妊娠糖尿病後負荷試験の検討。体重減少は、摂取カロリーを増やそう。
【17/03/19 みい
糖負荷検査について
初めて投稿させて頂きます。よろしくお願いします。身長162体重47 38歳です。
妊娠時に1時間値185でひっかかり分食で出産しました。2月に産後の負荷検査でHbAlc5.5
前71インスリン2.7 30分167インスリン20.5 60分145 120分77で今のところ正常型と判断され1年後の検査になりました。主治医はインスリンは充分分泌されているとおっしゃっていて、授乳中だし3食はしっかりとって間食を減らし特にケーキなどと言われました。妊娠糖尿になった人でも体重も今を維持すれば将来糖尿にならない人も多いと言われました。ただ自分で計算したところ、インスリン分泌値が0.18くらいで低下型にはいっているのではないかと思いました。将来糖尿に移行する確率は高いですか?1時間のBSチェックをすると食事により時々170とかに上がる時があり通常の食事で大丈夫かと心配になり、今は緩い糖質制限をしています。(1日30〜40)主食は麦ご飯にしたりしています。その後授乳中のためか糖質制限を緩くしているからか体重が落ちてしまいました。体力もなくなってきています。糖質量を少し増やしても大丈夫だと思いますか?このまま緩い糖質制限を続けてもいいでしょうか?】


【17/03/20 みい 糖負荷検査について
初めて投稿させて頂きます。よろしくお願いします。身長161体重47年齢38です。
妊娠時に1時間値185でひっかかり分食のみで出産しました。2月に産後の負荷検査をして、HbAlc5.5前71インスリン2.730分167インスリン20.560分145120分77で今のところ大丈夫でインスリンもでていると言われました。3食はしっかりとり間食はひかえながらとのこでアドバイスをもらったのですが、自分で計算式であてたところ0.18で分泌の低下があるようです。 食事により1時間値をはかると170以上のこともあり、今は3食の糖質を20〜40と軽い糖質制限をして主食は麦ご飯などにしています。間食はナッツ類や甘いものが食べたい時は半分にするなどしていますが、授乳中のためか45キロきることもあり、痩せすぎてしまいました。将来糖尿にはなりたくないので、このまま続けていきたいのですが、痩せすぎるのもと思っていて、糖質量はどのくらいまでなら授乳中だと摂取して可能だと思われますか?】



おはようございます。

妊娠糖尿病だったみい さんから、75g経口ブドウ糖負荷試験の結果などについて
コメント・質問を頂きました。
現在、授乳中です。

身長161cm
体重47kg
BMI:18.1・・・・・45kgなら、BMI:17.4
年齢38歳

HbAlc:5.5%
前:71     インスリン:2.7 µU/ml
30分:167   インスリン:20.5
60分:145
120分:77mg/dl

1gの糖質が、ピーク1.28mg血糖値を上昇です。

インスリン分泌指数
血中インスリン値(30分値 - 0分値) / 血糖値(30分値 - 0分値) 
17.8/96 = 0.185
インスリン分泌指数が、0.4以下のものは将来、糖尿病になりやすいのでみい さんは、たしかに要注意ですね。

1回の食事の糖質量を<20~40g>とする緩やかな糖質制限食とのことですが、75g経口ブドウ糖負荷試験のデータは正常型ですのでそれでOKと思います。

正常型ですので、1回の食事の糖質量を40gでもOKです。

体重が減少するのは、「糖質制限」のためではなく「カロリー制限」のためです。

体重が減るということは
「消費エネルギー > 摂取エネルギー」
ということで、摂取カロリー不足です。

まずは、脂質やたんぱく質(もちろん、動物性脂肪や動物性たんぱく質も充分量)を
しっかり摂取して、摂取エネルギーを増やして、体重を増加させましょう。
魚貝、肉、卵をしっかり食べましょう。
そのあと、野菜や海藻や大豆製品などを食べましょう。

1gの糖質が、ピーク1.28mg血糖値を上昇なので、間食で果物も、普通に1人前食べて大丈夫です。

果物の果糖は体重が増加しやすいので、今のみい さんには、いいですね。


<妊娠糖尿病の診断基準>
妊娠糖尿病 gestational diabetes mellitus (GDM)
75gOGTTにおいて次の基準の1点以上を満たした場合に診断する。
①空腹時血糖値 ≧92mg/dl (5.1mmol/l)
②1時間値 ≧180mg/dl   (10.0mmol/l)
③2時間値 ≧153mg/dl   (8.5mmol/l)


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
妊娠糖尿病と糖質制限食。妊娠糖尿病と糖質摂取?
【17/03/14 タマゴ

妊娠糖尿病と糖質摂取

 妊娠糖尿病と診断されたのをきっかけに、最近から、糖質制限食(といっても主食をとりすぎないようにしているユルい制限)を実践し始めた内科医の妊婦です。

 私の場合、ご飯を食べると血糖値がガンと上がるのがわかったので、内科主治医・栄養士に「私の場合、必要カロリーの50%も糖質からとる必要ないんじゃないですか?糖質からとる分を減らしてその分脂肪・タンパク質からのカロリーで補ったらいいんじゃないですか」と言いましたが、「糖尿病学会のガイドラインでは50-60%を糖質からとるようにとなってます」「脂肪をとりすぎたら体重が増えます」とのお返事でした。

 いやいや、糖質制限して、体重はうまくコントロールできているのですが、、。糖質からのカロリーを脂肪・タンパク質でとったら体重が増えるって根拠あるんでしょうか?

 糖質50%食で、妊婦の血糖値がガンガン上がっても、インスリン注射を打とうが打つまいが他人事、なんでしょうね。医療従事者にももうちょっと柔軟に考えようという態度が必要じゃないかと思いました(今までの私もそうでしたが、、)。今のところ、高血圧や腎障害などなんのほかの併存症もありませんので、このまま糖質制限食をしていこうと思います。引き続きブログを読ませていただきます。】



こんにちは。

内科医で妊婦のタマゴさんから、興味深いコメントを頂きました。

妊娠糖尿病と診断されて、緩やかな糖質制限食を実践中とのことです。

『糖質からのカロリーを脂肪・タンパク質でとったら体重が増えるって根拠あるんでしょうか?』

根拠はありません。

それどころか複数の信頼度の高い研究論文(RCT)により、<糖質制限食 VS 脂肪制限食>の比較検討において、体重減少効果は糖質制限食の圧勝でした。(*1)(*2)(*3)(*4)

従って、エビデンスに基づき、体重コントロールには、このまま糖質制限食が好ましいです。

妊娠糖尿病の妊婦が糖質を50~60%も摂取したら必ず、食後高血糖になります。

インスリンを打ってガイドライン通り糖質を50~60%摂取すればいいというのは、本末転倒です。

糖質を制限すれば、食後血糖値の上昇はないので、もちろんインスリン注射は必要ありません。

インスリンを打って糖質を食べる場合、よほどマッチングが上手くいかないと、高血糖と低血糖の乱高下になり、血糖変動幅は増大します。

血糖値の乱高下や血糖変動幅の増大は、酸化ストレスとなり母子ともに健康障害のリスクとなります。

インスリンを打つことにより、肥満しやすくなるので体重コントロールにも難渋します。

人類は、700万年間は狩猟・採集が生業であり、穀物はないので、当然糖質制限食でした。

そして、糖質制限食を実践しながら、妊娠・出産・子育て・日常生活を送ってきたのです。

すなわち糖質制限食は人類本来の食事であり人類の健康食です。

人類の身体は、糖質制限食に特化して適合していると言えます。

農耕が開始されたのは、わずか1万年前であり、穀物を主に、糖質摂取比率50~60%という食生活は、人体にとって、とんでもない不自然なバランスと言えます。

「糖質60%、脂質20%、たんぱく質20%」というガイドラインの摂取比率には、根拠となる論文、エビデンスは皆無です。

無根拠なガイドラインに惑わされることなくタマゴさんは、ご自分の頭で考えて、決断し選択されて、このまま、美味しく楽しく糖質制限食で、母子ともに健康で快適な妊婦生活を送って頂きたいと思います。、

元気な赤ちゃんが、誕生したら、またコメントいただけば、幸いです。


(*1)Ann Intern Med. 2014 Sep 2;161(5):309-18
(*2)Obesity Reviews Volume 10, Issue 1, pages 36–50, January 2009
(*3)Obes Rev 2012; 13: 1048-1066)
(*4)NENGLJ MED JULY17,2008、VOL359.NO.3  229-241


江部康二、

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
妊娠糖尿病、糖質制限食で無事出産。耐糖能改善、バイキングは?
【17/03/09 いわさき

はじめまして。
書き込むのは初めてですが、先生には本当に感謝しています。

というのも、妊娠糖尿病になりましが、先生のブログなどで糖質制限食について勉強し、インスリンなく無事に先月出産することができました。

妊娠糖尿病と言われたときは不安でいっぱいでしたが、先生のお陰で糖質制限食を楽しみながら続けることができ、妊婦生活をストレスなく過ごせて本当に感謝でいっぱいです。

そして、先日産後1カ月の検診に行き、75g負荷試験では、
検査前75
1時間値135
2時間値123と正常になってました!
本当に先生のお陰です。
本当に本当にありがとうございます!

そこで質問があるんですが…
実家の両親と夫がご褒美に私が大好きなバイキングをご馳走すると言ってくれてます。

それは嬉しいんですが、両親と夫それぞれに言ってくれてて、しかも偶然に2日連続になってしまってます。

せっかく言ってくれてるので、行きたいんですが…不安もあります。

自分で色々調べた結果、

糖質が少ないものを食べる
ご飯、パン、麺類は食べない
なるべく短時間(1時間程度)で食べ終わる
食べたあと散歩する
など気を付ければ大丈夫かなぁと思っているんですが…

やっぱり食べ放題はやめるべきでしょうか?

本来なら自分で考えないといけないんでしょうが…

先生にお聞きするような内容ではないとは思ったんですが…

上記のことに注意したとしても、やはり食べ放題(しかも2日連続)は、食後高血糖を防ぐことは不可能ですか? 】



こんばんは。

いわさきさんから、妊娠糖尿病になったけれど、糖質制限食で無事出産という嬉しいコメントを頂きました。

いわさきさん、赤ちゃん誕生おめでとうございます。

妊娠糖尿病は、妊娠によりインスリン抵抗性が増して、耐糖能が低下して発症します。

従って、インスリン分泌能力は充分あって、インスリンは沢山でているのにインスリン抵抗性のために、高血糖となった状態です。

従来の妊娠糖尿病の治療では、糖質を食べてインスリンを注射します。

しかし、内因性のインスリンは充分でているのに、さらに外部からインスリン注射を打つわけですから、とても肥満しやすくなります。

インスリンは肥満ホルモンなので、インスリンを打てば、当然、妊娠中の体重コントロールも困難です。

糖質制限食なら、追加分泌インスリンはごく少量ですむので、勿論、インスリン注射は必要ありませんし、体重コントロールも容易です。

このように理論的には、妊娠糖尿病には糖質制限食が最適の治療法です。

一ヶ月後の、75g経口ブドウ糖負荷試験も正常型で良かったです。

今後は、緩やかな糖質制限食でも、充分将来の糖尿病発症の予防ができると思います。

勿論、つらくなければスーパー糖質制限食でも大丈夫です。


バイキングですが、2型糖尿人の私もよくいきます。

糖質制限なメニューを、結構お腹一杯食べます。

それで、調度、厚生労働省の言う「推定エネルギー必要量」くらいになります。

糖質制限なメニューなら満腹するまで食べても食後高血糖にはなりません。

普通の食欲の人で、糖質制限食なら、自然に、ほどよい摂取量になり食べ過ぎることはありません。

このことは、ニューイングランド・ジャーナルに掲載された論文「DIRECT」で証明されています。

いわさき さんも、大食漢でない限りは、毎日バイキングでも糖質制限食なら大丈夫です。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
妊娠糖尿病、糖質制限で元気な赤ちゃん。糖尿病発症予防は?
【16/05/14 あかね

糖質制限食と糖尿病進行

江部先生
はじめまして、アメリカ在住39歳女性です。

2人目の妊娠中に妊娠糖尿病にかかりましたが、先生のブログとご著書を参考にさせていただき、糖質制限で妊娠をのりきり、超健康な赤ちゃんを産むことができました。

さて、産後3ヶ月が経ちますが、まだ食後高血糖が続いているため、糖質制限を続けており(薬は飲んでいません)、血糖値は完璧にコントロールしています。先日、こちらの糖尿病専門医に今後の治療方針について相談したところ、健康上、糖質制限を続けるのには問題ない、ただし、糖質制限食は、短期的に食後高血糖を上げるのを防げるが、将来的に糖尿病になるのを防ぐわけではない。糖尿病進行の予防方法は運動だけだ。だからそんなに一生懸命炭水化物をカットしなくていいよ、との説明でした。

江部先生のブログで、糖質制限によって膵臓をやすませてあげれるから糖尿病への進行も防げるという説明を何度か見かけたため、今後も糖質制限を頑張れば糖尿病は予防でき、さらにはもしかしたら正常人に戻れるのではないかと思っていたところ、かなりショックを受けました。

いくら糖質制限をしても、膵臓がインスリンをつくることを辞めてしまうことはあるのでしょうか?

(ちなみに私は160センチ、49キロです。妊娠前よりも2〰3キロ痩せています。授乳中だからか、糖質制限のおかげか、いくらお腹いっぱい食べてもここ1か月この体重を維持しています。また、産後2ヶ月での75gグルコースチャレンジテストでは、空腹時78、1時間122、2時間142で、2時間値が境界型でした。)

お忙しいところ本当に恐縮ですが、ご意見お聞かせいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。】


こんにちは。
アメリカ在住のあかねさんから、妊娠糖尿病を糖質制限食で乗り切り、元気な赤ちゃんを出産という嬉しいコメントを頂きました。

あかねさん、拙著のご購入、ありがとうございます。

結論ですが、境界型からの糖尿病発症は、糖質制限食で予防できる可能性が高いです。

理論的には、食後180mg/dlを超える血糖値があると膵臓のβ細胞が障害されます。

それを毎日繰り返していると、β細胞のインスリン分泌能が低下して糖尿病を発症します。

日本人では、食後高血糖が数年間続いて、糖尿病発症というパターンが一番多いです。

糖質制限食なら、食後高血糖が生じないのでβ細胞が障害されることがありません。

従って、境界型から糖尿病を発症するのを予防できる可能性が高いのです。

研究論文もあります。

新潟労災病院消化器内科部長、前川智先生が、

『糖質制限食が境界型糖尿病において、血糖コントロール及び2型糖尿病への進行を予防するのに有効である。』

という内容の英文論文を書いておられます。(☆)

前川先生のご研究は、一日の糖質摂取量が120gの緩やかな糖質制限食です。

なお、逆に言えば、糖質を普通に食べて食後高血糖を生じている場合は、境界型から将来の糖尿病発症を予防することは困難と言えます。


江部康二



(☆)
Diabetes Metab Syndr Obes. 2014; 7: 195–201.
Retrospective study on the efficacy of a low-carbohydrate diet for impaired glucose tolerance
Satoshi Maekawa,1 Tetsuya Kawahara,2 Ryosuke Nomura,1 Takayuki Murase,1 Yasuyoshi Ann,1 Masayuki Oeholm,1 and Masaru Harada3

「耐糖能異常に対する低炭水化物食の効果に関する後ろ向き研究」

要約

背景
近年では、耐糖能障害(IGT)を有する人の数は世界中で着実に増加している。糖尿病の予防は、公衆衛生、医療、経済学の観点から重要であることは明らかである。近年、低炭水化物食(LCD)は、体重​​減少及び血糖コントロール​​に有用であることが報告されたが、LCDのIGTへの効果についての情報は存在しない。私たちは、IGTに対するLCDに焦点を当てた7日間の院内教育プログラムを計画した。

方法
被験者は2007年4月から2012年3月までに登録され、12カ月間追跡したIGTの72人の患者(LCD群が36、対照群が36)であった。我々は、LCD群と対照群を後ろ向き調査により比較した。

結果
LCD群の69.4%において、血糖値は12ヶ月で正常化し、経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)において2時間の血漿グルコースレベルは、33mg/dl減少した。また、糖尿病の発生率は、12ヶ月目に対照群よりLCD群において有意に低かった(0%対13.9%、P = 0.02)。LCD群は12ヶ月後に、HbA1c、空腹時血糖値、HOMA-R、体重、血清トリグリセリド(TG)の有意な減少を示した。一方HDLコレステロール値は有意な増加を示した。

結論
LCDは、IGTを有する患者において、血糖値を正常化し、2型糖尿病への進行を予防するのに有効である。


テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
妊娠糖尿病。75gOGTT検査で気分不良、何故?。妊娠糖尿病の基礎知識。
【16/05/08 たか

75gブドウ糖負荷試験で1時間後と2時間後の血糖値が低くないのに低血糖症の症状がでました。

いつもブログで勉強させていただいています。

妊娠24週で糖尿病の検査を受けました。
妊娠初期の検診では尿糖を測定していたようなのですが、11週目以降は尿検査がなかったので今まで糖が出ていたのかは分かりません。

50gのブドウ糖入りジュースを飲んで、1時間後の血糖値が 147.6 mg/dL でした。
この際、基準値の140をオーバーしているとのことで、3日後に再試験になりました。

再試験の日は前日夜から何も食べないように指示されており、約16時間ほど食事をしていない状態で75g経口ブドウ糖負荷試験のような検査を行いました。
採血は、空腹時、ブドウ糖75g摂取1時間後、2時間後の3回でした。

ブドウ糖75g摂取後50分後から突然空腹感とめまいに襲われ(妊娠前に職場の普通の健康診断などでも前日夜から絶食状態でしたが、今までこういったことはありませんでした)、おかしいなと思っていたら55分で冷たい脂汗をかき始め、待合室で座っているのもつらくなり、ソファに横になろうとしましたが治らず、周りの人には迷惑をかけてしまいましたが受付の方が看護士さんを連れてきて下さるまで床に両膝をついて椅子にもたれかかってうつぶせになっていました(それが一番楽でした)

その後ベッドに寝かせてもらった状態で1時間後の採血を行いました。

看護士さんが3人ついてくれて様子を見たりお医者様に何か確認してくれていて、少し1時間をオーバーしていたかもしれません。
横になっている間に吐き気と眩暈が少しおさまり、汗も少し引いて楽になりました。

さらに5分ほどで脂汗が完全に引き、眩暈も治まったので待合室に戻りましたが、座っているのと寝ているのでは大分違ったらしく、待合室にいる間は少しつらかったです。

吐いた場合には試験中断と言われましたが、30分経過後に甘い胃液が少し口の中まで戻ったもののすぐ飲み込んで吐くことはなかったので、そのまま2時間後の採血を行いました。

結果は、2時間後の血糖値が基準を超えているので妊娠糖尿病と診断されました。


空腹時血糖 : 66.6 mg/dL
75g 1時間後 : 176.4 mg/dL
75g 2時間後 : 183.6 mg/dL


1時間後の血糖値も180近くあるのに、ブドウ糖摂取後50分~の低血糖症のような症状がどうして出たのか分かりません。

今までは毎年職場の健康診断で空腹時血糖を測るだけでしたので、HbA1cなどは分かりません。
空腹時血糖は、学生時代から15年くらい毎年65~68の範囲内でした。

ただ、この記事とコバタケさんのコメントへの先生の返信を拝見し、私は食後高血糖とグルコースミニスパイクに伴うインスリン過剰分泌の両方があるのではないか?と素人ながらに思いました。

長くなってしまいましたが、今回の試験で急に体調が悪くなったことが不可解で、自分でも測定器を購入して食後の血糖値を調べてみたいと思っています。

私のような場合、どのようなタイミングでどう測っていけばよいのか、またどのくらいの数値が正常の目安になるのか教えていただけないでしょうか。

また、低血糖の症状も出たため、インスリン注射は危険でしょうか。

もともと慎重158cm体重47kgで子供のころから食べても太れず、栄養士さん(産婦人科や今回の糖尿病検査とは別の病院です)から、健康な人なら痩せていても糖質制限で適正体重まで増える可能性もあるが、あなたは消化吸収力が弱くこれ以上痩せると危険だから制限しない方が良い、と言われていて、高雄病院の十か条に近い食事内容を指導されていました。
また果物や根菜も食べるように言われていました。
ですが、糖質制限食に切り替えた方がよいようにも感じています。

よろしければアドバイスをいただけると幸いです。】



こんばんは。

たか さんから、妊娠糖尿病と診断された時の75gOGTT検査で気分不良になった事に関してコメント・質問を頂きました。

たか さん、まずは一番大切なアドバイスです。

糖質制限食で、インスリンなしで、妊娠・出産・産後の血糖コントロールは簡単にできます。

従ってインスリン注射は必要ありません。

空腹時血糖 : 66.6 mg/dL
75g 1時間後 : 176.4 mg/dL
75g 2時間後 : 183.6 mg/dL


1gの糖質が2時間値のピークで、1.56mg血糖値を上げています。

これなら、1回の食事の糖質量が、40gくらいの緩やかな糖質制限食でOKと思います。

妊娠中のコントロール目標は、「糖尿病妊娠」も「妊娠糖尿病」も

朝食前血糖値70~100mg/dl
食後2時間血糖値120mg/dl未満
HbA1c6.2%未満、NGSP値


です。

緩やかな糖質制限でも、充分目標を達成できます。

勿論つらくなければ、スーパー糖質制限食でも構いません。


「今回の試験で急に体調が悪くなったことが不可解」

空きっ腹に、液体のブドウ糖を75g摂取というのは、結構、身体にとって過酷な検査です。

1時間値で血糖上昇が、109.8mgもあります。
1時間で60mg以上の上昇幅や下降幅があると、ぼーとしたり、眠たくなったり、動悸がしたり、冷や汗がでたりします。
低血糖だけではなくて、血糖の変動幅でも同様の症状が起こるのです。

人類は狩猟・採集時代の700万年間は、血糖の変動幅は、せいぜい10~20mgくらいです。

これに比べて今回の液体の糖質(ブドウ糖)75g摂取して、血糖値が1時間で100mg以上も上昇することが、人体にとって、いかに異常な事態かわかりますね。


☆☆☆


以下は、妊娠糖尿病において、知っておいて欲しい知識ですので、参考にして頂けば幸いです。

以下の太字は、日本糖尿病・妊娠学会のサイトから転載です。
『<妊娠糖尿病からの糖尿病発症率>
http://www.dm-net.co.jp/jsdp/qa/e/q02/
●産後の注意点
Q妊娠糖尿病の人はお産後も定期的な健診が必要といわれましたが本当に必要なのですか?

A 最近の報告では、妊娠糖尿病の人は産後早期の3~6ヶ月の検査でも、5.4%が糖尿病、全体で25%に何らかの耐糖能異常が見られると報告されています。その他の報告を集計すると、産後1年以内では糖尿病になる頻度は2.6~38%、産後5~16年追求すると糖尿病は17~63%の頻度で発症すると報告されています。また最近のメタアナリシスでは、妊娠糖尿病の妊婦さんは耐糖能が正常の妊婦さんに比べて、将来糖尿病になる確率は7.43倍であると報告されています。

 また、妊娠糖尿病の人を定期的に11年間追求した研究では、産後11年経った平均年齢40.6歳時にはメタボリックシンドロームの発症率は27.2%であり正常妊婦さんの8.2%に比較して明らかに高頻度に発症することが報告されています。

 したがって、産後も定期的に耐糖能異常があるかどうかスクリーニングをうけることが大切であり、同時に食事や運動に気をつけていく必要があります。
(岡山大学 平松祐司)2007年11月』



<出産後の糖質制限食>
『科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013
220ページから転載
GDM(妊娠糖尿病)母体の耐糖能の再評価
1)妊娠糖尿病母体の耐糖能は分娩後6~12週の間に75gOGTTを行い再評価する。
2)分娩後耐糖能が正常化しても、妊娠糖尿病既往女性は
  将来の糖尿病発症リスク群であり、長期にわたる追跡管理が必要である』


最近のガイドラインでも妊娠糖尿病の母体は、糖尿病発症リスク群で、長期にわたる管理が必要とされていますので、
糖質制限食を実践されたほうがいいと思います。

糖質制限食のモットーは、美味しく楽しく末長くですので、緩くてもいいのでお奨めです。

最近は、糖質制限食OKの、スイーツやチョコ、パン、パンケーキ、ピザ、パスタ、お好み焼きなどいろいろ発売されていますので、つらい我慢はなしで糖質制限食が可能です。

私自身は糖尿病なので、1回の食事の糖質量が10~20g以下の摂取です。

緩やかな糖質制限は1回の食事の糖質量が30~40gの摂取です。

境界型ですので、緩やかな糖質制限食でも将来の糖尿病発症が予防できると思います。

糖質制限食は人類本来の食事であり人類の健康食なので、全身の血流・代謝がよくなり、自然治癒力も向上します。


<妊娠糖尿病の診断基準>
妊娠糖尿病 gestational diabetes mellitus (GDM)
75gOGTTにおいて次の基準の1点以上を満たした場合に診断する。
①空腹時血糖値 ≧92mg/dl (5.1mmol/l)
②1時間値 ≧180mg/dl   (10.0mmol/l)
③2時間値 ≧153mg/dl   (8.5mmol/l)


上記が妊娠糖尿病の診断基準です。

妊婦において、現実に重要なのは、血糖コントロールです。


<妊娠糖尿病の血糖コントロール目標>

血糖の厳重な管理が最も大切です。

食前100mg/dl未満、食後2時間120mg/dl未満を目標に管理します。

糖質摂取のグラム数を考慮することで、この目標はクリアできると思います。

A)
妊娠中のコントロール目標は、「糖尿病妊娠」も「妊娠糖尿病」も
<妊娠中の血糖値コントロール目標>糖尿病治療ガイド(2014-2015)によれば
朝食前血糖値70~100mg/dl
食後2時間血糖値120mg/dl未満
HbA1c6.2%未満、NGSP値、
です。

B)
さらに、科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013、223ページによれば
「HbA1cが、鉄欠乏状態の影響を受け、血糖コントロール状態を反映しいない」
ため、GA(グリコアルブミン)15.8%未満が目標としています。
また食後1時間値140mg/dl未満が目標として好ましいとされています。


<母子ともに健康であるためには糖質制限食>

1)食前100mg/dl未満
2)食後2時間120mg/dl未満
3)食後1時間値140mg/dl未満
4)GA(グリコアルブミン)15.8%未満

血糖自己測定器で、1)2)3)をクリアする程度の糖質摂取量を目指しましょう。
そうすれば、自然に4)はクリアできます。


<血糖自己測定器の精度>

一応、±20%の誤差が、簡易血糖自己測定器にはあるとされています。

しかし、時に変な値がでることがあっても、病院の検査とそれほど大きな違いはないと思います。

血糖自己測定器のデータは毛細血管血なので、病院のデータ(静脈血)より数mg~10mgくらい高くでることが多いようです。


江部康二
テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット