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< カロリー制限・高糖質食+薬物療法>では、合併症予防は困難!
こんにちは。

まさえさんから、1年前の健康診断で糖尿病の診断を受けたあと、糖質制限食を実践されて、1年後の検査でコントロール良好になったというコメントを頂きました。


【16/02/08 まさえ

ありがとうございます!

江部先生、こんにちは。

糖質制限のすごさを実感し、感謝をお伝えしたく、全く無関係なこちらにコメント、という形をお許しください。

私は38歳、女性です。
父母兄、と家族全員が糖尿です。

母は透析の末、多臓器不全で他界
父は数年前に腎不全、脳出血で現在透析中
兄(44歳)は一型糖尿病で昨年脳梗塞(幸い軽かったため仕事復帰)

という、糖尿オンパレードの家系ながら、奇跡的に免れていたのですが、昨年ついに健康診断後に病院から直接「受診したほうがいい」と連絡が来てしまい、絶望的な気持ちになっていました。

しかし、食事や水分をかなり制限し、薬を飲み、インシュリンを打ち続けていたにも関わらず、3人ともどんどん悪くなっていくのを目の当たりにしていたため、なんとなく病院には足を運べずにいました。

なんとかならないか必死にいろいろと調べていくうちに、江部先生のブログや監修のショップへたどり着き、ブログなどを拝見しながら病院へは行かずに、糖質制限を始めました。

血糖値は測れないものの、体重がスルスルと落ちていきました。

痩せればいいわけではないと戒めながら、たまに甘えながらも1年が経ち、先月、ドキドキしながら1年ぶりに健康診断を受けました。

送られてきた診断結果を恐る恐る開けました。

体重     61.6㎏ → 53.1㎏
空腹時血糖値 199 → 125
HbA1c    9.4% → 5.8%

となっていました。

糖尿オンパレードの家系で糖質制限だけで下がるのかドキドキしましたが、びっくりしました。

ストイックさが足りず、空腹時血糖値はまだ少し高いですが、諦めずに慌てずに一生続けようと思います!!

来年の健康診断は、空腹時血糖値も正常範囲にまで下げるのが目標です。

糖尿オンパレードの家族ですが、諦めずにがんばります!

江部先生、本当に本当にありがとうございます。】



まさえさん。

糖質制限食1年間で、HbA1cが9.4%から5.8%とは、見事な改善です。

早朝空腹時血糖値も125mg/dlですから、境界型くらいなので、もうすぐ正常値になりそうですね。
良かったです。

ご両親とも透析ですから、まさえさんも血糖コントロールを良好に保つことが大変重要です。

御母上は残念でした。

「食事や水分をかなり制限し、薬を飲み、インシュリンを打ち続けていたにも関わらず、3人ともどんどん悪くなっていく」

ここで疑問が出てきます。

現在、毎年新たに、糖尿病が元で、人工透析16000人、失明3000人、足切断3000人の合併症が発症しています。

これらの方々は、全て医師や栄養士の言うことを聞かずに、薬もまともに内服せずに暴飲・暴食をしたのでしょうか?

いえいえそんなことはありません。

ほとんどの方は、まさえさんのご両親と同様、医師や栄養士の言うとおりに、つらくとも我慢してカロリー制限食を実践し、酒も飲まず、運動もし、血糖コントロールが徐々に悪くなれば、経口糖尿病薬が増えていき、それでも効果が良くなければ、インスリン注射を導入して、清く正しく頑張ってきたにもかかわらず、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病壊疽・・・を合併してきてしまったのです。

即ち、糖尿病患者さんに罪はないのです。

罪は一重に高糖質食にあるのです。

カロリー制限食(高糖質・低脂質食)を実践する限りは、かなり運が良くない限り糖尿病合併症から免れることは至難の技です。

何故なら、糖質を摂取する限り、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」という酸化ストレスリスク(☆)、動脈硬化リスクを必ず生じるからです。

「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」は糖尿病合併症の最も大きな要因です。

これらをを防ぐことこそが合併症予防の優先順位の一番なのです。

そして糖質制限食が唯一、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅増大」を防ぐことができる治療食なのです。

ACCORDの結果(RCT研究論文)とランセットの報告(コホート研究論文)によれば、

「高糖質食を摂取しながら、強力な糖尿病の薬物治療を行えばかえって総死亡率が上昇する」

という、明確なエビデンスが存在します。(*)

私は一人の医師であり、一人の糖尿人です。

医師として糖尿人として、日本糖尿病学会に、一言申しあげたいのです。

上記の明白なエビデンスを無視せずに、現実を認めて、ワンパターンの食事療法(カロリー制限・高糖質・低脂肪食)の見直しに着手するのが糖尿病専門医として科学的な態度と言えるのではないでしょうか?


(☆)酸化ストレス

人体は、酸化反応と抗酸化反応のバランスがとれていると、正常に機能します。

酸化反応が抗酸化反応を上まわった状態を酸化ストレスといいます。

細胞内のミトコンドリアの活動で日常的に活性酸素が発生しますが、生体の抗酸化反応で処理しています。

スーパーーパーオキシドディスムターゼ (Superoxide dismutase, SOD) は、細胞内に発生した活性酸素を分解する酵素です。
生体内のビタミンC、ビタミンE、グルタチオンなどが抗酸化作用を有しています。

ヒトにおいて、最も一般的な酸化ストレスの発生源は喫煙と高血糖です。

『高血糖→糖化蛋白生成亢進→糖化蛋白が種々の酵素と反応して活性酸素生成。』

高血糖は、糖化蛋白の生成を亢進させます。

糖化蛋白は、様々な酵素と反応して、活性酸素を生成します。

活性酸素は生体の酸化反応の大本です。

酸化ストレスが、動脈硬化・老化・癌・アルツハイマー・パーキンソン等、様々な疾病の元凶とされています。

血糖値に関しては食後高血糖と平均血糖変動幅増大が最大の酸化ストレスリスクとされています。


(*)
2011年07月21日 (木) の本ブログ記事
「ACCORDとLancet誌2010年2月6日号の報告、HbA1cの目標値は?」
をご参照頂けば幸いです。

江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖尿病レシピコンテストは、炭水化物祭りだった。残念!!
【15/11/25 馬馬虎虎32

江部先生の苦労がよく分かりました

江部先生 
あれほど熱心に「糖質制限食」+「糖尿病診断はブドウ糖負荷試験で」を全国で啓蒙活動されて理解して実行している江部教の信者(HbA1c11.4 インスリン1日71単位から、今は76歳 GA16.5 インスリン4回打ちで16単位)として、

むしろ日本糖尿病学会+日本糖尿病協会こそ、糖尿病患者を増加を推進しているのではないかと思うことがありました。

日本糖尿病協会の月刊 糖尿病ライフ「さかえ12月号」の付録
専門・短大・大学生による糖尿病レシピコンテスト第2回 アイデアレシピ作品集

朝食部門 目覚めスッキリいただきます(京都女子大 3名)538kcal 
炭水化物81.4g

朝食部門 彩り香る朝食で目覚めスッキリ!(武庫川女子大 3名)495kcal 
炭水化物72.4g

朝食部門 おひさまモーニングプレート(名古屋学芸大)498kcal 
炭水化物71.2g

朝食部門 ポケットサンドdeモーニング(奈良女子大)500kcal 
炭水化物74.7g

昼食部門 ベトナム風エスニックランチ(佐賀女子短大)494kcal 
炭水化物80.7g

昼食部門 彩りヘルシーお弁当(釧路短大)508kcal 炭水化物70.3g

昼食部門 ひと味違う!満腹和洋ランチ(和洋女子大)529kcal 
炭水化物83.7g

昼食部門 とく徳!満腹やさいランチ(四国大学短大)535kcal 
炭水化物73.0g

夕食部門 彩り野菜で見た目も味も満足Dinner(名古屋学芸大)623kcal 炭水化物90.1g

夕食部門 家族で祝おう!まーるい記念日(帝京平成大)651kcal 
炭水化物103.5g

夕食部門 まごわやさしいよ!もぐもぐ御膳(仙台青葉学院短大)598kcal 
炭水化物92.4g

夕食部門 モリモリ野菜の創作中華(兵庫県立大)619kcal 
炭水化物90.2g

くどくどと書きましたがエントリー104件 1次書類審査223件 75校とあり 
推察するに、この人達は、栄養士の卵達ですネ。
1食の炭水化物が70~100gだと1時間後、2時間後の血糖値アップを全く無意識で教育を受けています。
全国の糖尿病専門医の再教育も大変ですが、食事指導を担当する?栄養士の卵にせめて1日炭水化物130gだよと教える方法はないのでしょうか。
本当に江部先生のご苦労をよく分かりました。】



こんばんは。

馬馬虎虎32さんから、糖尿病レシピコンテストに関する興味深いコメントを頂きました。
ありがとうございます。

76歳。
インスリン1日71単位のインスリン注射でもHbA1c11.4% 
今は、インスリン4回打ちで16単位で、GA16.5%


HbA1cの基準値は6.2%以下で、コントロール目標は7.0未満
GAの基準値は、11.8~16.0%で、コントロール目標は20.0未満


なので、糖質制限食実践で、インスリンの単位が1/4以下になって、なおかつコントロール良好ですので素晴らしい改善です。
良かったです。

日本糖尿病協会の月刊 糖尿病ライフ「さかえ12月号」の付録
専門・短大・大学生による糖尿病レシピコンテスト第2回 アイデアレシピ作品集
の情報を、ありがとうございます。

アイデアレシピとは言いながら、炭水化物70~100gと、強烈な炭水化物祭りなのは、残念至極です。

全て「カロリー制限・高糖質食」です。

「炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。炭水化物だけが、
血糖値に直接影響を与える。」
(*)

米国糖尿病学会が、2004年から患者教育用テキストブックに記載。
(炭水化物=糖質+食物繊維)


このような、重要な生理学的事実を、栄養士学校では教育しないのでしょうか?

また、
「1gの糖質が体重64kgの2型糖尿病患者の血糖値を約3mg上昇させ、
1型糖尿病患者なら約5mg上昇させる。」

という生理学的事実も、栄養士学校では教育されないのでしょうか?

糖質70gを摂取したら、2型で、210mgの血糖を上昇させます。
すなわち、空腹時血糖値が100mg/dlと良好でも
食後1時間か2時間のピークの血糖値は310mgとなります。

このような糖質たっぷり食を、朝・昼・夕と摂取すれば、1日3回巨大な食後高血糖を生じて、動脈硬化のリスクとなり、数年後には確実に合併症を生じます。

「さかえ12月号」に載っている糖尿病レシピは、全て「合併症製造食」あるいは「慢性殺人食」としか言いようがありません。

食後高血糖を生じない唯一の糖尿病治療食は「糖質制限食」です。
糖質制限食なら、血糖コントロール良好を保つことができて、合併症予防もできます。

日本全国の糖尿人の皆さん、糖尿病専門医や栄養士の言うことを、そのまま信用したら、極めて危険です。

自分の頭で考えて、決断して、食事療法を選択して、身を守ってくださいね。


(*)ADA:Life With Diabetes A Series of Teaching Outlines 
by the Michigan Diabetes Research and Training Center 2004


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食でHbA1c改善、減量成功。身内が合併症で死亡。
【15/11/14 tsune

先生に感謝です!

はじめまして、こんにちは。
私の主人が糖尿人です。

いつも、江部先生のブログを拝読させて頂いております。

又、心を変えれば健康になれる! を購入させて頂き、 日々、読み返して勉強しております。

先日のブログに掲載されていらっしゃいました、
「糖質制限食で血糖値が改善したのに、心筋梗塞に。何故?再発予防は。」
の話を主人に話しましたら、今一度、気を引き締めて、精進しなくては! と言ってくれました。

主人が糖尿病と診断されたのは、去年の夏で、 恐らく春の終わりから症状は出ていたのですが、気がつかず、 中学時代からアレルギー性鼻炎をもっていた主人が副鼻腔炎を患い、 2週間通院しても良くならなかったのを疑った主治医から、 血液検査を進められ、結果が直ぐに出る総合病院に行きなさい。と言われ、 直ぐに総合病院へ急患で行き、血液検査をした結果、血糖値が676でした。
(直前の昼食時に、マックダブルバーガーセット、コーラ追加、クーリッシュというアイスを食べました。←今思うと、恐怖です。)

ただ、急患で対応してくださった先生が、 外科担当でしたので週明けに内科へ行き、 受診の結果、、、血糖値302、Hba1c12.4と、立派な糖尿病患者でした。

即入院と言われましたが、仕事上無理なので、通院するからとの条件で、 ランタスを1日1回6単位、ジャヌビア1日1錠処方されて帰ってきた主人は、 食卓に並べた食べ物を見ても、これ食べても死なない?と言う程、 絶望してました。
(因みに、私が別の日の付き添いで受診した際、 先生に治療放棄した場合を聞きましたら、 1年以内に脳内出血して、寝たきりかなぁ、、、と。 看護師さんからは、 薬で血糖値をさげられるから、糖質制限は、ダメだよ。と言われました。)

実は私の身内に糖尿病合併症である透析、四肢切断後、 亡くなった方が2人居て、私自身は、本当に心配で心不安で、、、
子供も8歳と6歳で、、、

四肢切断と言葉では言っても、右足を切断して火葬場へ、 左足を切断して2度目の火葬場、3度目は、本人の火葬、、、と、 壮絶な日々でした。

私は必死でネット検索して、江部先生のブログを知り、これしかない!と思い、 時間を見つけては先生のブログを読みまくり主人に話して、血糖値を測定して、 主人の体調(手足のしびれ、倦怠感、空腹感)を聞きながら、 食事を用意して、ランタスとジャヌビアを少なくしたりと調整しました。

その結果、

2014年7月 急患時血糖値676(体重98キロ、身長171cm)
        内科受診時血糖値302、Hba1c12.4(ランタス6、ジャヌビア1錠)
    8月 血糖値82、Hba1c10.0(ランタス5~6、ジャヌビア1錠)
9月 血糖値103、Hba1c7.7(ジャヌビア1錠)
11月 血糖値102、Hba1c6.1(メトグルコ1日1錠)

2015  1月 血糖値94、Hba1c6.0(メトグルコ1日1錠)
  (体重82キロまで減。)
    4月 血糖値119、Hba1c5.9(メトグルコ1日1錠)
7月 血糖値114、Hba1c6.0(メトグルコ1日1錠)
10月 血糖値116、Hba1c5.7(処方薬なし!)

と改善されました。

主人は、自身の体の声を聞きながら、他人から何を言われても、 今の食事療法が一番良い!と、最善を尽くして頑張っております。
あとは、体重が75キロ位まで減ることを祈ってます(笑)

まだスーパー糖質制限を始めて1年ですが、食事による延命治療だと認識し、 合併症を発症された方々のブログを読みながら勉強しております。

ただ、主人の病気によって私は20キロ減 (産後の異常な糖質摂取だったと思います。)に成功し、 中高学生時代のスタイルまで戻り、主人には感謝しております!

これからも、江部先生のブログを拝読させて頂きながら、 日々勉強して精進していきますので、宜しくお願い致します。

長々と失礼いたしました。】


こんばんは。
tsune さんから、糖質制限食でHbA1c改善、減量成功というとても嬉しいコメントをいただきました。

tsune さん
コメント、拙著のご購入、ありがとうございます。

ご主人、見事な改善ですね。
良かったです。

tsune さんも、20kgの減量成功で中高学生時代のスタイルまで戻ったとは素晴らしいです。

「・・・看護師さんからは、 薬で血糖値をさげられるから、糖質制限は、ダメだよ。と言われました。」

結局、この病院では、インスリンや内服薬を必ず使うことを前提に「糖尿病治療」を考えているのでしょうね。

『血糖値を唯一直接上昇させる糖質を糖尿人に食べさせて、その分、内服薬やインスリン注射を使用する。』

まさに、マッチポンプですね。

マッチポンプに自分たちでは気がついていないことは、滑稽でお気の毒としかいいようがないのですが、そんな治療を押しつけられる糖尿人にとっては大迷惑です。

糖質制限推進派の医師なら

「糖質制限食なら、内服薬やインスリン注射なしで血糖コントロールできるので、是非取り組んでみましょう。米国糖尿病学会は、2013年10月から正式に糖質制限食を受容していますよ。」

です。

「私の身内に糖尿病合併症である透析、四肢切断後、亡くなった方が2人」

ご身内の合併症、まことにお気の毒なことです。

現在でも、<従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)+薬物療法>という標準治療により、糖尿病合併症の被害者が後を絶ちません。

毎年新たに、糖尿病患者において人工透析が16000人以上、足切断が3000人以上、失明が3000人以上発生しています。

これは、日本糖尿病学会の推奨する現行の「糖尿病標準治療」が決してうまく行っていない動かぬ証拠です。

従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)では、食後高血糖と平均血糖変動幅増大という酸化ストレスリスクが必ず生じるのですから
合併症を防げるはずがないのです。


「2014年
7月 急患時血糖値676(体重98キロ、身長171cm)
    内科受診時血糖値302、Hba1c12.4(ランタス6、ジャヌビア1錠)
8月 血糖値82、Hba1c10.0(ランタス5~6、ジャヌビア1錠)
9月 血糖値103、Hba1c7.7(ジャヌビア1錠)
11月 血糖値102、Hba1c6.1(メトグルコ1日1錠)

2015 
1月 血糖値94、Hba1c6.0(メトグルコ1日1錠)
      (体重82キロまで減。)
4月 血糖値119、Hba1c5.9(メトグルコ1日1錠)
7月 血糖値114、Hba1c6.0(メトグルコ1日1錠)
10月 血糖値116、Hba1c5.7(処方薬なし!) 」


素晴らしいデータです。

tsune さんご夫婦が、総合病院の医師や看護師の反対意見に対して、自分たちで調べて自分たちの頭で考えられて、糖質制限食を選択されたのは見事な決断です。

今や、インターネットで様々な有益な情報を獲得できる時代です。

不勉強な糖尿病専門医より、しっかりネットや本で勉強した一般の糖尿人の方が、よほどしっかりした知識をもっておられると思います。

何せ、未だにタンパク質や脂質が直接血糖血に影響を与えると思っている糖尿病専門医は結構多く、本当に困ったものなのです。

糖尿人の皆さんは、頑迷な糖尿病専門医に身を委ねたりすることなく、「自分で調べて、自分で考えて、自分で決断する」というスタンスがとても大切であり、それが自分自身を合併症や糖尿病死から守る唯一の道です。



江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食で見事に改善なのに、止めろと言われた!?
【15/11/12 クルミ

糖質制限を続けても大丈夫でしょうか?

どうもこんばんは。
18歳でスーパー糖質制限をしてます。
高校1年生の5月に糖尿病とわかり、インスリンを使い治療してます。

今日の受診時に、看護師さんから、糖質制限は止めた方がいいと言われました…

理由は糖質をとらないと、ケトン体がでてきて体に悪いから、今日から、糖質制限は止めてご飯などの、糖質を摂るように言われました。

血糖が上がると体がきつく、ダル重くなるのに、やはり、糖質はとらないといけませんか?

私は、まだ、10代で結婚もしたいし、子供も、欲しいです‼

合併症に対しても不安で一杯で、急に不安になって涙が溢れることもあります。

スーパー糖質制限は、私にとって、悩みに悩んで見つけた答えなのですが、それを否定されたので、どうすればいいか分かりません…

私は今のまま糖質制限を続けていきたいと思うのですが、どうすれば、いいでしょうか?

今まで、何度も入退院を繰り返し、あまり、改善しないままで、退院することが多く、インスリンの単位数だけが増え続けていくだけで、何の解決にも、ならない治療をしてきたのですが、江部先生の糖質制限の本を見かけて、実践してみて、血糖が落ち着き、今では、HbA1cが8.4→6.4になりました。

まだ、はじめて2ヶ月ぐらいですが、結果として成果が表れてきているのに、糖質制限を止めるように言われました…

どのようにするのがいいのか、教えてください。

質問が長くなってしまいましたが、返事お待ちしています。】


クルミ さん

拙著のご購入、ありがとうございます。
まずは、糖質制限食を続けて大丈夫ですので、安心してください。

糖質制限食を開始して2ヶ月で
HbA1cが8.4→6.4%
とは、素晴らしい改善です。(^-^)v(^-^)v 

とても良い成果がでているのですから、このまま続けて何の問題もありません。
そして良い結果を継続することで合併症も予防できます。

ご自分で、血糖自己測定器をお持ちですね。
糖質を食べると血糖が上昇することは自分で測定すればすぐわかります。

自分で食後血糖値を測定して、

「血糖値に直接影響を与えるのは、糖質だけで、タンパク質、脂質は与えない」

という米国糖尿病学会が2004年以降明言している生理学的事実を実感されたと思います。

そういった生理学的事実を自分で確かめて、自分で考えて糖質制限食を選択されたのは、素晴らしい決断です。

日本では、まだ自分で考えて決断する糖尿病患者さんは少数派なので、誇りに思っていいですよ。ヾ(^▽^)

糖質制限食を止めるよう指導したそのナースは、単純に知識不足です。

ケトン体はインスリンの作用が一定ていど確保されていれば、極めて安全な物質です。

例えば宗田哲男医師の研究により、
分娩時の胎盤のケトン体は平均2235.0μmol/L(60例)
生後4日目の新生児のケトン体は平均240.4μmol/L(312例)
であることが明らかとなりました。

成人の基準値である<85μmol/L以下>に比しはるかに高値です。

成人基準値より胎盤のケトン体は、20~30倍以上の高値ですが、これが普通ということで、危険でも何でもないのです。

そして、そのナースに教えてあげましょう。

2013年10月に米国糖尿病学会は、「栄養療法に関する声明」を5年ぶりに改訂して、地中海食、ベジタリアン食、脂質制限食、高血圧食などと共に<糖質制限食>を正式に容認しました。

つまり米国では、糖質制限食は既に、糖尿病治療食の選択肢の一つとして公認されているのです。

さて、『血糖値に直接影響を与えるのは糖質だけ』ということは、従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)では、「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」が防げません。
従って、動脈硬化が徐々に進行するので合併症は防げません。

近年、糖尿病患者において、動脈硬化と合併症の大きなリスクとなるのは、「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」であることが明確となりました。

私は、この理由により、講演会などでは、

「従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)は、合併症産生食である。」
と警鐘を鳴らしています。

つまり危険なのは、従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)なのです。

その点糖質制限食なら、「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」を生じないので、合併症も予防できます。

インスリンの量も少なくて済むので低血糖も生じにくく、安全性の上でも従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)より、はるかに優れています。


一般社団法人
日本糖質制限医療推進協会
http://www.toushitsuseigen.or.jp/


の提携医療機関も参考にして頂けば幸いです。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
第34回 高知糖尿病チーム医療研修会と糖質制限食
【15/11/10 高知の高橋(歯科医師)

ご報告です

高知市の高橋純一(歯科医師)です。平素は、お世話になっております。
高知にて糖尿病研修会がございました。ご報告させて頂きます。

平成27年11月8日(日)13:00~17:00 高知市総合あんしんセンターにて、第34回 高知糖尿病チーム医療研修会が行われました。参加者は、糖尿病に関わる医療従事者のみで、250名超の参加がありました。

同会にて、講師の先生への質問欄に文章にて質問致しました。

質問内容です。

「私は江部康二先生の日本糖質制限医療推進協会の賛助会員です。実際に糖質制限を実施して良好な数値を保っております。糖質制限医療に対する先生方のご意見をお聞かせ下さい。」  

講師の先生方のお答えです。

プログラムの教育講演1の金田伊史医師(倉敷成人病センター内科部長)は、今回のテーマの終末期医療や介護の場では、糖質制限は難しい という事で、自分は今回は、答える立場ではないと仰られました。

プログラムの教育講演2の眼科医 橋田正継医師(町田病院 副院長)は、眼科医の立場で、1ヶ月に、HbA1cを1%程度 落としていく緩やかな糖質制限を行って下さいという事でした。

理由は、過度の糖質制限による眼球内の高血糖の急激な浸透圧是正でソルビトールが沈着しやすい眼球内では、浸透圧変化が著しい場合、視力の急激な変化が生じて、2ヶ月程度、ロービジョンに苦しむ事があるので結果を焦って欲しくないという事でした。後は、急激な糖質制限では、アドレナリンの急上昇でメンタルに影響すると付け加えられました。

大会運営委員長で教育講演座長の末廣 正先生(高知高須病院)は、糖質制限医療は、痩せ型の2型糖尿人には、難しいが、肥満型の糖尿人には最初から一度は糖質制限を指導すべきだと仰って、例としてアトキンスダイエットの治療経験を述べられました。
江部先生のご活躍で糖質制限の着実な浸透を感じました。

ただ、地方行政が行っている管理栄養士による旧態依然とした管理食で、数十名のデータの殆どに亘って、食後1時間の血糖値がグルコーススパイクの頻発で驚きました。演者は、良好な結果と言ってましたが、とても恐ろしく感じてしまいました。

以上、報告させて頂きました。】



こんにちは。

高知の歯科医師、高橋純一先生から興味深いコメントをいただきました。

第34回 高知糖尿病チーム医療研修会において、高橋純一先生が、

「私は江部康二先生の日本糖質制限医療推進協会の賛助会員です。実際に糖質制限を実施して良好な数値を保っております。糖質制限医療に対する先生方のご意見をお聞かせ下さい。」

と文書で糖質制限食に関する質問をされたそうです。

『教育講演1の金田伊史医師(倉敷成人病センター内科部長)は、今回のテーマの終末期医療や介護の場では、糖質制限は難しいという事で、自分は今回は、答える立場ではない』

金田医師のご発言は、ニュートラルだと思います。
頭ごなしに糖質制限食を否定することなく、冷静な対応と思います。

『教育講演2の眼科医 橋田正継医師(町田病院 副院長)は、眼科医の立場で、1ヶ月に、HbA1cを1%程度 落としていく緩やかな糖質制限を行って下さいという事でした。理由は、過度の糖質制限による眼球内の高血糖の急激な浸透圧是正でソルビトールが沈着しやすい眼球内では、浸透圧変化が著しい場合、視力の急激な変化が生じて、2ヶ月程度、ロービジョンに苦しむ事があるので結果を焦って欲しくない』

橋田医師も緩やかな糖質制限は容認しておられるのですね。

「過度の糖質制限で高血糖の急激な浸透圧是正」というご発言ですが、カロリー制限高糖質食では、毎日3回から5回、食事や間食の度に食後高血糖を生じ、その後の急激な血糖値下降により平均血糖変動幅増大を生じています。

つまり、従来の糖尿病食の方々は、日々眼球の浸透圧変化が平均血糖変動幅増大により生じていることになります。

インスリンやSU剤でHbA1cを急速に改善させると、糖尿病網膜症が一過性ではありますが悪化するということもよく知られています。

これも、インスリンやSU剤で急速にHbA1cを改善させた場合は、必然的に食後高血糖と空腹時低血糖を生じ、その結果平均血糖変動幅増大となり、大きな酸化ストレスリスクを生じることが元凶と私は考えています。

スーパー糖質制限食なら、食後高血糖が速やかに改善して、平均血糖変動幅増大もないので、糖尿病網膜症の悪化や浸透圧変化もないと思います。

従って、スーパー糖質制限食なら、糖尿病に伴う眼科的問題も生じないと思います。

『大会運営委員長で教育講演座長の末廣 正先生(高知高須病院)は、糖質制限医療は、痩せ型の2型糖尿人には、難しいが、肥満型の糖尿人には最初から一度は糖質制限を指導すべきだと仰って、例としてアトキンスダイエットの治療経験を述べられました。』

末廣先生は、「肥満型の糖尿人には最初から一度は糖質制限を指導すべきだ」ということで、しかもアトキンスダイエットの治療経験を述べられたので、スーパー糖質制限食も容認ということですので、嬉しいですね。

欲を言えば、痩せ型も肥満型も関係なく、1型でも2型でも糖質制限食が有効であるという認識であれば、100点なのですが・・・

ともあれ、ここまで、高橋先生が仰有っておられるように、糖質制限食が確実に浸透しているように思います。

『地方行政が行っている管理栄養士による旧態依然とした管理食で、数十名のデータの殆どに亘って、食後1時間の血糖値がグルコーススパイクの頻発で驚きました。演者は、良好な結果と言ってましたが、とても恐ろしく感じてしまいました。』

カロリー制限・高糖質食では、グルコーススパイク(食後高血糖)は必ず生じるわけで、そのリスクを管理栄養士が全く認識していないのはとても困ったことです。

日本の糖尿人を合併症から救うためには、より、糖質制限食の普及を進めることが、急務と言えます。



江部康二


テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット