「糖尿病徒然日記 」として糖尿病治療や予防などをテーマに、私なりの意見や情報を発信していきたいと思います。
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糖尿人とスポーツについて
2007年12月10日 (月) | 編集 |
おはようございます。
今朝はとても寒いです。室内で飼っている柴犬の「小豆」がなかなか寝床からでてきませんでした。

さて、糖尿人とスポーツについてxiangdaoさんからコメント・質問がありました。

『■糖尿人とスポーツについて
今年の夏ごろでしたか、「メタボ対策に取り組んでいる自治体の職員が運動による突然死」というニュースがありました。
我々糖尿人は一般人に比べて血管にハンデが有りますよね。 特に夏場は水分補給が十分でなければ危険だと思うのですが。
私自身、8月の終わりに金比羅山の石段を登ったのですが、かなりの汗をかきながら500mlのペットボトルの緑茶を飲みきれませんでした。
スポーツドリンクは厳禁ですので、水分の吸収が一般人より遅くなると思うのですが、危険性はいかがでしょうか?
江部先生は、テニスをしておられますが、特に夏場はどのように注意されておられるのでしょうか?
30〜40分の早足散歩程度なら問題ないでしょうが、激しい運動はどうなのでしょうか?
糖尿病の発病以前は、いつかは富士山の山頂を目指したいと考えていたのですが、今は危険回避すべきでしょうか?
xiangdao 』


30〜40分の早足散歩や私がやっている程度のおじさんのテニス(ダブルス)なら、水やお茶で充分でしょう。浸透圧が低い液体ほど吸収されやすいので、スポーツ飲料やジュースなどより、水やお茶のほうが吸収も速いのです。

私は昼の1時ごろから5時頃まで、1試合30分前後で4.5試合します。夏場でも、水分補給は水とお茶だけです。原則として、ちびちびと何度も少量ずつ水分補給がよいようです。

一方、激しいスポーツの時に大量の汗をかいたら<水+少量の塩>が安全です。
これなら血糖値も上げませんし、塩分不足の水中毒にもなりません。汗には塩分が含まれますので、水と共に塩分も喪失します。

激しいスポーツで短時間に1リットル〜2リットルの汗をかいて、水だけ補給すると体液が薄まって血液中のナトリウムイオン濃度が低下して水中毒となります。

血中ナトリウム濃度が
130mEq/Lで軽度の疲労感が出始め、(正常値135〜147)
120mEq/L以下で頭痛、嘔吐、精神症状、
110mEq/Lに近づくと性格変化や痙攣、昏睡などにいたります。

テニスクラブのコーチに聞いたところ、ジュニアの本格的テニス選手で、長時間の試合で大量の汗をかいたときは、スポーツドリンクを水で三倍に薄めてのませているそうです。

これでナトリウムと糖質の補給ができますね。糖尿人でも、1時間以上の持続的なスポーツ中なら、筋肉が糖質を利用してくれるので三.四倍薄めのスポーツドリンクで水分・塩分補給してもいけそうですね。

水を摂らな過ぎて脱水症になるのも、摂りすぎで水中毒になるのも共に困りものですので、診断・バランス・調整がいりますね。

2003年、USA Track & Field連盟が、水の摂取法につい発行したガイドラインでは、「水は本当にのどの乾きを感じた時に摂るべき(不必要に摂らない)」や、「1時間に800ml以上は摂るべきではない」と解説しています。

簡単な診断法としては、スポーツ後体重が増えているようなら水中毒(水の摂りすぎ)の可能性があります。

xiangdao さんの富士山登山ですが、糖質制限食で持続的スタミナは増しているはずですから今でも充分可能ですよ。ナッツ類などちょこちょこ食べながら塩分とエネルギーも補給し、
後はお茶か水をちびちび飲みながら山頂を目指してください。

江部康二