キシリトールなど糖アルコールと血糖値

再びこんにちは。

甘味料は、糖尿人やダイエットを目指す人において、とても関心が高いものです。今回、FUMIO OTSUKIさんから、甘味料の一種の糖アルコールに関する質問があったのでお答えします。

「■キシリトールなどについて
江部先生へ
キシリトールいりのガムにつきまして以前一日2から3個食べていたぐらいですが、ヘモグロビンA1Cが上昇してしまいました。それ以来食べないようにしていたのですが、今回歯科医の処方で口臭予防などの目的でエリスリトール、キシリトール、マルチトールなどが入っているガムやうがい剤をもらい使っていましたところ、約1ケ月でヘモグロビンA1Cが0.3ポイント上昇してしまいました。ほかに原因が考えられないので、エリスルトールでも血糖値が上昇する体質なのか、ほかのうがい剤やデンタルタブレットなどに入っているキシリトール、マルチトールが影響したのかどちらでしょうか
FUMIO OTSUKI | 2007.11.05(月) 16:10 | 」


FUMIO OTSUKIさん、コメント・質問ありがとうございます。

甘味料には、大きく分けて『天然甘味料』と『人工甘味料』があります。天然甘味料には、ショ糖、蜂蜜、メープルシロップ、果糖、麦芽糖、などがあります。天然の植物や食品中に含まれている甘み成分を取り出し精製、濃縮した甘味料のことです。

人工甘味料は、合成甘味料と糖アルコールに分類されます。
合成甘味料は人工甘味料の一種で、人為的に化学合成された甘みのある物質(甘味料)です。砂糖より低カロリー、低価格、などの特徴があります。狭義の意味の人工甘味料は合成甘味料と同義で使われることがあります。

米国食料医薬品庁で認められているのはサッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロースの4種です。

この4種はカロリーはなく、血糖値も上昇させませんが、一日摂取許容量が決められています。

糖アルコール には、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトールなどがあります。

キシリトールは野菜や果物などに、ソルビトールはプルーン、ナシ、リンゴなどに、エリスリトールは果実、花の蜜などにそれぞれ含まれていますが、商品としては人工的に作っています。

マルチトール、ラクチトールもそれぞれ麦芽糖、乳糖を原料として人工的に合成しています。

糖アルコールは糖類に水素を付加したもので、人工的に作っていますが、いわゆる合成甘味料には分類されません。糖アルコールの安全性は確立しています。

肝腎の血糖値を上昇させるか否かですが、エリスリトール以外の糖アルコールは、砂糖の約半分程度血糖値を上昇させます。

よく、「糖アルコールは血糖値を上昇させない」との記載がみられますが間違いです。

また、エリスリトール以外の糖アルコールは、難消化性で吸収されにくいのが特徴です。吸収されにくい分腸内に残っているので、大量に摂取すれば下痢を起こしやすいです。
 
エリスリトールは、糖アルコールの中で例外的に体内に9割以上吸収されますが、全く代謝されずにそのまま尿中に排泄されます。ですから厚生労働省お墨付きのゼロカロリーで、かつ全く血糖値を上昇させません。ほとんどが体内に吸収されるので、糖アルコールの中で最も下痢も起こしにくいです。

結論です。

KFUMIO OTSUKIさんのヘモグロビンA1cが上昇したのは、糖アルコールの内、キシリトールやマルチトールのせいです。エリスリトールは大丈夫です。

**
甘味料や糖アルコールに関しては
5.29、5.30のブログも参照していただけば幸いです。

江部康二
テーマ: 糖尿病 -  ジャンル: ヘルス・ダイエット
by ドクター江部  at 16:11 |  甘味料 |  comment (4)  |  trackback (0)  |  page top ↑

声帯ポリープ手術、無事成功

こんにちは。

本日無事退院しました。皆さん、お見舞いの言葉などありがとうございました。おかげさまで手術も術後の経過も極めて順調です。

京都市西京区の桂病院さん、新築の病棟の部屋だったので、とても綺麗で快適でした。Drもナースも皆さん親切で気持ちよかったです。

手術日の朝、内視鏡で確認したところ、声帯ポリープ何と半分の1mm径に縮んでいました。

歌と酒を控えめにしたからでしょうかね ( ̄△ ̄)

それでDrは、「経過を見る選択肢もありますよ」とおっしゃいました。

まあしかし、既に1年11ヶ月経過みてのことですので、美声?を取り戻すため「この際気持ちよくきってください」と瞬時に決断しました。

全身麻酔でほとんど何の苦痛も無かったのですが、術後の沈黙療法は応えました。レイチェル・カーソンの「沈黙の春」ならぬ、江部康二の「沈黙の秋」です。(済みません、何の関係もなく単なる言葉の綾です。)

沈黙療法かなり難しいですよ。

可愛い看護師さんに「ご気分如何ですか?」とかにっこり笑って聞かれたら思わず、お愛想で「大丈夫です」と返事してしまうサービス精神旺盛な自分がいまして、困ったモンでした。

入院中も勿論、糖質制限食です。

といっても、おかずを食べてご飯を抜いただけですが・・・。持参した大豆クッキーや美味しいダイズ、ナッツなど補食してました。

糖尿病に関しては、 糖質制限食である限りは正常人ですので
術前・術中・術後何の問題もありませんでした。

手術日は絶食で、夕のみ軽く摂取、本日はいつも通り朝食抜きでした。

帰宅して、連れ合いに思わず発してしまった言葉が、恥ずかしながら「腹減った。」で、すぐまた沈黙療法ですが、
しっかり笑われてしまいました。 (×。×)

江部康二
テーマ: 糖尿病 -  ジャンル: ヘルス・ダイエット
by ドクター江部  at 13:36 |  糖質制限食と・・・ |  comment (4)  |  trackback (0)  |  page top ↑
プロフィール

ドクター江部

Author:ドクター江部
江部康二です。京都の高雄病院で勤務しています。漢方やアトピー治療でご存知の方もおられるかと思いますが、最近、自分が糖尿病だということが発覚し、糖尿病の新しい食事療法『糖質制限食』に力を入れてます。これからも宜しくお願いしますね。

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