Wed
04/30
2008
コレステロールの真実
こんばんは。
だいぶ暑くなってきましたね。そろそろ半袖に衣替えでしょうか?
さて今回は、前日に続いて、コメント・質問も多いので、コレステロールの知識のおさらいです。
コレステロールは、とかく悪者にされがちですが、実は、細胞膜や男性ホルモン、女性ホルモンなどの原料として人体に必要不可欠な大切な物質です。一般にLDLコレステロールは悪玉でHDLコレステロールは善玉という言い方をしますが、これも正確ではありません。
正常サイズのLDLは、中に約40%のコレステロールを含んでおり、それを末梢組織に運ぶ真っ当な役割を果たしています。
HDLは末梢組織の細胞で余ったコレステロールを回収して肝臓に運んでいます。 即ち、LDLもHDLも人体に必要なものであり、日々良い仕事をしており逆に少なすぎたら困るわけです。**
実際、2005年に日本動脈硬化学会で報告された、青森県立保健大の嵯峨井勝教授の調査や日本循環器学会で報告された北海道大学の佐久間一郎氏の分析では、「総コレステロール高値と心筋梗塞は無関係」という結果がでています。
これらの成果により、2007年4月の日本動脈硬化学会のガイドラインで、総コレステロールは遂に「脂質異常症」の診断基準から外れました。
コレステロールに関して、動脈硬化のリスク要因として問題となるのは、HDLコレステロールが低値の人とLDLコレステロールが高値の人です。
そしてLDLコレステロールの中で、本当に問題となるのは小粒子LDLコレステロール(小さくて高密度のLDL)と酸化LDLコレステロールです。
小粒子LDLは、真の悪玉である酸化LDLに変化しやすく危険な存在です。酸化LDLは血液中で異物と見なされて大食細胞という免疫系の細胞に取り込まれていき、血管内皮細胞内でコレステロールを蓄積させ動脈硬化を起こし心筋梗塞のリスクとなります。酸化していない普通のLDLは、異物ではないので血管内皮に障害を起こしません。
中性脂肪が多くて、HDLコレステロールが少ない人は小粒子LDLがたくさんある可能性が高いので要注意です。 (*_*)
HDLコレステロールが多くて、中性脂肪が少ない人は小粒子LDLコレステロールと酸化LDLコレステロールは少ないので安全です。
糖質制限食実践中の人は、HDLコレステロールが多くて、中性脂肪が少ないですね。 (^_^)
日本のガイドラインでは、<高血圧、糖尿病、喫煙、心筋梗塞家族歴、加齢、HDL−C低値>の
6項目の危険因子がゼロ(低リスク群)、危険因子1〜2(中リスク群)、危険因子3以上(高リスク群)、そして心筋梗塞や狭心症の既往歴のある群の4群が設定されています。
低リスク群はLDLコレステロール160mg/dl未満、
中リスク群は140mg/dl未満、
高リスク群は120mg/dl未満
が目標とされています。
しかし、2004年の米国(日本より心筋梗塞が3倍多い)の基準では、低リスクの人の薬物療法開始は190mg/dl、中程度リスク者で160mg/dl、高リスク者で130mg/dlとなってますので、参考にしてくださいね。
江部康二
**
LDLとかHDLはリポタンパク質と呼ばれています。コレステロールや中性脂肪は、脂質で水に溶けません。それで、脂質の周りをタンパク質で覆って、血液中に溶け込みやすいようにします。このタンパク質のことをアポタンパクといいます。アポタンパクで覆われた脂質がリポタンパク質です。リポタンパク質は、脂質を載せて血液中を移動する乗り物といえます。
だいぶ暑くなってきましたね。そろそろ半袖に衣替えでしょうか?
さて今回は、前日に続いて、コメント・質問も多いので、コレステロールの知識のおさらいです。
コレステロールは、とかく悪者にされがちですが、実は、細胞膜や男性ホルモン、女性ホルモンなどの原料として人体に必要不可欠な大切な物質です。一般にLDLコレステロールは悪玉でHDLコレステロールは善玉という言い方をしますが、これも正確ではありません。
正常サイズのLDLは、中に約40%のコレステロールを含んでおり、それを末梢組織に運ぶ真っ当な役割を果たしています。
HDLは末梢組織の細胞で余ったコレステロールを回収して肝臓に運んでいます。 即ち、LDLもHDLも人体に必要なものであり、日々良い仕事をしており逆に少なすぎたら困るわけです。**
実際、2005年に日本動脈硬化学会で報告された、青森県立保健大の嵯峨井勝教授の調査や日本循環器学会で報告された北海道大学の佐久間一郎氏の分析では、「総コレステロール高値と心筋梗塞は無関係」という結果がでています。
これらの成果により、2007年4月の日本動脈硬化学会のガイドラインで、総コレステロールは遂に「脂質異常症」の診断基準から外れました。
コレステロールに関して、動脈硬化のリスク要因として問題となるのは、HDLコレステロールが低値の人とLDLコレステロールが高値の人です。
そしてLDLコレステロールの中で、本当に問題となるのは小粒子LDLコレステロール(小さくて高密度のLDL)と酸化LDLコレステロールです。
小粒子LDLは、真の悪玉である酸化LDLに変化しやすく危険な存在です。酸化LDLは血液中で異物と見なされて大食細胞という免疫系の細胞に取り込まれていき、血管内皮細胞内でコレステロールを蓄積させ動脈硬化を起こし心筋梗塞のリスクとなります。酸化していない普通のLDLは、異物ではないので血管内皮に障害を起こしません。
中性脂肪が多くて、HDLコレステロールが少ない人は小粒子LDLがたくさんある可能性が高いので要注意です。 (*_*)
HDLコレステロールが多くて、中性脂肪が少ない人は小粒子LDLコレステロールと酸化LDLコレステロールは少ないので安全です。
糖質制限食実践中の人は、HDLコレステロールが多くて、中性脂肪が少ないですね。 (^_^)
日本のガイドラインでは、<高血圧、糖尿病、喫煙、心筋梗塞家族歴、加齢、HDL−C低値>の
6項目の危険因子がゼロ(低リスク群)、危険因子1〜2(中リスク群)、危険因子3以上(高リスク群)、そして心筋梗塞や狭心症の既往歴のある群の4群が設定されています。
低リスク群はLDLコレステロール160mg/dl未満、
中リスク群は140mg/dl未満、
高リスク群は120mg/dl未満
が目標とされています。
しかし、2004年の米国(日本より心筋梗塞が3倍多い)の基準では、低リスクの人の薬物療法開始は190mg/dl、中程度リスク者で160mg/dl、高リスク者で130mg/dlとなってますので、参考にしてくださいね。
江部康二
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LDLとかHDLはリポタンパク質と呼ばれています。コレステロールや中性脂肪は、脂質で水に溶けません。それで、脂質の周りをタンパク質で覆って、血液中に溶け込みやすいようにします。このタンパク質のことをアポタンパクといいます。アポタンパクで覆われた脂質がリポタンパク質です。リポタンパク質は、脂質を載せて血液中を移動する乗り物といえます。

