HbA1cとグリコアルブミン
こんばんは。

先ほど東京から帰ってきました。糖質制限食ランチの会、キャンセル待ちがでるほどの盛況で、質問が相次ぎ、盛り上がりました。(⌒o⌒)v

そのあと、東京は突然の雨で、タクシーを呼んで東京駅に向かいました。京都は、午前中は雨で午後から快晴だったそうです。

さて今回はジェイジェイさんから、HbA1cグリコアルブミンについてコメント・質問をいただきました。


「09/05/26 ジェイジェイ
タイトルなし
こんにちは!いつも日記楽しみに読ませていただいております
糖質制限の生活を始めて3ヶ月になろうとしています
体調はとってもいいです
3月の血液検査で糖尿病の疑いというありがたくない診断をいただきました
先生は一過性のものかも・・とおっしゃった言葉を信じ、それまでなによりも大好きな
炭水化物を絶ちました
考えてみれば血液検査の2~3ヶ月前は
うどんやら沖縄そばに凝ってしまい
毎食食べていたのです
それがいけなかったのかA1cが6.4でした
血液検査のあとから血を取った腕に重いものをもつと痛みが走るようになり
血液検査の恐怖症になっております(現在もです)
先生に言っていいものかも悩んでいます
糖尿病でも薬を飲んでいなければ献血ができるとわかり献血に行ってきました
3月から糖尿病がわかる項目が増えています
グリコアルブミンGAという項目でした
過去2週間の血糖値平均の数値らしいです
16.5未満が正常値で15.6以上で要注意だそうです
私は13.7でした
数値だけ見れば正常に思えるのですが・・
みなさんA1cの検査の数値のことはよくかかれていますがとグリコアルブミンGAの検査のことはあまりかかれていません
先生のところは両方されますか?
どちらのほうが正確?っていうか有効なのでしょうか?

このまま糖質制限の生活を続けていくつもりですが
たまにはうどんやラーメンを食べても大丈夫なのでしょうか?
また糖質制限を続けていてたまに糖質をとったら
糖質制限を始める前よりも血糖値があがったりするものなのでしょうか?

きちんと糖尿病検査をしていないのに
たくさんの質問をしてすみませんでした
心のどこかに
一過性のもので糖尿病じゃないですよ~
糖質はたまにならいいですよ~と言う言葉を期待しているのかもしれません

長々と失礼しました。」


ジェイジェイさん。
コメントありがとうございます。

「A1cが6.4」ですので、過去食後高血糖があったことは間違いありませんね。ということは、確定ではないものの糖尿病の疑いがありますから、糖質制限食を実践されるのがよろしいと思います。

うどんやラーメンを食べると、食後高血糖が生じます。通常のカロリー制限食(高糖質食)だと食後高血糖を毎日3回起こしています。食後高血糖は、起こさないほうがいいに決まっています。

そこで、糖尿人がやむを得ない事情で主食(糖質)を摂取する場合は、主治医と相談して、グルコバイ・ベイスンなどデンプンの分解を遅くする薬や、グルファスト・スターシスなど2時間だけインスリン分泌を促進させる薬を、食事30秒前に内服するという選択肢もありますね。

グリコアルブミンは過去2~4週間の平均血糖値を反映していて、HbA1cは過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映しています。 従って、どちらが正確ということではありません。治療効果を早く知りたかったら、グリコアルブミンのほうがいいですね。

両方検査できたらいいのですが、残念ながら、健康保険では月に1回どちらか1つしか、認められていないのです。

多くの医療機関では、日本糖尿病学会の<血糖コントロールと評価>に採用されているHbA1cの検査を実施しているのが現状です。


江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
リラグルチド注射
おはようございます。

リラグルチドに関して、下町の糖尿人さんから、コメントをいただきました。

「 横から失礼します。
リラグルチドなどのGLP-1アナログ製剤は期待していますが、リラグルチドは最近米国で甲状腺癌との関連を示唆する動物試験の結果が出たとかで、米国では承認が難しくなっているようです。DPP-4阻害剤もちょっと心配です。
下町の糖尿人 | 2009.05.30(土)」


下町の糖尿人さん。貴重な情報をありがとうございます。

そうですか。「リラグルチド」あるていど期待できる製剤と思っていたのですが、残念ですね。
甲状腺癌との関連で米国で承認されないなら当然、日本でも無理でしょうね。

江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖尿病のリラグルチド注射
こんにちは。
今回はメイさんから、リラグルチド注射などについて、コメント・質問をいただきました。

「おはようございます。

糖質制限約1か月をむかえます。
が、ここニ週間空腹時血糖値が下がりません。
食後は成果がでてると思います。

277(制限を始める前)→176(現在空腹時)

297(制限を始める前)→180(食後2時間以降)

二週間くらいで180くらいまで下がったのですが(100近く下がったので、それはそれは喜んでおります!)、そこからの二週間は下がらないです。

体重も落ちないのでやはり何か間違っているのかもしれません。
運動を全くしていないせいかもしれません。
アクトスを飲んでも変わらない気がして、
試しにアマリール3㎎を飲んで5時間後くらいに測ったら朝「180」だったのに「114」まで下がっていました。
喜ぶというよりびっくりして江部先生が低血糖にきをつけてとおっしゃったのを身にしみて感じました。(なんせ、長い間血糖値が高かったのにお薬を飲んだのが初めてだったので。)その後はアマリールで下がったおかげで朝の値も140~150くらいになっていたのでこのまま薬を飲まずに糖質制限で下がればいいなと思っていました。
が、やはり今朝は170まで戻ってしまいました。明日検診に行くので担当の先生は数値をみてどう考えて処方されるのかな・・なんて思っています。
アマリールが私には効くお薬ってことなのか、糖質制限していたから効きがよかったのか・・。

申請されている「2型糖尿病治療薬リラグルチド」という新薬は今後糖質制限をしながらも低血糖を起こさない薬として期待できるものなのでしょうか・・。
メイ | 2009.05.28(木)」


メイさん。
コメントありがとうございます。

早朝空腹時血糖値高値の一番の原因は、基礎分泌のインスリンが不足しているためと考えられます。(*)

基礎分泌のインスリンが不足気味だと、夜間の肝臓の糖新生がコントロールできなくて、早朝空腹時血糖値が高値となります。眠前の血糖値より早朝空腹時血糖値が高値となる、「暁現象」を呈すこともあります。(**)

食後高血糖がなくて、早朝空腹時血糖値126mg未満なら、血管の合併症のリスクはほとんどありません。

メイさんも、徹底的にスーパー糖質制限食を実践して膵臓が休養できたら、ある程度β細胞が回復して、早朝空腹時血糖値が改善する可能性はあります。

高雄病院入院中の糖尿人で、入院時空腹時血糖値が200mg/dlを超えていたのが、2週間後には100mg/dlになった例もあります。

しかし個人差が大きいです。入院して徹底的に糖質制限食を実践しても、早朝空腹時血糖値が140mg/dl未満とならない人もおられます。

早朝空腹時血糖値が140mg/dlを日常的に超えていると、血管の合併症を生じやすくなります。

主治医と相談されて、アマリール(1)1錠とかアマリール(3)1錠とか、低血糖に注意しつつ
しばらく糖質制限食と併用という選択肢もあります。

さて、

ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は、5月23日、第52回日本糖尿病学会年次学術集会において、新規2型糖尿病治療薬 ヒトGLP-1アナログ製剤リラグルチドの2つの第3相試験の結果を発表しました。

リラグルチドは、1日1回の皮下注射剤です。血糖値の改善が期待されますが、重大な低血糖を誘発することは少ないと考えられています。体重も減少させる作用があります。従って、比較的使いやすい注射薬といえます。

GLP-1(glucagon-like polypeptides 1)は、食物の摂取に反応して発現するペプチドホルモンです。その効果は、膵臓ランゲルハンス島β細胞からのインスリン分泌を促進し、β細胞そのものの復元に作用し、幾分かのインスリン機能の回復を果たすと考えられています。

リラグルチドは、GLP-1アナログとして設計されており、血中でのGLP-1様活性を長期間維持し、2型糖尿病の治療に効果を発揮するとされています。日本での販売はまだですが、糖質制限食との併用も期待できる新薬ですね。

江部康二


(*)インスリン
人体で唯一血糖値を下げるホルモン。膵臓のβ細胞でつくられ分泌される。24時間少量持続的にでている基礎分泌のインスリンと血糖値が上昇したときにその10~20倍の量がでる追加分泌がある。インスリンが追加分泌されると、筋肉細胞が血糖を取り込むが、余った血糖が中性脂肪に変わるので、インスリンは別名肥満ホルモンと呼ばれる。

(**)暁現象と早朝空腹時血糖値
インスリン基礎分泌が不足してくると、夜間の肝の糖新生を制御できずに、早朝空腹時血糖値が高値となる。
また、就寝時より起床時の血糖値の方が、高値となることがある。就寝後8~10時間で、血糖値が上昇する暁現象である。
肝臓が早朝には、他の時間帯以上に、血液中に循環しているインスリンを不活化させるため肝臓の糖新生が高まり、起床時に就寝時より血糖値が高くなる。


☆☆☆
糖尿人の目標 -糖尿病合併症予防のために-
① 空腹時血糖値140mg/dl未満→126mg/dl未満→さらには110mg/dl未満
② 食後2時間血糖値180mg/dlmg/dl未満→さらには140mg/dl未満
③ 理想的には食後1時間血糖値180mg/dl未満
④ HbA1c6.5%未満→さらには5.8%未満

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
東京・糖質制限食講演会
東京・糖質制限食講演会&ランチの会・5月31日(日)

午後の部、ランチの会が満員となりましたのでお申し込みを締め切らせていただきました。
午前の部、講演会はまだ空きがありますので、奮ってご参加下さいね。ヾ(^▽^)

★午前の部/糖質制限食講演会★
『食事で治すアトピー・糖尿病・肥満・メタボ』

<講 師>
江部康二(高雄病院理事長/NPO法人糖質制限食ネット・リボーン理事長)
大柳珠美(管理栄養士/NPO法人糖質制限食ネット・リボーン理事)

<タイムスケジュール>
開場  9時30分
開始  第1部 江部康二 10時00分~11時30分
    第2部 大柳珠美 11時40分~12時00分
    終了 12時00分

<会 場> 
江東区文化センター第1・2研修室(住所・電話・アクセスの詳細は以下に参照)

<会 費>
リボーン会員   1200円
ふうどりーむ会員 1200円
会員ペア券    2000円
一般       1500円
一般ペア券    2500円
※ペア券は、ご夫婦様、親子様のみに限らせていただきます。 

<申し込み>
NPO法人糖質制限食ネット・リボーン 事務局 曽我部 
なるべくe-mail でお願いします。 reborn@big.or.jp
TEL/FAX 03-3388-5428

<主 催>
NPO法人糖質制限食ネット・リボーン

<共 催>
(株)ガルフネット

<会場へのアクセス>
江東区民文化センター http://www.kcf.or.jp/koto/map.html
◎住所:〒135-0016 東京都江東区東陽4-11-3
◎TEL03-3644-8111 FAX03-3646-8369

◎最寄駅
【電車】東京メトロ東西線 東陽町駅約5分(Googleマップ調べ。)
【バス】
1.JR錦糸町駅または都営新宿線住吉駅より東22系統「東京駅北口」⇔「錦糸町駅」
2.都営新宿線東大島駅より 門21系統「東大島駅」⇔「門前仲町」
※1.2.とも「江東区役所」下車徒歩3分
3.「亀戸駅通り」より都07系統「錦糸町駅」⇔「門前仲町」


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食と唐揚げ、ロースカツ
こんばんは。

唐揚げ、ロースカツについて、つばささんから、コメント・質問をいただきました。皆さん気になるところなので、一部再掲になりますが記事にしました。

「唐揚げ ロースカツ

はじめまして。まだ糖質制限食初心者のつばさです。今年に健康診断で尿糖+4で即入院し、2週間1日4回の注射打ち、退院後2ヵ月はインスリン、今2ヵ月目ですがメルビンを飲んでます。入院時はヘモグロビンが13、2あり今は6、3です。てぃむさんと一緒で入院時ケトアシドーシスでした。それからきついカロリー制限と運動を2ヵ月して、正直この先この食事でまた毎日ウォーキングで生きていくのがつらく、なにかないだろうかと本を探し、先日江部制限の本とこのブログに出逢いました。生きる希望が少しでました。あとブログの皆様のお話しを聞き、仲間というと怒られてしまうかもしれませんが、戦友みたいな感じで先生と一緒にこの先闘って、また情報交換して、お互いに励まして生きてたらと思います。まだ初心者なのでお恥ずかしい質問がたくさんありまして、少しずつ勉強していきたいので、ご辛抱していただけたらありがたいです。今回ですかお肉についてですが、鳥の唐揚げ、ロースカツですが、肉自体は糖質それほど問題ないと思いますが、衣とかはやはり糖質っぽいですが、糖質制限には向かない食べ物なのでしょうか?。初心者ですみません。もしよろしければアドバイスお願いいたします。
つばさ | 2009.05.26(火)」


つばささん。

本のご購入ありがとうございました。
HbA1c13.2→6.3%
と改善。良かったですね。

カロリー制限に比べたら、糖質制限は本当に気楽です。これからも、美味しく楽しく糖質制限食をお続け下さいね。

さて、唐揚げやロースカツの小麦粉ですね。

清く正しくより「美味しく楽しく」糖質制限食です。長続きするのが一番です。たまに唐揚げ、フライ、豚カツいいですよ。我慢はいけません。ぷっつんしてデンプンやけ食いが一番困ります。

外食の1人前のカツ類、てんぷら、唐揚げを衣になる小麦粉、パン粉などの量ですが、肉の量にもよりますが、高雄病院の管理栄養士、橋本さんによれば

カツ類・・・小麦粉5~10g
      パン粉10~20g
      糖質の総量はおおよそ、9~19g/1人前

てんぷら・・・揚げる種類や量によりますが
       小麦粉・・・20~30g
糖質の総量はおおよそ14~22g/1人前

唐揚げの衣・・・片栗粉5gないしは小麦粉5g
糖質の総量はおおよそ4g/1人前

となります。大体1人前の分量は、これ位かと思います。

1gの糖質が2型糖尿人(体重64kg)の血糖値を3mg、1型糖尿人の血糖値を5mg上昇させます。
唐揚げはともかく、豚カツとてんぷらの衣はやや要注意ですね。私もやや見苦しいのですが、1.2切れ食べた後は、衣を半分はがして食べたりしています。 (*_*)

家で作るときは小麦粉の量やパン粉の量を少なめにすればいいですね。

高雄病院栄養科・橋本管理栄養士談

「家庭でつくる、あるいはつくってもらう場合、 糖質制限食的には、フライの衣として小麦粉の代わりに大豆粉を、おからをレンジでチンして、水分をとばしてからパン粉代わりに使用していただくと、フライにはなるかと思います。」

「天ぷらはちょっと難しいです。大豆粉に、つなぎになるくらいの小麦粉を少量使用するくらいなら、ゆるせるかもしれません。」

「唐揚げは、大豆粉を利用すれば、結構美味しくできあがります。」

工夫次第で、糖質制限OKなフライやカツや唐揚げは、
美味しく楽しくできそうですね。o(^-^o)(o^-^)o

江部康二



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
クロワッサンの記事と糖質制限食 
雑誌「クロワッサン」私も、2008年6月10日号に、「糖質を制限する食事は、ダイエットにも効果あり。」という記事で写真いりで登場して、「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」も紹介してもらいました。

今回、あやぴんさんから、雑誌「クロワッサン」2009年5月25日号に、糖質制限食に批判的な記事が掲載されたとのコメント・質問をいただきました。

うーむ!? 

クロワッサン、何でもありなのですね。( ̄_ ̄|||)

良い機会なので、この批判に反論しておきましょう。

【09/05/25 あやぴん
雑誌「クロワッサン」の記事より
江部先生、はじめまして。クリニックハイジーア(矢崎智子院長)のHPから来ました。昔から甘いもの大好き、お酒も好き、ストレスで7キロ体重が増え、失敗ダイエットを繰り返すうちに、低血糖症の症状が現れるようになり、関連書籍やウェッブサイトを読み漁っています(血糖値は正常範囲です)。

本日発売の、「クロワッサン」(マガジンハウス)は「食べて痩せる」がテーマなのですが、その中に気になるコメントがありました。先生のご意見をお聞かせいただければと思いました。

『炭水化物抜きのダイエットも流行しているようですが、これもまったくお勧めできません(中略)炭水化物を抜くと大変なことになる。脳はパニックにんる、筋肉は減る、体脂肪は増える、朝から爆睡する、リバウンドもしやすくなってしまう。(中略)脳のエネルギー源は糖質からできているブドウ糖だけです。だから、炭水化物を減らすと、エネルギーを大量に消費する脳はエネルギー不足になり、体を省エネモードにしてしまう。簡単な話、寝かせてしまうんです。それでも栄養が不足すると、脳は筋肉のたんぱく質をアミノ酸に分解して、肝臓でブドウ糖に変えて摂取する。その結果、筋肉は痩せて基礎代謝が落ち、食欲の調整もできなくなる』

後半部分ですが、先生は、糖質を摂取しなくても、肝臓で保存されている脂肪が糖質に変わり、脳にエネルギーが届けられるから問題がない、むしろそれにより体脂肪が減る、と繰り返し主張されていますし、論理的です。私も昨日からスーパー糖質制限ダイエットに取り組んでいます。

が、上記の主張は先生はどう捉えられますか?お忙しいところ恐縮ですがご意見いただければと思います。

『』部分は、森谷敏夫さんの記事です(P 21)森谷さんの専門は応用生理学とスポーツ医学です。】


あやぴんさん。コメント・情報ありがとうございます。

<森谷敏夫先生のコメント>
『炭水化物抜きのダイエットも流行しているようですが、これもまったくお勧めできません(中略)炭水化物を抜くと大変なことになる。脳はパニックになる、筋肉は減る、体脂肪は増える、朝から爆睡する、リバウンドもしやすくなってしまう。(中略)脳のエネルギー源は糖質からできているブドウ糖だけです。だから、炭水化物を減らすと、エネルギーを大量に消費する脳はエネルギー不足になり、体を省エネモードにしてしまう。簡単な話、寝かせてしまうんです。それでも栄養が不足すると、脳は筋肉のたんぱく質をアミノ酸に分解して、肝臓でブドウ糖に変えて摂取する。その結果、筋肉は痩せて基礎代謝が落ち、食欲の調整もできなくなる』

森谷先生、まず余りにも基本的な知識不足です。脳はブドウ糖も利用しますが、脂肪酸の代謝産物のケトン体もなんぼでも利用します。

このことは生理学的な事実で、例えば、医学の教科書の「ガイトン臨床生理学」や「ハーパー生化学」にも記載してあり、論争の余地など全くありません。この事実を知っているか知らないかだけです。

NHK「ためしてがってん」といい、森谷先生といい、「脳はブドウ糖だけでなくケトン体もエネルギー源として利用する。」という基本的な生理学的事実をご存じないのは、如何なものかと思います。 ε-(-Д-)

次に、糖質制限食を実践すれば高血糖は改善しますが、肝臓でアミノ酸や脂肪酸の代謝産物のグリセロールから糖新生が行われますので低血糖にはなりません。

肝臓の糖新生は、糖質を含む食事摂取後、数時間たつと日常的に行われています。勿論睡眠中にも糖新生は行われています。糖質制限食実践中は食事中でも糖新生が行われているわけです。

人類は、農耕が始まる前の399万年間は狩猟・採集が生活の主であり、この間は人類皆糖質制限食だったわけです。このことも反論の余地のない歴史的事実です。

組織的農耕が始まったのは約1万年~1万4千年前ですが、世界的に広がり定着したのは、約4000年前と考えられます。

人類の歴史400万年ですが、ゴリラやチンパンジーと分かれたのが400~500万年前ということです。その後、アウストラロピテクス属、パラントロプス属、ヒト属の3属・17種の人類が栄枯盛衰を繰り返し、結局約20万年前に東アフリカで誕生したホモ・サピエンス(現世人類)だけが現存しているわけです。

ここで大切なこと、そして本質的なことは、3属・17種の人類は、全て狩猟・採集が生業だったということです。

従って、現世人類の行動や生理・代謝を決める遺伝子セット(DNA)は、狩猟・採集の生活条件に適応するようにプログラムされていると考えるのが自然です。

「狩猟採集対農耕=399万年間対4000年間=1000対1」ですので勝負になりません。

即ち人体は本来、穀物に摂取カロリーの60%も依存して生きるような遺伝的システムは、持っていないということになります。このことは、糖質制限食の理論的根拠として、大きなアドバンテージですね。ヾ(^▽^)


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
東京・糖質制限食講演会
東京・糖質制限食講演会&ランチの会・5月31日(日)

午後の部、ランチの会が満員となりましたのでお申し込みを締め切らせていただきました。
午前の部、講演会はまだ空きがありますので、奮ってご参加下さいね。ヾ(^▽^)

★午前の部/糖質制限食講演会★
『食事で治すアトピー・糖尿病・肥満・メタボ』

<講 師>
江部康二(高雄病院理事長/NPO法人糖質制限食ネット・リボーン理事長)
大柳珠美(管理栄養士/NPO法人糖質制限食ネット・リボーン理事)

<タイムスケジュール>
開場  9時30分
開始  第1部 江部康二 10時00分~11時30分
    第2部 大柳珠美 11時40分~12時00分
    終了 12時00分

<会 場> 
江東区文化センター第1・2研修室(住所・電話・アクセスの詳細は以下に参照)

<会 費>
リボーン会員   1200円
ふうどりーむ会員 1200円
会員ペア券    2000円
一般       1500円
一般ペア券    2500円
※ペア券は、ご夫婦様、親子様のみに限らせていただきます。 

<申し込み>
NPO法人糖質制限食ネット・リボーン 事務局 曽我部 
なるべくe-mail でお願いします。 reborn@big.or.jp
TEL/FAX 03-3388-5428

<主 催>
NPO法人糖質制限食ネット・リボーン

<共 催>
(株)ガルフネット

<会場へのアクセス>
江東区民文化センター http://www.kcf.or.jp/koto/map.html
◎住所:〒135-0016 東京都江東区東陽4-11-3
◎TEL03-3644-8111 FAX03-3646-8369

◎最寄駅
【電車】東京メトロ東西線 東陽町駅約5分(Googleマップ調べ。)
【バス】
1.JR錦糸町駅または都営新宿線住吉駅より東22系統「東京駅北口」⇔「錦糸町駅」
2.都営新宿線東大島駅より 門21系統「東大島駅」⇔「門前仲町」
※1.2.とも「江東区役所」下車徒歩3分
3.「亀戸駅通り」より都07系統「錦糸町駅」⇔「門前仲町」

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
1回の糖質摂取量
おはようございます。

今週月曜日から、京都の学校の休校は解除されました。このまま新型インフル沈静化してくれたらいいですね。

さて今回は、マツボさんから、糖質制限食における糖質の摂り方について、コメント・質問がありました。

「初めまして。

素朴な質問なのですが・・・

糖質制限食スタンダードの変則版として、
主食一回分の糖質を、朝、昼、晩の食事で少しずつ分けてとってはイケナイのでしょうか?
もしくは主食を完全に摂らない代わりにオカズの中の糖質を大目に見るとかはダメなのでしょうか?

メリハリが大事なのでしょうか?
マツボ | 2009.05.23(土)」


マツボさん。
コメントありがとうございます。

血糖値を急峻に上昇させるのは、糖質・脂質・タンパク質のうち、糖質だけです。
そのため糖質制限食では<1回に摂取する糖質量>が最も大切なキーワードになります。

1gの糖質が、体重64kgの1型糖尿人の血糖値を5mg、2型糖尿人の血糖値を3mg、上昇させます。食後高血糖(グルコーススパイク)が、膵臓のβ細胞を傷害し、血管内皮を傷つけ動脈硬化の元となります。

特に血糖値が180mg/dlを超えてくると上述の障害が発生しやすくなります。従って糖質制限食では食後血糖値が180mgを超えないことを目指します。

食前血糖値が120mg/dlの糖尿人が、
炊いたご飯50g(常用量の1/3で糖質量は18.4g)、
枝豆50g(一人前、糖質1.9g)
牛肉とピーマン炒め(一人前、糖質4.6g)
にしんなす(一人前、糖質3.9g)
を1回で摂取すれば、合計28.8gの糖質となり、
<28.8g×3mg=86.4mg>で食後血糖値は206mgとなります。

ここで、ご飯を抜いておかずだけにしたら、合計糖質摂取量は10.4gに減少し、食後血糖値上昇は30mgで、150mg程度で済むこととなりますね。やはり主食(穀物、デンプン、糖質)恐るべしなのです。σ(=_=;)ヾ

「主食を抜けば、食後高血糖は良くなる!」のです。

それから、スタンダード糖質制限食が昼だけ主食を食べて、朝と夜は主食なしとしているのは、メリハリというより、あくまでも便法です。

本当は3食とも主食なしのスーパー糖質制限食が一番いいに決まっているのですが、サラリーマンの昼食が結構、苦労します。(-_-;)

昼食って、牛丼、親子丼、定食、ラーメン、うどん、蕎麦、ハンバーガー・・・・。うーむ!主食抜きはなかなか大変です。

そのため、やむを得ず、昼食は少量の主食を摂取する、スタンダード糖質制限食を設定したのです。
このとき主治医と相談して、デンプンの分解・吸収をゆっくりさせるグルコバイ、ベイスンなどαグルコシダーゼ阻害剤や速効型インスリン分泌促進剤のグルファスト、スターシスなどを食直前に内服して食後高血糖を防ぐという選択肢もありますね。

糖質制限食を美味しく楽しく末永く続けてもらうために、少し枠を緩く設定したのがスタンダード糖質制限食です。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
ペットボトル症候群
おはようございます。

てぃむさんから、興味深いコメントをいただきました。

「お忙しいところ、わざわざのコメントありがとうございます。
まさしくおっしゃる通り、入院した時にケトアシドーシスを起こしていると言われ、尿にはタンパクまでおりてました^^;
2型でケトアシドーシスを起こすとは・・と驚かれた記憶があります。
あと3日放置していたら昏睡して死んでいたかもしれない、と言われ心底ぞっとしました。ですので入院して即一日4回のインシュリンでしたね。いい経験でした。
2週間ほどで一応の正常値あたりには落ちました。

もともとペットボトルのジュースなどは毎日のように飲んでましたが、糖尿と診断される数カ月前くらいからはさらに拍車がかかって、入院前日は恐らく500mlを6,7本一気に飲んだと思います。飲みきった数秒後にのどが渇くので、(これは絶対なにかおかしい!)と思い病院へ行ったわけです。

とはいえ当時は今より30kg重く、肥満でもありましたし、退院後一年近くは普通のカロリー制限食で6,0くらいまでが下げれる限界でしたから、β細胞の機能不全?やインスリン抵抗というものは当然あると思います。母も糖尿ですし遺伝性も。
今は江部先生の糖質制限食がこの壁を突破して血糖を正常値に限りなく近づける唯一の道であると確信しております。もっと早く気付いていれば・・・と思います(そこまで手遅れではないですが)

ただ、最初の高血糖で腎臓のフィルターが損傷したのか、もともと腎炎があったのかはわかりませんが、尿たんぱくが+-程度でずっと続いており、尿アルブも+-なので糸球体の何らかの障害もあるようです。主治医の先生はこれほど早く腎症は起きないはずだから、元々の軽い腎炎ではないか?と仰いますが、腎生検にはまだまだ早すぎるとも言われなんなのか確定できません。

糖質制限食を徹底しますとどうしても高たんぱく食となり腎臓病のたんぱく制限量を軽々とオーバーしますので、自分の状態に合わせてゆるやかに糖質制限を続けていき、DPP阻害薬などの次世代薬によるβ細胞増殖に望みをつなぎたい、と思っております(そうするとa1cを維持したまま食事の糖質の比率を増やせて腎臓への負担が減る?んではないかと)
まぁ主治医の先生はインクレチン系の新薬が出ても残念ながら自分のような軽症には厚生省の方針で恐らく投薬許可が出ない、a1cの下限か罹病期間で制限が設けられるはず、と仰いますが^^;
軽症というのと糖質制限により努力して下げている人というのは同じではないと思うんですけどね。
努力してる人に「あなたはa1cが5の前半で軽いから新薬の適応ではなく出せない」というのは実にひどい話です。まぁ新薬も膵炎等のリスクがあるからでしょうが・・・
そういえば先日体重が減りすぎてちょっとたまに目まいがします、と言いましたら、主治医の先生も専属の管理栄養士も友人知人さらに嫁までもことごとくに「炭水化物をもう少し摂取して」と言われました。いや~・・取れません。だって測定機でどれ位上がるかわかっちゃいますもん。自分が一番わかってます。それに「もう少し」っていくつよ!?アバウトすぎるという・・・^^;
日本の糖尿医療の現場ってこんなのばっかりなんでしょうね。

長くなりました。
最新のa1cは5,2で、空腹時はいつも70~80くらいです(たまーに、月1、2くらいで食後2時間140あたりからなかなか下がらない謎の日がありますが)

これからも糖質制限、食後の有酸素運動、体重維持、頑張って続けていきたいと思います。本も買って母や知り合いに薦めたいと思います。コメントありがとうございました。
てぃむ | 2009.05.26(火) 」


てぃむさん。
本のご購入そして、とても参考になるコメント、ありがとうございます。まさにペットボトル症候群だったのですね。

尿蛋白が(±)ていどならば、血液検査(クレアチニンなど)で腎機能の悪化がなければ、糖質制限食実践に問題はありません。
すなわち、てぃむさんのレベルなら高タンパク・高脂質のスーパー糖質制限食で、何の問題もありません。

もっとも「最新のa1cは5,2で、空腹時はいつも70~80くらい」なら、いまくらいの緩い糖質制限食でも目標達成しておられますね。

私の母親は、20年来糖尿病です。現在85才ですが完全自立で一人暮らしです。2009年でHbA1c6.1%程度です。糖質制限食を数年間実践しています。

2007年11月、HbA1c7.0%くらいで、尿中微量アルブミン299(正常30以下)と上昇したので、糖質制限食をそれまでより厳しくしました。即ちより高蛋白・高脂質食にしました。

その結果、HbA1cは改善していき、だいたい、6.1~6.3%で推移しています。2008年12月の尿中微量アルブミンは33.3まで改善しあと一歩で正常です。

糖質制限食により血糖コントロールが良くなることで、腎糸球体の最小血管の障害も、軽度のものは改善する可能性があるようです。他にも微量アルブミンが消えた患者さんがいます。

ブログ読者の書き込みでもスーパー糖質制限食実践半年くらいで尿蛋白が消えたとのコメントがありました。

またご自身が1型糖尿病の米国のバーンスタイン医師は、小児期12才に1型糖尿病を発症し、以後インスリンを打ち続けておられます。「バーンスタイン医師の糖尿病の解決」(メディカルトリビューン)の著者です。

35才、顕性腎症前期となった頃、SMBGで血糖自己測定をしながら食事療法を研究し、徹底した糖質制限食を開始。

尿中微量アルブミンの増加する「早期腎症期」より進行した、蛋白尿が出現する段階の「顕性腎症前期」から、糖質制限食で回復しタンパク尿消失。

45才で医学部に入学、49才で医師になり、糖尿病を徹底的に研究。以後、多数の糖尿病患者を診察。

73才現在、糖尿病合併症もなく、現役医師としてお元気にお過ごしです。

それから、肥満そのものが蛋白尿の原因となることがあります。糖質制限食で血糖コントロールしながら、体重も減少すれば蛋白尿消失も充分期待できますよ。(⌒o⌒)v

江部康二


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖尿病の進行は止められるか!?
こんにちは。新型インフルのせいか、京都から修学旅行生諸君がめっきり減りました。

今日は、久しぶりに高雄病院京都駅前診療所の隣のホテルで、ゆっくりランチバイキングを楽しみました。 (^_^)

さて今回は、てぃむさんから「糖尿病の進行は止められるのか!?」というコメント・質問を頂きました。

「はじめまし

いつも拝見しており勉強させていただいてます。

自分は去年にa1c8,7を出して糖尿と診断されカロリー療法と運動とメトホルミンで1年近く頑張ってもどうしても6,0までしか落ちなかったのが、江部先生の糖質制限を知りゆるく(1日に1食か2食を主食抜きくらいの制限で、取る主食は玄米か全粒パン50gなどです)半年実践したところ体重は20kgも減り、a1cもみるみる5,3となり驚いております。やはり問題は糖質量なのですね。

ところで自分は毎年の人間ドックで異常値を出しておらず(フルクトサミンは毎回240くらいで空腹時はだいたい100くらいでした)去年いきなりドック後すぐに血糖480の8,7となったわけで、恐らく食後血糖異常の隠れ糖尿に数年はかかっていたのだと推測しておりβ細胞の損傷はまだ軽症なのだと信じたいですが、まだ34歳で長い人生の先行きがとても不安で眠れない時も多いです。

糖尿は一度かかると毎年じわりじわりと必ず進行していきます!糖尿を発症したらその後β細胞を維持することは現代医学では無理で減る一方です。サプリなどでも当然進行は防げません。と医者に断言され凹むんですが、今後平均寿命くらいまでとは言わないまでも50歳程度まで悪化させずにβ細胞機能を維持することなんてできるでしょうか?
それとも糖質制限でコントロール良好に5,3くらいで保っていても(毎食2時間後値は測っており現在は大体100+-20程度の推移です)β細胞はやはり緩やかに減り続けるのでしょうか?確定的なことは膵臓を取り出しての定量検査など出来ないのでわからないとは思いますが、よろしければお教えください。
てぃむ | 2009.05.20(水) 」


てぃむさん。コメントありがとうございます。

フルクトサミンの基準値は「205~280μ mol/l」です。グリコヘモグロビン(HbA1c)が過去1~2ヶ月間の平均血糖値を、フルクロサミンは過去2週間の平均血糖値を反映するとされています。

てぃむさんは人間ドックで「フルクトサミンは毎回240くらいで空腹時はだいたい100」といったデータでしたら、食後高血糖もほとんどなかったのではないでしょうか?

ドック後すぐに急速に悪化していますので、清涼飲料水をガブガブのんだとか、何か糖質を大量に摂取することが、2~3週間続いたとか、なかったでしょうか?

あまりにも急速な糖尿病悪化なので「ペットボトル症候群」(*)のような状況が考えられますね。
従って、てぃむさんのβ細胞は、まだそれほどダメージを受けてない可能性があります。

「糖尿は一度かかると毎年じわりじわりと必ず進行していきます!糖尿を発症したらその後β細胞を維持することは現代医学では無理で減る一方です。サプリなどでも当然進行は防げません。」

と主治医が断言されたそうですが、従来の治療法を行う限りは、主治医殿の仰有る通りです。(=_=;)

UKPDSという英国の2型糖尿病の世界最大の研究において「どのような治療をしようとも、糖尿病は徐々に進行する。」ということが報告されたのです。

しかしこれは、糖質を摂取するカロリー制限が主の食事療法を行ったからと考えられます。インスリン注射をしようと、経口血糖降下剤を内服しようと糖質を摂取する限りは、どんな治療をしていても、食後高血糖が生じる可能性が極めて高いのです。

180mg/dlを超える食後高血糖が存在すれば、β細胞を傷つけます。高血糖により傷つきそのうちには死滅し、β細胞は徐々に減少していくわけです。

ということは、180mg/dlを超える食後高血糖さえ起こさなければ、β細胞が障害されることもなく、今現在生き残っている数を保つことができるのです。

糖質制限食なら、薬に頼ることなく食後高血糖を防ぐことができます。食後高血糖がなければ、β細胞も障害されることなく元気に生き続けてくれます。

従って理論的には、糖質制限食の実践によりUKPDSの恐るべき結論(慢性進行性膵不全)を覆すことができると思います。

てぃむさんの場合も、
「糖質制限でコントロール良好に5.3%、毎食2時間後値大体100+-20程度」
なら、インスリン追加分泌も充分残っており、β細胞も保たれています。糖質制限食で今のデータを保っていければ、β細胞の障害も進行することはないと思いますよ。(^_^)

江部康二


ペットボトル症候群
ペットボトルを持ち歩いたりして、清涼飲料水を1日2~3リットル毎日飲み続ける人がいます。

もともと糖尿病の素因を持っていたり、軽度の糖尿病の人が、このように吸収されやすい糖質を多量に摂取していると、飲む度に血糖値が上昇してインスリンが追加分泌されるのですが、ついにはインスリンの供給が追いつかなくなり血糖値が高くなります。

一旦血糖値が高くなると糖毒状態となります。それが続けば、糖尿病性ケトアシドーシスという危険な状態になり、ものの1~2週間で意識の混濁や昏睡に陥るケースもあります。

この様なときは、緊急入院して点滴で脱水を補正し、インスリン注射を一日3回して、血糖値をコントロールします。

コントロールできれば糖毒状態は急速に改善し、インスリン分泌能力も回復することがほとんどです。


テーマ:糖尿病
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糖質制限食に関するお知らせ・ご案内など
【講演会のお知らせ】

東京・糖質制限食講演会&ランチの会・5月31日(日)

午後の部、ランチの会が満員となりましたのでお申し込みを締め切らせていただきました。
午前の部、講演会はまだ空きがありますので、奮ってご参加下さいね。ヾ(^▽^)

★午前の部/糖質制限食講演会★
『食事で治すアトピー・糖尿病・肥満・メタボ』

<講 師>
江部康二(高雄病院理事長/NPO法人糖質制限食ネット・リボーン理事長)
大柳珠美(管理栄養士/NPO法人糖質制限食ネット・リボーン理事)

<タイムスケジュール>
開場  9時30分
開始  第1部 江部康二 10時00分~11時30分
    第2部 大柳珠美 11時40分~12時00分
    終了 12時00分

<会 場> 
江東区文化センター第1・2研修室(住所・電話・アクセスの詳細は以下に参照)

<会 費>
リボーン会員   1200円
ふうどりーむ会員 1200円
会員ペア券    2000円
一般       1500円
一般ペア券    2500円
※ペア券は、ご夫婦様、親子様のみに限らせていただきます。 

<申し込み>
NPO法人糖質制限食ネット・リボーン 事務局 曽我部 
なるべくe-mail でお願いします。 reborn@big.or.jp
TEL/FAX 03-3388-5428

<主 催>
NPO法人糖質制限食ネット・リボーン

<共 催>
(株)ガルフネット

<会場へのアクセス>
江東区民文化センター http://www.kcf.or.jp/koto/map.html
◎住所:〒135-0016 東京都江東区東陽4-11-3
◎TEL03-3644-8111 FAX03-3646-8369

◎最寄駅
【電車】東京メトロ東西線 東陽町駅約5分(Googleマップ調べ。)
【バス】
1.JR錦糸町駅または都営新宿線住吉駅より東22系統「東京駅北口」⇔「錦糸町駅」
2.都営新宿線東大島駅より 門21系統「東大島駅」⇔「門前仲町」
※1.2.とも「江東区役所」下車徒歩3分
3.「亀戸駅通り」より都07系統「錦糸町駅」⇔「門前仲町」

【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内・保険適応】
お問い合わせは高雄病院 http://takao-hospital.jp/
住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3 
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。


【糖質制限食外来治療のご案内・予約制・保険適応】
高雄病院  電話:075-871-0245
京都市右京区梅ヶ畑畑町3

高雄病院京都駅前診療所  電話:075-352-5050
京都市下京区七条通り烏丸東入ル(50M)北側 ネオフィス 七条烏丸4F

江部診療所 電話:075-712-8133
京都市左京区下鴨高木町6 アトリエ・フォー 2F

【コメント・質問に関するお知らせ・お願い】
ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。
読者の皆さんからご意見いただきましたが、確かに普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、主治医にご相談頂けば助かります。m(_ _)m
普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)
掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文にて、できるだけ順番にお答えしたいと思います。
質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。
一方、コメント・質問がかなり増えてきていますので、なかなか即お答えすることが困難となってきています。できるだけ全ての質問に本文かコメントでお答えするよう努力はしていますが、できないときはご容赦願います。m(_ _)m
それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。

【糖尿人の目標】
糖尿病合併症予防のために
① 空腹時血糖値126mg/dl未満→さらには110mg/dl未満
② 食後2時間血糖値180mg/dlmg/dl未満→さらには140mg/dl未満
③ 理想的には食後1時間血糖値180mg/dl未満
④ HbA1c6.5%未満→さらには5.8%未満

【糖質制限食とは】
 食べ物が消化・吸収されたあと、糖質は100%、タンパク質は50%、脂質は10%弱が血糖に変わります。 また糖質は摂取直後から急峻に血糖値を高く速く上昇させ2時間以内にほとんどすべてが吸収されます。一方タンパク質の血糖値上昇のピークは食後約3時間で、脂質は消化・吸収に丸一日かかることもあります。
これらはカロリーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。 

このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが血糖値を急峻に上昇させます。従って、糖質を摂取した時には、インスリンが大量に追加分泌されます。しかし、脂質やタンパク質は血糖値をほとんど上昇させないので、インスリンの追加分泌は、ほとんどありません。

現在糖尿病において、食後の急激な高血糖が、大きな問題として注目されています。食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。そして食後高血糖を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。

1gの糖質が体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。 従って6枚切りの食パン2枚(約310キロカロリー)食べると糖質 が約50g含まれているので、血糖値は150mgも上昇します。一方、ロースステーキを300g(約1200キロカロリー)食べても、糖質含有量は1gもないので、食後高血糖はほとんど生じないのです。 また、1gの糖質が、体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。

糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースにできるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。
 
3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。

一方、上述の食パンとステーキの例でも明らかなようにカロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。

従って現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても食後高血糖が必ず生じるのです。

糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。一般的な標準摂取カロリーの範囲、すなわち男性なら1600~2000キロカロリー、女性なら1200~1600キロカロリーくらいが目安です。

☆☆☆
『糖質制限食十箇条』 -糖尿病や肥満が気になる人に-

一、魚貝・肉・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食べてよい。
二、糖質特に白パン・白米・麺類及び菓子・白砂糖など精製糖質の摂取は極力控える。
三、主食を摂るときは未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
四、飲料は牛乳・果汁は飲まず、成分未調整豆乳はOK。水、番茶、麦茶、ほうじ茶もOK。
五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類は適量OK。果物は少量にとどめる。
六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。
七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。
八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)はOK、醸造酒(ビール、日本酒、など)は控える。
九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルーツは不可。
十、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。

『糖質制限食』の3パターン
一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。
二、スタンダード糖質制限食は朝と夕は主食抜き。
三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。
*抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。*炭水化物=糖質+食物繊維


【糖質制限食を実践される時のご注意】
本にも書きましたが、 糖質制限食によりリアルタイムに血糖値が改善します。このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。

一方、薬を使用してない糖尿人は、低血糖の心配はないので、「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」「 糖質制限食 春のレシピ」「 糖質制限食 夏のレシピ」「糖質制限食 秋のレシピ」「糖質制限食 冬のレシピ」を参考にして、自力で 糖質制限食を実践して糖尿病改善を目指していただけば幸いです。

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
妊娠糖尿病と糖質制限食
こんばんは。CDC(アメリカ疾病対策センター)が、

「1957年以前に生まれた、現在52歳以上の世代は、新型インフルエンザに対する免疫を持っている可能性がある」

との見解を発表したそうで、1950年生まれの私、年を取ったなと哀しいやら嬉しいやら・・・

さて今回は、cleo さんから妊娠糖尿病と糖質制限食についてコメント・質問をいただきました。

【09/05/20 cleo
妊娠糖尿病のその後・・・
はじめまして。
現在34歳 昨年の8月に女の子を出産した新米ママです。

妊娠時、早い段階で食後高血糖(二時間値のみが高かった)で妊娠糖尿病と診断され妊娠中はインスリンを毎食前に注射していました(ノポラビットで単位は3~5程度でした)。

妊娠中の食事制限&自己注射を打たなければいけないという事実はとても辛かったです・・・。
私ってばダメなママだと・・・。

食後の計測をする度に「これってご飯食べなければ血糖値あがらないじゃん」と思ってはいたのですが、医師の指導で「でも食べないとだめだよな~」と毎食食べておりました・・・。

そして、無事に出産した後の検査で、食後高血糖は治っていると言われ、医師の「もう治っているから大丈夫!」という言葉にすっかり安心して普通の食生活に戻っていたのですが、先日ふと「本当に私は治っているのだろうか?大丈夫なんだろうか?」と思い、お好み焼き・そうめん・スコーンというとんでもない取り合わせのヘビーな食事をした後に2時間値を計ってみたところ、なんと194という値がでたのです。

愕然として翌日の昼食後、再度2時間値をはかると140。

えぇぇぇ!!あたし治ってない!!となったわけで、ネットで色々探しまくってこちらのブログにたどりついたわけです。

その後、糖質制限食を実行しはじめ、何度か測定をしたところ、

朝→70~80程度
食前→60~80程度(50台のことも)
食後60分→80~100程度
食後120分→70~90程度
(食後60分からウォーキングを40分すると70位)

上記の測定結果だけみると、糖尿病ではない感じ(むしろ低い?)ですが、実際194という値がでた時点で境界型というところなんでしょうか?

食前に時には50台前半の数値が出る点も気になっています。低いですよね?
数値的には低血糖ではないかと思うのですが・・・(症状はなにもありません)。

これは前の食事で炭水化物を取っていないことが関係しているのでしょうか?脂質・タンパク質が足りていないのでしょうか?

赤ちゃんが小さく、かかりつけの病院は大変混んでいて待ち時間が長いので診察をうけることもままならず・・・。

とりあえず落ち着いたら早い時点で診察もうけにいきたいのですが、少しの間は自分で測定して糖質制限食をつづけていこうと思っております。

今回こちらのブログに気づいて、妊娠時糖質制限食やっていればもう少し楽だったんじゃないのかな・・・インスリンも打たなくてすんだんじゃないのかな・・・とか考えてしまいます。

でも、このブログに気づけたことで希望を持つことが出来ました。

妊娠時、担当医に「あなたの膵臓は今回の妊娠でとても疲れてしまったから、もし次回妊娠する気があるのなら相当の覚悟が必要です。生まれてくる子供のことも将来的な自分のことも。」と強く言われたことにショックを受けて、二人目の子供はあきらめかけていました。

でも、もし今後糖質制限食を続けていって正常になれたのなら・・・そのときは2人目を考えることもできるかもしれない。

それは私にとって本当に嬉しい希望となりました。

このまま糖質制限食がんばってみたいと思います。
希望の光を下さった江部先生、ありがとうございます!!】


cleo さん。コメントありがとうございます。

「お好み焼き・そうめん・スコーンというとんでもない取り合わせのヘビーな食事をした後に2時間値を計ってみたところ、なんと194という値がでた。」

大量の糖質摂取ですね。

正式の75gブドウ糖負荷試験ではありませんが、2時間値が194mg/dlですから、境界型ということになります。正常人は、少々糖質摂取しても、2時間値140mgを超えることはありません。

『妊娠時、担当医に「あなたの膵臓は今回の妊娠でとても疲れてしまったから、もし次回妊娠する気があるのなら相当の覚悟が必要です。生まれてくる子供のことも将来的な自分のことも。」と強く言われたことにショックを受けて、二人目の子供はあきらめかけていました。』

一方糖質制限食なら、空腹時血糖値70~80mgていどで、食後でも100mgまでですね。これならインスリン基礎分泌、追加分泌ともに充分でています。糖質制限食を続ける限りは正常人ですね。

従いましてこの次に妊娠された時には糖質制限食で、インスリンフリーでいける可能性が
極めて高いと考えられます。 (^_^)

食前が50台前半ということもあるそうですが、糖質制限食の場合は、インスリン追加分泌量は、糖質摂取時に比べれば1/5~10ていどなので低血糖を起こす可能性は、運動でもしない限りはほとんどありません。

血糖自己測定器の精度の問題もありますので、自覚症状が大丈夫なら低血糖ということはないと思います。

なお、以下は、アメリカに7日間出張されたうさぎさんからの情報です。

「米国ではカーボカウントが定着しているためだと思いますが、ごく普通の薬局で様々な種類の血糖測定器が販売されていましたし、本屋には食品別にカーボの量が一覧になっている本や料理本がたくさんありました。
一番印象的なお話としては、妊娠糖尿病になった方が、直ちに炭水化物(糖質)を制限するように指導され、無事に元気な赤ちゃんを出産されてました。ごく一般的な病院で指導されたそうです。米国では妊婦さんでも腎臓などに問題が無ければ糖質制限食は安全という認識なのだと理解しました。
日・米で大きな差を感じた出張になりました。
うさぎ | 2009.03.24(火)」


cleo さん、今度妊娠されたら、安心して糖質制限食を実践してくださいね。ヾ(^▽^)

江部康二

テーマ:糖尿病
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糖質制限食とPSA
こんばんは。先ほど全日空ホテルで、糖質制限食の講演をして帰ってきたところです。

今日は、京都府鳶工業共同組合の健康講座にお招きいただきました。全日空ホテルまで、敢えて自分のXトレイルでいきました。おかげでお酒なしで、今素面でブログを書くことができます。

さて今回は、パルックさんからPSAについてコメント・質問をいただきました。

「PSA検診
いつも貴重な情報を頂き、感謝してます。  糖質制限のお陰で、薬なしで良好な血糖値コントロールができています、ありがとうございます。   1.5AG検査で、糖質制限生活者の独特な値がでてしまい、主治医が薬を勧めましたが、先生の過去ログで説明して、なんとか薬なしできています。  今度PSA検査を受けようと思っています、糖質制限食による、例外的数値がでた事例を知っていましたら、お手数ですが、教えてください。
パルック | 2009.05.22(金) 」


パルックさん。コメントありがとうございます。

PSAは、糖尿病や代謝とは関係ない腫瘍マーカーなので、糖質制限食の影響は全くありません。

同様にCEA,SCC,CA15-3,CA125,CYFRA・・・、といった各種腫瘍マーカーも関係ありません。

一見、異常データのように見えて、糖質制限食実践中では実は正常というパターンは、人体内の代謝がからむ

1.5AG、
BUN(尿素窒素)、
ケトン体、
などです。


江部康二



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脂肪悪玉説は間違いだった!②
こんばんは。

本日は、大阪で第52回日本糖尿病学会年次学術集会があり、東海大学医学部の、山門一平先生、大櫛陽一先生、金大成先生、そして共同演者の江部康二により、

「2型糖尿病における低炭水化物食の有用性とテーラーメード運動処方」

という演題で学会発表が行われました。

日本糖尿病学会では、糖質制限食関係の学術発表は、おそらく初の快挙と思います。ヾ(^▽^)

私も当然、参加する予定でしたが、新型インフルエンザの蔓延地域ということで、誠に遺憾ながら自粛しました。楽しみにしていたのでとても残念でした。 (*_*)

さて、脂肪悪玉説は間違いだった!シリーズの第2弾です。

③メタ解析論文
ハーバート大学のMalik博士ら が2007年、権威ある医学雑誌に
「従来の脂肪制限食は減量における長期有用性および心臓血管病のリスク軽減に関して否定的である。」
とメタ解析論文で報告しました。(*)

この雑誌は、世界心臓連合(WHF)が発行する公式誌で、診断や治療法の研究成果を取り上げています。メタ解析というのは、過去の多数の論文のデータを集めて、改めて分析する手法です。

Malik博士の場合は過去の11の論文を集めて解析しました。
「肥満・心臓病→脂肪の摂りすぎ→脂肪悪玉説」という従来の常識を根底から覆す結論でした。

*V.S.Malik, F.B.Hu: Popular weight-loss diets: from evidence to practice, Nature Clinical Practice Cardiovascular Medicine(2007), 4:34-41 )

④全米健康栄養調査(NHANES)
全米健康栄養調査によれば
                              1971年       2000年
総カロリーのうち脂質の占める割合       36.9%          32.8%
総カロリーのうち糖質の占める割合        42.4%          49.0%
肥満率                          14.5%        30.9%

30年間で、米国における脂質の摂取率は順調に減り続けています。しかし、肥満率は倍増です。この間増え続けたのは、糖質の摂取率です。この調査でも、脂肪悪玉説は、はっきり否定されています。

⑤米国厚生省疾病管理・予防センター(CDC) 発表
                         1995年        2005年
米国の糖尿病有病数          800万人        2080万人
 
肥満と同様に、いやそれ以上に糖尿病も増加しています。この間、米国の脂質摂取率は、減り続けています。増えているのは糖質摂取率です。

③④⑤を併せて検討すると、従来の「脂肪悪玉説」は、はっきり否定できます。

メタ解析研究論文において、脂肪摂取を減らしても体重減少効果も無かったし、心臓血管病のリスクも減らないことが確認されました。

また現実の全米健康栄養調査においても、脂質摂取率は減り続けているにも関わらず、肥満倍増が確認され、CDCの発表でも糖尿病も増え続けています。

代わりに浮上するのが「糖質摂取過剰→肥満・糖尿病増加」という構造です。

江部康二

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スペイン産エクストラバージンオリーブオイル
お早うございます。

昨晩、NHKの 地球イチバン「地球イチバンのオリーブ天国~スペイン~」という番組で、スペイン産のオリーブオイルのお話をしていました。

スペインのオリーブオイル生産量は、世界のおよそ40%を締めるであるとか、、バージンオイルとエクストラ・バージンの違いについてなど解説していました。

これまで何度か紹介した、あらてつさんの糖質制限ドットコムで販売している、スペイン直輸入のモリドルエクストラバージンオリーブオイル、大変好評で昨年入荷分は早々に売り切れたとのことです。

そのモリドルから、今の時期限定の 初搾りエクストラバージンオリーブオイル が入荷したとのこと。

初摘・初搾りのオリーブオイルは、一年を通して、今だけしか出てこない貴重なオリーブオイルだそうです。

番組でもありましたが、オリーブオイル業界、聞くところによるといろいろと複雑で、「エクストラヴァージンオリーブオイル」といいながら、そうでないものがかなりの割合で流通しているそうです。

ですがこのモリドルオリーブオイルは、あらてつさんが直接工場まで行って「冷温圧搾・無濾過・無添加・混ざりっけ無しのエクストラヴァージンオリーブオイル」であることを確認してきました。

あらてつさん、知っている人は知っている「かなりうるさい男」ですので、工場を隅から隅まで調べて現地の人たちにおもいっきり嫌がられてきたことは、想像に難くありません。

スペインでも「うるさいぶり」を遺憾なく発揮してきたあらてつさん太鼓判のモリドルオリーブオイル、私もこのブログをご覧の糖尿人、メタボ人、ダイエッターの皆さんにお勧め致します。

以下、あらてつさんからのご案内です。

そうそう、最後にご紹介しているオリーブオイル試食会、キャンセルが出たとのことで、若干名空きができました。

私も参加するので皆さん、是非どうぞ。


江部康二





Primera extracción en frío(初搾りエクストラバージンオリーブオイル)発売開始!

オリーブオイル百年の伝統のあるシウラナ地方(スペイン北東部、カタルーニャ地方)から、初摘、初搾りのオリーブオイルが入荷しました。

年に一回、この時期だけしか販売されない大変貴重なオリーブオイルです。

Primera extracción en frío オリーブオイルは、収穫したてのオリーブを風味が損なわれないように冷温圧搾し、濾過せずそのまま瓶詰します。

なので一般的なオリーブオイルよりも色合いが濃く、オリーブ本来の香りや味わいをストレートにお楽しみいただけます。

一年を通して、今だけしか出てこない貴重なオリーブオイルです。

通常のオリーブオイルにない濃厚な味と香りをお楽しみ頂けます。

モリドル社のパトリシアさんからのメッセージを紹介します。



モリ・ドルのエクストラバージン・オリーブオイル


モリ・ドルは、私たちの地域の人々や農作業員が、黄金の液体とも呼ばれるエクストラバージン・オリーブオイルを抽出するために、一年を通じてその大地に施してきた入念な作業と手入れの結晶です。

オイル百年の伝統のあるシウラナ地方(スペイン北東部、カタルーニャ地方)では、最高のシェフや料理批評家から最も高い評価を受けている、アルベキナ種と言うオリーブオイル生産用の品種のみを使用しています。

モリ・ドルのオリーブは、木から直接採取し、フライス(オリーブを碾く作業)は、果実の自然な特性を保持するため、冷温で行われます。その優れた特性と官能特性をそのまま維持するために、モリ・ドルは、フィルタリングされていないエクストラバージン・オリーブオイルとなっています。

この製法によって密度、香り、ボディが保たれている、という、極めて例外的ともいえる評価を受けています。瓶の底に堆積物が沈降することがありますが、健康上全く無害であり、自然由来のものであることの証拠でもあります。

つまり、これは100%純粋な天然オリーブ果汁なのです。

オリーブオイルには、多くの種類と品種があります。しかしその中でも、酸性度を1°未満に保持したものだけが、エクストラバージンと呼ばれる最高ランクのカテゴリとして(EEC規則1513/2001による)最も高い評価を得ることができます。私たちは、モリ·ドルが酸性度を0.3°に抑えてこのカテゴリに入っていることを、誇りに思っています。

オリーブそのものの持つ天然成分によって、このオイルが、抗酸化成分やポリフェノール性化合物を豊富に含んでいるため、酸化を抑えたり、体の諸器官に非常に有益な効果をもたらしたりするということも、忘れてはいけません。

その複雑な香りと味わいは、料理のうま味を引き立たせることができます。フルーティーかつ丸みのある味わいがあり、収斂性が低く、バナナ、イチゴ、リンゴ、クルミ、アーモンドやアーティチョークの熟したような非常にバランスのとれた香りがします。トマトを思わせる懐かしい趣を鼻腔に感じます。そして、非常に表現力のある、すっきりとしたナッツのような後味がします。

料理に使えば、味に力を与え、個性を引き立たせます。生鮮食品(パン、サラダ、野菜など)に使用すれば、より一層の官能特性を感じることができます。オイルを加熱して使用する際も、食品がカリっとした状態で形よく保持し、オイルに含まれている脂肪酸と抗酸化物質が食品に回って安定し、ボリュームが増すことから、高温にもよく対応すると言えます。

これらすべての特性のおかげで、モリ・ドルは、最高レベルのエクストラバージン・オリーブオイルであると同時に、健康的でよく知られている地中海料理を作る際に欠かせない食品の一つとして、認められるようになりました。


パトリシアさん_convert_20130222094359


数量・期間限定のモリドル初搾りエクストラバージンオリーブオイル

是非皆さんもお試しください。

詳細・ご購入はこちらから
↓ ↓ ↓
モリドル 初摘み・初搾りオリーブオイル
http://www.toushitsuseigen.com/shop/etc_oliveoil.html



糖質制限食・ダイエット食の通信販売|糖質制限ドットコム

糖質制限ドットコムは、糖質制限食の第一人者、高雄病院、江部康二先生監修による糖質オフな食材を販売、糖質制限食に取り組む皆様をサポートします。

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
東京・糖質制限食講演会・5月31日(日)
午後の部、ランチの会が満員となりましたのでお申し込みを締め切らせていただきます。
午前の部、講演会はまだ空きがありますので、奮ってご参加下さい。

江部康二

<東京・糖質制限食講演会・5月31日(日)>

★午前の部/糖質制限食講演会★
『食事で治すアトピー・糖尿病・肥満・メタボ』

<講 師>
江部康二(高雄病院理事長/NPO法人糖質制限食ネット・リボーン理事長)
大柳珠美(管理栄養士/NPO法人糖質制限食ネット・リボーン理事)

<タイムスケジュール>
開場  9時30分
開始  第1部 江部康二 10時00分~11時30分
    第2部 大柳珠美 11時40分~12時00分
    終了 12時00分

<会 場> 
江東区文化センター第1・2研修室(住所・電話・アクセスの詳細は以下に参照)

<会 費>
リボーン会員   1200円
ふうどりーむ会員 1200円
会員ペア券    2000円
一般       1500円
一般ペア券    2500円
※ペア券は、ご夫婦様、親子様のみに限らせていただきます。 

<申し込み>
NPO法人糖質制限食ネット・リボーン 事務局 曽我部 
なるべくe-mail でお願いします。 reborn@big.or.jp
TEL/FAX 03-3388-5428

<主 催>
NPO法人糖質制限食ネット・リボーン

<共 催>
(株)ガルフネット

<会場へのアクセス>
江東区民文化センター http://www.kcf.or.jp/koto/map.html
◎住所:〒135-0016 東京都江東区東陽4-11-3
◎TEL03-3644-8111 FAX03-3646-8369
◎最寄駅
【電車】東京メトロ東西線 東陽町駅約5分(Googleマップ調べ。)
【バス】
1.JR錦糸町駅または都営新宿線住吉駅より東22系統「東京駅北口」⇔「錦糸町駅」
2.都営新宿線東大島駅より 門21系統「東大島駅」⇔「門前仲町」
※1.2.とも「江東区役所」下車徒歩3分
3.「亀戸駅通り」より都07系統「錦糸町駅」⇔「門前仲町」



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食と外国旅行
おはようございます。

新型インフルエンザ騒ぎで、海外旅行にいく人も少し減っているのでしょうか。

私の患者さんでもそうなのですが、海外旅行では、糖質制限食は困難という先入観を持つ糖尿人が結構多いようで、コメントでも時々相談があります。

私ここ10年くらい海外旅行に行ったことがない(-_-;)ので大きなことは言えないのですが、海外でも、 糖質制限食の旅は充分可能と思いますよ。 (⌒o⌒)v

日本国内でも外食を考えれば同じことなのですが、中華料理でも地中海料理でもフランス料理でも、どこの料理でも大抵大丈夫です。

フランス料理なら、パンやケーキなどさえ止めておけばフルコース食べることができます。季節がよければ、ジビエ料理(野生の鳥獣料理)もいいですね。

イタリア料理でパスタがないのはさすがに寂しいですが、お魚やお肉や野菜料理を食べるなら問題はありません。

ギリシャなどの地中海料理はオリーブオイルたっぷりで、海の幸が豊富で糖質制限食OK食材が多いと思います。

中華料理も麺類やご飯やマントウ(パン)や餃子の皮などに注意して、野菜、牛肉、豚肉、海鮮・・・いろんな 糖質制限食OK食材があります。

アメリカでも、ステーキやハンバーグは大丈夫ですね。カナダやオーストラリアは、お肉、お魚、野菜など食材が豊富で、糖質制限食に不自由はしないと思います。

糖尿人でよくヨーロッパに出張される男性の言ですが「日本料理は、寿司とかダシとか隠し味に砂糖とかをよく使ってあるので、結構血糖値が上昇します。かえってフランス料理のほうが 糖質制限食的です。」と仰ってました。

この糖尿人、糖質制限食を実践する前は、従来のカロリー制限食に従い、フランスに行ってもわざわざ寿司を食べたりしていたそうです。そうすると、血糖自己測定器で食後200アップの高血糖連発で困っていたのだそうです。

今は、フランス料理やステーキを食べて、血糖値はほとんど上昇しないそうです。

カロリー制限食と違って、面倒くさい計算は要りません。糖質制限食で必要なのは、食材の糖質だけに留意することです。

まあ、簡単に言えば主食(糖質)を抜いて、おかずばかり食べていれば、何料理でも概ねOKです。
抜くべき主食やそれに準ずるものとしては、穀物、芋、バナナなどデンプン含有量が多い食材です。

あと、パック旅行などで料理のほとんどがデンプンなどピンチの時の用意に
糖質制限ドットコムhttp://www.toushitsuseigen.com/
の大豆クッキー、やわらか蒸し大豆なども携帯用に便利ですね。

ミックスナッツなどは現地でも調達できますよ。

糖尿人の皆さん、海外に行っても糖質制限食を美味しく楽しくどんどん食べてくださいね。ヾ(^▽^)

江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
新型インフルエンザと糖尿病
おはようございます。

日本中が、新型インフルエンザで右往左往しています。

幸い、「感染力や病原性などは季節性インフルエンザと変わらない」ということで、舛添厚労相も感染者対策緩和の方向を示しました。

さて今回は、新型インスルエンザと糖尿病に関して、たーぼーさんから、コメント・質問をいただきました。

「新型インフルエンザの報道に「糖尿病患者は要注意」との記述が目立ちます。
なぜ糖尿人は一般人より新型インフルエンザに感染した場合に危険なのか、ご教授願えないでしょうか?
当方、昨年10月に糖尿病と診断され、江部先生の本を読み糖質制限食に取り組み、最近のデータではA1C5.2とコントロール良好です^^。
先生のお陰と感謝しています。また、父も糖尿病なのですが、まだ糖質制限食のことは知らないと思いますので、来月父の日に江部先生の本をプレゼントしようと決めてます。あ、余談になってしまいすみません。お忙しいところ恐縮ですが、糖尿人にとっては切実な問題(生死に関わる?)と思いますので、時間があるときにコメントいただければ、幸甚でございます。

たーぼー | 2009.05.18(月) 」


たーぼーさん。
コメントそして本のご購入ありがとうございます。

糖尿病患者は要注意」ですが、新型インフルエンザ、従来のインフルエンザ、あるいは細菌性の肺炎・・・、

要するにウィルス感染も細菌感染も真菌感染も、全ての感染症において、「糖尿病患者は要注意」となるわけです。

これは、正確には「血糖コントロールの悪い糖尿病患者は感染症に要注意」ということを意味します。
確かにコントロール不良の糖尿人は、感染症にかかりやすく悪化しやすいのです。それでは血糖コントロールが悪いとなぜ、感染症に弱くなるのでしょう。

血糖値が高いと白血球や免疫の機能が落ちるし、細い血管の血流が悪くなり、感染の回復が遅れます。しかも、感染があると血糖値がさらに上昇するという悪循環をまねきやすいのです。(=_=;) 

例えば、身近な感染症で「おでき」とか皮膚にできることがあります。白血球など免疫系の細胞がおできの中の細菌を退治にかけつけますが、血糖値が高いと毛細血管レベルで血流が悪くて末梢まで到達しにくくなります。血糖値が高いと白血球そのものの機能も低下しています。

また、最終的におできの傷がふさがって治るときに、血流が良ければどんどん肉が盛り上がって治りますが、血流が悪い糖尿病の人は、栄養分も酸素も不足して治りにくいのです。糖尿病で血流が悪くなる最大の理由は、血糖値が高いことそのものです。

それでは、糖尿人には救いは無いのかというと、そんなことはありませんよ。

血糖コントロールが良好な糖尿人においては、白血球など免疫細胞もしっかり働いてくれるし、血流も毛細血管にいたるまでスムースに保たれています。

従って、糖質制限食実践で正常の血糖値を保っていれば、感染症に対しても正常人と同様の力を発揮できます。 (^_^)

一方、糖尿病歴が長くて既に末梢の細小血管に動脈硬化など、回復不能の血流障害がある場合は、その時点で血糖コントロールを良くすれば進行はとまりますが、改善はみこめません。( ̄_ ̄|||)

ブログ読者の糖尿人の皆さん、血糖コントロールは早ければ早いほど好ましいので、美味しく楽しく糖質制限食ですね。(⌒o⌒)v


江部康二


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
脂肪悪玉説は間違いだった!①
こんばんは。

月曜日の朝は、高雄病院京都駅前診療所で外来です。修学旅行生の団体で京都駅前、すごいことになってます。ヾ(゜▽゜)

大型バスは駐まるわ、タクシーは数珠繋ぎになるわ、駐車場は満員だわ・・・。お気に入りの隣のホテルの昼食バイキングも、修学旅行生貸し切りでなしです。

観光都市京都とは言いながら、えらい迷惑でございます。σ(=_=;)ヾ

新型インフルエンザ騒ぎでも、修学旅行自粛とはならないんですねえ。大量のタクシーのために駐車場から出るのに、なんと10分もかかってしまいました。

さて本日の本題です。

世の中、相変わらず、「糖尿病も肥満もメタボも心筋梗塞も全て脂肪の摂りすぎが原因である」という
「脂肪悪玉説」がまかり通っていますね。

当然、糖質制限食(低炭水化物食)は、相対的に高脂肪・高タンパク食になるから、常識的に考えて体に良くないという流れになりますね。

戦後、60年以上、世界中の文明国で常識として語られてきた「脂肪悪玉説」、この神話を今でも信じ込んでいる医師・栄養士がとても多いです。

勿論一般には、ほとんどの日本人が、この神話を信じておられることでしょう。しかしこの神話、根拠はあるのでしょうか?本当に正しいのでしょうか? (∵)?

で、まずは結論です。

「脂肪悪玉説神話」は、米国の大規模臨床試験で根底から覆されました。以下に示していく如く、信頼度の高いデータがすでに文献として報告されていますので、この事実を見つめて認める勇気があるか否かだけという段階です。

①米国の大規模介入試験
5万人弱の閉経女性を対象に、対照群を置き、平均8年間にわたって追跡。
「脂質熱量比率20%で強力に指導したグループは、対照群に比較して心血管疾患、乳がん、大腸がんリスクを下げない」ことが、アメリカ医師会雑誌2006年2月8日号で報告されました。
JAMA. 2006;295:629-642. 643-654. 655-666.

アメリカ医師会雑誌は、権威ある医学雑誌の一つです。5万人、対照群を置いて8年間、というのはとても権威と価値のある研究です。

大変なお金と時間が必要であり、今後これほどの規模の研究は二度と行われないでしょう。従って最終結論といっても過言ではないと考えられますが、「脂肪を強力に制限しても、心血管疾患、乳がん、大腸がんリスクは減らなかった」ということで、脂肪悪玉説は根底から否定されました。

②米国の大規模疫学研究
「米国の女性看護師82,802人を20年間追跡したところ、炭水化物が少なく脂肪とたんぱく質が多い食事でも、冠動脈疾患のリスクは上昇しなかった。」
このような内容の研究が、New England Journal of Medicine、2006年11月9日号に、ハーバード大学のグループにより報告されました。
Halton TL, et al. Low-carbohydrate-diet score and the risk of coronary heart disease in women. New England Journal of Medicine 2006;355:1991-2002.

ニューイングランド・ジャーナルも、権威ある医学雑誌の一つです。8万人、20年間という大規模な価値ある研究で、こちらも今後二度とできないでしょう。

論文を要約すると
『1980年、米国の女性看護師82,802人に対して、質問票を使った食事調査を行い、研究を開始した。
1980年から1998年までのあいだに、2~4年間隔で食事調査を6回実施し、一人一人の低炭水化物食の度合を得点化。
2000年まで20年間の追跡調査を行ったところ、1994人が心筋梗塞などの冠動脈疾患に罹患した。
解析の結果、「低炭水化物食得点」が上位10%のグループの冠動脈疾患の発生率は、下位10%のグループの0.94倍で有意差なし。
つまり、脂肪とたんぱく質が多く炭水化物が少ない食事をしているグループでも、心臓病のリスクは上昇しなかった。』

この論文により、低炭水化物食(糖質制限食)の長期間の安全性が確認されたと言えるでしょう。


続く


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
妊娠とエリスリトール摂取
こんにちは。
雨がぱらついてますが、今からテニスに出かけます。室内コート2面は嬉しいですね。

さて今回は、ぱそ犬さんから、妊娠中のエリスリトール摂取についてコメント・質問をいただきました。

「いつも拝見させていただいています。
以前も質問させて頂いたことがあるのですが、また質問させて下さい。
現在、第二子を妊娠中です。第一子妊娠中に血糖値の負荷試験をし、その時の値が空腹時90 1時間値123 2時間値 145 で境界型の診断で、カロリー制限の食事でした。切迫になりかけ入院したのですが、カロリー制限でしたので、昼食は、うどんとおにぎりのメニューのときもありました(><)
現在、第二子を妊娠し、再度、負荷試験をしたところ、空腹時83 1時間値165 2時間値145でした。 第一子の時と、第二子の時では、妊娠糖尿を判断する基準値が変わっており、今回は境界型にはならなかったのですが、カロリーを気をつけるように言われました。
この第一子と第二子の時の値の違いなのですが、悪化しているのでしょうか?
第一子の時は、1時間の値より2時間の値が高いですが、1時間は正常値内でした。
第二子では、1時間の値は前回より高くなってますが、2時間の値が下がっています(高いですが・・(××))どうなのでしょうか? また、糖質制限COM.で、パンやパウンドケーキなど、購入してみたいなと思っているのですが、妊娠中、授乳中のエリスリトールの摂取はかまわないのでしょうか?いろいろ検索してみると、妊娠中の安全性は確立されていません・・と出てきたりします。お忙しい所、申し訳ありませんが、教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
ぱそ犬 | 2009.05.15(金)」


ぱそ犬さん。
コメントありがとうございます。

第一子の時
空腹時90 1時間値123 2時間値 145

第二子の時
空腹時83 1時間値165 2時間値 145

第一子のときの負荷試験は、1時間値123mgと良好ですから、インスリン追加分泌の第一相がしっかりでていたと思われます。

一方、2時間値のほうが145mgと少し高値なので、インスリン追加分泌第二相がやや出遅れ気味のようです。

第二子のときの負荷試験では、1時間値が165mgと前回より高値です。これは、追加分泌の第一相が前回よりやや少なめだったと考えられます。

第二相は前回と同様ですね。従って、追加分泌第一相に関しては少し分泌能が低下した傾向があります。

インスリン基礎分泌に関しては空腹時血糖値90、83なのでしっかり確保されていると思います。

妊娠中の血液検査で、随時の血糖値が100mg/dl以上の時、75g糖負荷テストをします。また、50gブドウ糖負荷テストで1時間後の血糖値が140mg/dl以上のときも、75g糖負荷テストに進みます。

75g糖負荷テストで空腹時血糖100mg/dl以上、1時間後180mg/dl以上、2時間後150mg/dl以上のうち、2つに当てはまれば、妊娠糖尿病と診断されます。

妊娠中は、HbA1c5.8%以下が目標です。血糖値の目安としては、妊娠中、「食前血糖値100mg/dL 以下、食後2時間血糖値100mg/dL 以下」となっています。

つぎに妊娠中のエリスリトール摂取ですが、問題ないです。
パルスイートという味の素から販売されている、甘味料があります。
この主成分がエリスリトールでアスパルテームとアセスルファムカリウムが少量含まれていますが、味の素のホームページでパルスイートは妊娠中も安心して使用できるとの記載があります。
http://www.ajinomoto.co.jp/pal/q_and_a_pzl.htm#q3

以下は味の素ホームページの記載です。

『アスパルテームとアセスルファムカリウムは、広範で詳細な安全性の試験の結果、JECFA(FAO/WHOの合同食品添加物専門家委員会)で安全を確認、米国FDAが使用を許可しています。日本でも食品衛生調査会の審査を経て、厚生(現 厚生労働)大臣より食品添加物として指定されました。現在では世界100カ国以上で使用され、さらにその数は拡大しています。エリスリトールは米国FDAが申請を受理、日本では食品として使用が許可され、飲料等に幅広く使われています。』

私もこの件に関しては、味の素さんと同じ見解です。ぱそ犬さん、エリスリトール安心して召し上がって下さいね。

江部康二


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
減量成功、血糖値と月経前
こんにちは。
今夜は恒例の第三金曜ライブです。
お天気も良く、客足も期待できそうです。 (^_^)

さて今回は医療費びんぼーさんから血糖値と月経前に関して
コメント・質問頂きました。

血糖値と月経前
 
 はじめまして、死産歴あり、うつ病歴5年、家の二階から転落により腰椎圧迫骨折5ヶ月治療中、境界型糖尿と呼ばれた、医療費びんぼーと申します。

 父が糖尿人で64歳でコントロールが上手くいかずに、脳梗塞でなくなりはや10年。
私にもきっとくるーと思っておりましたが。先月、境界型糖尿病と診断されました。祖母も糖尿人です。

 腰椎圧迫骨折での入院時の血液検査の結果が中性脂肪286, LDLコレステロール185とよくなかったため、別の総合病院でこちらからおねがいして、糖尿の検査をしました。
 
 A1c 5.4 空腹時血糖103 でしたが、ブドウ糖負荷試験で90分後に178と高かったため、糖尿病手帳なるものを渡され、毎月検査をうけることになりました。

 しかし!!「主食を抜けば・・・」と「アキュチック・アビバ」と氷結ゼロを片手に糖質制限に取り組んでみたところ、血糖値が下がるー下がるー。
 体重も毎日200g,300g減っていくー減っていくー。腰骨砕けてて運動もろくにしてないのにですよ。

 毎日が嬉しくてうつ病なんてどこへやら・・・。坑うつ薬も減らしてもらえました。

 ちなみに、先日5月13日の検査では、

 A1c 5.1  空腹時血糖 80 食後血糖90分後 87
 中性脂肪 100 LDL-c 170 です。

 実は、去年の暮れまでコテコテのマクロビアン、つまり糖質制限とはまるっきり逆の玄米菜食主義者で、肉、卵はおろか、魚まで食べずに、せっせとマクロビオテックの料理教室に通い、ひたすら忍耐の毎日でした。じゃがいもに車麩混ぜてゆばをまいたのを、鶏のから揚げもどきと信じて。
 
 ところが、今年の正月に二階からの転落(うつ状態で)による入院で、病院の美味しい食事とお見舞いのお菓子のおすそ分け、はたまた、果物など、整形外科ですから制限なしで、タガが外れてムサボリくらっておりましたら、体重が・・・

 1月の体重、76kg  身長155cmで・・・

 それがなんとかがんばって、玄米菜食で72kg・・・限界でした、なかなか、落ちないんです。しかも、お酒は入院中、退院後も飲んでいないのに、脂肪肝と言われ身におぼえがなかっただけに、ショックでした。
 
 今なら、「糖質がよくなかったのね」といえますが、恐るべし糖質!!
おかげさまで糖質制限二週間目の初心者ですが、68.5kgまで落ちました。
 
 我慢しなくていいのね、米ぐらいなくても、本物の肉とお酒が飲めるなんて・・・毎朝夢じゃないよねって目が覚めます。
 
 マクロから糖質制限に切り替えるのはちょっぴり勇気が要りましたが、江部先生とブログに投稿する方々の数値の結果が、糖質制限生活に切り替えるきっかけとなり、励みにもなっております。

 ところで、質問なんですが、私は43歳になりますが、月経前症候群と子宮筋腫もちです。
 今日はブルーデー直前なのですが、朝6時に空腹時血糖を測ったところ123もありました。普段は80台くらいなのに、40近くも差があると、さすがに気になります。

 月経もシックデーと捉えて良いのか、それとも単にコントロールがよくなかったのでしょうか? 
 昨夜のおかずは、てんぷらです。
 
医療費びんぼー | 2009.05.12(火) 」


医療費びんぼーさん。
コメントありがとうございます。また、減量成功おめでとうございます。(^-^)v(^-^)v 
マクロビアンから糖質制限食・・・気持ち良く解りますよ。

私も1984年から、断食を10回以上したり、主食は、病院では玄米、家では胚芽米で、おかずは野菜や豆腐やお魚が中心の食生活を、ずっと続けていました。

運動も土・日とテニスをして、そこらのおじさんに比べればかなりヘルシーなライフスタイルを維持していたつもりでした。

ところが40代前半から徐々にお腹がでてきて、51才頃には子持ちししゃものような体型で、167cm、66kgになってしまい、久しぶりに会った友人からは

「江部ちゃん、どしたん!?」

とまで言われてしまいました。 (*_*)

52才の時に、とうとう糖尿病であることがわかり、高血圧とメタボリック・シンドロームの基準も満たす有様でした。

まあ、エビスビールと純米酒を毎晩浴びるほど飲んでいたことも含めて医療費びんぼーさんの仰有るとおり、「糖質恐るべし」でしたね。(=_=;) 

糖尿病が発覚してからは、スーパー糖質制限食を実践して約半年で167cm、56kgと学生時代の水準に減量し、高血圧・メタボとはおさらばで、糖尿病もコントロール良好となりました。59才現在もそのまま保っています。

医療費びんぼーさんもこのまま糖質制限食を続ければ、ダイエット成功間違いなしですよ。勿論、糖尿病発症も予防できます。

さて、

生理と血糖値の関係ですが少なくとも1型では生理前に血糖値が上昇することが多いようです。早朝空腹時血糖値も60mgとか上昇することがあり、2型に比し差が顕著です。2型だと生理前に上昇傾向があっても1型ほどではありません。

医療費びんぼーさんの血糖値上昇も40mg近いですが生理前の影響の可能性はありますね。
しかし、生理と血糖値、関係ない人もいます。結局エストロゲン、プロゲステロンと血糖値に関して、確定的な結論はまだなく、また個人差もあるようです。

江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
劇的改善。糖尿病が治った?
こんばんは。先ほどリハーサルから帰ってきました。

明日は、定例の第三金曜ライブです。天気予報では、雨は降らないみたいで一安心です。 (^_^)

さて今回は、HINAPAPAさんから、糖尿病が劇的改善・治った?というコメント・質問をいただきました。

「劇的改善

以前デキストリン マルトデキストリンについてコメントいただきましたHINAPAPAです。
スーパー糖質制限を初めて三週間ほどでヘモグロビン11.96%→9.8%

空腹時血糖280→80前後
肉ばかり食べてるのに高かったコレステロール値も全て正常範囲になりました(*≧m≦*)
ありがとうございます。
さて先生への質問なのですが、糖質制限.コム以外の小麦粉が使われているふすまパンに浮気をして(炭水化物がふくまれているとしらず)(x_x;)
100㌘中40㌘もの炭水化物が入っていました。

ところが
食前105
1時間後109
2時間後103
とゆうけっかにσ(^_^;)?疑問を感じて糖尿病である母に同じ量を同じように食べてもらったのですが、
食前120
1時間後140
2時間後265
とゆう恐ろしい結果になったのですが私は140未満なのです。

自分でブドウ糖を買ってきて70㌘を飲んでも140以上にはならないのですけど糖尿病(しかも自分のように重症) な糖尿人がスーパー糖質制限で正常人のような状態に戻れる事があるのでしょうか?
そしてその確率はどのぐらいあるのでしょうか?
もうひとつ以前から眼球の白目の部分が黄色いっぽいのを感じていたのですがスーパー糖質制限を初めてすごい白目がキレイになったのですが、これは糖質制限とは関係ないのでしょうか?
お忙しいなかお時間のあるときお答えいただければありがたいです。

あっふすまパンの浮気はやめときます(x_x;)
もちろん糖質制限続けます。体調がすごくよいので
HINAPAPA | 2009.05.12(火) 」


HINAPAPAさん。コメントありがとうございます。

「空腹時血糖280→80前後」

劇的改善ですね。良かったです。(⌒o⌒)v

空腹時血糖値がこれほど短期間に80mg/dlまで改善しているので、インスリン基礎分泌が、しっかり回復したと考えられます。

糖尿病が発症した時点で膵臓のインスリンを作るβ細胞は
①死滅したもの
②疲弊したもの
③元気なもの
の3つに分けることができます。

糖尿病は<インスリン分泌不足>と<インスリン抵抗性>が合わさって発症します。
インスリン抵抗性とは、細胞レベルでインスリンの効きが悪くなることをいいます。

例えばペットボトル症候群(*)のように短期間に急速に悪化した糖尿病は、「高血糖→β細胞の障害+インスリン抵抗性の増大→高血糖」という糖毒(**)といわれる悪循環が大きな要因を占めています。

HINAPAPAさんの場合も、おそらく短期間で急に糖尿病が悪化した可能性があります。そうすると、死滅したβ細胞はまだほとんどなくて、糖毒状態で疲弊したβ細胞が多かったと思います。

糖質制限食の実践により、食後高血糖がリアルタイムに改善しますので、糖毒状態が解除されて、インスリン抵抗性も改善します。そして糖毒解除と膵臓が休養できたことで、疲弊していたβ細胞が速やかに回復し、インスリン分泌能力も戻ったと考えられます。

HINAPAPAさんと同様、糖質を食べても食後高血糖が生じないレベルに改善する方はたまにおられますが、多くはありません。HINAPAPAさんラッキーでしたね。

「もうひとつ以前から眼球の白目の部分が黄色いっぽいのを感じていたのですがスーパー糖質制限を初めてすごい白目がキレイになったのですが、これは糖質制限とは関係ないのでしょうか?」

糖質制限食で、代謝全てが改善し、血流は毛細血管に到るまでサラサラになりますので、自然治癒力はおおいに向上します。断定はできませんが、糖質制限食の好影響と思われます。このまま美味しく楽しく糖質制限食、お続け下さいね。

江部康二


*ペットボトル症候群
ペットボトルを持ち歩いたりして、清涼飲料水を1日2~3リットル毎日飲み続ける人がいます。

もともと糖尿病の素因を持っていたり、軽度の糖尿病の人が、このように吸収されやすい糖質を多量に摂取していると、飲む度に血糖値が上昇してインスリンが追加分泌されるのですが、ついにはインスリンの供給が追いつかなくなり血糖値が高くなります。

一旦血糖値が高くなると糖毒状態となります。それが続けば、糖尿病性ケトアシドーシスという危険な状態になり、ものの1~2週間で意識の混濁や昏睡に陥るケースもあります。

この様なときは、緊急入院して点滴で脱水を補正し、インスリン注射を一日3回して、血糖値をコントロールします。

コントロールできれば糖毒状態は急速に改善し、インスリン分泌能力も回復することがほとんどです。


**糖毒
① 高血糖の持続→膵臓のランゲルハンス島のβ細胞にダメージ→インスリン分泌低下
② 高血糖の持続→細胞レベルでのインスリン抵抗性増大
高血糖があると①と②が体内で生じます。インスリン分泌低下と抵抗性増大が生じれば、ますます高血糖となります。
≪高血糖の持続→インスリン分泌低下とインスリン抵抗性増大→高血糖の持続→≫
この悪循環パターンを、臨床的には「糖毒」 と呼びます。
なぜ、高血糖自体がインスリン分泌を低下させるのか、インスリン抵抗性を増大させるのか、最先端の研究で調べられてはいるのですが、はっきり言ってまだよくわからないのが現状です。


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖尿病とグレープフルーツ・バナナ
おはようございます。
今回は、糖尿病とグレープフルーツ・バナナについてなつめさんからコメント・質問をいただきました。

糖尿病とグレープフルーツ

はじめまして。
今年一月の健康診断で糖尿病が発覚し、いろいろ調べて糖質制限食
知りました。以来、プチ糖質制限で、空腹時血糖126mg/dl→100前後、
HbA1c6.7→6.2になりました。
ダイエットにも効果が高く、8㎏の減量に成功しています。効果がすぐに
出るので、非常に励みになっています。
大好きだった甘いものについては、ノンシュガーのキャンディや
チョコレートを決められた範囲内で採るように心がけています。果物では
りんご半個、いちご5粒程度を時々食べていますが、グレープフルーツや
バナナに糖尿病への健康効果があるという話を聞きました。でも両方とも
結構甘いので、果糖は大丈夫なのか、またグレープフルーツは薬に影響
しないのかなど気にかかっています。
薬は毎食直前にセイブルを一錠ずつ飲んでいます。
お忙しいとは思いますが、お時間ありましたら、江部先生のお考えを
お聞かせ下さい。
なつめ | 2009.05.06(水) 」


なつめさん。コメントありがとうございます。


「プチ糖質制限で、空腹時血糖126mg/dl→100前後、
HbA1c6.7→6.2になりました。
ダイエットにも効果が高く、8㎏の減量に成功」


素晴らしい成果ですね。良かったです。(^-^)v(^-^)v

ノンシュガーのキャンディですが、唯一本当にカロリーゼロ、糖質ゼロなのは、ラカントカロリーゼロ飴だけで、私もよくいただいてます。

それ以外の糖尿病に良いと効能がうたってあるキャンディは、甘味料としてマルチトールが入っていますので、砂糖の半分くらいは血糖値を上昇させます。

次にノンシュガーの甘いチョコレートですがロッスチョコレートやロッテのゼロがあります。
ロッスチョコレートは、純粋なベルギーチョコレートで作られており、とりあえず甘くておいしいのです。

普通のチョコレートと同等、或いはそれ以上の味です。甘味料にマルチトールを使用していて、砂糖の半分から1/3程度が血糖になるので、一回の摂取量は半分、もしくは1/3くらいがいいですね。
販売元の都合により、内容が同じでベリーチョコレートとなるようです。

ロッテのゼロは、甘味料としてラクチトールともう一種類、人工甘味料が含まれています。ラクチトールも難消化性ですが、一部分解消化されれば血糖値を上昇させる可能性があるし、人工甘味料もあるのでやはり、半分か1/3個ですね。

果物ですが、バナナはデンプンが多いので、糖尿人には良くありません。 (*_*)

また、グレープフルーツが特に糖尿病に良い、ということもないと思います。

バナナ以外の果物の糖質は、果糖・ブドウ糖・ショ糖・ソルビトールなどです。このうち果糖は、ほとんど血糖値を上昇させません。

従いまして、果物に含まれる糖質は、穀物の糖質に比べて約半分くらい血糖値を上げると考えればいいと思います。

例えばグレープフルーツ1/4個が100gで9gの糖質を含んでいます。穀物の糖質1gが2糖尿人の血糖値を3mg上昇させるとしたら、グレープフルーツ1/4個は、9g×1.5mg=13.5mg、血糖値を上げる計算ですね。

なお、グレープフルーツと相互作用を起こす薬剤として、降圧剤であるカルシウム拮抗剤が有名で、薬の血中濃度が上昇するため副作用がでやすくなります。その他、トリアゾラムなど睡眠剤とも相互作用があり、やはり血中濃度が上昇しやすいようです。

江部康二

☆☆☆
果物糖質含有量

             果物100gあたりの糖質含有量 
アボカド              0.9g     1個
いちご              7.06     7粒
パパイア             7.28     1/2個
レモン               7.6     1個
夏みかん             8.8     1/4個
もも                 8.9     2/3個
びわ                9.0     2.5個
グレープフルーツ         9.0     1/4個
すいか               9.2    1/58個
メロン                9.9     1/8個
はっさく              10.0     1/3個

なし                10.4
いよかん             10.6
うんしゅうみかん        11.0
ネーブル             10.8
パインアップル         11.9
いちじく              12.4
西洋なし             12.5
りんご               13.1
キウイフルーツ         13.2
さくらんぼ             14
柿                 14.3
ぶどう               15.1
バナナ               21.4

上記は、果物100gあたりの糖質含有量です。
果物の糖質は果糖、ショ糖、ブドウ糖、糖アルコールなどです。

例えば、リンゴ1個(約240g)のカロリーは約150kcalであり、ビタミンC含量は8mg、遊離糖含有量は35.6g(果糖:18g、ブドウ糖:6g、ショ糖:9.6g、ソルビトール:2g)、水溶性食物繊維含量は0.95g、不溶性食物繊維含量は2.95gくらいだそうです。

勿論、果物の種類により果糖・ブドウ糖・ショ糖・糖アルコールの比率は異なると思いますが、このうち果糖は10%くらいしかブドウ糖に変わらないので、ほとんど血糖値を上昇させません。(2008年05月20日 ブログご参照ください)

従いまして、かなりおおざっぱですが、果物の糖質のうち約半分くらいが果糖と仮定すれば、穀物の糖質に比べれば血糖値は少し上昇させにくいといえます。

穀物のデンプン1gが、血糖値を3mg上昇させるとすれば、果物の糖質1gは、約半分の1.5mg上昇させると考えられます。

まあ細かいことを言えば、ソルビトール(糖アルコール)はブドウ糖の半分くらい血糖値を上昇させますし、ショ糖は<ブドウ糖+果糖>です。でもおおむねは、上記の計算で良いと思います。

厚生労働省の低糖質食の定義が、100g中糖質5g以下です。そうすると100g中糖質含有量が10以下の果物は、血糖値上昇に関してはそこそこいけるかと思います。つまり、果物の糖質摂取が1回に10g程度なら、血糖値の上昇は約15mgですむ計算ですね。 (^_^)

100g中の糖質含有量が、13gや14gのりんごやさくらんぼも、食べるとき糖質の計算だけしておけば、どの程度血糖値が上昇するか予測できますので、承知の上で適宜摂取してもらえばいいと思います。

なおバナナには、上述の糖質に加えて、デンプンも含まれているので、特に糖質含有量が多いのです。デンプン分は、他の果物より血糖値を上昇させますね。



テーマ:糖尿病
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糖質制限食で膵臓を守る
おはようございます。

今回はhideさんから、糖質制限食糖尿病・メタボ改善という嬉しいコメントをいただきました。

「初めまして

49歳のメタボ男子です。
今日(5/5)空腹時血糖値が97になりましたので嬉しくて投稿してしまいました。

江部先生ありがとうございます。

4月23日に泌尿器科で尿検査し尿糖+4で驚き

念のため血液検査したら血糖値385 A1c8.5

教育入院と薬でコントロールしないと危険な状態と言われ失望しました。というのは

何人もの会社の先輩が薬と注射と食事制限で頑張っていても結局合併症になっていたので、入院は辞退しインターネットと書店で先生の糖質制限食事療法を知り血糖値測定器を早速買い、あとは実践のみ

現在、3食主食を豆腐に換えて糖質を見ながら適当におかずを自分で作って食べています。
昨夜、ウィスキーやウォッカを3~4杯を
アーモンドやクルミで飲んでいたのですが
今朝恐る恐る計測したら
空腹時血糖値が「97」食後血糖値も131
体重も87.5から84.3
後は血圧153/105をなんとかしないといけないので塩分控えめと禁煙に挑戦です。
大好きだったごはん、パン、パスタ、ケーキ、和菓子を完全に絶つとこができたので
頑張ります。今、甘さに敏感になりました。胡瓜がすごく甘くおいしいです。
今後もゆーるい感じで頑張ります。
ありがとうございました。

hide | 2009.05.05(火) 」


hideさん。嬉しいコメントをありがとうございます。
血糖値、劇的な改善で良かったですね。(⌒o⌒)v

入院を奨められたお医者さんもさぞかし、びっくりされることでしょう。

糖質制限食実践2週間くらいで、5月5日の空腹時血糖値97mg/dlということは、自分自身のインスリン基礎分泌があるていど、出ているということなので、今後もかなり安心ですね。

自分で血糖自己測定器も購入されたのですね。糖尿病の自己管理には血糖自己測定器とても役に立ちますよ。

「何人もの会社の先輩が薬と注射と食事制限で頑張っていても結局合併症になっていた。」

そうですね。

インスリン注射や経口血糖降下剤を内服して、カロリー制限食で一生懸命頑張っていても、残念ながらほとんどの糖尿病患者さんが、じり貧で悪化していきます。

このことはUKPDS(United  Kingdom  Prospective  Diabetes  Study )で証明されました。
UKPDSは、25-65才の4209例の新規の2型糖尿病患者について、英国で実施された平均10年間にわたる過去最大規模の疫学調査です。UKPDSは、1970年代から準備され1977年に開始、1998年に結果が報告されました。

4209例の10年間の統計をとると、どんな治療法をしていても、HbA1cは徐々に悪化し続けています。
これはおそらくは、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が、徐々に減少していくためと考えられます。

つまり、糖尿病患者が医師や栄養士の現行の指導をきっちり守って最善の努力をしても、結果は、慢性の進行性の膵不全とも言うべき病態が2型糖尿病なのです。 (*_*)

糖質を摂取する限りは、どんな治療をしていても、食後高血糖が生じる可能性が極めて高いのです。
この180mg/dlを超える食後高血糖がβ細胞を傷つけます。高血糖により傷つき死滅し、β細胞は徐々に減少していくわけです。

それでは「2型糖尿病は不治の病でもうどうしようもないのか!?」というと、そんなことはありません。

180mg/dlを超える食後高血糖さえ起こさなければ、β細胞が障害されることもなく、今現在生き残っている数を保つことができるのです。そこでいよいよ糖質制限食の出番ですね。

糖質制限食なら、薬に頼ることなく食後高血糖を防ぐことができます。食後高血糖がなければ、β細胞も障害されることなく元気に生き続けてくれます。

従って理論的には、糖質制限食の実践によりUKPDSの恐るべき結論(慢性進行性膵不全)を覆すことができると思います。 (^_^)

「現在、3食主食を豆腐に換えて糖質を見ながら適当におかずを自分で作って食べています。」

豆腐もいいですね。もし豆腐に飽きたら

糖質制限ドットコムhttp://www.toushitsuseigen.com/

のふすまパン、メロンパン、シナモンパン・・・、などもあります。

また甘いものでは、ラカントカロリーゼロ飴もいけますよ。

「体重も87.5から84.3 、血圧153/105」

体重が標準まで落ちれば、血圧も正常になる可能性もあります。
美味しく楽しく、糖質制限食、お続け下さいね。

江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
スペインワイン 第16回ジャパン・ワイン・チャレンジにてシール・オブ・アプルーバル入賞です

スペインワイン

糖質制限専門ワイン Sarmentum(サーメンタム)第16回ジャパン・ワイン・チャレンジにてシール・オブ・アプルーバル入賞です

お陰様で大好評発売中の糖質制限専門ワインSarmentum(サーメンタム)ですが、昨晩、醸造元のクリストフからメールが入りまして、白ワインの Sarmentum Xarel.lo が、第16回ジャパン・ワイン・チャレンジにて、入賞のシール・オブ・アプルーバルに選ばれたそうです。

私、このジャパン・ワイン・チャレンジが何なんか、全然知らんかったんですけど、なんでもアジアで最大規模のワインの審査会らしいです。

で、ワインの審査会なんですが、恐らく、と言いますか、100%糖質制限が何なのか知ってる審査員もいないでしょうし、糖質制限が審査の対象になるなんてこともあり得ないです。

そんなとこに「糖質制限ワイン」なるものを持ち込んだクリストフもスゴイですが、入賞しちゃうところもスゴイ(笑)

Japan Wine Challenge 2013 審査結果
http://www.japanwinechallenge.com/Results/information_results2013jp.html

2013 Japan Wine Challenge Results Seal of Approval
http://www.japanwinechallenge.com/Results/2013_seal_.html

さすがクリストフが「自信作だ!」ってゆうだけのことはありますね、はい。

クリストフです
くりすとふ


で、今回ジャパン・ワイン・チャレンジ2013にてシール・オブ・アプルーバルに入賞した、白ワイン Sarmentum Xarel.lo 、審査員の方が気づいていたかは分かりませんが、実はとっても画期的な「糖質制限白ワイン」です。

もともと白ワインって、飲んだらお分かり頂けるかと思いますが、甘いんですよね。

甘いゆうことは糖質がそこそこ入ってるということで、糖質制限食的には、「飲んじゃダメワイン」でした。

そこを何とか白ワインのフルーティーさを残しつつ、糖質を抑えられないかと無茶な注文をクリストフに出したところ、

「これでどやっ!」

って作って来たのが、Sarmentum Xarel.lo です。

「これなら大丈夫だ!」

と力説していただけあって、スペインで行った尿糖試験紙の検査もパス。

江部康二先生の人体実験も

18:05 テニス後で空腹時血糖値:91mg

あらてつのスペインワイン白を約1/2本、摂取

30分後血糖値:93mg
60分後血糖値:92mg


と素晴らしい数値。

見事に糖質制限食実践中の皆さんに安心して飲んで頂ける白ワインが完成しました。

因みにこのSarmentum Xarel.lo、糖質はかなり少ないですが、しっかりフルーティーで飲みやすいので、当店の女性スタッフに大人気です。

このことがウソじゃないのは、「ジャパン・ワイン・チャレンジ2013、シール・オブ・アプルーバル入賞」が証明してくれました。

だって、糖質制限食を知らない審査員さん達、美味しくなかったら選びませんもんね(笑)

ブログ読者の皆さんも、Sarmentum Xarel.loを一度飲んで頂けば、思わず「え?これで糖質制限?」って思うハズ。

あ、白ワインばっかり押してるようですが、もちろん赤ワインの Sarmentum Merlot Barrica 2009 もオススメです。

クリストフの言う

「口の中で、パワフルでありながら心地が良く、率直な味わいがある。このワインを構成する品種の特徴を損なうことがない程度ながら、主にバニラノートやオークの香りが感じられる。 程よい強さと後味がある。

細やかな後味と、丸みを帯びた持続的なタンニンの味がする、風味のよい、バランスのとれたワインである。」

は、ウソでも誇張でもなく、ワインの味の分からない私でも、飲んで「美味しいやん」と思いましたから(笑)

冷え込み厳しいこれからの季節、ホットワインもおすすめです。

きっと心までホカホカにしてくれると思います。


世界初の糖質制限ワイン サーメンタム

詳細&お求めは

糖質制限ワイン サーメンタム
http://www.toushitsuseigen.com/shop/spa_wine.html

ワイン


是非お試しあれ。





糖質制限食・ダイエット食の通信販売|糖質制限ドットコム

糖質制限ドットコムは、糖質制限食の第一人者、高雄病院、江部康二先生監修による糖質オフな食材を販売、糖質制限食に取り組む皆様をサポートします。


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
血糖値とお酒と赤ワイン
おはようございます。

昨夜は、糖質制限な食事とアサヒスタイルフリー350m缶を2本、ボルドー赤ワインを1/2本、おみやげに貰った米焼酎の水割りを3杯くらい飲みました。

酒飲みに優しく、喫煙者に厳しい糖質制限な糖尿人、江部康二です。

今回は佐藤さんから、赤ワインについて、コメント・質問をいただきました。

「09/05/02 佐藤
糖質制限食と赤ワイン
皆さん赤ワインをよく飲まれているようですか、ワイン初心者なもので教えて頂きたいのですがどういった赤ワインを選んだらいいのでしょうか?例えば甘口はダメで中辛以上とかフルボデイがいいとかライトがいいとか?種類によって血糖値の上がり易いものとかはあるのでしょうか。」


佐藤さん。コメントありがとうございます。

五訂日本食品標準成分表によれば、

赤ワイン100ml中に1.5gの糖質、
白ワイン100ml中に2.0gの糖質、
純米酒100ml中には3.6gの糖質、
純米吟醸酒だと100ml中に4.1gの糖質、
ビールは100ml中に3.1gの糖質、

がそれぞれ含まれています。

1gの糖質が体重64kgの2型糖尿人の血糖値を3mg、1型糖尿人の血糖値を5mg、上昇させます。

日本酒やビールの糖質含有量は、銘柄による差はそんなにありません。日本酒は1合が180mlで、3合飲んだら540mlで糖質は20gです。まあ、お猪口に1~2杯なら日本酒が上昇させる血糖値は心配ないレベルですね。

一方、ビールは350ml缶を3本飲んだら、1050mlで糖質は32.6gです。血糖値上昇としてはすでにかなりやばいです。 (*_*)

お店によって違いはありますが、ビアホールなどで、大ジョッキ(800ml)3杯飲んだら2400mlで糖質は74.4gで、いよいよ血糖値危険水域をはるかに超えてきますね。(=_=;) 
   
ビールは、どうしても量的にガブガブ飲めるので、糖尿人にとって最も危険なお酒です。

一方、ワインは結構、銘柄により糖質含有量に差があります。実は白ワインでも糖質含有量が少ないものもあり、阿曽シェフ、新井田シェフのレストラン「Botanica」では、イタリアンフルコースを賞味しながら白も赤も美味しくいただいてます。 (^_^)

ワインが1本750mlなので、1/2本で375ml飲んで、一般的な赤なら糖質は5.6gくらいです。
またあくまでも体験と印象ていどですが、赤ワインをボトル1本飲んでも血糖値は上昇しないようです。ビールなどとは、はっきり違います。赤ワインに含まれる何らかの成分が関係してるのかもしれませんが文献的に確認できているわけではありません。ほとんどの赤ワインは大丈夫と思いますが、甘口は避けた方が無難ですね。

白ワインですが、病院で尿糖を測定する、試験紙がありますね。インターネットでも販売しています。この試験紙で白ワインの糖質含有量がチェックできます。

白ワインを試験紙でチェックして、色が変わらなければブドウ糖はほとんどない証拠です。白ワインでも辛口で糖質が極めて少ない銘柄もあり、これならOKですよ。

以上、醸造酒のお話しでした。

なお焼酎、ウィスキー、ブランデーなどの蒸留酒は原料が麦でも芋でも米でも、糖質含有量ゼロなので、糖質制限OK食品です。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食と空腹時血糖値
こんにちは。明日からは、やっと暑くなるそうです。

新緑が目に心地よい時期に長袖を着た記憶がほとんどありませんので、今年の京都の5月は、肌寒かったのですね。

さて今回は、ふじさんから、糖質制限食空腹時血糖値についてコメント・質問をいただきました。


空腹時血糖値の上昇

江部先生、毎日の更新を楽しみにしております。

糖質制限を始めて3か月。
1月初めに9.3%もあったHbA1cも、4月1日の検査では5.8%まで下がりました!
主治医が一番びっくりしていたので、糖質制限のことを告げたのですが、低血糖になってふらふらになるからと、やめるよう言われてしまいました・・・T□T
実際にそんなこともなく、データを見れば改善しているのにも関わらず、結果と原因を受けて入れてもらえないことがとても悲しかったです。

さて、4月初めまで早朝空腹血糖値が110以下をキープしていたのですが、それ以降は120~135と、やや高めになってしまっています。
酷い時は177という時もありました。
就寝前は80~110なので、暁現象なのかとは思いますが、これはβ細胞が少なからず破壊されてしまい、インスリンの基礎分泌が不足しているのでしょうか。

糖質制限をはじめて一旦は下がり、少ししてからまた血糖値が上昇するということはあるのでしょうか。
食生活はスーパー糖質制限を実施していますが、ここ1カ月は、たまにしていたウォーキングが実行できていません・・・。
そのせいもあってか、体重が増えました^^;
30歳 女 身長155cm
ステロイド(プレドニン)を服用する前は48kgでしたが、ステロイドの副作用で糖尿が悪化し、2週間足らずで44kgまで減少→服用終了後糖質制限を始めて50kgまでになりました。
標準体重ではありますが、自分では少し太り気味かなと感じています。
ふじ | 2009.05.01(金) 」


ふじさん。コメントありがとうございます。

1月くらいまでで、ステロイドの内服は終了しているのですね。

「1月初めに9.3%もあったHbA1cも、4月1日の検査では5.8%」

1月に糖質制限食を開始して、3ヶ月で見事な改善ですね。(^-^)v(^-^)v 

「主治医が一番びっくりしていたので、糖質制限のことを告げたのですが、低血糖になってふらふらになるからと、やめるよう言われてしまいました・・・T□T
実際にそんなこともなく、データを見れば改善しているのにも関わらず、結果と原因を受けて入れてもらえないことがとても悲しかったです。」


うーむ。残念ですね。(=_=)

最近、糖質制限食を理解していただける医師がかなり増えてきてはいるのですが、まだまだなんですね。

ふじさんはもう体験済みですが、糖質制限食で高血糖は改善しますが、肝臓で糖新生をするので、低血糖にはなりませんのでご安心ください。(*)

「4月初めまで早朝空腹血糖値が110以下をキープしていたのですが、それ以降は120~135と、やや高めになってしまっています。
酷い時は177という時もありました。
就寝前は80~110なので、暁現象なのかとは思いますが、これはβ細胞が少なからず破壊されてしまい、インスリンの基礎分泌が不足しているのでしょうか。
糖質制限をはじめて一旦は下がり、少ししてからまた血糖値が上昇するということはあるのでしょうか。」


いったん、早朝空腹時血糖値が110mg/dl以下になっていますので、基礎分泌のインスリンは,
あるていど保たれていることは間違いありません。

177mgはともかく、120、135mgていどはほんの少しのことで変動します。例えば、睡眠が浅かったとか、風邪気味だったとか、前の日の夕食が遅かったとか、餃子・トンカツ・天ぷらなどちょっと食べ過ぎたとか・・・.。

ちなみに、私の空腹時血糖値も100~110~120~130mgくらいで、ちょっとしたことで変動します。まあ私の場合は、基礎分泌のインスリンが、既にやや不足気味の段階なのですが・・・(;_;)

血糖コントロールが悪い(180mg/dl以上)と高血糖そのものが膵臓のβ細胞を傷害するので、困りものなのですが、ふじさんの場合は、HbA1cも改善し血糖コントロールも良好になっているので、その心配はありません。地道に糖質制限食を続けていけば、きっと早朝空腹時血糖値も改善しますよ。 (^_^)

美味しく楽しく末永く、糖質制限食お続け下さいね。

江部康二


(*)血糖調節システム

人体の血糖調節は、なかなか精妙で複雑なシステムにより維持されています。血糖値は「食事」、「肝臓によるグリコーゲン分解・糖新生と糖の取り込み」、「運動」、「ストレス」、「インスリン・グルカゴンなどホルモン」・・・いろいろな要素が合わさって調節されています。

① 空腹時
食物吸収が終了した直後には、肝臓のグリコーゲン分解が、循環血液中に入るブドウ糖の主要な供給源です。食後数時間が経過し、絶食状態が持続すると、ブドウ糖の供給源は、肝のグリコーゲン分解から糖新生に切り替わります。

② 主食摂食時(糖質あり)
摂食時には消化管から吸収されたブドウ糖は、門脈血からまず肝臓に約50%取り込まれて、それ以外が血液の大循環に回ります。

肝細胞でのブドウ糖取り込み自体は、糖輸送体Glut2*を介して行われ、インスリン追加分泌とは関係ありません。しかし肝に取り込まれたブドウ糖はインスリンによりグリコーゲンとして蓄えられます。

糖尿人では<肝臓のグリコーゲン分解と糖新生>が摂食時にも抑制されにくいので、食後高血糖となります。また糖尿人は、門脈血からの肝臓のブドウ糖取り込みも低下しているので、この面でも食後高血糖を起こしやすいのです。

糖質摂食して血糖値が上昇すれば、正常人では速やかにインスリンが追加分泌されます。
肝臓に取り込まれなかったブドウ糖は、肝静脈から血中に入り、動脈血中に入ったブドウ糖は、インスリン追加分泌により細胞表面に移動した糖輸送体GLUT4により骨格筋や脂肪細胞に取り込まれます。骨格筋が、約70%の血糖を取り込みます。

これにより血糖値も速やかに下がります。取り込まれず余った血糖は、インスリンにより中性脂肪に変換されます。

しかし、糖尿人の場合は、血液中のブドウ糖(食後高血糖)は<インスリン分泌不足>と<筋肉や脂肪細胞におけるインスリン抵抗性>により処理されにくいので、食後高血糖が遷延します。

また、インスリン作用不足による脂質代謝異常、アミノ酸代謝異常、高血糖そのものによるインスリン作用低下、インスリン拮抗ホルモン優位、など様々な因子が重なり合って、高血糖が持続するのですね。

さらに糖尿人の一部においては、胃不全麻痺**による内容物の排出遅延があり、吸収も遅延して通常よりかなり遅れて血糖値が上昇することがあります。


③ 糖質制限食を摂食時(糖質がごく少量)
糖質制限食を摂取時は脂質が常に燃えています。また肝臓でアミノ酸などから糖新生も行われています。このため糖質摂取がごく少量でも低血糖にはならないのです。


④ 運動時
安静時には、インスリンの基礎分泌はありますが少量なので、糖輸送体(Glut4)は細胞表面にでてこれず、筋肉細胞・脂肪細胞は血糖をほとんど取り込まめません。
運動時(筋収縮時)には筋肉細胞の糖輸送体(Glut4)がインスリン追加分泌がなくても細胞表面に移動して、血糖を取り込むことが可能となり、血糖値が下がります。筋肉細胞が血糖を取り込んでエネルギー源とした後、筋肉中のグリコーゲンが満杯になれば、取り込みはストップします。脂肪細胞は運動には無関係です。ジョギングや歩行ていどの軽い運動が適切とされています。

糖尿人でインスリンの基礎分泌があるていど以上不足していると、運動によりかえって血糖値が上昇することがあるので注意が必要です。

バーンスタイン医師によれば、個人差はありますが空腹時血糖値170mg/dlを超えているような場合はそのような可能性があるとのことです。

また強度の強い運動だと、アドレナリンや副腎皮質ホルモンなどのインスリン拮抗ホルモンが分泌されますので、血糖値が上昇することがあります。


④ ストレス
急性のストレスがあると、アドレナリン、グルカゴン、副腎皮質ステロイドホルモンなど血糖値を上げるホルモンが分泌されますので血糖値が上昇します。


血糖値は、①.②.③.④などの因子が複雑に絡み合ったシステムにより調節されています。たかが血糖値されど血糖値、なかなか一筋縄ではいきませんね。

*糖輸送体(Glut:glucose transporter)
ブドウ糖が細胞膜を通過して細胞内に取り込まれるためには、グルコーストランスポーター(糖輸送体)と呼ばれる膜蛋白が必要です。

Glut1~Glut12と HMITが報告されています。
Glut1(脳、赤血球、網膜などの糖輸送体)はインスリン非依存性です。
Glut2(肝臓、膵臓のβ細胞などの糖輸送体)はインスリン非依存性です。
Glut4(筋肉細胞、脂肪細胞の糖輸送体)はインスリン依存性です。


**胃不全麻痺
バーンスタイン医師(米国の1型糖尿病の医師で糖質制限食実践中)の本にも記載されている<胃排泄遅延・胃不全麻痺>が年期の入った糖尿人ではありえます。欧米人には胃不全麻痺が結構多いようですが日本人でも当然ありえます。

胃不全麻痺のある糖尿人は、夕食を午後6時頃食べても、胃からの排泄が遅延して吸収が遅くなり、通常よりかなり遅れて血糖値が上昇することがあります。そのため翌朝の空腹時血糖値が高値となることがあります。

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
乳糖80%カットの牛乳・乳糖分解乳
おはようございます。昨夜から雨が降り続けています。

昨夜は近所で傘も持たずに歩いて外食でしたが、帰り道は雨がぱらついていて、ぎりぎり間に合いました。

さて今回は、noriko さんから、乳糖分解乳についてコメント・質問をいただきました。

「09/05/01 noriko
タイトルなし
いつもロムさせていただいています。

昨日美容院で、ananを読み江部先生の記事を読みました。

今朝TVのCMで「乳糖80%カットの牛乳」というのを見たのですが、このタイプならある程度飲んでもOKでしょうか?」


norikoさん。コメントありがとうございます。ananもありがとうございます。よくまとまった、わかりやすい糖質制限食の記事でしたね。

ご質問の件ですが、乳糖を分解して80%カットしたメグミルクという商品がありますね。これは、日本人やアジア人は、離乳したあとは乳糖分解酵素がどんどん減少して、成人は赤ちゃんの1/6くらいになりますから、牛乳を飲むと下痢したりお腹がごろごろしたりする人が結構いるのです。

そのような人々でも、あらかじめ乳糖を分解した牛乳なら、消化器症状が起こりませんから、安心して飲めるということですね。

しかし、二糖類である乳糖を分解したら、単糖類のブドウ糖とガラクトースになります。従って乳糖はほとんどないけれど、糖質含有量としては、ブドウ糖とガラクトースが残っているので、結局普通の牛乳と一緒くらいでしょうかね。( ̄_ ̄|||)

通常の牛乳も乳糖分解乳も、100ml中に5gていどの糖質があるということです。厚生労働省の低糖質食の基準は満たしてますが、糖尿人においてはガブガブ飲むものではありませんね。


江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
豆鼓エキスとイージーファイバー
おはようございます。

連休中は、家にこもって新しい本の、原稿の校正をしています。今までとは全く違った切り口の本ですから、皆さん、乞うご期待ですよ。ヾ(^▽^)

さて今回は、ともまさん、あさんから、豆鼓エキスとイージーファイバーについてコメント・質問をいただきました。

「豆鼓エキスとイージーファイバーダイエット
2009,2,18人間ドックで空腹時血糖134mg/dl HbA1c6.1、
2009,4,20食事負荷試験 
空腹時132mg/dl 60分後174mg/dl 120分後134mg/dl HbA1c6.0 169cm81kg
今回の診察で従来の食事指導を受け減量するようにと言われ、
次回一ヶ月後脈派伝藩速度検査の予約をしました…が従来の食事療法が煩わしいのでネットで調べていて糖質制限に辿り着きました。
先生の本も取り寄せ、先週から三食主食抜きを実行しております、糖質制限入門者です。質問がございます。2009,3,20頃よりテレビショッピングで購入した血糖値に効果のあるとうたっている豆鼓エキスをのんでいます、このままのみ続けて差し支えないでしょうか?
それから、大腸検査の下剤も思うように効かないひどい便秘でイージーファイバーを食事の度に一袋のんでいます、これも続けて大丈夫でしょうか?お尋ねします、宜しくお願い致します。

ともま | 2009.04.30(木)」


「とうちエキスつぶタイプとわ
テレビで宣伝しているとうちエキスつぶタイプは血糖値を下げるのに有効なサプリメントでしょうか安心して食べられますか 購入したいのですがお答えよろしくお願いします。
あ | 2009.04.30(木) 」


ともまさん、あさん。コメントありがとうございます。

ともまさん、本のご購入もありがとうございます。

<169cm 81kg>ですがスーパー糖質制限食、血糖コントロールは勿論のこと、減量にもきっとお役に立つと思いますよ。 (^_^)

さて「豆鼓エキス」ですが、特定保健用食品です。特定保健用食品とは、各種症状を改善する働きがある成分を含んだ食品で、その効果や安全性が科学的に確認され、厚生労働省が認めたものです。

「豆鼓エキス」はメーカーにもよりますが、ラベルに特定保健用食品と記載があれば、「血糖値が高めの方に適した食品」という表示を区政労働省が許可した商品です。従って一定の血糖値を下げる効果があることは確かです。

メーカーによれば、「豆鼓エキス」を食事前に内服すると、消化酵素「αーグルコシターゼ」の働きを抑え、食後の急激な血糖値の上昇を穏やかにするそうです。

そうすると「豆鼓エキス」の作用機序は、αーグルコシダーゼ阻害剤であるグルコバイ、ベイスン、セイブルと同じですね。*

グルコバイなどαーグルコシダーゼ阻害剤は、健康保険に収載され確実な効果が期待できます。一方「豆鼓エキス」は、お薬ではなくて特定保健用食品にとどまっていますから、効果のほどは、当然、αーグルコシダーゼ阻害剤より劣ると考えられます。従って、あまり大きな期待はもてませんね。

まあ飲まんよりは飲んだ方が、10~20mg血糖値を下げてくれるかもね・・・(∵)?
といった位置づけです。

次にイージーファイバーですが、同様に特定保健用食品です。主成分は難消化性デキストリンで、便通がよくなる効能があります。難消化デキストリンは食物繊維ですので、ゼロカロリーで血糖値は全く上昇させません。これで便通が良くなるならもうけものですね。安心してお続け下さい。(⌒o⌒)v


αーグルコシダーゼ阻害剤については
2008.10.9のブログ「α-グルコシダーゼ阻害薬の作用時間」を
ご参照下さい。


江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
スペインワイン 第16回ジャパン・ワイン・チャレンジにてシール・オブ・アプルーバル入賞です

スペインワイン

糖質制限専門ワイン Sarmentum(サーメンタム)第16回ジャパン・ワイン・チャレンジにてシール・オブ・アプルーバル入賞です

お陰様で大好評発売中の糖質制限専門ワインSarmentum(サーメンタム)ですが、昨晩、醸造元のクリストフからメールが入りまして、白ワインの Sarmentum Xarel.lo が、第16回ジャパン・ワイン・チャレンジにて、入賞のシール・オブ・アプルーバルに選ばれたそうです。

私、このジャパン・ワイン・チャレンジが何なんか、全然知らんかったんですけど、なんでもアジアで最大規模のワインの審査会らしいです。

で、ワインの審査会なんですが、恐らく、と言いますか、100%糖質制限が何なのか知ってる審査員もいないでしょうし、糖質制限が審査の対象になるなんてこともあり得ないです。

そんなとこに「糖質制限ワイン」なるものを持ち込んだクリストフもスゴイですが、入賞しちゃうところもスゴイ(笑)

Japan Wine Challenge 2013 審査結果
http://www.japanwinechallenge.com/Results/information_results2013jp.html

2013 Japan Wine Challenge Results Seal of Approval
http://www.japanwinechallenge.com/Results/2013_seal_.html

さすがクリストフが「自信作だ!」ってゆうだけのことはありますね、はい。

クリストフです
くりすとふ


で、今回ジャパン・ワイン・チャレンジ2013にてシール・オブ・アプルーバルに入賞した、白ワイン Sarmentum Xarel.lo 、審査員の方が気づいていたかは分かりませんが、実はとっても画期的な「糖質制限白ワイン」です。

もともと白ワインって、飲んだらお分かり頂けるかと思いますが、甘いんですよね。

甘いゆうことは糖質がそこそこ入ってるということで、糖質制限食的には、「飲んじゃダメワイン」でした。

そこを何とか白ワインのフルーティーさを残しつつ、糖質を抑えられないかと無茶な注文をクリストフに出したところ、

「これでどやっ!」

って作って来たのが、Sarmentum Xarel.lo です。

「これなら大丈夫だ!」

と力説していただけあって、スペインで行った尿糖試験紙の検査もパス。

江部康二先生の人体実験も

18:05 テニス後で空腹時血糖値:91mg

あらてつのスペインワイン白を約1/2本、摂取

30分後血糖値:93mg
60分後血糖値:92mg


と素晴らしい数値。

見事に糖質制限食実践中の皆さんに安心して飲んで頂ける白ワインが完成しました。

因みにこのSarmentum Xarel.lo、糖質はかなり少ないですが、しっかりフルーティーで飲みやすいので、当店の女性スタッフに大人気です。

このことがウソじゃないのは、「ジャパン・ワイン・チャレンジ2013、シール・オブ・アプルーバル入賞」が証明してくれました。

だって、糖質制限食を知らない審査員さん達、美味しくなかったら選びませんもんね(笑)

ブログ読者の皆さんも、Sarmentum Xarel.loを一度飲んで頂けば、思わず「え?これで糖質制限?」って思うハズ。

あ、白ワインばっかり押してるようですが、もちろん赤ワインの Sarmentum Merlot Barrica 2009 もオススメです。

クリストフの言う

「口の中で、パワフルでありながら心地が良く、率直な味わいがある。このワインを構成する品種の特徴を損なうことがない程度ながら、主にバニラノートやオークの香りが感じられる。 程よい強さと後味がある。

細やかな後味と、丸みを帯びた持続的なタンニンの味がする、風味のよい、バランスのとれたワインである。」

は、ウソでも誇張でもなく、ワインの味の分からない私でも、飲んで「美味しいやん」と思いましたから(笑)

冷え込み厳しいこれからの季節、ホットワインもおすすめです。

きっと心までホカホカにしてくれると思います。


世界初の糖質制限ワイン サーメンタム

詳細&お求めは

糖質制限ワイン サーメンタム
http://www.toushitsuseigen.com/shop/spa_wine.html

ワイン


是非お試しあれ。





糖質制限食・ダイエット食の通信販売|糖質制限ドットコム

糖質制限ドットコムは、糖質制限食の第一人者、高雄病院、江部康二先生監修による糖質オフな食材を販売、糖質制限食に取り組む皆様をサポートします。


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