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糖質制限食と満腹感
おはようございます。

今回は糖質制限食と満腹感について、れいこさんから、コメント・質問をいただきました。

【09/06/08 れいこ
糖質制限と満腹感
江部先生こんにちわ。
江部先生ファンのれいこです。いつも充実した楽しいブログ&アドバイスをありがとうございます。
今日も先生に質問があり、コメントをさせていただきました。今日先生にお伺いしたいことは、糖質制限と満腹感についてです。
わたくし、糖質制限をはじめてから、一般的な食事に比べて、高蛋白、高脂質の糖質制限食では、「おなかにガツーンと、しっかり、しかも長時間持続する満腹感」を実感しています。これはとってもうれしいことで、喜んでいるのですが、一つの疑問が浮かんできました。
従来、「満腹感」がおこるメカニズムとして主に三つの要因があるといわれてきたと思います。
以下、他サイトからの拝借です。

1、咀嚼刺激
2、血糖値の上昇
3、胃壁の拡張(迷走神経を刺激)

中でも2の血糖値の上昇が重要なようで、
食事で体内にエネルギーが補給されると血糖値が上昇し、血液中のブドウ糖の濃度が上がるが、この情報はただちに満腹中枢に伝えられる。
この情報を受けて、中枢からは「エネルギーの摂取は十分である!」という情報が体にフィードバックされ、私達は満腹感を覚えることになる。)

通常、食事により血液中のブドウ糖濃度が上昇し、血糖値が130mg/dlに達すると、満腹中枢が刺激され、食欲が抑えられますが、ストレスのある人や、太っている人は、この満腹中枢を刺激する血糖値のセットポイントがずれてしまい、満腹感を感じなくなります。食べ続けることによって血糖値は、どんどん上昇し、それにともないインスリンも、たくさん分泌されます。インスリンには食欲増進作用があるため、ダブルパンチで食欲にブレーキがかからなくなります。)

とあります。
また、

(食後に増えた血液中のブドウ糖を肝臓がグリコー
ゲンに変えるまでの間、血液中のブドウ糖濃度が高
くなるときがあります。この状態を脳の満腹中枢がキ
ャッチして、満腹感を感じるわけです。
 満腹感は、ブドウ糖濃度以外に、コレシストキニン
などのホルモンや阻嚼回数、食の満足度なども関係
しますが、血液中のブドウ糖が上がることが大きな
条件です。

血糖値の上昇は食事を始めてから20分ほどかかるので、この間に必要以上に食べてしまうと、満腹中枢から満腹感の信号が出される前に多量のエネルギーを摂ることになってしまう。早食いの人が太りやすいのはこのため。
ダイエットをしている人はなるべくゆっくり食べた方がよい。)

とも。


http://www.tmin.ac.jp/medical/12/feeding1.html

江部先生が推奨され、私たちが実践している糖質制限食では、私たちの身体はいったいどのようにして満腹感を得ているのでしょうか?
従来では血糖値の上昇(グルコーススパアイク)が満腹感を感じるのに必須であると言われていて、現在も定説となっていると思います。
先生はこの点について何かお気づきになったことはありますか?】


れいこさん。コメントありがとうございます。
http://www.tmin.ac.jp/medical/12/feeding1.html
は、東京都神経科学総合研究所のホームページですね。医学上の定説としては、信頼できるページです。

そのページによると古典的な説では

①血糖値の上昇
②胃壁の拡張による迷走神経刺激

①②が視床下部の満腹中枢に伝わって満腹感が生じるとされてきました。

最近はこれに加えて、
「脂肪細胞の分泌するレプチンや摂取したアミノ酸も満腹中枢に影響をあたえる。」とか
「視床下部に摂食に関連する神経ペプチドが多種存在する。」とか
いろいろ複雑になってきているそうです。

要するに案外、満腹感に関して、きっちり理論的に説明できているわけではないようです。

さて、まあ人間はともかくとして、ライオンなどの肉食獣は、血糖値が上昇しなくても満腹になりますよね。また牛や馬といった草食獣も、血糖値が上昇することはありませんが、満腹になります。

人類も農耕前の399万年間は、血糖値の上昇はほとんどなくて満腹しています。伝統的食生活だったころのイヌイットも4000年間、血糖値の上昇はなくても満腹しています。

そうすると、あくまでも、仮説ですが、糖質制限食実践中の人、農耕前の人類、イヌイットにおいては、
「胃壁の拡張による迷走神経刺激」と「脂肪細胞の分泌するレプチンや摂取したアミノ酸」
「視床下部に摂食に関連する神経ペプチド」などが、満腹中枢に影響を与えていたと考えられます。

「血糖値の上昇」による満腹中枢の刺激というのは、人類においては農耕以後の比較的新しいシステムと考えられます。糖質制限食実践中の人は、農耕前の399万年間のシステムにより、満腹感を得ていると考えられます。


江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
食後の眠気
こんにちは。

今回は、食後の眠気について安岐さんから、コメント・質問をいただきました。

「食後に眠い

お尋ねします、私は負荷試験で境界型ですが、食後に眠くなり夜中に1時間眠ると目が覚めて 食べると少し眠気がきますのでまた食べるのです 睡眠は1時間が毎日続いてます 寝る前に食べるのは良くないのですが 寝られないので。。。。

宜しくご意見を伺いたいと思います。
安芸 | 2009.06.01(月)」


安岐さん。
コメントありがとうございます。

正常人でも食後の眠気はありますね。しかし、何故食後に眠くなるのかは、よく解っていないようです。

諸説あるなかで、
http://www.japanjournals.com/dailynews/060807/news060807_1.html" target="_blank" title="「UK Today 」 ">「UK Today 」 http://www.japanjournals.com/dailynews/060807/news060807_1.html
の記事に

「人は空腹時には体がエネルギーを欲するので、脳は覚醒して食料を得るべく活動する。
空腹時には脳の覚醒を促すオレキシンと呼ばれるタンパク質が神経細胞から分泌される。マンチェスター大学の研究チームがマウスを用いて行った実験によると、摂食時は食物由来のブドウ糖によって、オレキシンの分泌が妨げられて、覚醒刺激が脳に伝わらなくなるので眠気を催す。」

とありました。

まだ仮説なのでしょうが、それなりに説得力があると思いました。そういえば私も糖質制限食にしてから、食後の眠気がなくなりましたね。

人類の進化400万年、農耕前の399万年間は人類皆糖質制限食なので、食後の眠気はなくて、外敵に襲われるリスクは少なかったでしょう。農耕開始後は、「糖質摂取→食後高血糖→眠気」のパターンです。まさに糖質恐るべしですね。 (*_*) 


確かに、糖質制限食で血糖コントロール良好となった、糖尿人がたまに主食(糖質)を摂って、血糖値200mg以上になってくると、眠気やだるさを訴えることがあります。

また、低血糖でも眠気がくることがあります。糖質を摂ると、血糖が上昇しインスリンが分泌されて血糖値を下げます。インスリンを過剰に分泌し、遷延するタイプの人は、血糖値が100mgをきってきても分泌が続きます。

そうすると、食後4時間くらいで血糖値が60mgをきって、低血糖になり眠気やだるさや動悸などがでます。このような病態を、機能性低血糖症とよびます。

正常人では血糖値が下がってきたら、インスリンの分泌もすぐに止まるので低血糖にはなりません。

このように高血糖でも低血糖でも、眠気はきます。また正常人でも糖質を摂取すれば、糖尿人ほどではなくても食後高血糖を生じ、眠気がくるようです。

安岐さんも糖質制限食なら、血糖値の上下動がなくなり、代謝が安定して睡眠のリズムもよくなるかもしれませんね。

江部康二


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
ケトン体、アセト酢酸
こんにちは。

昨日は、2週間ぶりにテニスをしたので、若干の筋肉痛があります。練習不足を痛感します。

さて今回は、大阪のシンドバッドさんからアセト酢酸についてコメント・質問をいただきました。


アセト酢酸とは何かを知りたいです。

地元の担当医は結構理解があり、糖質制限してることを告げていますが、検査結果については、「どう読んだら良いのでしょうかね?」とのこと。またアセト酢酸には 毒素も有るのでは?という意見でした。
よろしくお願いします。
大阪のシンドバッド | 2009.06.01(月)」



大阪のシンドバッドさん。
コメントありがとうございます。

ケトン体アセト酢酸・・・確かに耳慣れない用語ですよね。(∵)?

アセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸のことをまとめてケトン体といいます。ケトン体は、脂肪酸の分解により肝臓で作られ、血液中に出されます。

ケトン体は心筋、骨格筋、腎臓などさまざまな臓器で日常的にエネルギー源として利用されており、脂肪酸の合成にも再利用されます。人体に日常的に存在しているものなので、基本的に毒性はありません。 (^_^)

実際、意外かもしれませんが、基礎代謝の大部分を占める骨格筋や心筋は、エネルギー源の大部分が脂肪酸-ケトン体です。

つまり、私達は、ごく日常的に毎日24時間、「脂肪酸-ケトン体」エネルギーシステムを利用して生きているのです。

ケトン体の基準値は26~122μM/lですが、これはあくまでも、現代人が日常的に三食以上糖質を摂取している条件下の基準値です。

断食中や 糖質制限食の初期の段階だと、「脂肪酸-ケトン体」エネルギーシステムが活性化するので、血中ケトン体は2000~4000μM/lていどに上昇するのが普通です。

江部康二のように4~5年間、スーパー糖質制限食を続けている場合、ケトン体は、300~1400μM/lていどで、これは糖質制限食を実践している場合の正常値と考えられます。

要するに「脂肪酸-ケトン体」システムが活発化すれば、単純に血中のケトン体値は高値となりますが、インスリン作用が確保されていて、血糖値が正常なら全く何の問題もありませんし、これは生理的な現象なのです。

糖尿病のコントロールが悪くて、血糖値600mgとか、インスリン作用が欠落している時の病理的ケトン体上昇とは、はっきり区別する必要があります。


例えば最近の江部康二の血中ケトン体は1400μM/lでしたが、血糖値も含め検査データは全て正常です。


医学の教科書
「ハーパー・生化学」(原著27版)の訳本、155ぺージ・図16-9の説明に、

「心臓のような肝外組織では代謝エネルギー源は次の順に好まれて酸化される。
(1)ケトン体.(2)脂肪酸.(3)グルコース」

との記載があります。

また157ページ左側27行には、

「遊離脂肪酸は肝臓、心臓、骨格筋において好まれて利用される代謝エネルギー源であり、グルコースの消費を節約することができる。」

とあり、

157ページ、左側38行には、

「ケトン体は、骨格筋と心筋の主要な代謝エネルギー源であり、脳のエネルギーの必要性を部分的に満たす。」

とあります。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食と釜池式、荒木式
おはようございます。

今日は、昼から2週間ぶりにテニスにでかけます。練習不足がやや不安です。 (*_*)

さて今回は、ひなさんから、糖質制限食の中で荒木式と私の方法とどう違うのかというコメント・質問をいただきました。


「Dr荒木先生式との違いは?

はじめまして。いつも見させてもらってます。疑問に思う事がいくつかありまして解答してもらいたくてコメントさせてもらいました。
私はダイエットのためDr荒木先生の肉食ダイエットの本を買いそれに従い肉食ダイエットをしはじめました。荒木先生は野菜は葉野菜しかNG、豆乳や豆類やおからNG、ビールなら麦芽100%のもの  とあります。だけど、江部先生は  豆乳OK、おからOK、野菜は種類を選べばOK、ビールなら糖質0のビールを  とあります。
どちらの方法も糖質制限にはちがいありませんが、 どちらを実行していいのか…と迷う時があります。 ふすまパンも荒木先生のところと、糖質制限ドットコムのところとでは糖質量もちがいます。
私的には荒木先生の方法では制限がとてもきつくて江部先生の方法でやっていこうと考えてるのですが、それぞれの糖質制限の違い?を教えていただけたらと思いました。 
お忙しいでしょうがどうぞよろしくお願いします。
ひな | 2009.06.02(火) 」


ひなさん。コメントありがとうございます。

釜池先生や荒木先生、そして江部康二、皆、糖質制限食ですが、確かに微妙に温度差はありますね。(∵)?

釜池先生は、私の師匠ですのでよく存じ上げています。釜池師匠は求道者的に糖質ゼロで、1日1食を提唱しておられるので、気合いの入った人は実行できても、我々凡人の糖尿人にはややつらいですね。

釜池師匠はそんなことは百も承知の上で、ご自身が実践されて、提唱しておられます。釜池式糖質ゼロ食は、実行可能な糖尿人・メタボ人にはお奨めです。

荒木先生は、京大医学部の大先輩ですが、ご年齢が離れていることもあり、直接の面識はありません。

手元に荒木先生のご著書「断糖宣言」があり拝読させていただきましたが、糖質制限食という点では私や釜池先生と一緒です。

「荒木先生は、野菜は葉野菜しかNG、豆乳や豆類やおからNG、ビールなら麦芽100%のもの」

ビールに関しては、麦芽とホップだけで作られているものは、糖質が比較的少ないので少量OKということのようです。現在は糖質ゼロ発泡酒が発売されているので、さらに安心して飲めますね。 (^_^)

人参、カボチャ、タマネギなどの100gあたりの糖質含有量は、葉野菜に比べたら多いです。従って大量に摂取すれば血糖値が上昇するので困ります。

ただ、白菜や菜っぱにも天然のショ糖が少量は含まれていますので、糖質ゼロということではありません。 基本的に、食材の糖質が少なければ少ないほど良いというお考えと思います。

私も両先生と基本的考え方(糖質制限食)は一緒です。

一方、違いがあるとすれば、私は「美味しく楽しく末長く」をモットーとしてますので、1回の糖質摂取量を考慮していろんな食材を利用したいと思っています。(⌒o⌒)v

1日1食は半年ぐらい実行したことがありますが、食事の楽しみは私にとって結構大きいものがあり、再び1日2食に戻しました。

「1gの糖質が1型糖尿人の血糖値を5mg、2型糖尿人の血糖値を3mg上昇させる」ということさえ知っておけば、豆乳、おからは勿論のこと、人参やカボチャでも彩りを添える程度の量であれば問題ないと思います。

① 食後2時間血糖値180mg/dlmg/dl未満→さらには140mg/dl未満
② 理想的には食後1時間血糖値180mg/dl未満

が達成できる範囲で、多くの食材を1回の食事の合計の糖質量をアバウトに計算して使っていくことで、いろんなメニューが考案可能です。ワンパターンで同じものばかり食べるのよりは、こちらの方が楽しいですね。

様々な食材・メニューを工夫して、食後高血糖を起こすことなく、美味しく楽しく末永く糖質制限食を実践したいと思っています。ヾ(^▽^)


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食おに関する知らせ・ご案内など
糖質制限食とは】

食べ物が消化・吸収されたあと、糖質は100%、タンパク質は50%、脂質は10%弱が血糖に変わります。 また糖質は摂取直後から急峻に血糖値を高く速く上昇させ2時間以内にほとんどすべてが吸収されます。

一方、タンパク質の血糖値上昇のピークは食後約3時間で、脂質は消化・吸収に丸一日かかることもあります。これらはカロリーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。 

このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが血糖値を急峻に上昇させます。従って、糖質を摂取した時には、インスリンが大量に追加分泌されます。

しかし、脂質やタンパク質は血糖値をほとんど上昇させないので、インスリンの追加分泌は、ほとんどありません。

現在糖尿病において、食後の急激な高血糖が大きな問題として注目されています。食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。そして、食後高血糖を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。

1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。 従って6枚切りの食パン2枚(約310キロカロリー)食べると、糖質 が約50g含まれているので、血糖値は150mgも上昇します。

一方、ロースステーキを300g(約1200キロカロリー)食べても、糖質含有量は1gもないので、食後高血糖はほとんど生じないのです。 また、1gの糖質が体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。

糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースにできるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。抜く必要がある主食とは、米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。
 
3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。

一方、上述の食パンとステーキの例でも明らかなように、カロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。

従って現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても、食後高血糖が必ず生じるのです。

糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。一般的な標準摂取カロリーの範囲、すなわち男性なら1600~2000キロカロリー、女性なら1200~1600キロカロリーくらいが目安です。


☆☆☆
糖質制限食十箇条』 -糖尿病や肥満が気になる人に-

一、魚貝・肉・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食べてよい。
二、糖質特に白パン・白米・麺類及び菓子・白砂糖など精製糖質の摂取は極力控える。
三、主食を摂るときは未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
四、飲料は牛乳・果汁は飲まず、成分未調整豆乳はOK。水、番茶、麦茶、ほうじ茶もOK。
五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類は適量OK。果物は少量にとどめる。
六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。
七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。
八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)はOK、醸造酒(ビール、日本酒、など)は控える。
九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルーツは不可。
十、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。

糖質制限食』の3パターン
一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。
二、スタンダード糖質制限食は朝と夕は主食抜き。
三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。
*抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。*炭水化物=糖質+食物繊維


【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内・保険適応】
お問い合わせは高雄病院
http://www.takao-hospital.jp/

住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3 
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。

【糖質制限食外来治療のご案内・予約制・保険適応】
高雄病院  電話:075-871-0245
京都市右京区梅ヶ畑畑町3

高雄病院京都駅前診療所  電話:075-352-5050
京都市下京区七条通り烏丸東入ル(50M)北側 ネオフィス 七条烏丸4F
http://www.takao-hospital.net/

江部診療所 電話:075-712-8133
京都市左京区下鴨高木町6 アトリエ・フォー 2F

【コメント・質問に関するお知らせ・お願い】
ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。

読者の皆さんからご意見いただきましたが、確かに普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、主治医にご相談頂けば助かります。m(_ _)m

普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)

掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文にて、できるだけ順番にお答えしたいと思います。質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。

一方、コメント・質問がかなり増えてきていますので、なかなか即お答えすることが困難となってきています。できるだけ全ての質問に本文かコメントでお答えするよう努力はしていますが、できないときはご容赦願います。m(_ _)m

それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。


【糖質制限食を実践される時のご注意】
本にも書きましたが、 糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。

一方、薬を使用してない糖尿人は、低血糖の心配はないので、「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」「 糖質制限食 春のレシピ」「 糖質制限食 夏のレシピ」「糖質制限食 秋のレシピ」「糖質制限食 冬のレシピ」を参考にして、自力で 糖質制限食を実践して糖尿病改善を目指していただけば幸いです。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
グルコバイ・ベイスンの飲み方について
おはようございます。

スーパー糖質制限食実践中の糖尿人なら、薬は基本的には要りません。スタンダード糖質制限食の場合、昼食などでやむを得ず、少量の主食(糖質)を摂取するときに、グルコバイなどを食直前に内服する選択肢があります。

今回はゆうさんから、薬の飲み忘れの時の対処法について、コメント・質問をいただきました。

「江部先生、ご無沙汰しております。
ゆうです。
おかげさまでスーパー糖質制限の継続によって HbA1c5,5%をかれこれ一年ほど持続させております。
ところでグルコバイベイスンの服用は食直前が基本ですが、 仮に飲み忘れなどによって食事の最中や食後に服用するとなると 効果は下がってしまうのでしょうか?
大変恐縮なのですがお時間のある時にでもご回答いただければうれしいです。
それでは失礼致します。
ゆう | 2009.06.01(月)」


ゆうさん。
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
HbA1c5,5%を一年・・・コントロール優で、花丸ですね。(⌒o⌒)v

グルコバイベイスンセイブルを飲み忘れた場合、食べ始めてから飲んでもそれなりに有効です。
食事終了時に内服しても無効です。

つまり、忘れたことに気がついたら、飲むのは早ければ早いほどいいのです。従って、用法として「食事開始時または食事中内服」でも良かったようです。

しかし、食事中というと終了間際でもいいと解釈する糖尿人がありえるので最終的に食直前となったそうです。

グルコバイベイスンセイブル糖尿病の内服薬の中で『α-グルコシダーゼ阻害剤』に分類されます。

デンプンのような多糖類は、α-アミラーゼという消化酵素の作用を得て、二糖類(麦芽糖や蔗糖)、やオリゴ糖に分解されます。

この二糖類やオリゴ糖は、マルターゼ、スクラーゼ、グルコアミラーゼなどの酵素により単糖(ブドウ糖、果糖、ガラクトースなど)に分解されて小腸から体内に吸収されます。マルターゼ、スクラーゼ、グルコアミラーゼなどの酵素を総称して、α-グルコシダーゼと呼びます。

この、α-グルコシダーゼの働きを阻害することにより、腸管からの糖質の分解・吸収を遅延させて、食後高血糖を抑制するお薬が、『α-グルコシダーゼ阻害剤』(グルコバイベイスンセイブルなど)です。

グルコバイ(アカルボース)はα-グルコシダーゼだけではなく、α-アミラーゼに対する阻害作用も、もっています。ベイスン(ボグリボース)やセイブル(ミグリトール)は、α-グルコシダーゼの活性を阻害しますが、α-アミラーゼには影響を与えません。従って、グルコバイのほうが少し効果が強いですが、副作用もややでやすいです。

副作用としては、腹満・ガス・下痢・腹痛・・・ごくまれに肝機能障害があります。

作用機序から考えて、膵臓のβ細胞には全く影響を与えないので、SU剤のように疲れた膵臓を鞭打つといった欠点はありません。ベースに糖質制限食を実践している糖尿人が、たまに主食を食べるときに食直前に内服して、食後高血糖を防ぐという意味ではそれなりに重宝なお薬です。 (^_^)

健康保険適用ですので、糖尿病の病名がついている人には処方できます。通常のカロリー制限食の糖尿人なら、「1日3回食直前に内服」となります。糖質制限食実践中なら、例えば「1日1回主食摂取直前に内服」とかで処方します。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
大豆製品と糖質制限食
こんにちは。

今回は、大豆製品摂取について、ミフィさんからコメント・質問をいただきました。

「大豆製品

いつも拝見させていただいております。
いつもありがとうございます。
私は病院での検査はしていないので、診断はされてませんが、自分で測っています。食後が高い時は190を超えたりもすることがありますが、運動食事で120台に保つように努力しています。そのため糖質制限食は欠かせないのですが、気がついてみたら大豆製品を主食のように摂ってることに気づき調べてみました。
摂りすぎは膀胱がんになる、という報告があるというのを見つけ、心配になりました。本当でしょうか。
納豆、油揚げ、厚揚げ、豆腐、がんも、高野豆腐、などせす。
お忙しいところ申し訳ありませんが、お教えいただければ、ありがたいです。
ミフィ | 2009.06.01(月) 09:35 」


私たち糖尿人が、糖質制限食を実践していると、大豆や大豆製品を、普通の人よりたくさん摂取することになりますので、今回は、大豆製品および大豆イソフラボンについて考えてみました。

健康食ブームで、大豆イソフラボンを含む特定保健用食品が、多数出回っています。

それで「大豆イソフラボンって摂りすぎても大丈夫なの?」という疑問がでてきて、それに対して厚生労働省医薬食品局食品安全部が回答しています。

まず重要なことは、長い食経験を有する大豆、あるいは、大豆食品そのものの安全性が問題となっているのではありません。

即ち、糖質制限食で豆腐や納豆や大豆パンなどの摂取量が少々増えても、食品として大豆全体を摂取している限りは、その中に含まれている大豆イソフラボンに関しては、なんの問題もありません。

一方、サプリメントとして、単体の大豆イソフラボンのみを上乗せして摂取する場合の安全性が問題となり、検討されたものです。

結論としては、食品安全委員会が昨年12月にまとめた「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」では、1日当たりの大豆イソフラボンの摂取目安量の上限値を70~75mgとし、そのうち、サプリメントや特定保健食品などで摂取する量は、1日当たり30mgまでが望ましいとしています。

実際、閉経前の女性が、過剰に大豆イソフラボンを摂取すると血中ホルモン値が変動したり、月経周期が延長することなどがあるようです。

また、閉経後女性を対象に、大豆イソフラボンの錠剤(150mg/日)を5年間服用してもらった長期試験では、60カ月で子宮内膜増殖症の発症が、有意に高くなるという報告があったそうです。

糖質制限食の場合、炭水化物以外の魚介類や肉類や野菜など食べ放題なので、大豆だけに頼る必要はありません。

焼き肉、ステーキ、ハンバーグ、シチュー、すき焼き、オムレツ、焼き鳥、刺身、焼き魚・煮魚、豆腐、納豆、おでん、煮野菜、生野菜・・・いろいろ食べて美味しく楽しく糖質制限食実践といきたいですね。

**以下の厚生労働省医薬食品局食品安全部の報道資料をご参照ください。

報道発表資料
平成18年8月23日
厚生労働省医薬食品局食品安全部

大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&Aについて

1.食品安全委員会では、厚生労働省の依頼を受け、大豆イソフラボンを関与成分とする特定保健用食品の安全性評価を行い、平成18年5月、安全性評価結果の報告書として「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」を取りまとめました。

2.この大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価においては、これまでの長い食経験を有する大豆あるいは大豆食品そのものの安全性を問題としているのではなく、大豆イソフラボンのみを通常の食生活に上乗せして摂取する場合の安全性が検討されたものです。

3.厚生労働省では、大豆及び大豆由来食品等に関する正確な情報提供を行うため、大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&Aを作成し、厚生労働省のHPに掲載しています。また、食品安全委員会の評価結果を受け、平成18年8月、「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品等の取扱いに関する指針」を策定しました。

4.大豆及び大豆由来食品等は、良質のタンパク質源であるだけでなく、カルシウム等にも富む重要な栄養源ですので、厚生労働省では、広く国民の皆様に、食生活の中で他の食品と組み合わせてバランスよく食べることをお勧めしているところです。

(参考)
「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品安全性評価の基本的な考え方2006年5月」(別添1(PDF:4,130KB))
「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品等の取扱いに関する指針」(PDF:253KB)

農林水産省「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」ホームページ:http://www.maff.go.jp/syohi_anzen/isoflavon_qa.html

食品安全委員会「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」ホームページ:http://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食実践とコレステロール値
おはようございます。

コレステロール値に関しては相変わらず、コメント・質問が多いです。

高コレステロール血症に関して、日本動脈硬化学会の基準は、欧米に比べますと厳しいのです。
このため日本ではコレステロール降下剤が、欧米に比し多く出されています。それで糖質制限食実践中の糖尿人が、主治医に薬を勧められる場合が結構あると思います。

私は少なくとも、心筋梗塞が日本より3倍多い、米国並みの基準でよいと思ってますのでコレステロール降下剤をだすのは、家族制高コレステロール血症の人やLDL-コレステロールが190mg/dlを超える場合などに限られます。

糖質制限食実践で

1 血糖値はリアルタイムに改善します。
2 スーパー糖質制限食なら、HbA1cは月に、1~2%改善します。
3 中性脂肪も速やかに改善します。
4 HDL-コレステロールは増加します

5 LDL-コレステロールは低下・不変・上昇と個人差があります。
  上昇した人も半年くらいで落ち着くことが多いですが個人差があります。
6 総コレステロールは低下・不変・上昇と個人差があります。
  上昇した人も半年くらいで落ち着くことが多いですが個人差があります。
7 尿酸も低下・不変・上昇と個人差があります。
  上昇した人も半年くらいで落ち着くことが多いですが個人差があります。


総コレステロールは、2007年改訂の日本動脈硬化学会のガイドラインで、心筋梗塞とは無関係ということで、基準から外れました。従いまして、糖質制限食実践中で問題となるのは、LDL-コレステロールだけですね。

LDL-コレステロールの中で、真の悪玉は酸化LDL-コレステロールです。酸化LDL-コレステロールこそが動脈硬化の元凶とされています。

小粒子LDL-コレステロールが多いと、酸化LDLが増えます。(*)

通常のLDL-コレステロールは、肝臓から末梢組織に細胞膜などの原料となるコレステロールを運んでいく役割があり、体にとって必要なもので悪玉ではありません。

糖質制限食を実践すれば、中性脂肪が低下してHDL-コレステロールが増えて、小粒子LDLと酸化LDLは減少しますので好ましいのです。

小粒子LDLと酸化LDLは、直接測定が困難なので、中性脂肪HDL-コレステロール値から推定することになります。

中性脂肪が多くて、HDL-コレステロールが低い人は、小粒子LDLと酸化LDLが増えるので、要注意です。

また、最近の説でLDL-C/HDL-C比が2.5を超えると、血管壁のプラーク占拠率が増えて動脈硬化の危険因子となるそうです。


日本の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版」では、
<高血圧、糖尿病、喫煙、心筋梗塞家族歴、加齢、HDL-C低値>の
6項目の危険因子が
ゼロ(低リスク群)、
危険因子1~2(中リスク群)、
危険因子3以上(高リスク群)、
そして心筋梗塞や狭心症の既往歴のある群の4群が設定されています。

低リスク群はLDLコレステロール160mg/dl未満、
中リスク群は140mg/dl未満、
高リスク群は120mg/dl未満
が目標とされています。


LDL-コレステロール値に関しては、日本のガイドラインは厳しすぎるので、
米国(日本より心筋梗塞が3倍多い)の2004年のガイドラインにしたがい、

低リスクの人の薬物療法開始は190mg/dl、
中程度リスク者で160mg/dl、
高リスク者で130mg/dl

が一つの目安になります。

ちなみに下記は、数年来スーパー糖質制限食実践中の、江部康二の2009年3月のデータです。
私の場合、LDL-コレステロールは少し低下したあと、100~125mgくらいを行ったり来たりしてます。

血糖値:104mg(60~109)
HbA1c:5.4%(4.3~5.8)
中性脂肪:58mg(50~149)
HDL-コレステロール:100.0mg(40~85)
LDL-コレステロール:125mg(140未満)
総コレステロール:237mg(150~219)
ケトン体:272μM(26~122)
尿酸:3.1mg(3.4~7.0)


(*)小粒子LDL:小型かつ比重の高いLDL(small dense  LDL)
正常粒子径に比し小粒子LDLの比率が高いと冠動脈疾患が増えることが報告されている。


江部康二

☆☆☆
<コレステロールの真実>

コレステロールは、とかく悪者にされがちですが、実は、細胞膜や男性ホルモン、女性ホルモンなどの原料として人体に必要不可欠な大切な物質です。一般にLDLコレステロールは悪玉でHDLコレステロールは善玉という言い方をしますが、これも正確ではありません。

正常サイズのLDLは、中に約40%のコレステロールを含んでおり、それを末梢組織に運ぶ真っ当な役割を果たしています。

HDLは末梢組織の細胞で余ったコレステロールを回収して肝臓に運んでいます。 即ち、LDLもHDLも人体に必要なものであり、日々良い仕事をしており逆に少なすぎたら困るわけです。(**)

実際、2005年に日本動脈硬化学会で報告された、青森県立保健大の嵯峨井勝教授の調査や日本循環器学会で報告された北海道大学の佐久間一郎氏の分析では、「総コレステロール高値と心筋梗塞は無関係」という結果がでています。

これらの成果により、2007年4月の日本動脈硬化学会のガイドラインで、総コレステロールは遂に「脂質異常症」の診断基準から外れました。

コレステロールに関して、動脈硬化のリスク要因として問題となるのは、HDLコレステロールが低値の人とLDLコレステロールが高値の人です。

そしてLDLコレステロールの中で、本当に問題となるのは小粒子LDLコレステロール(小さくて高密度のLDL)と酸化LDLコレステロールです。

小粒子LDLは、真の悪玉である酸化LDLに変化しやすく危険な存在です。酸化LDLは血液中で異物と見なされて大食細胞という免疫系の細胞に取り込まれていき、血管内皮細胞内でコレステロールを蓄積させ動脈硬化を起こし心筋梗塞のリスクとなります。酸化していない普通のLDLは、異物ではないので血管内皮に障害を起こしません。
 
中性脂肪が多くて、HDLコレステロールが少ない人は小粒子LDLがたくさんある可能性が高いので要注意です。 (*_*)

HDLコレステロールが多くて、中性脂肪が少ない人は小粒子LDLコレステロールと酸化LDLコレステロールは少ないので安全です。

糖質制限食実践中の人は、HDLコレステロールが多くて、中性脂肪が少ないですね。 (^_^)


江部康二

(**)
LDLとかHDLはリポタンパク質と呼ばれています。コレステロールや中性脂肪は、脂質で水に溶けません。それで、脂質の周りをタンパク質で覆って、血液中に溶け込みやすいようにします。このタンパク質のことをアポタンパクといいます。アポタンパクで覆われた脂質がリポタンパク質です。リポタンパク質は、脂質を載せて血液中を移動する乗り物といえます。

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
ランタス注射は夜?朝?
おはようございます。

ランタス注射を打つ時間帯について、1型のTomokoさん、ともさんからコメント・質問をいただきました。

高雄病院でもだいぶ、1型糖尿人が増えてきました。今同じ部屋に、1型糖尿人が二人入院されてます。日本人では1型糖尿病は5%くらいなので、確率的には珍しいことやなと妙なところで感心してます。♪(・∀・)

【「え!?夜打つんですか?

時々書き込みさせていただいているⅠ型のTomokoです。ものすごく単純なことですが、今日の江部先生のお返事を読んでいて、「!?」なことがあったので書き込みさせていただいています。
私はインスリンが始まったときからずーーーっとランタスを朝打つように指導されてきました。そういうものと思っていて、どんなに疲れた仕事のない日も、仕事のある日と同じ時間に起きて、ランタスを打っていました。そうしたら先生のコメントに「ランタスは基礎分泌の補充なので、早朝空腹時血糖値を基準にして、夜打つ単位を決めます」と.....
え!?夜でいいんですか?朝寝坊しても大丈夫っていうことですか?朝ゆっくり寝ても大丈夫ってことですか?
これは一日二回ランタスを打つ人にだけ言えることなのでしょうか?一日一回の人も夜で大丈夫ということなのでしょうか?朝打つのと夜とでは何か違いが出てくるのでしょうか?
こんな基本的なことがわかっていなくて、恥ずかしいのですが。よろしかったら教えていただけるでしょうか?
Tomoko | 2009.06.02(火)】


【はじめまして。Ⅰ型二年目のともと申します。私はランタス打ち始めの時からずーっと夜ですよ。結構速い時期から朝夜二回打ちになりましたが・・・。
逆に朝だけ打つことにえーーーって感じです。私の場合夜打つ理由として寝てる間の時間が長いので血糖の上昇をおさえるため
といわれたような気がします・・・。
決められた時間はありますが結構アバウトです 笑。たまに打ち忘れて気づいたときにあわてて打つことも。
でも、これから一生付き合っていかなくてはいかないので気楽にいこう精神で日々生きてます 笑。
とも | 2009.06.02(火)】



Tomokoさん、ともさん。
コメントありがとうございます。

インスリンには、24時間少量でている「基礎分泌」と、食事で血糖値が上昇したときにでる「追加分泌」の2種類あります。

ランタスやレベミルは長時間作用し、基礎分泌のインスリンの代わりです。約22時間ほぼ均等に血中濃度を保ちます。

ヒュマログやノボラピッドといった超速効型インスリンは追加分泌の代わりです。作用発現は10分くらいで、最大作用は1時間目くらい、3~5時間持続します。

これらのインスリン製剤が開発されたことで、1型糖尿人も食事摂取を含めて24時間通して、正常人に限りなく近い生理的なインスリン分泌パターンを再現できるようになりました。

1型糖尿人は、ランタスを1回、ヒューマログを毎食前の3回、の注射が最もよくあるパターンです。ともさんのように、ランタスを朝夕2回に分割して打つ方がコントロールがよい人は、そうします。

1型糖尿人でもゆっくり進行タイプの場合、ランタス1回注射とスーパー糖質制限食でコントロールできている人もおられます。どこかで4回注射になるかもしれないけれど、ランタス1回注射でいけるとこまでいってみようと話し合ってます。

さて、ランタスをいつ注射するかですが、メーカー的には「1日1回決まった時間であればいつでもいい。」そうです1型の場合2回打っている人もあると説明したら、MRさんはびっくりしてました。

1日1回注射する時間帯は、その人のライフスタイルによります。一番多いのは、眠前夜10時くらいです。

夜は外食が多く、必ずお酒が入って酔っぱらうし帰宅時間も一定しないような人は、朝起床時に1回のほうがいいですよね。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食・ノボラピッド中止とランタス
こんにちは。

さわやかな風と新緑に囲まれた池を眺めつつ、小鳥の囀りを聴きながら、気持ちよくブログを書いてます。 (^_^)

今回はnissyさんからコメント・質問をいただきました。

「3度目のコメです。

前回4月24にコメ入れさせていただいたnissyです。
本日午前中に定期の診察に行ってきました。
先生のブログに出会い、本を購入し自分なりに納得して糖質制限食を始めたのが3月の5日、3月中は毎食直前のノボラピッドを打つ日と打たない日で、食後の血糖値がどれくらい違うのか、打たなくても食事の内容で食後高血糖を起こさないという確信が得られるまで、実験的な1か月を過ごしたのち、4月からノボラピッドを完全にやめて、基礎分泌分のランタスを朝6単位のみでやってきました。
4月の結果は前回コメしたとおりA1c5.6で先生からもこのまま続けるようにというアドバイスをいただきました。
そして今日の結果ですが、5.7とわずか0.1ですが増加しました。
この結果を私なりに分析すると、3月以前はカロリーの制限のみで、かなりの糖質を取っていながらノボラピッドのおかげで数値的には安定していたものの、食後高血糖は明らかに起こっていて、すい臓の機能をしっかり休ませてあげられてはいなかったのだと思います。
それが3月から実施した制限食、さらには4月から本来の意味での糖質制限食ですい臓機能を休ませる生活が始まり、やっと2カ月を過ぎるという期間になり、これからが本当の自己管理に始まりと覚悟を決めなければならないと思っています。
ランタスも朝1回にしていましたが、早朝空腹時血糖値が、4月5月の平均値で115位になったので、ブログを参考にして夜に戻し、それでもだめなら6単位を朝と夜3単位ずつにしようかなど色々と考えています。
そして何より今日は意を決してと言いますか、結局糖質制限食を実施しノボラピッドを打っていないことは言えなかったのですが、専門医とはいえ距離的に少し遠い病院から、最初に糖尿病を診断された近くのかかりつけ医への再転院を申し出て、了承してもらいました。
こちらもおそらくは糖質制限食への理解は無理だと思いますが、定期的なA1cの検査とランタスを処方してもらうために通おうと思っています。
その際やはり今までどおり月に一度という回数は守らなければならないのでしょうか?
1ヵ月半とか2ヵ月毎ではだめなのでしょうか?
5.4まで下がった数値も、その後は期待通りに下がってくれず、やはり私のすい臓機能はかなりのダメージを受け、回復不能の部分が大きいのかと残念に思いますが、残された機能を守っていくためにも、このブログを頼りに、糖質制限食と末永く付き合っていきたいと思います。
改めて先生の存在に感謝いたします。

nissy | 2009.05.28(木)」


nissyさん。
本のご購入ありがとうございます。
毎食前のノボラピッドを中止できて良かったですね。(^-^)v(^-^)v 

インスリンを4回/日注射するのと1回ですむのは、外食のとき注射しなくてすみますし、生活の質としてはだいぶ違いますね。

スパー糖質制限食で食後高血糖が改善し、ランタス注射だけでHbA1c:5.8%未満なら、合併症の危険はありませんのでご安心ください。HbA1c:5.8%未満なら、診察は1/2ヶ月でOKと思いますよ。

ランタスの持続時間ですが、少し個人差はありますが、メーカー的には22時間~24時間です。私の経験では24時間はもたなくて、22時間くらいです。

従って、1型糖尿人でたまにランタスを1日2回にしたほうがコントロール良好のことがありますが2型の場合は1回でOKと思います。

私の場合ランタスで基礎分泌のインスリンの補充をしている糖尿人には
早朝空腹時血糖値を90~125mg/dlに保つ。
 この範囲ならその日のランタスは前日と同じ量とする。
早朝空腹時血糖値が126mg/dlを超えていたら
 その日はランタスを「前日の量+1単位」と増やす。
早朝空腹時血糖値が90mg/dl未満なら
 その日はランタスを「前日の量-1単位」と減らす。

低血糖に注意が必要ですので、 やや余裕をみて上記のスケールを指導しています。
自信がある方は、
早朝空腹時血糖目標値「90~125mg/dl」→「80~109mg/dl」
でよりタイトにやってもらいます。

nissyさんは運動もきっちりやっておられて自己管理はばっちりなので、タイトな目標値のほうでよいかと思います。

ランタスは基礎分泌の補充なので、早朝空腹時血糖値を基準として、その日の夜に打つ単位を決定します。

【糖尿人の目標】
糖尿病合併症予防のために
① 空腹時血糖値126mg/dl未満→さらには110mg/dl未満
② 食後2時間血糖値180mg/dlmg/dl未満→さらには140mg/dl未満
③ 理想的には食後1時間血糖値180mg/dl未満
④ HbA1c6.5%未満→さらには5.8%未満

nissyさんもランタス1回注射とスーパー糖質制限食で糖尿人の目標達成を、目指して下さいね。ヾ(^▽^)


江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット