Sun
06/10
2007
糖質制限食とコレステロール 続き
よしさん、えりさん、
今日は、なかの芸能小劇場の講演<食事で治す糖尿病・肥満・メタボリックシンドローム>雨にもかかわらずお越しいただきとてもありがとうございました。ブログ読者の方にきてもらったら喜びも倍増ですね。
謝謝!! o(^▽^o)(o^▽^)o
おかげさまで50数名の方に来ていただいて、実りあるお話ができたかなと思っています。質問もたくさんあって、話し手としては嬉しかったです。
大豆フィナンシェ、大豆クッキーもそこそこの健闘でしたが、スウィーツは、どうやらロッスチョコレートが一番よく売れたようです。
さて本日は、前回に続きコレステロールのお話です。
5 日本のコレステロール値の基準が変!!
2002年、日本動脈硬化学会の高脂血症の基準が変更となり発表されましたが、不思議なことがありました。
2001年の改定案の段階では、高コレステロール血症の基準はそれまで220mg/dl以上だったのを、240mg以上に引き上げようと提案されて承認されていたのに、2002年の最終的なガイドラインでは、再び220mg以上と土壇場で覆ってしまったのです。
「まあ、20mgくらいええやろ、細かいこと言うな」等というなかれ、これだけの差で日本の高コレステロール血症の薬代が、年間一千億円以上は違うのですから。
日本の約5万人の高コレステロール血症患者を6年間調べた大きな研究で、心筋梗塞のリスクが増えたのは240mg以上だったのを受けて改定案が提案されたのに「数値を変更すると現場が混乱する」などの学会内のごく一部の反対意見で、結局220mgに戻ったのには疑問を抱かざるを得ません。
2001年には、米国の新しいガイドラインが発表されており、240mg以上が高コレステロール血症とされています。実は、米国では心筋梗塞の発症率が日本の3倍もあるのですが、その米国でさえ、数値は日本より20mgも高く設定されているのですから、日本の基準は明らかに変です。 (^=_=)
6 総コレステロール値 日本人の適正基準値は?
いろいろな学会や国によって、様々な基準がありますが、本当のところ日本人の総コレステロール適正基準値は、いったいどれくらいなのでしょう?
日本動脈硬化学会は、男女とも全て220mg/dl、日本人間ドック学会では閉経後の女性だと240mg以上が高脂血症としています。
東海大学医学部の大櫛陽一教授等は、全国約70万人の健康診断のデータを分析して男女別・年齢別のガイドラインを作成しています。例えば、50才以上の女性なら280mg以上あって初めて高脂血症です。
現在、日本で一番多数コレステロールを下げる薬を飲んでいるのは、50才以上の閉経後の女性ですが、この基準ならほとんどの人が薬は不要で、2000億円近い医療費削減が可能であり、政府も本気で考えたらいいと思うのですが・・・。
欧米では、コレステロール低下薬は、心筋梗塞のリスクの高い男性に多く使われており、男女比は4:1です。日本だけは心筋梗塞のリスクの低い女性に多く使用されており、男女比は1:2で逆転しておりとても不可思議な状況となっています。
2004年の米国医学会雑誌によれば、心筋梗塞などの病歴のない女性にコレステロール低下薬を服用させても、リスクは減らなかったと報告されています。
米国で心筋梗塞の低リスク患者(タバコなし、糖尿病なし、高血圧なし・・・)に薬剤を投与する基準は270mg以上ですから、結果として大櫛教授等のガイドラインと近い水準ですね。
7 結論
私は、1.2.3.4.5.6をまとめてみて、低リスク(タバコなし、糖尿病なし、高血圧なし・・・、糖尿病があってもコントロール良好・・・)の人は、総コレステロール280mg/dl以下なら薬の必要はないと考えています。
まして 糖質制限食を実践していて、中性脂肪が減少し、HDLコレステロールが上昇しているパターンなら全く心配はいりません。
米国の最新の報告だと、日本で一番問題とされているLDL−コレステロール値よりも<総コレステロール/HDL−コレステロ−ル>の比が心筋梗塞のリスクとして一番関連が深いとされています。
そして、糖質制限食(低糖質食)の実践により、<総コレステロール/HDL−コレステロ−ル>比が下がることも報告されています。
コレステロールのことで更に詳しく知識を得たい人は
「検査値と病気 間違いだらけの診断基準 大櫛陽一 太田出版 」
を参照していただけば幸いです。
江部康二
今日は、なかの芸能小劇場の講演<食事で治す糖尿病・肥満・メタボリックシンドローム>雨にもかかわらずお越しいただきとてもありがとうございました。ブログ読者の方にきてもらったら喜びも倍増ですね。
謝謝!! o(^▽^o)(o^▽^)o
おかげさまで50数名の方に来ていただいて、実りあるお話ができたかなと思っています。質問もたくさんあって、話し手としては嬉しかったです。
大豆フィナンシェ、大豆クッキーもそこそこの健闘でしたが、スウィーツは、どうやらロッスチョコレートが一番よく売れたようです。
さて本日は、前回に続きコレステロールのお話です。
5 日本のコレステロール値の基準が変!!
2002年、日本動脈硬化学会の高脂血症の基準が変更となり発表されましたが、不思議なことがありました。
2001年の改定案の段階では、高コレステロール血症の基準はそれまで220mg/dl以上だったのを、240mg以上に引き上げようと提案されて承認されていたのに、2002年の最終的なガイドラインでは、再び220mg以上と土壇場で覆ってしまったのです。
「まあ、20mgくらいええやろ、細かいこと言うな」等というなかれ、これだけの差で日本の高コレステロール血症の薬代が、年間一千億円以上は違うのですから。
日本の約5万人の高コレステロール血症患者を6年間調べた大きな研究で、心筋梗塞のリスクが増えたのは240mg以上だったのを受けて改定案が提案されたのに「数値を変更すると現場が混乱する」などの学会内のごく一部の反対意見で、結局220mgに戻ったのには疑問を抱かざるを得ません。
2001年には、米国の新しいガイドラインが発表されており、240mg以上が高コレステロール血症とされています。実は、米国では心筋梗塞の発症率が日本の3倍もあるのですが、その米国でさえ、数値は日本より20mgも高く設定されているのですから、日本の基準は明らかに変です。 (^=_=)
6 総コレステロール値 日本人の適正基準値は?
いろいろな学会や国によって、様々な基準がありますが、本当のところ日本人の総コレステロール適正基準値は、いったいどれくらいなのでしょう?
日本動脈硬化学会は、男女とも全て220mg/dl、日本人間ドック学会では閉経後の女性だと240mg以上が高脂血症としています。
東海大学医学部の大櫛陽一教授等は、全国約70万人の健康診断のデータを分析して男女別・年齢別のガイドラインを作成しています。例えば、50才以上の女性なら280mg以上あって初めて高脂血症です。
現在、日本で一番多数コレステロールを下げる薬を飲んでいるのは、50才以上の閉経後の女性ですが、この基準ならほとんどの人が薬は不要で、2000億円近い医療費削減が可能であり、政府も本気で考えたらいいと思うのですが・・・。
欧米では、コレステロール低下薬は、心筋梗塞のリスクの高い男性に多く使われており、男女比は4:1です。日本だけは心筋梗塞のリスクの低い女性に多く使用されており、男女比は1:2で逆転しておりとても不可思議な状況となっています。
2004年の米国医学会雑誌によれば、心筋梗塞などの病歴のない女性にコレステロール低下薬を服用させても、リスクは減らなかったと報告されています。
米国で心筋梗塞の低リスク患者(タバコなし、糖尿病なし、高血圧なし・・・)に薬剤を投与する基準は270mg以上ですから、結果として大櫛教授等のガイドラインと近い水準ですね。
7 結論
私は、1.2.3.4.5.6をまとめてみて、低リスク(タバコなし、糖尿病なし、高血圧なし・・・、糖尿病があってもコントロール良好・・・)の人は、総コレステロール280mg/dl以下なら薬の必要はないと考えています。
まして 糖質制限食を実践していて、中性脂肪が減少し、HDLコレステロールが上昇しているパターンなら全く心配はいりません。
米国の最新の報告だと、日本で一番問題とされているLDL−コレステロール値よりも<総コレステロール/HDL−コレステロ−ル>の比が心筋梗塞のリスクとして一番関連が深いとされています。
そして、糖質制限食(低糖質食)の実践により、<総コレステロール/HDL−コレステロ−ル>比が下がることも報告されています。
コレステロールのことで更に詳しく知識を得たい人は
「検査値と病気 間違いだらけの診断基準 大櫛陽一 太田出版 」
を参照していただけば幸いです。
江部康二

