人工甘味料は、予想に反して代謝を障害し疾患リスクを増加させる?
おはようございます。

2013年8月29日の本ブログ記事で

『人工甘味料が直接、人の膵臓のβ細胞に作用して、大量のインスリン追加分泌を出させる』

というのは、全く事実無根の誤解ということを述べました。

今回

Yamamoto_ma さんから、人工甘味料に関する最新の総説論文(☆)の情報をいただきましたので検討してみます。
Yamamoto_ma さん、ありがとうございました。


「ノンカロリー人工甘味料は、予想に反して代謝を障害し疾患リスクを増加させる」

という、Trends in Endocrinology & Metabolism(TEM)に掲載された論文です。

TEMの2012年のインパクトファクターは8.901ですのでなかなかの医学雑誌です。

この英文論文を

http://syodokukai.exblog.jp/19325507 一人抄読会

というブログで、糖尿病・代謝内分泌科のドクターが要約と解説をしておられます。

詳しい内容は、

http://syodokukai.exblog.jp/19325507 一人抄読会 

を見て頂けば幸いです。


まず、人工甘味料のみでは、インスリンやインクレチン分泌が促進されることはないことが記載されています。

人工甘味料を直接胃や腸に注入しても、通常の食後に起こるホルモン(インスリンやGLP-1のようなインクレチン)分泌の急性変化は起きないことが知られているとのことです。

しかし、人工甘味料飲料が、体重減少に役立ったり、2型糖尿病・メタボリックシンドローム・心血管イベントを防止したりするといった証拠はほとんど得られていないし、人工甘味料飲料を定期的に摂取している人は、そうでない人よりそれらの疾患のリスクが上昇するとのことです。

そのリスクの増加は、従来の砂糖による飲料と同程度だそうです。

結論です。

1)人工甘味料は、血糖値を上昇させないし、インスリンも追加分泌させない。

2)しかし人工甘味料飲料を定期的に摂取すると、肥満・2型糖尿病・メタボリックシンドローム・心血管イベントリスクを高める恐れがある。

3)飲料以外に含まれる人工甘味料が、どのような影響を及ぼすかは、はっきりしていない。

少なくとも人工甘味料清涼飲料水を、毎日飲んだりするのは、辞めた方がいいようですね。


【<論文総説内容>

1. ノンカロリー清涼飲料水=ASB(artificially sweetened beverage)と

   従来の砂糖による清涼飲料水=SSB(sugar-sweetened beverage)

2. ノンカロリー人工甘味料を用いた清涼飲料水(ASB)による悪影響

(1) ASBの飲用についての観察研究

(2) ASBの効果を見る介入研究

(3) ASB飲用と肥満についての因果関係は正しいのか?


3. ASB飲用に対する生理的反応

(1) 人工甘味料摂取は、ショ糖摂取とは異なる脳の反応を引き起こす

(2) 人工甘味料のみではインスリンやインクレチン分泌が促進されることはない

(3) ノンカロリー人工甘味料を摂取すると、摂食後のインスリンやインクレチンの放出が増強されなくなる


4. ASB飲用による生理的反応の障害: ASBは学習によって獲得した反応(learned responses)を減弱させる


結語

① ヒトやマウス・ラットモデルにおいて、ASBが体重減少に役立ったり、2型糖尿病・メタボリックシンドローム・心血管イベントを防止したりするといった証拠はほとんど得られていない。一方、ASBを定期的に摂取しているヒトでは、そうでないヒトよりそれらのリスクが増加すること(しかもそのリスク増加は、SSB摂取の場合と同程度)が示唆されている。

② このような、今までの常識に反する結果は、ASBが「SSBの摂取後に引き起こされるべき、学習によって獲得された反応を減弱させる」という効果(ASB摂取ではSSB摂取の際に得られるはずのエネルギーが得られないので、それを代償するために起こると考えられる)を持つことによる考えられている。

③ノンカロリー人工甘味料は多くの食物にも含まれるようになってきた。そのような食物がASBのように体重や代謝に対して悪影響を与えるのか どうかは、まだはっきりしていない。しかし、食物の甘味は、ノンカロリーかどうかによらず摂取に注意が必要であることは間違いなさそうである。】



(☆)

Artificial sweeteners produce the counterintuitive effect of inducing metabolic derangements.

Susan E. Swithers

Trends in Endocrinology & Metabolism, Volume 24, Issue 9, 431-441, 11 July 2013



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
博多講演会のお知らせ
おはようございます。

糖質制限食福岡講演会のご案内です。

10月6日(日)に博多にて、「糖質制限食の有効性と安全性―そして可能性」をテーマに講演・座談会をおこないます。

座談会では、「糖質セイゲニストin北九州」世話人の三島さん、同会のメンバーでNHK「クローズアップ現代」にも出演された薮田さん、ホテル ニューオータニ博多で糖質制限メニューを開発された山口シェフにご登壇いただきます。

今まで以上に内容の濃い講演会ですので、九州の方は勿論中国地方の糖尿人・メタボ人の方々も、是非とも会場に足をお運びいただければ幸甚です。☆(u_u)☆

以下、事務局からの詳細です。


江部康二


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会 博多講演会

「糖質制限食の有効性と安全性―そして可能性」

■日時:2013年10月6日(日) 13:15~15:30頃 (入場受付:12:50~ )

■場所:福岡交通センター 3・4ホール
    
    福岡市博多区博多駅中央街2-1 博多バスターミナル9F
    http://www.f-kc.jp/index.php?option=com_content&task=view&id=87&
Itemid=56

■内容:
 ・講演: 江部 康二 (一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会 理事長) 

 ・座談会:
     三島 学氏    (「糖質セイゲニストin北九州」世話人/三島塾代表)
     薮田 亜矢子氏 (「糖質セイゲニストin北九州」メンバー)
山口 雅美氏   (「ホテルニューオータニ博多」シェフ)
     江部 康二
 
 ・質疑応答

■参加費:
 ・賛助会員    2,000円
 ・一般(非会員) 2,300円

■お支払い方法:クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

■お申し込み方法
 ・賛助会員の方
  事務局までメールにてお申し込み下さい。

 ・賛助会員入会をご希望の方
  1.入会案内および会員規約をお読み下さい。
   http://toushitsuseigen.or.jp/member.html

  2.お申し込みはこちらのフォームからお願いします。
   http://toushitsuseigen.or.jp/contact.php
   「お問い合せ内容」欄に「博多講演、受講希望」とご記入下さい。
 
 ・一般(非会員)で、講演会の受講のみご希望の方
  こちらのフォームよりお申し込み下さい。
  https://ssl.form-mailer.jp/fms/b3217b6a262638

■お申し込みの流れ
 1.会員の方はメールにて、会員以外の方は各種フォームにてご連絡下さい。
 2.事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
 3.入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
 4.当日、直接会場までお越し下さい。

■注意事項
 ・予約制です。当日参加はできません。
 ・キャンセルは10月1日(火)までにお願い致します。
  それ以降の返金には対応致しかねますので予めご了承ください。



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
人工甘味料が、大量のインスリン分泌を促す?真相は?
こんにちは。

2012年5月の週刊現代のネットの記事に、

「ボストン大学医学部のバーバラ・コーキー博士の研究によると、
すい臓は人工甘味料にも反応し、大量のインスリンを出すことがわかりました。」


という文言が掲載されたようです。

以後様々なサイトで「人工甘味料が、大量のインスリン分泌を促す」といった記事が後を絶ちません。

本ブログにも、「人工甘味料とインスリン分泌」に関して複数回の質問がありましたので、考察してみようと思います。

2012年5月の週刊現代のネットの記事の、ネタ元となった論文(☆)がネットでフリーに手に入るので、ざっと読んでみました。

「高インスリン血症:原因あるいは結果?」という原題の論文で、高インスリン血症とインスリン抵抗性とその要因を考察していて、本文だけでも一太郎(1ページ40字×40行)で11ページに及ぶ長大なものです。

その内容のほとんどは、高インスリン血症やインスリン抵抗性に関する言及です。

そして、FIG. 4.の棒グラフの、一部の説明において、人工甘味料とインスリンに関する記載が9行だけありました。

つまり膨大な論文の極々一部を取り上げて、大騒ぎしているわけで、「何でそうなるの!?」と驚きを禁じ得ません。

しかも動物実験で、ラットの培養したβ細胞に、直接人工甘味料を投与して、ごく微量のインスリン分泌の変化を観察するという実験系です。

つまり、ラットに人工甘味料を経口的に摂取させたのではなく、シャーレ内での培養実験です。

そしてその結果は、

「人工甘味料もインスリン分泌に影響を与える。

基礎ブドウ糖濃度と負荷ブドウ糖濃度で、アスパルテーム、スクラロース、サッカリンを比較した。
3者とも、インスリン基礎分泌をすぐに上昇させた。

サッカリンが一番基礎分泌インスリン濃度を上げたが、負荷ブドウ糖濃度でのインスリン分泌はコントロールよりも抑制した。

アスパルテーム、スクラロースは基礎分泌インスリンを上昇させたが、ブドウ糖負荷時のインスリン分泌はコントロールと変わりないレベル。」

ですので、

『人工甘味料が、(培養したラットのβ細胞の)基礎分泌インスリンを少し上昇させた。
 0.2ナノグラム→約0.3ナノグラム。
 ブドウ糖負荷したとき、サッカリンではかえってインスリン追加分泌を抑制した。』

というのが、バーバラ・コーキー博士の論文の記載です。

論文の人工甘味料関連の記載をまとめると

1)人工甘味料(アスパルテーム、スクラロース、サッカリン)をシャーレの培養実験で、
  ラットのβ細胞に投与したところ、極少量の基礎分泌インスリンを上昇させた。

2)ブドウ糖を負荷した場合には、アスパルテーム、スクラロースは追加分泌インスリンは
  コントロールと変わらないレベルであった。

3)サッカリンは一番基礎分泌インスリン濃度を上げたが、
  負荷ブドウ糖濃度でのインスリン分泌はコントロールよりも抑制した。

ということです。

当該の週刊現代の記事を読んだら、

「人工甘味料を摂取したら、人の膵臓のβ細胞からインスリンが大量に分泌される」

というふうに思いますよね。

真相は、

「ラットのβ細胞のシャーレでの培養実験では、人工甘味量が極少量の基礎分泌インスリンを上昇させたが、ブドウ糖負荷時のインスリン追加分泌には影響を与えなかった。サッカリンはブドウ糖負荷時のインスリン追加分泌を抑制した。」

ということに過ぎません。

結論です。

「人工甘味料が直接、人の膵臓のβ細胞に作用して、大量のインスリン追加分泌を出させる」というのは、全く事実無根の誤解です。


(☆)

Banting Lecture 2011

Hyperinsulinemia: Cause or Consequence?

Barbara E. Corkey

Diabetes January 2012 vol. 61 no. 1 4-13

http://diabetes.diabetesjournals.org/content/61/1/4.full



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
日本糖質制限医療推進協会立ち上げ記念パーティーin大阪 応募締め切りと糖質制限専門ワイン Sarmentum(サーメンタム)のお知らせお知らせ
こんにちは。

一般社団法人日本糖質制限医療推進協会立ち上げ記念パーティー in 大阪

お陰様で定員の50名いっぱいのお申し込みを頂きました(^O^)

これにて応募は締め切りとさせて頂きます。

ブログ読者の皆さんには感謝感謝ですm(__)m

お申込み頂いた皆さん、楽しいパティーに致しますので、宜しくお願い致します\(^o^)/

さて、もう一つお知らせです。


あらてつさんの糖質制限ドットコムで販売している、糖質制限専門ワイン

Sarmentum(サーメンタム)

ワイン

発売以来大好評で、早々に次回輸入日程が決まったそうです。

初回にかなりの数を輸入したと聞いていたのですが、もう次回の輸入とは糖質セイゲニストの皆さん、私と同じくアルコールが…、いや、ワインが大好きなのですね(^_^;)

このSarmentum(サーメンタム)、世界初の糖質制限ワイン専門のブランドで、スペインの醸造所に特別に作ってもらっているそうです。

赤はもちろんのこと、驚くべきは白ワインで、白ワインのフルティーな味と香りはそのままに、糖質を抑えて糖質セイゲニストでも安心して飲める白ワインとなってるのがすごいです。

私、江部康二で行った血糖測定も

18:05 テニス後で空腹時血糖値:91mg

あらてつのスペインワイン白を約1/2本、摂取

30分後血糖値:93mg
60分後血糖値:92mg


と素晴らしい数値。

白ワインは辛口ならOKな物もありますが、検査するにもワインを開けてしまわないといけないので、なかなか自分で試してみる訳にもいきません。このように糖質制限専門で作ってもらえるのは有難いです(^_^)

醸造元、コビデス社クリストフ氏より解説をご紹介します。


●Vino tinto(赤ワイン)

Sarmentum Merlot Barrica 2009

100%ペネデスのブドウ畑原産メルローを使い醸造。

収穫物は厳選し、精製には細心の注意を払っています。

アメリカンオーク樽で6ヶ月間寝かせ、当社ワイナリーにて最終調整したものです。

樽がもつザクロ色のトーンをもつ、鮮紅色が特徴です。

口の中では、パワフルでありながらまろやかで、後味が長く続き、バランスが取れています。テイスティングをすると、最初にメルローの品種の味が来て、あとからアメリカンオーク樽による、木の優しい味がします。

メルロー独自の、カカオやコーヒーといった類の香りと、樽から来る香ばしい感じがします。

米料理、チーズ、ソーセージ、鳥肉、肉の煮込み料理などのおともにおすすめです。

*Barricaはスペイン語で「樽」を意味し、600リットル以下の木樽で熟成した
 ワインに表示できます。

●Vino blanco(白ワイン)

Sarmentum Xarel.lo

ブドウ品種は、100%ペネデス原産地のブドウ畑産チャレロです。

このワインは、当社の他の製品同様、厳選されたブドウからとれたフリーラン果汁(高品質のワインを精製するために、ブドウから圧搾するのではなく、流れ出てくる果汁を使用している)によって精製されたものです。

若々しい白ワインで、ほんのり緑がかった青白い黄色をしています。

地中海のフルーツや白い花の、フルーティーな香りがします。

口の中ではさわやかで、バランスが取れた感じがします。味わいは、長く広がりをもっていて、非常にまろやかです。

果物や白い花の後味がします。

魚料理や癖の少ないチーズ、米料理や白身の肉料理に合わせるのが理想的です。

*サーメンタム チャレロは、果皮浸漬によって精製された特別なワインです。 これ(果皮浸漬)は、ブドウの果皮がより味わいと香りのある、特徴が際立つ部位であることから、フリーラン果汁にブドウの粒を入れて、非常に低い温度下で数時間浸すことで、官能特性の部分を形成させるというものです。


もちろん、赤白両方飲みましたが、赤はタンニンの程よい強さと繊細な後味のバランスが取れたワイン、白はとてもフルティーで飲みやすく、思わずグイグイ飲んでしまいます(^_^;)

どちらも血糖値に影響を与えませんので、安心してワインを楽しむことができます(^O^)

作ってくださったクリストフさんに大きな拍手を送りたいと思います\(^o^)/

今の季節、炭酸水や糖質0ビールで割っても爽やかに飲めるのでいいですよ。

この糖質制限ワイン、Sarmentum(サーメンタム)について、詳細&お買い求めはこちらから。
↓ ↓ ↓
糖質制限ワイン サーメンタム
http://www.toushitsuseigen.com/shop/spa_wine.html

左党の糖質セイゲニストの皆さん、是非お試しあれ。




江部康二




テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
宇都宮一典教授とDIRECT試験、論文解釈の捏造!残念!
【13/08/26 精神科医師A
宇都宮一典教授とDIRECT試験

[ Diabetes Frontier 24(1)70-74、 2013Feb

『炭水化物制限食の現状と課題』
東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科
好川有希子、宇都宮一典

P70-71

2008年に報告されたDIRECT (Dietary Intervention Randomized Controlled Trial ) 試験は比較的長期における体重変化を観察した研究であり、肥満患者322人を対象に摂取カロリー・脂肪制限食、地中海食、炭水化物制限食3群に割りつけ、2年間の追跡がなされている。2年終了時点での食事遵守率84.6%と高く、体重減少に関しては低脂肪食で2.9kg、地中海食で4.4kg、低炭水化物食4.7kgであつた。

しかし各群の体重変化を追ってみると、その差は6カ月時点で顕著になっているがその後はそれぞれの差がなくなっている(図1)。この研究の結果を受けて、米国糖尿病学会(ADA)は減量に対して炭水化物制限の有効性を認める際に「2年まで」という文言を付記している。

2012年に本研究4年後のフォローアップ調査の結果が報告された。322人の被検者のうち259人が参加の呼び掛けに応じ、うち67%は介入時の食事療法を継続、11%は異なる食事療法をしてお22%は食事療法をやめていた。試験開始時に比較して6年後に脂肪制限食群では0.6kgの体重減少が残存していたが、統計学的に有意な変化ではなくなっていた。

一方地中海食群では3.1kg、炭水化物制限食群では1.7kgの体重減少が残存し、いずれも統計学的に有意な変化であった(図2)。2年後の介入終了時点で最も減量効果の大きかった炭水化物制限食の効果は6年後の時点では地中海食群より劣っており長期間の効果を見い出すことがいかに難しいかを示すものと理解できる。 ]


 
□ このように、Diabetes Frontier 2013年2月号では、Direct試験の2012年報告で、はっきりと、炭水化物制限食に有意差があったと明記している。つまり元論文を読み、その内容を正確に理解していると断定できる。

内分泌・糖尿病・代謝内科2013年7月号で「有意性を失っており」と書いたのは、元論文を詳しく読んでいなかったから間違えた、というわけではない。それではどうしてこう書いたのか?という疑問が当然でてくる。想像だが、能登洋氏の文章を読み、不利な内容をまじめに書く必要はなく、ごまかせばよいと思ったのであろう。
つまり「捏造」であろう。】


精神科医師A さん。
情報をありがとうございます。

宇都宮一典教授

Diabetes Frontier 2013年2月号では、確かに

『Direct試験4年後の2012年フォローアップ調査・・・
地中海食群では3.1kg、炭水化物制限食群では1.7kgの体重減少が残存し、いずれも統計学的に有意な変化であった』


と正しい解釈を記載しておられます。

ところが、

内分泌・糖尿病・代謝内科2013年7月号では

『低炭水化物食による体重減量効果は, この間に有意性を失っており』

と全く異なる虚偽の記載に変えておられます。

この経過をみると、ご指摘通り、宇都一典教授、有意差があったことを、ご存知だったことは明白です。

それにも関わらず『有意性を失っており』と捏造の文章をお書きになったのは、科学者として失格ですね。

残念です。

糖質制限食を批判したいがために、論文解釈を捏造とは、いやはや墓穴を掘られたようです。


江部康二


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
これからの食事療法はプライマリ・ケアの哲学で 刊行
こんにちは。

一般社団法人日本糖質制限医療推進協会立ち上げ記念パーティー in 大阪 のゲスト、板東浩先生、中村巧先生、江部康二、丸山泉先生の共著の本が刊行されました。


これからの食事療法はプライマリ・ケアの哲学で
~糖質制限+カロリー制限をうまく適用~

監修   板東浩(日本プライマリ・ケア連合学会)
著者   中村巧(日本プライマリ・ケア連合学会メタボ・ロコモ対策ワーキンググループ)
     江部康二(日本プライマリ・ケア連合学会メタボ・ロコモ対策ワーキンググループ)
     板東浩(日本プライマリ・ケア連合学会メタボ・ロコモ対策ワーキンググループ)
     丸山泉(日本プライマリ・ケア連合学会理事長)
発行   メディカル情報サービス
定価   1260円(本体1200円+税)




紀伊國屋書店
http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784903906126


第4回日本プライマリ・ケア連合学会学術集会 仙台
シンポジウム
これからの食事療法(カロリー制限vs.糖質制限)
演者:江部康二、板東浩先生、中村巧先生、中村丁次先生、丸山泉先生
座長:丸山泉先生、板東浩先生
日時: 2013年5月18日(土) 16:10~17:40


上記の仙台で開催されたシンポジウムの講演スライドを基にして、各医師が加筆して説明を加えてわかりやすい一冊の本にまとめました。


これからの食事療法はプライマリ・ケアの哲学で
~糖質制限+カロリー制限をうまく適用~

はじめに                        板東浩
目次
第1章  皆様にお伝えしたいポイント          板東浩
第2章  糖質制限でメタボを撃退            板東浩
第3章  糖質制限の理論と効果             江部康二
第4章  運動も併せてロコモを予防           中村巧
第5章  従来のカロリー制限の利点           板東浩
第6章  プライマリ・ケアの現場での健康教育の問題点  丸山泉



共著ならではの、一冊で4人分楽しめる魅力があります。
ブログ読者の皆さん、是非ご一読を!


江部康二 
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
8月31日(土)「日本糖質制限協」立ち上げパーティー in 大阪、開催
こんばんは。

2013年8月31日(土)

一般社団法人 
日本糖質制限医療推進協会 
立ち上げ記念パーティー in 大阪


開催です。

残席、僅かとなっていますが、まだ数名は大丈夫です。

ゲストに、中村整形外科リハビリクリニックの中村巧先生と板東浩先生をお招きしています。

坂東先生(ピアノ)と江部康二(ボーカル)のミニライブも行います。ヾ(^▽^)

曲目は、まだ秘密です。( ̄_ ̄|||)

坂東先生は、数々のピアノコンクールで賞を取られたプロと言っていい腕前をお持ちです。

板東先生のピアノソロもあります。

開会の挨拶のあと、ビュッフェスタイルで糖質制限な新阪急ホテル自慢の一品の数々を30分くらい食べていただいた後、上記ミニライブです。

その後、また少し食べて飲んで歓談していただき、板東浩先生、中村巧先生、江部康二の濃い濃い関西人3人による爆笑?猛毒?糖質制限万歳!!トークショウとなります。ヽ(*`▽´)ノ

関西地方の糖質セイゲニスト皆さんはもちろん、関西以外の糖質セイゲニスト皆さんも、是非皆さんお誘い合わせの上ご参加くださいね。(⌒o⌒)v


江部康二



以下、事務局からのご案内です。

******************

日本糖質制限医療推進協会 大阪交流パーティーを開催いたします。

スペシャルゲストとして、板東浩医学博士(徳島市)と中村巧医学博士(中村整形外科リハビリクリニック)をお招きして、両博士と理事長 江部による座談会を予定しております。

また、余興として(?)、
ミニライブ(Piano:板東博士・Vocal:江部)実施が追加で決まりました♪

今回お互いに声を掛けやすい場づくりの一環として、出席者の皆様に名札をお配りします。

当日名札記入コーナーを設けて自由にご記入頂き、身に付けて頂く予定です。

たくさんの方が参加くださり、親交を深めて頂けますと幸いです。

◆日時:2013年8月31日(土) 18:00~20:00 (17:40開場)

◆会場:大阪新阪急ホテル 花の間
     
大阪府大阪市北区芝田1-1-35
http://www.hankyu-hotel.com/hotel/osakashh/access/index.html

◆形式:立食

◆参加費:
・賛助会員    8,600円
・一般(非会員) 9,500円

◆お支払い方法:クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

◆お申し込み方法

・賛助会員の方
 事務局までメールにてお申し込み下さい。

・賛助会員入会をご希望の方
 1.入会案内および会員規約をお読み下さい。
  http://toushitsuseigen.or.jp/member.html

 2.お申し込みはこちらのフォームからお願いします。
  http://toushitsuseigen.or.jp/contact.php
  「お問い合せ内容」欄に「パーティー参加希望」とご記入下さい。

・一般(非会員)で、パーティ参加のみの方
 こちらのフォームよりお申し込み下さい。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/f26f0a46250588

◆お申し込みの流れ

1.会員の方はメールにて、会員以外の方は各種フォームにてご連絡下さい。
2.事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3.入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4.当日、直接会場までお越し下さい。

◆注意事項

・完全予約制です。当日参加はできません。
・キャンセルは8月24日(土)までにお願い致します。
 それ以降の返金には対応致しかねますので予めご了承ください。



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
宇都宮教授の栄養学は、喜劇的かつ悲劇的!
【13/08/25 千葉の産婦人科医A

宇都宮教授の栄養学は、悲劇的!

6月の雑誌ターザンの中で、日本糖尿病学会の食事療法担当医の宇都宮教授は、ターザン編集部の質問に答えて

「炭水化物を60%取るという摂取比率の指導には明らかなエビデンスはない、それは日本人の食習慣から割り出した」

というのです。

そして日本食が長寿のもとだというのですが、伝統的な日本食の時代、昭和20年代までは、平均寿命はどうだったのでしょう。

宇都宮教授は、日本食は世界に冠たる長寿食といいます。

実は昭和20年代の日本人の平均寿命は50歳、それ以前の江戸~明治は40-42歳です。

ところがその後50年で世界一の長寿国になりました。

その間の食生活の変化はいわゆる欧米化です。肉や脂肪の摂取が多くなってからが、実は、長寿になっているというのが現実です。

日本食、コメ食がいいという証拠はないのです。

宇都宮教授は脂肪の摂取量の増加が肥満と糖尿病の増加をきたしたといい、これからどうするのかという問いには

「日本の伝統的な食文化の継承」という意味不明の言葉を並べ、「おにぎりに塩ではだめで(当たり前)新しい日本食を目指すとか、たとえば糖質でも清涼飲料水などが大量に含む砂糖などの単純糖質は血糖値を上げやすく、小児肥満の原因になりやすい。単純糖質は制限しつつ、 玄米などのような未精製の穀物や野菜に含まれる食物繊維の摂取を増やす工夫が求められます」

というのです。

それこそは糖質制限食でしょう。まあ玄米でも糖質量は同じですから理解力は不足していますけれど。

ただ、長寿化というのは実は食事が主というよりも出産と小児をめぐる医学の進歩が一番の要素です。江戸や明治時代はみんなが40歳代でなくなっていたわけではありません。生まれた赤ちゃんが、たくさん長く生きられたら平均余命(寿命)が長くなるのです。

たとえば10人生まれたあかちゃんが5人が0歳で亡くなっていたら、残る5人が80歳まで生きても平均寿命は40歳になってしまいます。今の世界一という長寿の意味は赤ちゃんが死なないという衛生面での進歩の証です。

ですから長寿は日本食のせいというのは、重ねて無知でいい加減な話で、こんな方が日本糖尿病学会の食事療法担当医というところが、喜劇であり悲劇です。】



こんばんは。

千葉の産婦人科医医師Aさんから、日本糖尿病学会の食事療法担当医の宇都宮教授に対する痛烈な批判をコメントいただきました。

千葉の産婦人科医医師Aさん、ありがとうございます。

「実は昭和20年代の日本人の平均寿命は50歳、それ以前の江戸~明治は40-42歳です。 ところがその後50年で世界一の長寿国になりました。

その間の食生活の変化はいわゆる欧米化です。肉や脂肪の摂取が多くなってからが、実は、長寿になっているというのが現実です。」


仰る通りと思います。

「長寿化というのは実は食事が主というよりも出産と小児をめぐる医学の進歩が一番の要素です。江戸や明治時代はみんなが40歳代でなくなっていたわけではありません。生まれた赤ちゃんが、たくさん長く生きられたら平均余命(寿命)が長くなるのです。

たとえば10人生まれたあかちゃんが5人が0歳で亡くなっていたら、残る5人が80歳まで生きても平均寿命は40歳になってしまいます。今の世界一という長寿の意味は赤ちゃんが死なないという衛生面での進歩の証です。

ですから長寿は日本食のせいというのは、重ねて無知でいい加減な話で、こんな方が日本糖尿病学会の食事療法担当医というところが、喜劇であり悲劇です。」


こちらも仰る通りです。

歴史を紐解くと、日本人の平均寿命は、1945年の終戦後、急速に伸びています。

食生活に関しては、1954年から1973年の高度経済成長を経て、日本が金持ちになり肉や乳製品など高価なものを摂取できるようになり、脂肪摂取比率が増加するのに一致して、当時、死亡原因の一位であった脳卒中が激減していきます。このことが、あるていど平均寿命の伸びに貢献したと考えられます。

また日本の医療費は、OECD加盟各国の医療費の対GDP比率で、第12位に沈んでいますが、周産期死亡は世界でも一番少ない国の一つです。

周産期死亡は「(妊娠満22週以後の死産)+(早期新生児死亡)」で定義されます。

要するに日本は、赤ちゃんが一番死亡しにくい国の一つであり、このことが、平均寿命の伸びに大きく貢献しています。

さらに、胃瘻や経管栄養による延命も平均寿命の伸びに関係します。


結論です。

日本の平均寿命の伸びは、宇都宮教授の仰るような伝統的日本食のおかげではなく、

「脂肪・動物蛋白摂取比率の増加+周産期死亡率が低いこと+経管栄養による延命」

が大きく関与しているというのが現実です。



江部康二



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
慈恵医大・糖尿病内科・宇都宮一典教授の誤った糖質制限食批判
【13/08/23 精神科医師A

宇都宮教授の迷文

内分泌・糖尿病・代謝内科 37(1):19-25, 2013
糖尿病の食事療法の現状と課題 
東京慈恵会医科大学・糖尿病・代謝・内分泌内科 宇都宮一典
http://www.kahyo.com/item/B201307-371

(22頁)
 2008年に報告されたDietary Intervention Randomized Controlled Trial (DIRECT)研究では, 低脂肪食, 低炭水化物食そして地中海食の体重減量効果を2年間にわたって追跡している。低炭水化物食においては, 炭水化物摂取量が最大120g/日以下になるよう段階的に指導し, 実際の炭水化物の摂取比率は40%エネルギー強と従来の研究に比較して緩やかで, 脱落率も20%を下回っている。本研究では2年間を通し, 低脂肪食に比較して地中海食と低炭水化物食では減量効果が勝っていたとし, 両群では血中脂質やインスリン抵抗性が改善したとしている(図3)[14]。
本研究は最近, その後4年間の観察をまとめ, 研究終了後にそのままの食事療法を維持したものでは, 研究終了時の傾向が残っていたと報じているが, 低炭水化物食による体重減量効果は, この間に有意性を失っており[15], 継続することの難しさを示唆している.

14) Shai I, Schwarzfuchs D, Henkin Y, et al; Dietarv lntevention Randomized Controlled Trial(DIRECT) Group. Weight loss with a low-carbohydrate, Mediterranean, or low-fat diet. N Engl J Med 2008;359:229

15) Schwarzfuchs D, Golan R, Shai I. Four year follow up after two-year dietary interventions. N Engl J Med 2012;367:1373
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc1204792

  ◇

3月18日の提言に、赤文字の部分を加筆しているが、全くもってでたらめな内容である。

文献15)では、地中海食と低炭水化物食で有意差が残っているはずである。

このような文章を書いた原因を探ってみた。

1) JIKEI HEART STUDY のように、捏造を行った。

2) 日本医事新報2013年4月6日号の能登洋氏の記事をまる写しにした 。】



こんにちは。

精神科医師Aさんから、

東京慈恵会医科大学・糖尿病・代謝・内分泌内科 宇都宮一典教授が

医学雑誌 内分泌・糖尿病・代謝内科 37(1):19-25, 2013  に

「糖尿病の食事療法の現状と課題」

と題して書かれた記事についてコメントをいただきました。

精神科医医師Aさん、ありがとうございます。

ご指摘のように、以下の赤字部分

「本研究は最近, その後4年間の観察をまとめ, 研究終了後にそのままの食事療法を維持したものでは, 研究終了時の傾向が残っていたと報じているが, 低炭水化物食による体重減量効果は, この間に有意性を失っており[15], 継続することの難しさを示唆している. 」

は、15)論文の誤解釈です。

論文15)「「DIRECT 後の4年間のフォローアップ研究」において、体重減少に関して(Baselineからの減少幅)

1.mediterraneanとlow carbo それぞれで有意差検出(Baselineからの減少)
2.low fat ではBaseline からの減少はなし。

と明確に記載してあります。(*)

すなわち、合計6年間の観察で、「地中海食」と「糖質制限食」においては、体重減少は有意差をもって維持されていたのですが、低脂肪食では、有意差が消失していました。

「低炭水化物食による体重減量効果は, この間に有意性を失っており[15]」

とは、論文のどこも記載されていません。

低炭水化物による体重減少効果は、有意差が6年間にわたり維持されていたのです。

宇都宮先生、まさか捏造とは思えませんので、精神科医師Aさんのご指摘のように、能登氏の日本医事新報2013年4月6日号の記事を鵜呑みにされて、論文の検証を、自分ですることを怠ったというのが真相でしょうか?

いずれにせよ、はっきりした間違いを犯しての無根拠な糖質制限食批判は、いいかげんにして欲しいものです。


☆☆☆

「DIRECT 後の4年間のフォローアップ」の結果

イスラエルのIris Shai先生の論文

DIRECT(Dietary Intervention Randomized Controlled Trial)

は、信頼度の高いRCT研究論文です。

DIRECTでは、

カロリー制限低脂肪食
カロリー制限地中海食
カロリー無制限糖質制限食

の3群のうち、糖質制限食群だけが、カロリー制限なしのハンディにも関わらず、HbA1cを有意に低下させました。

また糖質制限食が最も体重が減少し、HDLコレステロールは最も増加しました。

今回、2年間のDIRECT 終了後、4年間のフォローアップの結果が報告されました。

4年間のさらなるフォローアップで、

①体重減少に関して(各グループ間比較)
 1.low fat(脂肪制限)に比べてmediterranean (地中海)が大。
 2.low fat(脂肪制限)と low carbo(糖質制限)では差はなし
 3.mediterranean と low carboでは差はなし。

②体重減少に関して(Baselineからの減少幅) (*)
 1.mediterraneanとlow carbo それぞれで有意差検出(Baselineからの減少)
 2.low fat ではBaseline からの減少はなし。

③LDL:HDL比に関して
 1.Baselineからの比較ではlow carboで有意に減少

介入試験開始から6年後、被験者の67%が、最初に割り当てられた食事を続けており、11%は他の方法に変え、22%は減量食をやめていました。

総じて、糖質制限食と地中海食は、4年間のフォローアップにおいても、低脂肪食に比べて好ましい結果といえます。

Iris Shai先生も、

「この2年間の介入研究は、特に地中海食および糖質制限食食を摂取していた被験者には、部分的な体重増加を伴うものの、介入後も長期に続く好ましい効果があった」

と結論しています。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
医療の巨大転換を加速する- 糖質制限食と湿潤療法のインパクト、刊行
おはようございます。


夏井睦先生と江部康二の対談本が、
2013年8月23日にいよいよ発売開始です。

医療の巨大転換(パラダイムシフト)を加速する: 糖質制限食と湿潤療法のインパクト
東洋経済新報社



アマゾンで購入できますので、是非ご一読を。


以下は
医療の巨大転換を加速する- 糖質制限食と湿潤療法のインパクト
の「はじめに」です。
「おわりに」は、夏井睦先生が書いておられます。


はじめに

夏井先生との対談  出会いと流れと

湿潤療法を初めて知ったのはネットである。そのときは夏井先生の名前は確認せずにそのサイトにある記述と画像をみて、即座に本物と思った。早速要点をプリントアウトして病棟や外来に配った。テニスを1~2週に1回しているので、幸い?転倒して手足を擦り剥くことは時々あった。それまではイソジンで消毒してガーゼを貼って、絆創膏で固定して包帯。翌日ガーゼを消毒のために剥がすとき、たいていは傷口とくっついていて、「痛てててて!」とか言いながら何とか剥がして、再びしみて痛いのを我慢してイソジンで消毒して・・・。
いやはや今から思えば、とんでもない行為であり、自分で自分に拷問しているようなものであった。湿潤療法のサイトを見てからは水道水で洗ってティッシュで拭いてワセリンを塗って上から市販のドラッグストアで打っている被覆材を貼っておしまい。「傷は湿潤な環境にして、余剰の水分は吸収させるか逃がす。」という原則だけ守っていれば、そのままシャワーを浴びてもOKだし、何の痛みもなく治った。外来患者さんでもちょっとした擦過傷や火傷には湿潤療法の説明をして実践してもらい、痛みなく治るので随分感謝されたものである。そんな頃2010年、高雄病院に脇元洋果先生が、糖質制限食や漢方を学ぶために赴任してこられた。私が湿潤療法に興味を持っていることを彼女に話すと、即「それなら本家の夏井先生を呼びましょうよ。」と提案された。脇元先生は夏井先生の外来について湿潤療法を勉強したことがあり、私などよりはるかに詳しい知識をもっていたのである。そこからは、とんとん拍子に話はすすんで、夏井先生に連絡をとって段取りを整え、2011年1月14日、夏井先生を高雄病院に招いて湿潤療法の講演をしてもらった。この高雄病院での講演会が夏井先生との初対面であった。私はサービス精神旺盛なので「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」「我ら糖尿人、元気なのには理由がある!」の2冊を謹呈した。大歓迎の意を込めて、河豚のフルコースで宴会をした。4時間くらい食べて呑んで、地球の歴史、原初の生命、生命の進化の話、宇宙のこと、音楽のこと、パソコンのこと・・・いっぱい話した。結局私は酔いつぶれてしまって後半はよく覚えていないのであるが、とりあえず夏井先生の博学な知識に圧倒されたことだけはよく覚えている。この人と(素面で)対談したらきっと楽しいだろうなとこのとき漠然と思った。作家宮本輝氏との対談以来久しぶりの興味深い企画である。ところで夏井先生は私が謹呈した本を全く読んでいなかったそうである。たまたま2011年9月のネットの日経メディカル特集記事「糖質制限食」に江部康二という名前が載っているのをみて、どっかで聞いた名前やなと思い出して、やっと面白そうやなと、私の本を読む気になったそうである。きっかけは大事である。そこからは早かった。夏井先生のブログで最初に糖質制限食を2011年11月に取り上げていただいて以降、次第に盛り上がっていき、ついには連日のように糖質制限食の話題が湿潤療法のサイトに登場するようになった。私の本の宣伝も連日のようにバッチリしていただいた。おかげで本の売り上げが急速に伸びて感謝感激である。夏井先生のサイトの読者は、自分の頭で考える進取の精神を持つ医師が多く、糖質制限食にもまったく抵抗がなかったようである。糖質制限食を早速自ら実践してその効果を体験し私のブログにも訪れるというパターンで、随分アクセス数が増えて、またまた夏井先生には感謝である。「海老で鯛を釣る」ならぬ「河豚で夏井睦という大魚をつり上げた」ようである。もう2~3回は河豚を奢らねばなるまい。夏井先生とブログ読者、江部康二とブログ読者、かっこよく言えば理論的、普通に言ったら理屈っぽいおじさんとおばさん、あるいはお兄さんとお姉さん・・・。兎に角理屈がわかる人、自分の頭で考える人には、すぐに理解できる普遍性のある理論が「湿潤療法」と「糖質制限食」である。
ところで湿潤療法に抵抗なく、すっと入り込めたと思っていたが、実際には常識の壁を突破することを一度体験していたことが大きかったのかもしれない。すなわち、1999年に、兄江部洋一郎が糖質制限食を高雄病院に初めて導入したときは、全く信じておらず2年間凍結していたが、私自身の糖尿病患者さんに糖質制限食を導入して劇的改善を目の当たりにして一気に常識の壁を乗り越えて、初めて兄(糖質制限食)を信じた経験があったのである。
さらに「傷は絶対消毒するな」で、「大腸癌の手術をして大腸粘膜は消毒しない(消毒できない)が腹の縫合部の皮膚は毎日消毒するという矛盾」との記述をみて、何でこんな簡単な事実に自分は気がつかなかったのかと目から鱗が落ちたのである。大腸の縫合部を日々通過していくのは生きた細菌を多数含む「UNKO」である。これで感染しないのなら、消毒は無意味ということは、理屈ですっと頭に入って理解して腑に落ちた。いままで100年間、世界中の誰も何故気がつかなかったのか?
ガイドラインに頼る医師は、自分で考えることを放棄した医師である。革命的に新しい治療法にエビデンスがあるはずがない。医師以外にも普通の人でも理屈が好きな人は自分で考え、納得して湿潤療法を実践すれば、「痛みなく傷が速やかに治る」のである。この快適な創傷治癒を一度体験すれば二度と消毒しようとは思わない。糖質制限食も又然りである。いくら大学のお偉い糖尿病専門医が、ご飯をしっかり食べてと指導してもSMBG(血糖自己測定器)を糖尿人がもっていて実験したら食後血糖値が軽く200mgを超えることはすぐにわかる。このことが解ったら、カロリ-制限食(高糖質食)という、最低でも一日3回、食後血糖値が200mg/dlを超えるような食事療法を、いったい誰がするであろうか?
本書は、夏井先生と私が、医学界のパラダイムシフト(湿潤療法と糖質制限食)という大きなテーマを縦軸に、あとは理屈っぽい二人が、縦横無尽に医学界の問題点を取り上げて舌鋒鋭く(自画自讃)迫ったという、なかなか骨太の対談本である。
ところでユングの言う共時性とでもいうか、脇元医師がたまたま高雄病院に来ておられ、その出会いが夏井先生との新たな出会いを形づくってくれた。
物事がサクサクと進むときは、このような出会いと流れが大きな意味と持つことが多い。私は理屈っぽい無神論者であるが、「Something Great」は好きである。


2013年6月
高雄病院
江部康二
インスリンの必要性
こんにちは。

今回はインスリンの必要性について考えてみます。

インスリンには、24時間継続して少量出続けている基礎分泌と、糖質を摂取して血糖値が上昇したときに出る追加分泌の2種類があります。

これで解るのは、食物を摂取していないときでも、人体の代謝には、少量のインスリンが必須ということですね。

このインスリンの基礎分泌がなくなったら、人体の代謝全体が崩壊していきます。

つまり、基礎分泌のインスリンなしでは、筋肉など体の主要な組織で、まともにエネルギー代謝が行えません。(まあ、脳細胞とか赤血球とか特殊な細胞は、インスリンに非依存的にブドウ糖を利用していますが・・・)

例えば「運動をしたらインスリン非依存的に血糖値がさがる」といっても、インスリン基礎分泌が確保されているのが前提のお話です。

もし、基礎インスリンが不足している状態で運動すれば、血糖値はかえって上昇します。

また、肝臓で行っている糖新生も、基礎インスリンが分泌されていなければ制御不能となり空腹時血糖値が300mgとか400mgとか以上にもなります。

また、糖質を食べて血糖値が上昇したとき、追加分泌のインスリンがでなければ、高血糖が持続します。

高血糖の持続は糖毒といわれ、代謝全てを乱していきます。

急激に発症するタイプの1型糖尿病であれば、短期間でインスリン分泌がゼロになるので、基礎分泌も追加分泌もなくなり血糖値が急上昇して、随時で250~500mgとか600mg/dl以上1000mgにもなります。

細胞はブドウ糖を利用できないので、脂肪の分解産物のケトン体が急上昇し、エネルギー源にしますが、酸性血症となり意識障害を生じ、放置すれば死にいたります。

インスリン作用が不足しているときの血中ケトン体上昇は病態であり、極めて危険です。

上述のインスリン作用欠落による糖尿病ケトアシドーシスは、インスリン作用が確保されていて糖質制限食や断食で生理的にケトン体が上昇する場合とは、まったく異なる病態です。

実際、インスリンが発見される以前の1型糖尿病は、発症後数ヶ月から2年以内に死にいたる、致命的な病だったのです。人体にとって、いかにインスリンが必要かということがわかると思います。

それからGlut1(糖輸送体)は、インスリン非依存的で脳細胞や赤血球の表面にあり、いつでも血液中からブドウ糖をとりこめます。

しかし、筋肉細胞や脂肪細胞の糖輸送体ははGlut4で、常は細胞内部に沈んでいます。

インスリン追加分泌があると、Glut4は細胞表面に移動して血液中のブドウ糖を取り込みます。

このようにインスリンは、人体の生存に必須のホルモンなのです。

糖質代謝の調整が主作用ですが、それ以外にも下記のごとくいろいろな働きがあります。

☆☆☆インスリンの作用

インスリンは、グリコーゲン合成・タンパク質合成・脂肪合成など、栄養素の同化を促進し、筋肉、脂肪組織、肝臓に取り込む。インスリンが作用するのは、主として、筋肉(骨格筋、心筋)、脂肪組織、肝臓である。

1)糖質代謝
*ブドウ糖の筋肉細胞・脂肪細胞内への取り込みを促進させる。
*グリコーゲン合成を促進させる。
*グリコーゲン分解を抑制する。
*肝臓の糖新生を抑制し、ブドウ糖の血中放出を抑制する。

2)タンパク質代謝
*骨格筋に作用してタンパク質合成を促進させる。
*骨格筋に作用してタンパク質の異化を抑制する。

3)脂質代謝
*脂肪の合成を促進する。
*脂肪の分解を抑制する。



江部康二




テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
非小細胞肺がんⅣ期の患者さんとケトン食、臨床研究のお知らせ
おはようございます。

非小細胞肺がんⅣ期の患者さんとケトン食、臨床研究についてのお知らせです。

対象は、非小細胞肺がんⅣ期の患者さんです。

化学療法や放射線治療を実施していてもOK、あるいは化学療法や放射線なしの未治療でもOKです。

非小細胞肺がんⅣ期の患者さんに、一定の治療効果を期待してケトン食(脂質75~80%)を食事療法として実践してみるという試みです。

具体的には、大阪大学大学院医学系研究科 漢方医学寄附講座 萩原圭祐先生、有光潤介先生の外来にて「非小細胞肺がんⅣ期」の患者さんとケトン食、臨床研究開始となりました。

私もアドバイザーとして研究に参加しています。

ケトン食は、私の実践しているスーパー糖質制限食をさらに厳しくした食事療法です。

動物実験レベルでは、ケトン体高値にがん細胞抑制効果が確認されています。

ケトン食はもともとは、難治性小児てんかんの治療食で、1920代から欧米や日本で実施されています。

「コクラン ライブラリー 2010年版」「英国立医療技術評価機構・2011年版」に、小児てんかんの治療食として正式採用されました。

「アイオワ大学+NIH(米国国立衛生研究所)」で、同様のケトン食研究(非小細胞肺がんⅣ期)が、2011年8月から開始されています。

「非小細胞肺がんⅣ期」で、ケトン食による治療に興味がある患者さんがおられましたら

大阪大学大学院医学系研究科
漢方医学寄附講座
萩原圭祐先生、有光潤介先生

の大阪大学漢方外来に、予約して受診していただけば幸いです。

☆外来受診は完全予約性です。

☆阪大病院保健医療福祉ネットワーク部に主治医からご連絡頂くことが必要です。

阪大病院保健医療福祉ネットワーク部
 http://www.hosp.med.osaka-u.ac.jp/institution/apply.html
 TEL 06-6879-5080 FAX 06-6879-5081

受付時間 (月~金 9:00~16:00)以降のお申し込みの返信は、原則翌日(金曜日は翌週)となります。

☆診療情報提供書を必ずご持参ください。

☆「肺の小細胞がん」及び「肺がん以外のがん」は、対象となりません。

☆「非小細胞肺がんⅣ期」の患者さんだけが対象となります。

☆外来で研究内容の説明を聞いていただき、同意を得た上で治療開始となります。

 また、途中で中止も可能です。現在、募集人数には余裕があります。




テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
ケトン食で話せるようになった女の子
おはようございます。

windy さんから 「ケトン食で話せるようになった女の子」という興味深いコメントをいただきました。

米紙『NYデイリーニュース』 2013年7月18日の記事です。

windy さん、ありがとうございます。

『NYデイリーニュース』の記事を見たら、GLUT1欠損症の3才の女の子が、ケトン食摂取により話せるようになったという、喜ばしいものでした。

ケトン食は難治性小児てんかんの治療食として、2010年版COCHRANE LIBRARLY(コクラン ライブラリー)と、
2011年版NICE(英国政府ガイドライン)に採用されています。

GLUT1は、脳や赤血球や網膜の糖輸送体です。細胞が血液中からブドウ糖を細胞内に取り込むのに、糖輸送体が必要なのです。

そして脳の糖輸送体であるGLUT1の機能がほとんど働いていないのがGLUT1欠損症というまれな病気です。

GLUT1欠損症では、脳細胞がブドウ糖を血液中から上手く取り込めないので、通常の食事では失神したり、てんかん様発作を起こしたり、重篤な成長障害を生じたりします。

この病気の唯一の治療法がケトン食なのです。

GLUT1欠損症でも、ケトン食により通常の健康な生活を送ることができます。

ケトン食実践中は脳細胞のエネルギー源はほとんどがケトン体です。

米国の3才の女の子、ケトン食が間に合って良かったです。

先天的な疾患なので、生後ケトン食開始は早ければ早いほど良いのです。

さて、糖尿病の定義は

「インスリン作用不足のため生じる慢性の高血糖を主徴とする代謝疾患群である」

ですが、windy さんがご指摘のように、

「インスリン作用不足のため生じる慢性の高血糖」は、多くの場合、糖質制限食により、薬物なしで永続的な改善が期待できますね。

厚生労働省さん、日本糖尿病学会を飛び越えて糖質制限食を認めてくれたら大英断ですがね。


江部康二



13/08/19 windy
ケトン食で、話せるようになった女の子
偶然ケトン食の記事を見掛けました。

米紙『NYデイリーニュース』 2013年7月18日

「Little girl’s cream cheese-heavy diet helps her speak first words」
http://www.nydailynews.com/life-style/health/girl-3-finally-speaks-thanks-cream-cheese-heavy-diet-article-1.1402730

英紙『ミラー』 2013年7月19日

「Mute girl can finally talk after eating CREAM CHEESE every week」
http://www.mirror.co.uk/news/real-life-stories/mute-girl-can-finally-talk-2063551




13/08/20 ドクター江部
Re: ケトン食で、話せるようになった女の子
windy さん

情報をありがとうございます。
GLUT1欠損症の3才の女の子が、ケトン食で話せるようになったのですね。
良かったです。



13/08/20 windy
Re: ケトン食で、話せるようになった女の子
お返事ありがとうございました。

GLUT1欠損症について検索したら、厚生労働省 難病情報センターのページに下記の記述がありました。

「神経細胞のエネルギー供給物質をグルコースからケトン体に代用させることができる」。この説明、糖質制限関連の説明以外で、初めて見ました(しかも厚生労働省のページ)。

しかも、これを糖尿病に置き換えても「永続的な改善が期待でき」そうに見えます。

日本の糖尿病治療では糖質制限が正式に選択肢に入っていないと聞きます。他の病では認められているのに、治療法上の差別がある、ということなのでしょうか。

神経系疾患分野
グルコーストランスポーター1欠損症症候群(平成23年度)
http://www.nanbyou.or.jp/entry/2232

>6. 治療法
>本症はケトン食療法により、神経細胞のエネルギー供給物質をグルコースからケトン体に代用させることができるため、永続的な改善が期待できる。


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
日本糖質制限医療推進協会 大阪交流パーティーのお知らせ
こんにちは。

2013年7月21日(日)、糖質制限食の聖地、東京ミッドタウン、ボタニカで行われた

一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会 立ち上げ記念パーティー

100人を超える参加者で大盛況となりました。

東京以外でもやって欲しいというご意見がたくさんありましたので、大阪で交流パーティーを開催することにしました(^o^)

関西でのこのようなイベントは、2010年11月28日に行いました「糖質制限食フルコースディナー&ライブ+ちょっぴり講演」 以来です(^_^;)

ゲストに、中村整形外科リハビリクリニックの中村巧先生と板東浩先生をお招きして座談会&なんと坂東先生のピアノと私、江部康二のミニライブも行います(^O^)

坂東先生は、数々のピアノコンクールで賞を取られたプロと言っていい腕前をお持ちです。

Piano:板東博士・Vocal:江部康二のセッション、こんな機会はそうそうありませんので大変貴重(?)です。

関西地方の糖質セイゲニスト皆さんはもちろん、関西以外の糖質セイゲニスト皆さんも、是非皆さんお誘い合わせの上ご参加くださいね(^o^)/


江部康二


以下、事務局からのご案内です。

******************

日本糖質制限医療推進協会 大阪交流パーティーを開催いたします。

スペシャルゲストとして、板東浩医学博士(徳島市)と中村巧医学博士(中村整形外科リハビリクリニック)をお招きして、両博士と理事長 江部による座談会を予定しております。

また、余興として(?)、ミニライブ(Piano:板東博士・Vocal:江部)実施が追加で決まりました♪

今回お互いに声を掛けやすい場づくりの一環として、出席者の皆様に名札をお配りします。

当日名札記入コーナーを設けて自由にご記入頂き、身に付けて頂く予定です。

たくさんの方が参加くださり、親交を深めて頂けますと幸いです。

◆日時:2013年8月31日(土) 18:00~20:00 (17:40開場)

◆会場:大阪新阪急ホテル 花の間
     
大阪府大阪市北区芝田1-1-35
http://www.hankyu-hotel.com/hotel/osakashh/access/index.html

◆形式:立食

◆参加費:
・賛助会員    8,600円
・一般(非会員) 9,500円

◆お支払い方法:クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

◆お申し込み方法

・賛助会員の方
 事務局までメールにてお申し込み下さい。

・賛助会員入会をご希望の方
 1.入会案内および会員規約をお読み下さい。
  http://toushitsuseigen.or.jp/member.html

 2.お申し込みはこちらのフォームからお願いします。
  http://toushitsuseigen.or.jp/contact.php
  「お問い合せ内容」欄に「パーティー参加希望」とご記入下さい。

・一般(非会員)で、パーティ参加のみの方
 こちらのフォームよりお申し込み下さい。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/f26f0a46250588

◆お申し込みの流れ

1.会員の方はメールにて、会員以外の方は各種フォームにてご連絡下さい。
2.事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3.入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4.当日、直接会場までお越し下さい。

◆注意事項

・完全予約制です。当日参加はできません。
・キャンセルは8月24日(土)までにお願い致します。
 それ以降の返金には対応致しかねますので予めご了承ください。


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質摂取とインスリン追加分泌
こんばんは。

糖質摂取とインスリン分泌について考えてみます。

インスリン分泌能は個人差が大きいです。

インスリン分泌能が正常型の人は、摂取した糖質の量に応じてリアルタイムにインスリンを追加分泌して、血糖値の上昇を抑えて、血糖値があるていど下がってきたらインスリン追加分泌は停止します。

20才くらいで、家族歴に糖尿病のない人なら、糖質を100g摂取しても食後血糖値が140mgを超えることはありません。

40才くらいになると、正常型でも160~170mgくらいまで食後血糖値が上昇する人がでてきます。

20才くらいでも、家族歴に糖尿病がある人は、正常型でも食後血糖値が160~170mgになることがあります。

糖尿病の人は、このインスリン作用が上手く働いていないので、糖質摂取後の血糖値が200mgを超える高値となります。

この時インスリン分泌不足とインスリン抵抗性(インスリンの効きが悪い)の2つの要素が重なって糖尿病となりますが、日本人の場合はインスリン分泌不足が主です。

また、糖尿人ではインスリン追加分泌が出遅れて遷延することも多いです。

さて、インスリン分泌能正常型で考察してみます。

糖質量5g以下なら、インスリン追加分泌はごく少量で済みます。

糖質量が10gくらいで、基礎分泌の2~3倍インスリン追加分泌がでます。

5g以下ならもっと追加分泌は少ないです。

糖質量が50gくらいだと、基礎分泌の10~30倍くらいの追加分泌がでます。

いずれにせよ、血糖値の上昇は、「摂取した糖質量とその人のインスリン作用」の兼ね合いで決まります。

従いまして、「血糖値の上昇が何mgなら、インスリン追加分泌は何μU分泌された。」ということではありません。

以下のデータは、2008年5月~7月、東海大学医学部と高雄病院で行った共同研究からの引用です。

<糖質制限食>VS<従来食(糖質たっぷりカロリー制限食)>

インスリンには24時間、少量常に分泌されている基礎分泌と、血糖値が上昇したときに大量に出る追加分泌があります。

糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが血糖値を上昇させます。

従って、糖質を摂取した時には、インスリンが大量に追加分泌されます。

脂質は血糖値を上昇させず、インスリンも分泌させません。

タンパク質は少量のインスリンを分泌させますがグルカゴンも分泌させますので、血糖値の上昇はありません。

つまり、人(糖尿人も正常人も)において、インスリンの追加分泌が多量に必要となるのは、糖質を摂取した時だけです。

これらは、論争の余地のない、生理学的事実です。

以下は、2型糖尿病Aさんのデータです。従来食は糖質ありです。

従来食  350kcal、糖質60%で約52.5g、脂質20%、タンパク質20%
糖質制限食  350kcal、糖質10%で約8.75g、脂質60%、タンパク質30%

従来食と糖質制限食は、いずれも350kcalで、勿論、同一人のデータです。

糖質制限食だと血糖値の上昇は極めて少なく、インスリンの追加分泌もごく少量ですね。

             食前    30分後    60分後   90分後    120分後
従来食血糖値     121     206     304     250      198
従来食IRI         2.2      6.2     19.1     23.1     21.6

糖質制限食血糖値   124     140    142     129     135
糖質制限食IRI       3.5      4.6     6.7     6.9     5.2


同様に元2型糖尿人Bさんのデータです。
2年前初診時糖尿病型でしたが、2年後本検査時は、正常型です。

             食前    30分後    60分後   90分後    120分後
従来食血糖値     108     148     189     142      126
従来食IRI        3.8      35.2     58.5     55.1     24.9

糖質制限食血糖値   113     115    116     108     107
糖質制限食IRI       4.1      10.1    11.7     10.6    13.5


Bさんの場合、2年間の糖質制限食で、糖質を負荷しても血糖値は正常パターンに回復しています。

このとき基礎分泌3.8→追加分泌ピーク58.8まで多量のインスリンがでています。

実に基礎分泌の15倍強のインスリンが追加分泌されています。

糖質制限食でも、約8.75gほど野菜分の糖質が含まれているので、一応基礎分泌の2~3倍のインスリン追加分泌がありますが、通常食に比べれば微々たるものですね。

正常人が通常の食事をすれば、おおむねBさんのデータのようなインスリンの大量追加分泌が一日に最低3回、間食をすれば5回以上起こっているわけです。

このようなインスリンの大量追加分泌が40年、50年と続けば、遂には膵臓が疲弊して分泌能力が低下して糖尿病を発症するのは想像に難くないですね。

結論です。

カロリーをいくら制限しても、糖質を摂取してしまえば、食後高血糖と多量のインスリン追加分泌を生じます。

糖質制限食なら食後高血糖は生じず、インスリン追加分泌も少量ですみます。



江部康二



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
「非小細胞肺がんⅣ期」の患者さんとケトン食、臨床研究開始
こんにちは。

非小細胞肺がんⅣ期の患者さんとケトン食、臨床研究についてのお知らせです。

対象は、非小細胞肺がんⅣ期の患者さんです。

化学療法や放射線治療を実施していてもOK、あるいは化学療法や放射線なしの未治療でもOKです。

非小細胞肺がんⅣ期の患者さんに、一定の治療効果を期待してケトン食(脂質75~80%)を食事療法として実践してみるという試みです。

具体的には、大阪大学大学院医学系研究科 漢方医学寄附講座 萩原圭祐先生、有光潤介先生の外来にて「非小細胞肺がんⅣ期」の患者さんとケトン食、臨床研究開始となりました。

私もアドバイザーとして研究に参加しています。

ケトン食は、私の実践しているスーパー糖質制限食をさらに厳しくした食事療法です。

動物実験レベルでは、ケトン体高値にがん細胞抑制効果が確認されています。

ケトン食はもともとは、難治性小児てんかんの治療食で、1920代から欧米や日本で実施されています。

「コクラン ライブラリー 2010年版」「英国立医療技術評価機構・2011年版」に、小児てんかんの治療食として正式採用されました。

「アイオワ大学+NIH(米国国立衛生研究所)」で、同様のケトン食研究(非小細胞肺がん、第Ⅳ期)が、2011年8月から開始されています。

「非小細胞肺がんⅣ期」で、ケトン食による治療に興味がある患者さんがおられましたら

大阪大学大学院医学系研究科
漢方医学寄附講座
萩原圭祐先生、有光潤介先生

の大阪大学漢方外来に、予約して受診していただけば幸いです。

☆外来受診は完全予約性です。
☆阪大病院保健医療福祉ネットワーク部に主治医からご連絡頂くことが必要です。
☆阪大病院保健医療福祉ネットワーク部
 http://www.hosp.med.osaka-u.ac.jp/institution/apply.html
 TEL 06-6879-5080 FAX 06-6879-5081
 受付時間 (月~金 9:00~16:00)以降のお申し込みの返信は、
 原則翌日(金曜日は翌週)となります。
☆診療情報提供書を必ずご持参ください。
☆「肺の小細胞がん」及び「肺がん以外のがん」は、対象となりません。
☆「非小細胞肺がんⅣ期」の患者さんだけが対象となります。



江部康二



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食とSU剤、SU剤はなしにする方向で。
こんばんは。

SU剤の中で、グリペンクラミド(オイグルコン、ダオニール:第二世代)は、危険なので使用するべきではありません。

グリペンクラミドは、膵臓のβ細胞膜のカリウムATPチャンネルだけでなく、ミトコンドリアや心筋細胞のカリウムATPチャンネルをも抑制します。このため、心筋障害を起こす可能性が明らかに高まるのです。

実際に、グリペンクラミド内服中の人は、有意差をもって心筋梗塞が多かったという研究報告があります。

これに対して、グリメピリド(アマリール:第三世代)は、膵臓のβ細胞膜のカリウムATPチャンネルにだけ働いて
、ミトコンドリアや心筋細胞のカリウムATPチャンネルには影響を与えません。従って心筋に対して悪影響がないのです。

私の場合、スーパー糖質制限食が上手く実践できないために、コントロールがいまいちの糖尿人に、やむを得ずアマリールを投与するときも、原則として、0.5mgの錠剤を1錠/日とか、 0.5mgの錠剤×2/日とかの少量にしていました。

SU剤は、疲れたβ細胞を鞭打つ側面がありますから、少量にこしたことはないのです。

ブログ読者の糖尿人の皆さん、もし、グリペンクラミド(オイグルコン、ダオニール:第二世代)や第一世代のSU剤(ジメリンなど)を服用しておられる方がいたら、即刻中止して、せめてアマリールかグリミクロンに変更してくださいね。

しかしながら、アマリールやグリミクロンも、HbA1cの改善効果はあるけれど、食後高血糖をマッチング良く防ぐことができないことと、空腹時には低血糖を招きやすい欠点が、CGM(☆)により明らかとなってきました。

つまり、SU剤は「平均血糖変動幅増大」「食後高血糖」という最大の酸化ストレスリスクを予防できていないので、例え改善したように見えても、質の悪いHbA1cなのです。

このため私自身は、現在SU剤を中止して、グリニド系薬剤(速効型インスリン分泌促進剤、グルファストやスターシスなど)やαグルコシダーゼ阻害剤(グルコバイ、ベイスン、セイブルなど)に変更するようにしています。


(☆)CGM
CGM(Continuous Glucose Monitoring:持続ブドウ糖測定)システム

ブドウ糖値を数日間連続的に測定できる持続ブドウ糖測定装置(CGMS)が、2012年4月から日本でも保険適応となり、日常臨床で使用できるようになりました。

ブドウ糖値の日内変動を24時間通して把握できるので、SMBG(血糖自己測定器)やHbA1cによるデータとは異なる情報を得ることができます。

5分ごとに測定して、24時間で288回のブドウ糖測定が可能です。

血糖ではなく皮下間質液中のブドウ糖値を連続測定するのですが、血糖値と同様とみなしてよいと思われます。

2000年頃、欧米で開発され使用されるようになりました。


江部康二



テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
日本糖質制限医療推進協会 大阪交流パーティーのお知らせ
こんばんは。

2013年7月21日(日)、糖質制限食の聖地、東京ミッドタウン、ボタニカで行われた

一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会 立ち上げ記念パーティー

100人を超える参加者で大盛況となりました。

東京以外でもやって欲しいというご意見がたくさんありましたので、大阪で交流パーティーを開催することにしました(^o^)

関西でのこのようなイベントは、2010年11月28日に行いました「糖質制限食フルコースディナー&ライブ+ちょっぴり講演」 以来です(^_^;)

ゲストに、中村整形外科リハビリクリニックの中村巧先生と板東浩先生をお招きして座談会&なんと坂東先生のピアノと私、江部康二のミニライブも行います(^O^)

坂東先生は、数々のピアノコンクールで賞を取られたプロと言っていい腕前をお持ちです。

Piano:板東博士・Vocal:江部康二のセッション、こんな機会はそうそうありませんので大変貴重(?)です。

関西地方の糖質セイゲニスト皆さんはもちろん、関西以外の糖質セイゲニスト皆さんも、是非皆さんお誘い合わせの上ご参加くださいね(^o^)/


江部康二


以下、事務局からのご案内です。

******************

日本糖質制限医療推進協会 大阪交流パーティーを開催いたします。

スペシャルゲストとして、板東浩医学博士(徳島市)と中村巧医学博士(中村整形外科リハビリクリニック)をお招きして、両博士と理事長 江部による座談会を予定しております。

また、余興として(?)、ミニライブ(Piano:板東博士・Vocal:江部)実施が追加で決まりました♪

今回お互いに声を掛けやすい場づくりの一環として、出席者の皆様に名札をお配りします。

当日名札記入コーナーを設けて自由にご記入頂き、身に付けて頂く予定です。

たくさんの方が参加くださり、親交を深めて頂けますと幸いです。

◆日時:2013年8月31日(土) 18:00~20:00 (17:40開場)

◆会場:大阪新阪急ホテル 花の間
     
大阪府大阪市北区芝田1-1-35
http://www.hankyu-hotel.com/hotel/osakashh/access/index.html

◆形式:立食

◆参加費:
・賛助会員    8,600円
・一般(非会員) 9,500円

◆お支払い方法:クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

◆お申し込み方法

・賛助会員の方
 事務局までメールにてお申し込み下さい。

・賛助会員入会をご希望の方
 1.入会案内および会員規約をお読み下さい。
  http://toushitsuseigen.or.jp/member.html

 2.お申し込みはこちらのフォームからお願いします。
  http://toushitsuseigen.or.jp/contact.php
  「お問い合せ内容」欄に「パーティー参加希望」とご記入下さい。

・一般(非会員)で、パーティ参加のみの方
 こちらのフォームよりお申し込み下さい。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/f26f0a46250588

◆お申し込みの流れ

1.会員の方はメールにて、会員以外の方は各種フォームにてご連絡下さい。
2.事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3.入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4.当日、直接会場までお越し下さい。

◆注意事項

・完全予約制です。当日参加はできません。
・キャンセルは8月24日(土)までにお願い致します。
 それ以降の返金には対応致しかねますので予めご了承ください。



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖尿病網膜症と従来の糖尿病治療、予防は可能か?
こんにちは。

眼科医koruneさんから、埼玉の眼科医さみぃさんとは異なる見解をコメントいただきました。

【13/08/15 眼科医 korune

埼玉の眼科医さみぃ さんの投稿は一般的な眼科医の認識とはかなり異なる印象です。
非常に不思議な内容です。

「異常高値からのコントロールで網膜症ナシ…という例」は逆に多いです、というかそれが一般的です。

急性発症のHbA1c超高値の方は、合併症は無いです、短期間で生じません。

診断確定後に真面目に内科治療を継続して助かります。 (真面目に治療受けない方もいますけど)

網膜症の酷い方は、HbA1c8%台で自覚症状なく長年放置していた方が殆どです。

また、食後血糖値高値の肥満型の患者さんには網膜症重症化する事は少ないですね。

空腹時血糖高値の痩せ型の患者さんが網膜症重症化することが多いです。】


眼科医koruneさん。
ご意見ありがとうございます。

いろんな意見を出し合って議論するのは、知識の発展においてとても建設的なことと思います。

ご指摘通り、HbA1cが高値でも、罹病期間が短ければ、合併症はまだ生じていないと思います。

糖尿病網膜症は、通常は罹病後5年以降に始まるとされています。

日本眼科医会の平成17年の報道資料によれば、網膜症を発症する率は、糖尿病の罹病期間が長くなるにつれて高くなり、罹病期間が15年で40%、20年を超えると80%以上とされています。

網膜症が重症化し失明にいたる例は、年間3000人以上とされ、成人の中途失明の原因の第2位です。

次いで、やはり日本眼科医会の平成17年の報道資料によれば、

厚生労働省班研究
〔糖尿病における血管合併症の発症予防と進展抑制に関する調査(JDCStudy)〕によると、糖尿病にかかって約8年間で、網膜症が約28%発症するというデータが明らかになりました。つまり、糖尿病患者では 1 年に 3~4%ずつ網膜症が発症していくことになります。しかし、日本人に多い 2 型糖尿病は、診断された時にすでに発症から数年経過している場合が多いため、実際には糖尿病診断時に網膜症を発症している患者もいます。


さて、少なくとも厚生労働省班研究のデータは、糖尿病と診断されて、内科医と眼科医に受診している患者さんのものです。

このデータをみる限り、内科医と眼科医に受診して糖尿病の従来治療をきっちり受けていても、年間3~4%ずつ、糖尿病網膜症を発症していくということは明白です。

これでは「糖尿病の従来治療では、糖尿病網膜症の予防はできない」という明確なエビデンスがあるとしか言いようがありません。

糖尿病の従来治療で何故、糖尿病網膜症の予防ができないかは、従来の糖尿病食(高糖質食)を摂取していれば、たとえ薬物療法をしても、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」という酸化ストレスリスクが必ず生じるからと考えられます。

このようにエビデンスも含めて理論的に考察してみると、糖尿病合併症の予防には、糖質制限食以外の選択肢はないと考えられます。


江部康二


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
HbA1c高値→従来の糖尿病治療→網膜症必発
【13/08/13 埼玉の眼科医さみぃ

おっしゃる通り!

江部センセ、よくぞ言い切って下さいました!

日頃の診療に於いて、以前から思っていた事が、はっきりしたのです!

先生のおっしゃるように、HbA1c高値でDM治療を開始した場合、従来の治療法では、残念ながら網膜症は必発でした。

それを承知で、眼底のまだキレイな未治療DM患者さんを、内科医へ紹介する切なさと言ったら…(-_-#)。

先日、当院初診のDM歴8年の方が来ました。

発症当時、アメリカと日本を行ったり来たりの生活で、過剰な食事、過度の肥満、そしてHbA1c 13% … 御本人が色々調べて、食後血糖値を200mg/dl未満にするマイルドな糖質制限を選択し、今でも実行している…とか。

眼底がキレイ…(*´▽`*)

急激な発症だったのかも知れませんが、異常高値からのコントロールで網膜症ナシ…という例はかなり稀なのです。

同じ医師会の先生で、糖質制限にご興味のある方を発見!!したので、これからは悩まなくて済むかも知れません(o゚▽゚)o 】


こんにちは。

埼玉の眼科医さみぃさんから

「HbA1c高値→従来の糖尿病治療→網膜症必発」

という、大変貴重な情報をコメントいただきました。

さみぃさんありがとうございます。

「HbA1c高値でDM治療を開始した場合、従来の治療法では、残念ながら網膜症は必発」

さみぃさん、臨床現場からの偽らざるご報告、感謝です。

現実はそれほどに厳しい状況とは、私も初めて知りました。

糖尿病専門医の先生方は、一体この事実をご存知なのでしょうか?

「HbA1c 13%で発症。
食後血糖値を200mg/dl未満にするマイルドな糖質制限実行。
DM歴8年で眼底がキレイ…(*´▽`*)
異常高値からのコントロールで網膜症ナシ…という例はかなり稀なのです。」


そうなのですか。

スーパー糖質制限食の場合、HbA1cが10~14%くらいとかで開始して短期間でコントロール良好になっても、網膜症発症とか網膜症悪化とかは基本的にないのですが、これって実は、素晴らしいことだったのですね。ヾ(^▽^)

異常高値からのコントロールで網膜症ナシというのは、スーパー糖質制限食だと当たり前のことなのですが、さみぃさんのコメントのお陰で、今まで以上に自信をもって奨めることができます。

「同じ医師会の先生で、糖質制限にご興味のある方を発見!!」

それは良かったです。

糖質制限食に興味をもつ、第一線の内科医が確実に増えてきてきますね。

これで糖尿病網膜症が減れば言うことなしです。



江部康二


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
急激な血糖値・HbA1cの改善と糖尿病網膜症、糖質制限食は?
こんにちは。

今回は、急激な血糖値・HbA1cの改善と糖尿病網膜症の関係について、復習を兼ねて考えて見ます。

「急速な血糖値の改善により網膜症の一時的な悪化や眼底出血を起こすことがある」

という従来からの定説があります。

確かに、インスリン注射やSU剤などにより急速に血糖値が改善した場合、改善速度が速いほど、網膜症の悪化率が高かったという論文報告がありますし、日常臨床上、糖尿病専門医の方々においては、経験があることと思われます。

一時的な悪化はあったとしても、長期的には血糖コントロールが良い方が、網膜症にも良いということも報告されていますが、やはり心配です。

それでは、インスリンやSU剤なしで、糖質制限食によって血糖値が急速に改善した場合はどうなのでしょう?

網膜症の悪化や眼底出血の心配はないのでしょうか?

実は当初、私達も糖質制限食でインスリン注射以上に速やかに血糖コントロールが良くなるので、このことを懸念していました。

しかし、幸いなことに、1999年以来の高雄病院の経験で、糖質制限食による改善では、基本的に網膜症の悪化はありませんでした。

それで今は心配はしていないのですが、疑問は残りました。

つまり、急速な血糖値の改善が、インスリン注射やSU剤により生じた時は、網膜症の悪化や眼底出血が起こりえるのに、糖質制限食だともっと急速に血糖値が改善するのになぜ大丈夫なのか?この点について、考察してみます。

ところで、まず最初にお断りしておきますが、インスリン注射やSU剤により急速に血糖値が改善した場合に、何故網膜症が悪化することがあるのか、医学的な原因は現在まで実は解明されていません。

それで、ここから先は、あくまでも江部康二の仮説としてお読み頂けば幸いです。

例えば、インスリン注射により、血糖値とHbA1cだけは急速に改善しますが、中性脂肪や酸化LDL、レムナントリポ蛋白といった脂質代謝やタンパク質・アミノ酸代謝は、基本的に改善されません。

また、インスリンは肥満ホルモンであり、高インスリン血症そのものが、メタボリック・シンドロームの元凶と言えます。

さらに、カロリー制限食(高糖質・低脂質食)を摂取しながら、インスリン注射をして血糖値を急速に下げた場合、低血糖を生じやすいですし、食後高血糖もありうるし、平均血糖変動幅も増大しやすいです。

つまり、部分的に血糖値だけ下げて辻褄を合わせても、体の代謝全体は改善されていません。

細小血管内や毛細血管内の血液中の成分内容も、血糖以外は改善されていません。

そして血糖値に関して、HbA1cが改善したとしても、「低血糖、食後高血糖、平均血糖変動幅増大」の平均値ですから質の悪いHbA1cと言えます。

質の悪いHbA1cに関しては、ACCORD試験(☆)で、強化治療群が標準治療群に比して、総死亡率、心血管死亡率が増加したと同じパターンがあり得ます。

また、血糖値が高値というのは勿論好ましくありませんが、人体はとりあえずその状態でそれなりの恒常性を保とうとしています。

この時、血糖という部分だけ急速に下げたら全体の恒常性にかえって破綻が生じて、網膜症の悪化につながる可能性があると思います。SU剤も部分的改善で全体を見ていないことは同様です。

この点、糖質制限食ならば、血糖値、中性脂肪、酸化コレステロール、レムナントリポ蛋白など脂質代謝や、タンパク質・アミノ酸代謝も全てが改善し、部分だけではなく代謝全体が改善しますから人体の恒常性は保たれます。

HbA1cに関しても、「低血糖、食後高血糖、平均血糖変動幅増大」のリスクがない上質のHbA1c改善です。

これらにより、糖質制限食の場合、急速な血糖値改善にもかかわらず、網膜症の悪化が生じにくいと考えられます。

既にインスリン注射やSU剤を内服していて、ある時に糖質制限食を開始して、血糖値・HbA1cが急速に改善していく場合も、インスリン注射やSU剤の量は基本的に減量されていくし、代謝全般も改善されていくので、糖尿病網膜症は起こりにくいと思います。

糖質を摂取して、インスリンやSU剤の効能だけに依存して血糖値を下げた場合と糖質制限食で、薬物に頼らずに自然に血糖値が改善した場合との差、すなわち「低血糖、食後高血糖、平均血糖変動幅増大」のリスクが、両者で全く異なることがお解りいただけたでしょうか。

なお、過去の高血糖のため、すでに糖尿病網膜症が存在している時は、糖質制限食で血糖コントロール良好を維持していれば糖尿病網膜症の進行は、徐々に止まると思います。そして時間をかけて、あるていど改善する可能性はあります。

しかし、糖質制限食で血糖コントロール良好となっても、既存の糖尿病網膜症が、メキメキ治るわけではありませんので、念のため。

それから、一定の糖尿病罹病期間があって、血糖コントロールが悪かったけれど、その時点では網膜症はないと言われていた人が、糖質制限食を開始して血糖コントロール良好となり、数ヶ月後眼底検査をしたら軽症単純網膜症が発見された、というようなことがまれにあります。

これは糖質制限食開始時点で既に潜在的な網膜症はあったのが、時間的経過で顕在化したもので、高血糖の記憶(☆☆)によるものと思われます。

すなわち糖質制限食で網膜症になったのではなく、過去の高血糖の借金が顕在化したものと思われます。


(☆)2011/07/18 の本ブログ記事
「ACCORD試験の死亡リスクと低血糖とSMBGサブ解析2011」
をご参照ください。

(☆☆)2010-11-14のブログ
「高血糖の記憶とAGE」をご参照ください。


江部康二


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
2013年8月、糖質制限食、講演・講座のご案内
おはようございます。

2013年8月、糖質制限食、講演・講座のご案内です。

江部康二

朝日カルチャーセンター京都教室
対象:一般
受講料:会員 2,940円  一般 3,465円
日時:2013年8月20(火)13:00~14:30 
会 場:朝日カルチャーセンター京都
演題:「糖質オフによるダイエットおよび健康への効用」 
講師:江部康二
お問い合わせ:朝日カルチャーセンター京都教室
電話:075-231-9693



朝日カルチャーセンター中之島教室
対象:一般
受講料:会員 2,415円  一般 2,835円
日時:2013年8月31(土)13:00~14:30 
会 場:朝日カルチャーセンター中之島
演題:生活習慣病と糖質制限食 -その有効性と安全性-
    - 糖尿病・動脈硬化・がん-
講師:江部康二
お問い合わせ:朝日カルチャーセンター中之島教室
電話:06-6222-5222





テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
第2回「エビデンスに基づく統合医療(eBIM)研究会」のご報告
こんにちは。
第2回「エビデンスに基づく統合医療(eBIM)研究会」のご報告です。


第2回「エビデンスに基づく統合医療(eBIM)研究会」
http://www.ebim.or.jp/
日 程: 2013年8月10日(土)13:00~
         8月11日(日)9:00~17:00

8月11日(日)15:00~17:00
シンポジウム2「エビデンスに基づく食事療法」

基調講演  糖質制限食の有効性と安全性  
一般財団法人高雄病院 江部康二

癌治療におけるケトン食の可能性 
大阪大学大学院医学系研究科漢方医学寄附講座 有光潤介先生

整形外科クリニックにおける肥満外来(2000例/10年間)
医療法人社団中村整形外科リハビリクリニック 中村巧先生

エビデンスに基づく Good Diet
大阪大学大学院医学系研究科生体機能補完医学寄附講座 前田和久先生

Dr Good Diet グランフロント大阪での展開
 株式会社レイ・クリエーション 原田徹朗代表取締役 

座長 大阪大学大学院医学研究科漢方医学寄附講座 準教授 萩原圭祐先生
座長 大阪市立大学大学院生活科学研究科 食・健康科学専攻準教授 安井洋子先生

会場:大阪大学中之島センター(大阪市北区中之島4-3-53)
テーマ:これからの医療に求められるもの、統合医療の将来像
主催:エビデンスに基づく統合医療研究会 http://www.ebim.or.jp/
共催:大阪大学大学院医学系研究科 生体機能補完医学寄附講座




「エビデンスに基づく食事療法」シンポジウム
無事終了しました。

江部康二、中村巧先生は、糖質制限食の話、有光潤介先生はケトン食の話で、会場はかなり盛り上がりました。

前田和久先生は、ハーバード大学の食品ピラミッドのことを話され、特に精製炭水化物(白米や白いパン)は、一番食べてはいけないものと強調されました。

原田徹朗代表取締役は、ハーバード式Good Dietを、ゲーム感覚で楽しんで体験して貰えるようなアプリを考えておられ、夢のあるお話しでした。

時間は大分おしましたが、質疑応答もしっかりできました。

最後のまとめで、3分間いただきましたので、現行の糖尿病学会推奨のカロリー制限食(高糖質・低脂質食)では
「平均血糖変動幅増大」「食後高血糖」を必ず生じるので、糖尿病合併症は(人工透析、失明、足切断・・・)は、決して防げないことを説明しました。

そして、悪いのは決して糖尿病患者さんではなく、間違った食事療法を指導している糖尿病専門医であることを強調しました。

今のまま、糖尿病専門医が、合併症の発生を漫然と放置し続けるなら、将来責任問題になる可能性も指摘し、会場の参加者の支持を頂きました。

江部康二



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
岐阜ハートセンター「ハートの日」講演会のご報告
こんばんは。

岐阜ハートセンター「ハートの日」
http://blog.gifu-heart.jp/2013/06/post-8690.html
対象:一般
参加費:無料
日時:2013年8月10日(土)
健康イベント:11:00~14:00 栄養教室、運動教室
ハート講演会:14:00~16:15
ハート座談会:16:15~16:45
講師:飛騨千光寺大下大圓住職 江部康二 
座長:上野勝己院長
会場:じゅうろくプラザ 岐阜市橋本町1丁目10番地11

14:00~15:00 大下大圓住職「生きる意味とこころのケア」
15:15~16:15 江部康二「糖質制限食によるメタボコントロール」
16:15~16:45  座談会「ハートのケアと心のケア」



岐阜ハートセンター「ハートの日」無事終了しました。

全体では、700人超の参加者があり、講演会には500人の参加者で大盛況でした。

ブログ読者の皆さんも多数参加していただいてありがとうございます。

この場を借りて、御礼申しあげます。m(_ _)m

座談会のあと大分時間を延長して 、糖質制限食関連の質問にお答えしました。

今回は第5回目の岐阜ハートセンター「ハートの日」でした。

私は2010年、2012年に続き、3回目の講演でしたが、年々、糖質制限食への関心が高まっているのを実感しています。

ちなみに、2011年のハートの日は、豊橋ハートセンターで講演でした。

講演会終了後の食事会では、糖質制限な和食のフルコースをご馳走していただきました。

蕎麦の代わりに蒟蒻麺とか、ご飯の代わりに豆腐とか、板長に随分苦労していただき、フルコースを堪能することができました。

上野勝己院長先生、いろいろご配慮いただき、大変ありがとうございました。


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」 発売
おはようございます。

「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」江部康二著
東洋経済新報社 
2013年8月9日
いよいよ、アマゾンで発売開始です。



今回の本、¥ 3,465と、高いです。 m(_ _)m

医家向けに書いた初めての本です。

一般の人には少し難しいと思います。

医師・医療関係者・専門的な知識を得たい人のための本です。

エビデンスレベルの高い研究論文から、従来の糖尿病治療の限界を証明し、糖質制限食の有効性や安全性を実証しました。

論文も各章で整理して、読者が調べやすいように配慮してあります。

繰り返される非科学的な糖質制限食批判へも徹底反論しています。

食事指導・投薬方針など、高雄病院で行われている治療の実際も公開し、これからの糖尿病治療、メタボ・肥満対策の具体的な指針を示しました。

平均血糖変動幅増大と食後高血糖の酸化ストレスリスクなども詳しく考察しています。

内容紹介

【主要目次】
第1章 糖質制限食に関するエビデンス
第2章 従来の糖尿病治療の限界を証明する研究
第3章 糖質制限食への批判に答える研究
第4章 生理学的な事実
第5章 生理学から見る糖質制限食の安全性
第6章 栄養学的な事実
第7章 糖質制限食の実際
第8章 糖質制限食の可能性


◆前帯コピー

医師をはじめ医療関者、専門的な知識を得たい人--必読!

もう、知らないではすまされない!

エビデンスレベルの高い最新研究から、従来の糖尿病治療の限界を証明し、糖質制限食の有効性や安全性を実証。
繰り返される非科学的な糖質制限食批判へも徹底反論。

食事指導・投薬方針など、高雄病院で行われている治療の実際も公開し、これからの糖尿病治療、メタボ・肥満対策の具体的な指針を示す。

◆後帯コピー

これからの糖尿病治療、メタボ・肥満対策のバイブル

三大栄養素の生理学的な事実から考えて、血糖コントロールの上で、従来の高糖質の治療食よりも糖質制限食のほうが有利となります。

さらに、体重減少、体内の脂質状況の改善についても効果があることは、複数の非常にエビデンスレベルの高い研究により証明されています。

近年、大きな注目を集めている、食後高血糖の防止、血糖変動幅の縮小、低血糖の予防に関しても、糖質制限食は抜群の効果があり、ますます評価が高まっています。

事実、欧米では、数々のエビデンスがあり、既に糖質制限食の有効性と安全性については認められていて、公式な治療食の選択肢の一つとなっています。

これからの糖尿病治療において、日本でも、糖質制限食は重要な選択肢となるでしょう。
(本書「まえがき」より)


☆出版社からのコメント

話題の糖質制限食の第一人者が、医師など医療関係者に向けて書いた初めての医学書です。医療現場で糖質制限を取り入れる場合の、格好の理論・実践書となっています。

理論面においては、エビデンスレベルの高い研究から、従来の糖尿病治療の限界を明らかにし、糖質制限食の有効性や安全性を証明しています。

また、繰り返される非科学的な糖質制限食批判に対しても、信頼性の高い最新研究から徹底反論。「日本糖尿病学会への提言」も収録しました。

実践面においては、高雄病院で行われている食事指導、投薬方針などを初めて公開し、具体的な治療法を解説しています。

高度な内容なので、医師をはじめ医療関係者むけの本ですが、専門的な知識を得たい人にとっても必読の内容になっています。



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鰻の蒲焼きとスーパー糖質制限食
こんばんは

今日は、鰻の蒲焼きとスーパー糖質制限食のお話しです。

毎週月曜日は、連れ合いが江部診療所の夜診です。

江部診療所の月曜日の夜診は、私の同級生の革島先生の担当です。

私は午前中、高雄病院京都駅前診療所で外来診察のあと、午後からは高雄病院で病棟回診で、そのあとは理事長室でブログの更新や原稿書きなどです。

上記のようなパターンなので、月曜日の夕食は、一人で食べることが多いのです。

8月5日(月)の夜は、高雄病院理事長室でのパソコン仕事を終了したら、午後7:45くらいでした。

そのまま、丸太町の生協に行ったら、「鰻の蒲焼き」丸ごと一匹が、半額でした。

「鱧おとし」も半額で「鯛と鮪の刺身」も半額でした。

鰻の蒲焼きに塗ってあるタレに砂糖が使ってあるのは承知の上でゲットしました。

最後に、「蒸し鶏と野菜のサラダ」3割引も購入して帰宅しました。

家に帰って、糖質ゼロ発泡酒(あさひスタイルフリー)350ml缶を飲みながら上記を全部食べました。

サラダには、家のキューピーのマヨネーズです。

鰻の蒲焼きについている、別包装の甘ダレはさすがに廃棄しました。

発泡酒のあとは、焼酎(25%)の水割り(氷たっぷり)をちびちび4杯くらい飲みました。

蒲焼きに最初から塗ってあるタレの糖質が数グラム、鱧おとしと鯛と鮪の刺身は糖質は1グラム以下、蒸し鶏の糖質はほぼゼロ、サラダの野菜の糖質が約3グラム、ということで、合計しても、一回の夕食の糖質量は、せいぜい10グラムくらいです。

このように、工夫すれば鰻の蒲焼きも、スーパー糖質制限食OK食品となるのでした。(^^)

皆さんもたまにどうぞ。


江部康二



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「第3回東松島生活習慣病セミナー」のご報告
こんばんは。

2013年8月6日(火)は、宮城県東松島市の仙石(せんせき)病院で講演会でした。

セミクローズドの会でしたので、ブログでは紹介しませんでした。

「第3回東松島生活習慣病セミナー」において、

神部廣一仙石病院理事長のご自身の体験談「糖質制限食の実際」

のあと

「糖質制限食の有効性と安全性」という題で、お話しさせていただきました。

神部理事長は、糖質制限食で7~8kgの減量に成功されたそうです。

座長をつとめて頂きました、伊東正一郎先生、神部眞理子先生 ありがとうございました。

約100人の参加者があり、そのうち医師が30名くらいでした。

あとは看護師、栄養士、技師さんなどです。

近在の開業の先生や日赤の先生方も来て頂いて、熱心な質疑応答もあり、とても充実した会となりました。

栄養士さんともお話しできて、

「カロリー制限で上手くいってないお酒のみの肥満気味の糖尿人から、開始されたら如何でしょう」

とアドバイスしました。

この講演会をきっかけに、仙石病院でも糖質制限食導入の方向を目指したいとの神部理事長のお言葉で、嬉しいことでした。

講演会のあとは、神部ご夫妻、伊東先生、私の4人で食事会でした。

生まれて初めて食べた「まんぼうのコワタ」をはじめ、このわた、ウニ、アワビ、ヒラメ、イカ・・・の刺身やしゃぶしゃぶ・・・

糖質制限な海の幸をお腹いっぱい堪能しました。

まんぼうのコワタとは、腸のことです。

「まんぼうのコワタ」の食感は、イカとも蛸とも貝とも、そしてホルモンのミノとも違います。

独特のシャキシャキ感と弾力ですが、すごく噛み切りやすくて美味しくて食べやすいです。

神部先生、ご馳走さまでした。

ありがとうございました。 m(_ _)mV

8月6日(火)朝、高雄病院に出勤して病棟回診、昼から
伊丹空港午後4時発ANA→仙台空港→タクシーで東松島市
講演会終了後食事会→タクシーで仙台市、午前0時着→ホテルで宿泊

8月7日(水)
仙台→タクシーで空港へ
午前8:30仙台空港発のANA→伊丹空港→タクシーで京都
午後から高雄病院病棟勤務→江部診療所の夜診



なかなかタイトなスケジュールの2日間でした。

メーカーのMRさんも一緒でしたが、帰りの便はプレミアムクラスの席をとって貰ったのでとてもゆったりでした。

感謝です。


江部康二
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日本糖質制限医療推進協会 大阪交流パーティーのお知らせ
おはようございます。

先日、糖質制限食の聖地、ボタニカで行われた

一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会 立ち上げ記念パーティー

100人を超える参加者で大盛況となりました。

東京以外でもやって欲しいというご意見がたくさんありましたので、大阪で交流パーティーを開催することにしました(^o^)

関西でのこのようなイベントは、2010年11月28日に行いました「糖質制限食フルコースディナー&ライブ+ちょっぴり講演」 以来です(^_^;)

ゲストに、中村整形外科リハビリクリニックの中村巧先生と板東浩先生をお招きして座談会&なんと坂東先生のピアノと私、江部康二のミニライブも行います(^O^)

坂東先生は、数々のピアノコンクールで賞を取られたプロと言っていい腕前をお持ちです。

Piano:板東博士・Vocal:江部康二のセッション、こんな機会はそうそうありませんので大変貴重(?)です。

関西地方の糖質セイゲニスト皆さんはもちろん、関西以外の糖質セイゲニスト皆さんも、是非皆さんお誘い合わせの上ご参加くださいね(^o^)/


江部康二


以下、事務局からのご案内です。

******************

日本糖質制限医療推進協会 大阪交流パーティーを開催いたします。

スペシャルゲストとして、板東浩医学博士(徳島市)と中村巧医学博士(中村整形外科リハビリクリニック)をお招きして、両博士と理事長 江部による座談会を予定しております。

また、余興として(?)、ミニライブ(Piano:板東博士・Vocal:江部)実施が追加で決まりました♪

今回お互いに声を掛けやすい場づくりの一環として、出席者の皆様に名札をお配りします。

当日名札記入コーナーを設けて自由にご記入頂き、身に付けて頂く予定です。

たくさんの方が参加くださり、親交を深めて頂けますと幸いです。

◆日時:2013年8月31日(土) 18:00~20:00 (17:40開場)

◆会場:大阪新阪急ホテル 花の間
     
大阪府大阪市北区芝田1-1-35
http://www.hankyu-hotel.com/hotel/osakashh/access/index.html

◆形式:立食

◆参加費:
・賛助会員    8,600円
・一般(非会員) 9,500円

◆お支払い方法:クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

◆お申し込み方法

・賛助会員の方
 事務局までメールにてお申し込み下さい。

・賛助会員入会をご希望の方
 1.入会案内および会員規約をお読み下さい。
  http://toushitsuseigen.or.jp/member.html

 2.お申し込みはこちらのフォームからお願いします。
  http://toushitsuseigen.or.jp/contact.php
  「お問い合せ内容」欄に「パーティー参加希望」とご記入下さい。

・一般(非会員)で、パーティ参加のみの方
 こちらのフォームよりお申し込み下さい。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/f26f0a46250588

◆お申し込みの流れ

1.会員の方はメールにて、会員以外の方は各種フォームにてご連絡下さい。
2.事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3.入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4.当日、直接会場までお越し下さい。

◆注意事項

・完全予約制です。当日参加はできません。
・キャンセルは8月24日(土)までにお願い致します。
 それ以降の返金には対応致しかねますので予めご了承ください。
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食用ウジ虫養殖装置「Farm 432」 - ウジ虫は高タンパク
こんにちは。

deepseafishさんから、食用ウジ虫養殖装置について興味深いコメントを頂きました。

deepseafishさん。
貴重な情報をありがとうございます。

食用ウジ虫養殖装置の制作者、カタリーナ・アンガーさん、オーストリア在住です。

ウィーン応用美術大学でプレゼンテーションをしてます。

アンガーさん結構美人ですよ。

FARM 432というのが、ウジ虫製造器の名前みたいです。

アンガーさんによれば、

「2050年までに、食肉製造は50%増加する。私達はすでに動物の飼料生産ののために1/3の耕作地を使っていることを考慮すれば、私達は代替となる食料源を探さなければならない。

Farm 432は、人々に、機能不全に陥っている今の食肉製造システムに背を向けて、家庭で自分自身の蛋白源を生産することを可能にする。

432時間後には1gのブラックソルジャーフライの卵が、2.4kgの幼虫(ウジ虫)のタンパク質に変わり、幼虫は自分で収穫用のバケツの中に、清潔に食べられるために落ちていく。

このシナリオは維持できる食料生産の未来を創造するだけでなく、新しいライフスタイルと食文化を意味する。

ブラックソルジャーフライの成虫は食べないし、幼虫は生物学的廃棄物で養えるので、この生産には水も要らないし、炭酸ガスも出さない。

ブラックソルジャーフライの幼虫は昆虫の中で最も効率良いタンパク質変換装置の一つであり、42%のタンパク質と大量のカルシウム、アミノ酸を含む」



と述べています。

ブラックソルジャーフライというのは、ハエの一種です。

アンガーさんのサイトで、実際の飼育映像やプレゼンテーションの映像を見ることができます。

http://www.kunger.at/161540/1591397/overview/farm-432-insect-breeding

これが本当なら、素晴らしいです。

世界中で同じようなことを考える人はいるのですね。

夏井睦先生、どうやら我々は先を越されてしまったみたいですよ。

なお
http://entabe.jp/news/article/2543

このサイト、「えん食べ」

日本語で、ウジ虫製造器のことが、記事になってます。


江部康二



【13/08/05 deepseafish
実際に売っているのかわかりませんが、家庭用ウジ虫養殖器だそうです。。
Farm 432 machine uses maggots to 'grow your own protein at home'
http://www.dailymail.co.uk/health/article-2382034/Farm-432-machine-uses-maggots-grow-protein-home.html

製作者のKatharina Ungerさん
http://www.kunger.at/161540/1591397/overview/farm-432-insect-breeding





FARM 432 : INSECT BREEDING

By 2050 meat production will have to increase by 50%. Considering that we already use one third of croplands for the production of animal feed, we will have to look for alternative food sources and alternative ways of growing it.

Farm 432 enables people to turn against the dysfunctional system of current meat production by growing their own protein source at home. After 432 hours, 1 gram of black soldier fly eggs turn into 2.4 kilogram of larvae protein, larvae that self-harvest and fall clean and ready to eat into a harvest bucket.
This scenario creates not only a more sustainable future of food production, but suggests new lifestyles and food cultures.

Black soldier fly adults don´t eat, the larvae can be fed on bio waste, therefore the production almost costs no water or CO2. Black soldier fly larvae are one of the most efficient protein converters in insects, containing up to 42% of protein, a lot of calcium and amino acids.


Final Presentation at Studio Raby, University of Applied Arts Vienna, June 2013


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「人類の将来の食糧危機を解決するのは昆虫食だ」 国連食糧農業機関
こんばんは

大変、興味深いニュース記事が毎日新聞(2013.8.3。朝刊)に載りました。
もしかしたら大阪版だけかもしれません。

ウェブサイトの、毎日JPに載っていたので、転載しました。(☆)

2013年5月、国連食糧農業機関(FAO)が「人類の将来の食糧危機を解決するのは昆虫食だ」という報告書を出したのが、まず素晴らしいですね。ヾ(^▽^)

糖質セイゲニスト的には、昆虫食って、完全無欠の糖質制限食なのですよ。

私は好き嫌い、ほとんどなくて何でも食べるキャラなのでいいとして、(^^)

読者の紳士淑女のなかには

「昆虫なんて、嫌やー!!!」┗(●゚∀゚)┛

と絶叫される方もあるでしょうね。

でも、そこの貴方、まあそう叫ばずに、人類の未来のために一緒に考えてみましょう。

◇実は、自然と口に

「ピーナツバター100グラム当たり昆虫断片50個」

「缶詰トマト500グラム中に果実バエ卵10個」

これは、衝撃のデータですね。

ほとんどの紳士淑女の皆さんが、日常的に昆虫や蝿の卵を食べていたということですね。ヾ(゜▽゜)


◇食糧危機そこまで

夏井先生も、ご自身のブログで昆虫食に言及しておられます。

特に糖質セイゲニストが世に溢れてきたら、FAO予想以上に動物性タンパク質が不足する可能性があります。

我々糖質セイゲニストは、必然的に昆虫食を検討・研究せざるをえない流れとなります。


◇どう養殖するか

安全性は勿論大切ですが、効率よく養殖できる昆虫を探すことが肝要です。

夏井先生は、「理論的にはウジ虫がいいかも」と述べておられました。

確かに、とても育てやすいし、清潔な環境を保ちやすいし、安いし、栄養豊富だし、美味だし・・・有力候補の一つであることは間違いないですね。(ノ´▽`)ノ


◇抵抗感、やっぱり

心理的な壁を乗り越えるのは容易ではないので、まずは虫の種類をラテン語の学名とかで正々堂々?と表示して、
市販のハンバーグに何気なく混ぜるとかいう戦略もありかなと密かに企んでいる私です。(∵)?


◇鶏よりうまい、ハチノコ五目ご飯−−伊丹市昆虫館、坂本昇・副館長おすすめグルメ

これは、副館長、残念です。

せっかくのハチノコ(パーフェクト糖質制限食)を混ぜご飯にしてしまっては、画竜点睛を欠くというやつでしょうか?

いやいや、副館長すいません。

単なる糖質セイゲニストの愚痴ですので気にしないでください。

ハチノコ分は、ご飯ちょっぴり減ってますもんね。


<FAO2013報告書のポイント>

「なぜ昆虫食なのか」

 1=自然環境に優しい
 2=健康に優しい
 3=人の暮らしに優しい

うーむ。FAO、素晴らしいです。天晴れです。(^-^)v(^-^)v 

全世界の糖質セイゲニストの皆さん、人類の未来のため、食糧危機回避のため昆虫食に注目ですね。


江部康二



(☆)
毎日JP
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20130803ddlk27100535000c.html

15歳のニュース:人類救うか、昆虫食 栄養・エコ、いいことずくめ /大阪
毎日新聞 2013年08月03日 地方版

弱虫、泣き虫、点取り虫、虫酸(むしず)が走る、虫の息〓〓。言葉のうえでは虫にはあまり良いイメージはないようです。それでも昆虫採集は夏休みの遊びの定番ですし、「みなしごハッチ」なんていう人気アニメもありました。どこの小学校の図書館にも「ファーブル昆虫記」はあります。昆虫は昔から子どもたちに身近な存在です。

さらに今年5月、国連食糧農業機関(FAO)が「人類の将来の食糧危機を解決するのは昆虫食だ」という報告書を出し、昆虫が大いに注目されはじめました。調べると世界では虫は結構普通に食べられています。【大野靖史】

 ◇実は、自然と口に

「食べられている」というのは「知らないうちに食べている」ということも含みます。三橋淳・編著「虫を食べる人びと」によると、実は米食品医薬品局は食品への昆虫混入の最大許容レベルを決めているのです。「ピーナツバター100グラム当たり昆虫断片50個」「缶詰トマト500グラム中に果実バエ卵10個」など。

裏を返せば加工食品には結構混入してしまうということです。殺虫剤を多用すれば混入レベルを下げられますが、「欠陥はあるが無害な自然物を有毒な殺虫剤の混入に置き換えることは賢明ではない」と同局は言っているそうです。

これとは別に普通の食材としては、アジア、アフリカ、ラテンアメリカなどの熱帯地方を中心に世界で20億人の人びとが昆虫を常食しています。昆虫100万種のうち1900種が食べられているのです。中でも甲虫類やイモムシが人気で消費のほぼ半分を占めています=グラフ。

 ◇食糧危機そこまで

FAOによれば、人口増加、都市化、中流層の拡大によって世界的に食料需要が増加。2030年までに90億人超の人類を養うためにさらなる食料、特にたんぱく源が必要ですが、現在の家畜増産を続けると土地や水源の汚染、過剰放牧による森林劣化、それによる気候変動や環境破壊が懸念されています。

その解決策の一つとして昆虫食が浮上しています。別項に挙げるように、環境、健康、暮らし、のいずれの面でもいいことだらけのようですが、課題もあります。

 ◇どう養殖するか

第一に量の問題。森林など自然界から採取するだけでは限界があります。FAOは昆虫の養殖の拡大が必要と指摘しています。機械化が昆虫産業の育成のカギです。また食料、飼料としての昆虫の生産や取引を管理、規制する枠組みも未整備です。衛生的な生産・加工および食品調理が必要ですが、食品安全基準も必要でしょう。家畜より安全と言われる昆虫ですが、殺虫剤の使用規制や人間に媒介する病気がないかのさらなる研究も求められています。

 ◇抵抗感、やっぱり

しかし、昆虫食推進の最大の壁は「見た目」かもしれません。虫を食べる文化のないところではどうしても「虫」というだけで敬遠されがちです。ただエビやカニだって味を知らなければ敬遠されそうな外見です。

FAO林業局エバ・ミューラー林業経済政策・林産品部長も「20年前にはヨーロッパの人間は誰も生の魚を食べることなど考えもしなかったのに、今ではみんなが寿司(すし)を愛しているでしょ。何事も変わりうるのです」と話しています。

*衛生やアレルギーの点から、昆虫を調理したり食べたりする時は、必ず専門家の指導に従ってください。

 ◇鶏よりうまい、ハチノコ五目ご飯−−伊丹市昆虫館、坂本昇・副館長おすすめグルメ

日本やアジアで昆虫食の経験豊富な兵庫県の伊丹市昆虫館(同市昆陽池)の坂本昇・副館長(41)=に美味しい昆虫を推薦してもらいました。

「一番はハチノコを入れた五目飯です」。長野や岐阜などでは今でも結構食べられている料理で、特にクロスズメバチの巣(1キロで約1万円)から採った幼虫やさなぎが美味といいます。一般の五目ご飯の鶏肉の代わりにハチノコが入っていると思えばいいそうで、「鶏肉より甘みが強く、コクがある」そうです。クロスズメバチの巣を地中から見つけ採取する「すがれ追い」などと呼ばれる行事は各地に残っています。それだけ食欲をそそる食材ということです。

もう一つはカミキリムシの幼虫。白いイモムシで「日本の山間部でまき割りをしたときに木の中に潜んでいて見つかるのを、たき火などにくべて焼いて食べられていました。焼きチーズのようでトロッとして非常に美味」。ただし大量には採れないので“幻の味”に近いようです。

他に、イナゴの佃煮(つくだに)=は有名。稲に付くので稲作の歴史とともに食べられてきました。大量に採れるのが利点で、第二次世界大戦末期には貴重な栄養源になりました。



海外のものではラオスなど東南アジアで食べられるタケツトガという蛾(が)の幼虫。竹の中にいるイモムシで、油であげるそうです。「味は淡泊ですが、サクサクとした食感がフライドポテトのようです」

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 <FAO2013報告書のポイント>

「なぜ昆虫食なのか」について報告書は三つの視点から理由を挙げています。

1=自然環境に優しい

・飼料転換効率の良さ。飼料転換効率とは「体重1キロ増やすのに飼料(えさ)がどれだけ必要か」を表す。牛は体重1キロ増やすのに飼料8キロが必要なのに昆虫は2キロだ。

・温室効果ガスの排出が家畜よりはるかに少ない。豚の10分の1から100分の1。

・生ゴミや人糞(じんぷん)をえさにでき、しかもそれらを高質なたんぱくに変える。

・家畜に比べて必要とする水がかなり少ない。

・昆虫は家畜に比べ育てる土地の制約が少ない。

2=健康に優しい

・家畜の肉や魚に比べて高たんぱくで栄養価も高い。特に栄養不良の子どもへの食品補助としては重要。食物繊維や鉄分、銅、リンなどの微量栄養素も豊富。

・鳥インフルやBSEのような人畜共通感染症の危険が少ない。

3=人の暮らしに優しい

・昆虫は採集が簡単で、設備投資や飼育コストも安い。

・女性や土地をもたない社会の最貧層の人たちでも採集でき、食生活を改善し街頭で販売することで現金収入をもたらす。

・昆虫は食品や飼料への加工が比較的に容易。まるまる食べられるものもある。ペーストや粉状にもできる。



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