Fri
01/04
2008
糖質制限食とインスリン分泌能
こんばんは。
本日夕の読売テレビのニュース・スクランブル、結局、高雄病院と京都高雄倶楽部の関係がはっきりしないとかで、私のインタビュー場面はカットされてしまいました。残念(×。×)
さて気を取り直して、今回はCOCOさんからコメント・質問をいただきました。
『糖質制限と分泌能
いつも楽しく拝見させていただいてマス!私は20代の頃から糖質はなるべく避けておかず中心の食生活でした。
特に肥満もなかったのですが、いつも中性脂肪だけは140越えでした。
HbA1cも4.5〜4.9をウロウロで、糖尿病の心配はないものと思っていました。
が・・・初めてドッグでブドウ糖負荷検査をして言われたのが、
『血糖値は問題ナイけど、(75→126→135→118)
30分、60分と、正常値に抑えるために分泌しているインスリンが120、130と多すぎるので、このままだと膵臓が疲弊するよ。糖質をタイトに制限すると分泌能が落ちるからもう少し食べた方が良い。』でした。
で、半年間一日に140前後の糖質を野菜、米、パンなどから摂ってみて今回、同じ負荷検査をしました。
血糖値は問題ナシ。(75→107→138→121)
インスリン量ですが、劇的にすくなくなりました。
30分25 60分38
これはやはり糖尿病がない場合は、ある程度の糖質を摂ったほうが良いという事なのでしょうか。
よく歩いたせいではあると思いますが、今回、いつも140越えしてた中性脂肪も50に下がり、 善玉も52→71まであがりました。
今まで糖質制限を無意識にしていたので特に炭水化物を欲しがるわけではないのですが、何となく不安を覚えてしまい質問してしまいました。 よろしくお願いたします。
【2007/12/29 00:25】 URL | COCO』
COCOさん。
「糖質はなるべく避けておかず中心の食生活」だったとのことですが、中性脂肪140mg/dlなら、必ず一定量以上の糖質が摂取されていたと思います。
例えば、スーパー糖質制限食実践中なら100mgを超えることはまずありません。
ちなみに、私の中性脂肪は40〜50mg/dlです。
それから経口ブドウ糖負荷試験というのは、液体の糖質75gという、日常の食生活ではあり得ない異常に血糖値をあげやすい食事ですので、この時インスリンが少々多く分泌されてもあまり問題はありません。
ただ、負荷後30分のインスリンが120μg/dlというのは、糖質摂取時のCOCOさんのインスリン分泌能力がしっかりあるいうことでもありますが、若干インスリン抵抗性の傾向があったので過剰に分泌されたのかもしれません。
糖質制限食ならインスリンの追加分泌はほとんど必要ないので、膵臓はいつも休養できて疲弊することはありません。従ってインスリン分泌能が落ちることもありません。
一方、糖質を摂取するたびにインスリンが追加分泌されます。従って大量で頻回の糖質摂取(今の日本人の普通の食生活)は、徐々に膵臓を疲弊させ糖尿病の発症につながります。400万年の人類の歴史で、穀物が主食となったのはわずか4000年ということをお忘れなく。
糖質制限食で中性脂肪が減り、HDL−コレステロールが上昇することは、米国の研究で明らかにされています。以下は米国臨床栄養学雑誌の論文の要旨です。(8.3ブログも参照してくださいね)
「低糖質食はHDL-C を増やす。
低糖質食はHDL-C 値に対するTC値の比率を減らす。
低糖質食はTG を減らし、肥満を改善する。
従来の高糖質食はHDL-C を減らす。
従来の高糖質食はTG を増やし、肥満を悪化させる。
American Journal of Clinical Nutrition,
Vol. 83, No. 5, 989-990, May 2006
EDITORIAL
Alternatives to low-fat diets1,2
Martijn B Katan」
COCOさんの場合は、糖質を140g/日摂って、中性脂肪とHDL−コレステロールが改善してますね。一日140gの糖質なら560キロカロリ−ですから、総摂取カロリーが1600キロカロリ−として、35%ですのでほぼスタンダード 糖質制限食と同じ比率ですね。
スーパー糖質制限食は総摂取カロリーに占める糖質の割合は約12%です。結果として、スタンダード糖質制限食と運動をされて、中性脂肪とHDL−コレステロールが改善したということになりますね。
「インスリン量ですが、劇的にすくなくなりました。30分25 60分38」
インスリン量が少なくなったのは、インスリン抵抗性の傾向があったのが、よく歩いたり運動などにより改善した可能性がありますね。
有酸素運動により、筋肉細胞へのインスリンの効きが良くなるので、今までより少ないインスリンの量でブドウ糖を取り込めるようになります。
結論ですが、COCOさんはインスリン分泌能もしっかりありますし、糖尿病でもないので、未精製の穀物を主食とする「高雄病院食生活十箇条」でも大丈夫と思います。一方、糖質制限食でも何の問題もありません。
江部康二
本日夕の読売テレビのニュース・スクランブル、結局、高雄病院と京都高雄倶楽部の関係がはっきりしないとかで、私のインタビュー場面はカットされてしまいました。残念(×。×)
さて気を取り直して、今回はCOCOさんからコメント・質問をいただきました。
『糖質制限と分泌能
いつも楽しく拝見させていただいてマス!私は20代の頃から糖質はなるべく避けておかず中心の食生活でした。
特に肥満もなかったのですが、いつも中性脂肪だけは140越えでした。
HbA1cも4.5〜4.9をウロウロで、糖尿病の心配はないものと思っていました。
が・・・初めてドッグでブドウ糖負荷検査をして言われたのが、
『血糖値は問題ナイけど、(75→126→135→118)
30分、60分と、正常値に抑えるために分泌しているインスリンが120、130と多すぎるので、このままだと膵臓が疲弊するよ。糖質をタイトに制限すると分泌能が落ちるからもう少し食べた方が良い。』でした。
で、半年間一日に140前後の糖質を野菜、米、パンなどから摂ってみて今回、同じ負荷検査をしました。
血糖値は問題ナシ。(75→107→138→121)
インスリン量ですが、劇的にすくなくなりました。
30分25 60分38
これはやはり糖尿病がない場合は、ある程度の糖質を摂ったほうが良いという事なのでしょうか。
よく歩いたせいではあると思いますが、今回、いつも140越えしてた中性脂肪も50に下がり、 善玉も52→71まであがりました。
今まで糖質制限を無意識にしていたので特に炭水化物を欲しがるわけではないのですが、何となく不安を覚えてしまい質問してしまいました。 よろしくお願いたします。
【2007/12/29 00:25】 URL | COCO』
COCOさん。
「糖質はなるべく避けておかず中心の食生活」だったとのことですが、中性脂肪140mg/dlなら、必ず一定量以上の糖質が摂取されていたと思います。
例えば、スーパー糖質制限食実践中なら100mgを超えることはまずありません。
ちなみに、私の中性脂肪は40〜50mg/dlです。
それから経口ブドウ糖負荷試験というのは、液体の糖質75gという、日常の食生活ではあり得ない異常に血糖値をあげやすい食事ですので、この時インスリンが少々多く分泌されてもあまり問題はありません。
ただ、負荷後30分のインスリンが120μg/dlというのは、糖質摂取時のCOCOさんのインスリン分泌能力がしっかりあるいうことでもありますが、若干インスリン抵抗性の傾向があったので過剰に分泌されたのかもしれません。
糖質制限食ならインスリンの追加分泌はほとんど必要ないので、膵臓はいつも休養できて疲弊することはありません。従ってインスリン分泌能が落ちることもありません。
一方、糖質を摂取するたびにインスリンが追加分泌されます。従って大量で頻回の糖質摂取(今の日本人の普通の食生活)は、徐々に膵臓を疲弊させ糖尿病の発症につながります。400万年の人類の歴史で、穀物が主食となったのはわずか4000年ということをお忘れなく。
糖質制限食で中性脂肪が減り、HDL−コレステロールが上昇することは、米国の研究で明らかにされています。以下は米国臨床栄養学雑誌の論文の要旨です。(8.3ブログも参照してくださいね)
「低糖質食はHDL-C を増やす。
低糖質食はHDL-C 値に対するTC値の比率を減らす。
低糖質食はTG を減らし、肥満を改善する。
従来の高糖質食はHDL-C を減らす。
従来の高糖質食はTG を増やし、肥満を悪化させる。
American Journal of Clinical Nutrition,
Vol. 83, No. 5, 989-990, May 2006
EDITORIAL
Alternatives to low-fat diets1,2
Martijn B Katan」
COCOさんの場合は、糖質を140g/日摂って、中性脂肪とHDL−コレステロールが改善してますね。一日140gの糖質なら560キロカロリ−ですから、総摂取カロリーが1600キロカロリ−として、35%ですのでほぼスタンダード 糖質制限食と同じ比率ですね。
スーパー糖質制限食は総摂取カロリーに占める糖質の割合は約12%です。結果として、スタンダード糖質制限食と運動をされて、中性脂肪とHDL−コレステロールが改善したということになりますね。
「インスリン量ですが、劇的にすくなくなりました。30分25 60分38」
インスリン量が少なくなったのは、インスリン抵抗性の傾向があったのが、よく歩いたり運動などにより改善した可能性がありますね。
有酸素運動により、筋肉細胞へのインスリンの効きが良くなるので、今までより少ないインスリンの量でブドウ糖を取り込めるようになります。
結論ですが、COCOさんはインスリン分泌能もしっかりありますし、糖尿病でもないので、未精製の穀物を主食とする「高雄病院食生活十箇条」でも大丈夫と思います。一方、糖質制限食でも何の問題もありません。
江部康二

