食養生と糖質制限食とテーラーメード・ダイエット
アトピーや漢方治療でご存知の方もおられるかと思いますが、まずは簡単に自己紹介を。

 私は京都高雄病院に勤務する医師、江部康二です。
これまで、アトピー・ネットワーク・リボーンの機関誌や京都新聞に、アトピー徒然日記や漢方養生訓、などを連載してきましたが、この度、ブログでの連載(日記?)に初挑戦します。
 まずは、漢方治療やアトピー治療に携わる中で学んだ食についての考え方から、糖質制限食に至るまでの過程を述べていきたいと思います。

 1984年に高雄病院に絶食療法(断食)を導入した頃から、薬で治療する前に食生活が大切であるとの視点が芽生えてきました。同時に本来の日本型食生活とは何かを考えはじめ、高雄病院の給食において玄米魚菜食が選べるようになりました。当時(或いは今も)病院の給食で食養生の考え方の導入はとても珍しいことでした。

 その後2002年に自分が糖尿病と発覚してから、背に腹は替えられずさらに徹底的に食事療法を研究し「糖質制限食」に辿り着きました。この間、本もいろいろ出版してきました。
2005年2月に、『ドクター江部のアトピー学校①②』を「江部康二アトピー学」の集大成として東洋経済新報社から出版しました。

 そのなかで、アトピー性皮膚炎やアレルギー疾患の患者さんに、そして糖尿病や高脂血症などの生活習慣病予防に、「食生活十箇条」を提案しました。

一、主食は未精製の穀物が好ましい(玄米、全粒粉のパンなど)
二、白パン・白砂糖など精製炭水化物の摂取は極力減らす
三、発酵食品(味噌、漬け物、納豆など)をきちんと食べる
四、液体でカロリーを摂らない(飲みものは水、番茶、麦茶、ほうじ茶など)
五、魚貝類はしっかり食べ、肉類は適量を摂る
六、季節の野菜や海草はしっかり食べ、旬の果物も適量摂る
七、オリーブオイルや魚油(EPA、DHA)など身体に良い油脂は積極的に摂る
八、牛乳は極力減らし、チーズやプレーンヨーグルトは適量摂る
九、できる限り化学合成添加物の入っていない安全な食品を選ぶ
十、食事は楽しく、ゆっくり、よくかんで 

 一方、2005年1月には同じ出版社から『主食を抜けば糖尿病は良くなる』を上梓して、「糖尿病の人は主食を食べないほうが良い」という理論と実践例を紹介しています。いきなり主食を食べるなという説にはびっくりした人も多いと思います。

このブログで「食生活十箇条」と「糖質制限食」の考えかたを説明し、この二つに矛盾はないことを示していきたいたいと思います。




テーマ:食と健康
ジャンル:ヘルス・ダイエット