グリコアルブミンとHbA1c

こんばんは。連日うだるような暑さが続いています。

近畿地方で、京都が一番暑かったなどと報道されたら、それだけでもまた暑苦しさがいや増してきます。(=_=)

南国高知から来た人が、京都の方が暑いと言ってました。

さて今回はいのうえさんから、コメント・質問をいただきました。

グリコアルブミンとは?
ご無沙汰しております。いのうえです。

6月1日の東京・中野での講演会場で、初めて、ナマ江部先生にお目にかかって以来です。
(そういえば、そのときの講演時には、先生の若さと、関西ノリの溌剌さに妻ともども
驚かされてしまいました)

さて今回は、前回、教えていただいた1.5AGとも類似するのですが、グリコアルブミンのことです。

ある時、ネットで、グリコアルブミンは、

「(私の解釈に間違いがあるかもしれませんが)グリコアルブミンという、たんぱく質に付着した ぶどう糖量を計測するもので、HbA1cが、最近1ヶ月程度の血糖値の平均血を表すのに対して、 最近2週間程度のさらに平均値を表し、それにより、より細かい血糖値の変化が把握でき、 さらに赤血球量の変化などに影響されないので、近いうちに、HbA1cに代わり、 血糖値検査の中心になる」

というような旨のことが、書かれてあるのを読みました。

そこで、参考までに、定期の血液検査のときに、HbA1cグリコアルブミンを、 同時に調べてもらいました。

その結果
                 HbA1c      グリコアルブミン       アルブミン  
日時/5月3日AM9時     5.0        15.9            5.0
    
日時/7月3日AM9時     5.2        15.8            5.1
     
(その病院での基準値はグリコアルブミンが11.7〜16.1、アルブミンが4.0〜5.1)
    
となりました。

基準値内ではあるのですが、HbA1cの値に比較すると、グリコアルブミンの値が 高いような気がするのですが・・・・・・・・?

つまり、アルブミン値が高いので、グリコアルブミン値が高くなるのは当然ということでしょうか?

そして、アルブミン値が高いのは、スーパー糖質制限食のために高いのでしょうか?
(これはネットには、脱水症状で高くなると書いてありましたが、毎日、1時間ジョギングと2〜3回、
風呂に入っているためでしょうか?)

そういえば、ネットでは、グリコアルブミンが高値の場合の原因として、糖尿病、 甲状腺機能低下症とならんで、栄養障害が明記されていましたが・・・・・・・・?

多分、私の誤解や混乱もかなり含まれていると思われますが・・・・先生ご自身、もしくは高雄病院で
患者の皆さんのグリコアルブミンを調べられたことがおありでしょうか?

グリコアルブミンの性状も含めて、稚拙な質問へのご教示をよろしくお願いいたします。
PS・次回、東京での講演会の折にも、再び、妻ともども参加させていただきたいと思っております。       
2008/07/18(金) 17:35:15 | URL | いのうえ』


いのうえさん。コメント、東京・中野講演会ご参加、そしてお誉めの言葉、大変ありがとうございます。(=^_^=)

血液中には、赤血球や糖類やその代謝産物が流れていて、お互いに結合する傾向があります。 血液中に存在するタンパク質が、ブドウ糖などと反応して結合したものが糖化タンパク質です。

そのタンパク質部分がアルブミンのものをグリコアルブミンと言います。

赤血球中のヘモグロビン(タンパク質)と、血中のブドウ糖などが結合したものが、グリケーティッドヘモグロビンです。これを略してグリコヘモグロビンですが、HbA1とほぼ同義語として使用されています。

HbA1は、さらにHbA1a、HbA1b、HbA1cなどに分けることができます。このうち、糖尿病の検査の指標として汎用されているHbA1cは、ヘモグロビンA(HbA)にグルコース(ブドウ糖)が結合したものです。つまり、グリコアルブミンHbA1cも基本的には糖化タンパク質の一種なのですね。

糖化タンパク質の量は、タンパク質が接触したブドウ糖の量と時間に比例して増減するので、過去の血糖の状態を知る上で有用な指標になります。

グリコアルブミンは、アルブミンの半減期が17日であるため過去2週間〜1ヶ月の血糖コントロール状態を反映します。HbA1cが過去1〜2ヶ月の平均血糖値を反映しますので、HbA1cに比べて早く大きく変動します。


なお、血液中のアルブミンが高値なのは、栄養状態・健康状態が良い証拠でまあ、元気印みたいなもんです。例えば高齢者で、アルブミンが3g/dlを切ってくると、感染症などのリスクが高まります。

それから、グリコアルブミンは%で比率なので、アルブミンの絶対量とは無関係と思います。井上さんの7月3日のデータなら、血液中のアルブミンというタンパク質のうち、15.8%が糖化していたということになります。

HbA1cグリコアルブミンですが、おおむねHbA1cの三倍の数字が、グリコアルブミンの数値になるようです。

いのうえさんのデータ、HbA1cに比べたら、グリコアルブミンが正常の高値な感もありますが、おおむね三倍でいずれも正常範囲ということで大丈夫と思います。

HbA1cグリコアルブミンは同時に保険請求できませんので、高雄病院では、月一回HbA1cだけをを検査しています。グリコアルブミンは検査していません。すいません。(*_*)


江部康二

by ドクター江部  at 21:55 |  糖尿病 |  comment (1)  |  trackback (0)  |  page top ↑

糖質制限食を実践する時のご注意

糖質制限食を実践する時のご注意

「本にも書きましたが、 糖質制限食によりリアルタイムに血糖値が改善します。
 このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。
一方薬を使用してない糖尿人は、低血糖の心配はないので、「主食を抜けば糖尿病は良くなる」「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」「 糖質制限食 春のレシピ」「 糖質制限食 夏のレシピ」「主食を抜けば糖尿病は良くなる 実践編」(東洋経済新報社)を参考にして、自力で 糖質制限食を実践して糖尿病改善を目指していただけば幸いです。」

江部康二
テーマ: 糖質制限食 -  ジャンル: ヘルス・ダイエット
by ドクター江部  at 07:12 |  糖尿病 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
プロフィール

ドクター江部

Author:ドクター江部
江部康二です。京都の高雄病院で勤務しています。漢方やアトピー治療でご存知の方もおられるかと思いますが、最近、自分が糖尿病だということが発覚し、糖尿病の新しい食事療法『糖質制限食』に力を入れてます。これからも宜しくお願いしますね。

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