fc2ブログ
脂質・脂肪・油脂って何? 
おはようございます。

脂質とか脂肪とか油とか一般的によく使いますけれど、どう違うのかとか定義はどうなのとか、改まって聞かれたら何だかよくわかりませんね。(∵)?

というか私自身、はっきり言って、脂質油脂脂肪の区別もほとんど知らなかったのですね。それでアバウトに整理整頓してみました。小難しいところは飛ばして読んで頂いて、骨子だけ見てもらったら結構です・・・。

不肖、江部康二もそんなに細部までしっかり理解などしておりませんので・・・。(-_-;)


脂質(lipid)とは生物中に存在する水に溶けない(溶けにくい)物質を総称したものです。有機溶媒(クロロホルム、エーテル、ベンゼンなど)には溶けます。

以下に分類できます。

A)単純脂質
 ①油脂(oil & fat): 脂肪酸とグリセリンから成る3価のエステル。
   一般に常温で液体のものを油(oil)、固体のものを脂肪(fat)といい、合わせて油脂(oil & fat)
    といいます。
  油には、コーン油、大豆油、ごま油、オリーブ油、魚油etc・・・があります。
  脂肪にはラード、バター、マーガリンetc・・・があります。

 ②ロウ(wax): 高級脂肪酸と高級アルコールから成る1価のエステル。

B)複合脂質
 ①リン脂質(phospholipid): 脂肪酸、アルコール、リン酸、窒素化合物から成る複雑なエステル。
  細胞膜の構成成分です。

 ②糖脂質(glycolipid):脂肪酸、アルコール、糖、窒素化合物から成る複雑なエステル。
  脳組織に多く含まれています。細胞膜の構成成分でもあります。

C)不ケン化物
脂質のうち,加水分解を受けないものを不ケン化物といいます。これには,カロテノイ ド、エイコサノイド、ステロイドなどがあります。  

コレステロールは、ステロイドと呼ばれる化合物の中の中心的なもので、これから種々のステロイドホルモン,胆汁酸,ビタミンD前駆体が生合成されます。また、コレステロールは細胞膜の重要な構成成分です。

単純脂質複合脂質には、構成成分として脂肪酸が含まれています。

とにかく、何とか上述の如くに分類できて、エステルとかエイコサノイドとか難しいことは抜きにして、やっと少しスッキリですね。 (´_`)V


結局、私達の食生活に直接関わるのは、脂質の中で単純脂質の「油脂」だけということになります。
一般社会生活の中で、ろうそく・蝋人形など「ロウ」も少しは関わりますね。

それ以外の複合脂質とか不ケン化物は、研究者には必要な知識でしょうが、糖尿人・一般人は、ほとんど知らなくても困ることはありませんね。



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
脂肪と脂肪酸
おはようございます。

今日も脂肪と脂肪酸のお話しです。

動物の体内に主に含まれている脂肪を、動物性脂肪といいます。(**)動物性脂肪は、飽和脂肪酸を多く含むので融点が高く、バターやラードなど常温で固体です。

植物に含まれている脂肪を、植物性脂肪といいます。植物性脂肪は、不飽和脂肪酸を多く含むので融点が低く、ほとんどが常温では液体です。


脂肪酸は分子の長さによって、長鎖・中鎖・短鎖に分類されます。

植物油の多くやラード・牛脂などは長鎖脂肪酸です。中鎖脂肪酸は長さがその約半分で、牛乳やココナッツ油などに含まれています。母乳の脂肪分にも約3% 含まれています。短鎖脂肪酸にはバターに含まれる酪酸があります。

長鎖脂肪酸は、小腸でゆっくりと吸収されながら、粘膜で中性脂肪に再合成されてリンパ菅や静脈に入り、 筋肉や脂肪組織に運ばれ、余分なものは体脂肪として蓄積されます。

一方、中鎖脂肪酸は約4倍も吸収が速く、門脈という肝臓に栄養を送る血管に入り、肝臓で速やかに分解されてエネルギーに なります。代謝が長鎖脂肪酸にくらべ約10倍速いので、体脂肪になりにくいのが特長です。



代表的な脂肪酸

        飽和             一価不飽和       多価不飽和
長鎖  パルミチン酸(牛脂、ラード)    オレイン酸      リノール酸、EPAなど   
中鎖   カプリル酸(ココナッツ油)     なし             なし
短鎖   酪酸(バター)            なし             なし



天然の食用油は、

「多価不飽和脂肪酸」P
「一価不飽和脂肪酸」M
飽和脂肪酸」S

の3種から成っています。

厚生労働省はP:M:Sの比率を3:4:3とすることを推奨しています。

多価不飽和脂肪酸
  リノール酸(ω-6系、大部分の植物油に含まれる)
  α-リノレン酸(ω-3系、緑の濃い野菜に含まれる)
  魚油に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)など

一価不飽和脂肪酸 
  オレイン酸(オリーブ油の主成分、動物性油脂にもある)な ど 

飽和脂肪酸:ステアリン酸、パルミチン酸など。
  獣肉油脂、牛乳、卵など動物性脂肪に多く含まれる。植物性油脂にも含まれる


リノール酸とαリノレン酸は、人体で合成できない必須脂肪酸ですが、リノール酸は、現在その過剰摂取が問題となっています。

日本脂質栄養学会は 2002年9月に、世界に先駆けて「リノール酸摂取を削減する提言」を採択しました( http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsln/teigenAnn02.htm )。

以下は日本脂質栄養学会提言からの抜粋です。

 『本学会は 1992年以来、必須脂肪酸であるリノール酸の摂取過剰と健康の問題について討論を重ね、学会内外の有識者の意見を集約・評価してきた。その結果、日本人のリノール酸摂りすぎを是正する方向に栄養指導を改めることが急務であるとの結論に達した。』

 『リノール酸摂取量を現在の高いレベルに保つことのメリットについては、科学的根拠が見出せない。リノール酸摂りすぎの害(心臓・脳血管系疾患、欧米型癌、アレルギー性疾患、その他炎症性疾患)については、動物実験のみならず臨床的にも明らかにされてきた。また、現在市場に供給されている育児用粉ミルク中のリノール酸は総脂肪酸中の 18%以上にもなっており、母乳中の必須脂肪酸組成と著しく乖離している。』

油脂の過剰摂取が問題にされることが多いのですが、結局そのほとんどがリノール酸だったわけです。現代の日本人は、必須脂肪酸として1~2g/日必要なのを、20g/日摂取しています。


積極的に摂った方がよい油脂はオリーブオイルに含まれるオレイン酸など一価不飽和脂肪酸、α-リノレン酸、EPA、DHA などです。


***
今回のブログは
ホームページ
<体脂肪の食事学>(社)神奈川県栄養士会情報管理委員会編集
http://www24.big.or.jp/~keiyousi/kenmin/taisibou/taisibou.htm
から一部引用し、また参考にさせていただきました。
謝謝。

江部康二


(**)脂肪

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
脂肪(しぼう、Fat)とは脂(あぶら)ともいい、動植物に含まれる栄養素の一つ。
化学では常温で固体の油脂をいう。
常温で液体の油脂は油(oil)である。
栄養学では脂肪は固体と液体の両方を含む油脂のことを指す。

動物の体内に主に含まれている脂肪を動物性脂肪という。
動物性脂肪は飽和脂肪酸を多く含むので融点が高い。
脂肪は哺乳類の動物の栄養として、重要である。
食物から摂取したり、体内で炭水化物から合成された脂肪は肝臓や脂肪組織に貯蔵される。脂肪からエネルギーを得るときには、グリセリンと脂肪酸に加水分解してから、脂肪酸をさらにアセチル補酵素に分解する。

植物に含まれている脂肪を植物性脂肪という。
植物性脂肪は不飽和脂肪酸を多く含むので融点が低い。
このため、菜種油のように常温で液体なものが多い。
ただ、ココナッツ油やカカオバターのように飽和脂肪酸を大量に含む油もある。

純粋な脂肪は無味無臭無色であるが、天然のものは不純物が溶けているために色が付いている。

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食実践による検査データの変化
おはようございます。
今朝は、梅雨の晴れ間です。

さて今回は、糖質制限食実践による検査データの変化について考えてみましょう。はっきり一定の傾向がでるものとでないものがあります。

糖質制限食実践で

1 血糖値はリアルタイムに改善します。
2 スーパー糖質制限食なら、HbA1cは月に、1~2%改善します。
3 中性脂肪も速やかに改善します。
4 HDL-コレステロールは増加します。
  増加しますが、増加の程度と速度に個人差があります。
5 LDL-コレステロールは低下・不変・上昇と個人差があります。
  上昇した人も半年くらいで落ち着くことが多いですが個人差があります。
6 総コレステロールは低下・不変・上昇と個人差があります。
  上昇した人も半年くらいで落ち着くことが多いですが個人差があります。
7 尿酸も低下・不変・上昇と個人差があります。
  上昇した人も半年くらいで落ち着くことが多いですが個人差があります。
8 尿素窒素はやや増加傾向になる人が多いですが、そのうち落ちつくことがおおいです。
9 クレアチニンは不変です。
10 カリウムも不変のことが多いです。

ちなみに下記は、数年来スーパー糖質制限食実践中の、江部康二の2009年6月のデータです。

身長167cm 体重56kg

空腹時血糖値:93mg(60~109)
HbA1c:5.3%(4.3~5.8)
中性脂肪:55mg(50~149)
HDL-コレステロール:113.5mg(40~85)
LDL-コレステロール:113mg(140未満)
総コレステロール:238mg(150~219)
ケトン体:945μM(26~122)
尿酸:3.6mg/dl(3.4~7.0)
尿素窒素:18.7mg/dl(8~20)
クレアチニン:0.64mg/dl(0.6~1.1)
カリウム:4.5mEq/L(3.6~5.0)

私の場合、HDL-コレステロールは増加して、LDL-コレステロールは少し減少しました。
1999年はTC210、HDL69.7、LDL123でした。

尿酸はもともと低い方でしたが、糖質制限食で上昇することはありませんでした。タンパク質摂取量は、140g~150g/日くらいと、一般の人よりかなりたくさん食べてますが、尿酸の上昇はありませんでした。

尿素窒素は、初期の段階で23mgのことがありましたが、その後おちつきました。

血中ケトン体は945μMと通常の基準値より大幅に高値ですが、糖質制限食実践中(あるいは農耕前の人類)はこれくらいが正常値です。

尿中ケトン体は陰性です。心筋・骨格筋などがどんどんケトン体を利用し、腎臓のケトン体再吸収もしっかりあるからです。

これも農耕前の人類においては、腎臓のケトン体再吸収はしっかりあって、再利用していたと考えられます。

なお体重は、2002年スーパー糖質制限食開始後半年で約10kg減量したあとは少々食べても食べなくても不変です。

ああ、忘れてました。

2008年の秋、もらい物の果物を、もったいないと食べ過ぎて1~2kg太ったことがありましたね。( ̄_ ̄|||)


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット