10月5日、糖質制限食医療関係者向けセミナーのご案内
こんばんは、江部康二です。

以下は、糖質制限食ネット・リボーンの、曽我部ゆかりさんからのメッセージです。

ドクター江部のブログ読者の皆様へ

東京はこのところ急激に冷え込んできました。体調を崩されている方も多いようですので、どうぞ、お気をつけてお過ごしくださいね。

さて、ドクター江部の医療関係者のセミナーが、次の日曜日と迫って参りました。遠く福岡や大阪などからもお申し込みいただき、糖質制限食の有効性がじわじわ広がっていることをうれしく思います。若干名の空きがあります。ご希望の方は、リボーン曽我部 ゆかりまで、メールでご連絡ください。

さらに、11月30日(日)には、一般の方向けの講演会も企画いたしました。楽しく、おいしく食べられる糖質制限食。ご家族の理解のためにも、ぜひ、ご夫婦で、親子で、カップルで、ご参加くださいね。お知り合いにもぜひ、あるいはあなたの主治医さんにもぜひぜひ、お声をかけてみてください。

申し込みは、いずれも糖質制限食ネット・リボーン 曽我部ゆかり
(T/F)03−3388−5428
(e-mail) reborn@big.or.jp
 ※ 詳細は以下の通りです。

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10月5日(日)
『特別企画 医療関係者向けセミナー/江部康二医師の糖質制限食徹底講座 第2弾』

糖尿病・メタボリックシンドローム・肥満、高雄病院の豊富な症例をもとにした理論と実践。

今回のセミナーは、医療関係者向けの特別企画で、江部康二先生には、高雄病院の豊富な症例をもとにした糖質制限食の理論と実践を徹底的に解説、一般向け講演に比べて糖質制限食の理論をとくに詳細に展開します。前回は、4月27日(日)開催し、ご好評いただきましての第2弾となります。

新たな臨床データや、研究結果の報告など、2度目のご参加の方にもさらに有意義な内容を盛り込む予定です。さらに、糖質制限でもおいしく安心して食べられる食材やスイーツの商品情報などもご提供する予定です。

また、江部 康二先生の講演の後には、50分程度の枠ですが、参加者の皆様の自己紹介や糖質制限食の臨床経験のお話などをまじえ、お互いの交流をしていただくような時間も設けます。

日時:2008年10月5日(日)
   13時開場
   13時20分~基調講演
   15時20分~休憩
   15時30分~交流会&質疑応答
   16時30分 終了予定

会場:なかのサンプラザ8階研修室
会費:5000円(学生/3000円) (資料付き)
定員:30名まで

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2008年11月30日(日)  
大好評につき第8弾、予約受付開始!!
『江部康二・糖質制限食・東京講演会』
 食事で治す糖尿病・メタボ・肥満

日時:2008年11月30日(日)
   9時20分 開場
   9時30分〜11時40分(途中10分休憩)
   11時50分 退場

会場:なかのZERO 視聴覚ホール(東京・中野)
会場へのアクセス:JR中央線・総武線、東京メトロ東西線の中野駅南口から線路沿いの道を新宿方面へ向かい徒歩8分。

住所:東京都中野区中野2-9-7
TEL:03-5340-5000(代)

会費:一般 1500円 リボーン会員 1200円(いずれも資料プリント付き)/当日払い
定員:100名まで

予約申し込み制:座席数に限りがあるため、事前にお申し込みをお願いしています。予約された方優先のご入場とさせていただきます。席に余裕がある場合には、当日受付もします。前の日に留守電にて席の空き状況を流しますのでご確認の上、お越し下さい。

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主催:糖質制限食ネット・リボーン
(アトピー・ネットワーク・リボーン)
申し込み:(T/F)03−3388−5428
     (e-mail) reborn@big.or.jp

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テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
2型糖尿病の厳格な血糖管理・大規模試験の衝撃的な結果
おはようございます。

今日も京都はとっても寒いです。昨日からの雨はあがってますが、どんより曇っています。

さて今回は糖尿人にとって、とても興味深い示唆に富むお話しです。

2008年の米国糖尿病学会学術集会で、ACCORD、ADVANCEという、2つの大規模臨床試験の結果が報告されました。共にハイリスクな糖尿病患者を対象に、HbA1cの目標値を従来より低く設定して厳格な血糖管理を行い、大血管合併症予防効果を検討した試験でした。大血管合併症とは、心・脳血管の障害で心筋梗塞や脳卒中のことです。

その結果は、予想を大きく覆し、有意な大血管障害予防効果は、証明できませんでした。しかも、ACCORD試験にいたっては、「厳格血糖管理群」の死亡率が、「通常血糖管理群」を上回るという、衝撃的な結果となりました。ヾ(゜▽゜)

ACCORDは、米国とカナダの77施設から10251例が、ADVANCEは、アジア・オセアニア・欧州・北米20カ国215施設から11140例が登録されました。

厳格血糖管理群の目標HbA1cは、ACCORDが6.0%未満、ADVANCEが6.5%未満で、予定追跡期間はいずれも5年間でした。

しかしながら、2008年2月、ACCORDの厳格血糖管理群における総死亡率および、心血管死亡率が通常血糖管理群を有意に上回ることが確認され、同試験は期間満了を待たずに平均追跡期間3.4年で中止となりました。中止時の平均HbA1cは厳格血糖管理群6.4%、通常血糖管理群7.5%でした。

総死亡のリスク比は、厳格血糖管理群が通常血糖管理群の1.22倍、心血管死は1.35倍で、いずれも統計的に有意の差がありました。

一方、ADVANCE試験は、5年間の追跡期間を完遂しています。到達平均HbA1cは厳格血糖管理群6.4%、通常血糖管理群7.0%でした。こちらも大血管障害予防効果に有意差は認められませんでした。

いずれにせよ、驚きの結果なのですが、特にACCORD試験のほうは、短絡的に考えたら「厳格な血糖管理をしたらかえって死亡率が上昇する」というとんでもない結論になります。これではさすがに困るので、糖尿病専門医諸氏が共通のコメントを述べています。すなわち、「血糖を下げるプロセスに問題があった」ということです。

ACCORD試験の厳格血糖管理群では、最初の4ヶ月でHbA1c値が平均して1.4%も低下していて、相当強力な薬物介入がなされたと考えられます。

事実、厳格血糖管理群では、77%の患者にインスリン注射が使用され、経口血糖降下薬も3~4剤が併用されていて、3.4年間で平均3.5kgも体重が増加していました。

日本の糖尿病専門医による、ACCORD試験失敗への意見をまとめると、以下の3つに集約されます。


食事療法や運動療法がきっちり行われず、薬物療法のみで無理矢理急速に血糖値だけ低下させたことで、生体になんらかのひずみが生じ、総死亡率が上昇した可能性がある。


インスリンやアクトス(チアゾリジン誘導体)といった、体重増加作用のある薬物を多用したことによる体重の増加も心血管障害リスク要因として無視できない。


ACCORD試験の厳格血糖管理群では、重症低血糖の発生頻度が16.2%もあり、これが心血管障害のリスクとなった。

これら、3つの問題点は糖質制限食だと

血糖値HbA1c値は急速に改善するが、脂質をはじめ代謝全てがよくなるので生体内にひずみは生じない。

②薬物は使用しないか使用してもごく少量なので薬物による体重増加はない。また糖質制限食の効果により体重減少が期待できる。

③薬物は使わないかごく少量なので、低血糖の危険性もきわめて少ない。

ということで、大きなアドバンテージとなります。(^-^)v(^-^)v 

薬物療法のみに頼って、食事療法や運動療法を無視すれば、例え血糖コントロールが良くなっても、総死亡率は変わらないか、かえって増加することもあるという、極めて示唆にとんだ大規模臨床試験「ACCORD、ADVANCE」の結果でした。

さらに言えば、カロリー制限が主体の従来の糖尿病食(高糖質食)では、糖尿病学会推奨の運動療法(1回15~30分間の歩行を1日2回、できれば毎日、少なくとも1週間に3日以上)をしても、食後高血糖は決して防げません。

HbA1c値を低く保つためには、必ずやインスリンをはじめ、大量の薬物療法が必要となります。これらの諸問題を全て解決するのは、糖質制限食だけです。

食後高血糖が、大血管障害に強く関与していることは、複数の研究で明らかになっています。
糖質・脂質・タンパク質の中で食後高血糖を起こすのは、糖質だけです。

糖質制限食VSカロリー制限食(高糖質食)

糖尿人の皆さんよくよくお考えくださいね。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
妊娠とケトン体と糖質制限食
こんばんは。今日は、一日中雨がしとしと降り続いています。

近くのファミレス「和風さと」で和風ハンバーグ(タレかけずにおろしはたっぷり)、湯葉豆腐サラダ、サンマの唐揚げ、具が沢山の味噌汁(結構大盛りです)を食べて今帰宅したところです。

さて今回は、ぴーさんから、妊娠とケトン体についてコメント・質問をいただきました。

ケトン体について
先日、こむらかえりで質問させていただきました。
念願かなって妊娠!!いま妊娠6週目です!!糖質制限で血糖が下がって、妊娠しやすい体質なり、その状態で(卵管造影で異常はなかったものの、)通りがよくなり、めでたく着床したんだと思っています!!ただ、いまだ胎嚢のみで心拍確認待ちで不安な日々です。

そこで質問なのですが、
1.
高血糖が催奇形性があるということは よく書いてますが、高血糖で血糖そのものが催奇形性因子なのか、高血糖による何か 2次的なものが催奇形因子なのか情報がありません。何か情報があれば教えていただけますでしょうか?

2.
いわゆるケトン体 (アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸、 アセトン)のなかで、 アセトンは催奇形性はないようです。 しかし、残りの2つの成分については なにか影響はないものでしょうか?

3.
妊娠する前から糖質制限食で、 血糖は上腕で現状おおよそ 早朝で100~120 早朝はやはりよる低くても 上がってしまいます(ToT)
食後2時間で130~160です。 HA1cは7月で5.8でした。 (もっと、厳密なコントロールでないと
いけないんでしょうね。。。心拍確認次第、大学病院に紹介と言われました。。。。)
妊娠初期における糖質制限食で食のバランス上、気をつけておく事があれば教えていただけると幸いです。
インスリン投与なく、糖質を取ると血糖があがる事は明白で催奇形性を高めるようで怖いのですが、大学病院ではいわゆる食事指導&運動指導をされそうで、インスリン投与に至るまでの間に高血糖状態を食後1時間後とかに再々起こしてしまうと思われ、説得力のある血液データ(血糖以外の数値も良好)でいたいと思っています。 お忙しいところお手数ですが ご教示いただけると幸いです。

by ぴー 2008/09/19 21:44』


ぴーさん。ご懐妊おめでとうございます。\(^○^)/

さてご質問ですが

「1.  高血糖と催奇形性」
高血糖に由来する奇形の発生は、妊娠7週までに規定されることが明らかとなっています。

高血糖により、酸化ストレスが亢進します。酸化ストレスとは、「生体の酸化反応と抗酸化反応のバランスが崩れ、酸化反応が亢進した状態」のことで、当然生体にとって好ましくない現象です。

高血糖、喫煙、活性酸素などが、酸化ストレスを増加させると考えられます。酸化ストレスは、細胞のDNA、細胞膜上のリン酸脂質、蛋白質、糖質を傷害し、血管傷害を進行させます。

<高血糖→酸化ストレス→細胞障害>

妊娠第7週くらいまでに、胎児の器官がおおむね形成されますので、この時期に細胞障害があると非常に問題で、正常な発達が障害される恐れがあります。

「2. ケトン体と催奇形性」
ケトン体(アセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸、アセトン)は、人体内で筋肉や脂肪など体細胞のほとんどで日常的にエネルギー源として利用されています。従って催奇形性はありません。糖質制限食を実践すれば生理的にケトン体が上昇しますがこれは全く正常です。

農耕以前は人類皆糖質制限食で、妊娠・出産・育児を行っていたことをお忘れなく・・・。農耕以前の人類は皆、今のケトン体の基準値よりはるかに高い血中ケトン体濃度であったと考えられます。


2008年9月19日のブログ<江部康二の検査データとケトン体>
2008年8月28日のブログ<糖質制限食の効果と予後、ケトン体は?>
をご参照ください。

「3. 妊娠初期における糖質制限食
とにかく糖尿病のコントロールを良くするのが赤ちゃんにもぴーさんにも一番大事なことです。

妊娠中は、HbA1c 5.8%以下が目標です。血糖値の目安としては、妊娠中は、食前血糖100mg/dL 以下、食後2時間血糖100mg/dL 以下が目標です。

これってかなり厳しい数値目標ですよね。スーパー糖質制限食で是非目標クリアしてくださいね。

タンパク質や脂質はたっぷり摂取ですから、煮干し、いわし、ひじき、わかめ、モロヘイヤ、大根の葉、小松菜、菜の花、がんもどき、豆腐、納豆などでカルシウム補給を、生野菜やピーマン、ゴーヤの炒め物などでビタミンC補給をこころがけてくださいね。 


2008年3月28日のブログ<妊娠と糖質制限食とケトン体>
をご参照ください。

江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
天然甘味料と人工甘味料と糖質制限食
おはようございます。今朝はどんより曇っています。涼しいというより寒い京都の朝です。

さて今日は、久しぶりに甘味料のお話しです。糖尿人にもメタボ人にも正常人にも、等しく興味あるのが甘味料ですね。

甘味料は、まず天然甘味料と人工甘味料の、大きく2つに分けることができます。次に、人工甘味料は、合成甘味料と糖アルコールに分けることができます。

1 天然甘味料
ショ糖(サトウキビなど)、ステビオサイド(ステビア)、グリチルリチン酸(甘草)、ソーマチン(西アフリカに生育するソーマトコッカスダニエリという赤い果実)、蜂蜜、メープルシロップ、果糖、麦芽糖、などのように、天然の植物や食品中に含まれている甘み成分を取り出し精製、濃縮した甘味料のこと。

2 人工甘味料(広義の意味)
人工的に作られた甘みのある物質のこと。合成甘味料、糖アルコールなどがあります。

a) 合成甘味料
人工甘味料の一種で、人為的に化学合成された甘みのある物質(甘味料)のこと。砂糖より低カロリー、低価格、などの特徴がある。狭義の意味の人工甘味料は合成甘味料と同義で使われることがあります。
サッカリン、サッカリンナトリウム、サイクラミン酸ナトリウム(俗称チクロ)、ズルチン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、などがあります。

b) 糖アルコール
キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトールなどがあります。キシリトールは野菜や果物などに、ソルビトールはプルーン、ナシ、リンゴなどに、エリスリトールは果実、花の蜜などにそれぞれ含まれています。マルチトール、ラクチトールもそれぞれ麦芽糖、乳糖を原料としています。
糖アルコールは合成甘味料には分類されません。
糖アルコールの安全性は確立しています。


合成甘味料のなかで、ズルチンとチクロは、戦後間もない日本で、貴重な甘みとして広く使用されたのですが、発ガン性などのため1969年と1970年にそれぞれ使用禁止となっています。

サッカリンも発癌テストが陽性に出て、日本では食品衛生法により1973年に、いったん全面禁止となりました。ところが1ヶ月後、食品別の使用基準が制定されると、制限付きながらサッカリンはあっさり再認可されました。米国では、長期間にわたり一度も禁止されることなく、結構大量に使っているようです。

現在、FDA(米国食料医薬品庁)が食品への使用を許可している人工甘味料は、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロースの4種です。これらの人工甘味料は、「フリーフード」と呼ばれ、米国心臓病協会や米国糖尿病協会も肯定的ではあります。

これら4種の合成甘味料は、カロリーはないのでダイエットにはよいし、血糖値を上昇させないという意味では、糖尿病にも糖質制限食的にもOKです。

かの糖質ゼロ食の求道者・釜池豊秋先生も、パルスイート(エリスリトール+アスパルテーム)はOK食品としておられます。一日摂取許容量が決められているので、わざわざ大量に摂取する必要もないと思います。

まあゼロカロリー飲料、例えば

「カロリ」
 アセスルファムカリウム、スクラロース
「コカコーラゼロ」
 アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムカリウム、スクラロース
「ペプシネックス」
 アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムカリウム

などを、一日に2~3本くらいであれば、一日許容量を超えることはまずありません。FDAが認める4種の合成甘味料に関しては、特に優劣をつけるデータはなくて、同等と考えて良いとお思います。

アスパルテームは、FDA(米国食料医薬品庁)により人工甘味料として1981年に使用が許可されています。現在、製法特許は味の素が持っており、国内ではアスパルテームを使った食卓用甘味料がPAL SWEETとして販売されています。

アスパルテームは、アスパラギン酸とフェニルアラニンという、2つの天然アミノ酸が結合したものです。体内に吸収されると、速やかに二つのアミノ酸と、ごく微量のメタノールに分解されます。欠点は、添加物として比較的不安定であることです。

メタノール(メチルアルコール)は、大量だと失明を起こすなど毒性が強いですが、本来、ひと、動物、植物の体内に天然に存在するもので、ひと血液中の常成分の一つです。

アセスルファムカリウムは、アスパルテームと違って酸性・高温条件でも変化しにくいので、炭酸飲料のほか、クッキーなどの焼き菓子にも利用できます。

欧米では、近年アスパルテーム・アセスルファムカリウム混合甘味料がダイエットコーラの主流となっているようです。2005年には、スクラロースを使用したダイエットコーラも登場しました。スクラロースは水に溶けやすく、酸や熱にも安定しています。

江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食と調味料と皮膚病
おはようございます。今朝はいい天気です。

日に日に秋らしくなっていきます。夏は暑いし、冬は寒いし、春はほこりっぽいし、秋が一番好きです。(^O^*)

さて今回は、 kounn さんから糖質制限食と調味料について、コメント・質問をいただきました。

『08/09/18 kounn
始めて一ヶ月です
初めまして。
8月に抜歯のために、健康診断を10年ぶりに受けたら、糖尿病といわれ、びっくりしてしまいました。本屋に行ってどうしたら良いのか本を立ち読みしてたら、先生の本が自分としたら納得のいく合理性にあるものでしたから、すぐに買い求め家出じっくり読み直しすぐに実行することにしました。医者からの薬は飲まずに。朝と夜の2食にしご飯、麺の主食は抜き、間食を止める事にしました。この間1月で体重は10Kへりました。医者に行ったら、薬は、止めてこのまま10月まで様子を見て、再度検査をして見ましょうとのことでした。
現在も、普通に苦も無く続けていられることが不思議です。ただスーパーで買い物すると、原材料に砂糖とか炭水化物が入っているものが多く考えてしまいます。調味料など、あまりにも甘いものは、薄くして使用していますが止めた方が良いのでしょうか。
追伸 始めて1週間ぐらいしたら、ここ3年間ぐらい悩ませられていた皮膚病が綺麗に消えてしまったのですが、(現在も消えたままです。)糖尿病に関係あるのでしょうか。
きっと、先生のこの本は、私の人生を変えてしまうほどの、ものだといまは思い、感謝しております。ありがとうございます。』


kounn さん。コメントそして本のご購入、ありがとうございました。

1ヶ月で体重が10kg減少しておられるので、糖質制限食上手に実践されているのでしょう。血糖値もHbA1cもきっと良くなってると思いますよ。10月の検査が楽しみですね。ヾ(^▽^)

kounn さんの仰る通り、スーパーや生協に行ってお総菜を買うときなど、ほとんどにお砂糖が使用してあり、糖質制限食実践者としては二の足を踏んでしまいますよね。

まあ、砂糖は少ない方がいいのですが、砂糖もブドウ糖もデンプンも糖質という意味では、実は血糖値の上昇は、ほぼ同等です。ラベルをみて、100g中の糖質含有量をチェックしましょう。炭水化物(糖質+食物繊維)という表示なら、繊維分は血糖値を上げません。

1gの糖質が2型糖尿人の血糖値を3mg上昇させますから、1回の摂取量を少なめになるように工夫しましょう。

野菜にも糖質は含まれているので、お総菜のパック詰めの「ヒジキの炊いたもの、菜っ葉と油揚げの煮物、筑前煮、大根煮・・・」などでも、それぞれ、10g前後の糖質は入っています。

とりの唐揚げだったら、小麦分の糖質がはいります。その点、豆腐や焼き魚や焼き肉は、糖質はほとんどありませんね。ハンバーグは、つなぎの小麦が少々入ってます。

見落としがちなのは調味料で、これらは、結構くせ者です。ポン酢なども砂糖がたっぷりはいっているので要注意です。その中で「とばポン酢」なら砂糖無しです。

ウースターソースやケチャップも、砂糖たっぷりなので注意が必要です。マヨネーズや醤油や塩は、糖質制限OK食品です。調味料もできるだけ糖質の少ないものを使用しましょう。砂糖の代わりとしては、ラカントSやパルスイートがあります。

最後に皮膚病の治癒ですが、糖尿病改善と関係あると思います。改善があまりにも早いので、びっくりですが、逆に糖尿病のコントロールが悪いと、皮膚病変は非常に治りにくいです。

皮膚病変がない人でも、糖質制限食を実践すると代謝・血行が良くなるのでお肌がしっとりしてきます。かく言う私も、秋・冬は40代後半からは乾燥肌で、かさかさでしたが、今は結構しっとり肌になってますよ。 (^_^)


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
グルコーススパイク(食後高血糖)の程度
おはようございます。今朝は雨がしとしと降っています。でもだんだん土砂降りになってきました。あれ?雷も鳴り始めましたよ。

今年は、京都・滋賀は1回も台風が来ませんでした。合計雨量は少なかったようで本日琵琶湖の水位は-30cmだそうですが、水不足という話にはなっていません。秋雨前線はどうなるのでしょう?

さて今回はギター講師さんから、グルコーススパイクの程度について、コメント・質問をいただきました。


『08/09/18 ギター講師
グルコーススパイクの程度
江部先生こんにちは!

まずは9月の測定でA1Cが5.7に下がりましたことを江部先生に感謝いたします。

7月18日の糖尿病発覚時点ではA1Cが7.0空腹時が132で朝食後2時間では192という数字でした。

その後のカロリー制限では空腹でも体調が改善せず,苦しい日々でしたが,江部先生の著書に出会いレシピも含めて5冊を読み,8月からスーパー糖質制限をはじめてから体調も良くなり体重は5Kg減少し,A1Cはわずか1ヶ月半で5.7になれました。

A1Cを検査してすぐに教えてくれて,糖質制限に理解のある病院を秋田市内に見出すことが出来ましたので,腎機能,肝機能,コレステロールなどの状態も相談しつつ今後も糖質制限を続けていけそうでうれしいです。

(ノ^_^) ハイ!

さて,長い前置きでしたが,自宅で普通に糖質制限食を取ると,食後1時間のピークでも140以下で,2時間後はもっと下がります。

仕事の関係でサラダバーのある焼肉店を利用することが多くなるのですが,どうしても,サラダのドレッシングと,焼肉のたれの糖質で食後1時間のピークは150~160位になってしまいます。
もちろん2時間後は140以下になります。

170を超えると眠くなるので,自分としてもたれを使いすぎたかなと反省するのですが,このグルコーススパイクは,どこまでが適当でしょうか。

200越えは論外として,150や160は動脈硬化に対しての危険度はどのようなものでしょうか。

ちなみに父が35年間カロリー制限をしていてA1Cが7.0から下がったことがありません。3食ご飯を食べていますので当然ですが,本当に正確な知識の大切さを考えさせられます。

このブログは多くの糖尿人のために大きく役立っていると思います。』


ギター講師さん、本5冊もご購入ありがとうございます。また多くの糖尿人に本ブログが役立っているとのコメント、とても嬉しいですね。やる気がでます。(^O^*)

「スーパー糖質制限をはじめてから体調も良くなり体重は5Kg減少し,A1Cはわずか1ヶ月半で7.0%→5.7%」

素晴らしい成果ですね。おめでとうございます。(^-^)v(^-^)v 

「A1Cを検査してすぐに教えてくれて,糖質制限に理解のある病院を秋田市内に見出すことが出来ましたので,腎機能,肝機能,コレステロールなどの状態も相談しつつ今後も糖質制限を続けていけそうでうれしいです。」
それは良かったですね。秋田市内で糖質制限食に理解のある病院、是非教えていただきたいです。

グルコーススパイク食後高血糖)ですが、

目標は、まず

1 食後2時間血糖値180mg/dl未満です。
  これを達成すれば合併症が進行しないとされています。

これがクリアできたら

2 食後2時間値140mg/dl未満をめざします。
  これなら診断基準上は正常人となります。

次いで

3 食後1時間血糖値180mg/dl未満が目標です。
  この数値を達成していれば、正常人や境界人が将来糖尿病になる確率が低いです。

さらに

4 食後1時間血糖値が140mg/dl未満なら完全正常人です。
  将来糖尿病や境界人になる確率もさらに低いです。


従いまして、我々糖尿人としては、1,2を達成していれば動脈硬化など、合併症は、まず問題はないです。3までいけばもう御の字ですね。

ギター講師さんは、スーパー糖質制限食を実践されて1,2,3をクリアしておられますので、超優等生ですよ。☆v(o^0^o)v☆

これからも美味しく楽しく糖質制限食をお続け下さいね。

江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食と糖質管理食とインスリン
おはようございます。

お彼岸から2日間、秋晴れというに相応しいお天気が続きました。今朝は少し曇っていますが、めっきり涼しくなり、やや冷え込んだといっていいくらいの温度です。いよいよ秋本番ですね。高雄の紅葉が楽しみです。

さて今回は、norijun さんから、インスリンと食事療法について、コメント・質問をいただきました。

『08/09/18 norijun
早朝空腹時血糖値
norijunと申します。私の相方(56歳女性)が糖尿人と診断されてから20年以上たちました。主治医のすすめでいろいろ努力はしたのですが、どんどん悪化していき今では朝昼晩にインスリン17単位、夜に持続型17単位が欠かせない状態になっています。それでも詳しくは分からないのですが、空腹時1血糖80~200mHbA1cが9以上という状態です。合併症も目に出たり、指先のしびれなどもみられます。一週間ほど前に知り合いの糖尿人から「炭水化物をやめると状態が改善するよ。自分でも1ヶ月でHbA1cが1も落ちた」ということから、先生の本も含め詳しく話を聞き、即実行に移すことにしました。ただ、かなり悪い状態なので、主治医にも相談し、血糖の状態をみながら徐々にインスリンを減らしていく方向でとなりました。当人は(私もそうですが)部類の炭水化物・野菜好き(30坪ほどの家庭菜園で年間50種類ほどの無農薬有機野菜を作っています)で、今までのカロリー制限式のほとんど肉なし、脂なし生活には全く抵抗がありませんでした。しかし、炭水化物抜きの「糖質制限食」にはいささか抵抗があり、ではということで今までより半分くらいの炭水化物にすることから始めることにしました。
 はじめてまだ5日目なのですが、相方の体調は目に見えて良くなり、だるい、ねむいなどなくなっようです。食後2時間の血糖は230前後で、これでも良い方だと言っています。食事前のインスリンも5単位ほど少なくしました。それと同時に夜のインスリンも5単位減らしたのですが、これがいかなかったのか早朝空腹時血糖が今日(18日)243まで上がってしまいました。かなり膵臓のダメージも大きいのかと想像されるので心配です。どうすればいいのか分からなくなっています。ご教示いただけると幸いです。長々とすみません。長いつきあいの病気ですので、あせらずにこれからも辛抱強く楽しく、美味しく改善していこうと思っております。よろしくお願い申し上げます。
千葉県在住 norijun(61歳)』


norijun さん。コメント・本のご購入ありがとうございました。

無類の炭水化物・野菜好きということであれば、仰る通り、炭水化物の摂取量を、半分くらいにすることから始められたらよいと思います。

糖質を極力減らすのが、高雄病院推奨の「糖質制限食」ですが、摂取する糖質のグラム数を計算して、事前に必要なインスリンの量を調整するのが、欧米で定着している「糖質管理食」です。

norijun さんの相方さんも、糖質制限食が無理なら、主治医とよく相談されて、まずは炭水化物を減らし気味の、糖質管理食を実践されたらよいと思います。

1gの糖質が2型糖尿病患者の血糖値を3mg上昇させます。タンパク質、脂質の計算は要りません。
摂取する糖質のg数だけカウントします。糖質の摂取量を管理してインスリンの量を調整することで、血糖値の乱高下が少なくなるので、体調も良くなってきますよ。(^_^)

インスリンの量も、血糖値を測定しながら、減らしていきます。夜のインスリンを5単位減らして、翌朝の空腹時血糖値が243mgなら、もう一回増量してみましょう。

「朝昼晩にインスリン17単位、夜に持続型17単位」は結構多い量です。インスリンの総量は、少ないほど体に与える影響も少なくてすむので、糖質管理食糖質制限食で徐々に減らしたいですね。

まずは、

空腹時血糖値126mg未満
食後2時間血糖値180mg未満

を目指して、主治医とよく相談されてインスリンの量を調整してくださいね。

江部康二

☆☆☆以下にブログ「糖質管理食糖質制限食」を再掲します。

Mon 07/07 2008 糖質管理食糖質制限食
こんばんは。

ここのところ、ブログで「糖質管理食」という言葉がよく登場しました。簡単に説明して、知識の整理と参りましょう。

三大栄養素である、糖質・脂質・タンパク質のうち、血糖値を急峻に上昇させるのは糖質だけです。これは、カロリーとは無関係の、各栄養素の生理学的特質です。

このことに注目して、糖質摂取を制限して血糖コントロールするのが、高雄病院で推奨する「糖質制限食(carbohydrate restriction)」です。

一方、糖質だけが血糖値を上昇させることを前提に、一回の食事の糖質摂取量を計算して、血糖コントロールをめざすのが糖質管理食(carbohydrate counting)で、欧米では定着している食事療法です。

これには、1993年に発表された米国の1型糖尿病研究・DCCTにおいて、糖質管理食が成功を収めたことが、大きく関係しています。

また、1999年度ミス・アメリカのニコール・ジョンソンさん(1型糖尿病)の食事療法が糖質管理食であり、本も書かれたことも欧米での普及に役立ちました。

 日本では残念ながら、欧米では一般的な糖質管理食もほとんど普及していないのが現状です。しかし、2005年の日本糖尿病学会総会で、米国から糖質管理食の専門医が招聘されてシンポジウムが開催されたのは、とても良いことだったと思います。
 また、2006年3月に「かんたんカーボカウント」(医薬ジャーナル)という本が大阪市大の小児科グループにより出版され、日本でもやっと糖質管理食の夜明けという状況になりつつあるようです。

2008年1月の米国糖尿病協会(ADA)の栄養勧告では、「炭水化物をモニタリングすることは、炭水化物計算にしろ、炭水化物交換にしろ、経験に基づく評価にしろ、血糖コントロールを達成するための鍵となる戦略である。」と、炭水化物(糖質)を日常的に継続的に点検することを、強く推奨しています。この中の、炭水化物を計算する方法が、糖質管理食です。

糖質管理食は、基本的に3食とも主食(糖質)を摂取することを前提に、その糖質の一回の摂取量を計算します。血糖値を上昇させるのはほとんど糖質だけなので、例えば血糖コントロールに必要なインスリンの量を決めるのにはとても役に立ちます。

糖尿病というと、甘いもの(砂糖)がよくないと誰でも思いがちですが、実は、特に砂糖だけが、血糖コントロールに悪影響を与えるという事実はありません。

「ご飯もパンもせんべいもうどんもラーメンもケーキも砂糖も、その中に含まれている糖質の量に比例して、血糖値を上昇させる」ということが生理学的事実です。

糖質管理食は、糖質だけをグラム計算するシンプルな方法です。従来のカロリー制限優先の糖尿病食に比し、カロリー計算や食品交換表は不要なので、楽に実践できると思います。

いつも述べてますように、1gの糖質が2型糖尿病の人の血糖値を約3mg、1型糖尿病の人の血糖値を約5g上昇させます。糖質含有量を主体に食品を見直すと、意外なことが見えてきます。

例えば、牛乳は一般にはタンパク源とされていますが、糖尿人にとっては、糖質食品と考えたほうが安全です。牛乳100mlには約5gの糖質が含まれていますから、水代わりにガブガブ飲めば、結構血糖値を上昇させます。

ビールも糖尿人には危ない食品の一つです。350ml缶の通常のビールだと、エビスもラガーもスーパードライもおおよそ12~14gの糖質を含んでいます。ノンアルコールビールも同様です。

大ジョッキ生とか2.3杯とか軽く飲んじゃいますと、かなりの量の糖質が吸収され、血糖値値急上昇ということになりますから要注意です。 (*_*)

「糖質→血糖値上昇」というシンプルな事柄に着目した糖尿病の食事療法という意味では、欧米の「糖質管理食」と高雄病院の「糖質制限食」は親戚筋といえます。

「糖質管理食」という考え方をさらに発展させ、3食とも主食を摂取しなくても良いと徹底したのが、高雄病院の「糖質制限食」という見方もできます。

1型糖尿病2型糖尿病でもインスリン注射をしている糖尿人は、主治医とよく相談されて、糖質制限食が無理なら、せめて糖質管理食を実践されると、血糖値の乱高下がなくなり、コントロールしやすくなりますよ。 ヾ(^▽^)

日本でも糖質管理食や糖質制限食が、糖尿病治療において、当たり前の時代がやって来る日を、心待ちにしている江部康二です。

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食と中性脂肪③
おはようございます。

今回は、糖質制限食と中性脂肪の完結編です。

リポタンパク質の中で、

「外因性・食物由来の中性脂肪を積んでいるのがキロミクロン」
「内因性・肝臓合成の中性脂肪を積んでいるのがVLDL」

です。

いずれにせよ、積み荷の中性脂肪を脂肪酸とグリセロールに分解して、筋肉細胞や脂肪細胞に取り込ませるのは、毛細血管壁に存在するリポタンパクリパーゼ(LPL)でしたね。

もし、このLPLが上手く働かない状況であれば、積み荷の中性脂肪は一向に減りませんので、血中の中性脂肪値は高値のままとなります。

この血中の中性脂肪値決定の鍵となる、LPLを制御しているのが、インスリンです。釜池先生の「糖質ゼロの食事術」によれば、インスリンは筋肉組織のLPLを抑制し、脂肪組織のLPLを活性化します。

脂質と共に、糖質を摂取すれば血糖値が上昇するので、インスリンが大量に追加分泌されます。脂質単独摂取だとインスリンはほとんど出ません。

インスリンが分泌されたら、筋肉細胞のLPLは抑制され、中性脂肪を分解・利用できなくなるので、その分キロミクロンやVLDL中の中性脂肪は減りません。

一方、インスリンは脂肪細胞のLPLを活性化させて、人体が正常な状態であれば、中性脂肪を分解し、取り込み、利用し、余れば脂肪細胞内に蓄積するので、血中の中性脂肪値は減る方向に向かいます。

ですから、正常なスリムな体型の若い人であれば、少々「脂質+糖質」を食べても、翌朝の空腹時中性脂肪値は、そんなに高値になりませんし、正常範囲にとどまるかもしれません。

しかし、メタボ人や脂質異常症になっている人たちは、そうはいきません。

このような人たちは、脂肪細胞の中に貯めてある中性脂肪が、すでに満杯状態になっていて、インスリンが分泌されても、それ以上の脂肪酸を取り込めないのです。従って、血中の中性脂肪値は減らないのです。

従いまして、メタボ人や脂質異常症の人が糖質を摂取すると、インスリンが大量に追加分泌されて、筋肉細胞も脂肪細胞も中性脂肪を取り込まない状態となるので、いつまでも高中性脂肪血症が続くこととなります。

キロミクロンやVLDL中の中性脂肪が分解されるときに、アポタンパク質をHDLに返します。高中性脂肪血症が続けば、HDLはアポタンパク質を返してもらえないので、アポタンパク質を充分量保有する、まっとうなHDLが減少するのです。

このように、メタボ人や脂質異常症の人は、脂肪細胞の中性脂肪取り込みは期待できませんが、糖質制限食ならインスリンが分泌されないので、筋肉細胞のLPLは活発に働き、中性脂肪を分解して脂肪酸にして取り込んで、エネルギー源としてどんどん利用し、アポタンパク質をHDLに返します。

まだ仮説ではありますが、これが、糖質制限食で中性脂肪が減少し、HDLコレステロールが増えるメカニズムです。

米国の権威ある雑誌にも、低糖質食の優位性を示す論文が掲載されました。糖尿人、メタボ人の皆さん、美味しく楽しく糖質制限食を実践して中性脂肪を減らし、HDLコレステロールを増やしましょうね。 (^_^)



今回のブログは釜池豊秋先生の「糖質ゼロの食事術」を参考にさせていただきました。
謝謝。m(_ _)m


**
以下は米国の権威ある栄養雑誌に載った論文の要約です。

低糖質食はHDL-Cを増やす。
低糖質食はTGを減らし、肥満を改善する。
従来の高糖質食はHDL-Cを減らす。
高糖質食はTGを増やし、肥満を悪化させる。
American Journal of Clinical Nutrition, Vol. 83, No. 5, 989-990, May 2006
EDITORIAL Alternatives to low-fat diets1,2 Martijn B Katan



江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食と中性脂肪②
おはようございます。江部康二です。

今回は昨日の続きです。

人体で利用している脂質には、中性脂肪、コレステロール、リン脂質などがあります。これらの脂質は、そのままでは水には溶けないので、血液中を流れて移動することはできません。

そこで、水に溶けるように、タンパク質の膜で脂質を覆うことが必要になります。このタンパク質のことを「アポタンパク質」といいます。

そして、アポタンパク質で覆われた脂質を、「リポタンパク質」といいます。リポタンパク質は、中性脂肪やコレステロールなどの脂質を積んで、血液中を移動している運搬船のようなイメージです。

リポタンパク質は、その大きさや積み荷の質によって分けられて、それぞれ名前がつけられています。

キロミクロンが一番大きくて、積み荷のほとんどが中性脂肪です。VLDL(超低密度リポタンパク質)は、キロミクロンについで中性脂肪が多く、コレステロールも少々積んでいます。LDL(低密度リポタンパク質)は、積み荷の多くがコレステロールです。

これらは、末梢の組織にエネルギー源として中性脂肪を運んだり、細胞膜やホルモンの原料として、コレステロールを運ぶ役割を担っています。

キロミクロン、VLDL、LDLの順番に中性脂肪の含有量が多いです。

筋肉細胞や脂肪細胞の毛細血管の壁には、リポタンパクリパーゼ(LPL)があります。リポタンパクリパーゼ(LPL)が、リポタンパク質の積み荷の中性脂肪を、脂肪酸とグリセロールに分解して、筋肉細胞や脂肪細胞に取り込ませて利用させ、余ったら中性脂肪に再合成して蓄えるのです。

HDL(高比重リポタンパク)は、<キロミクロン、VLDL、LDL>とは役割が全く違っています。HDLは未成熟なキロミクロンやVLDLに、アポタンパク質を供給して成熟させる役割と、末梢組織で余っているコレステロールを回収して、肝臓に戻す役割を担っています。

中性脂肪を中心とした代謝を整理してみました。

「外因性代謝」
食物摂取(中性脂肪)→小腸→キロミクロン→筋・脂肪組織→レムナント→肝

「内因性代謝」
肝で合成→VLDL→筋・脂肪組織→LDL→肝


キロミクロンの積み荷は、外部から摂取した食物由来の中性脂肪です。キロミクロンは、食後2~3時間以降血中に出現し、血清乳びを示しますが、通常5~6時間で清明となります。

キロミクロンは、リポタンパクリパーゼにより中性脂肪を分解されたとき、アポタンパク質をHDLに返します。積み荷の中性脂肪が減ったキロミクロンは、レムナントと呼ばれます。レムナントは、肝臓で処理されます。

一方、VLDLの積み荷は、肝臓で合成した中性脂肪です。こちらも、リポタンパクリパーゼによって中性脂肪が分解され減少すると、LDLになります。このとき、HDLにアポタンパク質を返します。

こうして、アポタンパク質を返してもらったHDLは、充分な働きを有すまともなHDLとなります。この流れがスムースであれば、中性脂肪値は減少し、低値だったHDLコレステロールはどんどん増えていきます。

そして、糖質制限食を実践すれば、この流れはスムースなのです。しかし、糖質を摂取すると血糖値が上昇しインスリンが分泌されて、この流れが断ち切られてしまうのです。

続く

**
今回のブログは釜池豊秋先生の「糖質ゼロの食事術」を参考にさせていただきました。


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食と中性脂肪
こんばんは。

昨朝は、大雨の影響で山陰線が遅れて、京都駅で走って走ってホームについたら、のぞみは既に到着していて、ギリギリのタイミングでした。(^。^;)ホッ

私はともかく、日頃運動とはほど遠い連れ合いも何とか走ってました。人間やれば何とかなるものですね。

香川では、断続的に結構激しい雨が降りました。帰りもマリンライナーの人身事故の影響で、岡山で完全に一列車遅れました。

夜、京都に帰ってきてタクシーの運転手さんに聞いたら、京都も同様の断続的大雨だったそうです。鴨川の水位も川幅いっぱいになっていました。

さて今回は池田光隆さんから、糖質制限食と中性脂肪についてコメント・質問をいただきました。

『08/09/17 池田光隆
中性脂肪
こんにちは。アマゾンで「糖尿」で検索し「主食を抜けば。。」のタイトルに何かピーンと来るものを感じ、早速注文。そして実践してなるほどと感心しているまだ1週間のホヤホヤ患者。61歳の男です。
先生のお説には中性脂肪が低ければ問題ないと書かれていますが
私はHbAlcは6.5
食前は130食後2時間が180
から200位になります。
それでLDLが161HDLが38、中性脂肪は286で枠を超えています。15年前狭心症を起こしました。
これまで好きな果物や肉、バター を我慢しての食生活でしたが、糖質制限食では果物はともかく肉を使った西洋料理が解禁され、どちらかというと日本料理に気をつけるような180度違った感想を
もっていますが、それで中性脂肪も減ってくるのでしょうか。
よろしくお願い申し上げます。』


池田光隆さん、コメントそして「主食を抜けば・・・」ご購入ありがとうございました。

池田さんの検査データですが、

「HbAlcは6.5 、食前は130食後2時間が180 から200位。」

糖尿病関係はボチボチですね。

今後は、HbAlcが6.5%未満、空腹時血糖値126mg未満、理想的には110mg未満、食後2時間血糖値180mg未満、理想的には140mg未満、が目標ですね。


「LDLが161、HDLが38、中性脂肪は286」
糖質制限食を実践すれば、LDL-コレステロール値は一定しませんが、HDL-コレステロール値は上昇し中性脂肪値は下がります。

コレステロール値に関しては、従来総コレステロール高値や、LDL-コレステロール高値が問題となってましたが、最近は、HDL-コレステロール低値が特に注目されています。

意外かもしれませんが、糖質制限OKなビーフステーキや、オリーブオイルたっぷりの地中海料理などは、脂質をたっぷり含んでますが、お腹いっぱい食べても、血清の中性脂肪値は、上昇しないどころか間違いなくさがります。( ̄O ̄;)
 
脂っこいものを食べるとそのまま、血液中の中性脂肪が高くなりそうな気がしますが、そうではないのです。(・_・?)

食物中の脂質(ほとんどが中性脂肪)は、グリセロールと脂肪酸に分解されて小腸上皮から吸収されますが、そのなかで中性脂肪に再合成され集合します。この集合体は、キロミクロンと呼ばれ、リンパ液に瞬時に入り、リンパ管に拡散します。キロミクロンは胸管を上行し静脈に移行します。

静脈に入ったキロミクロンのほとんどは、肝臓、あるいは脂肪組織・筋肉組織などの毛細血管を通る間に、毛細血管壁にあるリポ蛋白リパーゼにより、脂肪酸とグリセロールに分解され、血液中から取り除かれて、筋肉細胞などでエネルギー源として利用され、残ったものは、肝臓と脂肪組織の中に拡散します。肝臓や脂肪組織の脂肪酸は、再び中性脂肪に合成され細胞内に蓄えられます。

つまり、糖質制限食なら、いくら脂質を大量に摂取しても、血液中にそれがとどまって、高中性脂肪血症になることはないのです。 (^_^)

現実にスーパー糖質制限食なら、総摂取カロリーの約56%が脂質となりますが、中性脂肪値が100mgを超えることはありません。通常50~70mg程度です。

それでは中性脂肪が高値となるのは、どういうときなのでしょう?

実は、糖質を摂取すると中性脂肪値が上昇するのですが、次回はそのメカニズムを検討します。


**
今日のブログは、もっぱら「ガイトン臨床生理学」医学書院を参考にしました。

江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
食事摂取時間制限について
おはようございます。朝から雨です。風も強いです。雷も鳴ってます。

今日は、今から法事で四国にでかけます。早明浦ダムにも恵みの雨は降っているでしょうか?

さて今回は、元巨体さんから、食事摂取時間制限について、コメント・質問をいただきました。

『食事摂取時間制限について
母親を糖尿で無くし、幼児からの、肥満体質を糖質制限で大幅減量した40代の女性です。
先生の本、写真多くて理解しやすいです☆
先生のブログ拝見させて頂いておりますと、几帳面で毎食ライスを計量していた母親の時代の運の悪さを痛感します。
先生の本には注意事項に無いと記憶して居ますが、アメリカの低炭水化物ダイエットの本では、食事は一時間以内、と言う制限があります、インスリンの追加分泌が起きると言う理由です。
飲んべえが居酒屋に行くと、少しづつでもツマミをつつきますし、飲んだら一時間では切り上げられません(ToT)
先生のルールでは、食事は一時間以内は重要なのでしょうか?
by 元巨体 2008/09/10 23:05』


元巨体さん、コメント・本のご購入そしてお誉めの言葉、ありがとうございます。また、減量成功おめでとうございます。(^-^)v(^-^)v 

訳本の「低炭水化物ダイエット」(リチャード・ヘラー&レイチェル・ヘラー著、横山三男監修)109ページに、「炭水化物中毒者は糖質を食べる回数を一日一回に制限して、その1回の食事にかける時間は1時間以内とする」と記載してありますね。

これは炭水化物(糖質)を摂取するならば、1時間以内にまとめて食べる方が、インスリンの追加分泌の合計量が減るという説です。

糖質を2時間かけて何回も食べれば、その度にインスリンが追加分泌されるので、合計の量が増えるだろうということですね。

糖質を摂取する度に食後高血糖が生じてその度にインスリンが追加分泌されるので、それを避けようということでしょう。つまり、糖質を食べることを前提にして、1時間以内というお話ですね。

一方、居酒屋で焼酎を飲みながら、2~3時間かけて、刺身、サンマの塩焼き、冷や奴、ゴーヤチャンプルー、地鶏塩焼き、ほうれん草ベーコンサラダ・・・と糖質制限なおかずをぼちぼち食べるのなら、
食後高血糖は起こりませんから、心配は要りませんよ。ヾ(^▽^)


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
イタリアンディナーと糖質制限食の講演会・東京
講演会のお知らせです。

今回の講演会、いつもの講演会とはちょいと違います。

何が違うかと言いますと、なんと、糖質制限OKイタリアンディナーと江部康二の講演がコラボレーション、本邦初のユニークな講演会となりました。

しかも、ただのイタリアンと思ったら大間違い。

超有名フレンチレストラン「ひらまつ」グループのイタリアンブランド、「ASO」グループを率いる、阿曽達治シェフ渾身の「糖質制限イタリアン」なんです。

阿曽達治シェフは、先般話題になった「ミシュランガイド東京2008」で、イタリア料理で唯一2ツ星を獲得した「リストランテASO」、そして1ツ星を獲得した「アルジェントASO」総料理長を兼任、美しく繊細な料理で、多くの方を魅了しておられます。また、ご自身が糖質制限食の考え方に共感されて、実践しておられます。

その阿曽総料理長からご提案&お招きいただき
「阿曽シェフのイタリアンディナーと江部康二の糖質制限食講演会」が実現しました。

阿曽総料理長の料理にかける情熱と、江部康二の糖質制限食にかける熱い思いを目で、舌で、耳で感じていただける、こんな講演会は、そうそうありません。是非、この機会をお見逃しなく。


江部康二

以下詳細をご案内します。

日時: 10 月19 日(日)

受付17:00

講演17:30 ~ 18:30

ディナー18:40 ~

場所: アイコニック

東京都中央区銀座 2-4-6 銀座ベルビア館 9F
Tel. 03-3562-7500

料金: お一人様 20,000 円(ご飲食・税・サービス料全て含む)

ご予約・お問合せ:アイコニックTel. 03-3562-7500

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江部康二の検査データとケトン体
こんにちは。

今日は第三金曜日、月例ライブの日です。台風13号が、四国沖を東へ進み、夕方に紀伊半島接近だそうで京都直撃はないのですが、お客さんの出足が心配です。(=_=;) 

さて、スーパー糖質制限食を数年間実践中の、江部康二の2008年8月の検査データです。
血中ケトン体尿中ケトン体に特に注目です。またスーパー糖質制限食実践中の正常値は??

夕方6時空腹時血糖値:104mg(60~109)
HbA1c:5.1%(4.3~5.8)
中性脂肪:68mg(50~149)
総コレステロール:231mg(150~219)
HDL-コレステロール:112.5mg(40~85)
LDL-コレステロール:104mg(140mg未満)
尿酸:2.8mg(3.4~7.0)
BUN:20.4mg(8~20)
クレアチニン:0.67mg(0.6~1.1)
GOT:27(9~38)
GPT:28(5~39)
γGTP:45(84以下)
総タンパク:7.2g(6.5~8.3)
アルブミン:4.8g(3.8~5.3)

血色素量:15.3(13~17
白血球数:9500(3900~9800)
赤血球数:476(400~560)

空腹時インスリン:2.4μU/ml(3~15)

血中ケトン体:939μM/L(26~122)
尿中アセトン体:陰性

尿アルブミン定量精密・クレアチニン補正値:14.6(30以下)

総コレステロール値は、心血管疾患との関連性は無く、脂質異常症の2007年ガイドラインから外れているので特に問題はありません。HDL-コレステロール、LDL-コレステロールもOKです。

スーパー糖質制限食なので、高タンパク・高脂質食なのですが、尿酸は低いですね。尿酸も食べ物由来は2割程度であとは個人の体質ですのでこんなものでしょう。

高タンパク食の影響でBUNが少し高値ですが、クレアチニンが正常で、生理的な範囲です。

焼酎などよく飲む割には肝機能も全く正常です。 (^_^)

インスリンは、基礎分泌がやや少なめです。糖尿病発見時に、既にあるていど回復不能のダメージが、膵臓のβ細胞にあったのでしょう。糖質制限食を実践する限りは全く正常人ですが、インスリン分泌能はやや低下していて、これは残念ながら治りません。 (;_;)

興味深いのは血中ケトン体は939μM(26~122)と、一般的基準値に比べればかなり高値ですが、尿中のアセトン体(ケトン体の一種)は陰性です。

これは、スーパー糖質制限食実践で、心筋・骨格筋などの体細胞が、日常的に効率良くケトン体をエネルギー源として利用するようになったため、尿中に排泄されないのだと考えられます。

即ち、わたしの血中ケトン体値は、あくまで生理的範囲のもので、インスリン作用は一定確保されていて、血糖値も104mgと正常です。

見方を変えれば、農耕以前の人類皆糖質制限食だった頃は、私のようなデータが当たり前で、人類の標準だったと考えられます。

従って、糖質制限食実践中の人のケトン体の標準値は、200~1000~2000μMと考えられます。
糖質ゼロ食の釜池豊秋先生にお聞きしたところ、先生ご自身の血中ケトン体は、1000~2000レベルで、尿中ケトン体は、陰性だそうです。

なお、糖質制限食開始直後は、血中ケトン体の上昇に伴い、尿中のケトン体も陽性となり、どんどん体重が減少していきます。徐々にケトン体の利用効率が良くなるに従い、尿中ケトン体は減っていき、体重減少も落ち着いてきます。


**
7月に調べた、1.5AG:5.8μg/ml(12~43)も一般的基準値より低値ですが、この時も血糖コントロールは極めて良好で正常範囲です。

従って、1.5AG:5.8は、糖質制限食実践中においては、正常値と考えられます。通常の糖質を摂取する食事をしていて1.5AGが低値なら、糖尿病のコントロール不良ということになりますが、糖質制限食実践中は、正常値が全く異なるわけです。(1.5AGに関しては2008年04月14日のブログをご参照ください。)


江部康二

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糖質制限食、医療関係者向けセミナーと一般向け講演会
こんにちは、江部康二です。

糖質制限食、医療関係者向けセミナーと一般向け講演会のご案内です。

糖質制限食ネット・リボーン」 曽我部ゆかりさんからのメッセージです。


<ドクター江部のブログ読者の皆様へ>

朝夕に秋の風が気持ちよい今日この頃、いかがおすごしでしょうか。この秋、糖質制限食の首都圏普及活動に本格的に乗りだす東京の曽我部ゆかりよりお知らせです。

 ☆医療関係者向けセミナー(10月5日(日))

 ☆一般向け講演会(11月30日(日))

を企画いたしました。

10月5日(日)は、若干名お受けできます。また、11月30日(日)は、受付を開始したばかりです。

食欲の秋です。楽しく、おいしく食べられる糖質制限食。ご家族の理解のためにも、ぜひ、ご夫婦で、親子で、カップルで、ご参加くださいね。お知り合いにもぜひ、あるいはあなたの主治医さんにもぜひぜひ、お声をかけてみてください。

申し込みは、いずれも糖質制限食ネット・リボーン 曽我部ゆかり
(T/F)03−3388−5428
(e-mail) reborn@big.or.jp

※ 詳細は以下の通りです。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

10月5日(日)

『特別企画 医療関係者向けセミナー/江部康二医師の糖質制限食徹底講座 第2弾』

糖尿病・メタボリックシンドローム・肥満、高雄病院の豊富な症例をもとにした理論と実践。

今回のセミナーは、医療関係者向けの特別企画で、江部康二先生には、高雄病院の豊富な症例をもとにした糖質制限食の理論と実践を徹底的に解説、一般向け講演に比べて糖質制限食の理論をとくに詳細に展開します。前回は、4月27日(日)開催し、ご好評いただきましての第2弾となります。新たな臨床データや、研究結果の報告など、2度目のご参加の方にもさらに有意義な内容を盛り込む予定です。さらに、糖質制限でもおいしく安心して食べられる食材やスイーツの商品情報などもご提供する予定です。また、江部 康二先生の講演の後には、50分程度の枠ですが、参加者の皆様の自己紹介や糖質制限食の臨床経験のお話などをまじえ、お互いの交流をしていただくような時間も設けます。

日時:2008年10月5日(日)
   13時開場
   13時20分~基調講演
   15時20分~休憩
   15時30分~交流会&質疑応答
   16時30分 終了予定

会場:なかのサンプラザ8階研修室
会費:5000円(学生/3000円) (資料付き)
定員:30名まで


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

2008年11月30日(日)  
大好評につき第8弾、予約受付開始!!
『江部康二・糖質制限食・東京講演会』食事で治す糖尿病・メタボ・肥満

日時:2008年11月30日(日)
   9時20分 開場
   9時30分〜11時40分(途中10分休憩)
   11時50分 退場

会場:なかのZERO 視聴覚ホール(東京・中野)
会場へのアクセス:JR中央線・総武線、東京メトロ東西線の中野駅南口から線路沿いの道を新宿方面へ向かい徒歩8分。
住所:東京都中野区中野2-9-7
TEL:03-5340-5000(代)

会費:一般 1500円 リボーン会員 1200円(いずれも資料プリント付き)/当日払い
定員:100名まで

予約申し込み制:座席数に限りがあるため、事前にお申し込みをお願いしています。予約された方優先のご入場とさせていただきます。席に余裕がある場合には、当日受付もします。前の日に留守電にて席の空き状況を流しますのでご確認の上、お越し下さい。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

主催:糖質制限食ネット・リボーン
(アトピー・ネットワーク・リボーン)
申し込み:(T/F)03−3388−5428
     (e-mail) reborn@big.or.jp

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

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コレステロールの悩みと糖質制限食
おはようございます。

涼しい朝です。そして、とても良い天気、爽やかな秋晴れの京都です。 (^_^)

カロリー神話の間違い(2008年4月2日のブログ)、脂質悪玉説の崩壊(2007年4月13日、6月28日、9月13日のブログ)を、過去の本ブログで指摘・論証してきました。

コレステロール神話に関しても、本ブログで何度か検証してきました。(カテゴリーのコレステロールの項目の12のブログをご参照くださいね)

それでも、なかなかコレステロールに関する悩みは尽きないようで、いかに根強く日本国民の間にコレステロール神話が染みついているかがわかりますね。( ̄△ ̄;)

今回は、Tomokoさんとひささんから、コレステロールの悩みに関してコメント・質問をいただきました。


血糖値改善の喜びとコレステロールの憂鬱
毎日楽しく読みながら、お勉強させていただいています。
5月にⅠ型糖尿と診断され(早朝血糖値250、HbA1c11,1%)一般的な糖尿病食で10日間、何をどうしても血糖コントロールできずお医者さんのすすめで糖質制限を始めました。一ヶ月で早朝血糖値98,HbA1c9,1%まで改善し、そして、今月の検査でとうとうHbA1cが5,4%(早朝血糖値96)になりました~!ありがとうございます!!糖質制限さまさまです。まだインスリン投与もせずにコントロールできています。 バーンスタイン先生の本も何度も読みかえしています。
でも、いろいろな方が書き込みしておられるようにコレステロールが高い(今回278)ことをいつも指摘されます。中性脂肪が51というのはいいのですが、HDL-Cが67で、これでいいのかと考えてしまいます。バーンスタイン先生の本では「総コレステロール÷HDL」とか「中性脂肪÷HDL」という説明がありますが、これから出てきた数値の意味がよくわからないのです。どのくらいを目安にしたらいいのかというガイドラインになるものはあるのでしょうか?もしあれば教えていただけますか?
また、目下の悩みは1gの糖質で5mg血糖値があがってしまうので(体重53㌔)糖質量を1日30gに設定すると、肉や魚のあまり好きでない私はカロリー不足に陥り体重減少してしまうことです。(ちなみに身長169㎝)カロリーを稼ごうとして自作のドレッシングに良質の油を入れてみたりしていますが、これがコレステロールにかかわるのかとまた考えてしまいます。果物も敏感に血糖値が反応するものがあるので、なかなか怖くて手が出せず、ナッツでなんとか、というところです。
無理せず弱くなった第一相を補う即効性のインスリン投与を選択することもできると聞いていますが、これにも踏み切れずにいます。これからの方向性を考えるアドバイスになる情報をいただければ本当にうれしく思います。お時間のあるときに間接的な言及でかまわないので何かヒントをいただけますでしょうか?お願いいたします。
by Tomoko 2008/09/11 16:01』


『ごんばんは、はじめましてひさですm(__)m先生にお伺いしたい事があるのですがこちらからで宜しいのでしょうか?
今年4月に体調不良で検査したところ血糖値が200を越えHbA1Cが7.1でした、その後糖質制限を始めたのですが体重は15㌔落ち6月には100-6.2今月は84-4.9の数値にまで下がりました月に4~5回は普通食や甘い物を食べていますし、朝昼はご飯を3口程食べています(。・_・。)
6月の検査で総コレステロール278善玉48悪玉194中性脂肪106で下げる様に言われました、コレステローが高く出た事は初めてです。この数値は大丈夫でしょうか?教えて下さいお願いしますm(__)m
by ひさ 2008/09/12 22:03』


Tomokoさん、ひささん、コメントありがとうございます。

お二人とも糖質制限食の実践で、血糖値とHbA1cが素晴らしい改善を得ていますね。おめでとうございます。(^-^)v(^-^)v 

糖質制限食の実践で、血糖値、HbA1cは速やかに改善します。中性脂肪も速やかに改善します。HDL-コレステロールは増えますが、改善速度は個人差があります。

LDL-コレステロールと総コレステロールは、一定しません。少し減少する人が一番多いです。
いったん増加した後、徐々に減少する人もいますし、一部上昇する人もいます。

ちなみに下記は、スーパー糖質制限食実践中の、私、江部康二の2008年8月のデータです。私の場合LDLは少し減少しました。

血糖値:104mg(60~109)
HbA1c:5.1%(4.3~5.8)
中性脂肪:68mg(50~149)
HDL-コレステロール:112.5mg(40~85)
LDL-コレステロール:104mg(140mg未満)

総コレステロールは、2007年改訂の日本動脈硬化学会のガイドラインで、心筋梗塞とは無関係ということで、基準から外れました。従いまして、糖質制限食実践中で問題となるのは、LDL-コレステロールだけですね。

バーンスタイン先生の本の「総コレステロール÷HDL」とか「中性脂肪÷HDL」は、少々総コレステロールが高くてもHDL-コレステロールが多いと大丈夫であり、中性脂肪が低くてHDL-コレステロールが多い人は一番好ましいということです。

LDL-コレステロールのなかで、真の悪玉は酸化LDL-コレステロールです。酸化LDL-コレステロールこそが動脈硬化の元凶とされています。

小粒子LDL-コレステロールが多いと、酸化LDLが増えます。通常のLDL-コレステロールは、肝臓から末梢組織に細胞膜などの原料となるコレステロールを運んでいく役割があり、体にとって必要なもので悪玉ではありません。

糖質制限食を実践すれば、中性脂肪が低下してHDL-コレステロールが増えて、小粒子LDL酸化LDLは減少しますので好ましいのです。

小粒子LDL酸化LDLは、直接測定が困難なので、中性脂肪とHDL-コレステロール値から推定することになります。

中性脂肪が多くて、HDL-コレステロールが低い人は、小粒子LDL酸化LDLが増えるので、要注意です。

また、最近の説でLDL-C/HDL-C比が2.5を超えると、血管壁のプラーク占拠率が増えて動脈硬化の危険因子となるそうです。

結論です。

糖質制限食実践中で問題となるのは、LDL-コレステロールだけです。LDL-コレステロール値に関しては、日本のガイドラインは厳しすぎるので、米国(日本より心筋梗塞が3倍多い)のガイドラインにしたがい、

低リスクの人の薬物療法開始は190mg/dl、
中程度リスク者で160mg/dl、
高リスク者で130mg/dl

が一つの目安になります。

一方、糖質制限食実践により一旦LDL-コレステロール値が上昇しても、徐々に減る人が多いのでしばらく経過を見る選択肢もありますね。

なおTomokoさん、体重減少とカロリー不足には、果物とナッツ類がいいですよ。2008年8月25日のブログ「太りたい人と糖質制限食」をご参照ください。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
栄養表示基準・強調した表示・無糖など・厚生労働省
おはようございます。

ロッテから新発売の「のど飴ZERO」 、糖類ゼロでカロリー40%オフ。のどスッキリ!爽快感が味わえる・・・

早速インターネットで調べてみましたが、ロッテのホームページに成分の詳細が載っていません。(∵)?

それでお客様相談室に電話して聞いてみました。糖類は当然ゼロでした。
糖類=単糖類+二糖類
*二糖類=砂糖、麦芽糖、乳糖
*単糖類=ブドウ糖、果糖、ガラクトース

甘味料は、アセスルファムカリウムとスクラロースでした。

そして「カロリー40%オフ」ということはカロリーがあるわけなんで、何のカロリーか尋ねたら、主として還元水飴でした。

うーむ残念( ̄_ ̄|||)

糖類ゼロでも、糖質は入っていたのですね。

還元水飴には、ソルビトールやマルチトールなどの、血糖値を上昇させる糖アルコールが含まれています。ソルビトールやマルチトールは、通常のブドウ糖や砂糖の半分くらい、血糖値を上昇させます。


栄養表示基準に基づき強調した表示をする場合、飲料100mlあたりのカロリーが5kcal未満、食品100gあたりのカロリーが5kcal未満なら、[無、ゼロ、ノン、レス]という表示ができます。

従って、ゼロカロリーという表示があっても、本当に0kcalということではありません。例えば4kcalあってもいいわけです。

飲料100mlあたりの糖類が0.5g未満、食品100gあたりの糖類が0.5g未満なら、[無、ゼロ、ノン、レス]という表示ができます。

従ってゼロカロリーと同様、無糖や糖類ゼロという表示があっても、本当に糖類0gということではありません。例えば砂糖が0.4g入っていてもいいのです。

また、無糖や糖ゼロに関しては糖類だけの規定ですから、ブドウ糖・果糖といった単糖類と砂糖・乳糖・麦芽糖といった二糖類は、0.5g未満という保証はありますが、多糖類や糖アルコールに関しては野放しです。(*糖類=単糖類+二糖類)

従って、オリゴ糖やデンプンや糖アルコールが含まれていて、血糖値を上昇させる飲料・食品でも、無糖と表示できるのが今の法律ですので、糖尿人は注意が必要です。

無糖と表示された商品であっても、ラベルで炭水化物か糖質のグラム数を確かめる必要がありますね。

まあ、糖質制限食のために健康増進法があるわけではありませんので、贅沢は言えないのですが、もう少しわかりやすくスッキリさせて欲しいものですね。 (*_*)


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
トローチの甘み
こんにちは。

9月14日、15日、高雄病院で京都漢方シンポジウムが開催されました。

北海道から九州まで各地の、漢方医が集まって侃々諤々(かんかんがくがく)朝・昼・夜と、多いに議論が盛り上がりました。

はい、勿論、15日の朝は半分ぐらいの人が二日酔いでしたよ。(=_=;)  
私もその半分に入ってましたね。σ(=_=;)ヾ

さて、今回はゆうさんから、トローチの甘さについて、コメント・質問をいただきました。


『江部先生こんばんは。
いつもいつも質問ばかりですみません。

先日のどの痛みで耳鼻科を受診したところ SPトローチ明治という薬を処方されました。 実際になめてみると相当甘く感じて 血糖値の上昇は大丈夫なのかと思いました。
もし血糖値の上昇を招くのであれば こうした甘味の強い(?)薬は避けた方が よいものなのでしょうか。

お時間のあるときでかまいませんので ご教授願えましたらうれしいです。
2008/09/08(月) 04:41:34 | URL | ゆう』


ゆうさん。コメントありがとうございます。
トローチのこと、インターネットで調べてみました。


SPトローチ明治
組成
**有効成分 1錠中:デカリニウム塩化物 0.25mg
添加物
白糖、D-マンニトール、ゼラチン、カルメロースナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、パラオキシ安息香酸メチル、カンゾウエキス、青色一号アルミニウムレーキ、香料、プロピレングリコール、エチルバニリン、バニリン、l-メントール


ご質問の「SPトローチ明治」には、添加物として白糖が含まれていますが、何gかは確認できませんでした。

他社製品の「オラドールトローチ」0.5mg1錠中に1gの白糖が含まれていますので、SPトローチ明治も似たようなものではないでしょうか。

大量に舐めなければ、まあ大丈夫なレベルの糖質含有量ですかね。


江部康二

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
<糖質制限食>VS<糖質たっぷりカロリー制限食>
糖質制限食VS糖質たっぷりカロリー制限食
糖質が血糖値を上昇させインスリンを追加分泌させる

おはようございます。江部康二です。

本ブログは糖尿人に
糖質制限食(糖質12%、脂質56%、タンパク質32%)を推進する立場ですが、
世の中は相変わらず、
糖質たっぷりのカロリー制限食(糖質60%、脂質20%、タンパク質20%)を
推奨する病院が圧倒的に多いです。

いろんな意見があり、論争することは医学の発展において健全なことと思います。しかし、論争の前に人体の生理・代謝などの基本的なところを理解することも重要です。

今回は<糖質・脂質・タンパク質の摂取>と<血糖値上昇・インスリン分泌>に関して、人体の生理・代謝における事実を説明します。

しつこいようですが、以下に述べることは、論争の余地のない事実ですので、<糖質たっぷりのカロリー制限食推奨派>の方々にも是非、ご理解いただきたいと思います。


食べ物が消化・吸収されたあと、糖質は100%、タンパク質は50%、脂質は10%弱が血糖に変わります。 

糖質は、摂取直後から急峻に血糖値を高く速く上昇させ、2時間以内にほとんどすべてが吸収されます。一方、タンパク質の血糖値上昇のピークは食後約3時間で、脂質は消化・吸収に丸一日かかることもあります。

これらは、カロリーとは無関係な三大栄養素の、生理学的特質です。

インスリンには24時間、少量常に分泌されている基礎分泌と、血糖値が上昇したときに大量に出る追加分泌があります。

糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが、血糖値を急峻に上昇させます。従って、糖質を摂取した時には、インスリンが追加分泌されます。

しかし、脂質やタンパク質は、血糖値をほとんど上昇させないので、インスリンの追加分泌は、ほとんどありません。

つまり、人(糖尿人も正常人も)において、インスリンの追加分泌が多量に必要となるのは、糖質を摂取した時だけです。

これらは、すべて論争の余地のない、生理学的事実です。

以下は、2型糖尿病Aさんのデータです。通常食は糖質ありです。

通常食  350kcal、糖質60%で約52.5g、脂質20%、タンパク質20%
糖質制限食  350kcal、糖質10%で約8.75g、脂質60%、タンパク質30%

通常食と糖質制限食は、いずれも350kcalで、勿論、同一人のデータです。
糖質制限食だと血糖値の上昇は極めて少なく、インスリンの追加分泌もごく少量ですね。


               食前   30分後   60分後   90分後   120分後
通常食血糖値      121     206     304     250      198
通常食IRI         2.2      6.2     19.1     23.1     21.6

糖質制限食血糖値    124     140    142     129     135
糖質制限食IRI       3.5      4.6     6.7      6.9     5.2


同様に2型糖尿人Bさんのデータです。2年前初診時糖尿病でしたが現在正常人です。

               食前   30分後   60分後   90分後   120分後
通常食血糖値      108     148     189     142      126
通常食IRI         3.8      35.2     58.5     55.1     24.9

糖質制限食血糖値    113     115    116     108     107
糖質制限食IRI       4.1      10.1    11.7     10.6    13.5

Bさんの場合、2年間の糖質制限食で、糖質を負荷しても、血糖値は正常パターンに回復しています。

このとき、基礎分泌3.8→追加分泌ピーク58.5まで多量のインスリンがでています。
実に、基礎分泌の15倍強のインスリンが、追加分泌されています。ヾ(゜▽゜)

糖質制限食でも、約8.75gほど野菜分の糖質が含まれているので、一応、基礎分泌の2~3倍のインスリン追加分泌がありますが、通常食に比べれば微々たるものですね。


正常人が通常の食事をすれば、おおむねBさんのデータのようなインスリンの大量追加分泌が、一日に最低3回、間食をすれば5回以上起こっているわけです。

このようなインスリンの大量追加分泌が40年、50年と続けば、遂には膵臓が疲弊して、分泌能力が低下して糖尿病を発症するのは、想像に難くないですね。

結論です。

カロリーをいくら制限しても、糖質を摂取してしまえば、食後高血糖と多量のインスリン追加分泌を生じます。糖質制限食なら食後高血糖は生じず、インスリン追加分泌もごく少量ですみます。

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
天然のフグと糖質制限食
こんばんは。

昨夜は、下鴨高木町の診療所の夜診が終わってから、ひとまず、嵯峨広沢の自宅まで帰ってきました。

それから連れ合いと娘と三人で、徒歩3分の行きつけの小料理屋さんで一年ぶりに、何と天然の(゜◇゜;)フグを食べました。

てっさが¥1500-、焼きフグが¥2500-と去年と同じでボリュームもたっぷり、超リーズナブルなお値段でした。

天然のフグ、通常はこんなお得な値段はありえませんが、9月のこの時期、旬の前で料亭さんが買わないので、とても安く手に入るのだそうです。完全無欠の糖質制限食、フグ、美味しかったですよ。(*´▽`*)

去年いきなり決めた江部家の家訓

「天然のフグは9月に食うべし」

というのを、本年も忠実に実践しましたよ。

ちなみに、去年は淡路産、今年は静岡産の天然物のフグでした。

サザエ、サンマ、マグロ、剣先イカ、ボタンエビの刺身もたべました。秋刀魚の梅しそ揚げ、豚トロとニンニク芽いため、自家製ハンバーグ、ほうれん草・ベーコンサラダ、だし巻き卵・・・
さつま白波(芋焼酎)の水割り3杯飲みました。

しっかりたっぷり糖質制限な、そしてちょっぴり贅沢な嵯峨広沢の夜でした。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コレステロール値とリバロなどスタチン系薬剤
おはようございます。

朝夕がめっきり涼しくなって、秋の気配漂う京都です。

今回は、太りたいみいさんから、コレステロール降下剤リバロについて、コメント・質問をいただきました。

リバロについて
太りたいみいです。
果物、アーモンドのおかげで1キロ太りました。ありがとうございました。

ところで、コレステロール降下剤リバロについてお伺いします。
医者からリバロを処方されたときは、「筋肉痛のような症状がでたら病院に来なさい」とだけ言われたのですが、薬剤師には、「まれに筋肉を溶かすことがある。筋肉痛はそのために起こり、溶けた筋肉が尿の中に出るので赤みを帯びた色になる。」といわれました。怖いので江部先生のブログに確か似たようなコメントがあったと思い探してみたところ、

「スタチン製剤(コレステロール値を下げる薬)など飲まされないように気をつけてくださいね。」

という文がありました。調べたところ、リバロもその一つなのですね。
以前江部先生には、今の数値なら薬はいらないだろうとコメントを頂き、今は飲んでいません。怖いので…
ただ、中性脂肪が130もあるので、下げたいとは思っています。糖質制限食は、実施中です。
お忙しいとは思いますが、お時間のあるときにご指導ください。
2008/09/07(日) 08:35:03 | URL | みい』



みいさん。コメントありがとうございます。
体重が1kg増えて良かったですね。これからも果物やナッツ類を適宜食べて、適当なところまで体重を増やして下さいね。 (^_^)

ご質問に関してですが、リバロ、メバロチン、リピトールなどスタチン系薬剤と、ベザトール、リポクリンなどフィブラート系薬剤を併用すると、「横紋筋融解症」が発症しやすくなるので特に注意が必要です。

スタチン製剤の単独使用では、「横紋筋融解症」は極めてまれな副作用ですが、腎機能の悪い人や高齢の人は注意が必要です。

スタチン系薬剤やフィブラート系薬剤で、なぜ横紋筋融解症が起こるのか、原因はよくわかっていませんが、ニューキノロン系抗生物質など他の薬剤でも起こります。

日本のコレステロール値の基準は、過去長年欧米よりかなり厳しく設定されていて、心ある医師の批判を受けていましたが、2007年4月に日本動脈硬化学会のガイドラインがやっと改正されました。

220mg/dl以上が高脂血症と厳しく設定されていた時代は、数多くの健康な女性が、不必要なスタチン系薬剤を飲まされていたことになります。得をしたのは製薬メーカーで、まさに医療費の無駄遣いでした。(`□´)

2007年の新しい基準にしても、日本よりはるかに心筋梗塞の多い米国の基準よりも相変わらず厳しく設定されていて、疑問に思う医師は私だけではないと思います。( ̄- ̄)
みいさんも、以前拝見したレステロールのデータなら、内服薬は必要ないと思います。

詳しくは再掲の<コレステロールの真実>をご参照くださいね。

中性脂肪が130mg/dlなら正常範囲に入ってますが、糖質制限食を実践すると、100mgをきってくる人がほとんどです。 美味しく楽しく糖質制限食を続けられて、目標達成を目指してくださいね。

江部康二


☆☆☆
コレステロールの真実> 一部再掲

コレステロールは、とかく悪者にされがちですが、実は、細胞膜や男性ホルモン、女性ホルモンなどの原料として人体に必要不可欠な大切な物質です。一般にLDLコレステロールは悪玉でHDLコレステロールは善玉という言い方をしますが、これも正確ではありません。

正常サイズのLDLは、中に約40%のコレステロールを含んでおり、それを末梢組織に運ぶ真っ当な役割を果たしています。

HDLは末梢組織の細胞で余ったコレステロールを回収して肝臓に運んでいます。 即ち、LDLもHDLも人体に必要なものであり、日々良い仕事をしており逆に少なすぎたら困るわけです。**

実際、2005年に日本動脈硬化学会で報告された、青森県立保健大の嵯峨井勝教授の調査や日本循環器学会で報告された北海道大学の佐久間一郎氏の分析では、「総コレステロール高値と心筋梗塞は無関係」という結果がでています。

これらの成果により、2007年4月の日本動脈硬化学会のガイドラインで、総コレステロールは遂に「脂質異常症」の診断基準から外れました。

コレステロールに関して、動脈硬化のリスク要因として問題となるのは、HDLコレステロールが低値の人とLDLコレステロールが高値の人です。

そしてLDLコレステロールの中で、本当に問題となるのは小粒子LDLコレステロール(小さくて高密度のLDL)と酸化LDLコレステロールです。

小粒子LDLは、真の悪玉である酸化LDLに変化しやすく危険な存在です。酸化LDLは血液中で異物と見なされて大食細胞という免疫系の細胞に取り込まれていき、血管内皮細胞内でコレステロールを蓄積させ動脈硬化を起こし心筋梗塞のリスクとなります。酸化していない普通のLDLは、異物ではないので血管内皮に障害を起こしません。
 
中性脂肪が多くて、HDLコレステロールが少ない人は小粒子LDLがたくさんある可能性が高いので要注意です。 (*_*)

HDLコレステロールが多くて、中性脂肪が少ない人は小粒子LDLコレステロールと酸化LDLコレステロールは少ないので安全です。

糖質制限食実践中の人は、HDLコレステロールが多くて、中性脂肪が少ないですね。 (^_^)


日本のガイドラインでは、
<高血圧、糖尿病、喫煙、心筋梗塞家族歴、加齢、HDL-C低値>の
6項目の危険因子がゼロ(低リスク群)、危険因子1~2(中リスク群)、危険因子3以上(高リスク群)、そして心筋梗塞や狭心症の既往歴のある群の4群が設定されています。

低リスク群はLDLコレステロール160mg/dl未満、
中リスク群は140mg/dl未満、
高リスク群は120mg/dl未満
が目標とされています。

しかし、2004年の米国(日本より心筋梗塞が3倍多い)の基準では、低リスクの人の薬物療法開始は190mg/dl、中程度リスク者で160mg/dl、高リスク者で130mg/dlとなってますので、参考にしてくださいね。

江部康二

**
LDLとかHDLはリポタンパク質と呼ばれています。コレステロールや中性脂肪は、脂質で水に溶けません。それで、脂質の周りをタンパク質で覆って、血液中に溶け込みやすいようにします。このタンパク質のことをアポタンパクといいます。アポタンパクで覆われた脂質がリポタンパク質です。リポタンパク質は、脂質を載せて血液中を移動する乗り物といえます。

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ジャンル:ヘルス・ダイエット
炭水化物、糖質、糖類の違いは?
おはようございます。

日頃何気なく使っている言葉、「炭水化物、糖質、糖類」これらの違いはどうなっているのでしょう。

健康増進法における栄養表示基準というのがあって、各メーカーさんはこれに従っています。

栄養表示基準では栄養成分表示を行う場合、基本表示は<エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム>の5成分表示とされています。

「炭水化物、糖質、糖類」を整理すると下記の如くにまとめることができます。

①栄養表示基準上はたんぱく質や脂質、灰分(ミネラル分)のいずれにも分類されないものは炭水化物に計算。
②炭水化物=糖質+食物繊維
③糖質=糖類+糖アルコール+三糖類以上+合成甘味料
④糖類=単糖類+二糖類

*三糖類以上=でんぷん、オリゴ糖、デキストリン
*二糖類=砂糖、麦芽糖、乳糖
*単糖類=ブドウ糖、果糖、ガラクトース
*糖アルコール=エリスリトール、キシリトール、マルチトールなど
*合成甘味料=アセスルファムK、スクラロースなど

**食物繊維
 一、水溶性食物繊維
  a)ポリデキストロース  
   海藻、こんにゃくの他、野菜、果汁類にも含まれる水溶性の食物繊維です。
   ぶどう糖などから作られます。
  b)難消化性デキストリン
   とうもろこしなどに含まれる水溶性の食物繊維です。とうもろこしでんぷんなどを分解して作られます。糖質の吸収を穏やかにする作用があり、血糖値が高めの方向けの特定保健用食品の機能素材となっています。

 二、不溶性食物繊維  セルロース
  物の細胞壁の構成成分です。不溶性の食物繊維です。
  食品には粘性を与えたりするために利用されています。


食品100g中の炭水化物を表示するとき、基準に則れば、
炭水化物=100g-<水分+タンパク質+脂質+灰分>
となります。

つまり、栄養表示上は、たんぱく質、脂質、灰分のいずれにも分類されないものは、炭水化物に計算されます。

合成甘味料が糖質に分類されるのは、何だか変ですが、炭水化物・糖質の栄養表示基準の定義に従えばそうなるようです。(∵)?

このあたりのことは
アサヒ飲料のホームページ
http://www.asahiinryo.co.jp/customer/dictionary/ing_carbohydrates.html
にわかりやすく図解してあるので、是非覗いてみて下さいね。

アサヒ飲料さん、お世話になります。今日の記事は、おおいに参考にさせていただきました。
ほぼ毎日アサヒスタイルフリー飲んでますのでご容赦のほど・・・m(_ _)mV

なお栄養表示基準に則り、糖類ゼロなら、無糖と表示できます。
つまり砂糖やブドウ糖などの二糖類、単糖類がなければ、合成甘味料や糖アルコールが含まれていても無糖と表示できるのです。

従って、無糖表示でマルチトールやキシリトールが含まれていても法律上はOKだけど血糖値は上昇することになりますので、糖尿人の皆さんはご用心ご用心。(=_=;) 

最後に追加ですが、「糖分」という単語は、かなり曖昧に使用されています。糖質あるいは糖類と同じ意味で、一般用語として使用されていて、ますます混乱の元となっています。栄養表示基準には「糖分」という言葉は記載無しです。

江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
合併症・心筋梗塞がある糖尿病と糖質制限食
こんにちは。

糖尿病の合併症の一つに、心筋梗塞があります。今まで元気だった人が、急に胸が苦しくなって救急車で病院に運ばれ、心筋梗塞と診断されて緊急治療を行い、何とか一命はとりとめた・・・。
この時、糖尿病があることが初めてわかった・・・。

というようなお話を時々耳にします。

実際、久山町研究によれば、糖尿病の人は、そうでない人に比べたら約3倍虚血性心疾患や脳血管障害の発症が多く、いかに良好な血糖コントロールを保つかが、その予防にとても重要です。そして血糖コントロールには何と言っても糖質制限食が最善です。

それでは、既に心筋梗塞を発症した段階の糖尿人に、糖質制限食は適応となるのでしょうか?

答えですが、おおいに糖質制限食を実践して欲しいと思います。

糖質制限食を行えば、血糖コントロールは、リアルタイムに改善します。また、HDLコレステロールが増えて、中性脂肪が減ります。

即ち、心筋梗塞のもととなっていた、動脈硬化のリスク要因すべてが良くなるので、心筋梗塞の再発予防にとても役にたつと思います。

ただ、今後の動脈硬化の進行は、糖質制限食で防ぐことができるとしても、今までの糖尿病で、既に確定していた動脈硬化が治るわけではありませんので、その点は誤解のないように頭に入れておく必要があります。

例えば、冠動脈に一定以上の動脈硬化による狭窄があれば、ステントというステンレススチールの金網の筒のような補強具を留置し、抗凝固剤を併用することで、心筋梗塞の予防ができます。

このように、ステントによる治療と糖質制限食を併用することで、予防効果の確率をおおいに高めることができます。

なお糖質制限食を実践するときは、タンパク質・脂質・野菜などはしっかり摂取して、男性なら1600~2000kcal、女性なら1200~1600kcalの標準的なカロリーは確保して下さいね。

糖質制限して、今までの常識で脂質まで制限すると、結果としてカロリー不足でヘロヘロになりますので・・・


江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
同級生と同窓会と糖質制限食
おはようございます。

9月6日、土曜日、京大医学部昭和49年度卒業生の同窓会が、大阪でありました。

会場は、芝苑という西天満にある老舗料亭でお値段はやや高価でしたが、とても美味しい会席料理でしたよ。

いわゆる高級日本料亭・・・「プロ将棋の対局場」としても使用されてるそうで、こんな機会でないとちょっと行けませんね。(-_-;)

もともと4年に一回、オリンピックの年に開催する同窓会だったのですが、50才を越える頃からポツポツと物故会員も出現し、「いつ会えなくなるかわからない」という危機感?(∵)?を共有して、2年に1回となった経緯があります。

この危機感のためか、出席率が年々よくなり、前回30数名、今回は47名でした。104名中47名ですから、結構な出席率ですね。

私は、同窓会のたびに「糖質制限食」のことを言い続けているのですが、2年前の神戸のときの皆の反応は「ボチボチ」(o_ _)oでした。一家言ある人たちばかりですから、そう簡単に新しい説に飛びついたりはしません。

ところが、今回は自分で糖質制限食を実践してメタボ脱出した内科医など、スピーチで糖質制限食に言及した人が数名いて、えらい様変わりでびっくりしました。

つまり、ベテラン医師の集団49同窓会で糖質制限食、人気急上昇中 なのです。ヽ(*`▽´)ノ

糖尿病専門医も何人かいるのですが、 そのうちの一人は、「1型糖尿病には全て糖質管理食を指導している」など、この2年間で明らかに空気が変わっているのです。

身近なところで発見したとても喜ばしい変化です。

49同窓会、内科・外科・婦人科・眼科・耳鼻科・・・各科の医師がいて、日本の医学界の縮図のようなものです。

いよいよ、日本の医療において糖質制限食の夜明け間近なのでしょうか?


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント・質問に関するお知らせ
こんにちは。ブログ読者の皆さんには、いつもコメントや質問をいただき、ありがとうございます。

おかげさまで、本ブログ、毎日3000件を超えるアクセスがあるようになり、活況を呈していて、私としても嬉しい限りです。 (^_^)

掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文にてお答えしたいと思います。

一方、コメント・質問がかなり増えてきていますので、なかなか即お答えすることが困難となってきています。できるだけ全ての質問に本文かコメントでお答えするよう努力はしていますが、できないときはご容赦願います。m(_ _)m

それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。

江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食とカメダダイエット・プリン
こんばんは。福田さんの唐突な辞任で、自民党総裁選たけなわとなりつつあります。

どなたが総裁でもいいのですが、医療・福祉・年金を最優先課題にして医療崩壊・日本崩壊を
何とかくい止めて欲しいものです。

さて今回は、「糖質制限食 秋のレシピ」に載せたカメダダイエット・プリンに関するコメント・質問をゆうさんからいただきました。


『08/09/01 ゆう
こんばんは。
何度も登場して恐縮している、ゆうです。

さて本日、先生の本に載っていた「カメダダイエット 25kcal DESSERTプリン 」を購入してみましたところ、紫いも味で
糖質が8.2gと表示されていました。
これは、そのままの数値を糖質と受け取ればよいのかそれともエリスリトール分をのぞいて考えたらよいのかわかりません。1gの糖質が2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させるのであれば、糖質が8.2gと表示されているのであるから、単純にΧ3と考えて差し支えないのでしょうか?(それによって一度に食べられる量も変わって来ると思うので・・・)

急ぎませんのでできましたらご回答宜しくお願いいたします。』


ゆうさん。「糖質制限食 秋のレシピ」ご購入ありがとうございます。

秋のレシピに載せたカメダダイエットですが、ご指摘を受けて、もう一回、しっかり検討してみました。

カメダダイエットの商品で

「0kcal DESSERT シャーベット」には標準栄養成分表(1個【80g】当たり)で糖質7.8g含まれています。脂質、タンパク質はゼロです。

0カロリーなので、7.8gの糖質ほとんど全てが、糖アルコール甘味料のエリスリトールと考えられます。これなら血糖値は全く上昇しませんね。ヾ(^▽^)


「10kcal DESSERT フルーツゼリー」は、10.5gの糖質が含まれていますが、タンパク質、脂質はほとんど含まれていません。10kcalのカロリーがある糖質は2.5gです。この分を除けば、8gがエリスリトールと考えられます。

一個105gあたり、血糖値を上昇させる糖質は2.5gと低いですね。1個丸ごと食べても血糖値は、2.5g×3=7.5mgの上昇ですみますね。 (^_^)

一方、「カメダダイエット 25kcal DESSERTプリン」紫いも味で、糖質が8.2g一個80gにタンパク質が1.1g入ってますのでその分のカロリーをひくと、「25kcal-4.4kcal=20.6kcal」になります。

脂質はゼロなので、「20.6÷4=5.15g」のカロリーのある糖質が含まれています。8.2gから5.15gを引いた残りの3.05gがエリスリトールとなります。

こちらの商品は、少量ですがデンプンやさつまいもパウダーが含まれているので血糖値を上昇させる糖質が一個あたり5.15g入っています。100gあたり5g以下で表示基準の低糖質食ですので、
25kcalの商品は100gあたり6.4gで少しはみ出してますね。(=_=;) 

ガードがあまくてすいませんでした。m(._.)m

結論です。

「カメダダイエット 25kcal DESSERTプリン 」は、1個丸ごと食べると「5.15g×3=15.15mg」ほど血糖値が上昇しますので、そこそこではありますがほどほどでお願いしますね。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質ゼロ、カロリーゼロ
おはようございます。

昨朝、虫の音と気温が合わないと愚痴をこぼしてましたが、昨夜から急に涼しくなりました。
いよいよ秋到来ですね。

いったん涼しくなって、また急に夏の暑さが戻っていたので、体調を崩した人もおられましたが、これで一安心です。 (^_^)

さて今回はでぃあべーちゃさんから、糖質ゼロ、カロリーゼロの商品に関して、コメント・質問をいただきました。

『08/09/01 でぃあべーちゃ
世間の糖質ゼロは???
ウチの相方は、糖質ゼロを謳っている製品でも 血糖値があがります。
完全糖質制限食実行中ですので、 直近数ヶ月の最高値になったりします(つまり150ぐらい)
血糖値が150をマークしたときに食べたものは 夕食前にロッテ、ゼロチョコ1本
この直後夕食前の血糖値とってみたら150超え。

昨日は低カロリーアイス、コーヒースプーン3口で151

どうもアスパルテーム系がむしろ砂糖以上に
反応するような感触です。

もともとアスパルテームは血糖値に影響することは知ってましたのでまあ少しなら、と控えめにしてたんですがね。それでも砂糖の1/2ぐらいだろうと 踏んでたんですが、どうも実測値は違ってます。

それ以上に、アスパルテームをとると どうも体調が崩れているような。。。
本当はもっとデータを取りたいところです。
糖質ゼロを謳っていて、甘味料にアスパルテームが使われているものが結構あるので、相当用心深くなっています。』



でぃあべーちゃあさん、お久しぶりですね。コメントありがとうございます。

甘味料には、大きく分けて『天然甘味料』と『人工甘味料』があります。天然甘味料には、ショ糖、蜂蜜、メープルシロップ、果糖、麦芽糖、などがあります。天然の植物や食品中に含まれている甘み成分を取り出し精製、濃縮した甘味料のことです。 人工甘味料は、合成甘味料と糖アルコールに分類されます。

合成甘味料は、人工甘味料の一種で、人為的に化学合成された甘みのある物質(甘味料)です。砂糖より低カロリー、低価格、などの特徴があります。狭義の意味の人工甘味料は、合成甘味料と同義で使われることがあります。

FDA(米国食料医薬品庁)が食品への使用を許可している合成甘味料は、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロースの4種です。これらの合成甘味料は、「フリーフード」と呼ばれ、米国心臓病協会や米国糖尿病協会も肯定的ではあります。摂取総量規制はありますが、ゼロカロリーで血糖値は上昇させません。

かの糖質ゼロ食の求道者・釜池師匠も、パルスイート(エリスリトール+アスパルテーム)はOK食品としておられます。

カロリーゼロということは、100mlあたり5kcal未満なので血糖値もほとんど上昇させません。

また糖質ゼロ表示なら、栄養表示基準に基づき「100ml中糖質0.5g未満を、糖質0(ゼロ)で表示してOK」です。

例えば糖質ゼロ発泡酒は、カロリーはありますが、糖質は100ml中0.5g未満です。Asahiスタイルフリーなら糖質ゼロで、カロリーは350mlで24kcalです。

もし、100ml中に、0.4g糖質が含まれていても糖質ゼロ表示OKですから、1リットル飲んだら、4gの糖質摂取になりますね。

それから甘味料ですが、エリスリトール以外の糖アルコール(マルチトール、キシリトール、ソルビトールなど)は血糖値を砂糖の半分くらい上昇させます。

ロッテゼロ<マイルド>というチョコレートも、砂糖と乳糖は使用していませんが、甘味料としてキシリトールが含まれています。キシリトールは難消化性ですが、一部分解消化され血糖値を上昇させます。(=_=;) 

低カロリーアイスは、カロリーもありますし、糖質も含まれているので血糖値が上昇すると思います。低カロリーという表現は、栄養表示基準の規制外なので、かなりいいかげんといえます。σ(=_=;)ヾ

糖質ゼロ、カロリーゼロ、低糖、カロリー控えめもそれぞれ基準が違います。
やや、面倒くさいですが、でぃあべーちゃさんラベルをよく確認してくださいね。


健康増進法に基づく基準は下記のごとしです。

☆☆☆栄養表示基準 (飲料100mlあたり)

   ◎ 飲料100mlあたりのカロリーが5kcal未満なら、
    ⇒「ノンカロリー」「カロリーゼロ」

   ◎ 飲料100mlあたり20kcal以下なら、
    ⇒「カロリー控えめ」「カロリーオフ」と表示できます。

   ◎ 飲料100mlあたりの糖類が0.5g未満なら、
    ⇒「無糖」「ノンシュガー」「シュガーレス」「糖分ダイエット」

   ◎ 飲料100mlあたりの糖類が2.5g以下なら、
    ⇒「低糖」「糖分控えめ」と表示できます。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食とこむら返り(腓返り)
おはようございます。

虫の声は、秋にシフトしているのに、暑さは夏が戻って、閉口している京都です。

さて今回はぴーさんから、糖質制限食とこむらがえりについて、質問・コメントをいただきました。

『 こむらかえりとの関係は?
おはようございます。
昨日に引き続きカキコしてます。
糖質制限食をはじめてからおおよそ4週間経った頃より早朝のこむらかえりが頻発します。
血糖値はもともと境界型ですし、その頃にはこむらかえりは年1~2回程度のものでした。
血糖も制限食をはじめてから安定してるので糖尿病に起因するものとは思えません。
不思議です。
整形外科的要因も考えにくく、心筋梗塞の前触れだとか色々書いてるブログもあり、なんだか怖いです。
たんぱく質と野菜、脂質としっかりとってるつもりなのですが、自分のやり方だと、ミネラルなどが不足してるのかなぁ?とか、冷えた?
などとも考えています。
お忙しいところ本当につまらない質問をして申し訳ないですが、ご教示いただけますと幸いです。
2008/08/29(金) 11:16:55 | URL | ぴー』


ぴーさん。前回のコメントで、心筋梗塞の心配は勿論要りませんし、

糖質制限食だと肉や魚介類や野菜などおかずを沢山摂るので、ビタミン・ミネラル不足は起こらない。そして糖質制限食実践中の患者さんで、いままでこむら返りの訴えは、ほとんどない。」

と回答しました。

ところが、灯台もと暗し・・・。

何と、京都高雄倶楽部の「あらてつ」さんが、糖質制限食開始初期に、結構きつい、こむら返りを起こしていたそうです。

野菜も摂らない極端な糖質制限食だと、ミネラル不足などで、こむらがえりを起こすことがあるようですね。

江部康二

以下2008年09月02日 (火)のブログ『あらてつの糖質制限な日々』からの引用です。

☆☆☆
【糖質制限食で足が攣ったぞ!

昨日、「糖質制限食をやりだしたら足が攣るようになった!なんでやねん!」とえらい勢いでお電話頂きました。

電話で怒られても、どないもこないもしようがないのですが、私にも同じような経験があったので、説明させて頂きますと、落ち着かれて電話を切られました。

以前にも「足が攣る」話を書いたと思いますが、せっかくなので改めて書かせていただきますね。

私は、約5年前から糖質制限食を始めたわけですが、取り組んで10日くらい経った頃でしょうか、寝ていて足のふくらはぎが攣るようになったんです。

最初は片足だけだったのですが、しだいに両足になり、しかも激しく攣るようになりました。

さらにしばらくすると、今度はふくらはぎのみならず、スネの筋肉まで攣るようになったんですね。

ふくらはぎとスネの筋肉って、伸ばす方向が逆なもんで、両方いっぺんに攣ると、ほんとにどないしようもないんですよ。しかも、その痛さがハンパじゃありません。

思い当たる原因がなく、毎晩のたうちまわっていたのですが、ふとスポーツをしていた頃のことを思い出しました。

激しいスポーツをして汗をかくと、汗とともにミネラルが体の外に排出されてしまいます。そのミネラルをちゃんと補給してやらないと、筋肉が痙攣したり足が攣ったりします。

で、この時はミネラルのサプリメントを飲むと、腕の筋肉の痙攣や、ふくらはぎが攣る症状が出なくなったので、今回の足の攣りも、ミネラル飲んだら治るかもと思ったんです。

早速、マルチミネラルのサプリを買って飲んでみました。

その結果

治りました!飲んだその晩から足が攣らなくなったんです!

私の場合、人体実験と減量目的で糖質制限食を始めたので、最初はかなり極端に糖質をカットしました。

野菜には、そこそこ糖質が含まれるものもあるので、始めた当初、野菜はほとんど食べずに、肉・魚・玉子・チーズと、脂質とタンパク質ばっかりの食事になっちゃったんです。

この話は、糖質制限食を指導されておられる東京の管理栄養士さんから聞いたのですが、タンパク質を摂取すると、体内でミネラルが消費されるそうです。

だもんで、タンパク質中心の食事、しかも野菜を食べてなかったので、体内のミネラル分が不足してしまい、足が攣ったのではないかなと考えております。

私と同時期に同じやり方で糖質制限食に取り組んだ2人も、同じ症状が出てミネラルのサプリで治りました。

ここまで極端にされる方は、なかなかおられないとは思いますが、糖質制限食を始めて足が攣るなんて症状が出た方は、怒って私に電話する前に、野菜を多めに摂るかミネラルのサプリを試してみて下さいね(笑)】

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
妊娠・出産と糖尿病、糖質制限食
こんばんは。

錦織選手とうとう負けてしまいましたね。残念だけど、ここまでよく戦いました。
華のある観客を魅了する、絵になるテニスで、全米オープンベスト16進出、立派なものです。
これからの錦織選手に、おおいに期待したいと思います。(^_^)

さて今回は、ショコラさんから妊娠と糖尿病糖質制限食について、コメント・質問をいただきました。

『これからさらに勉強させていただきます!
はじめまして。
糖尿病関係の調べものをしていて先生のサイトにたどり着きました。

現在私は糖尿病と診断されまして、2型と境界を行ったりきたりの状況のようです。
先週検診がありましてその時点では

HbA1c 5.5
食後2時間血糖値 112

でした。実は7月にHbA1cが5.9に上昇しておりまして、いつもは検診が3か月に1回なのですが、今月は臨時ということになってしまいました(話がそれました)
ちなみに投薬もインスリンも今のところ何もしておらず、基本的に食事制限と運動療法のみでコントロールしております。

私が糖尿病と発覚しましたのは、4年前の秋です。
調子が悪いので採血して検査しましょうということで、そこでたまたま高血糖がわかりました。
その時体重107kg(女性です)
その時まだ30歳すぎで、年齢も若いだけに、かなりの衝撃と目の前真っ暗という経験をいたしました。
それからダイエットをしまして、現在は57kgです。
ちなみに2年前に出産もいたしました。

妊娠する時はHbA1c 5.3付近で落ち着いている時で、妊娠中もインスリンなしで過ごすことができましたが・・・

ダイエット、妊娠と通しまして、私が実践しておりましたのが、江部先生が提唱されている糖質制限食だったのです。
ダイエット時はカロリー中心になってたのですが、妊娠中に食後血糖のコントロールが非常に難しく、どうしたものかと頭を悩ませておりました。
毎食後記録しないといけないのですが・・・
主食を食べるとどうも血糖値の下がりが遅く・・・
3時間ぐらい後であれば通常なのですが、2時間となるとかなり高い数値が出てしまいます。
産婦人科の主治医が厳しく、非常にナーバスであったので、血糖の管理は私のかなりのストレスになっていました。

あれこれ食べて考えているうちに、原因はやっぱり主食ではないかと私は自分なりの結論に至りまして・・・
主食を食べない or 制限するを 実践しておりました。
このおかげで、無事妊娠・出産を乗り切れたわけですが。。。
これはあくまで自分が勝手にやっていたことなので、もちろん主治医の先生には言っていたわけではありませんし、病院の栄養指導も受けてはいましたが、参考程度でした(笑)
しかしながら・・・
私が実践していたことが、江部先生によりはっきりと研究されていることを知り、とてもうれしくなって、コメントを書いております。

私は京都在住で(南部)、診察もしていただきたい!と思っております。
これから本も購入させていただきまして、さらに勉強させていただき、私の足らない部分も補いたいと思います。

糖尿病というのは、生涯ずーっと一緒に過ごさないといけないものですから、それといかにうまく付き合うかというのが、私の最大のテーマです。
なったことを悔やむより・・・
なってしまったのだから、その後をどう過ごすか。。。
それが大切ですよね。

これから、どんどん勉強させていただきますので、よろしくお願いします。
乱文失礼します。

2008/08/23(土) 03:44:29 | URL | ショコラ』



ショコラさん。コメントありがとうございます。

「産婦人科の主治医が厳しく、非常にナーバスであったので、血糖の管理は私のかなりのストレスになっていました。
あれこれ食べて考えているうちに、原因はやっぱり主食ではないかと私は自分なりの結論に至りまして・・・
主食を食べない or 制限するを 実践しておりました。」


妊娠中の血糖値は、正常レベルに保たないといろいろ弊害があります。産婦人科の先生には、きっちり指導して頂いてとても良かったと思いますよ。 (^_^)

まず妊娠許可の条件として、HbA1c 6%以下が設定されています。
妊娠中は、HbA1c 5.8%以下が目標です。

血糖値の目安としては
妊娠前
食前血糖100mg/dL 以下、食後2時間血糖120mg/dL 以下、
妊娠中
食前血糖100mg/dL 以下、食後2時間血糖100mg/dL 以下、

これってかなり厳しい数値目標ですよね。 

糖尿病のコントロールが悪いままで妊娠したら、約4%の頻度で奇形が発生します。そして、高血糖に由来する奇形の発生は、妊娠7週までに規定されることが明らかになっていますので、これくらい厳しいコントロールが要求されるのだと思います。

それにしてもショコラさん、自力で糖質制限食にたどりつくとは、素晴らしい発想ですね。(^ 0 ^)
血糖自己測定器を持っておられたのでしょうか?

ともあれイヌイットは、数千年来、スーパー 糖質制限食で生活して、妊娠・出産・育児もしているわけですが、何ら問題はありませんね。

また、人類400万年の歴史において、農耕以前の399万年は、糖質制限食による妊娠・出産・育児・生活が普通に行われてきました。

このことを思えば、人類の代謝に適した本来の食生活が、糖質制限食ですので、妊娠・出産に関しても心配無用ですね。ヾ(^▽^)

ショコラさんも、安心して美味しく楽しく糖質制限食を続けて下さいね。

京都在住で(南部)ということであれば、診察ご希望の場合は高雄病院京都駅前診療所が便利かと思います。

高雄病院京都駅前診療所(075-352-5050 )
京都市下京区七条通り烏丸東入ル(50M)北側 ネオフィス 七条烏丸4F
烏丸七条交差点を東へ20m、バス停の真ん前です。
七条通り北側に面しています。


江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
10月5日(日)特別企画 医療関係者向け・糖質制限食徹底講座第2弾のご案内
おはようございます。

糖質制限食ネット・リボーン(アトピー・ネット・ワーク・リボーン)からのご案内です。
医療関係者の方のセミナーを開催いたします。ご参加をお待ちしています。 (^_^)

江部康二


10月5日(日)特別企画 医療関係者向け・糖質制限食徹底講座第2弾のご案内

夏も終わりに近づき、各地での雷雨の被害が相次ぎました。被災地の皆様にはお見舞いも申し上げます。
   
さて、10月5日(日)に、『特別企画 医療関係者向けセミナー/江部康二医師の糖質制限食徹底講座』を開催いたします。

今回のセミナーは、医療関係者向けの特別企画で、江部 康二先生には、高雄病院の豊富な症例をもとにした、糖質制限食の理論と実践を徹底的に解説してもらいます。

前回は、4月27日(日)に同様の趣旨でセミナーを開催、ご好評いただきましての第2弾となります。

新たな臨床データや、研究結果の報告など、どうぞ、2度目のご参加の方にもさらに有意義な内容を盛り込む予定です。

また、糖質制限でもおいしく安心して食べられるスイーツの情報などもご提供する予定です。

また、江部 康二先生の講演の後には、50分程度の枠ですが、参加者の皆様の自己紹介や糖質制限食の臨床経験のお話などをまじえ、お互いの交流をしていただくような時間を設定したいと考えております。
 
ぜひ、皆様のお申し込み、ご参加を心よりお待ちしております。

なお、お知り合いの医師、看護士、栄養士の皆様など、医療にたずさわる方々もお誘いいただければ幸いです。

参加ご希望の方は、糖質制限食ネット・リボーン(アトピー・ネット・ワーク・リボーン)の曽我部 ゆかりまで、メールか電話またはファックスでお申し込みください。
(電話ファックス/03−3388−5428 メールアドレス/reborn@big.or.jp)


☆印以下に講座の詳しい内容を記します。

曽我部 ゆかり
2008年10月5日

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
特別企画 医療関係者向けセミナー
江部康二医師の糖質制限食徹底講座第2弾

糖尿病メタボリックシンドローム肥満
高雄病院の豊富な症例をもとにした理論と実践。

『主食を抜けば糖尿病は良くなる!』の著者・高雄病院理事長江部康二医師が、2001年より、高雄病院で臨床実践している「糖質制限食」。

以来、入院・外来患者を対象に、画期的な治療効果を上げ、その有効性を証明してきました。
その波紋が広がり、患者間やマスコミで注目を集め、一部医療機関でも臨床実践されるようになってきています。

その一方で、まだまだ日本の糖尿病の臨床現場においては、カロリー計算にもとづいた主食(炭水化物)ベース、脂肪、肉類抜きの治療食が一般的です。しかし、欧米ではすでに主流になりつつあるのが、この糖質制限食なのです。

今回のセミナーは、糖質制限食を臨床実践できる医療機関の輪を広げ、お互いの連携をはかることを目的に、医療関係者を対象に特別企画しました。

当日は、「糖質制限食」を軸に、糖尿病肥満メタボリックシンドロームなど、生活習慣病治療の食事療法を説明し、あわせてテーラーメード・ダイエットの観点からアレルギー疾患治療・生活習慣病予防のための「高雄病院食生活10カ条」も検討します。

今回は医師・栄養士・看護士など医療関係者向けの特別講座ですので、一般向け講演に比べて糖質制限食の理論を特に詳細に展開します。

日時:2008年10月5日(日) 
   13時開場
   13時20分~基調講演
   15時20分~休憩
   15時30分~交流会&質疑応答
   16時30分 修了予定

会場:なかのサンプラザ8階研修室

会費:5000円  (学生/3000円)
   (資料付き)

定員:30名まで

参加条件:今回は医療関係者に限らせてもらいます。

申し込み:申し込み:03−3388−5428 (電話、ファックス同じ)
     reborn@big.or.jp

主催:糖質制限食ネット・リボーン
(アトピー・ネットワーク・リボーン)

テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
インスリン分泌能の回復
こんばんは。

錦織選手、全米オープンベスト16進出、素晴らしい快挙ですね。\(*^Ο^*)/

海外でも人気抜群みたいで、世界テニス界のスターになれそうですね。もう少し、せめてゴルフ並にテレビで試合を放映して欲しいです。(-_-゛)

さて今回は、まるまるまるさんから、インスリン分泌能の回復について、質問・コメントをいただきました。

『おはようございます
基本的な質問でしたらすみません。

上記記事で

ちなみに下記はある糖尿病患者さんの糖質摂取時のデータです。
高雄病院初診時は、糖尿病の診断基準をみたしておられましたが、糖質制限食を約1年践されたあとの最近の検査です。耐糖能が改善し正常パターンとなっています。

      食前     食後30   食後60   食後90    食後120
IRI    3.8      35.2    58.5     55.1       24.9
血糖値   108      148    189     142      126

この方のインスリン分泌指数も0.785と、正常ですね。

と改善された方の例がありますが糖質制限を行っていればインスリン分泌能(II値)を改善することって私のような先天的な分泌量が少ないものでも変われますか?

私は糖尿発覚時の検査ではインスリン分泌能0・14でした。
できれば0・4までは改善させたいのですが今またブドウ糖検査はしばらくはしたくありません。

改善されるという楽しみがあればなお頑張れるのですが。
理想は多少改善されて1日1回は糖質も食べれるような体になりたいです。

2008/08/20(水) 07:54:57 | URL | まるまるまる』



まるまるまるさん。コメントありがとうございます。

インスリン分泌能の回復に関しては、個人差がとても大きいと思います。

インスリンには、24時間ずっとベースに少量分泌されている基礎分泌のインスリンと、食後に血糖値が上昇した時に出る、追加分泌のインスリンがあります。追加分泌のインスリンには、即分泌される第1相と少し遅れて出る第2相があります。

一般的には、基礎分泌のインスリンが低下してくると、早朝空腹時血糖値が上昇してきます。一番多いパターンは、食後高血糖が数年続いたあとに、この状態になります。

さて、2型糖尿病患者の非糖尿病の近親者を調べたら、追加分泌の第一相が低下・欠如している人が時々いるようです。つまり、先天的に膵臓のベータ細胞の機能がよろしくない一群の人達がいて、当然糖尿病になりやすいというパターンが一つ存在するわけです。

正常の人は、血糖値が上昇し始めたら、即インスリンが追加分泌されます。これは、第一相反応と呼ばれ、もともとプールされていたインスリンが5~10分間分泌されて、糖質摂取時の急激な食後高血糖を防いでいます。

その後、膵臓のベータ細胞は、第二相反応と呼ばれるやや少なめの、持続するインスリン分泌を行います。これは、食事における糖質の残りをカバーしています。即ち、糖質を摂取している間は、第二相のインスリン分泌が持続します。

一方で、2型糖尿病患者の非糖尿病の近親者を調べたら、インスリン抵抗性が認められても、インスリンの第1相反応は保たれている場合があります。

このように、インスリン分泌低下とインスリン抵抗性(合わせてインスリンの作用不足)で糖尿病を発症しますが、日本人には分泌低下が主の糖尿人が多く、欧米人には抵抗性が主の糖尿人が多いとされています。

まるまるまるさんの場合、インスリン分泌指数(II)が0.14と低値ですので、インスリン追加分泌の第一相が低下しています。

もともと、先天的に追加分泌の第一相が、低下しているタイプの可能性がありますね。そうであればインスリン分泌指数(II)の改善は、やや難しいと思います。

それでも、基礎分泌と追加分泌の第二相があるていど保たれていれば、糖質制限食で良好な血糖コントロールが可能です。 (^_^)

血糖コントロールが良好なら、現状のインスリン分泌能は保たれ、これ以上の糖尿病の進行もありません。

しかし一旦、高血糖になってしまうと、高血糖そのものがベータ細胞にダメージを与えてインスリン分泌低下になり、また高血糖そのものが、インスリン抵抗性を高めてしまいます。

高血糖→インスリン分泌抑制とインスリン抵抗性増大→高血糖>

この悪循環のことを『糖毒』といいます。 糖質制限食糖毒の悪循環を断ち切ることが可能です。

まるまるまるさんもスーパー糖質制限食を続けて

空腹時血糖値126mg未満、理想的には110mg未満
②食後2時間血糖値180mg未満、理想的には140mg未満
HbA1c6.5%未満、理想的には5.8%以下

を保っていけば、糖尿人ではなくて正常人ライフが送れますよ。(^-^)v(^-^)v


江部康二

テーマ:糖質制限食
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