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糖質制限食で、まつげが復活、爪が伸びる。髪も元気。
こんばんは。

akctm さんとゆうこさんから、早速、「糖質制限食で、まつげが復活、爪が伸びる」
という嬉しいコメントを頂きました。

ゆうこさんは、髪も元気になったそうです。

akctm さんとゆうこさん、ありがとうございます。


江部康二

【12/09/30 akctm
まつげのびました

江部先生こんにちは。

私もまつげのびました。

いちばん肥満していた時期、まつげの本数が目に見えて減りました。

40代中盤にさしかかっていましたし、まつげが減るのは老化の一種と何かで読み、そうか…とがっくりきてました。
それが気づいたら昔と同じくらいの密度、長さに。まつげに対する美容的な対策は何もしていないので、糖質制限のおかげらしい…と考えていたところです。爪の縦線も減りました(なくなったわけではないです)。

髪のほうは、目立つ変化は感じませんが、よい効果が出るといいなと期待しています。

肥満と、食後のつよすぎる眠気対策で糖質制限を始めてから、低血糖症などを知り、自分の不調のつじつまが合いやすくなりました。

コンビニ惣菜をよく利用しますが、甘めのおひたしなど食べるとあっという間に眠くなるので、自分の体の反応にびっくりします。

20代のころの体重まであと7kgほど、道は遠いですが、高雄病院の食事の本をみたり、先生監修のムックやTARZANを読んだりして、やる気をリフレッシュしています。江部先生のご活躍、糖質制限の広まり嬉しいです!】


【12/09/30 ゆうこ
私もです!
私も、睫と爪を実感しています。(髪も元気になりました・・・)
睫、本当にまばらで、下睫なんて無いに等しかったのに、お化粧が楽しくなりました。
爪は面倒ですけれどね。

同様に糖質を昼だけにしている父も主人も爪が伸びて困る・・といってました。

嬉しい悲鳴?!笑】











テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
まつげがのび、髪が回復、臭いと記憶力回復。アンチエイジング効果。
おはようございます。

もんたろさんさら、嬉しいコメントをいただきました。
ありがとうございます。

糖質制限食で、なんとまつげが長くなって、若い頃の長さに復活したそうです。

これは初めて聞きました。

ついでに髪も劇的に回復とのことです。

そして記憶力と匂いが改善。

糖質制限食のポテンシャルは、すごいですね。

他に、睫が伸びた人はおられますか?

ところで、私は糖質制限食にしてから、爪の伸びる速度が非常にはやくなって、本当にしょっちゅう、ツメを切っています。

ツメは皮膚の変化したものですから、抹消の皮膚の血流・代謝がよくなったせいかと思っています。

通常、若い人の爪の伸びる速度は、高齢者に比べて速いです。

少なくとも爪に関しては、若返ったのでしょうか?

髪、睫、爪・・・記憶力・嗅覚・・・

もちろん、個人差はあるでしょうが、糖質制限食のアンチエイジング効果、一定期待できそうですね。


江部康二


【12/09/29 もんたろ
まつげ
こんばんは☆

皆さんの、あれもこれも改善!ラッシュで、一体ここはどこなんでしょうか?夢の国?
江部先生のブログとコメント欄を覗けば、世知辛い社会問題も忘れられるような気分になります(´∀`)


私もたくさん改善しましたが、まず脳機能の改善?
主人と討論(笑)していて、
「違う!それは、え~っと‥なんだっけ?」
と、言葉に詰まる事が減りました;

それから、コメントを拝見して思い出したのですが、匂いがわかりづらくなっていた(特に朝起きた時)のが大分改善しました!
神経障害だとしたらもう諦めるしかないと思っていたので、嬉しいです。

それからそれから(笑)、昨日化粧する時に「アッ!」と、思わず声を出してしまったのですが、まつげが‥長くなりました!
私、髪もスカスカになっていたのが激烈に改善したのですが(7割位)、まつげまでとは!
ビューラーで挟んだら、はみ出た長さにビックリしました。1日で伸びたわけではないでしょうが(笑)、気がつきませんでした。
若い頃はまつげだけは自慢でしたが、年々短く少なくなっていたのに(T∀T)
マスカラ塗り甲斐があります♪ 】


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食で集中力・思考力・判断力アップ
おはようございます。

梅しばさん、ロバート・ダウっ子 さん、らこさん から

糖質制限食で集中力アップ、思考力、判断力もよくなり、食後の眠気がなく、頭がクリアに、「薄らボケ」症状?が改善、

という、嬉しいコメントをいただきました。


梅しばさん、ロバート・ダウっ子 さん、らこさん
ありがとうございます。


江部康二


【12/09/28 梅しば
集中力アップ
こんばんは
江部先生

私は記憶力というか明らかに違って来たのは 集中力です

長めの新聞記事や 書籍も 気が散ることなく 読めるようになったように感じます

思考力や判断力も 総合的によい状態になってきてます

糖質制限前は とにかく 文章読むのが 面倒くさくて 考えるのも疲れてしまい 嫌でした(笑)

不思議なんですよね

今は 体力、気力に 余力があるんです

少しでも 楽チンしようとしていた省エネの私が 動きたがってるんです♪*'(笑)

信じられません(笑)

自分の変化が 面白くて たまりません。】


【12/09/28 ロバート・ダウっ子
記憶ではないのですが、食後の読書のこと
記憶ではないのですが、私がスーパーを始めた後で、一番びっくりした変化は、食事直後に頭が逆にクリアになっていると気づいたときでした。

ずっとコーヒーと糖質を避けていたある日、カフェに行って、久しぶりに厚切りトーストとコーヒーをいただきながら読書していたら、気づいたら寝落ちしていて、食パンを食べた1時間後くらいに眠ってしまっていてびっくり。コーヒーを飲んでいたのに・・

思い返してみるとスーパーを始めてからは、本を読みながら朝食を食べても、そのまま集中力を切らさず読書を続けていたことに、この時初めて気がづきました。

ずっと、特に昼食の後は、何か食べると眠気に襲われ集中力が落ちるものと思い込んでいたのですが、逆に食べると眠気が覚めて頭がすっきりするようになり、食べた後の方が、なんていうか頭が力強いというか、エネルギーが増した感じがします。ああ栄養が入って(頭の動きが良くなって)来たな、という感じです。眠気と戦って目を覚ます必要がなくなったので、平行して全くコーヒーを必要としなくなりました。

スーパーを続けてもう1年になりますが、以前とは違い、すっかり、(タンパク質メインの)食事を摂ったあとは頭がクリアになる、そう思って食事を摂るようになりました。

当初はもの凄く驚いて衝撃的な変化だったのですが、今ではこれが日常です。】


【12/09/29 らこ
私も物忘れが糖質制限食で改善しました><
「ためしてがってん」アルツハイマー特集は

◎「インスリン増加でアルツハイマー進行」

がテーマでしたね。アホ父がまさにその典型でした><
私らこは「スーパー糖質制限食」続行中ですが、「薄らボケ」症状が消えました。
江部先生に出会っていなかったら、もうボケ切ってコメントも書けなかったかも】

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食で物忘れが改善。
こんばんは。

昨日、NHKためしてがってん
ダブル炭水化物がアルツハイマー型認知症のリスク・・・

江部康二、
シングル炭水化物も一定のリスクかも・・・

いずれにせよ

「インスリン過剰分泌→インスリン分解酵素働き過ぎ→アミロイドβを分解できない。」

という流れが良くない、というブログ記事を掲載しました。

認知症までは、かなりほど遠いと思いますが、うらしま みわ さんから、糖質制限食で物忘れが改善という、嬉しいコメントをいただきました。

うらしま みわ さん、ありがとうございます。

『倉庫に物を取りに行って、鍵を開けるまではいいんですが、
鍵を開けて中に入ると、何を取りに来たのか思い出せなかったり…
用件があって電話をしたのに、何の用件だったか思い出せないとか… 
しょっちゅうでした。』


うーむ。
たしかに物忘れのレベルとしては、なかなかのものですね。
ともあれ、改善して良かったです。
当然、認知症ではないのですが、軽い物忘れは食前食後血糖値の変動が大きいと、生じる可能性はあると思います。
他にも、物忘れ改善の方はおられるでしょうか?


江部康二


【12/09/28 うらしま みわ
やっぱり~!! ^^
江部先生、こんばんは。
いつも有益な情報ありがとうございます。

今年の3月から、スーパー糖質制限を始めて
2ヶ月位たったある日、
「あれ?最近、物忘れなくなってる…?」って
気がついたんです。

以前は「これって、もしかして若年性認知症?」って怖くなるぐらい物忘れがひどかったんです。(45才/2型糖尿歴12年)

倉庫に物を取りに行って、鍵を開けるまではいいんですが、
鍵を開けて中に入ると、何を取りに来たのか思い出せなかったり…
用件があって電話をしたのに、何の用件だったか思い出せないとか… 
しょっちゅうでした。

不安になって、同世代の友達に話すと、 「子供を生んだ中年の女性って みんな、そんなものよ~」って慰められてました。

それが、糖質制限を始めてから、殆どなくなったんです!!

周囲の人に話しても、信じてもらえなくて…

「糖質制限してるからって、まさか、そんなところまで良くなるわけないよ。気のせいだよ。」

と 軽くあしらわれ、そうなのかなあ? 気のせいなのかなあ… 

そういえば、ブログ読んでても、そういうコメントないよなあ… 

私の思い込みなのかなあ… って思ってました。

でも、やっぱり、そうだったんですね!!
軽度の認知症なら、糖質制限食で改善するんだと思います。
何て素晴らしいんでしょう!!

本当にありがとうございます。
これからもスーパーで頑張ります!! 】


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
ためしてがってんのサイトから転載、アルツハイマー病の原因は炭水化物
以下、2012年09月26日放送 NHKためしてがってんのサイトから転載です。
江部康二

NHK総合テレビ 毎週水曜日・午後8時

http://www.nhk.or.jp/gatten/
今回の番組について

まさかコイツが原因!? アルツハイマー新予防

アルツハイマー型認知症。未だに完治させる治療法はありません。ところが近年、非常に注目されている予防法があるんです。カギとなるのは2型糖尿病。 アルツハイマー病になる危険性が2倍も高いことがわかったのです。当
然その原因は「高血糖」!かと思いきや、実は、意外なものがこの病気に関わっていました。アルツハイマー病と糖尿病の関係を解き明かすと、そこから見えてきたのは食習慣が脳に与える影響。脳にやさしい食事が丸わかりで
す。

そして、もう一つ大注目の予防法があります。

それは「軽度認知障害」の人でも予防の可能性があること。軽度認知障害とは、もの忘れなどの症状が出始めているけれど認知症と診断されるレベルには達していない状態。健康と認知症の間です。

この軽度認知障害の人たちがグループを作って予防活動をしたところ、なんと参加者18人中16人が正常にまで回復しちゃいました。予防効果期待MAXの方法をご紹介します。


番組ディレクターのひとこと

「楽しい」ことの大切さ

今回の番組では、大分県宇佐市安心院(あじむ)町で軽度認知障害の方々の認知症予防活動を取材しました。週一回数名が集まって料理や運動などの活動を行っているのですが、とにかく皆さん元気!

元々は記憶力が低下して料理をする時も手が止まってしまうようなこともあったそうですが、数年経った今では、笑顔が絶えず、皆さんいきいきと活動していました。

お話を聞いてみると「週に一回集まって一緒に活動することが楽しい」とのこと。皆さん義務感にかられて来ているのではなく、仲間と会って活動することが楽しくてしょうがない様子でした。

コミュニケーションがある楽しい生活。これに勝るものは無いと実感した取材でした。


アルツハイマー病の原因は?

アルツハイマー型認知症 は、たくさんある認知症の原因の中で最も患者数が多く、その半分以上を占める病気です。 この病気を引き起こす原因はアミロイドβと呼ばれる老廃物。脳で作り出され数十年かけて脳にたまっていき、
脳細胞の破壊の元凶となります。

このアミロイドβ、誰の脳でも作られるんですが、通常はこれを分解してくれる素晴らしい酵素があります。仮に「チョキチョキくん」と呼びましょう。 チョキチョキくんが正常に活躍できていればアミロイドβは次々に分解され、脳にはたまりません。ところが、体がある状態になるとチョキチョキくんは活躍で きなくなりアミロイドβを分解できなくなってしまう
んです!チョキチョキくんを邪魔する「ある状態」とはいったい何なのでしょう?

チョキチョキくんを邪魔する者は?

チョキチョキくんを邪魔する「ある状態」とはいったい何なのでしょう?

チョキチョキくんを邪魔する状態とは、ある物質が増えている状態です。

その物質は食事をすると血液中に出てくるものだったので、和洋中の食事をとった後に、血液検査をしてみました。すると和食をとった人だけに圧倒的に増えているという結果が!ただし、和食が悪いわけではなくその原因はメ
ニュー内容にありました。

それは、おすしにうどんをいっぺんに食べたこと。ダブル炭水化物だったのです。 そう、チョキチョキくんを邪魔する者の正体はインスリン。本来なら血糖を片付けてくれるとってもありがたい存在です。それがアルツハイマー病を呼ぶ原因になるなんて…なぜ?

答えはチョキチョキくんの正体にありました。その名も「インスリン分解酵素」。

インスリンはありがたい存在ですが、いつまでも働いていると低血糖になってしまいます。だから役目が終わったら分解されるべきものなんです。

インスリン分解酵素は本業がインスリンの分解、アミロイドβの分解は副業。だから慢性的にインスリンが多すぎる状態になるような食生活をしているとインスリン分解酵素はインスリンの分解に大忙し。アミロイドβにまで手が回らなくなってしまうのです…

中年太りが脳細胞を破壊する!?

慢性的にインスリンが多いのはどんな人なのか? 代表的なのは2型糖尿病と糖尿病予備軍です。

インスリンの分泌には個人差があり、もともと少ない人も居ます。でも糖尿病の初期段階ではインスリンを分泌するすい臓もまだまだ元気な人が多く、高血糖な分、インスリンも多く分泌されてしまいます。 高血糖も血管を痛めつけて脳細胞に悪影響を及ぼし、認知症のリスクになりますのでダブルパンチです。

また肥満の人も危険です。脂肪からインスリンの効きを悪くする物質が出てくるので血糖値が下がらず、インスリンが大量に必要になります。

これらインスリン過多の状態を防ぐには糖尿病や肥満にならない食生活が大切です。

炭水化物の重ね食いを続けたり、高脂肪なものなどを食べ過ぎたりする食習慣は、太るだけでなく脳に悪影響を与えます。

アミロイドβがたまり始めるのは早い人で40代から。中年太りを避けることは糖尿病などの生活習慣病予防になるだけでなくアルツハイマー病予防にもつながるんです!

軽度認知障害でも大丈夫!

認知症はゆっくり症状が進むもので、ある日突然発症するものではありません。既に記憶力が低下していたりして健康とは言えないが認知症と診断されるレベルでもない。この状態を軽度認知障害と言います。5年で半数以上が認知症を発症すると言われています。

ところが、そんな人たちが集まって認知症予防活動をし、劇的な効果を上げているグループがあります。

なんと活動を始めて3年後には認知症を発症するどころか18人中16人が認知症の診断検査で「正常」と診断されるほどの回復を見せているんです。

活動が行われているのは大分県宇佐市安心院(あじむ)町。参加者は10名以下のグループに分かれて週一回集まります。毎回毎回「今日は何をするのか?」「料理の献立は何にするのか?」「どんな遊びをするのか?」など自分たちで活動内容を決め、長時間頭を使い続ける料理や、脳を活性化させる有酸素運 動など、認知症予防に良いとされる活動を行っています。

明るく、楽しく、元気に活動することが長期間の継続にもつながり、劇的な効果を支えているんです。


今回のお役立ち情報


インスリンが多い人は?

2型糖尿病の初期段階や糖尿病予備軍の人たち
インスリンの分泌には個人差がありますが、2型糖尿病の初期や糖尿病予備軍は、インスリンを分泌するすい臓がまだまだ元気な人が多いんです。その上で高血糖なのでインスリンが大量に分泌されてしまいます。

肥満の人
脂肪からインスリンの効きを悪くする物質が出てくるので、血糖を処理するために大量のインスリンが必要になってしまいます。

運動不足 筋肉不足
血糖は筋肉で処理されますが、運動不足で消費されなかったり、そもそも筋肉が少ないと血糖が処理される場所が少ないので高血糖気味になり、それに対応してインスリンも多く分泌されてしまいます。

軽度認知障害の人たちが行っていた認知症予防
料理
献立は何にするか?材料は何がどれくらい必要か?買い足す材料は何か?どう切るのか? どの道具でどう料理するのか?味付けはどうするか?などなど料理は意外と長時間に渡って様々なことに頭を使い続けます。

短時間の昼寝
30分以内の昼寝は認知症予防に効果があるとの報告があります。長時間眠ってしまうと 夜の睡眠の妨げになり逆効果になってしまいます。

有酸素運動
体操やジョギングなど有酸素運動は脳を活性化させます。誰でもできる軽い運動でも脳は活性化するので無理をする必要は無く、楽しく継続させることがコツです。

インスリンの量をはかる血液検査ですが、一般的に健康な方がはかる必要はありません。また、その数値で将来アルツハイマー病になりやすいかどうか判断でき るものでもありません。太っておらず、血糖値も正常、一
日中絶えず食べたり飲んだりしていなければ、インスリンが多すぎるということを過剰に心配する必要 はありません。

アミロイドβを映す脳画像の検査は現在、研究として行われているものがほとんどで、一般的には受けることができません。


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
「ためしてがってん、アルツハイマーの意外な犯人」→ダブル炭水化物
こんばんは。

ライフワーク光野さん、精神科医Aさん、ロバート・ダウっ子 さんから、2012年9月26 日放送の

まさかコイツが原因!? アルツハイマー新予防
NHK「ためしてがってん、アルツハイマーの意外な犯人」

に関して、コメント欄に情報ををいただきました。

ライフワーク光野さん、精神科医Aさん、ロバート・ダウっ子 さん、ありがとうございます。

以下、お二人のコメントを元に、番組内容を要約しました。

「ためしてがってん」・・・久しぶりに、good job でしたね。

番組の解説は、国立長寿医療センターで物忘れ外来を担当する櫻井Drでした。
www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20120926.html
再放送は10/2(火) 16:05~


1.アルツハイマー型認知症は「アミロイドβ」と呼ばれる老廃物が脳で作り出され、
  数十年かけて脳にたまっていき、脳細胞の破壊の元凶となり引き起こされます。
2. 通常はこれを分解してくれる素晴らしい酵素があります。
  仮に「チョキチョキくん」と呼びましょう。
3. 体がある状態になるとチョキチョキくんは活躍できなくなり、
  アミロイドβを分解できなくなってしまうんです!

-----------------------

ここでスタジオ実験。

・ 中華
・ 和食
・ 洋食

を食べてもらい、

「チョキチョキくんがアミロイドβ分解に活躍できなくなる物質が増えた人は誰?」

予想通り!? 「和食」です!

犯人は「ダブル炭水化物だった!!」→ おすしにうどん

「寿司、キツネうどん、きんぴらゴボウ」と糖質てんこもりの和食メニューが、血糖値が100mg/dl、上昇して、アルツハイマーに最も悪い食事と紹介。

-----------------------------

答えはチョキチョキくんの正体にありました。

その名も「インスリン分解酵素」。

増えた物質とはインスリンです。

インスリンはありがたい存在ですが、いつまでも働いていると低血糖になってしまいます。

だから役目が終わったら分解されるべきものなんです。

インスリン分解酵素は本業がインスリンの分解で、アミロイドβの分解は副業です。

だから慢性的にインスリンが多すぎる状態になるような食生活をしていると、インスリン分解酵素はインスリンの分解に大忙しです。

それでアミロイドβの分解にまで手が回らなくなってしまい、脳には分解されなかったアミロイドβが沈着していくのです。

---------------------------------


結局、炭水化物の摂取が、インスリンを大量に分泌させて、インスリン分解酵素を独占してしまい、アミロイドβ分解にまで手が回らなくなり、脳に溜まったアミロイドβがアルツハイマー型認知症を引き起こすという流れです。

ダブル炭水化物は、まさにアルツハイマーの多大なリスクですが、シングル炭水化物を一人前でも、充分にインスリンを分泌させますので、結構なリスクとなります。

糖尿病、肥満や生活習慣病の元凶となるだけでなく、アルツハイマー病の多大なリスクとは、糖質の頻回過剰、困ったものです。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
妊婦が、リステリア菌感染予防のために避けるべき食品。
おはようございます。

妊娠糖尿病で、糖質制限食を実践されている人がおられます。

チュラルチーズ(加熱殺菌していないもの)
肉や魚のパテ
生ハム
スモークサーモン

などは、妊娠中でなければ、糖質制限OK食品なのですが、妊娠中は、リステリア菌に感染しやすいので、避けた方がよいのです。

糖質制限食実践中の妊婦さんは、上記食品に、ご注意ください。

リステリア菌による食中毒にかかると、発熱や頭痛を生じ、重症になると脊髄膜炎や敗血症になり、この場合の致死率は20~30%と非常に高いです。

また、流産や早産などの原因になる可能性があります。

健康な人は、少量のリステリア菌に感染しても発症はしないようです。

しかし、妊婦や乳幼児、高齢者を含む免疫機能が低い人は、少量であっても食中毒につながる可能性があるので要注意なのです。


江部康二



以下は厚生労働省のページです。

これからママになるあなたへ
食べ物について知ってほしいこと

厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/ninpu.pdf

妊娠中に注意が必要な食中毒菌がいます。

妊娠中は、一般の人よりもリステリア菌に感染しやすくなり、赤ちゃんに影響がでることがあります。リステリア菌は、食品を介して感染する食中毒菌で、塩分にも強く、冷蔵庫でも増殖します。


妊娠中に避けた方が良い食べ物があります。

(リステリア食中毒の主な原因食品例)
チュラルチーズ
(加熱殺菌していないもの)
肉や魚のパテ
生ハム
スモークサーモン

冷蔵庫を過信せず、食べる前に十分加熱しましょう。
(リステリア菌は冷蔵庫内でもゆっくりと増殖しますが、他の食中毒菌と同様に加熱することで予防できます。)
冷蔵庫の食品は、期限内に使い切るよう心がけましょう。


体調管理のため、食中毒予防を心がけましょう。

家庭でできる食中毒予防の6つのポイント
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/0903/h0331-1.html

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
ABCテレビ、16時50分、キャスト、”糖質制限”って何? 本日放送
おはようございます。

ABCテレビ、16時50分から始まるニュース番組キャストで

2012年9月25日(火)

炭水化物を減らして脱メタボ!!
いま話題の食事療法・・・
”糖質制限”って何?

が放送されます。

私も、録画で3~5分間くらい出演します。

• イスラエルの322人(男性86%)
• (1)低脂肪食(カロリー制限あり)
• (2)オリーブ油の地中海食(カロリー制限あり)
• (3)低炭水化物食(カロリー制限なし)
• 3グループの食事法を2年間
• 低炭水化物食が最も体重減少。HDL-Cも増加。
• Iris Shai,et all:Weight Loss with a Low-Carbohydrate,Mediterranean,or Low-Fat Diet.
NENGLJ MED JULY17,2008、VOL359. NO.3 229-241



本ブログでもよく引用しているこの論文の折れ線グラフを元に、わかりやすいように、低脂肪食(カロリー制限あり)VS糖質制限食(カロリー制限なし)の2つで対比して映像にするそうです。

ついで、全米健康栄養調査(NHANES)の棒グラフもでます。

全米健康栄養調査によれば
                           1971年      2000年
総カロリーのうち脂質の占める割合       36.9%        32.8%
総カロリーのうち糖質の占める割合        42.4%       49.0%
肥満率                         14.5%      30.9%

30年間で、米国における脂質の摂取率は順調に減り続けています。

しかし、肥満率は倍増です。

この間増え続けたのは、糖質の摂取率です。

この調査でも、脂肪悪玉説は、はっきり否定されています。

すなわち、肥満倍増の真犯人は糖質の頻回・過剰摂取なのです。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
高雄病院で、 第27回京都漢学術シンポジウムが開催されました。
こんにちは。

9月22日(土)、23日(日)と高雄病院で、第27回京都漢学術シンポジウムが開催されました。

北海道から九州まで、日本全国から漢方医、薬剤師の方々が約60名参加されて、活発な討論がなされました。

漢方の会なのですが、私は2002年から、糖質制限食のお話しを続けています。

今年も、「糖質制限食の有効性と安全性」と題して、1時間ほど、最新の基礎理論と疫学のお話しをしました。

糖質制限食に批判的な論文に関しても、きっちり反論して参加者に納得して頂きました。

本ブログでの記事がおおいに役に立ちました。

活発な質疑応答もありました。

この会のおかげで、日本全国に糖質制限食の指導可能な医師が、少しずつ広がっています。

皆さん、漢方医ですので、アトピーやリウマチや腎不全など様々な病気の治療もされますし、糖質制限食の指導もされます。

今回のシンポジウムで糖質制限食OK医師のリストも少し増えましたので、近日中に公開します。

私達漢方医は、舌や脈をみたり、冷えとかのことを聞いたりとか、普通の西洋医とは、ひと味違う診察方法を実践しています。それらの情報を基に、テーラーメードの処方をだします。

高雄病院には、西洋医学単独では治りにくい様々な現代病の漢方治療を求めて、京都市内はもちろん、日本全国からたくさんの患者さんがやってこられます。

たとえば、厚生省が難病に指定しているMCTD・潰瘍性大腸炎などをはじめとして、
腎不全、ネフローゼ症候群、気管支喘息、慢性関節リウマチ、過敏性腸症候群、
花粉症、不妊症、生理痛、冷え性、胃炎、逆流性食道炎、下痢、じんましん、アトピー性皮膚炎・・・

と臨床各科にまたがる患者さんです。

漢方は、西洋医学的に原因がわからない病気に対しても、気の流れや血の流れをスムースにすることで、五臓六腑の機能を整えて自然治癒力を高めるので、根治に結びつく可能性があります。

また漢方的な熱や湿を生薬でとってやると、関節の痛みや、皮膚炎が良くなることが多いのです。

東洋医学と西洋医学どちらか一方が優れているというよりも、例えば、西洋薬でとりあえず症状をコントロールし、漢方薬で根治をめざすというような役割分担が大切と思います。



江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
例のブリティッシュ・メディカル・ジャーナル の論文への批判・追加
こんにちは。

例の、読売新聞と日経新聞が取り上げた

<ギリシア人医師が、スエーデン女性のデータを使い、ハーバード大学の名で、イギリスのブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)に掲載>

というBMJ論文「低炭水化物食で脳心血管リスク上昇?」に対する批判の追加です。

まず、BMJ公式サイトへの批判意見の追加です。

精神科医Aさんから、情報をいただきました。

このBMJ論文、信頼度云々以前の、ひどい代物です。

1)
Why did the BMJ publish such a biased article?
なぜBMJは、このようなバイアスのかかった(偏向した)論文を載せたのか?

2)
Advice to avoid low carbohydrate-high protein diets is not evidence based
低炭水化物・高タンパク食を避けるアドバイスは、根拠に基づいていない。


☆☆☆

ついで私も、この論文の本文を読んでみると

本論文のアンケート実施は1991~1992年。
30~49才の女性4万3396人。
スエーデン女性の平均摂取カロリーは、1561kcal/日です。
 
下記の論文では、

アンケート実施は1991~1996年。
スエーデン女性女性17035人、
1991–1996年参加者の平均総摂取カロリーは1999.5kcal/日です。

Journal of Internal Medicine Volume 258, Issue 2, pages 153–165, August 2005
 
BMJ論文のスエーデン人女性の平均摂取カロリーが1561kcal/日というのは、1999.5kcal/日に比べて、いかにも過少であり、アンケートの信憑性が、おおいに疑われます。


☆☆☆その他の批判意見

・栄養分析が登録時の1回のみで、15年以上その食生活が継続しているという仮定に無理がある。
・塩分摂取量での調節がなされていない。
・質問事項が、食べた食物の項目で答えるタイプで、炭水化物(糖質)量など各栄養素の算出方法が明確でない。
・糖質摂取とタンパク質摂取の点数化が恣意的で歪曲されている。
・British Medical Journalには、本記事に対する専門家のコメントが12件よせられ、その全てがこの論文に
 対して否定的見解であり、これは希有なことである。



BMJ 2012;344:e4026 doi: 10.1136/bmj.e4026 (Published 26 June 2012)
Pagona Lagiou et all:
Low carbohydrate-high protein diet and incidence of
cardiovascular diseases in Swedish women:
prospective cohort study



11 August 2012 (Vol 345, Issue 7869)

Why did the BMJ publish such a biased article?
BMJ 2012;345:e5104 (Published 6 August 2012)

Advice to avoid low carbohydrate-high protein diets is not evidence based
BMJ 2012;345:e5106 (Published 6 August 2012)



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
世界初のエリスリトールチョコ「シュクリーベ」岩田屋久留米店催事出店中です
こんにちは。

今日は、朝から昼過ぎまで江部診療所で診察をして、高雄病院へ戻ったら回診して雑誌社と通信社の取材、夜は定例の金曜ライブ。

なかなか忙しい一日です(^_^;)

<TURNING POINT>第三金曜ライブ

19:30、オープン、
20:00、第一ステージ、40分
21:30、第二ステージ、40分~50分

定期ライブ開始以来、一度も休んだことがないのはちょっと自慢です。

2007年12月からは、「ライブハウス 憧夢」で活動しています。

2009年1月から京都市営地下鉄東西線が、太秦天神川駅まで完成して、交通アクセスがとても便利になりました。

京都に来られた際は是非お立ち寄りください。

ライブハウス 憧夢 http://www.106215.jp/
電話:090-5012-1908
京都市営地下鉄東西線「太秦天神川駅」下車 北へ 徒歩 1分
入場料:¥1000- ワンドリンクつき


さて。

私が監修した、世界初のエリスリトールを主甘味料に使った、チョコレート「シュクリーベ」

main.jpg

お陰様で大好評だそうで、嬉しい限りです(^^)

このシュクリーベを開発して下さった株式会社Healthy Sweetさんが、本日より25日火曜日まで、岩田屋久留米店地下一階で開催の健康フェアに出店されます。

23日までは社長の高森さんもお店に立たれるそうです。

高森さんは、「エリスリトールは結晶化するのでチョコレートはできない」という従来の常識を根底から覆し、情熱と努力と技術と根性で、ついに結晶化しないエリスリトールチョコを、世界で初めて完成してくれたご本人です。(^-^)v(^-^)v

過去何十年も、世界中で、エリスリトールチョコは存在しなかったのですから、いかに高森さんの仕事が大変だったか、想像を絶するものがあります。

しかも、砂糖入りの普通のチョコレートと比べて全く遜色ないどころか、上回る仕上がりでとても美味しいです。

試食も用意されるているそうなので、九州方面の糖尿人、メタボ人、ダイエッターの皆さん、是非一度足をお運び下さいね(^^)



江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食OK医師
おはようございます。

kaz_s800 さんから
湿潤療法の夏井睦先生のサイトで
糖質制限食OK医師と
糖質制限食OK飲食店の
リスト作成されたとの情報をいただきました。

【12/09/20 kaz_s800

糖尿病を糖質制限食で治療している医師リスト

傷・火傷の湿潤療法をされている夏井睦先生が、ご自身のサイトに糖尿病を糖質制限食で治療している医師のリストを作られました。

http://www.wound-treatment.jp/dr/sugarless_dr.htm

掲載OKの医師はメールにてご連絡くださいとのことです。

また、糖質制限食を提供している飲食店一覧もあります。
http://www.wound-treatment.jp/dr/glucide.htm

こちらも随時情報募集中です。】



kaz_s800 さん。
情報をありがとうございます。

2011年1月14日(金)高雄病院に、夏井睦先生をお招きして、新しい創傷治療・湿潤療法について、ご講演いただきました。

そのときに、糖質制限食のお話をしました。

2011年11月ごろから、夏井先生ご自身が糖質制限食を実践されて、メタボが改善して20才ころの体型に復活されたそうです。

その体験談をご自身のブログで紹介されて以来、先生のブログの読者がどんどん追体験をされました。

その後夏井先生のブログに、糖質制限食の体験談のコメントがたくさん寄せられるようになり、現在に至ってます。

私も糖質制限食OK医師のリストを作ろうとはしているのですが、進捗状況はあと一歩です。

さて、2012年9月22日、23日は、高雄病院で京都漢方シンポジウムが開催されます。

今回は、京都漢方シンポジウムの参加医師を中心に漢方関連の糖質制限OK医師を紹介します。


☆☆☆

諸岡透先生
〒060-0808 札幌市北区北8条西4丁目1-1 パストラルビルN8 1F
諸岡内科クリニック  011-700-1122

鳴海康方先生
康安外科医院 〒036-8336 青森県弘前市栄町1-2-6
TEL 0172-33-6262

大歳栄一先生
〒023-0841
岩手県奥州市水沢区真城宇塚31-3
おおとし消化器科整形外科 019-724-5131

〒980-0822
仙台市青葉区立町27-26
橋本クリニック 橋本雄二先生
tel 022-222-8666

〒111-0034
東京都台東区雷門 2-6-3 ユニカ雷門ビル2F
東京トータルライフクリニック
電話:03-5806-9871
馬渕 茂樹 先生

〒252-0804
神奈川県藤沢市湘南台1-1-6 湘南台クリニックBL 3F
TEL 0466-41-4192
湘南台しらがクリニック院長 白神 敏雄先生

渡辺善一郎先生
富士ニコニコクリニック
0555-72-3370
〒401-0301
山梨県南都留郡富士河口湖町船津1287

諸橋弘子先生
〒950-0912
新潟市中央区南笹口1丁目1番30号
ラサ内科皮膚科クリニック 025-247-3811
http://www.lhasaclinic.com/

お元気でクリニック
関原 芳夫 先生
脳神経外科・漢方内科・心療内科・老年内科
〒954-0052 新潟県見附市学校町2丁目13-76
TEL 0258-63-3800

長坂和彦先生
〒391-8503 長野県茅野市玉川4300 
諏訪中央病院 TEL:0266-72-1000

にわ医院
内科・胃腸科・循環器科・呼吸器科・アレルギー科
丹羽 弘之 先生
静岡県藤枝市藤岡1-15-11
054-645-2800

きよすクリニック院長
伊藤喜亮(いとうよしあき)先生
TEL: 052-409-8585
愛知県清須市東外町49-1

高橋ファミリークリニック
院長 / 代表 院長 高橋信雄
診療科目 消化器内科・糖尿病内か・内科・小児科・漢方内科
所在地 〒458–0826 愛知県名古屋市緑区平子が丘1503番地
TEL 052-622-1131
HP http://www.takahashi-fc.com/

安井広迪先生
〒510-0091 三重県四日市市北浜町7-8
安井医院 059-353-3181


高雄病院
〒616-8265 京都市右京区梅ヶ畑畑町3 財団法人高雄病院
TEL075-871-0245

高雄病院京都駅前診療所
TEL:075-352-5050
〒600-8211
京都府京都市下京区七条通烏丸東入真苧屋町207 ネオフィス七条烏丸 4F

江部診療所
江部康二
〒606-0864 京都府京都市左京区下鴨高木町6アトリエ・フォー2F
TEL:075-712-8133

蛭間医院 蛭間正人先生
大阪市住之江区安立4-1-12
電話:06-6673-3031

革島病院
革島定雄先生
〒532-0006
大阪市淀川区西三国2丁目7番1号 
TEL 06-6391-1431

吉田光範先生
吉田内科クリニック
〒659-0067兵庫県芦屋市茶屋之町2-21 メイピース芦屋305
電話番号 0797-38-7210

よこたクリニック
横田直美先生
〒661-0002 尼崎市塚口町3丁目37-1
電話:06-6421-7177

日笠久美先生
〒656-0405 兵庫県南淡路市三原町榎列掃守22-5
河崎医院 0799-42-2020

宮川貴弘先生
宮川漢方クリニック
高知市南はりまや町2丁目12番21号
電話:088-882-9770

三宅和久先生
三宅漢方医院
092-716-9039
〒810-0041
福岡市中央区大名パークビル2F

山田明広先生 
循環器科 漢方・鍼灸
香椎内科診療所 
福岡市東区香椎駅東4-26-2
092-672-0808 代表

☆☆☆

小池 弘人先生
小池統合医療クリニック
〒160-0004
東京都新宿区四谷2-8 新一ビル602
03-3357-0105

小池統合医療クリニックは自由診療です。




江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
妊娠糖尿病と糖質制限食、逆流性食道炎も改善
おはようございます。

2012年09月13日 (木)の本ブログ記事「娠糖尿病と糖質制限食・・・産後の検査」

でご登場いただいた、ままっちさんから、逆流性食道炎の症状が消えたという嬉しいコメントを頂きました。

【12/09/15 ままっち

ありがとうございました!

江部先生、ご回答いただきありがとうございました!

あの落ち込みが吹っ飛ぶくらい感激してしまいました(*^^*)

ここ数日、もんもんと悩んでおりましたが、妊娠だけの病気であってもそうでなくても、ずっと糖質制限は続けていこう!そう思ってます。これから生まれてくる子のためにも元気な40代、50代・・・であるために。
そして先生のお言葉でさらに勇気がでました!

それと、糖質制限食をはじめて1週間をすぎた頃ではありますが、ひとつ気づいたことがありましたのでご報告いたします。

妊娠後期に入って、胸焼けがひどく、特に夜になって横になると喉が酸でやられるような痛さと気持ち悪さで眠れない日が多くありました。食後3時間以上経過していても、です。胃の中は空なのに・・・やっぱり後期つわりなのだろうと思っていました。あまりに痛くて気持ちが悪いので寝ていられず、夜中に起きてはお餅を2つとか、牛乳と食パン、フルーツなどを食べてしのいでいました。

ところが、糖質制限食をはじめてしばらくして、あの後期つわりの症状がなくなっていることに気づきました!
きのう先生のブログを拝読していて、逆流性食道炎のカテゴリーを見つけるまで、すっかりそのことを忘れてしまっていたくらいです^^;)

一度に食べている量は以前より多いくらいなので、おそらく糖質制限食のおかげかと思われます。制限食のうれしいオマケ、でした☆

いまのところスーパーを実践していますが、妊娠生活に不便はとくにかんじません。

食べている量も増えたくらいなので、ほんとうにだいじょうぶかな〜とむしろ心配になるほどです。

ただしひとつだけ・・・ちょっと体重が落ちてきてしまうのが困っているところかもしれません。マイナス1キロ〜1.5キロくらいで今キープするように、がんばっています。くるみを補食にチョコチョコ食べたり、脂質を多くとるように心がけています。

勇気づけてくださったお礼を・・・と思っていたのに、じぶんのことで長々とごめんんなさい。

あらためて、ありがとうございました!】


ままっちさん。
コメントありがとうございます。

スーパー糖質制限食なら、妊娠糖尿病でもインスリン注射なしで、このまま血糖コントロール良好を保てると思います。

体重もしっかり食べてカロリー摂取しておられるなら、回復すると思います。

その後、徐々に妊娠中の適切な体重増加に転じると思います。

また逆流性食道炎の症状が改善して良かったです。

確かに、妊婦でない逆流性食道炎の場合、スーパー糖質制限食でほぼ症状が改善します。

今回、妊婦でも改善することが確認できたので嬉しいです。

美味しく楽しく糖質制限食を続けられて、元気な赤ちゃんを出産してくださいね。



江部康二


☆☆☆

以下は2012年09月13日 (木)の本ブログ記事です。

妊娠糖尿病と糖質制限食・・・産後の検査
2012年09月13日 (木)

こんにちは。

ままっちさんから、妊娠糖尿病と糖質制限食についてコメント・質問をいただきました。


【12/09/12 ままっち

妊娠糖尿病?糖尿病?

江部先生、はじめてコメントさせていただきます。

わたしは現在、妊娠8ヶ月(30w)の36歳女です。

この1週間で先生の著作を購入させていただき、毎日繰り返し熟読させていただいております。

・・・というのも、妊娠後期の50gOGTTスクリーニングで陽性となり、さらに先日受けた75gOGTTにて陽性となりました。結果は、

空腹時血糖 72
60分後 179
120分後 210
HbA1c 5.8 (NGSP)

でした。わたしの体格は妊娠前157cm、50kgで、妊娠後の今現在の体重増加は約4kgです。いままでに糖尿病関連の検査で陽性になったことはありませんが、

1、父が糖尿病
2、反復流産経験
3、35歳以上の妊婦

であり、今回の検査をうけて妊娠糖尿病であろうとは思っていました。

しかし、75gOGTTの結果をうけて、120分後の血糖値が210であり、妊娠前からの糖尿病であったばあいの診断基準に該当するのでは・・・と思っています。

こういった場合でも、出産後に糖尿病が治る可能性はあるのでしょうか?

それともすでに糖尿病確定なのでしょうか?

とてもとても不安で怖いです。こんな私にもご助言いただければ助かります。

ちなみに、先生の著作を読んですぐ1週間前から、スーパー糖質制限食をはじめています。(ほぼ、スーパーかも^^;)

長文になり、たいへん失礼いたしました・・・どうかお願い申し上げます。】



ままっちさん。
拙著のご購入、ありがとうございます。

妊娠後期の50gOGTTスクリーニングで陽性。

75gOGTT、
空腹時血糖 72
60分後 179
120分後 210
HbA1c 5.8 (NGSP)

妊娠後期は、特に耐糖能が低下しやすい時期です。

父上が糖尿病ですので、糖尿病になりやすい遺伝的素因はあったと思います。

妊娠中のOGTTは、妊娠という特殊条件下のものですので、これをもって、非妊娠時のOGTTの基準に当てはめることはできません。

従いまして、出産後に治る可能性は充分あります。

スーパー糖質制限食なら食後血糖値の上昇もほとんどありませんので安心です。

妊娠中のコントロール目標は、「糖尿病妊娠」も「妊娠糖尿病」も

<日本糖尿病学会の妊娠中の血糖値コントロール目標>
空腹時血糖値100mg/dl未満
食後1時間値140mg/dl未満
食後2時間血糖値120mg/dl未満
HbA1c6.2%未満、NGSP値、

をクリアすればいいです。

スーパー糖質制限食なら、インスリン注射なしで、充分可能です。

産後の検査ですが
日本糖尿病・妊娠学会http://www.dm-net.co.jp/jsdp/qa/e/q02/
のサイトが参考になります。

以下は引用です。

「妊娠糖尿病の人はお産後も定期的な健診が必要といわれましたが必要なのですか?」

最近の報告では、妊娠糖尿病の人は産後早期の3~6ヶ月の検査でも、5.4%が糖尿病、全体で25%に何らかの耐糖能異常が見られると報告されています。その他の報告を集計すると、産後1年以内では糖尿病になる頻度は2.6~38%、産後5~16年追求すると糖尿病は17~63%の頻度で発症すると報告されています。

また、妊娠糖尿病の人を定期的に11年間追求した研究では、産後11年経った平均年齢40.6歳時にはメタボリックシンドロームの発症率は27.2%であり正常妊婦さんの8.2%に比較して明らかに高頻度に発症することが報告されています。

したがって、産後も定期的に耐糖能異常があるかどうかスクリーニングをうけることが大切であり、同時に食事や運動に気をつけていく必要があります。
(岡山大学 平松祐司)2007年11月



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド (別冊宝島) 校正
おはようございます。

血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド (別冊宝島)
2012年9月14日、刊行

の記事を9月18日(火)の本ブログに掲載しました。


宝島


早速で申し訳ないのですが、校正です。 m(_ _)m

13ページ・・・トウモロコシがOK食材となっていますが、100g中の糖質含有量が13.8gあるので要注意食品に訂正です。

サラダの彩りに少量などの使い方は、OKですが、ゆでて、そのままガッツリ食べたりするのはNGです。


江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド (別冊宝島)刊行
こんにちは。

血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド (別冊宝島)
2012年9月14日、刊行です。


宝島


【12/09/18 北九州 三島

糖質制限 完全ガイド

『別冊宝島』1902号 出足絶好調!おめでとうございます。

アマゾンでは、予約が多く、すでに欠品状態のようで、あわてて、地元の書店で購入。
(昨日、クローズ出演の籔田さんが、届けてくれました。)

それで、さきほど、読了しました。

もちろん、何度も読んでマスターしたい内容ですが…。

そして、早速、出入りの書店に、塾生全員分の注文を出しました。

これは、学校の家庭科(調理)の教科書よりよっぽどいいですね。
 鉄は熱いうちに、
 干し草は日の照っているうちに、
子供のころから、しっかり「食育」をしなければ…。

すでに、70%の塾生と、保護者が糖質制限生活で、
 お父さんは、メタボ解消、
 お母さんは、10歳若返り、
 息女は、成績UP、
で、効果てきめんなので、 さらに、「完全ガイド」で、学習し、 効果を増してほしいという思いからです。】



三島さん。

血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド (別冊宝島)2012年9月

多数ご購入いただき、大変ありがとうございます。 m(_ _)m

北九州市では、糖質制限食の成果と糖質制限食の輪がどんどん広がってますね。

北九州市、日本一の糖質制限市になりそうです。

アマゾンで欠品状態とは、人気上々で嬉しい限りです。 (^^)

高雄病院や江部診療所のスタッフの評判も上々で、とにかくわかりやすいのがいいそうです。

食べていい食材・控えるべき食材が写真でひと目で理解できるというのも誉めて貰いました。


『糖質制限について、簡潔によくまとめられたノート 納得して糖質制限を続けることができる 』

という書評が、早速アマゾンに載りました。

書評のozonepapaさん。
ありがとうございます。

一言で、わかりやすくまとめて説明していただき、とても嬉しいです。

確かに、理論の本を1冊丁寧に読むというのは、結構手間なのですが、本書なら、手軽に簡易辞書代わりになるし、知識の整理整頓にもなりますね。

糖質制限食が初めての人への入門書としてもお奨めです。

ブログ読者の皆さん、是非ご一読いただけば幸いです。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
低炭水化物食に冠動脈疾患リスクなし。高炭水化物食にリスクあり。
こんにちは。

「低炭水化物・高脂肪・高タンパク食に冠動脈疾患のリスクなし。」

「高炭水化物食、高GL食で、冠動脈疾患リスク増大」

という結論の、信頼度の高いA論文と

「低糖質・高蛋白質摂取で心血管イベントが上昇!?」

という結論の、信頼度の低いB論文とを並べて、検討してみました。


1)A論文

2006年に報告されたハーバード大学の研究(ニューイングランドジャーナル掲載)

「低炭水化物・高脂肪・高タンパク食に冠動脈疾患のリスクなし」

は、下記B論文(BMJの論文)に比し、デザイン・研究方法・解析など、はるかに信頼度が高い論文です。

アンケートに答えたのはプロの看護師の集団であり、一定の信頼度があります。

アンケートも定期的に実施しています。

1980年、米国の女性看護師82,802人に対して、質問票を使った食事調査を、1980年から1998年までのあいだに、2-6年間隔で6回行っています。82802人の女性看護師を20年間追跡したコホート研究です。

この論文では、炭水化物摂取量が多いことが、冠動脈疾患リスクと関連していたと結論しています。特に高GL食は、冠動脈疾患リスクと強く関連していたと結論しています。

炭水化物摂取比率36.8±6.1%グループと58.8±7.0%のグループの比較です。

私からみると、中炭水化物食と高炭水化物食の比較と言えますが、高炭水化物食の害を明確に指摘しています。

なお、このA論文もスーパー糖質制限食(炭水化物摂取比率12%)のことについて書いてあるわけではありません。

•1980年、米国の女性看護師82,802人に食事調査を行い、研究を開始 。

•低炭水化物食「得点」が上位10%のグループの冠動脈疾患の発生率は、下位10%のグループの0.94倍で
 有意差なし。2000年の時点で10グループを解析。炭水化物摂取比率36.8±6.1%グループと58.8±7.0%の
 グループの比較。

•即ち20年間の追跡で、脂肪と蛋白質が多く炭水化物が少ない食事をしているグループでも、心臓病のリスクは
上昇しなかった。

• 一方総炭水化物摂取量は冠動脈疾患リスクの中等度増加に関連していた。高GLは冠動脈疾患リスク増加と
 強く関連していた。

Halton TL, et al. Low-carbohydrate-diet score and the risk of coronary heart disease in women. New England Journal of Medicine 2006;355:1991-2002.



2)B論文

「低糖質・高蛋白質摂取で心血管イベントが上昇!?」

という、スウェーデン人女性のコホート研究が、ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)に掲載されました。

www.bmj.com/highwire/filestream/591596/field_highwire_article_pdf/0.pdf(英文原著)
http://kenko100.jp/news/2012/07/02/01(日本語の記事)

1991~92年にスウェーデン女性生活習慣・健康コホートからランダムに抽出された30~49歳の女性9万6,000人を対象にした、平均15.7年の観察期間を持つ前向きコホート研究。

これを受けて、読売新聞や日経新聞に記事が載りました。

しかしこの論文、信頼度が低く、到底エビデンスと呼べるような代物ではありません。

・栄養分析が登録時の1回のみで、15年以上その食生活が継続しているという仮定に無理がある。

・本論文の平スエーデン女性の平均摂取カロリーは、1561kcal/日で、アンケート実施は 1991~1992年。

 1992年のスエーデン人の食料供給 3051kcal/日   
 1993年(平成5年)の日本人の平均総摂取カロリーは2034kcal/日
 BMJ論文のスエーデン人女性の平均摂取カロリーが1561kcal/日というのは、いかにも過少であり、アンケートの   信憑性が疑われる。

・塩分摂取量での調節がなされていない。

・質問事項が、食べた食物の項目で答えるタイプで、炭水化物(糖質)量など各栄養素の算出方法が明確でない。

・糖質摂取とタンパク質摂取の点数化が恣意的で歪曲されている。

・British Medical Journalには、本記事に対する専門家のコメントが12件よせられ、その全てがこの論文に
 対して否定的見解であり、これは希有なことである。



BMJ 2012;344:e4026 doi: 10.1136/bmj.e4026 (Published 26 June 2012)
Pagona Lagiou et all:
Low carbohydrate-high protein diet and incidence of
cardiovascular diseases in Swedish women:
prospective cohort study



このB論文もスーパー糖質制限食(炭水化物摂取比率12%)のことについて書いてあるわけではありません。

B論文の低糖質・高蛋白食も、正確には中糖質・高蛋白食です。

いずれにせよ、B論文は、上記に列挙した理由により、信頼度は極めて低いというか、全く信用できない代物です。

B論文に対して、A論文は炭水化物摂取比率36.8±6.1%グループと58.8±7.0%のグループの比較、すなわち、正確には「中炭水化物食」と「高炭水化物食の比較」なのですが、信頼度の高い論文であり、

『高炭水化物食、高GL食で、冠動脈疾患リスク増大』

という結論です。



江部康二


*GIグリセミックインデックス(glycemic index)
グリセミック指数の略で、「血糖指数」ともいいます。

摂取した糖質は消化吸収され血糖になりますが、その血糖が上昇する速度を表した数値です。

食品の糖質50グラムを摂取した際の血糖値上昇の度合いを、ブドウ糖を100とした場合の相対値で表します。

GI値=
「試料」摂取時の血糖値上昇曲線の面積)/「ブドウ糖」摂取時の血糖値上昇曲線面積 × 100

GI値55以下の食品が、低GI食品と言われています。

*GL(glycemic lord)
GI値を100で割り、その食品1食分に含まれる糖質のグラム数をかけた数値。
GIよりGLのほうが、実際に食事をするときの参考になりやすい。
GL値10以下の食品が、低GL食品。


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
TBSの「報道特集」で糖質制限食の話題、ニュートラルでgood job。
おはようございます。

TBSの「報道特集」糖質制限食の特集、見ました。

ニュートラルでとても良い報道でした。

2012年9月15日(土)午後6時20分くらいから20分間の放映でした。

宮本輝先生のインタビューから始まりました。

自宅での糖質制限食を食べておられる映像で、大きなハンバーグ2個などカロリー制限なしでおかずたっぷり、ゆたか・・・「美味しい!」と。

61才、糖質制限食前
HbA1c7.8%(NGSP値)、空腹時血糖値148mgだったのが、1週間で劇的に改善。

61才から65才の現在まで4年半スーパー糖質制限食実践中です。

65才で血液検査はパーフェクト、HbA1cや血糖値は勿論のこと、血液検査のデータが全て正常値になったと仰ってました。

一般の糖尿病食(日本糖尿病学会)の、糖質(50%)・脂質・タンパク質の比率と、極力糖質を控える高雄病院のスーパー糖質制限食の糖質・脂質・タンパク質の比率との比較が円グラフで示されて、視覚的にわかりやすかったです。

日下部キャスターが、実際に血糖自己測定器で血糖測定実験。

ご飯軽く1膳(150g:250kcal)
96mg→1時間後血糖値139mg

ステーキ200g(1000kcal)摂取、
89mg→1時間後血糖値98mg

折れ線グラフを映像で比較。

糖質だけが血糖値を上昇させることの実験証明。

糖尿病患者では、さらに血糖値が上昇する。

江部康二のインンタビューで、最初の糖尿病患者さん、血糖値560mgが、カロリー制限食では食後400mgを切らない・・・糖質制限食にきりかえて食後血糖値は劇的改善。

高雄病院給食の調理風景のあと、糖質制限食(糖質11g)と糖尿病食(糖質68g)の同一カロリ-での比較映像。

糖質制限食の効果

高雄病院の糖尿病入院患者さんのインタビューでは、糖質制限給食を食べておられる映像で、「ボリュームがあり味もしっかり、大満足」の一言。

そして、カロリー制限食での食後高血糖のデータと糖質制限食で食後高血糖が改善したデータが、折れ線グラフで一目瞭然にわかるように示されました。

北里大学の糖質制限食への取り組みでは「京都の高雄病院より緩やかな糖質制限食を提供、1食40g」と紹介されました。

緩やかな糖質制限食が、食堂で一般の人にも提供されているそうです。

日本糖尿病協会の清野理事長(関西電力病院院長)が、糖質制限食の長期的安全性がわからないということと、ケトン体上昇が懸念されるということを発言されました。

江部康二のインタビューで、

自身糖尿病であり、11年間スーパー糖質制限食を食べていること、
糖質制限食で動脈硬化のリスク要因が全て改善すること、
糖質制限食中の血中ケトン体上昇はインスリン作用があるかぎり全く問題ないこと、
イヌイットはかつてスーパー糖質制限食で、糖尿病や心筋梗塞がほとんどなかったこと、
糖質制限食は、農耕前のご先祖が食べていたものを食べるというスタンスであること、・・・
腎機能障害、膵炎、肝硬変の人は適応とならないこと、

などを述べました。

2012年度の米国糖尿病学会での情報も取材してあり、米国糖尿病専門医のほとんどが糖質制限食の有効性を認めているとの事でした。

女性専門医のインタビューもあり、

「短期間の効果は明らかであるが長期的なことはまだわからない。しかし選択肢の一つである」

と述べておられました。

ついで米国では「糖質制限食が一番体重減少効果がある」と専門医の多くが考えているということで、ニューイングランド・ジャーナルのshai先生の論文のグラフが紹介されました。

そして中村巧先生(整形外科)の糖質制限食で減量成功の患者さんの紹介。

16kg減量で膝痛の改善した女性。
80kg→61.5kgに減量してマスターズ陸上に参加してメダル獲得した男性。

総じて、読売新聞や日本経済新聞の記事、NHKのクローズアップ現代に比べて、本当にニュートラルなスタンスの報道で、私としても納得のいくものでした。

斉藤記者(ディレクター)も最後に番組に登場され、

まず

「腎機能障害、膵炎、肝硬変の人は適応とならないこと。」
「糖尿病の薬を使用している人は低血糖の恐れがあるので医師と相談すること。」

と話されました。

ついでご自身が糖質制限食でお腹いっぱい食べて、4.5kgの減量に成功され、今も続けていると発言されました。

そして、さらに踏み込んで、

「長期的なことは議論があるにしても、現時点で糖尿病患者さんにとって血糖コントロールは切実な問題なので、糖質制限食を選択肢の一つとして考慮してもいいのではないか」

と締めくくりで述べられ、好感がもてました。

なお

「長期的有効性と安全性に関しては、カロリー制限食(高糖質食)にもエビデンスはない。」

ことを、いつものように強調しておきます。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
TBSの「報道特集」で糖質制限食の特集、高雄病院も登場。
おはようございます。

TBSの「報道特集」という番組で、糖質制限食の特集が放映されることとなりました。

2012年9月15日(土)午後5時30分くらいからです。

高雄病院の糖尿病入院患者さんのインタビュー、
江部康二のインタビュー、
高雄病院給食の調理風景、
宮本輝先生のインタビュー・・・

5分~10分くらいかと思います。

糖質制限食に批判的な、他の病院も取材されてます。

糖質制限食の有効性は確実であるが、今後長期的安全性を検討していく必要があるというスタンスになると思います。

長期的安全性が確立していないのはカロリー制限食も同様ですが、その話は出ないようです。

ブログ読者の皆さん、是非ご覧あれ。

急に大きなニュースがあると延期になることもありますが・・・。



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
スーパー糖質制限食と脳心血管疾患リスク
おはようございます。

糖尿病獣医さんから、症状改善の嬉しいコメントをいただきました。

また、スーパー糖質制限食と脳心血管疾患リスクについてご質問をいただきました。

【12/09/12 糖尿病獣医

脳梗塞、心筋梗塞のリスクに関して

初めまして。

三年前より自らの不摂生が祟り、境界型から一気に糖尿病の世界に足を突っ込みました。

仕事柄、自分が糖尿病の犬猫の治療をしてるので、インシュリンなどに抵抗は無いのですが、内服で血糖値コントロールが可能ならばと、グラクティブ、アマリール、メトグルコを服用してましたが、先生の著書を読んで、一切をやめて糖質制限のみで安定して居ます。

本当に先生には感謝の気持ちでいっぱいです。

実は同僚の糖尿病の方にも糖質制限を勧めた所、主治医から心筋梗塞や脳梗塞のリスクが跳ね上がるから、辞めなさいと言われたそうです。

糖質制限することで、そういうリスクが実際報告があるんでしょうか?】



糖尿病獣医 さん。

拙著のご購入、ありがとうございます。
内服薬を全て中止されて、血糖コントロール良好、良かったです。

信頼できる論文では、「スーパー糖質制限食で心筋梗塞や脳梗塞のリスクが跳ね上がる」というような報告はないです。

A)
「スーパー糖質制限食で脳心血管疾患リスク上昇というエビデンスはない。」
B)
「スーパー糖質制限食で脳心血管疾患リスク減少というエビデンスもない。」
C)
「糖質摂取比率12%の集団と通常食の集団における脳心血管疾患リスクを、長期間経過観察した臨床研究は、存在しない。」

1)
スーパー糖質制限食で、明確な脳心血管疾患リスクである食後高血糖は、一日を通して確実に改善する。
2)
スーパー糖質制限食で、脳心血管疾患リスクを減らすHDL-Cが増加する。
3)
スーパー糖質制限食を長期間続けて将来脳心血管疾患リスクが上昇するとしたら1)2)の利点を帳消しにしてさらにそれを上回る何らかの脳心血管疾患リスクがあると仮定するしかない。 →そのようなリスクは知られてない。
4) 
1)2)3)を考慮すれば、あくまでも仮説であるが、糖質制限食により脳心血管疾患リスクの減少効果が期待できる。


結局、現時点では、スーパー糖質制限食を3年以上の長期間続けた臨床研究は存在しないので、エビデンスとしては、脳心血管疾患リスクが上昇するとも減少するとも言いようがないのです。信頼できるRCT研究論文(2年間の研究期間)があるので、2年まではエビデンスがあるのです。

理論的には、上述のように、スーパー糖質制限食で、脳心血管疾患リスクが減少する可能性が高いのです。

これに対してカロリー制限食(高糖質食)は、明確な脳心血管疾患リスクである食後高血糖が防げないので、将来の糖尿病合併症を防げない可能生が高いのです。



江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
妊娠糖尿病と糖質制限食・・・産後の検査
こんにちは。

ままっちさんから、妊娠糖尿病と糖質制限食についてコメント・質問をいただきました。


【12/09/12 ままっち

妊娠糖尿病?糖尿病?

江部先生、はじめてコメントさせていただきます。

わたしは現在、妊娠8ヶ月(30w)の36歳女です。

この1週間で先生の著作を購入させていただき、毎日繰り返し熟読させていただいております。

・・・というのも、妊娠後期の50gOGTTスクリーニングで陽性となり、さらに先日受けた75gOGTTにて陽性となりました。結果は、

空腹時血糖 72
60分後 179
120分後 210
HbA1c 5.8 (NGSP)

でした。わたしの体格は妊娠前157cm、50kgで、妊娠後の今現在の体重増加は約4kgです。いままでに糖尿病関連の検査で陽性になったことはありませんが、

1、父が糖尿病
2、反復流産経験
3、35歳以上の妊婦

であり、今回の検査をうけて妊娠糖尿病であろうとは思っていました。

しかし、75gOGTTの結果をうけて、120分後の血糖値が210であり、妊娠前からの糖尿病であったばあいの診断基準に該当するのでは・・・と思っています。

こういった場合でも、出産後に糖尿病が治る可能性はあるのでしょうか?

それともすでに糖尿病確定なのでしょうか?

とてもとても不安で怖いです。こんな私にもご助言いただければ助かります。

ちなみに、先生の著作を読んですぐ1週間前から、スーパー糖質制限食をはじめています。(ほぼ、スーパーかも^^;)

長文になり、たいへん失礼いたしました・・・どうかお願い申し上げます。】



ままっちさん。
拙著のご購入、ありがとうございます。

妊娠後期の50gOGTTスクリーニングで陽性。

75gOGTT、
空腹時血糖 72
60分後 179
120分後 210
HbA1c 5.8 (NGSP)

妊娠後期は、特に耐糖能が低下しやすい時期です。

父上が糖尿病ですので、糖尿病になりやすい遺伝的素因はあったと思います。

妊娠中のOGTTは、妊娠という特殊条件下のものですので、これをもって、非妊娠時のOGTTの基準に当てはめることはできません。

従いまして、出産後に治る可能性は充分あります。

スーパー糖質制限食なら食後血糖値の上昇もほとんどありませんので安心です。

妊娠中のコントロール目標は、「糖尿病妊娠」も「妊娠糖尿病」も

<日本糖尿病学会の妊娠中の血糖値コントロール目標>
空腹時血糖値100mg/dl未満
食後1時間値140mg/dl未満
食後2時間血糖値120mg/dl未満
HbA1c6.2%未満、NGSP値、

をクリアすればいいです。

スーパー糖質制限食なら、インスリン注射なしで、充分可能です。

産後の検査ですが
日本糖尿病・妊娠学会http://www.dm-net.co.jp/jsdp/qa/e/q02/
のサイトが参考になります。

以下は引用です。

「妊娠糖尿病の人はお産後も定期的な健診が必要といわれましたが必要なのですか?」

最近の報告では、妊娠糖尿病の人は産後早期の3~6ヶ月の検査でも、5.4%が糖尿病、全体で25%に何らかの耐糖能異常が見られると報告されています。その他の報告を集計すると、産後1年以内では糖尿病になる頻度は2.6~38%、産後5~16年追求すると糖尿病は17~63%の頻度で発症すると報告されています。

また、妊娠糖尿病の人を定期的に11年間追求した研究では、産後11年経った平均年齢40.6歳時にはメタボリックシンドロームの発症率は27.2%であり正常妊婦さんの8.2%に比較して明らかに高頻度に発症することが報告されています。

したがって、産後も定期的に耐糖能異常があるかどうかスクリーニングをうけることが大切であり、同時に食事や運動に気をつけていく必要があります。
(岡山大学 平松祐司)2007年11月




江部康二


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
極端な炭水化物制限はNG? →極端なのは糖質60%食の方です。
おはようございます。

2012/9/2付 日本経済新聞 Web刊に

「極端な炭水化物制限はNG 1食で小おにぎり1個が目安」

という記事が載りました。

<コンビニのおにぎり1個=糖質30g>に加えて、野菜分の糖質、衣の糖質、おかずのタレ・ソース・調味料の糖質・・・などを合わせると、結局、合計1食40数グラムで、1日約130gの糖質となり、緩やかな糖質制限食なら許容ということでしょう。

緩やか糖質制限食は、総摂取エネルギーの、約30%が糖質ですね。

高雄病院のスーパー糖質制限食は、総摂取エネルギーの、約12%が糖質です。

さて『極端な炭水化物制限』という言葉を、日経の記者さん、安易に書いてくれてますが、純粋に理論的に、考察してみます。

まず、日本の食生活の歴史の考察です。

日本列島に、ヒトが住み始めたのが9万年前の旧石器時代です。

この頃は、マンモス、ナウマン象、ニホンシカ、イノシシ、ウサギ・・・などを狩猟。

1万6千年前から、縄文時代で、狩猟・採集・漁労の3本柱が生業。

約3千年前から、弥生時代で農耕が主で穀物が主食。

日本列島のヒトは、8万7千年間は、穀物は存在しなかったので、摂取していません。

これは論争の余地のない歴史的事実です。

それが、弥生時代以降は、大変な変化が訪れます。

すなわち総摂取エネルギーの50~60%を、未だかつて食べたことのない穀物が占めるようになりました。

そして、8万7千年間はせいぜい、総摂取エネルギーの10~20%に過ぎなかった糖質を総摂取エネルギーの実に60%摂取するようになったのです。

これを極端と言わずして何を極端と言うのでしょうか!? ヾ(゜▽゜)

世界史を振り返ってみても、人類、700万年間の狩猟・採集時代のあと、最近の1万年間だけが、穀物を摂取するようになりました。

農耕以前の700万年間は、穀物はないので、食べようがありません。

我々の直系の祖先の、ホモ・サピエンス・サピエンスだけを考慮しても、20万年間の狩猟・採集時代を経て、1万年間の農耕・穀物時代に移行したのです。

すなわち、日本列島のヒトと同様に、700万年間、総摂取エネルギーの10~20%に過ぎなかった糖質を、この1万年間は、総摂取エネルギーの実に60%摂取するようになったのです。

これを極端と言わずして何を極端と言うのでしょうか!? ヾ(゜▽゜)

日本史でも世界史でも、人体の消化・吸収、生理・代謝・栄養システムは、狩猟・採集すなわち糖質制限食を実践しながら突然変異を繰り返して完成されたものです。

当然、人体のシステムは本来、糖質制限食に適応しています。

その糖質制限食に適応した人体に、いきなり穀物を主食として、総摂取エネルギーの60%を糖質に依存するという、極端な大変化を課してしまったのが、農耕以降の現実なのです。

結論です。

人類は、700万年間、

「総摂取エネルギーにおける糖質10~20%」

程度の食生活をしてきました。

しかし農耕以後は、

「総摂取エネルギーにおける糖質50~60%」

という、極端な糖質過剰の食生活になってしまったのです。



【2012/9/2付 日本経済新聞 Web刊 
極端な炭水化物制限はNG 1食で小おにぎり1個が目安

ご飯やパンなどの主食を控える「糖質(炭水化物)制限食」が糖尿病治療やダイエット目的で広がっている。メニュー作りが面倒なカロリー制限に比べて簡単で満腹感があり、継続しやすい。効果が強調される一方で「極端な制限は健康に悪影響」との指摘もある。何に気をつければよいのだろうか。】



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質セイゲニストin北九州」月例会のご報告とお知らせ。
こんにちは。

北九州 三島 さんから

「糖質セイゲニストin北九州」月例会(第4回:2012.9.9)

のご報告を頂きました。

三島さん、北九州の糖質セイゲニスト、すごい熱意ですね。

インスリンからの解放やHbA1cの改善・・・成果も素晴らしいです。

「糖質セイゲニストin北九州」月例会の次回開催は、10月28日(日)、ランチは、糖質オフ・カルボナーラだそうです。
http://blogs.yahoo.co.jp/misimyk


江部康二


12/09/11 北九州 三島

第4回月例会のご報告
先生、北九州の講演会の参加者、頑張ってますよ。

「糖質セイゲニストin北九州」月例会(第4回:2012.9.9)の報告

[生い立ち]北九州で江部康二先生の糖質制限食のご講演を頂いたのを機に、発足。
基本的に、江部康二先生のファン・クラブorオフ会、気分。メンバーは、医師2人、薬剤師、栄養士、を含む、現在、25名。毎回、テーマを決めて研究発表。また、自作弁当やスイーツの持ちよりや、糖質オフ・ランチの提供で、…。“美味しく楽しく&みんなで”をモットーに運営しています。回は浅いですが、インスリンからの解放、HbA1cの劇的改善など、メンバーには“モサ”がたくさん。

[今回の活動]
①新メンバーの紹介
②自作弁当の発表
③今月のレシピ<糖質オフチジミ:大豆粉使用、糖質5g/100g>
④糖質オフ関連トピックス
⑤ゆうどき、クローズ…、ミヤネ屋の感想
⑥メンバーの糖質オフとのこの1カ月
⑦大櫛陽一「間違っていた糖尿病治療」(医学芸術社)レポート(三島)
⑧豆腐の選び方①(三島)
⑨摂津のエクレアさん提供の糖質オフ・パン
⑩メンバー(インスリンからの自己解放、矢永夫妻)手作り糖質オフ・ワッフル
⑪メンバー(クローズアップ…出演、籔田さん)手作り糖質オフ・チョコケーキ
⑫メンバー(後藤さん)のお手軽、栄養補充。プロティンの活用(試飲)

以上、10時からメンバーが集まり出し、12時スタート、16時迄、盛りだくさんのテーマで盛り上がりました。
次回開催は、10月28日(日)、ランチは、糖質オフ・カルボナーラ。

http://blogs.yahoo.co.jp/misimyk
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
ホロン(カミカミ)講座・糖尿病・生活習慣病と糖質制限食、ご報告
おはようございます。

IMG_0403.jpg


2012年9月9日(日)は、大阪大学中之島センターにて、14:30~16:00まで

第91回ホロン(カミカミ)講座で、「糖尿病・生活習慣病と糖質制限食」と題して、講演をしました。

カミカミ講座なので、お察しどおり、歯医者さん主催の会です。

ホロン柳本歯科クリニック院長柳本先生が、スライドで歯科治療後の劇的改善症例報告をされたあと、私がお話しました。参加者は120名で満員御礼でした。

質疑応答も、16:10~16:40まで30分間、しっかりあって、120分間、目一杯、働きましたよ。(^^)

大阪大学中之島センター、設備も整っていて、スライドプロジェクターとスクリーンも備え付けで、とても大きな画面で見やすくて、気持ちよかったです。

今度、NPOリボーンで大阪講演するときは、大阪大学中之島センターを借りようかなと思いました。

最後になりましたが、主催のホロン柳本歯科クリニック院長柳本信雄先生、お招きいただき、ありがとうございました。 m(_ _)m

とても有意義な会でした。



江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食で、体重減少、中性脂肪、血糖、空腹感改善。
こんにちは。

梅しばさんから、

「糖質制限食で体重減少、中性脂肪、血糖、空腹感改善」

という嬉しいコメントを頂きました。

しかも、かかりつけの主治医から糖質制限食を勧めて頂いたそうで、ますます嬉しくなりました。

【12/09/07 梅しば
はじめまして♪*'

はじめまして

私 長い間 脂肪肝の肝臓機能低下に悩んでおりました

食事療法で減量に励むも 必ず 発作的に過食へと走り 何度も挫折を繰り返しておりました

かかりつけの 医師より 三食糖質を抜く指導を受け二週間実践

体重は四キロ減
中性脂肪は正常に
血糖値も安定

まだ初めてまもないので 肝臓機能の数値には反映していませんが 何より嬉しいのは こみ上げてくるような 激しい空腹感と闘う必要が無いことです。

この苦しさから 嘘のように解放されました

いつしか 自然な満腹感で適量で食事が終わるのです

狂っていた 満腹中枢が正常に働いてくれているような気がします

今 江部先生の著作やレシピ集、過去のブログで勉強中です

また 嬉しい報告を させてくださいませ

各界の大御所さん達が 一斉にバッシングしているように感じますが 必ず新しいことや 正しいことを始める時には逆風が吹くのは歴史が物語ってますね~

江部先生が正しいことをおっしゃっていると 証明される時代が 必ず来ると確信しています!

江部先生の 勇気ある行動は 素晴らしいです

本当に 感謝しています

ありがとうございます】



梅しば さん。

データの改善、激しい空腹感からの脱却、良かったです。

「かかりつけの医師より三食糖質を抜く指導を受け二週間実践」

主治医、素晴らしいですね。


江部康二



【12/09/08 梅しば
ありがとうございます♪*'
先生ありがとうございます♪*'

かかりつけの医師は 県立病院の 総合診療内科担当です

一向に改善されない私に 食事法の大胆な(笑)変更を提案していただきました

「あなたは炭水化物依存症というような状態でインシュリンが出過ぎている…三食ご飯抜き二週間耐えられるか?」

「やってみます」

食べられるものと 避けるものを 示していただき さらに知りたくて ネットで検索しているうちに 江部先生のブログに辿り着いたのです

さらに長年 高血圧がなかなか コントロールできませんでしたが

今では 理想的に安定 血圧の薬が一種類減りました

担当医も 効果に納得し続けるように 応援してくれました

体調が こんなにも変わるのか!と 毎日実践するのが楽しみです

また 報告させていただきます

先生 ありがとうございました♪*'

。゜(PД`q)゜・。

嬉泣】



梅しば さん。

症状改善、良かったです。

高血圧まで良くなったとは凄いですね。

また担当医の対応が素晴らしいです。

主治医殿に、是非、よろしくお伝えください。

このような主治医がどんどん増えていけばいいいですね。


江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食に関するお知らせ・お願いなど、2012年9月
【糖質制限食とは】

米国糖尿病協会(ADA)によれば、食べ物が消化・吸収されたあと、糖質は100%血糖に変わりますが、タンパク質・脂質は血糖に変わりません。 

また糖質は、摂取直後から急峻に血糖値を高く速く上昇させ、2時間以内にほとんどすべてが吸収されます。

これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。 
 
1997年版のLife With Diabetes(ADA)では、

「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」

という記載がありましたが、2004年版では変更されています。

このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが血糖値を上昇させます。

従って、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。

脂質を摂取しても、インスリンの追加分泌はありません。

タンパク質はごく少量のインスリンを追加分泌させます。

現在糖尿病において、食後の急激な高血糖(グルコーススパイク)が大きな問題として注目されています。

食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。

また一日における、食前・食後・空腹時など、血糖値の変動幅(平均血糖変動幅)が大きいほど、酸化ストレスが増強し動脈硬化のリスクとなることがわかってきました。

そして、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。


1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。

炊いた白ご飯茶碗1杯150g(252kcal)には、55.3gの糖質が含まれており、血糖値を166mg上昇させます。

一方、牛サーロインステーキを200g(約1000キロカロリー)食べても、糖質含有量は1gもないので、食後血糖は3mg未満の上昇しかないのです。 

なお、1gの糖質が体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。

糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースに、できるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。

簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。

抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。
 
3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら、薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。

一方、上述の白ご飯とステーキの例でも明らかなように、カロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。

従って、現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても、食後高血糖が必ず生じるのです。

糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。

なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。

一般的な標準摂取カロリーの範囲、すなわち

男性なら1600~2400キロカロリー
女性なら1200~1800キロカロリー

くらいが目安です。



【糖質制限食を実践される時のご注意】


本にも書いてありますが、 糖質制限食によりリアルタイムに血糖値が改善します。

このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。

一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、自力で 糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。

血液検査で血清クレアチニン値が高値で腎障害がある場合と、活動性の膵炎がある場合、肝硬変の場合は、糖質制限食は適応とならない(してはならない)のでご注意ください。

糖質制限食は相対的に高タンパク・高脂肪食になるので、腎不全と活動性膵炎には適応とならないのです。

肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。

また長鎖脂肪酸代謝異常症(日本で毎年10-50人の新患が発生)の場合も脂肪の利用・代謝が上手くいかないので糖質制限食の適応となりません。

なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。

また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。

糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。


<参考図書>

理論
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」2005年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」2008年
「我ら糖尿人、元気なのには理由がある。」2009年
「やせる食べ方」2010年
「うちの母は糖尿人」2010年 監修:江部康二 著:伊藤きのと
(東洋経済新報社)
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年(ナツメ社)
腹いっぱい食べて楽々痩せる『満腹ダイエット』 (ソフトバンク新書) 2011年
「主食をやめると健康になる」(ダイヤモンド社)2011年

レシピ
「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」2006年
「糖質制限食 春のレシピ」2007年
「糖質制限食 夏のレシピ」2007年
「糖質制限食 秋のレシピ」2008年
「糖質制限食 冬のレシピ」2008年
「血糖値を上げない! 健康おつまみ109 」2010年
「やせる食べかたレシピ集」2010年
「主食を抜けば糖尿は良くなる!レシピ集」2011年
(東洋経済新報社)

「糖質オフ」ごちそうごはん
(アスペクト)2009年

dancyu プレジデントムック 「満腹ダイエット 」(プレジデント社)2009年
dancyu プレジデントムック 「酒飲みダイエット 」(プレジデント社)2010年
dancyu プレジデントムック 「美食家ダイエット 」(プレジデント社)2011年
dancyu プレジデントムック 「スイーツダイエット」 (プレジデン社)2012年

糖質オフダイエット (レタスクラブ、角川マーケティング)2011年
誰もがストレスなくやせられる! 糖質制限ダイエット(講談社)2011年
糖尿病・肥満を克服する高雄病院の「糖質制限」給食(講談社)2012年

DVD「糖質制限食を語る」http://www.yaserutabekata.com/shop/dvd.php 2011年





江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
一宮メタボカンファランス、ホロン(カミカミ)講座・・・糖質制限食の動向
おはようございます。

今から、左京区下鴨高木町の江部診療所に出勤します。

江部診療所の外来終了後、第9回一宮メタボスタディカンファランスに向かいます。

17:00~医師対象に糖質制限食のお話ですが、一宮市は京都から1時間ちょっとで着くので楽です。

今回は京都に帰ってくることができます。

明日、9月9日(日)は、大阪大学中之島センターで15:00~16:30まで
第91回ホロン(カミカミ)講座で糖質制限食のお話をします。
こちらは歯医者さん主催の会です。
お問い合わせ:ホロン柳本歯科クリニック
TEL : 06-6458-6747


糖質制限食の輪がどんどん広がっていきます。
嬉しいことです。


江部康二


【本ブログのコメント・質問・記事に関するお願い】

ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。

糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。

一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、ボランティアで回答させていただいています。

診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。

私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。

また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。

従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m

そして読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。

またネットで簡単に検索可能なことは、ご自分でお調べください。

質問が増えてきましたので、糖質制限食と関わりがないと判断した質問にはお答えできない場合もありますので、
ご了承ください。m(_ _)m

普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)

掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文にて、できるだけ順番にお答えしたいと思います。

質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。

一方、質問がかなり増えてきていますので、なかなか即、お答えすることが困難となってきています。

糖質制限食に関わりのある全ての質問に、本文かコメントでお答えするようできるだけ努力はしていますが、できないときはご容赦願います。m(_ _)m

それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。


【糖質制限食の動向】

この1.2年、糖質制限食が世の中・医学界にかなり浸透してきたことは間違いありません。

2012年1月15日(日)、第15回日本病態栄養学会年次学術集会が国立京都国際会館で開催され、

「糖尿病治療に低炭水化物食は是か?非か?」

というディベートセッションが行われ、私が是側の演者で講演しましたが、大きな反響を呼びました。

特にこのセッション以後、医学界にも確実に糖質制限食が広がっています。

さらに、2012年5月18日(金)第55回日本糖尿病学会年次学術集会のDebate to Consensus 5で、糖質制限食が糖尿病食事療法の選択肢の一つとして、コンセンサスが得られました。

カロリー制限食一辺倒からの、まさに歴史的な転換です。

一方、糖質130g/日の緩やかな糖質制限食が糖尿病治療食の選択肢の一つとしてコンセンサスを得たわけですが
糖質130g/日未満のスーパー糖質制限食に関してはまだ認められたとは言えません。

糖尿病学会の一部重鎮主導のスーパー糖質制限食に対するネガティブ・キャンペーンも読売新聞、日本経済新聞、NHKなどで見受けられるようになりました。

これらの根拠のないネガティブ・キャンペーンには、逐一反論していきたいと思います。

糖質制限食発展のために、今後さらなる努力が必要です。

私も、テレビの報道番組などから依頼があれば出演して、正確でニュートラルな糖質制限食の情報を発信しようと思います。

ブログ読者の皆さんには、これまでと同様応援のほどよろしくお願い申しあげます。m(_ _)mV



江部康二



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食で中性脂肪・HDLコレステロール・肥満改善とEBM
こんにちは。

昨日、糖質制限食で血中脂質改善というエビデンスがあると述べました。

現在の医学界では、特にディベートなどの場合、EBMが重視されます。

evidence based medhicine(根拠に基づいた医学)→略してEBM

EBMにおいて最も信頼度が高いとされているのが、RCT研究(無作為割り付け臨床試験)論文です。

EBMの視点からは、糖質制限食が、中性脂肪・HDLコレステロール・肥満改善効果があるとする信頼度の高いRCT研究論文が、少なくとも3つあります。

ちなみに、この件に関して、カロリー制限食に有利な信頼度の高いRCT研究論文は皆無です。

1)ニューイングランドジャーナル(DIRECTという論文)

•イスラエルの322人(男性86%)
•(1)低脂肪食(カロリー制限あり)
•(2)オリーブ油の地中海食(カロリー制限あり)
•(3)低炭水化物食(カロリー制限なし)
•3グループの食事法を2年間比較検討

糖質制限食が最も体重を減少させ、HDL-Cを増加させた。2年間の研究。

低脂肪・カロリー制限食に比し、糖質制限食が中性脂肪も低下させた。

LDLコレステロールは3者で優位差が出なかった。

Iris Shai,et all:Weight Loss with a Low-Carbohydrate,Mediterranean,or Low-Fat Diet. NENGLJ MED JULY17,2008、VOL359. NO.3 229-241



2)米国医師会雑誌、JAMA(AtoZ studyという論文)

•アトキンス、ゾーン、ラーン、オーニッシュダイエットのそれぞれの1年間の体重減少効果などをみた。
•311人の女性を上記4グループに分けて追跡。これら4種のダイエット法は、いずれも米国でポピュラーなもの。
•アトキンスは低炭水化物食、ラーンとオーニッシュは高炭水化物、低脂肪食、ゾーンは炭水化物40%

糖質制限食が最も体重を減少させ、HDL-Cを増加させ、中性脂肪を改善させた。1年間の研究。

Comparison of the Atkins, Zone, Ornish, and LEARN Diets for Change in Weight and Related Risk Factors Among Overweight Premenopausal Women
The A TO Z Weight Loss Study: A Randomized Trial ,JAMA297:969-977



3)「低炭水化物食」と「低脂質・低カロリー食」を比較したRCT論文のメタアナリシス

•体重減少、中性脂肪減少、HDL-C増加は低炭水化物食が低脂質・低カロリー食に比し有効。13の電子データベースの2000年1月~2007年3月の低炭水化物食と低脂質食比較RCTを解析。

Systematic review of randomized controlled trials of low-carbohydrate vs. low-fat/low-calorie diets in the management of obesity and its comorbidities M. Hession,et all
 Obesity Reviews Volume 10, Issue 1, pages 36–50, January 2009
(国際肥満研究連合の公式ジャーナル)



ニューイングランド・ジャーナルとJAMAは、インパクト・ファクターが最も高い医学雑誌です。

Obesity Reviews(国際肥満研究連合の公式ジャーナル)のインパクトファクターも高いです。

すなわち、信頼度が大変高い医学雑誌に掲載されたRCT研究論文において、糖質制限食が、低脂肪・カロリー制限食などに比べて優位差を持って、中性脂肪・HDLコレステロール・肥満改善効果があることが証明されました。


江部康二


☆☆☆

evidence based medhicine(証拠に基づく医学)→略してEBM

EBMが現在、医学界を席巻しています。

EBMだけに頼る医療には、明確に限界があります。

一方、EBMを無視する医療にも、明確に限界があります。

実際には、EBMと適宜折り合いをつけながら、臨床実践を行うこととなります。

医学界において、evidence(エビデンス、証拠、根拠)となるのは、基本的に医学雑誌に掲載された論文です。

ニューイングランド・ジャーナル、ランセット、米国医師会雑誌など、定評ある医学専門誌に掲載された論文であることも、evidence(エビデンス、証拠)の大きな要素となります。

その論文も

①無作為割り付け臨床試験
②前向きコホート研究
③コホート内症例割り付け研究
④後ろ向けコホート研究
⑤症例対照研究
⑥地域相関研究
⑦時系列研究
⑧症例報告
⑨実証的研究に基づかない権威者の意見

といった順番で、信頼度に差をつけられています。

これを研究デザインのヒエラルキーと呼ぶそうです。

一般にエビデンスレベルが高い研究論文と言うときは、

①無作為割り付け臨床試験(RCT)
②前向きコホート研究

に基づく論文のことをさします。

勿論、症例報告も大切な医学研究の一つなのですが、ことEBMというときは、割り切って、「無作為割り付け臨床試験(RCT)」と「前向きコホート研究」だけ考慮すればいいということになります。

特にディベートなどでは、RCT研究論文が圧倒的に威力を発揮します。




テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食で腎機能悪化なし。脂質は改善。
こんばんは。

2012/9/2の日本経済新聞に

「極端な炭水化物制限はNG、1食で小おにぎり1個が目安」

という記事が載りました。

読売新聞に続く、糖質制限食に対するネガティブ・キャンペーンの一環ですね。

例によって、根拠のない糖質制限食批判なのですが、反論してみましょう。

日本経済新聞の記事に

【国立国際医療研究センター糖尿病研究連携部の野田光彦部長は「糖質を減らしても必要なカロリーを確保するため、脂質やたんぱく質が多くなりがち。血液中の脂質が増えすぎたり、腎臓への負担が高まったりすることが考えられる」と説明する。】

という記載がありました。

全く、根拠を提示しておられないので、まず、この記載はあくまで私見という位置づけとなります。

さらに、「血液中の脂質が増えすぎたり」というのは、完全に間違っています。

糖質制限食で、中性脂肪値は速やかに改善し、HDLコレステロール値が増加することには、RCT研究論文によるエビデンスがあります。

LDLコレステロールに関してはRCT研究論文では、脂肪制限食、地中海食、糖質制限食で優位差はありませんでした。

すなわち、糖質制限食実践で血中脂質は改善するのです。

つぎに、「腎臓への負担が高まったりすることが考えられる」ということですが、全く根拠はありません。

すなわちこちらもエビデンスに基づく発言ではなく、私見に過ぎません。

厚生労働省の食事摂取基準ですが、2010年版では

「タンパク質の耐容上限量は、タンパク質の過剰摂取により生じる健康被害を根拠に設定されなければならない。しかし現時点では、タンパク質の耐容上限量を策定し得る明確な根拠となる報告は十分には見当たらない。そこで、耐容上限量は設定しないこととした」

という記載があります。

つまり、厚生労働省の見解は、高たんぱく食の摂取により、腎機能が悪化するというエビデンスはないということです。

私が、検索した限りにおいても、

「腎機能正常の人が高タンパク食を摂取して腎臓が悪くなった」

というRCT研究論文を見たことはありません。

また

「腎機能正常の人が高タンパク食を摂取して腎臓が悪くなった」

というRCT研究論文以外の研究報告も見たことがありません。

「腎機能がすでに悪化している場合、高たんぱく食を摂取すると、腎不全の進行が早まる」

という報告はありますので、日経の記事は、このことと混同されているのではないでしょうか。

繰り返し強調しますが、

「腎機能正常の人が、高タンパク食で腎臓が悪くなる」

というエビデンスは、現時点で認められないというのが、科学的認識なのです。

歴史的にみても、イヌイットが伝統的な食生活を守っていたころは、生肉・生魚が主食で、高タンパク・高脂質食(スーパー糖質制限食)ですが、腎不全が多いという報告は一切ありません。

腎機能が正常で、糖質制限食を実践しておられる糖尿人をはじめ生活習慣病の方々、根拠のないネガティブ・キャンペーンに惑わされず、安心してスーパー糖質制限食をお続けくださいね。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
長鎖脂肪酸代謝異常症について
こんばんは。

小児科、岡田先生から、長鎖脂肪酸代謝異常症について、追加コメントを頂きました。

岡田先生、ありがとうございます。
とても参考になります。


江部康二


おかだ小児科医院(糖質制限食、湿潤療法のエキスパート)
http://okadaiin.com/


12/09/05 おかだ
長鎖脂肪酸代謝異常症
おかだです。
この病気は新生児幼児期に症状が出ることがほとんどで、すぐに適切に治療を受ければ成長発達に何ら問題はありません。
早期発見のために、タンデムマススクリーニング検査という検査が新生児に行われつつあります。しかし、まだすべての都道府県で行われているわけではありません。早急にすべての都道府県でタンデムマススクリーニング検査が行われることをのぞみます。


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
「長鎖脂肪酸代謝異常症」は糖質制限食の適応となりません。
おはようございます。

小児科の岡田先生から、貴重なコメントをいただきました。

「長鎖脂肪酸代謝異常症」という特殊な疾患に関する情報です。

『日本において毎年10-50人の新患が発生』というまれな病気ですが、長鎖脂肪酸代謝異常症の人は、糖質制限食の適応となりませんので注意が必要です。

長鎖脂肪酸とは、分子に含まれる炭素数が11以上の脂肪酸です。

魚油の成分であるエイコサペンタエン酸、大豆油やコーン油などのリノール酸、オリーブオイルのオレイン酸などに含まれています。お肉のステアリン酸も長鎖脂肪酸です。

つまり、私たちの身近にある油脂類は、そのほとんどが長鎖脂肪酸で構成されています。

糖質制限食の場合、高脂質食となりますので、その高脂質のほとんどが長鎖脂肪酸(肉、魚、植物)となります。
従って、「長鎖脂肪酸代謝異常症」の人が糖質制限食をした場合、脂肪を利用できないので、ケトン体が上手く生成できなかったり、肝臓の糖新生も上手くいかない可能性があります。

まれな病気ですが、長鎖脂肪酸代謝異常症の人は、糖質制限食の適応となりませんのでご注意ください。



江部康二



おかだ小児科医院(糖質制限食、湿潤療法のエキスパート)
http://okadaiin.com/


【12/09/03 おかだ
脂肪酸代謝異常
江部先生
こんにちはTVたのしみにしています。
小児科&湿潤療法のおかだです。
ところで、昨日新しい新生児マススクリーニングについて講演を聞いて来ました。
ご存知かもしれませんが、
今後マススクリーニングで発見できる病気に「長鎖脂肪酸代謝異常症」があります。
http://www.nanbyou.or.jp/entry/790
なんと糖質が摂取できない場合、糖新生が出来ず、
1.全身のエネルギー産生障害に起因する症状・所見
1)低ケトン性低血糖、2)ライ様症候群、乳児突然死症候群
2.各臓器の脂肪酸酸化障害に起因する症状・所見
1)筋緊張低下、筋力低下、労作時の筋痛、横紋筋融解症
2)心肥大、心内膜線維弾性症、3)肝腫大、4)各臓器の脂肪変性
3.一般検査の異常所見
1)代謝性アシドーシス、2)高アンモニア血症
3)CPK、AST、ALTの高値
などが起こるということです。
重症度も様々で、飢餓状態にならないと症状の出ない人もあるそうです。
「長鎖脂肪酸代謝異常症」の方は糖質制限は禁忌ですね。
今後糖質制限が普及していく過程で万が一この病気の人が、糖質制限を実施し不幸な転機をとった場合、糖質制限に反対する人は鬼の首を取ったように「糖質制限は命の危険がある」と言うでしょう。
逆に言うと脂肪酸代謝異常症のない人は安全に糖質制限が行えるということなんですが。
杞憂かもしれませんが、念のため、投稿いたします。
今後多くの糖尿人肥満人が糖質制限によって救われることを願っています】




http://www.nanbyou.or.jp/entry/790
難病情報センター
難治性疾患研究班情報(研究奨励分野)

代謝疾患分野
長鎖脂肪酸代謝異常症(平成22年度)
ちょうさしぼうさんたいしゃいじょうしょう
研究班名簿 一覧へ戻る
1. 概要
脂肪は空腹・飢餓時に糖に代わるエネルギーとして利用される。従って長 鎖脂肪酸代謝異常症は、空腹・飢餓時に突然発症することが多く、極端な場合はライ症候群や乳児突然死症候群として発症する。診断後は、L-カルニチンの補 充や、空腹を避けるなどの簡単な生活指導により無症状に経過する者も多く、最近はパイロットスタディーとして行われているマス・スクリーニング対象疾患に も組み入れられており、発症前に見つかった患者さんの多くは良好な経過をたどっている。
2. 疫学
日本において毎年10-50人の新患が発生。
3. 原因
長鎖脂肪酸の転送・活性化に関わる酵素・蛋白群(カルニチンサイクル異 常症)に始まり、各々長鎖・中鎖のβ酸化スパイラルの各段階を触媒する酵素群、電子伝達に関与する蛋白群、ケトン体生成に関わる酵素群まで含めると、その 疾患数は20種類以上に及び、現在もなお新しい原因酵素の発見が続いている。
4. 症状

1.全身のエネルギー産生障害に起因する症状・所見
 1)低ケトン性低血糖、2)ライ様症候群、乳児突然死症候群
2.各臓器の脂肪酸酸化障害に起因する症状・所見
 1)筋緊張低下、筋力低下、労作時の筋痛、横紋筋融解症
 2)心肥大、心内膜線維弾性症、3)肝腫大、4)各臓器の脂肪変性
3.一般検査の異常所見
 1)代謝性アシドーシス、2)高アンモニア血症
 3)CPK、AST、ALTの高値
5. 合併症
まず低血糖・高アンモニア血症発作が、ライ症候群、乳児突然死症候群、 最近ではインフルエンザ脳症と誤診されることもある。この様な発作を繰り返すことによる後遺症としての、脳障害、発達遅滞も危険である。筋肉・心臓・肝臓 症状が主体の場合は、心肥大、肝不全や横紋筋融解に伴うミオグロビン尿症による腎不全も危険な合併症である。
6. 治療法
急性期はブドウ糖の補充を中心に、アシドーシスの補正、高アンモニア血 症の治療を行い代償不全の回復に努める。以下に慢性期の治療法を列挙する。1) 食事中の脂肪摂取を減らす。2) 長い空腹を避け、朝食を早く取り、体脂肪が利用されるような状態を招かないようにする。時に夜間コーンスターチの利用や頻回食が必要とされることもある。 3) 中鎖脂肪酸を含む食品の摂取。4) 毒性中間代謝産物の除去:L-カルニチンの投与。ただし長鎖アシルカルニチンは心臓毒なので、特にカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII異常症な どにおいては過量投与に注意が必要である。5) 感染症など体蛋白異化が亢進する危険のある時は、速やかに病院を受診する。6) 奇数鎖脂肪酸の投与:偶数鎖脂肪酸のみだと糖新生に関与できないが、奇数鎖脂肪酸は最終的にプロピオニル-CoAとなり、TCAサイクルから糖新生系に回 る。
7. 研究班
日本人長鎖脂肪酸代謝異常症の診断方法の確立、及び治療方法の開発に関する研究班



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット