Tue
07/03
2007
肥満と内臓脂肪、皮下脂肪
こんにちは。まだ筋肉痛が残存している江部康二です。
今回は「せいちゃんさん」のコメントからスタートです。
「ありがとうございました。
私の紹介で高雄病院の外来へ受診した知人が、糖尿病はもちろん何も悪いところがないと先生に太鼓判を押され大変喜んでいました。
年齢60歳のぽっこりとお腹の出た体型で、絶対に何かあると思っていたそうです。何もなかったと少し浮かれ気味なので、「食べ過ぎたりしないようにね」と言うと、彼女曰く、「大丈夫、江部先生に太らない食事方法を教えてもらったから」と嬉しそうに返してきました。紹介者として、私もとても感謝されました。先生、ありがとうございました。
2007/07/02(月) 13:40:01 | URL | せいちゃん」
せいちゃんさん。いつもコメントありがとうございます。
内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満ということで話題に取りあげさせてもらいまいした。
60才の知人の女性、皮下脂肪が多くて内臓脂肪が少ない、いわゆる健康肥満タイプだったのでしょうね。 (o´〜`o)
糖質制限食を実行していただけば、内臓脂肪も皮下脂肪も減ってお腹も引っ込むと思いますよ。
さて、
年齢別の男女の肥満(BMI>25)の割合は、男性は30歳代から25%程度に肥満がみられますが、女性は40〜50歳代になって急に肥満者の率が増加し、それ以降は、ほぼ男性と同じ30%位の肥満率となるようです。
女性の場合、内臓脂肪は閉経期を迎えるまでは徐々にしか増加しませんが、閉経後は2倍以上の速さで増加します。
このように、閉経後女性の肥満は内臓脂肪の増加がベースにあることも多く、生活習慣病のリスクも増加します。
閉経後の内臓脂肪の蓄積は、卵巣機能の消失による女性ホルモンの低下が大きな要因と考えられています。
男性の肥満者では、年齢と共に内臓脂肪の割合が増加していきます。特に成人後体重が増加した人は、内臓脂肪が増えている場合が多く認められます。
近年、内臓脂肪はホルモン産生臓器と考えられています。即ち、血圧を上昇させるホルモン(アンジオテンシノーゲン)、インスリン抵抗性を引き起こすホルモン(TNFα)、狭心症や脳梗塞の元凶になる血栓形成に関与するホルモン(PAI-1)などを分泌していることが解ってきたのです。
脂肪細胞からはアディポネクチンという、糖尿病、高血圧、血管病など主要な病気を防御している善玉ホルモンも大量に分泌されています。しかし、内臓脂肪が増えると善玉ホルモンの分泌が減り、それらの病気になりやすくなるのです。
皮下脂肪は、上述の身体に都合の悪いホルモンを、内臓脂肪の1/2〜3程度しか分泌していません。単純に言うと皮下脂肪は食料の備蓄として役に立っているけれど、内臓脂肪は基本的に悪玉と言えます。
このように、同じ肥満者でも、「皮下脂肪型」と腹腔内脂肪の蓄積した「内臓脂肪型」に分けることができます。このうち内臓脂肪型では、肥満度とは無関係に血糖、中性脂肪、血圧が上がり、また心筋梗塞や脳梗塞などの血管病が発症しやすいことが明らかになっています。
内臓脂肪蓄積の最大の要因は、脂肪ではなく精製炭水化物の過剰摂取です。米国のデータで1970年から、総カロリーに占める脂肪の割合は減り続け、一方糖質の割合は増え続け、その結果30年で肥満が倍増しているのがその証拠といえます。
江部康二
今回は「せいちゃんさん」のコメントからスタートです。
「ありがとうございました。
私の紹介で高雄病院の外来へ受診した知人が、糖尿病はもちろん何も悪いところがないと先生に太鼓判を押され大変喜んでいました。
年齢60歳のぽっこりとお腹の出た体型で、絶対に何かあると思っていたそうです。何もなかったと少し浮かれ気味なので、「食べ過ぎたりしないようにね」と言うと、彼女曰く、「大丈夫、江部先生に太らない食事方法を教えてもらったから」と嬉しそうに返してきました。紹介者として、私もとても感謝されました。先生、ありがとうございました。
2007/07/02(月) 13:40:01 | URL | せいちゃん」
せいちゃんさん。いつもコメントありがとうございます。
内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満ということで話題に取りあげさせてもらいまいした。
60才の知人の女性、皮下脂肪が多くて内臓脂肪が少ない、いわゆる健康肥満タイプだったのでしょうね。 (o´〜`o)
糖質制限食を実行していただけば、内臓脂肪も皮下脂肪も減ってお腹も引っ込むと思いますよ。
さて、
年齢別の男女の肥満(BMI>25)の割合は、男性は30歳代から25%程度に肥満がみられますが、女性は40〜50歳代になって急に肥満者の率が増加し、それ以降は、ほぼ男性と同じ30%位の肥満率となるようです。
女性の場合、内臓脂肪は閉経期を迎えるまでは徐々にしか増加しませんが、閉経後は2倍以上の速さで増加します。
このように、閉経後女性の肥満は内臓脂肪の増加がベースにあることも多く、生活習慣病のリスクも増加します。
閉経後の内臓脂肪の蓄積は、卵巣機能の消失による女性ホルモンの低下が大きな要因と考えられています。
男性の肥満者では、年齢と共に内臓脂肪の割合が増加していきます。特に成人後体重が増加した人は、内臓脂肪が増えている場合が多く認められます。
近年、内臓脂肪はホルモン産生臓器と考えられています。即ち、血圧を上昇させるホルモン(アンジオテンシノーゲン)、インスリン抵抗性を引き起こすホルモン(TNFα)、狭心症や脳梗塞の元凶になる血栓形成に関与するホルモン(PAI-1)などを分泌していることが解ってきたのです。
脂肪細胞からはアディポネクチンという、糖尿病、高血圧、血管病など主要な病気を防御している善玉ホルモンも大量に分泌されています。しかし、内臓脂肪が増えると善玉ホルモンの分泌が減り、それらの病気になりやすくなるのです。
皮下脂肪は、上述の身体に都合の悪いホルモンを、内臓脂肪の1/2〜3程度しか分泌していません。単純に言うと皮下脂肪は食料の備蓄として役に立っているけれど、内臓脂肪は基本的に悪玉と言えます。
このように、同じ肥満者でも、「皮下脂肪型」と腹腔内脂肪の蓄積した「内臓脂肪型」に分けることができます。このうち内臓脂肪型では、肥満度とは無関係に血糖、中性脂肪、血圧が上がり、また心筋梗塞や脳梗塞などの血管病が発症しやすいことが明らかになっています。
内臓脂肪蓄積の最大の要因は、脂肪ではなく精製炭水化物の過剰摂取です。米国のデータで1970年から、総カロリーに占める脂肪の割合は減り続け、一方糖質の割合は増え続け、その結果30年で肥満が倍増しているのがその証拠といえます。
江部康二
テーマ:
内臓脂肪肥満と皮下脂肪肥満 -
ジャンル:
ヘルス・ダイエット

