2010年04月30日 (金)
おはようございます。
今回は、蝶々さんから2回目のとても嬉しいコメントをいただきました。
「10/04/29 蝶々
糖質制限食半年経過
江部先生こんにちわ以前β細胞のアポトーシスについて質問したものです。
本日は糖質制限食開始から、
半年が経過し自分に起きた効果を先生に報告したくコメントさせていただきます(≧ω≦)
2009年9月23日発症時点
空腹時血糖230
2時間血糖340
体重118キロ
Hba1c10over
2010年4月20日現在
空腹時血糖70~80
2時間血糖90~110
体重74キロ
Hba1c4.6
上記は糖質有りでの食後血糖値です。
江部先生の糖質制限を知ることができ、その効果に感謝する毎日です血糖値もさることながら、体重の減少もめざましく、最近は糖質制限+有酸素運動(自転車)+上下肢無酸素運動(1日5分位)を行い、筋力量38%、体脂肪率13%とかなり理想的になってきました今後は体重72キロを目指していくことが今の楽しみになってます。糖尿病発覚時は落ち込むこともありましたが、いい意味で生まれ変わったような生活と思えるようになれ、糖質制限食に出会えたことをうれしくおもいます。お仕事とブログの両立大変と思いますが、勇気づけられる糖尿人の一人として、江部先生のさらなるご活躍を願っておりますお身体をご自愛願いつつ今後ともよろしくお願いしますm(__)m
追記すいません
内臓脂肪面積(単位はcm2)
半年前190over
4月現在50前後
身長178cm
基礎代謝1800kcal
追記になり申し訳ありませんm(__)m 」
蝶々さん。
嬉しいコメントをありがとうございます。
糖質制限食、万歳ですね。
2009年9月23日発症時点
空腹時血糖230
2時間血糖340
体重118キロ
Hba1c10.4%
内臓脂肪190over cm2
2010年4月20日現在
空腹時血糖70~80
2時間血糖90~110
体重74キロ
Hba1c4.6 %
内臓脂肪50前後 cm2
身長 178cm
いやはや、まことに見事な改善です。
あっぱれですね。 (^-^)v(^-^)v
2009年9月当初は「アマリール3mg、メルビン250」を内服、10月からは、アマリール中止でメルビンのみ。
2009年11月6日にコメントいただいた時点で、食前食後の血糖値は
食前95→食後1時間162→食後2時間125
と既に「糖尿病型→正常型」の改善しておられました。
2010年4月のデータは、糖質摂取して
食後2時間血糖90~110mg/dl
ですので、正常型です。
今はもうメルビンも内服しておられないと思います。
2009年11月7日に私が「蝶々さん、さらに体重減少に成功すれば、糖尿病がほとんど治ったという状態までいくことが可能と思います。」と述べましたが、現時点では、どの病院で検査しても糖尿病ではないと言われると思います。
「空腹時血糖230、2時間血糖340」という「糖毒」状態が糖質制限食で解除され、膵臓が休養できて、疲弊していたβ細胞が回復したと考えられます。
また、44kgの体重減少で内臓脂肪・肥満が改善し、インスリン抵抗性がとれたと考えられます。
178cm 74kg で現時点のBMI:23.36 ですね。
筋力量38%、体脂肪率13% ですから、体重の多くが筋肉ですので、もうほとんど理想的ですね。
筋肉量が多いと筋肉細胞の血糖取り込みも多くなるので、血糖コントロールにはとてもいいです。
「空腹時血糖70~80 、2時間血糖90~110 」
現時点で糖質を摂取してもこのデータなら、基礎分泌インスリンも追加分泌インスリンも、正常型に回復しています。
かつては「空腹時血糖230、2時間血糖340」だったので、β細胞が100/100完全回復とは言えないかもしれませんが、少なくとも少々の糖質を食べても、食後血糖値は正常型を示すまで、9割以上回復したと考えられます。
おめでとうございます。(⌒o⌒)v
江部康二
☆☆☆
スーパー糖質制限食で糖尿病が治った!?
2009年11月07日 (土)
こんばんは。
今回は、蝶々さんから、糖尿病が治った・・・?
という嬉しいコメント・質問をいただきました。
「09/11/06 蝶々
新米糖尿人です^^;
江部先生こんばんわ。お初にかかります。新米糖尿人です。
私は、今年の9月末にのどの渇き、頻尿が続き、「どうもおかしいな?」と思って、受診したところ、ペットボトル症候群による2型糖尿病と言い渡されました。
受診時の数値は、
2時間後血糖値340、Hba1c10.4でした。
その後、アマリール3mg、メルビン250で食事療法を開始しましたが、食後高血糖を招く既存のカロリーでの食事療法に疑問を抱き、いろいろ調べていくうちに、江部先生の糖質制限食に出会い、スーパー糖質制限食を開始しました。10月中旬ごろにアマリールの処方はなくなり、現在はメルビンのみになりました。
血糖値の推移は、受診から1か月の現在数値で
空腹時血糖値230→85~100
2時間後血糖値340→100~125
Hba1c10.4→8.7です。
運動により脂肪肝やや改善、体重115→100kg
ここで江部先生に質問なのですが、先日、どのくらい血糖値が上がるのかな?と、押し麦と白米を半々で混ぜたご飯110gほどに、卵焼き大を2つ、その他魚料理と減塩みそ汁で、推定糖質50~60gほど?を食べたのですが、1時間後162、2時間後125という結果でした。開始時血糖値は95でした。2型糖尿病では1gの糖質で血糖値3の上昇と先生の記述にもあるのですが、自分の数値にあわなくて、なぜなのだろう・・・と不思議に思って先生にお聞きしたいと思った次第です。これは耐糖能が少しはよくなってきてるということでしょうか?それとも一時的に下がっているということなのでしょうか?
新米なものですが、よろしければ先生教えてください^^;
追記になりますが、食後運動などは今回は行わず測定してみました。あと、先生の著書「主食を抜けば糖尿病は良くなる! 実践編」購入&熟読させていただいてます^^」
蝶々さん。
本のご購入ありがとうございます。
スーパー糖質制限食実践にて、1ヶ月で
「空腹時血糖値230→85~100
2時間後血糖値340→100~125
Hba1c10.4→8.7
体重115→100kg」
素晴らしい改善ですね。
おめでとうございます。(^-^)v(^-^)v
「先日、どのくらい血糖値が上がるのかな?と、押し麦と白米を半々で混ぜたご飯110gほどに、卵焼き大を2つ、その他魚料理と減塩みそ汁で、推定糖質50~60gほど?を食べたのですが、1時間後162、2時間後125という結果でした。開始時血糖値は95でした。」
推定糖質50gとしても、2型糖尿病なら食後血糖値ピークは、150mg上昇して245mgくらいになるはずですから、162mgというのは確かに不思議ですね。
おそらく糖尿病の罹病期間が、比較的短くて、自前のインスリン分泌能力が疲弊はしていたものの、かなり残存していたと考えられます。
2型糖尿病は、インスリンの作用不足で発症します。
<インスリン分泌低下+インスリン抵抗性> →インスリン作用不足
というパターンです。
インスリン抵抗性というのは、インスリンの効きが悪くなることです。
いったん糖尿病になると
①高血糖→インスリン抵抗性増強、インスリン分泌低下→高血糖
糖毒と呼ばれる悪循環が起こります。
②肥満→インスリン抵抗性増強
また肥満があると糖毒とは別にインスリン抵抗性が増強します。
蝶々さん、糖尿病診断時点では、空腹時血糖値230mg、食後血糖値340mgですから、充分「糖毒」状態です。また体重115kgありましたから、インスリン抵抗性も結構あります。血糖値が180mg/dl未満になると、「糖毒」が解除されます。
蝶々さんも、スーパー糖質制限食で高血糖が改善して糖毒が解除され、疲弊していた膵臓のβ細胞が休養できて、インスリン分泌能力がかなり回復したと考えられます。そして糖毒解除でインスリン抵抗性もかなり改善したと考えられます。また、体重が115kgから100kgに減少したことも、インスリン抵抗性改善につながります。
まとめると蝶々さん、さらに体重減少に成功すれば、糖尿病がほとんど治ったという状態までいくことが可能と思います。
インスリン分泌能力が本来100あるとして、90以上くらいまで回復すれば、トータルには血糖コントロールは正常と同等です。インスリン抵抗性も減量に成功すれば、正常に戻ります。
このまま美味しく楽しく糖質制限食を続けられてほぼ正常人復帰を目指して下さいね。ヾ(^▽^)
江部康二
***糖毒
糖尿病を発症し、一旦、高血糖になってしまうと、高血糖そのものがベータ細胞にダメージを与えてインスリン分泌低下になり、また高血糖そのものが筋肉細胞などのインスリン抵抗性を高めてしまいます。
<高血糖→インスリン分泌抑制とインスリン抵抗性増大→高血糖>
この悪循環パターンを、臨床的には「糖毒」 と呼びます。
なぜ、高血糖自体がインスリン分泌を低下させるのか、インスリン抵抗性を増大させるのか、最先端の研究で調べられてはいるのですが、はっきり言ってまだよくわからないのが現状です。
糖質制限食を実践することで食後高血糖を防ぐことができるので、糖毒の悪循環を断ち切ることが可能です。
今回は、蝶々さんから2回目のとても嬉しいコメントをいただきました。
「10/04/29 蝶々
糖質制限食半年経過
江部先生こんにちわ以前β細胞のアポトーシスについて質問したものです。
本日は糖質制限食開始から、
半年が経過し自分に起きた効果を先生に報告したくコメントさせていただきます(≧ω≦)
2009年9月23日発症時点
空腹時血糖230
2時間血糖340
体重118キロ
Hba1c10over
2010年4月20日現在
空腹時血糖70~80
2時間血糖90~110
体重74キロ
Hba1c4.6
上記は糖質有りでの食後血糖値です。
江部先生の糖質制限を知ることができ、その効果に感謝する毎日です血糖値もさることながら、体重の減少もめざましく、最近は糖質制限+有酸素運動(自転車)+上下肢無酸素運動(1日5分位)を行い、筋力量38%、体脂肪率13%とかなり理想的になってきました今後は体重72キロを目指していくことが今の楽しみになってます。糖尿病発覚時は落ち込むこともありましたが、いい意味で生まれ変わったような生活と思えるようになれ、糖質制限食に出会えたことをうれしくおもいます。お仕事とブログの両立大変と思いますが、勇気づけられる糖尿人の一人として、江部先生のさらなるご活躍を願っておりますお身体をご自愛願いつつ今後ともよろしくお願いしますm(__)m
追記すいません
内臓脂肪面積(単位はcm2)
半年前190over
4月現在50前後
身長178cm
基礎代謝1800kcal
追記になり申し訳ありませんm(__)m 」
蝶々さん。
嬉しいコメントをありがとうございます。
糖質制限食、万歳ですね。
2009年9月23日発症時点
空腹時血糖230
2時間血糖340
体重118キロ
Hba1c10.4%
内臓脂肪190over cm2
2010年4月20日現在
空腹時血糖70~80
2時間血糖90~110
体重74キロ
Hba1c4.6 %
内臓脂肪50前後 cm2
身長 178cm
いやはや、まことに見事な改善です。
あっぱれですね。 (^-^)v(^-^)v
2009年9月当初は「アマリール3mg、メルビン250」を内服、10月からは、アマリール中止でメルビンのみ。
2009年11月6日にコメントいただいた時点で、食前食後の血糖値は
食前95→食後1時間162→食後2時間125
と既に「糖尿病型→正常型」の改善しておられました。
2010年4月のデータは、糖質摂取して
食後2時間血糖90~110mg/dl
ですので、正常型です。
今はもうメルビンも内服しておられないと思います。
2009年11月7日に私が「蝶々さん、さらに体重減少に成功すれば、糖尿病がほとんど治ったという状態までいくことが可能と思います。」と述べましたが、現時点では、どの病院で検査しても糖尿病ではないと言われると思います。
「空腹時血糖230、2時間血糖340」という「糖毒」状態が糖質制限食で解除され、膵臓が休養できて、疲弊していたβ細胞が回復したと考えられます。
また、44kgの体重減少で内臓脂肪・肥満が改善し、インスリン抵抗性がとれたと考えられます。
178cm 74kg で現時点のBMI:23.36 ですね。
筋力量38%、体脂肪率13% ですから、体重の多くが筋肉ですので、もうほとんど理想的ですね。
筋肉量が多いと筋肉細胞の血糖取り込みも多くなるので、血糖コントロールにはとてもいいです。
「空腹時血糖70~80 、2時間血糖90~110 」
現時点で糖質を摂取してもこのデータなら、基礎分泌インスリンも追加分泌インスリンも、正常型に回復しています。
かつては「空腹時血糖230、2時間血糖340」だったので、β細胞が100/100完全回復とは言えないかもしれませんが、少なくとも少々の糖質を食べても、食後血糖値は正常型を示すまで、9割以上回復したと考えられます。
おめでとうございます。(⌒o⌒)v
江部康二
☆☆☆
スーパー糖質制限食で糖尿病が治った!?
2009年11月07日 (土)
こんばんは。
今回は、蝶々さんから、糖尿病が治った・・・?
という嬉しいコメント・質問をいただきました。
「09/11/06 蝶々
新米糖尿人です^^;
江部先生こんばんわ。お初にかかります。新米糖尿人です。
私は、今年の9月末にのどの渇き、頻尿が続き、「どうもおかしいな?」と思って、受診したところ、ペットボトル症候群による2型糖尿病と言い渡されました。
受診時の数値は、
2時間後血糖値340、Hba1c10.4でした。
その後、アマリール3mg、メルビン250で食事療法を開始しましたが、食後高血糖を招く既存のカロリーでの食事療法に疑問を抱き、いろいろ調べていくうちに、江部先生の糖質制限食に出会い、スーパー糖質制限食を開始しました。10月中旬ごろにアマリールの処方はなくなり、現在はメルビンのみになりました。
血糖値の推移は、受診から1か月の現在数値で
空腹時血糖値230→85~100
2時間後血糖値340→100~125
Hba1c10.4→8.7です。
運動により脂肪肝やや改善、体重115→100kg
ここで江部先生に質問なのですが、先日、どのくらい血糖値が上がるのかな?と、押し麦と白米を半々で混ぜたご飯110gほどに、卵焼き大を2つ、その他魚料理と減塩みそ汁で、推定糖質50~60gほど?を食べたのですが、1時間後162、2時間後125という結果でした。開始時血糖値は95でした。2型糖尿病では1gの糖質で血糖値3の上昇と先生の記述にもあるのですが、自分の数値にあわなくて、なぜなのだろう・・・と不思議に思って先生にお聞きしたいと思った次第です。これは耐糖能が少しはよくなってきてるということでしょうか?それとも一時的に下がっているということなのでしょうか?
新米なものですが、よろしければ先生教えてください^^;
追記になりますが、食後運動などは今回は行わず測定してみました。あと、先生の著書「主食を抜けば糖尿病は良くなる! 実践編」購入&熟読させていただいてます^^」
蝶々さん。
本のご購入ありがとうございます。
スーパー糖質制限食実践にて、1ヶ月で
「空腹時血糖値230→85~100
2時間後血糖値340→100~125
Hba1c10.4→8.7
体重115→100kg」
素晴らしい改善ですね。
おめでとうございます。(^-^)v(^-^)v
「先日、どのくらい血糖値が上がるのかな?と、押し麦と白米を半々で混ぜたご飯110gほどに、卵焼き大を2つ、その他魚料理と減塩みそ汁で、推定糖質50~60gほど?を食べたのですが、1時間後162、2時間後125という結果でした。開始時血糖値は95でした。」
推定糖質50gとしても、2型糖尿病なら食後血糖値ピークは、150mg上昇して245mgくらいになるはずですから、162mgというのは確かに不思議ですね。
おそらく糖尿病の罹病期間が、比較的短くて、自前のインスリン分泌能力が疲弊はしていたものの、かなり残存していたと考えられます。
2型糖尿病は、インスリンの作用不足で発症します。
<インスリン分泌低下+インスリン抵抗性> →インスリン作用不足
というパターンです。
インスリン抵抗性というのは、インスリンの効きが悪くなることです。
いったん糖尿病になると
①高血糖→インスリン抵抗性増強、インスリン分泌低下→高血糖
糖毒と呼ばれる悪循環が起こります。
②肥満→インスリン抵抗性増強
また肥満があると糖毒とは別にインスリン抵抗性が増強します。
蝶々さん、糖尿病診断時点では、空腹時血糖値230mg、食後血糖値340mgですから、充分「糖毒」状態です。また体重115kgありましたから、インスリン抵抗性も結構あります。血糖値が180mg/dl未満になると、「糖毒」が解除されます。
蝶々さんも、スーパー糖質制限食で高血糖が改善して糖毒が解除され、疲弊していた膵臓のβ細胞が休養できて、インスリン分泌能力がかなり回復したと考えられます。そして糖毒解除でインスリン抵抗性もかなり改善したと考えられます。また、体重が115kgから100kgに減少したことも、インスリン抵抗性改善につながります。
まとめると蝶々さん、さらに体重減少に成功すれば、糖尿病がほとんど治ったという状態までいくことが可能と思います。
インスリン分泌能力が本来100あるとして、90以上くらいまで回復すれば、トータルには血糖コントロールは正常と同等です。インスリン抵抗性も減量に成功すれば、正常に戻ります。
このまま美味しく楽しく糖質制限食を続けられてほぼ正常人復帰を目指して下さいね。ヾ(^▽^)
江部康二
***糖毒
糖尿病を発症し、一旦、高血糖になってしまうと、高血糖そのものがベータ細胞にダメージを与えてインスリン分泌低下になり、また高血糖そのものが筋肉細胞などのインスリン抵抗性を高めてしまいます。
<高血糖→インスリン分泌抑制とインスリン抵抗性増大→高血糖>
この悪循環パターンを、臨床的には「糖毒」 と呼びます。
なぜ、高血糖自体がインスリン分泌を低下させるのか、インスリン抵抗性を増大させるのか、最先端の研究で調べられてはいるのですが、はっきり言ってまだよくわからないのが現状です。
糖質制限食を実践することで食後高血糖を防ぐことができるので、糖毒の悪循環を断ち切ることが可能です。
2010年04月29日 (木)
拍手コメントをいただいた
うさにゃん
グラクティブ(DPP-4阻害剤)は、糖質制限食実践中にも、第一選択か第二選択になるよい薬と思います。
詳しくは
2010年03月29日 (月) のブログ
「インクレチン関連薬と糖尿病と糖質制限食」
をご参照ください。
江部康二
うさにゃん
グラクティブ(DPP-4阻害剤)は、糖質制限食実践中にも、第一選択か第二選択になるよい薬と思います。
詳しくは
2010年03月29日 (月) のブログ
「インクレチン関連薬と糖尿病と糖質制限食」
をご参照ください。
江部康二
2010年04月29日 (木)
こんにちは。
本日未明、京都はいきなりの雷雨でした。慌てて起き出して、パソコンのスイッチを切ってまた寝ました。
さて今回は、ゆうこさんから血糖自己測定器のセンサーについて、コメント・質問をいただきました。
【10/04/28 ゆうこ
血糖測定器のセンサーについて(薬事法改正に怒!)
先生 いつもありがとうございます。
ちょっと怒!な事があり、コメントさせていただきました。
なんどかこちらに投稿していますが、糖質をあまり摂取しない時には薬を使わずにコントロールするため、自分でまめに血糖値を測定しつつ、糖質制限食を取り入れ、一年で7.3⇒4.7と劇的に変化しました。
ただ、一型でもインスリン投与が必要なわけでもないので、センサーなどは保険摘要にならず、頻繁に計測する事が病状を悪化させない第一歩であるにも拘らず大変高価であるため、高価なので、インターネットやドラッグストアで少しでも安く購入できるところを探すなどして入手してきました。
ところが、先日購入しようとしたところ、今回の薬事法改正でドラッグストア(店舗販売業)やインターネットでは、医療用医薬品である血糖測定用の電極は買えなくなってしまいました。
これは、自分の血糖値の変化を知ってコントロールする、という「自己血糖測定器」の概念と大きく異なる判断だと思います。
しかも、口に入れるものでも、危険なものでもないのですから、なんとか除外されることはできないものか、と困惑しています。
同時に、今後はどこで購入したらいいのか見当がつきません・・・・。
厚生労働省の「ご意見」から意見してみようか、などとも思っているのですが。
糖質制限食で頑張っている方々は、困る方が多いのではないのでしょうか?
皆さんどうなさるのでしょうか?
追伸
説明が下手なので、明示してあるページを見つけました。
http://www.selme-sokuteiki.net/index.php?main_page=product_info&products_id=110
2011年までは、一度買ったお店ならば購入できるそうですが、結構お店がなくなっていたりして、私の場合、新たな購入先を見つけるしかなく、行き止まり状態です・・・・・。】
ゆうこさん。
「糖質制限食を取り入れ、一年で7.3⇒4.7に改善」
見事な改善です。良かったですね。
1型糖尿病で、インスリン注射なしでHbA1c:4.7%というのは、主治医殿はさぞかしびっくりされたでしょうね。
実は、高雄病院でも、内因性インスリンがまだ分泌されている1型糖尿病患者さんで、今まで3名がインスリンが要らなくなりました。
今までの医学では、とても信じられないようなことですが、スーパー糖質制限食では時に可能なことなのです。
勿論、内因性インスリン分泌がゼロの1型は、スーパー糖質制限食で、単位は1/3くらいに減量できますが、インスリン注射は絶対に必要ですので、念のため。
米国では、血糖自己測定器やセンサーはスーパーで手軽に販売していて、価格も日本の1/3くらいですから、去年の薬事法の改正は、不可思議な逆行ですね。
確かに、ゆうこさんご指摘のニプロのサイトによれば、改正薬事法(平成21年6月施行)に伴なう、2年間の経過措置で、以前からの継続の人は購入できるけれど、新規の人には販売できないようです。*
医療機関では、血糖自己測定器のセンサーは手に入りますが、仰有る通り割高です。
米国から平行輸入で取り寄せたりすることは可能なのですかね?
欧米の血糖値の単位はmmol/Lで、18をかけたら日本のmg/dlの数値に換算できるそうですが、やや面倒くさいです・・・。何かいい方法はあるのでしょうかね?
*ニプロのサイトから転載
ニプロ フリースタイル センサー
第2類医薬品
販売について
こちらの医薬品は、ご利用状況に応じてご注文を承ります。
※改正薬事法(平成21年6月施行)に伴なう、2年間の経過措置により販売
1.薬局及び店舗販売業の店舗が存しない離島にお住まいのお客様
各製品ごとに添付文書を掲載しております。用法、注意事項等をよくご確認の上、ご購入のお手続きをお願いします。
2.平成21年5月31日以前からの継続購入をご希望のお客様
ご購入をいただく際に新たな情報のご提供が不要なお客様は、ご購入のお手続きをお願いします。
※ご購入のお手続きをいただきました段階で新たな情報のご提供が不要と判断し、ご注文を承ります。
3.ご購入履歴を確認できない場合は、ご注文を承ることができません。予めご了承願います。
江部康二
本日未明、京都はいきなりの雷雨でした。慌てて起き出して、パソコンのスイッチを切ってまた寝ました。
さて今回は、ゆうこさんから血糖自己測定器のセンサーについて、コメント・質問をいただきました。
【10/04/28 ゆうこ
血糖測定器のセンサーについて(薬事法改正に怒!)
先生 いつもありがとうございます。
ちょっと怒!な事があり、コメントさせていただきました。
なんどかこちらに投稿していますが、糖質をあまり摂取しない時には薬を使わずにコントロールするため、自分でまめに血糖値を測定しつつ、糖質制限食を取り入れ、一年で7.3⇒4.7と劇的に変化しました。
ただ、一型でもインスリン投与が必要なわけでもないので、センサーなどは保険摘要にならず、頻繁に計測する事が病状を悪化させない第一歩であるにも拘らず大変高価であるため、高価なので、インターネットやドラッグストアで少しでも安く購入できるところを探すなどして入手してきました。
ところが、先日購入しようとしたところ、今回の薬事法改正でドラッグストア(店舗販売業)やインターネットでは、医療用医薬品である血糖測定用の電極は買えなくなってしまいました。
これは、自分の血糖値の変化を知ってコントロールする、という「自己血糖測定器」の概念と大きく異なる判断だと思います。
しかも、口に入れるものでも、危険なものでもないのですから、なんとか除外されることはできないものか、と困惑しています。
同時に、今後はどこで購入したらいいのか見当がつきません・・・・。
厚生労働省の「ご意見」から意見してみようか、などとも思っているのですが。
糖質制限食で頑張っている方々は、困る方が多いのではないのでしょうか?
皆さんどうなさるのでしょうか?
追伸
説明が下手なので、明示してあるページを見つけました。
http://www.selme-sokuteiki.net/index.php?main_page=product_info&products_id=110
2011年までは、一度買ったお店ならば購入できるそうですが、結構お店がなくなっていたりして、私の場合、新たな購入先を見つけるしかなく、行き止まり状態です・・・・・。】
ゆうこさん。
「糖質制限食を取り入れ、一年で7.3⇒4.7に改善」
見事な改善です。良かったですね。
1型糖尿病で、インスリン注射なしでHbA1c:4.7%というのは、主治医殿はさぞかしびっくりされたでしょうね。
実は、高雄病院でも、内因性インスリンがまだ分泌されている1型糖尿病患者さんで、今まで3名がインスリンが要らなくなりました。
今までの医学では、とても信じられないようなことですが、スーパー糖質制限食では時に可能なことなのです。
勿論、内因性インスリン分泌がゼロの1型は、スーパー糖質制限食で、単位は1/3くらいに減量できますが、インスリン注射は絶対に必要ですので、念のため。
米国では、血糖自己測定器やセンサーはスーパーで手軽に販売していて、価格も日本の1/3くらいですから、去年の薬事法の改正は、不可思議な逆行ですね。
確かに、ゆうこさんご指摘のニプロのサイトによれば、改正薬事法(平成21年6月施行)に伴なう、2年間の経過措置で、以前からの継続の人は購入できるけれど、新規の人には販売できないようです。*
医療機関では、血糖自己測定器のセンサーは手に入りますが、仰有る通り割高です。
米国から平行輸入で取り寄せたりすることは可能なのですかね?
欧米の血糖値の単位はmmol/Lで、18をかけたら日本のmg/dlの数値に換算できるそうですが、やや面倒くさいです・・・。何かいい方法はあるのでしょうかね?
*ニプロのサイトから転載
ニプロ フリースタイル センサー
第2類医薬品
販売について
こちらの医薬品は、ご利用状況に応じてご注文を承ります。
※改正薬事法(平成21年6月施行)に伴なう、2年間の経過措置により販売
1.薬局及び店舗販売業の店舗が存しない離島にお住まいのお客様
各製品ごとに添付文書を掲載しております。用法、注意事項等をよくご確認の上、ご購入のお手続きをお願いします。
2.平成21年5月31日以前からの継続購入をご希望のお客様
ご購入をいただく際に新たな情報のご提供が不要なお客様は、ご購入のお手続きをお願いします。
※ご購入のお手続きをいただきました段階で新たな情報のご提供が不要と判断し、ご注文を承ります。
3.ご購入履歴を確認できない場合は、ご注文を承ることができません。予めご了承願います。
江部康二
2010年04月29日 (木)
ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。
糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、
医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。
一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、ボランティアで回答させていただいています。
診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。
また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。
従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m
また読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。
普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)
掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文にて、できるだけ順番にお答えしたいと思います。
質問によっては、コメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。
一方、コメント・質問がかなり増えてきていますので、なかなか即お答えすることが困難となってきています。できるだけ全ての質問に本文かコメントでお答えするよう努力はしていますが、できないときはご容赦願います。m(_ _)m
それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。
なお、血液検査で腎機能傷害がある方や活動性の膵炎がある方は、高タンパク・高脂質食である糖質制限食は、適応となりません。
また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。
江部康二
糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、
医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。
一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、ボランティアで回答させていただいています。
診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。
また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。
従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m
また読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。
普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)
掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文にて、できるだけ順番にお答えしたいと思います。
質問によっては、コメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。
一方、コメント・質問がかなり増えてきていますので、なかなか即お答えすることが困難となってきています。できるだけ全ての質問に本文かコメントでお答えするよう努力はしていますが、できないときはご容赦願います。m(_ _)m
それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。
なお、血液検査で腎機能傷害がある方や活動性の膵炎がある方は、高タンパク・高脂質食である糖質制限食は、適応となりません。
また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。
江部康二
2010年04月28日 (水)
こんにちは。
今日は快晴です.
高雄病院の裏山でも新緑が匂うように煌めいています。
今年一番の景色ですね。 (^_^)
今回は、しばぞうさんから、サントリーの角ハイボール缶についてのコメントをいただきました。
「10/04/28 しばぞう
江部先生おはようございます。
相変わらず、NO炭水化物NO糖質生活を貫いています。
本日はお酒についての報告です。
最近流行のハイボール、旅先でも簡単に楽しめる缶入りの物は大変ありがたいのですが、サントリーの角ハイボール缶の成分には糖類と書いてあり、確かに味も甘みを感じます。
そこで思い切って、サントリーのお客様係に電話をかけてみました。
糖質制限食の話を簡単に説明して、尋ねたところ、快く回答を頂きました。
100mlあたり0.14グラムとのことでした。これなら安心して飲めますよね?
新しい本も購入致しました。知人のお父さんにも勧めて、娘さんから喜ばれています。
それでは」
しばぞうさん。
本のご購入ありがとうございます。
新刊結構売れています。
おかげさまで、再販となりました。
「サントリーの角ハイボール缶」
100mlあたり、0.14gの糖質なら
糖質制限食OK食品ですね。
情報ありがとうございます。
江部康二
今日は快晴です.
高雄病院の裏山でも新緑が匂うように煌めいています。
今年一番の景色ですね。 (^_^)
今回は、しばぞうさんから、サントリーの角ハイボール缶についてのコメントをいただきました。
「10/04/28 しばぞう
江部先生おはようございます。
相変わらず、NO炭水化物NO糖質生活を貫いています。
本日はお酒についての報告です。
最近流行のハイボール、旅先でも簡単に楽しめる缶入りの物は大変ありがたいのですが、サントリーの角ハイボール缶の成分には糖類と書いてあり、確かに味も甘みを感じます。
そこで思い切って、サントリーのお客様係に電話をかけてみました。
糖質制限食の話を簡単に説明して、尋ねたところ、快く回答を頂きました。
100mlあたり0.14グラムとのことでした。これなら安心して飲めますよね?
新しい本も購入致しました。知人のお父さんにも勧めて、娘さんから喜ばれています。
それでは」
しばぞうさん。
本のご購入ありがとうございます。
新刊結構売れています。
おかげさまで、再販となりました。
「サントリーの角ハイボール缶」
100mlあたり、0.14gの糖質なら
糖質制限食OK食品ですね。
情報ありがとうございます。
江部康二
2010年04月27日 (火)
おはようございます。
けいさんから、糖質制限食とタンパク尿について、質問・コメントをいただきました。
「10/04/24 けい
尿蛋白定性について
先日はご丁寧に摂取カロリーについてご指導頂きありがとうございました。
本日1ヶ月ぶりの検査に行ってまいりましてA1cが5.7まで下がっておりました!
本当にありがとうございました。
ただ担当の先生からご指摘がありまして、尿検査の結果
尿蛋白定性が+-
尿中ケトン体2+
尿潜血反応2+
という結果で、担当の先生から糖質制限は血糖値のコントロールはとてもよいが、腎臓へは負担になるから尿蛋白定性が+-の場合は低蛋白の食事へしたほうがよいと言われてしまいました。
(通常は-だそうです)
なお、クレアチニンは0.67、過去3回の検査では大体同じ値で、尿素窒素は過去2回は15.3と13.7で今回は23.9でした。
なお、尿検査は前回の尿蛋白定性も+-
尿潜血反応は前回は+ーでした。
血液検査での他の数値はすべて正常でした。
せっかく出会うことが出来た糖質制限を続けていきたいです....
続けていってもよいものでしょうか?
アドバイス頂ければと思います。
よろしくお願い致します。」
けい さん。
A1cが5.7と改善、良かったですね。
「尿蛋白定性が+- 尿中ケトン体2+ 尿潜血反応2+ 」
尿中ケトン体は問題ないとして、尿潜血反応は糖質制限食とは無関係なので、腎石とかのチェックをしたほうがいいかもしれませんね。
血清クレアチニン値は0.67mg/dlなので、問題ありません。まずは尿沈査(顕微鏡で尿を調べる)と尿タンパク定量検査を行ってみましょう。糖尿病腎症以外の腎炎などもチェックしてください。
血液検査で腎機能が正常で、尿タンパクが(±)ていどなら、糖質制限食実践に問題はありません。
糖尿病コントロールが悪くて、尿タンパクが(±)になっていたのなら、糖質制限食で血糖コントロールが改善することでタンパク尿も陰性になることがあります。
例えば、」米国のバーンスタイン医師(バーンスタイン医師の糖尿病の解決の著者)は、ご自身が1型糖尿病です。
小児期12才に1型糖尿病を発症され、以後インスリンを打ち続けておられます。
35才、糖尿病腎症の初期となった頃、SMBGで血糖自己測定をしながら食事療法を研究し、徹底した糖質制限食を開始。蛋白尿が出現する段階の顕性腎症前期から、糖質制限食で回復しタンパク尿消失。
45才で医学部に入学、49才で医師になり、糖尿病を徹底的に研究。以後、多数の糖尿病患者を診察。76才現在、糖尿病合併症もなく、現役医師としてお元気にお過ごしです。
江部康二
けいさんから、糖質制限食とタンパク尿について、質問・コメントをいただきました。
「10/04/24 けい
尿蛋白定性について
先日はご丁寧に摂取カロリーについてご指導頂きありがとうございました。
本日1ヶ月ぶりの検査に行ってまいりましてA1cが5.7まで下がっておりました!
本当にありがとうございました。
ただ担当の先生からご指摘がありまして、尿検査の結果
尿蛋白定性が+-
尿中ケトン体2+
尿潜血反応2+
という結果で、担当の先生から糖質制限は血糖値のコントロールはとてもよいが、腎臓へは負担になるから尿蛋白定性が+-の場合は低蛋白の食事へしたほうがよいと言われてしまいました。
(通常は-だそうです)
なお、クレアチニンは0.67、過去3回の検査では大体同じ値で、尿素窒素は過去2回は15.3と13.7で今回は23.9でした。
なお、尿検査は前回の尿蛋白定性も+-
尿潜血反応は前回は+ーでした。
血液検査での他の数値はすべて正常でした。
せっかく出会うことが出来た糖質制限を続けていきたいです....
続けていってもよいものでしょうか?
アドバイス頂ければと思います。
よろしくお願い致します。」
けい さん。
A1cが5.7と改善、良かったですね。
「尿蛋白定性が+- 尿中ケトン体2+ 尿潜血反応2+ 」
尿中ケトン体は問題ないとして、尿潜血反応は糖質制限食とは無関係なので、腎石とかのチェックをしたほうがいいかもしれませんね。
血清クレアチニン値は0.67mg/dlなので、問題ありません。まずは尿沈査(顕微鏡で尿を調べる)と尿タンパク定量検査を行ってみましょう。糖尿病腎症以外の腎炎などもチェックしてください。
血液検査で腎機能が正常で、尿タンパクが(±)ていどなら、糖質制限食実践に問題はありません。
糖尿病コントロールが悪くて、尿タンパクが(±)になっていたのなら、糖質制限食で血糖コントロールが改善することでタンパク尿も陰性になることがあります。
例えば、」米国のバーンスタイン医師(バーンスタイン医師の糖尿病の解決の著者)は、ご自身が1型糖尿病です。
小児期12才に1型糖尿病を発症され、以後インスリンを打ち続けておられます。
35才、糖尿病腎症の初期となった頃、SMBGで血糖自己測定をしながら食事療法を研究し、徹底した糖質制限食を開始。蛋白尿が出現する段階の顕性腎症前期から、糖質制限食で回復しタンパク尿消失。
45才で医学部に入学、49才で医師になり、糖尿病を徹底的に研究。以後、多数の糖尿病患者を診察。76才現在、糖尿病合併症もなく、現役医師としてお元気にお過ごしです。
江部康二
2010年04月27日 (火)
おはようございます。
今年の4月は、雨が多いです。
今日も朝からしとしと降り続けています。
今回は、kamille さんから、食品のグリコーゲン分の糖質についてコメント・質問をいただきました。
「10/04/24 kamille
グリコーゲンについて
いつもブログを読み、勉強させていただいています。
私は、ローカーボの生活を送っているのですが、貧血気味であり、年末から週4~毎日レバーを食べています(鶏、豚)。
最近、2キロほど太りまして、レバーの事を調べたらグリコーゲンとビタミンAが多く含まれていて、グリコーゲンは糖類だと知りました。
他にも貝類やエビにグリコーゲンが多く含まれ、保水性も高いと…。
ローカーボ生活には、レバー(その他内臓類含む)は不向きな食材なのでしょうか?
また、玉子も私には要注意食材なのですが、これは何故なのか、まだ調べ切れていません。
お手数をおかけしますが、グリコーゲンに関する事と合わせて教えていただけないでしょうか。」
kamille さん。
グリコーゲンというのは簡単に言うとブドウ糖の集合体で肝臓や筋肉に蓄えられています。
肝臓のグリコーゲンは、血糖値確保に役立ち、筋肉のグリコーゲンは、筋肉のエネルギー源として役立ちます。
生レバー100g中に3.7gの糖質が含まれていますが、グリコーゲン分の糖質と思われます。100g中5g以下なので、厚生労働省の規定では低糖質食品です。レバー100gといったら相当な量ですし、糖質制限食OK食材ですね。
海老は、五訂日本食品標準成分表によると、100g中糖質はほとんどゼロです。
貝類の中で、例えば赤貝は、100g中に3.5gの糖質ですが、糖質制限食OK食材ですね。
これもグリコーゲン分の糖質と考えられます。
玉子は何のことでしょう?
江部康二
今年の4月は、雨が多いです。
今日も朝からしとしと降り続けています。
今回は、kamille さんから、食品のグリコーゲン分の糖質についてコメント・質問をいただきました。
「10/04/24 kamille
グリコーゲンについて
いつもブログを読み、勉強させていただいています。
私は、ローカーボの生活を送っているのですが、貧血気味であり、年末から週4~毎日レバーを食べています(鶏、豚)。
最近、2キロほど太りまして、レバーの事を調べたらグリコーゲンとビタミンAが多く含まれていて、グリコーゲンは糖類だと知りました。
他にも貝類やエビにグリコーゲンが多く含まれ、保水性も高いと…。
ローカーボ生活には、レバー(その他内臓類含む)は不向きな食材なのでしょうか?
また、玉子も私には要注意食材なのですが、これは何故なのか、まだ調べ切れていません。
お手数をおかけしますが、グリコーゲンに関する事と合わせて教えていただけないでしょうか。」
kamille さん。
グリコーゲンというのは簡単に言うとブドウ糖の集合体で肝臓や筋肉に蓄えられています。
肝臓のグリコーゲンは、血糖値確保に役立ち、筋肉のグリコーゲンは、筋肉のエネルギー源として役立ちます。
生レバー100g中に3.7gの糖質が含まれていますが、グリコーゲン分の糖質と思われます。100g中5g以下なので、厚生労働省の規定では低糖質食品です。レバー100gといったら相当な量ですし、糖質制限食OK食材ですね。
海老は、五訂日本食品標準成分表によると、100g中糖質はほとんどゼロです。
貝類の中で、例えば赤貝は、100g中に3.5gの糖質ですが、糖質制限食OK食材ですね。
これもグリコーゲン分の糖質と考えられます。
玉子は何のことでしょう?
江部康二
2010年04月26日 (月)
こんばんは。
suguruさんから、糖質制限食とインスリン作用について
コメント・質問をいただきました。
「10/04/24 suguru
いつも拝読させて頂いております。
はじめまして。糖尿病と診断されて、3ヶ月弱、やっと心身とも落ち着いてきた者です。その際、先生のプログ、著書に素人としてどんなに助けられたか分かりません。まずは、お礼申し上げます。
私、37歳、飲食業歴6年のものです。今年の2月実家に何気なくあった尿糖試験紙で何気なく検査したのがきっかけでした。その際、食後と言うこともあって、プラス3以上の結果に驚き次の日に糖尿病専門医に直行。検査の結果、HbA1c8.6 空腹時207 中性脂肪1134 γーGTP197でした。
以前に、糖尿の検査はしたことがあり、4年2ヶ月前にHbA1c5.6 空腹時88.
1年11ヶ月前に尿糖がでたため、血液検査をして、HbA1c5.8 空腹時86 中性脂肪593でした。
こんなに、急に数値が上がることってあるんでしょうか?この2年弱の期間に、1日2箱のタバコをやめました。その結果、食事の量が大幅にふえ、体重も8キロほど増加しました。
現在、プチ糖質制限中で2ヶ月でHbA1c6.1 空腹時120 中性脂肪106 γーGTP35までになり体重も8キロ落としました。
現在は、空腹時85-110位まで落ち着いてきてます。そこで質問ですが、私のすい臓のインスリンはもしくは、インスリン抵抗性は、少しづつでも復活してきているんでしょうか?弱っていた細胞が元気よくなったら、以前の半分でいいので、炭水化物も食したいんですが?勿論、数年後とかの長い期間を考慮してですけど。
お忙しいところ、素人の質問でもうしわけございません。」
suguruさん。
本のご購入ありがとうございます
「2009年3月:HbA1c5.8 空腹時86 中性脂肪593。
2010年2月:HbA1c8.6 空腹時207 中性脂肪1134 γーGTP197。
以前に、糖尿の検査はしたことがあり、4年2ヶ月前にHbA1c5.6 空腹時88.
2年弱で体重も8キロほど増加。
2010年4月:HbA1c6.1 空腹時120 中性脂肪106 γーGTP35。体重も8キロ減。」
プチ糖質制限でも、検査データは劇的な改善ですね。
体重も順調な減少です。
「こんなに、急に数値が上がることってあるんでしょうか?」
そうですね。
境界型レベルから、最後の1年間で急速に糖尿病状態になるのが、2型糖尿病の特徴です。
このあたりのことは、
2007年12月25日 (火)のブログ、「糖尿病発症のプロセス」
2007年12月23日 (日)のブログ「糖尿病発症のXday・プロセス・広島市検診②」
2007年12月21日 (金)のブログ「糖尿病発症のリスク・食後2時間血糖値・広島市検診①」
をご参照ください。
糖尿病は、
<インスリン分泌不足+インスリン抵抗性>→インスリン作用不足
で発症します。
2年弱で体重が8kg増加してますので、インスリン抵抗性も増加してます。糖尿病が発覚したときは、「HbA1c8.6 空腹時207」ですから、インスリン分泌不足もあった可能性が高いです。
一方、現在は、空腹時85-110位まで落ち着いてきてますので、基礎分泌のインスリンがかなり復活しています。体重が8kg減少したので、インスリン抵抗性も減少しています。
このまま半年、1年糖質制限食を実践されれば、体重が標準体重になりインスリン抵抗性もさらに改善します。膵臓もきっちり休養できますからインスリン分泌能力も10/10回復は無理としても、6~7割方戻るかもしれません。
そうすると、スーパー糖質制限食で1回の糖質摂取量が、10~20gなのですが、ご飯1膳150gを半分の75gくらいなら約27gの糖質量なのでいけるかもしれませんね。
江部康二
suguruさんから、糖質制限食とインスリン作用について
コメント・質問をいただきました。
「10/04/24 suguru
いつも拝読させて頂いております。
はじめまして。糖尿病と診断されて、3ヶ月弱、やっと心身とも落ち着いてきた者です。その際、先生のプログ、著書に素人としてどんなに助けられたか分かりません。まずは、お礼申し上げます。
私、37歳、飲食業歴6年のものです。今年の2月実家に何気なくあった尿糖試験紙で何気なく検査したのがきっかけでした。その際、食後と言うこともあって、プラス3以上の結果に驚き次の日に糖尿病専門医に直行。検査の結果、HbA1c8.6 空腹時207 中性脂肪1134 γーGTP197でした。
以前に、糖尿の検査はしたことがあり、4年2ヶ月前にHbA1c5.6 空腹時88.
1年11ヶ月前に尿糖がでたため、血液検査をして、HbA1c5.8 空腹時86 中性脂肪593でした。
こんなに、急に数値が上がることってあるんでしょうか?この2年弱の期間に、1日2箱のタバコをやめました。その結果、食事の量が大幅にふえ、体重も8キロほど増加しました。
現在、プチ糖質制限中で2ヶ月でHbA1c6.1 空腹時120 中性脂肪106 γーGTP35までになり体重も8キロ落としました。
現在は、空腹時85-110位まで落ち着いてきてます。そこで質問ですが、私のすい臓のインスリンはもしくは、インスリン抵抗性は、少しづつでも復活してきているんでしょうか?弱っていた細胞が元気よくなったら、以前の半分でいいので、炭水化物も食したいんですが?勿論、数年後とかの長い期間を考慮してですけど。
お忙しいところ、素人の質問でもうしわけございません。」
suguruさん。
本のご購入ありがとうございます
「2009年3月:HbA1c5.8 空腹時86 中性脂肪593。
2010年2月:HbA1c8.6 空腹時207 中性脂肪1134 γーGTP197。
以前に、糖尿の検査はしたことがあり、4年2ヶ月前にHbA1c5.6 空腹時88.
2年弱で体重も8キロほど増加。
2010年4月:HbA1c6.1 空腹時120 中性脂肪106 γーGTP35。体重も8キロ減。」
プチ糖質制限でも、検査データは劇的な改善ですね。
体重も順調な減少です。
「こんなに、急に数値が上がることってあるんでしょうか?」
そうですね。
境界型レベルから、最後の1年間で急速に糖尿病状態になるのが、2型糖尿病の特徴です。
このあたりのことは、
2007年12月25日 (火)のブログ、「糖尿病発症のプロセス」
2007年12月23日 (日)のブログ「糖尿病発症のXday・プロセス・広島市検診②」
2007年12月21日 (金)のブログ「糖尿病発症のリスク・食後2時間血糖値・広島市検診①」
をご参照ください。
糖尿病は、
<インスリン分泌不足+インスリン抵抗性>→インスリン作用不足
で発症します。
2年弱で体重が8kg増加してますので、インスリン抵抗性も増加してます。糖尿病が発覚したときは、「HbA1c8.6 空腹時207」ですから、インスリン分泌不足もあった可能性が高いです。
一方、現在は、空腹時85-110位まで落ち着いてきてますので、基礎分泌のインスリンがかなり復活しています。体重が8kg減少したので、インスリン抵抗性も減少しています。
このまま半年、1年糖質制限食を実践されれば、体重が標準体重になりインスリン抵抗性もさらに改善します。膵臓もきっちり休養できますからインスリン分泌能力も10/10回復は無理としても、6~7割方戻るかもしれません。
そうすると、スーパー糖質制限食で1回の糖質摂取量が、10~20gなのですが、ご飯1膳150gを半分の75gくらいなら約27gの糖質量なのでいけるかもしれませんね。
江部康二
2010年04月26日 (月)
こんにちは。
daniel さんから、嬉しいコメントをいただきました。
「10/04/24 daniel
毎日拝見しています。
初めまして、DM一年目の50歳男性です。
先生のブログに出会い著書は全て購入して、拝読した結果、劇的な改善が見られました。
HbA1c11%は5.9%に、食後2H血糖値は300mg/dlを150mg/dlに改善でき担当医も驚いておりました。(投薬無しです)糖尿病と診断されてwebを一日中検索する日々が続いており、様々な意見を見ましたが糖質制限が理に適っており納得して実行出来る上に、痩せ型(体脂肪11%)の私にとって蛋白質を豊富に摂取できるメニューは最高です。
ひとつだけ心配な事が有り相談を、申し上げたいのです。中性脂肪が当初160mg/dl有ったのですが、先日の検査で37mg/dlで低すぎないかと心配しております。尚、LDL-C123mg/dl HDL-C64mg/dlでその他の尿検査は全て陰性です。ご多忙の中を大変恐縮ではありますが、宜しくお願い申し上げます。」
danielさん。
全部の著作を買って頂いて、とても光栄です。
ありがとうございます。 m(_ _)mVV
「HbA1c11%は5.9%に、食後2H血糖値は300mg/dlを150mg/dlに改善でき担当医も驚いておりました。(投薬無しです)」
インスリン注射をしてもこれほど劇的な改善は困難ですから、すごいです。(^-^)v(^-^)v
主治医殿は驚かれたけれど、糖質制限食に反対はされなかったのですね。良かったです。
「中性脂肪が当初160mg/dl有ったのですが、先日の検査で37mg/dlで低すぎないかと心配しております。尚、LDL-C123mg/dl HDL-C64mg/dlでその他の尿検査は全て陰性です。」
スーパー糖質制限食実践なら、中性脂肪37mg/dlは不思議ではありません。私も40から50mgていどですし、他にも38mgの人とかおられますよ。
LDL-C、HDL-Cもほどよい値です。
このまま美味しく楽しく糖質制限食をお続け下さいね。
江部康二
daniel さんから、嬉しいコメントをいただきました。
「10/04/24 daniel
毎日拝見しています。
初めまして、DM一年目の50歳男性です。
先生のブログに出会い著書は全て購入して、拝読した結果、劇的な改善が見られました。
HbA1c11%は5.9%に、食後2H血糖値は300mg/dlを150mg/dlに改善でき担当医も驚いておりました。(投薬無しです)糖尿病と診断されてwebを一日中検索する日々が続いており、様々な意見を見ましたが糖質制限が理に適っており納得して実行出来る上に、痩せ型(体脂肪11%)の私にとって蛋白質を豊富に摂取できるメニューは最高です。
ひとつだけ心配な事が有り相談を、申し上げたいのです。中性脂肪が当初160mg/dl有ったのですが、先日の検査で37mg/dlで低すぎないかと心配しております。尚、LDL-C123mg/dl HDL-C64mg/dlでその他の尿検査は全て陰性です。ご多忙の中を大変恐縮ではありますが、宜しくお願い申し上げます。」
danielさん。
全部の著作を買って頂いて、とても光栄です。
ありがとうございます。 m(_ _)mVV
「HbA1c11%は5.9%に、食後2H血糖値は300mg/dlを150mg/dlに改善でき担当医も驚いておりました。(投薬無しです)」
インスリン注射をしてもこれほど劇的な改善は困難ですから、すごいです。(^-^)v(^-^)v
主治医殿は驚かれたけれど、糖質制限食に反対はされなかったのですね。良かったです。
「中性脂肪が当初160mg/dl有ったのですが、先日の検査で37mg/dlで低すぎないかと心配しております。尚、LDL-C123mg/dl HDL-C64mg/dlでその他の尿検査は全て陰性です。」
スーパー糖質制限食実践なら、中性脂肪37mg/dlは不思議ではありません。私も40から50mgていどですし、他にも38mgの人とかおられますよ。
LDL-C、HDL-Cもほどよい値です。
このまま美味しく楽しく糖質制限食をお続け下さいね。
江部康二
2010年04月25日 (日)
おはようございます。
2010年5月16日(日)
『東京 四谷ひろば 第2回糖質制限食マスター講座』
のお知らせです。
以下は、NPO法人糖質制限食ネット・リボーン事務局の
曽我部ゆかりさんからのメッセージです。
江部康二
☆☆☆
リボーン 曽我部 ゆかりより お知らせです。
温暖の候まであと一歩ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
2月28日(日)に開講し、大好評をいただきました『糖質制限マスター講座』。お申し込みいただいたのに参加できなかった方のためにお約束通り、再び開講いたします。前回出席された方ももちろん大歓迎! 新鮮な内容でお届けいたします。質疑応答の時間もたっぷりあります。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
リボーンよりご案内
★スキルアップを目指す
第2回 糖質制限食マスター講座 基礎編—(B)
日々の食事に、あるいは臨床に、糖質制限食をどう活用していくか。患者さんはもちろんのこと、医療従事者の方々にも、必聴の糖質制限食マスター講座を開講します。講師である医師と管理栄養士の二人が、それぞれの立場から糖質制限食の実践にアプローチします。貴重なデータに基づいた説得力のある理論を修得し、いますぐ日々の食事や臨床に応用してください。
■日時 2010年5月16日(日)
■講師 江部康二(内科医/高雄病院理事長/リボーン理事長)
大柳珠美(管理栄養士/リボーン理事)
■定員 限定54名(完全予約制)
■プログラム
12時開場受付
1部 12時30分〜14時00分
ドクター江部の「現代病を治す糖質制限食」
2部 14時10分〜15時10分
管理栄養士大柳の「糖質制限食実践講座」
(休憩約20分)
3部 15時30分〜16時30 質疑応答&交流会
■参加費
リボーン会員 2400円 リボーン会員ペア 3800円
一般 3000円 一般ペア 4800円
■会場 四谷ひろば B館 地域ひろば コミュニティ4
地下鉄丸ノ内線 四谷三丁目駅下車 徒歩5分
■四谷広場へのアクセス
四谷消防署/消防博物館の出口を出て、新宿通を新宿方面へ。JALシティホテルを越して、ラーメン屋の角を右折し直進。右手の東京おもちゃ美術館(旧区立四谷第四小学校)のB館。
住所 東京都新宿区四谷4−20(旧区立四谷第四小学校)
※四谷ひろばへは、内容などの問い合わせはご遠慮ください。
■主催 NPO法人糖質制限食ネット・リボーン
■予約申込 reborn@big.or.jp 03−3388−5428 (担当 曽我部)
2010年5月16日(日)
『東京 四谷ひろば 第2回糖質制限食マスター講座』
のお知らせです。
以下は、NPO法人糖質制限食ネット・リボーン事務局の
曽我部ゆかりさんからのメッセージです。
江部康二
☆☆☆
リボーン 曽我部 ゆかりより お知らせです。
温暖の候まであと一歩ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
2月28日(日)に開講し、大好評をいただきました『糖質制限マスター講座』。お申し込みいただいたのに参加できなかった方のためにお約束通り、再び開講いたします。前回出席された方ももちろん大歓迎! 新鮮な内容でお届けいたします。質疑応答の時間もたっぷりあります。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
リボーンよりご案内
★スキルアップを目指す
第2回 糖質制限食マスター講座 基礎編—(B)
日々の食事に、あるいは臨床に、糖質制限食をどう活用していくか。患者さんはもちろんのこと、医療従事者の方々にも、必聴の糖質制限食マスター講座を開講します。講師である医師と管理栄養士の二人が、それぞれの立場から糖質制限食の実践にアプローチします。貴重なデータに基づいた説得力のある理論を修得し、いますぐ日々の食事や臨床に応用してください。
■日時 2010年5月16日(日)
■講師 江部康二(内科医/高雄病院理事長/リボーン理事長)
大柳珠美(管理栄養士/リボーン理事)
■定員 限定54名(完全予約制)
■プログラム
12時開場受付
1部 12時30分〜14時00分
ドクター江部の「現代病を治す糖質制限食」
2部 14時10分〜15時10分
管理栄養士大柳の「糖質制限食実践講座」
(休憩約20分)
3部 15時30分〜16時30 質疑応答&交流会
■参加費
リボーン会員 2400円 リボーン会員ペア 3800円
一般 3000円 一般ペア 4800円
■会場 四谷ひろば B館 地域ひろば コミュニティ4
地下鉄丸ノ内線 四谷三丁目駅下車 徒歩5分
■四谷広場へのアクセス
四谷消防署/消防博物館の出口を出て、新宿通を新宿方面へ。JALシティホテルを越して、ラーメン屋の角を右折し直進。右手の東京おもちゃ美術館(旧区立四谷第四小学校)のB館。
住所 東京都新宿区四谷4−20(旧区立四谷第四小学校)
※四谷ひろばへは、内容などの問い合わせはご遠慮ください。
■主催 NPO法人糖質制限食ネット・リボーン
■予約申込 reborn@big.or.jp 03−3388−5428 (担当 曽我部)
2010年04月23日 (金)
こんにちは。
糖質制限食と膵臓のβ細胞について、Coさんから、コメント・質問をいただきました。
「10/04/22 C。
β細部の萎縮について。
江部先生、はじめまして。
私はアレルギー(主に果物や野菜による口腔アレルギー)&肥満を改善したく3食主食を摂らない糖質制限に取り組んでいます。
先生やあらてつサンのブログを拝見しながら、 やる気を維持しております。
ありがとうございます!
実施からおよそ2ヶ月が経過し、見た目のボディラインは大きく変化していますm(_ _)m
が、体重は3キロ減少程度という状況です。
まぁ、うまずたゆまずやっていこうとおもっています。
そうした中で、気になる記述がありました。
お忙しいところ恐縮ですが、教えて下さい。
低糖質食を推めている医師のブログ中に、
『低糖質食」でB細胞が委縮してしまわないように、ジャヌビアを使った方が良いのでは』とありました。
Bはβと理解して、膵臓のβ細胞は糖質を制限すると働く必要がないから萎縮する、とも読めます。
素人なりに考えますと、インシュリンは常時(?)分泌されてるからそんな風になるはずはないのになぁ、と。
先生のお手元で、そのような臨床の研究結果が報告されておりますでしょうか。」
Cさん。
コメントありがとうございます。
3kgの減量成功、よかったですね。
『低糖質食でB細胞が委縮してしまわないように、ジャヌビアを使った方が良いのでは』
と、低糖質食を推めている某医師のブログ中に記載されていたのですね。
この医師は私とは無関係の方ですので、まずはそのことをお断りしておきます。
そして、糖質制限食(低糖質食)で、インスリンをつくっている膵臓のβ細胞が、萎縮するようなことはありませんのでご安心ください。 (^_^)
さて、2型糖尿病で認められる膵β細胞の異常には、質的異常と量的異常があります。
<質的異常>
①インスリン分泌のリズムが異常
②不活性型のプロインスリンの上昇(2型糖尿病の特徴)
③第1相追加分泌インスリン反応の欠落~不全
④第2相追加分泌インスリン反応の遅延
<量的異常>
膵β細胞のアポトーシスの亢進による膵β細胞量の進行性の減少。
質的異常は糖尿人の宿命として、受け入れるしか仕方ありません。 (*_*)
一方、量的異常に関しては何とかなります。
例えば量的異常に関して、SU剤の二次無効という例があります。
『SU剤を、内服し続けた場合、徐々に膵臓のβ細胞が障害されていき、インスリン分泌能が低下し、薬が効かなくなること』を、 <二次無効>といい、過去臨床現場で懸念されてきました。
この二次無効に関しては、日本糖尿病学会の最新の説では
『SU剤の直接の影響ではなく血糖コントロールが悪いことでβ細胞が傷害されていくためである』
というように変化しています。
これは、糖尿病学会の見解ですが、私も高血糖がβ細胞を傷害する最も大きな要因と考えており、この点では一致しています。即ち、高血糖そのものが、β細胞のアポトーシスを生じる最大のリスクと考えられます。
糖質制限食で食後高血糖が防げますので、β細胞はアポトーシスを起こすことなく保護されます。つまり、糖質制限食でβ細胞の数は、量的に保たれるということですね。
さらに糖質を摂取して、頻回に追加分泌インスリンを大量に出すこと自体が、やはり膵臓への負担となると私は考えています。
基礎分泌インスリンに対して、糖質を摂取したときの追加分泌インスリンは、10~20~30倍レベルでます。
10~20~30倍というのは人体の代謝において、救急車・消防車レベルの緊急事態であり、β細胞には大変な負担です。
このような事態を、離乳食以降長年頻回に繰り返していくことは、農耕以前の400万年間は全くありえないことであり、β細胞が徐々に疲弊してついには疲れ果てて、インスリン分泌能力が低下して、糖尿病を発症するのもむべなるかなです。
糖質制限食なら、農耕以前の人類と同様に、追加分泌インスリンは、せいぜい2~3倍しかでませんので、β細胞が疲弊することがありません。
結論です。
『糖質制限食なら食後高血糖がないのでβ細胞のアポトーシスが生じない。糖質制限食なら追加分泌インスリンはごく少量ですむのでβ細胞は疲弊しない。』
ということで、Coさん。
安心して、美味しく楽しく糖質制限食をお続け下さいね。
江部康二
糖質制限食と膵臓のβ細胞について、Coさんから、コメント・質問をいただきました。
「10/04/22 C。
β細部の萎縮について。
江部先生、はじめまして。
私はアレルギー(主に果物や野菜による口腔アレルギー)&肥満を改善したく3食主食を摂らない糖質制限に取り組んでいます。
先生やあらてつサンのブログを拝見しながら、 やる気を維持しております。
ありがとうございます!
実施からおよそ2ヶ月が経過し、見た目のボディラインは大きく変化していますm(_ _)m
が、体重は3キロ減少程度という状況です。
まぁ、うまずたゆまずやっていこうとおもっています。
そうした中で、気になる記述がありました。
お忙しいところ恐縮ですが、教えて下さい。
低糖質食を推めている医師のブログ中に、
『低糖質食」でB細胞が委縮してしまわないように、ジャヌビアを使った方が良いのでは』とありました。
Bはβと理解して、膵臓のβ細胞は糖質を制限すると働く必要がないから萎縮する、とも読めます。
素人なりに考えますと、インシュリンは常時(?)分泌されてるからそんな風になるはずはないのになぁ、と。
先生のお手元で、そのような臨床の研究結果が報告されておりますでしょうか。」
Cさん。
コメントありがとうございます。
3kgの減量成功、よかったですね。
『低糖質食でB細胞が委縮してしまわないように、ジャヌビアを使った方が良いのでは』
と、低糖質食を推めている某医師のブログ中に記載されていたのですね。
この医師は私とは無関係の方ですので、まずはそのことをお断りしておきます。
そして、糖質制限食(低糖質食)で、インスリンをつくっている膵臓のβ細胞が、萎縮するようなことはありませんのでご安心ください。 (^_^)
さて、2型糖尿病で認められる膵β細胞の異常には、質的異常と量的異常があります。
<質的異常>
①インスリン分泌のリズムが異常
②不活性型のプロインスリンの上昇(2型糖尿病の特徴)
③第1相追加分泌インスリン反応の欠落~不全
④第2相追加分泌インスリン反応の遅延
<量的異常>
膵β細胞のアポトーシスの亢進による膵β細胞量の進行性の減少。
質的異常は糖尿人の宿命として、受け入れるしか仕方ありません。 (*_*)
一方、量的異常に関しては何とかなります。
例えば量的異常に関して、SU剤の二次無効という例があります。
『SU剤を、内服し続けた場合、徐々に膵臓のβ細胞が障害されていき、インスリン分泌能が低下し、薬が効かなくなること』を、 <二次無効>といい、過去臨床現場で懸念されてきました。
この二次無効に関しては、日本糖尿病学会の最新の説では
『SU剤の直接の影響ではなく血糖コントロールが悪いことでβ細胞が傷害されていくためである』
というように変化しています。
これは、糖尿病学会の見解ですが、私も高血糖がβ細胞を傷害する最も大きな要因と考えており、この点では一致しています。即ち、高血糖そのものが、β細胞のアポトーシスを生じる最大のリスクと考えられます。
糖質制限食で食後高血糖が防げますので、β細胞はアポトーシスを起こすことなく保護されます。つまり、糖質制限食でβ細胞の数は、量的に保たれるということですね。
さらに糖質を摂取して、頻回に追加分泌インスリンを大量に出すこと自体が、やはり膵臓への負担となると私は考えています。
基礎分泌インスリンに対して、糖質を摂取したときの追加分泌インスリンは、10~20~30倍レベルでます。
10~20~30倍というのは人体の代謝において、救急車・消防車レベルの緊急事態であり、β細胞には大変な負担です。
このような事態を、離乳食以降長年頻回に繰り返していくことは、農耕以前の400万年間は全くありえないことであり、β細胞が徐々に疲弊してついには疲れ果てて、インスリン分泌能力が低下して、糖尿病を発症するのもむべなるかなです。
糖質制限食なら、農耕以前の人類と同様に、追加分泌インスリンは、せいぜい2~3倍しかでませんので、β細胞が疲弊することがありません。
結論です。
『糖質制限食なら食後高血糖がないのでβ細胞のアポトーシスが生じない。糖質制限食なら追加分泌インスリンはごく少量ですむのでβ細胞は疲弊しない。』
ということで、Coさん。
安心して、美味しく楽しく糖質制限食をお続け下さいね。
江部康二
2010年04月22日 (木)
おはようございます。
今日は嬉しいニュースの紹介です。
日経メディカル・オンライン2010年4月15日に
◇その患者指導、大丈夫?
○糖尿病 脂肪を控えてカロリーを減らすべきか
という記事が掲載されて、糖質制限食の紹介がしてありました。
記事の冒頭に登場しておられる、中村整形外科リハビリクリニック(兵庫県川西市)理事長の中村巧先生は、私の知り合いで、高雄病院にも一度見学にこられました。
ご自身スポーツばりばりのお医者さんで、糖質制限食の実践者です。糖質制限食による肥満治療に顕著な効果を上げておられます。
私も、2カ所ちょっぴりコメントを述べています。
記事のほとんどが糖質制限食に肯定的な内容で、2型糖尿病患者に対する糖質制限食の血糖抑制効果、糖質制限食の減量効果、長期安全性、に関するエビデンスが述べられています。論文は、私が既にブログで紹介したものも含まれています。
神奈川県立保健福祉大教授の中村丁次氏は、糖質制限食の効果を認めながらも、従来のカロリー制限も必要との立場をとっておられ、中村巧先生や私とは少し違う意見を述べておられます。
江部康二
以下日経メディカル・オンラインの記事です。
☆☆☆☆☆
REPORT
2010. 4. 15
内海真希=日経メディカル
糖尿病患者に低カロリー低脂肪食を勧める。
うつ病患者に心身ともに休養してもらう。
妊娠中に体重をなるべく増やさないようアドバイスする──。
あなたは日々の診療でこんな生活指導を繰り返していないだろうか。
「常識」と思われてきた生活指導の中には、実は根拠がなかったり、新たなエビデンスが出て考え方が変わってきているものも多い。さらには、高血圧患者に対する厳格な塩分制限など、現実的には実行不可能な指導もある。本特集では、従来の「常識」を最新の文献を基に徹底検証し、エビデンスに基づいた効果の高い指導を紹介する。
「糖質制限食にすれば、糖尿病の血糖コントロールは確実に良くなる。肥満患者の減量にも高い効果があるのを実感した」。中村整形外科リハビリクリニック(兵庫県川西市)理事長の中村巧氏はこう話す。
糖質制限食とは、1日の食事の中でパンや白飯、麺類といった主食の摂取回数を制限し、炭水化物の摂取量を減らすというもの。炭水化物の摂取量に着目した点で、カーボカウントと同様の考え方に基づいている。
同クリニックでは、1日の摂取エネルギー量を1200~1600kcalとした上で、炭水化物の摂取量を制限する食事指導を行っている。患者本人や管理栄養士らと相談しながら、「朝食を抜く」「夕食時のみ主食を抜く」といった形で、炭水化物の摂取回数や量を決める。炭水化物を摂取しない分、おかずの量を増やしてもよいが、カロリーや脂肪の過剰摂取にならないよう工夫している。
「糖質制限食は糖尿病や肥満患者に対し、高い効果がある」と話す、中村整形外科リハビリクリニックの中村巧氏。
同氏は2003年から、自院の肥満外来の患者約1000例に対し、この糖質制限食を運動療法と併用して行っており、半数以上が5%以上の減量に成功したという。「カロリーだけなく炭水化物を減らす食事療法は、コントロール不良の糖尿病を合併している肥満患者に対しても高い効果を認めた」と中村氏は話す。
同じく糖質制限食を実践する高雄病院(京都市右京区)理事長の江部康二氏は、「血糖値の上昇に最も影響しているのは糖質の摂取量。炭水化物の過剰摂取はインスリンの追加分泌を促して肥満の原因にもなるため、糖質制限食は減量にも効果がある」と説明する。
REPORT
2010. 4. 15
糖質制限食でHbA1cが低下
実は、糖質制限食の歴史は古く、インスリンが登場する以前に、糖尿病患者の尿糖値を低下させる食事療法として行われていた。その後インスリンなどの登場によって、血糖値は薬でコントロールできるようになった。一方で、高脂肪食による動脈硬化性疾患のリスクや、過剰エネルギー摂取に伴う体脂肪の増加を問題視する声が高まった結果、「糖尿病の食事療法を行うに当たって、血糖コントロールに加えて動脈硬化の予防も重要視するようになってきた」と神奈川県立保健福祉大教授の中村丁次氏は説明する。
そのような背景から、現在の食事療法では、個々の病態や身体活動などに応じて摂取エネルギー量を制限することを目標に置き、脂肪摂取を控え、摂取エネルギー量の55~60%を炭水化物から摂取すべきとされている。これに対し糖質制限食は、血糖の低下を主目的とし、炭水化物の比率を20~30%に抑える。
2型糖尿病患者に対する糖質制限食の血糖抑制効果は、メタ解析で検証されている(図1)。2型糖尿病患者を対象に行われた糖質制限食に関する論文を分析した結果、各研究で実施された食事療法の、摂取エネルギー量に占める炭水化物の比率が低いほど、HbA1cが低下する傾向にあることが示された。
1980~2006年に発表された、成人2型糖尿病患者に行われた糖質制限食に関する論文13報を分析。摂取エネルギー量に占める炭水化物の比率が低いほど、HbA1cの低下が認められた。GとJはデータなし。(出典:JAmDietAssoc2008;108:91-100.)
また、糖質制限食の減量効果についてもランダム化比較試験で検証されている(図2)。322人の肥満患者(平均年齢52歳、平均BMI 31)を対象に、糖質制限食、地中海食、低脂肪食のいずれかの食事療法を行ったところ、糖質制限食群では、低脂肪食群に比べ体重が有意に減少し、その差は2年後も継続した。
低脂肪食群と地中海食群(野菜、オリーブオイルなどが中心)はカロリー制限した。低炭水化物食群はカロリー制限せず、1日当たりの炭水化物摂取量を初めの2カ月は20gに抑え、以降は120gまで徐々に増量。糖質制限食群の体重は低脂肪食群に比べ有意に減少した。(出典:NEnglJMed2008;359:229-41.)
長期安全性も示唆
とはいえ、炭水化物の摂取量を減らすと、摂取エネルギー量に占める脂肪の比率が相対的に高くなることから、心血管イベントのリスクの上昇を懸念する向きもある。
これに対しては、糖質制限食の長期安全性を示唆する次のような研究がある。1980年に食事調査を行った米国の女性看護師約8万人を、20年間追跡調査した結果、炭水化物の比率が最も低い糖質制限食群(炭水化物29.3%以下、脂肪46.9%以上)と、炭水化物の比率が最も高い「低脂肪食群」(同56%以上、同26%以下)の冠動脈疾患リスクは同等だったことが判明した(N Engl J Med 2006;355:1991-2002.)。ただ、糖質制限食の栄養バランスについてはまだ不明な点も多く、今後さらなる検証が必要だ。
個々の病態に配慮を
効果的な糖質制限食だが、もちろん万能ではない。「肥満を伴う糖尿病患者に対しては、やはりカロリー制限による減量が第一。肥満を伴わない糖尿病患者には、糖質のコントロールも有用と考えられる。それに加えて、血圧や中性脂肪など、それぞれの患者のリスクを勘案して指導する必要がある」と神奈川県立保健福祉大の中村氏は話している。
また、「糖質制限食は相対的に高蛋白・高脂肪になるので、血中クレアチニンが高値で腎障害がある場合や活動性膵炎の患者は適応とならない」と江部氏は言う。薬物治療中の糖尿病患者では、炭水化物の摂取量が少ないと低血糖を起こすことがあるので注意が必要だ。
今日は嬉しいニュースの紹介です。
日経メディカル・オンライン2010年4月15日に
◇その患者指導、大丈夫?
○糖尿病 脂肪を控えてカロリーを減らすべきか
という記事が掲載されて、糖質制限食の紹介がしてありました。
記事の冒頭に登場しておられる、中村整形外科リハビリクリニック(兵庫県川西市)理事長の中村巧先生は、私の知り合いで、高雄病院にも一度見学にこられました。
ご自身スポーツばりばりのお医者さんで、糖質制限食の実践者です。糖質制限食による肥満治療に顕著な効果を上げておられます。
私も、2カ所ちょっぴりコメントを述べています。
記事のほとんどが糖質制限食に肯定的な内容で、2型糖尿病患者に対する糖質制限食の血糖抑制効果、糖質制限食の減量効果、長期安全性、に関するエビデンスが述べられています。論文は、私が既にブログで紹介したものも含まれています。
神奈川県立保健福祉大教授の中村丁次氏は、糖質制限食の効果を認めながらも、従来のカロリー制限も必要との立場をとっておられ、中村巧先生や私とは少し違う意見を述べておられます。
江部康二
以下日経メディカル・オンラインの記事です。
☆☆☆☆☆
REPORT
2010. 4. 15
内海真希=日経メディカル
糖尿病患者に低カロリー低脂肪食を勧める。
うつ病患者に心身ともに休養してもらう。
妊娠中に体重をなるべく増やさないようアドバイスする──。
あなたは日々の診療でこんな生活指導を繰り返していないだろうか。
「常識」と思われてきた生活指導の中には、実は根拠がなかったり、新たなエビデンスが出て考え方が変わってきているものも多い。さらには、高血圧患者に対する厳格な塩分制限など、現実的には実行不可能な指導もある。本特集では、従来の「常識」を最新の文献を基に徹底検証し、エビデンスに基づいた効果の高い指導を紹介する。
「糖質制限食にすれば、糖尿病の血糖コントロールは確実に良くなる。肥満患者の減量にも高い効果があるのを実感した」。中村整形外科リハビリクリニック(兵庫県川西市)理事長の中村巧氏はこう話す。
糖質制限食とは、1日の食事の中でパンや白飯、麺類といった主食の摂取回数を制限し、炭水化物の摂取量を減らすというもの。炭水化物の摂取量に着目した点で、カーボカウントと同様の考え方に基づいている。
同クリニックでは、1日の摂取エネルギー量を1200~1600kcalとした上で、炭水化物の摂取量を制限する食事指導を行っている。患者本人や管理栄養士らと相談しながら、「朝食を抜く」「夕食時のみ主食を抜く」といった形で、炭水化物の摂取回数や量を決める。炭水化物を摂取しない分、おかずの量を増やしてもよいが、カロリーや脂肪の過剰摂取にならないよう工夫している。
「糖質制限食は糖尿病や肥満患者に対し、高い効果がある」と話す、中村整形外科リハビリクリニックの中村巧氏。
同氏は2003年から、自院の肥満外来の患者約1000例に対し、この糖質制限食を運動療法と併用して行っており、半数以上が5%以上の減量に成功したという。「カロリーだけなく炭水化物を減らす食事療法は、コントロール不良の糖尿病を合併している肥満患者に対しても高い効果を認めた」と中村氏は話す。
同じく糖質制限食を実践する高雄病院(京都市右京区)理事長の江部康二氏は、「血糖値の上昇に最も影響しているのは糖質の摂取量。炭水化物の過剰摂取はインスリンの追加分泌を促して肥満の原因にもなるため、糖質制限食は減量にも効果がある」と説明する。
REPORT
2010. 4. 15
糖質制限食でHbA1cが低下
実は、糖質制限食の歴史は古く、インスリンが登場する以前に、糖尿病患者の尿糖値を低下させる食事療法として行われていた。その後インスリンなどの登場によって、血糖値は薬でコントロールできるようになった。一方で、高脂肪食による動脈硬化性疾患のリスクや、過剰エネルギー摂取に伴う体脂肪の増加を問題視する声が高まった結果、「糖尿病の食事療法を行うに当たって、血糖コントロールに加えて動脈硬化の予防も重要視するようになってきた」と神奈川県立保健福祉大教授の中村丁次氏は説明する。
そのような背景から、現在の食事療法では、個々の病態や身体活動などに応じて摂取エネルギー量を制限することを目標に置き、脂肪摂取を控え、摂取エネルギー量の55~60%を炭水化物から摂取すべきとされている。これに対し糖質制限食は、血糖の低下を主目的とし、炭水化物の比率を20~30%に抑える。
2型糖尿病患者に対する糖質制限食の血糖抑制効果は、メタ解析で検証されている(図1)。2型糖尿病患者を対象に行われた糖質制限食に関する論文を分析した結果、各研究で実施された食事療法の、摂取エネルギー量に占める炭水化物の比率が低いほど、HbA1cが低下する傾向にあることが示された。
1980~2006年に発表された、成人2型糖尿病患者に行われた糖質制限食に関する論文13報を分析。摂取エネルギー量に占める炭水化物の比率が低いほど、HbA1cの低下が認められた。GとJはデータなし。(出典:JAmDietAssoc2008;108:91-100.)
また、糖質制限食の減量効果についてもランダム化比較試験で検証されている(図2)。322人の肥満患者(平均年齢52歳、平均BMI 31)を対象に、糖質制限食、地中海食、低脂肪食のいずれかの食事療法を行ったところ、糖質制限食群では、低脂肪食群に比べ体重が有意に減少し、その差は2年後も継続した。
低脂肪食群と地中海食群(野菜、オリーブオイルなどが中心)はカロリー制限した。低炭水化物食群はカロリー制限せず、1日当たりの炭水化物摂取量を初めの2カ月は20gに抑え、以降は120gまで徐々に増量。糖質制限食群の体重は低脂肪食群に比べ有意に減少した。(出典:NEnglJMed2008;359:229-41.)
長期安全性も示唆
とはいえ、炭水化物の摂取量を減らすと、摂取エネルギー量に占める脂肪の比率が相対的に高くなることから、心血管イベントのリスクの上昇を懸念する向きもある。
これに対しては、糖質制限食の長期安全性を示唆する次のような研究がある。1980年に食事調査を行った米国の女性看護師約8万人を、20年間追跡調査した結果、炭水化物の比率が最も低い糖質制限食群(炭水化物29.3%以下、脂肪46.9%以上)と、炭水化物の比率が最も高い「低脂肪食群」(同56%以上、同26%以下)の冠動脈疾患リスクは同等だったことが判明した(N Engl J Med 2006;355:1991-2002.)。ただ、糖質制限食の栄養バランスについてはまだ不明な点も多く、今後さらなる検証が必要だ。
個々の病態に配慮を
効果的な糖質制限食だが、もちろん万能ではない。「肥満を伴う糖尿病患者に対しては、やはりカロリー制限による減量が第一。肥満を伴わない糖尿病患者には、糖質のコントロールも有用と考えられる。それに加えて、血圧や中性脂肪など、それぞれの患者のリスクを勘案して指導する必要がある」と神奈川県立保健福祉大の中村氏は話している。
また、「糖質制限食は相対的に高蛋白・高脂肪になるので、血中クレアチニンが高値で腎障害がある場合や活動性膵炎の患者は適応とならない」と江部氏は言う。薬物治療中の糖尿病患者では、炭水化物の摂取量が少ないと低血糖を起こすことがあるので注意が必要だ。
2010年04月21日 (水)
おはようございます。
今回はメタボ人間さんから、ケトン体についてコメント・質問をいただきました。
ケトン体、なかなかなじみがなくてわかりにくいですよね(∵)?
検討してみましょう。
【10/04/20 メタボ人間
ケトン体について、質問させてください。
江部康二先生
糖質制限食を勉強中・実践中のメタボ人間です。
先生の著作やブログで勉強させて頂いております。
さて今日は、本食事法のキーワードの一つであるケトン体に関してお尋ねしたいと思い、初心者レベルで申し訳ないのですが、質問をさせて下さい。
学生時代は既に遠く、 固くなったアタマでは、 いまひとつ納得できないもので。。
脳細胞はブドウ糖以外にもケトン体を利用できるという話は、 しばしば出てくる事で了解できました。
問題はそれ以外の「日常生活では、心筋・骨格筋など多くの体細胞は、 脂肪酸・ケトン体を主エネルギー源としている」という説明です。
糖質制限や断食をしないと、血中に、脂肪を分解したケトン体が出てくることは少ないのではないのですか?
血中のケトン体濃度の話も先生のブログ・著作でよく説明されております。
現代社会では稀な(しかし399万年の人類史では普通であった)糖質制限食でこそ、ケトン体が血中にも現れるということだと理解(誤解・誤読?)しています。
先生も紹介されていた灰本先生のブログでも、厳格な糖質制限食では血中ケトン体濃度は高いが、
「ところが一食高炭水化物食を食べてしまうと、急激な血糖値とインスリンの上昇(図1)とともにわずか2時間でケトン体は急激に血中から消えていきます(図2)」。
と説明されています。
日本型食生活をしていると、ケトン体が血中に出る事がないと考えて仕舞いますが、この理解、どこが間違っているのですか?
日常生活でケトン体を利用する心筋・骨格筋は、糖質制限食をしない場合、それをどこから・どのようなメカニズムで手に入れているのでしょうか?
オバカな質問で申し訳ありませんが、時間がある時にでも御教え下さい。宜しくお願い致します。】
メタボ人間さん。
本のご購入、ありがとうございます。
『問題はそれ以外の「日常生活では、心筋・骨格筋など多くの体細胞は、 脂肪酸・ケトン体を主エネルギー源としている」という説明です。糖質制限や断食をしないと、血中に、脂肪を分解したケトン体が出てくることは少ないのではないのですか?』
まず、糖質を普通に摂取している人の血中ケトン体の基準値が施設により差はありますが、「26~122μM/L 」くらいです。
つまり、日常的に糖質を摂取している人でも、これくらいの血中ケトン体は常に存在していて、主として心筋や骨格筋などのエネルギー源となっているのです。
糖質を摂取して、吸収されて血糖値が上昇したら、インスリンが分泌されて筋肉細胞にブドウ糖が取り込まれ、エネルギー源として利用されグリコーゲン(ブドウ糖の集合体)として蓄積されます。
吸収が一段落したら、血中のブドウ糖濃度を保つために、肝臓のグリコーゲン分解が開始されます。食後数時間経過すると、肝臓はグリコーゲン分解から糖新生に切り替えて、血糖値を確保します。この頃には、筋肉のエネルギー源は脂肪酸-ケトン体が主に切り替わっています。
従って食事(糖質あり)摂取後しばらくして空腹時には、筋肉は血中の遊離脂肪酸や肝臓で産生されるケトン体を、優先的に主エネルギー源として利用しています。
つまり、糖質取後の3~4時間は、筋肉はブドウ糖をあるていど利用するけれど、それ以外の時間帯では、ケトン体が主エネルギー源となっているわけです。
ハーパー生化学(原書27版、訳本157ページ)によれば、
「ケトン体は骨格筋と心筋の主要なエネルギー源である・・・。長期の絶食ではブドウ糖代謝は体全体のエネルギー代謝の10%未満となる」
と明示してあります。
グリコーゲンの人体の備蓄は、200~300gと極少量で、たった800~1200キロカロリーしかありません。
筋肉中のグリコーゲンレベルが一定以下になれば筋肉は収縮できなくなります。
仮に心筋がブドウ糖を主エネルギー源にしていたら、いつ心臓が止まっても不思議ではないですね。
だからこそ、心筋は人体で最もケトン体を好む細胞(ハーパー生化学)なのです。
糖質制限食を実践しているとケトン体は現行の基準値よりは高値となります。
例えば、2002年からスーパー糖質制限食実践中の江部康二の血中ケトン体は、「500~900~1200/μM/L」くらいです。
このくらいが、狩猟・採集だったころ400万年間の人類の基準値と思われます。
また、断食の初期には「3000~4000μM/L」にもなります。
私が初めて本断食(カロリーゼロ)を3日間行った時は、血糖値は35mg/dlでした。
しかし、外来をこなしておりましたので、この時の脳のエネルギー源は、ほとんどがケトン体であったと考えられます。
このときのケトン体は「3000~4000μM/L」くらいと思われます。
ケトン体レベルが 「26~122μM/L 」くらいで血糖値が35mg/dlなら、意識不明で失神していたはずです。
『先生も紹介されていた灰本先生のブログでも、 厳格な糖質制限食では血中ケトン体濃度は高いが、 「ところが一食高炭水化物食を食べてしまうと、 急激な血糖値とインスリンの上昇(図1)とともに わずか2時間でケトン体は急激に血中から消えていきます(図2)」。』
メタボ人間さん、消えていくというのは言葉の綾で、本当にゼロということではありません。
糖質を摂取している人の基準値レベルの「26~122μM/L 」になるということです。
つまり、糖質制限食や絶食療法中は血中ケトン体は、糖質を摂取している人の基準値よりはかなりの高値になりますが、糖質を摂取している人でも、常に日常的にケトン体をエネルギー源として利用しているので、血中ケトン体濃度は一定程度は確保されているわけですね。
江部康二
今回はメタボ人間さんから、ケトン体についてコメント・質問をいただきました。
ケトン体、なかなかなじみがなくてわかりにくいですよね(∵)?
検討してみましょう。
【10/04/20 メタボ人間
ケトン体について、質問させてください。
江部康二先生
糖質制限食を勉強中・実践中のメタボ人間です。
先生の著作やブログで勉強させて頂いております。
さて今日は、本食事法のキーワードの一つであるケトン体に関してお尋ねしたいと思い、初心者レベルで申し訳ないのですが、質問をさせて下さい。
学生時代は既に遠く、 固くなったアタマでは、 いまひとつ納得できないもので。。
脳細胞はブドウ糖以外にもケトン体を利用できるという話は、 しばしば出てくる事で了解できました。
問題はそれ以外の「日常生活では、心筋・骨格筋など多くの体細胞は、 脂肪酸・ケトン体を主エネルギー源としている」という説明です。
糖質制限や断食をしないと、血中に、脂肪を分解したケトン体が出てくることは少ないのではないのですか?
血中のケトン体濃度の話も先生のブログ・著作でよく説明されております。
現代社会では稀な(しかし399万年の人類史では普通であった)糖質制限食でこそ、ケトン体が血中にも現れるということだと理解(誤解・誤読?)しています。
先生も紹介されていた灰本先生のブログでも、厳格な糖質制限食では血中ケトン体濃度は高いが、
「ところが一食高炭水化物食を食べてしまうと、急激な血糖値とインスリンの上昇(図1)とともにわずか2時間でケトン体は急激に血中から消えていきます(図2)」。
と説明されています。
日本型食生活をしていると、ケトン体が血中に出る事がないと考えて仕舞いますが、この理解、どこが間違っているのですか?
日常生活でケトン体を利用する心筋・骨格筋は、糖質制限食をしない場合、それをどこから・どのようなメカニズムで手に入れているのでしょうか?
オバカな質問で申し訳ありませんが、時間がある時にでも御教え下さい。宜しくお願い致します。】
メタボ人間さん。
本のご購入、ありがとうございます。
『問題はそれ以外の「日常生活では、心筋・骨格筋など多くの体細胞は、 脂肪酸・ケトン体を主エネルギー源としている」という説明です。糖質制限や断食をしないと、血中に、脂肪を分解したケトン体が出てくることは少ないのではないのですか?』
まず、糖質を普通に摂取している人の血中ケトン体の基準値が施設により差はありますが、「26~122μM/L 」くらいです。
つまり、日常的に糖質を摂取している人でも、これくらいの血中ケトン体は常に存在していて、主として心筋や骨格筋などのエネルギー源となっているのです。
糖質を摂取して、吸収されて血糖値が上昇したら、インスリンが分泌されて筋肉細胞にブドウ糖が取り込まれ、エネルギー源として利用されグリコーゲン(ブドウ糖の集合体)として蓄積されます。
吸収が一段落したら、血中のブドウ糖濃度を保つために、肝臓のグリコーゲン分解が開始されます。食後数時間経過すると、肝臓はグリコーゲン分解から糖新生に切り替えて、血糖値を確保します。この頃には、筋肉のエネルギー源は脂肪酸-ケトン体が主に切り替わっています。
従って食事(糖質あり)摂取後しばらくして空腹時には、筋肉は血中の遊離脂肪酸や肝臓で産生されるケトン体を、優先的に主エネルギー源として利用しています。
つまり、糖質取後の3~4時間は、筋肉はブドウ糖をあるていど利用するけれど、それ以外の時間帯では、ケトン体が主エネルギー源となっているわけです。
ハーパー生化学(原書27版、訳本157ページ)によれば、
「ケトン体は骨格筋と心筋の主要なエネルギー源である・・・。長期の絶食ではブドウ糖代謝は体全体のエネルギー代謝の10%未満となる」
と明示してあります。
グリコーゲンの人体の備蓄は、200~300gと極少量で、たった800~1200キロカロリーしかありません。
筋肉中のグリコーゲンレベルが一定以下になれば筋肉は収縮できなくなります。
仮に心筋がブドウ糖を主エネルギー源にしていたら、いつ心臓が止まっても不思議ではないですね。
だからこそ、心筋は人体で最もケトン体を好む細胞(ハーパー生化学)なのです。
糖質制限食を実践しているとケトン体は現行の基準値よりは高値となります。
例えば、2002年からスーパー糖質制限食実践中の江部康二の血中ケトン体は、「500~900~1200/μM/L」くらいです。
このくらいが、狩猟・採集だったころ400万年間の人類の基準値と思われます。
また、断食の初期には「3000~4000μM/L」にもなります。
私が初めて本断食(カロリーゼロ)を3日間行った時は、血糖値は35mg/dlでした。
しかし、外来をこなしておりましたので、この時の脳のエネルギー源は、ほとんどがケトン体であったと考えられます。
このときのケトン体は「3000~4000μM/L」くらいと思われます。
ケトン体レベルが 「26~122μM/L 」くらいで血糖値が35mg/dlなら、意識不明で失神していたはずです。
『先生も紹介されていた灰本先生のブログでも、 厳格な糖質制限食では血中ケトン体濃度は高いが、 「ところが一食高炭水化物食を食べてしまうと、 急激な血糖値とインスリンの上昇(図1)とともに わずか2時間でケトン体は急激に血中から消えていきます(図2)」。』
メタボ人間さん、消えていくというのは言葉の綾で、本当にゼロということではありません。
糖質を摂取している人の基準値レベルの「26~122μM/L 」になるということです。
つまり、糖質制限食や絶食療法中は血中ケトン体は、糖質を摂取している人の基準値よりはかなりの高値になりますが、糖質を摂取している人でも、常に日常的にケトン体をエネルギー源として利用しているので、血中ケトン体濃度は一定程度は確保されているわけですね。
江部康二
2010年04月20日 (火)
こんばんは。
内科大学院生さんから、糖質量と血糖値、GI値についてコメント・質問をいただきました。
「10/04/16 内科大学院生
糖質量と血糖値、GI値について
江部先生
バンドお疲れ様です。
きっとこのブログを見るのは、バンドを終えた翌朝ですよね。いつか私も先生がバンドをしている姿をこの目で見たいです。
また質問させて下さい。
64キロの2型糖尿病の患者さんにおいて、1gの糖質が血糖値を約3mg/dl上昇させるということですが、
①白ご飯1杯150g(糖質55.3g)を摂取すると、食前血糖値が100mg/dlの2型糖尿病の患者さんは、みんな食後に266mgになるということでしょうか?
勿論、個人差はあるでしょうが、2型糖尿病の患者さんのインスリン分泌能に関わらず、そのように考えて良いものか教えていただけますでしょうか?
②またブドウ糖負荷試験のような単純糖質を過剰に摂取する場合でも、同じように糖質1gは血糖値を3mg/dl上昇させることに変わりはないのでしょうか?
③健常者において、GI値はある程度参考になると先生はおっしゃってちますが、糖尿人においては、食物繊維や脂質を含むものを同時にとっても、結局食後血糖値は糖質量に依存するのでしょうか?もしそうなのであれば、その理由も教えていただければ幸いです。
バーンスタイン先生の著書を読んだのですが、
この理由がイマイチわかりませんでした(>_<)
内科大学院生」
内科大学院生さん。
「①白ご飯1杯150g(糖質55.3g)を摂取すると、食前血糖値が100mg/dlの2型糖尿病の患者さんは、みんな食後に266mgになるということでしょうか?
勿論、個人差はあるでしょうが、2型糖尿病の患者さんのインスリン分泌能に関わらず、そのように考えて良いものか教えていただけますでしょうか? 」
糖尿病の診断基準が75gブドウ糖負荷試験で2時間値が200mg以上、随時血糖値で200mg以上ですね。
従って、インスリンの作用不足は、必然的に存在しています。
1gの糖質が3mg血糖値を上昇させるというのは、ピークの値と思います。
高雄病院の糖尿病入院患者さんの日内変動のデータでは、
「1gの糖質が約3mg血糖値を上昇させる」
ということで、アバウトには大きな逸脱はないようです。
しかし、体重が軽い人は上昇しやすいですし、体重以外にも当然個人差は結構あります。あくまでもおよその目安で、厳密なものではありません。
②またブドウ糖負荷試験のような単純糖質を過剰に摂取する場合でも、同じように糖質1gは血糖値を3mg/dl上昇させることに変わりはないのでしょうか?」
高雄病院では、ブドウ糖負荷試験をめったにしないので、あまりデータはないのですがやはり個人差がかなりあると思います。かなりアバウトには、2時間値ではなく、ピーク時にはおよそ3mg上昇でいいと思います。
「③健常者において、GI値はある程度参考になると先生はおっしゃってちますが、
糖尿人においては、食物繊維や脂質を含むものを同時にとっても、結局食後血糖値は糖質量に依存するのでしょうか?もしそうなのであれば、その理由も教えていただければ幸いです。」
「脂質+糖質」に関しては、そういうデータをとっていないのでわかりません。
食物繊維に関しては、玄米と胚芽米で比較してみたことがあります。玄米と胚芽米で血糖値の上昇に関して、ほとんど差がない糖尿人もおられます。
一方、
白ご飯1杯150gで食後2時間血糖値が260mg、
玄米ご飯1杯150gで食後2時間血糖値240mg、
くらいの差がある人もいます。この差は、食物繊維の効果と思われます。
いずれにせよ糖尿人が、ご飯やパンを一人前摂取すれば、玄米でも全粒粉のパンでも十割蕎麦でも所詮は200mgアップなので、糖尿人においては、GIはほとんど無意味なのです。
江部康二
内科大学院生さんから、糖質量と血糖値、GI値についてコメント・質問をいただきました。
「10/04/16 内科大学院生
糖質量と血糖値、GI値について
江部先生
バンドお疲れ様です。
きっとこのブログを見るのは、バンドを終えた翌朝ですよね。いつか私も先生がバンドをしている姿をこの目で見たいです。
また質問させて下さい。
64キロの2型糖尿病の患者さんにおいて、1gの糖質が血糖値を約3mg/dl上昇させるということですが、
①白ご飯1杯150g(糖質55.3g)を摂取すると、食前血糖値が100mg/dlの2型糖尿病の患者さんは、みんな食後に266mgになるということでしょうか?
勿論、個人差はあるでしょうが、2型糖尿病の患者さんのインスリン分泌能に関わらず、そのように考えて良いものか教えていただけますでしょうか?
②またブドウ糖負荷試験のような単純糖質を過剰に摂取する場合でも、同じように糖質1gは血糖値を3mg/dl上昇させることに変わりはないのでしょうか?
③健常者において、GI値はある程度参考になると先生はおっしゃってちますが、糖尿人においては、食物繊維や脂質を含むものを同時にとっても、結局食後血糖値は糖質量に依存するのでしょうか?もしそうなのであれば、その理由も教えていただければ幸いです。
バーンスタイン先生の著書を読んだのですが、
この理由がイマイチわかりませんでした(>_<)
内科大学院生」
内科大学院生さん。
「①白ご飯1杯150g(糖質55.3g)を摂取すると、食前血糖値が100mg/dlの2型糖尿病の患者さんは、みんな食後に266mgになるということでしょうか?
勿論、個人差はあるでしょうが、2型糖尿病の患者さんのインスリン分泌能に関わらず、そのように考えて良いものか教えていただけますでしょうか? 」
糖尿病の診断基準が75gブドウ糖負荷試験で2時間値が200mg以上、随時血糖値で200mg以上ですね。
従って、インスリンの作用不足は、必然的に存在しています。
1gの糖質が3mg血糖値を上昇させるというのは、ピークの値と思います。
高雄病院の糖尿病入院患者さんの日内変動のデータでは、
「1gの糖質が約3mg血糖値を上昇させる」
ということで、アバウトには大きな逸脱はないようです。
しかし、体重が軽い人は上昇しやすいですし、体重以外にも当然個人差は結構あります。あくまでもおよその目安で、厳密なものではありません。
②またブドウ糖負荷試験のような単純糖質を過剰に摂取する場合でも、同じように糖質1gは血糖値を3mg/dl上昇させることに変わりはないのでしょうか?」
高雄病院では、ブドウ糖負荷試験をめったにしないので、あまりデータはないのですがやはり個人差がかなりあると思います。かなりアバウトには、2時間値ではなく、ピーク時にはおよそ3mg上昇でいいと思います。
「③健常者において、GI値はある程度参考になると先生はおっしゃってちますが、
糖尿人においては、食物繊維や脂質を含むものを同時にとっても、結局食後血糖値は糖質量に依存するのでしょうか?もしそうなのであれば、その理由も教えていただければ幸いです。」
「脂質+糖質」に関しては、そういうデータをとっていないのでわかりません。
食物繊維に関しては、玄米と胚芽米で比較してみたことがあります。玄米と胚芽米で血糖値の上昇に関して、ほとんど差がない糖尿人もおられます。
一方、
白ご飯1杯150gで食後2時間血糖値が260mg、
玄米ご飯1杯150gで食後2時間血糖値240mg、
くらいの差がある人もいます。この差は、食物繊維の効果と思われます。
いずれにせよ糖尿人が、ご飯やパンを一人前摂取すれば、玄米でも全粒粉のパンでも十割蕎麦でも所詮は200mgアップなので、糖尿人においては、GIはほとんど無意味なのです。
江部康二
2010年04月20日 (火)
ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。
糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。
一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、ボランティアで回答させていただいています。
診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。
また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。
従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、自己責任でよろしくお願い申し上げます。
なお、血液検査で腎機能傷害がある方や活動性の膵炎がある方は、高タンパク・高脂質食である糖質制限食は、適応となりません。
また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。
江部康二
糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。
一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、ボランティアで回答させていただいています。
診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。
また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。
従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、自己責任でよろしくお願い申し上げます。
なお、血液検査で腎機能傷害がある方や活動性の膵炎がある方は、高タンパク・高脂質食である糖質制限食は、適応となりません。
また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。
江部康二
2010年04月19日 (月)
こんばんは。
今日は、急に暖かくなりました。
朝から服をたくさん着込んで、暑がっている江部康二です。
さて今回は、けいさんから、糖質制限食と摂取カロリーについて、コメント・質問をいただきました。
「10/04/19 けい
摂取カロリーについて
はじめまして。
約3ヶ月前に糖尿と診断されてa1cが11.5と高くセイブルを処方され通常の食事制限、運動を行い2ヶ月で6.8まで下がったのですが、開始1ヵ月後から常に低血糖のような状態でとてもつらかったため薬をやめたく、いろいろな本で方法を探していたところ先生の本と出合い1ヶ月前から実践しています。
おかげさまでふらつく症状はだいぶよくなったのですが、いまだに1日16~1800カローリー程度ですと、運動すると少し動悸がします。
ただ、2500カロリーほどとるととても快調です。
身長は175cm体重は66kgです。
2ヶ月前は80kgでした。
先生の本には1600カロリー位と書いてありましたのでたくさんとってしまって大丈夫なのかと心配です。
また、現在66kgですが、糖質制限を始めてからは(約1ヶ月)5kg痩せました。体重は毎日1~300g痩せています。
もう痩せたくないのですが・・・
なお、2500カロリーとったときは100g太りました。
お時間がございましたらアドバイス頂ければと思います。」
けいさん。
本のご購入ありがとうございます。
2ヶ月前が80kgで、現在身長は175cm体重は66kgなら、
BMI26.1→21.5
なので丁度いいところですね。
1600~1800キロカロリーだと、100~300g/日、痩せていき、運動すると動悸ということなら、相対的にやや低カロリー気味と考えられますので、もう少し食べていいと思います。
BMI22程度、68kgくらいがいいのではないでしょうか。
運動もしておられるので、2500キロカロリーくらい摂取されても問題ないと思います。
あまり運動をしない糖尿人は
男性で1600~1800キロカロリー、
女性で1400~1600キロカロリー、
が目安と本に書きましたが、きっちり運動しておられる方は、その分摂取カロリーを増やしていいと思います。
けいさんの場合、68kgの体重を保つ程度に、摂取カロリーを適宜調整されたらいいと思います。2500キロカロリーで68kgくらいに戻して、体重が増えすぎるようなら、少し減らせばいいですし、変わりなければそのままでもいいですね。
江部康二
今日は、急に暖かくなりました。
朝から服をたくさん着込んで、暑がっている江部康二です。
さて今回は、けいさんから、糖質制限食と摂取カロリーについて、コメント・質問をいただきました。
「10/04/19 けい
摂取カロリーについて
はじめまして。
約3ヶ月前に糖尿と診断されてa1cが11.5と高くセイブルを処方され通常の食事制限、運動を行い2ヶ月で6.8まで下がったのですが、開始1ヵ月後から常に低血糖のような状態でとてもつらかったため薬をやめたく、いろいろな本で方法を探していたところ先生の本と出合い1ヶ月前から実践しています。
おかげさまでふらつく症状はだいぶよくなったのですが、いまだに1日16~1800カローリー程度ですと、運動すると少し動悸がします。
ただ、2500カロリーほどとるととても快調です。
身長は175cm体重は66kgです。
2ヶ月前は80kgでした。
先生の本には1600カロリー位と書いてありましたのでたくさんとってしまって大丈夫なのかと心配です。
また、現在66kgですが、糖質制限を始めてからは(約1ヶ月)5kg痩せました。体重は毎日1~300g痩せています。
もう痩せたくないのですが・・・
なお、2500カロリーとったときは100g太りました。
お時間がございましたらアドバイス頂ければと思います。」
けいさん。
本のご購入ありがとうございます。
2ヶ月前が80kgで、現在身長は175cm体重は66kgなら、
BMI26.1→21.5
なので丁度いいところですね。
1600~1800キロカロリーだと、100~300g/日、痩せていき、運動すると動悸ということなら、相対的にやや低カロリー気味と考えられますので、もう少し食べていいと思います。
BMI22程度、68kgくらいがいいのではないでしょうか。
運動もしておられるので、2500キロカロリーくらい摂取されても問題ないと思います。
あまり運動をしない糖尿人は
男性で1600~1800キロカロリー、
女性で1400~1600キロカロリー、
が目安と本に書きましたが、きっちり運動しておられる方は、その分摂取カロリーを増やしていいと思います。
けいさんの場合、68kgの体重を保つ程度に、摂取カロリーを適宜調整されたらいいと思います。2500キロカロリーで68kgくらいに戻して、体重が増えすぎるようなら、少し減らせばいいですし、変わりなければそのままでもいいですね。
江部康二
2010年04月18日 (日)
おはようございます。
昨日開催された
”つばさ” 名古屋公開講座 2010
生活習慣病を予防する食生活
-糖質制限食の理論と実際-
おかげさまで、200人を超える参加者となり大盛況でした。(⌒o⌒)v
ブログを見て参加していただいた方も数十名ありました。ブログ読者の皆さん、ありがとうございました。m(_ _)mV
名古屋講演でも東京講演同様、広島県や石川県など遠方から来られた方もおられました。遠路はるばるありがとうございました。m(_ _)mV
さて今回は、
2010年5月16日(日)
『東京 四谷ひろば 第2回糖質制限食マスター講座』
のお知らせです。
以下は、NPO法人糖質制限食ネット・リボーン事務局の曽我部ゆかりさんからのメッセージです。
江部康二
☆☆☆
リボーン 曽我部 ゆかりより お知らせです。
櫻の開花に心弾む季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。
2月28日(日)に開講し、大好評をいただきました『糖質制限マスター講座』。お申し込みいただいたのに参加できなかった方のためにお約束通り、再び開講いたします。前回出席された方ももちろん大歓迎! 新鮮な内容でお届けいたします。質疑応答の時間もたっぷりあります。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
リボーンよりご案内
★スキルアップを目指す
第2回 糖質制限食マスター講座 基礎編—(B)
日々の食事に、あるいは臨床に、糖質制限食をどう活用していくか。患者さんはもちろんのこと、医療従事者の方々にも、必聴の糖質制限食マスター講座を開講します。講師である医師と管理栄養士の二人が、それぞれの立場から糖質制限食の実践にアプローチします。貴重なデータに基づいた説得力のある理論を修得し、いますぐ日々の食事や臨床に応用してください。
■日時 2010年5月16日(日)
■講師 江部康二(内科医/高雄病院理事長/リボーン理事長)
大柳珠美(管理栄養士/リボーン理事)
■定員 限定54名(完全予約制)
■プログラム
12時開場受付
1部 12時30分〜14時00分
ドクター江部の「現代病を治す糖質制限食」
2部 14時10分〜15時10分
管理栄養士大柳の「糖質制限食実践講座」
(休憩約20分)
3部 15時30分〜16時30 質疑応答&交流会
■参加費
リボーン会員 2400円 リボーン会員ペア 3800円
一般 3000円 一般ペア 4800円
■会場 四谷ひろば B館 地域ひろば コミュニティ4
地下鉄丸ノ内線 四谷三丁目駅下車 徒歩5分
■四谷広場へのアクセス
四谷消防署/消防博物館の出口を出て、新宿通を新宿方面へ。JALシティホテルを越して、ラーメン屋の角を右折し直進。右手の東京おもちゃ美術館(旧区立四谷第四小学校)のB館。
住所 東京都新宿区四谷4−20(旧区立四谷第四小学校)
※四谷ひろばへは、内容などの問い合わせはご遠慮ください。
■主催 NPO法人糖質制限食ネット・リボーン
■予約申込 reborn@big.or.jp 03−3388−5428 (担当 曽我部)
☆☆☆
~薬に頼らない医療の実現を目指し「食」の根底を見直す~
リボーンは、『食事で治す』をキーワードに、糖尿病やアトピーなど生活習慣病全般の改善のために有効な糖質制限食とテーラーメイドダイエットの理論と実践法を、広く一般社会に普及してくため活動を開始いたしました(NPO法人として2009年1月7日に創立)。
薬に頼らない医療の実現を願い、私たちとともに、「食vの根底を見直していきませんか。多くの方々のご参加を心よりお待ちしております。
★理事長江部康二よりみなさまへ
「糖質制限食」の効果は、身体の代謝機能全般を改善するもので、糖尿病だけでなく、メタボリックシンドローム系の他の病気(肥満・高血圧・高コレステロール症・動脈硬化)、アレルギー疾患全般にも、効果があります。
一方、世界人口の食料事情を考慮すれば穀物も必要です。すでに糖尿病やメタボリックシンドロームになっている人は糖質制限食を、それ以外の人は未精製の穀物を主食とするなど、テーラーメードダイエットを提唱していきます。
趣旨にご賛同いただける方は是非、NPO法人糖質制限食ネット・リボーンにご参加ください。(漢方医、内科医、高雄病院理事長)
☆提携医療機関募集中!
糖質制限食にご理解のある医師、栄養士の方をはじめ、医療関係者との連携をお願いします。
特典◇
●糖質制限食ネット・リボーンに入会された皆様には、以下のような特典をご用意しました。
(1)機関誌『Reborn』
糖質制限食の情報を満載した機関誌『Reborn』を年2~4回お届けします。
(2)ニュースレター
電子メールまたはダイレクトメールにて随時、講演会やセミナーのお
知らせを優先的にいたします。
(3)講演会
医師による一般の方向け講演会(年3回開催予定)の優先予約と割引
が受けられます。
(4)セミナー
医師によるより専門性を高めたセミナー(年2回開催予定)の優先予
約と割引が受けられます。
(5)勉強会
栄養士による勉強会の優先予約と割引が受けられまキ。
(6)料理教室
栄養士による勉強会の優先予約と割引が受けられます。
(6)交流会
会員どうしの交流会の優先予約と割引が受けられます。
(7)メール相談室
糖質制限食とテーラーメイドダイエットの相談をお受けします。
★入会の手続きに関するご案内
○個人・正会員 年会費5,000円
・賛助会員 年会費3,000円
(一般の方には賛助会員での入会をおすすめしています)
○団体・賛助会員 一口3万円以上
○寄付金は大歓迎です。
注:正会員は議決権があり、賛助会員はありませんが、特典は同じです。
一般の患者様には賛助会員をおすすめしております。
○郵便振替口座名称 リボーン 口座番号 00110-9-393366
郵便振替の通信欄に、お名前、生年月日、住所、電話、メールアドレスをご記入ください。☆会のプライバシーポリシーに基づき、個人情報は厳守いたします。☆機関誌『Reborn』の発送をもちまして、ご入会の手続きとさせていただきます。
特定非営利活動法人糖質制限食ネット・リボーン
事務局担当 曽我部 ゆかり
reborn@big.or.jp http://reborn.prj.cc/
昨日開催された
”つばさ” 名古屋公開講座 2010
生活習慣病を予防する食生活
-糖質制限食の理論と実際-
おかげさまで、200人を超える参加者となり大盛況でした。(⌒o⌒)v
ブログを見て参加していただいた方も数十名ありました。ブログ読者の皆さん、ありがとうございました。m(_ _)mV
名古屋講演でも東京講演同様、広島県や石川県など遠方から来られた方もおられました。遠路はるばるありがとうございました。m(_ _)mV
さて今回は、
2010年5月16日(日)
『東京 四谷ひろば 第2回糖質制限食マスター講座』
のお知らせです。
以下は、NPO法人糖質制限食ネット・リボーン事務局の曽我部ゆかりさんからのメッセージです。
江部康二
☆☆☆
リボーン 曽我部 ゆかりより お知らせです。
櫻の開花に心弾む季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。
2月28日(日)に開講し、大好評をいただきました『糖質制限マスター講座』。お申し込みいただいたのに参加できなかった方のためにお約束通り、再び開講いたします。前回出席された方ももちろん大歓迎! 新鮮な内容でお届けいたします。質疑応答の時間もたっぷりあります。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
リボーンよりご案内
★スキルアップを目指す
第2回 糖質制限食マスター講座 基礎編—(B)
日々の食事に、あるいは臨床に、糖質制限食をどう活用していくか。患者さんはもちろんのこと、医療従事者の方々にも、必聴の糖質制限食マスター講座を開講します。講師である医師と管理栄養士の二人が、それぞれの立場から糖質制限食の実践にアプローチします。貴重なデータに基づいた説得力のある理論を修得し、いますぐ日々の食事や臨床に応用してください。
■日時 2010年5月16日(日)
■講師 江部康二(内科医/高雄病院理事長/リボーン理事長)
大柳珠美(管理栄養士/リボーン理事)
■定員 限定54名(完全予約制)
■プログラム
12時開場受付
1部 12時30分〜14時00分
ドクター江部の「現代病を治す糖質制限食」
2部 14時10分〜15時10分
管理栄養士大柳の「糖質制限食実践講座」
(休憩約20分)
3部 15時30分〜16時30 質疑応答&交流会
■参加費
リボーン会員 2400円 リボーン会員ペア 3800円
一般 3000円 一般ペア 4800円
■会場 四谷ひろば B館 地域ひろば コミュニティ4
地下鉄丸ノ内線 四谷三丁目駅下車 徒歩5分
■四谷広場へのアクセス
四谷消防署/消防博物館の出口を出て、新宿通を新宿方面へ。JALシティホテルを越して、ラーメン屋の角を右折し直進。右手の東京おもちゃ美術館(旧区立四谷第四小学校)のB館。
住所 東京都新宿区四谷4−20(旧区立四谷第四小学校)
※四谷ひろばへは、内容などの問い合わせはご遠慮ください。
■主催 NPO法人糖質制限食ネット・リボーン
■予約申込 reborn@big.or.jp 03−3388−5428 (担当 曽我部)
☆☆☆
~薬に頼らない医療の実現を目指し「食」の根底を見直す~
リボーンは、『食事で治す』をキーワードに、糖尿病やアトピーなど生活習慣病全般の改善のために有効な糖質制限食とテーラーメイドダイエットの理論と実践法を、広く一般社会に普及してくため活動を開始いたしました(NPO法人として2009年1月7日に創立)。
薬に頼らない医療の実現を願い、私たちとともに、「食vの根底を見直していきませんか。多くの方々のご参加を心よりお待ちしております。
★理事長江部康二よりみなさまへ
「糖質制限食」の効果は、身体の代謝機能全般を改善するもので、糖尿病だけでなく、メタボリックシンドローム系の他の病気(肥満・高血圧・高コレステロール症・動脈硬化)、アレルギー疾患全般にも、効果があります。
一方、世界人口の食料事情を考慮すれば穀物も必要です。すでに糖尿病やメタボリックシンドロームになっている人は糖質制限食を、それ以外の人は未精製の穀物を主食とするなど、テーラーメードダイエットを提唱していきます。
趣旨にご賛同いただける方は是非、NPO法人糖質制限食ネット・リボーンにご参加ください。(漢方医、内科医、高雄病院理事長)
☆提携医療機関募集中!
糖質制限食にご理解のある医師、栄養士の方をはじめ、医療関係者との連携をお願いします。
特典◇
●糖質制限食ネット・リボーンに入会された皆様には、以下のような特典をご用意しました。
(1)機関誌『Reborn』
糖質制限食の情報を満載した機関誌『Reborn』を年2~4回お届けします。
(2)ニュースレター
電子メールまたはダイレクトメールにて随時、講演会やセミナーのお
知らせを優先的にいたします。
(3)講演会
医師による一般の方向け講演会(年3回開催予定)の優先予約と割引
が受けられます。
(4)セミナー
医師によるより専門性を高めたセミナー(年2回開催予定)の優先予
約と割引が受けられます。
(5)勉強会
栄養士による勉強会の優先予約と割引が受けられまキ。
(6)料理教室
栄養士による勉強会の優先予約と割引が受けられます。
(6)交流会
会員どうしの交流会の優先予約と割引が受けられます。
(7)メール相談室
糖質制限食とテーラーメイドダイエットの相談をお受けします。
★入会の手続きに関するご案内
○個人・正会員 年会費5,000円
・賛助会員 年会費3,000円
(一般の方には賛助会員での入会をおすすめしています)
○団体・賛助会員 一口3万円以上
○寄付金は大歓迎です。
注:正会員は議決権があり、賛助会員はありませんが、特典は同じです。
一般の患者様には賛助会員をおすすめしております。
○郵便振替口座名称 リボーン 口座番号 00110-9-393366
郵便振替の通信欄に、お名前、生年月日、住所、電話、メールアドレスをご記入ください。☆会のプライバシーポリシーに基づき、個人情報は厳守いたします。☆機関誌『Reborn』の発送をもちまして、ご入会の手続きとさせていただきます。
特定非営利活動法人糖質制限食ネット・リボーン
事務局担当 曽我部 ゆかり
reborn@big.or.jp http://reborn.prj.cc/
2010年04月17日 (土)
おはようございます。
昨夜の第三金曜ライブ、小雨にもかかわらずたくさんのお客さんにきていただき大盛況でした。
嬉しい限りです。 (^_^)
今日はとてもいい天気で、名古屋講演会も一安心です。
名古屋講演会、200人以上の参加者でこちらも嬉しい限りです。 (^_^)
さて、内科大学院生さんから、夜間睡眠時の脂肪燃焼について、コメント・質問をいただきました。
「10/04/15 内科大学院生
ありがとうございました。
江部先生
いつも質問にお答えいただき、本当に感謝しております。
もう一つだけ質問させて下さい。
先生の本日のブログの中に
『スーパー糖質制限食なら、夜間睡眠時は特にしっかり脂肪が燃焼しています。』
というご記載がありましたが、夜間睡眠時にとりわけ脂肪が燃えやすいのはどうしてでしょうか?
ご多忙の中大変恐縮ではありますが、
またご教示ください。
内科大学院生」
内科大学院生さん。
糖質を摂取している時は、食物摂取後数時間経過した空腹時には基本的に脂肪が燃えて、肝臓では糖新生が行われます。
昼間の空腹時でもそうですが、夜の絶食時間は一番長いです。
糖質のある夕食を午後6時頃食べて、午後11~12時に就寝なら、夜中はもうしっかり脂肪が燃えて肝臓では糖新生がおこなわれています。
夜食に午後9時から10時、ラーメンなど食べたら、本来脂肪が燃えて、肝臓で糖新生する時間帯の夜中に、脂肪を蓄積する方向に向かいますので太りやすいのです。
糖質制限食なら常に脂肪が燃えていますが、空腹時間が連続して長いほどしっかり燃えることになります。糖新生も空腹時間中はずっと行われます。
例えば絶食療法(断食)の初期は、数日目で血中のケトン体が3000~4000μM/L(26~122)くらいに上昇します。
血中ケトン体が高値ということは、それだけ脂肪が燃えている証拠です。
絶食療法で一定期間が経過すると、血中のケトン体はあるていど下がって安定します。
2002年からスーパー糖質制限食実践中の私の早朝空腹時のケトン体は、500~1200くらいです。
このまま、絶食を続ければ血中ケトン体は一旦3000~4000になると思います。
要するに空腹時間(絶食時間)が長いほど、脂肪の分解は高まり血中ケトン体も上昇します。通常のライフスタイルだと、夜間の絶食時間が一番長いので、脂肪燃焼も一番たっぷり行われます。
江部康二
昨夜の第三金曜ライブ、小雨にもかかわらずたくさんのお客さんにきていただき大盛況でした。
嬉しい限りです。 (^_^)
今日はとてもいい天気で、名古屋講演会も一安心です。
名古屋講演会、200人以上の参加者でこちらも嬉しい限りです。 (^_^)
さて、内科大学院生さんから、夜間睡眠時の脂肪燃焼について、コメント・質問をいただきました。
「10/04/15 内科大学院生
ありがとうございました。
江部先生
いつも質問にお答えいただき、本当に感謝しております。
もう一つだけ質問させて下さい。
先生の本日のブログの中に
『スーパー糖質制限食なら、夜間睡眠時は特にしっかり脂肪が燃焼しています。』
というご記載がありましたが、夜間睡眠時にとりわけ脂肪が燃えやすいのはどうしてでしょうか?
ご多忙の中大変恐縮ではありますが、
またご教示ください。
内科大学院生」
内科大学院生さん。
糖質を摂取している時は、食物摂取後数時間経過した空腹時には基本的に脂肪が燃えて、肝臓では糖新生が行われます。
昼間の空腹時でもそうですが、夜の絶食時間は一番長いです。
糖質のある夕食を午後6時頃食べて、午後11~12時に就寝なら、夜中はもうしっかり脂肪が燃えて肝臓では糖新生がおこなわれています。
夜食に午後9時から10時、ラーメンなど食べたら、本来脂肪が燃えて、肝臓で糖新生する時間帯の夜中に、脂肪を蓄積する方向に向かいますので太りやすいのです。
糖質制限食なら常に脂肪が燃えていますが、空腹時間が連続して長いほどしっかり燃えることになります。糖新生も空腹時間中はずっと行われます。
例えば絶食療法(断食)の初期は、数日目で血中のケトン体が3000~4000μM/L(26~122)くらいに上昇します。
血中ケトン体が高値ということは、それだけ脂肪が燃えている証拠です。
絶食療法で一定期間が経過すると、血中のケトン体はあるていど下がって安定します。
2002年からスーパー糖質制限食実践中の私の早朝空腹時のケトン体は、500~1200くらいです。
このまま、絶食を続ければ血中ケトン体は一旦3000~4000になると思います。
要するに空腹時間(絶食時間)が長いほど、脂肪の分解は高まり血中ケトン体も上昇します。通常のライフスタイルだと、夜間の絶食時間が一番長いので、脂肪燃焼も一番たっぷり行われます。
江部康二
2010年04月16日 (金)
こんにちは。
朝から雨です。
今日は、第三金曜ライブ、お客さんの入りが心配です。
ブログ読者の皆さん、お暇なときは是非おこし下さいね。 (^^)
さて今回は、ココさんから、糖質の種類及び血糖値上昇率について、コメント・質問をいただきました。
「10/04/16 ココ
糖質の種類及び血糖値上昇率について
江部先生おはようございます
糖質の摂取について質問なのですが
例えば、1回の食事での糖質摂取量を15gと決めた場合
その糖質は、お菓子でもパンでも野菜でも惣菜でもヨーグルトでも肉類でも
15g以内であれば 何から摂取しても、問題ないと思っていて大丈夫なのでしょうか?
それとも例え15g以内であっても、お菓子等は避けた方が良いのでしょうか?
また、1gの糖質が3mg血糖値を上昇させるとの事ですが、これは身長に関係すると思いますが、
身長154㎝の人が1g糖質を摂取した時の血糖値の上昇数の計算方法を
教えて下さい。
宜しくお願い致します。」
ココさん。
「バーンスタイン医師の糖尿病の解決」(メディカル・トリビューン、2005)によれば、1gの糖質が体重64kgの2型糖尿人の血糖値を約3mg上昇させます。
身長ではなくて体重です。
体重32kgであれば約6mg上昇させます。
体重128kgならば約1.5mg上昇という計算になります。
そして1gの糖質が体重64kgの1型糖尿人の血糖値を約5mg上昇させます。
体重32kgであれば約10mg上昇させます。
体重128kgならば約2.5mg上昇という計算になります。
勿論、あるていど個人差はあります。
米国糖尿病協会によれば、糖質という範疇であるかぎり、米でも麦でも芋でも野菜でも牛乳でもお菓子でもケーキでも饅頭でも、全て一緒のパターンで血糖値を上昇させます。
まあ牛ロース肉には、100g中0.2gしか糖質はありませんので、事実上ほとんど血糖値は上昇しません。
それでも牛ロース肉1kg食べれば、2gの糖質なので約6mg上昇しますね。
江部康二
☆☆☆第三金曜ライブ
不肖江部康二、1994年からバンド<TURNING POINT> を率いて、
毎月1回第三金曜日夜に、ライブ活動を続けています。
ライブハウス 憧夢http://www.106215.jp/
電話:075-861-2040
地下鉄東西線 「太秦天神側駅」 下車 北へ 徒歩 1分
入場料:¥1000- ワンドリンクつき
ジャンルはビートルズ、イーグルス、CCR、カーペンターズ、サム・クック、オーティス・レディング、スティービー・ワンダー、キャロル・キング、ベット・ミドラー、クラプトン、ポリス、エルトン・ジョン・・・・そしてサザン・オールスターズ、坂本九、柳ジョージ・・・
要するに何でもありのバンドなので飽きが来なくて長続きしてるようです。 (^_^)
私はボーカル担当です。
つまり楽器が弾けないということですが・・・(-д-;)。
女性ボーカルが二人、ドラム、ベース、キーボード、アルトサックスの、
7人編成のグループです。
朝から雨です。
今日は、第三金曜ライブ、お客さんの入りが心配です。
ブログ読者の皆さん、お暇なときは是非おこし下さいね。 (^^)
さて今回は、ココさんから、糖質の種類及び血糖値上昇率について、コメント・質問をいただきました。
「10/04/16 ココ
糖質の種類及び血糖値上昇率について
江部先生おはようございます
糖質の摂取について質問なのですが
例えば、1回の食事での糖質摂取量を15gと決めた場合
その糖質は、お菓子でもパンでも野菜でも惣菜でもヨーグルトでも肉類でも
15g以内であれば 何から摂取しても、問題ないと思っていて大丈夫なのでしょうか?
それとも例え15g以内であっても、お菓子等は避けた方が良いのでしょうか?
また、1gの糖質が3mg血糖値を上昇させるとの事ですが、これは身長に関係すると思いますが、
身長154㎝の人が1g糖質を摂取した時の血糖値の上昇数の計算方法を
教えて下さい。
宜しくお願い致します。」
ココさん。
「バーンスタイン医師の糖尿病の解決」(メディカル・トリビューン、2005)によれば、1gの糖質が体重64kgの2型糖尿人の血糖値を約3mg上昇させます。
身長ではなくて体重です。
体重32kgであれば約6mg上昇させます。
体重128kgならば約1.5mg上昇という計算になります。
そして1gの糖質が体重64kgの1型糖尿人の血糖値を約5mg上昇させます。
体重32kgであれば約10mg上昇させます。
体重128kgならば約2.5mg上昇という計算になります。
勿論、あるていど個人差はあります。
米国糖尿病協会によれば、糖質という範疇であるかぎり、米でも麦でも芋でも野菜でも牛乳でもお菓子でもケーキでも饅頭でも、全て一緒のパターンで血糖値を上昇させます。
まあ牛ロース肉には、100g中0.2gしか糖質はありませんので、事実上ほとんど血糖値は上昇しません。
それでも牛ロース肉1kg食べれば、2gの糖質なので約6mg上昇しますね。
江部康二
☆☆☆第三金曜ライブ
不肖江部康二、1994年からバンド<TURNING POINT> を率いて、
毎月1回第三金曜日夜に、ライブ活動を続けています。
ライブハウス 憧夢http://www.106215.jp/
電話:075-861-2040
地下鉄東西線 「太秦天神側駅」 下車 北へ 徒歩 1分
入場料:¥1000- ワンドリンクつき
ジャンルはビートルズ、イーグルス、CCR、カーペンターズ、サム・クック、オーティス・レディング、スティービー・ワンダー、キャロル・キング、ベット・ミドラー、クラプトン、ポリス、エルトン・ジョン・・・・そしてサザン・オールスターズ、坂本九、柳ジョージ・・・
要するに何でもありのバンドなので飽きが来なくて長続きしてるようです。 (^_^)
私はボーカル担当です。
つまり楽器が弾けないということですが・・・(-д-;)。
女性ボーカルが二人、ドラム、ベース、キーボード、アルトサックスの、
7人編成のグループです。
2010年04月16日 (金)
お早うございます。
昨晩、NHKの 地球イチバン「地球イチバンのオリーブ天国~スペイン~」という番組で、スペイン産のオリーブオイルのお話をしていました。
スペインのオリーブオイル生産量は、世界のおよそ40%を締めるであるとか、、バージンオイルとエクストラ・バージンの違いについてなど解説していました。
これまで何度か紹介した、あらてつさんの糖質制限ドットコムで販売している、スペイン直輸入のモリドルエクストラバージンオリーブオイル、大変好評で昨年入荷分は早々に売り切れたとのことです。
そのモリドルから、今の時期限定の 初搾りエクストラバージンオリーブオイル が入荷したとのこと。
初摘・初搾りのオリーブオイルは、一年を通して、今だけしか出てこない貴重なオリーブオイルだそうです。
番組でもありましたが、オリーブオイル業界、聞くところによるといろいろと複雑で、「エクストラヴァージンオリーブオイル」といいながら、そうでないものがかなりの割合で流通しているそうです。
ですがこのモリドルオリーブオイルは、あらてつさんが直接工場まで行って「冷温圧搾・無濾過・無添加・混ざりっけ無しのエクストラヴァージンオリーブオイル」であることを確認してきました。
あらてつさん、知っている人は知っている「かなりうるさい男」ですので、工場を隅から隅まで調べて現地の人たちにおもいっきり嫌がられてきたことは、想像に難くありません。
スペインでも「うるさいぶり」を遺憾なく発揮してきたあらてつさん太鼓判のモリドルオリーブオイル、私もこのブログをご覧の糖尿人、メタボ人、ダイエッターの皆さんにお勧め致します。
以下、あらてつさんからのご案内です。
そうそう、最後にご紹介しているオリーブオイル試食会、キャンセルが出たとのことで、若干名空きができました。
私も参加するので皆さん、是非どうぞ。
江部康二
Primera extracción en frío(初搾りエクストラバージンオリーブオイル)発売開始!
オリーブオイル百年の伝統のあるシウラナ地方(スペイン北東部、カタルーニャ地方)から、初摘、初搾りのオリーブオイルが入荷しました。
年に一回、この時期だけしか販売されない大変貴重なオリーブオイルです。
Primera extracción en frío オリーブオイルは、収穫したてのオリーブを風味が損なわれないように冷温圧搾し、濾過せずそのまま瓶詰します。
なので一般的なオリーブオイルよりも色合いが濃く、オリーブ本来の香りや味わいをストレートにお楽しみいただけます。
一年を通して、今だけしか出てこない貴重なオリーブオイルです。
通常のオリーブオイルにない濃厚な味と香りをお楽しみ頂けます。
モリドル社のパトリシアさんからのメッセージを紹介します。
モリ・ドルのエクストラバージン・オリーブオイル
モリ・ドルは、私たちの地域の人々や農作業員が、黄金の液体とも呼ばれるエクストラバージン・オリーブオイルを抽出するために、一年を通じてその大地に施してきた入念な作業と手入れの結晶です。
オイル百年の伝統のあるシウラナ地方(スペイン北東部、カタルーニャ地方)では、最高のシェフや料理批評家から最も高い評価を受けている、アルベキナ種と言うオリーブオイル生産用の品種のみを使用しています。
モリ・ドルのオリーブは、木から直接採取し、フライス(オリーブを碾く作業)は、果実の自然な特性を保持するため、冷温で行われます。その優れた特性と官能特性をそのまま維持するために、モリ・ドルは、フィルタリングされていないエクストラバージン・オリーブオイルとなっています。
この製法によって密度、香り、ボディが保たれている、という、極めて例外的ともいえる評価を受けています。瓶の底に堆積物が沈降することがありますが、健康上全く無害であり、自然由来のものであることの証拠でもあります。
つまり、これは100%純粋な天然オリーブ果汁なのです。
オリーブオイルには、多くの種類と品種があります。しかしその中でも、酸性度を1°未満に保持したものだけが、エクストラバージンと呼ばれる最高ランクのカテゴリとして(EEC規則1513/2001による)最も高い評価を得ることができます。私たちは、モリ·ドルが酸性度を0.3°に抑えてこのカテゴリに入っていることを、誇りに思っています。
オリーブそのものの持つ天然成分によって、このオイルが、抗酸化成分やポリフェノール性化合物を豊富に含んでいるため、酸化を抑えたり、体の諸器官に非常に有益な効果をもたらしたりするということも、忘れてはいけません。
その複雑な香りと味わいは、料理のうま味を引き立たせることができます。フルーティーかつ丸みのある味わいがあり、収斂性が低く、バナナ、イチゴ、リンゴ、クルミ、アーモンドやアーティチョークの熟したような非常にバランスのとれた香りがします。トマトを思わせる懐かしい趣を鼻腔に感じます。そして、非常に表現力のある、すっきりとしたナッツのような後味がします。
料理に使えば、味に力を与え、個性を引き立たせます。生鮮食品(パン、サラダ、野菜など)に使用すれば、より一層の官能特性を感じることができます。オイルを加熱して使用する際も、食品がカリっとした状態で形よく保持し、オイルに含まれている脂肪酸と抗酸化物質が食品に回って安定し、ボリュームが増すことから、高温にもよく対応すると言えます。
これらすべての特性のおかげで、モリ・ドルは、最高レベルのエクストラバージン・オリーブオイルであると同時に、健康的でよく知られている地中海料理を作る際に欠かせない食品の一つとして、認められるようになりました。

数量・期間限定のモリドル初搾りエクストラバージンオリーブオイル
是非皆さんもお試しください。
詳細・ご購入はこちらから
↓ ↓ ↓
モリドル 初摘み・初搾りオリーブオイル
http://www.toushitsuseigen.com/shop/etc_oliveoil.html
昨晩、NHKの 地球イチバン「地球イチバンのオリーブ天国~スペイン~」という番組で、スペイン産のオリーブオイルのお話をしていました。
スペインのオリーブオイル生産量は、世界のおよそ40%を締めるであるとか、、バージンオイルとエクストラ・バージンの違いについてなど解説していました。
これまで何度か紹介した、あらてつさんの糖質制限ドットコムで販売している、スペイン直輸入のモリドルエクストラバージンオリーブオイル、大変好評で昨年入荷分は早々に売り切れたとのことです。
そのモリドルから、今の時期限定の 初搾りエクストラバージンオリーブオイル が入荷したとのこと。
初摘・初搾りのオリーブオイルは、一年を通して、今だけしか出てこない貴重なオリーブオイルだそうです。
番組でもありましたが、オリーブオイル業界、聞くところによるといろいろと複雑で、「エクストラヴァージンオリーブオイル」といいながら、そうでないものがかなりの割合で流通しているそうです。
ですがこのモリドルオリーブオイルは、あらてつさんが直接工場まで行って「冷温圧搾・無濾過・無添加・混ざりっけ無しのエクストラヴァージンオリーブオイル」であることを確認してきました。
あらてつさん、知っている人は知っている「かなりうるさい男」ですので、工場を隅から隅まで調べて現地の人たちにおもいっきり嫌がられてきたことは、想像に難くありません。
スペインでも「うるさいぶり」を遺憾なく発揮してきたあらてつさん太鼓判のモリドルオリーブオイル、私もこのブログをご覧の糖尿人、メタボ人、ダイエッターの皆さんにお勧め致します。
以下、あらてつさんからのご案内です。
そうそう、最後にご紹介しているオリーブオイル試食会、キャンセルが出たとのことで、若干名空きができました。
私も参加するので皆さん、是非どうぞ。
江部康二
Primera extracción en frío(初搾りエクストラバージンオリーブオイル)発売開始!
オリーブオイル百年の伝統のあるシウラナ地方(スペイン北東部、カタルーニャ地方)から、初摘、初搾りのオリーブオイルが入荷しました。
年に一回、この時期だけしか販売されない大変貴重なオリーブオイルです。
Primera extracción en frío オリーブオイルは、収穫したてのオリーブを風味が損なわれないように冷温圧搾し、濾過せずそのまま瓶詰します。
なので一般的なオリーブオイルよりも色合いが濃く、オリーブ本来の香りや味わいをストレートにお楽しみいただけます。
一年を通して、今だけしか出てこない貴重なオリーブオイルです。
通常のオリーブオイルにない濃厚な味と香りをお楽しみ頂けます。
モリドル社のパトリシアさんからのメッセージを紹介します。
モリ・ドルのエクストラバージン・オリーブオイル
モリ・ドルは、私たちの地域の人々や農作業員が、黄金の液体とも呼ばれるエクストラバージン・オリーブオイルを抽出するために、一年を通じてその大地に施してきた入念な作業と手入れの結晶です。
オイル百年の伝統のあるシウラナ地方(スペイン北東部、カタルーニャ地方)では、最高のシェフや料理批評家から最も高い評価を受けている、アルベキナ種と言うオリーブオイル生産用の品種のみを使用しています。
モリ・ドルのオリーブは、木から直接採取し、フライス(オリーブを碾く作業)は、果実の自然な特性を保持するため、冷温で行われます。その優れた特性と官能特性をそのまま維持するために、モリ・ドルは、フィルタリングされていないエクストラバージン・オリーブオイルとなっています。
この製法によって密度、香り、ボディが保たれている、という、極めて例外的ともいえる評価を受けています。瓶の底に堆積物が沈降することがありますが、健康上全く無害であり、自然由来のものであることの証拠でもあります。
つまり、これは100%純粋な天然オリーブ果汁なのです。
オリーブオイルには、多くの種類と品種があります。しかしその中でも、酸性度を1°未満に保持したものだけが、エクストラバージンと呼ばれる最高ランクのカテゴリとして(EEC規則1513/2001による)最も高い評価を得ることができます。私たちは、モリ·ドルが酸性度を0.3°に抑えてこのカテゴリに入っていることを、誇りに思っています。
オリーブそのものの持つ天然成分によって、このオイルが、抗酸化成分やポリフェノール性化合物を豊富に含んでいるため、酸化を抑えたり、体の諸器官に非常に有益な効果をもたらしたりするということも、忘れてはいけません。
その複雑な香りと味わいは、料理のうま味を引き立たせることができます。フルーティーかつ丸みのある味わいがあり、収斂性が低く、バナナ、イチゴ、リンゴ、クルミ、アーモンドやアーティチョークの熟したような非常にバランスのとれた香りがします。トマトを思わせる懐かしい趣を鼻腔に感じます。そして、非常に表現力のある、すっきりとしたナッツのような後味がします。
料理に使えば、味に力を与え、個性を引き立たせます。生鮮食品(パン、サラダ、野菜など)に使用すれば、より一層の官能特性を感じることができます。オイルを加熱して使用する際も、食品がカリっとした状態で形よく保持し、オイルに含まれている脂肪酸と抗酸化物質が食品に回って安定し、ボリュームが増すことから、高温にもよく対応すると言えます。
これらすべての特性のおかげで、モリ・ドルは、最高レベルのエクストラバージン・オリーブオイルであると同時に、健康的でよく知られている地中海料理を作る際に欠かせない食品の一つとして、認められるようになりました。

数量・期間限定のモリドル初搾りエクストラバージンオリーブオイル
是非皆さんもお試しください。
詳細・ご購入はこちらから
↓ ↓ ↓
モリドル 初摘み・初搾りオリーブオイル
http://www.toushitsuseigen.com/shop/etc_oliveoil.html
糖質制限食・ダイエット食の通信販売|糖質制限ドットコム
糖質制限ドットコムは、糖質制限食の第一人者、高雄病院、江部康二先生監修による糖質オフな食材を販売、糖質制限食に取り組む皆様をサポートします。
2010年04月15日 (木)
こんばんは。
昨夜からの寒さにうち震え、パッチリターンズの江部康二です。
さて今回は、食事の回数について、内科大学院生さんからコメント・質問をいただきました。
「10/04/14 内科大学院生
食事の回数について
江部先生
こんばんは。
私も小山内先生の
『明日から朝食をやめなさい』 を読んだことがあります。
江部先生のおっしゃる通り、世界には一日2食の部族も多いと思います。
しかし、
『朝食を食べないと太る』
『食事の回数を増やせば痩せやすくなる』
といった情報もかなり多いです。
食事の回数が多い方が痩せやすい理由としては、
●食事の回数を減らすと、次の食事がいつ摂れるか分からない為に、体がエネルギーを蓄えようとして脂肪がつきやすきなるというもの
http://boxing-fan.net/diet/solution/plan4.html
●食事誘導性熱代謝を増やす、夜は脂肪を蓄えやすいというもの
http://www.mizutech.com/fat/fat-point9.html
が主流のようです
勿論、糖質を制限することでインスリンの分泌を抑制し、脂肪の合成は抑えられるのでしょうが、
糖質制限でも総摂取カロリーが一緒だった場合、糖質制限でも夕食を減らしたり、回数を増やした方がダイエット効果があるということはないのでしょうか?(筋肉トレーニングなどをしていない人の場合において)
もし宜しければ、ご教示ください。
内科大学院生」
内科大学院生さん。
いつもコメント、ありがとうございます。
『朝食を食べないと太る』
『食事の回数を増やせば痩せやすくなる』
これらのことも、日常的によく言われてますね。
例えば、相撲取りの食事が1日2回で、太りやすいというのは一つの常識ですよね。
「●食事の回数を減らすと、次の食事がいつ摂れるか分からない為に、体がエネルギーを蓄えようとして脂肪がつきやすくなるというものhttp://boxing-fan.net/diet/solution/plan4.html 」
このサイトも見ましたが、糖質を摂取することを前提の理論展開なので、出発点から問題がありますね。
スーパー糖質制限食なら、糖質を摂取しないので、食事中も空腹時も常に24時間脂肪が燃えていますから、食事回数は関係ないことになります。
「●食事誘導性熱代謝を増やす、夜は脂肪を蓄えやすいというものhttp://www.mizutech.com/fat/fat-point9.html 」
このサイトも見ました。
食事誘導性熱代謝は1回の食事ごとに発生しますが、1回にそれ以上のエネルギーを摂取すれば意味がないですね。
また、夜は脂肪を蓄えやすいというのは、やはり糖質を摂取しているとそうなります。スーパー糖質制限食なら、夜間睡眠時は特にしっかり脂肪が燃焼しています。
結局、
『朝食を食べないと太る』
『食事の回数を増やせば痩せやすくなる』
『食事の回数を減らすと、次の食事がいつ摂れるか分からない為に、体がエネルギーを蓄えようとして脂肪がつきやすくなる』
『食事誘導性熱代謝を増やす、夜は脂肪を蓄えやすい』
これら従来の常識は、全て糖質を摂取することを前提に成立していますので、糖質制限食を実践する場合には、あてはまりませんね。
昨夜からの寒さにうち震え、パッチリターンズの江部康二です。
さて今回は、食事の回数について、内科大学院生さんからコメント・質問をいただきました。
「10/04/14 内科大学院生
食事の回数について
江部先生
こんばんは。
私も小山内先生の
『明日から朝食をやめなさい』 を読んだことがあります。
江部先生のおっしゃる通り、世界には一日2食の部族も多いと思います。
しかし、
『朝食を食べないと太る』
『食事の回数を増やせば痩せやすくなる』
といった情報もかなり多いです。
食事の回数が多い方が痩せやすい理由としては、
●食事の回数を減らすと、次の食事がいつ摂れるか分からない為に、体がエネルギーを蓄えようとして脂肪がつきやすきなるというもの
http://boxing-fan.net/diet/solution/plan4.html
●食事誘導性熱代謝を増やす、夜は脂肪を蓄えやすいというもの
http://www.mizutech.com/fat/fat-point9.html
が主流のようです
勿論、糖質を制限することでインスリンの分泌を抑制し、脂肪の合成は抑えられるのでしょうが、
糖質制限でも総摂取カロリーが一緒だった場合、糖質制限でも夕食を減らしたり、回数を増やした方がダイエット効果があるということはないのでしょうか?(筋肉トレーニングなどをしていない人の場合において)
もし宜しければ、ご教示ください。
内科大学院生」
内科大学院生さん。
いつもコメント、ありがとうございます。
『朝食を食べないと太る』
『食事の回数を増やせば痩せやすくなる』
これらのことも、日常的によく言われてますね。
例えば、相撲取りの食事が1日2回で、太りやすいというのは一つの常識ですよね。
「●食事の回数を減らすと、次の食事がいつ摂れるか分からない為に、体がエネルギーを蓄えようとして脂肪がつきやすくなるというものhttp://boxing-fan.net/diet/solution/plan4.html 」
このサイトも見ましたが、糖質を摂取することを前提の理論展開なので、出発点から問題がありますね。
スーパー糖質制限食なら、糖質を摂取しないので、食事中も空腹時も常に24時間脂肪が燃えていますから、食事回数は関係ないことになります。
「●食事誘導性熱代謝を増やす、夜は脂肪を蓄えやすいというものhttp://www.mizutech.com/fat/fat-point9.html 」
このサイトも見ました。
食事誘導性熱代謝は1回の食事ごとに発生しますが、1回にそれ以上のエネルギーを摂取すれば意味がないですね。
また、夜は脂肪を蓄えやすいというのは、やはり糖質を摂取しているとそうなります。スーパー糖質制限食なら、夜間睡眠時は特にしっかり脂肪が燃焼しています。
結局、
『朝食を食べないと太る』
『食事の回数を増やせば痩せやすくなる』
『食事の回数を減らすと、次の食事がいつ摂れるか分からない為に、体がエネルギーを蓄えようとして脂肪がつきやすくなる』
『食事誘導性熱代謝を増やす、夜は脂肪を蓄えやすい』
これら従来の常識は、全て糖質を摂取することを前提に成立していますので、糖質制限食を実践する場合には、あてはまりませんね。
2010年04月14日 (水)
こんにちは。
高雄病院に入院されていたフランキーさんから、とても嬉しいコメントをいただきました。
高雄病院の入院体験がわかりやすく書いてありますので、広報を兼ねて記事にさせて頂きました。
フランキーさん。
ありがとうございました。
「10/04/14 フランキー
高雄病院・教育入院 ありがとうございました。
江部先生
おはようございます。フランキーです。
糖尿病、教育入院中は大変お世話になり、ありがとうございました。
人生50年、とても有意義な2週間を『美味しく楽しく』過ごさせていただき感謝、感謝です。
同じ釜の飯(『飯』はでませんが…)を食べた同時期入院の 方とも親しくなり、京都が第二の故郷になった気分です。
私も先のアザミさんと同じく、検査の合間には京都観光三昧、古都の桜も 腹一杯満喫させていただきました。
おまけに退院日には、京都国立博物館で『長谷川等伯展』をドップリ見て 京都の〆、ホント充実した楽しい入院生活を送らせていただきました。
帰宅後家族からは「なんか入院してきた感じじゃないね~!、日に焼けてるしウソ見たい」と言われてます (^ ^;
今後入院を検討させている方に、高雄病院に入院した感想をこの場をお借りして 伝えさせてください。
・施設は少々古いが掃除が行き届きとても清潔。
・スーパー糖質制限食が美味しい。
調理の皆さんのご努力に頭が下がる思いです。
・同じ志を持った入院者と親しくなれる。
ある意味治療に関して問題意識の高い方々ですので、情報交換としては
最高です。
・朝はウグイスの鳴き声で目覚める。
季節によると思いますが。ちなみに我が家ではカラスの鳴き声です(笑)
・看護士さん、栄養士さん、事務の方、検査技師の方、お掃除の方、調理の方
みなさんがとても一生懸命で、フレンドリー。
・様々な無料教室を実施
ヨガ、太極拳・気功、陶芸教室、漢方薬教室、入院医療費Q&Aに
参加させていただいましたが、こちらの先生方もとても熱心かつ親切な
方ばかりで、とても良い勉強ができました。
・糖質制限をより一層深~く理解できた。
・京都観光ができた。
~参考までに今回訪れた場所です。
佐野藤右衛門邸/広沢池/嵐山/嵯峨釈迦堂/嵯峨大覚寺/金閣寺/鞍馬寺/貴船神社
平野神社/仁和寺/龍安寺/鳴滝了徳寺/上賀茂神社/今宮神社/北野天満宮/八坂神社/平安神宮
知恩院/高台寺/護国神社/清水寺/銀閣寺/法然院/六波羅密寺/神護寺/西明寺/高山寺
三十三間堂/本願寺/京都御所(一般公開)
以上、案ずるが産むが易し。目から鱗の“前向き”教育入院をオススメいたします。
「長年してきたインスリンをしなくても良くなった」
「経口剤を飲まなくても良くなり、血糖値も安定し調子も良くなった」等、
入院中に実際に聞いた言葉です。
最後に、退院後はおかげさまで空腹時血糖値110mg/dl未満、食後2時間血糖値180mg/dl未満を
キープしております。次回HbA1cの数値が楽しみです。
宗本先生にも「ありがとうございました」とよろしくお伝えください。
フランキー改め、フランキー・K. バーンスタイン より」
高雄病院に入院されていたフランキーさんから、とても嬉しいコメントをいただきました。
高雄病院の入院体験がわかりやすく書いてありますので、広報を兼ねて記事にさせて頂きました。
フランキーさん。
ありがとうございました。
「10/04/14 フランキー
高雄病院・教育入院 ありがとうございました。
江部先生
おはようございます。フランキーです。
糖尿病、教育入院中は大変お世話になり、ありがとうございました。
人生50年、とても有意義な2週間を『美味しく楽しく』過ごさせていただき感謝、感謝です。
同じ釜の飯(『飯』はでませんが…)を食べた同時期入院の 方とも親しくなり、京都が第二の故郷になった気分です。
私も先のアザミさんと同じく、検査の合間には京都観光三昧、古都の桜も 腹一杯満喫させていただきました。
おまけに退院日には、京都国立博物館で『長谷川等伯展』をドップリ見て 京都の〆、ホント充実した楽しい入院生活を送らせていただきました。
帰宅後家族からは「なんか入院してきた感じじゃないね~!、日に焼けてるしウソ見たい」と言われてます (^ ^;
今後入院を検討させている方に、高雄病院に入院した感想をこの場をお借りして 伝えさせてください。
・施設は少々古いが掃除が行き届きとても清潔。
・スーパー糖質制限食が美味しい。
調理の皆さんのご努力に頭が下がる思いです。
・同じ志を持った入院者と親しくなれる。
ある意味治療に関して問題意識の高い方々ですので、情報交換としては
最高です。
・朝はウグイスの鳴き声で目覚める。
季節によると思いますが。ちなみに我が家ではカラスの鳴き声です(笑)
・看護士さん、栄養士さん、事務の方、検査技師の方、お掃除の方、調理の方
みなさんがとても一生懸命で、フレンドリー。
・様々な無料教室を実施
ヨガ、太極拳・気功、陶芸教室、漢方薬教室、入院医療費Q&Aに
参加させていただいましたが、こちらの先生方もとても熱心かつ親切な
方ばかりで、とても良い勉強ができました。
・糖質制限をより一層深~く理解できた。
・京都観光ができた。
~参考までに今回訪れた場所です。
佐野藤右衛門邸/広沢池/嵐山/嵯峨釈迦堂/嵯峨大覚寺/金閣寺/鞍馬寺/貴船神社
平野神社/仁和寺/龍安寺/鳴滝了徳寺/上賀茂神社/今宮神社/北野天満宮/八坂神社/平安神宮
知恩院/高台寺/護国神社/清水寺/銀閣寺/法然院/六波羅密寺/神護寺/西明寺/高山寺
三十三間堂/本願寺/京都御所(一般公開)
以上、案ずるが産むが易し。目から鱗の“前向き”教育入院をオススメいたします。
「長年してきたインスリンをしなくても良くなった」
「経口剤を飲まなくても良くなり、血糖値も安定し調子も良くなった」等、
入院中に実際に聞いた言葉です。
最後に、退院後はおかげさまで空腹時血糖値110mg/dl未満、食後2時間血糖値180mg/dl未満を
キープしております。次回HbA1cの数値が楽しみです。
宗本先生にも「ありがとうございました」とよろしくお伝えください。
フランキー改め、フランキー・K. バーンスタイン より」
2010年04月14日 (水)
おはようございます。
今回は、TGさんから1,5-AGに関するコメントをいただきました。
「10/04/14 TG
1,5-AG
ご無沙汰しております。いつもブログ記事を興味深く拝見しております。
1,5-AGについては、以前の記事(2008年04月14など)で糖質制限食ではデンプンを摂らないために低値になると書かれていらっしゃいましたが如何でしょうか?この場合、糖質制限下では1,5-AGはあまり指標として役に立たないように思えます。」
TGさん。
コメントありがとうございます。
自分でブログ記事を書いて、すっかり忘れていました。助かりました。
ご指摘通り、糖質制限食実践中は、デンプンを摂取しないので、食物に含まれる1,5-AGがごく少量となります。
そのため、食後血糖値がコントロール良好で、尿中に1,5-AGが排泄されなくても、血中の1,5-AGは低値となります。
従って、糖質制限食実践中に1,5-AGを測定する意味はありません。
一方、糖質(デンプン)を摂取している人は、食物中に1,5-AGが含まれているので、正常より血中1,5-AGが低値なら、尿中にたくさん排泄されていることになります。すなわち、食後高血糖の証拠となります。
<2008年4月23日の江部康二の血液検査>
1.5AG:5.8μg/ml(12~43)
食後4時間血糖値:115mg/dl
HbA1c:5.3%
ケトン体:498μM/L(26~122)
尿酸:2.9(3.4~7.0)
TC:229
TG:73
HDL-C:104.6
LDL-C:109
BUN:21.4(8~20)
クレアチニン:0.62(0.6~1.1)
1.5AG、ケトン体、BUNが基準値を外れていますが、いずれもスーパー糖質制限食実践中であれば生理的なものです。
江部康二
☆☆☆
糖質制限食と1.5AG
2008年04月14日 (月)
こんばんは。
天気予報どおり、雨は朝にはあがってました。先週の月曜日、診療終了後、高雄病院京都駅前診療所で傘を借りて帰ったのですが、本日無事届けました。傘はたいていどこかに忘れてしまうのですが、借りた傘をなくしたらさすがに洒落になりませんものね。 (*_*)
さて今回は、いのうえさんから、コメント・質問です。
『1.5AG低値の意味
私は軽度の2型糖尿病で、先生のスーパー糖質制限食を実行したおかげでこの2年間、空腹時血糖値はほぼ90~110(高くても120以下)、Hba1cは4.7~5.2です。ところが先日1.5AGを検査して、10.8と低値でした。尿糖が出るような高血糖を起こしていると言われましたが、自己血糖測定器で空腹時、食前、食中、食後他含めて、この2~3日1時間おきに測定(睡眠時の6時間は計測不可)した結果、すべて120以下でした。これは高血糖の為でなく、スーパー糖質制限食の為、糖分が低く、一種の飢餓状態が原因ではないかと思いますが、先生のご教示をお願い致します。
2008/04/12(土) 13:11:05 | URL | いのうえ』
いのうえさん。スーパー 糖質制限食で
「この2年間、空腹時血糖値はほぼ90~110(高くても120以下)、Hba1cは4.7~5.2」とても上手に実践されているのですね。
ほぼ正常人のデータですね。おめでとうございます。(^_^)
1,5-AGは、ブドウ糖についで多い単糖で、広く生物界に存在します。食物から経口的に摂取され、腎臓でほとんど再吸収され、ごく一部が尿中に排泄されます。
栄養素としての働きはほとんどないようですが、ブドウ糖と同じように血液中にいつも一定量存在しています。また体内の各臓器に広く分布しプールされています。食事からの供給量に比べて体内蓄積量が大きいので、通常は食事の前後で血中濃度の差はありません。
血中1,5-AGはフルクトサミンやHbA1cより速やかに短期の血糖コントロール状況をしることができます。
高血糖があり尿中にブドウ糖が排泄されるようになると、1,5-AGも尿中に排泄されるようになり、結果として血中の1,5-AGが低下します。
これはブドウ糖と1,5-AGとは構造が似ているため、腎の尿細管での1,5-AG再吸収がブドウ糖により競合阻害されるためです。
即ち、基本的には「尿糖が陽性であるから、血中1,5-AGが低下する」という公式が成り立ちます。例えば高血糖がなくても尿糖が陽性になる腎性糖尿でも1,5-AGが低下します。
例外として、飢餓があります。高血糖もなく尿糖もなくても食事から摂取される1,5-AGが枯渇したために、血中の1,5-AGが低下するのでしょう。妊娠、慢性腎不全、重症肝硬変でも低下します。また、アカルボース(グルコバイ)内服中の人も低値を示します。
「食前、食中、食後他含めて、この2~3日1時間おきに測定(睡眠時の6時間は計測不可)した結果、すべて120以下でした。」すなわち、いのうえさんの場合、高血糖のための尿糖陽性はありえないですね。腎性糖尿でなければ、当然尿糖も陰性ですよね。
また薬も飲んでおられないと思います。
1,5-AGはいろんな食材に含まれているそうなのですが、どのような食材に多く含まれているのか調べてもはっきりわかりませんでした。
しかし、植物体のなかでデンプンから1,5-AGが生合成されるとの文献がありましたので、どうやらデンプンの多い食材に1,5-AGが多く含まれいるようです。
そうすると 糖質制限食をある程度長期間実践していたら1,5-AGを多く含む食材の摂取が減るので、血中1,5-AGが生理的に低下しても不思議ではありませんね。この場合生理的な低下なのでまったく問題はありません。
保険診療では1,5-AGはHbAlc、グリコアルブミンと同じ扱いを受け、いずれか1つの項目を月1回に限ってしか認められていません。
高雄病院ではHbAlcを調べているので、血中1,5-AGは調べませんのでデータがありません。興味がありますので一度私自身で調べてみます。
江部康二
今回は、TGさんから1,5-AGに関するコメントをいただきました。
「10/04/14 TG
1,5-AG
ご無沙汰しております。いつもブログ記事を興味深く拝見しております。
1,5-AGについては、以前の記事(2008年04月14など)で糖質制限食ではデンプンを摂らないために低値になると書かれていらっしゃいましたが如何でしょうか?この場合、糖質制限下では1,5-AGはあまり指標として役に立たないように思えます。」
TGさん。
コメントありがとうございます。
自分でブログ記事を書いて、すっかり忘れていました。助かりました。
ご指摘通り、糖質制限食実践中は、デンプンを摂取しないので、食物に含まれる1,5-AGがごく少量となります。
そのため、食後血糖値がコントロール良好で、尿中に1,5-AGが排泄されなくても、血中の1,5-AGは低値となります。
従って、糖質制限食実践中に1,5-AGを測定する意味はありません。
一方、糖質(デンプン)を摂取している人は、食物中に1,5-AGが含まれているので、正常より血中1,5-AGが低値なら、尿中にたくさん排泄されていることになります。すなわち、食後高血糖の証拠となります。
<2008年4月23日の江部康二の血液検査>
1.5AG:5.8μg/ml(12~43)
食後4時間血糖値:115mg/dl
HbA1c:5.3%
ケトン体:498μM/L(26~122)
尿酸:2.9(3.4~7.0)
TC:229
TG:73
HDL-C:104.6
LDL-C:109
BUN:21.4(8~20)
クレアチニン:0.62(0.6~1.1)
1.5AG、ケトン体、BUNが基準値を外れていますが、いずれもスーパー糖質制限食実践中であれば生理的なものです。
江部康二
☆☆☆
糖質制限食と1.5AG
2008年04月14日 (月)
こんばんは。
天気予報どおり、雨は朝にはあがってました。先週の月曜日、診療終了後、高雄病院京都駅前診療所で傘を借りて帰ったのですが、本日無事届けました。傘はたいていどこかに忘れてしまうのですが、借りた傘をなくしたらさすがに洒落になりませんものね。 (*_*)
さて今回は、いのうえさんから、コメント・質問です。
『1.5AG低値の意味
私は軽度の2型糖尿病で、先生のスーパー糖質制限食を実行したおかげでこの2年間、空腹時血糖値はほぼ90~110(高くても120以下)、Hba1cは4.7~5.2です。ところが先日1.5AGを検査して、10.8と低値でした。尿糖が出るような高血糖を起こしていると言われましたが、自己血糖測定器で空腹時、食前、食中、食後他含めて、この2~3日1時間おきに測定(睡眠時の6時間は計測不可)した結果、すべて120以下でした。これは高血糖の為でなく、スーパー糖質制限食の為、糖分が低く、一種の飢餓状態が原因ではないかと思いますが、先生のご教示をお願い致します。
2008/04/12(土) 13:11:05 | URL | いのうえ』
いのうえさん。スーパー 糖質制限食で
「この2年間、空腹時血糖値はほぼ90~110(高くても120以下)、Hba1cは4.7~5.2」とても上手に実践されているのですね。
ほぼ正常人のデータですね。おめでとうございます。(^_^)
1,5-AGは、ブドウ糖についで多い単糖で、広く生物界に存在します。食物から経口的に摂取され、腎臓でほとんど再吸収され、ごく一部が尿中に排泄されます。
栄養素としての働きはほとんどないようですが、ブドウ糖と同じように血液中にいつも一定量存在しています。また体内の各臓器に広く分布しプールされています。食事からの供給量に比べて体内蓄積量が大きいので、通常は食事の前後で血中濃度の差はありません。
血中1,5-AGはフルクトサミンやHbA1cより速やかに短期の血糖コントロール状況をしることができます。
高血糖があり尿中にブドウ糖が排泄されるようになると、1,5-AGも尿中に排泄されるようになり、結果として血中の1,5-AGが低下します。
これはブドウ糖と1,5-AGとは構造が似ているため、腎の尿細管での1,5-AG再吸収がブドウ糖により競合阻害されるためです。
即ち、基本的には「尿糖が陽性であるから、血中1,5-AGが低下する」という公式が成り立ちます。例えば高血糖がなくても尿糖が陽性になる腎性糖尿でも1,5-AGが低下します。
例外として、飢餓があります。高血糖もなく尿糖もなくても食事から摂取される1,5-AGが枯渇したために、血中の1,5-AGが低下するのでしょう。妊娠、慢性腎不全、重症肝硬変でも低下します。また、アカルボース(グルコバイ)内服中の人も低値を示します。
「食前、食中、食後他含めて、この2~3日1時間おきに測定(睡眠時の6時間は計測不可)した結果、すべて120以下でした。」すなわち、いのうえさんの場合、高血糖のための尿糖陽性はありえないですね。腎性糖尿でなければ、当然尿糖も陰性ですよね。
また薬も飲んでおられないと思います。
1,5-AGはいろんな食材に含まれているそうなのですが、どのような食材に多く含まれているのか調べてもはっきりわかりませんでした。
しかし、植物体のなかでデンプンから1,5-AGが生合成されるとの文献がありましたので、どうやらデンプンの多い食材に1,5-AGが多く含まれいるようです。
そうすると 糖質制限食をある程度長期間実践していたら1,5-AGを多く含む食材の摂取が減るので、血中1,5-AGが生理的に低下しても不思議ではありませんね。この場合生理的な低下なのでまったく問題はありません。
保険診療では1,5-AGはHbAlc、グリコアルブミンと同じ扱いを受け、いずれか1つの項目を月1回に限ってしか認められていません。
高雄病院ではHbAlcを調べているので、血中1,5-AGは調べませんのでデータがありません。興味がありますので一度私自身で調べてみます。
江部康二
2010年04月13日 (火)
こんばんは。
今回は、糖質制限食と食事回数について、ココさんから、コメント・質問をいただきました。
「10/04/12 ココ
食事の回数について
江部先生
おはようございます。
先生は現在1日2食にされているそうですが
以前は1日1食にしていらっしゃった時期もあったと以前のブログでお伺いしましたが、
1日1食又は2食にする場合、朝・昼・夜 いつ食べるかによって、
糖質制限食の効果は変わるのでしょうか?
いつも申し訳ございませんが、お時間ございましたら、回答の程宜しくお願い致します。」
ココさん。
コメントありがとうございます。
食事回数ですが、1日1回でも問題ないと思います。
例えば、私の京大の先輩、釜池豊秋先生は、糖質ゼロ食を提唱しておられ、1日1食で夕食のみです。
1日1食の場合は、夕食がベストです。
夕食で摂取したタンパク質で夜寝ているときに筋肉が修復され、トレーニングなどしていれば筋力アップになります。
1日2食の場合は、夕食は確保として、朝食でも昼食でもどちらでもいいと思います。
しいて言えば、前の日の夕食から連続して絶食で昼食摂取の方が、ミニ断食効果が期待できるという説もあります。
「人類は本来、一日三食か二食かはたまた、一食か?」興味ある問題ですね。
かく言う私は、1984年の第一回目の断食以降は、朝食抜きの一日二食で、間食は摂る日もあれば、摂らない日もあります。一日一食で三ヶ月くらいやったことがありますが、やっぱり食欲に負けましたね。
食欲に負けたといっても、糖質制限食だと腹が減って動けないというような強烈な空腹感はありません。糖質を食べていると、この強い空腹感が生じるのですが・・・。
それで一日一食ペース、お腹が空いてかなわんからギブアップしたのではなくて、「何か食べたいという欲望」がふつふつと湧いて、これに負けました。
一生一日一食だと、何といっても食事回数が減ります。特に団体旅行に行った時など、周囲の人々とのコミュニケーションとか間が持ちません…。
とかいろいろ言い訳してますが、まあ、<肉、魚、貝、蟹、海老、ナッツ類、豆腐、納豆、野菜、果実・・・> 何でもいろいろ食べたいという欲望がすべてなのです。
それで、キャッチコピーとしては、「清く正しく」よりは「美味しく楽しく」 糖質制限食ということで、一日一食とはとはおさらばしました。
無理に我慢することなく長続きすることを目指して、私の場合は一日二食に戻しました。
日本でも、江戸時代初期までは一日二食で、中期から三食になったようです。平安時代まで遡って、清少納言は「枕草子」のなかで「大工のものくうこそいとあやしけれ」と、大工が昼食をとること(多食)を揶揄しています。
平安時代や鎌倉時代の一日二食は、朝食が午の刻(正午)で、夕食が申の刻(午後4時)だったそうです。
イギリスやフランスなどヨーロッパの国々でも、18世紀に二食から三食になったので三食の歴史は意外に浅いのです。
英語の朝食はbreakfastですが、一日の最初の食事(断食を破る)を意味していたのが転じて朝食になりました。当初のbreakfastは、一仕事終えたあと、正午頃食べていたのかもしれませんね。
世界的に見ても、伝統的なライフスタイルを保っている部族は、一日二食のことが多いようです。特に朝起きて何の活動もしていないのに、すぐ食事を摂るという現代人のような「変な?習慣」はありません。
**
今回のブログは、小山内博先生の「明日から朝食をやめなさい」(21世紀ブックス)を参考にし、一部引用させていただきました。謝謝。
江部康二
今回は、糖質制限食と食事回数について、ココさんから、コメント・質問をいただきました。
「10/04/12 ココ
食事の回数について
江部先生
おはようございます。
先生は現在1日2食にされているそうですが
以前は1日1食にしていらっしゃった時期もあったと以前のブログでお伺いしましたが、
1日1食又は2食にする場合、朝・昼・夜 いつ食べるかによって、
糖質制限食の効果は変わるのでしょうか?
いつも申し訳ございませんが、お時間ございましたら、回答の程宜しくお願い致します。」
ココさん。
コメントありがとうございます。
食事回数ですが、1日1回でも問題ないと思います。
例えば、私の京大の先輩、釜池豊秋先生は、糖質ゼロ食を提唱しておられ、1日1食で夕食のみです。
1日1食の場合は、夕食がベストです。
夕食で摂取したタンパク質で夜寝ているときに筋肉が修復され、トレーニングなどしていれば筋力アップになります。
1日2食の場合は、夕食は確保として、朝食でも昼食でもどちらでもいいと思います。
しいて言えば、前の日の夕食から連続して絶食で昼食摂取の方が、ミニ断食効果が期待できるという説もあります。
「人類は本来、一日三食か二食かはたまた、一食か?」興味ある問題ですね。
かく言う私は、1984年の第一回目の断食以降は、朝食抜きの一日二食で、間食は摂る日もあれば、摂らない日もあります。一日一食で三ヶ月くらいやったことがありますが、やっぱり食欲に負けましたね。
食欲に負けたといっても、糖質制限食だと腹が減って動けないというような強烈な空腹感はありません。糖質を食べていると、この強い空腹感が生じるのですが・・・。
それで一日一食ペース、お腹が空いてかなわんからギブアップしたのではなくて、「何か食べたいという欲望」がふつふつと湧いて、これに負けました。
一生一日一食だと、何といっても食事回数が減ります。特に団体旅行に行った時など、周囲の人々とのコミュニケーションとか間が持ちません…。
とかいろいろ言い訳してますが、まあ、<肉、魚、貝、蟹、海老、ナッツ類、豆腐、納豆、野菜、果実・・・> 何でもいろいろ食べたいという欲望がすべてなのです。
それで、キャッチコピーとしては、「清く正しく」よりは「美味しく楽しく」 糖質制限食ということで、一日一食とはとはおさらばしました。
無理に我慢することなく長続きすることを目指して、私の場合は一日二食に戻しました。
日本でも、江戸時代初期までは一日二食で、中期から三食になったようです。平安時代まで遡って、清少納言は「枕草子」のなかで「大工のものくうこそいとあやしけれ」と、大工が昼食をとること(多食)を揶揄しています。
平安時代や鎌倉時代の一日二食は、朝食が午の刻(正午)で、夕食が申の刻(午後4時)だったそうです。
イギリスやフランスなどヨーロッパの国々でも、18世紀に二食から三食になったので三食の歴史は意外に浅いのです。
英語の朝食はbreakfastですが、一日の最初の食事(断食を破る)を意味していたのが転じて朝食になりました。当初のbreakfastは、一仕事終えたあと、正午頃食べていたのかもしれませんね。
世界的に見ても、伝統的なライフスタイルを保っている部族は、一日二食のことが多いようです。特に朝起きて何の活動もしていないのに、すぐ食事を摂るという現代人のような「変な?習慣」はありません。
**
今回のブログは、小山内博先生の「明日から朝食をやめなさい」(21世紀ブックス)を参考にし、一部引用させていただきました。謝謝。
江部康二
2010年04月12日 (月)
こんにちは。
今回は、内科大学院生さんから「さつまいもダイエット」について、コメント・質問をいただきました。
「10/04/12 内科大学院生
さつまいもダイエットについて
江部先生
おはようございます。
また1週間の始まりですね。
さて本日はさつまいもダイエットについて質問です。御覧になったかもしれませんが、4月6日にビュー〇ィーコロシアムというダイエット番組で『さつまいもダイエット』が放送されました。
番組の内容を簡単にまとめると以下の通りです。
『さつまいもには、クロロゲン酸というものがあり抗酸化作用で糖分の吸収をブロックす!
そして、ヤラピンという物質も便通を良くし、腸内環境を整えるので身体の代謝をアップするのでダイエット効果抜群!』
この番組の影響は絶大で、患者さんから
『さつまいもダイエットをして良いか?』
という質問をたくさん受けます。
確かにメンドーさんのGIホームページでは
Potato, boiled 78±4
Sweet potato, boiled 63±
じゃがいもよりは、GI値が低いですが、
江部先生のお話では、糖尿人にはGI値より糖質含有量が大切だという話を聞きました。
さつまいもは100g中、糖質が29.2g(江部先生の著書より引用)とかなり糖質の多い食品だと思います。
バナナダイエット(朝にバナナだけなら何本食べても良い)と同じで、グルコーススパイクを生み出し、糖尿病の悪化につながるのではと心配しているのですが、先生はどのようにお考えでしょうか?
内科大学院生」
内科大学院生さん。
コメント・情報ありがとうございます。
この番組知りませんでした。
またリンさんへのコメントもありがとうございます。
助かります。
ダイエット番組で『さつまいもダイエット』が放送されたのなら、反響は結構大きいでしょうね。
私も患者さんに質問されそうです。
クロロゲン酸は、コーヒーにも含まれていて、活性酸素に対する抗酸化作用があるとされる、ポリフェノールの一種ですが、血糖値を抑制するという研究報告もあるようです。
しかし、血糖値を下げる可能性があるにしても、せいぜい「特定保健用食品」レベル以下でしょう。
糖尿人がデンプンを普通に一人前食べて、一生懸命コーヒーを飲んでも、血糖値が期待通り下がる可能性はゼロです。
まあ、糖尿人がサツマイモを、1人前摂取すれば、クロロゲン酸が含まれていようといまいと関係なく、食後血糖値が200mg/dlを超えることはまちがいありません。
アメリカ糖尿病協会の糖尿病教室のテキストブックである
「Life with Diabetes 2004」
によれば、デンプンはさつま芋でもジャガイモでも麦でも米でもトウモロコシでも、全て同一の範疇に分類されていて、血糖値に与える影響は大きくて速いと明示されています。
確かに、正常人においてはメンドーサおじさんのGIホームページにある
potato, boiled 78±4
Sweet potato, boiled 63±
が意味があると思います。
すなわち、正常人では、サツマイモの方がジャガイモより血糖値を上昇させにくいと思います。
しかし、体重64kgの糖尿人においては(デンプンの)糖質1gは約3mg血糖値を上昇させるという事実の方が重要です。
糖尿人が、デンプンが主体の食物を1人前食べれば、血糖値は必ずや200アップです。
結論です。
糖尿人がサツマイモダイエットなど行えば、内科大学院生さんがご指摘の如く食後高血糖(グルコーススパイク)をひきおこし、危険極まりないですね。
江部康二
今回は、内科大学院生さんから「さつまいもダイエット」について、コメント・質問をいただきました。
「10/04/12 内科大学院生
さつまいもダイエットについて
江部先生
おはようございます。
また1週間の始まりですね。
さて本日はさつまいもダイエットについて質問です。御覧になったかもしれませんが、4月6日にビュー〇ィーコロシアムというダイエット番組で『さつまいもダイエット』が放送されました。
番組の内容を簡単にまとめると以下の通りです。
『さつまいもには、クロロゲン酸というものがあり抗酸化作用で糖分の吸収をブロックす!
そして、ヤラピンという物質も便通を良くし、腸内環境を整えるので身体の代謝をアップするのでダイエット効果抜群!』
この番組の影響は絶大で、患者さんから
『さつまいもダイエットをして良いか?』
という質問をたくさん受けます。
確かにメンドーさんのGIホームページでは
Potato, boiled 78±4
Sweet potato, boiled 63±
じゃがいもよりは、GI値が低いですが、
江部先生のお話では、糖尿人にはGI値より糖質含有量が大切だという話を聞きました。
さつまいもは100g中、糖質が29.2g(江部先生の著書より引用)とかなり糖質の多い食品だと思います。
バナナダイエット(朝にバナナだけなら何本食べても良い)と同じで、グルコーススパイクを生み出し、糖尿病の悪化につながるのではと心配しているのですが、先生はどのようにお考えでしょうか?
内科大学院生」
内科大学院生さん。
コメント・情報ありがとうございます。
この番組知りませんでした。
またリンさんへのコメントもありがとうございます。
助かります。
ダイエット番組で『さつまいもダイエット』が放送されたのなら、反響は結構大きいでしょうね。
私も患者さんに質問されそうです。
クロロゲン酸は、コーヒーにも含まれていて、活性酸素に対する抗酸化作用があるとされる、ポリフェノールの一種ですが、血糖値を抑制するという研究報告もあるようです。
しかし、血糖値を下げる可能性があるにしても、せいぜい「特定保健用食品」レベル以下でしょう。
糖尿人がデンプンを普通に一人前食べて、一生懸命コーヒーを飲んでも、血糖値が期待通り下がる可能性はゼロです。
まあ、糖尿人がサツマイモを、1人前摂取すれば、クロロゲン酸が含まれていようといまいと関係なく、食後血糖値が200mg/dlを超えることはまちがいありません。
アメリカ糖尿病協会の糖尿病教室のテキストブックである
「Life with Diabetes 2004」
によれば、デンプンはさつま芋でもジャガイモでも麦でも米でもトウモロコシでも、全て同一の範疇に分類されていて、血糖値に与える影響は大きくて速いと明示されています。
確かに、正常人においてはメンドーサおじさんのGIホームページにある
potato, boiled 78±4
Sweet potato, boiled 63±
が意味があると思います。
すなわち、正常人では、サツマイモの方がジャガイモより血糖値を上昇させにくいと思います。
しかし、体重64kgの糖尿人においては(デンプンの)糖質1gは約3mg血糖値を上昇させるという事実の方が重要です。
糖尿人が、デンプンが主体の食物を1人前食べれば、血糖値は必ずや200アップです。
結論です。
糖尿人がサツマイモダイエットなど行えば、内科大学院生さんがご指摘の如く食後高血糖(グルコーススパイク)をひきおこし、危険極まりないですね。
江部康二
2010年04月11日 (日)
こんにちは。
昨夕は、二条城の桜がライトアップされているのを、テニスクラブの仲間と見物してきました。
人も多かったですが、桜は綺麗でしたよ。琴の生演奏もあり、それなりに優雅な雰囲気でした。
さて、
きたる2010年4月17日(土)午後1:00~4:30、2009年2月以来の名古屋糖質制限食講演会です。
現在、約150名と大勢の皆さんの参加が確定していますが、今回は、200人収容の大ホールなので、まだ席に余裕があります。
糖質制限食、おかげさまで医学界においても順調な広がりをみせています。 (^_^)
私達の食事療法に賛同していただける医師・栄養士が確実に増えてきています。東京の講演会でも、医師の参加が増えています。
この一年、糖質制限食基礎理論もさらに進化をとげて、新しい知識が追加されています。本もどんどん出版され、学会発表も行われています。
今回の講演会、初めて来られる方も、二度目・三度目・・・の方にも等しくお役に立てると思います。
是非奮ってご参加下さいね。ヾ(^▽^)
以下は、講演会主催の"翼"代表の佐橋紀子先生からの最新のメッセージです。
江部康二
☆☆☆
私は名古屋の学習グループ、HUMAN LIFE INFO NET "翼"代表の佐橋紀子と申します。たった一度の人生を人間らしく、豊かに生きたいものと、学習会や講演会などを続け、今年16年目を迎えました。
会員は全国に210名を数えます。職業も年齢も、居住地もバラバラですが、その心をつないでいるのが機関紙 ”つばさ通信”で、今月で171号になりました。
今回”翼”は、3回目の江部先生の糖質制限食講演会を行ないます。
350人の大ホールを用意させて頂きましたので、ぜひ、みなさまおいでください。
昨年2月21日に名古屋市女性会館出の講演会に参加された方から、こんな嬉しいメールを頂きました。
「昨年2月、友人の伊藤様からのお誘いで、“つばさ”主催の江部先生の講演会に参加させていただきました。それ以来、機関紙の“つばさ通信”を愛読させていただいています。
糖質制限食のお話は、夫(50歳)の闘病において大変役に立ちました。夫は38歳のとき、くも膜下出血で倒れ、昨年1月にまた脳梗塞を発症いたしました。
毎朝歩いていたのですが、体重が115キロもあり、入院中に20キロ減らすことができました。 でも、講演会のおかげでさらに7キロの減量に成功しました。その結果、ヘモグロビンA1Cは8.0あったものが、4.6の正常値まで下がり、胸をなでおろしています。糖質制限食のあまりに大きい効果に驚いています。そして、“つばさ通信”の紙面から実に多くのことを学ばせて頂き、感謝しております。
食事療法はできるだけ糖質を抑えるというだけです。 一年間で27キロも体重が減るということだけで、随分体力やパワーが減ってしまったように思えましたので、お肉も食べていました、野菜たっぷりの豚しゃぶや衣なしの豚テキなどです。毎食食べたものはたまねぎスライス。食材だけでなく化学的な食品添加物を外す事にも気をつけました。市販の作られた調味料は使いません。基本はかつお・昆布のだし、天然塩、ごま油、レモン、こだわりのしょうゆ、我が家の自家製みそなどで味をつけるようにしています。~の素、~のたれ、マヨネーズ、~ドレッシングは、使いません。そして、我が家こだわりの抗酸化飲料を飲用するだけでなく、お料理にも使っています。人土不二・地産地消・食べ物が命を作る事をよく話題にして家族で話しました。そして、素材のままのお味に感動していただけるようになったことは、とても良かったと思います。 平野時子 (名古屋市)」
おかげ様で随分遠方の方たちからも、参加の申し込みが来ています。
愛知県内はもとより、石川県、岐阜県、埼玉県、千葉県、広島県、大阪府などからもお電話がかかり、
嬉しく思っています。糖尿病はいまや国民病の相を成していますが、病院にかかりながらどんどん悪くなっていくこれまでの治療法でなく、
主食を抜くだけで驚くような成果をもたらす糖質制限食の理論や実際をお聴きください。
3人の体験者が実際に経験したことを、ありのままお話いたします。
HUMAN LIFE INFO NET "翼"代表 佐橋紀子
☆☆☆
”つばさ” 名古屋公開講座 2010
生活習慣病を予防する食生活
-糖質制限食の理論と実際-
わが国の糖尿病が強く疑われる人や糖尿病の可能性が否定できない人は約2,210万人(平成19年国民健康・栄養調査)と推計され、今や「国民病」とさえ言われる事態になっています。また、メタボリックシンドロームであることが強く疑われるか、その予備群の人は40~74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人(平成20年国民健康・栄養調査)といわれ、時代の進展と共にこれら生活習慣病は増加の一途をたどっています。
生活習慣病は食生活の改善が大変重要です。今回の「“つばさ”名古屋公開講座」では、生活習慣病における食生活をテーマに皆様と共に考えていきたいと思います。
講師
江部 康二
医師/高雄病院理事長
佐橋 紀子
HUMAN LIFE INFO NET “翼”代表
元飯田女子短期大学教授
とき 2010年4月17日(土)午後1:00~4:30
ところ 名古屋市女性会館 大ホール(地下鉄 「東別院」 下車)
参加費 1,200円(資料代含む)
主催 HUMAN LIFE INFO NET “翼”
申し込み先 佐橋 紀子/052-501-0994 原 育世/0568-84-6946
後援 愛知県・愛知県教育委員会
昨夕は、二条城の桜がライトアップされているのを、テニスクラブの仲間と見物してきました。
人も多かったですが、桜は綺麗でしたよ。琴の生演奏もあり、それなりに優雅な雰囲気でした。
さて、
きたる2010年4月17日(土)午後1:00~4:30、2009年2月以来の名古屋糖質制限食講演会です。
現在、約150名と大勢の皆さんの参加が確定していますが、今回は、200人収容の大ホールなので、まだ席に余裕があります。
糖質制限食、おかげさまで医学界においても順調な広がりをみせています。 (^_^)
私達の食事療法に賛同していただける医師・栄養士が確実に増えてきています。東京の講演会でも、医師の参加が増えています。
この一年、糖質制限食基礎理論もさらに進化をとげて、新しい知識が追加されています。本もどんどん出版され、学会発表も行われています。
今回の講演会、初めて来られる方も、二度目・三度目・・・の方にも等しくお役に立てると思います。
是非奮ってご参加下さいね。ヾ(^▽^)
以下は、講演会主催の"翼"代表の佐橋紀子先生からの最新のメッセージです。
江部康二
☆☆☆
私は名古屋の学習グループ、HUMAN LIFE INFO NET "翼"代表の佐橋紀子と申します。たった一度の人生を人間らしく、豊かに生きたいものと、学習会や講演会などを続け、今年16年目を迎えました。
会員は全国に210名を数えます。職業も年齢も、居住地もバラバラですが、その心をつないでいるのが機関紙 ”つばさ通信”で、今月で171号になりました。
今回”翼”は、3回目の江部先生の糖質制限食講演会を行ないます。
350人の大ホールを用意させて頂きましたので、ぜひ、みなさまおいでください。
昨年2月21日に名古屋市女性会館出の講演会に参加された方から、こんな嬉しいメールを頂きました。
「昨年2月、友人の伊藤様からのお誘いで、“つばさ”主催の江部先生の講演会に参加させていただきました。それ以来、機関紙の“つばさ通信”を愛読させていただいています。
糖質制限食のお話は、夫(50歳)の闘病において大変役に立ちました。夫は38歳のとき、くも膜下出血で倒れ、昨年1月にまた脳梗塞を発症いたしました。
毎朝歩いていたのですが、体重が115キロもあり、入院中に20キロ減らすことができました。 でも、講演会のおかげでさらに7キロの減量に成功しました。その結果、ヘモグロビンA1Cは8.0あったものが、4.6の正常値まで下がり、胸をなでおろしています。糖質制限食のあまりに大きい効果に驚いています。そして、“つばさ通信”の紙面から実に多くのことを学ばせて頂き、感謝しております。
食事療法はできるだけ糖質を抑えるというだけです。 一年間で27キロも体重が減るということだけで、随分体力やパワーが減ってしまったように思えましたので、お肉も食べていました、野菜たっぷりの豚しゃぶや衣なしの豚テキなどです。毎食食べたものはたまねぎスライス。食材だけでなく化学的な食品添加物を外す事にも気をつけました。市販の作られた調味料は使いません。基本はかつお・昆布のだし、天然塩、ごま油、レモン、こだわりのしょうゆ、我が家の自家製みそなどで味をつけるようにしています。~の素、~のたれ、マヨネーズ、~ドレッシングは、使いません。そして、我が家こだわりの抗酸化飲料を飲用するだけでなく、お料理にも使っています。人土不二・地産地消・食べ物が命を作る事をよく話題にして家族で話しました。そして、素材のままのお味に感動していただけるようになったことは、とても良かったと思います。 平野時子 (名古屋市)」
おかげ様で随分遠方の方たちからも、参加の申し込みが来ています。
愛知県内はもとより、石川県、岐阜県、埼玉県、千葉県、広島県、大阪府などからもお電話がかかり、
嬉しく思っています。糖尿病はいまや国民病の相を成していますが、病院にかかりながらどんどん悪くなっていくこれまでの治療法でなく、
主食を抜くだけで驚くような成果をもたらす糖質制限食の理論や実際をお聴きください。
3人の体験者が実際に経験したことを、ありのままお話いたします。
HUMAN LIFE INFO NET "翼"代表 佐橋紀子
☆☆☆
”つばさ” 名古屋公開講座 2010
生活習慣病を予防する食生活
-糖質制限食の理論と実際-
わが国の糖尿病が強く疑われる人や糖尿病の可能性が否定できない人は約2,210万人(平成19年国民健康・栄養調査)と推計され、今や「国民病」とさえ言われる事態になっています。また、メタボリックシンドロームであることが強く疑われるか、その予備群の人は40~74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人(平成20年国民健康・栄養調査)といわれ、時代の進展と共にこれら生活習慣病は増加の一途をたどっています。
生活習慣病は食生活の改善が大変重要です。今回の「“つばさ”名古屋公開講座」では、生活習慣病における食生活をテーマに皆様と共に考えていきたいと思います。
講師
江部 康二
医師/高雄病院理事長
佐橋 紀子
HUMAN LIFE INFO NET “翼”代表
元飯田女子短期大学教授
とき 2010年4月17日(土)午後1:00~4:30
ところ 名古屋市女性会館 大ホール(地下鉄 「東別院」 下車)
参加費 1,200円(資料代含む)
主催 HUMAN LIFE INFO NET “翼”
申し込み先 佐橋 紀子/052-501-0994 原 育世/0568-84-6946
後援 愛知県・愛知県教育委員会
2010年04月11日 (日)
おはようございます。
通りすがりの SB&Wユーザーさんから、興味深い情報をいただきました。
ありがとうございます。
2010年4月9日の
医療介護ニュースhttp://www.cabrain.net/news/article/newsId/27135.html
によると
「糖尿病初の再生治療薬になる可能性」がある新薬の開発に、仏サノフィ・アベンティス社が取り組んでいるそうです。
これが上手くいけば、夢の薬です。糖質が食べたい糖尿人には朗報ですね。
もっとも、インスリン分泌機能が少々低下していても、スーパー糖質制限食なら、全く正常の代謝・血糖コントロールが可能なので、薬も必要ないですが・・・。
江部康二
☆☆☆
<医療介護ニュース>
「糖尿病初の再生治療薬になる可能性」―仏サノフィ導入の新規化合物
【仏サノフィ・アベンティス社は4月8日、インスリンやその他の膵臓ホルモンの分泌機能を回復する可能性を秘めた糖尿病の再生医療のための新規化合物「Pancreate」に関するグローバルライセンス契約を米バイオ製薬企業CureDM社と締結したと発表した。仏本社の開発担当者は「1型、2型糖尿病における初の再生治療薬となる可能性があり、増加の一途をたどる糖尿病が患者と医療制度にもたらす問題に対処できる可能性がある」としている。
サノフィ社によると、インスリン分泌機能を持つ新しい膵島の成長を促進し、正常な代謝機能と血糖コントロールを回復することが前臨床研究で確認されている。今年後半からフェーズ1試験を開始する予定だが、日本法人の広報担当者は「日本で開発するかは未定」と話している。
2010年04月09日】
通りすがりの SB&Wユーザーさんから、興味深い情報をいただきました。
ありがとうございます。
2010年4月9日の
医療介護ニュースhttp://www.cabrain.net/news/article/newsId/27135.html
によると
「糖尿病初の再生治療薬になる可能性」がある新薬の開発に、仏サノフィ・アベンティス社が取り組んでいるそうです。
これが上手くいけば、夢の薬です。糖質が食べたい糖尿人には朗報ですね。
もっとも、インスリン分泌機能が少々低下していても、スーパー糖質制限食なら、全く正常の代謝・血糖コントロールが可能なので、薬も必要ないですが・・・。
江部康二
☆☆☆
<医療介護ニュース>
「糖尿病初の再生治療薬になる可能性」―仏サノフィ導入の新規化合物
【仏サノフィ・アベンティス社は4月8日、インスリンやその他の膵臓ホルモンの分泌機能を回復する可能性を秘めた糖尿病の再生医療のための新規化合物「Pancreate」に関するグローバルライセンス契約を米バイオ製薬企業CureDM社と締結したと発表した。仏本社の開発担当者は「1型、2型糖尿病における初の再生治療薬となる可能性があり、増加の一途をたどる糖尿病が患者と医療制度にもたらす問題に対処できる可能性がある」としている。
サノフィ社によると、インスリン分泌機能を持つ新しい膵島の成長を促進し、正常な代謝機能と血糖コントロールを回復することが前臨床研究で確認されている。今年後半からフェーズ1試験を開始する予定だが、日本法人の広報担当者は「日本で開発するかは未定」と話している。
2010年04月09日】
2010年04月09日 (金)
こんにちは。
今回は、内科大学院生さんからの質問の続きです。
「②糖尿病患者においてスタチン製剤(*)を投与する際、先生はどのような選択をなされますか?
最近3種類のストロングスタチン(**)に副作用やその効果に有意差なしという発表がなされたようですが、アトルバスタチンは血糖上昇させる可能性があるという報告がありますよね?
やはり避けるべきでしょうか?
私は糖尿病患者にはフルバスタチンを第一選択にしています。 」
内科大学院生さんがご指摘のように、ストロングスタチンの中で、アトルバスタチン(リピトール)により、血糖値上昇の可能性が指摘されていますね。
血糖値が上昇する可能性があるからには、糖尿人にわざわざリピトールを使う必要はないと思います。
以下は2007. 7. 20 日経メディカルオンラインの記事です。
【第39回日本動脈硬化学会総会・学術集会】
『2型糖尿病を合併した脂質異常症の患者に対するスタチンの使い分けに関して、第39回日本動脈硬化学会総会・学術集会で2題の発表があった。いずれも、アトルバスタチン投与で有意に血糖値やHbA1cが上昇したというデータを報告しており、耐糖能に対する影響は、スタチン間でも差がある可能性が出てきた。』
前日の本ブログの記事に書きましたように、糖質制限食実践で半年以上経過すれば、高LDL-コレステロール血症は改善することが多いです。
従って、私はスタチンを使用することは少ないです。通常の内科医と比べると、使用量は1/10以下と思います。
スタチンを使用する場合も、ストロングスタチンはまれで、メバロチンのジェネリックのメバンを処方しています。
内科大学院生さんの第一選択剤フルバスタチン(ローコ-ル)も、スタンダードスタチンですね。
スタチンにも、賛否両論がありますから、そう安易にストロングスタチンを処方する気にはなれないのです。
一方、家族性高コレステロール血症の場合だけは、積極的にスタチンを使います。
なぜなら、心筋梗塞のリスクが圧倒的に高い(特に男性)からです。この場合は、必要ならストロングスタチンも考慮します。
LDL-コレステロール値がどの程度から投薬が必要かなどは、日本動脈硬化学会のガイドラインはやや?なので、またその内記事にしたいと思います。
江部康二
(*)スタチン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スタチン (Statin)、またはHMG-CoA還元酵素阻害薬は、HMG-CoA還元酵素の働きを阻害することによって、血液中のコレステロール値を低下させる薬物の総称である。1973年に日本の遠藤章らによって最初のスタチンであるメバスタチンが発見されて以来、様々な種類のスタチンが開発され、高コレステロール血症の治療薬として世界各国で使用されている。近年の大規模臨床試験により、スタチンは高脂血症患者での心筋梗塞や脳血管障害の発症リスクを低下させる効果があることが明らかにされている。
(**)ストロングスタチン
スタチンは1987年頃から発売され、徐々に種類が増えていきました。スタチンには、作用の強さによりスタンダードスタチンとストロングスタチンがあります。発売が新しいストロングスタチンの方が強い降下作用を持っています。
スタンダードスタチン
プラバスタチン(商品名 メバロチンなど)
シンバスタチン(商品名 リポバスなど)
フルバスタチン(商品名 ローコール)
ストロングスタチン
アトルバスタチン(商品名 リピトール)
ピタバスタチン(商品名 リバロ)
ロスバスタチン(商品名 クレストール)
今回は、内科大学院生さんからの質問の続きです。
「②糖尿病患者においてスタチン製剤(*)を投与する際、先生はどのような選択をなされますか?
最近3種類のストロングスタチン(**)に副作用やその効果に有意差なしという発表がなされたようですが、アトルバスタチンは血糖上昇させる可能性があるという報告がありますよね?
やはり避けるべきでしょうか?
私は糖尿病患者にはフルバスタチンを第一選択にしています。 」
内科大学院生さんがご指摘のように、ストロングスタチンの中で、アトルバスタチン(リピトール)により、血糖値上昇の可能性が指摘されていますね。
血糖値が上昇する可能性があるからには、糖尿人にわざわざリピトールを使う必要はないと思います。
以下は2007. 7. 20 日経メディカルオンラインの記事です。
【第39回日本動脈硬化学会総会・学術集会】
『2型糖尿病を合併した脂質異常症の患者に対するスタチンの使い分けに関して、第39回日本動脈硬化学会総会・学術集会で2題の発表があった。いずれも、アトルバスタチン投与で有意に血糖値やHbA1cが上昇したというデータを報告しており、耐糖能に対する影響は、スタチン間でも差がある可能性が出てきた。』
前日の本ブログの記事に書きましたように、糖質制限食実践で半年以上経過すれば、高LDL-コレステロール血症は改善することが多いです。
従って、私はスタチンを使用することは少ないです。通常の内科医と比べると、使用量は1/10以下と思います。
スタチンを使用する場合も、ストロングスタチンはまれで、メバロチンのジェネリックのメバンを処方しています。
内科大学院生さんの第一選択剤フルバスタチン(ローコ-ル)も、スタンダードスタチンですね。
スタチンにも、賛否両論がありますから、そう安易にストロングスタチンを処方する気にはなれないのです。
一方、家族性高コレステロール血症の場合だけは、積極的にスタチンを使います。
なぜなら、心筋梗塞のリスクが圧倒的に高い(特に男性)からです。この場合は、必要ならストロングスタチンも考慮します。
LDL-コレステロール値がどの程度から投薬が必要かなどは、日本動脈硬化学会のガイドラインはやや?なので、またその内記事にしたいと思います。
江部康二
(*)スタチン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スタチン (Statin)、またはHMG-CoA還元酵素阻害薬は、HMG-CoA還元酵素の働きを阻害することによって、血液中のコレステロール値を低下させる薬物の総称である。1973年に日本の遠藤章らによって最初のスタチンであるメバスタチンが発見されて以来、様々な種類のスタチンが開発され、高コレステロール血症の治療薬として世界各国で使用されている。近年の大規模臨床試験により、スタチンは高脂血症患者での心筋梗塞や脳血管障害の発症リスクを低下させる効果があることが明らかにされている。
(**)ストロングスタチン
スタチンは1987年頃から発売され、徐々に種類が増えていきました。スタチンには、作用の強さによりスタンダードスタチンとストロングスタチンがあります。発売が新しいストロングスタチンの方が強い降下作用を持っています。
スタンダードスタチン
プラバスタチン(商品名 メバロチンなど)
シンバスタチン(商品名 リポバスなど)
フルバスタチン(商品名 ローコール)
ストロングスタチン
アトルバスタチン(商品名 リピトール)
ピタバスタチン(商品名 リバロ)
ロスバスタチン(商品名 クレストール)
2010年04月08日 (木)
こんばんは。
今回は、内科大学院生さんから、糖質制限食とLDL-コレステロールについて、コメント・質問をいただきました。
「10/04/05 内科大学院生
LDLコレステロール
江部先生
こんにちは。本日は脂質について質問させてください。
①糖質制限食を実施すると長期的にはLDLが下がることが多いようですが、何が原因なのでしょうか?
●糖質制限→内臓脂肪減少→TNF-αなどの作用低下→脂質改善 というメカニズムでしょうか?
●それとも糖質制限により、糖質の過剰摂取で産生されるアセチルCoAが減少するからでしょうか?
また他にメカニズムがあるのであれば、ご教示いただければ幸いです。
②糖尿病患者においてスタチン製剤を投与する際、先生はどのような選択をなされますか?
最近3種類のストロングスタチンに副作用やその効果に有意差なしという発表がなされたようですが、アトルバスタチンは血糖上昇させる可能性があるという報告がありますよね?
やはり避けるべきでしょうか?
私は糖尿病患者にはフルバスタチンを第一選択にしています。
ご多用の中、大変恐縮ではありますが、もしお時間がございましたらご教示ただければ幸いです。
追伸:江部先生の本を両親に勧めたら、父も母も全く同じ本を買ってきてしまいました(+o+)
でも二人とも一日で読破し、昨日から糖質制限食をはじめたようです(*^_^*)
内科大学院生」
内科大学院生さん。
本のご購入ありがとうございます。ご両親にもよろしくお伝え下さい。
LDL-コレステロール値は、糖質制限食で改善することが多いです。
当初増えて、半年~1年で減少し始めるパターンもあります。
江部康二の場合は、
HDL-コレステロールが増加し、
LDL-コレステロールは少し減って、
現在は
総コレステロール:228
HDL-C:119.0
LDL-C:103
です。
私の友人、春日井市の灰本元医師は、2009年には重症DM(HbA1c>9.0%)33名への低糖質食治療で、インスリンを使用することなく半年後にHbA1c10.9から7.2%へ下がり、LDL-Cは低下、HDL-Cは上昇することを報告しています。(*)
「●糖質制限→内臓脂肪減少→TNF-αなどの作用低下→脂質改善 というメカニズムでしょうか? 」
糖質制限→内臓脂肪減少→TNF-αなどの作用低下
までは確実ですね。
脂質改善という意味では、TNF-αは、リポ蛋白リパーゼ(LPL)の活性(産生)を抑制し、高脂血症(高中性脂肪血症)を来たすので、高中性脂肪血症が改善すると思います。この機序でLDL-コレステロールが減るかどうかはわかりません。
「●それとも糖質制限により、糖質の過剰摂取で産生されるアセチルCoAが減少するからでしょうか?」
脂肪酸からも、より多くアセチルCoA が産生されますので、こちらは違うと思います。
さてそれでは、糖質制限食でLDL-コレステロールが正常値に改善するのは、どのような機序なのでしょう?
例えば肥満があって、インスリン抵抗性もあって、LDL-コレステロール値が高値の人がいたと仮定します。
インスリン抵抗性の本質は、
「生理的なインスリン濃度では、本来の作用が発揮できないこと」
とされています。
インスリン本来の作用とは、
「筋肉・肝臓・脂肪におけるエネルギーの蓄積」
です。
インスリン抵抗性があると、生理的なインスリン濃度では、脂肪細胞がそれ以上エネルギー蓄積をできない状態となっています。
そして、脂肪細胞が脂肪酸を細胞内に蓄えることができなくなると、肝臓に過剰に供給します。
肝臓でもインスリン抵抗性があり、過剰な遊離脂肪酸は中性脂肪の合成を促進して、VLDLとして血中に放出されますので食後高中性脂肪血症となります。
VLDLが多ければ、結果としてLDL-コレステロールも増えます。
糖質制限食実践により、インスリン抵抗性が改善すれば、VLDLの過剰生産もなくなるのでLDL-コレステロール値も改善すると考えられます。
まあ、あまり自信がないので、あくまでも一つの仮説と考えていただけばいいと思います。
スタチン製剤については次回に・・・。
江部康二
(*)
Haimoto H, et all:Effects of a low-carbohydrate diet on glycemic control in outpatients with severe type 2 diabetes.Nutrition & metabolism.6(21)2009.
今回は、内科大学院生さんから、糖質制限食とLDL-コレステロールについて、コメント・質問をいただきました。
「10/04/05 内科大学院生
LDLコレステロール
江部先生
こんにちは。本日は脂質について質問させてください。
①糖質制限食を実施すると長期的にはLDLが下がることが多いようですが、何が原因なのでしょうか?
●糖質制限→内臓脂肪減少→TNF-αなどの作用低下→脂質改善 というメカニズムでしょうか?
●それとも糖質制限により、糖質の過剰摂取で産生されるアセチルCoAが減少するからでしょうか?
また他にメカニズムがあるのであれば、ご教示いただければ幸いです。
②糖尿病患者においてスタチン製剤を投与する際、先生はどのような選択をなされますか?
最近3種類のストロングスタチンに副作用やその効果に有意差なしという発表がなされたようですが、アトルバスタチンは血糖上昇させる可能性があるという報告がありますよね?
やはり避けるべきでしょうか?
私は糖尿病患者にはフルバスタチンを第一選択にしています。
ご多用の中、大変恐縮ではありますが、もしお時間がございましたらご教示ただければ幸いです。
追伸:江部先生の本を両親に勧めたら、父も母も全く同じ本を買ってきてしまいました(+o+)
でも二人とも一日で読破し、昨日から糖質制限食をはじめたようです(*^_^*)
内科大学院生」
内科大学院生さん。
本のご購入ありがとうございます。ご両親にもよろしくお伝え下さい。
LDL-コレステロール値は、糖質制限食で改善することが多いです。
当初増えて、半年~1年で減少し始めるパターンもあります。
江部康二の場合は、
HDL-コレステロールが増加し、
LDL-コレステロールは少し減って、
現在は
総コレステロール:228
HDL-C:119.0
LDL-C:103
です。
私の友人、春日井市の灰本元医師は、2009年には重症DM(HbA1c>9.0%)33名への低糖質食治療で、インスリンを使用することなく半年後にHbA1c10.9から7.2%へ下がり、LDL-Cは低下、HDL-Cは上昇することを報告しています。(*)
「●糖質制限→内臓脂肪減少→TNF-αなどの作用低下→脂質改善 というメカニズムでしょうか? 」
糖質制限→内臓脂肪減少→TNF-αなどの作用低下
までは確実ですね。
脂質改善という意味では、TNF-αは、リポ蛋白リパーゼ(LPL)の活性(産生)を抑制し、高脂血症(高中性脂肪血症)を来たすので、高中性脂肪血症が改善すると思います。この機序でLDL-コレステロールが減るかどうかはわかりません。
「●それとも糖質制限により、糖質の過剰摂取で産生されるアセチルCoAが減少するからでしょうか?」
脂肪酸からも、より多くアセチルCoA が産生されますので、こちらは違うと思います。
さてそれでは、糖質制限食でLDL-コレステロールが正常値に改善するのは、どのような機序なのでしょう?
例えば肥満があって、インスリン抵抗性もあって、LDL-コレステロール値が高値の人がいたと仮定します。
インスリン抵抗性の本質は、
「生理的なインスリン濃度では、本来の作用が発揮できないこと」
とされています。
インスリン本来の作用とは、
「筋肉・肝臓・脂肪におけるエネルギーの蓄積」
です。
インスリン抵抗性があると、生理的なインスリン濃度では、脂肪細胞がそれ以上エネルギー蓄積をできない状態となっています。
そして、脂肪細胞が脂肪酸を細胞内に蓄えることができなくなると、肝臓に過剰に供給します。
肝臓でもインスリン抵抗性があり、過剰な遊離脂肪酸は中性脂肪の合成を促進して、VLDLとして血中に放出されますので食後高中性脂肪血症となります。
VLDLが多ければ、結果としてLDL-コレステロールも増えます。
糖質制限食実践により、インスリン抵抗性が改善すれば、VLDLの過剰生産もなくなるのでLDL-コレステロール値も改善すると考えられます。
まあ、あまり自信がないので、あくまでも一つの仮説と考えていただけばいいと思います。
スタチン製剤については次回に・・・。
江部康二
(*)
Haimoto H, et all:Effects of a low-carbohydrate diet on glycemic control in outpatients with severe type 2 diabetes.Nutrition & metabolism.6(21)2009.
2010年04月08日 (木)
おはようございます。
名古屋、東海、中部地方の皆さん、お待たせしました。
4月17日(土)、2009年2月以来の名古屋講演会です。
糖質制限食、おかげさまで医学界においても順調な広がりをみせています。 (^_^)
私達の食事療法に賛同していただける医師・栄養士が確実に増えてきています。
東京の講演会でも、医師の参加が増えています。
この一年、糖質制限食基礎理論もさらに進化をとげて、新しい知識が追加されています。
本もどんどん出版され、学会発表も行われています。
今回の講演会、初めて来られる方も、二度目・三度目・・・の方にも等しくお役に立てると思います。
是非奮ってご参加下さいね。ヾ(^▽^)
以下は講演会主催の"翼"代表の佐橋紀子先生からの最新のメッセージです。
江部康二
☆☆☆
私は名古屋の学習グループ、HUMAN LIFE INFO NET "翼"代表の佐橋紀子と申します。たった一度の人生を人間らしく、豊かに生きたいものと、学習会や講演会などを続け、今年16年目を迎えました。
会員は全国に210名を数えます。職業も年齢も、居住地もバラバラですが、その心をつないでいるのが機関紙 ”つばさ通信”で、今月で171号になりました。
今回”翼”は、3回目の江部先生の糖質制限食講演会を行ないます。
350人の大ホールを用意させて頂きましたので、ぜひ、みなさまおいでください。
昨年2月21日に名古屋市女性会館出の講演会に参加された方から、こんな嬉しいメールを頂きました。
「昨年2月、友人の伊藤様からのお誘いで、“つばさ”主催の江部先生の講演会に参加させていただきました。それ以来、機関紙の“つばさ通信”を愛読させていただいています。
糖質制限食のお話は、夫(50歳)の闘病において大変役に立ちました。夫は38歳のとき、くも膜下出血で倒れ、昨年1月にまた脳梗塞を発症いたしました。
毎朝歩いていたのですが、体重が115キロもあり、入院中に20キロ減らすことができました。 でも、講演会のおかげでさらに7キロの減量に成功しました。その結果、ヘモグロビンA1Cは8.0あったものが、4.6の正常値まで下がり、胸をなでおろしています。糖質制限食のあまりに大きい効果に驚いています。そして、“つばさ通信”の紙面から実に多くのことを学ばせて頂き、感謝しております。
食事療法はできるだけ糖質を抑えるというだけです。 一年間で27キロも体重が減るということだけで、随分体力やパワーが減ってしまったように思えましたので、お肉も食べていました、野菜たっぷりの豚しゃぶや衣なしの豚テキなどです。毎食食べたものはたまねぎスライス。食材だけでなく化学的な食品添加物を外す事にも気をつけました。市販の作られた調味料は使いません。基本はかつお・昆布のだし、天然塩、ごま油、レモン、こだわりのしょうゆ、我が家の自家製みそなどで味をつけるようにしています。~の素、~のたれ、マヨネーズ、~ドレッシングは、使いません。そして、我が家こだわりの抗酸化飲料を飲用するだけでなく、お料理にも使っています。人土不二・地産地消・食べ物が命を作る事をよく話題にして家族で話しました。そして、素材のままのお味に感動していただけるようになったことは、とても良かったと思います。 平野時子 (名古屋市)」
おかげ様で随分遠方の方たちからも、参加の申し込みが来ています。
愛知県内はもとより、石川県、岐阜県、埼玉県、千葉県、広島県、大阪府などからもお電話がかかり、
嬉しく思っています。糖尿病はいまや国民病の相を成していますが、病院にかかりながらどんどん悪くなっていくこれまでの治療法でなく、
主食を抜くだけで驚くような成果をもたらす糖質制限食の理論や実際をお聴きください。
3人の体験者が実際に経験したことを、ありのままお話いたします。
HUMAN LIFE INFO NET "翼"代表 佐橋紀子
☆☆☆
”つばさ” 名古屋公開講座 2010
生活習慣病を予防する食生活
-糖質制限食の理論と実際-
わが国の糖尿病が強く疑われる人や糖尿病の可能性が否定できない人は約2,210万人(平成19年国民健康・栄養調査)と推計され、今や「国民病」とさえ言われる事態になっています。また、メタボリックシンドロームであることが強く疑われるか、その予備群の人は40~74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人(平成20年国民健康・栄養調査)といわれ、時代の進展と共にこれら生活習慣病は増加の一途をたどっています。
生活習慣病は食生活の改善が大変重要です。今回の「“つばさ”名古屋公開講座」では、生活習慣病における食生活をテーマに皆様と共に考えていきたいと思います。
講師
江部 康二
医師/高雄病院理事長
佐橋 紀子
HUMAN LIFE INFO NET “翼”代表
元飯田女子短期大学教授
とき 2010年4月17日(土)午後1:00~4:30
ところ 名古屋市女性会館 大ホール(地下鉄 「東別院」 下車)
参加費 1,200円(資料代含む)
主催 HUMAN LIFE INFO NET “翼”
申し込み先 佐橋 紀子/052-501-0994 原 育世/0568-84-6946
後援 愛知県・愛知県教育委員会
名古屋、東海、中部地方の皆さん、お待たせしました。
4月17日(土)、2009年2月以来の名古屋講演会です。
糖質制限食、おかげさまで医学界においても順調な広がりをみせています。 (^_^)
私達の食事療法に賛同していただける医師・栄養士が確実に増えてきています。
東京の講演会でも、医師の参加が増えています。
この一年、糖質制限食基礎理論もさらに進化をとげて、新しい知識が追加されています。
本もどんどん出版され、学会発表も行われています。
今回の講演会、初めて来られる方も、二度目・三度目・・・の方にも等しくお役に立てると思います。
是非奮ってご参加下さいね。ヾ(^▽^)
以下は講演会主催の"翼"代表の佐橋紀子先生からの最新のメッセージです。
江部康二
☆☆☆
私は名古屋の学習グループ、HUMAN LIFE INFO NET "翼"代表の佐橋紀子と申します。たった一度の人生を人間らしく、豊かに生きたいものと、学習会や講演会などを続け、今年16年目を迎えました。
会員は全国に210名を数えます。職業も年齢も、居住地もバラバラですが、その心をつないでいるのが機関紙 ”つばさ通信”で、今月で171号になりました。
今回”翼”は、3回目の江部先生の糖質制限食講演会を行ないます。
350人の大ホールを用意させて頂きましたので、ぜひ、みなさまおいでください。
昨年2月21日に名古屋市女性会館出の講演会に参加された方から、こんな嬉しいメールを頂きました。
「昨年2月、友人の伊藤様からのお誘いで、“つばさ”主催の江部先生の講演会に参加させていただきました。それ以来、機関紙の“つばさ通信”を愛読させていただいています。
糖質制限食のお話は、夫(50歳)の闘病において大変役に立ちました。夫は38歳のとき、くも膜下出血で倒れ、昨年1月にまた脳梗塞を発症いたしました。
毎朝歩いていたのですが、体重が115キロもあり、入院中に20キロ減らすことができました。 でも、講演会のおかげでさらに7キロの減量に成功しました。その結果、ヘモグロビンA1Cは8.0あったものが、4.6の正常値まで下がり、胸をなでおろしています。糖質制限食のあまりに大きい効果に驚いています。そして、“つばさ通信”の紙面から実に多くのことを学ばせて頂き、感謝しております。
食事療法はできるだけ糖質を抑えるというだけです。 一年間で27キロも体重が減るということだけで、随分体力やパワーが減ってしまったように思えましたので、お肉も食べていました、野菜たっぷりの豚しゃぶや衣なしの豚テキなどです。毎食食べたものはたまねぎスライス。食材だけでなく化学的な食品添加物を外す事にも気をつけました。市販の作られた調味料は使いません。基本はかつお・昆布のだし、天然塩、ごま油、レモン、こだわりのしょうゆ、我が家の自家製みそなどで味をつけるようにしています。~の素、~のたれ、マヨネーズ、~ドレッシングは、使いません。そして、我が家こだわりの抗酸化飲料を飲用するだけでなく、お料理にも使っています。人土不二・地産地消・食べ物が命を作る事をよく話題にして家族で話しました。そして、素材のままのお味に感動していただけるようになったことは、とても良かったと思います。 平野時子 (名古屋市)」
おかげ様で随分遠方の方たちからも、参加の申し込みが来ています。
愛知県内はもとより、石川県、岐阜県、埼玉県、千葉県、広島県、大阪府などからもお電話がかかり、
嬉しく思っています。糖尿病はいまや国民病の相を成していますが、病院にかかりながらどんどん悪くなっていくこれまでの治療法でなく、
主食を抜くだけで驚くような成果をもたらす糖質制限食の理論や実際をお聴きください。
3人の体験者が実際に経験したことを、ありのままお話いたします。
HUMAN LIFE INFO NET "翼"代表 佐橋紀子
☆☆☆
”つばさ” 名古屋公開講座 2010
生活習慣病を予防する食生活
-糖質制限食の理論と実際-
わが国の糖尿病が強く疑われる人や糖尿病の可能性が否定できない人は約2,210万人(平成19年国民健康・栄養調査)と推計され、今や「国民病」とさえ言われる事態になっています。また、メタボリックシンドロームであることが強く疑われるか、その予備群の人は40~74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人(平成20年国民健康・栄養調査)といわれ、時代の進展と共にこれら生活習慣病は増加の一途をたどっています。
生活習慣病は食生活の改善が大変重要です。今回の「“つばさ”名古屋公開講座」では、生活習慣病における食生活をテーマに皆様と共に考えていきたいと思います。
講師
江部 康二
医師/高雄病院理事長
佐橋 紀子
HUMAN LIFE INFO NET “翼”代表
元飯田女子短期大学教授
とき 2010年4月17日(土)午後1:00~4:30
ところ 名古屋市女性会館 大ホール(地下鉄 「東別院」 下車)
参加費 1,200円(資料代含む)
主催 HUMAN LIFE INFO NET “翼”
申し込み先 佐橋 紀子/052-501-0994 原 育世/0568-84-6946
後援 愛知県・愛知県教育委員会