若い人の糖尿病

こんばんは。さっきテニスから帰ってきたところです。
私達のテニスクラブ、高齢化が進んでまして、一番若い男性会員でも40才を超えています。

さて今日は、恵理さんから若い人の糖尿病の相談です。

『知人(23歳女子、17歳で糖尿病の診断)について相談いたします。

グリミクロン40mgを1日3回服薬。
当初は昼食前のみの服薬でしたが数値の改善が見られず、現在の1日3回となりましたが改善見られないままです。最近では病院での血液検査で空腹時血糖が200を超えることもあります。

薬を飲み忘れても低血糖を起こすことなく立ち仕事に従事しています。薬の効果があるのか疑問に感じています。薬が合わないなど、あるのでしょうか?
 
寮生活をしており、食事を3食管理することは可能です。現在は夕食のみ糖質制限食を実施しています。芋類は本人も嫌いなようでほとんど口にしません。
 
糖尿病の診断から5年が経過しておりこのままでは悪化の一途をたどるように思います。まず何から取り組んでいけば良いでしょうか。

回答しにくい質問で申し訳ありません。

2008/02/01 Fri 13:21:37  恵理』


17才発症とかなり若年で糖尿病になっておられますが、6年経過してインスリンを打っておられないので1型ではなく、2型糖尿病と考えられます。

薬の効果は勿論個人差はありますが、例えば、グリミクロンが全く効かないということはあまりありません。

ただ、23才という若さで、グリミクロン120mg/日でほぼ目一杯の量です。
グリミクロンは約24時間作用して、膵臓のβ細胞を刺激してインスリン分泌を促します。

日本人のインスリン分泌能力は欧米白人に比して、かなり弱いので、このままグリミクロンの治療を継続していけば、数年で二次無効となり、効かなくなるでしょう。そして、自前の膵臓のインスリン分泌能力が枯渇してしまう可能性があります。

また、コントロールが悪ければ、合併症発症の可能性も、年月と共に確実に高まります。
発症が17才なので、20代、30代でも合併症発症のリスクがあります。

インスリン分泌能低下とインスリン抵抗性(細胞レベルでインスリンの効きが悪い)が両方あると考えられます。
 
もし体重が多いなら、減量することでインスリン抵抗性が改善されます。インスリン分泌能がどのくらい残っているかによりますが、きっちり糖質制限食を行えば、グリミクロンを減量できるし、うまくいけば離脱も可能です。

嗜好の問題で 糖質制限食が困難ならインスリンを打つ選択肢もあります。ダラダラとグリミクロンを飲んでコントロールも悪くてというのよりは、インスリンでコントロールするほうが合併症予防にも膵臓保護にも、はるかに良いのです。
 
主治医とよくよく相談されて、「早朝空腹時血糖値126mg未満、食後2時間血糖値180mg未満、HbA1c6.5%未満」、を達成できる、治療を選んでください。
 
23才とお若いですので、今のままでは非常に良くないです。


江部康二
テーマ: 糖尿病 -  ジャンル: ヘルス・ダイエット
by ドクター江部  at 18:35 |  若年性糖尿病 |  comment (1)  |  trackback (0)  |  page top ↑
プロフィール

ドクター江部

Author:ドクター江部
江部康二です。京都の高雄病院で勤務しています。漢方やアトピー治療でご存知の方もおられるかと思いますが、最近、自分が糖尿病だということが発覚し、糖尿病の新しい食事療法『糖質制限食』に力を入れてます。これからも宜しくお願いしますね。

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