糖尿病は治らない?

こんばんは。
昨夜は第三金曜ライブ、歌えないので、喋ってばかりいたら
ライブがやたら長引いてしまいました。反省ですね <(_ _)>

さて、

糖尿病は、一旦発症したら決して治らないとされていますが、本当のところどうなのでしょう?

糖尿病の発症には、インスリン分泌不足とインスリン抵抗性が関わっています。両者が合わさって糖尿病になるのですが、まとめてインスリン作用不足といいます。

一般に日本人は、インスリン分泌不足が主の糖尿病が多く、
欧米人は、インスリン抵抗性が主の糖尿病が多いとされています。

インスリン分泌不足の発症・進行ですが(一般的な説では)
まず追加分泌の遷延と低下が始まり、徐々に食後高血糖となっていきます。

食後高血糖が続くようになれば、数年間で基礎分泌のインスリンも不足するようになり、早朝空腹時血糖値が上昇してきます。そして、高血糖そのものが膵臓のβ細胞にダメージを与えます。

従って、インスリン分泌不足が主の糖尿病においては、発症した時にすでに膵臓のβ細胞の1〜2割は壊れていることが多く、これは当然決して治りません。

しかし、β細胞は糖毒状態で疲弊しているが、まだ壊れていない段階であれば、外部からのインスリン補充あるいは 糖質制限食でβ細胞を休養させれば、回復することはよくあります。

次にインスリン抵抗性が主の糖尿病を考えてみます。

この場合、インスリン分泌能力は保たれていることが多く、インスリン分泌不足はない場合も結構あります。日本人でもこのタイプが少し増えてきています。

例えば、肥満や脂肪肝がありインスリン抵抗性が高まり糖尿病を発症した場合は、肥満や脂肪肝が改善すればインスリン抵抗性も改善してきます。

そうすると、適量のインスリンで細胞内にブドウ糖を取り込むことが可能となり、インスリン分泌不足はないので、糖尿病が治ることになります。

治るという言い方に語弊があるなら、インスリン作用不足が改善し健常のパターンに戻るということです。

実際、そういう患者さんを数名経験しました。

例えば、空腹時血糖値218mg/dl、HbA1c11.7%、163cm、72kgだった人が、内服薬なしで糖質制限食を1年続けて、60kgと肥満が解消し、HbA1cは5%前後で保ち、糖質を普通に摂取しても食後2時間血糖値が140mg/dl未満となりました。

血液検査のデータでは、診断基準上は正常人としかいいようがありませんので、糖尿病のレッテルも消えました。

現段階ならこの患者さんが糖尿病専門医を受診していろいろ血液検査をされたとしても「糖尿病ではありません。診断基準からみて正常です。」という診断となるでしょう。

江部康二の場合は、インスリン分泌不足が主でインスリン抵抗性が従の糖尿病でして、スーパー 糖質制限食を続けているかぎりは正常人ですが、糖質を摂取すれば残念ながら食後時間血糖値は200mgを超えて、立派な糖尿病です。

β細胞が既に1〜2割壊れていて、決して治らないパターンですね(×_×)

結論、

「インスリン抵抗性が主の糖尿病なら、抵抗性が改善すれば
糖代謝が正常人のパターンに戻る人もまれにいる。」ということですね。

江部康二

テーマ: 糖尿病 -  ジャンル: ヘルス・ダイエット
by ドクター江部  at 17:59 |  糖尿病 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
プロフィール

ドクター江部

Author:ドクター江部
江部康二です。京都の高雄病院で勤務しています。漢方やアトピー治療でご存知の方もおられるかと思いますが、最近、自分が糖尿病だということが発覚し、糖尿病の新しい食事療法『糖質制限食』に力を入れてます。これからも宜しくお願いしますね。

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