2017年03月27日 (月)
こんばんは。
今日は、糖質制限食と野菜と果物について考えてみます。
高雄病院の糖質制限食は、狩猟・採集時代の人類700万年の進化の過程で摂取してきたものを基本としています。
従って適切な野菜、適量のナッツ類は必要と考えていますし、少量の果物も許容できると思います。
人類は、700万年の進化の過程で狩猟・採集を生業として突然変異を繰り返しながら、消化管・生理・栄養・代謝などのシステムを完
成させてきました。
この間、考えられる主食の候補としては、肉、魚介類、骨髄、根茎・・・などだったと思うのですが、年間通して野菜(野草)も食べてきたはずですし、四季折々の果物やナッツも食べていたと考えられます。
また、ビタミンCを人類は体内で合成できないので食物から摂取する必要があります。
従って、野草や野生の果物を食べてビタミンCを確保していたと考えられます。
そして食物繊維は大腸の腸内細菌の餌としても必要です。実は腸内細菌が、食物繊維を分解して、大腸の唯一のエネルギー源となる短鎖脂肪酸を生産しているのです。
そう考えると、適量の野菜・果物・ナッツを摂取することは、人体にとって自然なことと思います。
例えば、葉野菜の白菜の糖質含有量が1.9g/100gですから、低糖質食材です。
しかし白菜半玉なら1kgくらいありますので、大食の人が鍋で煮て半玉も食べれば、摂取糖質量は19gになります。野菜でも大食には要注意です。
糖質が少ない野菜は、ブロッコリー、りょくとうもやし、小松菜、春菊、ズッキーニ、チンゲンサイ、ゴーヤ、ほうれん草、レタス、・・などです。
サラダ菜、大豆もやし、マッシュルーム、マイタケは、なんと糖質ゼロです。
なお、ご先祖が食べていた野生の果物は、野いちごや小さな林檎などで、あまおうやふじのような糖度の高い巨大な人工の果物とは全く異なるものなのでこちらも注意が必要ですね。
従って、現代の糖質セイゲニストにおける適量の果物とはアボカド以外は、ごく少量となります。
江部康二
今日は、糖質制限食と野菜と果物について考えてみます。
高雄病院の糖質制限食は、狩猟・採集時代の人類700万年の進化の過程で摂取してきたものを基本としています。
従って適切な野菜、適量のナッツ類は必要と考えていますし、少量の果物も許容できると思います。
人類は、700万年の進化の過程で狩猟・採集を生業として突然変異を繰り返しながら、消化管・生理・栄養・代謝などのシステムを完
成させてきました。
この間、考えられる主食の候補としては、肉、魚介類、骨髄、根茎・・・などだったと思うのですが、年間通して野菜(野草)も食べてきたはずですし、四季折々の果物やナッツも食べていたと考えられます。
また、ビタミンCを人類は体内で合成できないので食物から摂取する必要があります。
従って、野草や野生の果物を食べてビタミンCを確保していたと考えられます。
そして食物繊維は大腸の腸内細菌の餌としても必要です。実は腸内細菌が、食物繊維を分解して、大腸の唯一のエネルギー源となる短鎖脂肪酸を生産しているのです。
そう考えると、適量の野菜・果物・ナッツを摂取することは、人体にとって自然なことと思います。
例えば、葉野菜の白菜の糖質含有量が1.9g/100gですから、低糖質食材です。
しかし白菜半玉なら1kgくらいありますので、大食の人が鍋で煮て半玉も食べれば、摂取糖質量は19gになります。野菜でも大食には要注意です。
糖質が少ない野菜は、ブロッコリー、りょくとうもやし、小松菜、春菊、ズッキーニ、チンゲンサイ、ゴーヤ、ほうれん草、レタス、・・などです。
サラダ菜、大豆もやし、マッシュルーム、マイタケは、なんと糖質ゼロです。
なお、ご先祖が食べていた野生の果物は、野いちごや小さな林檎などで、あまおうやふじのような糖度の高い巨大な人工の果物とは全く異なるものなのでこちらも注意が必要ですね。
従って、現代の糖質セイゲニストにおける適量の果物とはアボカド以外は、ごく少量となります。
江部康二
2017年03月24日 (金)
【17/03/24 Tomatin
スコッチウィスキーのカラメル添加について
江部先生初めまして。いつも勉強させて頂いております。
さて、スコッチウィスキーのカラメル添加についてですが、スコッチにおいて認められている唯一の添加物がE150aというカラメルです。これは、味付けの為ではなくスコッチの見た目を均一にする目的で添加されるものです。
スコッチファンの間でもカラメル添加は問題視されることが多いのですが、それは味が変化する為ではなく、カラメルを添加すると色が濃くなり熟成感を悪く言えば偽ることが出来る事が主な理由です。(味の変化もあると言われていますが)
実際に添加される量は全体の0.1~0.5%程度です。
1ℓウィスキーを飲んで1~5g程度です。ソースが私のメモしかないのですが、前に調べたところE150aの中の糖質は100g中12g程度です。
カラメル添加はスコッチ法で認められているので蒸留所によって添加するしないは異なりますが、カラメル添加をしていない事をポリシーとしている蒸留所も沢山あります。
ちなみにバーボンウィスキーはアメリカの法律でカラメル添加を認められていません。(何らかの味付けや添加物があるものはバーボンと呼称できません)】
こんにちは。
スコッチウィスキーとカラメルについてTomatin さんから、詳細なコメントを頂きました。
よくわかりました。
とても助かります。
ありがとうございます。
『実際に添加される量は全体の0.1~0.5%程度です。
1ℓウィスキーを飲んで1~5g程度です。ソースが私のメモしかないのですが、前に調べたところE150aの中の糖質は100g中12g程度です。』
これなら、スコッチウィスキーの糖質量はまず大丈夫ですね。
時々、焼酎に変えて、スコッチの水割りも飲もうと思います。
バーボンは、カラメルなしなら、安心して糖質制限OK食材ですので、こちらもたまに呑もうと思います。
江部康二
スコッチウィスキーのカラメル添加について
江部先生初めまして。いつも勉強させて頂いております。
さて、スコッチウィスキーのカラメル添加についてですが、スコッチにおいて認められている唯一の添加物がE150aというカラメルです。これは、味付けの為ではなくスコッチの見た目を均一にする目的で添加されるものです。
スコッチファンの間でもカラメル添加は問題視されることが多いのですが、それは味が変化する為ではなく、カラメルを添加すると色が濃くなり熟成感を悪く言えば偽ることが出来る事が主な理由です。(味の変化もあると言われていますが)
実際に添加される量は全体の0.1~0.5%程度です。
1ℓウィスキーを飲んで1~5g程度です。ソースが私のメモしかないのですが、前に調べたところE150aの中の糖質は100g中12g程度です。
カラメル添加はスコッチ法で認められているので蒸留所によって添加するしないは異なりますが、カラメル添加をしていない事をポリシーとしている蒸留所も沢山あります。
ちなみにバーボンウィスキーはアメリカの法律でカラメル添加を認められていません。(何らかの味付けや添加物があるものはバーボンと呼称できません)】
こんにちは。
スコッチウィスキーとカラメルについてTomatin さんから、詳細なコメントを頂きました。
よくわかりました。
とても助かります。
ありがとうございます。
『実際に添加される量は全体の0.1~0.5%程度です。
1ℓウィスキーを飲んで1~5g程度です。ソースが私のメモしかないのですが、前に調べたところE150aの中の糖質は100g中12g程度です。』
これなら、スコッチウィスキーの糖質量はまず大丈夫ですね。
時々、焼酎に変えて、スコッチの水割りも飲もうと思います。
バーボンは、カラメルなしなら、安心して糖質制限OK食材ですので、こちらもたまに呑もうと思います。
江部康二
2017年03月05日 (日)
こんにちは
2017/3/2(木)
日本人が知らない“日本人の体質” 朝日放送 ビーバップ!ハイヒール
のゲストブレーンで、奥田昌子医師が登場して、無根拠な糖質制限食批判をされましたので、反論します。
以下、番組のサイトから抜粋
http://www.asahi.co.jp/be-bop/backnumber.html#sheetTeacher
【・・・予防医学に従事する医師の奥田昌子先生。
今回は、奥田先生が日本人の体質に合う、日本人のための正しい健康法を紹介する。
日本人は健康意識が高く、新たな健康法が登場すると、すぐに受け入れてしまいがち。ハリウッドセレブなどが取り入れる健康法は日本の若い女性の間でも人気だが、本当は日本人の体質に合っていないものが多い。中でも、今流行中の糖質抜きダイエット。なんと、日本人は炭水化物を取らないと、糖尿病のリスクを高めてしまうという。なぜ、糖質を抜くのに糖尿病になるのか? そこには肉食中心の欧米人と米食中心の日本人の体質の違いがあった!・・・】
欧米人と日本人は、人種が違うというのは、当たり前ですが、人類という範疇では同一です。
そもそも、日本人も含めて、人類には過剰の糖質摂取は適さないのです。
ともあれ、日本人と糖質摂取と糖尿病に関する信頼度の高いエビデンスを、まず一つ上げてみましょう。
『日本人は炭水化物を取らないと、糖尿病のリスクを高めてしまうという。』
これは、奥田昌子医師が明確に間違っています。
ご著書に「多目的コホート研究(JPHC研究)」のことも書いておられるのに以下の論文をご存じないのか、あえて無視されたのか、不可思議です。
実は、国立がん研究センター「多目的コホート研究(JPHC研究)」において
『米飯をたくさん摂取すると糖尿病発症が多くなる』
という結果が、2010年にすでに報告されています。
米飯摂取と糖尿病との関連について、国立がん研究センター、がん予防・検診研究センター研究部による「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果で、
がん予防・検診研究センター研究部のサイト
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/2418.html
で正式に、発表されています。(☆)
AJCNという一流雑誌に論文として掲載されました。
(American Journal of Clinical Nutrition 2010年12巻1468-77)
お茶碗1杯が約140gとして、1日に420g以上の米飯を食べる女性は、有意に糖尿病発症が多いです。
さらに1日に560g以上の米飯を摂取する女性は、もっと糖尿病発症が多いです。
この差は、男性の全体データでは、はっきりしません。
しかし、1日1時間未満の筋肉労働の男性では、米飯摂取が多いと糖尿病発症が有意に増加していました。
一方、1日1時間以上筋肉労働をする男性では、米飯摂取量増加による糖尿病発症の増加はありませんでした。
また、1日1時間未満の筋肉労働の女性では、米飯摂取が多いと糖尿病発症が増加傾向でした。
一方、1日1時間以上筋肉労働をする女性では、米飯摂取量増加による糖尿病発症の増加はありませんでした。
男女とも1日1時間以上の筋肉労働をすれば、ご飯をしっかり食べても糖尿病発症のリスクにならないようです。
一方、1日1時間未満の筋肉労働の人は、男女ともにご飯を多く食べると糖尿病発症のリスクになるということですね。
ご飯好きの人は、しっかり勉強しておきたい情報でした。
なお、
『炭水化物の高摂取は糖尿病のリスクを高めることが諸外国の研究でも報告』
されていますので、
『日本人も含めて、人類には過剰の糖質摂取は適さない。』
というエビデンスがあるということですね。
(☆)
以下、がん予防・検診研究センター研究部のサイトから転載
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/2418.html →図表もみることができます。
米飯摂取と糖尿病との関連について
-「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果-
私たちは、いろいろな生活習慣と、がん・脳卒中・心筋梗塞などの病気との関係を明らかにし、日本人の生活習慣病予防に役立てるための研究を行っています。平成2年(1990年)と平成5年(1993年)に、岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県中部、茨城県水戸、新潟県長岡、高知県中央東、長崎県上五島、沖縄県宮古の9保健所(呼称は2010年現在)管内にお住まいだった方々のうち、研究開始から5年後に行った調査時に糖尿病やがん、循環器疾患になっていなかった45~74歳の男女約6万人を、5年間追跡した調査結果にもとづいて、米飯摂取と糖尿病発症との関連を調べた結果を、専門誌で論文発表しましたので紹介します(American Journal of Clinical Nutrition 2010年12巻1468-77ページ)。
炭水化物の高摂取は糖尿病のリスクを高めることが諸外国の研究で報告されていますが、米を主食とする日本人において米飯摂取により糖尿病のリスクが高まるかどうかは明らかではありません。そこで、米飯摂取と糖尿病発症との関連について検討しました。
女性で糖尿病発症のリスクが上昇
研究開始から5年後に行なったアンケート調査の結果を用いて、米飯の摂取量により4つのグループに分類し、その後5年間の糖尿病発症(男性625人、女性478人)との関連を調べました。糖尿病の発症は、研究開始10年後に行った自記式調査で、上記追跡期間内に糖尿病と診断されたことがある場合としました。
その結果、女性では米飯摂取が多くなるほど糖尿病発症のリスクが上昇する傾向が認められました。摂取量が最も少ないグループに比べ1日3杯および1日4杯以上のグループでは糖尿病のリスクがそれぞれ1.48倍、1.65倍に上昇していました(図1)。さらに、米飯にあわ・ひえ・麦を混ぜない人に限って調べたところ、より強い関連がみられました。男性でも同様の傾向がみられましたが、統計学的に有意なリスク上昇ではありませんでした。パンやめん類では糖尿病リスクとの関連は認めませんでした。
筋肉労働や激しいスポーツをしない人で、米飯摂取による糖尿病リスクが上昇
筋肉労働や激しいスポーツを1日1時間以上する人としない人に分けて調べたところ、米飯摂取により糖尿病のリスクが上昇する傾向は男女ともにそのような活動をしない人において認められましたが、1日1時間以上する人ではみられませんでした(図2)。
今回の研究では、女性及び筋肉労働をしていない男性において、米飯摂取により糖尿病発症のリスクが上昇するという結果が得られました。その理由として、白米は精白の過程で糖尿病に予防的に働く食物繊維やマグネシウムが失われることや、食後の血糖上昇の指標であるグリセミックインデックスが高いことが挙げられます。筋肉労働や激しいスポーツを1日1時間以上しない人でのみ米飯摂取により糖尿病のリスクが上昇していたことから、身体活動量が高い人では米飯摂取が多くてもエネルギーの消費と摂取のバランスが保たれていることが考えられます。また、女性においては、米飯に雑穀を混ぜない人で糖尿病のリスクがさらに上昇していたことから、糖尿病予防には、日常の身体活動量を増やすとともに、雑穀を取り入れるなどの米飯摂取後の血糖上昇を抑えるような工夫も大切であると考えられます。
今回の研究では、全対象者に実施された食物摂取頻度アンケート調査から、各グループの米飯摂取量(中央値)を算出すると、最も少ないグループは、男性では280g、女性では165g、最も多いグループは、男性では700g、女性では560gでした。これらの値は、対象者の一部に実施されたより直接的な食事記録調査から算出された値と対比すると、男性では9%多く、女性では4%少なく見積もっています。
多目的コホート研究などで用いられる食物摂取頻度アンケート調査は、摂取量による相対的なグループ分けには適していますが、それだけで実際の摂取量を正確に推定するのは難しく、また年齢や時代・居住地域などが限定された対象集団の値を一般化することは適当とは言えませんので、ここに示した摂取量はあくまで参考値にすぎません。
江部康二
2017/3/2(木)
日本人が知らない“日本人の体質” 朝日放送 ビーバップ!ハイヒール
のゲストブレーンで、奥田昌子医師が登場して、無根拠な糖質制限食批判をされましたので、反論します。
以下、番組のサイトから抜粋
http://www.asahi.co.jp/be-bop/backnumber.html#sheetTeacher
【・・・予防医学に従事する医師の奥田昌子先生。
今回は、奥田先生が日本人の体質に合う、日本人のための正しい健康法を紹介する。
日本人は健康意識が高く、新たな健康法が登場すると、すぐに受け入れてしまいがち。ハリウッドセレブなどが取り入れる健康法は日本の若い女性の間でも人気だが、本当は日本人の体質に合っていないものが多い。中でも、今流行中の糖質抜きダイエット。なんと、日本人は炭水化物を取らないと、糖尿病のリスクを高めてしまうという。なぜ、糖質を抜くのに糖尿病になるのか? そこには肉食中心の欧米人と米食中心の日本人の体質の違いがあった!・・・】
欧米人と日本人は、人種が違うというのは、当たり前ですが、人類という範疇では同一です。
そもそも、日本人も含めて、人類には過剰の糖質摂取は適さないのです。
ともあれ、日本人と糖質摂取と糖尿病に関する信頼度の高いエビデンスを、まず一つ上げてみましょう。
『日本人は炭水化物を取らないと、糖尿病のリスクを高めてしまうという。』
これは、奥田昌子医師が明確に間違っています。
ご著書に「多目的コホート研究(JPHC研究)」のことも書いておられるのに以下の論文をご存じないのか、あえて無視されたのか、不可思議です。
実は、国立がん研究センター「多目的コホート研究(JPHC研究)」において
『米飯をたくさん摂取すると糖尿病発症が多くなる』
という結果が、2010年にすでに報告されています。
米飯摂取と糖尿病との関連について、国立がん研究センター、がん予防・検診研究センター研究部による「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果で、
がん予防・検診研究センター研究部のサイト
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/2418.html
で正式に、発表されています。(☆)
AJCNという一流雑誌に論文として掲載されました。
(American Journal of Clinical Nutrition 2010年12巻1468-77)
お茶碗1杯が約140gとして、1日に420g以上の米飯を食べる女性は、有意に糖尿病発症が多いです。
さらに1日に560g以上の米飯を摂取する女性は、もっと糖尿病発症が多いです。
この差は、男性の全体データでは、はっきりしません。
しかし、1日1時間未満の筋肉労働の男性では、米飯摂取が多いと糖尿病発症が有意に増加していました。
一方、1日1時間以上筋肉労働をする男性では、米飯摂取量増加による糖尿病発症の増加はありませんでした。
また、1日1時間未満の筋肉労働の女性では、米飯摂取が多いと糖尿病発症が増加傾向でした。
一方、1日1時間以上筋肉労働をする女性では、米飯摂取量増加による糖尿病発症の増加はありませんでした。
男女とも1日1時間以上の筋肉労働をすれば、ご飯をしっかり食べても糖尿病発症のリスクにならないようです。
一方、1日1時間未満の筋肉労働の人は、男女ともにご飯を多く食べると糖尿病発症のリスクになるということですね。
ご飯好きの人は、しっかり勉強しておきたい情報でした。
なお、
『炭水化物の高摂取は糖尿病のリスクを高めることが諸外国の研究でも報告』
されていますので、
『日本人も含めて、人類には過剰の糖質摂取は適さない。』
というエビデンスがあるということですね。
(☆)
以下、がん予防・検診研究センター研究部のサイトから転載
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/2418.html →図表もみることができます。
米飯摂取と糖尿病との関連について
-「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果-
私たちは、いろいろな生活習慣と、がん・脳卒中・心筋梗塞などの病気との関係を明らかにし、日本人の生活習慣病予防に役立てるための研究を行っています。平成2年(1990年)と平成5年(1993年)に、岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県中部、茨城県水戸、新潟県長岡、高知県中央東、長崎県上五島、沖縄県宮古の9保健所(呼称は2010年現在)管内にお住まいだった方々のうち、研究開始から5年後に行った調査時に糖尿病やがん、循環器疾患になっていなかった45~74歳の男女約6万人を、5年間追跡した調査結果にもとづいて、米飯摂取と糖尿病発症との関連を調べた結果を、専門誌で論文発表しましたので紹介します(American Journal of Clinical Nutrition 2010年12巻1468-77ページ)。
炭水化物の高摂取は糖尿病のリスクを高めることが諸外国の研究で報告されていますが、米を主食とする日本人において米飯摂取により糖尿病のリスクが高まるかどうかは明らかではありません。そこで、米飯摂取と糖尿病発症との関連について検討しました。
女性で糖尿病発症のリスクが上昇
研究開始から5年後に行なったアンケート調査の結果を用いて、米飯の摂取量により4つのグループに分類し、その後5年間の糖尿病発症(男性625人、女性478人)との関連を調べました。糖尿病の発症は、研究開始10年後に行った自記式調査で、上記追跡期間内に糖尿病と診断されたことがある場合としました。
その結果、女性では米飯摂取が多くなるほど糖尿病発症のリスクが上昇する傾向が認められました。摂取量が最も少ないグループに比べ1日3杯および1日4杯以上のグループでは糖尿病のリスクがそれぞれ1.48倍、1.65倍に上昇していました(図1)。さらに、米飯にあわ・ひえ・麦を混ぜない人に限って調べたところ、より強い関連がみられました。男性でも同様の傾向がみられましたが、統計学的に有意なリスク上昇ではありませんでした。パンやめん類では糖尿病リスクとの関連は認めませんでした。
筋肉労働や激しいスポーツをしない人で、米飯摂取による糖尿病リスクが上昇
筋肉労働や激しいスポーツを1日1時間以上する人としない人に分けて調べたところ、米飯摂取により糖尿病のリスクが上昇する傾向は男女ともにそのような活動をしない人において認められましたが、1日1時間以上する人ではみられませんでした(図2)。
今回の研究では、女性及び筋肉労働をしていない男性において、米飯摂取により糖尿病発症のリスクが上昇するという結果が得られました。その理由として、白米は精白の過程で糖尿病に予防的に働く食物繊維やマグネシウムが失われることや、食後の血糖上昇の指標であるグリセミックインデックスが高いことが挙げられます。筋肉労働や激しいスポーツを1日1時間以上しない人でのみ米飯摂取により糖尿病のリスクが上昇していたことから、身体活動量が高い人では米飯摂取が多くてもエネルギーの消費と摂取のバランスが保たれていることが考えられます。また、女性においては、米飯に雑穀を混ぜない人で糖尿病のリスクがさらに上昇していたことから、糖尿病予防には、日常の身体活動量を増やすとともに、雑穀を取り入れるなどの米飯摂取後の血糖上昇を抑えるような工夫も大切であると考えられます。
今回の研究では、全対象者に実施された食物摂取頻度アンケート調査から、各グループの米飯摂取量(中央値)を算出すると、最も少ないグループは、男性では280g、女性では165g、最も多いグループは、男性では700g、女性では560gでした。これらの値は、対象者の一部に実施されたより直接的な食事記録調査から算出された値と対比すると、男性では9%多く、女性では4%少なく見積もっています。
多目的コホート研究などで用いられる食物摂取頻度アンケート調査は、摂取量による相対的なグループ分けには適していますが、それだけで実際の摂取量を正確に推定するのは難しく、また年齢や時代・居住地域などが限定された対象集団の値を一般化することは適当とは言えませんので、ここに示した摂取量はあくまで参考値にすぎません。
江部康二
2016年10月24日 (月)
【16/10/23 Taka
先生こんにちは。
いつも参考にさせて頂いてます。
最近では、糖質制限の認知度も上がってきて、雑誌などでも言及するコメントがみられてきました。
そのような中、先日発売されたスポーツ雑誌Tarzan11月10日号に、糖尿病に関してこのようなことが記載されていました。
以下、引用
『糖質をあまりに制限し過ぎると逆に血糖値が上がりやすくなる。
糖尿病の食事療法で効果的なのはエネルギー制限のみ。
糖質制限で糖尿病が予防できる保証はない。
糖質摂取を抑え過ぎると、糖質を摂った後に血糖値が逆に上がりやすくなることもある。
糖尿病は罹患期間が長いほど血糖コントロールが難しく治りにくい。
放置して最後の手段で糖質制限に頼っても合併症の危険度は下げられない。』
このように記載されていました。
私が最近、気になっていることは糖質を抑えたことによるβ細胞の退化です。
以前、先生 おブログではそのようなことはないと書かれてありましたが、最近発売された「ケトン食ががんを消す」でも極度の糖質制限ではβ細胞の退化が懸念されるとのことで、時折、糖質を摂る工夫をしていると書かれてました。
糖質制限をすると、インスリンも今までよりは必要がなくなりますし、それを続けていて急に糖質がたくさん入ってきたら、インスリンを作ることが間に合わず血糖値が上昇してしまうこともあると思うのですが…
細胞が退化してしまうのかどうなのか、気になっているところです。】
こんばんは。
Takaさんから、Tarzan11月10日号の、糖質制限食批判の記事に関してコメント・質問を頂きました。
『①糖質をあまりに制限し過ぎると逆に血糖値が上がりやすくなる。
②糖尿病の食事療法で効果的なのはエネルギー制限のみ。
③糖質制限で糖尿病が予防できる保証はない。
④糖質摂取を抑え過ぎると、糖質を摂った後に血糖値が逆に上がりやすくなることもある。
⑤糖尿病は罹患期間が長いほど血糖コントロールが難しく治りにくい。
⑥放置して最後の手段で糖質制限に頼っても合併症の危険度は下げられない。』
ターザンの記事に対して、
以下A)B)C)D)と反論していきます。
A)
正常人が糖質制限食を実践した場合
①と④に関しては、あり得るのですが、特に問題はありません。
75g経口ブドウ糖負荷試験前3日間は、150g/日以上の糖質を摂取が推奨です。
これは糖質制限をあるていどの期間続けた正常人が、いきなりブドウ糖負荷試験をすると、一見耐糖能低下(血糖上昇)のようなデータがでることが時にあるからです。
追加分泌インスリンを出す必要がほとんどない糖質制限食を続けていた場合には、糖質摂取に対して、β細胞の追加分泌がが準備ができていない状態の可能性があります。それで、一見、耐糖能低下のように見えるのだと思います。
このような場合も、スーパー糖質制限食実践でβ細胞は休養できていて血糖コントロールは良好となるので、β細胞が障害されている可能性はありません。
すなわち、β細胞のインスリン分泌能力も準備さえ整えば、正常に作用すると考えられます。
糖質制限食実践者においては、食後高血糖によるβ細胞の障害はないので、本当にインスリン分泌能が低下するということは考えられません。
基礎分泌インスリンは、糖質制限食実践者においてもしっかり分泌されていますしβ細胞は退化などしません。
糖質制限食は、狩猟・採集時代700万年間における人類本来の食事であり、人類の健康食と考えられます。
さらに2型糖尿病の人で、糖質制限食実践によりβ細胞が休養できて、耐糖能が改善することも時にあります。
B)
②糖尿病の食事療法で効果的なのはエネルギー制限のみ。
エネルギー制限食は、高糖質食なので、「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」という酸化ストレスリスクを必ず生じます。
つまり、エネルギー制限食(高糖質食)で、糖尿病合併症を予防することは理論的に不可能なのです。
その証明として、現行の糖尿病治療により 、毎年16000人の透析、3000人の失明、3000人の足切断という悲劇が生じています。
エネルギー制限食(高糖質食)は糖尿病に効果的どころか合併症製造食というのが偽らざる実態なのです。
そして、米国糖尿病学会は、2013年10月の「栄養療法に関する声明」において糖質制限食も糖尿病治療食の一つとして正式に容認しています。
C)
③糖質制限で糖尿病が予防できる保証はない。
米国糖尿病学会によれば、血糖値に直接影響を与えるのは糖質だけで、たんぱく質、脂質は与えません。
従って、糖質制限食を実践することで、食後高血糖を防げば、理論的には、当然将来の糖尿病発症も予防できます。
新潟労災病院消化器内科部長前川智先生が書かれた
「耐糖能異常に対する低炭水化物食の効果に関する後ろ向き研究」
と題した英文論文がPubMedに掲載されました。
Diabetes, Metabolic syndrome, Obesity, Target and Therapy
というニュージーランドの英文雑誌です。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4063858/ → ここで全文が閲覧可能です。
Diabetes Metab Syndr Obes. 2014; 7: 195–201.
『糖質制限食が境界型糖尿病において、血糖コントロール及び2型糖尿病への進行を予防するのに有効である。』
という結論です。
D)
⑤と⑥に関して、見解を述べます。
糖尿病の罹病期間が長いほど血糖コントロールが困難なのはそのとおりです。
だからこそ、できるだけ早期に糖質制限食を開始して「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」を防ぐことが大切なのです。
そして、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」を防いで、糖尿病合併症を予防可能なのは糖質制限食だけです。
江部康二
先生こんにちは。
いつも参考にさせて頂いてます。
最近では、糖質制限の認知度も上がってきて、雑誌などでも言及するコメントがみられてきました。
そのような中、先日発売されたスポーツ雑誌Tarzan11月10日号に、糖尿病に関してこのようなことが記載されていました。
以下、引用
『糖質をあまりに制限し過ぎると逆に血糖値が上がりやすくなる。
糖尿病の食事療法で効果的なのはエネルギー制限のみ。
糖質制限で糖尿病が予防できる保証はない。
糖質摂取を抑え過ぎると、糖質を摂った後に血糖値が逆に上がりやすくなることもある。
糖尿病は罹患期間が長いほど血糖コントロールが難しく治りにくい。
放置して最後の手段で糖質制限に頼っても合併症の危険度は下げられない。』
このように記載されていました。
私が最近、気になっていることは糖質を抑えたことによるβ細胞の退化です。
以前、先生 おブログではそのようなことはないと書かれてありましたが、最近発売された「ケトン食ががんを消す」でも極度の糖質制限ではβ細胞の退化が懸念されるとのことで、時折、糖質を摂る工夫をしていると書かれてました。
糖質制限をすると、インスリンも今までよりは必要がなくなりますし、それを続けていて急に糖質がたくさん入ってきたら、インスリンを作ることが間に合わず血糖値が上昇してしまうこともあると思うのですが…
細胞が退化してしまうのかどうなのか、気になっているところです。】
こんばんは。
Takaさんから、Tarzan11月10日号の、糖質制限食批判の記事に関してコメント・質問を頂きました。
『①糖質をあまりに制限し過ぎると逆に血糖値が上がりやすくなる。
②糖尿病の食事療法で効果的なのはエネルギー制限のみ。
③糖質制限で糖尿病が予防できる保証はない。
④糖質摂取を抑え過ぎると、糖質を摂った後に血糖値が逆に上がりやすくなることもある。
⑤糖尿病は罹患期間が長いほど血糖コントロールが難しく治りにくい。
⑥放置して最後の手段で糖質制限に頼っても合併症の危険度は下げられない。』
ターザンの記事に対して、
以下A)B)C)D)と反論していきます。
A)
正常人が糖質制限食を実践した場合
①と④に関しては、あり得るのですが、特に問題はありません。
75g経口ブドウ糖負荷試験前3日間は、150g/日以上の糖質を摂取が推奨です。
これは糖質制限をあるていどの期間続けた正常人が、いきなりブドウ糖負荷試験をすると、一見耐糖能低下(血糖上昇)のようなデータがでることが時にあるからです。
追加分泌インスリンを出す必要がほとんどない糖質制限食を続けていた場合には、糖質摂取に対して、β細胞の追加分泌がが準備ができていない状態の可能性があります。それで、一見、耐糖能低下のように見えるのだと思います。
このような場合も、スーパー糖質制限食実践でβ細胞は休養できていて血糖コントロールは良好となるので、β細胞が障害されている可能性はありません。
すなわち、β細胞のインスリン分泌能力も準備さえ整えば、正常に作用すると考えられます。
糖質制限食実践者においては、食後高血糖によるβ細胞の障害はないので、本当にインスリン分泌能が低下するということは考えられません。
基礎分泌インスリンは、糖質制限食実践者においてもしっかり分泌されていますしβ細胞は退化などしません。
糖質制限食は、狩猟・採集時代700万年間における人類本来の食事であり、人類の健康食と考えられます。
さらに2型糖尿病の人で、糖質制限食実践によりβ細胞が休養できて、耐糖能が改善することも時にあります。
B)
②糖尿病の食事療法で効果的なのはエネルギー制限のみ。
エネルギー制限食は、高糖質食なので、「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」という酸化ストレスリスクを必ず生じます。
つまり、エネルギー制限食(高糖質食)で、糖尿病合併症を予防することは理論的に不可能なのです。
その証明として、現行の糖尿病治療により 、毎年16000人の透析、3000人の失明、3000人の足切断という悲劇が生じています。
エネルギー制限食(高糖質食)は糖尿病に効果的どころか合併症製造食というのが偽らざる実態なのです。
そして、米国糖尿病学会は、2013年10月の「栄養療法に関する声明」において糖質制限食も糖尿病治療食の一つとして正式に容認しています。
C)
③糖質制限で糖尿病が予防できる保証はない。
米国糖尿病学会によれば、血糖値に直接影響を与えるのは糖質だけで、たんぱく質、脂質は与えません。
従って、糖質制限食を実践することで、食後高血糖を防げば、理論的には、当然将来の糖尿病発症も予防できます。
新潟労災病院消化器内科部長前川智先生が書かれた
「耐糖能異常に対する低炭水化物食の効果に関する後ろ向き研究」
と題した英文論文がPubMedに掲載されました。
Diabetes, Metabolic syndrome, Obesity, Target and Therapy
というニュージーランドの英文雑誌です。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4063858/ → ここで全文が閲覧可能です。
Diabetes Metab Syndr Obes. 2014; 7: 195–201.
『糖質制限食が境界型糖尿病において、血糖コントロール及び2型糖尿病への進行を予防するのに有効である。』
という結論です。
D)
⑤と⑥に関して、見解を述べます。
糖尿病の罹病期間が長いほど血糖コントロールが困難なのはそのとおりです。
だからこそ、できるだけ早期に糖質制限食を開始して「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」を防ぐことが大切なのです。
そして、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」を防いで、糖尿病合併症を予防可能なのは糖質制限食だけです。
江部康二
2016年10月12日 (水)
おはようございます。
先日入院された患者さんから、「普段は◯◯のパンを食べてましたが、食後に血糖値を測ると上がっているんです。」との話を聞きました。
確かに、読者の皆様から
「○○の糖質制限パンは食べて大丈夫なのでしょうか?」
と言った質問を頂きます。
糖質制限パンと名うっているメーカーのパンがいろいろと販売されていますが、 確かに一般の小麦のパンに比べたら、糖質が少ないことは間違いないと思います。
ただ残念ながら、糖質表示が過小の商品もあることは間違いないようです。
表示してある糖質量から換算するよりも、かなり大きく血糖値を上げてしまう糖質制限パンもあるので、一定の注意が必要ということです。
私自身、友人に頼んで某メーカーの糖質オフケーキを取り寄せて人体実験してみたところ、糖質表示量の、2・5倍くらい血糖値上昇がみられました。
普通のケーキよりはましですが、やはりこれではフェアではなく、如何なものかと思います。
また、あらてつさんに何社かのふすまパンと糖質制限パンの実験台にされましたが、こちらも同じく表示してある糖質量よりも大きな血糖値の上昇が見られました。
血糖自己測定器を持っている人は、自分で確かめた方が無難です。
血糖自己測定器を持っていない人は、ドラッグストアで尿糖試験紙を購入して、食後1時間程度の尿糖を測定してみましょう。
もし尿糖陽性なら、血糖値が180mgを超えた可能性が高いので注意が必要です。
その点、私が監修している糖質制限ドットコムの糖質制限パンは、私自身が開発段階から何度も試食と血糖検査を行い、大学の専門家の助言を受け完成した糖質制限ミックス粉、京都江部粉を使用しています。
膨大な手間と時間をかけて、研究・研鑽を積んできましたので、京都江部粉を使用した糖質制限ドットコムの糖質制限パンより、実際に血糖値をあげる糖質含有量が少ないパンは、この世に存在しないと自負しています。
タイプも3種ありますので、それぞれ食べ方に合わせて選んで頂けます。

おいしい糖質制限パン(5個入)
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail6.html

おいしい糖質制限食パン(5枚入)
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail72.html

ローカーボ山形食パン
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail7.html
それぞれ、一流のパン職人さんに1点1点手作りで焼いて頂いてます。
血糖値の上昇を最低限に抑え、尚且つ小麦のパンに限りなく近づいたおいしい糖質制限パン。
糖尿病人、メタボ人、ダイエッターと全ての糖質セイゲニストの皆さんに、自信を持ってお勧め致します(^^)
是非、お試しあれ。
なお、一部、マーガリンを使って「糖質制限食」と謳っているメーカーがあるそうですが、私が糖質制限食でマーガリンを勧めることはありえませんのでご注意下さい。
江部康二
先日入院された患者さんから、「普段は◯◯のパンを食べてましたが、食後に血糖値を測ると上がっているんです。」との話を聞きました。
確かに、読者の皆様から
「○○の糖質制限パンは食べて大丈夫なのでしょうか?」
と言った質問を頂きます。
糖質制限パンと名うっているメーカーのパンがいろいろと販売されていますが、 確かに一般の小麦のパンに比べたら、糖質が少ないことは間違いないと思います。
ただ残念ながら、糖質表示が過小の商品もあることは間違いないようです。
表示してある糖質量から換算するよりも、かなり大きく血糖値を上げてしまう糖質制限パンもあるので、一定の注意が必要ということです。
私自身、友人に頼んで某メーカーの糖質オフケーキを取り寄せて人体実験してみたところ、糖質表示量の、2・5倍くらい血糖値上昇がみられました。
普通のケーキよりはましですが、やはりこれではフェアではなく、如何なものかと思います。
また、あらてつさんに何社かのふすまパンと糖質制限パンの実験台にされましたが、こちらも同じく表示してある糖質量よりも大きな血糖値の上昇が見られました。
血糖自己測定器を持っている人は、自分で確かめた方が無難です。
血糖自己測定器を持っていない人は、ドラッグストアで尿糖試験紙を購入して、食後1時間程度の尿糖を測定してみましょう。
もし尿糖陽性なら、血糖値が180mgを超えた可能性が高いので注意が必要です。
その点、私が監修している糖質制限ドットコムの糖質制限パンは、私自身が開発段階から何度も試食と血糖検査を行い、大学の専門家の助言を受け完成した糖質制限ミックス粉、京都江部粉を使用しています。
膨大な手間と時間をかけて、研究・研鑽を積んできましたので、京都江部粉を使用した糖質制限ドットコムの糖質制限パンより、実際に血糖値をあげる糖質含有量が少ないパンは、この世に存在しないと自負しています。
タイプも3種ありますので、それぞれ食べ方に合わせて選んで頂けます。

おいしい糖質制限パン(5個入)
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail6.html

おいしい糖質制限食パン(5枚入)
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail72.html

ローカーボ山形食パン
https://www.toushitsuseigen.com/products/detail7.html
それぞれ、一流のパン職人さんに1点1点手作りで焼いて頂いてます。
血糖値の上昇を最低限に抑え、尚且つ小麦のパンに限りなく近づいたおいしい糖質制限パン。
糖尿病人、メタボ人、ダイエッターと全ての糖質セイゲニストの皆さんに、自信を持ってお勧め致します(^^)
是非、お試しあれ。
なお、一部、マーガリンを使って「糖質制限食」と謳っているメーカーがあるそうですが、私が糖質制限食でマーガリンを勧めることはありえませんのでご注意下さい。
江部康二