日本東洋医学会滋賀県部会講演会のご報告、糖質制限食と昼食。
こんばんは。

2016年11月13日(日)は日本東洋医学会滋賀県部会講演会の講師をつとめました。

久しぶりの漢方のお話しでした。

会場:ホテルテトラ大津

講演1 9:30~10:30
座長 浮田クリニック 浮田徹也先生
講師 大津赤十字病院心臓血管外科 福岡正平先生
「心臓大血管疾患から足病まで」

講演2 10:35~11:35
座長 大津赤十字病院心臓血管外科 福岡正平先生
講師 滋賀医大麻酔科・ペイン科 岩下成人先生
「ペインクリニックで行う漢方治療」


講演3 11:40~12:40
座長 祐森クリニック 祐森泰郎先生
講師 高雄病院理事長 江部康二
「私の実践してきた漢方医学」
抄録:
私は昭和49年に大学を卒業して、以後5年間は京都大学結核胸部疾患研究所第1内科(現京都大学呼吸器内科)に所属していました。アルバイト先で様々な内科疾患も診療しました。その間西洋医学の素晴らしさを認識する半面で、間質性肺炎、非定型抗酸菌症、慢性関節リウマチ、天疱瘡、潰瘍性大腸炎、、腎不全、過敏性腸、リウマチ性多発筋痛症、掌蹠膿疱症などの診療を通じて、西洋医学における診断医学と治療医学のギャップを体験しました。もちろん漢方医学で上記の如き疾患が簡単に直るとは思いませんでしたが、西洋医学以外の治療法に興味をいだきました。当時“針麻酔”が話題となった頃でもあり、又日中国交回復といった時代の流れもあり、世の漢方に対する評価も少しずつ変化してきていたと思います。こういった中で、縁あって昭和53年3月から高雄病院に勤務することとなりました。私の兄は高雄病院に昭和47年から勤務して、既に漢方臨床を数年間以上経験していたわけですが、私も兄がもっぱら勉強していた中国医学から始めました。当初はビギナーズラックというか、アレルギー性鼻炎、胃炎、下痢、冷え性、生理痛、不妊症など日常的によくであう疾患が良くなったのですが、そのうち壁にあたりました。そこからは古方や後世方も勉強し、さらには「経方医学」を学び、臨床の幅を広げていきました。今回は症例提示も含めて、私が実践してきた漢方医学についてお話します。


漢方中心のお話しでしたが、ちゃっかり糖質制限食のことにも触れました。
浮田先生も緩やかな糖質制限食を実践しておられました。

講演会終了後
大津プリンスホテル36階、和食 清水にて
浮田先生、岩下先生、祐森先生と昼食を頂きました。

ウェイトレスさんが、「何かアレルギーとか合わない食物はおありですか?」
と聞いてくれたので、「穀物や芋などデンプンと砂糖が合わないです。」
と答えました。

そうすると、糖質制限OKな品々は一緒でしたが、他の3人の先生方とは、別メニューで、

甘い味の前菜の代わりにたっぷりの野菜サラダ
天ぷらの代わりにローストビーフ
甘い煮物の代わりに焼き魚

などを揃えていただいて、とても助かりました。

「和食 清水」さん、ありがとうございました。
いろいろ対応してくれるレストランが増えて嬉しい限りです。

36階から見る琵琶湖の景色は、快晴だったことも加えて、なかなかの絶景で、おおいに楽しめました。
七五三帰りの親子連れで、「和食 清水」さん、満員でした。

浮田先生、祐森先生、すっかりご馳走になり、ありがとうございました。


江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
第67回日本東洋医学界学術総会に参加しました。
こんばんは。

2016/6/4(土)江部診療所の外来が終了してから
第67回日本東洋医学界学術総会に参加するため高松に向かいました。

年に一回しか会えない旧知の漢方医の方々と、久しぶりに旧交を温めることができました。
糖質制限な夕べで、食事も焼酎も堪能しました。

6/5(日)の招待講演3で、ミュンヘン工科大学のHempen教授がドイツの鍼灸と漢方治療のお話しをされました。

鍼灸治療の研究では、信頼度の高い1万人規模のRCT(ランダム化比較試験)が、3つ行われて、有効性が確立されたとのことです。

その結果、ドイツでは健康保険を使用して、鍼灸治療が受けられるようになったとのことです。

この点は、日本より進んでいますね。

なかなか日本では、鍼灸の研究で1万人規模のRCT(ランダム化比較試験)は不可能に近いし、当然、今までも実施されたことはありません。

ちょっぴり、ドイツが羨ましいですね。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
腎不全と漢方生薬「養腎降濁湯」
こんにちは。

腎不全の漢方<養腎降濁湯>への問い合わせが、結構あります。

養腎降濁湯は、黄耆(おうぎ)という生薬を主役とした煎じ薬です。

他に、桂皮、土茯苓、甘草、芍薬、茯苓、白朮、炮附子・・・など、12種類くらいの生薬で構成されています。

これらは健康保険が効きます。

萆薢(ひかい)という生薬も大事なものの一つですが、これは、保険外となります。

黄耆が皮疹の副作用のため使えないときは、晋耆(しんぎ)を使いますが、これも保険外です。

10人に1人くらい、黄耆で皮疹がでる人がいます。

2013年現在、糖尿病が原因で腎不全になり、新たに人工透析に入る人が、年間15837人(約800億円)もいますから、
是非 糖質制限食で糖尿病のコントロールをして、腎機能が悪化しないようにしたいものです。

2013年度は、全体で314180人(約1兆5700億円)が人工透析をしています。

現行の日本糖尿病学会推奨の糖尿病食は<カロリー制限・高糖質食>です。

高糖質食を摂取すれば、<食後高血糖と平均血糖変動幅増大>という糖尿病合併症の元凶を必ず生じます。

すなわち、現行の糖尿病食で、「糖尿病→糖尿病腎症→腎不全→透析」というコースを予防することは、運を天に任すようなもので、困難なのです。

万一、既に腎機能が悪化しているときは、漢方生薬「養腎降濁湯」が約7割弱の人に有効です。

腎不全の原因が糖尿病でも慢性腎炎でも有効です。

効果は、1~2ヶ月以内にでますので、その時点で有効かどうかを判断して、継続するか中止するかを決めます。

血清クレアチニン値が、下がれば有効で、上がれば無効です。

血清クレアチニン値が不変の場合はそのまま服薬して経過をみます。

同じ腎不全でも、血清クレアチニン値が、2~3mg/dl以下くらいまでのほうが、効果は出やすいです。

それ以上だと効果は出にくいです。

やはり、漢方治療も早ければ早いほどいいのです。

ただし、一旦、約7割の人に有効なのですが、それが、半年、1年、2年・・・数年と安定して続くか否かは、個人差が大きく、今後の課題と言えます。


江部康二



2017年7月、追加
養腎降濁湯で腎機能が一旦、改善しても、半年~1年くらいで、再び悪化する症例もあり、
なかなか一筋縄ではいきません。
なお、多発性嚢胞腎の場合は、嚢胞による物理的な腎障害なので、効果がでにくいです。




テーマ:糖尿病
ジャンル:ヘルス・ダイエット
高雄病院で、 第27回京都漢学術シンポジウムが開催されました。
こんにちは。

9月22日(土)、23日(日)と高雄病院で、第27回京都漢学術シンポジウムが開催されました。

北海道から九州まで、日本全国から漢方医、薬剤師の方々が約60名参加されて、活発な討論がなされました。

漢方の会なのですが、私は2002年から、糖質制限食のお話しを続けています。

今年も、「糖質制限食の有効性と安全性」と題して、1時間ほど、最新の基礎理論と疫学のお話しをしました。

糖質制限食に批判的な論文に関しても、きっちり反論して参加者に納得して頂きました。

本ブログでの記事がおおいに役に立ちました。

活発な質疑応答もありました。

この会のおかげで、日本全国に糖質制限食の指導可能な医師が、少しずつ広がっています。

皆さん、漢方医ですので、アトピーやリウマチや腎不全など様々な病気の治療もされますし、糖質制限食の指導もされます。

今回のシンポジウムで糖質制限食OK医師のリストも少し増えましたので、近日中に公開します。

私達漢方医は、舌や脈をみたり、冷えとかのことを聞いたりとか、普通の西洋医とは、ひと味違う診察方法を実践しています。それらの情報を基に、テーラーメードの処方をだします。

高雄病院には、西洋医学単独では治りにくい様々な現代病の漢方治療を求めて、京都市内はもちろん、日本全国からたくさんの患者さんがやってこられます。

たとえば、厚生省が難病に指定しているMCTD・潰瘍性大腸炎などをはじめとして、
腎不全、ネフローゼ症候群、気管支喘息、慢性関節リウマチ、過敏性腸症候群、
花粉症、不妊症、生理痛、冷え性、胃炎、逆流性食道炎、下痢、じんましん、アトピー性皮膚炎・・・

と臨床各科にまたがる患者さんです。

漢方は、西洋医学的に原因がわからない病気に対しても、気の流れや血の流れをスムースにすることで、五臓六腑の機能を整えて自然治癒力を高めるので、根治に結びつく可能性があります。

また漢方的な熱や湿を生薬でとってやると、関節の痛みや、皮膚炎が良くなることが多いのです。

東洋医学と西洋医学どちらか一方が優れているというよりも、例えば、西洋薬でとりあえず症状をコントロールし、漢方薬で根治をめざすというような役割分担が大切と思います。



江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
京都漢方学術シンポジウムと糖質制限食指導可能な医師
こんにちは。

9月18日(日)、19日(月)と高雄病院で、第26回京都漢学術シンポジウムが開催されました。

北海道から九州まで、日本全国から漢方医、薬剤師の方々が約70名参加されて、活発な討論がなされました。

タイミングよく、なごなごさんから、漢方と高雄病院京都駅前診療所に関するコメントをいただきました。


【11/09/18 なごなご

ありがとう漢方☆

江部先生、初めまして。

駅前診療所に通院しており、受付で「痩せる食べ方」を購入してから糖質制限を続けています。
糖尿ではありませんが、減量・その後の体重を維持するためです。
今は、夜だけお米、芋類を避けるだけですが、ストレスなく維持できています♪

高雄病院に通院して、初めて漢方薬を飲むようになったのですが、 通院のきっかけになった皮膚疾患も治り、他にも雨が降る前日に起こる頭痛がなくなったり、生理前~生理中の精神的、肉体的な辛さが軽減されたり、良い意味で体調に異変が起きています。

先月の診察の際は、「オウギ末」というものが追加されていましたが、何となく体が楽になったというか、疲れにくい印象があります。

最初は、診察で舌や脈を診られたり、たまに「例えば、ものを注文する時は迷うほう?」って、普通の病院では質問されないことを聞かれたりビックリしましたが(笑)、今は漢方治療の恩恵を受けていることに感謝しています。

漢方・・・とても、不思議で奥の深い世界ですね。
また機会がありましたら、漢方のお話もして頂けたら嬉しいです。
残暑厳しい折柄、どうぞご自愛下さいませ。】


なごなごさん。

拙著のご購入、ありがとうございます。
漢方薬でいろんな症状が改善され良かったです。 (^_^)

【最初は、診察で舌や脈を診られたり、たまに「例えば、ものを注文する時は迷うほう?」って、普通の病院では質問されないことを聞かれたりビックリしましたが(笑)、今は漢方治療の恩恵を受けていることに感謝しています。】

確かに私達漢方医は舌や脈をみたり、冷えとかのことを聞いたりとか、普通の西洋医とは、ひと味違う診察方法を実践しています。それらの情報を基に、テーラーメードの処方をだします。

高雄病院には、西洋医学単独では治りにくい様々な現代病の漢方治療を求めて、京都市内はもちろん、全国からたくさんの患者さんがやってこられます。

たとえば、厚生省が難病に指定しているMCTD・潰瘍性大腸炎などをはじめとして、ネフローゼ症候群、気管支喘息、慢性関節リウマチ、過敏性腸症候群、花粉症、不妊症、生理痛、冷え性、肝炎、胃炎、じんましん、アトピー性皮膚炎・・・

と臨床各科にまたがる患者さんです。

漢方は、西洋医学的に原因がわからない病気に対しても、気の流れや血の流れをスムースにすることで、五臓六腑の機能を整えて自然治癒力を高めるので、根治に結びつく可能性があります。

また漢方的な熱や湿を生薬でとってやると、関節の痛みや、皮膚炎が良くなることが多いのです。

東洋医学と西洋医学どちらか一方が優れているというよりも、例えば、西洋薬でとりあえず症状をコントロールし、漢方薬で根治をめざすというような役割分担が大切と思います。

なごなごさんが、処方された「オウギ末」は腎不全にもいいし、アトピーにもいいし、元気もつけてくれるなかなか優れものの生薬です。さらに症状が改善したらいいですね。

今回の京都漢方シンポジウムで「黄耆による腎不全の改善」という発表もありましたよ。

以下、京都漢方学術シンポジウムゆかりの医師の紹介です。

漢方治療は勿論、糖質制限食の指導もOKな方々です。


☆☆☆

諸岡透先生
諸岡内科クリニック  
〒060-0808 札幌市北区北8条西4丁目1-1 パストラルビルN8 1F
011-700-1122

鳴海康方先生
康安外科医院 
〒036-8336 青森県弘前市栄町1-2-6
TEL 0172-33-6262

渡辺善一郎先生
富士ニコニコクリニック
〒401-0301
山梨県南都留郡富士河口湖町船津1287
0555-72-3370

諸橋弘子先生
〒950-0912
新潟市中央区南笹口1丁目1番30号
ラサ内科皮膚科クリニック 
025-247-3811
http://www.lhasaclinic.com/

長坂和彦先生
諏訪中央病院
〒391-8503 長野県茅野市玉川4300 
TEL:0266-72-1000

安井広迪先生
〒510-0091  三重県四日市市北浜町7-8
安井医院
059-353-3181

宮川貴弘先生
宮川漢方クリニック
高知市南はりまや町2丁目12番21号
電話:088-882-9770

三宅和久先生
三宅漢方医院
〒810-0041
福岡市中央区大名パークビル2F
092-716-9039

山田明広先生
香椎内科診療所
〒813-0012
福岡市東区香椎駅東4-26-2
092-672-0808


☆☆☆
小池 弘人先生
小池統合医療クリニック
〒160-0004
東京都新宿区四谷2-8 新一ビル602
03-3357-0105

小池統合医療クリニックは自由診療です。



江部康二
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