糖尿病の分類。1型糖尿病と2型糖尿病。2014年8月。
こんにちは。

糖尿病は、血糖を下げるインスリンというホルモンの作用不足によって引き起こされる病気です。

インスリンは、膵臓のβ細胞でつくられ、常時少量分泌されている基礎分泌と、食事のときに分泌される追加分泌があります。

インスリン分泌能が正常な場合は、糖質を一人前摂取時は、追加分泌は基礎分泌の数倍~30倍でます。

タンパク質摂取時は少量の追加分泌インスリンがでますが、グルカゴンもでるので血糖値への影響は相殺されます。

脂質はいくら食べても、インスリン追加分泌は生じません。

<糖尿病の分類>

1型糖尿病と2型糖尿病、皆さん言葉は聞いたことはあるでしょうが、その実態はというと、案外誤解されていることも多いので、整理整頓してみます。

実は、私も恥ずかしながら、調べてみるまで知らなかったことが結構ありました。σ(=_=;)ヾ

糖尿病の分類ですが、最近は、従来の

インスリン依存型糖尿病(IDDM)、
インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)

という言い方は、あまりしなくなりました。

糖尿病を病因による分類と、現在の病態を表す分類に整理した方が、すっきりするからです。

■病因による分類
A)1型糖尿病(従来のIDDMとほぼ一致)
1型糖尿病は、「膵β細胞の破壊的病変で、インスリンの欠乏が生じることによって起こる糖尿病」と定義されています。

1)自己免疫性1型糖尿病
近年、1型糖尿病の多くは、自己免疫機序(免疫の誤作動)により数ヶ月~数年にわたってβ細胞が破壊され、発症することが明らかになってきました。このタイプ自己免疫性1型糖尿病といいます。1型糖尿病のほとんどをしめる自己免疫性の場合、抗GAD抗体が陽性です。小児期に発症することが多いです。

従って、このタイプの1型糖尿病は、生活習慣病でも先天性の病気でもありません。過去の何らかのウイルス感染などが、免疫の誤作動のきっかけになっている場合が多いのですが、ウイルス感染は、とっくに治った後の出来事ですから、1型糖尿病が感染することはありません。

2型糖尿病ほど色濃い遺伝は関与しませんが、何らかのウィルスに感染しやすい、あるいは、感染後に免疫の誤作動を起こしやすい遺伝的体質はあるようです。欧米のデータでは、1型糖尿病と診断された小児の10~12%のみに、1型糖尿病の一親等の血縁者がいるとされており、一卵性双生児の1型糖尿病同時発生率は、50%以下です。

1型糖尿病の頻度は、日本人では、欧米の白人に比べて明らかに低く、 10~20分の1と言われています。例えば日本の小児の1型糖尿病は、ノルウェーの20分の1、米国の約15分の1です。

2)緩徐進行自己免疫性1型糖尿病
自己免疫性1型糖尿病のなかで、緩徐進行1型糖尿病というタイプがあります。

通常の自己免疫性1型糖尿病は比較的急激な経過をとり、膵β細胞機能廃絶のために、発症早期からインスリン治療が必要なことがほとんどです。

しかし、抗GAD抗体が陽性なのに、一見2型糖尿病のようにみえるタイプがあります。

自己免疫機序による膵β細胞の破壊はゆっくり進行して、数年後に内因性インスリンがとうとう枯渇してきて、インスリン注射が必要となります。

このタイプなら、スーパー糖質制限食で血糖コントロール良好を保てば、インスリンフリーの期間がかなりのばせるのではないかと期待しています。

というのが、このタイプは自己免疫的機序でβ細胞が破壊されるよりも、高血糖によるβ細胞障害のほうが、大きな要因と考えられるからです。

3)特発性1型糖尿病
なお、膵β細胞破壊において、自己免疫異常の明らかでない1型糖尿病も存在します。このタイプを特発性1型糖尿病といいます。この特発性1型糖尿病のなかで、劇症1型糖尿病というタイプが報告されています。糖尿病症状出現後約1週間以内に、ケトーシスあるいはケトアシドーシスを生じるという重篤なタイプです。劇症1型糖尿病は急性発症1型糖尿病の10~20%と報告されています。


B)2型糖尿病(従来のNIDDMとほぼ一致)
インスリン分泌低下とインスリン抵抗性の二つの要因により、結果としてインスリン作用不足となり、発症する糖尿病です。

インスリン抵抗性とは、肥満などの要因によりインスリンの効きが悪くなることです。例えば、今までは5μU/ml ていどの量のインスリンで筋肉細胞が血糖値を取り込めていたのが、抵抗性があると、10とか20μU/mlの量がないと取り込めなくなるのです。

欧米では、インスリン抵抗性が高い状態の方が主たる原因として多いのですが、日本では、膵臓のインスリン分泌能低下の方が重要な原因となります。これは、インスリン分泌能力が、日本人やアジア人は、欧米白人より弱いことによります。

2型糖尿病は遺伝的因子と生活習慣が、からみあって発症する生活習慣病です。日本の糖尿病の95%以上は、2型糖尿病です。

欧米人に比べ、日本人は肥満者も少ないのに 2型糖尿病が多いのは、日本人が、民族的に2型糖尿病になりやすい体質(遺伝的素因)を 持っているためと考えられます。

遺伝的素因が日本人と同じ日系2世米国人で、 日本人よりも2~3倍、米国の白人と比べても2~3倍で、糖尿病が多いといわれています。

親や肉親が糖尿病だと、糖尿病の家族歴がない人に比べて 糖尿病になりやすいことは間違いありません。しかし、遺伝するのは糖尿病そのものではなく、「糖尿病になりやすい体質」です。 この体質を持った人に、食べ過ぎ、運動不足、肥満、加齢、ストレス、など様々な環境因子が加わってはじめて2型糖尿病が発症すると考えられています。

私、江部康二のように、、両親が2型糖尿病だったら40~50%の確率で2型糖尿病を発症します。

上記は医学界の共通認識ですが、食べ過ぎに関しては、私は糖質、特に精製された糖質の過剰摂取が一番大きな問題と考えています。

江部康二は糖質制限食を実践する限りは正常人で、糖質を普通に摂取すれば糖尿人です。

C)二次性糖尿病
  膵切除、薬物、内分泌疾患など。

D)遺伝子異常による糖尿病
  β細胞機能およびインスリン作用に関わる遺伝子異常。

E)妊娠糖尿病


■糖尿病の病態の分類
①インスリン依存状態
②インスリン非依存状態

普通は、1型糖尿病はインスリン依存状態で、2型糖尿病はインスリン非依存状態かなと、誰でも思いますよね。
でも、事はそれほどシンプルではありません。

例えば1型糖尿病でも、数年かけてゆっくり膵臓のβ細胞が破壊されるタイプ(緩徐進行自己免疫性1型糖尿病)であれば、発症後数年は、インスリン非依存状態でコントロールできることもあるわけです。

まあ、さすがに10年以上、非依存状態というのはやや困難とは思いますが・・・。

一方、2型糖尿病でも、糖毒状態で悪循環していれば、徐々に膵臓のβ細胞が壊れていくわけですから、10年・20年・30年レベルの年期の入った糖尿病だったら、自前のインスリン分泌がほとんどない患者さんもでてきます。

こうなると2型糖尿病でも、インスリン依存状態となるわけです。

また、2型糖尿病の人が感染症、外科的処置などによりインスリン需要が増大する場合も、インスリン注射を必要としますので、一時的なインスリン依存状態といえます。


■糖質制限食と糖尿病
糖質制限食は、1型糖尿病、2型糖尿病ともにリアルタイムに効果があります。
1型糖尿病ではインスリンの量を減らすことが可能になります。
2型糖尿病ではインスリン・経口薬の減量や離脱が可能です。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
10/5(日)隆祥館書店主催「江部康二出版記念 講演会」のご案内
こんにちは。

隆祥館(リュウショウカン)書店主催出版記念講演会のご案内です。

『 炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません 』2014年8月1日刊行

の出版記念講演会です。

隆祥館(リュウショウカン)書店の店長、二村知子さんが企画してくださいました。
二村知子店長、ありがとうございます。


江部康二


☆☆☆

以下、隆祥館(リュウショウカン)書店の講演会案内サイトから一部抜粋です。
http://atta2.weblogs.jp/ryushokan/2014/08/2014105-%E4%BD%9C%E5%AE%B6%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%A8%E3%81%AE%E9%9B%86%E3%81%84-%E6%B1%9F%E9%83%A8%E5%BA%B7%E4%BA%8C%E5%85%88%E7%94%9F%E3%82%92%E5%9B%B2%E3%82%80%E4%BC%9A-no77.html


<糖質制限食を実践されている江部康二先生を囲む会 >



『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社
2014年8月1日(金)から発売中

東洋経済新報社発刊記念イベント
日時: 10月5日(日) 13:00 
開場: 13:00
開演: 14:00
会場: 上本町変電所ホ-ル CafeBreakTime:
参加費:本代1404円+参加費1500円    含み 2,900円
    講演会のみ参加の場合 2500円  当日料金 3,000円
(要予約・事前購入制とさせていただきます。先着順100名)

* 振込先 三井住友銀行上町支店
(普通) 1353923     カ)リュウショウカンショテン
(時間の都合上、サインは、当店でお買上の方に限らせていただきます。)
申込み・お問合せ:  隆祥館書店 
TEL: 06-6768-1023
Eメ-ル:  ryushokan@eos.ocn.ne.jp       
主催: 隆祥館書店      後援:東洋経済新報社


2014/10/5 作家さんとの集い 
< 江部康二先生を囲む会 > No.77

**********  隆祥館書店からのお知らせ  **********

今回は、糖尿病の治療法として『糖質制限食』を唱えて、多くの糖尿病患者さんから支持されている内科医の江部康二先生に登場いただくことになりました。

先生ご自身が2型の糖尿病患者でいらっしゃいますが、既に10年以上糖質制限食を実践されており、血糖値等のデータは完全に正常値です。薬も全く飲んでおられません。

その秘密は糖質(炭水化物)を取らないということにあります。

最近のご研究では成人病をはじめとする多くの病気の原因にも糖質が関係するということがわかってきました。

プロジェクタ-でメカニズムについても、丁寧に説明して下さいます。

是非、食生活を見直すきっかとして、この講演会にご参加くださいませ。


【江部先生 プロフィール】 ------------------------
高雄病院理事長、日本糖質制限医療推進協会理事長、医師
1950年京都府生まれ 京都大学医学部卒業
糖尿病治療食として近年、急速に注目されている糖質制限食の先駆者の一人で
日本でその認知を広めてきた最大の功労者。

2001年から糖質制限食を糖尿病治療食として積極的に導入し、2013年までに
1600人を超える患者に指導を行う。

2005年に、日本で初めて糖質制限食を紹介した著書
『主食を抜けば糖尿病は良くなる』がベストセラーになる。
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テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
各糖質制限食のスタンス
こんにちは。

日本で実践されている糖質制限食には

A)高雄病院のスーパー糖質制限食(1回の食事の糖質量20g以下)
B)山田悟先生の緩い糖質制限食(1回の食事の糖質量30~40g)
C)釜池豊秋先生の糖質ゼロ食(1日1食で、夕食、糖質は5g以下)

α)荒木裕先生の断糖食
β)渡辺信幸先生のMEC食

などがあり、1回の糖質摂取量設定に違いがあります。

それでは、各糖質制限食のスタンスはどう違うのでしょうか?

まず、A)B)C)について検討してみます。


1)継続し易さと普及に関する配慮

継続し易さ、普及という面からは、普通に考えてB)が一番楽です。

A)はそれに、次いで楽ですし、当初から「スーパー」「スタンダード」「プチ」といったラインナップが設定されていて、最近は「緩やかな」という選択肢もあるので、継続し易さと普及ということを重視しているわけです。

C)は、ベストと思う食事療法をストイックに実践するという求道者のスタンスであり、継続し易さや普及ということは、優先順位としては全く考慮されていません。

つまりC)はやりたい人やれる人が実践すればよいのであって、やりやすくするというスタンスは皆無です。

従って、A)B)の立場の糖質セイゲニストとC)の立場の求道者とは、いくら話し合っても折り合いがつくことは不可能ですので、私も無駄な努力をするつもりはありません。

2)食後高血糖改善効果

食後高血糖改善効果はC)が一番高いです。

A)がその次でB)はかなり劣ります。

C)なら、食後高血糖はほとんどありません。

A)は、臨床的に合併症予防ができるレベル、食後1時間血糖値180mg/dl未満、食後2時間血糖値140mg/dl未満達成を目指していて、ほとんどの場合それが可能です。

B)は食後1時間血糖値180mg/dl未満、食後2時間血糖値140mg/dl未満を達成することは、困難な糖尿人が多いと思いますが、従来の糖尿病食(高糖質食)よりはましです。

3)追加分泌インスリン

C)は耐糖能正常型の人でも、インスリン追加分泌はごくごく少量です。
A)は耐糖能正常型の人の場合でもインスリン追加分泌は2~3倍レベルですみます。
B)は耐糖能正常型なら、追加分泌インスリンは10倍~20倍レベルでます。

インスリンは人体に絶対必要であり、基礎分泌インスリンがなければヒトは死にます。

しかし、インスリンには発ガンリスクやアルツハイマー病のリスクがあるので、少量ですむにこしたことはないのです。

従って、B)の場合は、野放しの高糖質食に比べればましですが、インスリン過剰のリスクがあるていどあることになります。

A)の場合は、人類700万年間の狩猟・採集時代に、野生の果物、ナッツ類、根茎類を食べたレベルと同程度の追加分泌インスリンなので許容範囲と思います。

4)問題点

B)は、インスリン分泌が多いこと以外にも、食後高血糖と平均血糖変動幅増大という酸化ストレスリスクに関しては、効果が弱いので問題と言えます。

C)は、始めにくいこと、継続しにくいこと、普及しにくいことが問題点です。

5)考察

A)の場合、C)よりは治療効果は若干劣りますが、殆どの糖尿人において、合併症予防という観点からは、問題ないと思われます。

体重減少効果も同様であり、「継続し易さ」「普及」「治療効果」においてバランスのとれた食事療法と言えます。

B)は、「継続し易さ」「普及」は優れていますが、肝腎の治療効果が劣ることと、食後高血糖と平均血糖変動幅増大という問題点を抱えています。

C)は、始めにくいこと・継続しにくいこと・普及しにくいことという弱点がありますが、治療効果は抜群ですので、ビタミンCの摂取に留意して、個人的にやれる人はやればいいと思います。

結論として、自画自賛になりますが、高雄病院のスーパー糖質制限食が一番バランスがいいのかなと思います。(^^) 

一方、山田悟先生の緩い糖質制限食や釜池豊秋先生の糖質ゼロ食も役割分担という視点にたてば対立するというよりも、一人一人の嗜好やニーズに応じて、相補的なものと思います。

A)B)C)の3者ともに、日本糖尿病学会推奨の従来の糖尿病食(高糖質食)に比べれば治療効果ははるかに高いのですから。

6) α)とβ)について
α)の荒木式は、ほぼスーパー糖質制限食に近いと思います。

ただ、ビールに関して、麦芽とホップだけの本物のビールは呑んでもよいとされていますが、糖質含有量は、米・コーン・スターチが含まれている普通のビールと同じだけあるので、勿論NG食品です。

β)のMEC食も、基本的にはスーパー糖質制限食に近いと思います。

一日に摂るべき食品はM(お肉)・E(卵)・C(チーズ)の三点で、これらをしっかり食べて、その上でさらに食べたいと思ったら他の食品(糖質を含む)も適度にOKということです。

あとは、一口、30回は噛んで食べようということです。

ビタミンCと食物繊維の摂取に注意すれば、MEC食もOKと思います。

ただ糖質を多く摂取すれば当然食後高血糖となるので、注意が必要です。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
八重洲ブックセンターランキングと夕刊フジの書評
こんにちは。

おかげさまで



『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社

八重洲ブックセンター
今週のベストセラー
ノンフィクション1位になっていました。
http://www.yaesu-book.co.jp/bestseller/

総合でも2位でした。

八重洲ブックセンター
今週のベストセラー(総合)

期間(2014.8.17~8.23)
1 君は、どう生きるのか 古森重隆 三笠書房
2 炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません 江部康二 
  東洋経済新報社

3 ビジネスExcel実践術 日経PC21 編 日経BP社
4 銀翼のイカロス 池井戸潤 ダイヤモンド社
5 インコのおとちゃん 村東剛 パイインターナショナル
6 大破局の「反日」アジア、大繁栄の「親日」アジア 長谷川慶太郎
  PHP研究所
7 マッキンゼ-のエリ-トが大切にしている39の仕事の習慣 大嶋祥誉
  アスコム
8 ビジネス・フレ-ムワ-ク 堀公俊 日本経済新聞出版社 1,000
9 世界のエリ-トはなぜ、「この基本」を大事にするのか? 実践編 戸塚隆将 朝日新聞出版
10 真言密教の聖地高野山へ行こう! 田中ひろみ JTBパブリッシング


夕刊フジの書評にも掲載されました。

☆☆☆

BOOKウォッチ
「炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません」 江部 康二著

夕刊フジ
2014/8/27 10:00

書名:炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません
著者:江部 康二
発行:東洋経済新報社
定価:1300円+税  

ダイエット、糖尿病対策で話題の糖質制限食だが、実践している医療現場では、ほかのさまざまな病気に対しても劇的な効果があることが発見されている。

これは、血糖値を上げる唯一の栄養素である糖質(炭水化物)を制限することにより、血糖値が安定して血流が良くなり、インスリン分泌が抑えられるからである。いま話題の、血管を傷めず丈夫に保つ健康効果も大きい。

確認されている適応症状は多肢にわたり、4大死因・5大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患、精神疾患など)に対しても予防・改善効果が認められているという。

本書は、こうしたさまざまな生活習慣病、心の病、認知症、美容などに対する糖質制限食の劇的効果を第一人者が初公開。

丈夫で長生きするための31の指針を示している。巻末に付録として「食べてよい食品、避けたい食品」表などがついており、実践にも便利。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
メディチーナ(medina) 2014年8月号と糖質制限食
【medina 2014年8月号(1)

食品交換表を用いた食事療法
 福井道明

medicina 51(8)1388-1392, 2014
pp1389

米国糖尿病学会(American Diabetes Association: ADA)のガイドラインでは、体重減少には低炭水化物または低脂肪のカロリー制限食が短期的には有効であり、そのほかにもエビデンスレベルは低いが、炭水化物のモニターの必要性、食物繊維の摂取の重要性、グリセミック指数(glycemic index: GI)とグリセミック負荷(glycemic load: GL)の有効性などについて記載されている.また、低炭水化物ダイエットを行う際には、 きちんとした血液モニターを行うことも求められている[3]。

炭水化物摂取について、最近の欧米のガイドラインでは炭水化物の摂取量をカロリー比で50(あるいは45)~60%としており、ランダム化比較試験 (randomized controlled trial: RCT)を解析した近年のEBMに基づく勧告では、55~65%が提案されている[4]。

3) Bantle JP, et al: Nutrition recommendations and interventions for diabetes: A position statement of the American Diabetes Association. Diabetes Care 31 (Supp1 1): S61-78, 2008

4) Pastors JG,et al: The evidence for the effectiveness of medical nutrition therapy in diabetesmanagement. Diabetes Care 25: 608-613, 2002
http://care.diabetesjournals.org/content/25/3/608.full


【medina 2014年8月号(2)

糖質制限食をどう提える?
山田 悟

medicina 51(8)1516-1519, 2014
pp1517

米国糖尿病学会も2013年に食事療法のガイドラインを改定した。そこでは「唯一無二の食事法は存在しない」「糖尿病患者における理想的な三大栄養素比率は存在しない」とし、科学的根拠のあるさまざまな食事療法を受容可能であるとした。そのなかに糖質制限食も含まれ、以前のガイドラインで糖質制限食に付記されていた年数制限や脂質プロファイル、腎機能のモニタリングの必要性といった記述をなくしている[4]。

一方、英国糖尿病学会は2011年に食事療法ガイドラインを改定し、「糖質制限食は議論を生んできたが、メタ解析やレビューがその血糖管理や体重減量に対する有効性を示しており、一選択肢として採用しよう」と呼びかけている[5]。

また、スウェーデンでは短期の肥満症治療法として、脂質制限食よりも糖質制限食がよいとされている[6]。こうして考えると、欧米では糖質制限食は糖尿病治療法として、あるいは肥満症治療法として完全に確立されていると言えよう.

4) Evert AB, et al: Nutritlon therapy recommendations for the management of adults with diabetes. Diabetes Care 36: 3821-3842, 2013

5) Dyson PA, et al: Diabetes UK evidence-basednutrition guidelines for the prevention and management of diabetes. Dlabet Med 28: 1282-1288, 2011

6) Swedish Council on Health Technology Assessment: Dietary treatment of obesity, 2013
http://www.sbu.se/upload/Publikationer/Content1/1/Diets_among_obese_individuals.pdf


【精神科医師A

medina 2014年8月号(3)

福井氏は、ADAの2008年の見解を引用しているが、山田氏は2013年10月のADA見解を引用している。

また福井氏は2002年のreviewを引用して「近年のEBM」などと称しているが、このreviewに引用されたRCT論文の最も新しいのは1999年であった。

「近年」とは全くの捏造で、「前世紀」が正しい。

山田氏は英国(2011)、スエーデン(2013)といった「近年」のガイドラインを引用している 】



こんにちは。

14/08/26 精神科医師A さんから上記のコメントをいただきました。
ありがとうございます。

medina (メディチーナ)は、ごく一般的な内科臨床誌で、ほとんどの病院においてあります。

まず、京都府立医大 内分泌・免疫内科学部門准教授 福井 道明氏の記述「食品交換表を用いた食事療法」は、精神科医師Aさんがご指摘のように、ADAの2008年の「栄養療法に関する声明」を引用していて、ADAの2013年の「栄養療法に関する声明」は無視しています。

これはいくら何でもおかしいですし、アンフェアですね。

自分にとって都合の悪い2013年の「栄養療法に関する声明」を、わざと隠蔽したといわれても仕方ありません。

次いで、北里研究所病院・糖尿病センター長、山田 悟氏の論考「糖質制限食をどう提える?」は、ADAの2013年の「栄養療法に関する声明」を引用しています。

最新の2013年の改訂では、ADAは「糖質制限食」も地中海食やベジタリアン食などと共に正式に受容しています。

山田氏の科学的な姿勢に対して、このように重要な事実を、福井氏が無視して公表しないのは、日本の糖尿病患者さんに対して、大変失礼なことと思うのは私だけでしょうか?

福井氏の引用する、前世紀の論文は置いておいて、山田氏の引用する、近年の論文(米国、英国、スウェーデン)によれば、

「欧米では糖質制限食は糖尿病治療法として、あるいは肥満症治療法として完全に確立されている。」

ことになるのは、明白と思われます。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
2週間チャレンジ!糖質制限の太らない生活 刊行
こんにちは。

江部康二監修の

2週間チャレンジ!
糖質制限の太らない生活(洋泉社MOOK)



が、2014/8/25に刊行されました。

軽い体をつくる!
糖質制限の太らない生活(洋泉社MOOK)2013/11/27



に続く、シリーズ第2弾です。

このシリーズは、とてもわかりやすく、簡便に書かれています。

小ムックなので、短時間で読めます。

簡単に読めて、基礎理論が学べて、かんたんレシピもあり、島田弘先生の自宅でできる簡単なトレーニング法も紹介してあります。

さらに「¥780+税」と、お得感のある値段設定です。

とにかく、「まず2週間、糖質制限ダイエットをやってみよう」という提案です。

ブログ読者の皆さんも、本を手にとって、気軽に挑戦してみてくださいね。


江部康二


☆☆☆

2週間チャレンジ!
糖質制限の太らない生活



【内容紹介】
綴じ込み付録 書いてやせる! 糖質制限2週間ダイエットノート付き

短期間でも効果抜群! 糖質制限スタートガイド
2週間でおいしくやせる! 超かんたん献立レシピ
納得できるから頑張れる! 糖質制限のやせるメカニズム
さらに効果アップ! 自宅でできる最強トレーニング

お腹いっぱい食べて、2週間ですっきり軽い体をつくる!

【目次】
今度こそ絶対にやせる! 糖質制限ダイエット2週間チャレンジのすすめ

3ステップですぐに始められる! 糖質制限ダイエットスタートガイド
糖質制限の第一人者江部先生に学ぶ! 糖質制限の基本と記録&生活のコツ
糖質制限十カ条でわかる! 糖質制限の食材の選び方
こんなときどうする? 糖質制限実践のコツ
2週間でおいしくやせる! 超かんたん糖質制限レシピ
糖質制限.com&やせる食べ方.com困ったときのお助け食材おすすめランキング
知っておきたい糖質制限のすごいメカニズム
自宅でかんたんにできる! 糖質制限中の最強トレーニング
リアルな実践データ付き! 「2週間糖質制限ダイエットノート」活用レポート
2週間チャレンジのための糖質制限Q&A
その後はどうする! 2週間ダイエットの結果チェックとこれから
食品別糖質量一覧

綴じ込み付録 書いてやせる! 糖質制限2週間ダイエットノート



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
『月刊糖尿病』2014年9月号で境界型糖尿病の特集
【14/08/23 しらねのぞるば

境界型糖尿病の食事療法

『月刊糖尿病』の今月号(2014年9月号)では,境界型糖尿病の特集が組まれています.

【特集】
[1] インスリン抵抗性と境界型糖尿病の病態
[2] 舟形研究からみた境界型糖尿病
[3] DECODA Studyからみた境界型糖尿病
[4] わが国と海外の主要な診断基準比較
[5] 健診データを活かした糖尿病早期診断と発症予測
[6] 久山町研究からみた境界型糖尿病と合併症リスク
[7] 境界型糖尿病者に対する療養指導のコツ

と,ここまでは境界型糖尿病の病理,疫学データ,リスクなどが詳しく解説されており,特に;

◇日本では境界型糖尿病とひとくくりにされているが,海外では,IFG(空腹時高血糖)と,IGT(耐糖能障害=食後高血糖)
  とは,まったく別物としていること,
◇IFGの累積生存率は正常型とほとんど変わらないが,IGTはむしろ糖尿病型と同じであること
◇特にIGTの大血管障害や脳卒中の累積発症率は,糖尿病型とほぼ同じであること,

などが述べられています(注).

(注)
もっとも「境界型糖尿病」=「肥満の人」 と決めつけているのには首をひねります.たしかに肥満者に糖尿病や境界型糖尿病の割合が高いのは事実ですが,標準BMI以下の人でも境界型糖尿病は存在するのですから,その方達のIGTはどう説明されるのでしょうか?

また[2]では;

◇空腹時血糖値やHbA1cだけでは,IGTの存在は検出不可能である.

と明記しており,これらを総合すればIGT,即ち食後高血糖は,決して糖尿病『予備軍』ではなく,糖尿病と診断された人と同じくらいのリスクを抱えており,しかも通常の健康診断では『正常』と判定されているので,本人も医師もそれにまったく気づかず放置されている分だけ,よけい不利な状況にあると言っていいでしょう.日本では糖尿病と診断されない限り,IGTの段階ではボグリボースしか保険適用での投薬治療は認められていませんから,頼りになるのは運動療法と食事療法だけになるわけですが,

【特集】
8. 境界型糖尿病の食事療法

これを読むと呆れ果てます.境界型糖尿病を予防,ないしは改善するには『食品交換表通りの食事をしましょう』『炭水化物は低GIのものにしましょう』,これだけです.

ところがこの記事は一方で,糖質制限食については,ほぼ1頁にわたり(p.56)否定的見解を書き並べています. しかもそこで根拠としているのは2013年3月の日本糖尿病学会:『日本人の糖尿病の食事療法に関する日本糖尿病学会の提言』であったり,米国糖尿病学会(ADA)の2013年のStandards of Medical Care in Diabetes 2013(Diabetes Care Vol.36,S11-S16)の;

"For weight loss, either low-carbohydrate,low-fat calorie-restricted, or Mediterranean diets may be effective in the short-term (up to 2 years). (A)"

だけを引用し(しかも上記の通り、ADA原文では『2年まで』という表現は、カロリー制限食,地中海食及び低炭水化物食のすべてに対してかかっているのに、この記事ではあたかも糖質制限食だけが『2年まで』という制限がついたかのように歪曲して引用しています。)、同じくADAのNutrition Therapy Recommendations for the Management of Adults With Diabetes(Diabetes Care Vol.36,3821-3842)の;

"there is NOT a “one-size-fits-all” eating pattern for individuals with diabetes."

は引用せず,そのようなものは存在しないといわんばかりの偏向ぶりです.

つまり、この方の文献引用は徹頭徹尾『都合のいいところだけの引用』なのです。

しかもこの方のずるいのは,『低GI食品で食品交換表通りの食事療法をすれば,食後高血糖は発生せず、よってIGTから糖尿病への移行は必ず防止できる』とも書いていない点です. この記事のタイトル通り『境界型糖尿病の食事療法』として最適と信じているのなら,こう断言できるはずです.もちろん,それは事実に反するので,さすがに書けなかったのでしょうが.

この方の言う通りにしたら,現在IGTの人は,この特集の前半に詳述されたおそろしいリスクを増大させつつ,糖尿病まっしぐらでしょう.その意味で日本の糖尿病を増やしているのはこういう方々であると言えます.】



しらねのぞるばさん

『月刊糖尿病』2014年9月号、境界型糖尿病特集の解説、ありがとうございます。

(注)
もっとも「境界型糖尿病」=「肥満の人」 と決めつけているのには首をひねります.たしかに肥満者に糖尿病や境界型糖尿病の割合が高いのは事実ですが,標準BMI以下の人でも境界型糖尿病は存在するのですから,その方達のIGTはどう説明されるのでしょうか?


日本では、2型糖尿病新患の平均BMIが、24です。
欧米では、2型糖尿病新患の平均BMIが、32です。

ご指摘のように、肥満(日本ではBMI25以上)ではない境界型(IGT)の人は結構いると思います。

私自身、高雄病院の健康診断のデータを見てみると、今から思えば1993年くらいからIGTであった可能性が高いのです。

空腹時血糖値とHbA1cしか調べてないのでチェックできていなかったのです。

そして2002年に糖尿病発覚です。

40才までは、ずっと167cm、57kgくらいでした。

40才過ぎから徐々に体重が増えて、43才には60kg、BMI21.5です。

糖尿病発覚時の52才の時は67kgで、BMIは24.0です。

ですから、私の場合、IGTのときも糖尿病発覚の時も肥満ではありません。


また[2]では;
◇空腹時血糖値やHbA1cだけでは,IGTの存在は検出不可能である.
と明記しており,これらを総合すればIGT,即ち食後高血糖は,決して糖尿病『予備軍』ではなく,糖尿病と診断された人と同じくらいのリスクを抱えており,しかも通常の健康診断では『正常』と判定されているので,本人も医師もそれにまったく気づかず放置されている分だけ,よけい不利な状況にあると言っていいでしょう.


その通りと思います。

私自身が、健康診断で空腹時血糖値とHbA1cの検査だけでチェックしていて境界型(IGT)を見逃していた可能性が極めて高いのです。

今の健康診断のやりかた、「空腹時にまとめて血液も尿も画像診断も行う」という方式では、IGTは必ず、見逃されます。

IGTや糖尿病の早期診断のためには、食事開始後1時間の血糖値を調べるのが最善と思います。


【特集】
8. 境界型糖尿病の食事療法
これを読むと呆れ果てます.境界型糖尿病を予防,ないしは改善するには『食品交換表通りの食事をしましょう』『炭水化物は低GIのものにしましょう』,これだけです.
ところがこの記事は一方で,糖質制限食については,ほぼ1頁にわたり(p.56)否定的見解を書き並べています.


2013年11月に11年ぶりに改訂された

<糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版>(編著:日本糖尿病学会、発行所:文光堂)

では、7ページに

●血糖値に影響を及ぼす栄養素は主に炭水化物ですが、脂質とたんぱく質も影響を及ぼします。
●脂質は食後しばらくたってから血糖値が上がる原因となります。1回の食事でとりすぎないようにしましょう。


何の根拠もあげずに、上記の記載があります。

米国糖尿病学会は、2004年以降は、患者教育用テキストブックにおいて、

「摂取後血糖に変わるのは糖質のみで、蛋白質・脂質はは血糖に変わらない。」

と明言していますので、日本糖尿病学会は、米国糖尿病学会に真っ向から喧嘩を売っているようなものですね。

さらに、米国糖尿病学会は、5年ぶりに改訂した

「成人糖尿病患者の食事療法に関する声明(Position Statement on Nutrition Therapy)」

において、地中海食やベジタリアン食などと共に「糖質制限食」も正式に受容しています。

『月刊糖尿病』2014年9月号の著者は、「米国糖尿病学会が正式に糖質制限食を受容している」という重要な事実を日本国民に隠蔽しているのは、信じられない愚挙ですね。

しらねのぞるばさんのご指摘どおり、日本糖尿病学会が、糖尿病の唯一無二の食事療法として推奨する「カロリー制限食(高糖質食)」では、必ず食後高血糖を生じるわけですから、理論上、IGTから糖尿病への移行を防ぐことは極めて困難です。

IGTから糖尿病への移行を予防できるのは、唯一糖質制限食だけです。

新潟労災病院消化器内科部長前川智先生が書かれた

「耐糖能異常に対する低炭水化物食の効果に関する後ろ向き研究」

と題した英文論文がPubMedに掲載されました。

Diabetes, Metabolic syndrome, Obesity, Target and Therapy
というニュージーランドの英文雑誌です。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4063858/  → ここで全文が閲覧可能です。

『糖質制限食が境界型糖尿病において、血糖コントロール及び2型糖尿病への進行を予防するのに有効である。』

という結論です。

まさに糖質制限食が、IGTから糖尿病への移行を予防したという研究です。

前川智先生の論文に関しては、2014年07月01日 (火)の本ブログ記事

「糖質制限食に関する英文論文、PubMed掲載。新潟労災、前川智先生。」

をご参照いただけば幸いです。



江部康二



☆☆☆

新刊のご案内です。
おかげさまで早くも2版となりました。
よかったら、アマゾンの書評を書いていただけば嬉しいです。 (^^)
よろしくお願い申しあげます。



『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社
2014年8月1日(金)から発売中

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食と調味料類の甘味料
【14/08/26 アッピ

江部先生おはようございます。
40歳2型糖尿病、スーパー糖質制限2年2ヶ月のアッピと言います。

私はよく糖質制限ドットコムを利用するのですが、主人や2歳の息子にも食べさせているので合成甘味料の入っていない物をいつも購入しています。調味料類がいろいろ欲しいのですが、合成甘味料が入っているものが結構あるので断念しています。糖質オフ&健康にもOKだと主婦としては有り難いです。出来れば合成甘味料が入っていない物が増えてくれる事を希望します。

まだまだ残暑が厳しいですので、どうぞお体御自愛下さい。】


おはようございます。
アッピさんから、糖質制限食と調味料類の甘味料について、コメントをいただきました。

アッピさん、糖質制限ドットコムのご利用、ありがとうございます。

糖質制限ドットコムの調味料類ですが、甘味料としてエリスリトールと羅漢果エキスが含まれています。

1)糖質制限 焼肉のたれ
醤油、エリスリトール、りんご、にんにく、ごま油、ごま、酵母エキス、ラカンカエキス、味噌、香辛料、酒精、調味料(アミノ酸)、増粘剤(キサンタン)、カラメル色素
※原材料の一部に小麦を含む

糖質制限 焼肉のたれ
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail64.html

2)糖質制限 万能だし醤油
醤油、エリスリトール、カツオエキス、醸造酢、コンブエキス、ラカンカエキス、調味料(アミノ酸等)、酒精、(原材料の一部に小麦、ゼラチンを含む)

糖質制限 万能だし醤油
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail49.html

3)糖質制限 サウザンアイランドドレッシング
マヨネーズ、エリスリトール、玉ねぎ、醸造酢、トマト、食塩、にんにく、レモン果汁、酵母エキス、香辛料、でんぷん、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(キサンタン)、トウガラシ色素、甘味料(ステビア)
※原材料の一部に卵を含む。

糖質制限 サウザンアイランドドレッシング
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail89.html

1)2)3)は、エリスリトールと羅漢果エキスですので、自然界に存在する成分のみですね。

糖質オフ トマトケチャップ、糖質オフ ソース、糖質オフ ぽん酢糖質オフ ぽん酢、糖質オフノンオイル青じそドレッシングには、
主甘味料のエリスリトールと羅漢果エキス以外に、ごく少量の合成甘味料(アセスルファムK スクラロース)が含まれています。

4)とば屋の味付けポン酢
醤油(本醸造、大豆、小麦を含む)ゆず・すだち果汁、米酢、かつお、昆布エキス、アミノ酸等)

とば屋味つけポン酢
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail54.html

とば屋味つけポン酢も天然材料だけが使用されています。

アッピさんのように、自然食指向で、合成甘味料が含まれていない調味料が必要な方は

1)2)3)4)ならOK食材です。

ごく少量の合成甘味料(アセスルファムK スクラロース)なら許容範囲の方は、

糖質オフ トマトケチャップ
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail50.html
糖質オフ ソース
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail51.html
糖質オフ ぽん酢糖質オフ ぽん酢
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail52.html
糖質オフノンオイル青じそドレッシング
http://www.toushitsuseigen.com/products/detail53.html

などもお楽しみください。

私は、ノンアルコール糖質ゼロの「サントリーオールフリー」とか「アサヒドライゼロ」とか、飲んでいますが、ごく少量のアセスルファムK が含まれていますね。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
やせる食べ方ドットコムより、季節の糖質制限タルト、販売開始のお知らせ。
タルトページ

こんにちは。


これまで何度かご紹介している、沖縄県で初めての、私、江部康二監修&認定「糖質制限食」提供店、ドルチェとパスタのお店、ピキタンさんにて、お店で出されている糖質制限タルトが、この度 やせる食べ方ドットコムより発売となりました。

今回発売となったのは

ベリーのタルト
ベリーホール

ベリーカット

と、沖縄県産ピーチパインのタルトです。

パインホール


パインカット

私も早速2つともゲットしました(^O^)

ブログ読者の方の中には、「これだけフルーツが乗っていて大丈夫なの?」と思われる方もおられるかと思います。

心配ありません(^O^)

例えば、ベリーの糖質制限タルト。

ベリーの中でも糖質の低いものを選び、私江部康二自らが血糖測定をして人体実験済み(^_^;)

さらに、あらてつさんのムスメさんの、1型糖尿病のココロちゃんも血糖測定してくれて完成しました。


まず、ベリーのタルトのココロちゃんの測定値。

★ベリーのタルト
今回食べたケーキで1番美味しかったです!
タルト生地もなぜか独特の風味をあまり感じませんでした。
ジャリジャリ感も書かれてるほどは感じませんでした。
ベリーなので血糖上昇覚悟で頂きましたが、そこまで上がりませんでしたので、また食べたいです(*^^*)

50g摂取(送っていただいた約1/2量)
食前  72
1時間 116(+44)
2時間 108


私、江部康二の血糖測定結果です。。


6月21日(土)
午前7:30  空腹時血糖値:112mg
ベリータルト100ḡ摂取(糖質5.8/100g)   
午前8:30  1時間後血糖値:134mg


次は、沖縄県産ピーチパインのタルトの測定結果

ココロちゃん測定値

★県産ピーチパインタルト
特に味や食感には問題ありませんでした!
ココナッツとパインの組み合わせがマッチしていてとてもおいしかったです。
血糖値の変動も予想より低かったので良かったです(*^^*)

50g喫食(2/3個)
食前 92
1時間 129
2時間 122


江部康二測定値

6月17日(火)
午前7:55 空腹時血糖値:124mg、
県産のパイナップルの焼きタルト80ḡ摂取 (糖質6.9/100g)
午前8:55、1時間後血糖値144mg


ココロちゃんは、1ḡの糖質で10mg/dl 以上血糖値が上がりますので、この数値はかなり優秀ですね(^^)

糖質制限ベリーのタルトは通年販売、沖縄県産ピーチパインの糖質制限タルトは、今月の限定発売だそうです。

今月のという事は、来月からはどうなんだという話ですが、なんとこの糖質制限タルト、10月から月替りで販売となります。

すでに、10種類以上の試作品を食べて血糖値を計りました(^_^;)

一日に二回食べて測った日もあったので、もしかしたら生涯で一番ケーキを食べた日々だったかも知れません(~_~;)

ですが、その甲斐あってか、安心して皆さんにお勧めできる糖質制限タルトができあがったので、結果オーライですね。

肝心の味の方ですが、正直なところ、糖質制限と言われないとわからない完成度です(^O^)

一つ残念なのは、ピキタンさん、1台1台原材料にこだわって、とても丁寧に手作りされているので、製造数に限りがあり販売台数が少ないのです(^_^;)

今回も、ベリーのタルトが即日完売、沖縄県産ピーチパインのタルトも残り数台だそうです。


販売は

やせる食べ方ドットコム
http://www.yaserutabekata.com/

になりますので、ご興味を持たれた方はお早めにどうぞ。

糖質制限タルトの詳細と販売はこちらです。
↓  ↓  ↓
季節の糖質制限タルト
http://www.yaserutabekata.com/shop/sweets_tart.php


糖尿人、メタボ人、ダイエッター、スイーツ女子と、全ての糖質セイゲニストの皆さん、是非ピキタンさんこだわりの糖質制限タルトをお試しあれ。


江部康二


ピキタンご夫妻

DOLCE&PASTA
ピキタン
那覇市松尾1-10-7
TEL:090-1864-6990
URL:http://dolcepastapichitan.web.fc2.com/pichitan.html
【定休日】火曜日

認定書


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
「脂肪・コレステロール、糖尿病の真実」 東京講演会のご案内
こんにちは。

2014年9月28日(日)に、

「脂肪・コレステロール、糖尿病の真実」

と題し、東京千代田区「ワテラスコモンホール」にて、講演会を行います。

今回は、「脂肪・コレステロール」分野の第一人者である、

東海大学名誉教授 大櫛陽一先生

をお招きして、私と2人での講演会となります。

第5回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会、2014年5月10日(土)、
シンポジウム
10.新しい常識を人々に~糖質制限、褥瘡、脂質の考え方~


では、5人のパネリストの一人として大櫛先生と私も参加しましたが、
超満員になり、糖質制限や脂質の新常識に関心のある医師がどんどん増加しているのを実感できました。

『2263人の医師にインターネットでアンケートしたところ、過半数の医師が「糖質制限」を支持』という記事が、
日経メディカルの2014/7/9号に掲載されたのも記憶に新しいところです。

今回は、大櫛陽一先生と江部康二のコラボの講演会で、大阪中之島講演に続いて、
二回目の試みなので、さらにパワーアップでとても楽しみです。

脂肪・コレステロール、糖尿病の真実を、2人でしっかり語り、質疑応答も30分たっぷり時間をとります。

東京そして関東の糖尿人、メタボ人、コレステロールや脂質関連に興味がある人
・・・奮ってご参加下さいね。ヾ(^▽^)



江部康二



☆☆☆

以下、事務局からのご案内です。

ブログ読者の皆様、講演会へいつも多数ご参加いただきましてありがとうございます。

8月3日(日)の大阪・中之島での開催に続きまして、9月28日(日)に、東京・御茶ノ水にて、東海大学名誉教授 大櫛陽一先生と江部康二理事長による、一般向けの講演会を開催いたします。

糖質制限食との関連性も高い「脂肪・コレステロール」について、この分野の第一人者、大櫛陽一先生によるレクチャーで理解を深めていただける、絶好の機会です。

糖質制限食とその有効性については、江部康二理事長がお話しいたします。

関東の皆様をはじめ、多数のご参加を心よりお待ちしております。


///////////////////ご案内/////////////////////


一般社団法人日本糖質制限医療推進協会主催 講演会(東京)
「脂肪・コレステロール、糖尿病の真実」

■日時: 9月28日(日) 13:20~16:00頃 ※入場受付・開場は、13:00~

■会場: WATERRAS COMMON (ワテラスコモン) 3F「ワテラスコモンホール」
      東京都千代田区神田淡路町2丁目101番地
       http://www.waterrascommon.com/access.html

     ☆アクセス
      東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅徒歩約2分
      JR「御茶ノ水」駅徒歩約3分
      東京メトロ丸ノ内線「淡路町」駅徒歩約2分

■内容

◆講演① 『脂肪とコレステロールは、あなたの体にいいですよ』
講師: 大櫛陽一 東海大学名誉教授/大櫛医学情報研究所所長

(講師略歴)
1971年 大阪大学大学院工学研究科修了
同年   大阪府に就職。以下を兼任(~1988年)
成人病センター、羽曳野病院、母子センター、府立病院
1988年 東海大学医学部教授(基礎医学系)
2012年 東海大学名誉教授、大櫛医学情報研究所所長

(著書)
・血圧が下がる新食事法(新DASH食) 成美堂出版 2013年
・健康診断の恐怖 宝島社 2013年
・間違っていた糖尿病治療 医学芸術社 2012年
・100歳まで長生きできるコレステロール革命 永岡書店 2012年
・長寿のためのコレステロールガイドライン 中日出版 2010年
・脳卒中データバンク2009 中山書店 2009年
・メタボの罠 角川SSC新書 2007年

◆講演② 『糖質制限食による糖尿病治療』
講師: 江部康二
   (一財)高雄病院理事長/(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長

※講演後、両講師による質疑応答を30分程度予定しています。


■受講費:賛助会員 2,800円 / 一般(非会員) 3,400円

■お支払い方法:クレジットカード/銀行振込/郵便振替
        ※事前決済のみとなります。

■お申し込み方法

・賛助会員の方
事務局までメールにてお申し込み下さい。

・賛助会員入会をご希望いただける方
1.入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://toushitsuseigen.or.jp/member.html
2.お申し込みはこちらのフォームからお願いします。
http://toushitsuseigen.or.jp/contact.php
「お問い合せ内容」欄に「9/28東京講演会、受講希望」とご記入下さい。

・一般(非会員)で、講演会の受講のみご希望の方
こちらのフォームよりお申し込み下さい。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/ecbe3241312842

■お申し込みの流れ
1.会員の方はメールにて、会員以外の方は各種フォームにてご連絡下さい。
2.事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3.入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4.当日、直接会場までお越し下さい。

■その他
・予約制です。当日参加はできません。
・キャンセルは9月25日(木)までにお願い致します。
それ以降の返金は対応致しかねますので予めご了承ください。




☆☆☆

新刊のご案内です。
おかげさまで早くも2版となりました。
よかったら、アマゾンの書評を書いていただけば嬉しいです。 (^^)
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『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社
2014年8月1日(金)から発売中

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
朝日カルチャーセンター立川教室講座のご報告
朝日カルチャーセンター立川教室講座

糖質制限食の有効性・可能性  
~糖尿病・メタボ・生活習慣病・がん・・・~
2014年8月23日(土)15:00~17:00


満員御礼で無事終了しました。

ブログ読者の皆さんには、たくさん参加いただきありがとうございました。m(_ _)m

今回は、遊び心で、以下の質問をご参加の皆さんに聞いてみました。

日本人は昔から米を食べて来た。      ○か ×か?
日本人は農耕民族で欧米人は狩猟民族。  ○か ×か?


いずれの質問も、日本糖尿病学会の重鎮諸氏が、マスコミや学会でよく述べておられる文言です。

一般の人は、コロッと騙されて、○と思ってしまうようです。

挙手してもらい確認したところ、朝日カルチャーセンター立川教室講座の聴衆の皆さんは、何と全員が、×と答えられました。

皆さん、良く勉強しておられますね。(^^)

勿論、いずれも×が正解です。

日本人も、旧石器時代や縄文時代は、狩猟・採取が生業で米など存在しませんので、狩猟・採集時代のほうがはるかに長いのです。

そして、世界史的には、人類は700万年間の狩猟・採集時代を経て、約1万年前から農耕時代となったのです。

日本史的には、旧石器時代と縄文時代の数万年間の狩猟・採集時代を経て、約3000年前の弥生時代から農耕時代となったのです。

活発な質疑応答もあって、大変有意義な講座でした。

そのなかで、男性が

「糖質制限食にしてからボーっとする。特に運動後にボーっとするが何故でしょう?」

と質問されました。

もしやと思って、摂取カロリーを聞いてみると、「1000キロカロリーです」と答えられてびっくりしました。

これでは糖質制限というより、極端なカロリー制限ですね。(=_=;) 

年のため座席から立っていただいて身長を確認したら、なんと180cmを超える長身の方でした。

必ず、厚生労働省のいう標準必要エネルギー、2000kcal/日以上は食べるようにお願いしました。

ブログのコメントや質問でも時にあるのですが、「糖質制限食実践中に生じる好ましくない症状」の過半数が、摂取エネルギー不足によって起こるものです。

例えば、全身倦怠感、筋力低下、気力低下、高尿酸血症などです。

糖質制限食ですから、脂質とタンパク質は充分量摂取して、カロリー不足にならないように注意が必要です。


江部康二




☆☆☆


新刊のご案内です。
おかげさまで、早くも第2版となりました。



『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社
2014年8月1日(金)から発売中


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
がんと食事療法。がんと糖質制限食。がんと玄米菜食。
【14/08/21 かやねずみ

がん患者は右往左往

江部先生も、玄米菜食をされたことがおありなのですね!
6年前にガンを患った私。しょうがなく抗がん剤もやりました、紹介してもらった先生に逆らえなかったから(今は近藤誠先生を支持しますが)。

そのあと、ネットでガン患者の相談を受けている医師の団体に入会、そこでは、玄米菜食を推奨していたので、私も動物タンパク質は魚と卵にしてました。3年前から、73才の主人が糖質制限食を始めたので、それに合わせて食事は肉・魚・野菜になりました。主人も医者ですが、後輩で糖尿病学会の重鎮が、食事の60%は炭水化物にするのがバランスがいいのです、と自信たっぷりに言うので、それまで殆ど御飯は食べてなかったのに、食べ始めて、えらい目にあった、のです。私は、それまでと一変した食事内容に不安を覚えています。

銀座の漢方ガン治療の医師は、糖分がガンのエサ、糖分をとらないことが必要、とブログや著書で述べられています。

元がん患者としては、どないしたらええねん!という気になります。】


おはようございます。

かやねずみ さん から、がんと食事療法について、コメント・質問をいただきました。

まず、玄米菜食が、がんの治療・予防に有効か否かは、よくわかりません。
いわゆるエビデンスがないのです。

一方、欧米の食事のガイドラインは、必ず「未精製穀物」を摂取するように推奨しています。

つまり、白米より玄米、白いパンより全粒粉のパンの方が、健康に好ましいということは、エビデンスレベルと思います。

日本の食事療法に関するガイドラインは、厚生労働省、日本糖尿病学会などでは、未精製穀物を推奨していないのは、欧米に比べると不思議なことです。

しかしながら、長年の玄米菜食実践者が、がんを患うことがあるのも、間違いのない事実です。

がん発生率が「白米と普通食」の人より少ないのか同等なのかまではわかりません。

それからがん細胞が、基本ブドウ糖しかエネルギー源にできないのは、事実です。

この事実に基づき、米国で

【肺ガンに対するケトン食療法with「放射線・化学療法」】
という臨床試験が、2011年8月から開始されました。
非小細胞肺ガン4期の患者さんにターゲットを絞った研究です。
Ketogenic Diet With Chemoradiation for Lung Cancer (KETOLUNG) (*)

アイオワ大学が主スポンサーで、NIH(米国国立衛生研究所)も共同研究者という本格的なものです。

いよいよガンに対する糖質制限食(ケトン食)の治療効果が証明されるかもしれません。

ケトン食は、総摂取カロリーの75~80%が脂質という、究極のスーパー糖質制限食です。

2010年版COCHRANE LIBRARLY(コクラン ライブラリー)と、
2011年版NICE(英国政府ガイドライン)の、
難治性小児てんかん治療に、ケトン食が採用されたのは記憶に新しいところです。

小児のてんかんだけでなく、成人のガンにもおおいに効果が期待されるということでしょう。

ケトン体は、人体における最も効率のよいエネルギー源であり、動物実験ではガン細胞抑制作用が確認されています。

そしてガン細胞は、ブドウ糖しかエネルギー源にできません。

正常細胞のように、ケトン体や脂肪酸をエネルギー源にすることができないのです。

同様にアイオワ大学とNIHの共同研究で、
【膵ガンに対するケトン食療法with「放射線・化学療法」】
http://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT01419483
Ketogenic Diet With Concurrent Chemoradiation for Pancreatic Cancer

も開始されています。

研究成果の発表が楽しみです。

また、
ニューヨーク・メモリアル・スローン・ケタリング癌センター
http://www.mskcc.org/
は、全米屈指の超有名な癌センターです。

日本における国立癌センターのイメージと同格、あるいは、それ以上のレベルの癌センターです。

U.S.News & World Reportベスト・ホスピタル癌部門において、常に上位2位以内に選ばれている実績があります。

そのセンター長兼CEO Craig.Thompson 博士の講演がユーチューブで見れます。
http://www.youtube.com/watch?v=WUlE1VHGA40#t=27m0s

CEO曰く、

「今どきの人間は食べすぎで、太っている人間の体内では細胞の変異が起き易い」

そうです。

そして、

「私達は、モデル生物において、優れたエビデンスを得ています。」

続いて、

「脂質を過剰摂取させてもガン発生率は全く増えません。炭水化物を過剰摂取させると、ガン発生率が劇的に増えます。
タンパク質はその中間です」

「なので、炭水化物ベースの食事について大きな議論をすることになるでしょう・・・。」

全米1・2位を誇る癌センターのCEOが、糖質制限食を推奨していることは、嬉しい限りです。

さらに、2012年12月放送の米国のCBSニュースで、転移性ガンで余命3ヶ月と宣告された人が「ケトン食(脂質80%の超厳格糖質制限食)」で、ガンが消失して、その後1年以上経過して再発の兆候はないそうです。

さらに長期の経過観察が必要なのは勿論ですが、末期の転移ガンが消えただけでも奇跡的で素晴らしいことです。

以前は動画が見れたのですが、残念ながら今は動画を見ることができなくなってます。

テレビのニュースですので、エビデンスレベルとは言えませんが、1例とはいえ興味深い事実ですね。

このように糖質制限食(ケトン食)とがんに関しては、今後もどんどん研究が進んでいくと思います。


(*)
A Phase I Trial of a Ketogenic Diet With Concurrent Chemoradiation for
Non-small Cell Lung Cancer
http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT01419587
Sponsor: University of Iowa
Collaborators:
National Institutes of Health (NIH)

Holden Comprehensive Cancer Center
Nutricia North America
Information provided by: University of Iowa


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限ドットコムより、糖質制限推奨甘味料のラカントS、液状が付いてくるキャンペーンのお知らせ
こんにちは。

私が監修している糖質制限ドットコムより、お得なお知らせです。

私が糖質制限食に使える甘味料で最も推奨している、サラヤさんのラカントSですが、糖質制限ドットコムにて、顆粒800ḡを買えば、今だけ液状280ḡが付いてくるキャンペーンを実施しています。

ラカントセール

通常は、顆粒800ḡが2470円、液状280ḡ が595円、あわせて3065円のところ、なんと、

顆粒800ḡ 2470円+液状280ḡ 595円=2470円

だそうです(^O^)

暑い今の季節、アイスコーヒーやアイスティーにラカントSを入れて飲んでも、なかなか溶けにくかったりするので、この液状ラカントはすごく重宝します(^^)

また料理にも使いやすいとのことなので、糖質セイゲニストにはうれしいキャンペーンですね。

講演会でも参加者全員にサンプルを配ってくださるなど、さすがサラヤさん、太っ腹です\(^o^)/

まあ、私は料理しないのですが…(^_^;)

液状を使ってみたかったけれど、ついついいつもの顆粒で済ましてしまってた方、顆粒800ḡ一袋のお値段で液状が付いてくるので、この機会に是非どうぞ。

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糖尿人、メタボ人、ダイエッター、全ての糖質セイゲニストの皆さん、是非お試しあれ。


江部康二




テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
玄米魚菜食を実践していて糖尿病発症。幕内氏への反論。
【14/08/21 まろたん

新潮45・今月号の記事に・・・。

江部康二 先生

ご存知かも知れませんが、新潮45・今月号の記事。

管理栄養士・幕内秀夫なる人が、 「糖質制限食のリスク」について、 寄稿されています。

江部先生・夏井先生などの、個人名は名指しされていませんが、 提唱者が「医師だけに信憑性をもたれてしまう」 と問題提起されています。

「危ないのは、女性のまじめな人です」 と特筆されています。

トコトン極めてしまう傾向があるので、 危険度が高いと。

ま、この指摘、一理はありますが。

私はおっさんですから、この件に限らず、 「ほどほど、ぼちぼち」路線です。
何事についても、ハマルことはありません。

そんな私は、先生の提唱されている糖質制限食の、 主旨・エッセンスだけは、参考にさせていただいてます。
どシロウトには、とても有益な情報です。
なにしろ、毎日の「オサンドン」のことですから。

雑誌記事のご紹介でした。
今後もご健闘ください。】


まろたん さん
情報をありがとうございます。

私自身が34才から、18年間、「玄米魚菜食的な食事」を実践してきましたので 幕内秀夫さんは、よく知っています。

それどころか、「学校給食にお米を」という趣旨の運動を一緒にやっていました。

「完全米飯給食が日本を救う」東洋経済新報社 (2000年)
井上 ひさし (著)、 江部 康二 (著)、, 坂内 幸子 (著)、 島田 彰夫 (著)、谷口 威夫 (著)、 幕内 秀夫 (著)
という本を、一緒に出版したこともあります。

「玄米菜食+魚貝+鶏肉」は高雄病院では、1984年から給食に導入して、現在もアトピー患者さんなどには供給しています。

病院給食に玄米というのは、当時日本で初めてだったかもしれません。

私自身、1984年から

「玄米か胚芽米を主食として、おかずはお魚中心に野菜たっぷりで、肉や油脂は控えめにして週2回はテニスをし、糖質が総摂取カロリーの60%」

の食生活を実践していました。

一般的なおじさんに比べれば、とてもヘルシーな食事と運動のライフスタイルです。

まさに幕内氏の推奨されるヘルシーな食生活を、当時の私も信じて実践していたのに、2002年、糖尿病が発覚しました。

あとからデータを見直せば1993年時点で、すでに食後高血糖があった可能性が高いのです。

結局、私自身が、高糖質食実践で見事に糖尿病を発症したわけです。

今から思えば、玄米中心とはいえ、総摂取カロリーの60%を糖質から摂っていて、それに見合うだけの日常的な運動量が、決定的に不足していたのでしょう。

一方、私は今も玄米魚菜食を否定しているのではなく、推奨もしています。

今でもアトピー患者さんの入院時には玄米魚菜食を提供しています。

しかし、糖尿病の人が玄米魚菜食を摂取すれば、必ず食後高血糖を生じるので危険なのです。

血糖値を上昇させるのは糖質だけで、タンパク質・脂質は上昇させません。

これはADA(米国糖尿病協会)の患者用テキストブックに明記してある、厳然たる生理学的事実です。(*)

また、糖質を摂取すれば、大量のインスリンが分泌され、タンパク質を摂取するとごく少量のインスリンが分泌されます。

脂質はカロリーはたっぷりですが、摂取してもインスリンは分泌されません。

これも議論の余地など無い生理学的事実です。

現在、高雄病院では、テーラーメードダイエットの枠組みの中で、年齢・疾病・嗜好・運動量などにより、糖質制限食と玄米魚菜食(玄米など未精製穀物の摂取量は運動量に合わせて調整)を適宜使い分けています。


『江部先生・夏井先生などの、個人名は名指しされていませんが、 提唱者が「医師だけに信憑性をもたれてしまう」 と問題提起されています。』

糖質制限食に信憑性はあるので、それはとても良いことですね。

糖質制限食の基礎理論は、生理学的事実の積み重ねであり、議論の余地などないです。

例えば上述の米国糖尿病学会の記載などですね。

そして、糖質制限食は狩猟・採集時代700万年間の人類の本来の食生活です。

人類は700万年かけて、糖質制限食を実践しながら突然変異を繰り返して進化して消化管、生理、栄養、代謝のシステムを完成させました。

すなわち、人類の身体は糖質制限食に適合するように特化したシステムを有しています。

穀物を日常的に食べ始めたのは、農耕開始後の約1万年に過ぎません。

摂取エネルギーの60%を穀物からとるような食生活は、とんでもないバランスであり人類の身体に大きな負担をかけています。

糖質制限食こそが人類本来の食生活であり、人類の健康食なのです。

幕内秀夫氏には、とりあえず、以下の本を熟読していただけば、信頼度の高い学術論文も豊富に提示してありますし、真実は見えてくると思うのですが・・・。

糖尿病治療のための! 糖質制限食パーフェクトガイド 
  江部康二(著) 2013年  東洋経済新報社 

やせたければ脂肪をたくさんとりなさい ダイエットにまつわる20の落とし穴
 ジョン・ブリファ (著), 江部康二 (監修), 夏井 睦 (監修), 大田直子 (翻訳)
2014年 朝日新聞出版



(*)
Life With Diabetes:A Siries of Teaching Outlines by the Michigan Diabetes Research and Training Center,
American Diabetes Assoiation ,3rd Ed,2004


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
朝日カル立川、糖質制限食の有効性・可能性 -糖尿病・メタボ・がん-
こんにちは。

朝日カルチャーセンター立川教室講座
糖質制限食の有効性・可能性  
~糖尿病・メタボ・生活習慣病・がん・・・~
2014年8月23日(土)15:00~17:00
のご案内です。

朝日カルチャー立川では、2013年11月29日(金)以来の講座です。

前回はテーマを糖尿病に絞りましたが、今回は糖尿病、肥満、生活習慣病、がん・・・など範囲を広げてお話します。

合わせて糖質制限食のもつ可能性や健康への好影響などにも言及します。

勿論、有効性や安全性についてもお話します。

2時間の持ち時間なので、まず講演を90分間ゆっくりめにわかりやすくお話し、そのあと質疑応答の時間を30分間とたっぷりとる構成としました。

糖質制限食に興味のある東京、関東などの皆さん、奮ってご参加くださいね。

現在、残席わずかという状況です。

江部康二


☆☆☆
以下は朝日カルチャーセンター立川教室の案内文です。


講師名 高雄病院理事長 江部 康二

講座内容
血糖値を上げるのは糖質だけで、タンパク質・脂質はあげません。
従って糖質を制限すれば血糖値はリアルタイムに改善します。
糖質制限食は、米飯・めん類・パンや芋類などの糖質が多い食品を食べないで、
肉や魚貝や豆腐や葉野菜などをしっかり摂取する食事療法です。
そしてカロリー制限なしで「美味しく楽しく」が特長です。
今回は有効性だけではなく可能性についても言及します。

朝日カルチャーセンター立川教室講座 糖質制限食
日時:2014年8月23日(土)15:00~17:00
会場:朝日カルチャー 立川教室
内容:糖質制限食の有効性・可能性  
   ~糖尿病・メタボ・生活習慣病・がん・・・~
参加費:会員 3,024円 一般 3,672円

お問い合わせ先:朝日カルチャーセンター立川教室 
042-527-6511





☆☆☆


新刊のご案内です。
おかげさまで、早くも第2版となりました。



『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社
2014年8月1日(金)から発売中


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
福山雅治さんと江部康二
こんにちは。

「福山雅治さんと江部康二」

本日の記事のお題・・・なんだこれ?

って、お思いかもしれませんが、実は私、福山さんのファンなのです。(^^)

何故かっていうと、何だか共通点が意外にあるのですよ。

『ガリレオ』はとくに大好きで、毎週必ず見ていました。

1)
まずは、二人とも被爆二世であることです。

福山さんは長崎で、私は広島です。

福山さんは、長崎の原爆被害を乗り越えた被爆クスノキをテーマにした新曲「クスノキ」を2014年4月2日、発表しています。

私は、母が被爆してそれを軍医である父が治療したのが、両親が出会うなれそめでした。
8月6日、広島に原爆投下。
8月9日、長崎に原爆投下。
8月15日、終戦記念日。
夏は、これらをマスコミが取り上げて、集中的に報道します。
原子力爆弾などこの世に全く必要ないものと思います。
夏だけの報道で風化しないように、原爆の悲劇は常に心にとどめておこうと思います。

2)
二人ともシャンプーレスで、お湯洗いだけで洗髪です。

私は夏井睦先生との出会い(2011年1月14日)以来、石けんとシャンプーは、使っていないので、もう3年半になりますね。
福山さんもシャンプーレスというのはネットの情報で見て、とても嬉しかった記憶があるのです。
「笑っていいとも」で、福山さんが顔や体を洗うのにお湯だけ、と話されてたそうです。
まあ、ご本人に確認したわけではないのですが・・・。
ネット情報では、タモリさん、Gacktさんも、シャンプー・石けんなしのようです。

3)
二人とも、音楽バンドをやっていることです。

これは自分で書いていて、「福山雅治バンド」と我が「ターニング・ポイント」を比較して恥ずかしくなってきましたが、(=_=;) 

決して同列というような不遜な意味ではありませんので、福山ファンの皆さん、勘弁してください、怒らないでくださいね。o(_ _)o

とりあえず、バンド「ターニング・ポイント」アマチュアで、20年間、毎月1回第3金曜ライブを、1回も休むことなくやり続けているというギネスブックものの記録に免じて、ご容赦ください。

4)
なんと、二人とも糖質セイゲニストでした。

福山雅治さんのファンクラブの会報に、

「忙しく睡眠不足が続く毎日を元気に過ごすため、また、痩せるでなく身体を絞るため、そして絞った身体をキープするために、炭水化物を控えたんぱく質中心の生活をしています。」

というコメントがあったそうです。

福山雅治さん、糖質制限食をしておられたのですね。

これは、私は知らなかったのでとても嬉しいサプライズです。ヾ(^▽^)

4チビままさん、:健保のつぶやき さん、福山さんの糖質制限食情報をありがとうございます。

大変忙しい中、心身の健康とスタイルを維持するには、糖質制限食が一番ですね。

私も忙しいですが、福山さんはもっともっと忙しいことでしょう。

ますます共感を覚えます。


5)
二人とも社会貢献度が高い。
「もし、福山さんが」さん、コメントありがとうございます。
そうですね、福山さんは歌手・俳優として、日本国民に多くの夢と希望と楽しみをあたえておらえれ、
社会への貢献度が高いです。
私は、糖質制限食で日本国民に健康をもたらし、糖尿病やメタボなどの減少により
医療費を削減させる可能性があります。



福山雅治さん、2014年で歌手デビュー24周年です。

今後の一層のご活躍を、楽しみにしています。


江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
八重洲ブックセンター ★ 今週のベストセラー ★で、第1位に。
こんにちは。

新刊のご案内です。
おかげさまで、早くも第2版となりました。
ありがとうございます。

八重洲ブックセンター ★ 今週のベストセラー ★
期間(2014.8.10~8.16)
ノンフィクション部門で1位となっています。
  ノンフィクション系  
1)炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません  江部康二 東洋経済新報社
2)40代からの「太らない体」のつくり方  満尾正 三笠書房
3)逆転力                  指原莉乃 講談社
4)マンガでやさしくわかるアドラ-心理学 
岩井俊憲/星井博文(シナリオ)/深森あき(作画)日本能率協会マネジメントセンター
5)死ぬ理由、生きる理由          青山繁晴 ワニ・プラス

 

ブログ読者の皆さんで、
『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
を購入いただいた方、アマゾンなどで書評を書いて貰えると大変、嬉しいです。
よろしくお願い申しあげます。m(_ _)m





『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社

が2014年8月1日から発売中です。

アマゾンや紀伊國屋や楽天のウェブサイトでも購入できますし、一般の書店にも置いてあると思います。

『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』

は一般向けのとてもわかりやすい内容の新刊です。

前著

「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)

は、医師・医療関係者・専門的な知識を得たい人のための本です。

エビデンスレベルの高い研究論文から、従来の糖尿病治療の限界を証明し、糖質制限食の有効性や安全性を実証しました。

今回の

『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』

は、エビデンスだけにこだわるのではなく、それらをベースに糖質制限食の持つポテンシャル・可能性について、わかりやすく広く大胆に考察してみました。

例えば冒頭では、日本人の四大死因や五大疾病の元凶は、糖質の頻回過剰摂取である可能性が高いことを理論的に平易に説明しています。

つまり、日本人の四大死因や五大疾病は、
スーパー糖質制限食で予防できる可能性が高いのです。


読み出したら、一気に読みたくなる内容の本と自負しています。

糖質制限食や人間栄養学や健康に興味がある人、そして従来の医学や栄養学の常識を疑い、自分自身で考えることを目指す人には最適の本と思いますので是非ご一読を!


江部康二



☆☆☆

以下は、巻頭のプロローグから抜粋した文章です。

プロローグ
今こそ、糖質過剰の真の危険を明かします

○日本の四大死因、五大疾病は糖質過剰病、糖質制限で予防できる

 がん、心疾患、、脳血管疾患、肺炎。これらは現代日本の四大死因です。

また、厚生労働省が日本人に多い病気として二〇一一年に五大疾病を発表しています。

以前から多かった、がん、脳卒中、心臓病、糖尿病に、新しく精神疾患を加えた五つの病気を指します。もちろん、脳卒中は脳血管疾患であり、心臓病は心疾患です。

したがって、五大疾病のうち、がん、脳卒中、心臓病は四大死因に共通して挙げられているわけで、この三つは、日本人に多いのみならず、死につながりやすい病気なのだとわかります。

四大死因の残り一つである肺炎は、全体としては四番目ですが、男性では脳血管疾患を抜いて三位です。そして高齢者に多い病気なので、高齢化が進展している日本社会にとって、警戒すべき病気です。

そして、新しく五大疾病に加えられた精神疾患は、直接的な死因としては少ないものの、間接的に生命を脅かします。

特に急速に増えているうつ病の場合、自殺を誘発しやすく、現代の日本では年間の自殺者が急増していることを考え合わせれば、やはり死につながる病だと認識すべきでしょう。

また、糖尿病は心疾患や脳血管疾患を合併しやすいですし、がんになる率が高くなりやすく、アルツハイマー病にもなりやすいことがわかっています。様々な病気を併発しやすい糖尿病は現代の生活習慣病の代表格ともいうべき病気で、死病の根源になる危険性があります。

がん、心疾患、肺炎、脳血管疾患、精神疾患、そして糖尿病。

厚生労働省が四大死因と五大疾病に挙げているこれらの病気の増加は、重大な社会問題となっており、早急な対策が必要ですが、実は、これら全てに対して有効な療法があるのです。
それは、糖質制限食です。

四大死因となる病気の全ては、今の日本で当たり前となっている食生活に問題があり、糖質の過剰摂取こそが元凶だからです。

三度の食事で血糖値の上がりやすい白米飯、白い小麦粉のパンや麺類をたくさん食べ、日に何度も大量の糖質を含んだ清涼飲料水を飲み、砂糖や白い小麦粉で作ったお菓子を何度も間食でつまむ。

こうした食生活で、一日に何度も繰り返し血糖値を上げていると、全身の血管が少しずつ蝕(むしば)まれていき、やがて血管はボロボロになって、ある日突然、病魔に襲われます。

つまり、糖質の過剰な毎日の積み重ねが、がんや心筋梗塞、脳梗塞などの恐ろしい死病を招いているのです。

こうした危険な食生活を変え、四大死因の全てを予防できるのが糖質制限食です。




☆☆☆

以下は出版社の紹介文です。

これまで主に糖尿病、ダイエットへの効果がいわれてきた糖質制限食だが、実践している医療現場では、ほかの様々な生活習慣病に対しても劇的な効果を示すことが発見されている。

これは、血糖値を上げる唯一の栄養素である糖質(炭水化物)を制限することにより、血糖値が安定して血流が良くなり、インスリン分泌が抑えられて代謝が安定するからである。健康人でも炭水化物を食べることにより血糖値上昇(ミニスパイク)を起こし血管を傷つけているが、これを避けることができる効果も大きい。

これまで確認されている適応症状は下記のように多岐にわたり、がんをはじめとする日本人の四大死因・五大疾病に対しても優れた予防・改善効果がある。

肝臓がん、すい臓がん、食道がん、大腸がん、乳がん、子宮体がん、腎臓がん、心筋梗塞、動脈硬化、脳梗塞、脳出血、肺炎、うつ病、眠気、イライラ、短気、倦怠感、機能性低血糖、統合失調症、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、逆流性食道炎、偏頭痛、花粉症、アレルギー性鼻炎、アトピー、ぜんそく、尋常性乾癬、アルツハイマー、脳血管性認知症、不妊症、生理不順、生理痛、カゼ、虫歯・歯周病、脂肪肝、肺気腫、腰痛、ひざ痛、頻尿・尿もれ、痔、薄まつ毛、枝毛・薄毛・抜け毛、乾燥肌……

本書では、以上のような、日本人を悩ます様々な疾病・生活習慣病、精神疾患、美容的な悩み……などに対する糖質制限食の劇的効果を初公開。丈夫で長生きするための31の指針を示す。

【主要目次】
プロローグ 今こそ、糖質過剰の真の危険を明かします
第1章 四大死因① がんで死んではいけない
第2章 四大死因② 心筋梗塞、脳卒中、肺炎で死んではいけない
第3章 新しい五大疾病、精神疾患で死んではいけない
第4章 五大疾病の中核、糖尿病で死んではいけない
第5章 糖質過剰は全ての人に危険
第6章 身近に広がる糖質過剰病
第7章 糖質制限で現れるダイエット・美容効果
第8章 糖質過剰の社会を変える
おわりに
付録① 糖質制限食のやり方
付録② 食品の糖質量と○△×リスト
付録③ 食べてよい食品、避けたい食品 タイトル

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
悪阻(つわり)と食事、糖質制限食。妊婦とリステリア菌。
【14/08/12 España

悪阻

江部先生

こんにちは。
以前も何度か質問をさせて頂いたスペイン在住の者です。

先月、妊娠していることが発覚し、現在10週になります。
6週位から悪阻が始まり、今まで食事の中心だった動物性タンパク質に抵抗を感じるようになってきました。

無理に食べずに食べられる自家製無糖質ゼリーを食べてみたり、一度冷凍させた生ハムを食べたり、ヨーグルトを食べたりとしてみたんですが、一週間で歩くのもやっとというくらい体力が落ち、これはいかんと思って無理やりまたお肉を食べ始めました。

先週までは無理に食べれていたのですが、今週から見るのも嫌になってしまい、代わりにスモークサーモンばかり食べていました。

が、まず値段も高いのと、調べてみると妊娠中は食べてはいけないそうで、壁にぶち当たっています。

糖質制限食の中で、ポーチドエッグにマヨネーズをかけたもの、豆乳ヨーグルトぐらいは食べられますが、それだけでは身体にも頭にも力が入りません。

せっかく糖質制限によって様々なことが改善されたので続けて行きたかったんですが、日々、悪阻が治まるまで糖質制限はお休みしようかという気持ちも強くなって行っています。

因みに素直に食べたいと思う物は全て糖質です。

先生からもし何かアドバイスを頂けたら幸いです。
宜しくお願い致します。】



【14/08/12 ドクター江部

Re: 悪阻

España さん

妊娠中であるので、優先順位の一番は、摂取エネルギーの確保です。
飢餓では、胎児にも母体にもよくありません。

糖質制限は、一時お休みしてもいいので、 食べることができるものを食べて、兎に角摂取エネルギーを確保しましょう。】


【14/08/12 España

ありがとうございます。
そう仰っていただけて、とても気が楽になりました。
また何でも食べられるようになったら再開したいと思います。
ありがとうございました。】



【14/08/14 産婦人科医 宗田

Re悪阻

Españaさん

つわりで大変ですね。まったく食べられないで点滴をしてしのぐ方も何人もいます。
この時期に何を食べたらいいのか、悩む方が多いです。
不思議なのはお米の炊き上がりのにおいは嫌がられて、コメを食べられなくなる方は多いです。
この点では糖質を嫌う様には見えます。

ただたいていは、動物性たんぱく質も取れなくなることも多いので、江部先生のおっしゃるように、まずは食べられるものを食べて飢餓にはならないようにすることです。

もともとBMIが高い方なら、水分と塩分を補給していれば大丈夫です。
経口摂取が難しいなら点滴をします。
この時にはリンゲル液、生理的食塩水などを中心にします。
どこでも可能な輸液です。

食べられるものを食べるようにしますと、冷たいものや酸味があるものが取りやすいようです。
妊娠20週くらいまでトマトばかり食べていた方もいました。

糖質制限は理想的ですが、今は食べられるものが糖質であるならそれでもいいと思います。

もっとも卵が食べられるなら、すぐに治ると思いますよ。
サーモンもかまわないと思います。
いろいろ食べていますとまた糖質制限に落ち着くと思います。】



こんにちは。

悪阻のときの食事について年間分娩数約700例の、産婦人科医、宗田哲男先生からアドバイスをいただきました。
ありがとうございます。

妊娠糖尿病で、糖質制限食を実践されている人がおられます。

チュラルチーズ(加熱殺菌していないもの)
肉や魚のパテ
生ハム
スモークサーモン

などは、妊娠中でなければ、糖質制限OK食品なのですが、上記は生か半生なので、妊娠中は、リステリア菌に感染しやすいので、避けた方がよいのです。

サーモンは火が通ったものは勿論大丈夫です。
他の食品も充分加熱してあれば、全くOKです。

糖質制限食実践中の妊婦さんは、上記食品に、ご注意ください。

リステリア菌による食中毒にかかると、発熱や頭痛を生じ、重症になると脊髄膜炎や敗血症になり、この場合の致死率は20~30%と非常に高いです。

また、流産や早産などの原因になる可能性があります。

健康な人は、少量のリステリア菌に感染しても発症はしないようです。

しかし、妊婦や乳幼児、高齢者を含む免疫機能が低い人は、少量であっても食中毒につながる可能性があるので要注意なのです。


江部康二



☆☆☆


以下は厚生労働省のサイトにある記載です。

これからママになるあなたへ
食べ物について知ってほしいこと

厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/ninpu.pdf

妊娠中に注意が必要な食中毒菌がいます。

妊娠中は、一般の人よりもリステリア菌に感染しやすくなり、赤ちゃんに影響がでることがあります。
リステリア菌は、食品を介して感染する食中毒菌で、塩分にも強く、冷蔵庫でも増殖します。

妊娠中に避けた方が良い食べ物があります。
(リステリア食中毒の主な原因食品例)
チュラルチーズ
(加熱殺菌していないもの)
肉や魚のパテ
生ハム
スモークサーモン

冷蔵庫を過信せず、食べる前に十分加熱しましょう。
(リステリア菌は冷蔵庫内でもゆっくりと増殖しますが、他の食中毒菌と同様に加熱することで予防できます。)
冷蔵庫の食品は、期限内に使い切るよう心がけましょう。

体調管理のため、食中毒予防を心がけましょう。

家庭でできる食中毒予防の6つのポイント
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/0903/h0331-1.html


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』 1/8から発売中。
こんにちは。

新刊のご案内です。
おかげさまで、早くも第2版となりました。
ありがとうございます。

ブログ読者の皆さんで、
『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
を購入いただいた方、アマゾンなどで書評を書いて貰えると嬉しいです。
よろしくお願い申しあげます。m(_ _)m





『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社

が2014年8月1日から発売中です。
アマゾンや紀伊國屋や楽天のウェブサイトでも購入できますし、
一般の書店にも置いてあると思います。


『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』

は一般向けのとてもわかりやすい内容の新刊です。

前著
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)

は、医師・医療関係者・専門的な知識を得たい人のための本です。

エビデンスレベルの高い研究論文から、従来の糖尿病治療の限界を証明し、
糖質制限食の有効性や安全性を実証しました。

今回の

『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』

は、エビデンスだけにこだわるのではなく、
それらをベースに糖質制限食の持つポテンシャル・可能性について、
わかりやすく広く大胆に考察してみました。

例えば冒頭では、日本人の四大死因や五大疾病の元凶は、
糖質の頻回過剰摂取である可能性が高いことを理論的に平易に説明しています。

つまり、日本人の四大死因や五大疾病は、
スーパー糖質制限食で予防できる可能性が高いのです。


読み出したら、一気に読みたくなる内容の本と自負しています。

糖質制限食や人間栄養学や健康に興味がある人、そして従来の医学や栄養学の常識を疑い、自分自身で考えることを目指す人には最適の本と思いますので是非ご一読を!


江部康二



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以下は、巻頭のプロローグから抜粋した文章です。

プロローグ
今こそ、糖質過剰の真の危険を明かします

○日本の四大死因、五大疾病は糖質過剰病、糖質制限で予防できる

 がん、心疾患、、脳血管疾患、肺炎。これらは現代日本の四大死因です。

また、厚生労働省が日本人に多い病気として二〇一一年に五大疾病を発表しています。

以前から多かった、がん、脳卒中、心臓病、糖尿病に、新しく精神疾患を加えた五つの病気を指します。もちろん、脳卒中は脳血管疾患であり、心臓病は心疾患です。

したがって、五大疾病のうち、がん、脳卒中、心臓病は四大死因に共通して挙げられているわけで、この三つは、日本人に多いのみならず、死につながりやすい病気なのだとわかります。

四大死因の残り一つである肺炎は、全体としては四番目ですが、男性では脳血管疾患を抜いて三位です。そして高齢者に多い病気なので、高齢化が進展している日本社会にとって、警戒すべき病気です。

そして、新しく五大疾病に加えられた精神疾患は、直接的な死因としては少ないものの、間接的に生命を脅かします。

特に急速に増えているうつ病の場合、自殺を誘発しやすく、現代の日本では年間の自殺者が急増していることを考え合わせれば、やはり死につながる病だと認識すべきでしょう。

また、糖尿病は心疾患や脳血管疾患を合併しやすいですし、がんになる率が高くなりやすく、アルツハイマー病にもなりやすいことがわかっています。様々な病気を併発しやすい糖尿病は現代の生活習慣病の代表格ともいうべき病気で、死病の根源になる危険性があります。

がん、心疾患、肺炎、脳血管疾患、精神疾患、そして糖尿病。

厚生労働省が四大死因と五大疾病に挙げているこれらの病気の増加は、重大な社会問題となっており、早急な対策が必要ですが、実は、これら全てに対して有効な療法があるのです。
それは、糖質制限食です。

四大死因となる病気の全ては、今の日本で当たり前となっている食生活に問題があり、糖質の過剰摂取こそが元凶だからです。

三度の食事で血糖値の上がりやすい白米飯、白い小麦粉のパンや麺類をたくさん食べ、日に何度も大量の糖質を含んだ清涼飲料水を飲み、砂糖や白い小麦粉で作ったお菓子を何度も間食でつまむ。

こうした食生活で、一日に何度も繰り返し血糖値を上げていると、全身の血管が少しずつ蝕(むしば)まれていき、やがて血管はボロボロになって、ある日突然、病魔に襲われます。

つまり、糖質の過剰な毎日の積み重ねが、がんや心筋梗塞、脳梗塞などの恐ろしい死病を招いているのです。

こうした危険な食生活を変え、四大死因の全てを予防できるのが糖質制限食です。




☆☆☆

以下は出版社の紹介文です。

これまで主に糖尿病、ダイエットへの効果がいわれてきた糖質制限食だが、実践している医療現場では、ほかの様々な生活習慣病に対しても劇的な効果を示すことが発見されている。

これは、血糖値を上げる唯一の栄養素である糖質(炭水化物)を制限することにより、血糖値が安定して血流が良くなり、インスリン分泌が抑えられて代謝が安定するからである。健康人でも炭水化物を食べることにより血糖値上昇(ミニスパイク)を起こし血管を傷つけているが、これを避けることができる効果も大きい。

これまで確認されている適応症状は下記のように多岐にわたり、がんをはじめとする日本人の四大死因・五大疾病に対しても優れた予防・改善効果がある。

肝臓がん、すい臓がん、食道がん、大腸がん、乳がん、子宮体がん、腎臓がん、心筋梗塞、動脈硬化、脳梗塞、脳出血、肺炎、うつ病、眠気、イライラ、短気、倦怠感、機能性低血糖、統合失調症、糖尿病、糖尿病合併症、肥満、逆流性食道炎、偏頭痛、花粉症、アレルギー性鼻炎、アトピー、ぜんそく、尋常性乾癬、アルツハイマー、脳血管性認知症、不妊症、生理不順、生理痛、カゼ、虫歯・歯周病、脂肪肝、肺気腫、腰痛、ひざ痛、頻尿・尿もれ、痔、薄まつ毛、枝毛・薄毛・抜け毛、乾燥肌……

本書では、以上のような、日本人を悩ます様々な疾病・生活習慣病、精神疾患、美容的な悩み……などに対する糖質制限食の劇的効果を初公開。丈夫で長生きするための31の指針を示す。

【主要目次】
プロローグ 今こそ、糖質過剰の真の危険を明かします
第1章 四大死因① がんで死んではいけない
第2章 四大死因② 心筋梗塞、脳卒中、肺炎で死んではいけない
第3章 新しい五大疾病、精神疾患で死んではいけない
第4章 五大疾病の中核、糖尿病で死んではいけない
第5章 糖質過剰は全ての人に危険
第6章 身近に広がる糖質過剰病
第7章 糖質制限で現れるダイエット・美容効果
第8章 糖質過剰の社会を変える
おわりに
付録① 糖質制限食のやり方
付録② 食品の糖質量と○△×リスト
付録③ 食べてよい食品、避けたい食品 タイトル


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
マンガ『炭水化物が人類を滅ぼす』 最終ダイエット「糖質制限」が女性を救う!
こんにちは。

夏井睦先生の「炭水化物が人類を滅ぼす」のマンガ版

マンガ『炭水化物が人類を滅ぼす』
最終ダイエット「糖質制限」が女性を救う!
おちゃずけ
光文社
¥ 1,080



が、2014年8月6日(水)から発売中です。

作者がおちゃずけさんで、監修は勿論、我が朋友、夏井睦先生です。

私も、ちらっと登場するので、出版社から本が届きました。

私は、マンガ的には仏様みたいなイメージで登場してますが、おちゃずけさんにはそう見えたのかな。

そして、「糖質制限」が女性を救う! ですから、あの私の朋友、産婦人科医の宗田哲男先生も、ドーンと登場されてますよ。

ともあれ、早速読んで、とても面白かったです。

このマンガなら、本が苦手の人にもスラスラ読めると思いました。

そして、上手くいかなかったときの実戦的ノウハウが、書いてあります。

作者のおちゃずけさん自身が、ダイエットで挫折の繰り返し人生だったので、失敗しかけたときの具体的解決法には説得力があります。

ブログ読者の皆さんも、是非一読の価値ありで、お奨めの一冊です。

そうそう、おちゃずけさん、本がしっかり売れたら、糖質セイゲニストとしては、そろそろ名前を変えてね。(^^;)

オムレツとか、がんもどきとか、ビフテキとか・・・。


江部康二



☆☆☆

以下出版社からのコメントです。

◆大ヒット・ベストセラー『炭水化物が人類を滅ぼす』が
コミック版となってパワーアップして登場!

みるみる痩せて、お肌もつやつや!
女性特有の身体と心の不調もことごとく改善!
……の「糖質制限」のヒミツ満載!

◆監修/夏井睦
「私のベストセラー本が、マンガ家のおちゃずけさんの力で女性向けにパワーアップして生まれ変わりました!
女性の皆さんにはこれを読んでぜひ、身体も心も美しくなっていただきたい! ! 」(夏井睦)


【内容】

20万部突破のベストセラー新書『炭水化物が人類を滅ぼす』が女性向けコミック版としてパワーアップして登場!
若い頃、ダイエットに挑戦しては失敗、を繰り返し、以来、ダイエットを封印してきた女性マンガ家が、糖質制限と出会い、その理論に衝撃を受け、一念発起。
人生半ばを越えて、糖質制限ダイエットにチャレンジしてみたところ……
体重減少だけでなく、体調不良はことごとく改善、の大成功。
家族や年頃の子どもたちへの糖質制限の有効性なども探りつつ、さまざまな専門家への取材や体験者への聞き取りも敢行。
糖質制限の理論や有効性、実践法、実践中の悩みとその解決法などを、マンガで分かりやすく解説する。
夏井睦氏監修、解説。


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
やせたければ脂肪をたくさんとりなさい 朝日新聞出版 
こんにちは。

やせたければ脂肪をたくさんとりなさい
ダイエットにまつわる20の落とし穴   朝日新聞出版
ジョン・ブリファ (著), 江部康二 (監修), 夏井 睦 (監修), 大田直子 (翻訳)




2014年8月7日発売開始です。

夏井睦先生と私の共同監修で、英国の本の翻訳本です。

私が、まえがきを書いて、夏井先生が、あとがき担当です。

畏友夏井睦先生のあとがき、例によって自由奔放に筆を走らせておられます。
あとがきだけでも読む価値はありますね。


江部康二


☆☆☆

以下は、
『やせたければ脂肪をたくさんとりなさい』
私のまえがきです。

まえがき

 本書の著者、ジョン・ブリファ博士はユニバーシティ・カレッジ・ロンドン医学部を卒業した医師です。現在、英国における食事療法・体重管理・健康管理の第一人者であり、本書は8冊目の著書で、ダイエットの本です。

 彼自身が当初は従来の常識である「食べる量を減らして運動量を増やす」ことで減量が可能だと信じていました。しかしカロリー制限をして運動をしても、ほぼ全員が減量に失敗する現実をみて、従来の常識に疑問を持ちます。そして、この20年間に発表された科学文献をしっかり読み直すことにより、栄養に関する「社会通念」のほとんどが、間違いで危険であることを認識しました。

 例えば「カロリー神話」「脂肪悪玉説」「コレステロール神話」といった旧来の常識が、現在科学的には根底から覆っていることを本書では根拠をもとに明らかにしています。

 そこからは人類が誕生してからいちばん長く食べているものを基本にした食事を良しとするという結論に達しますので原始食にたいして肯定的です。しかし米国セレブにおいて一時流行した、酒もコーヒーもお茶も原始時代は摂ってないので禁止というパレオダイエットほど限定的ではありません。原始食の原則は踏まえたうえで応用もOKというスタンスです。そして信頼度の高い科学文献を引用して、ダイエットと健康のための食事の理論を構築し、さらに具体的な食事の実践方法を示したのが本書です。基本は糖質摂取を減らし、脂肪とたんぱく質はしっかり摂取するので、これはまさに糖質制限食の本と言えます。
 ブリファ博士のたどったプロセスは、私が高雄病院で「糖質制限食と糖尿病・肥満」に取り組んだ一連の経過と共通しており、おおいに共感を覚えます。農耕が開始される前の狩猟・採集時代の食物こそが、人類の進化のよりどころであり、人類本来の食事、人類の健康食というブリファ博士の認識も私達糖質セイゲニストと同一であり、嬉しい限りです。

本書の特徴は、何と言ってもその豊富な引用文献にあります。1章~21章で合計約280件の科学論文が引用してあり、ブリファ博士自身の考えや提案に根拠を与えています。これらの論文は、拙著やブログで私が引用しているものも多く、日本から英国にエールを送りたい気持ちです。著者も本書は「科学」の内容が多くて読者に要求される知的レベルが高いので、16章からの実用編から読み始めてもよいとしています。しかしその場合も、各章の最後の結論の要約だけはぜひ読んでポイントを理解して欲しいそうです。

 巻末の情報源という項も興味深いです。本書を書くにあたりブリファ博士が参考にした医師や科学ライターのブログが掲載されています。英語が得意な人には宝の山かもしれません。私が日本語版(2013年)の書評を書いた「ヒトはなぜ太るのか?」の著者ガリー・トーブス氏もリストに載っています。米国でもトーブス氏のように糖質制限食賛成派が積極的に情報を発信しています。

 2013年10月には、米国糖尿病学会が2008年以来5年ぶりに、成人糖尿病患者の食事療法に関する声明を改訂して発表しました。その中で全ての糖尿病患者に適した“one-size-fits-all(唯一無二の)”食事パターンは存在しないと明言し、地中海食など共に、糖質制限食も正式に受容したのは記憶に新しいところです。

 スウェーデン社会保険庁も、2005年から糖質制限食の有効性に関して調査を開始して、その結果を得て2008年1月には公的に認めました。現在スウェーデンでは、肥満・糖尿病の食事療法として、程度の差はありますが、23%の人が糖質制限食を実践しています。

英国糖尿病学会においても、2011年食事療法ガイドライン改訂にあたり糖質制限食を選択肢の一つとして認めました。
 このように、世界の動向をみると、糖質制限食を認める潮流は明らかです。日本糖尿病学会においても、やっと緩やかな糖質制限食は選択肢の一つとして認める方向に舵をとりつつある段階です。

 本書においても、従来の「低脂肪食」に対して、「低炭水化物食」が、ダイエットに関して有効であることを、科学的根拠をもとに示しています。

 摂取するエネルギーと消費するエネルギーのバランスにより、体重の増減が決まるというのが従来信じられている「カロリー神話」ですが、これは消費するエネルギーを固定的に考えていることから来る誤解です。摂取するエネルギーと消費するエネルギーは相互に依存しています。摂取カロリーを制限すると代謝が抑制され、消費エネルギーも大幅に減少します。このメカニズムにより、過去にカロリー制限食が減量に失敗し続けた理由を説明しています。つまり、カロリー制限食を続けていても体重減少は止まってしまうし、元のカロリーに戻せばすぐに体重も戻るし、代謝が抑制されたままなら元より太ることになります。

 ついで食欲の問題ですが、高タンパク・高脂肪の食事は満足感が高く空腹感の度合いが低く、自発的に食べる量が減るので、摂取カロリーも自然に減るということを論文を引用して検証しています。一方、高炭水化物食は満足度が低いので、結果として食べる量が多く摂取カロリーも多くなるのです。

 インスリンとインスリン抵抗性についてもふれています。インスリンが肥満ホルモンであることは間違いありません。そしてインスリン抵抗性が肥満の元凶であることを指摘しています。インスリンを大量に分泌させるのは炭水化物、脂質、蛋白質のうち炭水化物だけです。インスリンを大量に分泌させるような食事(高炭水化物食)がインスリン抵抗性を増大させて肥満の悪循環になるのです。

 運動に関しても、研究論文をあげて、有酸素運動が減量に有効という従来の常識を否定しています。しかし有酸素運動の健康への効果に関しては肯定しています。有酸素運動と対極にある抵抗運動(ウェイトリフチィング、腕立て伏せ、腹筋運動など)と高タンパク食をを組み合わせると筋肉量を維持して脂肪の減量ができるという研究も示されています。

 本書はダイエットの本(低炭水化物食)ですが、運動など健康によいライフスタイルへのアドバイスもあります。糖質制限食や人間栄養学や健康管理に興味がある人は一読の価値があります。そして従来の医学常識や栄養学の常識を疑い自分の頭で考えることを目指す人には格好の入門書といえます。ぜひご一読を。




テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
朝日カル立川、糖質制限食の有効性・可能性 -糖尿病・メタボ・がん-
おはようございます。

朝日カルチャーセンター立川教室講座
糖質制限食の有効性・可能性  
~糖尿病・メタボ・生活習慣病・がん・・・~
2014年8月23日(土)15:00~17:00
のご案内です。

朝日カルチャー立川では、2013年11月29日(金)以来の講座です。

前回はテーマを糖尿病に絞りましたが、今回は糖尿病、肥満、生活習慣病、がん・・・など範囲を広げてお話します。

合わせて糖質制限食のもつ可能性や健康への好影響などにも言及します。

勿論、有効性や安全性についてもお話します。

2時間の持ち時間なので、まず講演を90分間ゆっくりめにわかりやすくお話し、
そのあと質疑応答の時間を30分間とたっぷりとる構成としました。

糖質制限食に興味のある東京、関東などの皆さん、奮ってご参加くださいね。

江部康二

☆☆☆
以下は朝日カルチャーセンター立川教室の案内文です。


講師名 高雄病院理事長 江部 康二

講座内容
血糖値を上げるのは糖質だけで、タンパク質・脂質はあげません。
従って糖質を制限すれば血糖値はリアルタイムに改善します。
糖質制限食は、米飯・めん類・パンや芋類などの糖質が多い食品を食べないで、
肉や魚貝や豆腐や葉野菜などをしっかり摂取する食事療法です。
そしてカロリー制限なしで「美味しく楽しく」が特長です。
今回は有効性だけではなく可能性についても言及します。

朝日カルチャーセンター立川教室講座 糖質制限食
日時:2014年8月23日(土)15:00~17:00
会場:朝日カルチャー 立川教室
内容:糖質制限食の有効性・可能性  
   ~糖尿病・メタボ・生活習慣病・がん・・・~
参加費:会員 3,024円 一般 3,672円

お問い合わせ先:朝日カルチャーセンター立川教室 
042-527-6511





☆☆☆

新刊のご案内です。
おかげさまで、早くも第2版となりました。



『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社
2014年8月1日(金)から発売中
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食でHbA1c改善、暁現象改善。
【14/08/13 オスティナート

糖質制限食を始めて2年1ヶ月が過ぎました

江部先生こんにちは

先生の著書とブログそして皆様の投稿を頼りに糖質制限食を始めて2年1ヶ月が過ぎました。

その間、糖質制限に理解のある医師が見つからず、毎日の自己血糖値測定(4~6回/日)と年1回の人間ドックだけで今日まで来ました。

最近では、私の経営する糖質制限食レストランのお客様にも、医師・看護師・栄養士などの医療関係者が増えてきました。

これからは糖質制限に理解のある医師のもとでHOMAやケトン体等も調べてもらおうと思っています。


人間ドックの成績書が送られてきましたのでご報告いたします。


      2012/6     2012/7     2013/7    2014/7

FPG      227     112       131     105

HbA1c     8.2      6.9       5.4      5.0

TC       171     167             200

LDL-C     141      107       75      90

HDL-C     72       44       82      97

TG       127      98       48      66

GOT      15       21       20      23

GPT       9       15       18      14

γ-GTP      22      18              17


自分なりに感じたことをお話しします。

始めなかなか改善しなかった暁現象が、7ヶ月前から急に改善し、96~106mg/DLの範囲で落ち着いてきました。
次にLDL-C/HDL-C は最初乱高下しましたがここ1年ほど安定してきました。現在0.92です。
TCは去年167と低めで気になっていましたが、今年は200となり一安心です。
体重は-9kgでBMI19なのでもう少し増やさなければいけなのでしょう。
ただし体調がいいので悩むところです。

尿酸値は糖尿病発症時4.4~今回7.8とまだ乱高下しています、
納先生のおっしゃるとおりストレスが関係しているのでしょうか。
その他腎臓・肝臓・膵臓・脂質すべてA評価でした。

糖質制限食は、最初なかなか効果が表れない場合でも、1年2年と続けるうちにだんだんといい方向に向かっていくようです。
焦らずに、今後もレストランに来て下さるお客様と一緒に頑張っていきます。】



こんにちは。
仙台のオスティナートさんから、糖質制限食でHbA1c改善、暁現象改善という嬉しいコメントをいただきました。

オスティナートさん、糖質制限食実践、2年1ヶ月のご報告ありがとうございます。
空腹時血糖値、HbA1c見事な改善ですね。
とても参考になります。

「その間、糖質制限に理解のある医師が見つからず、毎日の自己血糖値測定(4~6回/日)と年1回の人間ドックだけで今日まで来ました。」

血糖自己測定を毎日しておられたら、血糖値に関しては、特に問題はないと思います。

HbA1cに関しては、

空腹時血糖値:110mg/dl未満
食後1時間血糖値:180mg/dl未満
食後2時間血糖値:140mg/dl未満

を達成していたら、6.0%未満になりますので、日本糖尿病学会の評価基準では、良好を通り越して、優秀(基準値内)レベルとなります。

「最近では、私の経営する糖質制限食レストランのお客様にも、医師・看護師・栄養士などの医療関係者が増えてきました。 これからは糖質制限に理解のある医師のもとでHOMAやケトン体等も調べてもらおうと思っています。」

それは良かったです。

私の知り合いの仙台の医師も、糖質制限食レストラン・オスティナートに食事に行っておられると思います。


「始めなかなか改善しなかった暁現象が、7ヶ月前から急に改善し、96~106mg/DLの範囲で落ち着いてきました。」

これも素晴らしいです。

糖質制限食で1年半経過してから、暁現象が改善したとは興味深いです。
とても参考になります。

LDL-C/HDL-C 比も、0.92なら絶好調ですね。

「体重は-9kgでBMI19なのでもう少し増やさなければいけなのでしょう。
ただし体調がいいので悩むところです。」


しっかりお腹いっぱい満足いくまで糖質制限な食事を堪能して、糖質制限OKのお酒も飲んで、適正体重になると思います。

とりあえず、BMI20くらいが目安ですが、体調良好なのでこのまま様子みられていいと思います。

「尿酸値は糖尿病発症時4.4~今回7.8とまだ乱高下しています、納先生のおっしゃるとおりストレスが関係しているのでしょうか。」

尿酸値の上昇は、元鹿児島大学教授の納光弘先生(痛風の専門家でご自身が痛風)によれば、ストレスが一番とのことです。

私の経験では、相対的に低カロリーの時に尿酸値が上昇しやすいのでご注意ください。

例えば絶食療法(断食療法)では、尿酸値が著明に上昇します。(6mg→10mg/dlとかです。)

「糖質制限食は、最初なかなか効果が表れない場合でも、1年2年と続けるうちにだんだんといい方向に向かっていくようです。 焦らずに、今後もレストランに来て下さるお客様と一緒に頑張っていきます。」

そうですね、暁現象やLDL-C/HDL-C 比の改善には少し時間がかかりましたね。
この経過はおおいに参考になります。

今度仙台に行きましたら、
是非、
糖質制限食レストランオスティナート http://r-ostinato.com/
住所 980-0022 宮城県仙台市青葉区五橋二丁目7-8 朝日プラザ五橋Ⅲ 101号
TEL 予約専用 022-748-5068

を訪れたいと思いますので、
オスティナートさん、よろしくお願い申し上げます。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
SGLT2阻害薬と食事療法。痩せ続ける?
【2014/08/12 しらねのぞるば

メディカル朝日 2014年8月号

雑誌:メディカル朝日の2014年8月号を読んでいたら,興味深い記事を見つけました.

◇血中ケトン体濃度が上昇する.
◇尿にケトン体が出る.
◇肝臓糖新生が亢進(注1)して肝中グリコーゲンが枯渇する.

その結果;
◇サルコペニアが懸念される
◇ケトアシドーシスの可能性がある.


これ,糖質制限食について書かれたのではありません. これはメディカル朝日の2014年8月号P.30に掲載されていた,『SGLT2阻害薬と食事療法』という記事の中で,SGLT2阻害薬により発生する問題点として挙げられていることです.

(注1) SGLT2阻害薬は肝臓の糖新生を亢進させる
J. Clin. Invest. Vol.124(2), 509-514, 2014

日本糖尿病学会は,上記とまったく同じ理由をあげて,これまでさんざん糖質制限食は危険だとあげつらっておきながら,SGLT2阻害薬については,夢のような糖尿病新薬だともてはやしてきました(注2).

(注2)日経メディカル 2014年3月号 p.53
『新しい作用機序を持つSGLT2阻害薬の登場で(血糖値コントロールの)目標達成率がより高まり,将来糖尿病合併症に悩む患者が少しでも減ることを期待している』
東大病院 門脇院長 談;

同じ現象が発生するのに,一方で糖質制限食は危険と言い,他方でSGLT2阻害薬の方は『有望な糖尿病治療手段』と持ち上げるのは,矛盾しています.

しかも傑作なのは,この記事の趣旨がまったく曖昧な点です.この『SGLT2阻害薬と食事療法』という記事を何度も読み返しましたが,結論らしきものは見当たらず,要するに何を言いたいのかさっぱりわからないのです.

同誌の別の箇所(p.25)には,『SGLT2阻害薬を服用すると,1日あたりおよそ400kcalのエネルギーに相当する糖質が尿から排泄される』とあります.

そこで1600kcal(内 糖質は60%=960kcal)のいわゆる『カロリー制限食』を摂っていると,ただでさえ,ギリギリの最低カロリーに設定されているのに,更に400kcalほどカロリー摂取不足になります.この不足分を何によってどれくらい補うべきなのか,この記事では一切触れていないのです.

記事中では,『SGLT2阻害薬により糖排泄を促進する一方で,糖質摂取量を増加するような食事療法は,糖尿病治療として本末転倒である』とも書かれています(p.31).

つまり,不足するカロリーを糖質で補ってはいけないと述べています.

ところがこの記事では続けて,『SGLT2阻害薬服用患者が糖質制限食を行った場合には,絶対的な糖不足に陥る』とあり,つまりは糖質はふやしてはならないが,なおかつ脂質も蛋白質も増やしてはいけないというわけです.

ならば,いったいこのカロリー不足をどうせよというのでしょうか?

この記事ではその点は,最後に『現時点ではSGLT2阻害薬に対する適切な食事療法は明らかでない』と結論不明にしています.察するに,今まで『高蛋白・高脂質の糖質制限は危険』と言い続けてきた手前,自縄自縛に陥っているのでしょう.

適切な食事療法が定まらないのなら,SGLT2阻害薬を患者に処方した医師は,食事について何も注意喚起しなくてもいいのでしょうか? 管理栄養士は,これまで通りの『高糖質 糖尿病標準食』をそのまま続けろと言っていいものでしょうか? この記事を読んだ患者はいったい何をどうしたらいいのでしょうか?

たしかにBMIが30を超えるような超肥満の患者なら,それで急速に痩せられるかもしれませんが,1,600kcalのカロリー制限食でさえ辛いと思っている人が,更に400kcalのカロリー切り捨てに耐えられるでしょうか?以前NHKで放映された人のように,フラフラになって階段も登れなくなるでしょう.果たしてそれが『有望な糖尿病治療手段』といえるでしょうか?

結局,高糖質・カロリー制限食を指示されている患者に,SGLT2阻害薬が投与されたら,400kcal分の糖質が摂取されなかったのと同じですから,つまりはそれは【圧倒的にカロリー不足,かつ中途半端な糖質制限食】になってしまいます(注3). であるなら,最初から【適切なカロリーでの糖質制限食】の方がよほど安全です.少なくとも糖質制限食は,尿路・性器感染症は起こしたりしませんからね.

(注3)
1600kcalのカロリー制限食が,糖尿病学会の奨める『適正カロリー比』だとした場合;
炭水化物: 60% = 960kcal
脂質:20% = 320kcal
蛋白質:20% = 320kcal
合計 1,600kcal

この食事をしている患者が,SGLT2阻害薬を服用して400kcalの糖質が排泄されると;

炭水化物: 960kcal - 400kcal = 560Kcal ← 47%
脂質: 320kcal ← 27%
蛋白質:: 320kcal ← 27%
合計: 1,200kcal

つまり,炭水化物が50%未満になるので,『50~60%の炭水化物が適正』とする糖尿病学会のガイドラインから外れてしまいます.】



しらねのぞるば さん
コメント、ありがとうございます。

◇血中ケトン体濃度が上昇する.
◇尿にケトン体が出る.
◇肝臓糖新生が亢進(注1)して肝中グリコーゲンが枯渇する.
その結果;
◇サルコペニアが懸念される
◇ケトアシドーシスの可能性がある.


確かに、糖質制限食に対する批判で、よく使われた文言ですね。

同じことが言えるSGLT2阻害薬に関して、東大病院の門脇院長が、かなり持ち上げるコメントを出されています。

実に、6社から、SGLT2阻害薬が発売或いは発売予定となっています。

同じ現象が発生するのに,一方で糖質制限食は危険と言い,他方でSGLT2阻害薬の方は『有望な糖尿病治療手段』と持ち上げるのは,矛盾しています.

全く、同感です。

そして、8月12日(火)のブログ記事に書いたように、インスリン作用が保たれている場合は、ケトン体値が基準値より高値でも安全であることを示しましたので、糖質制限食によるケトン体上昇も、SGLT2阻害薬によるケトン体上昇も、生体においては問題ないと私は考えています。

『SGLT2阻害薬を服用すると,1日あたりおよそ400kcalのエネルギーに相当する糖質が尿から排泄される』

400kcal/日のエネルギーが排泄されるということは、単純理論的には痩せ続けることになりますが、例えば、あるSGLT2阻害薬を投与して、一旦、37週で3kg減量になったあと、最終的に102週間(2年間)90名くらいで評価して、体重は1.70kg減というデータがあります。

ということは、人体が毎日400kcal相当の糖質が尿から排泄されることに関して、何らかの調整を適宜行って、37週目以降は体重が少し戻ったということです。

そうすると、仮説として一つ考えられるのは、1日あたりおよそ400kcalのエネルギーに相当する糖質が尿から排泄される結果としてのカロリー制限に対し、人体が基礎代謝を低下させて対応して体重減少を防いだということです。

例えば、通常のカロリー制限食を続けた場合も、体重が減り続けることはなく一定期間でそれ以上減らなくなりますが、これも人体が基礎代謝を低下させて、低カロリー食に対応した結果と考えられます。

スーパー糖質制限食なら、基礎代謝が低下することもなく、順調に適正体重まで減量できますので、SGLT2阻害薬の減量効果とは、明らかに違いますね。

さて、SGLT2阻害薬は、ブドウ糖を尿から排泄させるという全く新しい機序の薬品なので、発想はとても面白いと思います。

しかし、スーパー糖質制限食なら食後高血糖は生じないので、そもそも必要ない薬です。

それから、尿の中に大量のブドウ糖が排泄されるので、尿路感染とか女性では性器感染症も生じやすくなると思います。

また、ブドウ糖排泄にともない、浸透圧利尿で尿量が増加して脱水になる可能性もあるので、高齢者には注意が必要です。


江部康二




☆☆☆

新刊のご案内です。
おかげさまで、早くも第2版となりました。



『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社
2014年8月1日(金)から発売中

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
胎児、新生児のケトン体は、今の基準値より高値が当たり前。
【14/08/11 産婦人科医 宗田

日本とアメリカの糖尿病学会誌

江部先生、先日の日本糖尿病学会誌のレターに対する詳細な反論ありがとうございました。

インスリンが使われるようになる前は、糖質制限食は、糖尿病の治療食だったということですが、インスリンを使うようになっていつでも血糖を下げられるという安易な治療が中心になって、食事療法や糖質に対する警戒がなくなっているように思えます。

『それは1991年当時は、空腹時血糖値とHbA1cのみで血糖コントロールを評価しており、酸化ストレスの最大リスクである「平均血糖変動幅増大」「食後高血糖」のことは、全く知られていませんでした。当然この文献でも無視されています。』

理解しました。

1991年のRizzo等論文を引用して妊婦のケトン体高値のリスクを語る方が多いのですが、これはケトン体が100-180μmol/Lというレベルで評価を下しており、普通の妊婦の臍帯血や胎盤のケトン体が1000μmol/Lくらい当たり前、という値から見たら、まったく意味のない数字ですね。

でも
1)ケトン体=知能低下説と
2)ケトン体=飢餓説は、日本糖尿病学会に蔓延している慢性疾患です。

糖質制限食に対する偏見もひどいですが、糖質制限ではない症例を使って、責任のないレターで個人のつぶやきレベル( エビデンスレベル最低) で批判する日本の糖尿病学会誌と、大勢のデーターをRCT論文(エビデンスレベル最高)にまとめて掲載しているアメリカ糖尿病学会誌の研究を比べると驚くべきレベルの差を感じます。

悲しいことですが、かえって、先が見えてきたように感じるのは私だけでしょうか?】


こんにちは。

産婦人科医の宗田先生から、ケトン体に対するコメントをいただきました。
ありがとうございます。

宗田先生は、年間700例の分娩を手がけておられ、糖質制限食を導入され、胎児、臍帯血、新生児のケトン体値を、積極的に調べておられます。

ケトン体値は、アボットジャパン 株式会社のプレシジョン エクシードでβケトンを調べておられます。

従って、ケトン体のなかで、βヒドロキシ酪酸を測定ということになります。

βヒドロキシ酪酸の基準値ですが、

ファルコバイオシステムズ:74μM/L 以下
SRL:85μmol/L以下
京都微生物研究所:76μM/L 以下

といった具合で、会社により少し差があります。

2014年1月12日(日)大阪国際会議場で開催された第17回日本病態栄養学会年次学術集会において、宗田先生がご研究を発表されました。

以下はその時のデータです。

βヒドロキシ酪酸濃度(74~85μM/L以下)

胎盤絨毛間液:1730μM/L  58検体Mの平均
 600~4500μM/Lの幅あり。全検体が基準値よりはるかに高値。

臍帯血(一般食):181.7μM/L  231人の平均
 16~1149μM/Lの幅があり、33%は基準値より高値。
 一般食でも最大は1149μM/L。

生後4日目新生児の血液:240μM/L  312人の平均
 100~800μM/Lの幅あり。全員基準値より高値。

生後1ヶ月新生児の血液:400μM/L  40人の平均
 300~700μM/Lの幅あり。全員基準値より高値。


中絶胎児の、胎盤絨毛間液のケトン体値(βヒドロキシ酪酸値)は、ごく普通の食事をしている女性における検体ですが、全例で基準値よりはるかに高値です。

また一般食を食べている妊婦の出産時の臍帯血のケトン体値(βヒドロキシ酪酸値)平均値も高値で、中には1149μM/L の人もいます。231名中、76名(33%)が基準値より高値です。

つまり、糖質制限食をしていない普通の妊娠において、胎児(58検体)全例が、ケトン体値(βヒドロキシ酪酸値)は基準値より、はるかに高値なわけで、こちらが当たり前ということであり、危険でもなんでもありません。

また普通の食事の妊婦において、3人に1人は臍帯血ケトン体値(βヒドロキシ酪酸値)は基準値より高値なので、これも普通にあることです。

宗田先生がご指摘の如く、1991年のRizzo等の論文のβヒドロキシ酪酸値が100-180μmol/Lというレベルを問題にすること自体が、現在では全くの知識不足ということです。

βヒドロキシ酪酸の平均値は、一般食の妊婦の臍帯血で181.7μmol/Lあるし、胎児は平均1730μmol/Lあるわけです。

Rizzo等の論文の100-180μmol/Lというレベルのβヒドロキシ酪酸値が、胎児に問題になるはずがありjません。

産婦人科医も糖尿病専門医も普通の医師も、上記のケトン体の真実を知識として、是非勉強してほしいものです。


結論です。

1)
インスリン作用が確保されている限り、ケトン体濃度が現行の基準値より高値でも安全である。

2)
胎児のケトン体値(βヒドロキシ酪酸値)は、全例において現行の基準値よりもはるかに高値である。
すなわち胎児のケトン体値の基準値そのものが現行基準値よりはるかに高値ということであり、妊婦のケトン体が高値でも何の問題もない。

3)
普通食の妊婦においても、3人に1人は、臍帯血ケトン体値(βヒドロキシ酪酸値)は基準値より高値であり、それが胎児に危険であるはずがない。

4)
新生児のケトン体も全例高値であるので、それが危険であるはずがない。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
超低炭水化物食VS高炭水化物食、RCT論文
こんにちは。

ディアベテス・ケア(米国糖尿病学会誌)2014年7月28日号に、2型糖尿病患者に「超低炭水化物・低飽和脂肪食」を食べさせた研究が発表されました。(☆)

「超低炭水化物・低飽和脂肪食」群と「高炭水化物食(未精製穀物)」群を分けて比較研究した、無作為化試験(RCT)の論文です。

EBM(根拠に基づいた医学)的には、RCT研究論文は信頼度が高いとされています。

要約まではインターネットで見ることができます。
私も要約まででブロックされたので、本文はみていません。

方法:24週にわたる食事療法
対象:肥満の2型糖尿病成人115例
平均BMI:34.4±4.2
平均年齢:58±7歳
期間:24週間
試験:無作為化試験(RCT研究)
超低炭水化物食群 : 低カロリーにしています。
  炭水化物14%(<50g/日)、タンパク質28%、脂肪58%(飽和脂肪<10%)
高炭水化物食群 : 低炭水化物食群と合わせた低カロリーで、未精製の穀物です。
  炭水化物53%、タンパク質17%、脂肪30%(飽和脂肪<10%)


その結果、超低炭水化物食群で高炭水化物食群に比較して血糖変動、HbA1c、中性脂肪値の有意な減少が認められ、HDLコレステロールの有意な増加が認められました。

体重減少は、

超低炭水化物食群は「 -12.0±6.3kg」
高炭水化物食群は「-11.5±5.5kg」

で、共に減少し、有意差なしでした。

両群ともに、血圧、空腹時血糖値、LDL-Cが減少しました。

私は、この研究、超低炭水化物食群は低カロリーにする必要はなかったと思うのですが、著者らは、両群同一の低カロリーにしています。

対照群は、「高炭水化物食(未精製穀物)」群であり、いわゆる、従来のヘルシーなダイエット食のイメージですね。

さらに、両群ともに、飽和脂肪酸を減らしており、旧来の常識に囚われているきらいがあるのが、おしいですね。

ともあれ、RCT論文において、「超低炭水化物食群」が「高炭水化物食群」に圧勝したことは間違いなしです。



(☆)
A Very Low Carbohydrate, Low Saturated Fat Diet for Type 2 Diabetes Management: A Randomized Trial

Jeannie Tay1,2,3, Luscombe-Marsh Natalie D1, Campbell H. Thompson2, Manny Noakes1, Jon D. Buckley4, Gary A. Wittert2, William S. Yancy Jr.5,6 and Grant D. Brinkworth1

Diabetes Care July 28, 2014
2014, doi: 10.2337/dc14-0845




江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
「脂肪・コレステロール、糖尿病の真実」東京講演会のご案内
こんにちは。

2014年9月28日(日)に、

「脂肪・コレステロール、糖尿病の真実」


と題し、東京千代田区「ワテラスコモンホール」にて、講演会を行います。

今回は、「脂肪・コレステロール」分野の第一人者である、

東海大学名誉教授 大櫛陽一先生

をお招きして、私と2人での講演会となります。

第5回 日本プライマリ・ケア連合学会学術大会、2014年5月10日(土)、
シンポジウム
10.新しい常識を人々に~糖質制限、褥瘡、脂質の考え方~


では、5人のパネリストの一人として大櫛先生と私も参加しましたが、
超満員になり、糖質制限や脂質の新常識に関心のある医師がどんどん増加しているのを実感できました。

『2263人の医師にインターネットでアンケートしたところ、過半数の医師が「糖質制限」を支持』という記事が、
日経メディカルの2014/7/9号に掲載されたのも記憶に新しいところです。

今回は、大櫛陽一先生と江部康二のコラボの講演会で、大阪中之島講演会に続いて本邦二回目の試みで、とても楽しみです。

おかげさまで、大阪中之島講演会「脂肪・コレステロール、糖尿病の真実」は大盛況でした。

ありがとうございました。

脂肪・コレステロール、糖尿病の真実を、2人でしっかり語り、質疑応答も30分たっぷり時間をとります。

東京そして関東の糖尿人、メタボ人、コレステロールや脂質関連に興味がある人・・・奮ってご参加下さいね。ヾ(^▽^)


江部康二



☆☆☆

以下、事務局からのご案内です。

ブログ読者の皆様、講演会へいつも多数ご参加いただきましてありがとうございます。

8月3日(日)の大阪・中之島での開催に続きまして、9月28日(日)に、東京・御茶ノ水にて、東海大学名誉教授 大櫛陽一先生と江部康二理事長による、一般向けの講演会を開催いたします。

糖質制限食との関連性も高い「脂肪・コレステロール」について、この分野の第一人者、大櫛陽一先生によるレクチャーで理解を深めていただける、絶好の機会です。

糖質制限食とその有効性については、江部康二理事長がお話しいたします。

関東の皆様をはじめ、多数のご参加を心よりお待ちしております。


///////////////////ご案内/////////////////////


一般社団法人日本糖質制限医療推進協会主催 講演会(東京)
「脂肪・コレステロール、糖尿病の真実」

■日時: 9月28日(日) 13:20~16:00頃 ※入場受付・開場は、13:00~

■会場: WATERRAS COMMON (ワテラスコモン) 3F「ワテラスコモンホール」
      東京都千代田区神田淡路町2丁目101番地
       http://www.waterrascommon.com/access.html

     ☆アクセス
      東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅徒歩約2分
      JR「御茶ノ水」駅徒歩約3分
      東京メトロ丸ノ内線「淡路町」駅徒歩約2分

■内容

◆講演① 『脂肪とコレステロールは、あなたの体にいいですよ』
講師: 大櫛陽一 東海大学名誉教授/大櫛医学情報研究所所長

(講師略歴)
1971年 大阪大学大学院工学研究科修了
同年   大阪府に就職。以下を兼任(~1988年)
成人病センター、羽曳野病院、母子センター、府立病院
1988年 東海大学医学部教授(基礎医学系)
2012年 東海大学名誉教授、大櫛医学情報研究所所長

(著書)
・血圧が下がる新食事法(新DASH食) 成美堂出版 2013年
・健康診断の恐怖 宝島社 2013年
・間違っていた糖尿病治療 医学芸術社 2012年
・100歳まで長生きできるコレステロール革命 永岡書店 2012年
・長寿のためのコレステロールガイドライン 中日出版 2010年
・脳卒中データバンク2009 中山書店 2009年
・メタボの罠 角川SSC新書 2007年

◆講演② 『糖質制限食による糖尿病治療』
講師: 江部康二
   (一財)高雄病院理事長/(一社)日本糖質制限医療推進協会理事長

※講演後、両講師による質疑応答を30分程度予定しています。


■受講費:賛助会員 2,800円 / 一般(非会員) 3,400円

■お支払い方法:クレジットカード/銀行振込/郵便振替
        ※事前決済のみとなります。

■お申し込み方法

・賛助会員の方
事務局までメールにてお申し込み下さい。

・賛助会員入会をご希望いただける方
1.入会案内および会員規約をお読み下さい。
http://toushitsuseigen.or.jp/member.html
2.お申し込みはこちらのフォームからお願いします。
http://toushitsuseigen.or.jp/contact.php
「お問い合せ内容」欄に「9/28東京講演会、受講希望」とご記入下さい。

・一般(非会員)で、講演会の受講のみご希望の方
こちらのフォームよりお申し込み下さい。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/ecbe3241312842

■お申し込みの流れ
1.会員の方はメールにて、会員以外の方は各種フォームにてご連絡下さい。
2.事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3.入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4.当日、直接会場までお越し下さい。

■その他
・予約制です。当日参加はできません。
・キャンセルは9月25日(木)までにお願い致します。
それ以降の返金は対応致しかねますので予めご了承ください。





☆☆☆


新刊のご案内です。
おかげさまで、早くも第二版となりました。



『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社
2014年8月1日(金)から発売中

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
妊娠糖尿病女性への糖質制限食について。批判と反論。
以下、谷川氏が引用している宗田先生の抄録です。

精神科医師Aさんからコメント頂きました。
ありがとうございます。

『日本糖尿病・妊娠学会(2013)抄録
<演題名>糖質制限食による妊婦、胎児、新生児の高ケトン血症の検討
<所属>宗田マタニティクリニック1)、永井クリニック2)
<筆頭演者>宗田哲男 czf06641@nifty.com
<共同演者>河口江里1)、松本桃代2)、永井泰2)
<抄録>

【目的】糖質制限食で管理すると血液中のケトン体(主としてβ-オキザロ酪酸)が上昇する。日本糖尿病学会は、極端な糖質制限食は高ケトン血症を招くために危険という声明を出している。我々は、一般的な食生活の妊婦と糖質制限食を実施した妊娠糖尿病をはじめとした妊婦について、それぞれ、妊娠中、および分娩時、新生児のケトン体値をしらべ、生体に与える影響を検討した。

【方法】妊娠中の血中ケトン体値の測定、分娩時の児、および母親のケトン体値、出生後のケトン体値推移。

【結果】妊娠中の母体は、重症悪阻ではケトン体が上昇する。糖質制限食を行うと程度によってケトン体が上昇し、最高5000μmol/L以上にもなる。たとえ1000μmol/L以上であってもアシドーシスを起こす例はない。また、分娩時に臍帯血を調べると一般食、糖質制限食にかかわらず、児の70%は高ケトン血症である。そして生後もこの傾向は続き、1か月検診でも高ケトン血症である新生児が多い。糖質制限食ではない妊娠の胎児の血液、絨毛組織からも常に700μmol/L以上のケトン体が測定された。

【考察】胎児、新生児はケトン体をエネルギー代謝の中心にしていることが示唆される。悪阻や飢餓で起こる高ケトン血症は脂肪、筋肉組織の動員でおこるが、糖質を制限し脂質、タンパク質を中心に摂取する場合は、体内組織は使われず、食事に起因するもの。高ケトン血症で、いわゆる正常値の50倍の高値でも日常生活は快適におくれて、何ら危険なものではなかった。

【結論】胎児、新生児は高ケトン血症であり、糖質制限食の下ではさらに顕著であるが、それは生体の基本的な代謝の反映であり、人類史では、穀物のない時代の方がはるかに長く、現代の糖質過多食こそ特殊な時代であり、ヒトは本来ケトン代謝によるエネルギーを基本としていたと推察される。糖質制限食は妊娠糖尿病管理に有効であり、それによっておこるケトン体の上昇は生理的なもので、胎児期からあり、危険なものではないと考える。
利益相反:無

学会当日の光景はこのHP参照
http://www.wound-treatment.jp/new_2014-04.htm#0417-06:00-6




【糖尿病学会誌2
次いで谷川論文です。これはケトーシスととケトアシドーシスの区別もついていない。
ケトン体は胎児奇形を起こすというが、悪阻の妊婦ではケトン体は3000μmol/L にもなる。
胎児も新生児もケトン体は極めて高い。
それはどう説明できるというのか?
従来より糖尿病妊婦の児では精神遅滞,行動の異常が指摘されてきたというが、それこそ従来の治療法の結果であって、そこには反省も責任もないのでしょうか?
江部先生、極端な糖質制限食は、低カロリー食になり、飢餓になるのでしょうか?
批判するからには、もう少し勉強してほしいですね。


編集者への手紙Letters to the Editor
妊娠糖尿病女性への糖質制限食について
谷川敬一郎
〔糖尿病57(7):528,2014〕
妊娠時の糖・脂質代謝の特徴は脂肪の分解,ケトン体産生,血糖の低下などの状態<accelerated starvation>とインスリン抵抗性の亢進,高インスリン血症,高血糖など<facilitated anabolism>が共存する事である1).

食べることによるアナボリックな変化と,絶食時のカタボリックな変化が最初は緩徐なサイクルであったのが,妊娠の進行とともに急峻なサイクルへと形を変えてゆくことは良く知られている.

最近糖尿病の食事療法に極端な糖質制限食を導入する考えがある.

宗田らは妊娠糖尿病の治療に糖質制限食を導入し ており,妊婦の血中ケトン体は5000 μ mol l 以上(正常値の50 倍以上)
になったと述べている2).

妊娠時はインスリン分泌が亢進しているためにケトーシスやケトアシドーシスにはならなかったようだが,母児にとって好ましくない可能性がある治療法である.

また妊娠中の極端な糖質制限食はさらなるstarvation の促進を生じ,妊婦のみならず当然胎児も高ケトン血症になっている.

動物実験ではケトン体は催奇形性物質であることが報告されており3),高血糖と高ケトン血症の状態では胎仔の形成異常がさらに促進される.したがって児の器官形成期には糖質制限食を避けることが望ましいと考えられる.

従来より糖尿病妊婦の児では精神遅滞,行動の異常が指摘されてきた4).

Rizzo らは妊娠後期にβ ―ヒドロキシ酪酸が高値であった母体が出産した児のIQ が低いことを明らかにした5).

ケトン体が胎児の脳の発育や神経細胞の成熟に及ぼす影響については全く知られていない.

今後の課題として,糖質制限食で妊娠を継続して出産した児のフォローアップを行い,児や将来のさらなる予後を検討することも重要であろう.

また極端な糖質制限食では低カロリー食となって,児の飢餓がGluckman ら6)が提唱するDOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)をひきおこす可能性もある.

成人になって糖尿病や冠動脈疾患を発症する危険性がある.

このような児は小児科医,内科医による長期的な予後の観察が必要である.


2014/08/08(Fri) 23:24 | URL | 産婦人科医 宗田 | 】


宗田先生。
コメントありがとうございます。

谷川敬一郎氏のレターは、宗田先生が、ご指摘のごとく、勉強不足の一言ですね。

「妊娠時はインスリン分泌が亢進しているためにケトーシスやケトアシドーシスにはならなかったようだが」

糖質制限食妊婦の血中ケトン体5000 μ mol l 以上(正常値の50 倍以上)は立派なケトーシスですが、インスリン作用が確保されているの生理的で安全ですし、勿論アシドーシスにはなりません。

インスリン作用が欠落していることが前提の糖尿病ケトアシドーシスは、病理的で危険な病態であり、生理的ケトーシスとは全くことなるものです。

谷川氏はこの両者の区別がつかず、一緒くたにしてしまっていて、困ったものです。

「妊娠中の極端な糖質制限食はさらなるstarvation の促進を生じ」

そもそも、糖質制限食はカロリー制限食ではないので、starvation(飢餓)が促進することはありません。

糖質制限食は、摂取カロリーは妊婦が必要充分なだけの量を摂取します。

「妊婦のみならず当然胎児も高ケトン血症になっている」

宗田先生の抄録を引用しているのだから、当然しっかり読んで理解しているのかと思いきや、これは唖然とするしかないですね。

抄録には「胎児、新生児は高ケトン血症」としっかり書いてあります。

谷川氏、宗田先生の抄録をまともに読んでないですね。

また、2014年1月の病態栄養学会の評議員なのに、宗田先生のご発表を無視しています。

宗田先生病態栄養学会ご発表(2014/1/12)の要が、胎児の胎盤のβヒドロキシ酪酸(ケトン体の一種)が、基準値よりはるかに高値であったということです。

すなわち中絶胎児58検体の絨毛の組織間液のβヒドロキシ酪酸値の測定で、平均1730μmol/Lと高値です。

成人の基準値は76μmol/L以下なので、20~30倍です。

すなわち胎児の胎盤のβヒドロキシ酪酸の基準値は、そもそも成人の基準値の20倍~30倍であり、それが普通で正常であるということです。

「動物実験ではケトン体は催奇形性物質であることが報告されており」

B-OHB(βヒドロキシ酪酸)の濃度が、 32 mM/Lなどの実験です。

つまり、32000μM/Lというとんでもない濃度をマウスの胎芽に与えた実験です。

通常の基準値76μM/L以下の421倍以上ですね。

ブドウ糖が基準100mg/dlくらいとして、100倍の濃度なら、10000mg/dlですね。

これだけの濃度のブドウ糖をマウスの胎芽に与えたら奇形どころか即死ではないでしょうか?

「極端な糖質制限食では低カロリー食となって」

これはもう妄想の域に達していますね。

カロリー制限食(高糖質食)を批判して、その対極にあるのが糖質制限食ですので低カロリー食ということはありえません。

いい加減にして欲しいですね。


<高血糖による母体、胎児への合併症>
【胎児への影響】
・流産、奇形、巨大児、未熟児、低血糖児、心臓病、胎児死亡 など
【母体への影響】
・糖尿病腎症の悪化、糖尿病網膜症の悪化
・早産、
・尿路感染症
・妊娠高血圧症候群、羊水過多
・赤ちゃんが巨大児になることにより、難産になったり、帝王切開になるリスクの増加


高血糖により、これだけのリスクが母体と胎児に生じます。

そして、日本糖尿病学会推奨のカロリー制限食(高糖質食)で食後高血糖を防ぐことは、至難の業です。

日本糖尿病・妊娠学会では、1日6回の食事を推奨して1回の食事の糖質量を減らして、食後高血糖を防ごうとあがいておられます。

しかしそんな面倒くさい努力をするより、糖質制限食を導入すればいいのです。


糖質制限食なら、食後高血糖が改善するので、薬なしでこれらのリスクが防げます。

実際、宗田マタニティークリニックでは、帝王切開率が糖質制限食導入以前の1/3以下になっています。

このように、母児にとって、高血糖は極めて危険ですが、ケトン体は、とても安全性が高いものなのです。


江部康二



☆☆☆

新刊のご案内です。
おかげさまで、早くも第2版となりました。



『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社
2014年8月1日(金)から発売中


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖尿病妊婦における糖質制限食。批判と反論。
糖尿病妊婦における糖質制限食。批判と反論。

【糖尿病学会誌
糖尿病学会誌7月号 に2通の編集者への手紙が掲載された。同じ時期の投稿であり何らかの指示で企画されたものと思われる。私の糖尿病妊娠学会での発表抄録を文献トップに挙げて糖質制限食の批判を披露している。ただこのレターは最初の数行でこの方の栄養学への無知が露呈する。

また、私はこの学会発表で糖質制限食でケトン体が上昇することを主に発表したのではなく、糖質制限とは無関係に妊婦、胎児、新生児が高ケトン血症であることを発見し発表したのであるが、彼らにはその点は、全く理解ができないようである。そもそも、胎児の栄養は何によっているのかという江部先生から与えられた宿題からこの研究は始まった。

そしてケトン体といえば飢餓しか思い浮かばないこの2通のレターの著者の見解とは異なり、「悪阻や飢餓で起こる高ケトン血症は脂肪、筋肉組織の動員でおこるが、糖質を制限し脂質、タンパク質を中心に摂取する場合は、体内組織は使われず、食事に起因するもの」、胎児は脂肪をエネルギー源としている可能性」を論じた。

抄録を引用するのなら、こうした中身を読んで見解を述べてもらいたいものである。

ケトン体が悪いの一点張りの20年前の文献に頼らないで、少なくともアメリカ糖尿病学会の今のレベルをふまえて、なぜ胎児がケトン体が高いのかを考えてほしいものである。

江部先生、このレターは、極端な糖質制限食を批判していますが、あまりにレベルの低い内容に驚いています。ぜひ先生の見解を聞かせてください。


編集者への手紙Letters to the Editor

糖代謝異常の妊婦における糖質制限食
金塚東1) 竹本稔2) 横手幸太郎2)
Key words:妊娠,妊娠糖尿病,食事療法
〔糖尿病57(7):527,2014〕

今回我々は,極端な糖質制限食(たんぱく質:脂質:炭水化物=17.7:50.9:30.9,1094 kcal 日)にて治療を 受けていた妊娠糖尿病患者を経験した.

本症例は当院 入院時(妊娠36 週)に倦怠感,嘔気や高ケトン血症を 呈していたが,入院後,糖質制限の解除により速やか に症状改善し,妊娠39 週目に異常なく出産した.

一方で,第29 回日本糖尿病・妊娠学会年次学術集会において,糖質制限食を実施した妊娠糖尿病ではケトン体は上昇したが,同制限食は妊娠糖尿病管理に有効である と報告された1).

妊娠時の糖・脂質代謝の特徴は「accelerated starvationとfacilitated anabolism」である2).妊娠後期のβ ― ヒドロキシ酪酸値と出生児2 歳時のIQ が逆相関する ことが認められ,全ての妊婦においてケトアシドーシスとaccelerated starvation を避けるよう努力する必要があると報告された3).

さらに胎生期・新生児期の飢餓は成人期の糖代謝異常等にも関連する4).

従って,極端な糖質制限食で治療され,高ケトン血症を呈した妊婦より出産した児には将来障害が発症する可能性は否
定できず,長期的な予後の観察が必要である.

「日本糖尿病学会の提言」において,“炭水化物のみを極端に制限して減量を図ることは(中略)エビデンスが不足しており,現時点では薦められない”とされた5).

妊婦の栄養状態は出産後長期間にわたり児の発育に影響すると指摘されている2,4).

以上より糖代謝異常の妊婦には,「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013」6)に準じた治療が薦められ,現時点で極端な糖質制限食の試みは慎むべきである.


2014/08/08(Fri) 23:05 | URL | 産婦人科医 宗田 |】


宗田先生、コメントありがとうございます。

まず金塚東氏のレターです。

極端な糖質制限食と金塚氏は仰有ってますが、

「たんぱく質:脂質:炭水化物=17.7:50.9:30.9,1094 kcal 日」

です。

糖質の割合は30.9%ですので、スーパー糖質制限食の12%よりはるかに多い糖質摂取量です。

この糖質摂取割合は、山田悟先生の推奨する緩やかな糖質制限食であり、決して極端な糖質制限ではありません。

逆に、妊婦であることを思えば、1094kcal/日というのは極端なカロリー制限食です。

妊婦さんの年齢により異なりますが、必要カロリーは成人女性の1日あたり摂取カロリー+350kcalが目安となります。
18~29歳:2150 kcal (1800kcal+妊娠中350 kcal)
30~49歳:2100 kcal (1750kcal+妊娠中350 kcal)

つまり、この患者さんは妊婦に必要なカロリーの半分しか摂取していないので極端な低カロリーです。

入院時(妊娠36 週)の、「倦怠感,嘔気や高ケトン血症 」は全て低カロリーのためであり、糖質制限は無関係です。

糖質の割合が30.9%もあって、通常の必要エネルギー2150kcal/日ならそもそもケトン体産生は生じませんので高ケトン血症になりません。

スーパー糖質制限食(糖質12%)でもちょっと油断して糖質が多めになると血中ケトン体はたちまち、基準値以下になってしまうのです。

1991年のRizzo等論文を引用して妊婦のケトン体高値のリスクを述べておられますが、この当時は、空腹時血糖値とHbA1cのみで血糖コントロールを評価しており、酸化ストレスの最大リスクである「平均血糖変動幅増大」「食後高血糖」のことは、
全く知られていませんでした。当然この文献でも無視されています。

結局、このRizzo等の文献のケトン体高値は、「平均血糖変動幅増大」「食後高血糖」といった糖尿病の血糖コントロールの悪さを反映していたものと考えられます。

すなわち血糖コンントロールの悪い糖尿病妊婦ではケトン体が結果として高値となるが、実際には血糖コントロールの悪さが出生児のIQに問題を生じたと考えられます。

2014年1月12日(日)
第17回日本病態栄養学会年次学術集会(大阪国際会議場)で、宗田哲男先生が、画期的な研究成果を発表されました。

人工流産胎児(58検体)の絨毛の組織間液のβヒドロキシ酪酸値の測定です。何と平均1730μmol/Lとかなりの高値です。

成人の基準値は76μmol/L以下なのですが、胎児の絨毛間液においては、1730μmol/Lていどが、基準値ということになります。糖質を普通に摂取している成人の基準値の、約20~30倍です。

また生後4日目の新生児312名において、一般食、糖質制限食にかかわらず、βヒドロキシ酪酸値の平均値は240.4μmol/L、同様に生後1ヶ月の新生児40名において、βヒドロキシ酪酸値の平均値は400μmol/Lと、一般的な基準値(76μmol/L以下)よりはるかに高値であることを報告されました。

インスリン作用が保たれている場合、ケトン体が現行の基準値よりはるかに高値でも、安全であることの証明がなされたと言えます。

そして、胎児・新生児のケトン体の基準値は、現行の基準値よりはるかに高値であることがわかりました。

胎児、新生児はケトン体を主たるエネルギー源として利用している可能性が高いことを示唆する画期的な研究です。

このように、胎盤、新生児のケトン体の基準値は、現行の基準値よりはるかに高値であることが確認されたわけですから、妊婦のケトン体が少々高値でも胎児へ悪影響などあるはずもないのです。

金塚氏は、宗田先生のご研究をご存じないのでしょうか。


江部康二




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新刊のご案内です。
おかげさまで、早くも第2版となりました。



『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』
生活習慣病を予防&改善する糖質制限食31のポイント
江部康二著 東洋経済新報社
2014年8月1日(金)から発売中


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
やせたければ脂肪をたくさんとりなさい。江部・夏井(監修)、太田(訳)
こんにちは。

やせたければ脂肪をたくさんとりなさい
ダイエットにまつわる20の落とし穴   朝日新聞出版
ジョン・ブリファ (著), 江部康二 (監修), 夏井 睦 (監修), 大田直子 (翻訳)




2014年8月7日発売開始です。

夏井睦先生と私の共同監修で、英国の本の翻訳本です。

私が、まえがきを書いて、夏井先生が、あとがき担当です。

畏友夏井睦先生のあとがき、例によって自由奔放に筆を走らせておられます。
あとがきだけでも読む価値はありますね。


江部康二



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以下は
『やせたければ脂肪をたくさんとりなさい』
私のまえがきです。

まえがき

 本書の著者、ジョン・ブリファ博士はユニバーシティ・カレッジ・ロンドン医学部を卒業した医師です。現在、英国における食事療法・体重管理・健康管理の第一人者であり、本書は8冊目の著書で、ダイエットの本です。

 彼自身が当初は従来の常識である「食べる量を減らして運動量を増やす」ことで減量が可能だと信じていました。しかしカロリー制限をして運動をしても、ほぼ全員が減量に失敗する現実をみて、従来の常識に疑問を持ちます。そして、この20年間に発表された科学文献をしっかり読み直すことにより、栄養に関する「社会通念」のほとんどが、間違いで危険であることを認識しました。

 例えば「カロリー神話」「脂肪悪玉説」「コレステロール神話」といった旧来の常識が、現在科学的には根底から覆っていることを本書では根拠をもとに明らかにしています。

 そこからは人類が誕生してからいちばん長く食べているものを基本にした食事を良しとするという結論に達しますので原始食にたいして肯定的です。しかし米国セレブにおいて一時流行した、酒もコーヒーもお茶も原始時代は摂ってないので禁止というパレオダイエットほど限定的ではありません。原始食の原則は踏まえたうえで応用もOKというスタンスです。そして信頼度の高い科学文献を引用して、ダイエットと健康のための食事の理論を構築し、さらに具体的な食事の実践方法を示したのが本書です。基本は糖質摂取を減らし、脂肪とたんぱく質はしっかり摂取するので、これはまさに糖質制限食の本と言えます。
 ブリファ博士のたどったプロセスは、私が高雄病院で「糖質制限食と糖尿病・肥満」に取り組んだ一連の経過と共通しており、おおいに共感を覚えます。農耕が開始される前の狩猟・採集時代の食物こそが、人類の進化のよりどころであり、人類本来の食事、人類の健康食というブリファ博士の認識も私達糖質セイゲニストと同一であり、嬉しい限りです。

本書の特徴は、何と言ってもその豊富な引用文献にあります。1章~21章で合計約280件の科学論文が引用してあり、ブリファ博士自身の考えや提案に根拠を与えています。これらの論文は、拙著やブログで私が引用しているものも多く、日本から英国にエールを送りたい気持ちです。著者も本書は「科学」の内容が多くて読者に要求される知的レベルが高いので、16章からの実用編から読み始めてもよいとしています。しかしその場合も、各章の最後の結論の要約だけはぜひ読んでポイントを理解して欲しいそうです。

 巻末の情報源という項も興味深いです。本書を書くにあたりブリファ博士が参考にした医師や科学ライターのブログが掲載されています。英語が得意な人には宝の山かもしれません。私が日本語版(2013年)の書評を書いた「ヒトはなぜ太るのか?」の著者ガリー・トーブス氏もリストに載っています。米国でもトーブス氏のように糖質制限食賛成派が積極的に情報を発信しています。

 2013年10月には、米国糖尿病学会が2008年以来5年ぶりに、成人糖尿病患者の食事療法に関する声明を改訂して発表しました。その中で全ての糖尿病患者に適した“one-size-fits-all(唯一無二の)”食事パターンは存在しないと明言し、地中海食など共に、糖質制限食も正式に受容したのは記憶に新しいところです。

 スウェーデン社会保険庁も、2005年から糖質制限食の有効性に関して調査を開始して、その結果を得て2008年1月には公的に認めました。現在スウェーデンでは、肥満・糖尿病の食事療法として、程度の差はありますが、23%の人が糖質制限食を実践しています。

英国糖尿病学会においても、2011年食事療法ガイドライン改訂にあたり糖質制限食を選択肢の一つとして認めました。
 このように、世界の動向をみると、糖質制限食を認める潮流は明らかです。日本糖尿病学会においても、やっと緩やかな糖質制限食は選択肢の一つとして認める方向に舵をとりつつある段階です。

 本書においても、従来の「低脂肪食」に対して、「低炭水化物食」が、ダイエットに関して有効であることを、科学的根拠をもとに示しています。

 摂取するエネルギーと消費するエネルギーのバランスにより、体重の増減が決まるというのが従来信じられている「カロリー神話」ですが、これは消費するエネルギーを固定的に考えていることから来る誤解です。摂取するエネルギーと消費するエネルギーは相互に依存しています。摂取カロリーを制限すると代謝が抑制され、消費エネルギーも大幅に減少します。このメカニズムにより、過去にカロリー制限食が減量に失敗し続けた理由を説明しています。つまり、カロリー制限食を続けていても体重減少は止まってしまうし、元のカロリーに戻せばすぐに体重も戻るし、代謝が抑制されたままなら元より太ることになります。

 ついで食欲の問題ですが、高タンパク・高脂肪の食事は満足感が高く空腹感の度合いが低く、自発的に食べる量が減るので、摂取カロリーも自然に減るということを論文を引用して検証しています。一方、高炭水化物食は満足度が低いので、結果として食べる量が多く摂取カロリーも多くなるのです。

 インスリンとインスリン抵抗性についてもふれています。インスリンが肥満ホルモンであることは間違いありません。そしてインスリン抵抗性が肥満の元凶であることを指摘しています。インスリンを大量に分泌させるのは炭水化物、脂質、蛋白質のうち炭水化物だけです。インスリンを大量に分泌させるような食事(高炭水化物食)がインスリン抵抗性を増大させて肥満の悪循環になるのです。

 運動に関しても、研究論文をあげて、有酸素運動が減量に有効という従来の常識を否定しています。しかし有酸素運動の健康への効果に関しては肯定しています。有酸素運動と対極にある抵抗運動(ウェイトリフチィング、腕立て伏せ、腹筋運動など)と高タンパク食をを組み合わせると筋肉量を維持して脂肪の減量ができるという研究も示されています。

 本書はダイエットの本(低炭水化物食)ですが、運動など健康によいライフスタイルへのアドバイスもあります。糖質制限食や人間栄養学や健康管理に興味がある人は一読の価値があります。そして従来の医学常識や栄養学の常識を疑い自分の頭で考えることを目指す人には格好の入門書といえます。ぜひご一読を。


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット