
糖質制限開始前
1999年2月 L123 H69 LH比:1.78
2002年6月糖質制限開始
糖質制限開始後
2004年8月 L97 H99 LH比:0.98
2007年12月 L138 H101 LH比:1.37
2008年4月 L109 H104 LH比:1.05
2010年1月 L123 H124 LH比:0.99
2012年12月 L122 H116 LH比:1.05
2013年11月 L128 H106 LH比:1.21
2014年3月 L129 H107 LH比:1.20
2014年9月 L147 H102 LH比:1.44
2015年3月 L111 H114 LH比:0.97
2015年6月 L153 H87 LH比:1.75
糖質制限食開始後、LH比は見事に改善しています。
2015年6月の検査で、糖質制限食開始後13年間で、初めてLH比が1.75と1.5を超えてびっくりです。
すぐに戻ると思いますが、こういうこともあるのですね。(∵)?
LH比を1.5以下に管理することで、動脈硬化を予防するばかりか、すでに出来上がった動脈硬化を治し、赤ちゃん並みの若々しい血管を取り戻す可能性があるようですので、ますます、糖質制限食の出番ですね。(^^)
江部康二
(*)
ニューイングランド・ジャーナルに掲載された有名な論文。2008年。
低脂肪食、地中海食、低炭水化物食の3群で322名を比較検討
低炭水化物食群において、
HbA1cが有意に改善
体重は最も減少
HDLコレステロールは最も増加
総コレステロール/HDLコレステロール比も改善
中性脂肪も低脂肪食群に比し有意に改善
Iris Shai,et all:Weight Loss with a Low-Carbohydrate,Mediterranean,or Low-Fat Diet. NENGLJ MED JULY17,2008、VOL359. NO.3 229-241
DIRECT(Dietary Intervention Randomized Controlled Trial)
以下、週刊ダイヤモンドのウェブサイトから転載
(**)
http://diamond.jp/articles/-/11117
第31回】 2011年2月14日
井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
LDLよりHDLに注目!!
動脈硬化性疾患の予防とLH比
監修 秦 光賢
(日本大学医学部附属板橋病院心臓血管・呼吸器・総合外科講師、心臓外科科長)
急性心筋梗塞で病院搬送、緊急手術を受けたAさん、49歳。
健康診断で血圧は若干高いが、脂質は「正常」と言われたばかりだった──。
最近、LDLコレステロール(LDL‐c)の基準値をめぐる議論喧しいが、じつは議論の方向が偏っている。最新の研究で心筋梗塞などの動脈硬化性疾患は、高LDL‐c値だけではなく、LDL‐c値とHDLコレステロール(HDL‐c)値のバランス異常が主な原因だとわかっているからだ。
脂質バランスの指標は、LDL‐c÷HDL‐c=「LH比」。
動脈硬化性疾患を防ぐには、LH比2.0以下、高血圧や糖尿病など複数の生活習慣病を持っている人、心筋梗塞や脳梗塞の再発予防にはLH比1.5以下が望ましい。
実際、2004年1月から08年12月に日本大学板橋病院の心臓外科で、冠動脈バイパス手術を受けた重症患者(245例)の平均LDL‐cは119.2mg/dL、HDL‐cは43.2mg/dLと、どちらも基準内だった。ところがLH比の平均は2.98。さらに、「コテコテの動脈硬化のため全身の血管がボロボロの患者」は、LDL‐cが正常でもHDL‐cが低く、LH比が3.0を上回っていたのである。また全身の動脈硬化の状態を反映する頸動脈の血管壁の性状が、動脈硬化で分厚くコブ状になっていた人も、LH比2.0以上の患者ではるかに多かった。
そもそもHDL‐cは、血管壁にたまったコレステロールをキレイにさらってくれるお掃除屋さん。この「掃除力」が悪玉LDL‐cの「ゴミため力」を上回り、LH比が2.0から、限りなく1.0に近づくほど脂質異常症から動脈硬化、そして突然死の流れを阻止できる。たとえ、LDL‐cが基準値を上回る160mg/dLでもHDL‐cが80mg/dL以上なら、あわてずに生活習慣の改善を図り、LDL‐cを基準値内にすればLH比2.0以下を達成できるのだ。
その点で今、注目されているのが動脈硬化進展阻止・退縮治療。LH比を1.5以下に管理することで、動脈硬化を予防するばかりか、すでに出来上がった動脈硬化を治し、赤ちゃん並みの若々しい血管を取り戻す方法だ。
基本は運動療法と薬物治療。HDL‐cは運動療法によく反応し、朝夕2回、30分程度のパワー・ウオーキングを数ヵ月続けるだけで数値が劇的に改善される。必要に応じ、脂質バランスを改善する治療薬が処方されることもある。一見、これまでの脂質治療と変わらないようだが、主役はあくまでHDL‐c。健康診断ではHDL‐cとLH比に注目してみよう。
LDLコレステロール/HDLコレステロール(LDLコレステロール÷HDLコレステロール)
LH比が、注目を浴びているようです。
糖質制限食実践で、HDLコレステロ-ルが増加するので、LH比は低下することが多く、大変好ましい変化です。
例えば、
DIRECT (*)後の4年間のフォローアップ研究報告
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc1204792
では、LH比を指標の一つに取り上げていて、糖質制限食だけが、LH比を優位に改善しました。
LH比は、動脈硬化予防には、2.0以下が望ましく、高血圧や糖尿病など複数の生活習慣病を持っている人、心筋梗塞や脳梗塞の再発予防には1.5以下が望ましいと、されています。
LH比が注目されてきたのは、LDLコレステロールとHDLコレステロールが共に基準値内なのに、虚血性心疾患を発症する例があり、その場合LH比が高値だったのです。
例えば、日本大学板橋病院の心臓外科の報告によれば虚血性心疾患のため冠動脈バイパス手術が必要な症例において、平均LDL‐cは119.2mg/dL、HDL‐cは43.2mg/dLと基準値内でしたが、LH比の平均は2.98でした。
さらに動脈硬化が重症の場合、LH比は3.0を超えていました。(**)
単純に、LDLコレステロール値、HDLコレステロール値をみるのではなく、LH比も考慮することが必要ですね。
ちなみに、私のLH比を経年的に見てみました。
糖質制限開始前
1999年2月 L123 H69 LH比:1.78
2002年6月糖質制限開始
糖質制限開始後
2004年8月 L97 H99 LH比:0.98
2007年12月 L138 H101 LH比:1.37
2008年4月 L109 H104 LH比:1.05
2010年1月 L123 H124 LH比:0.99
2012年12月 L122 H116 LH比:1.05
2013年11月 L128 H106 LH比:1.21
2014年3月 L129 H107 LH比:1.20
2014年9月 L147 H102 LH比:1.44
2015年3月 L111 H114 LH比:0.97
2015年6月 L153 H87 LH比:1.75
糖質制限食開始後、LH比は見事に改善しています。
2015年6月の検査で、糖質制限食開始後13年間で、初めてLH比が1.75と1.5を超えてびっくりです。
すぐに戻ると思いますが、こういうこともあるのですね。(∵)?
LH比を1.5以下に管理することで、動脈硬化を予防するばかりか、すでに出来上がった動脈硬化を治し、赤ちゃん並みの若々しい血管を取り戻す可能性があるようですので、ますます、糖質制限食の出番ですね。(^^)
江部康二
(*)
ニューイングランド・ジャーナルに掲載された有名な論文。2008年。
低脂肪食、地中海食、低炭水化物食の3群で322名を比較検討
低炭水化物食群において、
HbA1cが有意に改善
体重は最も減少
HDLコレステロールは最も増加
総コレステロール/HDLコレステロール比も改善
中性脂肪も低脂肪食群に比し有意に改善
Iris Shai,et all:Weight Loss with a Low-Carbohydrate,Mediterranean,or Low-Fat Diet. NENGLJ MED JULY17,2008、VOL359. NO.3 229-241
DIRECT(Dietary Intervention Randomized Controlled Trial)
以下、週刊ダイヤモンドのウェブサイトから転載
(**)
http://diamond.jp/articles/-/11117
第31回】 2011年2月14日
井手ゆきえ [医学ライター],-週刊ダイヤモンド編集部-
LDLよりHDLに注目!!
動脈硬化性疾患の予防とLH比
監修 秦 光賢
(日本大学医学部附属板橋病院心臓血管・呼吸器・総合外科講師、心臓外科科長)
急性心筋梗塞で病院搬送、緊急手術を受けたAさん、49歳。
健康診断で血圧は若干高いが、脂質は「正常」と言われたばかりだった──。
最近、LDLコレステロール(LDL‐c)の基準値をめぐる議論喧しいが、じつは議論の方向が偏っている。最新の研究で心筋梗塞などの動脈硬化性疾患は、高LDL‐c値だけではなく、LDL‐c値とHDLコレステロール(HDL‐c)値のバランス異常が主な原因だとわかっているからだ。
脂質バランスの指標は、LDL‐c÷HDL‐c=「LH比」。
動脈硬化性疾患を防ぐには、LH比2.0以下、高血圧や糖尿病など複数の生活習慣病を持っている人、心筋梗塞や脳梗塞の再発予防にはLH比1.5以下が望ましい。
実際、2004年1月から08年12月に日本大学板橋病院の心臓外科で、冠動脈バイパス手術を受けた重症患者(245例)の平均LDL‐cは119.2mg/dL、HDL‐cは43.2mg/dLと、どちらも基準内だった。ところがLH比の平均は2.98。さらに、「コテコテの動脈硬化のため全身の血管がボロボロの患者」は、LDL‐cが正常でもHDL‐cが低く、LH比が3.0を上回っていたのである。また全身の動脈硬化の状態を反映する頸動脈の血管壁の性状が、動脈硬化で分厚くコブ状になっていた人も、LH比2.0以上の患者ではるかに多かった。
そもそもHDL‐cは、血管壁にたまったコレステロールをキレイにさらってくれるお掃除屋さん。この「掃除力」が悪玉LDL‐cの「ゴミため力」を上回り、LH比が2.0から、限りなく1.0に近づくほど脂質異常症から動脈硬化、そして突然死の流れを阻止できる。たとえ、LDL‐cが基準値を上回る160mg/dLでもHDL‐cが80mg/dL以上なら、あわてずに生活習慣の改善を図り、LDL‐cを基準値内にすればLH比2.0以下を達成できるのだ。
その点で今、注目されているのが動脈硬化進展阻止・退縮治療。LH比を1.5以下に管理することで、動脈硬化を予防するばかりか、すでに出来上がった動脈硬化を治し、赤ちゃん並みの若々しい血管を取り戻す方法だ。
基本は運動療法と薬物治療。HDL‐cは運動療法によく反応し、朝夕2回、30分程度のパワー・ウオーキングを数ヵ月続けるだけで数値が劇的に改善される。必要に応じ、脂質バランスを改善する治療薬が処方されることもある。一見、これまでの脂質治療と変わらないようだが、主役はあくまでHDL‐c。健康診断ではHDL‐cとLH比に注目してみよう。
2015年09月13日 (日)
【15/09/13 チータラ
劇的に効果がありました
はじめまして。
2015年3月末の人間ドックでHbA1cが14.2
空腹時血糖値が261 という数値が出てしまいました。
問診した医師に紹介状を渡され、すぐに専門医に相談するように言われましたが、年度末・年度初の多忙な時期に入院などする羽目になっては困りますので、とりあえず内科の診察を3週間後に予約して、1食あたり糖質20gを目途に糖質制限を開始したところ、3週間後の4月下旬の診察ではHbA1cが12.5 空腹時血糖値が101となり当面は経過観察で良いといわれ、その後6月末にはHbA1cが7.2 空腹時血糖値が97、8月末には、なんとHbA1cが5.9 空腹時血糖値が85と、いずれも数値が改善しました。
気になっていた血圧も3月末の165-108から8月末には98-62と下がり、糖質制限さまさまです。
このブログに気づいて本当によかったと感謝しています。】
こんにちは。
チータラ さん から糖質制限食で、HbA1c、血糖値、血圧が劇的改善という嬉しいコメントをいただきました。
HbA1c14.2%、空腹時血糖値261mg/dlとは、横綱、大関クラスの立派な糖尿人ですね。ヾ(゜▽゜)
3週間後には、空腹時血糖値が101mg/dlと基準値内に改善とは、見事です。
チータラ さんは、おそらく発症後1~2年以内のフレッシュな糖尿人であったと思われます。
それで、膵臓のβ細胞は壊れてしまったものはまだ比較的少なく、疲弊していたものが、糖質制限食で休養できて分泌機能を回復して、急速に劇的に改善したものと思います。
年期が入った糖尿人では、こうも簡単にはいきません。
糖尿人においては、糖質制限食開始は早ければ早いほどいいのです。
糖質制限食実践5ヶ月後に、HbA1cが5.9% 空腹時血糖値が85mg/dlとは、素晴らしい改善です。
血圧も、「3月末の165-108から8月末には98-62」とは劇的改善です。
減量に成功されて、血圧が下がったのでしょうか?
糖質制限食を上手に実践されているのでしょう。
このまま美味しく楽しく末長く糖質制限食をお続けくださいね。
江部康二
劇的に効果がありました
はじめまして。
2015年3月末の人間ドックでHbA1cが14.2
空腹時血糖値が261 という数値が出てしまいました。
問診した医師に紹介状を渡され、すぐに専門医に相談するように言われましたが、年度末・年度初の多忙な時期に入院などする羽目になっては困りますので、とりあえず内科の診察を3週間後に予約して、1食あたり糖質20gを目途に糖質制限を開始したところ、3週間後の4月下旬の診察ではHbA1cが12.5 空腹時血糖値が101となり当面は経過観察で良いといわれ、その後6月末にはHbA1cが7.2 空腹時血糖値が97、8月末には、なんとHbA1cが5.9 空腹時血糖値が85と、いずれも数値が改善しました。
気になっていた血圧も3月末の165-108から8月末には98-62と下がり、糖質制限さまさまです。
このブログに気づいて本当によかったと感謝しています。】
こんにちは。
チータラ さん から糖質制限食で、HbA1c、血糖値、血圧が劇的改善という嬉しいコメントをいただきました。
HbA1c14.2%、空腹時血糖値261mg/dlとは、横綱、大関クラスの立派な糖尿人ですね。ヾ(゜▽゜)
3週間後には、空腹時血糖値が101mg/dlと基準値内に改善とは、見事です。
チータラ さんは、おそらく発症後1~2年以内のフレッシュな糖尿人であったと思われます。
それで、膵臓のβ細胞は壊れてしまったものはまだ比較的少なく、疲弊していたものが、糖質制限食で休養できて分泌機能を回復して、急速に劇的に改善したものと思います。
年期が入った糖尿人では、こうも簡単にはいきません。
糖尿人においては、糖質制限食開始は早ければ早いほどいいのです。
糖質制限食実践5ヶ月後に、HbA1cが5.9% 空腹時血糖値が85mg/dlとは、素晴らしい改善です。
血圧も、「3月末の165-108から8月末には98-62」とは劇的改善です。
減量に成功されて、血圧が下がったのでしょうか?
糖質制限食を上手に実践されているのでしょう。
このまま美味しく楽しく末長く糖質制限食をお続けくださいね。
江部康二
2015年09月12日 (土)
【15/09/12 りょん
先生こんにちは。助けてください。
27歳154センチ、41キロ女です。今年の6月に境界型糖尿病と言われました。
空腹→97 30分→169 60分→203 90分→199 120分→181 でヘモグロビンa1cは5.3でした。内服はしていません。
1日1520キロカロリー摂取、その内糖質を836キロカロリーと言われました。
普段から甘いものや、ジュースなどは飲んだり食べたりしていない方でした。祖父が軽い糖尿だったらしく、きっと遺伝だろうと…。普段は、朝食はほとんど摂取せず境界型と言われてからは朝も、食パン一枚、スクランブルエッグ、サラダ、ウインナーなど食べるようにしています。毎食の始めにサラダを食べています。
元々見た目も痩せていたのですが、最近41キロだった体重が39キロにまで落ちてしまいました。どうしたらいんですか?体重計にのるたび悲しくなります。】
こんにちは。
境界型糖尿病のりょんさんから、コメント・質問をいただきました。
まずは、りょんさん、心配はいりません。
りょんさんの場合、75g経口ブドウ糖負荷試験で、ピークの血糖値は1時間後で203mg/dlです。
空腹時の97mg/dlから106mg血糖値上昇です。
ということは、1gの糖質がピーク約1.4mg血糖値を上昇させています。
食後2時間時点では、1gの糖質が1.12mg血糖値を上昇させています。
糖尿人では、1gの糖質がピークで約3mg血糖値を上昇させます。
正常人では年齢にもよりますが、ピークで0.5~1.0mgくらい上昇させます。
現在指導された1日1520キロカロリーで、836kcal/日の糖質なら、209g/日ですので、1回約70gの糖質を摂取することになります。
そうすると、一日3回、70g経口ブドウ糖負荷試験をしているのとほぼ同じことですので、一日3回食後血糖値は180~200mg/dlを超えてしまい、動脈硬化のリスクとなります。
りょんさんは、境界型ですので、一回の糖質摂取量を、40gくらいに減らせば、食後1時間血糖値は180mg/dlを超えず、食後2時間血糖値は140mg/dlを超えないと思います。これなら、動脈硬化のリスクはありません。
痩せるということなら、1700~1800kcal/日摂取されてよいと思います。
糖質が40g×3回=120g/日で480kcalです。
残りのカロリー(1220~1320kcal)は脂質とタンパク質を充分量摂取することで確保しましょう。
本格的糖尿病の場合は「スーパー糖質制限食」がお奨めですが、境界型レベルなら、上述の「緩やかな糖質制限食」でも食後高血糖は生じないし、将来の糖尿病発症も予防できます。
そうすれば、将来糖尿病になることもなく、体重も増えて、BMI18以上を確保できるでしょう。
☆☆☆
スーパー糖質制限食:1回の食事の糖質量が10~20g以下を目指す。
緩やかな糖質制限食:1回の食事の糖質量を30~40gとする。
江部康二
先生こんにちは。助けてください。
27歳154センチ、41キロ女です。今年の6月に境界型糖尿病と言われました。
空腹→97 30分→169 60分→203 90分→199 120分→181 でヘモグロビンa1cは5.3でした。内服はしていません。
1日1520キロカロリー摂取、その内糖質を836キロカロリーと言われました。
普段から甘いものや、ジュースなどは飲んだり食べたりしていない方でした。祖父が軽い糖尿だったらしく、きっと遺伝だろうと…。普段は、朝食はほとんど摂取せず境界型と言われてからは朝も、食パン一枚、スクランブルエッグ、サラダ、ウインナーなど食べるようにしています。毎食の始めにサラダを食べています。
元々見た目も痩せていたのですが、最近41キロだった体重が39キロにまで落ちてしまいました。どうしたらいんですか?体重計にのるたび悲しくなります。】
こんにちは。
境界型糖尿病のりょんさんから、コメント・質問をいただきました。
まずは、りょんさん、心配はいりません。
りょんさんの場合、75g経口ブドウ糖負荷試験で、ピークの血糖値は1時間後で203mg/dlです。
空腹時の97mg/dlから106mg血糖値上昇です。
ということは、1gの糖質がピーク約1.4mg血糖値を上昇させています。
食後2時間時点では、1gの糖質が1.12mg血糖値を上昇させています。
糖尿人では、1gの糖質がピークで約3mg血糖値を上昇させます。
正常人では年齢にもよりますが、ピークで0.5~1.0mgくらい上昇させます。
現在指導された1日1520キロカロリーで、836kcal/日の糖質なら、209g/日ですので、1回約70gの糖質を摂取することになります。
そうすると、一日3回、70g経口ブドウ糖負荷試験をしているのとほぼ同じことですので、一日3回食後血糖値は180~200mg/dlを超えてしまい、動脈硬化のリスクとなります。
りょんさんは、境界型ですので、一回の糖質摂取量を、40gくらいに減らせば、食後1時間血糖値は180mg/dlを超えず、食後2時間血糖値は140mg/dlを超えないと思います。これなら、動脈硬化のリスクはありません。
痩せるということなら、1700~1800kcal/日摂取されてよいと思います。
糖質が40g×3回=120g/日で480kcalです。
残りのカロリー(1220~1320kcal)は脂質とタンパク質を充分量摂取することで確保しましょう。
本格的糖尿病の場合は「スーパー糖質制限食」がお奨めですが、境界型レベルなら、上述の「緩やかな糖質制限食」でも食後高血糖は生じないし、将来の糖尿病発症も予防できます。
そうすれば、将来糖尿病になることもなく、体重も増えて、BMI18以上を確保できるでしょう。
☆☆☆
スーパー糖質制限食:1回の食事の糖質量が10~20g以下を目指す。
緩やかな糖質制限食:1回の食事の糖質量を30~40gとする。
江部康二
2015年09月11日 (金)
こんにちは。
久しぶりに富山での糖質制限食講演会です。
時間に余裕があるので 、講演が90分間、質疑応答が30分間、とたっぷりとりました。
いつもやや早口で喋ってしまうのですが、今回はわかりやすくゆったりとお話できます。
入場無料ですので、富山や北陸の糖尿人、メタボ人の方々、そして生活習慣病予防に興味がある方、どんどんご参加いただけば幸いです。
江部康二
☆☆☆
以下、富山県鍼灸マッサージ師会からのお知らせです。
**********
(公社)富山県鍼灸マッサージ師会主催
第6回 県民公開講座
日時: 平成27年9月27日 (日)14:00~
場所: 富山県総合福祉会館サンシップとやま 1階福祉ホール
富山市安住町5-21
演題:「炭水化物を減らして健康に!
~糖質制限食で治す糖尿病・メタボ・生活習慣病~」
講師:江部康二
入場無料
※予約・整理券等必要ありません。
当日会場においでいただき、受付をお済ませください。
(問い合わせ先:076-434-3314 河合)
**********
久しぶりに富山での糖質制限食講演会です。
時間に余裕があるので 、講演が90分間、質疑応答が30分間、とたっぷりとりました。
いつもやや早口で喋ってしまうのですが、今回はわかりやすくゆったりとお話できます。
入場無料ですので、富山や北陸の糖尿人、メタボ人の方々、そして生活習慣病予防に興味がある方、どんどんご参加いただけば幸いです。
江部康二
☆☆☆
以下、富山県鍼灸マッサージ師会からのお知らせです。
**********
(公社)富山県鍼灸マッサージ師会主催
第6回 県民公開講座
日時: 平成27年9月27日 (日)14:00~
場所: 富山県総合福祉会館サンシップとやま 1階福祉ホール
富山市安住町5-21
演題:「炭水化物を減らして健康に!
~糖質制限食で治す糖尿病・メタボ・生活習慣病~」
講師:江部康二
入場無料
※予約・整理券等必要ありません。
当日会場においでいただき、受付をお済ませください。
(問い合わせ先:076-434-3314 河合)
**********
2015年09月10日 (木)
こんばんは。
糖質制限食実践中の糖尿人やメタボ人の皆さん、やっぱりたまには豚カツや天ぷらなど食べたいですよね。
かく言う私も時々食べてます。
そこで、糖質制限食のレシピ本で栄養計算をしてもらっている、高雄病院の管理栄養士・橋本眞由美さんに、豚カツや天ぷらの糖質量を聞いてみました。
<外食時>
外食時の1人前の「カツ類」、「フライ」、「てんぷら」、「唐揚げ」、「フライドチキン」などの衣として使う小麦粉、パン粉などの量は、肉の量にもよりますが、以下の如くです。
◆カツ類
・小麦粉 5-10g
・パン粉 10-20g
糖質の総量はおおよそ9-19g
例えば、食品別糖質量ハンドブックの100ページ、とんかつ(肉100g)で糖質量は11.3gです。
◆えびフライ
・小麦粉
・パン粉
例えば、食品別糖質量ハンドブックの108ページ、えびフライ3尾(えびエビ70g)の糖質量は4.9g
◆てんぷら
揚げる種類や量によりますが
・小麦粉 20~30g
糖質の総量はおおよそ14-22g
◆唐揚げ
・片栗粉(または小麦粉)5g
糖質の総量はおおよそ4g
例えば、食品別糖質量ハンドブックの100ページ、鶏の唐揚げ3個(肉90g)の糖質量は4.2g
◆フライドチキン
・小麦粉少量
例えば、食品別糖質量ハンドブックの100ページ、フライドチキン(肉96g)の糖質量は2.2g
◆ケンタッキーフライドチキン
オリジナルチキン1個87g(可食部平均重量)で、炭水化物7.9、食物繊維0.3・・・糖質7.6g
ナゲット5ピース110gで、糖質10.6g
となります。大体1人前の分量はこれ位でしょうね。
1gの糖質が2型糖尿人の血糖値を3mg、
1型糖尿人の血糖値を5mg上昇させます。
唐揚げはともかく、豚カツとてんぷらの衣はやや要注意ですね。
私もやや見苦しいのですが、1-2切れ食べた後は、衣を半分はがして食べたりしています。
<家庭で作る場合>
橋本管理栄養士によりますと、
「家庭で作る場合、 糖質制限食的には、フライの衣として、
・小麦粉の代わりに大豆粉
・おからをレンジでチンして、水分をとばしたもの
・おから粉
をパン粉代わりに使用すれば、糖質制限なフライにはなります。」
「天ぷらはちょっと難しいです。大豆粉に、つなぎになるくらいの小麦粉を少量使用するくらいなら、許容範囲内かもしれません」
「唐揚げは、大豆粉を利用すれば結構美味しくできあがります」
とのことです。
工夫次第で、糖質制限OKなフライやカツや唐揚げは、美味しく楽しくできそうですね。 o(^-^o)(o^-^)o
江部康二
<追加>
さちこさん と 月夜野うさぎ さんから、トンカツや唐揚げの衣に、高野豆腐を使うと美味しくて安価というコメントをいただきました。
ありがとうごさいます。
【15/09/10 さちこ
高野豆腐
江部先生
こんばんは(^^)
トンカツの衣ですが、江部先生の御著書を参考に、高野豆腐を使っています。
おろしたり包丁で刻んだり色々やってみましたが、軽く水で戻してフープロにかけてフワフワの粉状にして乾燥させるのが一番衣として付きやすく、美味しくいただいてます。
衣は小麦粉と卵ではなく、マヨネーズと高野豆腐です。
手も汚れにくいし、マヨネーズでほどよあ良い味もつくからソースもいらないし、何よりも美味しいです。
糖質制限を抜きにしても美味しいです(*^^*)
衣を作るのは手間暇かかりますが、美味しいし、私にとっては粉豆腐よりも使いやすいです。
いつも美味しい揚げ物をいただけているのも、先生の御著書のレシピを参考にさせていただいてるおかげです(*^^*)
ありがとうございます(*^▽^*)】
【15/09/10 月夜野うさぎ
高野豆腐の粉もおススメです。
唐揚げの衣には、高野豆腐を粉状にすりおろしたものでもいけますよ~。
すでに粉になった高野豆腐も売ってます。大豆粉より安く、これでパンケーキなども作れます。
http://www.asahimatsu-shop.com/products/detail.php?product_id=426】
糖質制限食実践中の糖尿人やメタボ人の皆さん、やっぱりたまには豚カツや天ぷらなど食べたいですよね。
かく言う私も時々食べてます。
そこで、糖質制限食のレシピ本で栄養計算をしてもらっている、高雄病院の管理栄養士・橋本眞由美さんに、豚カツや天ぷらの糖質量を聞いてみました。
<外食時>
外食時の1人前の「カツ類」、「フライ」、「てんぷら」、「唐揚げ」、「フライドチキン」などの衣として使う小麦粉、パン粉などの量は、肉の量にもよりますが、以下の如くです。
◆カツ類
・小麦粉 5-10g
・パン粉 10-20g
糖質の総量はおおよそ9-19g
例えば、食品別糖質量ハンドブックの100ページ、とんかつ(肉100g)で糖質量は11.3gです。
◆えびフライ
・小麦粉
・パン粉
例えば、食品別糖質量ハンドブックの108ページ、えびフライ3尾(えびエビ70g)の糖質量は4.9g
◆てんぷら
揚げる種類や量によりますが
・小麦粉 20~30g
糖質の総量はおおよそ14-22g
◆唐揚げ
・片栗粉(または小麦粉)5g
糖質の総量はおおよそ4g
例えば、食品別糖質量ハンドブックの100ページ、鶏の唐揚げ3個(肉90g)の糖質量は4.2g
◆フライドチキン
・小麦粉少量
例えば、食品別糖質量ハンドブックの100ページ、フライドチキン(肉96g)の糖質量は2.2g
◆ケンタッキーフライドチキン
オリジナルチキン1個87g(可食部平均重量)で、炭水化物7.9、食物繊維0.3・・・糖質7.6g
ナゲット5ピース110gで、糖質10.6g
となります。大体1人前の分量はこれ位でしょうね。
1gの糖質が2型糖尿人の血糖値を3mg、
1型糖尿人の血糖値を5mg上昇させます。
唐揚げはともかく、豚カツとてんぷらの衣はやや要注意ですね。
私もやや見苦しいのですが、1-2切れ食べた後は、衣を半分はがして食べたりしています。
<家庭で作る場合>
橋本管理栄養士によりますと、
「家庭で作る場合、 糖質制限食的には、フライの衣として、
・小麦粉の代わりに大豆粉
・おからをレンジでチンして、水分をとばしたもの
・おから粉
をパン粉代わりに使用すれば、糖質制限なフライにはなります。」
「天ぷらはちょっと難しいです。大豆粉に、つなぎになるくらいの小麦粉を少量使用するくらいなら、許容範囲内かもしれません」
「唐揚げは、大豆粉を利用すれば結構美味しくできあがります」
とのことです。
工夫次第で、糖質制限OKなフライやカツや唐揚げは、美味しく楽しくできそうですね。 o(^-^o)(o^-^)o
江部康二
<追加>
さちこさん と 月夜野うさぎ さんから、トンカツや唐揚げの衣に、高野豆腐を使うと美味しくて安価というコメントをいただきました。
ありがとうごさいます。
【15/09/10 さちこ
高野豆腐
江部先生
こんばんは(^^)
トンカツの衣ですが、江部先生の御著書を参考に、高野豆腐を使っています。
おろしたり包丁で刻んだり色々やってみましたが、軽く水で戻してフープロにかけてフワフワの粉状にして乾燥させるのが一番衣として付きやすく、美味しくいただいてます。
衣は小麦粉と卵ではなく、マヨネーズと高野豆腐です。
手も汚れにくいし、マヨネーズでほどよあ良い味もつくからソースもいらないし、何よりも美味しいです。
糖質制限を抜きにしても美味しいです(*^^*)
衣を作るのは手間暇かかりますが、美味しいし、私にとっては粉豆腐よりも使いやすいです。
いつも美味しい揚げ物をいただけているのも、先生の御著書のレシピを参考にさせていただいてるおかげです(*^^*)
ありがとうございます(*^▽^*)】
【15/09/10 月夜野うさぎ
高野豆腐の粉もおススメです。
唐揚げの衣には、高野豆腐を粉状にすりおろしたものでもいけますよ~。
すでに粉になった高野豆腐も売ってます。大豆粉より安く、これでパンケーキなども作れます。
http://www.asahimatsu-shop.com/products/detail.php?product_id=426】
2015年09月09日 (水)
こんばんは。
糖質制限ドットコムの店長ヤマモトさんより、モリドル糖質制限チョコレートポイント10倍セールのお知らせです。

モリドルノンシュガーチョコレート
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail94.html
私は小さい頃から甘いものはそんなに好きではなく、ケーキや饅頭など無くても全く困らないタイプでした。しかし、なぜかチョコレートだけは大好物でした。
50数年間チョコレートは嫌と言うほど食べましたが、歯は丈夫で全部残ってます。大学1年生の時1回だけ、奥歯を1本虫歯の治療をしましたが、その後歯の治療はしたことはありません。
そんな私ですが、糖尿病になってからは砂糖入りのチョコレートなどもってのほかなので、つらいものがありましたが当初はもうあきらめてました。
ですが、ないのならいっその事作ってしまおうと、あらてつさんに「糖質制限のチョコレートを作るように」と指示を出し、紆余曲折ありながら完成したチョコレートなので、万感の思いがあります。
さてこのモリドルチョコレートですが、甘味料は私の指示で、エリスリトールとステビアを使っています。
エリスリトールはもちろん血糖値を上げませんが、日本で販売されているステビアにはけっこう混ぜ物が多いので、血糖値を上昇させてしまうことがあります。
ステビアの選定時から私が血糖値検査を行い、上昇が認められなかったものだけを指定材料にしました。
また、モリドルチョコレートの製造は、チョコの本場であるヨーロッパで行いました。
それは何故でしょう?
ヨーロッパでは、チョコレートを植物油脂でかさ増ししたりしないのと、コンチングの時間が日本と圧倒的に違うからです。
ブログ読者の皆さんも、チョコレートの原材料に「植物油脂」と書かれているのを見たことがあると思います。
日本のチョコレートのほとんどが、コストを減らしてかさ増しするために、カカオバターの割合を減らし植物油脂を使います。
ところが、チョコレートの国際基準では、植物油脂が5%以上入っているものは、チョコレートと呼んで販売できません。
なので日本のほとんどのチョコレートは、国際基準では“チョコレート”として認められないのです。
さらにヨーロッパでチョコレートの伝統を重んじる国では、植物油脂を入れたものをチョコレートとは認めていません。
今回発売のモリドルノンシュガーチョコレートは、植物油を一切使わず、ちゃんとカカオバターだけを使っています。
またヨーロッパでのチョコレート作りにおいて、コンチングに掛ける時間も日本の比ではありません。
コンチングとは、微粒子状に粉砕した原材料を高温で練り合わせる、チョコレート作製におけるとても重要な工程です。
このコンチングでチョコレートの味が決まると入っても過言ではないでしょう。
コンチングの時間が短いとカカオの風味が出ずチョコレートに酸味が残ってしまいます。
日本のチョコレートメーカーのコンチング時間は、コストを下げるため12~24時間ていどしか行いません。
日本製のチョコレートに独特の酸味があるのはこのためです。
それに比べ、ヨーロッパでは72時間のコンチングが通常です。
モリドルノンシュガーチョコレートのコンチングは、なんと78時間。
じっくりと手間と時間を掛けてしっかりコンチングすることにより、なめらかな舌ざわりとカカオの風味を最大限に引き出しています。
お土産でもらう海外の安いチョコレートが意外と美味しかったりするのは、これらの理由があるからです。
モリドルノンシュガーチョコレートは、ヨーロッパの伝統に基づく、本物のチョコレートです(^O^)
美味しさもさることながら、糖尿人の皆さんが一番気になるのは、血糖値の上昇でしょう。
以下は、私、江部康二自らの測定結果です。
モリドルノンシュガーチョコレート ダーク
1枚100g中の糖質 0.5ḡ
2014年1月7日(火)
午後4:45 空腹時血糖値:119mg
スペイン新作ダークチョコレート60g摂取
午後5:45 食後1時間血糖値宇:111mg・・・
びっくりして測定し直して104mg
大成功です。
モリドルノンシュガーチョコレート ミルク
1枚100gあたりの糖質14.6g
2014年1月6日(月)
午後5:55 血糖値:114mg
スペイン新作ミルクチョコレート:60g摂取
午後6:55 血糖値:124mg
60gを丸ごと食べて、10mgの上昇。
60g中に3.33gの糖質。
10g中に0.555gの糖質。
100g中なら、5.55gの糖質。
合格ですね。
ミルクチョコレートの方は、100ḡあたりの糖質量が14.6gと多く表記されていますが、これは原材料の分析方法が日本と違うため、「糖質」に分類されてしまう成分が多いからだと思われます。
なので、血糖測定から逆算した糖質量と分析値に違いが出たのでしょう。
因みに、この原材料単体でも私が血糖測定しましたが、全く血糖値を上昇させませんでした(^O^)
チョコレートの本場ヨーロッパで私がとことん監修し、見事に血糖測定にも合格した モリドルノンシュガーチョコレート、糖尿人、メタボ人、ダイエッターなどの糖質セイゲニストはもちろん、一般の方に食べて頂いても充分以上に満足してもらえるでしょう\(^o^)/
ブログ読者の皆さん、是非お試しあれ。
江部康二
☆☆☆
以下、糖質制限ドットコムの店長ヤマモトさんより、モリドル糖質制限チョコレートポイント10倍セールのお知らせです。
【本日の店長山本のお知らせ】
ドクター江部ブログ読者の皆様、失礼致します。
糖質制限ドットコム、店長の山本です。
【9月1日〜10月1日まで】
モリドル糖質制限チョコレートポイント10倍セールを行っております。
対象商品
・モリドル糖質制限チョコレート ミルク&ダーク
・モリドル 糖質制限フレーバーチョコレート チェリー&オレンジ
詳しくはコチラ↓↓↓
http://www.toushitsuseigen.com/products/list22.html
このお得な機会にぜひお試しくださいませ!
皆様のご注文心よりお待ちしております。
糖質制限ドットコムの店長ヤマモトさんより、モリドル糖質制限チョコレートポイント10倍セールのお知らせです。

モリドルノンシュガーチョコレート
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail94.html
私は小さい頃から甘いものはそんなに好きではなく、ケーキや饅頭など無くても全く困らないタイプでした。しかし、なぜかチョコレートだけは大好物でした。
50数年間チョコレートは嫌と言うほど食べましたが、歯は丈夫で全部残ってます。大学1年生の時1回だけ、奥歯を1本虫歯の治療をしましたが、その後歯の治療はしたことはありません。
そんな私ですが、糖尿病になってからは砂糖入りのチョコレートなどもってのほかなので、つらいものがありましたが当初はもうあきらめてました。
ですが、ないのならいっその事作ってしまおうと、あらてつさんに「糖質制限のチョコレートを作るように」と指示を出し、紆余曲折ありながら完成したチョコレートなので、万感の思いがあります。
さてこのモリドルチョコレートですが、甘味料は私の指示で、エリスリトールとステビアを使っています。
エリスリトールはもちろん血糖値を上げませんが、日本で販売されているステビアにはけっこう混ぜ物が多いので、血糖値を上昇させてしまうことがあります。
ステビアの選定時から私が血糖値検査を行い、上昇が認められなかったものだけを指定材料にしました。
また、モリドルチョコレートの製造は、チョコの本場であるヨーロッパで行いました。
それは何故でしょう?
ヨーロッパでは、チョコレートを植物油脂でかさ増ししたりしないのと、コンチングの時間が日本と圧倒的に違うからです。
ブログ読者の皆さんも、チョコレートの原材料に「植物油脂」と書かれているのを見たことがあると思います。
日本のチョコレートのほとんどが、コストを減らしてかさ増しするために、カカオバターの割合を減らし植物油脂を使います。
ところが、チョコレートの国際基準では、植物油脂が5%以上入っているものは、チョコレートと呼んで販売できません。
なので日本のほとんどのチョコレートは、国際基準では“チョコレート”として認められないのです。
さらにヨーロッパでチョコレートの伝統を重んじる国では、植物油脂を入れたものをチョコレートとは認めていません。
今回発売のモリドルノンシュガーチョコレートは、植物油を一切使わず、ちゃんとカカオバターだけを使っています。
またヨーロッパでのチョコレート作りにおいて、コンチングに掛ける時間も日本の比ではありません。
コンチングとは、微粒子状に粉砕した原材料を高温で練り合わせる、チョコレート作製におけるとても重要な工程です。
このコンチングでチョコレートの味が決まると入っても過言ではないでしょう。
コンチングの時間が短いとカカオの風味が出ずチョコレートに酸味が残ってしまいます。
日本のチョコレートメーカーのコンチング時間は、コストを下げるため12~24時間ていどしか行いません。
日本製のチョコレートに独特の酸味があるのはこのためです。
それに比べ、ヨーロッパでは72時間のコンチングが通常です。
モリドルノンシュガーチョコレートのコンチングは、なんと78時間。
じっくりと手間と時間を掛けてしっかりコンチングすることにより、なめらかな舌ざわりとカカオの風味を最大限に引き出しています。
お土産でもらう海外の安いチョコレートが意外と美味しかったりするのは、これらの理由があるからです。
モリドルノンシュガーチョコレートは、ヨーロッパの伝統に基づく、本物のチョコレートです(^O^)
美味しさもさることながら、糖尿人の皆さんが一番気になるのは、血糖値の上昇でしょう。
以下は、私、江部康二自らの測定結果です。
モリドルノンシュガーチョコレート ダーク
1枚100g中の糖質 0.5ḡ
2014年1月7日(火)
午後4:45 空腹時血糖値:119mg
スペイン新作ダークチョコレート60g摂取
午後5:45 食後1時間血糖値宇:111mg・・・
びっくりして測定し直して104mg
大成功です。
モリドルノンシュガーチョコレート ミルク
1枚100gあたりの糖質14.6g
2014年1月6日(月)
午後5:55 血糖値:114mg
スペイン新作ミルクチョコレート:60g摂取
午後6:55 血糖値:124mg
60gを丸ごと食べて、10mgの上昇。
60g中に3.33gの糖質。
10g中に0.555gの糖質。
100g中なら、5.55gの糖質。
合格ですね。
ミルクチョコレートの方は、100ḡあたりの糖質量が14.6gと多く表記されていますが、これは原材料の分析方法が日本と違うため、「糖質」に分類されてしまう成分が多いからだと思われます。
なので、血糖測定から逆算した糖質量と分析値に違いが出たのでしょう。
因みに、この原材料単体でも私が血糖測定しましたが、全く血糖値を上昇させませんでした(^O^)
チョコレートの本場ヨーロッパで私がとことん監修し、見事に血糖測定にも合格した モリドルノンシュガーチョコレート、糖尿人、メタボ人、ダイエッターなどの糖質セイゲニストはもちろん、一般の方に食べて頂いても充分以上に満足してもらえるでしょう\(^o^)/
ブログ読者の皆さん、是非お試しあれ。
江部康二
☆☆☆
以下、糖質制限ドットコムの店長ヤマモトさんより、モリドル糖質制限チョコレートポイント10倍セールのお知らせです。
【本日の店長山本のお知らせ】
ドクター江部ブログ読者の皆様、失礼致します。
糖質制限ドットコム、店長の山本です。
【9月1日〜10月1日まで】
モリドル糖質制限チョコレートポイント10倍セールを行っております。
対象商品
・モリドル糖質制限チョコレート ミルク&ダーク
・モリドル 糖質制限フレーバーチョコレート チェリー&オレンジ
詳しくはコチラ↓↓↓
http://www.toushitsuseigen.com/products/list22.html
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皆様のご注文心よりお待ちしております。
糖質制限食・ダイエット食の通信販売|糖質制限ドットコム
糖質制限ドットコムは、糖質制限食の第一人者、高雄病院、江部康二先生監修による糖質オフな食材を販売、糖質制限食に取り組む皆様をサポートします。
2015年09月08日 (火)
【15/09/08 高渕美那子
枝豆について
江部先生初めまして。
5月よりスーパー糖質制限しております。
私は糖尿病と診断を受けたわけではありませんが、母が糖尿病ということと、多嚢胞卵性症候群と産婦人科で7年前にで診断されたときに、数値から見ると将来糖尿になるかもといわれていました。
好き放題生活しているうちに体重80㎏になってしまい、これはさすがにやばいと5月よりスーパー糖質制限を始めました。
現在ようやく69㎏になりました。
夫も太っていまして私ほどではありませんが、炭水化物を減らす生活をしています。
夫は尿酸値が少し高くプリン体の多い食品に気を付けなければと思っているのですが、私は高タンパクを心がけ、納豆を食べたりしています。
糖質制限をしたからといって尿酸値が正値に戻るとこはないのでしょうか?
納豆や枝豆を私は食べたりするのですが、夫は食べない方がいいのでしょうか。
尿酸値の少し高い人の糖質制限で食べない方がいいというものはどんなものがありますでしょうか。
お忙しいところ申し訳ありませんお教えいただければ幸いです。】
こんにちは。
高渕美那子さんから、糖質制限食と尿酸値について、コメント・質問を頂きました。
高渕さん、減量成功良かったですね。
今回の記事は、糖質制限食と血清尿酸値について少し詳しく「復習とリニューアル」です。
尿酸値に関しては、糖質制限食実践で、減少する人、不変の人、増加する人と個人差が大きいです。
もともと尿酸が高値だったのが糖質制限食で基準値になる人がいますが、これは問題ないですね。
肥満がある人が糖質制限食で減量に成功したら、尿酸値が基準値になることは考えられます。
もともと尿酸値は正常だったのに、糖質制限食実践後にで高値となる人が時々おられます。
尿酸高値の一番多い原因は、糖質を制限したことではなく、結果として低カロリー過ぎた場合です。
糖質制限食開始後、急に尿酸値が上昇したときは、栄養指導で確認したところ、ほとんどの人において、摂取エネルギー不足でした。
尿酸は尿から排泄されるだけでなく、消化液や汗からも排泄されます。
腎臓からの排泄は約3/4を占め一番多いですが、 消化液や汗からの排泄機能も、血清尿酸値の個人差にある程度関係しているのでしょう。
体内で尿酸をつくり過ぎるか尿からの排泄が悪いため、高尿酸血症になると考えられてきましたが、これらに腸からの排泄障害や皮膚の汗からの排泄障害も加わることとなりました。
あくまでも私見ですが、この腸や皮膚からの尿酸排泄は、生活習慣やストレスの影響を一番受けやすいような気がします。
ただ、低カロリーすぎると、どんな内容の食事でも、尿酸値が上昇するので注意が必要です。
例えば断食(絶食)をすると、尿酸値は急激に上昇します。
断食前6mg/dlが、断食中は9~10mg/dlに急上昇したりします。
さて糖質制限食を実践すれば、相対的に高タンパク・高脂質食となります。
一般に高タンパク食だと尿酸値が上昇するとされていますが、ことはそれほど単純ではありません。
例えば、江部康二は、2002年以来13年間、スーパー糖質制限食実践で130g~150g/日のタンパク質を摂取していて、かなりの高タンパク食です。
しかしながら、尿酸値はこの10年間、一貫して2.4~3.5mg/dl(基準値は3.4~7.0)程度と低い方です。
尿酸は体内の酸化ストレスに対抗する物質という説があります。
私はスーパー糖質制限食で体内の酸化ストレスが少ないので、尿酸も少なくてすんでいるというポジティブな仮説もありかと考えています。
通常、糖質制限食開始後に、一旦、尿酸値が上昇した人も、摂取エネルギー不足を解消すれば速やかに元の値に戻ることが多いので経過をみて良いと思います。
ただ、過去痛風発作を起こしたことがある人は、内服薬も考慮する必要があります。
過去痛風発作を起こしたことがない場合は、尿酸8~9mg/dlとかでも、経過をみてよいと思います。
過去尿路結石のあった人や家系的に腎臓結石持の方々は、尿酸が高値となったときは、梅干しを食べるとか、わかめ・ほうれん草・大根・キャベツ・茄子・しいたけなど摂取で、尿をアルカリに保って尿酸が結晶化しにくいようして、尿酸値が基準値にもどるのを待つのが安全と思います。
尿酸値は、従来、肉の摂りすぎや、ビールの飲み過ぎで高値となるということが常識だったのですが、食事由来のプリン体は総量の約20%に過ぎず、体内で生合成するプリン体80%に比し、かなり少ないということが判明しました。
自らが痛風患者であり、痛風専門医でもある、元鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生によれば、食事よりストレスや肥満の方が、尿酸値への影響が多いことがわかってきました。
<尿酸を上昇させる要因>
尿酸を確実に上昇させるのは、重要なものから順番に
1、ストレス
2、肥満
3、大量の飲酒
4、激しい運動
5、プリン体の摂りすぎ
だそうです。
尿酸値に影響を与える5つの要素について、詳しく見ていきましょう。
1 ストレス
実はストレスが一番尿酸値を上昇させます。
鹿児島大学の納光弘先生もご自身が痛風でして、徹底的に自分で人体実験をされて、ビールより何よりストレスが高尿酸血症の原因と断定しておられます。
納先生ご自身は、学会の会頭を引き受けて忙しくてプレッシャーが高かった時期が最も尿酸値が上昇したそうです。
学会が終了したら、ビールを飲んでも下がったそうです。
これは、もっぱら心理的ストレスですね。
一方、断食は究極の肉体的ストレスという見方もできます。
2 肥満
体重増加も尿酸を増加させる要因なので、糖質制限食で減量すると、尿酸値も低下すると思います。
高渕さんのご主人も、肥満が改善すれば、尿酸値も改善する可能性があります。
3 飲酒
アルコールを大量に(日本酒1日3合程度以上)飲めば尿酸値は上昇し、断酒すれば下降します。
アルコールが尿酸値に影響を与える要因は二つあります。
一つは、アルコールが代謝の途中で乳酸になり、乳酸が腎臓からの尿酸排泄を抑制すること。
もう一つは、継続的に多量にアルコールを摂取したときに(日本酒1日4合以上を毎日)、アルコールが尿酸の代謝を促進させて尿酸値が上がることです。
なお、お酒に含まれているプリン体自身の量は、体内の尿酸プールの量に比べて少ないのでほとんど影響はありません。
例えばビール大瓶633㏄中のプリン体はたったの32.4㎎に過ぎません。
適量のアルコールならストレスが解消され尿酸値を下げます。
適量の目安は、日本酒1.5合、ビール約750㏄、ワイングラス2杯、焼酎のお湯割りコップ2杯程度です。
4 激しい運動
激しい運動は尿酸を上昇させますが、軽い有酸素運動は大丈夫です。
5 プリン体の摂りすぎ
プリン体が非常に多い食品はさすがに大量にはとらない方がいいでしょう。
しかし、日常的な食生活の中では、プリン体を気にするほどのことはなさそうです。
何故ならプリン体は約80%が体内で生合成され、食事由来のプリン体は約20%に過ぎないからです。
☆プリン体の多い食品
(1)きわめて多い(100g中300㎎以上):鶏レバー、白子など
(2)多い(100g中200-300㎎):豚レバー、牛レバー、かつお、
まいわし、大正えびなど
<尿酸の生成と排泄、尿酸プール>
☆尿酸の生成
プリン体の代謝産物として、尿酸が作られます。
一日で産生される尿酸の総量:約700㎎
☆尿酸の排泄
一日で排出される尿酸の量:約700㎎
・ 尿から排泄:約525㎎(3/4)
・ 汗や消化液から排泄:約175㎎(1/4)
☆尿酸の体内プール
・ 健康な人の体内には常に1200㎎程度の尿酸がプールされています。
尿酸は、このように毎日生産と排泄を繰り返しながら一定量を保っています。
しかし、尿酸の排泄がうまくいかなくなったり、尿酸が体内で作られすぎると、尿酸値が上がります。
**参考
「痛風はビールを飲みながらでも治る」(小学館文庫)2004年
鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生 著
**プリン体
プリン体は核酸(DNAおよびRNA)の構成要素として体内で遺伝情報を保存しています。
また生物が生命活動を行う際に必要とするエネルギーは、プリン体の一種であるアデノシン三リン酸(ATP)から供給されます。
**今回の記事は
帝人ファーマ株式会社
尿酸を下げるためのプロジェクト.com
医療関係者のための高尿酸血症総合情報サイト
https://243sageru.com/toranomaki/purine/1_1/index.html
を参考にし、一部引用させて頂きました。
ありがとうございました。
江部康二
枝豆について
江部先生初めまして。
5月よりスーパー糖質制限しております。
私は糖尿病と診断を受けたわけではありませんが、母が糖尿病ということと、多嚢胞卵性症候群と産婦人科で7年前にで診断されたときに、数値から見ると将来糖尿になるかもといわれていました。
好き放題生活しているうちに体重80㎏になってしまい、これはさすがにやばいと5月よりスーパー糖質制限を始めました。
現在ようやく69㎏になりました。
夫も太っていまして私ほどではありませんが、炭水化物を減らす生活をしています。
夫は尿酸値が少し高くプリン体の多い食品に気を付けなければと思っているのですが、私は高タンパクを心がけ、納豆を食べたりしています。
糖質制限をしたからといって尿酸値が正値に戻るとこはないのでしょうか?
納豆や枝豆を私は食べたりするのですが、夫は食べない方がいいのでしょうか。
尿酸値の少し高い人の糖質制限で食べない方がいいというものはどんなものがありますでしょうか。
お忙しいところ申し訳ありませんお教えいただければ幸いです。】
こんにちは。
高渕美那子さんから、糖質制限食と尿酸値について、コメント・質問を頂きました。
高渕さん、減量成功良かったですね。
今回の記事は、糖質制限食と血清尿酸値について少し詳しく「復習とリニューアル」です。
尿酸値に関しては、糖質制限食実践で、減少する人、不変の人、増加する人と個人差が大きいです。
もともと尿酸が高値だったのが糖質制限食で基準値になる人がいますが、これは問題ないですね。
肥満がある人が糖質制限食で減量に成功したら、尿酸値が基準値になることは考えられます。
もともと尿酸値は正常だったのに、糖質制限食実践後にで高値となる人が時々おられます。
尿酸高値の一番多い原因は、糖質を制限したことではなく、結果として低カロリー過ぎた場合です。
糖質制限食開始後、急に尿酸値が上昇したときは、栄養指導で確認したところ、ほとんどの人において、摂取エネルギー不足でした。
尿酸は尿から排泄されるだけでなく、消化液や汗からも排泄されます。
腎臓からの排泄は約3/4を占め一番多いですが、 消化液や汗からの排泄機能も、血清尿酸値の個人差にある程度関係しているのでしょう。
体内で尿酸をつくり過ぎるか尿からの排泄が悪いため、高尿酸血症になると考えられてきましたが、これらに腸からの排泄障害や皮膚の汗からの排泄障害も加わることとなりました。
あくまでも私見ですが、この腸や皮膚からの尿酸排泄は、生活習慣やストレスの影響を一番受けやすいような気がします。
ただ、低カロリーすぎると、どんな内容の食事でも、尿酸値が上昇するので注意が必要です。
例えば断食(絶食)をすると、尿酸値は急激に上昇します。
断食前6mg/dlが、断食中は9~10mg/dlに急上昇したりします。
さて糖質制限食を実践すれば、相対的に高タンパク・高脂質食となります。
一般に高タンパク食だと尿酸値が上昇するとされていますが、ことはそれほど単純ではありません。
例えば、江部康二は、2002年以来13年間、スーパー糖質制限食実践で130g~150g/日のタンパク質を摂取していて、かなりの高タンパク食です。
しかしながら、尿酸値はこの10年間、一貫して2.4~3.5mg/dl(基準値は3.4~7.0)程度と低い方です。
尿酸は体内の酸化ストレスに対抗する物質という説があります。
私はスーパー糖質制限食で体内の酸化ストレスが少ないので、尿酸も少なくてすんでいるというポジティブな仮説もありかと考えています。
通常、糖質制限食開始後に、一旦、尿酸値が上昇した人も、摂取エネルギー不足を解消すれば速やかに元の値に戻ることが多いので経過をみて良いと思います。
ただ、過去痛風発作を起こしたことがある人は、内服薬も考慮する必要があります。
過去痛風発作を起こしたことがない場合は、尿酸8~9mg/dlとかでも、経過をみてよいと思います。
過去尿路結石のあった人や家系的に腎臓結石持の方々は、尿酸が高値となったときは、梅干しを食べるとか、わかめ・ほうれん草・大根・キャベツ・茄子・しいたけなど摂取で、尿をアルカリに保って尿酸が結晶化しにくいようして、尿酸値が基準値にもどるのを待つのが安全と思います。
尿酸値は、従来、肉の摂りすぎや、ビールの飲み過ぎで高値となるということが常識だったのですが、食事由来のプリン体は総量の約20%に過ぎず、体内で生合成するプリン体80%に比し、かなり少ないということが判明しました。
自らが痛風患者であり、痛風専門医でもある、元鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生によれば、食事よりストレスや肥満の方が、尿酸値への影響が多いことがわかってきました。
<尿酸を上昇させる要因>
尿酸を確実に上昇させるのは、重要なものから順番に
1、ストレス
2、肥満
3、大量の飲酒
4、激しい運動
5、プリン体の摂りすぎ
だそうです。
尿酸値に影響を与える5つの要素について、詳しく見ていきましょう。
1 ストレス
実はストレスが一番尿酸値を上昇させます。
鹿児島大学の納光弘先生もご自身が痛風でして、徹底的に自分で人体実験をされて、ビールより何よりストレスが高尿酸血症の原因と断定しておられます。
納先生ご自身は、学会の会頭を引き受けて忙しくてプレッシャーが高かった時期が最も尿酸値が上昇したそうです。
学会が終了したら、ビールを飲んでも下がったそうです。
これは、もっぱら心理的ストレスですね。
一方、断食は究極の肉体的ストレスという見方もできます。
2 肥満
体重増加も尿酸を増加させる要因なので、糖質制限食で減量すると、尿酸値も低下すると思います。
高渕さんのご主人も、肥満が改善すれば、尿酸値も改善する可能性があります。
3 飲酒
アルコールを大量に(日本酒1日3合程度以上)飲めば尿酸値は上昇し、断酒すれば下降します。
アルコールが尿酸値に影響を与える要因は二つあります。
一つは、アルコールが代謝の途中で乳酸になり、乳酸が腎臓からの尿酸排泄を抑制すること。
もう一つは、継続的に多量にアルコールを摂取したときに(日本酒1日4合以上を毎日)、アルコールが尿酸の代謝を促進させて尿酸値が上がることです。
なお、お酒に含まれているプリン体自身の量は、体内の尿酸プールの量に比べて少ないのでほとんど影響はありません。
例えばビール大瓶633㏄中のプリン体はたったの32.4㎎に過ぎません。
適量のアルコールならストレスが解消され尿酸値を下げます。
適量の目安は、日本酒1.5合、ビール約750㏄、ワイングラス2杯、焼酎のお湯割りコップ2杯程度です。
4 激しい運動
激しい運動は尿酸を上昇させますが、軽い有酸素運動は大丈夫です。
5 プリン体の摂りすぎ
プリン体が非常に多い食品はさすがに大量にはとらない方がいいでしょう。
しかし、日常的な食生活の中では、プリン体を気にするほどのことはなさそうです。
何故ならプリン体は約80%が体内で生合成され、食事由来のプリン体は約20%に過ぎないからです。
☆プリン体の多い食品
(1)きわめて多い(100g中300㎎以上):鶏レバー、白子など
(2)多い(100g中200-300㎎):豚レバー、牛レバー、かつお、
まいわし、大正えびなど
<尿酸の生成と排泄、尿酸プール>
☆尿酸の生成
プリン体の代謝産物として、尿酸が作られます。
一日で産生される尿酸の総量:約700㎎
☆尿酸の排泄
一日で排出される尿酸の量:約700㎎
・ 尿から排泄:約525㎎(3/4)
・ 汗や消化液から排泄:約175㎎(1/4)
☆尿酸の体内プール
・ 健康な人の体内には常に1200㎎程度の尿酸がプールされています。
尿酸は、このように毎日生産と排泄を繰り返しながら一定量を保っています。
しかし、尿酸の排泄がうまくいかなくなったり、尿酸が体内で作られすぎると、尿酸値が上がります。
**参考
「痛風はビールを飲みながらでも治る」(小学館文庫)2004年
鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生 著
**プリン体
プリン体は核酸(DNAおよびRNA)の構成要素として体内で遺伝情報を保存しています。
また生物が生命活動を行う際に必要とするエネルギーは、プリン体の一種であるアデノシン三リン酸(ATP)から供給されます。
**今回の記事は
帝人ファーマ株式会社
尿酸を下げるためのプロジェクト.com
医療関係者のための高尿酸血症総合情報サイト
https://243sageru.com/toranomaki/purine/1_1/index.html
を参考にし、一部引用させて頂きました。
ありがとうございました。
江部康二
2015年09月07日 (月)
こんにちは。
糖質セイゲニスト仲間の中村巧医師と作家の桐山秀樹氏 が、共著で新刊を上梓されました。
「細マッチョ」が最後に笑う - 糖質制限+生物進化体操で、孫と走れる身体になる
2015/7/9 中央公論新社
中村 巧、桐山 秀樹 著
中村巧医師は、中村整形外科リハビリクリニックの院長です。
マスターズ陸上の選手兼普及部長であり、テレビ東京系列「主治医が見つかる診療所」やテレビ朝日「たけしのTVタックル」でおなじみです。
中村医師は、2003年 から肥満外来を開設されています。
二人の管理栄養士と共に、12年 間で約2500例 のロコモ肥満患者に糖質制限食と運動療法を指導され、健康的な減量を実現させて、素晴らしい成果をあげておられます。
減量効果に関しては、整形外科学会や肥満学会で、多数発表もされています。
ご自身は、軽くてしなやかな身体(細マッチョ)を作りあげ、100歳を超えて人生を走 れるように、自分の身体で挑戦 しておられます。
桐山秀樹氏は、いわずとしれた「おやじダイエット部」のキャプテンです。
ご著書
「おやじダイエット部の奇跡」
「糖質制限」で平均22kg減を叩き出した中年男たちの物語
2012年、マガジンハウス
はベストセラーとなり、日本中に糖質制限食の減量効果を知らしめました。
今回の“「細マッチョ」が最後に笑う”は、「糖質制限食」+「運動療法」の本です。
中村巧医師は、「主治医が見つかる診療所」で、タレントの原口あきまささんに「糖質制限食」+「中村式生物進化体操」
を指導されており、原口さんは、見事に減量成功でした。
「細マッチョ」が最後に笑うには、中村医師と桐山氏の成功体験とそのメソッドがしっかり詰め込まれています。
ブログ読者の皆さん、是非ご一読のほど!
そうそう
「中村式生物進化体操」
のDVDは、こちらから御購入いただけます。
http://www16.tok2.com/home/nakamu32/
ご高齢のかたでもしんどくない油圧式マシンを使ったトレーニングが中心です。
さらに、ストレッチング、ゆる体操、ヨガ、太極拳、ピラティスなどを組み合わせて、楽しくて、楽で、長く続けやすい運動を推奨しておられます。
江部康二
糖質セイゲニスト仲間の中村巧医師と作家の桐山秀樹氏 が、共著で新刊を上梓されました。
「細マッチョ」が最後に笑う - 糖質制限+生物進化体操で、孫と走れる身体になる
2015/7/9 中央公論新社
中村 巧、桐山 秀樹 著
中村巧医師は、中村整形外科リハビリクリニックの院長です。
マスターズ陸上の選手兼普及部長であり、テレビ東京系列「主治医が見つかる診療所」やテレビ朝日「たけしのTVタックル」でおなじみです。
中村医師は、2003年 から肥満外来を開設されています。
二人の管理栄養士と共に、12年 間で約2500例 のロコモ肥満患者に糖質制限食と運動療法を指導され、健康的な減量を実現させて、素晴らしい成果をあげておられます。
減量効果に関しては、整形外科学会や肥満学会で、多数発表もされています。
ご自身は、軽くてしなやかな身体(細マッチョ)を作りあげ、100歳を超えて人生を走 れるように、自分の身体で挑戦 しておられます。
桐山秀樹氏は、いわずとしれた「おやじダイエット部」のキャプテンです。
ご著書
「おやじダイエット部の奇跡」
「糖質制限」で平均22kg減を叩き出した中年男たちの物語
2012年、マガジンハウス
はベストセラーとなり、日本中に糖質制限食の減量効果を知らしめました。
今回の“「細マッチョ」が最後に笑う”は、「糖質制限食」+「運動療法」の本です。
中村巧医師は、「主治医が見つかる診療所」で、タレントの原口あきまささんに「糖質制限食」+「中村式生物進化体操」
を指導されており、原口さんは、見事に減量成功でした。
「細マッチョ」が最後に笑うには、中村医師と桐山氏の成功体験とそのメソッドがしっかり詰め込まれています。
ブログ読者の皆さん、是非ご一読のほど!
そうそう
「中村式生物進化体操」
のDVDは、こちらから御購入いただけます。
http://www16.tok2.com/home/nakamu32/
ご高齢のかたでもしんどくない油圧式マシンを使ったトレーニングが中心です。
さらに、ストレッチング、ゆる体操、ヨガ、太極拳、ピラティスなどを組み合わせて、楽しくて、楽で、長く続けやすい運動を推奨しておられます。
江部康二
2015年09月06日 (日)
【15/09/05 天野稚彦
はじめまして
はじめまして天野稚彦と申します。
年齢は55歳で、身長は168cmです。
4年前にⅡ型糖尿病と診断され入院、その後一年近く通院したのですが、数値が良くなって止めたところ、 最近になって数値が悪化し、再び通院を始めています。
以下は私の、一月毎の通院データです。
検査日 血糖値 HBa1c 体重 備考
05/13 空腹時 230 9.3 65 検査のみ
06/29 空腹時 105 8.2 63 薬血圧のみ
07/30 食後2H 141 7.2 59 薬血圧のみ
09/03 食後2H 117 6.5 57 薬無
6月中旬に、先生のブログと本を読ませて頂き、以降三カ月ほど、スタンダード糖質制限を実践しております。
当初は、運動と併用していたのですが、7月中旬に酷暑のため運動を中止し、以降は糖質制限一本で取組んでいます。
お陰様で血糖値だけでなく、ヘモグロビンa1cも順調に下っています。
9月の検診では、ずっと続いていたタンパク尿が消え、医師から腎機能が改善したと言われました。
更に、長年の高血圧状態からも脱却して、こちらの薬も無しになりました。
このような改善は、これまでの糖尿病治療では無かったことであり、ひとえに先生の提唱された糖質制限のおかげと、深く感謝しております。
私はカロリーを気にせず、タンパク質を多めに摂り、スイーツはエリスリトールを使って作るという、食生活を続けております。
先生が常々言われている
①炭水化物のみが血糖値を上昇させる。
②糖アルコール類は血糖値を上昇させない。
③糖質制限は肥満の解消になる。
だけでなく
④腎機能はタンパク質で悪化しない。
ということまで、私の症例が証明しているのではないでしょうか?
お陰様で健康に過ごさせて頂いておりますので、今後も糖質制限を続けていきたいと思います。】
こんにちは。
天野稚彦さんから、糖質制限食で蛋白尿改善という大変嬉しいコメントをいただきました。
検査日 血糖値 HbA1c 体重 備考
05/13 空腹時 230 9.3 65 検査のみ
06/29 空腹時 105 8.2 63 薬血圧のみ
07/30 食後2H 141 7.2 59 薬血圧のみ
09/03 食後2H 117mg/dl 6.5% 57kg 薬無
6月中旬からスタンダード糖質制限食実践で天野さん、素晴らしい改善ですね。
薬なしも良かったです。
可能ならば、スーパー糖質制限食がより好ましいです。
スタンダードで昼に少量の糖質摂取なら、一日一回<グルコーススパイク>が生じている可能性が高いです。
勿論、スタンダードでも、3食糖質を食べている糖尿人よりは、はるかに良いのですが、スーパーなら、グルコーススパイクが一回もなくて、血糖コントロールは正常のレベルになると思います。
そうなれば、1ヶ月後の検査では、空腹時血糖値は110mg/dl未満の正常となり、HbA1cも6%をきってくると思いますよ。
蛋白尿も改善して、高血圧も降圧剤が必要なしとは、すごいです。
①炭水化物のみが血糖値を上昇させる。
②糖アルコール類は血糖値を上昇させない。
③糖質制限は肥満の解消になる。
④腎機能はタンパク質で悪化しない。
①は正確には、「血糖値に直接影響を与えるのは炭水化物のみで、タンパク質・脂質は直接影響を与えることはない。」となります。
②糖アルコールの中で、エリスリトールだけは、ゼロカロリーで血糖値も上昇させません。欧州連合 (EU) では、エリスリトール以外のすべての糖アルコールに対し一律に 2.4 kcal/g という値を表示することが義務付けられているようです。
③はその通りです。
④は、天野さんにおいては、その通りですし、他にも複数例の糖尿人が、糖質制限食(高タンパク食)実践により、蛋白尿が改善しておられます。
高血糖が間違いなく、一番の腎障害リスクですので、糖質制限食で高血糖が改善することは、腎保護において大変よいことと思います。
ただ、一定量以上の蛋白尿が、既に出現している場合は、糖質制限食でも漢方薬でも、なかなかコントロール困難であることも事実です。
糖尿人が糖質制限食に取り組むことにおいて、できれば合併症が出る前に、早ければ早いほど良いということですね。
江部康二
はじめまして
はじめまして天野稚彦と申します。
年齢は55歳で、身長は168cmです。
4年前にⅡ型糖尿病と診断され入院、その後一年近く通院したのですが、数値が良くなって止めたところ、 最近になって数値が悪化し、再び通院を始めています。
以下は私の、一月毎の通院データです。
検査日 血糖値 HBa1c 体重 備考
05/13 空腹時 230 9.3 65 検査のみ
06/29 空腹時 105 8.2 63 薬血圧のみ
07/30 食後2H 141 7.2 59 薬血圧のみ
09/03 食後2H 117 6.5 57 薬無
6月中旬に、先生のブログと本を読ませて頂き、以降三カ月ほど、スタンダード糖質制限を実践しております。
当初は、運動と併用していたのですが、7月中旬に酷暑のため運動を中止し、以降は糖質制限一本で取組んでいます。
お陰様で血糖値だけでなく、ヘモグロビンa1cも順調に下っています。
9月の検診では、ずっと続いていたタンパク尿が消え、医師から腎機能が改善したと言われました。
更に、長年の高血圧状態からも脱却して、こちらの薬も無しになりました。
このような改善は、これまでの糖尿病治療では無かったことであり、ひとえに先生の提唱された糖質制限のおかげと、深く感謝しております。
私はカロリーを気にせず、タンパク質を多めに摂り、スイーツはエリスリトールを使って作るという、食生活を続けております。
先生が常々言われている
①炭水化物のみが血糖値を上昇させる。
②糖アルコール類は血糖値を上昇させない。
③糖質制限は肥満の解消になる。
だけでなく
④腎機能はタンパク質で悪化しない。
ということまで、私の症例が証明しているのではないでしょうか?
お陰様で健康に過ごさせて頂いておりますので、今後も糖質制限を続けていきたいと思います。】
こんにちは。
天野稚彦さんから、糖質制限食で蛋白尿改善という大変嬉しいコメントをいただきました。
検査日 血糖値 HbA1c 体重 備考
05/13 空腹時 230 9.3 65 検査のみ
06/29 空腹時 105 8.2 63 薬血圧のみ
07/30 食後2H 141 7.2 59 薬血圧のみ
09/03 食後2H 117mg/dl 6.5% 57kg 薬無
6月中旬からスタンダード糖質制限食実践で天野さん、素晴らしい改善ですね。
薬なしも良かったです。
可能ならば、スーパー糖質制限食がより好ましいです。
スタンダードで昼に少量の糖質摂取なら、一日一回<グルコーススパイク>が生じている可能性が高いです。
勿論、スタンダードでも、3食糖質を食べている糖尿人よりは、はるかに良いのですが、スーパーなら、グルコーススパイクが一回もなくて、血糖コントロールは正常のレベルになると思います。
そうなれば、1ヶ月後の検査では、空腹時血糖値は110mg/dl未満の正常となり、HbA1cも6%をきってくると思いますよ。
蛋白尿も改善して、高血圧も降圧剤が必要なしとは、すごいです。
①炭水化物のみが血糖値を上昇させる。
②糖アルコール類は血糖値を上昇させない。
③糖質制限は肥満の解消になる。
④腎機能はタンパク質で悪化しない。
①は正確には、「血糖値に直接影響を与えるのは炭水化物のみで、タンパク質・脂質は直接影響を与えることはない。」となります。
②糖アルコールの中で、エリスリトールだけは、ゼロカロリーで血糖値も上昇させません。欧州連合 (EU) では、エリスリトール以外のすべての糖アルコールに対し一律に 2.4 kcal/g という値を表示することが義務付けられているようです。
③はその通りです。
④は、天野さんにおいては、その通りですし、他にも複数例の糖尿人が、糖質制限食(高タンパク食)実践により、蛋白尿が改善しておられます。
高血糖が間違いなく、一番の腎障害リスクですので、糖質制限食で高血糖が改善することは、腎保護において大変よいことと思います。
ただ、一定量以上の蛋白尿が、既に出現している場合は、糖質制限食でも漢方薬でも、なかなかコントロール困難であることも事実です。
糖尿人が糖質制限食に取り組むことにおいて、できれば合併症が出る前に、早ければ早いほど良いということですね。
江部康二
2015年09月06日 (日)
【15/09/05 きむらき
糖負荷血糖測定しました。
江部先生
いつもプログを拝見し、夫婦でスタンダードの糖質制限をしております。(約3か月ですが…)二人とも体重が減少してきており効果を実感しております。
今後のために10月の関東での講演会に二人で参加し勉強することとしました。
話は変わりますが、今回、先生のアドバイスを受け3日間糖質を摂取し負荷試験をうけてきました。
本日結果が出ました。
空腹時 110 IRI 4.9
1時間 241 183.8
2時間 127 64.2
HbA1c(NGSP) 5.6
でした。お医者様からは年一回の検査を受けるように言われただけですが、空腹時と1時間が高いと思うのですが、どうなのでしょうか。
《「もし75g経口ブドウ糖負荷試験をするということなら、
「長期に糖質摂取が少ないと、インスリン分泌能が低下し、負荷後血糖が高値となるため検査実施前の3日間は炭水化物を150g以上含む食事をとることが必要」
でよいと思います。》
先生もおっしゃっていましたが、今後は糖負荷血糖検査はやらずに、糖質制限を続けていこうと思います。
糖質制限は、万病予防のためになると、がんの専門医もプログで言っていました。
これからも先生、皆様の意見を参考に自分なりに続けていこうと思います。
ありがとうございました。】
こんにちは。
きむらきさんから、75g経口ブドウ糖負荷試験の結果について、コメント頂きました。
きむらきさん。
糖質制限食東京講演会へのご参加、ありがとうございます。
おかげさまで、満員御礼でキャンセル待ちの状況です。
75g経口ブドウ糖負荷試験の結果
血糖値 IRI
空腹時 110 4.9
1時間 241 183.8
2時間 127 64.2
HbA1c(NGSP) 5.6%
空腹時血糖値が110mg/dl未満が正常型なので、ぎりぎりですが境界型です。
負荷後2時間血糖値は127mg/dlと正常型ですが、負荷後1時間血糖値が241mg/dlと180mg/dlを超えているので、将来糖尿病になりやすく、注意が必要です。
追加分泌インスリンが、1時間:183.8、2時間:64.2 と比較的多めに出ているので、機能性低血糖になりやすいタイプです。
糖質を多く摂取すると、機能性低血糖のリスクとなります。
糖質制限食を実践されれば、機能性低血糖の症状は出ませんし、将来の糖尿病発症も予防できるし、血流・代謝も良くなり、健康増進なので、一石三鳥以上ですね。(^^)
仰る通り、今後、75g経口ブドウ糖負荷試験は、必要ないと思います。
美味しく楽しく末長く、糖質制限食をお続けくださいね。
江部康二
糖負荷血糖測定しました。
江部先生
いつもプログを拝見し、夫婦でスタンダードの糖質制限をしております。(約3か月ですが…)二人とも体重が減少してきており効果を実感しております。
今後のために10月の関東での講演会に二人で参加し勉強することとしました。
話は変わりますが、今回、先生のアドバイスを受け3日間糖質を摂取し負荷試験をうけてきました。
本日結果が出ました。
空腹時 110 IRI 4.9
1時間 241 183.8
2時間 127 64.2
HbA1c(NGSP) 5.6
でした。お医者様からは年一回の検査を受けるように言われただけですが、空腹時と1時間が高いと思うのですが、どうなのでしょうか。
《「もし75g経口ブドウ糖負荷試験をするということなら、
「長期に糖質摂取が少ないと、インスリン分泌能が低下し、負荷後血糖が高値となるため検査実施前の3日間は炭水化物を150g以上含む食事をとることが必要」
でよいと思います。》
先生もおっしゃっていましたが、今後は糖負荷血糖検査はやらずに、糖質制限を続けていこうと思います。
糖質制限は、万病予防のためになると、がんの専門医もプログで言っていました。
これからも先生、皆様の意見を参考に自分なりに続けていこうと思います。
ありがとうございました。】
こんにちは。
きむらきさんから、75g経口ブドウ糖負荷試験の結果について、コメント頂きました。
きむらきさん。
糖質制限食東京講演会へのご参加、ありがとうございます。
おかげさまで、満員御礼でキャンセル待ちの状況です。
75g経口ブドウ糖負荷試験の結果
血糖値 IRI
空腹時 110 4.9
1時間 241 183.8
2時間 127 64.2
HbA1c(NGSP) 5.6%
空腹時血糖値が110mg/dl未満が正常型なので、ぎりぎりですが境界型です。
負荷後2時間血糖値は127mg/dlと正常型ですが、負荷後1時間血糖値が241mg/dlと180mg/dlを超えているので、将来糖尿病になりやすく、注意が必要です。
追加分泌インスリンが、1時間:183.8、2時間:64.2 と比較的多めに出ているので、機能性低血糖になりやすいタイプです。
糖質を多く摂取すると、機能性低血糖のリスクとなります。
糖質制限食を実践されれば、機能性低血糖の症状は出ませんし、将来の糖尿病発症も予防できるし、血流・代謝も良くなり、健康増進なので、一石三鳥以上ですね。(^^)
仰る通り、今後、75g経口ブドウ糖負荷試験は、必要ないと思います。
美味しく楽しく末長く、糖質制限食をお続けくださいね。
江部康二
2015年09月05日 (土)
【糖質制限食を実践される時のご注意】
本にも書いてありますが、 糖質制限食によりリアルタイムに血糖値が改善します。
このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。
一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、自力で 糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。
内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。
血糖値が正常範囲であるていど下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、ブドウ糖をつくるからです。
これを糖新生といいます。
診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症は、糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。
糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。
進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。
長鎖脂肪酸代謝異常症では、脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。
腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、たんぱく質制限の必要なしと明示されました。
従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。
また、米国糖尿病学会(ADA)は
Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版
において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。
根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。
今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、個別に対応することとなります。
なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。
また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。
糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。
【糖質制限食とは】
米国糖尿病協会(ADA)の患者教育用のテキストブックLife With Diabetes(2004年版)によれば、
「摂取後直接、血糖に変わるのは糖質のみである。
糖質は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」
これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。
1997年版のLife With Diabetes(ADA刊行)では、
「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」
という記載がありましたが、2004年版以降は変更されています。
このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが直接、血糖値を上昇させます。
従って、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。
脂質を摂取しても、インスリンの追加分泌はありません。
タンパク質はごく少量のインスリンを追加分泌させます。
現在糖尿病において、食後の急激な高血糖(グルコーススパイク)が大きな問題として注目されています。
食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。
また一日における、食前・食後・空腹時など血糖値の変動幅(平均血糖変動幅)が大きいほど、酸化ストレスが増強し動脈硬化のリスクとなることがわかってきました。
そして、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。
1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。
炊いた白ご飯茶碗1杯150g(252kcal)には、55.3gの糖質が含まれており、血糖値を166mg上昇させます。
一方、和牛サーロインステーキ(脂身つき)を200g(約1000キロカロリー)食べても、糖質含有量は1gもないので、食後血糖は3mg未満の上昇しかないのです。
なお、1gの糖質が体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。
糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースに、できるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。
簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。
抜く必要がある主食とは 、米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。
3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら、薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。
一方、上述の白ご飯とステーキの例でも明らかなように、カロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。
従って、現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても、食後高血糖が必ず生じるのです。
糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。
なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。
日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2014-2015」の
男性1400~2000kcal
女性1200~1800kcal
ほど厳しいカロリー制限は必要ありませんが、
「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf
推定エネルギー必要量
男性 女性
15-17才 2500 2850 3150 2050 2300 2550kcal/日
18-29才 2300 2650 3050 1650 1950 2200
30-49才 2300 2650 3050 1750 2000 2300
50-69才 2100 2450 2800 1650 1900 2200
70才 1850 2200 2500 1500 1750 2000
身体活動レベル 低い 普通 高い 低い 普通 高い
くらいが目安です。
なお、米国糖尿病学会は、2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記しました。
これはそのまま、日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。
そして、地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に「糖質制限食」も正式に受容しました。
<江部康二著 参考図書>
理論
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ」2005年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」2008年
「我ら糖尿人、元気なのには理由がある。」2009年 宮本輝先生との対談本
「やせる食べ方」2010年
「うちの母は糖尿人」2010年 監修:江部康二 著:伊藤きのと
(東洋経済新報社)
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年(ナツメ社)
腹いっぱい食べて楽々痩せる『満腹ダイエット』 (ソフトバンク新書)2011年
「主食をやめると健康になる」(ダイヤモンド社)2011年
「血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド」 (別冊宝島)2012年
「食品別糖質量ハンドブック」2012年(洋泉社)、
「糖質オフ!健康法」(PHP文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」(文春文庫)2012年
「女性のための糖質制限ダイエットハンドブック」2012年(洋泉社)
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)
「医療の巨大転換を加速する」糖質制限食と湿潤療法のインパクト
2013年(東洋経済新報社) 夏井睦先生との対談本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版」2014年(東洋経済新報社)
「炭水化物の食べ過ぎで早死にしてはいけません」2014年(東洋経済新報社)
一生太らない「やせる! 食べ方」2014年 (PHP文庫)
江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?2015年(洋泉社)
「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)
「糖質制限の教科書」2015年(洋泉社)監修
レシピ
「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」2006年(東洋経済新報社)
「糖質オフ」ごちそうごはん2009年(アスペクト)
dancyuプレジデントムック 「満腹ダイエット 」 2009年(プレジデント社)
「血糖値を上げない!健康おつまみ109」2010年(東洋経済新報社)
「やせる食べ方レシピ集」 2010年(東洋経済新報社)
「糖質オフダイエット 」2011年(レタスクラブ、角川マーケティング)
「誰もがストレスなくやせられる!糖質制限ダイエット」2011年(講談社)
「主食を抜けば糖尿病はよくなる」レシピ集2011年(東洋経済新報社)
高雄病院の「糖質制限」給食2012年(講談社)
糖尿病がどんどんよくなる「糖質制限食」おすすめレシピ集2012年(ナツメ社)
糖質制限の「主食もどき」レシピ2013年(東洋経済新報社)
高雄病院Dr江部が食べている「糖質制限」ダイエット2013年(講談社)
糖質オフのダイエット弁当2013年(家の光協会)
高雄病院「糖質制限給食」朝 昼 夕 14日間完全プログラム
糖尿病・肥満改善が自宅でできる! 2013年(講談社)
2週間チャレンジ! 糖質制限の太らない生活 2014年(洋泉社mook)
DVD「糖質制限食を語る」http://www.yaserutabekata.com/shop/dvd.php 2011年
【本ブログのコメント・質問・記事に関するお願い】
ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。
糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。
一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、ボランティアで回答させていただいています。
診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。
私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。
また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。
従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m
そして読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。
またネットで簡単に検索可能なことは、ご自分でお調べください。
質問が増えてきましたので、糖質制限食と関わりがないと判断した質問にはお答えできない場合もありますので、ご了承ください。m(_ _)m
普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)
掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文記事にて、できるだけ順番にお答えしたいと思います。
質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。
一方、質問がかなり増えてきていますので、なかなか即、お答えすることが困難となってきています。
糖質制限食に関わりのある全ての質問に、本文かコメントでお答えするようできるだけ努力はしていますが、できないときはご容赦願います。m(_ _)m
それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。
江部康二
本にも書いてありますが、 糖質制限食によりリアルタイムに血糖値が改善します。
このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。
一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、自力で 糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。
内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。
血糖値が正常範囲であるていど下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、ブドウ糖をつくるからです。
これを糖新生といいます。
診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、そして長鎖脂肪酸代謝異常症は、糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。
糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。
進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。
長鎖脂肪酸代謝異常症では、脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。
腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、たんぱく質制限の必要なしと明示されました。
従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。
また、米国糖尿病学会(ADA)は
Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版
において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。
根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。
今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、個別に対応することとなります。
なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。
また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。
糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。
【糖質制限食とは】
米国糖尿病協会(ADA)の患者教育用のテキストブックLife With Diabetes(2004年版)によれば、
「摂取後直接、血糖に変わるのは糖質のみである。
糖質は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」
これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。
1997年版のLife With Diabetes(ADA刊行)では、
「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」
という記載がありましたが、2004年版以降は変更されています。
このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが直接、血糖値を上昇させます。
従って、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。
脂質を摂取しても、インスリンの追加分泌はありません。
タンパク質はごく少量のインスリンを追加分泌させます。
現在糖尿病において、食後の急激な高血糖(グルコーススパイク)が大きな問題として注目されています。
食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。
また一日における、食前・食後・空腹時など血糖値の変動幅(平均血糖変動幅)が大きいほど、酸化ストレスが増強し動脈硬化のリスクとなることがわかってきました。
そして、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。
1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。
炊いた白ご飯茶碗1杯150g(252kcal)には、55.3gの糖質が含まれており、血糖値を166mg上昇させます。
一方、和牛サーロインステーキ(脂身つき)を200g(約1000キロカロリー)食べても、糖質含有量は1gもないので、食後血糖は3mg未満の上昇しかないのです。
なお、1gの糖質が体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。
糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースに、できるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。
簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。
抜く必要がある主食とは 、米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。
3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら、薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。
一方、上述の白ご飯とステーキの例でも明らかなように、カロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。
従って、現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても、食後高血糖が必ず生じるのです。
糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。
なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。
日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2014-2015」の
男性1400~2000kcal
女性1200~1800kcal
ほど厳しいカロリー制限は必要ありませんが、
「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf
推定エネルギー必要量
男性 女性
15-17才 2500 2850 3150 2050 2300 2550kcal/日
18-29才 2300 2650 3050 1650 1950 2200
30-49才 2300 2650 3050 1750 2000 2300
50-69才 2100 2450 2800 1650 1900 2200
70才 1850 2200 2500 1500 1750 2000
身体活動レベル 低い 普通 高い 低い 普通 高い
くらいが目安です。
なお、米国糖尿病学会は、2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記しました。
これはそのまま、日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。
そして、地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に「糖質制限食」も正式に受容しました。
<江部康二著 参考図書>
理論
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ」2005年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」2008年
「我ら糖尿人、元気なのには理由がある。」2009年 宮本輝先生との対談本
「やせる食べ方」2010年
「うちの母は糖尿人」2010年 監修:江部康二 著:伊藤きのと
(東洋経済新報社)
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年(ナツメ社)
腹いっぱい食べて楽々痩せる『満腹ダイエット』 (ソフトバンク新書)2011年
「主食をやめると健康になる」(ダイヤモンド社)2011年
「血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド」 (別冊宝島)2012年
「食品別糖質量ハンドブック」2012年(洋泉社)、
「糖質オフ!健康法」(PHP文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」(文春文庫)2012年
「女性のための糖質制限ダイエットハンドブック」2012年(洋泉社)
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)
「医療の巨大転換を加速する」糖質制限食と湿潤療法のインパクト
2013年(東洋経済新報社) 夏井睦先生との対談本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版」2014年(東洋経済新報社)
「炭水化物の食べ過ぎで早死にしてはいけません」2014年(東洋経済新報社)
一生太らない「やせる! 食べ方」2014年 (PHP文庫)
江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?2015年(洋泉社)
「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)
「糖質制限の教科書」2015年(洋泉社)監修
レシピ
「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」2006年(東洋経済新報社)
「糖質オフ」ごちそうごはん2009年(アスペクト)
dancyuプレジデントムック 「満腹ダイエット 」 2009年(プレジデント社)
「血糖値を上げない!健康おつまみ109」2010年(東洋経済新報社)
「やせる食べ方レシピ集」 2010年(東洋経済新報社)
「糖質オフダイエット 」2011年(レタスクラブ、角川マーケティング)
「誰もがストレスなくやせられる!糖質制限ダイエット」2011年(講談社)
「主食を抜けば糖尿病はよくなる」レシピ集2011年(東洋経済新報社)
高雄病院の「糖質制限」給食2012年(講談社)
糖尿病がどんどんよくなる「糖質制限食」おすすめレシピ集2012年(ナツメ社)
糖質制限の「主食もどき」レシピ2013年(東洋経済新報社)
高雄病院Dr江部が食べている「糖質制限」ダイエット2013年(講談社)
糖質オフのダイエット弁当2013年(家の光協会)
高雄病院「糖質制限給食」朝 昼 夕 14日間完全プログラム
糖尿病・肥満改善が自宅でできる! 2013年(講談社)
2週間チャレンジ! 糖質制限の太らない生活 2014年(洋泉社mook)
DVD「糖質制限食を語る」http://www.yaserutabekata.com/shop/dvd.php 2011年
【本ブログのコメント・質問・記事に関するお願い】
ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。
糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。
一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、ボランティアで回答させていただいています。
診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。
私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。
また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。
従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m
そして読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。
またネットで簡単に検索可能なことは、ご自分でお調べください。
質問が増えてきましたので、糖質制限食と関わりがないと判断した質問にはお答えできない場合もありますので、ご了承ください。m(_ _)m
普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)
掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文記事にて、できるだけ順番にお答えしたいと思います。
質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。
一方、質問がかなり増えてきていますので、なかなか即、お答えすることが困難となってきています。
糖質制限食に関わりのある全ての質問に、本文かコメントでお答えするようできるだけ努力はしていますが、できないときはご容赦願います。m(_ _)m
それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。
江部康二
2015年09月05日 (土)
こんにちは。
私が監修している糖質制限食材の販売サイト、糖質制限ドットコムの店長ヤマモトさんが、糖質制限クッキングにチャレンジする動画がYouTubeにアップされています(^^)
店長ヤマモトさん、産まれてこの方料理をしたことがないというツワモノで、今回の企画が人生初の料理だそうです。
かく言う私も、料理はニガテで全くしないのですが…(^_^;)
料理をしない店長ヤマモトさんをサポートしてくださるのは、私の行きつけの糖質制限なスペイン料理屋、カフェ・ハルディンの宮本マスターです。
宮本マスターは、糖質制限食で12kgの減量に成功し、今も糖質制限を続けておられますので、簡単でお手軽な糖質制限レシピを沢山お持ちです(^^)
その宮本レシピの中から、ご自宅で簡単にできるメニューを選んで店長ヤマモトさんと作ってくださっています。
ブログ読者の皆さん、是非ご覧あれ。
江部康二
糖質制限ドットコム 店長ヤマモトの「糖質制限 クッキング」
第1回
「糖質制限 手づくりドレッシング」
https://www.youtube.com/watch?v=hHo5GY7VjeI
第2回
「いろいろ使えるバジルソース」
https://www.youtube.com/watch?v=VMIvp4SF5Vc
第3回
「糖質オフ 簡単レアチーズケーキ」
https://youtu.be/nwKP1Bk1PVs
第4回
「糖質制限 ツナとトマトの冷製パスタ」
https://youtu.be/qGo7E1tSCr8
第5回
「糖質制限 マフィン」
https://www.youtube.com/watch?v=sXw5_SwTFDY&feature=youtu.be

カフェ・ハルディン
京都市右京区鳴滝本町77
TEL:075(464)8850
http://www008.upp.so-net.ne.jp/cafejardin/
定休日 火曜・第三月曜日
私が監修している糖質制限食材の販売サイト、糖質制限ドットコムの店長ヤマモトさんが、糖質制限クッキングにチャレンジする動画がYouTubeにアップされています(^^)
店長ヤマモトさん、産まれてこの方料理をしたことがないというツワモノで、今回の企画が人生初の料理だそうです。
かく言う私も、料理はニガテで全くしないのですが…(^_^;)
料理をしない店長ヤマモトさんをサポートしてくださるのは、私の行きつけの糖質制限なスペイン料理屋、カフェ・ハルディンの宮本マスターです。
宮本マスターは、糖質制限食で12kgの減量に成功し、今も糖質制限を続けておられますので、簡単でお手軽な糖質制限レシピを沢山お持ちです(^^)
その宮本レシピの中から、ご自宅で簡単にできるメニューを選んで店長ヤマモトさんと作ってくださっています。
ブログ読者の皆さん、是非ご覧あれ。
江部康二
糖質制限ドットコム 店長ヤマモトの「糖質制限 クッキング」
第1回
「糖質制限 手づくりドレッシング」
https://www.youtube.com/watch?v=hHo5GY7VjeI
第2回
「いろいろ使えるバジルソース」
https://www.youtube.com/watch?v=VMIvp4SF5Vc
第3回
「糖質オフ 簡単レアチーズケーキ」
https://youtu.be/nwKP1Bk1PVs
第4回
「糖質制限 ツナとトマトの冷製パスタ」
https://youtu.be/qGo7E1tSCr8
第5回
「糖質制限 マフィン」
https://www.youtube.com/watch?v=sXw5_SwTFDY&feature=youtu.be

カフェ・ハルディン
京都市右京区鳴滝本町77
TEL:075(464)8850
http://www008.upp.so-net.ne.jp/cafejardin/
定休日 火曜・第三月曜日
2015年09月04日 (金)
こんにちは。
東洋経済オンラインに、
【世界の潮流「修復腎移植」を阻む移植学会の闇】
という、大変興味深い記事が掲載されました。
『だれが修復腎移植をつぶすのか 日本移植学会の深い闇』
の著者である高橋幸治氏へのインタビュー記事です。
腎不全による人工透析患者数は全国で31万人です。
そのうち、より根本的な治療となる腎移植を受けられるのは、希望者のわずか1%に過ぎません。
脳死移植にせよ生体移植にせよ、移植腎のドナーが圧倒的に不足しているのです。
そういった状況の中で、四国宇和島徳州会病院泌尿器科部長の万波 誠(まんなみ まこと)医師のグループが、4センチメートル未満の小径腎がんを切除した腎臓を、希望者に移植する治療を2005年頃に開始しました。
欧米における腎臓がん患者からの腎臓移植に対する考え方は、2000年ごろ大きく変わり、遺伝子検査法や移植免疫学の進歩等によって、「ドナーからがんが持ち込まれる」という旧来の学説は崩壊し、修復腎が正常に機能することが明らかになってきました。
2011年にはWHOが、「一定条件下では修復腎移植は低リスクである」と、通達を出しています。
こうした世界の潮流と逆行し、日本では移植学会が2007年に病腎移植を原則禁止としました。
その2年後、「移植への理解を求める会」や国会議員の「超党派の会」が立ち上がり、小径腎がんの修復腎移植は、宇和島徳州会における「臨床研究」という形でようやく認められました。
「修復腎移植」を阻む勢力においては、透析医療の利権問題があると考えられます。
1人当たり年間500万円の透析医療費は国庫負担で、透析医療費は、日本全体で年間1兆5000億円です。
「修復腎移植」に強硬に反対する日本移植学会のトップは、製薬会社や透析病院から資金を得て大学で寄付講座を開設しています。
「修復腎移植」を阻む勢力においては、透析患者さんが多いほど利権は膨らむわけで、「修復腎移植」を認めればその分は利権が減ることになるのです。
私は、世界の潮流であり、WHOも容認している「修復腎移植」に賛成の立場であり、万波誠医師とそのグループを支持します。
江部康二
☆☆☆
以下、東洋経済オンラインの記事から一部抜粋
高橋幸春(たかはし ゆきはる)/1950年生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、ブラジルへ移住。邦字紙に勤務、1978年帰国。1991年に『蒼氓の大地』で講談社ノンフィクション賞受賞。『悔恨の島ミンダナオ』『絶望の移民史』『日系人の歴史を知ろう』『透析患者を救う!修復腎移植』、麻野涼のペンネームで小説『死の臓器』等、著書多数。
http://toyokeizai.net/articles/-/80469
世界の潮流「修復腎移植」を阻む移植学会の闇
裏には「透析医療の利権問題」も
中村 陽子 :東洋経済 編集局記者2015年08月22日
コメント8「世界の潮流「修復腎移植」を阻む移植学会の闇 裏には「透析医療の利権問題」
腎移植の需給ギャップは緩和できるのか
2005年、愛媛県宇和島市で起きた臓器売買事件。腎臓移植手術の執刀医だった万波(まんなみ)誠医師は程なく無実が立証されたものの、それは次なる深い闇への導入線にすぎなかった。
腎不全による人工透析患者数は全国で31万人。そのうち、より根本的な治療となる腎移植を受けられるのは希望者のわずか1%だ。高橋幸春氏著『だれが修復腎移植をつぶすのか 日本移植学会の深い闇』は、絶望的な需給ギャップを緩和する修復腎(病気腎)移植を先導してきた万波医師と、それに傲然と立ちはだかる日本移植学会の10年間の記録である。
マスコミによる異様な「万波バッシング」
──そもそも修復腎移植とは?
がんの部分を切除した腎臓を移植に回す方法で、日本では日本移植学会(以下、移植学会)の働きかけで原則禁止されています。この禁忌を破り4センチメートル未満の小径腎がんを切除した腎臓を移植して、海外で注目されてきたのが宇和島徳洲会病院の万波医師と、仲間の医師たちでした。
万波さんは陰で売買された臓器と知らず執刀したことで事件に巻き込まれたのですが、その際病院側が、過去に修復腎を移植した例が11件あった事実を公表したことで、マスコミの目は一気にそちらへ飛び火します。2006年の万波バッシング報道は異様ともいえるものでした。
──当時はテレビや新聞、それに週刊誌で「猟奇的犯行」など過激なタイトルがあふれ返っていました。
事件調査に入った厚生労働省は結果公表前から、マスコミに事実無根の誹謗中傷を流しました。移植学会幹部は、がん部分を切除して使える腎臓なら患者本人に戻す(自家腎移植)べきだ、と非現実的なことを声高に叫んだ。実際の治療現場では、高難度かつ患者の肉体的負担が大きい自家腎移植はほとんど行われていないのにです。
医者が部分切除で大丈夫と説明しても、再発・転移リスクを恐れたり、もう一つの腎臓で事足りるからいっそ全摘してくれ、と言う患者がほとんどなのです。万波さんが修復腎移植を始めたのも、「この腎臓をあの患者に移植してあげられれば、助けることができる」と考えたのが始まりでした。
http://toyokeizai.net/articles/-/80469?page=2
2007年には、全米移植外科学会総会で修復腎移植の成果を発表する予定でしたが、それも移植学会に妨害されました。とにかく万波憎しで、万波さんの医師免許剥奪や病院の保健医療認定取り消しに躍起でした。もしそうなっていたら、あの地域の医療は完全に崩壊していましたよ。
世界の潮流と逆行する日本
──実際海外では、修復腎移植はどう評価されているのですか?
腎臓がん患者からの腎臓移植に対する考え方は、2000年ごろ大きく変わりました。遺伝子検査法や移植免疫学の進歩等によって、「ドナーからがんが持ち込まれる」という旧来の学説は崩壊し、修復腎が正常に機能することが明らかになってきた。
臓器不足は世界的にも明らかで、マージナル(境界線)の臓器を用いて移植を進めようという動きは加速しています。2011年にはWHOが、一定条件下では修復腎移植は低リスクである、と通達を出しています。
こうした世界の潮流と逆行し、日本は2007年に病腎移植を原則禁止とした。その2年後、万波医師の患者らによる「移植への理解を求める会」や国会議員の「超党派の会」が立ち上がり、小径腎がんの修復腎移植は「臨床研究」という形でようやく認められました。
でもそれはあくまで宇和島徳洲会病院の臨床研究であって、実用段階に入った欧米とは大きく乖離したままです。通常移植には400万~600万円かかりますが、それを全額病院側が負担するのです。2011年には病院が先進医療保険適用の承認申請をしたんですが、このときも学会側の横やりで認可されませんでした。
──なぜ移植学会は、そこまでかたくなに強硬姿勢を貫くのか?
学会の「禁止」というお触れを、瀬戸内の田舎医者が平然と破っている。しかも世界の移植医師の論文に万波さんの論文が引用されるなど注目され、修復腎移植は実用段階に入っている。嫉妬もあるだろうし、権威失墜を恐れているのでしょうね。
http://toyokeizai.net/articles/-/80469?page=3
さらに見えてくるのは透析医療の利権問題です。透析は取りっぱぐれがない。患者は十何年、週3回通い続け、1人当たり年間500万円の医療費は国庫負担。合併症治療も含めれば透析医療は2兆円市場といわれます。透析患者を多く抱えることが病院の利益に直結するため、患者の紹介や引き抜きをめぐる贈収賄事件が頻発するのです。
透析病院では移植の話をタブーとする雰囲気が作られ、移植は怖いものと患者は信じ込まされている。患者は目隠しをされ、「透析がつらいと言うのはあなただけ。ほかの人はそんなこと言ってない」と恫喝され、「移植のことは考えるな」と切り捨てられる。だから取材してると、移植のことを知らない透析患者さんがけっこういますよ。
それに本の中で証拠を挙げて指摘したように、移植学会トップは製薬会社や透析病院から資金を得て大学で寄付講座を開設しています。中でも大金を寄付している製薬会社は薬事法違反の疑いで刑事告発され、最近では副作用報告義務違反で業務停止処分を受けている。そうした問題の多い会社から寄付を得、平然とトップの座に座り続けている事実にモラルの欠如を疑ってしまいます。
修復腎移植は透析患者を救える
──腎不全患者7人が、自分たちの幸福追求権を奪われた、と移植学会幹部を提訴しましたね。
『だれが修復腎移植をつぶすのか 日本移植学会の深い闇』書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします
昨年棄却判決が出て現在控訴中です。裁判の過程では、被告の幹部たちの修復腎移植批判がいかに時代遅れで的外れであるかが明らかになっています。それ以上に酷なのが、この間に原告7人のうち透析患者だった4人が亡くなっていることです。
透析生活は肉体的にも精神的にもたいへん過酷なものです。31万人の透析患者のうち腎移植希望登録者数は1万3000人。待機時間は平均16年ですが、その間透析を続けながら、5年で40%、10年で60%が移植を待ちきれず亡くなっていくんです。
ある大学教授の試算によれば、移植可能な修復腎は年間2000個出てきます。修復腎移植が認められれば、6年ほどの待機で移植を受けられることになります。死体腎移植は年間百数十例と全然足りない。親族間の移植でも、現実問題として直面するとたいへんな葛藤が生じます。遺伝的に無理な場合もある。そのとき第3の道として残されているのは修復腎しかないじゃないですか。
移植後、万が一がんが再発したとしても、その間高いQOLで生きられるなら、ましてそれが1%程度の低リスクであるなら、修復腎でいいから移植をという選択権は患者側にあっていいはずです。修復腎移植は患者を救えます。こうしている間に救える命が失われていく。一刻も早く認められることを願っています。
東洋経済オンラインに、
【世界の潮流「修復腎移植」を阻む移植学会の闇】
という、大変興味深い記事が掲載されました。
『だれが修復腎移植をつぶすのか 日本移植学会の深い闇』
の著者である高橋幸治氏へのインタビュー記事です。
腎不全による人工透析患者数は全国で31万人です。
そのうち、より根本的な治療となる腎移植を受けられるのは、希望者のわずか1%に過ぎません。
脳死移植にせよ生体移植にせよ、移植腎のドナーが圧倒的に不足しているのです。
そういった状況の中で、四国宇和島徳州会病院泌尿器科部長の万波 誠(まんなみ まこと)医師のグループが、4センチメートル未満の小径腎がんを切除した腎臓を、希望者に移植する治療を2005年頃に開始しました。
欧米における腎臓がん患者からの腎臓移植に対する考え方は、2000年ごろ大きく変わり、遺伝子検査法や移植免疫学の進歩等によって、「ドナーからがんが持ち込まれる」という旧来の学説は崩壊し、修復腎が正常に機能することが明らかになってきました。
2011年にはWHOが、「一定条件下では修復腎移植は低リスクである」と、通達を出しています。
こうした世界の潮流と逆行し、日本では移植学会が2007年に病腎移植を原則禁止としました。
その2年後、「移植への理解を求める会」や国会議員の「超党派の会」が立ち上がり、小径腎がんの修復腎移植は、宇和島徳州会における「臨床研究」という形でようやく認められました。
「修復腎移植」を阻む勢力においては、透析医療の利権問題があると考えられます。
1人当たり年間500万円の透析医療費は国庫負担で、透析医療費は、日本全体で年間1兆5000億円です。
「修復腎移植」に強硬に反対する日本移植学会のトップは、製薬会社や透析病院から資金を得て大学で寄付講座を開設しています。
「修復腎移植」を阻む勢力においては、透析患者さんが多いほど利権は膨らむわけで、「修復腎移植」を認めればその分は利権が減ることになるのです。
私は、世界の潮流であり、WHOも容認している「修復腎移植」に賛成の立場であり、万波誠医師とそのグループを支持します。
江部康二
☆☆☆
以下、東洋経済オンラインの記事から一部抜粋
高橋幸春(たかはし ゆきはる)/1950年生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、ブラジルへ移住。邦字紙に勤務、1978年帰国。1991年に『蒼氓の大地』で講談社ノンフィクション賞受賞。『悔恨の島ミンダナオ』『絶望の移民史』『日系人の歴史を知ろう』『透析患者を救う!修復腎移植』、麻野涼のペンネームで小説『死の臓器』等、著書多数。
http://toyokeizai.net/articles/-/80469
世界の潮流「修復腎移植」を阻む移植学会の闇
裏には「透析医療の利権問題」も
中村 陽子 :東洋経済 編集局記者2015年08月22日
コメント8「世界の潮流「修復腎移植」を阻む移植学会の闇 裏には「透析医療の利権問題」
腎移植の需給ギャップは緩和できるのか
2005年、愛媛県宇和島市で起きた臓器売買事件。腎臓移植手術の執刀医だった万波(まんなみ)誠医師は程なく無実が立証されたものの、それは次なる深い闇への導入線にすぎなかった。
腎不全による人工透析患者数は全国で31万人。そのうち、より根本的な治療となる腎移植を受けられるのは希望者のわずか1%だ。高橋幸春氏著『だれが修復腎移植をつぶすのか 日本移植学会の深い闇』は、絶望的な需給ギャップを緩和する修復腎(病気腎)移植を先導してきた万波医師と、それに傲然と立ちはだかる日本移植学会の10年間の記録である。
マスコミによる異様な「万波バッシング」
──そもそも修復腎移植とは?
がんの部分を切除した腎臓を移植に回す方法で、日本では日本移植学会(以下、移植学会)の働きかけで原則禁止されています。この禁忌を破り4センチメートル未満の小径腎がんを切除した腎臓を移植して、海外で注目されてきたのが宇和島徳洲会病院の万波医師と、仲間の医師たちでした。
万波さんは陰で売買された臓器と知らず執刀したことで事件に巻き込まれたのですが、その際病院側が、過去に修復腎を移植した例が11件あった事実を公表したことで、マスコミの目は一気にそちらへ飛び火します。2006年の万波バッシング報道は異様ともいえるものでした。
──当時はテレビや新聞、それに週刊誌で「猟奇的犯行」など過激なタイトルがあふれ返っていました。
事件調査に入った厚生労働省は結果公表前から、マスコミに事実無根の誹謗中傷を流しました。移植学会幹部は、がん部分を切除して使える腎臓なら患者本人に戻す(自家腎移植)べきだ、と非現実的なことを声高に叫んだ。実際の治療現場では、高難度かつ患者の肉体的負担が大きい自家腎移植はほとんど行われていないのにです。
医者が部分切除で大丈夫と説明しても、再発・転移リスクを恐れたり、もう一つの腎臓で事足りるからいっそ全摘してくれ、と言う患者がほとんどなのです。万波さんが修復腎移植を始めたのも、「この腎臓をあの患者に移植してあげられれば、助けることができる」と考えたのが始まりでした。
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2007年には、全米移植外科学会総会で修復腎移植の成果を発表する予定でしたが、それも移植学会に妨害されました。とにかく万波憎しで、万波さんの医師免許剥奪や病院の保健医療認定取り消しに躍起でした。もしそうなっていたら、あの地域の医療は完全に崩壊していましたよ。
世界の潮流と逆行する日本
──実際海外では、修復腎移植はどう評価されているのですか?
腎臓がん患者からの腎臓移植に対する考え方は、2000年ごろ大きく変わりました。遺伝子検査法や移植免疫学の進歩等によって、「ドナーからがんが持ち込まれる」という旧来の学説は崩壊し、修復腎が正常に機能することが明らかになってきた。
臓器不足は世界的にも明らかで、マージナル(境界線)の臓器を用いて移植を進めようという動きは加速しています。2011年にはWHOが、一定条件下では修復腎移植は低リスクである、と通達を出しています。
こうした世界の潮流と逆行し、日本は2007年に病腎移植を原則禁止とした。その2年後、万波医師の患者らによる「移植への理解を求める会」や国会議員の「超党派の会」が立ち上がり、小径腎がんの修復腎移植は「臨床研究」という形でようやく認められました。
でもそれはあくまで宇和島徳洲会病院の臨床研究であって、実用段階に入った欧米とは大きく乖離したままです。通常移植には400万~600万円かかりますが、それを全額病院側が負担するのです。2011年には病院が先進医療保険適用の承認申請をしたんですが、このときも学会側の横やりで認可されませんでした。
──なぜ移植学会は、そこまでかたくなに強硬姿勢を貫くのか?
学会の「禁止」というお触れを、瀬戸内の田舎医者が平然と破っている。しかも世界の移植医師の論文に万波さんの論文が引用されるなど注目され、修復腎移植は実用段階に入っている。嫉妬もあるだろうし、権威失墜を恐れているのでしょうね。
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さらに見えてくるのは透析医療の利権問題です。透析は取りっぱぐれがない。患者は十何年、週3回通い続け、1人当たり年間500万円の医療費は国庫負担。合併症治療も含めれば透析医療は2兆円市場といわれます。透析患者を多く抱えることが病院の利益に直結するため、患者の紹介や引き抜きをめぐる贈収賄事件が頻発するのです。
透析病院では移植の話をタブーとする雰囲気が作られ、移植は怖いものと患者は信じ込まされている。患者は目隠しをされ、「透析がつらいと言うのはあなただけ。ほかの人はそんなこと言ってない」と恫喝され、「移植のことは考えるな」と切り捨てられる。だから取材してると、移植のことを知らない透析患者さんがけっこういますよ。
それに本の中で証拠を挙げて指摘したように、移植学会トップは製薬会社や透析病院から資金を得て大学で寄付講座を開設しています。中でも大金を寄付している製薬会社は薬事法違反の疑いで刑事告発され、最近では副作用報告義務違反で業務停止処分を受けている。そうした問題の多い会社から寄付を得、平然とトップの座に座り続けている事実にモラルの欠如を疑ってしまいます。
修復腎移植は透析患者を救える
──腎不全患者7人が、自分たちの幸福追求権を奪われた、と移植学会幹部を提訴しましたね。
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昨年棄却判決が出て現在控訴中です。裁判の過程では、被告の幹部たちの修復腎移植批判がいかに時代遅れで的外れであるかが明らかになっています。それ以上に酷なのが、この間に原告7人のうち透析患者だった4人が亡くなっていることです。
透析生活は肉体的にも精神的にもたいへん過酷なものです。31万人の透析患者のうち腎移植希望登録者数は1万3000人。待機時間は平均16年ですが、その間透析を続けながら、5年で40%、10年で60%が移植を待ちきれず亡くなっていくんです。
ある大学教授の試算によれば、移植可能な修復腎は年間2000個出てきます。修復腎移植が認められれば、6年ほどの待機で移植を受けられることになります。死体腎移植は年間百数十例と全然足りない。親族間の移植でも、現実問題として直面するとたいへんな葛藤が生じます。遺伝的に無理な場合もある。そのとき第3の道として残されているのは修復腎しかないじゃないですか。
移植後、万が一がんが再発したとしても、その間高いQOLで生きられるなら、ましてそれが1%程度の低リスクであるなら、修復腎でいいから移植をという選択権は患者側にあっていいはずです。修復腎移植は患者を救えます。こうしている間に救える命が失われていく。一刻も早く認められることを願っています。