fc2ブログ
夏の水分補給。脱水予防。糖質制限OKな飲み物。
こんにちは。

本日梅雨あけとのことですが、酷暑が続く京都です。

今朝の京都新聞の11面に、高齢者の2割が「隠れ脱水」の恐れありという記事が掲載されました。

「隠れ脱水」とは、脱水症になりかけているのに、本人も周囲も気がついてない状態のことを言います。

高齢者は、体液をためる「タンク」である筋肉が少ないのに加えて、喉の渇きにも鈍感になっているので脱水になりやすいのです。

65歳以上の2割が「隠れ脱水」の恐れありということですので、ブログ読者の皆さんも水分補給には充分留意してくださいね。

ちなみに私は66歳ですので水分補給はしっかりしています。


さて、スポーツや肉体労働をしていない時、脱水予防に水分補給するなら、水が一番です。

汗を多くかいていない時は塩分補給は必要なく、水分補給だけで充分です。

お茶でもよいです。

単なる炭酸水もいいです。

個人的にはペリエが一番好きですが、日常的にはもっと安価な炭酸水をケースで購入しています。

水やお茶など糖質のない糖質制限OKの飲み物は沢山あります。

糖質が少量の飲み物としては、成分未調整の豆乳もあります。
無調整豆乳100ml中に糖質は1.2g です。

ブラックコーヒーも糖質は少量です。
コーヒーの滲出液100g中に糖質は0.7gです。
私も、豆乳や、「ブラックコーヒー+生クリーム」をよく飲みます。
なお、紅茶の浸出液100g中に糖質は0.1gで、コーヒーよりかなり少ないです。

カフェインを気にするなら、水が一番ですが、お茶の中では、番茶がカフェインが少ないですね。

玄米茶は10mg/100mlです。

麦茶、杜仲茶、ルイボスティーなどは、カフェインゼロです。
爽健美茶、十六茶もカフェインゼロです。

**
**飲料別カフェイン含有量(福岡県薬剤師会調べ)
http://www.fpa.or.jp/johocenter/yakuji-main/kusuriqanda.html
福岡県薬剤師会のサイト
http://www.fpa.or.jp/library/kusuriQA/50.pdf

コーヒー   60mg/100ml 
紅茶     30mg/100ml 
せん茶    20mg/100ml 
玉露     160mg/100ml 
番茶     10mg/100ml 
ウーロン茶  20mg/100ml 
麦茶     0mg/100ml



野外労働やスポーツで、一定以上汗をかいたときは、水分に加えて、塩分補給も必要です。

熱中症ガイドライン・日本救急医学会2015年によれば熱中症の予防・治療には

「0.1 から 0.2%程度の食塩水、つまり 1L の水に 1 から 2g の 食塩。

推奨されている 飲 水 量 は 高 齢 者 を 含 む 学 童 か ら 成 人 が 500 ~ 1,000mL /日、
幼児が 300 ~ 600mL /日、乳児が 体重 1kg 当たり 30 ~ 50mL /日を目安としている。」


とされています。

手っ取り早くは、アクエリアスゼロでもいいと思います。

炭水化物0.7gと記載されていますが、カロリーゼロなので血糖を上昇させることは、ほとんどないです。

100ml当たり5kcal未満は、カロリーゼロと表示できます。

アクエリアスゼロの炭水化物0.7gは、果糖、アセスルファムK、スクラロースと考えられるので、ほぼ血糖は上げないと思います。

アクエリアスゼロ
100mlあたり
エネルギー 0kcal
タンパク質 0g
脂質 0g
炭水化物 0.7g
ナトリウム 40mg
カリウム 9mg
マグネシウム 1.2mg
L-カルニチン 10mg

原材料名 : 果糖、塩化Na、L-カルニチン L-酒石酸塩、香料、クエン酸、クエン酸Na、
甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、
塩化K、硫酸Mg、乳酸Ca、酸化防止剤(ビタミンC)


人工甘味料が嫌な人は、「1L の水に 1 から 2g の 食塩」を自分で作って飲めば良いと思います。


江部康二


☆☆☆参考

熱中症ガイドライン・日本救急医学会2015年
http://www.jaam.jp/html/info/2015/pdf/info-20150413.pdf


以下、熱中症ガイドラインからの抜粋です。
詳しくは
http://www.jaam.jp/html/info/2015/pdf/info-20150413.pdf
をご覧いただけば幸いです。


CQ1:本邦における熱中症の
発生頻度はどのくらいか
平成 25 年(2013 年)6 月 ~9 月の夏季 4 か月
間に医療機関を受診し、熱中症関連の診断を受けた
症例は、診療報酬明細 (いわゆるレセプト)ベース
で、407,948 人でした。


CQ1:どのような人が
熱中症にかかりやすいか?
疫 学
A:気温は環境要因の危険因子として重要である
(1C)。若年男性のスポーツ、中壮年男性の労働に
よる労作性熱中症は屋外での発症頻度が高く重症例
は少ない(1C)。高齢者では男女ともに日常生活の
なかで起こる非労作性熱中症の発症頻度が高い
(1C)。屋内で発症する非労作性熱中症では、高齢、
独居、日常生活動作の低下、精神疾患や心疾患など
の基礎疾患を有することが熱中症関連死に対する独
立危険因子である(1C)。


CQ3:熱中症の発生に関係する
気象条件にはどのような
ものがあるか
疫 学
A:熱中症の発生には気温・湿度・風速・日射輻射
が関係し、熱中症リスク指標として「暑さ指数
(WBGT)」が推奨される(1C)。梅雨明け前後の暑
さのピークで、熱中症の発生リスクが最も高く、重
症率も高い(1C)。また、暑くなる前は、真夏より
も低い温度で熱中症が発生する(1C)。


CQ4-1:熱中症の診断基準は、
どのようなものか?
診 断
A3-1:暑熱環境における体調不良では常に熱中症
を疑う。熱中症とは「暑熱環境における身体適応の
障害によって起こる状態の総称」である。すなわち
「暑熱による諸症状を呈するもの」のうちで、他の
原因疾患を除外したものを熱中症と診断する(1C)。

CQ4-2:熱中症の重症度は
どのように判定するか?
診 断
A3-2:熱中症を軽症から重症まで 1 つの軸でⅠ,Ⅱ,
Ⅲ度の 3 段階の重症度に分類する(1C)。Ⅰ度は現
場にて対処可能な病態、Ⅱ度は速やかに医療機関へ
の受診が必要な病態、Ⅲ度は採血、医療者による判
断により入院(場合により集中治療)が必要な病態
である(1C)。

CQ5:熱中症の予防・治療には
何を飲めばよいか
治 療
A5: 塩 分 と 水 分 の 両 者 を 適 切 に 含 ん だ も の
(0.1~0.2% の食塩水)が推奨される(1C)。現実的
には市販の経口補水液が望ましい。
0.1 から 0.2%程度の食塩水、つまり 1L の水に 1 から 2g の 食塩

推奨されている 飲 水 量 は 高 齢 者 を 含 む 学 童 か ら 成 人 が 500 ~ 1,000mL /日、
幼児が 300 ~ 600mL /日、乳児が 体重 1kg 当たり 30 ~ 50mL /日を目安としている。

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
一日の必要水分量。固形食事の水分と液体として飲む水分。
【15/07/31 田中鈴木佐藤

糖質制限で体に起こった水分の変化

スーパー糖質制限を始めて5ヶ月が経ちました。

読者の皆様が多く書かれていますが、あまり喉が乾かなくなりました。

代謝が良くなったのか、マスクをしているわけでもない、冬でも無いのに呼気で鼻の下や口周りに頻繁に結露ができます。

毎年夏はガブガブ水分を摂っていましたが、今年は500mLを一気に飲むのがしんどいです。1日摂取水料は飲水+食事で2L強ぐらいですね。

これは良い傾向ととらえて良いのでしょうか?また、水分量はこれで足りてるでしょうか?】



田中鈴木佐藤さんから、一日に必要な摂取水分量について、コメント・質問を頂きました。

私も、詳細な知識がなかったので、ネットで信頼できそうなサイトを複数調べてみました。

以下は、自分なりの考察ですが、より生理学に詳しい読者がおられたら、コメントでアドバイスを頂ければ嬉しいです。


1)日常生活において、尿、便、不感蒸泄などで水分が排出されます。
  1日あたりが約2000~2500ミリリットルです。
*不感蒸泄とは発汗として意識することなく気道や皮膚から蒸散する水分です
*有感蒸泄である発汗があるときは、水分の喪失量は上記より、さらに増えます。
*1日に失われる水分の一般例:不感蒸泄(900ml)+尿(1300ml)+便(100ml)

2)各栄養素が代謝されて、エネルギーなどとして用いられる時に発生する水分を代謝水といいます。
代謝水は食事に含まれている水分ではなくて、糖質・脂質・タンパク質が代謝されたときに発生する水分で、
これが一日に約300ミリリットルあります。
 
3)2000kcal 程度の食事をすれば、固形物の食事中に、
  約 800ml の水分が含まれています。

4)液体として、水やお茶や味噌汁としてのむ水分もあります。


A):一日に失われる水分の総量 = 「1) 尿 + 便 + 不感蒸泄 + 発汗」

B):一日に得る水分の総量 = 「2)代謝水 + 3)摂取固形物の水分 + 4)飲む水分」


A) = B)

ならば、バランスがいいと言えます。

気温が高いと不感蒸泄も有感蒸泄も増加しますし、運動すれば有感蒸泄(発汗)は増えます。

従いまして、A)はかなり流動的ですね。

田中鈴木佐藤さんは、3)と4)を合計して、約2000ml強ということですので、有感蒸泄(発汗)があまりないなら、それでいいと思います。

しかし、この暑さで、明らかに発汗があるなら、その分は、飲水を増やす必要があります。

大量の汗なら、1リットル中に1~2gの塩も補給するのが安全です。

糖質制限食実践で、全身の血流・代謝が良くなるので、水分代謝も効率が良くなる可能性はあると思います。

糖質制限食開始、1~2日で、1~2kg体重が減少することがありますが、これは、水分の排泄によるもので、脂肪分解はほとんど関与していません。

約3日目以降からは、脂肪の分解がメインとなって体重が減少していきます。


江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット