2009年02月27日 (金)
おはようございます。
しばらく暖かだったのが、今日からまた寒いとの予報でしたが、京都はまた雨です。雪は無しでそんなに寒くないですね。
今夜は同級生の集まりがあって、祇園に出かけます。明日の夜はテニスクラブの集まりです。明後日の朝はテニスのレッスンの予定ですから、二日酔い厳禁ですね。
さて今回は、さわさんから、尋常性乾癬と糖異質制限食に関して、とても興味深くて嬉しいコメントをいただきました。
【さわ
『糖質制限と尋常性乾癬』
江部先生、毎日のお仕事、ブログの更新ご苦労さまです。
先日は、私の質問に対して、ピーマンの糖質量まで調べて頂き、ありがとうございました。
おかげさまで、これからも安心してピーマンを食べることができそうです。
さて、今日はちょっとした報告があります。
自分は、ちょうど20年前の1月に尋常性乾癬を発症して今年で20年目になります。
尋常性乾癬とは不治の皮膚病で絶対治らないものだとあきらめていましたし、今まで20年近く我慢できたのだから、まぁ一生付き合っていけるだろうと考えていました。
ここ4~5年は春夏は症状がほぼ治まるのですが、12月~3月の4ヶ月間は膝から下がほぼ乾癬で埋め尽くされ、所々ひび割れて、痛さのあまり歩くこともままならず、一日の中でお風呂に入っている時だけが唯一ほっとできる、そんな日々を過ごしていました。
ところが、昨年の10月に糖尿病が発症し、糖質制限食は始めて以来、乾癬が全く出なくなりました。(現在左足に1cm、右足に5mm程度のものだけ)
こんなことはこの20年で初めてのことですし、どういうことなのだろう?と思っていたのですが、先生の2009/01/06(火)のブログを読んで、目から鱗でした。
ここの部分です。
このブドウ糖ミニスパイクが、生体の恒常性をかく乱してアレルギー疾患を悪化させたり、将来の生活習慣病のもととなります。
過去世界中にいろんな食事療法がありましたが、経験的に有効とされているものは、玄米菜食、ゲルソン療法、甲田療法など基本的にブドウ糖ミニスパイクが少ないという一点で一致しています。
私は現在、世界に氾濫する生活習慣病の元凶は、精製炭水化物やジャンクフードによるグルコースミニスパイクとインスリン過剰分泌と考えています。
今までの自分をを振り返ってみると、ラーメンは週に3度は食べるし、カレーライスは大好きでおかわりをするし、うどんや蕎麦、スパゲティは大好きだしで、炭水化物まみれの食生活だったので、乾癬も治らなかったのだな。と今年になってやっと気が付きました。
以前は、焼肉屋に行くと翌日には即座に乾癬が悪化していたので、脂質は避けて生活していたのですが、今では糖質制限をしている限り、焼肉屋に行っても全く乾癬は悪化しないようになりました。
ここ数年の歩けなかった辛さを考えると、糖尿病にはなったものの、乾癬がほぼ治った今現在のほうが凄く幸せだな。と毎日思っている次第です。
2009/02/25(水) 22:47:50 】
【さわ
『No title』
>近日中に記事にしたいと思います。
これは嬉しいです。是非よろしくお願いします。
乾癬がほぼ治って、何が嬉しいかというと、普通に歩けるようになったことがもちろん一番ですが、頭皮、手の甲も100%治り、人目を全く気にしなくて良くなったこと。ガンコな爪の変形もほぼ治ってきていること。温泉に行けるようになったこと等たくさんあります。
飲み薬、塗り薬は昨年の4月から一度も使用していないのにです。
本当に江部先生のブログに出会えて良かったと思っています。
2009/02/26(木) 09:32:21 】
さわさん。
貴重なコメントありがとうございます。
20年来の、尋常性乾癬がほぼ治ったとは素晴らしいですね。ヾ(^▽^)
私も漢方医ですので、尋常性乾癬やアトピー性皮膚炎など、皮膚科領域の患者さんも結構たくさん、診察にこられます。
単純な比較は難しいですが、第一線の臨床医としては、尋常性乾癬は、アトピー性皮膚炎よりかなり治りにくいです。
さわさん、2008年10月に糖尿病発症ですから、約2ヶ月の糖質制限食実践で、20年間毎年12月~3月に必ず悪化していた尋常性乾癬が、飲み薬・塗り薬もなしで、ほとんど治ってしまったのですね。これは驚きの効果です。
他の尋常性乾癬の患者さんも、さわさんと同様に糖質制限食が劇的に効果があるのかどうか、これからさらなる検討が必要ですね。
私が診察している尋常性乾癬の患者さんで、苦戦している方が何人かおられるので、早速、さわさんの体験を話して糖質制限食を奨めてみます。
<精製炭水化物摂取によるブドウ糖ミニスパイクが、生体の恒常性をかく乱してアレルギー疾患を悪化させたり、将来の生活習慣病のもととなります。
過去世界中にいろんな食事療法がありましたが、経験的に有効とされているものは、玄米菜食、ゲルソン療法、甲田療法など基本的にブドウ糖ミニスパイクが少ないという一点で一致しています。
私は現在、世界に氾濫する生活習慣病の元凶は、精製炭水化物やジャンクフードによるグルコースミニスパイクとインスリン過剰分泌と考えています。>
糖質制限食を実践すると、代謝全てが安定し血液の恒常性も保たれ、毛細血管に到るまで血流もよくなり、自然治癒力も高まります。従って、ほとんど全ての疾患に対して、症状改善の方向に向かう可能性が高いと思います。
それからイヌイットと尋常性乾癬に関して、興味深い報告があります。
1950年~1974年までのグリーンランド・ウパナヴィック病院の記録をまとめて、Kromannらが1980年に報告しています。
それによると、まず動脈硬化性心疾患で死亡したグリーンランド・エスキモーはわずか3名で、ほぼ同年齢層のデンマーク人の死亡予想値40人に比べて極めて低かったのです。これは有名な報告なので、ご存じの方も多いと思います。
そして、尋常性乾癬の患者はわずか2名で、デンマーク人の予想値40人に比べて心筋梗塞以上に少なかったのです。
当時のグリーンランド・エスキモーの主食は、アザラシ・トド・魚肉などであり、まさにスーパー糖質制限食でした。
さわさんとイヌイットの例だけで、糖質制限食が全ての尋常性乾癬患者に有効かどうかはまだまだ断定できませんが、少なくとも有力な選択肢として浮上してきたことは間違いありませんね。 (^_^)
江部康二
しばらく暖かだったのが、今日からまた寒いとの予報でしたが、京都はまた雨です。雪は無しでそんなに寒くないですね。
今夜は同級生の集まりがあって、祇園に出かけます。明日の夜はテニスクラブの集まりです。明後日の朝はテニスのレッスンの予定ですから、二日酔い厳禁ですね。
さて今回は、さわさんから、尋常性乾癬と糖異質制限食に関して、とても興味深くて嬉しいコメントをいただきました。
【さわ
『糖質制限と尋常性乾癬』
江部先生、毎日のお仕事、ブログの更新ご苦労さまです。
先日は、私の質問に対して、ピーマンの糖質量まで調べて頂き、ありがとうございました。
おかげさまで、これからも安心してピーマンを食べることができそうです。
さて、今日はちょっとした報告があります。
自分は、ちょうど20年前の1月に尋常性乾癬を発症して今年で20年目になります。
尋常性乾癬とは不治の皮膚病で絶対治らないものだとあきらめていましたし、今まで20年近く我慢できたのだから、まぁ一生付き合っていけるだろうと考えていました。
ここ4~5年は春夏は症状がほぼ治まるのですが、12月~3月の4ヶ月間は膝から下がほぼ乾癬で埋め尽くされ、所々ひび割れて、痛さのあまり歩くこともままならず、一日の中でお風呂に入っている時だけが唯一ほっとできる、そんな日々を過ごしていました。
ところが、昨年の10月に糖尿病が発症し、糖質制限食は始めて以来、乾癬が全く出なくなりました。(現在左足に1cm、右足に5mm程度のものだけ)
こんなことはこの20年で初めてのことですし、どういうことなのだろう?と思っていたのですが、先生の2009/01/06(火)のブログを読んで、目から鱗でした。
ここの部分です。
このブドウ糖ミニスパイクが、生体の恒常性をかく乱してアレルギー疾患を悪化させたり、将来の生活習慣病のもととなります。
過去世界中にいろんな食事療法がありましたが、経験的に有効とされているものは、玄米菜食、ゲルソン療法、甲田療法など基本的にブドウ糖ミニスパイクが少ないという一点で一致しています。
私は現在、世界に氾濫する生活習慣病の元凶は、精製炭水化物やジャンクフードによるグルコースミニスパイクとインスリン過剰分泌と考えています。
今までの自分をを振り返ってみると、ラーメンは週に3度は食べるし、カレーライスは大好きでおかわりをするし、うどんや蕎麦、スパゲティは大好きだしで、炭水化物まみれの食生活だったので、乾癬も治らなかったのだな。と今年になってやっと気が付きました。
以前は、焼肉屋に行くと翌日には即座に乾癬が悪化していたので、脂質は避けて生活していたのですが、今では糖質制限をしている限り、焼肉屋に行っても全く乾癬は悪化しないようになりました。
ここ数年の歩けなかった辛さを考えると、糖尿病にはなったものの、乾癬がほぼ治った今現在のほうが凄く幸せだな。と毎日思っている次第です。
2009/02/25(水) 22:47:50 】
【さわ
『No title』
>近日中に記事にしたいと思います。
これは嬉しいです。是非よろしくお願いします。
乾癬がほぼ治って、何が嬉しいかというと、普通に歩けるようになったことがもちろん一番ですが、頭皮、手の甲も100%治り、人目を全く気にしなくて良くなったこと。ガンコな爪の変形もほぼ治ってきていること。温泉に行けるようになったこと等たくさんあります。
飲み薬、塗り薬は昨年の4月から一度も使用していないのにです。
本当に江部先生のブログに出会えて良かったと思っています。
2009/02/26(木) 09:32:21 】
さわさん。
貴重なコメントありがとうございます。
20年来の、尋常性乾癬がほぼ治ったとは素晴らしいですね。ヾ(^▽^)
私も漢方医ですので、尋常性乾癬やアトピー性皮膚炎など、皮膚科領域の患者さんも結構たくさん、診察にこられます。
単純な比較は難しいですが、第一線の臨床医としては、尋常性乾癬は、アトピー性皮膚炎よりかなり治りにくいです。
さわさん、2008年10月に糖尿病発症ですから、約2ヶ月の糖質制限食実践で、20年間毎年12月~3月に必ず悪化していた尋常性乾癬が、飲み薬・塗り薬もなしで、ほとんど治ってしまったのですね。これは驚きの効果です。
他の尋常性乾癬の患者さんも、さわさんと同様に糖質制限食が劇的に効果があるのかどうか、これからさらなる検討が必要ですね。
私が診察している尋常性乾癬の患者さんで、苦戦している方が何人かおられるので、早速、さわさんの体験を話して糖質制限食を奨めてみます。
<精製炭水化物摂取によるブドウ糖ミニスパイクが、生体の恒常性をかく乱してアレルギー疾患を悪化させたり、将来の生活習慣病のもととなります。
過去世界中にいろんな食事療法がありましたが、経験的に有効とされているものは、玄米菜食、ゲルソン療法、甲田療法など基本的にブドウ糖ミニスパイクが少ないという一点で一致しています。
私は現在、世界に氾濫する生活習慣病の元凶は、精製炭水化物やジャンクフードによるグルコースミニスパイクとインスリン過剰分泌と考えています。>
糖質制限食を実践すると、代謝全てが安定し血液の恒常性も保たれ、毛細血管に到るまで血流もよくなり、自然治癒力も高まります。従って、ほとんど全ての疾患に対して、症状改善の方向に向かう可能性が高いと思います。
それからイヌイットと尋常性乾癬に関して、興味深い報告があります。
1950年~1974年までのグリーンランド・ウパナヴィック病院の記録をまとめて、Kromannらが1980年に報告しています。
それによると、まず動脈硬化性心疾患で死亡したグリーンランド・エスキモーはわずか3名で、ほぼ同年齢層のデンマーク人の死亡予想値40人に比べて極めて低かったのです。これは有名な報告なので、ご存じの方も多いと思います。
そして、尋常性乾癬の患者はわずか2名で、デンマーク人の予想値40人に比べて心筋梗塞以上に少なかったのです。
当時のグリーンランド・エスキモーの主食は、アザラシ・トド・魚肉などであり、まさにスーパー糖質制限食でした。
さわさんとイヌイットの例だけで、糖質制限食が全ての尋常性乾癬患者に有効かどうかはまだまだ断定できませんが、少なくとも有力な選択肢として浮上してきたことは間違いありませんね。 (^_^)
江部康二
2009年02月26日 (木)
おはようございます。
今回は、久山町研究の続きです。
久山町で、1988年と2002年に40~79才の年齢層の80%近い住民を対象とした、75g経口血糖負荷試験を用いた糖尿病の有病率調査が以下です。*
IGTとIFG合わせて糖尿病予備軍です。**
男性
1988 2002
糖尿病 15.0 23.6%
IGT 19.2 21.6%
IFG 8.0 14.7%
合計 42.2 59.9%
女性
1988 2002
糖尿病 9.9 13.4%
IGT 18.8 21.3%
IFG 4.9 6.6%
合計 33.6 41.3%
2007年7月27日(金)毎日新聞朝刊
研究責任者の九州大学・清原裕教授も
「88年以後、運動や食事指導など手を尽くしたのに糖尿病は増える一方。どうすれば減るのか、最初からやり直したい」
とのコメントを述べておられます。
実際14年間の努力にも関わらず、糖尿病の確定診断がついた人が
男性15.0→23.6%
女性9.9→13.4%
と著明に増加しています。
また男性では、40歳以上の久山町住人の約6割が、予備軍を含めた耐糖能異常という、とんでもない数字に増えています。
厚生労働省の国民・健康栄養調査によれば
2002年の40才以上の日本男性の15.6%が糖尿病、
2002年の40才以上の日本女性の8.1%が糖尿病でした。
厚生労働省の調査では、糖尿病が強く疑われる人の定義は
<HbA1c6.1%以上、または質問票で「現在糖尿病の治療を受けている」と答えた人>
であり、75g経口ブドウ糖負荷試験をしているわけではありませんので、全く同列に比べることはできませんが、久山町で実施された14年間の食事指導・運動指導にも関わらず、糖尿病が増えたのは紛れもない事実です。
下記は厚生労働省の調査データ 1997→2002年の5年間を比較したものですが、驚くべきことにあまり増えていません。
日本全体男性 1997 2002
糖尿病 40才代 5.4 4.4%
50才代 14.2 14.0%
60才代 17.5 17.9%
70才代 11.3 21.3%
日本全体女性 1997 2002
糖尿病 40才代 5.3 3.6%
50才代 7.1 4.6%
60才代 10.6 11.5%
70才代 15.5 11.6%
単純比較はできないところはありますが、日本全体のデータより、食事療法・運動療法を徹底指導した久山町のデータの方が、増加率も有病率も圧倒的に高いというパラドックスが起こっています。ヾ(゜▽゜)
久山町で指導された食事療法・運動療法は、当然、日本糖尿病学会推奨のものです。
即ち、食事療法は、カロリー制限の高糖質食(糖質60%、脂質20%、タンパク質20%)です。
運動は本来、糖尿病発症予防に悪いわけが無いですね。
しかし日本糖尿病学会推奨の「糖質60%、脂質20%、タンパク質20%」で食事指導を行う限りは、運動療法***を少々頑張っても糖尿病の増加をくい止めることはできないということが、久山町研究ではっきり証明されたわけです。
さらに、食事指導をしていない日本全体のデータより、厳格な食事指導を実施した久山町住民の方が、糖尿病の増加率・有病率がはるかに高いということは、どういうことなのか?
これは普通に考えて、久山町で指導された高糖質食が、かえって糖尿病を増やしたとしか言いようがありません。
「カロリー制限重視の高糖質食で糖尿病が増えた。」ということが久山町研究における紛れもない事実です。
2002年の久山町のデータでは、40歳以上の成人男性の過半数が耐糖能異常という病気です。
これは、「健康人とは何か」という定義を見直さなくてはならないほどの異常事態です。
つまり久山町では、40歳以上の成人男性では、耐糖能異常があるほうが普通なので、それがない人は異常?ということにもなりかねません。
「高糖質食の危険性ここに極まれり」という感じです。(+_+)
特に精製炭水化物の摂取は、正常人でもブドウ糖ミニスパイクを生じ、膵臓のβ細胞に過大な負担をかけます。精製炭水化物の過剰摂取こそが、久山町で糖尿病を増加させた根本要因ではないかと私は考えています。
臨床医、糖尿病専門医、栄養師、看護師、保健婦・・・皆さん、久山町研究の結果をしっかり検討していただき高糖質食(特に精製炭水化物)の危険性、糖質制限食の有用性を認識して頂きたいものです。
*
清原裕,危険因子としての糖尿病
分子脳血管病 vol.6 no.1 2007 19-24
(清原裕教授 九州大学大学院医学研究院環境医学)
**
IGT:食後2時間血糖値が140mg/dl以上200mg/dl未満のもので
IFG:空腹時血糖値が110mg/dl以上で126mg/dl未満のもの。
***
運動療法の目安として1回15~30分間、1日2回。
1日の運動量として約1万歩、消費エネルギーとして160~240キロカロリーが、日本糖尿病学会推奨です。運動の慢性効果を期待するには、週3日以上の頻度で実施するのが望ましいそうです。
江部康二
今回は、久山町研究の続きです。
久山町で、1988年と2002年に40~79才の年齢層の80%近い住民を対象とした、75g経口血糖負荷試験を用いた糖尿病の有病率調査が以下です。*
IGTとIFG合わせて糖尿病予備軍です。**
男性
1988 2002
糖尿病 15.0 23.6%
IGT 19.2 21.6%
IFG 8.0 14.7%
合計 42.2 59.9%
女性
1988 2002
糖尿病 9.9 13.4%
IGT 18.8 21.3%
IFG 4.9 6.6%
合計 33.6 41.3%
2007年7月27日(金)毎日新聞朝刊
研究責任者の九州大学・清原裕教授も
「88年以後、運動や食事指導など手を尽くしたのに糖尿病は増える一方。どうすれば減るのか、最初からやり直したい」
とのコメントを述べておられます。
実際14年間の努力にも関わらず、糖尿病の確定診断がついた人が
男性15.0→23.6%
女性9.9→13.4%
と著明に増加しています。
また男性では、40歳以上の久山町住人の約6割が、予備軍を含めた耐糖能異常という、とんでもない数字に増えています。
厚生労働省の国民・健康栄養調査によれば
2002年の40才以上の日本男性の15.6%が糖尿病、
2002年の40才以上の日本女性の8.1%が糖尿病でした。
厚生労働省の調査では、糖尿病が強く疑われる人の定義は
<HbA1c6.1%以上、または質問票で「現在糖尿病の治療を受けている」と答えた人>
であり、75g経口ブドウ糖負荷試験をしているわけではありませんので、全く同列に比べることはできませんが、久山町で実施された14年間の食事指導・運動指導にも関わらず、糖尿病が増えたのは紛れもない事実です。
下記は厚生労働省の調査データ 1997→2002年の5年間を比較したものですが、驚くべきことにあまり増えていません。
日本全体男性 1997 2002
糖尿病 40才代 5.4 4.4%
50才代 14.2 14.0%
60才代 17.5 17.9%
70才代 11.3 21.3%
日本全体女性 1997 2002
糖尿病 40才代 5.3 3.6%
50才代 7.1 4.6%
60才代 10.6 11.5%
70才代 15.5 11.6%
単純比較はできないところはありますが、日本全体のデータより、食事療法・運動療法を徹底指導した久山町のデータの方が、増加率も有病率も圧倒的に高いというパラドックスが起こっています。ヾ(゜▽゜)
久山町で指導された食事療法・運動療法は、当然、日本糖尿病学会推奨のものです。
即ち、食事療法は、カロリー制限の高糖質食(糖質60%、脂質20%、タンパク質20%)です。
運動は本来、糖尿病発症予防に悪いわけが無いですね。
しかし日本糖尿病学会推奨の「糖質60%、脂質20%、タンパク質20%」で食事指導を行う限りは、運動療法***を少々頑張っても糖尿病の増加をくい止めることはできないということが、久山町研究ではっきり証明されたわけです。
さらに、食事指導をしていない日本全体のデータより、厳格な食事指導を実施した久山町住民の方が、糖尿病の増加率・有病率がはるかに高いということは、どういうことなのか?
これは普通に考えて、久山町で指導された高糖質食が、かえって糖尿病を増やしたとしか言いようがありません。
「カロリー制限重視の高糖質食で糖尿病が増えた。」ということが久山町研究における紛れもない事実です。
2002年の久山町のデータでは、40歳以上の成人男性の過半数が耐糖能異常という病気です。
これは、「健康人とは何か」という定義を見直さなくてはならないほどの異常事態です。
つまり久山町では、40歳以上の成人男性では、耐糖能異常があるほうが普通なので、それがない人は異常?ということにもなりかねません。
「高糖質食の危険性ここに極まれり」という感じです。(+_+)
特に精製炭水化物の摂取は、正常人でもブドウ糖ミニスパイクを生じ、膵臓のβ細胞に過大な負担をかけます。精製炭水化物の過剰摂取こそが、久山町で糖尿病を増加させた根本要因ではないかと私は考えています。
臨床医、糖尿病専門医、栄養師、看護師、保健婦・・・皆さん、久山町研究の結果をしっかり検討していただき高糖質食(特に精製炭水化物)の危険性、糖質制限食の有用性を認識して頂きたいものです。
*
清原裕,危険因子としての糖尿病
分子脳血管病 vol.6 no.1 2007 19-24
(清原裕教授 九州大学大学院医学研究院環境医学)
**
IGT:食後2時間血糖値が140mg/dl以上200mg/dl未満のもので
IFG:空腹時血糖値が110mg/dl以上で126mg/dl未満のもの。
***
運動療法の目安として1回15~30分間、1日2回。
1日の運動量として約1万歩、消費エネルギーとして160~240キロカロリーが、日本糖尿病学会推奨です。運動の慢性効果を期待するには、週3日以上の頻度で実施するのが望ましいそうです。
江部康二
2009年02月25日 (水)
おはようございます。
通りすがりさんから、とても嬉しいコメントをいただきました。
阿曽シェフ、新井田シェフ、ボタニカが、マイコミジャーナルで大きく紹介されてます。
【通りすがり
『「ボタニカ」が紹介されてました』
有名なPC情報サイトで「ボタニカ」が紹介されてました。
江部先生の名前も出ています。
【レポート】糖尿病に効く? 有名シェフ考案の低糖質イタリア料理を直撃
http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/02/24/botanica/index.html
2009/02/25(水) 01:52:50】
通りすがりさん。
とても嬉しい情報をありがとうございます。早速覗いて見ました。
阿曽シェフ、新井田シェフの写真入りで、料理の写真も美味しそうで、糖質制限食に好意的なとても嬉しくなる記事でした。
お二人のダイエット体験談も含めて、3ページにわたり詳しく紹介されています。
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」のことも阿曽シェフが宣伝してくださってました。
ブログ読者の皆さん、是非覗いてみて下さいね。
江部康二
通りすがりさんから、とても嬉しいコメントをいただきました。
阿曽シェフ、新井田シェフ、ボタニカが、マイコミジャーナルで大きく紹介されてます。
【通りすがり
『「ボタニカ」が紹介されてました』
有名なPC情報サイトで「ボタニカ」が紹介されてました。
江部先生の名前も出ています。
【レポート】糖尿病に効く? 有名シェフ考案の低糖質イタリア料理を直撃
http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/02/24/botanica/index.html
2009/02/25(水) 01:52:50】
通りすがりさん。
とても嬉しい情報をありがとうございます。早速覗いて見ました。
阿曽シェフ、新井田シェフの写真入りで、料理の写真も美味しそうで、糖質制限食に好意的なとても嬉しくなる記事でした。
お二人のダイエット体験談も含めて、3ページにわたり詳しく紹介されています。
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」のことも阿曽シェフが宣伝してくださってました。
ブログ読者の皆さん、是非覗いてみて下さいね。
江部康二
2009年02月25日 (水)
おはようございます。
昨朝から、ずっと雨がしとしと降り続いている京都です。
今回は、「糖質制限食 春のレシピ」の数字が違っているとのご指摘を、アザミさんからコメントいただきました。
【09/02/23 アザミ
春のレシピ
おはようございます。
春のレシピ・P70
① 朝食の温泉卵の成分が、すべて豆乳の成分と入れ替わっているようです。
だからといって豆乳の成分が卵かというと・・そうでもないようなのです。
卵1個60gだと考えるとKcal・90ですし・・お手数ですが
確認お願いいたします。】
あざみさん。
ご指摘ありがとうございました。おおいに助かりました。早速管理栄養士の橋本さんに、確認して貰いました。
何が原因かよくわかりませんが、大幅に数字が間違っていました。以下のように、訂正させていただきます。すいませんでした。o(_ _)o
☆ アスパラのベーコンまき
78kcal 訂正 173kcal
蛋白質 6.4g 6.4g
脂質 5.3g 15.7g
糖質 0.3g 1.1g
塩分 0.4g 1.3g
☆ 豆乳
173kcal 訂正 92kcal
蛋白質 6.4g 7.2g
脂質 15.7g 4.0g
糖質 1.1g 5.8g
塩分 0g 0g
☆ 温泉玉子
92kcal 訂正 78kcal
蛋白質 7.2g 6.4g
脂質 4.0g 5.3g
糖質 5.8g 0.3g
塩分 1.3g 0.4g
江部康二
昨朝から、ずっと雨がしとしと降り続いている京都です。
今回は、「糖質制限食 春のレシピ」の数字が違っているとのご指摘を、アザミさんからコメントいただきました。
【09/02/23 アザミ
春のレシピ
おはようございます。
春のレシピ・P70
① 朝食の温泉卵の成分が、すべて豆乳の成分と入れ替わっているようです。
だからといって豆乳の成分が卵かというと・・そうでもないようなのです。
卵1個60gだと考えるとKcal・90ですし・・お手数ですが
確認お願いいたします。】
あざみさん。
ご指摘ありがとうございました。おおいに助かりました。早速管理栄養士の橋本さんに、確認して貰いました。
何が原因かよくわかりませんが、大幅に数字が間違っていました。以下のように、訂正させていただきます。すいませんでした。o(_ _)o
☆ アスパラのベーコンまき
78kcal 訂正 173kcal
蛋白質 6.4g 6.4g
脂質 5.3g 15.7g
糖質 0.3g 1.1g
塩分 0.4g 1.3g
☆ 豆乳
173kcal 訂正 92kcal
蛋白質 6.4g 7.2g
脂質 15.7g 4.0g
糖質 1.1g 5.8g
塩分 0g 0g
☆ 温泉玉子
92kcal 訂正 78kcal
蛋白質 7.2g 6.4g
脂質 4.0g 5.3g
糖質 5.8g 0.3g
塩分 1.3g 0.4g
江部康二
2009年02月24日 (火)
2月23日のブログ<レンコン、ごぼうと糖質制限食>の中で
「ピーマンは100g中に5.3gの糖質、常用量は1/2個・75gで4.0gの糖質。くわいは100g中に24gの糖質、常用量は1個20gで、4.8gの糖質です。」
とあるのは、
ピーマンと勘違いして赤ピーマン・黄ピーマンのg数を記載してしまいました。
すいません。
実際には赤ピーマン・黄ピーマンが1個150g、
ピーマンは1個30gでした。
ピーマン1個30g中に0.8gの糖質ですから全然大丈夫ですね。
江部康二
「ピーマンは100g中に5.3gの糖質、常用量は1/2個・75gで4.0gの糖質。くわいは100g中に24gの糖質、常用量は1個20gで、4.8gの糖質です。」
とあるのは、
ピーマンと勘違いして赤ピーマン・黄ピーマンのg数を記載してしまいました。
すいません。
実際には赤ピーマン・黄ピーマンが1個150g、
ピーマンは1個30gでした。
ピーマン1個30g中に0.8gの糖質ですから全然大丈夫ですね。
江部康二
2009年02月24日 (火)
おはようございます。
以前、久山町の研究をブログで紹介したことがありますが、数字が正確でなかったのと、さらに興味深いデータが判明したので再考察してみます。
久山町は、福岡市の東に隣接する、人口8000人足らずの町です。この町の年齢・職業構成は、過去40年以上にわたり全国平均とよく一致し、住民の栄養摂取状況も国民栄養調査の成績とほとんんど変わりありません。即ち、久山町住人は、偏りがほとんどない、標準的な日本人のサンプル集団といえます。
1961年から九州大学医学部が、ずっと継続して40才以上の全住民を対象に研究を続けていて、日本の医療におおいに貢献してきました。またこの研究は、世界的な評価も高いです。
5年に一度の健康診断の受診率は約80%もあり、他の市町村に比し高率です。また、死後の解剖検査も82%の住民において実施されていて、精度の高い研究の支えとなっています。
1961年当時、日本の脳卒中死亡率は非常に高く問題となっていましたが、久山町の研究により、高血圧が脳出血の最大の原因であることが判明しました。
それを受けて、食事の減塩指導や降圧剤の服用で血圧のコントロールを行ったところ、久山町の脳卒中は1970年代には1/3に激減し画期的な成果をあげました。
その後、久山町では、糖尿病が最重要研究テーマとなっています。その研究の結果、糖尿病は心筋梗塞、脳梗塞、悪性腫瘍、アルツハイマー病などの発症要因となることが判明しました。
2007年9月2日(日)の朝日新聞朝刊一面トップに「糖尿病 万病の元」と衝撃的な文言で久山町研究の記事が載ってました。
「九州大学の清原裕教授(環境学)らの研究によると、福岡県久山町の住民約800人を、15年間追跡して分析した結果、糖尿病やその予備軍の人は、そうでない人よりアルツハイマー病になる危険性が4.6倍も高い。」
「また、別に約2400人を12年間研究した結果、糖尿病の人はそうでない人に比べてガン死亡の危険性が3.1倍、脳梗塞も1.9倍、心筋梗塞なども2.1倍高かった。」
というとても怖い内容でした。
その久山町で、1988年と2002年に40~79才の年齢層の80%近い住民を対象に75g経口血糖負荷試験を用いた糖尿病の有病率調査が行われたのです。
<続く>
江部康二
以前、久山町の研究をブログで紹介したことがありますが、数字が正確でなかったのと、さらに興味深いデータが判明したので再考察してみます。
久山町は、福岡市の東に隣接する、人口8000人足らずの町です。この町の年齢・職業構成は、過去40年以上にわたり全国平均とよく一致し、住民の栄養摂取状況も国民栄養調査の成績とほとんんど変わりありません。即ち、久山町住人は、偏りがほとんどない、標準的な日本人のサンプル集団といえます。
1961年から九州大学医学部が、ずっと継続して40才以上の全住民を対象に研究を続けていて、日本の医療におおいに貢献してきました。またこの研究は、世界的な評価も高いです。
5年に一度の健康診断の受診率は約80%もあり、他の市町村に比し高率です。また、死後の解剖検査も82%の住民において実施されていて、精度の高い研究の支えとなっています。
1961年当時、日本の脳卒中死亡率は非常に高く問題となっていましたが、久山町の研究により、高血圧が脳出血の最大の原因であることが判明しました。
それを受けて、食事の減塩指導や降圧剤の服用で血圧のコントロールを行ったところ、久山町の脳卒中は1970年代には1/3に激減し画期的な成果をあげました。
その後、久山町では、糖尿病が最重要研究テーマとなっています。その研究の結果、糖尿病は心筋梗塞、脳梗塞、悪性腫瘍、アルツハイマー病などの発症要因となることが判明しました。
2007年9月2日(日)の朝日新聞朝刊一面トップに「糖尿病 万病の元」と衝撃的な文言で久山町研究の記事が載ってました。
「九州大学の清原裕教授(環境学)らの研究によると、福岡県久山町の住民約800人を、15年間追跡して分析した結果、糖尿病やその予備軍の人は、そうでない人よりアルツハイマー病になる危険性が4.6倍も高い。」
「また、別に約2400人を12年間研究した結果、糖尿病の人はそうでない人に比べてガン死亡の危険性が3.1倍、脳梗塞も1.9倍、心筋梗塞なども2.1倍高かった。」
というとても怖い内容でした。
その久山町で、1988年と2002年に40~79才の年齢層の80%近い住民を対象に75g経口血糖負荷試験を用いた糖尿病の有病率調査が行われたのです。
<続く>
江部康二
2009年02月23日 (月)
こんばんは。
今回は「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」実践編の「食べて良い食品と要注意食品一覧表」と「食品糖質量表」について、kazu さんからコメント・質問をいただきました。
【09/02/21 kazu
食べてよい食品と要注意食品について
江部先生、スタッフの皆様ご無沙汰しております。
去年12月の中野ZEROで先生の講演会に出席させて頂いた、kazuです。
おかげさまでHA1C5.3を維持しております。
改めて感謝させて頂きます。
久し振りに疑問が湧いた事がありまして、質問させて頂きます。
先生の著書、「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」実践編の食品糖質量の表を見ていて
ふと思ったのですが、たとえば食べていけないものの一つにレンコンがありますが、
レンコンの場合は常用量30g、糖質4.1gとあります。
一方ごぼうは常用量50g、糖質4.9gとなっていて食べてよいものになっています。
常用量を表とおりに食べた場合、ごぼうの方が糖質が多いことになりますが、
なぜレンコンは要注意に分類されているのでしょう?
他にも糖質量が近いものにピーマンが食べてよいもの、くわいが要注意となっています。
常用量を表通りに管理すれば、レンコンなども食べてよいのでしょうか?
つまらない質問で恐縮ですが、お時間のある時にお答え頂けると幸いです。】
kazuさん。
中野講演会ご参加、本のご購入、そしてコメントでのご指摘ありがとうございます。
また、A1C5.3%でコントロール優をキープですから素晴らしいですね。ヾ(^▽^)
さてご指摘通り「食べて良い食品と要注意食品一覧表」の中で、レンコンは要注意食品、ごぼうは食べて良い食品に分類されています。
実は、ごぼうは微妙な位置にあります。
厚生労働省の規定する「低糖質食」は100g中糖質が5g以下のものを言います。
そうすると、レンコンは100g中13.7gの糖質、ごぼうは100g中9.8gの糖質、を含有しており、低糖質食とは言えないわけです。
従いまして、厳密に言えばごぼうも△食品となります。
常用量・一人前というのも、食材によりかなり個人差があります。通常ごぼうはそんなに沢山は食べないだろうということで○に分類し、レンコンは人によっては100gくらい平気で食べるだろうということで、×食品に分類しました・・・。
アバウトですいません。(-_-;)
食品糖質量表によると「レンコンの場合は常用量30g、糖質4.1g、 一方、ごぼうは常用量50g、糖質4.9g」です。この常用量は、あくまでも一般論で参考値として頂けば幸いです。
現実的には、1回の食事で摂取する糖質の量により、血糖値の上昇が決まります。筑前煮などでレンコンとごぼうと一緒に食べることもあり得ますが、合計の糖質量が何gであるかが大切です。
1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿人の血糖値を3mg、1型糖尿人の血糖値を5mg上昇させます。このことを念頭において、食後2時間血糖値が180mg/dl以下になるような、1回の食事の糖質量を目指せばいいわけです。
「ピーマンは100g中に5.3gの糖質、常用量は1/2個・75gで4.0gの糖質。くわいは100g中に24gの糖質、常用量は1個20gで、4.8gの糖質です。」
これらも常用量は、あくまでも一般論で参考値です。
まあ私は、ピーマン丸ごと1個食べることはありませんが、1~2個平気で食べる人がいるかもしれませんね。くわいなら、好きな方は、5個ぐらい平気で食べるのではないでしょうか?
これらもレンコン、ごぼうの場合と同様に、「1回の食事で合計何gの糖質を摂取するか」という観点から対応していただけばよいと思います。
「食べて良い食品と要注意食品一覧表」の中で、要注意食品に分類されている野菜は、かぼちゃやレンコンなど100gあたりの糖質含有量が多いものです。
しかし、かぼちゃ、レンコン、にんじんなども、少量を糖質のg数を計算して摂取するのは芸のうちと思いますので、美味しく楽しく糖質制限食のバラエティを広げてお召し上がり下さいね。
江部康二
今回は「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」実践編の「食べて良い食品と要注意食品一覧表」と「食品糖質量表」について、kazu さんからコメント・質問をいただきました。
【09/02/21 kazu
食べてよい食品と要注意食品について
江部先生、スタッフの皆様ご無沙汰しております。
去年12月の中野ZEROで先生の講演会に出席させて頂いた、kazuです。
おかげさまでHA1C5.3を維持しております。
改めて感謝させて頂きます。
久し振りに疑問が湧いた事がありまして、質問させて頂きます。
先生の著書、「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」実践編の食品糖質量の表を見ていて
ふと思ったのですが、たとえば食べていけないものの一つにレンコンがありますが、
レンコンの場合は常用量30g、糖質4.1gとあります。
一方ごぼうは常用量50g、糖質4.9gとなっていて食べてよいものになっています。
常用量を表とおりに食べた場合、ごぼうの方が糖質が多いことになりますが、
なぜレンコンは要注意に分類されているのでしょう?
他にも糖質量が近いものにピーマンが食べてよいもの、くわいが要注意となっています。
常用量を表通りに管理すれば、レンコンなども食べてよいのでしょうか?
つまらない質問で恐縮ですが、お時間のある時にお答え頂けると幸いです。】
kazuさん。
中野講演会ご参加、本のご購入、そしてコメントでのご指摘ありがとうございます。
また、A1C5.3%でコントロール優をキープですから素晴らしいですね。ヾ(^▽^)
さてご指摘通り「食べて良い食品と要注意食品一覧表」の中で、レンコンは要注意食品、ごぼうは食べて良い食品に分類されています。
実は、ごぼうは微妙な位置にあります。
厚生労働省の規定する「低糖質食」は100g中糖質が5g以下のものを言います。
そうすると、レンコンは100g中13.7gの糖質、ごぼうは100g中9.8gの糖質、を含有しており、低糖質食とは言えないわけです。
従いまして、厳密に言えばごぼうも△食品となります。
常用量・一人前というのも、食材によりかなり個人差があります。通常ごぼうはそんなに沢山は食べないだろうということで○に分類し、レンコンは人によっては100gくらい平気で食べるだろうということで、×食品に分類しました・・・。
アバウトですいません。(-_-;)
食品糖質量表によると「レンコンの場合は常用量30g、糖質4.1g、 一方、ごぼうは常用量50g、糖質4.9g」です。この常用量は、あくまでも一般論で参考値として頂けば幸いです。
現実的には、1回の食事で摂取する糖質の量により、血糖値の上昇が決まります。筑前煮などでレンコンとごぼうと一緒に食べることもあり得ますが、合計の糖質量が何gであるかが大切です。
1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿人の血糖値を3mg、1型糖尿人の血糖値を5mg上昇させます。このことを念頭において、食後2時間血糖値が180mg/dl以下になるような、1回の食事の糖質量を目指せばいいわけです。
「ピーマンは100g中に5.3gの糖質、常用量は1/2個・75gで4.0gの糖質。くわいは100g中に24gの糖質、常用量は1個20gで、4.8gの糖質です。」
これらも常用量は、あくまでも一般論で参考値です。
まあ私は、ピーマン丸ごと1個食べることはありませんが、1~2個平気で食べる人がいるかもしれませんね。くわいなら、好きな方は、5個ぐらい平気で食べるのではないでしょうか?
これらもレンコン、ごぼうの場合と同様に、「1回の食事で合計何gの糖質を摂取するか」という観点から対応していただけばよいと思います。
「食べて良い食品と要注意食品一覧表」の中で、要注意食品に分類されている野菜は、かぼちゃやレンコンなど100gあたりの糖質含有量が多いものです。
しかし、かぼちゃ、レンコン、にんじんなども、少量を糖質のg数を計算して摂取するのは芸のうちと思いますので、美味しく楽しく糖質制限食のバラエティを広げてお召し上がり下さいね。
江部康二
2009年02月22日 (日)
おはようございます。
昨日の名古屋講演会、補助椅子までくりだす大盛況でした。
佐橋紀子先生の講演、江部康二の講演、桑門 聡氏も加わって3人のトーク・ショー、楽しく笑いのたえない盛り上がった講演会でした。
佐橋紀子先生、桑門聡氏はお二人とも、高雄病院糖尿病学校の優秀な卒業生で、その入院体験談を語っていただきました。
私の糖質制限食の理論や疫学研究のお話しに加えて、経験豊富な糖尿人お二人に糖質制限食効果の生き証人として登場していただいたわけですから、とても説得力に富んだ講演会となり、感謝感謝でした。
盛りだくさんの内容だったにもかかわらず、タイムテーブル通りにスケジュールは気持ちよく進行して、無事終了となりました。翼の会のスタッフの皆さん、ありがとうございました。m(_ _)m
さて今回は、かなさんとあんこさんから、妊娠糖尿病と糖質制限食に関するとても嬉しいコメントをいただきました。
【かな
『妊娠糖尿病で無事出産しました。』
江部先生へ
以前食後血糖値のことについて質問させて頂いたかなです。
その節は丁寧な回答ありがとうございました。
妊娠糖尿病で食事療法でコントロールしていましたが、今月の14日に無事元気な男の子を出産しました。
赤ちゃんは低血糖になることもなく、私自身も血糖値は正常に戻りました。
妊娠中の血糖値の目標値が厳しく、辛く感じることも多かったですが、無事元気な赤ちゃんが産まれてくれたことで安心したのと、努力が報われた気持ちです。
このサイトではたくさん勉強させて頂きました。今後も健康のためにもここで勉強したことを取り入れた食生活を続けたいと思っています。
お礼とご報告まで。
ありがとうございました。
2009/02/21(土) 00:12:04】
かなさん。
ご出産おめでとうございます。元気な男の子、良かったですね。(^-^)v(^-^)v
妊娠糖尿病で不安を抱えたブログ読者もおられると思いますが、とても参考になるコメントです。
かなさん、ありがとうございました。
【あんこ
『江部先生に感謝です!』
今妊娠4ヶ月の妊婦です。昨年たまたま受けた糖負荷試験で境界型と診断を受け、それとほぼ同時に妊娠も発覚。(空腹時は正常ですが食後高血糖になってしまいます。)低GI食と食後の運動を指導されましたが、自分でも情報収集しまくり、先生のブログにたどりつきました。先生のこのブログを拝見させていただき、一番説得力があり納得できると思い、早速本も購入して糖質制限食を実践しています。低GI食でも確かに食後の血糖は上がりにくかったものの、それでも特に夜になると2時間値130超え、140近くまでいってしまうこともあり、食べるのが怖くなっていました。糖質制限食にしてから1ヶ月以上になりますが、運動無しでも食後2時間の血糖を100以下に抑えることができていて、お腹の子も今のところ順調に育ってくれています。先生のブログに出会うことができて本当に良かった!何も知らずにいたら今もきっと食事の度にびくびくしていただろうと思うと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです!きっと何を食べるのも怖くなって悩んでいる人が他にもいるはず・・・この糖質制限の食事法が早く広く世に知れ渡るといいのにと願わずにいられません。これからもこのブログや本を参考にしながら、元気な子が産めるように健康管理していきたいと思います。
2009/02/21(土) 19:35:16 】
あんこさん。コメント、本のご購入ありがとうございます。
そして私のブログ、説得力ありますか・・・これまたありがとうございます。 (^_^)
低GI食→糖質制限食で、食後2時間血糖値が
130~140mg/dl→100mg/dl以下
妊娠中の血糖値の目標達成で良かったですね。ヾ(^▽^)
人類が、ゴリラやチンパンジーと分かれたのが約400~500万年前・・・。その後3属17種の人類が栄枯盛衰・進化を繰り返し、現在残っているのは現世人類(ホモ・サピエンス)だけです。
この間399万年間は、全ての人類が糖質制限食でした。農耕が始まり定着しての4000年間だけが主食が穀物(糖質)と変化しました。
399万年間は人類の栄養・代謝・生理すべて糖質制限食に適応するように進化してきていますし、勿論妊娠・出産・子育て・日常生活も糖質制限食の中で行われてきました。従いまして、妊婦が糖質制限食を実践しても、何の問題もありません。
また極北の民イヌイットも4000年来、糖質制限食で妊娠・出産・子育て・日常生活を送っています。
あんこさんも安心して糖質制限食をお続け下さいね。
江部康二
昨日の名古屋講演会、補助椅子までくりだす大盛況でした。
佐橋紀子先生の講演、江部康二の講演、桑門 聡氏も加わって3人のトーク・ショー、楽しく笑いのたえない盛り上がった講演会でした。
佐橋紀子先生、桑門聡氏はお二人とも、高雄病院糖尿病学校の優秀な卒業生で、その入院体験談を語っていただきました。
私の糖質制限食の理論や疫学研究のお話しに加えて、経験豊富な糖尿人お二人に糖質制限食効果の生き証人として登場していただいたわけですから、とても説得力に富んだ講演会となり、感謝感謝でした。
盛りだくさんの内容だったにもかかわらず、タイムテーブル通りにスケジュールは気持ちよく進行して、無事終了となりました。翼の会のスタッフの皆さん、ありがとうございました。m(_ _)m
さて今回は、かなさんとあんこさんから、妊娠糖尿病と糖質制限食に関するとても嬉しいコメントをいただきました。
【かな
『妊娠糖尿病で無事出産しました。』
江部先生へ
以前食後血糖値のことについて質問させて頂いたかなです。
その節は丁寧な回答ありがとうございました。
妊娠糖尿病で食事療法でコントロールしていましたが、今月の14日に無事元気な男の子を出産しました。
赤ちゃんは低血糖になることもなく、私自身も血糖値は正常に戻りました。
妊娠中の血糖値の目標値が厳しく、辛く感じることも多かったですが、無事元気な赤ちゃんが産まれてくれたことで安心したのと、努力が報われた気持ちです。
このサイトではたくさん勉強させて頂きました。今後も健康のためにもここで勉強したことを取り入れた食生活を続けたいと思っています。
お礼とご報告まで。
ありがとうございました。
2009/02/21(土) 00:12:04】
かなさん。
ご出産おめでとうございます。元気な男の子、良かったですね。(^-^)v(^-^)v
妊娠糖尿病で不安を抱えたブログ読者もおられると思いますが、とても参考になるコメントです。
かなさん、ありがとうございました。
【あんこ
『江部先生に感謝です!』
今妊娠4ヶ月の妊婦です。昨年たまたま受けた糖負荷試験で境界型と診断を受け、それとほぼ同時に妊娠も発覚。(空腹時は正常ですが食後高血糖になってしまいます。)低GI食と食後の運動を指導されましたが、自分でも情報収集しまくり、先生のブログにたどりつきました。先生のこのブログを拝見させていただき、一番説得力があり納得できると思い、早速本も購入して糖質制限食を実践しています。低GI食でも確かに食後の血糖は上がりにくかったものの、それでも特に夜になると2時間値130超え、140近くまでいってしまうこともあり、食べるのが怖くなっていました。糖質制限食にしてから1ヶ月以上になりますが、運動無しでも食後2時間の血糖を100以下に抑えることができていて、お腹の子も今のところ順調に育ってくれています。先生のブログに出会うことができて本当に良かった!何も知らずにいたら今もきっと食事の度にびくびくしていただろうと思うと、本当に感謝の気持ちでいっぱいです!きっと何を食べるのも怖くなって悩んでいる人が他にもいるはず・・・この糖質制限の食事法が早く広く世に知れ渡るといいのにと願わずにいられません。これからもこのブログや本を参考にしながら、元気な子が産めるように健康管理していきたいと思います。
2009/02/21(土) 19:35:16 】
あんこさん。コメント、本のご購入ありがとうございます。
そして私のブログ、説得力ありますか・・・これまたありがとうございます。 (^_^)
低GI食→糖質制限食で、食後2時間血糖値が
130~140mg/dl→100mg/dl以下
妊娠中の血糖値の目標達成で良かったですね。ヾ(^▽^)
人類が、ゴリラやチンパンジーと分かれたのが約400~500万年前・・・。その後3属17種の人類が栄枯盛衰・進化を繰り返し、現在残っているのは現世人類(ホモ・サピエンス)だけです。
この間399万年間は、全ての人類が糖質制限食でした。農耕が始まり定着しての4000年間だけが主食が穀物(糖質)と変化しました。
399万年間は人類の栄養・代謝・生理すべて糖質制限食に適応するように進化してきていますし、勿論妊娠・出産・子育て・日常生活も糖質制限食の中で行われてきました。従いまして、妊婦が糖質制限食を実践しても、何の問題もありません。
また極北の民イヌイットも4000年来、糖質制限食で妊娠・出産・子育て・日常生活を送っています。
あんこさんも安心して糖質制限食をお続け下さいね。
江部康二
2009年02月20日 (金)
おはようございます。
昨夜から雨が降り続いています。今日は、第三金曜ライブの日ですが、お客さんの入りが心配です。
毎月第三金曜日、必ずやってますので、京都在住の皆さん是非一度、足をお運び下さいね。
【日時】 毎月第三金曜日
Ⅰstage 8:00~8:45p.m. Ⅱstage 9:15~10:00p.m.
【レパートリー】
ビートルズ,ローリングストーンズ,イーグルス,エルトンジョン,CCRなど
ドリフターズ,テンプテーションズ,レイ.チャールズ,サム.クックなどR&B
キャロル.キング,カーペンターズ,日本のポップスなど
【出演バンド】 ターニング・ポイント(TURNING POINT)
1987年結成。 当初年1回のライブ活動。 1992年から年3回のライブ。
1994年11月からマンスリーライブを開始。
【会場】
http://www.106215.jp/" target="_blank" title="憧夢(どうむ)">憧夢(どうむ) http://www.106215.jp/
住所 京都市右京区太秦下刑部町9
電話 075-861-2040
FAX 075-861-2104
【アクセス】
①京都市地下鉄東西線、太秦天神川駅から北へ100m
②嵐電、天神川駅から北へ150m。
よろしくお願いします。
さて、今回は妊娠糖尿病について、星さんからコメント・質問をいただきました。
【09/02/17 星
妊娠糖尿病
現在妊娠28週の妊婦です。
血糖値が108あり、2週間後に糖負荷試験を受けることになってしまいました。
お友達にこちらのブログを紹介していただき、とても勉強になりました。
108の数値のちょうど1週間前にたまたま血糖値を測っており、その時は87で、 今まで血糖値でひっかかったことがなかったのでショックを受けています。。
108の結果が出てしまった日は、朝に食パンを2枚食べ、ちょうど食後2時間後くらいの 採血だったと思います。食パンが血糖値を上げやすいなんてつゆ知らず、本当に無知でした。
お忙しい中恐縮ですが、不安なことだらけなのでいくつか質問させてください。
1.妊娠中の基準値100のところ、108という数値で妊娠糖尿病の可能性は高いのでしょうか?
身内に糖尿病のものはおらず、今まで尿検査では糖は出たことがありません。
体重増加もあまりなく、胎児の成長も週数相当です。
2.先生のブログを拝見して食生活を全面的に見直しました。
検査前日の夕食は悪あがきかもしれませんができるだけ血糖値が上がらないものを食べたいと思いますが、 例えば野菜・豆腐・豚肉・きのこ等の水炊き鍋でごはん抜きとかで大丈夫でしょうか・・・?他に何かお勧めはありますか?
3.普段の食事に関して、最初に野菜などを食べるといいと聞き、食事前にキャベツの千切りや白菜のスープ、 寒天などを食べるようにしていますが正しいのでしょうか?
5.どうしても甘いものを食べたい時は、内容や少量であることなどに気をつけて、 食べるタイミングはどういうタイミングがいいのでしょうか?食後ではなく、食事と食事の間の方が良いのでしょうか?
6.どうしても外食をしなければならない時は、ごはんものより、パスタなどがいいのでしょうか?
その他、妊娠糖尿病に関して何かアドバイスがあれば
よろしくお願いしますm(__)m 】
星さん。ご懐妊おめでとうございます。
「108の結果が出てしまった日は、朝に食パンを2枚食べ、ちょうど食後2時間後くらいの採血だったと思います。」
妊娠中は、HbA1c5.8%以下が目標です。血糖値の目安としては、妊娠中、「食前血糖値100mg/dL 以下、食後2時間血糖値100mg/dL 以下」となっています。
従いまして、食後2時間血糖値が108mg/dlなので、主治医の先生が気にされたのでしょうね。
食パン2枚というのは、一番血糖値が上昇しやすい食品なので、例えばGIの低い玄米、軽くお茶碗1杯くらいなら、100mgは超えないと思います。
「1.妊娠中の基準値100のところ、108という数値で妊娠糖尿病の可能性は高いのでしょうか?
身内に糖尿病のものはおらず、今まで尿検査では糖は出たことがありません。
体重増加もあまりなく、胎児の成長も週数相当です。」
たまたまGIの高い食パンを食べた結果ですので、妊娠糖尿病の可能性は低いと思います。
「2.先生のブログを拝見して食生活を全面的に見直しました。
検査前日の夕食は悪あがきかもしれませんができるだけ血糖値が上がらないものを食べたいと思いますが、 例えば野菜・豆腐・豚肉・きのこ等の水炊き鍋でごはん抜きとかで大丈夫でしょうか・・・?他に何かお勧めはありますか? 」
星さんの述べておられる糖質制限食で問題ないと思います。日常的にも精製炭水化物は極力減らして、主食は未精製の穀物少量が良いでしょう。勿論、いつも糖質制限食でもかまいません。
「3.普段の食事に関して、最初に野菜などを食べるといいと聞き、食事前にキャベツの千切りや白菜のスープ、 寒天などを食べるようにしていますが正しいのでしょうか? 」
ダイエット目的で、最初にキャベツでお腹をふくらませるというやり方がありますが、妊娠中ですので、体重管理しながらしっかり栄養補給してくださいね。「高雄病院食生活十箇条」あるいは「糖質制限食」がお奨めです。
<高雄病院食生活十箇条>
アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患の患者さんに、
そして糖尿病や高脂血症などの生活習慣病予防に
一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
「5.どうしても甘いものを食べたい時は、内容や少量であることなどに気をつけて、 食べるタイミングはどういうタイミングがいいのでしょうか?食後ではなく、食事と食事の間の方が良いのでしょうか? 」
ラカント カロリーゼロ飴や、糖質制限ドットコムのスイーツなら血糖値は上昇しません。また、季節の旬の果物少量も大丈夫ですよ。普通の甘いものを食べるタイミングは、少量なら食間のほうがいいでしょう。
「6.どうしても外食をしなければならない時は、ごはんものより、パスタなどがいいのでしょうか? 」
確かに血糖値上昇に関してはGIの低いパスタのほうがましですね。
血糖値の目安、食前血糖値100mg/dL 以下、食後2時間血糖値100mg/dL 以下を視野に入れながら、「高雄病院食生活十箇条」と「糖質制限食」とを適宜使い分けていけばいいですね。
江部康二
昨夜から雨が降り続いています。今日は、第三金曜ライブの日ですが、お客さんの入りが心配です。
毎月第三金曜日、必ずやってますので、京都在住の皆さん是非一度、足をお運び下さいね。
【日時】 毎月第三金曜日
Ⅰstage 8:00~8:45p.m. Ⅱstage 9:15~10:00p.m.
【レパートリー】
ビートルズ,ローリングストーンズ,イーグルス,エルトンジョン,CCRなど
ドリフターズ,テンプテーションズ,レイ.チャールズ,サム.クックなどR&B
キャロル.キング,カーペンターズ,日本のポップスなど
【出演バンド】 ターニング・ポイント(TURNING POINT)
1987年結成。 当初年1回のライブ活動。 1992年から年3回のライブ。
1994年11月からマンスリーライブを開始。
【会場】
http://www.106215.jp/" target="_blank" title="憧夢(どうむ)">憧夢(どうむ) http://www.106215.jp/
住所 京都市右京区太秦下刑部町9
電話 075-861-2040
FAX 075-861-2104
【アクセス】
①京都市地下鉄東西線、太秦天神川駅から北へ100m
②嵐電、天神川駅から北へ150m。
よろしくお願いします。
さて、今回は妊娠糖尿病について、星さんからコメント・質問をいただきました。
【09/02/17 星
妊娠糖尿病
現在妊娠28週の妊婦です。
血糖値が108あり、2週間後に糖負荷試験を受けることになってしまいました。
お友達にこちらのブログを紹介していただき、とても勉強になりました。
108の数値のちょうど1週間前にたまたま血糖値を測っており、その時は87で、 今まで血糖値でひっかかったことがなかったのでショックを受けています。。
108の結果が出てしまった日は、朝に食パンを2枚食べ、ちょうど食後2時間後くらいの 採血だったと思います。食パンが血糖値を上げやすいなんてつゆ知らず、本当に無知でした。
お忙しい中恐縮ですが、不安なことだらけなのでいくつか質問させてください。
1.妊娠中の基準値100のところ、108という数値で妊娠糖尿病の可能性は高いのでしょうか?
身内に糖尿病のものはおらず、今まで尿検査では糖は出たことがありません。
体重増加もあまりなく、胎児の成長も週数相当です。
2.先生のブログを拝見して食生活を全面的に見直しました。
検査前日の夕食は悪あがきかもしれませんができるだけ血糖値が上がらないものを食べたいと思いますが、 例えば野菜・豆腐・豚肉・きのこ等の水炊き鍋でごはん抜きとかで大丈夫でしょうか・・・?他に何かお勧めはありますか?
3.普段の食事に関して、最初に野菜などを食べるといいと聞き、食事前にキャベツの千切りや白菜のスープ、 寒天などを食べるようにしていますが正しいのでしょうか?
5.どうしても甘いものを食べたい時は、内容や少量であることなどに気をつけて、 食べるタイミングはどういうタイミングがいいのでしょうか?食後ではなく、食事と食事の間の方が良いのでしょうか?
6.どうしても外食をしなければならない時は、ごはんものより、パスタなどがいいのでしょうか?
その他、妊娠糖尿病に関して何かアドバイスがあれば
よろしくお願いしますm(__)m 】
星さん。ご懐妊おめでとうございます。
「108の結果が出てしまった日は、朝に食パンを2枚食べ、ちょうど食後2時間後くらいの採血だったと思います。」
妊娠中は、HbA1c5.8%以下が目標です。血糖値の目安としては、妊娠中、「食前血糖値100mg/dL 以下、食後2時間血糖値100mg/dL 以下」となっています。
従いまして、食後2時間血糖値が108mg/dlなので、主治医の先生が気にされたのでしょうね。
食パン2枚というのは、一番血糖値が上昇しやすい食品なので、例えばGIの低い玄米、軽くお茶碗1杯くらいなら、100mgは超えないと思います。
「1.妊娠中の基準値100のところ、108という数値で妊娠糖尿病の可能性は高いのでしょうか?
身内に糖尿病のものはおらず、今まで尿検査では糖は出たことがありません。
体重増加もあまりなく、胎児の成長も週数相当です。」
たまたまGIの高い食パンを食べた結果ですので、妊娠糖尿病の可能性は低いと思います。
「2.先生のブログを拝見して食生活を全面的に見直しました。
検査前日の夕食は悪あがきかもしれませんができるだけ血糖値が上がらないものを食べたいと思いますが、 例えば野菜・豆腐・豚肉・きのこ等の水炊き鍋でごはん抜きとかで大丈夫でしょうか・・・?他に何かお勧めはありますか? 」
星さんの述べておられる糖質制限食で問題ないと思います。日常的にも精製炭水化物は極力減らして、主食は未精製の穀物少量が良いでしょう。勿論、いつも糖質制限食でもかまいません。
「3.普段の食事に関して、最初に野菜などを食べるといいと聞き、食事前にキャベツの千切りや白菜のスープ、 寒天などを食べるようにしていますが正しいのでしょうか? 」
ダイエット目的で、最初にキャベツでお腹をふくらませるというやり方がありますが、妊娠中ですので、体重管理しながらしっかり栄養補給してくださいね。「高雄病院食生活十箇条」あるいは「糖質制限食」がお奨めです。
<高雄病院食生活十箇条>
アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患の患者さんに、
そして糖尿病や高脂血症などの生活習慣病予防に
一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
「5.どうしても甘いものを食べたい時は、内容や少量であることなどに気をつけて、 食べるタイミングはどういうタイミングがいいのでしょうか?食後ではなく、食事と食事の間の方が良いのでしょうか? 」
ラカント カロリーゼロ飴や、糖質制限ドットコムのスイーツなら血糖値は上昇しません。また、季節の旬の果物少量も大丈夫ですよ。普通の甘いものを食べるタイミングは、少量なら食間のほうがいいでしょう。
「6.どうしても外食をしなければならない時は、ごはんものより、パスタなどがいいのでしょうか? 」
確かに血糖値上昇に関してはGIの低いパスタのほうがましですね。
血糖値の目安、食前血糖値100mg/dL 以下、食後2時間血糖値100mg/dL 以下を視野に入れながら、「高雄病院食生活十箇条」と「糖質制限食」とを適宜使い分けていけばいいですね。
江部康二
2009年02月19日 (木)
おはようございます。
カナダ・イヌイットの物語として、ルーツ(1月16日)、主食の変化(1月20日)、社会の変化(1月28日)と過去のブログで述べてきました。
カナダ以外の極北の地アラスカ、シベリア、グリーンランドにもモンゴロイドが住んでいて、同様の生業で伝統的に暮らしてきました。
極北の地に暮らす人々は、それぞれ名前も違っています。
以下、簡潔にまとめてみます。
<極北の人々>
カナダ:ケベック州の北の極北民の集団が「イヌイット」です。
かつてエスキモーと呼ばれていましたが、1970年代からカナダ政府は
「イヌイット」と呼ぶようになりました。
アメリカ:アラスカの北西部沿岸の集団は自称「イヌピア-ト」です。
アラスカ南西部の沿岸の集団は自称「ユピート」です。
アメリカ政府は2つの集団をまとめて「エスキモー」と呼びます。
ロシア:シベリアの集団は自称は 「ユピート」です。
ロシア政府は「エスキモー」と呼びます。
デンマーク:グリーンランドの集団は、現在ではカラーリットと自称しています。
12世紀のチューレ文化の時にグリーンランドに渡ったモンゴロイドが直接の祖先と考えられます。
18世紀初頭、デンマークから再征服とキリスト教化を受けました。
<エスキモー>
エスキモー (Eskimo) は、北極圏のシベリア極東部・アラスカ・カナダ北部・グリーンランドに至るまでのツンドラ地帯に住む先住民族(モンゴロイド)の総称です。考古学や言語学では、極北民を総称してエスキモーと呼んでいます。
「エスキモー」は他のカナダ先住民の言葉で「生肉を食べるやから」という他称であり、侮蔑的な意味があるとして、1970年代先住民運動の高まりの中で、カナダ政府は「イヌイット」という名称を使用するようになりました。イヌイットは彼等の言葉で「人々」を意味します。
近年「エスキモー」は、他のカナダ先住民の言葉で「かんじきをはく人々」という意味という説も唱えられていて、こちらであれば差別的ではありませんね。
江部康二
カナダ・イヌイットの物語として、ルーツ(1月16日)、主食の変化(1月20日)、社会の変化(1月28日)と過去のブログで述べてきました。
カナダ以外の極北の地アラスカ、シベリア、グリーンランドにもモンゴロイドが住んでいて、同様の生業で伝統的に暮らしてきました。
極北の地に暮らす人々は、それぞれ名前も違っています。
以下、簡潔にまとめてみます。
<極北の人々>
カナダ:ケベック州の北の極北民の集団が「イヌイット」です。
かつてエスキモーと呼ばれていましたが、1970年代からカナダ政府は
「イヌイット」と呼ぶようになりました。
アメリカ:アラスカの北西部沿岸の集団は自称「イヌピア-ト」です。
アラスカ南西部の沿岸の集団は自称「ユピート」です。
アメリカ政府は2つの集団をまとめて「エスキモー」と呼びます。
ロシア:シベリアの集団は自称は 「ユピート」です。
ロシア政府は「エスキモー」と呼びます。
デンマーク:グリーンランドの集団は、現在ではカラーリットと自称しています。
12世紀のチューレ文化の時にグリーンランドに渡ったモンゴロイドが直接の祖先と考えられます。
18世紀初頭、デンマークから再征服とキリスト教化を受けました。
<エスキモー>
エスキモー (Eskimo) は、北極圏のシベリア極東部・アラスカ・カナダ北部・グリーンランドに至るまでのツンドラ地帯に住む先住民族(モンゴロイド)の総称です。考古学や言語学では、極北民を総称してエスキモーと呼んでいます。
「エスキモー」は他のカナダ先住民の言葉で「生肉を食べるやから」という他称であり、侮蔑的な意味があるとして、1970年代先住民運動の高まりの中で、カナダ政府は「イヌイット」という名称を使用するようになりました。イヌイットは彼等の言葉で「人々」を意味します。
近年「エスキモー」は、他のカナダ先住民の言葉で「かんじきをはく人々」という意味という説も唱えられていて、こちらであれば差別的ではありませんね。
江部康二
2009年02月18日 (水)
おはようございます。今朝も寒いです。
いよいよ花粉症シーズンとなってきました。
今回は、花粉症と漢方・糖質制限食について、太郎さんから、タイムリーなコメント・質問をいただきました。
【太郎
おはようございます。
糖質制限食を始めて、3週間たちました。以前に花粉症も以前よりひどくないと報告いたしましたが、やはり完治はしていないようです。
そこで1つお尋ねしたいのですが花粉症の漢方処方について教えてください。ブログで先生も花粉症であったっとおっしゃっていますが、漢方処方により完治したのでしょうか?それともずっと漢方薬を服用なされているのですか?どうかよろしくおねがいします。
2009/02/16(月) 06:30:17】
太郎さん。コメントありがとうございます。
糖質制限食実践により、代謝全てが安定し(ブドウ糖スパイクがない)、動脈硬化のリスク要因全てが改善し、血流も毛細血管に到るまでさらさらとなります。
これにより、人体の自然治癒力が高まるので、糖尿病・メタボは勿論のこと、ほとんどの生活習慣病の改善が期待できます。
例えば、アトピー性皮膚炎などでも、皮膚がしっとりしてくることが多いです。また数人の人からは、毛髪が太くしっかりして抜けにくくなったと報告を受けました。花粉症に関しても、ブログ読者の皆さんのコメントでも、かなり確率で改善するようです。
お馴染み、糖質制限ドットコムのあらてつさん、小学生からのスギ花粉症で、年々症状がきつくなっていったそうです。
2004年の花粉症シーズン、耳鼻科医のお薦め通り、1ヶ月前から抗アレルギー剤を内服し、点眼薬、点鼻薬も開始して準備万端整えていたそうです。
しかしあに図らんや、例年にも増してくしゃみ・鼻水・鼻詰まりのフルコースで、息も絶え絶えで、仕事も手につかない状態でした。(+_+)
自称、千の病を持つ男「あらてつ」、この頃までは漢方薬など全く信じておらず、ひたすら十数年間耳鼻科へ通い続けていた訳ですが、一向に良くならないどころか年々悪化していく事態に、藁をもすがる思いで高雄病院江部洋一郎院長(私の兄です)に診察して貰いました。
当時あらてつさん、数年来高雄病院職員でしたが、まあ「漢方なんて藁?」くらいの認識だったのでしょうね。
ところがどっこい、西洋薬を一切中止して煎じ薬を飲んだその日からくしゃみ・鼻水・鼻づまりがぴったりとまって、奇蹟のように改善したのです。ヾ(゜▽゜)
煎じ薬、はっきり言ってメチャまずいです。σ(=_=;)ヾ
それでも男あらてつ、まずさに耐えてそれからシーズン中は飲み続けました。そしてその年の冬からは、花粉症予防薬の漢方エキスを飲んで、翌シーズン中は煎じ薬に切り替えて2005年、2006年はほとんど花粉症が出ずに済みました。
この頃からスーパー糖質制限食も開始して、2007年、2008年、2009年は、まったく薬もなしで花粉症フリー状態、999の病を持つ男となりました。
今や、糖質制限食と漢方薬普及の熱き伝道師として、
日夜活躍しております。ヽ(*`▽´)ノ
なお私は、花粉症ではなくて、ダニアレルギーによる通年性のアレルギー性鼻炎です。
若い頃は、ほんとにひどかったです。ティッシュペーパーと一日中縁が切れず、自称「水も滴るいい男」とか強がりを言ってましたが結構苦労しました。(=_=;)
漢方もよく飲んでコントロールしてました。
現在は、当時のピーク10としたら0~1くらいに落ち着いています。糖質制限食開始後、明らかに症状は改善し、薬は何も飲んでいません。
ただ、アルコールが過ぎると鼻炎がでますね。
江部康二
いよいよ花粉症シーズンとなってきました。
今回は、花粉症と漢方・糖質制限食について、太郎さんから、タイムリーなコメント・質問をいただきました。
【太郎
おはようございます。
糖質制限食を始めて、3週間たちました。以前に花粉症も以前よりひどくないと報告いたしましたが、やはり完治はしていないようです。
そこで1つお尋ねしたいのですが花粉症の漢方処方について教えてください。ブログで先生も花粉症であったっとおっしゃっていますが、漢方処方により完治したのでしょうか?それともずっと漢方薬を服用なされているのですか?どうかよろしくおねがいします。
2009/02/16(月) 06:30:17】
太郎さん。コメントありがとうございます。
糖質制限食実践により、代謝全てが安定し(ブドウ糖スパイクがない)、動脈硬化のリスク要因全てが改善し、血流も毛細血管に到るまでさらさらとなります。
これにより、人体の自然治癒力が高まるので、糖尿病・メタボは勿論のこと、ほとんどの生活習慣病の改善が期待できます。
例えば、アトピー性皮膚炎などでも、皮膚がしっとりしてくることが多いです。また数人の人からは、毛髪が太くしっかりして抜けにくくなったと報告を受けました。花粉症に関しても、ブログ読者の皆さんのコメントでも、かなり確率で改善するようです。
お馴染み、糖質制限ドットコムのあらてつさん、小学生からのスギ花粉症で、年々症状がきつくなっていったそうです。
2004年の花粉症シーズン、耳鼻科医のお薦め通り、1ヶ月前から抗アレルギー剤を内服し、点眼薬、点鼻薬も開始して準備万端整えていたそうです。
しかしあに図らんや、例年にも増してくしゃみ・鼻水・鼻詰まりのフルコースで、息も絶え絶えで、仕事も手につかない状態でした。(+_+)
自称、千の病を持つ男「あらてつ」、この頃までは漢方薬など全く信じておらず、ひたすら十数年間耳鼻科へ通い続けていた訳ですが、一向に良くならないどころか年々悪化していく事態に、藁をもすがる思いで高雄病院江部洋一郎院長(私の兄です)に診察して貰いました。
当時あらてつさん、数年来高雄病院職員でしたが、まあ「漢方なんて藁?」くらいの認識だったのでしょうね。
ところがどっこい、西洋薬を一切中止して煎じ薬を飲んだその日からくしゃみ・鼻水・鼻づまりがぴったりとまって、奇蹟のように改善したのです。ヾ(゜▽゜)
煎じ薬、はっきり言ってメチャまずいです。σ(=_=;)ヾ
それでも男あらてつ、まずさに耐えてそれからシーズン中は飲み続けました。そしてその年の冬からは、花粉症予防薬の漢方エキスを飲んで、翌シーズン中は煎じ薬に切り替えて2005年、2006年はほとんど花粉症が出ずに済みました。
この頃からスーパー糖質制限食も開始して、2007年、2008年、2009年は、まったく薬もなしで花粉症フリー状態、999の病を持つ男となりました。
今や、糖質制限食と漢方薬普及の熱き伝道師として、
日夜活躍しております。ヽ(*`▽´)ノ
なお私は、花粉症ではなくて、ダニアレルギーによる通年性のアレルギー性鼻炎です。
若い頃は、ほんとにひどかったです。ティッシュペーパーと一日中縁が切れず、自称「水も滴るいい男」とか強がりを言ってましたが結構苦労しました。(=_=;)
漢方もよく飲んでコントロールしてました。
現在は、当時のピーク10としたら0~1くらいに落ち着いています。糖質制限食開始後、明らかに症状は改善し、薬は何も飲んでいません。
ただ、アルコールが過ぎると鼻炎がでますね。
江部康二
2009年02月17日 (火)
おはようございます。
昨夕から雪が降り始めて、急に冷え込んできた京都です。
今回はおやつについて、高雄病院糖尿病学校卒業生のあざみさんから、コメント・質問をいただきました。
【アザミ
入院中はお世話になりました。
楽しくて2週間・笑いの止まらない入院でした。
お陰さまで今朝・96・夕食後も・160・を越えないようコントロールできています。
ひとつ質問です・
夕食前・110くらいなのですが、おやつを食べると夕食前の血糖値は130位になってしまうことがあります。
私は体重44キロなので糖質1gとると血糖値が4位上ります。
そうすると夕食に糖質15gとると190になってしまいます。(一度失敗しました)
それからは食前の血糖値次第で糖質を8にしたり10にしたりしていますが「おやつ」食べるのはむずかしいですか?
東京に帰るのが楽しみなレストラン
しかも私の遊びのエリアばかり・うれしい限りです
レストラン情報をmixiの糖質制限食のコミュにこぴぺして書き込んでもよろしいでしょうか。
2009/02/16(月) 08:11:00】
あざみさん。
コメントありがとうございます。
空腹時血糖値126mg/dl未満→さらには110mg/dl未満、
食後2時間血糖値180mg/dl未満が目標ですので、
退院後も、糖質制限食で自己管理、コントロール良好ですね。(^-^)v(^-^)v
いつも説明しております
「1gの糖質が糖尿人の血糖値を、1型で5mg、2型で3mg/dl上昇させる」
というバーンスタイン医師のコメントは、体重64kgの人での値です。
従ってあざみさんのご指摘通り、44kgの人で4mg/dl上昇となりますね。
勿論、あるていど個人差はありますが、8~9割の糖尿人で上記の公式が当てはまりますので、とても役に立ちます。
アザミさんのある日の夕食前の血糖値が130mg/dlで、夕食時の糖質摂取量が15gなら、食後血糖値のピークは190mgなので、想定通りといえば想定通りですね。
「おやつ」として安全なのは、チーズ、天日干しのするめ、ツナ缶、貝柱の干物・・・などですがお酒のおつまみみたいですね。(∵)?
「スイーツ」で安全保障付きなのは
糖質制限ドットコムhttp://www.toushitsuseigen.com/
のショコラ・ドゥ・ゼロ[冬期限定]
フォンダン・ショコラ
ローカーボチーズケーキピュア
黒豆おからパウンドケーキ
和菓子
などがありますよ。
それから私も早速購入しましたが
サラヤhttp://www.lakanto.jp/products/lakanto-sonota/
のラカント カロリーゼロ キャンディがあります。
現在手に入るのは、ラカントカロリーゼロキャンディ「ヨーグルト味」だけですが、3月2日にラカントカロリーゼロ飴「抹茶味」「紅茶味」が発売されますよ。 (^_^)
「東京に帰るのが楽しみなレストラン
しかも私の遊びのエリアばかり・うれしい限りです
レストラン情報をmixiの糖質制限食のコミュにこぴぺして書き込んでもよろしいでしょうか。」
もちろん、OKです。どんどん情報を広げていただいて、美味しく楽しく糖質制限食を実践したいですね。私も東京の糖尿人が時々羨ましくなります。阿曽シェフ、新井田シェフも喜ばれます。
「代官山ASO チェレステ二子玉川店」
東京都世田谷区玉川3-17-1
玉川高島屋S・C南館11階
TEL:03-5797-3380
営業時間
ランチ 11:00~14:30(L.O.)
ディナー 18:00~21:00(L.O.)
定休日 なし
「代官山ASO チェレステ日本橋店」
東京都中央区日本橋室町1-4-1
日本橋三越本店 新館10F
TEL:03-3243-1820
営業時間
ランチ 11:00~14:30(L.O.)
ティータイム 14:30~16:00(L.O.)
ディナー 17:30~20:30(L.O.)
定休日 なし
「Botanica」
東京都港区赤坂9-7-4
東京ミッドタウン ガーデンテラス4階
TEL:03-5413-3282
営業時間
LUNCH: 平日 11:00~14:30 (L.O.)
土・日・祝 11:00~15:00 (L.O.)
DINNER: 平日・土 18:00~21:30 (L.O.)
日・祝 18:00~21:00 (L.O.)
「アイコニック」
東京都中央区銀座2-4-6
銀座Velvia館9階
TEL:03-3562-7500
営業時間
FINE DINING
LUNCH: 毎日 11:30~14:30 (L.O.)
DINNER: 毎日 18:00~20:30 (L.O.)
PLAZA BAR
平日 / 土 11:00~22:00 (L.O.)
日祝 11:00~21:00 (L.O.)
定休日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日に振替)
これら4つのレストランなら、気合と根性で我慢して戴かなくても、前菜からデザートまで糖質制限食を心ゆくまで堪能して頂けること間違いありません。清く正しくより美味しく楽しく糖質制限食!
是非、是非、足をお運び下さいね。ヾ(^▽^)
江部康二
昨夕から雪が降り始めて、急に冷え込んできた京都です。
今回はおやつについて、高雄病院糖尿病学校卒業生のあざみさんから、コメント・質問をいただきました。
【アザミ
入院中はお世話になりました。
楽しくて2週間・笑いの止まらない入院でした。
お陰さまで今朝・96・夕食後も・160・を越えないようコントロールできています。
ひとつ質問です・
夕食前・110くらいなのですが、おやつを食べると夕食前の血糖値は130位になってしまうことがあります。
私は体重44キロなので糖質1gとると血糖値が4位上ります。
そうすると夕食に糖質15gとると190になってしまいます。(一度失敗しました)
それからは食前の血糖値次第で糖質を8にしたり10にしたりしていますが「おやつ」食べるのはむずかしいですか?
東京に帰るのが楽しみなレストラン
しかも私の遊びのエリアばかり・うれしい限りです
レストラン情報をmixiの糖質制限食のコミュにこぴぺして書き込んでもよろしいでしょうか。
2009/02/16(月) 08:11:00】
あざみさん。
コメントありがとうございます。
空腹時血糖値126mg/dl未満→さらには110mg/dl未満、
食後2時間血糖値180mg/dl未満が目標ですので、
退院後も、糖質制限食で自己管理、コントロール良好ですね。(^-^)v(^-^)v
いつも説明しております
「1gの糖質が糖尿人の血糖値を、1型で5mg、2型で3mg/dl上昇させる」
というバーンスタイン医師のコメントは、体重64kgの人での値です。
従ってあざみさんのご指摘通り、44kgの人で4mg/dl上昇となりますね。
勿論、あるていど個人差はありますが、8~9割の糖尿人で上記の公式が当てはまりますので、とても役に立ちます。
アザミさんのある日の夕食前の血糖値が130mg/dlで、夕食時の糖質摂取量が15gなら、食後血糖値のピークは190mgなので、想定通りといえば想定通りですね。
「おやつ」として安全なのは、チーズ、天日干しのするめ、ツナ缶、貝柱の干物・・・などですがお酒のおつまみみたいですね。(∵)?
「スイーツ」で安全保障付きなのは
糖質制限ドットコムhttp://www.toushitsuseigen.com/
のショコラ・ドゥ・ゼロ[冬期限定]
フォンダン・ショコラ
ローカーボチーズケーキピュア
黒豆おからパウンドケーキ
和菓子
などがありますよ。
それから私も早速購入しましたが
サラヤhttp://www.lakanto.jp/products/lakanto-sonota/
のラカント カロリーゼロ キャンディがあります。
現在手に入るのは、ラカントカロリーゼロキャンディ「ヨーグルト味」だけですが、3月2日にラカントカロリーゼロ飴「抹茶味」「紅茶味」が発売されますよ。 (^_^)
「東京に帰るのが楽しみなレストラン
しかも私の遊びのエリアばかり・うれしい限りです
レストラン情報をmixiの糖質制限食のコミュにこぴぺして書き込んでもよろしいでしょうか。」
もちろん、OKです。どんどん情報を広げていただいて、美味しく楽しく糖質制限食を実践したいですね。私も東京の糖尿人が時々羨ましくなります。阿曽シェフ、新井田シェフも喜ばれます。
「代官山ASO チェレステ二子玉川店」
東京都世田谷区玉川3-17-1
玉川高島屋S・C南館11階
TEL:03-5797-3380
営業時間
ランチ 11:00~14:30(L.O.)
ディナー 18:00~21:00(L.O.)
定休日 なし
「代官山ASO チェレステ日本橋店」
東京都中央区日本橋室町1-4-1
日本橋三越本店 新館10F
TEL:03-3243-1820
営業時間
ランチ 11:00~14:30(L.O.)
ティータイム 14:30~16:00(L.O.)
ディナー 17:30~20:30(L.O.)
定休日 なし
「Botanica」
東京都港区赤坂9-7-4
東京ミッドタウン ガーデンテラス4階
TEL:03-5413-3282
営業時間
LUNCH: 平日 11:00~14:30 (L.O.)
土・日・祝 11:00~15:00 (L.O.)
DINNER: 平日・土 18:00~21:30 (L.O.)
日・祝 18:00~21:00 (L.O.)
「アイコニック」
東京都中央区銀座2-4-6
銀座Velvia館9階
TEL:03-3562-7500
営業時間
FINE DINING
LUNCH: 毎日 11:30~14:30 (L.O.)
DINNER: 毎日 18:00~20:30 (L.O.)
PLAZA BAR
平日 / 土 11:00~22:00 (L.O.)
日祝 11:00~21:00 (L.O.)
定休日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日に振替)
これら4つのレストランなら、気合と根性で我慢して戴かなくても、前菜からデザートまで糖質制限食を心ゆくまで堪能して頂けること間違いありません。清く正しくより美味しく楽しく糖質制限食!
是非、是非、足をお運び下さいね。ヾ(^▽^)
江部康二
2009年02月16日 (月)
こんにちは。
東京講演会往復の新幹線かどこかで貰ったのか、珍しく風邪をひきました。
2月11日が東京講演会。2月12日の朝から鼻水がとまらなくて、外来診察で困るので、小青龍湯の錠剤を3日分くらい、半日で飲みました。薬はよく効いて、鼻水は止まりました。ついでに寝る前にももう一回2袋飲みました。
そうすると、ドーピングならさしずめ陽性になるだろう麻黄がたっぷり含まれてますのでその夜、これまた珍しくほとんど眠れませんでした。
翌日は水鼻はほとんどありませんが、粘っこい黄色い鼻が出ました。食欲も大丈夫ですし咳もほとんどありませんが、体がけだるい感じです。
これはちょうどシック・デイだということで、早朝空腹時血糖値を測定したところ
2.13金曜日 早朝空腹時血糖値:158mg/dl
と過去最高記録を更新してしまいました。
私の場合、インスリン基礎分泌がやや低下しているので、早朝空腹時血糖値はやや高めで、前夜豚カツとか餃子とか食べたりしたら、翌日の早朝空腹時血糖値が130mg/dl前後になることがたまにあるのですが、150mgを超えたのは計測を始めて初めてでした。食後高血糖はないので、HbA1cは5.2%前後です。
通常の早朝空腹時血糖値は正常~境界型です。
1.18 97mg
1.26 120mg
2.2 118mg
などです。
そして風邪引きはじめの
2.12木曜日 122mg
2.13金曜日 158mg シック・デイ+不眠
2.14土曜日 129mg シック・デイ3日目
2.15日曜日 136mg まだシック・デイ 朝まだ黄色い鼻。
テニスにでかけたがややだるい感じあり。
2.16月曜日 112mg
起床時鼻なし。シックデイほぼ終了。
いやはやシック・デイ、恐るべしですね。不眠という急性ストレスも恐るべしですね。
12日から16日、食べたのはスーパー糖質制限食でとくに変わりはありませんので、こんなショボイ風邪でもかなりの影響がでるのだなと実感したことでした。
江部康二
東京講演会往復の新幹線かどこかで貰ったのか、珍しく風邪をひきました。
2月11日が東京講演会。2月12日の朝から鼻水がとまらなくて、外来診察で困るので、小青龍湯の錠剤を3日分くらい、半日で飲みました。薬はよく効いて、鼻水は止まりました。ついでに寝る前にももう一回2袋飲みました。
そうすると、ドーピングならさしずめ陽性になるだろう麻黄がたっぷり含まれてますのでその夜、これまた珍しくほとんど眠れませんでした。
翌日は水鼻はほとんどありませんが、粘っこい黄色い鼻が出ました。食欲も大丈夫ですし咳もほとんどありませんが、体がけだるい感じです。
これはちょうどシック・デイだということで、早朝空腹時血糖値を測定したところ
2.13金曜日 早朝空腹時血糖値:158mg/dl
と過去最高記録を更新してしまいました。
私の場合、インスリン基礎分泌がやや低下しているので、早朝空腹時血糖値はやや高めで、前夜豚カツとか餃子とか食べたりしたら、翌日の早朝空腹時血糖値が130mg/dl前後になることがたまにあるのですが、150mgを超えたのは計測を始めて初めてでした。食後高血糖はないので、HbA1cは5.2%前後です。
通常の早朝空腹時血糖値は正常~境界型です。
1.18 97mg
1.26 120mg
2.2 118mg
などです。
そして風邪引きはじめの
2.12木曜日 122mg
2.13金曜日 158mg シック・デイ+不眠
2.14土曜日 129mg シック・デイ3日目
2.15日曜日 136mg まだシック・デイ 朝まだ黄色い鼻。
テニスにでかけたがややだるい感じあり。
2.16月曜日 112mg
起床時鼻なし。シックデイほぼ終了。
いやはやシック・デイ、恐るべしですね。不眠という急性ストレスも恐るべしですね。
12日から16日、食べたのはスーパー糖質制限食でとくに変わりはありませんので、こんなショボイ風邪でもかなりの影響がでるのだなと実感したことでした。
江部康二
2009年02月15日 (日)
【糖質制限食OKレストランのご案内】
フレンチとイタリアンのコラボ、東京の糖質制限食OKニューヨーロピアン料理のお店のご紹介です。
私たちがいつもお世話になっている、ミシュランで2ツ星を獲得された、リストランテASOの阿曽シェフのお店
「代官山ASO チェレステ二子玉川店」と
「代官山ASO チェレステ日本橋店」
昨年11月30日の講演会のあと、ご招待頂いた新井田シェフのお店
「Botanica」
そして、私の講演会(2008年10月19日)でお呼び頂いた
「アイコニック」
以上の4つのお店では、糖質制限なフルコースが堪能できます。
阿曽シェフご自身も、以前は、イタリアのパバロッティそっくりの体型で130kg超の体重があり、通常のカロリー制限のダイエットで少しは減量できたものの、それ以上減らず困っておられたそうです。
それが、糖質制限食を実践されて、合計50kgの減量に成功されました。その結果、高血圧もすっかり良くなられたそうです。(⌒o⌒)v
新井田シェフも糖質制限食を実践されて、半年で101kgから68kgに減量成功されて糖尿病もすっかり良くなられたそうです。 (^_^)
フレンチとイタリアンのコラボ、ニューヨーロピアン料理、「極楽浄土」な美味しさとサービスです。
私も、2008/11/30(日)の東京・中野の講演会のあと「Botanica」に寄せて頂きましたが、まさしく昇天しそうな素晴らしい料理が、怒涛のごとく押し寄せてきました。ヽ(*`▽´)ノ
これら4つのレストランなら、気合と根性で我慢して戴かなくても、前菜からデザートまで糖質制限食を心ゆくまで堪能して頂けること間違いありません。清く正しくより美味しく楽しく糖質制限食!
是非、是非、足をお運び下さいね。ヾ(^▽^)
「代官山ASO チェレステ二子玉川店」
東京都世田谷区玉川3-17-1
玉川高島屋S・C南館11階
TEL:03-5797-3380
営業時間
ランチ 11:00~14:30(L.O.)
ディナー 18:00~21:00(L.O.)
定休日 なし
「代官山ASO チェレステ日本橋店」
東京都中央区日本橋室町1-4-1
日本橋三越本店 新館10F
TEL:03-3243-1820
営業時間
ランチ 11:00~14:30(L.O.)
ティータイム 14:30~16:00(L.O.)
ディナー 17:30~20:30(L.O.)
定休日 なし
「Botanica」
東京都港区赤坂9-7-4
東京ミッドタウン ガーデンテラス4階
TEL:03-5413-3282
営業時間
LUNCH: 平日 11:00~14:30 (L.O.)
土・日・祝 11:00~15:00 (L.O.)
DINNER: 平日・土 18:00~21:30 (L.O.)
日・祝 18:00~21:00 (L.O.)
「アイコニック」
東京都中央区銀座2-4-6
銀座Velvia館9階
TEL:03-3562-7500
営業時間
FINE DINING
LUNCH: 毎日 11:30~14:30 (L.O.)
DINNER: 毎日 18:00~20:30 (L.O.)
PLAZA BAR
平日 / 土 11:00~22:00 (L.O.)
日祝 11:00~21:00 (L.O.)
定休日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日に振替)
講演会、診療についてのお知らせです。
【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内・保険適応】
お問い合わせは高雄病院 http://takao-hospital.jp/
住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。
【糖質制限食外来治療のご案内・予約制・保険適応】
高雄病院 電話:075-871-0245
京都市右京区梅ヶ畑畑町3
高雄病院京都駅前診療所 電話:075-352-5050
京都市下京区七条通り烏丸東入ル(50M)北側 ネオフィス 七条烏丸4F
江部診療所 電話:075-712-8133
京都市左京区下鴨高木町6 アトリエ・フォー 2F
【糖質制限食講演会のご案内】
☆☆講座「糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ」
朝日カルチャーセンター京都 http://www.asahi-culture.co.jp/www/kyoto-c.html
TEL 075-231-9693
2009年3月31日(火)10:30~12:00
☆☆講座「糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ」
朝日カルチャーセンター芦屋http://www.asahi-culture.co.jp/www/ashiya-i.html
TEL 0797-38-2666
2009年4月30日(木)13:00~14:30
フレンチとイタリアンのコラボ、東京の糖質制限食OKニューヨーロピアン料理のお店のご紹介です。
私たちがいつもお世話になっている、ミシュランで2ツ星を獲得された、リストランテASOの阿曽シェフのお店
「代官山ASO チェレステ二子玉川店」と
「代官山ASO チェレステ日本橋店」
昨年11月30日の講演会のあと、ご招待頂いた新井田シェフのお店
「Botanica」
そして、私の講演会(2008年10月19日)でお呼び頂いた
「アイコニック」
以上の4つのお店では、糖質制限なフルコースが堪能できます。
阿曽シェフご自身も、以前は、イタリアのパバロッティそっくりの体型で130kg超の体重があり、通常のカロリー制限のダイエットで少しは減量できたものの、それ以上減らず困っておられたそうです。
それが、糖質制限食を実践されて、合計50kgの減量に成功されました。その結果、高血圧もすっかり良くなられたそうです。(⌒o⌒)v
新井田シェフも糖質制限食を実践されて、半年で101kgから68kgに減量成功されて糖尿病もすっかり良くなられたそうです。 (^_^)
フレンチとイタリアンのコラボ、ニューヨーロピアン料理、「極楽浄土」な美味しさとサービスです。
私も、2008/11/30(日)の東京・中野の講演会のあと「Botanica」に寄せて頂きましたが、まさしく昇天しそうな素晴らしい料理が、怒涛のごとく押し寄せてきました。ヽ(*`▽´)ノ
これら4つのレストランなら、気合と根性で我慢して戴かなくても、前菜からデザートまで糖質制限食を心ゆくまで堪能して頂けること間違いありません。清く正しくより美味しく楽しく糖質制限食!
是非、是非、足をお運び下さいね。ヾ(^▽^)
「代官山ASO チェレステ二子玉川店」
東京都世田谷区玉川3-17-1
玉川高島屋S・C南館11階
TEL:03-5797-3380
営業時間
ランチ 11:00~14:30(L.O.)
ディナー 18:00~21:00(L.O.)
定休日 なし
「代官山ASO チェレステ日本橋店」
東京都中央区日本橋室町1-4-1
日本橋三越本店 新館10F
TEL:03-3243-1820
営業時間
ランチ 11:00~14:30(L.O.)
ティータイム 14:30~16:00(L.O.)
ディナー 17:30~20:30(L.O.)
定休日 なし
「Botanica」
東京都港区赤坂9-7-4
東京ミッドタウン ガーデンテラス4階
TEL:03-5413-3282
営業時間
LUNCH: 平日 11:00~14:30 (L.O.)
土・日・祝 11:00~15:00 (L.O.)
DINNER: 平日・土 18:00~21:30 (L.O.)
日・祝 18:00~21:00 (L.O.)
「アイコニック」
東京都中央区銀座2-4-6
銀座Velvia館9階
TEL:03-3562-7500
営業時間
FINE DINING
LUNCH: 毎日 11:30~14:30 (L.O.)
DINNER: 毎日 18:00~20:30 (L.O.)
PLAZA BAR
平日 / 土 11:00~22:00 (L.O.)
日祝 11:00~21:00 (L.O.)
定休日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日に振替)
講演会、診療についてのお知らせです。
【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内・保険適応】
お問い合わせは高雄病院 http://takao-hospital.jp/
住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。
【糖質制限食外来治療のご案内・予約制・保険適応】
高雄病院 電話:075-871-0245
京都市右京区梅ヶ畑畑町3
高雄病院京都駅前診療所 電話:075-352-5050
京都市下京区七条通り烏丸東入ル(50M)北側 ネオフィス 七条烏丸4F
江部診療所 電話:075-712-8133
京都市左京区下鴨高木町6 アトリエ・フォー 2F
【糖質制限食講演会のご案内】
☆☆講座「糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ」
朝日カルチャーセンター京都 http://www.asahi-culture.co.jp/www/kyoto-c.html
TEL 075-231-9693
2009年3月31日(火)10:30~12:00
☆☆講座「糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ」
朝日カルチャーセンター芦屋http://www.asahi-culture.co.jp/www/ashiya-i.html
TEL 0797-38-2666
2009年4月30日(木)13:00~14:30
2009年02月14日 (土)
おはようございます。
昨日から雨が降り続いています。結構暖かい京都です。
さて今回はヒデゾウさんから、甘味について
コメント・質問をいただきました。
【ヒデゾウ
『甘味について、』
江部先生こんばんは、以前質問に答えて頂いたヒデゾウです、先生の書き込み感謝しています。
糖質制限により血糖値も90台と安定し、HbA1cも5.0前後で安定しています、
糖尿病発覚当初80kg有った体重が糖質制限で57kgまで落とせました。
今回は又質問で恐縮なのですが書き込ませてもらいました、他の方々にも興味がある質問だと思います、実は困っている事に甘味に対する渇望があります、太っている時には甘味に対する渇望が殆ど無かったのですが、糖質制限している為でしょうか、最近時々甘い物が欲しくてしょうがなくなる事があります、砂糖(糖分)は先生お勧めの「ラカントS」を使っていますが、時折固形物がどうしても欲しくなり「ロッテZERO」や普通の飴ですが小さな(5gぐらい)物を少しだけ食べる様にしています、でも飴などを食した後、眠気に襲われるので高血糖が気になっているのではないかと心配でしょうがないのです(自己測定器を持っていますが、よく外出先で食べたくなり食後血糖値を計っていない事、申し訳ないです)、やはり市販の飴などは少量でも急激なミニスパイクを起こし易いのでしょうか?
又、先生のブログでも書かれていたラカントS、パルスイートを使った飴に興味を持っています、パルスイートを使った飴はスーパーなどでも置いてあり、最近ラカントSを使った「ラカントゼロ飴」も発売されたようです大変興味があります、ラカントゼロ飴はショ糖0gですが糖質97.7と普通の飴と糖質は変わりません、ラカントゼロ飴とパルスイートを使った飴の説明(見解)をお願いしたいのです。
宜しくお願いします。】
ヒデゾウさん。血糖値と体重の改善、素晴らしいですね。良かったです。(^-^)v(^-^)v
早速、ネットで「ラカント カロリーゼロ飴」を調べてみました。
サラヤ株式会社のニュースリリースによると、日本で初めてのカロリーゼロの飴
『ラカント カロリーゼロ飴(紅茶味&抹茶味)』新発売!発売日2009年3月2日
だそうです。
これは正真正銘、カロリーゼロで血糖値の上昇もゼロです。 (^_^)
「ラカントゼロ飴はショ糖0gですが糖質97.7と普通の飴と糖質は変わりません。」
ひでぞうさん。ラカントSの主成分エリスリトールは糖質に分類されますが、厚生労働省お墨付きのカロリーゼロで血糖値の上昇もゼロです。安心してよろしいですよ。
逆に言えば、今まで“シュガーレス(ノンシュガー)”をうたった低カロリータイプの飴が既に商品化されていますが、カロリーゼロではありませんし、血糖値も普通の飴の半分くらい上昇させます。
甘味料ですが、エリスリトール以外の糖アルコール(マルチトール、キシリトール、ソルビトールなど)は血糖値を砂糖の半分くらい上昇させます。
例えばロッテゼロ<マイルド>というチョコレートも、砂糖と乳糖は使用していませんが、甘味料としてキシリトールが含まれています。キシリトールは難消化性ですが、一部分解消化され血糖値を上昇させます。(=_=;)
「ロッテ のど飴ZERO」にも、還元水飴(ソルビトールやマルチトールなどが成分)が含まれていますので少々血糖値を上げます。
日本初ということですので、逆にいえば「ラカント カロリーゼロ飴」以外の飴は、すべてカロリーがあり血糖値も少々上昇させるということですね。
なお、パルスイートも主成分は、エリスリトールで糖質制限OK食品ですが、飴に使用されている場合それ以外の甘味料(糖アルコールなど)も使われているのでしょう。
江部康二
昨日から雨が降り続いています。結構暖かい京都です。
さて今回はヒデゾウさんから、甘味について
コメント・質問をいただきました。
【ヒデゾウ
『甘味について、』
江部先生こんばんは、以前質問に答えて頂いたヒデゾウです、先生の書き込み感謝しています。
糖質制限により血糖値も90台と安定し、HbA1cも5.0前後で安定しています、
糖尿病発覚当初80kg有った体重が糖質制限で57kgまで落とせました。
今回は又質問で恐縮なのですが書き込ませてもらいました、他の方々にも興味がある質問だと思います、実は困っている事に甘味に対する渇望があります、太っている時には甘味に対する渇望が殆ど無かったのですが、糖質制限している為でしょうか、最近時々甘い物が欲しくてしょうがなくなる事があります、砂糖(糖分)は先生お勧めの「ラカントS」を使っていますが、時折固形物がどうしても欲しくなり「ロッテZERO」や普通の飴ですが小さな(5gぐらい)物を少しだけ食べる様にしています、でも飴などを食した後、眠気に襲われるので高血糖が気になっているのではないかと心配でしょうがないのです(自己測定器を持っていますが、よく外出先で食べたくなり食後血糖値を計っていない事、申し訳ないです)、やはり市販の飴などは少量でも急激なミニスパイクを起こし易いのでしょうか?
又、先生のブログでも書かれていたラカントS、パルスイートを使った飴に興味を持っています、パルスイートを使った飴はスーパーなどでも置いてあり、最近ラカントSを使った「ラカントゼロ飴」も発売されたようです大変興味があります、ラカントゼロ飴はショ糖0gですが糖質97.7と普通の飴と糖質は変わりません、ラカントゼロ飴とパルスイートを使った飴の説明(見解)をお願いしたいのです。
宜しくお願いします。】
ヒデゾウさん。血糖値と体重の改善、素晴らしいですね。良かったです。(^-^)v(^-^)v
早速、ネットで「ラカント カロリーゼロ飴」を調べてみました。
サラヤ株式会社のニュースリリースによると、日本で初めてのカロリーゼロの飴
『ラカント カロリーゼロ飴(紅茶味&抹茶味)』新発売!発売日2009年3月2日
だそうです。
これは正真正銘、カロリーゼロで血糖値の上昇もゼロです。 (^_^)
「ラカントゼロ飴はショ糖0gですが糖質97.7と普通の飴と糖質は変わりません。」
ひでぞうさん。ラカントSの主成分エリスリトールは糖質に分類されますが、厚生労働省お墨付きのカロリーゼロで血糖値の上昇もゼロです。安心してよろしいですよ。
逆に言えば、今まで“シュガーレス(ノンシュガー)”をうたった低カロリータイプの飴が既に商品化されていますが、カロリーゼロではありませんし、血糖値も普通の飴の半分くらい上昇させます。
甘味料ですが、エリスリトール以外の糖アルコール(マルチトール、キシリトール、ソルビトールなど)は血糖値を砂糖の半分くらい上昇させます。
例えばロッテゼロ<マイルド>というチョコレートも、砂糖と乳糖は使用していませんが、甘味料としてキシリトールが含まれています。キシリトールは難消化性ですが、一部分解消化され血糖値を上昇させます。(=_=;)
「ロッテ のど飴ZERO」にも、還元水飴(ソルビトールやマルチトールなどが成分)が含まれていますので少々血糖値を上げます。
日本初ということですので、逆にいえば「ラカント カロリーゼロ飴」以外の飴は、すべてカロリーがあり血糖値も少々上昇させるということですね。
なお、パルスイートも主成分は、エリスリトールで糖質制限OK食品ですが、飴に使用されている場合それ以外の甘味料(糖アルコールなど)も使われているのでしょう。
江部康二
2009年02月13日 (金)
こんばんは。
雨がぽつぽつ降り始めた京都です。
その雨の所為か、今日は、あんまり寒くありません。
さて今日は、昨日の続きです。
高血糖が持続すると、腎糸球体の細小血管の障害が起こります。その結果、糸球体の構造が破壊され、機能障害が生じていきます。
<糖尿病腎症の5段階>
糖尿病腎症は、以下の5段階に分類されます。
第1期(腎症前期)
糖尿病性腎症かどうか検査ではわからない時期、糖尿病の人は3ヶ月に1回は微量アルブミン尿の検査を受けることが奨められます。
第2期(早期腎症期)
腎症の一番初期の段階は、尿中微量アルブミンの増加としてとらえられます。
この段階で早期腎症期です。
3ヶ月に1回ていど尿中微量アルブミンを検査すれば、一般的に測定されている尿タンパクが出現する以前の段階で、早期腎症を発見することができます。
この検査は、健康保険が効きますのでお奨めです。
第3期(顕性腎症期)
タンパク尿が出てくる時期です。タンパク尿が出始めたら、顕性腎症の段階に入ります。
この段階では血液の腎機能検査は正常です。
顕性腎症前期の段階はタンパク尿1g/日未満です。
顕性腎症後期ではタンパク尿1g/日以上となります。
第4期(腎不全期)
クレアチニン・クリアランスが低下する時期。
血液検査で、クレアチニン、BUNなどに異常が出現すれば腎不全期となります。
この段階になると、昨日のブログに書きましたように糖質制限食の適応とならなくなります。
第5期(透析療法期)
ほとんど腎臓が機能しなくなり、透析療法が必要となります。
年間約1万三千人の方が糖尿病性腎症により人工透析を導入していますが、慢性腎炎を抜いて疾患別では1位となっています。
できれば微量アルブミンの早期腎症の段階で発見し、進行をくいとめたいものです。この段階なら、糖質制限食で血糖コントロールを良好に保てば、充分正常への回復が期待できます。
また顕性腎症前期の段階までは糖質制限食で血糖コントロールを良好に保てばタンパク尿を減らすことができます。うまくいけば、正常まで戻ることもあります。
本ブログに時々登場する、ご自身が1型糖尿病の米国のバーンスタイン医師は、小児期12才に1型糖尿病を発症し、以後インスリンを打ち続けておられます。
35才、顕性腎症前期となった頃、SMBGで血糖自己測定をしながら食事療法を研究し、徹底した糖質制限食を開始。
蛋白尿が出現する段階の顕性腎症前期から、糖質制限食で回復しタンパク尿消失。45才で医学部に入学、49才で医師になり、糖尿病を徹底的に研究。以後、多数の糖尿病患者を診察。
73才現在、糖尿病合併症もなく、現役医師としてお元気にお過ごしです。
**なお漢方治療(養腎降濁湯)で、
クレアチニンの改善がみられる人が約6割おられますが、今後長期にわたる経過観察が必要です。
この場合もクレアチニンが3mg/dlくらいまでのほうが反応がいいようです。
2007/06/06のブログ「漢方①腎不全と糖尿病腎症」をご参照ください。
江部康二
2017年7月、追加
養腎降濁湯で腎機能が一旦、改善しても、半年~1年くらいで、再び悪化する症例もあり、なかなか一筋縄ではいきません。
なお、多発性嚢胞腎の場合は、嚢胞による物理的な腎障害なので、効果がでにくいです。
雨がぽつぽつ降り始めた京都です。
その雨の所為か、今日は、あんまり寒くありません。
さて今日は、昨日の続きです。
高血糖が持続すると、腎糸球体の細小血管の障害が起こります。その結果、糸球体の構造が破壊され、機能障害が生じていきます。
<糖尿病腎症の5段階>
糖尿病腎症は、以下の5段階に分類されます。
第1期(腎症前期)
糖尿病性腎症かどうか検査ではわからない時期、糖尿病の人は3ヶ月に1回は微量アルブミン尿の検査を受けることが奨められます。
第2期(早期腎症期)
腎症の一番初期の段階は、尿中微量アルブミンの増加としてとらえられます。
この段階で早期腎症期です。
3ヶ月に1回ていど尿中微量アルブミンを検査すれば、一般的に測定されている尿タンパクが出現する以前の段階で、早期腎症を発見することができます。
この検査は、健康保険が効きますのでお奨めです。
第3期(顕性腎症期)
タンパク尿が出てくる時期です。タンパク尿が出始めたら、顕性腎症の段階に入ります。
この段階では血液の腎機能検査は正常です。
顕性腎症前期の段階はタンパク尿1g/日未満です。
顕性腎症後期ではタンパク尿1g/日以上となります。
第4期(腎不全期)
クレアチニン・クリアランスが低下する時期。
血液検査で、クレアチニン、BUNなどに異常が出現すれば腎不全期となります。
この段階になると、昨日のブログに書きましたように糖質制限食の適応とならなくなります。
第5期(透析療法期)
ほとんど腎臓が機能しなくなり、透析療法が必要となります。
年間約1万三千人の方が糖尿病性腎症により人工透析を導入していますが、慢性腎炎を抜いて疾患別では1位となっています。
できれば微量アルブミンの早期腎症の段階で発見し、進行をくいとめたいものです。この段階なら、糖質制限食で血糖コントロールを良好に保てば、充分正常への回復が期待できます。
また顕性腎症前期の段階までは糖質制限食で血糖コントロールを良好に保てばタンパク尿を減らすことができます。うまくいけば、正常まで戻ることもあります。
本ブログに時々登場する、ご自身が1型糖尿病の米国のバーンスタイン医師は、小児期12才に1型糖尿病を発症し、以後インスリンを打ち続けておられます。
35才、顕性腎症前期となった頃、SMBGで血糖自己測定をしながら食事療法を研究し、徹底した糖質制限食を開始。
蛋白尿が出現する段階の顕性腎症前期から、糖質制限食で回復しタンパク尿消失。45才で医学部に入学、49才で医師になり、糖尿病を徹底的に研究。以後、多数の糖尿病患者を診察。
73才現在、糖尿病合併症もなく、現役医師としてお元気にお過ごしです。
**なお漢方治療(養腎降濁湯)で、
クレアチニンの改善がみられる人が約6割おられますが、今後長期にわたる経過観察が必要です。
この場合もクレアチニンが3mg/dlくらいまでのほうが反応がいいようです。
2007/06/06のブログ「漢方①腎不全と糖尿病腎症」をご参照ください。
江部康二
2017年7月、追加
養腎降濁湯で腎機能が一旦、改善しても、半年~1年くらいで、再び悪化する症例もあり、なかなか一筋縄ではいきません。
なお、多発性嚢胞腎の場合は、嚢胞による物理的な腎障害なので、効果がでにくいです。
2009年02月12日 (木)
こんばんは。
2月11日(水)祝日の東京・中野糖質制限食講演会、お陰様で満員御礼となりました。(^-^)v(^-^)v
今回も、前夜祭で赤ワインなど飲み過ぎて、講師二人とも?(;ー;) 二日酔い気味でしたが、昼からは立ちなおって、わかりやすく楽しいお話しができたかなと自負しております。 (^_^)
ブログをみて参加していただいた方々がとても多くて嬉しい限りでした。
ブログ読者の皆さん、この場を借りて御礼申し上げます。m(_ _)mV
信頼できる医師の参加も数名あり、糖質制限食の医学界における広がりを実感しました。
さて、講演会でいつも
「血液検査で既に腎機能が悪化している場合は糖質制限食の適応とならない」
ということを説明しています。
これは、具体的には、血清クレアチニンの悪化を指しています。血清クレアチニンは、腎機能が正常人の30%以下に低下して、初めて上昇してきます。この時点で腎不全です。
クレアチニンの基準値ですが、ネットで4つの異なる検査機関で調べてみました。
男性で
A:0.7~1.4mg/dL、
B:0.66~1.13 mg/dl、
C:0.5~1.1mg/dl
D:0.6 ~1.2 mg/dl
など検査機関A、B、C、Dにより基準値が少し異なります。
いずれにせよ、その検査機関の基準値を超えて上昇し始めたら、腎不全です。
もっと早い段階で腎機能の悪化がチェックできれば一番いいのですが、簡便な血液検査が他にないのです。
唯一、血清シスタチンCという物質が、初期の腎機能障害をチェックできる可能性があるのですが、現在その信頼度の確認中という段階です。
つまり、糖尿病で血糖コントロールが悪くて、血清クレアチニンが上昇し始めたとういことは、腎臓の糸球体(毛細血管のかたまり)が70%障害されていることになり、その時点で血糖コントロールが良くなっても、既にある障害は、基本的に回復困難なのです。
そして、糖質制限食を実践すれば、相対的に高蛋白・高脂質の食事となります。過去の文献により、既に何らかの要因で腎機能障害が生じている人は、高蛋白食を食べると、腎機能障害が進行しやすいと報告されています。これは現時点で、医学界の共通認識といっていいと思います。
従って、既にクレアチン値が上昇するレベルの腎不全がある場合は、原則として糖質制限食の適応とならないのです。
なお、高タンパク食を摂取すると腎臓が悪くなるというエビデンス(根拠)はありません。従って、腎機能が正常の糖尿人やメタボ人が 糖質制限食(高タンパク食)を食べても全く問題はありません。
<続く>
江部康二
2月11日(水)祝日の東京・中野糖質制限食講演会、お陰様で満員御礼となりました。(^-^)v(^-^)v
今回も、前夜祭で赤ワインなど飲み過ぎて、講師二人とも?(;ー;) 二日酔い気味でしたが、昼からは立ちなおって、わかりやすく楽しいお話しができたかなと自負しております。 (^_^)
ブログをみて参加していただいた方々がとても多くて嬉しい限りでした。
ブログ読者の皆さん、この場を借りて御礼申し上げます。m(_ _)mV
信頼できる医師の参加も数名あり、糖質制限食の医学界における広がりを実感しました。
さて、講演会でいつも
「血液検査で既に腎機能が悪化している場合は糖質制限食の適応とならない」
ということを説明しています。
これは、具体的には、血清クレアチニンの悪化を指しています。血清クレアチニンは、腎機能が正常人の30%以下に低下して、初めて上昇してきます。この時点で腎不全です。
クレアチニンの基準値ですが、ネットで4つの異なる検査機関で調べてみました。
男性で
A:0.7~1.4mg/dL、
B:0.66~1.13 mg/dl、
C:0.5~1.1mg/dl
D:0.6 ~1.2 mg/dl
など検査機関A、B、C、Dにより基準値が少し異なります。
いずれにせよ、その検査機関の基準値を超えて上昇し始めたら、腎不全です。
もっと早い段階で腎機能の悪化がチェックできれば一番いいのですが、簡便な血液検査が他にないのです。
唯一、血清シスタチンCという物質が、初期の腎機能障害をチェックできる可能性があるのですが、現在その信頼度の確認中という段階です。
つまり、糖尿病で血糖コントロールが悪くて、血清クレアチニンが上昇し始めたとういことは、腎臓の糸球体(毛細血管のかたまり)が70%障害されていることになり、その時点で血糖コントロールが良くなっても、既にある障害は、基本的に回復困難なのです。
そして、糖質制限食を実践すれば、相対的に高蛋白・高脂質の食事となります。過去の文献により、既に何らかの要因で腎機能障害が生じている人は、高蛋白食を食べると、腎機能障害が進行しやすいと報告されています。これは現時点で、医学界の共通認識といっていいと思います。
従って、既にクレアチン値が上昇するレベルの腎不全がある場合は、原則として糖質制限食の適応とならないのです。
なお、高タンパク食を摂取すると腎臓が悪くなるというエビデンス(根拠)はありません。従って、腎機能が正常の糖尿人やメタボ人が 糖質制限食(高タンパク食)を食べても全く問題はありません。
<続く>
江部康二
2009年02月10日 (火)
おはようございます。
先週、<江部康二の糖質制限な1週間と「break fast」>というブログを書きましたが・・・。
実は、漫画に関して過少申告でした。(*- -)(*_ _)
某スタッフからご指摘がありましたので、ここに告白いたしましょう。
前回の「週刊少年ジャンプ」「週刊少年マガジン」「週刊ヤングジャンプ」「週刊モーニング」に加えて、
月曜日は「週刊ヤングマガジン」「週刊ビッグコミックスピリッツ」を購入、
水曜日は「週刊少年サンデー」を某コンビニで立ち読み、
月初めは「月刊少年マガジン」「月刊少年チャンピオン」も購入です。
先週は、さすがに全部出したら、品格を疑われる(;_;) のでは?と、微妙に逡巡して小出しにしたのですが、ああスッキリしました。 (^_^)
某首相のように、発言が二転三転することはありませんので、これで全てですよ。
さて、今回のブログ、とても嬉しい報告です。
同級生の医師から教えていただいて確認したのですが、医学雑誌「治療」2008年12月号 Vol.90 3105-3111 に「カーボカウントと糖質制限食」と題して、坂東浩先生と中村巧先生が原稿を書いておられ、糖質制限食について積極的にその有効性が評価してありました。
例えばADA(アメリカ糖尿病協会)の2008年度実施臨床勧告で「減量が望まれる糖尿病患者には低カロリー食または低炭水化物食によるダイエットが推奨される」と、低炭水化物食への見解を初めて示したこととか、「糖質のモニタリングは血糖管理の鍵になる」とグレードAで推奨したことにふれてあります。
さらに、<糖質制限食による実際的効果>の項では、「近年、糖尿病や肥満患者に対する低炭水化物食の実践が見られ、わが国では釜池や江部らが提唱した。」との記載があり、
釜池先生の「糖質ゼロの食事術」(実業の日本社 2007)
江部康二の「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社 2005)
が、引用文献としてあげられていました。
坂東先生、中村先生も約1000例に低炭水化物食を行い、体重減少に成功されています。
またバーンスタイン医師やハーバート大学のウィレット教授など、米国で低炭水化物食を提唱する事例が紹介してあります。
私のブログでも紹介したニューイングランド・ジャーナルの文献
低炭水化物法が最も体重減少。HDL-Cも増加。
• イスラエルの322人(男性86%)
• (1)低脂肪法(カロリー制限あり)
• (2)オリーブ油の地中海法(カロリー制限あり)
• (3)低炭水化物法(カロリー制限なし)
• 3グループの食事法を2年間
• 低炭水化物法が最も体重減少。HDL-Cも増加。
• NENGLJ MED JULY17,2008、 VOL359. NO.3 229-241
も紹介されていました。
最後に、「低炭水化物食については、ちょうどエビデンスを重ねつつある時期といえよう。臨床現場では、すでに肥満や糖尿病に対する成功例が多く認められる。これから症例の状況に応じて、適用が広がっていくものと思われる」という文章で結んであります。
2008年12月号のメディカル朝日の記事(2008/12/17、12/19ブログご参照ください)といい、なんだか、「糖質制限食夜明け前→日の出」とういう感じがしてきましたね。(^-^)v(^-^)v
第一線の臨床医が、糖質制限食の有効性にどんどん気がつき始めているのは、嬉しい限りです。
江部康二
先週、<江部康二の糖質制限な1週間と「break fast」>というブログを書きましたが・・・。
実は、漫画に関して過少申告でした。(*- -)(*_ _)
某スタッフからご指摘がありましたので、ここに告白いたしましょう。
前回の「週刊少年ジャンプ」「週刊少年マガジン」「週刊ヤングジャンプ」「週刊モーニング」に加えて、
月曜日は「週刊ヤングマガジン」「週刊ビッグコミックスピリッツ」を購入、
水曜日は「週刊少年サンデー」を某コンビニで立ち読み、
月初めは「月刊少年マガジン」「月刊少年チャンピオン」も購入です。
先週は、さすがに全部出したら、品格を疑われる(;_;) のでは?と、微妙に逡巡して小出しにしたのですが、ああスッキリしました。 (^_^)
某首相のように、発言が二転三転することはありませんので、これで全てですよ。
さて、今回のブログ、とても嬉しい報告です。
同級生の医師から教えていただいて確認したのですが、医学雑誌「治療」2008年12月号 Vol.90 3105-3111 に「カーボカウントと糖質制限食」と題して、坂東浩先生と中村巧先生が原稿を書いておられ、糖質制限食について積極的にその有効性が評価してありました。
例えばADA(アメリカ糖尿病協会)の2008年度実施臨床勧告で「減量が望まれる糖尿病患者には低カロリー食または低炭水化物食によるダイエットが推奨される」と、低炭水化物食への見解を初めて示したこととか、「糖質のモニタリングは血糖管理の鍵になる」とグレードAで推奨したことにふれてあります。
さらに、<糖質制限食による実際的効果>の項では、「近年、糖尿病や肥満患者に対する低炭水化物食の実践が見られ、わが国では釜池や江部らが提唱した。」との記載があり、
釜池先生の「糖質ゼロの食事術」(実業の日本社 2007)
江部康二の「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社 2005)
が、引用文献としてあげられていました。
坂東先生、中村先生も約1000例に低炭水化物食を行い、体重減少に成功されています。
またバーンスタイン医師やハーバート大学のウィレット教授など、米国で低炭水化物食を提唱する事例が紹介してあります。
私のブログでも紹介したニューイングランド・ジャーナルの文献
低炭水化物法が最も体重減少。HDL-Cも増加。
• イスラエルの322人(男性86%)
• (1)低脂肪法(カロリー制限あり)
• (2)オリーブ油の地中海法(カロリー制限あり)
• (3)低炭水化物法(カロリー制限なし)
• 3グループの食事法を2年間
• 低炭水化物法が最も体重減少。HDL-Cも増加。
• NENGLJ MED JULY17,2008、 VOL359. NO.3 229-241
も紹介されていました。
最後に、「低炭水化物食については、ちょうどエビデンスを重ねつつある時期といえよう。臨床現場では、すでに肥満や糖尿病に対する成功例が多く認められる。これから症例の状況に応じて、適用が広がっていくものと思われる」という文章で結んであります。
2008年12月号のメディカル朝日の記事(2008/12/17、12/19ブログご参照ください)といい、なんだか、「糖質制限食夜明け前→日の出」とういう感じがしてきましたね。(^-^)v(^-^)v
第一線の臨床医が、糖質制限食の有効性にどんどん気がつき始めているのは、嬉しい限りです。
江部康二
2009年02月09日 (月)
こんばんは。
一般のお医者さんや栄養士さんが知らない<栄養・代謝・生理学>
「糖質制限食基礎理論」の増補・最新版です。
以下は基本的に栄養・代謝・生理学的事実であり、議論の余地はありません。
知っているか知らないかの差だけです。
【糖質制限食基礎理論】
<栄養・代謝>
①血糖値を急峻に上昇させるのは、糖質だけである。
②タンパク質は、ほんの少し血糖値を上昇させる。
③脂質は、血糖値をほとんど上昇させない。
④追加分泌インスリンが大量に必要なのは、糖質だけである。
⑤タンパク質を摂取すると、少量の追加分泌インスリンがでる。
⑥脂質を摂取しても、追加分泌インスリンは、ほとんどいらない。
⑦糖質制限食で高血糖は改善するが、肝臓の糖新生などにより、低血糖にはならない。
<人体のエネルギー源Ⅰ:脂肪酸-ケトン体システム>
①脳はケトン体(脂肪酸の代謝産物)をいつでも利用できる。
②心筋・骨格筋など多くの体細胞は日常生活では脂肪酸-ケトン体が主エネルギー源であ り、人体を自動車に例えるならガソリンの代わりは脂質である。
③赤血球を除く全ての細胞はミトコンドリアを持っているので、脂肪酸-ケトン体エネル ギーシステムを利用できる。
④糖質制限食実践中や絶食中の血中ケトン体上昇は、インスリン作用が保たれており生理的なもので病的ではない。農耕開始前の人類は、皆そうであった。
<人体のエネルギー源Ⅱ:ブドウ糖-グリコーゲンシステム>
①人体で唯一赤血球だけはミトコンドリアがないのでブドウ糖しか利用できない。
②日常生活でブドウ糖を主エネルギー源として利用しているのは赤血球・脳・網膜など。
③ブドウ糖-グリコーゲンエネルギーシステムの本質は
「常に赤血球の唯一のエネルギー源」
「筋肉が収縮したときのエネルギー源」
「血糖値が上昇しインスリンが追加分泌された時、筋肉・脂肪細胞のエネルギー源」
「日常生活では脳・網膜・生殖腺胚上皮の主エネルギー源」
<血糖値確保(赤血球に絶対必要)のためのバックアップシステム>
①グルカゴン
②エピネフリン
③副腎皮質ステロイドホルモン
④アミノ酸からの糖新生
⑤グリセロール(中性脂肪の分解産物)からの糖新生
<血糖値を下げるシステム>
①血糖値を下げるのは唯一インスリンのみでありバックアップシステムがない。
②農耕以前の399万年血糖値を下げる必要性はまれ。
<肥満改善と糖質制限食>
①糖質制限食実践中は常に脂肪が燃えている。
②糖質制限食実践中は追加分泌インスリン(肥満ホルモン)がほとんど出ない。
③糖質制限食実践中はケトン体が尿中や呼気中に排泄され、体重減少に効果。
④糖質制限食実践中は肝臓でアミノ酸から糖新生が行われ、大量のエネルギーを消費。
⑤少なくとも同一カロリーなら、①②③④の4つの利点により
糖質制限食が高糖質食に比し、体重減少効果がある。→カロリー神話の崩壊
*糖質制限食を3ヶ月~半年続けていると、体細胞のケトン体利用効率が高くなり、
血中ケトン体が高値でも利用されるので尿中や呼気中に排泄されなくなる。
*糖質を摂取すれば血糖値が急峻に上昇し、インスリンが追加分泌され
①②③④の4つの利点は、即失われるので肥満しやすい。
<摂取エネルギーと消費エネルギー>
①単純には摂取エネルギーが消費エネルギーをを上回れば太る、下回れば痩せる。
②通常のカロリー制限食(高糖質食)なら
「消費エネルギー=基礎代謝+運動エネルギー+食事誘発熱産生」
③糖質制限食なら
「消費エネルギー=基礎代謝+運動エネルギー+食事誘発熱産生」に加えて、
「肝臓の糖新生でエネルギーを消費、尿・呼気中ケトン体でエネルギーを消失」が追加。
江部康二
一般のお医者さんや栄養士さんが知らない<栄養・代謝・生理学>
「糖質制限食基礎理論」の増補・最新版です。
以下は基本的に栄養・代謝・生理学的事実であり、議論の余地はありません。
知っているか知らないかの差だけです。
【糖質制限食基礎理論】
<栄養・代謝>
①血糖値を急峻に上昇させるのは、糖質だけである。
②タンパク質は、ほんの少し血糖値を上昇させる。
③脂質は、血糖値をほとんど上昇させない。
④追加分泌インスリンが大量に必要なのは、糖質だけである。
⑤タンパク質を摂取すると、少量の追加分泌インスリンがでる。
⑥脂質を摂取しても、追加分泌インスリンは、ほとんどいらない。
⑦糖質制限食で高血糖は改善するが、肝臓の糖新生などにより、低血糖にはならない。
<人体のエネルギー源Ⅰ:脂肪酸-ケトン体システム>
①脳はケトン体(脂肪酸の代謝産物)をいつでも利用できる。
②心筋・骨格筋など多くの体細胞は日常生活では脂肪酸-ケトン体が主エネルギー源であ り、人体を自動車に例えるならガソリンの代わりは脂質である。
③赤血球を除く全ての細胞はミトコンドリアを持っているので、脂肪酸-ケトン体エネル ギーシステムを利用できる。
④糖質制限食実践中や絶食中の血中ケトン体上昇は、インスリン作用が保たれており生理的なもので病的ではない。農耕開始前の人類は、皆そうであった。
<人体のエネルギー源Ⅱ:ブドウ糖-グリコーゲンシステム>
①人体で唯一赤血球だけはミトコンドリアがないのでブドウ糖しか利用できない。
②日常生活でブドウ糖を主エネルギー源として利用しているのは赤血球・脳・網膜など。
③ブドウ糖-グリコーゲンエネルギーシステムの本質は
「常に赤血球の唯一のエネルギー源」
「筋肉が収縮したときのエネルギー源」
「血糖値が上昇しインスリンが追加分泌された時、筋肉・脂肪細胞のエネルギー源」
「日常生活では脳・網膜・生殖腺胚上皮の主エネルギー源」
<血糖値確保(赤血球に絶対必要)のためのバックアップシステム>
①グルカゴン
②エピネフリン
③副腎皮質ステロイドホルモン
④アミノ酸からの糖新生
⑤グリセロール(中性脂肪の分解産物)からの糖新生
<血糖値を下げるシステム>
①血糖値を下げるのは唯一インスリンのみでありバックアップシステムがない。
②農耕以前の399万年血糖値を下げる必要性はまれ。
<肥満改善と糖質制限食>
①糖質制限食実践中は常に脂肪が燃えている。
②糖質制限食実践中は追加分泌インスリン(肥満ホルモン)がほとんど出ない。
③糖質制限食実践中はケトン体が尿中や呼気中に排泄され、体重減少に効果。
④糖質制限食実践中は肝臓でアミノ酸から糖新生が行われ、大量のエネルギーを消費。
⑤少なくとも同一カロリーなら、①②③④の4つの利点により
糖質制限食が高糖質食に比し、体重減少効果がある。→カロリー神話の崩壊
*糖質制限食を3ヶ月~半年続けていると、体細胞のケトン体利用効率が高くなり、
血中ケトン体が高値でも利用されるので尿中や呼気中に排泄されなくなる。
*糖質を摂取すれば血糖値が急峻に上昇し、インスリンが追加分泌され
①②③④の4つの利点は、即失われるので肥満しやすい。
<摂取エネルギーと消費エネルギー>
①単純には摂取エネルギーが消費エネルギーをを上回れば太る、下回れば痩せる。
②通常のカロリー制限食(高糖質食)なら
「消費エネルギー=基礎代謝+運動エネルギー+食事誘発熱産生」
③糖質制限食なら
「消費エネルギー=基礎代謝+運動エネルギー+食事誘発熱産生」に加えて、
「肝臓の糖新生でエネルギーを消費、尿・呼気中ケトン体でエネルギーを消失」が追加。
江部康二
2009年02月08日 (日)
【講演会のお知らせ】
「糖質制限食講演会・東京・中野」のご案内です。
今回は、時間的にたっぷり会場がとれましたので、管理栄養士の大柳珠美さんと江部康二のジョイント講演が実現しました。
さらに質疑応答の時間もしっかりとって、大柳さんの栄養相談のコーナーまであり、自分で言うのも何ですが、至れり尽くせりの講演会が実現したと自負しております。(^-^)v(^-^)v
糖質制限食基礎理論のパワーポイント・スライド・データ満載の小冊子もついてますよ。
東京方面の糖尿人、メタボ人、アトピーの方々、是非奮ってご参加くださいね。
江部康二
☆☆ 糖質制限食講演会・東京・中野
日時:2009年2月11日(祝日)
12時半開場、1時開演、午後4時終了
会場:なかのZERO 学習室
会費:1500円
申し込みは、糖質制限食ネット・リボーン 曽我部ゆかり
(T/F)03−3388−5428
(e-mail) reborn@big.or.jp
☆☆講座「糖尿病・メタボはこう予防する!~糖質制限食のすすめ」
朝日カルチャーセンター京都 http://www.asahi-culture.co.jp/www/kyoto-c.html
075-231-9693
2009年2月17日(火)13:00~14:30
すいません。満席となりました。
☆☆ 演題:「糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ~」
とき : 2009年2月21日(土)午後1:30分~4:00
ところ :名古屋市女性会館 (名古屋市中区大井町7-25)
℡052-331-5288
講師 :江部康二/佐橋紀子(患者の立場から…”翼”代表)
参加費:1.000円/チケット販売・もしくは電話で申し込み
主催 :HUMAN LIFE INFO NET ”翼”
後援 :愛知県教育委員会
問合せ :佐橋紀子(052-501-0994)
高橋君枝(052-502-3670)
原 育世(0568-84-6946)
すいません。満席となりました。
☆☆講座「糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ」
朝日カルチャーセンター京都 http://www.asahi-culture.co.jp/www/kyoto-c.html
TEL 075-231-9693
2009年3月31日(火)10:30~12:00
☆☆講座「糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ」
朝日カルチャーセンター芦屋http://www.asahi-culture.co.jp/www/ashiya-i.html
TEL 0797-38-2666
2009年4月30日(木)13:00~14:30
【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内・保険適応】
お問い合わせは高雄病院 http://takao-hospital.jp/
住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。
【糖質制限食外来治療のご案内・予約制・保険適応】
高雄病院 電話:075-871-0245
京都市右京区梅ヶ畑畑町3
高雄病院京都駅前診療所 電話:075-352-5050
京都市下京区七条通り烏丸東入ル(50M)北側 ネオフィス 七条烏丸4F
江部診療所 電話:075-712-8133
京都市左京区下鴨高木町6 アトリエ・フォー 2F
<糖質制限食>VS<糖質たっぷりカロリー制限食>
糖質が血糖値を上昇させインスリンを追加分泌させる
再掲
本ブログは糖尿人に
糖質制限食(糖質12%、脂質56%、タンパク質32%)を推進する立場ですが、
世の中は相変わらず、
糖質たっぷりのカロリー制限食(糖質60%、脂質20%、タンパク質20%)を
推奨する病院が圧倒的に多いです。
いろんな意見があり、論争することは医学の発展において健全なことと思います。しかし、論争の前に人体の生理・代謝などの基本的なところを理解することも重要です。
今回は<糖質・脂質・タンパク質の摂取>と<血糖値上昇・インスリン分泌>に関して、人体の生理・代謝における事実を説明します。
しつこいようですが、以下に述べることは、論争の余地のない事実ですので<糖質たっぷりのカロリー制限食推奨派>の方々にも是非、ご理解いただきたいと思います。
食べ物が消化・吸収されたあと、糖質は100%、タンパク質は50%、脂質は10%弱が血糖に変わります。
糖質は、摂取直後から急峻に血糖値を高く速く上昇させ、2時間以内にほとんどすべてが吸収されます。一方、タンパク質の血糖値上昇のピークは、食後約3時間で、脂質は、消化・吸収に、丸一日かかることもあります。
これらは、カロリーとは無関係な、三大栄養素の生理学的特質です。
インスリンには24時間、少量常に分泌されている基礎分泌と、血糖値が上昇したときに大量に出る追加分泌があります。
糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが血糖値を急峻に上昇させます。従って、糖質を摂取した時には、インスリンが追加分泌されます。
しかし、脂質やタンパク質は血糖値をほとんど上昇させないので、インスリンの追加分泌は、ほとんどありません。
つまり、人(糖尿人も正常人も)において、インスリンの追加分泌が多量に必要となるのは、糖質を摂取した時だけです。
これらは、すべて論争の余地のない、生理学的事実です。
以下は、2型糖尿病Aさんのデータです。通常食は糖質ありです。
通常食 350kcal、糖質60%で約52.5g、脂質20%、タンパク質20%
糖質制限食 350kcal、糖質10%で約8.75g、脂質60%、タンパク質30%
通常食と糖質制限食は、いずれも350kcalで、勿論、同一人のデータです。
糖質制限食だと血糖値の上昇は極めて少なく、インスリンの追加分泌もごく少量ですね。
食前 30分後 60分後 90分後 120分後
通常食
血糖値 121 206 304 250 198
通常食
IRI 2.2 6.2 19.1 23.1 21.6
糖質制限食
血糖値 124 140 142 129 135
糖質制限食
IRI 3.5 4.6 6.7 6.9 5.2
同様に2型糖尿人Bさんのデータです。2年前初診時糖尿病でしたが現在正常人です。
食前 30分後 60分後 90分後 120分後
通常食
血糖値 108 148 189 142 126
通常食
IRI 3.8 35.2 58.5 55.1 24.9
糖質制限
食血糖値 113 115 116 108 107
糖質制限食
IRI 4.1 10.1 11.7 10.6 13.5
Bさんの場合、2年間の糖質制限食で、糖質を負荷しても血糖値は正常パターンに回復しています。
このとき基礎分泌3.8→追加分泌ピーク58.8まで多量のインスリンがでています。実に基礎分泌の15倍強のインスリンが追加分泌されています。ヾ(゜▽゜)
糖質制限食でも、約8.75gほど野菜分の糖質が含まれているので、一応基礎分泌の2~3倍のインスリン追加分泌がありますが、通常食に比べれば微々たるものですね。
正常人が通常の食事をすれば、おおむねBさんのデータのようなインスリンの大量追加分泌が一日に最低3回、間食をすれば5回以上起こっているわけです。
このようなインスリンの大量追加分泌が40年、50年と続けば、遂には膵臓が疲弊して分泌能力が低下し、糖尿病を発症するのは、想像に難くないですね。
結論です。
カロリーをいくら制限しても、糖質を摂取してしまえば、食後高血糖と多量のインスリン追加分泌を生じます。糖質制限食なら、食後高血糖は生じず、インスリン追加分泌もごく少量ですみます。
江部康二
「糖質制限食講演会・東京・中野」のご案内です。
今回は、時間的にたっぷり会場がとれましたので、管理栄養士の大柳珠美さんと江部康二のジョイント講演が実現しました。
さらに質疑応答の時間もしっかりとって、大柳さんの栄養相談のコーナーまであり、自分で言うのも何ですが、至れり尽くせりの講演会が実現したと自負しております。(^-^)v(^-^)v
糖質制限食基礎理論のパワーポイント・スライド・データ満載の小冊子もついてますよ。
東京方面の糖尿人、メタボ人、アトピーの方々、是非奮ってご参加くださいね。
江部康二
☆☆ 糖質制限食講演会・東京・中野
日時:2009年2月11日(祝日)
12時半開場、1時開演、午後4時終了
会場:なかのZERO 学習室
会費:1500円
申し込みは、糖質制限食ネット・リボーン 曽我部ゆかり
(T/F)03−3388−5428
(e-mail) reborn@big.or.jp
☆☆講座「糖尿病・メタボはこう予防する!~糖質制限食のすすめ」
朝日カルチャーセンター京都 http://www.asahi-culture.co.jp/www/kyoto-c.html
075-231-9693
2009年2月17日(火)13:00~14:30
すいません。満席となりました。
☆☆ 演題:「糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ~」
とき : 2009年2月21日(土)午後1:30分~4:00
ところ :名古屋市女性会館 (名古屋市中区大井町7-25)
℡052-331-5288
講師 :江部康二/佐橋紀子(患者の立場から…”翼”代表)
参加費:1.000円/チケット販売・もしくは電話で申し込み
主催 :HUMAN LIFE INFO NET ”翼”
後援 :愛知県教育委員会
問合せ :佐橋紀子(052-501-0994)
高橋君枝(052-502-3670)
原 育世(0568-84-6946)
すいません。満席となりました。
☆☆講座「糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ」
朝日カルチャーセンター京都 http://www.asahi-culture.co.jp/www/kyoto-c.html
TEL 075-231-9693
2009年3月31日(火)10:30~12:00
☆☆講座「糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ」
朝日カルチャーセンター芦屋http://www.asahi-culture.co.jp/www/ashiya-i.html
TEL 0797-38-2666
2009年4月30日(木)13:00~14:30
【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内・保険適応】
お問い合わせは高雄病院 http://takao-hospital.jp/
住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。
【糖質制限食外来治療のご案内・予約制・保険適応】
高雄病院 電話:075-871-0245
京都市右京区梅ヶ畑畑町3
高雄病院京都駅前診療所 電話:075-352-5050
京都市下京区七条通り烏丸東入ル(50M)北側 ネオフィス 七条烏丸4F
江部診療所 電話:075-712-8133
京都市左京区下鴨高木町6 アトリエ・フォー 2F
<糖質制限食>VS<糖質たっぷりカロリー制限食>
糖質が血糖値を上昇させインスリンを追加分泌させる
再掲
本ブログは糖尿人に
糖質制限食(糖質12%、脂質56%、タンパク質32%)を推進する立場ですが、
世の中は相変わらず、
糖質たっぷりのカロリー制限食(糖質60%、脂質20%、タンパク質20%)を
推奨する病院が圧倒的に多いです。
いろんな意見があり、論争することは医学の発展において健全なことと思います。しかし、論争の前に人体の生理・代謝などの基本的なところを理解することも重要です。
今回は<糖質・脂質・タンパク質の摂取>と<血糖値上昇・インスリン分泌>に関して、人体の生理・代謝における事実を説明します。
しつこいようですが、以下に述べることは、論争の余地のない事実ですので<糖質たっぷりのカロリー制限食推奨派>の方々にも是非、ご理解いただきたいと思います。
食べ物が消化・吸収されたあと、糖質は100%、タンパク質は50%、脂質は10%弱が血糖に変わります。
糖質は、摂取直後から急峻に血糖値を高く速く上昇させ、2時間以内にほとんどすべてが吸収されます。一方、タンパク質の血糖値上昇のピークは、食後約3時間で、脂質は、消化・吸収に、丸一日かかることもあります。
これらは、カロリーとは無関係な、三大栄養素の生理学的特質です。
インスリンには24時間、少量常に分泌されている基礎分泌と、血糖値が上昇したときに大量に出る追加分泌があります。
糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが血糖値を急峻に上昇させます。従って、糖質を摂取した時には、インスリンが追加分泌されます。
しかし、脂質やタンパク質は血糖値をほとんど上昇させないので、インスリンの追加分泌は、ほとんどありません。
つまり、人(糖尿人も正常人も)において、インスリンの追加分泌が多量に必要となるのは、糖質を摂取した時だけです。
これらは、すべて論争の余地のない、生理学的事実です。
以下は、2型糖尿病Aさんのデータです。通常食は糖質ありです。
通常食 350kcal、糖質60%で約52.5g、脂質20%、タンパク質20%
糖質制限食 350kcal、糖質10%で約8.75g、脂質60%、タンパク質30%
通常食と糖質制限食は、いずれも350kcalで、勿論、同一人のデータです。
糖質制限食だと血糖値の上昇は極めて少なく、インスリンの追加分泌もごく少量ですね。
食前 30分後 60分後 90分後 120分後
通常食
血糖値 121 206 304 250 198
通常食
IRI 2.2 6.2 19.1 23.1 21.6
糖質制限食
血糖値 124 140 142 129 135
糖質制限食
IRI 3.5 4.6 6.7 6.9 5.2
同様に2型糖尿人Bさんのデータです。2年前初診時糖尿病でしたが現在正常人です。
食前 30分後 60分後 90分後 120分後
通常食
血糖値 108 148 189 142 126
通常食
IRI 3.8 35.2 58.5 55.1 24.9
糖質制限
食血糖値 113 115 116 108 107
糖質制限食
IRI 4.1 10.1 11.7 10.6 13.5
Bさんの場合、2年間の糖質制限食で、糖質を負荷しても血糖値は正常パターンに回復しています。
このとき基礎分泌3.8→追加分泌ピーク58.8まで多量のインスリンがでています。実に基礎分泌の15倍強のインスリンが追加分泌されています。ヾ(゜▽゜)
糖質制限食でも、約8.75gほど野菜分の糖質が含まれているので、一応基礎分泌の2~3倍のインスリン追加分泌がありますが、通常食に比べれば微々たるものですね。
正常人が通常の食事をすれば、おおむねBさんのデータのようなインスリンの大量追加分泌が一日に最低3回、間食をすれば5回以上起こっているわけです。
このようなインスリンの大量追加分泌が40年、50年と続けば、遂には膵臓が疲弊して分泌能力が低下し、糖尿病を発症するのは、想像に難くないですね。
結論です。
カロリーをいくら制限しても、糖質を摂取してしまえば、食後高血糖と多量のインスリン追加分泌を生じます。糖質制限食なら、食後高血糖は生じず、インスリン追加分泌もごく少量ですみます。
江部康二
2009年02月08日 (日)
おはようございます。
今から、テニスのレッスンにでかけます。
今回は、荻野知昭さんから、嬉しいコメント・情報をいただきました。
【荻野知昭
『「朝日」と「読売」の記事について』
もうご存知かもしれませんが、うれしい記事が昨日(09/2/6)の朝日新聞の朝刊に載っていました。「生活習慣病にならないために下~どうすればリスク減る?」というタイトルでGI値の説明がありますが、前の部分で江部先生の反論で説明されている「ニューイングランド・ジャーナル・オヴ・メディスン」の論文の要約が書かれています。
『脂肪を制限したグループでは、平均体重が、研究開始から2年の時点で2.9キロ減っていたのに対し、主食に多い炭水化物を抑えたグループでは4.7キロ減っていた。また、炭水化物を制限したグループは脂肪を制限したグループに比べて、「善玉」と呼ばれて高い方が望ましいHDLコレステロール値が、より大きく伸び、低い方がいい中性脂肪の値はより大きく下がっていた。』
(朝日09/2/6東京12版25面)とあります。
これだけ詳しい解説が大新聞で報道されたことを喜んでいます。正しい知識を持ち、糖質制限の利点を理解する人々が増えることを期待しています。(NHK「ためしてガッテン」のように、糖質60%がダイエットのために良いという嘘を放送するのは実にけしからんことです。嘘の健康情報を流すのは公共の利益に反するし、放送法にも違反するのでは?NHKは反省して訂正番組を放送すべきですよね。この意見は「清く正しく」的ですが。)
脳の健康のためにも糖質の摂りすぎは良くなく、糖質制限が良いらしいという証拠が集まりつつあるようです。最近、読売新聞の「カロリー制限で中高年の記憶力向上」という記事をインターネットで知りました。http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090127-OYT8T00608.htm
健康な中高年が摂取カロリーを制限すると記憶力が向上するという実験結果が1月26日に米科学アカデミー紀要電子版に発表されたそうです。注目すべき記述は、「カロリー制限によって、体内の血糖値を調整するインスリンが効きやすくなった人ほど、成績の伸びが著しかった」という部分です。これはカロリー制限よりも(カロリーも抑えた)糖質制限の方がより効果的であるように思えます。釜池先生の「(寿命を延ばす効果のある)カロリー制限とは(カロリーも抑えた)糖質制限である」という説の1つの証拠かもしれません。
この点からもNHKの番組は嘘であるようです。(砂糖は健康に良いという砂糖業界の広告や糖質は脳に良いという糖尿人が増えると利益が増す製薬業界が好む説の流布は誰のためになるのでしょうか。)
2009/02/07(土) 】
荻野知昭さん。
コメントありがとうございます。
ニューイングランド・ジャーナルの論文の朝日新聞の記事、とてもいい感じですね。やっと大新聞が、正確な情報を掲載してくれようになった気がします。
それに対して、NHKさん・・・
極めてあやふやな根拠に乏しい情報を、まことしやかに放送するのはやめて欲しいですね。
ダイエットに関しては、他にも欧米の文献がありますが、今回のニューイングランド・ジャーナルの論文で、糖質制限食がカロリー制限食(高糖質食)に勝ることは、ほぼ証明されたと思います。
読売新聞の記事、見ました。
「カロリー制限によって、体内の血糖値を調整するインスリンが効きやすくなった人ほど、成績の伸びが著しかった」
これは、減量や内臓脂肪の減少で、<インスリン抵抗性>が減った結果、インスリンの効きが良くなったということですね。
つまり、少量のインスリンで血糖コントロールができるようになった人は、記憶力が向上したということです。
逆に言えば、インスリン抵抗性があって、インスリンを過剰分泌している人が記憶力が減退しているということになりますね。
精製炭水化物摂取→インスリン過剰分泌→内臓脂肪増加→インスリン抵抗性出現→メタボリック・シンドローム
といったパターンです。
そうするとメタボの人は記憶力減退の可能性もあるんですね。
くわばらくわばら。
江部康二
今から、テニスのレッスンにでかけます。
今回は、荻野知昭さんから、嬉しいコメント・情報をいただきました。
【荻野知昭
『「朝日」と「読売」の記事について』
もうご存知かもしれませんが、うれしい記事が昨日(09/2/6)の朝日新聞の朝刊に載っていました。「生活習慣病にならないために下~どうすればリスク減る?」というタイトルでGI値の説明がありますが、前の部分で江部先生の反論で説明されている「ニューイングランド・ジャーナル・オヴ・メディスン」の論文の要約が書かれています。
『脂肪を制限したグループでは、平均体重が、研究開始から2年の時点で2.9キロ減っていたのに対し、主食に多い炭水化物を抑えたグループでは4.7キロ減っていた。また、炭水化物を制限したグループは脂肪を制限したグループに比べて、「善玉」と呼ばれて高い方が望ましいHDLコレステロール値が、より大きく伸び、低い方がいい中性脂肪の値はより大きく下がっていた。』
(朝日09/2/6東京12版25面)とあります。
これだけ詳しい解説が大新聞で報道されたことを喜んでいます。正しい知識を持ち、糖質制限の利点を理解する人々が増えることを期待しています。(NHK「ためしてガッテン」のように、糖質60%がダイエットのために良いという嘘を放送するのは実にけしからんことです。嘘の健康情報を流すのは公共の利益に反するし、放送法にも違反するのでは?NHKは反省して訂正番組を放送すべきですよね。この意見は「清く正しく」的ですが。)
脳の健康のためにも糖質の摂りすぎは良くなく、糖質制限が良いらしいという証拠が集まりつつあるようです。最近、読売新聞の「カロリー制限で中高年の記憶力向上」という記事をインターネットで知りました。http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20090127-OYT8T00608.htm
健康な中高年が摂取カロリーを制限すると記憶力が向上するという実験結果が1月26日に米科学アカデミー紀要電子版に発表されたそうです。注目すべき記述は、「カロリー制限によって、体内の血糖値を調整するインスリンが効きやすくなった人ほど、成績の伸びが著しかった」という部分です。これはカロリー制限よりも(カロリーも抑えた)糖質制限の方がより効果的であるように思えます。釜池先生の「(寿命を延ばす効果のある)カロリー制限とは(カロリーも抑えた)糖質制限である」という説の1つの証拠かもしれません。
この点からもNHKの番組は嘘であるようです。(砂糖は健康に良いという砂糖業界の広告や糖質は脳に良いという糖尿人が増えると利益が増す製薬業界が好む説の流布は誰のためになるのでしょうか。)
2009/02/07(土) 】
荻野知昭さん。
コメントありがとうございます。
ニューイングランド・ジャーナルの論文の朝日新聞の記事、とてもいい感じですね。やっと大新聞が、正確な情報を掲載してくれようになった気がします。
それに対して、NHKさん・・・
極めてあやふやな根拠に乏しい情報を、まことしやかに放送するのはやめて欲しいですね。
ダイエットに関しては、他にも欧米の文献がありますが、今回のニューイングランド・ジャーナルの論文で、糖質制限食がカロリー制限食(高糖質食)に勝ることは、ほぼ証明されたと思います。
読売新聞の記事、見ました。
「カロリー制限によって、体内の血糖値を調整するインスリンが効きやすくなった人ほど、成績の伸びが著しかった」
これは、減量や内臓脂肪の減少で、<インスリン抵抗性>が減った結果、インスリンの効きが良くなったということですね。
つまり、少量のインスリンで血糖コントロールができるようになった人は、記憶力が向上したということです。
逆に言えば、インスリン抵抗性があって、インスリンを過剰分泌している人が記憶力が減退しているということになりますね。
精製炭水化物摂取→インスリン過剰分泌→内臓脂肪増加→インスリン抵抗性出現→メタボリック・シンドローム
といったパターンです。
そうするとメタボの人は記憶力減退の可能性もあるんですね。
くわばらくわばら。
江部康二
2009年02月07日 (土)
こんにちは。今夜は、テニスクラブの新年会で、京都のフレンチのお店にいきます。
明日は、キッチリ朝からテニスのレッスンに行きたいので、飲み過ぎ注意です。
ちなみに、前回の日曜日のレッスンは、結局二日酔いで断念しました。( ̄_ ̄|||)
さて今回のブログ、フレンチとイタリアンのコラボ、東京の糖質制限食OKニューヨーロピアン料理のお店のご紹介です。
私たちがいつもお世話になっている、ミシュランで2ツ星を獲得された
リストランテASOの阿曽シェフのお店
「代官山ASO チェレステ二子玉川店」と
「代官山ASO チェレステ日本橋店」
昨年11月30日の講演会のあと、ご招待頂いた新井田シェフのお店
「Botanica」
そして、私の講演会(2008年10月19日)でお呼び頂いた
「アイコニック」
以上の4つのお店では、糖質制限なフルコースが堪能できます。
阿曽シェフご自身も、以前は、イタリアのパバロッティそっくりの体型で130kg超の体重があり、通常のカロリー制限のダイエットで少しは減量できたものの、それ以上減らず困っておられたそうです。
それが、糖質制限食を実践されて、合計50kgの減量に成功されました。その結果、高血圧もすっかり良くなられたそうです。(⌒o⌒)v
新井田シェフも糖質制限食を実践されて、半年で101kgから68kgに減量成功されて糖尿病もすっかり良くなられたそうです。 (^_^)
フレンチとイタリアンのコラボ、ニューヨーロピアン料理、「極楽浄土」な美味しさとサービスです。
私も、2008/11/30(日)の東京・中野の講演会のあと「Botanica」に寄せて頂きましたが、
まさしく昇天しそうな素晴らしい料理が、
怒涛のごとく押し寄せてきました。ヽ(*`▽´)ノ
これら4つのレストランなら、気合と根性で我慢して戴かなくても、前菜からデザートまで糖質制限食を心ゆくまで堪能して頂けること間違いありません。清く正しくより美味しく楽しく糖質制限食!
是非、是非、足をお運び下さいね。ヾ(^▽^)
「代官山ASO チェレステ二子玉川店」
東京都世田谷区玉川3-17-1
玉川高島屋S・C南館11階
TEL:03-5797-3380
営業時間
ランチ 11:00~14:30(L.O.)
ディナー 18:00~21:00(L.O.)
定休日 なし
「代官山ASO チェレステ日本橋店」
東京都中央区日本橋室町1-4-1
日本橋三越本店 新館10F
TEL:03-3243-1820
営業時間
ランチ 11:00~14:30(L.O.)
ティータイム 14:30~16:00(L.O.)
ディナー 17:30~20:30(L.O.)
定休日 なし
「Botanica」
東京都港区赤坂9-7-4
東京ミッドタウン ガーデンテラス4階
TEL:03-5413-3282
営業時間
LUNCH: 平日 11:00~14:30 (L.O.)
土・日・祝 11:00~15:00 (L.O.)
DINNER: 平日・土 18:00~21:30 (L.O.)
日・祝 18:00~21:00 (L.O.)
「アイコニック」
東京都中央区銀座2-4-6
銀座Velvia館9階
TEL:03-3562-7500
営業時間
FINE DINING
LUNCH: 毎日 11:30~14:30 (L.O.)
DINNER: 毎日 18:00~20:30 (L.O.)
PLAZA BAR
平日 / 土 11:00~22:00 (L.O.)
日祝 11:00~21:00 (L.O.)
定休日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日に振替)
明日は、キッチリ朝からテニスのレッスンに行きたいので、飲み過ぎ注意です。
ちなみに、前回の日曜日のレッスンは、結局二日酔いで断念しました。( ̄_ ̄|||)
さて今回のブログ、フレンチとイタリアンのコラボ、東京の糖質制限食OKニューヨーロピアン料理のお店のご紹介です。
私たちがいつもお世話になっている、ミシュランで2ツ星を獲得された
リストランテASOの阿曽シェフのお店
「代官山ASO チェレステ二子玉川店」と
「代官山ASO チェレステ日本橋店」
昨年11月30日の講演会のあと、ご招待頂いた新井田シェフのお店
「Botanica」
そして、私の講演会(2008年10月19日)でお呼び頂いた
「アイコニック」
以上の4つのお店では、糖質制限なフルコースが堪能できます。
阿曽シェフご自身も、以前は、イタリアのパバロッティそっくりの体型で130kg超の体重があり、通常のカロリー制限のダイエットで少しは減量できたものの、それ以上減らず困っておられたそうです。
それが、糖質制限食を実践されて、合計50kgの減量に成功されました。その結果、高血圧もすっかり良くなられたそうです。(⌒o⌒)v
新井田シェフも糖質制限食を実践されて、半年で101kgから68kgに減量成功されて糖尿病もすっかり良くなられたそうです。 (^_^)
フレンチとイタリアンのコラボ、ニューヨーロピアン料理、「極楽浄土」な美味しさとサービスです。
私も、2008/11/30(日)の東京・中野の講演会のあと「Botanica」に寄せて頂きましたが、
まさしく昇天しそうな素晴らしい料理が、
怒涛のごとく押し寄せてきました。ヽ(*`▽´)ノ
これら4つのレストランなら、気合と根性で我慢して戴かなくても、前菜からデザートまで糖質制限食を心ゆくまで堪能して頂けること間違いありません。清く正しくより美味しく楽しく糖質制限食!
是非、是非、足をお運び下さいね。ヾ(^▽^)
「代官山ASO チェレステ二子玉川店」
東京都世田谷区玉川3-17-1
玉川高島屋S・C南館11階
TEL:03-5797-3380
営業時間
ランチ 11:00~14:30(L.O.)
ディナー 18:00~21:00(L.O.)
定休日 なし
「代官山ASO チェレステ日本橋店」
東京都中央区日本橋室町1-4-1
日本橋三越本店 新館10F
TEL:03-3243-1820
営業時間
ランチ 11:00~14:30(L.O.)
ティータイム 14:30~16:00(L.O.)
ディナー 17:30~20:30(L.O.)
定休日 なし
「Botanica」
東京都港区赤坂9-7-4
東京ミッドタウン ガーデンテラス4階
TEL:03-5413-3282
営業時間
LUNCH: 平日 11:00~14:30 (L.O.)
土・日・祝 11:00~15:00 (L.O.)
DINNER: 平日・土 18:00~21:30 (L.O.)
日・祝 18:00~21:00 (L.O.)
「アイコニック」
東京都中央区銀座2-4-6
銀座Velvia館9階
TEL:03-3562-7500
営業時間
FINE DINING
LUNCH: 毎日 11:30~14:30 (L.O.)
DINNER: 毎日 18:00~20:30 (L.O.)
PLAZA BAR
平日 / 土 11:00~22:00 (L.O.)
日祝 11:00~21:00 (L.O.)
定休日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日に振替)
2009年02月06日 (金)
こんばんは。
今回は、Yusukeさんから、グリセミック・インデックス(GI)について
コメント・質問をいただきました。
『Yusuke
「食後高血糖と牛乳」
牛乳がぶ飲みのことが書かれていたので、質問させてください。
最近は食後高血糖が悪いと言われていますので、糖質制限は効果的だと思います。
でも、グリセミック指数(GI)というのがあって、それが低い食品は、食後の血糖値上昇が緩やかで、あまり血糖値を上げないとも言われます。
牛乳は比較的GIが低いので、お勧め食品かと思われたのですが、どうなのでしょうか。
一つの食べ物だけを捉えて、良いとか悪いとか一概に言えないようにも思えますが、量を抑えれば良い飲み物と言えるのでしょうか。
2009/02/06(金)』
Yusukeさん。コメントありがとうございます。
仰る通り、牛乳は100g当たりの糖質含有量は5gで、
厚生労働省の基準では「低糖質食品」に相当します。
GI値も27くらいで低いです。
正常人においてはGI(血糖上昇指数)が確かに有意義です。
例えば、正常人ではブドウ糖や白いパンが血糖値を上昇させる指数を100とすれば、
玄米や十割蕎麦は、半分の50くらいで、大豆は15くらいです。
(GI値は研究者により、まだまだばらつきがありますので参考値です。)
GIというのは、糖質50gを含む食品を摂取した後の血糖値の上昇カーブを2時間追って、 基準となる食品(ブドウ糖50g)を摂取した後の血糖値の上昇カーブの面積と比較し、パーセントで表した数値のことです。 )
GIの算出方法
糖質50gを含有する食品摂取後
2時間までの血糖曲線下面積
GI=─────────────────────── ×100
糖質50gを含有する基準食(ブドウ糖)
摂取後2時間までの血糖曲線下面積
何やら小難しいですが、要するに
同じ量の糖質でも血糖を上げやすい食品と上げにくい食品があるわけです。
GI値が高いほど、血糖値を急峻に上昇させます。
精製された炭水化物は全て、高GI食品です。
精製された炭水化物は、血糖値を急峻に上昇させる唯一の食材で、
代謝を乱す元凶です。
血糖値が上昇すれば、インスリンが追加分泌されて、
筋肉細胞や脂肪細胞にブドウ糖を取り込ませますが、
余ったブドウ糖は、中性脂肪となり蓄えられます。
このためインスリンは、肥満ホルモンと呼ばれます。
急峻に血糖値が上昇すれば、追加分泌のインスリンも大量にでます。
従ってGIの高い精製炭水化物を摂らないことは、
将来の生活習慣病の予防になります。
つまり正常人が主食に玄米や全粒粉のパンなどGIの低い未精製の穀物を食べることは
とても有意義なのです。
ちなみに、空腹時血糖値が100mg/dlの正常人がいると仮定して、
個人差はありますが、炊いた白米を一人前150g食べたら、
食後60分血糖値は140~170mg程度に上昇しますが、
炊いた玄米150gでしたら、60分後のピークも140mgまでですみます。
しかし糖尿人においては、事情が全く違います。
糖尿人が炊いた白米150gを食べたあとの血糖値のピークが280mgとしたら
炊いた玄米150gなら260mgといった程度の差で、
所詮は軽く200mgを超えてきます。
つまり糖尿人が常用量の1人前の主食(糖質)を摂取すれば、
GIなど全く無関係に血糖値は200mgを超えて上昇するとうことです。
従って糖尿人においては、GIは意味をなさない考えた方がいいのです。
糖尿人では、
「体重64kgの人で1gの糖質が、2型で3mg、1型で5mg血糖値を上昇させる」という公式を覚えておくことのほうが有用です。
例えば牛乳を水代わりに500ml飲めば、糖質は25gも摂取することとなります。
そうすると血糖値は2型の糖尿人で75mgも上昇することになります。
逆に言えば、100mlていどの牛乳を飲むとか、紅茶に牛乳を少々入れるとか、
料理に牛乳をちょっと使うとかは問題はありませんね。
結論です。
GIは正常人では参考になりますが、糖尿人では、ほとんど参考になりません。
糖尿人では、GIよりも食品に含まれる糖質のグラム数が大事です。
江部康二
今回は、Yusukeさんから、グリセミック・インデックス(GI)について
コメント・質問をいただきました。
『Yusuke
「食後高血糖と牛乳」
牛乳がぶ飲みのことが書かれていたので、質問させてください。
最近は食後高血糖が悪いと言われていますので、糖質制限は効果的だと思います。
でも、グリセミック指数(GI)というのがあって、それが低い食品は、食後の血糖値上昇が緩やかで、あまり血糖値を上げないとも言われます。
牛乳は比較的GIが低いので、お勧め食品かと思われたのですが、どうなのでしょうか。
一つの食べ物だけを捉えて、良いとか悪いとか一概に言えないようにも思えますが、量を抑えれば良い飲み物と言えるのでしょうか。
2009/02/06(金)』
Yusukeさん。コメントありがとうございます。
仰る通り、牛乳は100g当たりの糖質含有量は5gで、
厚生労働省の基準では「低糖質食品」に相当します。
GI値も27くらいで低いです。
正常人においてはGI(血糖上昇指数)が確かに有意義です。
例えば、正常人ではブドウ糖や白いパンが血糖値を上昇させる指数を100とすれば、
玄米や十割蕎麦は、半分の50くらいで、大豆は15くらいです。
(GI値は研究者により、まだまだばらつきがありますので参考値です。)
GIというのは、糖質50gを含む食品を摂取した後の血糖値の上昇カーブを2時間追って、 基準となる食品(ブドウ糖50g)を摂取した後の血糖値の上昇カーブの面積と比較し、パーセントで表した数値のことです。 )
GIの算出方法
糖質50gを含有する食品摂取後
2時間までの血糖曲線下面積
GI=─────────────────────── ×100
糖質50gを含有する基準食(ブドウ糖)
摂取後2時間までの血糖曲線下面積
何やら小難しいですが、要するに
同じ量の糖質でも血糖を上げやすい食品と上げにくい食品があるわけです。
GI値が高いほど、血糖値を急峻に上昇させます。
精製された炭水化物は全て、高GI食品です。
精製された炭水化物は、血糖値を急峻に上昇させる唯一の食材で、
代謝を乱す元凶です。
血糖値が上昇すれば、インスリンが追加分泌されて、
筋肉細胞や脂肪細胞にブドウ糖を取り込ませますが、
余ったブドウ糖は、中性脂肪となり蓄えられます。
このためインスリンは、肥満ホルモンと呼ばれます。
急峻に血糖値が上昇すれば、追加分泌のインスリンも大量にでます。
従ってGIの高い精製炭水化物を摂らないことは、
将来の生活習慣病の予防になります。
つまり正常人が主食に玄米や全粒粉のパンなどGIの低い未精製の穀物を食べることは
とても有意義なのです。
ちなみに、空腹時血糖値が100mg/dlの正常人がいると仮定して、
個人差はありますが、炊いた白米を一人前150g食べたら、
食後60分血糖値は140~170mg程度に上昇しますが、
炊いた玄米150gでしたら、60分後のピークも140mgまでですみます。
しかし糖尿人においては、事情が全く違います。
糖尿人が炊いた白米150gを食べたあとの血糖値のピークが280mgとしたら
炊いた玄米150gなら260mgといった程度の差で、
所詮は軽く200mgを超えてきます。
つまり糖尿人が常用量の1人前の主食(糖質)を摂取すれば、
GIなど全く無関係に血糖値は200mgを超えて上昇するとうことです。
従って糖尿人においては、GIは意味をなさない考えた方がいいのです。
糖尿人では、
「体重64kgの人で1gの糖質が、2型で3mg、1型で5mg血糖値を上昇させる」という公式を覚えておくことのほうが有用です。
例えば牛乳を水代わりに500ml飲めば、糖質は25gも摂取することとなります。
そうすると血糖値は2型の糖尿人で75mgも上昇することになります。
逆に言えば、100mlていどの牛乳を飲むとか、紅茶に牛乳を少々入れるとか、
料理に牛乳をちょっと使うとかは問題はありませんね。
結論です。
GIは正常人では参考になりますが、糖尿人では、ほとんど参考になりません。
糖尿人では、GIよりも食品に含まれる糖質のグラム数が大事です。
江部康二
2009年02月05日 (木)
「糖質制限食講演会・東京・中野」のご案内です。
今回は、時間的にたっぷり会場がとれましたので、管理栄養士の大柳珠美さんと江部康二のジョイント講演が実現しました。
さらに質疑応答の時間もしっかりとって、大柳さんの栄養相談のコーナーまであり、自分で言うのも何ですが、至れり尽くせりの講演会が実現したと自負しております。(^-^)v(^-^)v
糖質制限食基礎理論のパワーポイント・スライド・データ満載の小冊子もついてますよ。
東京方面の糖尿人、メタボ人、アトピーの方々、是非奮ってご参加くださいね。
以下はNPO法人、糖質制限食ネット・リボーン事務局の曽我部ゆかりさんからのメッセージです。
☆☆☆
リボーン曽我部ゆかりより、ドクター江部のブログ読者の皆様へ
新しい年が皆様にとって実り多い一年となりますようお祈りしつつ、皆様に新春の報告です。
これまで任意団体として活動を続けてきたアトピー・ネットワーク・リボーンが、特定非営利活動法人(NPO法人)として認証され、名称を糖質制限食ネット・リボーンと改め、この1月7日に創立の運びとなりました。
創立を記念して、2月11日(祝・水)に、糖質制限食講演会『食事で治す アトピー・糖尿病・肥満・メタボ』を開催いたします。
今回は、講師にリボーンの理事長の江部康二先生と同じく理事で管理栄養士の大柳珠美先生をお迎えいたします。(詳細は下記をご参照ください)
今後は、『食事で治す』をキーワードに、糖尿病やアトピーなど生活習慣病全般の改善のために有効な糖質制限食とテーラーメイドダイエットの理論と実践法を、広く一般社会に普及してくため活動を展開いたします。
私たちの活動はより多くの市民の方々の参加によって成り立ち発展していきます。薬に頼らない医療の実現を願い、私たちとともに、「食」の根底を見直していきませんか。多くの方々のご入会を心よりお待ちしております。
●会員になられた皆様の特典としては
機関誌『Reborn』(年4回発行予定)とニュースレター(随時)のお届け、講演会ならびにセミナー、勉強会、交流会、料理教室などの優先予約と割引、メールでの相談(その他検討中)が中心となります。
●会費について
入会金なし
年会費 正会員 (個人) 5,000円
賛助会員(個人) 3,000円
賛助会員(団体) 一口30,000円(一口以上)
寄付金大歓迎!
(会費の有効期限は4月~3月で、途中入会は期間割になります)。
入会ご希望の方は、(reborn@big.or.jp TEL,FAX 03-3388-5428)まで資料をご請求ください。
今期に入会された方は、2月11日から講演会割引が適用になります。
☆講演会のお知らせ☆
2009年2月11日(祝・水)
『食事で治す・アトピー・糖尿病・肥満・メタボ』vol 11
NPO法人糖質制限食ネット・リボーン創立記念 講演会
なんでも相談と個別食事相談も開設!
●講 師 江部康二(医師、高雄病院理事長)
大柳珠美(管理栄養士)
●会 場 なかのゼロホール西館学習室1
(東京中野、JR中野駅南口下車、新宿方面への線路沿いの道を歩き約5分。途中案内板あり)
●定 員 100名(申込先着順)
●会 費 当日払い リボーン会員1200円 一般1500円(資料付き)
●タイムスケジュール
12時30分 開場
13時00分 開始
16時00分 講演終了
☆質疑応答☆無料食事相談も充実☆
今回の講演会では、第1部に江部康二先生による糖質制限食の理論と実践を最新データをまじえながら、基礎から応用まで徹底的にわかりやすくお話いただきます。さらに第2部では管理栄養士の大柳珠美先生に、日々糖質制限食を実践するにあたっての具体的な食の提案(経済的で手軽に実践できるレシピ)と外食のしかたなどのアドバイスをしていただきます。また、今回は『なんでも相談』の時間ももうけ、江部康二先生と大柳珠美先生が参加者の個別のご相談に応じるほか、講演会終了後に、江部康二先生のサイン会と大柳珠美先生の無料食事相談も開設いたします。
●お申し込み・資料請求●
NPO法人糖質制限食ネット・リボーン(担当 曽我部ゆかり)
reborn@big.or.jp TEL,FAX 03-3388-5428
【他の講演会のご案内】
☆☆講座「糖尿病・メタボはこう予防する!~糖質制限食のすすめ」京都
朝日カルチャーセンター京都 http://www.asahi-culture.co.jp/www/kyoto-c.html
075-231-9693
2009年2月17日(火)13:00~14:30
☆☆ 演題:『糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ~』
とき : 2009年2月21日(土)午後1:30分~4:00
ところ :名古屋市女性会館 (名古屋市中区大井町7-25)
℡052-331-5288
講師 :江部康二/佐橋紀子(患者の立場から…”翼”代表)
参加費:1.000円/チケット販売・もしくは電話で申し込み
主催 :HUMAN LIFE INFO NET ”翼”
問合せ :佐橋紀子(052-501-0994)
高橋君枝(052-502-3670)
原 育世(0568-84-6946)
【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内】
お問い合わせは高雄病院 http://takao-hospital.jp/
住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。
【糖質制限食外来治療のご案内・予約制】
高雄病院 電話:075-871-0245
京都市右京区梅ヶ畑畑町3
高雄病院京都駅前診療所 電話:075-352-5050
京都市下京区七条通り烏丸東入ル(50M)北側 ネオフィス 七条烏丸4F
江部診療所 電話:075-712-8133
京都市左京区下鴨高木町6 アトリエ・フォー 2F
今回は、時間的にたっぷり会場がとれましたので、管理栄養士の大柳珠美さんと江部康二のジョイント講演が実現しました。
さらに質疑応答の時間もしっかりとって、大柳さんの栄養相談のコーナーまであり、自分で言うのも何ですが、至れり尽くせりの講演会が実現したと自負しております。(^-^)v(^-^)v
糖質制限食基礎理論のパワーポイント・スライド・データ満載の小冊子もついてますよ。
東京方面の糖尿人、メタボ人、アトピーの方々、是非奮ってご参加くださいね。
以下はNPO法人、糖質制限食ネット・リボーン事務局の曽我部ゆかりさんからのメッセージです。
☆☆☆
リボーン曽我部ゆかりより、ドクター江部のブログ読者の皆様へ
新しい年が皆様にとって実り多い一年となりますようお祈りしつつ、皆様に新春の報告です。
これまで任意団体として活動を続けてきたアトピー・ネットワーク・リボーンが、特定非営利活動法人(NPO法人)として認証され、名称を糖質制限食ネット・リボーンと改め、この1月7日に創立の運びとなりました。
創立を記念して、2月11日(祝・水)に、糖質制限食講演会『食事で治す アトピー・糖尿病・肥満・メタボ』を開催いたします。
今回は、講師にリボーンの理事長の江部康二先生と同じく理事で管理栄養士の大柳珠美先生をお迎えいたします。(詳細は下記をご参照ください)
今後は、『食事で治す』をキーワードに、糖尿病やアトピーなど生活習慣病全般の改善のために有効な糖質制限食とテーラーメイドダイエットの理論と実践法を、広く一般社会に普及してくため活動を展開いたします。
私たちの活動はより多くの市民の方々の参加によって成り立ち発展していきます。薬に頼らない医療の実現を願い、私たちとともに、「食」の根底を見直していきませんか。多くの方々のご入会を心よりお待ちしております。
●会員になられた皆様の特典としては
機関誌『Reborn』(年4回発行予定)とニュースレター(随時)のお届け、講演会ならびにセミナー、勉強会、交流会、料理教室などの優先予約と割引、メールでの相談(その他検討中)が中心となります。
●会費について
入会金なし
年会費 正会員 (個人) 5,000円
賛助会員(個人) 3,000円
賛助会員(団体) 一口30,000円(一口以上)
寄付金大歓迎!
(会費の有効期限は4月~3月で、途中入会は期間割になります)。
入会ご希望の方は、(reborn@big.or.jp TEL,FAX 03-3388-5428)まで資料をご請求ください。
今期に入会された方は、2月11日から講演会割引が適用になります。
☆講演会のお知らせ☆
2009年2月11日(祝・水)
『食事で治す・アトピー・糖尿病・肥満・メタボ』vol 11
NPO法人糖質制限食ネット・リボーン創立記念 講演会
なんでも相談と個別食事相談も開設!
●講 師 江部康二(医師、高雄病院理事長)
大柳珠美(管理栄養士)
●会 場 なかのゼロホール西館学習室1
(東京中野、JR中野駅南口下車、新宿方面への線路沿いの道を歩き約5分。途中案内板あり)
●定 員 100名(申込先着順)
●会 費 当日払い リボーン会員1200円 一般1500円(資料付き)
●タイムスケジュール
12時30分 開場
13時00分 開始
16時00分 講演終了
☆質疑応答☆無料食事相談も充実☆
今回の講演会では、第1部に江部康二先生による糖質制限食の理論と実践を最新データをまじえながら、基礎から応用まで徹底的にわかりやすくお話いただきます。さらに第2部では管理栄養士の大柳珠美先生に、日々糖質制限食を実践するにあたっての具体的な食の提案(経済的で手軽に実践できるレシピ)と外食のしかたなどのアドバイスをしていただきます。また、今回は『なんでも相談』の時間ももうけ、江部康二先生と大柳珠美先生が参加者の個別のご相談に応じるほか、講演会終了後に、江部康二先生のサイン会と大柳珠美先生の無料食事相談も開設いたします。
●お申し込み・資料請求●
NPO法人糖質制限食ネット・リボーン(担当 曽我部ゆかり)
reborn@big.or.jp TEL,FAX 03-3388-5428
【他の講演会のご案内】
☆☆講座「糖尿病・メタボはこう予防する!~糖質制限食のすすめ」京都
朝日カルチャーセンター京都 http://www.asahi-culture.co.jp/www/kyoto-c.html
075-231-9693
2009年2月17日(火)13:00~14:30
☆☆ 演題:『糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ~』
とき : 2009年2月21日(土)午後1:30分~4:00
ところ :名古屋市女性会館 (名古屋市中区大井町7-25)
℡052-331-5288
講師 :江部康二/佐橋紀子(患者の立場から…”翼”代表)
参加費:1.000円/チケット販売・もしくは電話で申し込み
主催 :HUMAN LIFE INFO NET ”翼”
問合せ :佐橋紀子(052-501-0994)
高橋君枝(052-502-3670)
原 育世(0568-84-6946)
【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内】
お問い合わせは高雄病院 http://takao-hospital.jp/
住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。
【糖質制限食外来治療のご案内・予約制】
高雄病院 電話:075-871-0245
京都市右京区梅ヶ畑畑町3
高雄病院京都駅前診療所 電話:075-352-5050
京都市下京区七条通り烏丸東入ル(50M)北側 ネオフィス 七条烏丸4F
江部診療所 電話:075-712-8133
京都市左京区下鴨高木町6 アトリエ・フォー 2F
2009年02月05日 (木)
こんにちは。
今回は1型のTomoko さんからコメントいただきました。
『09/02/03 Tomoko
Ⅰ型さんの教育入院
Ⅰ型糖尿のTomokoです。
前回書き込みをさせていただいてから怒涛のようにいろいろなことがあり、やっとなんとかご報告する時間を見つけました。明日から地元の大学病院で教育入院です。12月に6.3あったインスリン分泌が1月にOGTTをしたところ空腹時で0.5未満になっていました。この一ヶ月にいったい自分に何が起こったのかわからないまま、とにかく急いでインスリン導入に踏み切ることに決めました。今はとにかく自分にできること(運動や野菜のカーボまで計算することなど)を精一杯やっていますが、以前なら卒倒するような(!?)血糖値(空腹時なのに140とか150)をたたきだしてしまいます。それでもまだ食後2時間の血糖値が190を超えたことはありません。かなりたいへんですけれど。でももうすぐインスリンに助けてもらえるという気持ちで少しほっとしています。
紹介された大学病院の先生が、私の血糖コントロールの記録を見て「あなたのような劇症型でも糖質制限でこれだけの血糖コントロールができるんですね。たくさんの患者さんを診てきましたが、こういうケースは初めて見ました。」と言ってから、がんばりをほめてくださったことが今のとりあえずの慰めです。明日からいったいどんな食事がでてくるのか、私の食事記録を見て栄養士さんにいったいどんなことを言われるのか、不安はいっぱいですが、前向きに取り組んで一週間勉強してこようと思います。もう少し時間の余裕があったら「ペンション高雄」に行きたかったなあ。
ついでですが、私の取り組みを見てⅡ型糖尿の父がスタンダード糖質制限に取り組み始め、1ヶ月で薬が必要なくなりました。これはとてもうれしいニュースでした。来週の中野での先生の講演会に両親そろって出席するそうです。どうぞよろしくお願いいたします(笑)
ではみなさん!!いってきまーす!!』
Tomoko さん。コメントありがとうございます。
お父上、薬が中止できてとても良かったですね。中野の講演会、お待ちしてます。
「あなたのような劇症型でも糖質制限でこれだけの血糖コントロールができるんですね。たくさんの患者さんを診てきましたが、こういうケースは初めて見ました。」
大学病院の先生、もしかしたら、糖質制限食に理解を示していただけるかもしれませんね。 (^_^)
確かに、空腹時のインスリン基礎分泌が0.5未満なのに、空腹時が140mgなのもとても良いですし、食後2時間血糖値が190mg未満なのも奇跡的に素晴らしいことです。
入院後、1型であれば、ランタスかレベミルを1日1回注射して、基礎分泌の代わりとし、超速効型インスリンを食直前に1日3回注射することになります。
主治医殿、栄養士さんとよく相談されて、可能ならば糖質制限食の実践、それば無理なら、糖質管理食の実践がよいですね。
インスリン注射は、1型でインスリン分泌がない状況の方には必要不可欠ですが、その量は少なくてすむ方が、体にはやさしいです。
「どうせインスリンを注射するなら、しっかり糖質食べてインスリン注射で血糖値下げればいいじゃない・・・・」
と思う人もいるかもしれませんが、インスリンは肥満ホルモンでもありますし、インスリンが高値であることは、内因性であれ外因性であれ、代謝に影響を与えます。血糖だけ下げても高インスリン血症によりいろんな悪影響がでます。例えば、メタボリック・シンドロームの主たる要因は、「高インスリン血症」と言われています。
それからTomoko さん。
本ブログにもよく登場していただく米国のバーンスタイン医師(バーンスタイン医師の糖尿病の解決の著者)はご自身が1型糖尿病です。
小児期12才に1型糖尿病を発症し、以後インスリンを打ち続けておられます。
35才、糖尿病腎症の初期となった頃、SMBGで血糖自己測定をしながら食事療法を研究し、徹底した糖質制限食を開始。蛋白尿が出現する段階の顕性腎症前期から、糖質制限食で回復しタンパク尿消失。45才で医学部に入学、49才で医師になり、糖尿病を徹底的に研究。以後、多数の糖尿病患者を診察。73才現在、糖尿病合併症もなく、現役医師としてお元気にお過ごしです。
1型でもきっちり血糖コントロールをすれば、バーンスタイン先生と同様、合併症のない生活を送ることが可能です。できれば美味しく楽しく糖質制限食で、インスリンの量を少量に保っていきたいですね。
江部康二
☆☆☆☆☆
<糖質管理食と糖質制限食>
ここのところ、ブログで「糖質管理食」という言葉がよく登場しました。簡単に説明して、知識の整理と参りましょう。
三大栄養素である、糖質・脂質・タンパク質のうち、血糖値を急峻に上昇させるのは糖質だけです。これは、カロリーとは無関係の、各栄養素の生理学的特質です。
このことに注目して、糖質摂取を制限して血糖コントロールするのが、高雄病院で推奨する「糖質制限食(carbohydrate restriction)」です。
一方、糖質だけが血糖値を上昇させることを前提に、一回の食事の糖質摂取量を計算して、血糖コントロールをめざすのが糖質管理食(carbohydrate counting)で、欧米では定着している食事療法です。
これには、1993年に発表された米国の1型糖尿病研究・DCCTにおいて、糖質管理食が成功を収めたことが、大きく関係しています。
また、1999年度ミス・アメリカのニコール・ジョンソンさん(1型糖尿病)の食事療法が糖質管理食であり、本も書かれたことも欧米での普及に役立ちました。
日本では残念ながら、欧米では一般的な糖質管理食もほとんど普及していないのが現状です。しかし、2005年の日本糖尿病学会総会で、米国から糖質管理食の専門医が招聘されてシンポジウムが開催されたのは、とても良いことだったと思います。
また、2006年3月に「かんたんカーボカウント」(医薬ジャーナル)という本が大阪市大の小児科グループにより出版され、日本でもやっと糖質管理食の夜明けという状況になりつつあるようです。
2008年1月の米国糖尿病協会(ADA)の栄養勧告では、「炭水化物をモニタリングすることは、炭水化物計算にしろ、炭水化物交換にしろ、経験に基づく評価にしろ、血糖コントロールを達成するための鍵となる戦略である。」と、炭水化物(糖質)を日常的に継続的に点検することを、強く推奨しています。この中の、炭水化物を計算する方法が、糖質管理食です。
糖質管理食は、基本的に3食とも主食(糖質)を摂取することを前提に、その糖質の一回の摂取量を計算します。血糖値を上昇させるのはほとんど糖質だけなので、例えば血糖コントロールに必要なインスリンの量を決めるのにはとても役に立ちます。
糖尿病というと、甘いもの(砂糖)がよくないと誰でも思いがちですが、実は、特に砂糖だけが、血糖コントロールに悪影響を与えるという事実はありません。
「ご飯もパンもせんべいもうどんもラーメンもケーキも砂糖も、その中に含まれている糖質の量に比例して、血糖値を上昇させる」ということが生理学的事実です。
糖質管理食は、糖質だけをグラム計算するシンプルな方法です。従来のカロリー制限優先の糖尿病食に比し、カロリー計算や食品交換表は不要なので、楽に実践できると思います。
いつも述べてますように、1gの糖質が2型糖尿病の人の血糖値を約3mg、1型糖尿病の人の血糖値を約5g上昇させます。糖質含有量を主体に食品を見直すと、意外なことが見えてきます。
例えば、牛乳は一般にはタンパク源とされていますが、糖尿人にとっては、糖質食品と考えたほうが安全です。牛乳100mlには約5gの糖質が含まれていますから、水代わりにガブガブ飲めば、結構血糖値を上昇させます。
ビールも糖尿人には危ない食品の一つです。350ml缶の通常のビールだと、エビスもラガーもスーパードライもおおよそ12~14gの糖質を含んでいます。ノンアルコールビールも同様です。
大ジョッキ生とか2.3杯とか軽く飲んじゃいますと、かなりの量の糖質が吸収され、血糖値値急上昇ということになりますから要注意です。 (*_*)
「糖質→血糖値上昇」というシンプルな事柄に着目した糖尿病の食事療法という意味では、欧米の「糖質管理食」と高雄病院の「糖質制限食」は親戚筋といえます。
「糖質管理食」という考え方をさらに発展させ、3食とも主食を摂取しなくても良いと徹底したのが、高雄病院の「糖質制限食」という見方もできます。
1型糖尿病、2型糖尿病でもインスリン注射をしている糖尿人は、主治医とよく相談されて、糖質制限食が無理なら、せめて糖質管理食を実践されると、血糖値の乱高下がなくなり、コントロールしやすくなりますよ。 ヾ(^▽^)
今回は1型のTomoko さんからコメントいただきました。
『09/02/03 Tomoko
Ⅰ型さんの教育入院
Ⅰ型糖尿のTomokoです。
前回書き込みをさせていただいてから怒涛のようにいろいろなことがあり、やっとなんとかご報告する時間を見つけました。明日から地元の大学病院で教育入院です。12月に6.3あったインスリン分泌が1月にOGTTをしたところ空腹時で0.5未満になっていました。この一ヶ月にいったい自分に何が起こったのかわからないまま、とにかく急いでインスリン導入に踏み切ることに決めました。今はとにかく自分にできること(運動や野菜のカーボまで計算することなど)を精一杯やっていますが、以前なら卒倒するような(!?)血糖値(空腹時なのに140とか150)をたたきだしてしまいます。それでもまだ食後2時間の血糖値が190を超えたことはありません。かなりたいへんですけれど。でももうすぐインスリンに助けてもらえるという気持ちで少しほっとしています。
紹介された大学病院の先生が、私の血糖コントロールの記録を見て「あなたのような劇症型でも糖質制限でこれだけの血糖コントロールができるんですね。たくさんの患者さんを診てきましたが、こういうケースは初めて見ました。」と言ってから、がんばりをほめてくださったことが今のとりあえずの慰めです。明日からいったいどんな食事がでてくるのか、私の食事記録を見て栄養士さんにいったいどんなことを言われるのか、不安はいっぱいですが、前向きに取り組んで一週間勉強してこようと思います。もう少し時間の余裕があったら「ペンション高雄」に行きたかったなあ。
ついでですが、私の取り組みを見てⅡ型糖尿の父がスタンダード糖質制限に取り組み始め、1ヶ月で薬が必要なくなりました。これはとてもうれしいニュースでした。来週の中野での先生の講演会に両親そろって出席するそうです。どうぞよろしくお願いいたします(笑)
ではみなさん!!いってきまーす!!』
Tomoko さん。コメントありがとうございます。
お父上、薬が中止できてとても良かったですね。中野の講演会、お待ちしてます。
「あなたのような劇症型でも糖質制限でこれだけの血糖コントロールができるんですね。たくさんの患者さんを診てきましたが、こういうケースは初めて見ました。」
大学病院の先生、もしかしたら、糖質制限食に理解を示していただけるかもしれませんね。 (^_^)
確かに、空腹時のインスリン基礎分泌が0.5未満なのに、空腹時が140mgなのもとても良いですし、食後2時間血糖値が190mg未満なのも奇跡的に素晴らしいことです。
入院後、1型であれば、ランタスかレベミルを1日1回注射して、基礎分泌の代わりとし、超速効型インスリンを食直前に1日3回注射することになります。
主治医殿、栄養士さんとよく相談されて、可能ならば糖質制限食の実践、それば無理なら、糖質管理食の実践がよいですね。
インスリン注射は、1型でインスリン分泌がない状況の方には必要不可欠ですが、その量は少なくてすむ方が、体にはやさしいです。
「どうせインスリンを注射するなら、しっかり糖質食べてインスリン注射で血糖値下げればいいじゃない・・・・」
と思う人もいるかもしれませんが、インスリンは肥満ホルモンでもありますし、インスリンが高値であることは、内因性であれ外因性であれ、代謝に影響を与えます。血糖だけ下げても高インスリン血症によりいろんな悪影響がでます。例えば、メタボリック・シンドロームの主たる要因は、「高インスリン血症」と言われています。
それからTomoko さん。
本ブログにもよく登場していただく米国のバーンスタイン医師(バーンスタイン医師の糖尿病の解決の著者)はご自身が1型糖尿病です。
小児期12才に1型糖尿病を発症し、以後インスリンを打ち続けておられます。
35才、糖尿病腎症の初期となった頃、SMBGで血糖自己測定をしながら食事療法を研究し、徹底した糖質制限食を開始。蛋白尿が出現する段階の顕性腎症前期から、糖質制限食で回復しタンパク尿消失。45才で医学部に入学、49才で医師になり、糖尿病を徹底的に研究。以後、多数の糖尿病患者を診察。73才現在、糖尿病合併症もなく、現役医師としてお元気にお過ごしです。
1型でもきっちり血糖コントロールをすれば、バーンスタイン先生と同様、合併症のない生活を送ることが可能です。できれば美味しく楽しく糖質制限食で、インスリンの量を少量に保っていきたいですね。
江部康二
☆☆☆☆☆
<糖質管理食と糖質制限食>
ここのところ、ブログで「糖質管理食」という言葉がよく登場しました。簡単に説明して、知識の整理と参りましょう。
三大栄養素である、糖質・脂質・タンパク質のうち、血糖値を急峻に上昇させるのは糖質だけです。これは、カロリーとは無関係の、各栄養素の生理学的特質です。
このことに注目して、糖質摂取を制限して血糖コントロールするのが、高雄病院で推奨する「糖質制限食(carbohydrate restriction)」です。
一方、糖質だけが血糖値を上昇させることを前提に、一回の食事の糖質摂取量を計算して、血糖コントロールをめざすのが糖質管理食(carbohydrate counting)で、欧米では定着している食事療法です。
これには、1993年に発表された米国の1型糖尿病研究・DCCTにおいて、糖質管理食が成功を収めたことが、大きく関係しています。
また、1999年度ミス・アメリカのニコール・ジョンソンさん(1型糖尿病)の食事療法が糖質管理食であり、本も書かれたことも欧米での普及に役立ちました。
日本では残念ながら、欧米では一般的な糖質管理食もほとんど普及していないのが現状です。しかし、2005年の日本糖尿病学会総会で、米国から糖質管理食の専門医が招聘されてシンポジウムが開催されたのは、とても良いことだったと思います。
また、2006年3月に「かんたんカーボカウント」(医薬ジャーナル)という本が大阪市大の小児科グループにより出版され、日本でもやっと糖質管理食の夜明けという状況になりつつあるようです。
2008年1月の米国糖尿病協会(ADA)の栄養勧告では、「炭水化物をモニタリングすることは、炭水化物計算にしろ、炭水化物交換にしろ、経験に基づく評価にしろ、血糖コントロールを達成するための鍵となる戦略である。」と、炭水化物(糖質)を日常的に継続的に点検することを、強く推奨しています。この中の、炭水化物を計算する方法が、糖質管理食です。
糖質管理食は、基本的に3食とも主食(糖質)を摂取することを前提に、その糖質の一回の摂取量を計算します。血糖値を上昇させるのはほとんど糖質だけなので、例えば血糖コントロールに必要なインスリンの量を決めるのにはとても役に立ちます。
糖尿病というと、甘いもの(砂糖)がよくないと誰でも思いがちですが、実は、特に砂糖だけが、血糖コントロールに悪影響を与えるという事実はありません。
「ご飯もパンもせんべいもうどんもラーメンもケーキも砂糖も、その中に含まれている糖質の量に比例して、血糖値を上昇させる」ということが生理学的事実です。
糖質管理食は、糖質だけをグラム計算するシンプルな方法です。従来のカロリー制限優先の糖尿病食に比し、カロリー計算や食品交換表は不要なので、楽に実践できると思います。
いつも述べてますように、1gの糖質が2型糖尿病の人の血糖値を約3mg、1型糖尿病の人の血糖値を約5g上昇させます。糖質含有量を主体に食品を見直すと、意外なことが見えてきます。
例えば、牛乳は一般にはタンパク源とされていますが、糖尿人にとっては、糖質食品と考えたほうが安全です。牛乳100mlには約5gの糖質が含まれていますから、水代わりにガブガブ飲めば、結構血糖値を上昇させます。
ビールも糖尿人には危ない食品の一つです。350ml缶の通常のビールだと、エビスもラガーもスーパードライもおおよそ12~14gの糖質を含んでいます。ノンアルコールビールも同様です。
大ジョッキ生とか2.3杯とか軽く飲んじゃいますと、かなりの量の糖質が吸収され、血糖値値急上昇ということになりますから要注意です。 (*_*)
「糖質→血糖値上昇」というシンプルな事柄に着目した糖尿病の食事療法という意味では、欧米の「糖質管理食」と高雄病院の「糖質制限食」は親戚筋といえます。
「糖質管理食」という考え方をさらに発展させ、3食とも主食を摂取しなくても良いと徹底したのが、高雄病院の「糖質制限食」という見方もできます。
1型糖尿病、2型糖尿病でもインスリン注射をしている糖尿人は、主治医とよく相談されて、糖質制限食が無理なら、せめて糖質管理食を実践されると、血糖値の乱高下がなくなり、コントロールしやすくなりますよ。 ヾ(^▽^)
2009年02月04日 (水)
スペインワイン
糖質制限専門ワイン Sarmentum(サーメンタム)第16回ジャパン・ワイン・チャレンジにてシール・オブ・アプルーバル入賞です
お陰様で大好評発売中の糖質制限専門ワインSarmentum(サーメンタム)ですが、昨晩、醸造元のクリストフからメールが入りまして、白ワインの Sarmentum Xarel.lo が、第16回ジャパン・ワイン・チャレンジにて、入賞のシール・オブ・アプルーバルに選ばれたそうです。
私、このジャパン・ワイン・チャレンジが何なんか、全然知らんかったんですけど、なんでもアジアで最大規模のワインの審査会らしいです。
で、ワインの審査会なんですが、恐らく、と言いますか、100%糖質制限が何なのか知ってる審査員もいないでしょうし、糖質制限が審査の対象になるなんてこともあり得ないです。
そんなとこに「糖質制限ワイン」なるものを持ち込んだクリストフもスゴイですが、入賞しちゃうところもスゴイ(笑)
Japan Wine Challenge 2013 審査結果
http://www.japanwinechallenge.com/Results/information_results2013jp.html
2013 Japan Wine Challenge Results Seal of Approval
http://www.japanwinechallenge.com/Results/2013_seal_.html
さすがクリストフが「自信作だ!」ってゆうだけのことはありますね、はい。
クリストフです

で、今回ジャパン・ワイン・チャレンジ2013にてシール・オブ・アプルーバルに入賞した、白ワイン Sarmentum Xarel.lo 、審査員の方が気づいていたかは分かりませんが、実はとっても画期的な「糖質制限白ワイン」です。
もともと白ワインって、飲んだらお分かり頂けるかと思いますが、甘いんですよね。
甘いゆうことは糖質がそこそこ入ってるということで、糖質制限食的には、「飲んじゃダメワイン」でした。
そこを何とか白ワインのフルーティーさを残しつつ、糖質を抑えられないかと無茶な注文をクリストフに出したところ、
「これでどやっ!」
って作って来たのが、Sarmentum Xarel.lo です。
「これなら大丈夫だ!」
と力説していただけあって、スペインで行った尿糖試験紙の検査もパス。
江部康二先生の人体実験も
18:05 テニス後で空腹時血糖値:91mg
あらてつのスペインワイン白を約1/2本、摂取
30分後血糖値:93mg
60分後血糖値:92mg
と素晴らしい数値。
見事に糖質制限食実践中の皆さんに安心して飲んで頂ける白ワインが完成しました。
因みにこのSarmentum Xarel.lo、糖質はかなり少ないですが、しっかりフルーティーで飲みやすいので、当店の女性スタッフに大人気です。
このことがウソじゃないのは、「ジャパン・ワイン・チャレンジ2013、シール・オブ・アプルーバル入賞」が証明してくれました。
だって、糖質制限食を知らない審査員さん達、美味しくなかったら選びませんもんね(笑)
ブログ読者の皆さんも、Sarmentum Xarel.loを一度飲んで頂けば、思わず「え?これで糖質制限?」って思うハズ。
あ、白ワインばっかり押してるようですが、もちろん赤ワインの Sarmentum Merlot Barrica 2009 もオススメです。
クリストフの言う
「口の中で、パワフルでありながら心地が良く、率直な味わいがある。このワインを構成する品種の特徴を損なうことがない程度ながら、主にバニラノートやオークの香りが感じられる。 程よい強さと後味がある。
細やかな後味と、丸みを帯びた持続的なタンニンの味がする、風味のよい、バランスのとれたワインである。」
は、ウソでも誇張でもなく、ワインの味の分からない私でも、飲んで「美味しいやん」と思いましたから(笑)
冷え込み厳しいこれからの季節、ホットワインもおすすめです。
きっと心までホカホカにしてくれると思います。
世界初の糖質制限ワイン サーメンタム
詳細&お求めは
糖質制限ワイン サーメンタム
http://www.toushitsuseigen.com/shop/spa_wine.html

是非お試しあれ。
糖質制限食・ダイエット食の通信販売|糖質制限ドットコム
糖質制限ドットコムは、糖質制限食の第一人者、高雄病院、江部康二先生監修による糖質オフな食材を販売、糖質制限食に取り組む皆様をサポートします。
2009年02月03日 (火)
おはようございます。今朝もとても寒いです。
日本経済も最悪で、身も心も寒いなんて言いたくなりそうですが、アザミさんからとても嬉しいコメントをいただきました。
『アザミ
「楽しい入院生活」
長崎から教育入院させていただき有難うございました。
プチ制限から段々と昼も夜も主食を抜いたものの、上手に血糖をコントロールできず、段々と追い詰められたようになりました。
入院して分かった事は一日の糖質を30gほどにする事
思いのほか野菜を食べてよい事(一日分で生の状態で計って500g)でした。
先生のとの質問の時間を設けてくださって疑問に思っていた事もすべてお聞きする事が出来たし栄養士さんと2度の懇談でお腹すいたとき用に「くるみ入り田作り薄味」のアイディアを頂きました。
採血や検査の合間をぬって、バスに飛び乗り沢山の寺院を見て歩き、同室の患者同士で「どうしたら楽しく美味しく」上手に糖質制限できるか話し合いをして大変勉強にもなりました
先生のスローガン「美味しく楽しく」そのとおり3度の食事は満足するものでしたし本当に居心地の良い入院生活をさせていただきました。
心からお礼申し上げますとともに入院を悩んでる皆様に
是非お勧めいたします。
2009/02/02(月) 23:29:15』
アザミさん、寒さが吹き飛ぶような暖かいコメント、
ありがとうございます。(^-^)v(^-^)v
高雄病院栄養部の糖質制限食、患者さんの評判が良くて、「美味しく楽しく」が実践できていて、私もおおいに満足しています。今日のコメントをみて栄養士さんたちも、喜ぶことでしょう。
アザミさんは料理が好きでお得意なので、食材の知識の吸収はとてもスムースでしたね。栄養士さんも説明のし甲斐があったことと思います。
血糖自己測定器をご自分で購入しておられたので、入院前に早朝、食後の血糖値を測定して・持参していただき大変参考になりました。
データ的に、糖質制限食の基礎はしっかり、できておられましたので、後は細部の詰めと、糖質制限食実践に関して自信を持ってもらうことでした。
今回のご入院、たまたま、北海道、長崎、奈良の方が同室でしたね。高雄病院の入院は採血・検尿はありますが、それ以外はかなり自由度が高く、患者さんたちは「ペンション高雄」などと呼んでます。 (^_^)
前半の1週間で、糖尿病のコントロールや検査や勉強をしっかり行い、後半の1週間は、少し余裕があるので、詰め所にさえ届けていただけば、京都観光もOKですね。
遠方からの糖尿病コントロール・教育入院の患者さんが多いので「ペンション高雄」おおいに結構だと思います。
「入院して分かった事は一日の糖質を30gほどにする事 思いのほか野菜を食べてよい事(一日分で生の状態で計って500g)でした。」
高雄病院糖質制限食の糖質は、だいたい、30~40g/日です。
糖質制限食での糖質はほとんどが野菜由来です。
朝が糖質:8~10g 総カロリー:約200kcal
昼が糖質:8~18g 総カロリー:約500kcal
夕が糖質:8~18g 総カロリー:約500kcal
朝の量が少ないのは、あくまで病院の都合で早出の調理士さんが人数が少ないので、出来合いのものが中心になるためです。
従って、退院された後、家では糖質制限OK食品を、朝も400~500kcal摂取されても大丈夫と思いますよ。
アザミさん。入院体験記ありがとうございました。とても参考になりました。
全国の糖尿人の皆さん、「ペンション高雄」に是非どうぞ。
江部康二
【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内】
お問い合わせは高雄病院 http://takao-hospital.jp/
住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。
日本経済も最悪で、身も心も寒いなんて言いたくなりそうですが、アザミさんからとても嬉しいコメントをいただきました。
『アザミ
「楽しい入院生活」
長崎から教育入院させていただき有難うございました。
プチ制限から段々と昼も夜も主食を抜いたものの、上手に血糖をコントロールできず、段々と追い詰められたようになりました。
入院して分かった事は一日の糖質を30gほどにする事
思いのほか野菜を食べてよい事(一日分で生の状態で計って500g)でした。
先生のとの質問の時間を設けてくださって疑問に思っていた事もすべてお聞きする事が出来たし栄養士さんと2度の懇談でお腹すいたとき用に「くるみ入り田作り薄味」のアイディアを頂きました。
採血や検査の合間をぬって、バスに飛び乗り沢山の寺院を見て歩き、同室の患者同士で「どうしたら楽しく美味しく」上手に糖質制限できるか話し合いをして大変勉強にもなりました
先生のスローガン「美味しく楽しく」そのとおり3度の食事は満足するものでしたし本当に居心地の良い入院生活をさせていただきました。
心からお礼申し上げますとともに入院を悩んでる皆様に
是非お勧めいたします。
2009/02/02(月) 23:29:15』
アザミさん、寒さが吹き飛ぶような暖かいコメント、
ありがとうございます。(^-^)v(^-^)v
高雄病院栄養部の糖質制限食、患者さんの評判が良くて、「美味しく楽しく」が実践できていて、私もおおいに満足しています。今日のコメントをみて栄養士さんたちも、喜ぶことでしょう。
アザミさんは料理が好きでお得意なので、食材の知識の吸収はとてもスムースでしたね。栄養士さんも説明のし甲斐があったことと思います。
血糖自己測定器をご自分で購入しておられたので、入院前に早朝、食後の血糖値を測定して・持参していただき大変参考になりました。
データ的に、糖質制限食の基礎はしっかり、できておられましたので、後は細部の詰めと、糖質制限食実践に関して自信を持ってもらうことでした。
今回のご入院、たまたま、北海道、長崎、奈良の方が同室でしたね。高雄病院の入院は採血・検尿はありますが、それ以外はかなり自由度が高く、患者さんたちは「ペンション高雄」などと呼んでます。 (^_^)
前半の1週間で、糖尿病のコントロールや検査や勉強をしっかり行い、後半の1週間は、少し余裕があるので、詰め所にさえ届けていただけば、京都観光もOKですね。
遠方からの糖尿病コントロール・教育入院の患者さんが多いので「ペンション高雄」おおいに結構だと思います。
「入院して分かった事は一日の糖質を30gほどにする事 思いのほか野菜を食べてよい事(一日分で生の状態で計って500g)でした。」
高雄病院糖質制限食の糖質は、だいたい、30~40g/日です。
糖質制限食での糖質はほとんどが野菜由来です。
朝が糖質:8~10g 総カロリー:約200kcal
昼が糖質:8~18g 総カロリー:約500kcal
夕が糖質:8~18g 総カロリー:約500kcal
朝の量が少ないのは、あくまで病院の都合で早出の調理士さんが人数が少ないので、出来合いのものが中心になるためです。
従って、退院された後、家では糖質制限OK食品を、朝も400~500kcal摂取されても大丈夫と思いますよ。
アザミさん。入院体験記ありがとうございました。とても参考になりました。
全国の糖尿人の皆さん、「ペンション高雄」に是非どうぞ。
江部康二
【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内】
お問い合わせは高雄病院 http://takao-hospital.jp/
住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。
2009年02月02日 (月)
こんばんは。
HbA1cの基準について、こころさんからコメント・質問をいただきました。
『こころ
「病院での検診で」
江部先生こんばんは
こころです お久しぶりです
実は今日検診へ行ったのですがクリスマスや年末年始の行事も重なりHbA1cが上がってるだろうなと予測、数値は確かに上がってました
先月→6.3 今月→6.6
だったのですが 主治の先生が6.6だけど今度測定の基準がまた変わったから6.2ってことになるよって言われました 確かつい何ヶ月か前も変わったと思うのですが 先生は世界規模で基準を合わせて行くようになってきてるのだと思いますよと言うことでした では前回より0.3上がったって事ですよねってお聞きすると違います0.1減ったって事だよって…
う~~ん分かりません 先生教えて下さい 随分不摂生をして絶対上がってるはずなのに数値が下がるっておかしいですよね
2009/01/31(土) 』
こころさん。コメントありがとうございます。
本日、月曜日の午前中は、高雄病院京都駅前診療所の外来でした。駅前診療所には、HbA1cの院内測定器があります。それで看護師さんに確認してみたら、2008年12月にHbA1cの院内測定器メーカー、シーメンス社(米国)から通知が届いていました。
それによると、測定用の標準物質を、日本標準の「JDS Lot3」から、世界標準のIFCCの認定標準物質に変更したとのことでした。
そうなると
4.3→4.6%
5.2→5.5%
6.4→6.9%
7.7→8.3%
8.5→ 8.9%
9.1→9.9%
といった具合にデータが変化します。
低い方のデータがもともとの日本標準の「JDS Lot3」を用いたもので
高い方のデータが新しく世界標準のIFCCの認定標準物質を使用したものです。
外資系の会社なので対応が早いのでしょうね。 こころさんの主治医先生の病院も、おそらくシーメンス社の院内測定器を持っておられるのでしょう。
しかしこ、れでは正常値が違ってくるので、患者さんが混乱します。従って、高雄病院京都駅前診療所では、院内測定器の新データを、旧データに換算して患者さんに説明しようと思っています。
院内検査器でなくて、外注の大きな検査会社の基準は、今のところ以前と同じです。
HbA1cに関しては、各施設のデータがばらついている状況はまずいということで、日本糖尿病学会(JDS)により1993年から、国内での標準化が目指されました。
まずは、検査方法の統一化が進められました。ついで、2001年に実試料標準物質「JDS Lot2」が認証されました。その後、2006年に「JDS Lot3」が認証され切り替えられました。JDS(Japan Diabetes Society)は、日本糖尿病学会のことです。
日本国内では、これで以前ほどは、施設間の差は無くなってきています。
しかし、欧米の国際臨床化学連合(IFCC)のHbA1cは、測定法が日本と違うので補正が必要です。
2007年7月、糖尿病に関連した国際主要学術団体であるIDF,ADA,IFCCの共同声明があり、
「今後HbA1cの測定値は、IFCCの基準分析法による値IFCC HbA1c(mmol/mol)とIFCC-NGSP変換式によるNGSP HbA1c(%)との両方を併記するように勧告する」
となっています。
すなわち、HbA1cはIFCC法で求めた値(mmol/mol)とIFCCーNGSP変換式による値(%)の2つの併記が、欧米の学術論文では必要となりました。
日本の現在のHbA1c標準物質「JDS Lot3」は、残念ながら上述の声明にはあてはまりません。要するにHbA1cに関して国際基準と日本の基準は全く異なっているわけです。
しかし、JDSの値は、日本国内で広く使用されているので、急にJDSの値を中止することは事実上不可能です。
少なくとも欧米の医学雑誌に投稿する学術論文では、IFCC値と変換NGSP値の併記は必要ですが、一般の日本糖尿人がコントロールの指標とするのには、今まで通り日本基準のHbA1cで問題ないと思います。
日本臨床化学会・糖尿病関連指標専門委員会は、2008年10月に「HbA1c測定におけるIFCC値併記に関する指針」を公表しました。
それによると日本でも2009年12月に、国際標準化に対応した「JDS Lot4」がバージョンアップされ、認証される予定です。
これにより、IFCC値とJDS値の換算式の信頼度の検証などが行われていき、各検査機器メーカーが対応していくものと思われます。IFCC値併記の装置対応などは、2010年末までに実施される予定です。
江部康二
HbA1cの基準について、こころさんからコメント・質問をいただきました。
『こころ
「病院での検診で」
江部先生こんばんは
こころです お久しぶりです
実は今日検診へ行ったのですがクリスマスや年末年始の行事も重なりHbA1cが上がってるだろうなと予測、数値は確かに上がってました
先月→6.3 今月→6.6
だったのですが 主治の先生が6.6だけど今度測定の基準がまた変わったから6.2ってことになるよって言われました 確かつい何ヶ月か前も変わったと思うのですが 先生は世界規模で基準を合わせて行くようになってきてるのだと思いますよと言うことでした では前回より0.3上がったって事ですよねってお聞きすると違います0.1減ったって事だよって…
う~~ん分かりません 先生教えて下さい 随分不摂生をして絶対上がってるはずなのに数値が下がるっておかしいですよね
2009/01/31(土) 』
こころさん。コメントありがとうございます。
本日、月曜日の午前中は、高雄病院京都駅前診療所の外来でした。駅前診療所には、HbA1cの院内測定器があります。それで看護師さんに確認してみたら、2008年12月にHbA1cの院内測定器メーカー、シーメンス社(米国)から通知が届いていました。
それによると、測定用の標準物質を、日本標準の「JDS Lot3」から、世界標準のIFCCの認定標準物質に変更したとのことでした。
そうなると
4.3→4.6%
5.2→5.5%
6.4→6.9%
7.7→8.3%
8.5→ 8.9%
9.1→9.9%
といった具合にデータが変化します。
低い方のデータがもともとの日本標準の「JDS Lot3」を用いたもので
高い方のデータが新しく世界標準のIFCCの認定標準物質を使用したものです。
外資系の会社なので対応が早いのでしょうね。 こころさんの主治医先生の病院も、おそらくシーメンス社の院内測定器を持っておられるのでしょう。
しかしこ、れでは正常値が違ってくるので、患者さんが混乱します。従って、高雄病院京都駅前診療所では、院内測定器の新データを、旧データに換算して患者さんに説明しようと思っています。
院内検査器でなくて、外注の大きな検査会社の基準は、今のところ以前と同じです。
HbA1cに関しては、各施設のデータがばらついている状況はまずいということで、日本糖尿病学会(JDS)により1993年から、国内での標準化が目指されました。
まずは、検査方法の統一化が進められました。ついで、2001年に実試料標準物質「JDS Lot2」が認証されました。その後、2006年に「JDS Lot3」が認証され切り替えられました。JDS(Japan Diabetes Society)は、日本糖尿病学会のことです。
日本国内では、これで以前ほどは、施設間の差は無くなってきています。
しかし、欧米の国際臨床化学連合(IFCC)のHbA1cは、測定法が日本と違うので補正が必要です。
2007年7月、糖尿病に関連した国際主要学術団体であるIDF,ADA,IFCCの共同声明があり、
「今後HbA1cの測定値は、IFCCの基準分析法による値IFCC HbA1c(mmol/mol)とIFCC-NGSP変換式によるNGSP HbA1c(%)との両方を併記するように勧告する」
となっています。
すなわち、HbA1cはIFCC法で求めた値(mmol/mol)とIFCCーNGSP変換式による値(%)の2つの併記が、欧米の学術論文では必要となりました。
日本の現在のHbA1c標準物質「JDS Lot3」は、残念ながら上述の声明にはあてはまりません。要するにHbA1cに関して国際基準と日本の基準は全く異なっているわけです。
しかし、JDSの値は、日本国内で広く使用されているので、急にJDSの値を中止することは事実上不可能です。
少なくとも欧米の医学雑誌に投稿する学術論文では、IFCC値と変換NGSP値の併記は必要ですが、一般の日本糖尿人がコントロールの指標とするのには、今まで通り日本基準のHbA1cで問題ないと思います。
日本臨床化学会・糖尿病関連指標専門委員会は、2008年10月に「HbA1c測定におけるIFCC値併記に関する指針」を公表しました。
それによると日本でも2009年12月に、国際標準化に対応した「JDS Lot4」がバージョンアップされ、認証される予定です。
これにより、IFCC値とJDS値の換算式の信頼度の検証などが行われていき、各検査機器メーカーが対応していくものと思われます。IFCC値併記の装置対応などは、2010年末までに実施される予定です。
江部康二
2009年02月01日 (日)
【講演会のお知らせ】
☆☆
高雄病院駅前診療所所長 篠原明徳医師 漢方講演会
『漢方で良くなる花粉症』
日時 2009年2月8日(日)
受付、開場 9:30~
参加費 1000円(当日受付)
会場 メルパルク京都 6階会議室6
〒600-8216 京都市下京区東洞院通七条下ル東塩小路町676番13
お問い合わせは、京都高雄倶楽部
TEL 075-873-2170
FAX 075-873-2270
E-mail takaoclub@ktk-kyoto.jp
☆☆ 糖質制限食講演会・東京・中野
日時:2009年2月11日(祝日)12時半開場、1時開演
会場:なかのZERO 学習室
会費:1500円
申し込みは、糖質制限食ネット・リボーン 曽我部ゆかり
(T/F)03−3388−5428
(e-mail) reborn@big.or.jp
☆☆講座「糖尿病・メタボはこう予防する!~糖質制限食のすすめ」京都
朝日カルチャーセンター京都 http://www.asahi-culture.co.jp/www/kyoto-c.html
075-231-9693
2009年2月17日(火)13:00~14:30
☆☆ 演題:『糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ~』
とき : 2009年2月21日(土)午後1:30分~4:00
ところ :名古屋市女性会館 (名古屋市中区大井町7-25)
℡052-331-5288
講師 :江部康二/佐橋紀子(患者の立場から…”翼”代表)
参加費:1.000円/チケット販売・もしくは電話で申し込み
主催 :HUMAN LIFE INFO NET ”翼”
後援 :愛知県教育委員会
問合せ :佐橋紀子(052-501-0994)
高橋君枝(052-502-3670)
原 育世(0568-84-6946)
【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内】
お問い合わせは高雄病院 http://takao-hospital.jp/
住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。
【糖質制限食外来治療のご案内・予約制】
高雄病院 電話:075-871-0245
京都市右京区梅ヶ畑畑町3
高雄病院京都駅前診療所 電話:075-352-5050
京都市下京区七条通り烏丸東入ル(50M)北側 ネオフィス 七条烏丸4F
江部診療所 電話:075-712-8133
京都市左京区下鴨高木町6 アトリエ・フォー 2F
☆☆
高雄病院駅前診療所所長 篠原明徳医師 漢方講演会
『漢方で良くなる花粉症』
日時 2009年2月8日(日)
受付、開場 9:30~
参加費 1000円(当日受付)
会場 メルパルク京都 6階会議室6
〒600-8216 京都市下京区東洞院通七条下ル東塩小路町676番13
お問い合わせは、京都高雄倶楽部
TEL 075-873-2170
FAX 075-873-2270
E-mail takaoclub@ktk-kyoto.jp
☆☆ 糖質制限食講演会・東京・中野
日時:2009年2月11日(祝日)12時半開場、1時開演
会場:なかのZERO 学習室
会費:1500円
申し込みは、糖質制限食ネット・リボーン 曽我部ゆかり
(T/F)03−3388−5428
(e-mail) reborn@big.or.jp
☆☆講座「糖尿病・メタボはこう予防する!~糖質制限食のすすめ」京都
朝日カルチャーセンター京都 http://www.asahi-culture.co.jp/www/kyoto-c.html
075-231-9693
2009年2月17日(火)13:00~14:30
☆☆ 演題:『糖尿病・メタボは必ず良くなる!~糖質制限食のすすめ~』
とき : 2009年2月21日(土)午後1:30分~4:00
ところ :名古屋市女性会館 (名古屋市中区大井町7-25)
℡052-331-5288
講師 :江部康二/佐橋紀子(患者の立場から…”翼”代表)
参加費:1.000円/チケット販売・もしくは電話で申し込み
主催 :HUMAN LIFE INFO NET ”翼”
後援 :愛知県教育委員会
問合せ :佐橋紀子(052-501-0994)
高橋君枝(052-502-3670)
原 育世(0568-84-6946)
【糖質制限食コントロール・教育入院のご案内】
お問い合わせは高雄病院 http://takao-hospital.jp/
住所:京都市右京区梅ヶ畑畑町3
電話:075-871-0245
ベットが空くまでお待ち頂くこともありますがご了承下さい。
【糖質制限食外来治療のご案内・予約制】
高雄病院 電話:075-871-0245
京都市右京区梅ヶ畑畑町3
高雄病院京都駅前診療所 電話:075-352-5050
京都市下京区七条通り烏丸東入ル(50M)北側 ネオフィス 七条烏丸4F
江部診療所 電話:075-712-8133
京都市左京区下鴨高木町6 アトリエ・フォー 2F
2009年02月01日 (日)
こんばんは、今テニスから帰ってきた江部康二です。
今、西洋医学では、一人一人の患者さんの体質に合わせて処方を工夫しようという、テーラーメード(tailor made)の薬物療法が注目され始めています。
従来、画一的な処方内容だった西洋医学においても、個に対応しようとする、好ましい変化と言えます。
高雄病院で実践している漢方医学は、まさにテーラーメードの治療なのですが、食生活においても、私は最近テーラーメードの食事療法(tailor made diet)を提唱しています。
どんな病気の人でも共通に食べてよいもの、個別の病気において避けたほうがいいもの、誰もが食べないほうがいいもの、個人の嗜好・・・などを考慮して一人一人に最適の食事療法を選んでいきます。
具体的には、アレルギー疾患、膠原病、消化器疾患、循環器疾患、呼吸器疾患など、糖尿病以外の病気の治療食に、そして、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病予防に、「ブドウ糖ミニスパイク」が生じにくい「食生活十箇条」を提案しました。
『高雄病院食生活十箇条』 -アレルギー疾患の治療や生活習慣病予防に-
一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
一方、既に糖尿病になった人や肥満・メタボリックシンドロームの人には、糖質制限食がお奨めです。
『糖質制限食十箇条』 -糖尿病や肥満が気になる人に-
一、魚貝・肉・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食 べてよい。
二、糖質特に白パン・白米・麺類及び菓子・白砂糖など精製糖質の摂取は極力控え る。
三、主食を摂るときは未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
四、飲料は牛乳・果汁は飲まず、成分未調整豆乳はOK。水、番茶、麦茶、ほうじ茶も OK。
五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類は適量OK。果物は少量にとどめる。
六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。
七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。
八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)はOK、醸造酒(ビール、日本酒、など)は 控える。
九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルー ツは不可。
十、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。
『糖質制限食』の3パターン
一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。
二、スタンダード糖質制限食は朝と夕は主食抜き。
三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。
*抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。
☆☆☆
グルコーススパイク(ブドウ糖スパイク)と
グルコースミニスパイク (ブドウ糖ミニスパイク)
近年の糖尿病関係の話題として、『空腹時血糖値と食後高血糖値の差(ブドウ糖スパイク)が大きいほど、リアルタイムに大血管の内皮が傷害されて動脈硬化になりやすく、将来心筋梗塞の危険性が高まる』という説が有力となっています。
糖尿病の人は、当然、ブドウ糖スパイクが大きいわけです。
例えば、空腹時血糖値が100~120mgとかでも、糖質摂取後の血糖値は200、300mgとなってしまいます。(*脂質やタンパク質を食べても、ブドウ糖スパイクは起こりませんので、念のため。)
一方、糖尿病がない人でも、精製された糖質(高GI食品)を食べれば、糖尿病の人に比べれば小さいとはいえ、ブドウ糖スパイクが生じますから、代謝全般に乱れが生じてアレルギー疾患や高脂血症・肥満など様々な生活習慣病にも悪影響がでる可能性があります。
私は、この小さなブドウ糖スパイクを、『ミニスパイク』と呼んでいます。
精製された糖質は、特に血糖を上昇させやすい食品です。中でも白パン、ケーキなどの精製小麦粉製品は血糖上昇指数(GI)が100もあります。ちなみに白米は70、玄米は50です。
糖尿病が無ければ、玄米などGIの低いものを主食としていれば、ミニスパイクもほとんど起こらず、血管内皮の障害のリスクも無くなりますし代謝も安定します。
過去経験的に、「玄米魚菜食がいろんな病気の改善に良い」と言われ、高雄病院でも1984年から玄米魚菜食を給食で提供してきました。
なぜ良いのか、理論的根拠に長年悩んでいましたが、「ブドウ糖スパイク理論」でやっと説明がつきました。
世界中に、今まで様々な食事療法があり、それぞれ治療効果を謳っていますが、やはり「ブドウ糖スパイクが少ない」という一点で共通していることが多いようです。
なお、糖質制限食ならミニスパイクも全く起こらず、血糖値は勿論、代謝全てが安定します。
今、西洋医学では、一人一人の患者さんの体質に合わせて処方を工夫しようという、テーラーメード(tailor made)の薬物療法が注目され始めています。
従来、画一的な処方内容だった西洋医学においても、個に対応しようとする、好ましい変化と言えます。
高雄病院で実践している漢方医学は、まさにテーラーメードの治療なのですが、食生活においても、私は最近テーラーメードの食事療法(tailor made diet)を提唱しています。
どんな病気の人でも共通に食べてよいもの、個別の病気において避けたほうがいいもの、誰もが食べないほうがいいもの、個人の嗜好・・・などを考慮して一人一人に最適の食事療法を選んでいきます。
具体的には、アレルギー疾患、膠原病、消化器疾患、循環器疾患、呼吸器疾患など、糖尿病以外の病気の治療食に、そして、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病予防に、「ブドウ糖ミニスパイク」が生じにくい「食生活十箇条」を提案しました。
『高雄病院食生活十箇条』 -アレルギー疾患の治療や生活習慣病予防に-
一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
一方、既に糖尿病になった人や肥満・メタボリックシンドロームの人には、糖質制限食がお奨めです。
『糖質制限食十箇条』 -糖尿病や肥満が気になる人に-
一、魚貝・肉・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食 べてよい。
二、糖質特に白パン・白米・麺類及び菓子・白砂糖など精製糖質の摂取は極力控え る。
三、主食を摂るときは未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
四、飲料は牛乳・果汁は飲まず、成分未調整豆乳はOK。水、番茶、麦茶、ほうじ茶も OK。
五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類は適量OK。果物は少量にとどめる。
六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。
七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。
八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)はOK、醸造酒(ビール、日本酒、など)は 控える。
九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルー ツは不可。
十、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。
『糖質制限食』の3パターン
一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。
二、スタンダード糖質制限食は朝と夕は主食抜き。
三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。
*抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。
☆☆☆
グルコーススパイク(ブドウ糖スパイク)と
グルコースミニスパイク (ブドウ糖ミニスパイク)
近年の糖尿病関係の話題として、『空腹時血糖値と食後高血糖値の差(ブドウ糖スパイク)が大きいほど、リアルタイムに大血管の内皮が傷害されて動脈硬化になりやすく、将来心筋梗塞の危険性が高まる』という説が有力となっています。
糖尿病の人は、当然、ブドウ糖スパイクが大きいわけです。
例えば、空腹時血糖値が100~120mgとかでも、糖質摂取後の血糖値は200、300mgとなってしまいます。(*脂質やタンパク質を食べても、ブドウ糖スパイクは起こりませんので、念のため。)
一方、糖尿病がない人でも、精製された糖質(高GI食品)を食べれば、糖尿病の人に比べれば小さいとはいえ、ブドウ糖スパイクが生じますから、代謝全般に乱れが生じてアレルギー疾患や高脂血症・肥満など様々な生活習慣病にも悪影響がでる可能性があります。
私は、この小さなブドウ糖スパイクを、『ミニスパイク』と呼んでいます。
精製された糖質は、特に血糖を上昇させやすい食品です。中でも白パン、ケーキなどの精製小麦粉製品は血糖上昇指数(GI)が100もあります。ちなみに白米は70、玄米は50です。
糖尿病が無ければ、玄米などGIの低いものを主食としていれば、ミニスパイクもほとんど起こらず、血管内皮の障害のリスクも無くなりますし代謝も安定します。
過去経験的に、「玄米魚菜食がいろんな病気の改善に良い」と言われ、高雄病院でも1984年から玄米魚菜食を給食で提供してきました。
なぜ良いのか、理論的根拠に長年悩んでいましたが、「ブドウ糖スパイク理論」でやっと説明がつきました。
世界中に、今まで様々な食事療法があり、それぞれ治療効果を謳っていますが、やはり「ブドウ糖スパイクが少ない」という一点で共通していることが多いようです。
なお、糖質制限食ならミニスパイクも全く起こらず、血糖値は勿論、代謝全てが安定します。
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