2007年10月31日 (水)
おはようございます。
咀嚼の話がでたついでに、今日は糖質制限食実践でプラーク(歯垢)が減るという興味深いお話です。
さて、虫歯と歯周病は、歯を失う二大原因です。
そして虫歯も歯周症も、最大の原因はプラーク(歯垢)です。
プラークはただの食べカスではなく、生きた細菌の塊です。歯垢中の細菌は、食物中の糖質を栄養源にしてどんどん増えていきます。
プラークコントロールをせずに放置すると、細菌が糖質を分解して作り出す酸や毒素で虫歯や歯周病が発症します。
さて、私は2002年6月から 糖質制限食を実践していますが、驚いたことに、歯垢がほとんどできなくなりました。
ブログ読者の 糖質制限食実践中の皆さん、如何でしょう?歯垢は減りましたか?
たまに糖質を食べると、てきめんその日は歯垢ができます。 糖質制限食で細菌の餌がなくなり、兵糧責めで繁殖できないので歯垢も激減したものと考えられます。
もともと歯は丈夫な方でしたが、糖質を食べていた頃は歯垢は結構できやすいほうで、毎年1回、バンド仲間の歯医者さんに、溜まった歯石を取ってもらってました。
1年間でこんなにできるのかというくらい、カチカチの歯石が沢山取れたものでした。
歯垢に唾液中のカルシウムが結びついて歯石になります。従って歯垢がなくなったら歯石もほとんどなくなって、歯医者さんはびっくりしてました。
勿論、最低限のプラークコントロールというか、超音波歯ブラシと歯間ブラシで朝1回、3分間くらいの手入れと、食後は通常の歯磨きを30秒くらいはしてます。
虫歯は右の奥歯を1本、20代前半に1回だけ治療してますが、あとは全く治療歴はありません。
糖尿病患者は歯周症を起こしやすいことが知られています。糖尿人の御同輩、糖質制限食で歯垢を減らして、最低限のプラークコントロールも実施して歯周病や虫歯予防を目指しましょうね。
**豊田先生、またご意見・追加コメントなどよろしくお願い申し上げます。 (*- -)(*_ _)
江部康二
咀嚼の話がでたついでに、今日は糖質制限食実践でプラーク(歯垢)が減るという興味深いお話です。
さて、虫歯と歯周病は、歯を失う二大原因です。
そして虫歯も歯周症も、最大の原因はプラーク(歯垢)です。
プラークはただの食べカスではなく、生きた細菌の塊です。歯垢中の細菌は、食物中の糖質を栄養源にしてどんどん増えていきます。
プラークコントロールをせずに放置すると、細菌が糖質を分解して作り出す酸や毒素で虫歯や歯周病が発症します。
さて、私は2002年6月から 糖質制限食を実践していますが、驚いたことに、歯垢がほとんどできなくなりました。
ブログ読者の 糖質制限食実践中の皆さん、如何でしょう?歯垢は減りましたか?
たまに糖質を食べると、てきめんその日は歯垢ができます。 糖質制限食で細菌の餌がなくなり、兵糧責めで繁殖できないので歯垢も激減したものと考えられます。
もともと歯は丈夫な方でしたが、糖質を食べていた頃は歯垢は結構できやすいほうで、毎年1回、バンド仲間の歯医者さんに、溜まった歯石を取ってもらってました。
1年間でこんなにできるのかというくらい、カチカチの歯石が沢山取れたものでした。
歯垢に唾液中のカルシウムが結びついて歯石になります。従って歯垢がなくなったら歯石もほとんどなくなって、歯医者さんはびっくりしてました。
勿論、最低限のプラークコントロールというか、超音波歯ブラシと歯間ブラシで朝1回、3分間くらいの手入れと、食後は通常の歯磨きを30秒くらいはしてます。
虫歯は右の奥歯を1本、20代前半に1回だけ治療してますが、あとは全く治療歴はありません。
糖尿病患者は歯周症を起こしやすいことが知られています。糖尿人の御同輩、糖質制限食で歯垢を減らして、最低限のプラークコントロールも実施して歯周病や虫歯予防を目指しましょうね。
**豊田先生、またご意見・追加コメントなどよろしくお願い申し上げます。 (*- -)(*_ _)
江部康二
2007年10月30日 (火)
おはようございます。
今朝は、大阪・豊田歯科・豊田先生からコメントを頂きました。
豊田先生、ご無沙汰しております。
大変貴重なコメントありがとうございます。
この知識、ブログ読者の皆さんにも是非共有して欲しいので、アップさせて頂きました。
それにしても、豊田先生とても早起きなのですね。午前5:34のコメントですから、もっと早く起きておられるのですね。
私も、年齢と共にやや早起きになって、午前6:30起床ですが全然追いつきませんね。
今後もまた、いろいろコメントを頂けば幸いです。よろしくお願い申し上げます。
またお会いできる日を楽しみにしております。
江部康二
以下、豊田先生のコメントです。
「*Comment
■Re:咀嚼回数について
江部先生
大阪・豊田歯科・豊田です。
いつも、著書・資料・ブログなどでいろいろなことを教えていただきまことにありがとうございます。
これだけ充実した内容で毎日更新され、いつも感服しています。
さて、今回の咀嚼回数について、シープシペッタさんに私見をのべさせていただきたくコメントにメールいたしました。
今回、シープシペッタさんの見られたデータは、和洋女子大学柳沢幸江助教授のもので、私は日経ヘルス2001年3月号の記事で知ったのですが、そこの解説では、欧米型食のファストフードは、典型的な和食に比べ、脂質比率が高く、咀嚼回数や食事時間が短い、となっており、脂質と咀嚼回数の関係には言及していません。このプリントの解説は確かに変だと思います。
「ごはん&一汁三菜型の和食」は、ハンバーガーショップのセットメニューよりは、よくかむ食事である、とでもするべきでしょうね。
肉のたん白は草とちがって消化が良いので、あまりかみつぶす必要がないので、肉食動物は肉を引き裂き、のどを通る大きさになれば飲み込みます。
肉食動物の歯は大きくとがっていて(裂肉歯)、歯と歯の間があいていて、肉を引き裂くのに都合がよいのですが、ヒトの歯は、犬歯以外はとがっておらず、歯と歯の間も詰まっているので、肉を引き裂くのには不都合で、硬い肉などは、いつまでもかみ続けることになりがちで、当然かむ回数も多くなります。
歯科医師で料理研究家の田沼敦子先生は、かむ回数を増やすために
1、かみごたえのある食材を使う
に加えて
2、乾物や海藻を使う
3、食材は大きく、乱切りにする
4、漬け物や空揚げなどにして、食材の水分を減らす
5、かみごたえの違う食材を組み合わせて食べる
6、薄味にする
7、食べるときに、一口の量を少なくする
ことを提唱されています。
食べ物をよくかむことは食材に特有の味を味わったり、さまざまな栄養成分をうまくとりいれることと深く関わっています。
食べ物は咀嚼されるとその成分が唾液や水に溶けて、分子やイオンの形で舌などの味細胞表面膜の受容体に結合します。
ただし、でんぷんやたんぱく質のようにあまりに分子が大きすぎると、受容体に結合できませんので味がしません。
ご飯の場合は、よくかんでいくと、唾液中の消化酵素アミラーゼが働いて、でんぷんが一部、麦芽糖に分解されて甘さが出ておいしく感じます。
糖質の量が変わらず、形態が変わります。麦芽糖はブドウ糖が2個つながったものです。
なお、砂糖の甘さを100とした場合、ブドウ糖は74、果糖は175、乳糖は16の甘さとなります。
参考図書
「ようこそ!歯のふしぎ博物館へ」
岡崎好秀著 大修館書店
「味のなんでも小事典(P152-153)」日本味と匂学会編 講談社ブルーバックス
以上、少しでも参考になれば、幸いです。
江部先生、長いメールになってすみません。今後ともよろしくご指導お願いいたします。
豊田歯科 豊田裕章 | 2007.10.30(火) 05:34 | 」
今朝は、大阪・豊田歯科・豊田先生からコメントを頂きました。
豊田先生、ご無沙汰しております。
大変貴重なコメントありがとうございます。
この知識、ブログ読者の皆さんにも是非共有して欲しいので、アップさせて頂きました。
それにしても、豊田先生とても早起きなのですね。午前5:34のコメントですから、もっと早く起きておられるのですね。
私も、年齢と共にやや早起きになって、午前6:30起床ですが全然追いつきませんね。
今後もまた、いろいろコメントを頂けば幸いです。よろしくお願い申し上げます。
またお会いできる日を楽しみにしております。
江部康二
以下、豊田先生のコメントです。
「*Comment
■Re:咀嚼回数について
江部先生
大阪・豊田歯科・豊田です。
いつも、著書・資料・ブログなどでいろいろなことを教えていただきまことにありがとうございます。
これだけ充実した内容で毎日更新され、いつも感服しています。
さて、今回の咀嚼回数について、シープシペッタさんに私見をのべさせていただきたくコメントにメールいたしました。
今回、シープシペッタさんの見られたデータは、和洋女子大学柳沢幸江助教授のもので、私は日経ヘルス2001年3月号の記事で知ったのですが、そこの解説では、欧米型食のファストフードは、典型的な和食に比べ、脂質比率が高く、咀嚼回数や食事時間が短い、となっており、脂質と咀嚼回数の関係には言及していません。このプリントの解説は確かに変だと思います。
「ごはん&一汁三菜型の和食」は、ハンバーガーショップのセットメニューよりは、よくかむ食事である、とでもするべきでしょうね。
肉のたん白は草とちがって消化が良いので、あまりかみつぶす必要がないので、肉食動物は肉を引き裂き、のどを通る大きさになれば飲み込みます。
肉食動物の歯は大きくとがっていて(裂肉歯)、歯と歯の間があいていて、肉を引き裂くのに都合がよいのですが、ヒトの歯は、犬歯以外はとがっておらず、歯と歯の間も詰まっているので、肉を引き裂くのには不都合で、硬い肉などは、いつまでもかみ続けることになりがちで、当然かむ回数も多くなります。
歯科医師で料理研究家の田沼敦子先生は、かむ回数を増やすために
1、かみごたえのある食材を使う
に加えて
2、乾物や海藻を使う
3、食材は大きく、乱切りにする
4、漬け物や空揚げなどにして、食材の水分を減らす
5、かみごたえの違う食材を組み合わせて食べる
6、薄味にする
7、食べるときに、一口の量を少なくする
ことを提唱されています。
食べ物をよくかむことは食材に特有の味を味わったり、さまざまな栄養成分をうまくとりいれることと深く関わっています。
食べ物は咀嚼されるとその成分が唾液や水に溶けて、分子やイオンの形で舌などの味細胞表面膜の受容体に結合します。
ただし、でんぷんやたんぱく質のようにあまりに分子が大きすぎると、受容体に結合できませんので味がしません。
ご飯の場合は、よくかんでいくと、唾液中の消化酵素アミラーゼが働いて、でんぷんが一部、麦芽糖に分解されて甘さが出ておいしく感じます。
糖質の量が変わらず、形態が変わります。麦芽糖はブドウ糖が2個つながったものです。
なお、砂糖の甘さを100とした場合、ブドウ糖は74、果糖は175、乳糖は16の甘さとなります。
参考図書
「ようこそ!歯のふしぎ博物館へ」
岡崎好秀著 大修館書店
「味のなんでも小事典(P152-153)」日本味と匂学会編 講談社ブルーバックス
以上、少しでも参考になれば、幸いです。
江部先生、長いメールになってすみません。今後ともよろしくご指導お願いいたします。
豊田歯科 豊田裕章 | 2007.10.30(火) 05:34 | 」
2007年10月29日 (月)
こんばんは。
朝夕は寒いくらいですが、日中はまだ結構暑い京都です。
今日は、シープシペッタさんの質問に答えて、咀嚼回数と健康について検討してみます。私も、興味ある話題なので、一頑張りしていろいろ調べてみました。
「■食べ物と咀嚼回数と健康の関係についての質問です。
こんにちは。先日は食育についての質問にお答えくださりありがとうございました。とても勉強になりました。
またまた質問させてください。私自身は糖尿病ではないので、ちょっと脱線した話題になりますが、ドクター江部にぜひ、ご意見をうかがいたく、コメントさせてもらいます。
今日息子が幼稚園からもらってきた「たのしくたべようニュース」というプリントに、「食事でかわる! かむ回数」という特集が組まれていました。
それは、同じカロリーの和食とファーストフードで、かむ回数比べをして、和食のほうが、かむ回数が多いので、和食を見直しましょう、という内容でした。
その献立は、和食は「ごはん、みそ汁、焼き魚(さんま)、きんぴらごぼう、ほうれんそうのおひたし」で、ファーストフードは「ハンバーガー、フライドポテト、コーンスープ」で、かんだ回数は和食は1019回、ファーストフードは562回となっていました。
そして、解説に「ファーストフードは和食にくらべて、かむ回数や食事時間が半分くらいです。その原因は、脂質の量などが関係しています。脂質が多い食べ物は、やわらかいので、かむ回数が自然に少なくなり、栄養面にも偏りがあります。ハンバーグのように、食べ物は加工されるとかみごたえが少なくなっていきます。一方和食は、野菜(根菜・葉菜)や海藻など、かみごたえのある食材が使われているので、かむ回数は多くなります。ファーストフードと同じくらいのエネルギー量でも栄養バランスがとれています。昔から伝えられてきた和食は、素材を生かしたよくかんで食べるものが多いので、もっと食卓に取り入れるようにしましょう」とありました。
このプリントを読んだ私の感想は、和食やファーストフードという言葉の位置づけがあいまいだし、全体にこの説の根拠が不明。ここでもやはり脂質は悪者扱い。アメリカの小児科医の報告で、乳幼児の脳の発達には、上質の脂質が必要という文献を読んだこともある私にとっては、偏った指導のように感じました。またなにより疑問に思うのは、「食の安全性」については一切触れられていないことでした。
我が家では、大ざっぱではありますが、「自然に近い形で作られた食べ物はカラダにいい、工場で作ったものはカスカスで栄養にも力にもならない」というように子どもに教えています。その観点に立てば、やはりファーストフードは工場製品なので、日常的に子どもには食べてほしくない食品となります。
先日、ブログ上で、ドクター江部に食育についてのご指導を受け、いろいろ考えさせられる日々ですが、私自身、毎日の食生活でいちばん大事にしているのは、「安全な素材を、その素材の持ち味を生かした調理法でいただく」ということです。
とくに子どもには、味覚が育つ大事な時期にいるので、なにを食べているかわからないような凝った献立でなく、シンプルなものを食べてもらいたいな、と思っています。その意味では、やっぱりファーストフードよりは、家で作る和食のほうがいいな、と思います。
咀嚼という意味でもっとつっこんでいえば、玄米や黒パンのほうがしっかり嚼まないとなりませんし、GI値も低い優秀な食べ物ということになりますよね。
ですので、和食はかみごたえがあって、ファーストフードはかみごたえがない、というのは、あまりにもいい加減な説と感じてしまいます。和食でも、おかゆはまったくかみごたえがないですものね。プリントには、かみごたえがある食材として野菜があがっていて、ごぼうなどの繊維の多い根菜ならわかりますが、生で食べるならまだしも、じゃがいももかみごたえがあるのかちょっと不思議だし、ほうれんそうもかみごたがあるといえるのか不思議でした。しかも、さんまもかなり脂質の多い魚ですし、しっかりかまなくても食べられるのでは? なんて、思ったり。深く考えるとなにが言いたいのかがどんどんわからなくなりました。このプリントの真意はどこにあるのでしょうか?
それで、ドクターに質問です。食べ物と咀嚼回数と健康の関係について、どのようにお考えでしょうか?
また、嚼むことによって、甘味が増す食材もありますが、糖分はその時点で増しているのでしょうか? それとも味は変わっても性質は変わらないのでしょうか? 教えてください。
シープシぺッタ | 2007.10.26(金) 20:50 | 」
シープシペッタさん。コメント・質問ありがとうございます。
仰るとおり、食品の咀嚼回数を和食と洋食で単純に比較することは無理がありますね。
豆腐(和食)VSロースステーキ(洋食)、咀嚼回数どちらが多いか明白ですよね。
ロースは脂肪たっぷりですが、噛み応えもとてもしっかりで、玄米よりもゴボウよりもほうれん草よりも、はるかに咀嚼回数は多くなります。
因みにロース肉100g中に、「たんぱく質13.8 g、脂質37.4g、炭水化物0.2 g 」が含まれています。
「脂質が多い食べ物は、やわらかいので、かむ回数が自然に少なくなる」なんてとんでもない誤解ですね。
私はもともと玄米魚菜食中心でしたが、2002年自分が糖尿病とわかってからは 糖質制限食です。それではっきりしたことは、明らかに 糖質制限食のほうが食事時間が長くなります。即ち、咀嚼回数も多くなります。
一般的な食材で、咀嚼回数が多くなるのは間違いなく動物の肉です。中でも、やや安めの輸入牛肉とかは超硬いですね。
東国原英夫知事推奨の宮崎産地鶏、近所のリカマンで、霧島山麓とれとれ村「赤どり炭火焼き」を買って食べてますが、これも半端な固さではありません。余程歯が丈夫な人でないと、到底食べれないと思います。
豚肉や羊の肉も、やはり咀嚼回数は多いです。魚介類の中ではイカやタコや貝類は結構噛みますよね。
結局、咀嚼回数に関しては和食も洋食も関係なく、食材によるということでしょうね。
そして、動物性タンパク質が一番咀嚼回数は多くなるので、必然的に「 糖質制限食」ならしっかり噛むことになりますね。
斎藤滋・神奈川歯科大学教授のグループの再現メニューによる研究では、卑弥呼の時代は、1回の食事(ハマグリの潮汁、アユの塩焼き、ナガイモの煮物、カワハギの干し物、ノビル、クルミ、クリ、もち玄米のおこわ)でかむ回数が3990回、時間は51分だったのが、時代とともに減少していき、戦前の食事(大豆のみそ炒め、たくあん、野菜のみそ汁、ニンジンとダイコンなどの煮物、麦飯)では回数が1420回、時間は22分になり、現代の食事(コーンスープ、ハンバーグ、スパゲッティ、ポテトサラダ、プリン、パン)では回数で620回、時間はたったの11分という結果になったそうです。
糖質制限食実践者の縄文人は、もっと咀嚼回数は多かったでしょうね。
斉藤先生によれば
*噛むと満腹中枢を働かせる信号が速やかに伝わる→ダイエット効果
*噛むと食べ物を効率よく消化吸収できる
*噛むと頭の働きがよくなる
*噛むと痴呆が予防できる
*噛むとあごの骨が強くなる
*噛むと顔の筋肉と骨が鍛えられ、しわの予防になる
*噛むと虫歯が予防できる
*噛むと味覚神経が敏感になる
*噛むとがんが予防できる
など様々な効果が期待できるそうです。
http://www.natureinterface.com/j/ni01/P054-057/" target="_blank">【咀嚼とヘルスケア/運動能力を左右する噛む力】 -- 斎藤 滋
http://www.natureinterface.com/j/ni01/P054-057/
やはり咀嚼回数が多いことはとても良いことのようですね。
「嚼むことによって、甘味が増す食材もありますが、糖分はその時点で増しているのでしょうか? それとも味は変わっても性質は変わらないのでしょうか?」
確かに玄米など噛めば噛むほど甘みがでてきて、100回噛めなどど言われてますよね。
しかし、その玄米中に含まれる糖質の量は一緒です。咀嚼することで出てくる糖質以外の何らかの成分で甘く感じるのでしょうかね?
結論です。
和食でも洋食でも中華でも何でもいいので、 糖質制限食なら咀嚼回数はばっちり確保ですね。
江部康二
朝夕は寒いくらいですが、日中はまだ結構暑い京都です。
今日は、シープシペッタさんの質問に答えて、咀嚼回数と健康について検討してみます。私も、興味ある話題なので、一頑張りしていろいろ調べてみました。
「■食べ物と咀嚼回数と健康の関係についての質問です。
こんにちは。先日は食育についての質問にお答えくださりありがとうございました。とても勉強になりました。
またまた質問させてください。私自身は糖尿病ではないので、ちょっと脱線した話題になりますが、ドクター江部にぜひ、ご意見をうかがいたく、コメントさせてもらいます。
今日息子が幼稚園からもらってきた「たのしくたべようニュース」というプリントに、「食事でかわる! かむ回数」という特集が組まれていました。
それは、同じカロリーの和食とファーストフードで、かむ回数比べをして、和食のほうが、かむ回数が多いので、和食を見直しましょう、という内容でした。
その献立は、和食は「ごはん、みそ汁、焼き魚(さんま)、きんぴらごぼう、ほうれんそうのおひたし」で、ファーストフードは「ハンバーガー、フライドポテト、コーンスープ」で、かんだ回数は和食は1019回、ファーストフードは562回となっていました。
そして、解説に「ファーストフードは和食にくらべて、かむ回数や食事時間が半分くらいです。その原因は、脂質の量などが関係しています。脂質が多い食べ物は、やわらかいので、かむ回数が自然に少なくなり、栄養面にも偏りがあります。ハンバーグのように、食べ物は加工されるとかみごたえが少なくなっていきます。一方和食は、野菜(根菜・葉菜)や海藻など、かみごたえのある食材が使われているので、かむ回数は多くなります。ファーストフードと同じくらいのエネルギー量でも栄養バランスがとれています。昔から伝えられてきた和食は、素材を生かしたよくかんで食べるものが多いので、もっと食卓に取り入れるようにしましょう」とありました。
このプリントを読んだ私の感想は、和食やファーストフードという言葉の位置づけがあいまいだし、全体にこの説の根拠が不明。ここでもやはり脂質は悪者扱い。アメリカの小児科医の報告で、乳幼児の脳の発達には、上質の脂質が必要という文献を読んだこともある私にとっては、偏った指導のように感じました。またなにより疑問に思うのは、「食の安全性」については一切触れられていないことでした。
我が家では、大ざっぱではありますが、「自然に近い形で作られた食べ物はカラダにいい、工場で作ったものはカスカスで栄養にも力にもならない」というように子どもに教えています。その観点に立てば、やはりファーストフードは工場製品なので、日常的に子どもには食べてほしくない食品となります。
先日、ブログ上で、ドクター江部に食育についてのご指導を受け、いろいろ考えさせられる日々ですが、私自身、毎日の食生活でいちばん大事にしているのは、「安全な素材を、その素材の持ち味を生かした調理法でいただく」ということです。
とくに子どもには、味覚が育つ大事な時期にいるので、なにを食べているかわからないような凝った献立でなく、シンプルなものを食べてもらいたいな、と思っています。その意味では、やっぱりファーストフードよりは、家で作る和食のほうがいいな、と思います。
咀嚼という意味でもっとつっこんでいえば、玄米や黒パンのほうがしっかり嚼まないとなりませんし、GI値も低い優秀な食べ物ということになりますよね。
ですので、和食はかみごたえがあって、ファーストフードはかみごたえがない、というのは、あまりにもいい加減な説と感じてしまいます。和食でも、おかゆはまったくかみごたえがないですものね。プリントには、かみごたえがある食材として野菜があがっていて、ごぼうなどの繊維の多い根菜ならわかりますが、生で食べるならまだしも、じゃがいももかみごたえがあるのかちょっと不思議だし、ほうれんそうもかみごたがあるといえるのか不思議でした。しかも、さんまもかなり脂質の多い魚ですし、しっかりかまなくても食べられるのでは? なんて、思ったり。深く考えるとなにが言いたいのかがどんどんわからなくなりました。このプリントの真意はどこにあるのでしょうか?
それで、ドクターに質問です。食べ物と咀嚼回数と健康の関係について、どのようにお考えでしょうか?
また、嚼むことによって、甘味が増す食材もありますが、糖分はその時点で増しているのでしょうか? それとも味は変わっても性質は変わらないのでしょうか? 教えてください。
シープシぺッタ | 2007.10.26(金) 20:50 | 」
シープシペッタさん。コメント・質問ありがとうございます。
仰るとおり、食品の咀嚼回数を和食と洋食で単純に比較することは無理がありますね。
豆腐(和食)VSロースステーキ(洋食)、咀嚼回数どちらが多いか明白ですよね。
ロースは脂肪たっぷりですが、噛み応えもとてもしっかりで、玄米よりもゴボウよりもほうれん草よりも、はるかに咀嚼回数は多くなります。
因みにロース肉100g中に、「たんぱく質13.8 g、脂質37.4g、炭水化物0.2 g 」が含まれています。
「脂質が多い食べ物は、やわらかいので、かむ回数が自然に少なくなる」なんてとんでもない誤解ですね。
私はもともと玄米魚菜食中心でしたが、2002年自分が糖尿病とわかってからは 糖質制限食です。それではっきりしたことは、明らかに 糖質制限食のほうが食事時間が長くなります。即ち、咀嚼回数も多くなります。
一般的な食材で、咀嚼回数が多くなるのは間違いなく動物の肉です。中でも、やや安めの輸入牛肉とかは超硬いですね。
東国原英夫知事推奨の宮崎産地鶏、近所のリカマンで、霧島山麓とれとれ村「赤どり炭火焼き」を買って食べてますが、これも半端な固さではありません。余程歯が丈夫な人でないと、到底食べれないと思います。
豚肉や羊の肉も、やはり咀嚼回数は多いです。魚介類の中ではイカやタコや貝類は結構噛みますよね。
結局、咀嚼回数に関しては和食も洋食も関係なく、食材によるということでしょうね。
そして、動物性タンパク質が一番咀嚼回数は多くなるので、必然的に「 糖質制限食」ならしっかり噛むことになりますね。
斎藤滋・神奈川歯科大学教授のグループの再現メニューによる研究では、卑弥呼の時代は、1回の食事(ハマグリの潮汁、アユの塩焼き、ナガイモの煮物、カワハギの干し物、ノビル、クルミ、クリ、もち玄米のおこわ)でかむ回数が3990回、時間は51分だったのが、時代とともに減少していき、戦前の食事(大豆のみそ炒め、たくあん、野菜のみそ汁、ニンジンとダイコンなどの煮物、麦飯)では回数が1420回、時間は22分になり、現代の食事(コーンスープ、ハンバーグ、スパゲッティ、ポテトサラダ、プリン、パン)では回数で620回、時間はたったの11分という結果になったそうです。
糖質制限食実践者の縄文人は、もっと咀嚼回数は多かったでしょうね。
斉藤先生によれば
*噛むと満腹中枢を働かせる信号が速やかに伝わる→ダイエット効果
*噛むと食べ物を効率よく消化吸収できる
*噛むと頭の働きがよくなる
*噛むと痴呆が予防できる
*噛むとあごの骨が強くなる
*噛むと顔の筋肉と骨が鍛えられ、しわの予防になる
*噛むと虫歯が予防できる
*噛むと味覚神経が敏感になる
*噛むとがんが予防できる
など様々な効果が期待できるそうです。
http://www.natureinterface.com/j/ni01/P054-057/" target="_blank">【咀嚼とヘルスケア/運動能力を左右する噛む力】 -- 斎藤 滋
http://www.natureinterface.com/j/ni01/P054-057/
やはり咀嚼回数が多いことはとても良いことのようですね。
「嚼むことによって、甘味が増す食材もありますが、糖分はその時点で増しているのでしょうか? それとも味は変わっても性質は変わらないのでしょうか?」
確かに玄米など噛めば噛むほど甘みがでてきて、100回噛めなどど言われてますよね。
しかし、その玄米中に含まれる糖質の量は一緒です。咀嚼することで出てくる糖質以外の何らかの成分で甘く感じるのでしょうかね?
結論です。
和食でも洋食でも中華でも何でもいいので、 糖質制限食なら咀嚼回数はばっちり確保ですね。
江部康二
2007年10月27日 (土)
こんばんは、江部康二です。
今、西洋医学では一人一人の患者さんの体質に合わせて処方を工夫しようというテーラーメード(tailor made)の薬物療法が注目され始めています。
従来画一的な処方内容だった西洋医学においても、個に対応しようとする好ましい変化と言えます。
高雄病院で実践している漢方医学は、まさにテーラーメードの治療なのですが、食生活においても、私は最近テーラーメードの食事療法(tailor made diet)を提唱しています。
どんな病気の人でも共通に食べてよいもの、個別の病気において避けたほうがいいもの、誰もが食べないほうがいいもの、個人の嗜好・・・などを考慮して一人一人に最適の食事療法を選んでいきます。
具体的にはアレルギー疾患、膠原病、消化器疾患、循環器疾患、呼吸器疾患など糖尿病以外の病気の治療食に、そして糖尿病や高脂血症などの生活習慣病予防に、ブドウ糖スパイク(7.26ブログ)が生じにくい「食生活十箇条」を提案しました。
『高雄病院食生活十箇条』 -アレルギー疾患の治療や生活習慣病予防に-
一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
一方、既に糖尿病になった人や肥満・メタボリックシンドロームの人には、糖質制限食がお奨めです。
『糖質制限食十箇条』 -糖尿病や肥満が気になる人に-
一、魚貝・肉・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食 べてよい。
二、糖質特に白パン・白米・麺類及び菓子・白砂糖など精製糖質の摂取は極力控え る。
三、主食を摂るときは未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
四、飲料は牛乳・果汁は飲まず、成分未調整豆乳はOK。水、番茶、麦茶、ほうじ茶も OK。
五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類は適量OK。果物は少量にとどめる。
六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。
七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。
八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)はOK、醸造酒(ビール、日本酒、など)は 控える。
九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルー ツは不可。
十、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。
『糖質制限食』の3パターン
一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。
二、スタンダード糖質制限食は朝と夕は主食抜き。
三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。
*抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。
2008年1月20日(日)の
「テーラーメードダイエットと糖質制限食」東京講演では、テーラーメードダイエットの枠組みの中で、『玄米魚菜食』『糖質制限食』それぞれの役割を実例をあげてわかりやすくお話したいと思います。ブログ読者の皆さん、是非奮ってご参加くださいね。
「テーラーメードダイエットと糖質制限食」
東京講演・第6弾
2008年1月20日(日)
食事で治すアトピー・糖尿病
糖質制限食は、糖尿病の治療のみならず、
アトピー・喘息などのアレルギーをはじめ、
生活習慣病全般に劇的な症状の改善がみとめられています。
それは、代謝機能全般が安定するため。
ぜひ、ドクター江部康二の話を聞いて、
症状改善に役立ててください。
2008年初の東京講演です。
『なんでも相談』の時間も充実!
あなたの治療の悩みにドクター江部が答えます!
皆様のご参加お待ちしています!!(事務局/曽我部ゆかり)
◆講 師◆江部康二(高雄病院理事長/リボーン運営委員代表)
◆開 場◆9時20分
◆開 演◆9時30から。11時30分まで
◆会 場◆なかの芸能小劇場
(JR・東西線中野駅下車、北口改札をでて中野通り徒歩2分)
◆会 費◆1000円(定員100名/申し込み先着順)
[お申し込み方法]
◆予約申込◆席に限りがあります。なるべく予約申込してください。
・電話、ファックスまたはeメールで予約してください。
◆当日受付◆席に余裕がある場合受付けます。
・直接会場にお越しください。
・満席の場合にはお断りすることになりますので、ご了承ください。
・前日に留守電のメッセージで空席の状況を流しますのでお聞きください。
※託児保育はございませんが、お子さん連れでの参加を歓迎しています。
<申し込み・連絡先>
アトピー・ネットワーク・リボーン
TEL・ファックス/03-3388-5428
(平日午前10時から午後5時まで/不在時は留守電で対応します)
e-メール/reborn@big.or.jp
主催:アトピー・ネットワーク・リボーン
共催:糖質制限食普及センター東京事務所
協力:(株)京都高雄倶楽部
今、西洋医学では一人一人の患者さんの体質に合わせて処方を工夫しようというテーラーメード(tailor made)の薬物療法が注目され始めています。
従来画一的な処方内容だった西洋医学においても、個に対応しようとする好ましい変化と言えます。
高雄病院で実践している漢方医学は、まさにテーラーメードの治療なのですが、食生活においても、私は最近テーラーメードの食事療法(tailor made diet)を提唱しています。
どんな病気の人でも共通に食べてよいもの、個別の病気において避けたほうがいいもの、誰もが食べないほうがいいもの、個人の嗜好・・・などを考慮して一人一人に最適の食事療法を選んでいきます。
具体的にはアレルギー疾患、膠原病、消化器疾患、循環器疾患、呼吸器疾患など糖尿病以外の病気の治療食に、そして糖尿病や高脂血症などの生活習慣病予防に、ブドウ糖スパイク(7.26ブログ)が生じにくい「食生活十箇条」を提案しました。
『高雄病院食生活十箇条』 -アレルギー疾患の治療や生活習慣病予防に-
一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
一方、既に糖尿病になった人や肥満・メタボリックシンドロームの人には、糖質制限食がお奨めです。
『糖質制限食十箇条』 -糖尿病や肥満が気になる人に-
一、魚貝・肉・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食 べてよい。
二、糖質特に白パン・白米・麺類及び菓子・白砂糖など精製糖質の摂取は極力控え る。
三、主食を摂るときは未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
四、飲料は牛乳・果汁は飲まず、成分未調整豆乳はOK。水、番茶、麦茶、ほうじ茶も OK。
五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類は適量OK。果物は少量にとどめる。
六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。
七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。
八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)はOK、醸造酒(ビール、日本酒、など)は 控える。
九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルー ツは不可。
十、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。
『糖質制限食』の3パターン
一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。
二、スタンダード糖質制限食は朝と夕は主食抜き。
三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。
*抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。
2008年1月20日(日)の
「テーラーメードダイエットと糖質制限食」東京講演では、テーラーメードダイエットの枠組みの中で、『玄米魚菜食』『糖質制限食』それぞれの役割を実例をあげてわかりやすくお話したいと思います。ブログ読者の皆さん、是非奮ってご参加くださいね。
「テーラーメードダイエットと糖質制限食」
東京講演・第6弾
2008年1月20日(日)
食事で治すアトピー・糖尿病
糖質制限食は、糖尿病の治療のみならず、
アトピー・喘息などのアレルギーをはじめ、
生活習慣病全般に劇的な症状の改善がみとめられています。
それは、代謝機能全般が安定するため。
ぜひ、ドクター江部康二の話を聞いて、
症状改善に役立ててください。
2008年初の東京講演です。
『なんでも相談』の時間も充実!
あなたの治療の悩みにドクター江部が答えます!
皆様のご参加お待ちしています!!(事務局/曽我部ゆかり)
◆講 師◆江部康二(高雄病院理事長/リボーン運営委員代表)
◆開 場◆9時20分
◆開 演◆9時30から。11時30分まで
◆会 場◆なかの芸能小劇場
(JR・東西線中野駅下車、北口改札をでて中野通り徒歩2分)
◆会 費◆1000円(定員100名/申し込み先着順)
[お申し込み方法]
◆予約申込◆席に限りがあります。なるべく予約申込してください。
・電話、ファックスまたはeメールで予約してください。
◆当日受付◆席に余裕がある場合受付けます。
・直接会場にお越しください。
・満席の場合にはお断りすることになりますので、ご了承ください。
・前日に留守電のメッセージで空席の状況を流しますのでお聞きください。
※託児保育はございませんが、お子さん連れでの参加を歓迎しています。
<申し込み・連絡先>
アトピー・ネットワーク・リボーン
TEL・ファックス/03-3388-5428
(平日午前10時から午後5時まで/不在時は留守電で対応します)
e-メール/reborn@big.or.jp
主催:アトピー・ネットワーク・リボーン
共催:糖質制限食普及センター東京事務所
協力:(株)京都高雄倶楽部
2007年10月26日 (金)
こんばんは。
今夕は「ひと・まち交流館 京都」で「あったかサポート」さん主催の講演会でした。「生活習慣病の常識を問い直す医療の実践」という題目で、糖質制限食と糖尿病・肥満・メタボのお話をしてきました。
「ひと・まち交流館 京都」は高雄病院京都駅前診療所のすぐ近くだったので、10月1日に診療開始して最初のミーティングをすました後、歩いて行ってきました。
100円パーキングに車をとめていたので講演の後の打ち上げ会では、私一人ウーロン茶で寂しい思いでした。
講演は質問が相次いで盛り上がりましたよ。
さて今日は山本@神戸 さんの質問にお答え致します。
「■いつもためになります。
はじめまして、いつもお疲れ様です。既出でしたらすみませんが、ご飯、パン、うどんはだめだけど日本そば、中華そば、スパゲティはOKというサイトもありますがいかがなものでしょうか?あと私の大好物のお好み焼きやたこ焼きは?お忙しいところお邪魔いたしました。
山本@神戸 | 2007.10.20(土) 22:42 |
初心者ですみまsぜん
すみませんやはりすべてだめですね。私は餃子の王将の常連なのですが、食べてよいものはありますか?餃子は微妙ですね。。。
山本@神戸 | 2007.10.22(月) 22:50 | 」
山本@神戸さん。コメント・質問ありがとうございます。
『うどんはだめだけど日本そば、中華そば、スパゲティはOKというサイトもあります』これは血糖上昇指数(GI)の意味合いでしょうか?
確かに、十割蕎麦やイタリア小麦のアルデンテパスタは、うどんや白いパンに比べれば、血糖を急峻に上昇させにくいです。(GIに関しては6.13ブログを見てくださいね)
正常人であればGIは結構役立つのですが、糖尿人の場合は、GIが低いものでも糖質が主体の食品は、血糖値を200mg/dl以上に上昇させます。
まあ、白いパンがある糖尿人の血糖値を280mg/dlまで上昇させるとして、同じ糖質量の十割蕎麦なら240~250mg/dlで済むというくらいの効能はありますが・・・。
それから、山本@神戸さんの仰るとおり、お好み焼きやたこ焼きは、精製小麦食品ですから、血糖値を急撃に上昇させてしまいますので、糖質制限食ダメ食品です。
さて、関西人にはおなじみの餃子の王将ですが…。
唐揚げくらいなら、一人前で使用している小麦粉は数グラムなので、それほど気にしなくて良いと思いますし、私も唐揚げ時々食べます。イカの天ぷら、豚の天ぷら、春巻き、シュウマイもコロモの小麦粉分糖質が含まれていますが、沢山食べなければまあまあ、△食品です。
例えば、シュウマイなら100g(2人前)中に19gの糖質が含まれています。
ニラレバ炒め、牛焼き肉、豚キムチ、豚とキャベツの味噌炒め、牛肉とピーマンの細切り炒め、ジンギスカン、蒸し鶏などは 糖質制限食OK食品ですね。
玉子スープやワカメスープも 糖質制限食OK食品です。八宝菜や麻婆豆腐も、とろみを残し気味に食べれば何とか大丈夫でしょう。
こう見ていくと、「餃子の王将」糖尿人でも結構食べれるものがあるじゃないですか。
おっとすいません。肝腎の餃子を忘れていましたね。
私の場合、餃子が6個皿にのってきたら、まず2個はそのまま食べます。それで味と食感を楽しんだら、3個目からは真ん中を食べて周囲の衣の縁側のようなところは残します。見た目があまり美しくありませんが背に腹は替えられませんから・・・。
餃子には、100g中に24gの糖質が含まれていますので。
なお厚生労働省の基準によれば100g中の糖質が5g以下なら低糖質食品です。
結局、1gの糖質が3mg、糖尿人の血糖値を上昇させます。
一食に摂る合計の糖質が何グラムかで、血糖値の上昇具合が決まります。糖質制限食は、これさえ頭においておけば、カロリー計算は要りません。
『糖質制限食 春のレシピ』『糖質制限食 夏のレシピ』(東洋経済新報社)巻末の食品糖質量の表を参考にして、1回に摂取する糖質の合計量を20g~(30g)以下にして、食後血糖値が180mg/dl未満を目指すのが、糖尿人の生きる道かと愚考する次第です。
江部康二
今夕は「ひと・まち交流館 京都」で「あったかサポート」さん主催の講演会でした。「生活習慣病の常識を問い直す医療の実践」という題目で、糖質制限食と糖尿病・肥満・メタボのお話をしてきました。
「ひと・まち交流館 京都」は高雄病院京都駅前診療所のすぐ近くだったので、10月1日に診療開始して最初のミーティングをすました後、歩いて行ってきました。
100円パーキングに車をとめていたので講演の後の打ち上げ会では、私一人ウーロン茶で寂しい思いでした。
講演は質問が相次いで盛り上がりましたよ。
さて今日は山本@神戸 さんの質問にお答え致します。
「■いつもためになります。
はじめまして、いつもお疲れ様です。既出でしたらすみませんが、ご飯、パン、うどんはだめだけど日本そば、中華そば、スパゲティはOKというサイトもありますがいかがなものでしょうか?あと私の大好物のお好み焼きやたこ焼きは?お忙しいところお邪魔いたしました。
山本@神戸 | 2007.10.20(土) 22:42 |
初心者ですみまsぜん
すみませんやはりすべてだめですね。私は餃子の王将の常連なのですが、食べてよいものはありますか?餃子は微妙ですね。。。
山本@神戸 | 2007.10.22(月) 22:50 | 」
山本@神戸さん。コメント・質問ありがとうございます。
『うどんはだめだけど日本そば、中華そば、スパゲティはOKというサイトもあります』これは血糖上昇指数(GI)の意味合いでしょうか?
確かに、十割蕎麦やイタリア小麦のアルデンテパスタは、うどんや白いパンに比べれば、血糖を急峻に上昇させにくいです。(GIに関しては6.13ブログを見てくださいね)
正常人であればGIは結構役立つのですが、糖尿人の場合は、GIが低いものでも糖質が主体の食品は、血糖値を200mg/dl以上に上昇させます。
まあ、白いパンがある糖尿人の血糖値を280mg/dlまで上昇させるとして、同じ糖質量の十割蕎麦なら240~250mg/dlで済むというくらいの効能はありますが・・・。
それから、山本@神戸さんの仰るとおり、お好み焼きやたこ焼きは、精製小麦食品ですから、血糖値を急撃に上昇させてしまいますので、糖質制限食ダメ食品です。
さて、関西人にはおなじみの餃子の王将ですが…。
唐揚げくらいなら、一人前で使用している小麦粉は数グラムなので、それほど気にしなくて良いと思いますし、私も唐揚げ時々食べます。イカの天ぷら、豚の天ぷら、春巻き、シュウマイもコロモの小麦粉分糖質が含まれていますが、沢山食べなければまあまあ、△食品です。
例えば、シュウマイなら100g(2人前)中に19gの糖質が含まれています。
ニラレバ炒め、牛焼き肉、豚キムチ、豚とキャベツの味噌炒め、牛肉とピーマンの細切り炒め、ジンギスカン、蒸し鶏などは 糖質制限食OK食品ですね。
玉子スープやワカメスープも 糖質制限食OK食品です。八宝菜や麻婆豆腐も、とろみを残し気味に食べれば何とか大丈夫でしょう。
こう見ていくと、「餃子の王将」糖尿人でも結構食べれるものがあるじゃないですか。
おっとすいません。肝腎の餃子を忘れていましたね。
私の場合、餃子が6個皿にのってきたら、まず2個はそのまま食べます。それで味と食感を楽しんだら、3個目からは真ん中を食べて周囲の衣の縁側のようなところは残します。見た目があまり美しくありませんが背に腹は替えられませんから・・・。
餃子には、100g中に24gの糖質が含まれていますので。
なお厚生労働省の基準によれば100g中の糖質が5g以下なら低糖質食品です。
結局、1gの糖質が3mg、糖尿人の血糖値を上昇させます。
一食に摂る合計の糖質が何グラムかで、血糖値の上昇具合が決まります。糖質制限食は、これさえ頭においておけば、カロリー計算は要りません。
『糖質制限食 春のレシピ』『糖質制限食 夏のレシピ』(東洋経済新報社)巻末の食品糖質量の表を参考にして、1回に摂取する糖質の合計量を20g~(30g)以下にして、食後血糖値が180mg/dl未満を目指すのが、糖尿人の生きる道かと愚考する次第です。
江部康二
2007年10月25日 (木)
こんばんは。
今年は夏の猛暑のせいか国内産の松茸、戦後最悪の不作となるかもしれないそうです。しかし、考えてみれば「そんなの関係ない!!」ですね( ̄▽ ̄)v
ここ数年、北朝鮮、中国、カナダ、北欧と国際色豊かな松茸と
仲良くしてて、国内産など食べたことないので、「まあ、いいか!?」でやんす(ToT)/~~
さて今日は、ミントさんのリクエストに答えて、松茸ではなくヤーコンのお話です。
「江部先生こんにちは。
久しぶりに食材について質問させていただいてもよろしいでしょうか?
糖尿病とは関係ないのですが最近外食が続いたからか野菜不足で便秘がひどく、解消させる食材を探しているうちにヤーコンという根菜を見つけました。
ヤーコンは血糖値も下げるととあるサイトに書かれていました。
もちろん血糖値も下がるなら非常にありがたいのですが、今はとにかく目の前の便秘を解消したいのであるものは試してみたいと思っています。
ヤーコンの栄養分析によると水分を除くとほとんどが炭水化物で、うち食物繊維はわずかなのですが糖分はほとんどフラクトオリゴ糖とのことでした。
フラクトオリゴ糖というのは血糖値を上げない糖分なのでしょうか?
これで血糖値が上がらないなら、血糖値+便秘対策で試してみたいとは思っています。
ただ、ヤーコンもあまり長い間保存しすぎると別の糖分に変わるみたいですが。。。
ミント | 2007.10.23(火) 09:18 | 」
ミントさん、ヤーコン私も以前調べたことがあります。
なかなか興味深い食材ですね。
ヤーコンの原産地は、南米アンデス地方です。キク科の多年草で、草丈は1~2.5m、晩秋に黄色の花が咲き、冬季に地上部は枯れます。地下部に繁殖器官の塊茎と貯蔵器官の塊根を形成し、その塊根を食用とします。
ヤーコンは、食物の中でもっとも多くのフラクオリゴ糖を塊根と塊茎に含んでいます。芋の成分の組織は、芋の成熟によって変化しますが、成熟につれて果糖、ブドウ糖の単糖や蔗糖が減少し、フラクオリゴ糖の割合が多くなります。そして、地上部が枯れるほど収穫を遅らせることで、機能性の高いフラクオリゴ糖を含んだ芋を得ることが出来ます。
【環境耕作研究所の資料 】
野菜などのフラクトオリゴ糖含有量(可食部100g中)
植物
ヤーコン 8.0g
タマネギ 2.8g
ネギ 0.2g
ニンニク 1.0g
ゴボウ 3.6g
ライ麦 0.7g
バナナ 0.3g
【愛媛県工業技術センター資料 】
ヤーコン塊根(可食部)100g中成分一覧
項目 含有量
水分 83.1g
蛋白質 1.0g
脂質 0.1g
糖質 13.3g
繊維 2.6g
ヤーコンの糖質のほとんどがフラクトオリゴ糖で、残りが果糖、ブドウ糖、蔗糖です。
この資料だと、100g中、糖質が13.3gでその内8gがフラクトオリゴ糖で、残り5.3gがそれ以外の果糖やブドウ糖・ショ糖ということになります。
フラクトオリゴ糖は、人間の消化酵素では分解されないので、吸収されることなく消化管を通過し大腸に達します。すなわちフラクトオリゴ糖は栄養源にはなりませんし、血糖値を上げることもありません。
一日1gのフラクトオリゴ糖でビフィズス菌が増え、さらに一日3g以上の摂取で整腸作用があるとされています。
一方、少ないとはいえ、ヤーコン100g中に合計約5gの<果糖、ブドウ糖、蔗糖>という血糖値を上昇させる成分が含まれているので、大量に食べるのは少し困ります。100g中5gの糖質ということで、牛乳やプレーンヨーグルトと同じレベルですね。
なお、明治製菓のメイオリゴPという甘味料は、含有糖質の95%以上がフラクトオリゴ糖で、残りの極少量が単糖とショ糖で、糖質制限食OK食品です。
メイオリゴPは、糖質制限食初期に高雄病院売店でも扱っていたのですが、やや使い勝手が悪いのと甘みがやや弱いので、糖尿病患者さんにもあまり売れませんでした。
明治製菓によれば『フラクトオリゴ糖は難消化性であるため、一度に大量に摂取すると、一過性ですがお腹がゆるくなることがあります。下痢に対するフラクトオリゴ糖の最大無作用量は、体重1kgあたり男性0.3g、女性0.4gです。』
結論です。
ミントさん、ということで、ヤーコンのフラクトオリゴ糖により、便通は良くなると思いますよ。それから、ヤーコンの一日合計摂取量は100~200gくらいまでにしたいですね。
江部康二
☆☆☆
後に調べ直したところ
フラクトオリゴ糖は2Kcal/gで、砂糖は4Kcal/gでした。2017/5/1,追記。
今年は夏の猛暑のせいか国内産の松茸、戦後最悪の不作となるかもしれないそうです。しかし、考えてみれば「そんなの関係ない!!」ですね( ̄▽ ̄)v
ここ数年、北朝鮮、中国、カナダ、北欧と国際色豊かな松茸と
仲良くしてて、国内産など食べたことないので、「まあ、いいか!?」でやんす(ToT)/~~
さて今日は、ミントさんのリクエストに答えて、松茸ではなくヤーコンのお話です。
「江部先生こんにちは。
久しぶりに食材について質問させていただいてもよろしいでしょうか?
糖尿病とは関係ないのですが最近外食が続いたからか野菜不足で便秘がひどく、解消させる食材を探しているうちにヤーコンという根菜を見つけました。
ヤーコンは血糖値も下げるととあるサイトに書かれていました。
もちろん血糖値も下がるなら非常にありがたいのですが、今はとにかく目の前の便秘を解消したいのであるものは試してみたいと思っています。
ヤーコンの栄養分析によると水分を除くとほとんどが炭水化物で、うち食物繊維はわずかなのですが糖分はほとんどフラクトオリゴ糖とのことでした。
フラクトオリゴ糖というのは血糖値を上げない糖分なのでしょうか?
これで血糖値が上がらないなら、血糖値+便秘対策で試してみたいとは思っています。
ただ、ヤーコンもあまり長い間保存しすぎると別の糖分に変わるみたいですが。。。
ミント | 2007.10.23(火) 09:18 | 」
ミントさん、ヤーコン私も以前調べたことがあります。
なかなか興味深い食材ですね。
ヤーコンの原産地は、南米アンデス地方です。キク科の多年草で、草丈は1~2.5m、晩秋に黄色の花が咲き、冬季に地上部は枯れます。地下部に繁殖器官の塊茎と貯蔵器官の塊根を形成し、その塊根を食用とします。
ヤーコンは、食物の中でもっとも多くのフラクオリゴ糖を塊根と塊茎に含んでいます。芋の成分の組織は、芋の成熟によって変化しますが、成熟につれて果糖、ブドウ糖の単糖や蔗糖が減少し、フラクオリゴ糖の割合が多くなります。そして、地上部が枯れるほど収穫を遅らせることで、機能性の高いフラクオリゴ糖を含んだ芋を得ることが出来ます。
【環境耕作研究所の資料 】
野菜などのフラクトオリゴ糖含有量(可食部100g中)
植物
ヤーコン 8.0g
タマネギ 2.8g
ネギ 0.2g
ニンニク 1.0g
ゴボウ 3.6g
ライ麦 0.7g
バナナ 0.3g
【愛媛県工業技術センター資料 】
ヤーコン塊根(可食部)100g中成分一覧
項目 含有量
水分 83.1g
蛋白質 1.0g
脂質 0.1g
糖質 13.3g
繊維 2.6g
ヤーコンの糖質のほとんどがフラクトオリゴ糖で、残りが果糖、ブドウ糖、蔗糖です。
この資料だと、100g中、糖質が13.3gでその内8gがフラクトオリゴ糖で、残り5.3gがそれ以外の果糖やブドウ糖・ショ糖ということになります。
フラクトオリゴ糖は、人間の消化酵素では分解されないので、吸収されることなく消化管を通過し大腸に達します。すなわちフラクトオリゴ糖は栄養源にはなりませんし、血糖値を上げることもありません。
一日1gのフラクトオリゴ糖でビフィズス菌が増え、さらに一日3g以上の摂取で整腸作用があるとされています。
一方、少ないとはいえ、ヤーコン100g中に合計約5gの<果糖、ブドウ糖、蔗糖>という血糖値を上昇させる成分が含まれているので、大量に食べるのは少し困ります。100g中5gの糖質ということで、牛乳やプレーンヨーグルトと同じレベルですね。
なお、明治製菓のメイオリゴPという甘味料は、含有糖質の95%以上がフラクトオリゴ糖で、残りの極少量が単糖とショ糖で、糖質制限食OK食品です。
メイオリゴPは、糖質制限食初期に高雄病院売店でも扱っていたのですが、やや使い勝手が悪いのと甘みがやや弱いので、糖尿病患者さんにもあまり売れませんでした。
明治製菓によれば『フラクトオリゴ糖は難消化性であるため、一度に大量に摂取すると、一過性ですがお腹がゆるくなることがあります。下痢に対するフラクトオリゴ糖の最大無作用量は、体重1kgあたり男性0.3g、女性0.4gです。』
結論です。
ミントさん、ということで、ヤーコンのフラクトオリゴ糖により、便通は良くなると思いますよ。それから、ヤーコンの一日合計摂取量は100~200gくらいまでにしたいですね。
江部康二
☆☆☆
後に調べ直したところ
フラクトオリゴ糖は2Kcal/gで、砂糖は4Kcal/gでした。2017/5/1,追記。
2007年10月24日 (水)
こんばんは。江部康二です。
さっき、左京区下鴨の江部診療所の夜診を終えて帰宅しました。
パソコンがやたら遅くなっていて困りものです。ウィルスバスターの最新版をインストールしてから目に見えて遅くなりました。ウィルスバスターがウィルスそのものという気がしてきました (*´・⊇・)
さて今日は、maruさんの質問に答えて、中鎖脂肪酸のお話です。
「中鎖脂肪酸
以前、インシュリン抵抗性の糖尿病についてご相談したmaruです。
糖質制限食で完全にごはんをやめて、1か月半で6キロ痩せました。
ところで、油のことですが、オリーブオイルが良いことは、わかっているのですが、少し、香りが苦手です。
中鎖脂肪酸がはいったものや、太りにくい油(エコナ)などの油もあまり良くないのでしょうか。
maru | 2007.10.15(月) 21:15」
中鎖脂肪酸は、母乳、牛乳、乳製品の脂肪分には3~5%、ヤシ油、パーム油に5~10%程度含まれています母乳にも含まれているので、赤ちゃんにも安心な天然成分といえます。
中鎖脂肪酸は、エネルギーになりやすいという特徴から、手術後の流動食や未熟児の栄養補給など医療用にも、長年使い続けられているようです。
従いまして、中鎖脂肪酸の安全性に関しては、問題ないと思います。
普通の植物油に含まれる脂肪酸(長鎖脂肪酸)に比べ、中鎖脂肪酸は消化吸収が約4倍速く、直接肝臓に運ばれ素早く分解されてエネルギーとなってしまうので、体に蓄積しないようです。
中鎖脂肪酸を含んだ油と大豆油で実験したら、中鎖脂肪酸のグループの方が体脂肪率や体重減少が有意に大きかったという報告もあります。即ち、「太りにくい油」とある程度言えるるようです。
一方、エコナに関しては、トランス脂肪酸の含有量が比較的多いので、お奨めできません。
マーガリンは、もっとトランス脂肪酸が多く体に良くない食品で、事実ニューヨーク州では使用禁止となっています。(7.18、19、21ブログ参照していただけば幸いです)
江部康二
さっき、左京区下鴨の江部診療所の夜診を終えて帰宅しました。
パソコンがやたら遅くなっていて困りものです。ウィルスバスターの最新版をインストールしてから目に見えて遅くなりました。ウィルスバスターがウィルスそのものという気がしてきました (*´・⊇・)
さて今日は、maruさんの質問に答えて、中鎖脂肪酸のお話です。
「中鎖脂肪酸
以前、インシュリン抵抗性の糖尿病についてご相談したmaruです。
糖質制限食で完全にごはんをやめて、1か月半で6キロ痩せました。
ところで、油のことですが、オリーブオイルが良いことは、わかっているのですが、少し、香りが苦手です。
中鎖脂肪酸がはいったものや、太りにくい油(エコナ)などの油もあまり良くないのでしょうか。
maru | 2007.10.15(月) 21:15」
中鎖脂肪酸は、母乳、牛乳、乳製品の脂肪分には3~5%、ヤシ油、パーム油に5~10%程度含まれています母乳にも含まれているので、赤ちゃんにも安心な天然成分といえます。
中鎖脂肪酸は、エネルギーになりやすいという特徴から、手術後の流動食や未熟児の栄養補給など医療用にも、長年使い続けられているようです。
従いまして、中鎖脂肪酸の安全性に関しては、問題ないと思います。
普通の植物油に含まれる脂肪酸(長鎖脂肪酸)に比べ、中鎖脂肪酸は消化吸収が約4倍速く、直接肝臓に運ばれ素早く分解されてエネルギーとなってしまうので、体に蓄積しないようです。
中鎖脂肪酸を含んだ油と大豆油で実験したら、中鎖脂肪酸のグループの方が体脂肪率や体重減少が有意に大きかったという報告もあります。即ち、「太りにくい油」とある程度言えるるようです。
一方、エコナに関しては、トランス脂肪酸の含有量が比較的多いので、お奨めできません。
マーガリンは、もっとトランス脂肪酸が多く体に良くない食品で、事実ニューヨーク州では使用禁止となっています。(7.18、19、21ブログ参照していただけば幸いです)
江部康二
2007年10月23日 (火)
おはようございます。
今朝もそこそこ寒いです。寝床からでるのが億劫で、起床時間が30分ぐらいずれこみそうです。
さて今回は、甘いみかんさんの質問に答えて、糖質制限食OKの甘味料、調味料の考察です。
「■調味料の分類
甘味料は、色々と有り、低カロリーなものがよいとされますし、宣伝もあるので良くわかりますが、普通の醤油、ポン酢、ゆずポン、味噌、インスタントコーヒーに至るまで、砂糖が入っていたり、炭水化物が多かったりと、今ひとつすっきりしません。どういう分類がいいのでしょうか?
今の所では自分は、全て外しています。糖の字のつくものは全部だめと扱っているのですが・・・・・・
甘いみかん」
甘いみかんさん、コメント・質問ありがとうございます。
私も甘味料や調味料で、糖質制限食OK食品に辿り着くのに随分苦労しましたよ。 (´ε`)
甘味料に関して日本で実際に手に入って、血糖値を上昇させないものは、ラカントS、明治製菓のGF2顆粒、パルスイート(味の素、大正製薬)などです。
GF2顆粒、パルスイートには一部合成甘味料が使用されていますが大量に摂取しないかぎり問題はありません。(5.29、30、31ブログ参照していただけば幸いです)
ラカントSは、エリスリトールが主成分で羅漢果の甘味成分が極少量含まれていて、糖アルコールと天然成分なので安全性は一番高いです。
調味料ですが、「糖尿病が良くなるご馳走レシピ」(東洋経済新報社)にも書きましたが醤油、塩、マヨネーズ、酢、ポン酢、味噌などが使えます。
醤油と塩は、勿論問題なしですね。
マヨネーズはキューピーの通常のものは砂糖ゼロで、糖質は100g中に0.7gていどで、脂質は100gあたり74.7gで糖質制限OK食品です。
キューピーマヨネーズの脂肪酸組成は約53パーセントがオレイン酸、約27パーセントがリノール酸、α-リノレン酸が約7.64パーセント程度で、「リノール酸型食品」ではなく、「オレイン酸型食品」で好ましいですね。
酢とポン酢は市販のほとんどの製品に砂糖が加えてあり問題ですが、『とば屋の味付けポン酢』『とば屋の壷之酢』は砂糖なしで保存料、着色料は無添加でお奨めです。このポン酢に巡り会うまで随分長い道のりでした。
米酢には100gあたり約7gの米由来の糖質が含まれています。
味噌は米の辛みそで100gあたり約17gの糖質が入っています。味噌の常用量が18gていどなので約3gの糖質です。
その他に『キューピーノンオイル青じそ』『キューピーノンオイル梅づくし』も糖質制限食OK食品です。豆板醤やコンソメも、常用量では問題ありません。トマトピューレもOKです。
ソースやケチャップは比較的糖質が多いですし、砂糖がたいてい入ってますので、△~×食品です。
△は常用量で大量に使うわけでないなら、糖質の量は、まあ、しれてるからです。
カレールウやハヤシルウは、常用量25gで10~11gの糖質が含まれていて要注意食品です。白味噌(甘味噌)は、100gあたり32gと糖質が多いのでダメですね。
なお調味料の糖質含有量に関しては、
『糖質制限食春のレシピ』『糖質制限食夏のレシピ』(東洋経済新報社)の巻末の食品糖質量の表を参考にしていただけば幸いです。
江部康二
今朝もそこそこ寒いです。寝床からでるのが億劫で、起床時間が30分ぐらいずれこみそうです。
さて今回は、甘いみかんさんの質問に答えて、糖質制限食OKの甘味料、調味料の考察です。
「■調味料の分類
甘味料は、色々と有り、低カロリーなものがよいとされますし、宣伝もあるので良くわかりますが、普通の醤油、ポン酢、ゆずポン、味噌、インスタントコーヒーに至るまで、砂糖が入っていたり、炭水化物が多かったりと、今ひとつすっきりしません。どういう分類がいいのでしょうか?
今の所では自分は、全て外しています。糖の字のつくものは全部だめと扱っているのですが・・・・・・
甘いみかん」
甘いみかんさん、コメント・質問ありがとうございます。
私も甘味料や調味料で、糖質制限食OK食品に辿り着くのに随分苦労しましたよ。 (´ε`)
甘味料に関して日本で実際に手に入って、血糖値を上昇させないものは、ラカントS、明治製菓のGF2顆粒、パルスイート(味の素、大正製薬)などです。
GF2顆粒、パルスイートには一部合成甘味料が使用されていますが大量に摂取しないかぎり問題はありません。(5.29、30、31ブログ参照していただけば幸いです)
ラカントSは、エリスリトールが主成分で羅漢果の甘味成分が極少量含まれていて、糖アルコールと天然成分なので安全性は一番高いです。
調味料ですが、「糖尿病が良くなるご馳走レシピ」(東洋経済新報社)にも書きましたが醤油、塩、マヨネーズ、酢、ポン酢、味噌などが使えます。
醤油と塩は、勿論問題なしですね。
マヨネーズはキューピーの通常のものは砂糖ゼロで、糖質は100g中に0.7gていどで、脂質は100gあたり74.7gで糖質制限OK食品です。
キューピーマヨネーズの脂肪酸組成は約53パーセントがオレイン酸、約27パーセントがリノール酸、α-リノレン酸が約7.64パーセント程度で、「リノール酸型食品」ではなく、「オレイン酸型食品」で好ましいですね。
酢とポン酢は市販のほとんどの製品に砂糖が加えてあり問題ですが、『とば屋の味付けポン酢』『とば屋の壷之酢』は砂糖なしで保存料、着色料は無添加でお奨めです。このポン酢に巡り会うまで随分長い道のりでした。
米酢には100gあたり約7gの米由来の糖質が含まれています。
味噌は米の辛みそで100gあたり約17gの糖質が入っています。味噌の常用量が18gていどなので約3gの糖質です。
その他に『キューピーノンオイル青じそ』『キューピーノンオイル梅づくし』も糖質制限食OK食品です。豆板醤やコンソメも、常用量では問題ありません。トマトピューレもOKです。
ソースやケチャップは比較的糖質が多いですし、砂糖がたいてい入ってますので、△~×食品です。
△は常用量で大量に使うわけでないなら、糖質の量は、まあ、しれてるからです。
カレールウやハヤシルウは、常用量25gで10~11gの糖質が含まれていて要注意食品です。白味噌(甘味噌)は、100gあたり32gと糖質が多いのでダメですね。
なお調味料の糖質含有量に関しては、
『糖質制限食春のレシピ』『糖質制限食夏のレシピ』(東洋経済新報社)の巻末の食品糖質量の表を参考にしていただけば幸いです。
江部康二
2007年10月22日 (月)
こんばんは。今朝はこの秋一番の冷え込みで、シャワーを浴びる時、初めてストーブをつけました。エアコンも暖房バージョンに切り替えです。
さて今日は、seiさんからの質問にお答えします。
「初めまして!始めました!
江部先生こんばんは(*^-^*)
初めましてseiと申します。
糖質制限食始めました。まだ一週間ですがだるさがなくなり体調がよくなりました。
私は血液検査では血糖値106でHbA1c5.9でした主治医からは様子を見ていい数字なのでカロリーを抑えるようにいわれました。
でも糖尿人の母に自宅で測定してもらった食後血糖値は220もあり36歳にして糖尿の仲間入りかと思っていた時《主食を抜けば》と巡り会え実践を決意したのです。
長年、母の糖尿食を見てきて先生の本を読んで納得!ナルホド!!と目からウロコです!
さっそく母にも《主食を抜けば》を勧め購入させました。
そこで質問させて頂きたいのですが食後血糖値が200を超えた私は糖尿病ですよね?(T-T)
また、家で尿をかけると糖が出ているか検査できるものは目安になりますか?
それから月に1度くらい《友人とランチなどにいく時》パスタなども我慢した方がいいですか?
くだらない質問で申し訳ありません。
かなり気になっており質問させて頂きました。
それからブログ楽しみにしております。これからも明るく楽しく為になるブログをよろしくお願いします!
東京で公演がありましたら是非とも参加したいです!!
sei | 2007.10.15(月) 23:31」
<随時血糖値が200mg/dl以上>、
<空腹時血糖値が126mg/dl以上>、
<75g経口ブドウ糖負荷試験で2時間値200mg/dl以上>
これら3つの判定基準が、2回確認できれば糖尿病と診断できます。
seiさんも食後血糖値200mg/dl以上が2回確認できたら、私達糖尿人の仲間入りです。
尿糖の計測ですが、尿糖陽性ならば食後高血糖が存在する可能性が極めて高いです。従って、食後も尿糖が陰性の食生活を続けていれば血糖コントロール良好といえます。
血糖自己測定器(SMBG)が針で指を刺す時チクッとするのが嫌な人には尿糖自己測定器(SMUG)があります。精度が高いものとしては(株)タニタからデジタル尿糖計が発売されています。
『それから月に1度くらい《友人とランチなどにいく時》パスタなども我慢した方がいいですか?』
seiさんは、かなり軽症の糖尿病のようですので、月に1度のパスタくらいは大丈夫と思います。でも念のため、お母さんのところで、パスタを食べて2時間後の血糖値を測定してみてください。1gの糖質が約3mg血糖値を上昇させますので、パスタの量も関係しますね。尿糖の測定でもチェックできますよ。
東京講演ですが、
<日時> 2008年1月20日(日)
<演題> 糖質制限食講演会『食事で治すアトピー・糖尿病』
<講師> 江部康二(京都・高雄病院理事長/リボーン運営委員代表)
<時間> 9時30~11時30分
<会場> なかの芸能小劇場
(JR中野駅下車、北口改札をでて、中野通りを徒歩2分)
<会費> 1000円(定員110名/申し込み先着順)
詳しい情報は、また記載していきます。
是非、ご参加くださいね。
江部康二
さて今日は、seiさんからの質問にお答えします。
「初めまして!始めました!
江部先生こんばんは(*^-^*)
初めましてseiと申します。
糖質制限食始めました。まだ一週間ですがだるさがなくなり体調がよくなりました。
私は血液検査では血糖値106でHbA1c5.9でした主治医からは様子を見ていい数字なのでカロリーを抑えるようにいわれました。
でも糖尿人の母に自宅で測定してもらった食後血糖値は220もあり36歳にして糖尿の仲間入りかと思っていた時《主食を抜けば》と巡り会え実践を決意したのです。
長年、母の糖尿食を見てきて先生の本を読んで納得!ナルホド!!と目からウロコです!
さっそく母にも《主食を抜けば》を勧め購入させました。
そこで質問させて頂きたいのですが食後血糖値が200を超えた私は糖尿病ですよね?(T-T)
また、家で尿をかけると糖が出ているか検査できるものは目安になりますか?
それから月に1度くらい《友人とランチなどにいく時》パスタなども我慢した方がいいですか?
くだらない質問で申し訳ありません。
かなり気になっており質問させて頂きました。
それからブログ楽しみにしております。これからも明るく楽しく為になるブログをよろしくお願いします!
東京で公演がありましたら是非とも参加したいです!!
sei | 2007.10.15(月) 23:31」
<随時血糖値が200mg/dl以上>、
<空腹時血糖値が126mg/dl以上>、
<75g経口ブドウ糖負荷試験で2時間値200mg/dl以上>
これら3つの判定基準が、2回確認できれば糖尿病と診断できます。
seiさんも食後血糖値200mg/dl以上が2回確認できたら、私達糖尿人の仲間入りです。
尿糖の計測ですが、尿糖陽性ならば食後高血糖が存在する可能性が極めて高いです。従って、食後も尿糖が陰性の食生活を続けていれば血糖コントロール良好といえます。
血糖自己測定器(SMBG)が針で指を刺す時チクッとするのが嫌な人には尿糖自己測定器(SMUG)があります。精度が高いものとしては(株)タニタからデジタル尿糖計が発売されています。
『それから月に1度くらい《友人とランチなどにいく時》パスタなども我慢した方がいいですか?』
seiさんは、かなり軽症の糖尿病のようですので、月に1度のパスタくらいは大丈夫と思います。でも念のため、お母さんのところで、パスタを食べて2時間後の血糖値を測定してみてください。1gの糖質が約3mg血糖値を上昇させますので、パスタの量も関係しますね。尿糖の測定でもチェックできますよ。
東京講演ですが、
<日時> 2008年1月20日(日)
<演題> 糖質制限食講演会『食事で治すアトピー・糖尿病』
<講師> 江部康二(京都・高雄病院理事長/リボーン運営委員代表)
<時間> 9時30~11時30分
<会場> なかの芸能小劇場
(JR中野駅下車、北口改札をでて、中野通りを徒歩2分)
<会費> 1000円(定員110名/申し込み先着順)
詳しい情報は、また記載していきます。
是非、ご参加くださいね。
江部康二
2007年10月21日 (日)
こんばんは。
江部康二講演会in京都のお知らせです。
糖質制限食の海外の研究データ、
日本の久山町研究で糖尿病激増の理由、
糖質制限食の生理学的根拠、
人体のエネルギーシステム、
「カロリー制限食VS 糖質制限食」糖尿病患者さんの血糖値データ、
など、
糖質制限食の最新情報をお伝えします。
今回、協賛メーカーさんは全9社、試食あり販売ありで盛大に糖質制限食三昧の講演会です。
五十音順にご紹介しますと、
糖質ゼロ発泡酒“アサヒスタイルフリー”でおなじみの、アサヒビールさん
前回の神戸講演会では、会場で飲めなかったんですが、今回はなんと、会場で飲んでいただけます!
酒税のからみがありまして有料なんですが、“アサヒスタイルフリー”飲みながら講演聞くなんて、なんて斬新。
ちなみに講師(江部康二)は講演終了後に飲みます。
『ごはんこんにゃく』のウエダ食品さん。減量作戦の強い味方です。
前回の神戸講演会では、『糖質制限なおばんざい』の試食をご用意して下さいました、京都洛北鞍馬寺御用達 尾崎食品さん。
今回も、試食品をご用意下さいます。
ラカントSのサラヤさんも前回に引き続きご参加下さいます。
大豆パンメーカー、セーフテック・インターナショナルさんも神奈川県から遙々ご参加です。
砂糖無添加ポン酢の福井県小浜市のとば屋酢店さんは、今回初参加されます。
これまた驚きの、会場にて豆腐を作って試食してくださるのは、大本山 京都南禅寺御用達 服部食品さんです。どんな風に豆腐を作られるのか、私も楽しみです。
砂糖、小麦粉不使用、大豆粉使用の和菓子、『大豆庵甘果』ですっかりおなじみの、京和菓子処 布袋餅菓舗さんも試食&販売されます。
最後になりましたが、脅威の新商品の一つを開発してくださいました、“手作りパン教室 パンの耳”さんも御参加下さいます。
以上豪華な糖質制限食布陣で皆さまをお待ちしておりますので、是非奮ってご参加くださいね。
江部康二
☆☆☆
日時11月11日 日曜日 大安
受付13:30~ 開演 14:00~16:00
会場 京都ロイヤルホテル2階 瑞祥雲
定員 100名 (先着順)
参加費 1000円 (当日会場にてお支払い下さい)
お電話・FAX・パソコンからお申し込み頂けます。
お電話でのお申し込み
075-873-2170
FAXでのお申し込み
075-873-2270
E-mailでのお申し込み
info@ktk-kyoto.jp
パソコンからのお申し込み
http://www.ktk-kyoto.jp/
上記ホームページの「特別講演会申し込みフォーム」からお申し込み下さい。
お問い合わせは、
京都高雄倶楽部
TEL 075-873-2170
FAX 075-871-6865
E-mail info@ktk-kyoto.jp
営業時間は8:45から17:00(くらい)
お休みは日・祝です。
席をはずしていることもあるので、留守電に連絡先を入れておいてください。後ほど掛け直させていただきます
前回の神戸講演会は、ほぼ満席となりました。お席に限りがございますので、お早めにご予約下さいませ。
江部康二講演会in京都のお知らせです。
糖質制限食の海外の研究データ、
日本の久山町研究で糖尿病激増の理由、
糖質制限食の生理学的根拠、
人体のエネルギーシステム、
「カロリー制限食VS 糖質制限食」糖尿病患者さんの血糖値データ、
など、
糖質制限食の最新情報をお伝えします。
今回、協賛メーカーさんは全9社、試食あり販売ありで盛大に糖質制限食三昧の講演会です。
五十音順にご紹介しますと、
糖質ゼロ発泡酒“アサヒスタイルフリー”でおなじみの、アサヒビールさん
前回の神戸講演会では、会場で飲めなかったんですが、今回はなんと、会場で飲んでいただけます!
酒税のからみがありまして有料なんですが、“アサヒスタイルフリー”飲みながら講演聞くなんて、なんて斬新。
ちなみに講師(江部康二)は講演終了後に飲みます。
『ごはんこんにゃく』のウエダ食品さん。減量作戦の強い味方です。
前回の神戸講演会では、『糖質制限なおばんざい』の試食をご用意して下さいました、京都洛北鞍馬寺御用達 尾崎食品さん。
今回も、試食品をご用意下さいます。
ラカントSのサラヤさんも前回に引き続きご参加下さいます。
大豆パンメーカー、セーフテック・インターナショナルさんも神奈川県から遙々ご参加です。
砂糖無添加ポン酢の福井県小浜市のとば屋酢店さんは、今回初参加されます。
これまた驚きの、会場にて豆腐を作って試食してくださるのは、大本山 京都南禅寺御用達 服部食品さんです。どんな風に豆腐を作られるのか、私も楽しみです。
砂糖、小麦粉不使用、大豆粉使用の和菓子、『大豆庵甘果』ですっかりおなじみの、京和菓子処 布袋餅菓舗さんも試食&販売されます。
最後になりましたが、脅威の新商品の一つを開発してくださいました、“手作りパン教室 パンの耳”さんも御参加下さいます。
以上豪華な糖質制限食布陣で皆さまをお待ちしておりますので、是非奮ってご参加くださいね。
江部康二
☆☆☆
日時11月11日 日曜日 大安
受付13:30~ 開演 14:00~16:00
会場 京都ロイヤルホテル2階 瑞祥雲
定員 100名 (先着順)
参加費 1000円 (当日会場にてお支払い下さい)
お電話・FAX・パソコンからお申し込み頂けます。
お電話でのお申し込み
075-873-2170
FAXでのお申し込み
075-873-2270
E-mailでのお申し込み
info@ktk-kyoto.jp
パソコンからのお申し込み
http://www.ktk-kyoto.jp/
上記ホームページの「特別講演会申し込みフォーム」からお申し込み下さい。
お問い合わせは、
京都高雄倶楽部
TEL 075-873-2170
FAX 075-871-6865
E-mail info@ktk-kyoto.jp
営業時間は8:45から17:00(くらい)
お休みは日・祝です。
席をはずしていることもあるので、留守電に連絡先を入れておいてください。後ほど掛け直させていただきます
前回の神戸講演会は、ほぼ満席となりました。お席に限りがございますので、お早めにご予約下さいませ。
2007年10月21日 (日)
おはようございます。
今日は、糖質制限食でもなかなか減量できない、ももかんさん、えりさん、つくさんの質問・コメントにお答えします。
「教えて下さい。
江部先生、質問です。10月10日のブログに、体重はその人の丁度良い所まで減りますが、そこからは余り減りません。とありますが、それはどういう意味でしょうか?私は今165cm83kgで、今までに30kg位減りましたが、まだまだ肥満なので、減らしたいのですが、今月になって、全く体重が減りません。先月は5kg減りました。毎月同じ物を同じように食べています。むしろ、今月は少し食べる量を減らしています。どのような事が考えられますか?毎日体重の事ばかり考えてしまいます。
ももかん | 2007.10.12(金) 02:08」
「■うらやましいです
ひまわりさんもkaraさんも5ヶ月で10キロ以上の減量、素晴らしいですね。
私の場合、スーパー糖質制限を始めてちょうど半年になりますが、まだ4キロしか減っていません。
糖尿病ではありませんが、糖質についてはかなりシビアに制限しています。
もともと大の甘党なので、スーパーやデパートではお菓子の売り場に近づかないようにしたり、我慢できない時はラカントSを舐めて紛らわせたりと涙ぐましい努力をしています。(笑)
満腹感が得られない点は、チーズ・おから・スルメなどを常備してしのいでいます。 (私もユキコムさん同様食べ過ぎてしまうことが間々あるのですが・・・)
きっちりルールをまもっていても結果に違いが出るというのは、体質の違いなどから、糖質制限で減量の結果が出やすい人とそうでない人がいるからなのでしょうか。
私の場合、1ヶ月も停滞期が続いたりしてトントン拍子には減りません。
でも江部先生の丁寧な解説で糖質制限食を理解でき、「これを続けていれば間違いない」という確信があるのであきらめずに続けています。
あと2~3キロ減らしたいのですが、焦らず着実に、長い目で見ていずれ目標に達せられればいいかなと思っています。
『信じるものは救われる』で頑張ります!」
「えり | 2007.10.19(金) 11:33 | URL | 」
「■横レスすいません
えりさん
私も全く同じです! それどころか食べ過ぎるのか全然減りません。それでもやっぱり原理等ブログ読んで納得しているのでひたすら続けてます。
甘いの大好きでロッスチョコだの大豆クッキー食べてます それも太るかもと思って控え目にしてます
時々かなり落ち込みますがお互い頑張りましょう
つく | 2007.10.19(金) 19:01 | URL | 」
「■仲間がいた~(^_^)
>つくさん
コメントありがとうございます。
同じ思いをしている仲間がいるとわかり、とってもうれしいです。
お互い目標に向けて頑張りましょうね☆
えり | 2007.10.20(土) 16:22 |
糖質制限食で、ほとんどの人が最初の1週間で1~2kg/週ていど、最初の1ヶ月間で2~4kgていど減量できます。
その後は個人差はありますが、直線的に体重が落ちていくのではなくて、階段状に減少していきます。
どこまで体重が減るかということですが、その人の元もとの太る前の体重ていどに復帰したら減り止まって、そこで維持されます。
例えば私の場合、学生時代は167cm、54kg、でしたが、2002年には66kgていどまで増えていました。糖質制限食開始後、約半年で56kgになり、その後維持しています。
ももかんさんは、113kg→83kgと30kgの減量に成功されたのですね。その後、体重減少率が落ちたとのことですが、上記の如く、階段状になりますので、糖質制限食を続けてみてください。
えりさん、つくさんはなかなか減量に苦労しておられますね。
おそらく、倹約遺伝子(肥満遺伝子)の持ち主と思われます。この遺伝子を持つ人は、基礎代謝が持ってない人に比べて約200キロカロリー低いのでやせにくいわけです。(8.13、8.18ブログ参照してくださいね)倹約遺伝子を複数もっていると基礎代謝はもっと減ってさらにやせにくいです。
9.27,28のブログに登場してもらったピマインディアンは、倹約遺伝子の持ち主として最初に発見された民族です。かつて痩身で健康だったピマインディアンが今や、成人の90%が肥満という状況です。これらのブログも是非参考にしてください。
結論です。
倹約遺伝子の持ち主は、確かに減量しにくいです。ピマインディアンの例を見ても<糖質制限食+カロリー制限+運動>の三位一体の努力が必要なようです。
江部康二
今日は、糖質制限食でもなかなか減量できない、ももかんさん、えりさん、つくさんの質問・コメントにお答えします。
「教えて下さい。
江部先生、質問です。10月10日のブログに、体重はその人の丁度良い所まで減りますが、そこからは余り減りません。とありますが、それはどういう意味でしょうか?私は今165cm83kgで、今までに30kg位減りましたが、まだまだ肥満なので、減らしたいのですが、今月になって、全く体重が減りません。先月は5kg減りました。毎月同じ物を同じように食べています。むしろ、今月は少し食べる量を減らしています。どのような事が考えられますか?毎日体重の事ばかり考えてしまいます。
ももかん | 2007.10.12(金) 02:08」
「■うらやましいです
ひまわりさんもkaraさんも5ヶ月で10キロ以上の減量、素晴らしいですね。
私の場合、スーパー糖質制限を始めてちょうど半年になりますが、まだ4キロしか減っていません。
糖尿病ではありませんが、糖質についてはかなりシビアに制限しています。
もともと大の甘党なので、スーパーやデパートではお菓子の売り場に近づかないようにしたり、我慢できない時はラカントSを舐めて紛らわせたりと涙ぐましい努力をしています。(笑)
満腹感が得られない点は、チーズ・おから・スルメなどを常備してしのいでいます。 (私もユキコムさん同様食べ過ぎてしまうことが間々あるのですが・・・)
きっちりルールをまもっていても結果に違いが出るというのは、体質の違いなどから、糖質制限で減量の結果が出やすい人とそうでない人がいるからなのでしょうか。
私の場合、1ヶ月も停滞期が続いたりしてトントン拍子には減りません。
でも江部先生の丁寧な解説で糖質制限食を理解でき、「これを続けていれば間違いない」という確信があるのであきらめずに続けています。
あと2~3キロ減らしたいのですが、焦らず着実に、長い目で見ていずれ目標に達せられればいいかなと思っています。
『信じるものは救われる』で頑張ります!」
「えり | 2007.10.19(金) 11:33 | URL | 」
「■横レスすいません
えりさん
私も全く同じです! それどころか食べ過ぎるのか全然減りません。それでもやっぱり原理等ブログ読んで納得しているのでひたすら続けてます。
甘いの大好きでロッスチョコだの大豆クッキー食べてます それも太るかもと思って控え目にしてます
時々かなり落ち込みますがお互い頑張りましょう
つく | 2007.10.19(金) 19:01 | URL | 」
「■仲間がいた~(^_^)
>つくさん
コメントありがとうございます。
同じ思いをしている仲間がいるとわかり、とってもうれしいです。
お互い目標に向けて頑張りましょうね☆
えり | 2007.10.20(土) 16:22 |
糖質制限食で、ほとんどの人が最初の1週間で1~2kg/週ていど、最初の1ヶ月間で2~4kgていど減量できます。
その後は個人差はありますが、直線的に体重が落ちていくのではなくて、階段状に減少していきます。
どこまで体重が減るかということですが、その人の元もとの太る前の体重ていどに復帰したら減り止まって、そこで維持されます。
例えば私の場合、学生時代は167cm、54kg、でしたが、2002年には66kgていどまで増えていました。糖質制限食開始後、約半年で56kgになり、その後維持しています。
ももかんさんは、113kg→83kgと30kgの減量に成功されたのですね。その後、体重減少率が落ちたとのことですが、上記の如く、階段状になりますので、糖質制限食を続けてみてください。
えりさん、つくさんはなかなか減量に苦労しておられますね。
おそらく、倹約遺伝子(肥満遺伝子)の持ち主と思われます。この遺伝子を持つ人は、基礎代謝が持ってない人に比べて約200キロカロリー低いのでやせにくいわけです。(8.13、8.18ブログ参照してくださいね)倹約遺伝子を複数もっていると基礎代謝はもっと減ってさらにやせにくいです。
9.27,28のブログに登場してもらったピマインディアンは、倹約遺伝子の持ち主として最初に発見された民族です。かつて痩身で健康だったピマインディアンが今や、成人の90%が肥満という状況です。これらのブログも是非参考にしてください。
結論です。
倹約遺伝子の持ち主は、確かに減量しにくいです。ピマインディアンの例を見ても<糖質制限食+カロリー制限+運動>の三位一体の努力が必要なようです。
江部康二
2007年10月19日 (金)
おはようございます。今朝は雨がしとしと降っています。
梅雨前線に対して秋雨前線というのがあるそうですね。
夏の太平洋高気圧(温かく湿った性質)と秋の高気圧(涼しくて乾燥)が日本の上空で争って秋雨前線が生じるようです。
これが終わると、台風シーズンだそうで要注意です。
さて今回は、久しぶりに人類の進化と食生活シリーズです。
現生人類誕生後に起こった最初の大きな歴史的変化は、1万5千年~5千年前の農業革命です。農耕により単位面積当たりで養える人口は20倍~100倍に激増しました。
しかし「天才と分裂病の進化論」によれば、水棲食物中心の食事から穀物中心への食事への変化は、少なくとも過渡期に人間に健康状態の悪化をもたらしました。
狩猟採集生活者の遺骸が見つかった場所で生活していた農耕生活者の遺骸についての数多くの調査結果で、身長は数インチ低くなり、遺骨は変性疾患の痕跡を示していました。
人口が少ない狩猟民族の頃は、魚や肉など動物性タンパク質をかなりの割合で摂取していたと考えられます。
現代でイメージするとしたら例えばイヌイット(エスキモー)さんの食生活ですね。
組織的農耕が始まってからは、増えた人口を養うためには、穀物(糖質)中心の食生活とならざるを得ず、結果として動物性タンパク質の摂取不足が発生した可能性があります。
現代でイメージするとすれば、穀物と野菜中心の菜食主義者の食生活の場合、ビタミンB12などが不足しがちです。
また、アトピー性皮膚炎の子供達に、一時除去食が過剰に行われたことがあります。穀物と野菜中心で、動物性タンパク質は除去の場合、カロリーは足りていても、成長障害が問題になったのは記憶に新しいところです。
さらに穀物中心の食生活からは、正常な脳機能に必要なEPA・DHA(ω3系必須脂肪酸)の摂取が不足するため脳の代謝に悪影響がでる可能性があります。
EPA・DHAは穀物や野菜・果物・ナッツなど植物性食品にはほとんど含まれていません。一部の海草や苔や肉微小藻類には含まれています。肉微小藻類を食べる水棲小動物や地虫・水鳥・魚・は虫類・両生類・昆虫・肉・臓器・脳・骨髄などの動物性食品にEPA・DHAは含まれています。
精製炭水化物を中心に食事を摂取する文明国の統合失調症は、重症のことが多いのです。
近年、欧米でEPAが統合失調症の治療薬として使われ、一定の効果を得ています。日本でも統合失調症にEPAを投与した臨床試験が始まっています。
このように、脳機能におけるEPAの役割の大切さが立証されてきています。
ブログ読者の皆さんで菜食主義のかたも、EPA不足にならないように、せめてお魚は食べてくださいね。
今回のブログは
「天才と分裂病の進化論」(デビット・ホロビン著、新潮社)を参考にしました。 (デビット・ホロビンは英国の著名な精神科医です。)
江部康二
梅雨前線に対して秋雨前線というのがあるそうですね。
夏の太平洋高気圧(温かく湿った性質)と秋の高気圧(涼しくて乾燥)が日本の上空で争って秋雨前線が生じるようです。
これが終わると、台風シーズンだそうで要注意です。
さて今回は、久しぶりに人類の進化と食生活シリーズです。
現生人類誕生後に起こった最初の大きな歴史的変化は、1万5千年~5千年前の農業革命です。農耕により単位面積当たりで養える人口は20倍~100倍に激増しました。
しかし「天才と分裂病の進化論」によれば、水棲食物中心の食事から穀物中心への食事への変化は、少なくとも過渡期に人間に健康状態の悪化をもたらしました。
狩猟採集生活者の遺骸が見つかった場所で生活していた農耕生活者の遺骸についての数多くの調査結果で、身長は数インチ低くなり、遺骨は変性疾患の痕跡を示していました。
人口が少ない狩猟民族の頃は、魚や肉など動物性タンパク質をかなりの割合で摂取していたと考えられます。
現代でイメージするとしたら例えばイヌイット(エスキモー)さんの食生活ですね。
組織的農耕が始まってからは、増えた人口を養うためには、穀物(糖質)中心の食生活とならざるを得ず、結果として動物性タンパク質の摂取不足が発生した可能性があります。
現代でイメージするとすれば、穀物と野菜中心の菜食主義者の食生活の場合、ビタミンB12などが不足しがちです。
また、アトピー性皮膚炎の子供達に、一時除去食が過剰に行われたことがあります。穀物と野菜中心で、動物性タンパク質は除去の場合、カロリーは足りていても、成長障害が問題になったのは記憶に新しいところです。
さらに穀物中心の食生活からは、正常な脳機能に必要なEPA・DHA(ω3系必須脂肪酸)の摂取が不足するため脳の代謝に悪影響がでる可能性があります。
EPA・DHAは穀物や野菜・果物・ナッツなど植物性食品にはほとんど含まれていません。一部の海草や苔や肉微小藻類には含まれています。肉微小藻類を食べる水棲小動物や地虫・水鳥・魚・は虫類・両生類・昆虫・肉・臓器・脳・骨髄などの動物性食品にEPA・DHAは含まれています。
精製炭水化物を中心に食事を摂取する文明国の統合失調症は、重症のことが多いのです。
近年、欧米でEPAが統合失調症の治療薬として使われ、一定の効果を得ています。日本でも統合失調症にEPAを投与した臨床試験が始まっています。
このように、脳機能におけるEPAの役割の大切さが立証されてきています。
ブログ読者の皆さんで菜食主義のかたも、EPA不足にならないように、せめてお魚は食べてくださいね。
今回のブログは
「天才と分裂病の進化論」(デビット・ホロビン著、新潮社)を参考にしました。 (デビット・ホロビンは英国の著名な精神科医です。)
江部康二
2007年10月18日 (木)
こんばんは。
今日は明日のリハーサルで、今練習が終わって嵐山の赤マンマから帰ってきました。
10.19第三金曜日は声帯ポリープボーカル最後のライブです。
育ったポリープのため声の調子はさすがに最悪です。まあ何とか音域の低い曲に絞ってしのぎます。
さて今回は、ひまわりさんとkaraさんから、嬉しいコメントをいただきました。
お二人とも 糖質制限食でダイエットに成功されました。ブログ読者の皆さんで、減量を目指している方に参考になると思いまして、アップさせてもらいました。
今朝のブログに登場したユキコムさんにも、おおいに参考になると思います。
*Comment
『■満腹感
江部せんせーい
体重は順調に減って53kgになりました!
GWから始めたので5ヶ月で12kgです
ユキコムさんのご相談に一言
個人差もあると思いますが、
私は1ヶ月ころから低血糖のような嫌な空腹感は感じなくなりました
この食事法を始める前は食事がおくれると立ちくらみのような冷や汗のでる嫌な空腹感を感じていたのですが・・・
今は食事をぬいても<あれ?体がちょっとダルいかな・・・>のかんじです。
満服感もあまり感じませんが(笑)
食事は制限範囲で食べたいだけ用意します。
でも食事の内容のせいか(野菜と肉、魚)アゴが疲れてくるので
<もう、やーめた!>と思ったらダイタイ適量です
それでも口寂しいときは(特に生理前など)ミニとまとやロッスチョコ、大豆チーズケーキ等のおやつを
常に手元に置いてでしのいでいます・・・
健常人ならガマンしないことが続けるコツではないでしょうか?
ひまわり | 2007.10.18(木) 09:21 | 』
■『おはようございます。私も江部先生のご指導のもと(糖尿人ではありませんが)この五ヶ月ほどで10kg体重減を経験いたしました。最初は、満腹感が得られないように感じて、チーズやナッツ、ロッテのゼロチョコなどが頭から離れませんでした。今思えば、炭水化物中毒の禁断症状みたいな感じでした。糖質制限食になれて、多少違反する時もありますが、たくさん食べなくても満足できています。むしろ、食べ過ぎると胃が重たい不快感があるので、食欲が自然と改善されてきます。以前は、ご飯大好き人間でしたが、不思議とご飯を食べたい気が起こりません。体重もスリムに安定し、足取りも軽く健康の有難さを実感しています。もちろん、江部先生の方には足を向けて寝ておりません。ありがとうございました。
kara | 2007.10.18(木) 09:34 | 」』
ひまわりさん、karaさん。
糖質制限食を実践している人のお話は、なかなか説得力がありますね。貴重なアドバイス、ありがとうございました。
江部康二
今日は明日のリハーサルで、今練習が終わって嵐山の赤マンマから帰ってきました。
10.19第三金曜日は声帯ポリープボーカル最後のライブです。
育ったポリープのため声の調子はさすがに最悪です。まあ何とか音域の低い曲に絞ってしのぎます。
さて今回は、ひまわりさんとkaraさんから、嬉しいコメントをいただきました。
お二人とも 糖質制限食でダイエットに成功されました。ブログ読者の皆さんで、減量を目指している方に参考になると思いまして、アップさせてもらいました。
今朝のブログに登場したユキコムさんにも、おおいに参考になると思います。
*Comment
『■満腹感
江部せんせーい
体重は順調に減って53kgになりました!
GWから始めたので5ヶ月で12kgです
ユキコムさんのご相談に一言
個人差もあると思いますが、
私は1ヶ月ころから低血糖のような嫌な空腹感は感じなくなりました
この食事法を始める前は食事がおくれると立ちくらみのような冷や汗のでる嫌な空腹感を感じていたのですが・・・
今は食事をぬいても<あれ?体がちょっとダルいかな・・・>のかんじです。
満服感もあまり感じませんが(笑)
食事は制限範囲で食べたいだけ用意します。
でも食事の内容のせいか(野菜と肉、魚)アゴが疲れてくるので
<もう、やーめた!>と思ったらダイタイ適量です
それでも口寂しいときは(特に生理前など)ミニとまとやロッスチョコ、大豆チーズケーキ等のおやつを
常に手元に置いてでしのいでいます・・・
健常人ならガマンしないことが続けるコツではないでしょうか?
ひまわり | 2007.10.18(木) 09:21 | 』
■『おはようございます。私も江部先生のご指導のもと(糖尿人ではありませんが)この五ヶ月ほどで10kg体重減を経験いたしました。最初は、満腹感が得られないように感じて、チーズやナッツ、ロッテのゼロチョコなどが頭から離れませんでした。今思えば、炭水化物中毒の禁断症状みたいな感じでした。糖質制限食になれて、多少違反する時もありますが、たくさん食べなくても満足できています。むしろ、食べ過ぎると胃が重たい不快感があるので、食欲が自然と改善されてきます。以前は、ご飯大好き人間でしたが、不思議とご飯を食べたい気が起こりません。体重もスリムに安定し、足取りも軽く健康の有難さを実感しています。もちろん、江部先生の方には足を向けて寝ておりません。ありがとうございました。
kara | 2007.10.18(木) 09:34 | 」』
ひまわりさん、karaさん。
糖質制限食を実践している人のお話は、なかなか説得力がありますね。貴重なアドバイス、ありがとうございました。
江部康二
2007年10月18日 (木)
おはようございます。今朝も爽やかな秋空です。
秋たけなわなのですが、今年は、京都名産の丹波松茸がまだほとんど収穫されないそうです。夏が暑すぎて、松茸が育つのが遅れているのか、はたまた本格的不作の年になるのか、地元の人は気をもんでいるそうです。
さて、美味しいものを沢山食べたいのは、我々凡人の煩悩のようなものですが、今日はユキコムさんの質問に答えて、糖質制限食と満腹感のお話です。
「はじめまして。
私は30代女性で、糖尿病の診断はされておりませんが、最近ここ3ヶ月で食べている総量はかわらず、運動も週3回1回1時間を行っているにもかかわらず、大幅な体重増加(5kg)があり、色々と調べていったとこと、江部先生の糖質制限食にたどりつき、「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」を購入させていただきました。
仕事などのストレスからか甘い物や炭水化物の摂取量の比率が増えたことが急激な増加の原因ではないかと考えています。
早速、大豆全粒パン等購入し、糖質制限を始めていますが、ひとつ気になることがあります。
血糖値があがりにくいせいでしょうか。
炭水化物を摂取したときのような満腹感が得られず、そのため、チーズやナッツ、高カロリー製品を食べ過ぎてしまう傾向があります。
これは、次第に慣れて適量食べられるようになるものなのでしょうか?それとも自分できちんと量をコントロールすることが必要なのでしょうか。
お忙しいところ、すみません。お手すきのときにで結構です。
アドバイスを頂ければ幸いです。
by: ユキコム * 2007/09/30 10:11 *」
ユキコムさん。コメント・質問・本ご購入ありがとうございます。
それから
糖質制限食普及センター
http://www.rakuten.ne.jp/gold/sjt99/index.html
TEL:075-873-2170 FAX:075-871-6865
で、大豆パン購入いただきありがとうございました。大豆クッキーや和菓子、黒豆おからのパウンドケーキなど、商品も大分増えてきてますので、またホームページ覗いてくださいね。
『炭水化物を摂取したときのような満腹感が得られない』とのことですが、米国でいう炭水化物中毒の可能性が高いと思います。(炭水化物=糖質+食物繊維)
インスリンという血糖値を下げるホルモンは、まず筋肉などで血糖を利用させますが、余った血糖は全て中性脂肪に変えます。従って肥満ホルモンと呼ばれています。
炭水化物中毒の人は、このインスリンが過剰分泌されているので肥満しやすいのです。肥満するとインスリンの効きが悪くなるのでますます大量のインスリンが分泌されます。
こうして「肥満→高インスリン血症→肥満→高インスリン血症→」の悪循環に入っていきます。
糖質制限食を続けることでインスリンの過剰分泌がなくなり、体重が減ります。そうすると肥満の悪循環が断ち切られていきます。 満腹感に関しては、糖質制限食を続けることで徐々に慣れていくと思います。
糖質制限食の場合は、カロリーの計算はいりません。オリーブオイルなど身体によい脂肪はしっかり摂っていいです。糖質制限な地中海料理など、オリーブオイルたっぷりボリュームたっぷり食べてください。お肉やお魚や葉野菜もお腹一杯食べてOKです。
ナッツ類も一袋丸ごとはさすがに困りますが、20~30粒×2回/日くらいならいいです。
チーズも1/6ピース×2個とか、一日2回くらいOKですよ。
カロリー計算は要りませんが、食品の糖質のグラム数だけチェックしてください。
糖質のグラム数に関しては
拙著「 糖質制限食 夏のレシピ」「 糖質制限食 春のレシピ」東洋経済新報社
の巻末の食品糖質量の表を参照していただけば幸いです。
肥満と 糖質制限食に関しては
8.8、8.14、8.18、9.14のブログ参照して頂けば幸いです。
江部康二
秋たけなわなのですが、今年は、京都名産の丹波松茸がまだほとんど収穫されないそうです。夏が暑すぎて、松茸が育つのが遅れているのか、はたまた本格的不作の年になるのか、地元の人は気をもんでいるそうです。
さて、美味しいものを沢山食べたいのは、我々凡人の煩悩のようなものですが、今日はユキコムさんの質問に答えて、糖質制限食と満腹感のお話です。
「はじめまして。
私は30代女性で、糖尿病の診断はされておりませんが、最近ここ3ヶ月で食べている総量はかわらず、運動も週3回1回1時間を行っているにもかかわらず、大幅な体重増加(5kg)があり、色々と調べていったとこと、江部先生の糖質制限食にたどりつき、「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」を購入させていただきました。
仕事などのストレスからか甘い物や炭水化物の摂取量の比率が増えたことが急激な増加の原因ではないかと考えています。
早速、大豆全粒パン等購入し、糖質制限を始めていますが、ひとつ気になることがあります。
血糖値があがりにくいせいでしょうか。
炭水化物を摂取したときのような満腹感が得られず、そのため、チーズやナッツ、高カロリー製品を食べ過ぎてしまう傾向があります。
これは、次第に慣れて適量食べられるようになるものなのでしょうか?それとも自分できちんと量をコントロールすることが必要なのでしょうか。
お忙しいところ、すみません。お手すきのときにで結構です。
アドバイスを頂ければ幸いです。
by: ユキコム * 2007/09/30 10:11 *」
ユキコムさん。コメント・質問・本ご購入ありがとうございます。
それから
糖質制限食普及センター
http://www.rakuten.ne.jp/gold/sjt99/index.html
TEL:075-873-2170 FAX:075-871-6865
で、大豆パン購入いただきありがとうございました。大豆クッキーや和菓子、黒豆おからのパウンドケーキなど、商品も大分増えてきてますので、またホームページ覗いてくださいね。
『炭水化物を摂取したときのような満腹感が得られない』とのことですが、米国でいう炭水化物中毒の可能性が高いと思います。(炭水化物=糖質+食物繊維)
インスリンという血糖値を下げるホルモンは、まず筋肉などで血糖を利用させますが、余った血糖は全て中性脂肪に変えます。従って肥満ホルモンと呼ばれています。
炭水化物中毒の人は、このインスリンが過剰分泌されているので肥満しやすいのです。肥満するとインスリンの効きが悪くなるのでますます大量のインスリンが分泌されます。
こうして「肥満→高インスリン血症→肥満→高インスリン血症→」の悪循環に入っていきます。
糖質制限食を続けることでインスリンの過剰分泌がなくなり、体重が減ります。そうすると肥満の悪循環が断ち切られていきます。 満腹感に関しては、糖質制限食を続けることで徐々に慣れていくと思います。
糖質制限食の場合は、カロリーの計算はいりません。オリーブオイルなど身体によい脂肪はしっかり摂っていいです。糖質制限な地中海料理など、オリーブオイルたっぷりボリュームたっぷり食べてください。お肉やお魚や葉野菜もお腹一杯食べてOKです。
ナッツ類も一袋丸ごとはさすがに困りますが、20~30粒×2回/日くらいならいいです。
チーズも1/6ピース×2個とか、一日2回くらいOKですよ。
カロリー計算は要りませんが、食品の糖質のグラム数だけチェックしてください。
糖質のグラム数に関しては
拙著「 糖質制限食 夏のレシピ」「 糖質制限食 春のレシピ」東洋経済新報社
の巻末の食品糖質量の表を参照していただけば幸いです。
肥満と 糖質制限食に関しては
8.8、8.14、8.18、9.14のブログ参照して頂けば幸いです。
江部康二
2007年10月17日 (水)
おはようございます。今朝も良い天気です。秋らしい澄んだひんやりした空気が心地よいですね。
さて、甘いみかんさんからの質問です。
「■高たんぱく質とアレルギーについて
初めてここに投稿させてもらいます
このブログで、一般人にも良くわかる解説大変うれしく、糖質制限食が万病に対して予防効果があると言う説は目から鱗です
さて、ここで糖質制限食がアレルギーにも効果があると言うことですが、今日朝のテレビでどこかのお医者様が高タンパク質食がアレルギー症状を促進するとおっしゃっていました
糖質制限食と高たんぱく質食は、似て非なるものなのでしょうか?
この春に自分も糖尿病境界型と(めでたく?)診断され、糖質制限食を実施し、72キロから59キロまでの減量に成功したのですが、この質問宜しくお願いします m(__)m
甘いみかん | 2007.10.14(日) 13:47」
甘いみかんさん。コメント・質問ありがとうございます。また、糖質制限食で減量成功おめでとうございます。
さて、糖質制限食は、必然的に高タンパク・高脂質食となりますが、アレルギー症状が悪化するようなことは経験していません。
『高タンパク質食がアレルギー症状を促進する』どこかの医師がテレビで仰っていたとのことですが、文献的に根拠があるのでしょうか?私の知る範囲では、EBM的にはっきりしたものはないと思います。
少なくとも高雄病院の経験では、 糖質制限食でアレルギー症状が悪化した人は皆無です。アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎が 糖質制限食で良くなった人はいます。
また、イヌイット(エスキモー)さんは、生肉・生魚など高タンパク・高脂質食ですが、虚血性心疾患・アレルギー疾患・糖尿病などが少ないことが疫学的に報告されています。
甘いみかんさんも安心して、 糖質制限食を続けてくださいね。
江部康二
さて、甘いみかんさんからの質問です。
「■高たんぱく質とアレルギーについて
初めてここに投稿させてもらいます
このブログで、一般人にも良くわかる解説大変うれしく、糖質制限食が万病に対して予防効果があると言う説は目から鱗です
さて、ここで糖質制限食がアレルギーにも効果があると言うことですが、今日朝のテレビでどこかのお医者様が高タンパク質食がアレルギー症状を促進するとおっしゃっていました
糖質制限食と高たんぱく質食は、似て非なるものなのでしょうか?
この春に自分も糖尿病境界型と(めでたく?)診断され、糖質制限食を実施し、72キロから59キロまでの減量に成功したのですが、この質問宜しくお願いします m(__)m
甘いみかん | 2007.10.14(日) 13:47」
甘いみかんさん。コメント・質問ありがとうございます。また、糖質制限食で減量成功おめでとうございます。
さて、糖質制限食は、必然的に高タンパク・高脂質食となりますが、アレルギー症状が悪化するようなことは経験していません。
『高タンパク質食がアレルギー症状を促進する』どこかの医師がテレビで仰っていたとのことですが、文献的に根拠があるのでしょうか?私の知る範囲では、EBM的にはっきりしたものはないと思います。
少なくとも高雄病院の経験では、 糖質制限食でアレルギー症状が悪化した人は皆無です。アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎が 糖質制限食で良くなった人はいます。
また、イヌイット(エスキモー)さんは、生肉・生魚など高タンパク・高脂質食ですが、虚血性心疾患・アレルギー疾患・糖尿病などが少ないことが疫学的に報告されています。
甘いみかんさんも安心して、 糖質制限食を続けてくださいね。
江部康二
2007年10月16日 (火)
こんばんは。
今日は、音声外科に声帯ポリープの検査に行ってきました。
案の定、2年前には謙虚で小さくて可愛かったポリープが、倍ぐらいに憎たらしく育ってました。声が嗄れるはずです(×。×)
まあ、手術の決心してよかったです。
さて、今日は朝日さんの質問です。
羅漢果という果実には私も以前から興味があったので簡単に調べてみました。
「はじめまして、朝日と申します。
糖尿病と診断されて三年、食事療法と運動、そして薬で身体を騙しながらきていたのですが、今年の七月に掛かりつけのお医者さまからこの「糖質制限食」を紹介されて取り組んだところ、それまでヘモグロビンAicが6.3以下にはならなかったのが、5.9まで落ちてきました。
体重も一月に1kgくらいずつ落ちているので、それまでアクトス、オグリボース、アマリールを処方されていたのですが、アマリールを外すことができましたので、続けて生きたいと思っています。
ところで、甘味料についての質問なのですが、以前買っておいた羅漢果の顆粒は使って問題ないのでしょうか?五倍濃縮で顆粒にするために甜菜糖が2%混じっています。結構買いだめしているので使いたいのですが、加減しながらなら大丈夫でしょうか?教えていただけると嬉しいのですが?
朝日 | 2007.10.16(火) 10:10 | 」
朝日さん、糖質制限食でアマリール休薬になりましたか。
減量成功も含めて良かったですね。 (*⌒ー⌒)ο∠☆:
さて羅漢果は、中国広東省、広西チアン族自治区の高冷地に栽培されるウリ科の多年生草本です。中国の一部の地域でしか生育していない貴重な植物で、その果実は、砂糖の約300倍の甘さがあります。甘味が強いので、中国では古くから乾燥させて料理の調味料、甘味飲料の原料として使っていました。
近年の研究で、羅漢果の甘味成分はMongroside Vなどのククルビタン型トリテルペン配糖体であることがわかりました。
トリテルペン配糖体は、小腸で吸収されることなく大腸まで達するため、食物繊維の一つに分類されます。従って血糖値を上昇させませんし、吸収されるカロリーはほぼゼロと考えてよいようです。
羅漢果の甘味成分には、トリテルペン配糖体以外にもほんの少量の果糖が加わっているそうです。果糖分のカロリーは吸収されますが微々たるものでしょう。
朝日さんご購入の「羅漢果顆粒」は甜菜糖2%含有だそうですが、その程度の量なら血糖値に関しては問題ないと思いますよ。 買いためた分しっかり使ってください。
**
今回のブログ
ラカントSの公式ホームページから一部引用させてもらいました。謝謝。
http://www.lakanto.jp/lakanto/date/02.html" target="_blank"> http://www.lakanto.jp/lakanto/date/02.html
江部康二
今日は、音声外科に声帯ポリープの検査に行ってきました。
案の定、2年前には謙虚で小さくて可愛かったポリープが、倍ぐらいに憎たらしく育ってました。声が嗄れるはずです(×。×)
まあ、手術の決心してよかったです。
さて、今日は朝日さんの質問です。
羅漢果という果実には私も以前から興味があったので簡単に調べてみました。
「はじめまして、朝日と申します。
糖尿病と診断されて三年、食事療法と運動、そして薬で身体を騙しながらきていたのですが、今年の七月に掛かりつけのお医者さまからこの「糖質制限食」を紹介されて取り組んだところ、それまでヘモグロビンAicが6.3以下にはならなかったのが、5.9まで落ちてきました。
体重も一月に1kgくらいずつ落ちているので、それまでアクトス、オグリボース、アマリールを処方されていたのですが、アマリールを外すことができましたので、続けて生きたいと思っています。
ところで、甘味料についての質問なのですが、以前買っておいた羅漢果の顆粒は使って問題ないのでしょうか?五倍濃縮で顆粒にするために甜菜糖が2%混じっています。結構買いだめしているので使いたいのですが、加減しながらなら大丈夫でしょうか?教えていただけると嬉しいのですが?
朝日 | 2007.10.16(火) 10:10 | 」
朝日さん、糖質制限食でアマリール休薬になりましたか。
減量成功も含めて良かったですね。 (*⌒ー⌒)ο∠☆:
さて羅漢果は、中国広東省、広西チアン族自治区の高冷地に栽培されるウリ科の多年生草本です。中国の一部の地域でしか生育していない貴重な植物で、その果実は、砂糖の約300倍の甘さがあります。甘味が強いので、中国では古くから乾燥させて料理の調味料、甘味飲料の原料として使っていました。
近年の研究で、羅漢果の甘味成分はMongroside Vなどのククルビタン型トリテルペン配糖体であることがわかりました。
トリテルペン配糖体は、小腸で吸収されることなく大腸まで達するため、食物繊維の一つに分類されます。従って血糖値を上昇させませんし、吸収されるカロリーはほぼゼロと考えてよいようです。
羅漢果の甘味成分には、トリテルペン配糖体以外にもほんの少量の果糖が加わっているそうです。果糖分のカロリーは吸収されますが微々たるものでしょう。
朝日さんご購入の「羅漢果顆粒」は甜菜糖2%含有だそうですが、その程度の量なら血糖値に関しては問題ないと思いますよ。 買いためた分しっかり使ってください。
**
今回のブログ
ラカントSの公式ホームページから一部引用させてもらいました。謝謝。
http://www.lakanto.jp/lakanto/date/02.html" target="_blank"> http://www.lakanto.jp/lakanto/date/02.html
江部康二
2007年10月15日 (月)
こんばんは。今、ブログを書き終えました。
自宅から徒歩数分の小さなお店に行って、これからステーキと赤ワインの夕食といたします。サラダも野菜たっぷりでハムもあって美味しいんですよ。豚汁も食べます。勿論、お肉も安くて美味しいです。いつもはヒレ肉ですが、今日はロース肉にしてみます。
さて、本題です。
厚生労働省や医学界、保健所などの懸命の努力にもかかわらず、糖尿病が増え続けています。医学界もそろそろ素朴に「何故だ?」という疑問を持って欲しいですね。
今日は、なぜこれだけ糖尿病が増えているか、考察してみました。
福岡県にある久山町は、人口約8000人の町ですが、1961年から九州大学医学部が、ずっと継続して40才以上の全住民を対象に研究を続けていて、日本の医療におおいに貢献してきました。またこの研究は、世界的な評価も高いです。
5年に一度の健康診断の受診率は約80%もあり、他の市町村に比し高率です。また、死後の解剖検査も82%の住民において実施されていて、精度の高い研究の支えとなっています。
この久山町の1988年の75g経口ブドウ糖負荷試験を用いた健診では、男性の15.0%、女性の9.9%が糖尿病と診断され、当時の医学界の常識よりはるかに増えてきていることがわかり警鐘となりました。
1988年以降、九州大学のグループは運動や食事療法を住民に徹底的に指導して、糖尿病の増加を防ごうと努力されました。
しかし、2002年の調査では予想に反して、男性の23.6%、女性の13.4%が糖尿病と増加していました。
さらに、空腹時血糖値が軽度高値(110mg~125mg)、食後2時間血糖値が軽度高値(140mg~199mg)の何らかの耐糖能以上を有する糖尿病予備軍を併せると男性の59.9%、
女性の41.3%に激増していました。
14年間の努力が全く無に帰したのですから、衝撃的な結果(大失敗)です。運動療法と食事療法の指導だけですから、失敗の原因は運動?食事?
運動療法が糖尿病予防に悪影響があるとは全く考えられませんので、残るのは『指導した食事療法がかえって糖尿病を増やした』という厳然たる事実です。
日本糖尿病学会推奨の「糖質60%、脂質20%、タンパク質20%」で食事指導を行う限りは、いくら運動療法を頑張っても糖尿病の増加をくい止めることはできなかったということが、久山町研究ではっきり証明されたわけですね。
今の日本のごく普通の食生活において、総摂取カロリーの60%を糖質で摂る時、その糖質のほとんどは精製された炭水化物になります。
即ちGI値(血糖上昇指数:6.13ブログ参照してくださいね)が高い、パン、白米、うどん、ラーメンなどが主食ですね。
これら精製炭水化物を摂取すれば、毎回ブドウ糖ミニスパイク(7.26ブログ)が生じ、血糖値は正常人でも30~60分で160mg程度に上昇します。
肉や魚、豆腐などタンパク質と脂質が主の食品は血糖値をほとんど上昇させません。玄米はパンや白米よりは血糖値を上げにくいです。
久山町研究でも、 糖質制限食はまあ無理としても、せめて主食を玄米にしていれば将来の糖尿病発症予防効果があるていどあったと思うのですが・・・ (´・⊇・`)
ちなみに白パンのGI:90~100、白米:70~80、玄米:50~60です。大豆は10~20です。
まだ糖尿病になっていない正常人でも、朝・昼・晩と主食(精製炭水化物)を食べ、間食に菓子パン、ケーキ、清涼飲料水、アイスクリーム、チョコレート・・・、
だめ押しで夜食にラーメン、おにぎり・・・。
一日に数回、ブドウ糖ミニスパイクが生じています。その度にインスリンが分泌され、30年、40年、50年・・・。
とうとう膵臓のベータ細胞が疲れ果て、インスリンの分泌不足が起こり糖尿病の発症です。日本人・アジア人はインスリンの分泌能力が欧米白人より少ないので、糖尿病になりやすいとされています。
また、インスリン(肥満ホルモン)がまだ過剰に分泌されている段階では肥満を伴うことが多く、これがインスリン抵抗性を増加させ、やはり糖尿病になりやすくします。
結論
精製炭水化物の過剰摂取による、日常的なブドウ糖ミニスパイクとインスリンの分泌こそが、糖尿病がこれだけ増えてきたことの元凶です。
まだ糖尿病になっていない方々、 糖質制限食あるいは、せめて低GI食品で糖尿病発症の予防をめざしてくださいね。
江部康二
自宅から徒歩数分の小さなお店に行って、これからステーキと赤ワインの夕食といたします。サラダも野菜たっぷりでハムもあって美味しいんですよ。豚汁も食べます。勿論、お肉も安くて美味しいです。いつもはヒレ肉ですが、今日はロース肉にしてみます。
さて、本題です。
厚生労働省や医学界、保健所などの懸命の努力にもかかわらず、糖尿病が増え続けています。医学界もそろそろ素朴に「何故だ?」という疑問を持って欲しいですね。
今日は、なぜこれだけ糖尿病が増えているか、考察してみました。
福岡県にある久山町は、人口約8000人の町ですが、1961年から九州大学医学部が、ずっと継続して40才以上の全住民を対象に研究を続けていて、日本の医療におおいに貢献してきました。またこの研究は、世界的な評価も高いです。
5年に一度の健康診断の受診率は約80%もあり、他の市町村に比し高率です。また、死後の解剖検査も82%の住民において実施されていて、精度の高い研究の支えとなっています。
この久山町の1988年の75g経口ブドウ糖負荷試験を用いた健診では、男性の15.0%、女性の9.9%が糖尿病と診断され、当時の医学界の常識よりはるかに増えてきていることがわかり警鐘となりました。
1988年以降、九州大学のグループは運動や食事療法を住民に徹底的に指導して、糖尿病の増加を防ごうと努力されました。
しかし、2002年の調査では予想に反して、男性の23.6%、女性の13.4%が糖尿病と増加していました。
さらに、空腹時血糖値が軽度高値(110mg~125mg)、食後2時間血糖値が軽度高値(140mg~199mg)の何らかの耐糖能以上を有する糖尿病予備軍を併せると男性の59.9%、
女性の41.3%に激増していました。
14年間の努力が全く無に帰したのですから、衝撃的な結果(大失敗)です。運動療法と食事療法の指導だけですから、失敗の原因は運動?食事?
運動療法が糖尿病予防に悪影響があるとは全く考えられませんので、残るのは『指導した食事療法がかえって糖尿病を増やした』という厳然たる事実です。
日本糖尿病学会推奨の「糖質60%、脂質20%、タンパク質20%」で食事指導を行う限りは、いくら運動療法を頑張っても糖尿病の増加をくい止めることはできなかったということが、久山町研究ではっきり証明されたわけですね。
今の日本のごく普通の食生活において、総摂取カロリーの60%を糖質で摂る時、その糖質のほとんどは精製された炭水化物になります。
即ちGI値(血糖上昇指数:6.13ブログ参照してくださいね)が高い、パン、白米、うどん、ラーメンなどが主食ですね。
これら精製炭水化物を摂取すれば、毎回ブドウ糖ミニスパイク(7.26ブログ)が生じ、血糖値は正常人でも30~60分で160mg程度に上昇します。
肉や魚、豆腐などタンパク質と脂質が主の食品は血糖値をほとんど上昇させません。玄米はパンや白米よりは血糖値を上げにくいです。
久山町研究でも、 糖質制限食はまあ無理としても、せめて主食を玄米にしていれば将来の糖尿病発症予防効果があるていどあったと思うのですが・・・ (´・⊇・`)
ちなみに白パンのGI:90~100、白米:70~80、玄米:50~60です。大豆は10~20です。
まだ糖尿病になっていない正常人でも、朝・昼・晩と主食(精製炭水化物)を食べ、間食に菓子パン、ケーキ、清涼飲料水、アイスクリーム、チョコレート・・・、
だめ押しで夜食にラーメン、おにぎり・・・。
一日に数回、ブドウ糖ミニスパイクが生じています。その度にインスリンが分泌され、30年、40年、50年・・・。
とうとう膵臓のベータ細胞が疲れ果て、インスリンの分泌不足が起こり糖尿病の発症です。日本人・アジア人はインスリンの分泌能力が欧米白人より少ないので、糖尿病になりやすいとされています。
また、インスリン(肥満ホルモン)がまだ過剰に分泌されている段階では肥満を伴うことが多く、これがインスリン抵抗性を増加させ、やはり糖尿病になりやすくします。
結論
精製炭水化物の過剰摂取による、日常的なブドウ糖ミニスパイクとインスリンの分泌こそが、糖尿病がこれだけ増えてきたことの元凶です。
まだ糖尿病になっていない方々、 糖質制限食あるいは、せめて低GI食品で糖尿病発症の予防をめざしてくださいね。
江部康二
2007年10月14日 (日)
こんばんは。
江部康二 ・糖質制限食講演会in京都のお知らせです。
糖質制限食の海外の研究データ、
日本の久山町研究で糖尿病激増の理由、
糖質制限食の生理学的根拠、
人体のエネルギーシステム、
「カロリー制限食VS 糖質制限食」糖尿病患者さんの血糖値データ、
など、
糖質制限食の最新情報をお伝えします。
今回、協賛メーカーさんは全9社、試食あり販売ありで盛大に糖質制限食三昧の講演会です。
五十音順にご紹介しますと、
糖質ゼロ発泡酒“アサヒスタイルフリー”でおなじみの、アサヒビールさん
前回の神戸講演会では、会場で飲めなかったんですが、今回はなんと、会場で飲んでいただけます!
酒税のからみがありまして有料なんですが、“アサヒスタイルフリー”飲みながら講演聞くなんて、なんて斬新。
ちなみに講師(江部康二)は講演終了後に飲みます。
『ごはんこんにゃく』のウエダ食品さん。減量作戦の強い味方です。
前回の神戸講演会では、『糖質制限なおばんざい』の試食をご用意して下さいました、京都洛北鞍馬寺御用達 尾崎食品さん。
今回も、試食品をご用意下さいます。
ラカントSのサラヤさんも前回に引き続きご参加下さいます。
大豆パンメーカー、セーフテック・インターナショナルさんも神奈川県から遙々ご参加です。
砂糖無添加ポン酢の福井県小浜市のとば屋酢店さんは、今回初参加されます。
これまた驚きの、会場にて豆腐を作って試食してくださるのは、大本山 京都南禅寺御用達 服部食品さんです。どんな風に豆腐を作られるのか、私も楽しみです。
砂糖、小麦粉不使用、大豆粉使用の和菓子、『大豆庵甘果』ですっかりおなじみの、京和菓子処 布袋餅菓舗さんも試食&販売されます。
最後になりましたが、脅威の新商品の一つを開発してくださいました、“手作りパン教室 パンの耳”さんも御参加下さいます。
以上豪華な糖質制限食布陣で皆さまをお待ちしておりますので、是非奮ってご参加くださいね。
江部康二
☆☆☆
日時11月11日 日曜日 大安
受付13:30~ 開演 14:00~16:00
会場 京都ロイヤルホテル2階 瑞祥雲
定員 100名 (先着順)
参加費 1000円 (当日会場にてお支払い下さい)
お電話・FAX・パソコンからお申し込み頂けます。
お電話でのお申し込み
075-873-2170
FAXでのお申し込み
075-873-2270
E-mailでのお申し込み
info@ktk-kyoto.jp
パソコンからのお申し込み
http://www.ktk-kyoto.jp/
上記ホームページの「特別講演会申し込みフォーム」からお申し込み下さい。
お問い合わせは、
京都高雄倶楽部
TEL 075-873-2170
FAX 075-871-6865
E-mail info@ktk-kyoto.jp
営業時間は8:45から17:00(くらい)
お休みは日・祝です。
席をはずしていることもあるので、留守電に連絡先を入れておいてください。後ほど掛け直させていただきます
前回の神戸講演会は、ほぼ満席となりました。お席に限りがございますので、お早めにご予約下さいませ。
江部康二 ・糖質制限食講演会in京都のお知らせです。
糖質制限食の海外の研究データ、
日本の久山町研究で糖尿病激増の理由、
糖質制限食の生理学的根拠、
人体のエネルギーシステム、
「カロリー制限食VS 糖質制限食」糖尿病患者さんの血糖値データ、
など、
糖質制限食の最新情報をお伝えします。
今回、協賛メーカーさんは全9社、試食あり販売ありで盛大に糖質制限食三昧の講演会です。
五十音順にご紹介しますと、
糖質ゼロ発泡酒“アサヒスタイルフリー”でおなじみの、アサヒビールさん
前回の神戸講演会では、会場で飲めなかったんですが、今回はなんと、会場で飲んでいただけます!
酒税のからみがありまして有料なんですが、“アサヒスタイルフリー”飲みながら講演聞くなんて、なんて斬新。
ちなみに講師(江部康二)は講演終了後に飲みます。
『ごはんこんにゃく』のウエダ食品さん。減量作戦の強い味方です。
前回の神戸講演会では、『糖質制限なおばんざい』の試食をご用意して下さいました、京都洛北鞍馬寺御用達 尾崎食品さん。
今回も、試食品をご用意下さいます。
ラカントSのサラヤさんも前回に引き続きご参加下さいます。
大豆パンメーカー、セーフテック・インターナショナルさんも神奈川県から遙々ご参加です。
砂糖無添加ポン酢の福井県小浜市のとば屋酢店さんは、今回初参加されます。
これまた驚きの、会場にて豆腐を作って試食してくださるのは、大本山 京都南禅寺御用達 服部食品さんです。どんな風に豆腐を作られるのか、私も楽しみです。
砂糖、小麦粉不使用、大豆粉使用の和菓子、『大豆庵甘果』ですっかりおなじみの、京和菓子処 布袋餅菓舗さんも試食&販売されます。
最後になりましたが、脅威の新商品の一つを開発してくださいました、“手作りパン教室 パンの耳”さんも御参加下さいます。
以上豪華な糖質制限食布陣で皆さまをお待ちしておりますので、是非奮ってご参加くださいね。
江部康二
☆☆☆
日時11月11日 日曜日 大安
受付13:30~ 開演 14:00~16:00
会場 京都ロイヤルホテル2階 瑞祥雲
定員 100名 (先着順)
参加費 1000円 (当日会場にてお支払い下さい)
お電話・FAX・パソコンからお申し込み頂けます。
お電話でのお申し込み
075-873-2170
FAXでのお申し込み
075-873-2270
E-mailでのお申し込み
info@ktk-kyoto.jp
パソコンからのお申し込み
http://www.ktk-kyoto.jp/
上記ホームページの「特別講演会申し込みフォーム」からお申し込み下さい。
お問い合わせは、
京都高雄倶楽部
TEL 075-873-2170
FAX 075-871-6865
E-mail info@ktk-kyoto.jp
営業時間は8:45から17:00(くらい)
お休みは日・祝です。
席をはずしていることもあるので、留守電に連絡先を入れておいてください。後ほど掛け直させていただきます
前回の神戸講演会は、ほぼ満席となりました。お席に限りがございますので、お早めにご予約下さいませ。
2007年10月14日 (日)
おはようございます。
10.13のブログで、2型糖尿病の人は先天的に、追加分泌の第1相が欠けている場合があると書きました。このような人は当然食後高血糖を生じやすく糖尿病になりやすいですよね。
順天堂大学の河盛隆造教授によれば、2型糖尿病患者の子供や孫など、若い人に経口ブドウ糖負荷試験を行うと、血糖値は正常を保っているが、30分インスリン値も2時間インスリン値も低い例が高率に見られたそうです。
このデータだと、遺伝的に追加分泌の第1相も第2相も不足気味の一群がいるといえます。これらの素因のある方々が長年精製炭水化物を摂取していると、40代・50代で糖尿病発症ということになります。もともとの日本人の糖尿病パターンでしょうか。
一方で経口ブドウ糖負荷試験で、血糖値が軽度上昇しているが、30分インスリン値が高い例が近年増えているようです。(河盛教授)
これはインスリン抵抗性が高まったため、インスリンが過剰に分泌されているパターンであり、脂肪肝や内臓脂肪肥満を伴っていることが多いようです。こちらは、インスリン分泌能力は保たれていますね。
つまり、「過剰の糖質摂取→血糖値上昇→インスリン分泌亢進→肝・糖取り込み率亢進→脂肪合成の亢進→脂肪肝→インスリン抵抗性増大→インスリン分泌亢進」となります。
いったん脂肪肝になってしまうと
「脂肪肝→食後の肝・糖取り込み率低下→食後高血糖→インスリン分泌促進→肝・糖取り込み率亢進→脂肪肝」
といった悪循環に陥って糖尿病になってしまいます。
このように、日本でも欧米並にインスリン抵抗性が主の糖尿病が増えてきているようです。
実際には、インスリン分泌低下とインスリン抵抗性がからみあって糖尿病を発症します。
<続く>
参考文献
「今日の血糖コントロールの考え方」 順天堂大学内科学 教授 河盛隆造 日本醫事新報 No.4193(2004年9月4日)
江部康二
10.13のブログで、2型糖尿病の人は先天的に、追加分泌の第1相が欠けている場合があると書きました。このような人は当然食後高血糖を生じやすく糖尿病になりやすいですよね。
順天堂大学の河盛隆造教授によれば、2型糖尿病患者の子供や孫など、若い人に経口ブドウ糖負荷試験を行うと、血糖値は正常を保っているが、30分インスリン値も2時間インスリン値も低い例が高率に見られたそうです。
このデータだと、遺伝的に追加分泌の第1相も第2相も不足気味の一群がいるといえます。これらの素因のある方々が長年精製炭水化物を摂取していると、40代・50代で糖尿病発症ということになります。もともとの日本人の糖尿病パターンでしょうか。
一方で経口ブドウ糖負荷試験で、血糖値が軽度上昇しているが、30分インスリン値が高い例が近年増えているようです。(河盛教授)
これはインスリン抵抗性が高まったため、インスリンが過剰に分泌されているパターンであり、脂肪肝や内臓脂肪肥満を伴っていることが多いようです。こちらは、インスリン分泌能力は保たれていますね。
つまり、「過剰の糖質摂取→血糖値上昇→インスリン分泌亢進→肝・糖取り込み率亢進→脂肪合成の亢進→脂肪肝→インスリン抵抗性増大→インスリン分泌亢進」となります。
いったん脂肪肝になってしまうと
「脂肪肝→食後の肝・糖取り込み率低下→食後高血糖→インスリン分泌促進→肝・糖取り込み率亢進→脂肪肝」
といった悪循環に陥って糖尿病になってしまいます。
このように、日本でも欧米並にインスリン抵抗性が主の糖尿病が増えてきているようです。
実際には、インスリン分泌低下とインスリン抵抗性がからみあって糖尿病を発症します。
<続く>
参考文献
「今日の血糖コントロールの考え方」 順天堂大学内科学 教授 河盛隆造 日本醫事新報 No.4193(2004年9月4日)
江部康二
2007年10月13日 (土)
こんばんは。だいぶ日が暮れるのが早くなってきました。
まだ午後6時前なのに、すっかり暗くなってて、こんにちはより、こんばんはですね。
さて、もう一度、哲学者さんから質問です。
「どうもお答えくださりありがとうございます!
どうも丁寧にお答えくださりありがとうございます。恐縮しております。
理解できました。まずは糖質の量、あとはGIによる吸収の度合い、それと追加インスリンの点ということですね!血糖値のパターンが異なるのは・・・
私達は追加インスリンで第一相反応が衰えているし第二相も衰えているのですね!
実は恥ずかしながら追加インスリン分泌で
第一相と第二相があるのを初めて知りました・・・^^;;
いろいろと勉強になります。まだまだ奥が深いものなのですね。糖尿になってからやはり関心は高いのでいろいろと知りたいことが沢山出てきます!
それにしても糖尿人にとっては糖質を沢山摂る事は結構無謀だったりしますね・・・^^;;それでも今まで糖質に慣れて生活してきたのでとりあえずは今のところ昼食だけ高糖質であとは低糖質にしています。やはりご飯も食べたいもので・・・続けていくために無理せずに頑張っていきたいと思います。
哲学者 | 2007.10.13(土) 11:07 | URL | 【コメント編集】
■追加
書き忘れてしまって思い出したのですが・・・
どうして追加インスリンの分泌が遅く出てしまうのでしょうか?
人体とはつくづく不思議なものです。。。
哲学者 | 2007.10.13(土) 11:10」
哲学者さん、なかなか鋭い質問ですね。タジタジです<(^ー^ι)
少し復習です。
インスリンには、24時間ずっとベースに少量分泌されている基礎分泌のインスリンと、食後に血糖値が上昇した時に出る追加分泌のインスリンがあります。追加分泌のインスリンには、即分泌される第1相と少し遅れて出る第2相があります。
一般的には、基礎分泌のインスリンが低下してくると、早朝空腹時血糖値が上昇してきます。一番多いパターンは食後高血糖が数年続いたあとにこの状態になります。
ですから、空腹時血糖での健康診断は、食後高血糖を見逃してしまうのであまり良くないのです。
さて、
『それにしてもどうして追加インスリンの分泌が遅く出てしまうのでしょうか?』
2型糖尿病患者の非糖尿病の近親者を調べたら、追加分泌の第一相が欠如している人が時々いるようです。つまり、先天的に膵臓のベータ細胞の機能がよろしくない一群の人達がいて、当然糖尿病になりやすいというパターンが一つ存在するわけです。
一方で、2型糖尿病患者の非糖尿病の近親者を調べたら、インスリン抵抗性が認められても、インスリンの第1相反応は保たれている場合があります。
このようにインスリン分泌低下とインスリン抵抗性(合わせてインスリンの作用不足)で糖尿病を発症しますが、日本人には分泌低下が主の糖尿人が多く、欧米人には抵抗性が主の糖尿人が多いとされています。
一旦、高血糖になってしまうと、高血糖そのものがベータ細胞にダメージを与えてインスリン分泌低下になり、また高血糖そのものがインスリン抵抗性を高めてしまいます。
<高血糖→インスリン分泌抑制とインスリン抵抗性増大→高血糖>
この悪循環のことを『糖毒』といいます。
糖質制限食で糖毒の悪循環を断ち切ることが可能です。
<続く>
江部康二
まだ午後6時前なのに、すっかり暗くなってて、こんにちはより、こんばんはですね。
さて、もう一度、哲学者さんから質問です。
「どうもお答えくださりありがとうございます!
どうも丁寧にお答えくださりありがとうございます。恐縮しております。
理解できました。まずは糖質の量、あとはGIによる吸収の度合い、それと追加インスリンの点ということですね!血糖値のパターンが異なるのは・・・
私達は追加インスリンで第一相反応が衰えているし第二相も衰えているのですね!
実は恥ずかしながら追加インスリン分泌で
第一相と第二相があるのを初めて知りました・・・^^;;
いろいろと勉強になります。まだまだ奥が深いものなのですね。糖尿になってからやはり関心は高いのでいろいろと知りたいことが沢山出てきます!
それにしても糖尿人にとっては糖質を沢山摂る事は結構無謀だったりしますね・・・^^;;それでも今まで糖質に慣れて生活してきたのでとりあえずは今のところ昼食だけ高糖質であとは低糖質にしています。やはりご飯も食べたいもので・・・続けていくために無理せずに頑張っていきたいと思います。
哲学者 | 2007.10.13(土) 11:07 | URL | 【コメント編集】
■追加
書き忘れてしまって思い出したのですが・・・
どうして追加インスリンの分泌が遅く出てしまうのでしょうか?
人体とはつくづく不思議なものです。。。
哲学者 | 2007.10.13(土) 11:10」
哲学者さん、なかなか鋭い質問ですね。タジタジです<(^ー^ι)
少し復習です。
インスリンには、24時間ずっとベースに少量分泌されている基礎分泌のインスリンと、食後に血糖値が上昇した時に出る追加分泌のインスリンがあります。追加分泌のインスリンには、即分泌される第1相と少し遅れて出る第2相があります。
一般的には、基礎分泌のインスリンが低下してくると、早朝空腹時血糖値が上昇してきます。一番多いパターンは食後高血糖が数年続いたあとにこの状態になります。
ですから、空腹時血糖での健康診断は、食後高血糖を見逃してしまうのであまり良くないのです。
さて、
『それにしてもどうして追加インスリンの分泌が遅く出てしまうのでしょうか?』
2型糖尿病患者の非糖尿病の近親者を調べたら、追加分泌の第一相が欠如している人が時々いるようです。つまり、先天的に膵臓のベータ細胞の機能がよろしくない一群の人達がいて、当然糖尿病になりやすいというパターンが一つ存在するわけです。
一方で、2型糖尿病患者の非糖尿病の近親者を調べたら、インスリン抵抗性が認められても、インスリンの第1相反応は保たれている場合があります。
このようにインスリン分泌低下とインスリン抵抗性(合わせてインスリンの作用不足)で糖尿病を発症しますが、日本人には分泌低下が主の糖尿人が多く、欧米人には抵抗性が主の糖尿人が多いとされています。
一旦、高血糖になってしまうと、高血糖そのものがベータ細胞にダメージを与えてインスリン分泌低下になり、また高血糖そのものがインスリン抵抗性を高めてしまいます。
<高血糖→インスリン分泌抑制とインスリン抵抗性増大→高血糖>
この悪循環のことを『糖毒』といいます。
糖質制限食で糖毒の悪循環を断ち切ることが可能です。
<続く>
江部康二
2007年10月12日 (金)
こんばんは。
今日も涼しくて過ごしやすい一日でした。秋はいいですね。
でも高雄の秋は、ちょっと困るんです。 (-_~-)
紅葉の季節になると、観光客で車もバスも満員で、患者さんはおおいに苦労されますので、つらいところなんです。
さて今日は、哲学者さんからの質問です。
「お疲れ様です。
京都駅前の診療所ができて先生の診察がより受けられやすくなるのでありがたいです。遠方におりますが先生の診察を受けてみたいです。その時は宜しくお願いします。m(__)m
私の食後の血糖値パターンですがブドウ糖負荷の際のパターンと普通に食事を摂った時のパターンとはかなりことなります。ブドウ糖ですと1時間でピークを迎え2時間で落ち着きますがたとえばカレーライス(カーボ140g)ですと2時間で280、3時間でも280で5時間でやっと下がり始めます。で、今のところは空腹時が90から100くらいです。カーボ制限ですと2~3時間で血糖値が元の数値に落ち着くのですが。カーボを摂取した時の血糖値のパターンは2時間までだけでなくもっと後の時間も調べたほうがいいのではないかと思いました。食後の血糖値を測るなんてまだまだ測定法としてあまり知られていませんからね・・・いまだ血糖値といえば「空腹時」の数値を基準に考えている人達が多いです。今後は食後の(とりわけカーボの量による)血糖値のパターンを調べることが大事であることを認知していくようにしていかないといけないですね・・・。
by: 哲学者 * 2007/10/06 12:11」
哲学者さん、コメントありがとうございます。
ブドウ糖負荷試験の時のパターンと、カレーライス摂取の時のパターンが違うのですね。
まず一つは、糖質(カーボ)の量の違いです。ブドウ糖負荷試験は、75gのブドウ糖ですから、糖質140gのカレーライスとは大分違いますね。
もう一つはグリセミック・インデックス(以下GI)が関わると思います。
グリセミック・インデックスは、血糖上昇反応度とも言われます。同じ50gの糖質を含む食品でも、血糖値を急激に上昇させるものとゆっくり上昇させるものがあり、それを数値化したものがGIです。(GIに関しては6.13ブログ参照していただけば幸いです。)
ブドウ糖はGIがもっとも高く、100あります。一方白米は70程度ですので、ブドウ糖に比べれば少しゆっくりと血糖値が上がります。その分血糖値が下がるのも、白米はブドウ糖に比べれば遅れることになります。
ブドウ糖だとピークは30分、白いパンで60分ですので、白米はもうほんの少し遅くなるでしょう。
哲学者さんの血糖値のパターンも、このように糖質の量と食品の質により、一つ説明できます。もう一つは、やはり糖尿病パターンで、インスリン分泌能が衰えているためと考えられます。
「75g経口ブドウ糖負荷試験」で2時間値が
140mg未満は正常、
200mg以上は糖尿病、
この間が境界型と診断されます。
正常の人は、血糖値が上昇し始めたら即インスリンが追加分泌されます。これは第一相反応と呼ばれ、もともとプールされていたインスリンが5~10分間分泌されて、糖質摂取時の急激な食後高血糖を防いでいます。
その後、膵臓のベータ細胞は、第二相反応と呼ばれるやや少なめの持続するインスリン分泌を行います。これは、食事における糖質の残りをカバーしています。即ち、糖質を摂取している間は、第二相のインスリン分泌が持続します。
2型糖尿病患者は、通常、第一相反応が低下或いはなくなっていることが多いようです。従って、糖質摂取時に血糖値の急激な上昇(グルコーススパイク)が起きてしまいます。
また、第二相も低下してますので、糖質を摂取する限り、一旦上昇した血糖値はなかなか下がってきません。
糖質制限食ならば、追加インスリンの出番がほとんどないので、2型糖尿病患者でも食後高血糖を起こさずにすむわけです。
江部康二
今日も涼しくて過ごしやすい一日でした。秋はいいですね。
でも高雄の秋は、ちょっと困るんです。 (-_~-)
紅葉の季節になると、観光客で車もバスも満員で、患者さんはおおいに苦労されますので、つらいところなんです。
さて今日は、哲学者さんからの質問です。
「お疲れ様です。
京都駅前の診療所ができて先生の診察がより受けられやすくなるのでありがたいです。遠方におりますが先生の診察を受けてみたいです。その時は宜しくお願いします。m(__)m
私の食後の血糖値パターンですがブドウ糖負荷の際のパターンと普通に食事を摂った時のパターンとはかなりことなります。ブドウ糖ですと1時間でピークを迎え2時間で落ち着きますがたとえばカレーライス(カーボ140g)ですと2時間で280、3時間でも280で5時間でやっと下がり始めます。で、今のところは空腹時が90から100くらいです。カーボ制限ですと2~3時間で血糖値が元の数値に落ち着くのですが。カーボを摂取した時の血糖値のパターンは2時間までだけでなくもっと後の時間も調べたほうがいいのではないかと思いました。食後の血糖値を測るなんてまだまだ測定法としてあまり知られていませんからね・・・いまだ血糖値といえば「空腹時」の数値を基準に考えている人達が多いです。今後は食後の(とりわけカーボの量による)血糖値のパターンを調べることが大事であることを認知していくようにしていかないといけないですね・・・。
by: 哲学者 * 2007/10/06 12:11」
哲学者さん、コメントありがとうございます。
ブドウ糖負荷試験の時のパターンと、カレーライス摂取の時のパターンが違うのですね。
まず一つは、糖質(カーボ)の量の違いです。ブドウ糖負荷試験は、75gのブドウ糖ですから、糖質140gのカレーライスとは大分違いますね。
もう一つはグリセミック・インデックス(以下GI)が関わると思います。
グリセミック・インデックスは、血糖上昇反応度とも言われます。同じ50gの糖質を含む食品でも、血糖値を急激に上昇させるものとゆっくり上昇させるものがあり、それを数値化したものがGIです。(GIに関しては6.13ブログ参照していただけば幸いです。)
ブドウ糖はGIがもっとも高く、100あります。一方白米は70程度ですので、ブドウ糖に比べれば少しゆっくりと血糖値が上がります。その分血糖値が下がるのも、白米はブドウ糖に比べれば遅れることになります。
ブドウ糖だとピークは30分、白いパンで60分ですので、白米はもうほんの少し遅くなるでしょう。
哲学者さんの血糖値のパターンも、このように糖質の量と食品の質により、一つ説明できます。もう一つは、やはり糖尿病パターンで、インスリン分泌能が衰えているためと考えられます。
「75g経口ブドウ糖負荷試験」で2時間値が
140mg未満は正常、
200mg以上は糖尿病、
この間が境界型と診断されます。
正常の人は、血糖値が上昇し始めたら即インスリンが追加分泌されます。これは第一相反応と呼ばれ、もともとプールされていたインスリンが5~10分間分泌されて、糖質摂取時の急激な食後高血糖を防いでいます。
その後、膵臓のベータ細胞は、第二相反応と呼ばれるやや少なめの持続するインスリン分泌を行います。これは、食事における糖質の残りをカバーしています。即ち、糖質を摂取している間は、第二相のインスリン分泌が持続します。
2型糖尿病患者は、通常、第一相反応が低下或いはなくなっていることが多いようです。従って、糖質摂取時に血糖値の急激な上昇(グルコーススパイク)が起きてしまいます。
また、第二相も低下してますので、糖質を摂取する限り、一旦上昇した血糖値はなかなか下がってきません。
糖質制限食ならば、追加インスリンの出番がほとんどないので、2型糖尿病患者でも食後高血糖を起こさずにすむわけです。
江部康二
2007年10月11日 (木)
こんばんは。
昨夜は、いつものようにタオルケット1枚で寝ていたら、夜中に寒くて目が覚めました。毛布を1枚追加して寝直しました。この秋一番の冷え込みでしたね。
さて今日は、米国ロサンゼルス在住のkさんからの質問です。
「江部先生、こんにちは
昨日久々にお医者さんに行ったところ、毎日空腹時100食後120程度で血糖値も安定しているし、いいですねーと言って頂きました。これも江部先生とスーパー糖質制限食のおかげです。
で、そのDr.に糖質制限食はいいのだけど、私は脂肪肝ぎみでもあるので、脂肪肝の治療には糖質少しとらないと、よくならない、少し取った方がいいよというようなことを言われました。
どういうことなのでしょうか?やはり少し増やした方がいいのでしょうか?
by: k * 2007/10/07 00:31」
kさん、コメントありがとうございます。
血糖値コントロール良好、良かったですね。空腹時血糖値100mg/dl、食後血糖値120mg/dlていどなら、日本の診断基準でも正常人ですので、おめでとうございます。糖尿人脱却ですね。これからも、糖質制限食を続ける限りは、正常人ですよ。
『脂肪肝の治療には糖質少しとらないと』とアドバイスしたDrは、メイヨークリニックの糖尿病専門医ではなくて、ロサンゼルスの家庭医の先生ですか?
このアドバイスは、旧来の常識からのもので、今となっては間違っています。
もっとも、スーパー 糖質制限食でも総摂取カロリーの約12%は野菜由来の糖質が占めますので、糖質ゼロというわけではないですね。
糖質制限食の実践で血糖値は改善しますし、中性脂肪も改善します。肥満ホルモンのインスリンがほとんど分泌されないので、肥満も改善します。そして、内臓脂肪や脂肪肝も勿論改善します。
糖質制限食でメタボリック・シンドロームの指標
「内臓肥満」「高血圧」「高中性脂肪血症」「低HDLコレステロール血症」「耐糖能異常」
の全てが改善します。
(3.30、4.3のブログ参照してくださいね)
肥満・脂肪肝・糖尿病・メタボの原因は、脂肪ではなく精製炭水化物であることはお忘れなく。
結論です。
糖質制限食で糖尿病も脂肪肝も良くなります。わざわざ糖質(穀物など)を摂取すれば、糖尿病も脂肪肝も悪化しますので気をつけてくださいね。
江部康二
昨夜は、いつものようにタオルケット1枚で寝ていたら、夜中に寒くて目が覚めました。毛布を1枚追加して寝直しました。この秋一番の冷え込みでしたね。
さて今日は、米国ロサンゼルス在住のkさんからの質問です。
「江部先生、こんにちは
昨日久々にお医者さんに行ったところ、毎日空腹時100食後120程度で血糖値も安定しているし、いいですねーと言って頂きました。これも江部先生とスーパー糖質制限食のおかげです。
で、そのDr.に糖質制限食はいいのだけど、私は脂肪肝ぎみでもあるので、脂肪肝の治療には糖質少しとらないと、よくならない、少し取った方がいいよというようなことを言われました。
どういうことなのでしょうか?やはり少し増やした方がいいのでしょうか?
by: k * 2007/10/07 00:31」
kさん、コメントありがとうございます。
血糖値コントロール良好、良かったですね。空腹時血糖値100mg/dl、食後血糖値120mg/dlていどなら、日本の診断基準でも正常人ですので、おめでとうございます。糖尿人脱却ですね。これからも、糖質制限食を続ける限りは、正常人ですよ。
『脂肪肝の治療には糖質少しとらないと』とアドバイスしたDrは、メイヨークリニックの糖尿病専門医ではなくて、ロサンゼルスの家庭医の先生ですか?
このアドバイスは、旧来の常識からのもので、今となっては間違っています。
もっとも、スーパー 糖質制限食でも総摂取カロリーの約12%は野菜由来の糖質が占めますので、糖質ゼロというわけではないですね。
糖質制限食の実践で血糖値は改善しますし、中性脂肪も改善します。肥満ホルモンのインスリンがほとんど分泌されないので、肥満も改善します。そして、内臓脂肪や脂肪肝も勿論改善します。
糖質制限食でメタボリック・シンドロームの指標
「内臓肥満」「高血圧」「高中性脂肪血症」「低HDLコレステロール血症」「耐糖能異常」
の全てが改善します。
(3.30、4.3のブログ参照してくださいね)
肥満・脂肪肝・糖尿病・メタボの原因は、脂肪ではなく精製炭水化物であることはお忘れなく。
結論です。
糖質制限食で糖尿病も脂肪肝も良くなります。わざわざ糖質(穀物など)を摂取すれば、糖尿病も脂肪肝も悪化しますので気をつけてくださいね。
江部康二
2007年10月10日 (水)
おはようございます。
ひまわりさんから、肥満改善と 糖質制限食に関するコメント・質問頂きました。糖尿病もですが、肥満改善にも 糖質制限食が最適の役割を果たしますのでお答え致します。
「体重減少
糖質制限食をはじめてそろそろ4ヶ月。9kg体重減しました。
一応今のところ健常人ですが、食後の耐え難い眠気とダルさが嫌でこの食事法を始めました。
おかげさまで、嫌な空腹感と食後のダルさから解放され、ダイエットにもなり、アレルギー症状まで改善して、良いことだらけです。
ここで体重の減少についておたずねします。
始め2週間で4kg減その後ずっと1週間で150gから200gずつ減ってきたのです。で、この連休外泊や遊びで忙しくちょっと食事がお粗末だったせいか2日で1kgも減ってしまいました・・・なにせ私はこの食事法だと空腹感をあまり感じないので、忙しいと食べなくて過ごせてしまいます。
いろいろなダイエットをしましたが2日で-1kgは20年ぶりなので、少々驚いています
これって何か異常でしょうか?
by: ひまわり * 2007/09/25 08:40」
「身長&体重
早速のお返事ありがとうございます
私は43才160cm
開始前64.5kg(生涯最大)
4ヶ月后56.9kgです。
できれば50kgまで落としたいのですが・・・・
by: ひまわり * 2007/09/25 18:54」
ひまわりさん。コメント・質問ありがとうございます。
糖質制限食4ヶ月で
64.5kg→56.9kg
7.6kgの減量成功ですね。
おめでとうございます。 iiii~ (⌒O⌒)
160cmですから、体重56.3kgでBMI(肥満指数)22でほとんど
目標達成だと思いますよ。
また、嫌な空腹感と食後のダルさも無くなり、アレルギー症状まで改善とのこと、良かったですね。
糖質制限食でブドウ糖のミニスパイクが全くなくなり、代謝全体が安定するのでこれらの改善が見られたのだと思います。(7.26ブログ参照していただけば幸いです)
精製炭水化物を食べると、正常人でも血糖値が160mg/dlとかまで上昇し(ミニスパイク)インスリンが追加分泌されます。インスリンが出過ぎると食後3~4時間で軽い低血糖気味になり、身体がだるかったり、非常な空腹感に襲われたりします。
糖質制限食だとインスリンはほとんど出ないので、このようなことが起こりません。
2日で1kg、体重減少とのことですが、一番考えられるのは水分だと思います。
例えば3日間の絶食で3~4kg体重が減りますが、半分脂肪が燃えていて、残りの半分は水分です。絶食で塩分を減らすとその分水分が体内から出ていきます。
ですから、回復食で350kcal/日の低カロリーでも、塩分を梅干し半分くらい摂ると体重が増えてきます。これは、塩分とともに水分が体内に戻るからです。
ひまわりさんの場合も、連休中食事量が少なくて塩分も結果として少なくなって、脂肪が燃えると共に、水分がでていったと考えられます。その分は連休後、日常の食生活になって0.7kgくらいすぐに戻ったのではないでしょうか?
ともあれ、 糖質制限食で体調良好で良かったです。糖尿人でなくても続けてくださいね。
体重はその人の丁度いいところまで減りますが、そこからは余り減りません。
私も167cm、67kgを糖質制限所半年で、57kgに減量しました。その後は少々食べ過ぎようとあまり食べなくても、56~57kgで安定しています。
ひまわりさんも、ほどよいところで安定すると思いますよ。
50kgまでいかなくても、54~55kgでいいんじゃないでしょうか? (o^―^o)v
江部康二
ひまわりさんから、肥満改善と 糖質制限食に関するコメント・質問頂きました。糖尿病もですが、肥満改善にも 糖質制限食が最適の役割を果たしますのでお答え致します。
「体重減少
糖質制限食をはじめてそろそろ4ヶ月。9kg体重減しました。
一応今のところ健常人ですが、食後の耐え難い眠気とダルさが嫌でこの食事法を始めました。
おかげさまで、嫌な空腹感と食後のダルさから解放され、ダイエットにもなり、アレルギー症状まで改善して、良いことだらけです。
ここで体重の減少についておたずねします。
始め2週間で4kg減その後ずっと1週間で150gから200gずつ減ってきたのです。で、この連休外泊や遊びで忙しくちょっと食事がお粗末だったせいか2日で1kgも減ってしまいました・・・なにせ私はこの食事法だと空腹感をあまり感じないので、忙しいと食べなくて過ごせてしまいます。
いろいろなダイエットをしましたが2日で-1kgは20年ぶりなので、少々驚いています
これって何か異常でしょうか?
by: ひまわり * 2007/09/25 08:40」
「身長&体重
早速のお返事ありがとうございます
私は43才160cm
開始前64.5kg(生涯最大)
4ヶ月后56.9kgです。
できれば50kgまで落としたいのですが・・・・
by: ひまわり * 2007/09/25 18:54」
ひまわりさん。コメント・質問ありがとうございます。
糖質制限食4ヶ月で
64.5kg→56.9kg
7.6kgの減量成功ですね。
おめでとうございます。 iiii~ (⌒O⌒)
160cmですから、体重56.3kgでBMI(肥満指数)22でほとんど
目標達成だと思いますよ。
また、嫌な空腹感と食後のダルさも無くなり、アレルギー症状まで改善とのこと、良かったですね。
糖質制限食でブドウ糖のミニスパイクが全くなくなり、代謝全体が安定するのでこれらの改善が見られたのだと思います。(7.26ブログ参照していただけば幸いです)
精製炭水化物を食べると、正常人でも血糖値が160mg/dlとかまで上昇し(ミニスパイク)インスリンが追加分泌されます。インスリンが出過ぎると食後3~4時間で軽い低血糖気味になり、身体がだるかったり、非常な空腹感に襲われたりします。
糖質制限食だとインスリンはほとんど出ないので、このようなことが起こりません。
2日で1kg、体重減少とのことですが、一番考えられるのは水分だと思います。
例えば3日間の絶食で3~4kg体重が減りますが、半分脂肪が燃えていて、残りの半分は水分です。絶食で塩分を減らすとその分水分が体内から出ていきます。
ですから、回復食で350kcal/日の低カロリーでも、塩分を梅干し半分くらい摂ると体重が増えてきます。これは、塩分とともに水分が体内に戻るからです。
ひまわりさんの場合も、連休中食事量が少なくて塩分も結果として少なくなって、脂肪が燃えると共に、水分がでていったと考えられます。その分は連休後、日常の食生活になって0.7kgくらいすぐに戻ったのではないでしょうか?
ともあれ、 糖質制限食で体調良好で良かったです。糖尿人でなくても続けてくださいね。
体重はその人の丁度いいところまで減りますが、そこからは余り減りません。
私も167cm、67kgを糖質制限所半年で、57kgに減量しました。その後は少々食べ過ぎようとあまり食べなくても、56~57kgで安定しています。
ひまわりさんも、ほどよいところで安定すると思いますよ。
50kgまでいかなくても、54~55kgでいいんじゃないでしょうか? (o^―^o)v
江部康二
2007年10月09日 (火)
こんばんは。
血糖値と運動に関して、LUNAさんとミントさんからの質問です。
「先生、何度もすみませんが・・・
食後血糖値と運動に関してですが、
私は、糖質制限食(主食抜き)プラス食後30分のウォーキングをした後の血糖値は120以下で収まります。
ですが、食後30分のウォーキングが50-60mgの血糖値を下げるという理論で言うと、私がウォーキングを怠れば170mgほど血糖値が上がるということでしょうか?
そもそも、糖質制限食は血糖値の急上昇を防ぐはずですし、仮に運動をしなくても同程度(120mg程度)の食後血糖値を維持していなければおかしくないでしょうか?
(私は「境界人」ですので、空腹時血糖値数100以下、主食を食べても160~170mg以上血糖値が上がることはありません。)
ですので、ふと、私にとって糖質制限食と運動を平行して行う意味があるのかと疑問に思ってしまいました。(もちろん、運動は健康に良いという一般的な理由を除いてですが。)
要するに、どうせ運動をするならば、主食を抜かなくてもいいのではないかという疑問です。
ややこしい質問をしてすみませんが、お答えいただけると嬉しいです。
by: LUNA * 2007/10/09 19:30」
「こんにちは。
『正常人では血糖値は糖質を食べ始めてすぐに上昇し始めて30~60分でピークに達してそのあとすぐに下がり始めます。』
確か、糖質制限食をしていると血糖値の上がり方がゆっくりなんでしたよね?
そうするとピークに達するのがもう少し遅い時間帯ということでいいんでしょうか。
ちなみに散歩などの運動は、ピークに達したときにすればいいのか、達する前にすればいいのかよくわからなかったんですが、糖質制限をしている場合、食事を食べはじめてからどのくらいしたら運動すればいいんでしょう?
ちなみにわたしは少ないときで30分、時間があれば45分くらいはいける時散歩に行ってるのですが、夕食は食事開始後2時間後の血糖値を測っているので運動の時間がそこにかかるのはできるだけ避けたいんですが。。。
『糖尿人だと高血糖のピークがそのまま、2時間~3時間くらい続きます。』
なるほど、そういうことですね。
私の場合、朝食や昼食を食べた後、(糖質制限だと)血糖値がゆるやかに上昇し、その血糖値が2-3時間キープされてしまい、次の食事が始まるまでに下がりきらないので雪だるま式に血糖値が積み上げられていっているような気がします。
うむ。。。いくら糖質制限とはいえ次の食事までにより下がるとまではいかなくても少なくとも元に戻すためにはやっぱり運動しかないんでしょうかね?
by: ミント * 2007/10/08 04:39」
LUNAさん、ミントさん。コメントありがとうございます。
血糖値と運動、少し整理整頓してみましょう。
肝腎なのは、『血糖値が上昇している時に30分散歩すると60~80mg下がる。』ということです。
即ち、個人差はあるていどあると思いますが、食前・食後関係なく、例えば血糖値が200mg/dlある時に30分歩く、或いは30分自転車こぎをすると120~140mg/dlに下がるということです。
通常、糖質を摂取したら急激に血糖値が上昇しますから、糖質を食べ始めて30分くらい経過して30分間散歩というのが、糖尿人において食後の高血糖値を下げるためにはリーズナブルということになります。
LUNAさんの仰る通り、境界型くらいでしたら、主食を食べた時だけ30分歩くというパターンでもいいですね。
一方、糖質制限食の場合、血糖値がほとんど上昇しないので、大多数の2型糖尿病の人では血糖値を下げるための運動は必要ありません。食後血糖値が140mg/dl未満なら運動はしなくてもOKです。
しかし、2型糖尿病でもインスリンの作用不足がかなり進行していれば、糖質制限食を実践していても血糖値がなかなか下がりにくいことがあります。
この場合は、食後血糖値が180mgを超えて上昇しているときに30分間、散歩をすればよいと思います。つまり食後30分に拘ることはありません。
食後血糖値が、常に180mg/dl未満であれば、糖尿病の合併症が防げるとされていますので、運動をうまく取り入れて目標達成したいですね。
理想的には食後血糖値140mg/dl未満が目標なのですが、日本糖尿病学会によれば、180mg/dlでコントロール良です。
熊本大学の研究により、食後2時間血糖値180mg/dl未満、HbA1c6.5%未満、空腹時血糖値110mg/dl未満であれば、糖尿病の合併症進展が防げることが明らかになりました。
***熊本大学の研究
Shichiri M, Kishikawa H, Ohkubo Y, Wake N : Long-term results of the Kumamoto Study on optimal diabetes control in type 2 diabetic patients.Diabetes Care 23(Suppl2):B21-B29,(2000)
江部康二
血糖値と運動に関して、LUNAさんとミントさんからの質問です。
「先生、何度もすみませんが・・・
食後血糖値と運動に関してですが、
私は、糖質制限食(主食抜き)プラス食後30分のウォーキングをした後の血糖値は120以下で収まります。
ですが、食後30分のウォーキングが50-60mgの血糖値を下げるという理論で言うと、私がウォーキングを怠れば170mgほど血糖値が上がるということでしょうか?
そもそも、糖質制限食は血糖値の急上昇を防ぐはずですし、仮に運動をしなくても同程度(120mg程度)の食後血糖値を維持していなければおかしくないでしょうか?
(私は「境界人」ですので、空腹時血糖値数100以下、主食を食べても160~170mg以上血糖値が上がることはありません。)
ですので、ふと、私にとって糖質制限食と運動を平行して行う意味があるのかと疑問に思ってしまいました。(もちろん、運動は健康に良いという一般的な理由を除いてですが。)
要するに、どうせ運動をするならば、主食を抜かなくてもいいのではないかという疑問です。
ややこしい質問をしてすみませんが、お答えいただけると嬉しいです。
by: LUNA * 2007/10/09 19:30」
「こんにちは。
『正常人では血糖値は糖質を食べ始めてすぐに上昇し始めて30~60分でピークに達してそのあとすぐに下がり始めます。』
確か、糖質制限食をしていると血糖値の上がり方がゆっくりなんでしたよね?
そうするとピークに達するのがもう少し遅い時間帯ということでいいんでしょうか。
ちなみに散歩などの運動は、ピークに達したときにすればいいのか、達する前にすればいいのかよくわからなかったんですが、糖質制限をしている場合、食事を食べはじめてからどのくらいしたら運動すればいいんでしょう?
ちなみにわたしは少ないときで30分、時間があれば45分くらいはいける時散歩に行ってるのですが、夕食は食事開始後2時間後の血糖値を測っているので運動の時間がそこにかかるのはできるだけ避けたいんですが。。。
『糖尿人だと高血糖のピークがそのまま、2時間~3時間くらい続きます。』
なるほど、そういうことですね。
私の場合、朝食や昼食を食べた後、(糖質制限だと)血糖値がゆるやかに上昇し、その血糖値が2-3時間キープされてしまい、次の食事が始まるまでに下がりきらないので雪だるま式に血糖値が積み上げられていっているような気がします。
うむ。。。いくら糖質制限とはいえ次の食事までにより下がるとまではいかなくても少なくとも元に戻すためにはやっぱり運動しかないんでしょうかね?
by: ミント * 2007/10/08 04:39」
LUNAさん、ミントさん。コメントありがとうございます。
血糖値と運動、少し整理整頓してみましょう。
肝腎なのは、『血糖値が上昇している時に30分散歩すると60~80mg下がる。』ということです。
即ち、個人差はあるていどあると思いますが、食前・食後関係なく、例えば血糖値が200mg/dlある時に30分歩く、或いは30分自転車こぎをすると120~140mg/dlに下がるということです。
通常、糖質を摂取したら急激に血糖値が上昇しますから、糖質を食べ始めて30分くらい経過して30分間散歩というのが、糖尿人において食後の高血糖値を下げるためにはリーズナブルということになります。
LUNAさんの仰る通り、境界型くらいでしたら、主食を食べた時だけ30分歩くというパターンでもいいですね。
一方、糖質制限食の場合、血糖値がほとんど上昇しないので、大多数の2型糖尿病の人では血糖値を下げるための運動は必要ありません。食後血糖値が140mg/dl未満なら運動はしなくてもOKです。
しかし、2型糖尿病でもインスリンの作用不足がかなり進行していれば、糖質制限食を実践していても血糖値がなかなか下がりにくいことがあります。
この場合は、食後血糖値が180mgを超えて上昇しているときに30分間、散歩をすればよいと思います。つまり食後30分に拘ることはありません。
食後血糖値が、常に180mg/dl未満であれば、糖尿病の合併症が防げるとされていますので、運動をうまく取り入れて目標達成したいですね。
理想的には食後血糖値140mg/dl未満が目標なのですが、日本糖尿病学会によれば、180mg/dlでコントロール良です。
熊本大学の研究により、食後2時間血糖値180mg/dl未満、HbA1c6.5%未満、空腹時血糖値110mg/dl未満であれば、糖尿病の合併症進展が防げることが明らかになりました。
***熊本大学の研究
Shichiri M, Kishikawa H, Ohkubo Y, Wake N : Long-term results of the Kumamoto Study on optimal diabetes control in type 2 diabetic patients.Diabetes Care 23(Suppl2):B21-B29,(2000)
江部康二
2007年10月09日 (火)
おはようございます。
江部康二講演会in京都のお知らせです。
糖質制限食の海外の研究データ、
日本の久山町研究で糖尿病激増の理由、
糖質制限食の生理学的根拠、
人体のエネルギーシステム、
「カロリー制限食VS 糖質制限食」糖尿病患者さんの血糖値データ、
など、
糖質制限食の最新情報をお伝えします。
今回、協賛メーカーさんは全9社、試食あり販売ありで盛大に糖質制限食三昧の講演会です。
五十音順にご紹介しますと、
糖質ゼロ発泡酒“アサヒスタイルフリー”でおなじみの、アサヒビールさん
前回の神戸講演会では、会場で飲めなかったんですが、今回はなんと、会場で飲んでいただけます!
酒税のからみがありまして有料なんですが、“アサヒスタイルフリー”飲みながら講演聞くなんて、なんて斬新。
ちなみに講師(江部康二)は講演終了後に飲みます。
『ごはんこんにゃく』のウエダ食品さん。減量作戦の強い味方です。
前回の神戸講演会では、『糖質制限なおばんざい』の試食をご用意して下さいました、京都洛北鞍馬寺御用達 尾崎食品さん。
今回も、試食品をご用意下さいます。
ラカントSのサラヤさんも前回に引き続きご参加下さいます。
大豆パンメーカー、セーフテック・インターナショナルさんも神奈川県から遙々ご参加です。
砂糖無添加ポン酢の福井県小浜市のとば屋酢店さんは、今回初参加されます。
これまた驚きの、会場にて豆腐を作って試食してくださるのは、大本山 京都南禅寺御用達 服部食品さんです。どんな風に豆腐を作られるのか、私も楽しみです。
砂糖、小麦粉不使用、大豆粉使用の和菓子、『大豆庵甘果』ですっかりおなじみの、京和菓子処 布袋餅菓舗さんも試食&販売されます。
最後になりましたが、脅威の新商品の一つを開発してくださいました、“手作りパン教室 パンの耳”さんも御参加下さいます。
以上豪華な糖質制限食布陣で皆さまをお待ちしておりますので、是非奮ってご参加くださいね。
江部康二
☆☆☆
日時11月11日 日曜日 大安
受付13:30~ 開演 14:00~16:00
会場 京都ロイヤルホテル2階 瑞祥雲
定員 100名 (先着順)
参加費 1000円 (当日会場にてお支払い下さい)
お電話・FAX・パソコンからお申し込み頂けます。
お電話でのお申し込み
075-873-2170
FAXでのお申し込み
075-873-2270
E-mailでのお申し込み
info@ktk-kyoto.jp
パソコンからのお申し込み
http://www.ktk-kyoto.jp/
上記ホームページの「特別講演会申し込みフォーム」からお申し込み下さい。
お問い合わせは、
京都高雄倶楽部
TEL 075-873-2170
FAX 075-871-6865
E-mail info@ktk-kyoto.jp
営業時間は8:45から17:00(くらい)
お休みは日・祝です。
席をはずしていることもあるので、留守電に連絡先を入れておいてください。後ほど掛け直させていただきます
前回の神戸講演会は、ほぼ満席となりました。お席に限りがございますので、お早めにご予約下さいませ。
江部康二講演会in京都のお知らせです。
糖質制限食の海外の研究データ、
日本の久山町研究で糖尿病激増の理由、
糖質制限食の生理学的根拠、
人体のエネルギーシステム、
「カロリー制限食VS 糖質制限食」糖尿病患者さんの血糖値データ、
など、
糖質制限食の最新情報をお伝えします。
今回、協賛メーカーさんは全9社、試食あり販売ありで盛大に糖質制限食三昧の講演会です。
五十音順にご紹介しますと、
糖質ゼロ発泡酒“アサヒスタイルフリー”でおなじみの、アサヒビールさん
前回の神戸講演会では、会場で飲めなかったんですが、今回はなんと、会場で飲んでいただけます!
酒税のからみがありまして有料なんですが、“アサヒスタイルフリー”飲みながら講演聞くなんて、なんて斬新。
ちなみに講師(江部康二)は講演終了後に飲みます。
『ごはんこんにゃく』のウエダ食品さん。減量作戦の強い味方です。
前回の神戸講演会では、『糖質制限なおばんざい』の試食をご用意して下さいました、京都洛北鞍馬寺御用達 尾崎食品さん。
今回も、試食品をご用意下さいます。
ラカントSのサラヤさんも前回に引き続きご参加下さいます。
大豆パンメーカー、セーフテック・インターナショナルさんも神奈川県から遙々ご参加です。
砂糖無添加ポン酢の福井県小浜市のとば屋酢店さんは、今回初参加されます。
これまた驚きの、会場にて豆腐を作って試食してくださるのは、大本山 京都南禅寺御用達 服部食品さんです。どんな風に豆腐を作られるのか、私も楽しみです。
砂糖、小麦粉不使用、大豆粉使用の和菓子、『大豆庵甘果』ですっかりおなじみの、京和菓子処 布袋餅菓舗さんも試食&販売されます。
最後になりましたが、脅威の新商品の一つを開発してくださいました、“手作りパン教室 パンの耳”さんも御参加下さいます。
以上豪華な糖質制限食布陣で皆さまをお待ちしておりますので、是非奮ってご参加くださいね。
江部康二
☆☆☆
日時11月11日 日曜日 大安
受付13:30~ 開演 14:00~16:00
会場 京都ロイヤルホテル2階 瑞祥雲
定員 100名 (先着順)
参加費 1000円 (当日会場にてお支払い下さい)
お電話・FAX・パソコンからお申し込み頂けます。
お電話でのお申し込み
075-873-2170
FAXでのお申し込み
075-873-2270
E-mailでのお申し込み
info@ktk-kyoto.jp
パソコンからのお申し込み
http://www.ktk-kyoto.jp/
上記ホームページの「特別講演会申し込みフォーム」からお申し込み下さい。
お問い合わせは、
京都高雄倶楽部
TEL 075-873-2170
FAX 075-871-6865
E-mail info@ktk-kyoto.jp
営業時間は8:45から17:00(くらい)
お休みは日・祝です。
席をはずしていることもあるので、留守電に連絡先を入れておいてください。後ほど掛け直させていただきます
前回の神戸講演会は、ほぼ満席となりました。お席に限りがございますので、お早めにご予約下さいませ。
2007年10月08日 (月)
こんにちは。今日は朝から大雨です。
昨夜は娘夫婦と4人で、二条駅・立命館大学の7階、Tawawaにて京野菜堪能コースをいただきました。
自家製天然酵母パン(水菜、人参、カボチャ、ゴマ)が種類も豊富で美味しそうだったので、久しぶりにグルファスト(速効型インスリン分泌促進剤)を飲んでパンを少々食べました。 (*^^)/(--;
前菜 カマンベールの西京味噌漬け、丹後百合根と栗のフリット
スープ 丹波黒豆のポタージュ、
サラダ ブロッコリーのアルデンテ・パルミジャーノと
サンダニエーレ生ハム添え、
魚料理 鱈とキノコのオーブン焼き、
肉料理 イベリコ豚タンシチューを詰めた玉葱のロースト
デザート 京丹後梨のコンポーネント
有機珈琲
前菜の丹後百合根と栗のフリット、そしてデザートの京丹後梨のコンポーネント以外は糖質制限なメニューで、ご機嫌でした。
丹後百合根と栗のフリットはやめときましたが、京丹後梨のコンポーネントは非糖質制限でしたが、グルファストを信じて二口だけいただきました。久しぶりのスウィーツ、美味しかったです。
コースを二人前とって、一品物で水菜たっぷりローストビーフ、地鶏の焼き物、鯛のカルパッチョ、湯葉のクリーム春巻きを頼みました。アルコールの方は、芋焼酎のロックを三杯飲みました。(帰宅して赤ワインを二人で1本飲みました)
いずれのメニューも、様々な京野菜がたっぷり盛りつけてあり、とても得した気分で味も薄味で野菜のうま味が感じられ、美味しく楽しい時間を堪能しました(=^▽^)σ
コース¥3500-は、はっきりいって安いです(o\∀\o)
お店が広くて、ゆったりした空間で、会話もしやすくて、とってもお奨めの店です。
☆☆☆
JR二条駅から南へ徒歩1.2分
Tawawa(075-813-8310)
江部康二
昨夜は娘夫婦と4人で、二条駅・立命館大学の7階、Tawawaにて京野菜堪能コースをいただきました。
自家製天然酵母パン(水菜、人参、カボチャ、ゴマ)が種類も豊富で美味しそうだったので、久しぶりにグルファスト(速効型インスリン分泌促進剤)を飲んでパンを少々食べました。 (*^^)/(--;
前菜 カマンベールの西京味噌漬け、丹後百合根と栗のフリット
スープ 丹波黒豆のポタージュ、
サラダ ブロッコリーのアルデンテ・パルミジャーノと
サンダニエーレ生ハム添え、
魚料理 鱈とキノコのオーブン焼き、
肉料理 イベリコ豚タンシチューを詰めた玉葱のロースト
デザート 京丹後梨のコンポーネント
有機珈琲
前菜の丹後百合根と栗のフリット、そしてデザートの京丹後梨のコンポーネント以外は糖質制限なメニューで、ご機嫌でした。
丹後百合根と栗のフリットはやめときましたが、京丹後梨のコンポーネントは非糖質制限でしたが、グルファストを信じて二口だけいただきました。久しぶりのスウィーツ、美味しかったです。
コースを二人前とって、一品物で水菜たっぷりローストビーフ、地鶏の焼き物、鯛のカルパッチョ、湯葉のクリーム春巻きを頼みました。アルコールの方は、芋焼酎のロックを三杯飲みました。(帰宅して赤ワインを二人で1本飲みました)
いずれのメニューも、様々な京野菜がたっぷり盛りつけてあり、とても得した気分で味も薄味で野菜のうま味が感じられ、美味しく楽しい時間を堪能しました(=^▽^)σ
コース¥3500-は、はっきりいって安いです(o\∀\o)
お店が広くて、ゆったりした空間で、会話もしやすくて、とってもお奨めの店です。
☆☆☆
JR二条駅から南へ徒歩1.2分
Tawawa(075-813-8310)
江部康二
2007年10月07日 (日)
こんにちは。今日はとても良い天気です。今からテニスに出かけます。
今回のテーマは、LUNAさんの質問に答えて、日頃見逃してしまいそうで結構大事な、「血糖測定、食後とは?」です。
「食後・・・とは
江部先生、はじめまして。
とっても初歩的な質問なのですが、食後2時間の血糖値とか、食後30分に運動、などと言う時の食後とは、食べ始めてからの時間でしょうか、食べ終わってからのものでしょうか。
食後に運動をしようと思い、どの時間帯にするのが良いのか先生の過去ログを拝見すると、食後30分とありました。が、私は意識してゆっくり噛んで食べるようにしているので、1回の食事にだいたい25-30分かかります。食後30分=食べ初めて30分後だとすれば、食べ終わってすぐの運動になりますが…。
お時間のあるときで結構ですので、ご回答いただけると幸いです。
by: LUNA * 2007/10/06 01:32」
LUNAさん。コメント・質問ありがとうございます。
「食後とは・・・?」とても基本的なことで大切な良い質問ですね。
私自身も糖尿病にしっかり関わるまでは、実はよく知りませんでした。それで同じ質問を、同級生の糖尿病専門医にメールで送信した覚えがあります。
ということは、案外、医師や看護師も含めて食後血糖値が食べ始めてからか、食べ終わってからか明確には認識されていない可能性が高いみたいです。
それで結論ですが、食後というのは食べ始めてからの時間です。
正常人では、血糖値は糖質を食べ始めてすぐに上昇し始めて、30~60分でピークに達し、そのあとすぐに下がり始めます。
糖尿人だと高血糖のピークがそのまま、2時間~3時間くらい続きます。食後30分に30分ぐらい散歩すれば、血糖を筋肉が利用してくれるので、血糖値は50~60mg下がります。
LUNAさんのようにゆっくりよく噛んで食べるのはとても良いことですね。しっかり咀嚼することは歯や歯肉のみならず、身体的健康にもよいようですから。
私達医療機関に勤めるものは、患者さんには『ゆっくりよく噛んで、食養生的100回が無理なら、せめて30回噛んで・・・』などとアドバイスしますが、
自分達はというと、5分くらいのものでしょうか・・・ (*´・⊇・)
なお、食後の運動というとやや大げさに思っていまいますが、食後の軽い散歩で結構です。30分かけてゆっくり食事して、あと紅茶とかコーヒーなど飲んで、結果として食後35分から30分散歩でもOKですよ。
江部康二
今回のテーマは、LUNAさんの質問に答えて、日頃見逃してしまいそうで結構大事な、「血糖測定、食後とは?」です。
「食後・・・とは
江部先生、はじめまして。
とっても初歩的な質問なのですが、食後2時間の血糖値とか、食後30分に運動、などと言う時の食後とは、食べ始めてからの時間でしょうか、食べ終わってからのものでしょうか。
食後に運動をしようと思い、どの時間帯にするのが良いのか先生の過去ログを拝見すると、食後30分とありました。が、私は意識してゆっくり噛んで食べるようにしているので、1回の食事にだいたい25-30分かかります。食後30分=食べ初めて30分後だとすれば、食べ終わってすぐの運動になりますが…。
お時間のあるときで結構ですので、ご回答いただけると幸いです。
by: LUNA * 2007/10/06 01:32」
LUNAさん。コメント・質問ありがとうございます。
「食後とは・・・?」とても基本的なことで大切な良い質問ですね。
私自身も糖尿病にしっかり関わるまでは、実はよく知りませんでした。それで同じ質問を、同級生の糖尿病専門医にメールで送信した覚えがあります。
ということは、案外、医師や看護師も含めて食後血糖値が食べ始めてからか、食べ終わってからか明確には認識されていない可能性が高いみたいです。
それで結論ですが、食後というのは食べ始めてからの時間です。
正常人では、血糖値は糖質を食べ始めてすぐに上昇し始めて、30~60分でピークに達し、そのあとすぐに下がり始めます。
糖尿人だと高血糖のピークがそのまま、2時間~3時間くらい続きます。食後30分に30分ぐらい散歩すれば、血糖を筋肉が利用してくれるので、血糖値は50~60mg下がります。
LUNAさんのようにゆっくりよく噛んで食べるのはとても良いことですね。しっかり咀嚼することは歯や歯肉のみならず、身体的健康にもよいようですから。
私達医療機関に勤めるものは、患者さんには『ゆっくりよく噛んで、食養生的100回が無理なら、せめて30回噛んで・・・』などとアドバイスしますが、
自分達はというと、5分くらいのものでしょうか・・・ (*´・⊇・)
なお、食後の運動というとやや大げさに思っていまいますが、食後の軽い散歩で結構です。30分かけてゆっくり食事して、あと紅茶とかコーヒーなど飲んで、結果として食後35分から30分散歩でもOKですよ。
江部康二
2007年10月06日 (土)
こんばんは、江部康二です。
今日は、食養生・食育シリーズの三回目です。
『人類の本来の食生活を探求し実践する』これが現在の私の食養生ですし食育です。
久しぶりの格好いい決めぜりふですね。 └(^へ^)┘
そして、農耕以前の人類の本来の食生活、 糖質制限食の範疇であった可能性が極めて高いのです。
もっとも、地球の人口60億人が全員、 糖質制限食をすることは不可能ですよ。農耕の最も大きな意味は、狩猟民族時代に比べて単位面積当たりで養える人口が約60倍になったことですから、 糖質制限食では1億人しか賄えない計算です。59億人飢え死にしたりしたら洒落になりませんから・・・ <(_ _)>
糖質制限食が向いてない人は、既に腎機能障害や膵炎がある人です。理論的にはそれ以外の人は老若男女全員 糖質制限食OKです。
でも、上記の養える人口の理由で、テーラーメードダイエットがどうしても必要となってきます。
テーラーメードダイエットとはワンパターンの食事療法ではなくて、一人一人の病状・年齢・体質・嗜好などに合わせた食事療法のことです。
「糖尿病・肥満と糖質制限食」の題目でで講演会をするときも、たいていは、最後にテーラーメードダイエットのお話をします。
即ち、既に糖尿病や肥満になってしまった人は「糖質制限食」が適応です。「糖質制限食十箇条」がお奨めです。(5.9ブログ参照してくださいね)
一方、子供達、アトピー・喘息などアレルギー疾患の若い人達、高齢の人でも糖尿病や肥満のない人達は、主食は未精製の穀物にする低GI食品中心の「高雄病院食生活十箇条」
の実践です。(2.27ブログ)
糖質制限食だとグルコーススパイク(空腹時血糖値と食後血糖値の差)がほとんどなくて、代謝は極めて安定します。糖質・脂質・タンパク質代謝全てが安定しますので自己治癒力も活性化します。
玄米魚菜食などの未精製の穀物が主食で低GI食品を摂る食生活も、 糖質制限食ほどではありませんが、グルコーススパイク(7.26ブログ)はかなり小さくてすみますから代謝がそれなりに安定します。
白いパンや白米が主食で、清涼飲料水やケーキ・ポテトチップ・チョコレート・アイスクリーム・・・ラーメン・うどん・焼きそば・お好み焼き・・・など、精製炭水化物が主の食品を食べると、正常人でもその度にグルコースミニスパイクを生じ、代謝は一日に何度も乱れて、その度に肥満ホルモンであるインスリンが分泌されます。
『分かっちゃいるけどやめられない、これじゃ身体にいいわけ無いさ』ってやつですね。
以上、食養生や食育に対する私の基本姿勢を述べてみました。
江部康二
☆☆☆
『糖質制限食十箇条』 -糖尿病や肥満が気になる人に-
一、魚貝・肉・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食 べてよい。
二、糖質特に白パン・白米・麺類及び菓子・白砂糖など精製糖質の摂取は極力控え る。
三、主食を摂るときは未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
四、飲料は牛乳・果汁は飲まず、成分未調整豆乳はOK。水、番茶、麦茶、ほうじ茶も OK。
五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類は適量OK。果物は少量にとどめる。
六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。
七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。
八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)はOK、醸造酒(ビール、日本酒、など)は 控える。
九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルー ツは不可。
十、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。
『糖質制限食』の3パターン
一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。
二、スタンダード糖質制限食は朝と夕は主食抜き。
三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。
*抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。
☆☆☆
アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患の患者さんに、そして糖尿病や高脂血症などの生活習慣病予防に、「食生活十箇条」を提案しました。
『高雄病院食生活十箇条』
一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
今日は、食養生・食育シリーズの三回目です。
『人類の本来の食生活を探求し実践する』これが現在の私の食養生ですし食育です。
久しぶりの格好いい決めぜりふですね。 └(^へ^)┘
そして、農耕以前の人類の本来の食生活、 糖質制限食の範疇であった可能性が極めて高いのです。
もっとも、地球の人口60億人が全員、 糖質制限食をすることは不可能ですよ。農耕の最も大きな意味は、狩猟民族時代に比べて単位面積当たりで養える人口が約60倍になったことですから、 糖質制限食では1億人しか賄えない計算です。59億人飢え死にしたりしたら洒落になりませんから・・・ <(_ _)>
糖質制限食が向いてない人は、既に腎機能障害や膵炎がある人です。理論的にはそれ以外の人は老若男女全員 糖質制限食OKです。
でも、上記の養える人口の理由で、テーラーメードダイエットがどうしても必要となってきます。
テーラーメードダイエットとはワンパターンの食事療法ではなくて、一人一人の病状・年齢・体質・嗜好などに合わせた食事療法のことです。
「糖尿病・肥満と糖質制限食」の題目でで講演会をするときも、たいていは、最後にテーラーメードダイエットのお話をします。
即ち、既に糖尿病や肥満になってしまった人は「糖質制限食」が適応です。「糖質制限食十箇条」がお奨めです。(5.9ブログ参照してくださいね)
一方、子供達、アトピー・喘息などアレルギー疾患の若い人達、高齢の人でも糖尿病や肥満のない人達は、主食は未精製の穀物にする低GI食品中心の「高雄病院食生活十箇条」
の実践です。(2.27ブログ)
糖質制限食だとグルコーススパイク(空腹時血糖値と食後血糖値の差)がほとんどなくて、代謝は極めて安定します。糖質・脂質・タンパク質代謝全てが安定しますので自己治癒力も活性化します。
玄米魚菜食などの未精製の穀物が主食で低GI食品を摂る食生活も、 糖質制限食ほどではありませんが、グルコーススパイク(7.26ブログ)はかなり小さくてすみますから代謝がそれなりに安定します。
白いパンや白米が主食で、清涼飲料水やケーキ・ポテトチップ・チョコレート・アイスクリーム・・・ラーメン・うどん・焼きそば・お好み焼き・・・など、精製炭水化物が主の食品を食べると、正常人でもその度にグルコースミニスパイクを生じ、代謝は一日に何度も乱れて、その度に肥満ホルモンであるインスリンが分泌されます。
『分かっちゃいるけどやめられない、これじゃ身体にいいわけ無いさ』ってやつですね。
以上、食養生や食育に対する私の基本姿勢を述べてみました。
江部康二
☆☆☆
『糖質制限食十箇条』 -糖尿病や肥満が気になる人に-
一、魚貝・肉・豆腐・納豆・チーズなどタンパク質や脂質が主成分の食品はしっかり食 べてよい。
二、糖質特に白パン・白米・麺類及び菓子・白砂糖など精製糖質の摂取は極力控え る。
三、主食を摂るときは未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
四、飲料は牛乳・果汁は飲まず、成分未調整豆乳はOK。水、番茶、麦茶、ほうじ茶も OK。
五、糖質含有量の少ない野菜・海草・茸類は適量OK。果物は少量にとどめる。
六、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)は積極的に摂り、リノール酸を減らす。
七、マヨネーズ(砂糖無しのもの)やバターもOK。
八、お酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキーなど)はOK、醸造酒(ビール、日本酒、など)は 控える。
九、間食やおつまみはチーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。菓子類、ドライフルー ツは不可。
十、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ。
『糖質制限食』の3パターン
一、スーパー糖質制限食は三食とも主食なし。効果は抜群で早く、一番のお薦め。
二、スタンダード糖質制限食は朝と夕は主食抜き。
三、プチ糖質制限食は夕だけ主食抜き。嗜好的にどうしてもデンプンが大好きな人に。
*抜く必要がある主食とは米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類などの炭水化物。
☆☆☆
アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患の患者さんに、そして糖尿病や高脂血症などの生活習慣病予防に、「食生活十箇条」を提案しました。
『高雄病院食生活十箇条』
一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで
2007年10月05日 (金)
こんばんは。
約1年10ヶ月に渡り、慈しみ育てた私の可愛い声帯ポリープ・・・。
今や全然可愛げのかけらもなくて、声がドンドン嗄れてしまって、歌うはおろか、喋るのもやっとという事態に陥ってしまいました。 ( 」´O`)」
それで、とうとう手術する決心をしました。 ◆\(・・)/◇
同級生の耳鼻科医K先生にお願いして、音声外科での手術の段取りが概ね決まりました。
幻の2オクターブ超の美声復活なるか、こうご期待ですが・・・。
さて今日は、食育の続きです。
私も、もともと食養生に興味を持っていたので、食育の初代提唱者の石塚左玄のことは、ある程度知っていました。日本の食養生の始まりは、石塚左玄と考えて間違いありません。
<左玄の食養の基本原理>
1食本主義
食べ物が病気をつくり、食べ物が病気を治すという基本姿勢
2穀食主義
人は歯の形から考えて、主として穀物を食べるべきだという考え方
3身土不二論
住んでいる土地で採れたものを食べる、あるいはその季節の旬のものを食べること
4一物全体食
食物は余すことなく、骨も皮も、根も葉も丸ごと食べること
5ナトリウム・カリウム調和論
ナトリウム(Na)とは食塩と動物性食品を言い、とカリウム(K)とは穀物・野菜・果物・海草などの植物性食品を言い、そのバランスが肝要
食本主義に関しては、私も賛成です。
糖質制限食もまさに食本主義といえます。
穀食主義については、人類400万年の歴史から考えると異論のあるところです。何せ、穀物が主食になったのは約4000年で、人類の歴史からしたら、僅か1/1000に過ぎないのですから
身土不二論に関しては悪くない考えと思うのですが、食料自給率が文明国中最低の日本としてはつらいものがありますね。
一物全体食は、私も可能な限りは賛成です。
ナトリウム・カリウム調和論即ち、動物性食品と植物性食品のバランス・・・。
明治の文明開化の頃、肉食礼賛的な風潮があったのに対して警鐘をならしたものです。従って基本的には動物性食品を減らし植物性食品を増やす立場です。
しかし、現在の一部の食養家のように、動物性食品は一切だめというように硬直化はしていません。例えば左玄は、肉体労働者は肉を摂っても良いとか、山村の場合は鶏・獣の肉を食うべしと述べています。
私の立場は、1984年に高雄病院に食養生として、玄米魚菜食を導入したころは、左玄の考え方に近かったと思います。今でも上述の如く、五つの原理のうち、食本主義、一物全体食、身土不二論には基本的に賛成です。
一方、穀食主義とナトリウム・カリウム調和論には、疑問を持っています。
まあ 糖質制限食ですから、肉や魚や動物性食品をたっぷりとるのが今の私の立場です。
そしてテーラーメードダイエット(2.27、3.1ブログ)とブドウ糖スパイク(7.26ブログ)が今の私のキーワードです。
このキーワードで 糖質制限食と玄米魚菜食(いわゆる食養生)を矛盾することなく両立させることができます。
そして私の食育感は、この流れに沿うものとして存在します。
<続く>
江部康二
約1年10ヶ月に渡り、慈しみ育てた私の可愛い声帯ポリープ・・・。
今や全然可愛げのかけらもなくて、声がドンドン嗄れてしまって、歌うはおろか、喋るのもやっとという事態に陥ってしまいました。 ( 」´O`)」
それで、とうとう手術する決心をしました。 ◆\(・・)/◇
同級生の耳鼻科医K先生にお願いして、音声外科での手術の段取りが概ね決まりました。
幻の2オクターブ超の美声復活なるか、こうご期待ですが・・・。
さて今日は、食育の続きです。
私も、もともと食養生に興味を持っていたので、食育の初代提唱者の石塚左玄のことは、ある程度知っていました。日本の食養生の始まりは、石塚左玄と考えて間違いありません。
<左玄の食養の基本原理>
1食本主義
食べ物が病気をつくり、食べ物が病気を治すという基本姿勢
2穀食主義
人は歯の形から考えて、主として穀物を食べるべきだという考え方
3身土不二論
住んでいる土地で採れたものを食べる、あるいはその季節の旬のものを食べること
4一物全体食
食物は余すことなく、骨も皮も、根も葉も丸ごと食べること
5ナトリウム・カリウム調和論
ナトリウム(Na)とは食塩と動物性食品を言い、とカリウム(K)とは穀物・野菜・果物・海草などの植物性食品を言い、そのバランスが肝要
食本主義に関しては、私も賛成です。
糖質制限食もまさに食本主義といえます。
穀食主義については、人類400万年の歴史から考えると異論のあるところです。何せ、穀物が主食になったのは約4000年で、人類の歴史からしたら、僅か1/1000に過ぎないのですから
身土不二論に関しては悪くない考えと思うのですが、食料自給率が文明国中最低の日本としてはつらいものがありますね。
一物全体食は、私も可能な限りは賛成です。
ナトリウム・カリウム調和論即ち、動物性食品と植物性食品のバランス・・・。
明治の文明開化の頃、肉食礼賛的な風潮があったのに対して警鐘をならしたものです。従って基本的には動物性食品を減らし植物性食品を増やす立場です。
しかし、現在の一部の食養家のように、動物性食品は一切だめというように硬直化はしていません。例えば左玄は、肉体労働者は肉を摂っても良いとか、山村の場合は鶏・獣の肉を食うべしと述べています。
私の立場は、1984年に高雄病院に食養生として、玄米魚菜食を導入したころは、左玄の考え方に近かったと思います。今でも上述の如く、五つの原理のうち、食本主義、一物全体食、身土不二論には基本的に賛成です。
一方、穀食主義とナトリウム・カリウム調和論には、疑問を持っています。
まあ 糖質制限食ですから、肉や魚や動物性食品をたっぷりとるのが今の私の立場です。
そしてテーラーメードダイエット(2.27、3.1ブログ)とブドウ糖スパイク(7.26ブログ)が今の私のキーワードです。
このキーワードで 糖質制限食と玄米魚菜食(いわゆる食養生)を矛盾することなく両立させることができます。
そして私の食育感は、この流れに沿うものとして存在します。
<続く>
江部康二
2007年10月04日 (木)
こんばんは、江部康二です。
今日は、今流行の『食育』についての質問です。
「食育について。
ドクター江部康二さま。
高雄病院京都駅前診療所開設、予約の患者さんへの対応で大忙しの幕開け…よかったですね! おめでとうございます。
電子カルテも、ドクター江部ならば、ブログ効果できっとすんなり使いこなせるんじゃないかしら。
私は、ドクターより10歳以上(?)は若いと思うのですが、ブログ開設に四苦八苦しております。
私も、ドクターを見習って、ブログ効果で減酒への近道を狙っているのですが。
さて、食生活全般についての質問です。お時間があったら教えてください。
いま世間では、ちょっとした「食育」ブームですよね。メディアでも頻繁に使われるようになった言葉ですが、その使われ方にハテナ?と思うことがしばしばなんです。
本来「食育」という言葉は、食養生の考えから生まれた言葉であるはず…。
その根幹には、日本の伝統的な食生活を見直そうという発想があったと思うんです。
季節感、土地のもの、なるべく安全な食品…。
大量生産、大量流通、大量消費への警鐘というか。
そういったことがキーワードだったように記憶しているのですが。
現在は、規則正しく朝昼晩三食きちんと食べて、しかも、栄養バランスを考えて、好き嫌いをなくしてなんでも食べる。それが食育の基本のように言われています。
西洋栄養学の、カロリー計算的な視点で語られているような気がするんです。
食の安全性については一切触れられない(企業との絡みがあるからでしょうか)
これはこれで一見間違ってはいないようでもあるが、なにか根本がズレている…。
息子の幼稚園にやってくる地元保健所の栄養士さんの話を聞いていると、なんでこんなややこしい話になるのだろう? と思うことがしばしば。
とにかく、炭水化物でお腹をいっぱいにして、副食は赤青黄色の野菜をたっぷりとって、動物性たんぱく質は少なめに、脂質はできるかぎり抑える(肉は控え、揚げ物は厳禁)。バターはダメでマーガリンにしましょう。カロリー計算も忘れずに…。
という感じなんです…。とほほ。
ウチの6歳の息子は、「糖質制限食」的食生活をしていて、
どうも幼稚園で浮いているようなんです…。
食生活の常識は、ドクター江部の理論ですっかりくつがえされたと思うのですが、打破していくには、まだまだ行政レベルでは、ハードルの高い課題です。
ちょっと脱線しましたが、「食育」という言葉の定義をドクター江部ならばどのようにお考えでしょうか?
本来的な意味もきちんと知りたいと思う今日この頃でした。
by: シープシぺッタ * 2007/10/02 11:31 * URL」
シープシペッタさん。お祝いのコメントありがとうございます。
確かに、現在は猫も杓子も食育、食育で何やら正体不明といった雰囲気ですよね。
もともと高雄病院では、1984年から給食に玄米魚菜食を導入していたり、私自身、「粗食のすすめ」の著者・幕内秀夫先生の「学校給食と子どもの健康を考える会」に協力して、給食をパンからお米にという運動を展開しています。
このように、私も食養生を提唱してきた医師の一人として、食育関係の講演を頼まれることがあります。
そこで感じたことは、主催する団体にによってかなり食育に対するイメージに差があるということです。
シープシペッタさんが経験された『朝昼晩三食きちんと食べて栄養バランスを考える系』、『子供の教育系』、『食糧自給率を上げよう系』、『食品の安全性確保系』、『自然食・有機農法系』、『伝統的な食文化を守ろう系』・・・
かなり雑多な混沌状態ですので、まずは少し食育の歴史的ルーツと変遷を辿ってみましょう。
食育という言葉は、明治時代に石塚左玄が初めて用いました。
左玄は1851年、漢方医・石塚泰助の長男として福井市に生まれました。 その生い立ちから、漢方医学にも精通していました。
石塚左玄は、明治の文明開化の中で、欧米近代医学を学び、陸軍軍医の道に入り、陸軍少将、薬剤監にまでのぼりつめ退官しました。
退官後は開業し、自らを「食医」と称し、「食べ物が病気をつくり、食べ物が病気を治す」と考え、食養医学を提唱しました。
「食物養生法」という本を発行したこともあり石塚養生所には患者が門前市をなしたと言われています。
食本主義、穀食主義、身土不二論、一物全体食、夫婦アルカリ(ナトリウムとカリウムの調和)論など現在の食養の基本を創生したのも石塚左玄なのです。
しかし、食育という言葉はあまり広がらずに、戦後を待つこととなります。
石塚左玄の食養法によって健康を回復した桜沢如一が興したマクロビオティックが、戦後それなりの広がりを見せました。
昭和50年代になると有機農法、自然食、代替医療といった流れの中で「食育」がぼちぼち唱えられるようになり始めました。この頃の食育は石塚左玄の提唱に近いものと考えられます。
時は移って、平成14年11月21日、自民党の政務調査会内に「食育調査会」が設置されました。
一般にあまり知られていない「食育」という言葉でしたが、マスコミにもとりあげられ、翌15年に小泉総理の施政方針演説に取り上げられて「食育」が一般化しました。
平成17年6月10日、食育基本法が成立しました。食育によって国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育むことを目的としているそうです。
歴史的に振り返ってみると、ルーツは間違いなく石塚左玄ですね。「食育基本法」の中に書いてある『食育は生きる上での基本であり、知育、徳育及び体育の基礎となるべきもの』というのも、ほとんど左玄のパチリですね。
左玄の「通俗食物養生法」に「今日、学童を持つ人は、体育も智育も才育も、すべて食育であると認識すべき」と記され、食育、知育、徳育、体育、才育を合わせた「五育」の中で食育は子育ての土台にあるとし、知育、徳育、体育、才育はすべて食育の下に位置すると位置づけています。
なお「食育基本法」、このように理念はなかなかいいのですが、かなり長ったらしくて総花的なことが書いてあります。また石塚左玄のことをどこまで理解して取り入れたのかも不明です。
まあ、興味がある方は、下記のホームページを参照してみてください。
続く・・・次回は、私の食育感を書いてみたいと思います。
***食育基本法
http://www.e-shokuiku.com/kihonhou/index.html" target="_blank"> http://www.e-shokuiku.com/kihonhou/index.html
今日は、今流行の『食育』についての質問です。
「食育について。
ドクター江部康二さま。
高雄病院京都駅前診療所開設、予約の患者さんへの対応で大忙しの幕開け…よかったですね! おめでとうございます。
電子カルテも、ドクター江部ならば、ブログ効果できっとすんなり使いこなせるんじゃないかしら。
私は、ドクターより10歳以上(?)は若いと思うのですが、ブログ開設に四苦八苦しております。
私も、ドクターを見習って、ブログ効果で減酒への近道を狙っているのですが。
さて、食生活全般についての質問です。お時間があったら教えてください。
いま世間では、ちょっとした「食育」ブームですよね。メディアでも頻繁に使われるようになった言葉ですが、その使われ方にハテナ?と思うことがしばしばなんです。
本来「食育」という言葉は、食養生の考えから生まれた言葉であるはず…。
その根幹には、日本の伝統的な食生活を見直そうという発想があったと思うんです。
季節感、土地のもの、なるべく安全な食品…。
大量生産、大量流通、大量消費への警鐘というか。
そういったことがキーワードだったように記憶しているのですが。
現在は、規則正しく朝昼晩三食きちんと食べて、しかも、栄養バランスを考えて、好き嫌いをなくしてなんでも食べる。それが食育の基本のように言われています。
西洋栄養学の、カロリー計算的な視点で語られているような気がするんです。
食の安全性については一切触れられない(企業との絡みがあるからでしょうか)
これはこれで一見間違ってはいないようでもあるが、なにか根本がズレている…。
息子の幼稚園にやってくる地元保健所の栄養士さんの話を聞いていると、なんでこんなややこしい話になるのだろう? と思うことがしばしば。
とにかく、炭水化物でお腹をいっぱいにして、副食は赤青黄色の野菜をたっぷりとって、動物性たんぱく質は少なめに、脂質はできるかぎり抑える(肉は控え、揚げ物は厳禁)。バターはダメでマーガリンにしましょう。カロリー計算も忘れずに…。
という感じなんです…。とほほ。
ウチの6歳の息子は、「糖質制限食」的食生活をしていて、
どうも幼稚園で浮いているようなんです…。
食生活の常識は、ドクター江部の理論ですっかりくつがえされたと思うのですが、打破していくには、まだまだ行政レベルでは、ハードルの高い課題です。
ちょっと脱線しましたが、「食育」という言葉の定義をドクター江部ならばどのようにお考えでしょうか?
本来的な意味もきちんと知りたいと思う今日この頃でした。
by: シープシぺッタ * 2007/10/02 11:31 * URL」
シープシペッタさん。お祝いのコメントありがとうございます。
確かに、現在は猫も杓子も食育、食育で何やら正体不明といった雰囲気ですよね。
もともと高雄病院では、1984年から給食に玄米魚菜食を導入していたり、私自身、「粗食のすすめ」の著者・幕内秀夫先生の「学校給食と子どもの健康を考える会」に協力して、給食をパンからお米にという運動を展開しています。
このように、私も食養生を提唱してきた医師の一人として、食育関係の講演を頼まれることがあります。
そこで感じたことは、主催する団体にによってかなり食育に対するイメージに差があるということです。
シープシペッタさんが経験された『朝昼晩三食きちんと食べて栄養バランスを考える系』、『子供の教育系』、『食糧自給率を上げよう系』、『食品の安全性確保系』、『自然食・有機農法系』、『伝統的な食文化を守ろう系』・・・
かなり雑多な混沌状態ですので、まずは少し食育の歴史的ルーツと変遷を辿ってみましょう。
食育という言葉は、明治時代に石塚左玄が初めて用いました。
左玄は1851年、漢方医・石塚泰助の長男として福井市に生まれました。 その生い立ちから、漢方医学にも精通していました。
石塚左玄は、明治の文明開化の中で、欧米近代医学を学び、陸軍軍医の道に入り、陸軍少将、薬剤監にまでのぼりつめ退官しました。
退官後は開業し、自らを「食医」と称し、「食べ物が病気をつくり、食べ物が病気を治す」と考え、食養医学を提唱しました。
「食物養生法」という本を発行したこともあり石塚養生所には患者が門前市をなしたと言われています。
食本主義、穀食主義、身土不二論、一物全体食、夫婦アルカリ(ナトリウムとカリウムの調和)論など現在の食養の基本を創生したのも石塚左玄なのです。
しかし、食育という言葉はあまり広がらずに、戦後を待つこととなります。
石塚左玄の食養法によって健康を回復した桜沢如一が興したマクロビオティックが、戦後それなりの広がりを見せました。
昭和50年代になると有機農法、自然食、代替医療といった流れの中で「食育」がぼちぼち唱えられるようになり始めました。この頃の食育は石塚左玄の提唱に近いものと考えられます。
時は移って、平成14年11月21日、自民党の政務調査会内に「食育調査会」が設置されました。
一般にあまり知られていない「食育」という言葉でしたが、マスコミにもとりあげられ、翌15年に小泉総理の施政方針演説に取り上げられて「食育」が一般化しました。
平成17年6月10日、食育基本法が成立しました。食育によって国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性を育むことを目的としているそうです。
歴史的に振り返ってみると、ルーツは間違いなく石塚左玄ですね。「食育基本法」の中に書いてある『食育は生きる上での基本であり、知育、徳育及び体育の基礎となるべきもの』というのも、ほとんど左玄のパチリですね。
左玄の「通俗食物養生法」に「今日、学童を持つ人は、体育も智育も才育も、すべて食育であると認識すべき」と記され、食育、知育、徳育、体育、才育を合わせた「五育」の中で食育は子育ての土台にあるとし、知育、徳育、体育、才育はすべて食育の下に位置すると位置づけています。
なお「食育基本法」、このように理念はなかなかいいのですが、かなり長ったらしくて総花的なことが書いてあります。また石塚左玄のことをどこまで理解して取り入れたのかも不明です。
まあ、興味がある方は、下記のホームページを参照してみてください。
続く・・・次回は、私の食育感を書いてみたいと思います。
***食育基本法
http://www.e-shokuiku.com/kihonhou/index.html" target="_blank"> http://www.e-shokuiku.com/kihonhou/index.html