尿中ケトン体、呼気中ケトン体 と糖質制限食

こんばんは。残暑未だ厳しい京都です。

今日は、連れ合いがまだ江部診療所(夜診)で仕事中なので、一人で外食です。

「和風さと」で、おろしたっぷり和風ハンバーグ(たれかけないで醤油)、しめ秋鯖、秋刀魚の刺身、冷や奴、焼きなす、具たくさんの大盛り味噌汁をいただきました。

糖質制限食合格メニューですね。ハンバーグの繋ぎの小麦くらいは目をつむります。

さて、

カステーラさんから、 糖質制限食で痩せる理由ついてコメントと質問がありました。皆さんの手間暇を省くため一部再掲します。

『アトキンス博士のローカーボダイエットに、英国のアラン・ケトウィック教授とガストン・パワン博士の研究結果が紹介されています。両氏がロンドンのミドルセクス病院にある権威ある臨床医学研究所に所属していたときの研究です。

タンパク質90%以上、脂質90%以上、糖質90%以上というカロリー量の等しい3種類の食事を用意して、被験者の体重の変化を比較するというデザインでした。

結果は、脂質90%の食事を摂った被験者が一番体重の減り方が顕著で、ついでタンパク質90%の被験者であり、糖質90%の被験者は全く痩せませんでした。』

「非常に興味深い研究結果ですね。
この場合、脂質食、タンパク質食、糖質食による体重の違いは、尿から出たケトン体の量の違いと考えていいのでしょうか?
by: カステーラ * 2007/08/28 16:48」


糖質制限食」でやせるメカニズムに関しては、以下の三つの要素が決定的に重要です。糖質を摂取しないので
1 肥満ホルモン(インスリン)がほとんどでない。
2 体脂肪が常に燃えている。
3 血中のケトン体が高まり、尿中にカロリーと共に生理的に排泄される。

ですから、3だけではなく1,2も関わっています。
3についてですが、尿中にケトン体が排泄されるのに加えて呼気からもケトン体は排泄されます。

尿中・呼気中のケトン体はカロリーを持っていますから、その分確実に減量効果があります。

呼気のケトン体に関して、とても興味深い記事をネットで発見しました。

医学都市伝説さんのブログ(http://med-legend.com/mt/archives/2007/03/post_1063.html)
によると

「アテネ国立工科大学の化学工学研究者が、地震の際、瓦礫に閉じこめられた人々を早期に発見する目的のため、呼気を化学的分析することを検討し、被害者たちと同様の医学的状態にある類似モデルとして、断食中の修道僧を被験者として実験したそうです。
断食中の修道僧は、ギリシャ正教の総本山で修行しているお坊さんです。
その結果、断食修道僧(開始後63時間)の呼気中アセトンは、一般人ボランティアから得られた呼気と比べ、30倍の値を示していました。
呼気中アセトンは、携帯ガスクロマトグラフ装置を使用することで、救助活動中というような条件の下でも、容易かつ効果的に検出可能が可能なのだそうです。」

いやはや、世界にはいろんなことを考える人がいるのですね。とりあえず感服しましたね。

なお、断食や飢餓は今でこそ非日常ですが、農耕以前は日常であったことは皆さんお忘れなく。

江部康二
テーマ: 糖尿病 -  ジャンル: ヘルス・ダイエット
by ドクター江部  at 19:33 |  ケトン体 |  comment (2)  |  trackback (1)  |  page top ↑
プロフィール

ドクター江部

Author:ドクター江部
江部康二です。京都の高雄病院で勤務しています。漢方やアトピー治療でご存知の方もおられるかと思いますが、最近、自分が糖尿病だということが発覚し、糖尿病の新しい食事療法『糖質制限食』に力を入れてます。これからも宜しくお願いしますね。

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