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ペットボトル症候群
おはようございます。

てぃむさんから、興味深いコメントをいただきました。

「お忙しいところ、わざわざのコメントありがとうございます。
まさしくおっしゃる通り、入院した時にケトアシドーシスを起こしていると言われ、尿にはタンパクまでおりてました^^;
2型でケトアシドーシスを起こすとは・・と驚かれた記憶があります。
あと3日放置していたら昏睡して死んでいたかもしれない、と言われ心底ぞっとしました。ですので入院して即一日4回のインシュリンでしたね。いい経験でした。
2週間ほどで一応の正常値あたりには落ちました。

もともとペットボトルのジュースなどは毎日のように飲んでましたが、糖尿と診断される数カ月前くらいからはさらに拍車がかかって、入院前日は恐らく500mlを6,7本一気に飲んだと思います。飲みきった数秒後にのどが渇くので、(これは絶対なにかおかしい!)と思い病院へ行ったわけです。

とはいえ当時は今より30kg重く、肥満でもありましたし、退院後一年近くは普通のカロリー制限食で6,0くらいまでが下げれる限界でしたから、β細胞の機能不全?やインスリン抵抗というものは当然あると思います。母も糖尿ですし遺伝性も。
今は江部先生の糖質制限食がこの壁を突破して血糖を正常値に限りなく近づける唯一の道であると確信しております。もっと早く気付いていれば・・・と思います(そこまで手遅れではないですが)

ただ、最初の高血糖で腎臓のフィルターが損傷したのか、もともと腎炎があったのかはわかりませんが、尿たんぱくが+-程度でずっと続いており、尿アルブも+-なので糸球体の何らかの障害もあるようです。主治医の先生はこれほど早く腎症は起きないはずだから、元々の軽い腎炎ではないか?と仰いますが、腎生検にはまだまだ早すぎるとも言われなんなのか確定できません。

糖質制限食を徹底しますとどうしても高たんぱく食となり腎臓病のたんぱく制限量を軽々とオーバーしますので、自分の状態に合わせてゆるやかに糖質制限を続けていき、DPP阻害薬などの次世代薬によるβ細胞増殖に望みをつなぎたい、と思っております(そうするとa1cを維持したまま食事の糖質の比率を増やせて腎臓への負担が減る?んではないかと)
まぁ主治医の先生はインクレチン系の新薬が出ても残念ながら自分のような軽症には厚生省の方針で恐らく投薬許可が出ない、a1cの下限か罹病期間で制限が設けられるはず、と仰いますが^^;
軽症というのと糖質制限により努力して下げている人というのは同じではないと思うんですけどね。
努力してる人に「あなたはa1cが5の前半で軽いから新薬の適応ではなく出せない」というのは実にひどい話です。まぁ新薬も膵炎等のリスクがあるからでしょうが・・・
そういえば先日体重が減りすぎてちょっとたまに目まいがします、と言いましたら、主治医の先生も専属の管理栄養士も友人知人さらに嫁までもことごとくに「炭水化物をもう少し摂取して」と言われました。いや~・・取れません。だって測定機でどれ位上がるかわかっちゃいますもん。自分が一番わかってます。それに「もう少し」っていくつよ!?アバウトすぎるという・・・^^;
日本の糖尿医療の現場ってこんなのばっかりなんでしょうね。

長くなりました。
最新のa1cは5,2で、空腹時はいつも70~80くらいです(たまーに、月1、2くらいで食後2時間140あたりからなかなか下がらない謎の日がありますが)

これからも糖質制限、食後の有酸素運動、体重維持、頑張って続けていきたいと思います。本も買って母や知り合いに薦めたいと思います。コメントありがとうございました。
てぃむ | 2009.05.26(火) 」


てぃむさん。
本のご購入そして、とても参考になるコメント、ありがとうございます。まさにペットボトル症候群だったのですね。

尿蛋白が(±)ていどならば、血液検査(クレアチニンなど)で腎機能の悪化がなければ、糖質制限食実践に問題はありません。
すなわち、てぃむさんのレベルなら高タンパク・高脂質のスーパー糖質制限食で、何の問題もありません。

もっとも「最新のa1cは5,2で、空腹時はいつも70~80くらい」なら、いまくらいの緩い糖質制限食でも目標達成しておられますね。

私の母親は、20年来糖尿病です。現在85才ですが完全自立で一人暮らしです。2009年でHbA1c6.1%程度です。糖質制限食を数年間実践しています。

2007年11月、HbA1c7.0%くらいで、尿中微量アルブミン299(正常30以下)と上昇したので、糖質制限食をそれまでより厳しくしました。即ちより高蛋白・高脂質食にしました。

その結果、HbA1cは改善していき、だいたい、6.1~6.3%で推移しています。2008年12月の尿中微量アルブミンは33.3まで改善しあと一歩で正常です。

糖質制限食により血糖コントロールが良くなることで、腎糸球体の最小血管の障害も、軽度のものは改善する可能性があるようです。他にも微量アルブミンが消えた患者さんがいます。

ブログ読者の書き込みでもスーパー糖質制限食実践半年くらいで尿蛋白が消えたとのコメントがありました。

またご自身が1型糖尿病の米国のバーンスタイン医師は、小児期12才に1型糖尿病を発症し、以後インスリンを打ち続けておられます。「バーンスタイン医師の糖尿病の解決」(メディカルトリビューン)の著者です。

35才、顕性腎症前期となった頃、SMBGで血糖自己測定をしながら食事療法を研究し、徹底した糖質制限食を開始。

尿中微量アルブミンの増加する「早期腎症期」より進行した、蛋白尿が出現する段階の「顕性腎症前期」から、糖質制限食で回復しタンパク尿消失。

45才で医学部に入学、49才で医師になり、糖尿病を徹底的に研究。以後、多数の糖尿病患者を診察。

73才現在、糖尿病合併症もなく、現役医師としてお元気にお過ごしです。

それから、肥満そのものが蛋白尿の原因となることがあります。糖質制限食で血糖コントロールしながら、体重も減少すれば蛋白尿消失も充分期待できますよ。(⌒o⌒)v

江部康二


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット