Mon
03/24
2008
炭水化物(糖質)摂取と眠気
こんばんは。
今回は、炭水化物摂取と眠気について、アメリカ留学中の高野真さんからコメント・質問をいただきました。
『いつも読んでます!
江部先生、はじめまして。 (すみません、苗字は何とよむのでしょうか?)
高野真といいます。アメリカへ留学中の20歳です。
1か月ほどまえにこのブログを発見して以来、 欠かさず読ませていただいています。
健康ブームに振り回されずに真実が書いてあり、 非常に勉強になります。
また、先生の誠実な文章にも魅せられます。 惚れました。結婚して下さい。笑
俺は糖尿病ではないのですが、白米を含め糖を摂取すると 急激に眠くなってしまうため、その回避のために 菜食中心+エネルギーは魚缶という食生活をしています。
すると本当に不思議なことにー
・圧倒的に体力がついた。
・高校を留年してしまうほど勉強できなかったのが、
集中力がついて、勉強がはかどる。
(結果はまだ出ていないのですが、じきに現われそうです!)
・食事をしては眠気に襲われて何もできない日々だったのが、
1日中頭が冴えている。
・気持ちが積極的になり、怖いものがない気分です。
・起きれずに遅刻するのが当たり前だったのですが、
自然と目が覚めて自分の生命力に驚きます。
・肌がキレイになりました。
食事の改善以外にも心拍数トレーニングを取り入れたので、 もちろんその効果もあると思いますが。
(いわゆる有酸素運動=脂肪を消費する運動でありながら、 きちんとエネルギーを消費できる運動。
俺は20歳なので心拍数160で1時間やってます。)
それでも運動を取り入れた時点では 集中力にムラがありました。 それが食事も改善したところ、 その覚醒状態をキープできるようになりました。
ところでー 最近、ちょっと気になることがあります。
調子はすこぶる良いのですが、 果物などを少しでも口にしてしまうと 一気に甘いものを食べたい衝動に駆られます。
痩せ型なので別に食べても問題ないのですが、 この衝動的な欲求がリバウンドになるのでは?と
少し不安です。 食べると、玄米ですら一気に眠くなりますし。
そもそも、炭水化物を少しは取った方が良さそうだと思っています。 炭水化物と眠気の関係なども記事にしていただけたらなぁ、 と思い、あの、つまり、リクエストさせて頂きました。笑
いや、本当はリクエストするために き始めたのではないハズですが。。。笑
ブログ、いつも楽しみにいしています!
ありがとうございます!
2008/03/19(水) 12:28:23 | URL | 高野真』
高野真さん。コメント・質問、そして本ブログ誉めていただいて、ありがとうございます。
シンガーソングライターの「ガクト」さんも、糖尿病ではないと思いますが、炭水化物を摂取しない食生活で、その方が体調がいいのだそうですね。
ご質問の炭水化物摂取と眠気ですが、「機能性低血糖症」という概念があります。1924年アメリカのSeale Harrisによって指摘された疾患で、血糖値の低下に伴ない、精神的・身体的症状を来たす疾患です。
易疲労感、気力低下、眠気、集中力低下、物忘れ、不安、いらいら、頭痛、めまい、発汗、震え、心悸亢進、筋肉痛、甘いものに対する異常な欲求・・・ などの症状がみられます。
日本ではまだあまり知られてないようで、私もあまり詳しくありませんが、アメリカではそこそこの認知度のようです。知り合いの医師に詳しい人がいたのでいろいろご教示頂きました。高野さんの症状は、この疾患の範疇に入る可能性があります。
診断は、75g経口ブドウ糖負荷試験で行います。通常糖尿病の診断のためには空腹時に開始して、ブドウ糖を服用後2時間までの血糖値を測定します。機能性低血糖症の場合は、ブドウ糖服用後5時間まで血糖値を検査します。
機能性低血糖症の場合、負荷後30分で120〜140mg程度に上昇した血糖値が60分で60mgになったりします。これだと眠気も来そうですね。さらに4時間後とかに40mgとかまで下がることもあります。
血糖値が40mgなら明らかな低血糖ですが、60mg以上あっても、血糖値が1時間で50mg以上下がると眠気などの症状も出やすいようです。
また、空腹時の検査開始時血糖値より20%以上、負荷後血糖値が下がる時点があることが多いようです。
機能性低血糖症は基本的には精製された炭水化物を摂取したときに、インスリンが過剰分泌されて発症することが一番多いと思います。(炭水化物=糖質+食物繊維)糖質・タンパク質・脂質のうち、血糖値を急峻に上昇させるのは糖質だけですので。
玄米は、白いパンや白米に比べれば、血糖値の上昇は少ないのですが、タンパク質や脂質に比べれば当然かなり上昇させます。
高野さんも糖質を摂取しなければ、眠気などの症状は起こらないので、基本線は今の 糖質制限食を続けていかれたらよいと思います。
「菜食中心+エネルギーは魚缶という食生活」ということですが、缶詰以外の刺身や焼き魚などのお魚料理もいいですし、嫌いでなければ肉類・豆腐・納豆もいいですよ。
玄米でも眠たくなるそうですが、やはり穀物の糖質含有量は多いからでしょうね。ナッツ類なら少量の炭水化物もあり、ビタミンも豊富でエネルギー補給にもいいです。ナッツ類の糖質量ぐらいでは機能性低血糖症は起こらないと思います。
このような糖質制限〜準糖質制限な食生活を保っていけば、季節の旬の果物少量くらいなら、OKとなっていくと思います。
江部康二
今回は、炭水化物摂取と眠気について、アメリカ留学中の高野真さんからコメント・質問をいただきました。
『いつも読んでます!
江部先生、はじめまして。 (すみません、苗字は何とよむのでしょうか?)
高野真といいます。アメリカへ留学中の20歳です。
1か月ほどまえにこのブログを発見して以来、 欠かさず読ませていただいています。
健康ブームに振り回されずに真実が書いてあり、 非常に勉強になります。
また、先生の誠実な文章にも魅せられます。 惚れました。結婚して下さい。笑
俺は糖尿病ではないのですが、白米を含め糖を摂取すると 急激に眠くなってしまうため、その回避のために 菜食中心+エネルギーは魚缶という食生活をしています。
すると本当に不思議なことにー
・圧倒的に体力がついた。
・高校を留年してしまうほど勉強できなかったのが、
集中力がついて、勉強がはかどる。
(結果はまだ出ていないのですが、じきに現われそうです!)
・食事をしては眠気に襲われて何もできない日々だったのが、
1日中頭が冴えている。
・気持ちが積極的になり、怖いものがない気分です。
・起きれずに遅刻するのが当たり前だったのですが、
自然と目が覚めて自分の生命力に驚きます。
・肌がキレイになりました。
食事の改善以外にも心拍数トレーニングを取り入れたので、 もちろんその効果もあると思いますが。
(いわゆる有酸素運動=脂肪を消費する運動でありながら、 きちんとエネルギーを消費できる運動。
俺は20歳なので心拍数160で1時間やってます。)
それでも運動を取り入れた時点では 集中力にムラがありました。 それが食事も改善したところ、 その覚醒状態をキープできるようになりました。
ところでー 最近、ちょっと気になることがあります。
調子はすこぶる良いのですが、 果物などを少しでも口にしてしまうと 一気に甘いものを食べたい衝動に駆られます。
痩せ型なので別に食べても問題ないのですが、 この衝動的な欲求がリバウンドになるのでは?と
少し不安です。 食べると、玄米ですら一気に眠くなりますし。
そもそも、炭水化物を少しは取った方が良さそうだと思っています。 炭水化物と眠気の関係なども記事にしていただけたらなぁ、 と思い、あの、つまり、リクエストさせて頂きました。笑
いや、本当はリクエストするために き始めたのではないハズですが。。。笑
ブログ、いつも楽しみにいしています!
ありがとうございます!
2008/03/19(水) 12:28:23 | URL | 高野真』
高野真さん。コメント・質問、そして本ブログ誉めていただいて、ありがとうございます。
シンガーソングライターの「ガクト」さんも、糖尿病ではないと思いますが、炭水化物を摂取しない食生活で、その方が体調がいいのだそうですね。
ご質問の炭水化物摂取と眠気ですが、「機能性低血糖症」という概念があります。1924年アメリカのSeale Harrisによって指摘された疾患で、血糖値の低下に伴ない、精神的・身体的症状を来たす疾患です。
易疲労感、気力低下、眠気、集中力低下、物忘れ、不安、いらいら、頭痛、めまい、発汗、震え、心悸亢進、筋肉痛、甘いものに対する異常な欲求・・・ などの症状がみられます。
日本ではまだあまり知られてないようで、私もあまり詳しくありませんが、アメリカではそこそこの認知度のようです。知り合いの医師に詳しい人がいたのでいろいろご教示頂きました。高野さんの症状は、この疾患の範疇に入る可能性があります。
診断は、75g経口ブドウ糖負荷試験で行います。通常糖尿病の診断のためには空腹時に開始して、ブドウ糖を服用後2時間までの血糖値を測定します。機能性低血糖症の場合は、ブドウ糖服用後5時間まで血糖値を検査します。
機能性低血糖症の場合、負荷後30分で120〜140mg程度に上昇した血糖値が60分で60mgになったりします。これだと眠気も来そうですね。さらに4時間後とかに40mgとかまで下がることもあります。
血糖値が40mgなら明らかな低血糖ですが、60mg以上あっても、血糖値が1時間で50mg以上下がると眠気などの症状も出やすいようです。
また、空腹時の検査開始時血糖値より20%以上、負荷後血糖値が下がる時点があることが多いようです。
機能性低血糖症は基本的には精製された炭水化物を摂取したときに、インスリンが過剰分泌されて発症することが一番多いと思います。(炭水化物=糖質+食物繊維)糖質・タンパク質・脂質のうち、血糖値を急峻に上昇させるのは糖質だけですので。
玄米は、白いパンや白米に比べれば、血糖値の上昇は少ないのですが、タンパク質や脂質に比べれば当然かなり上昇させます。
高野さんも糖質を摂取しなければ、眠気などの症状は起こらないので、基本線は今の 糖質制限食を続けていかれたらよいと思います。
「菜食中心+エネルギーは魚缶という食生活」ということですが、缶詰以外の刺身や焼き魚などのお魚料理もいいですし、嫌いでなければ肉類・豆腐・納豆もいいですよ。
玄米でも眠たくなるそうですが、やはり穀物の糖質含有量は多いからでしょうね。ナッツ類なら少量の炭水化物もあり、ビタミンも豊富でエネルギー補給にもいいです。ナッツ類の糖質量ぐらいでは機能性低血糖症は起こらないと思います。
このような糖質制限〜準糖質制限な食生活を保っていけば、季節の旬の果物少量くらいなら、OKとなっていくと思います。
江部康二

