2017年01月24日 (火)
こんにちは。
今朝の京都新聞に、
「失った歯の数と動脈硬化が強く関連する」
という記事が掲載されました。
「ながはま0次予防コホート事業」からの研究報告です。
2007年から2010年に滋賀県長浜市で行った、京都大学医学研究科の市民を対象とした大規模な疫学調査で、約10000人のデータを用いて解析した研究結果です。
『失った歯の数と動脈硬化が強く関連することをコホート研究で初めて証明』したとのことです。
そうすると、手前味噌ですが、私は67歳ですが歯は全部残っているので、動脈硬化のリスクは低いようです。 (^^)
両親ともに高血圧で降圧剤を内服していましたが、私は朝起床時の血圧は120~130/60~70くらいで良好です。
外来終了直後は、140/90くらいに上昇していますが、その後再び落ち着きます。
京都大学のホームページに研究の概要が載っていたので、以下に引用します。
☆☆☆
京都大学のホームページ
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/161129_4.html
失った歯の数と動脈硬化が強く関連することをコホート研究で初めて証明 -歯周病の予防が動脈硬化を防ぐ可能性-
2016年12月27日
浅井啓太 医学研究科助教らの研究グループは、2007年から2010年に滋賀県長浜市で行った、市民を対象とした大規模な疫学調査である「ながはま0次予防コホート事業」の第一期調査で得られた約10,000人の情報を用い、失った歯の数と動脈硬化度に有意な関連があることを証明しました。
本研究は、口腔内の疾患と全身疾患の関係を明らかにし、多くの人の健康に深く影響する研究として、歯科口腔領域のトップジャーナル「Journal of Dental Research」の2016 William Gies Awardを受賞しました。
研究者からのコメント
近年、口の中の病気は動脈硬化だけでなく、糖尿病、呼吸器疾患、低出生体重児、リウマチなどさまざまな病気に関連していることが報告されています。本研究により、口の中の病気の予防は、それらの疾患の予防につながる可能性があることが改めて示されました。ながはま0次予防コホート事業によって、それらの関係をさらに明らかにしていこうと考えています。口の中の病気の予防は、他の病気に比べて予防しやすいため、歯科医院の定期的な受診や正しい歯ブラシなど口の中の管理方法を学ぶことで、多くの疾患を予防できる可能性があります。
概要
動脈硬化が原因となって発症する病気で亡くなる人は非常に多く、また助かっても脳梗塞や心筋梗塞などの後遺症によるリハビリや介護など、医療費の増大が大きな社会問題となっています。近年、歯周病をはじめとした口の中の炎症が動脈硬化と関係していることが報告されており、口の中の病気の予防が動脈硬化に関わる死亡のリスクを下げる方法の一つとなる可能性があります。しかし、本当に関連しているかどうか、また日本人の場合はどうかなど、まだ明らかにされていないことが多いのが現状です。
そこで本研究グループは、失っている歯の数と動脈硬化の程度が関連しているかを調査しました。具体的には、「ながはま0次予防コホート事業」の第一期調査において、参加者全員の歯科検診で確認した歯を失った数から、矯正治療や外傷などにより失われた歯の数を除き、歯周病などの口の中の持続的な炎症で失った歯の数を指標としました。また動脈硬化についてはCardio-Ankle Vascular Index(CAVI)を使って測定しました。失った歯の数とCAVIの関係を年齢、性別、Body Mass Index(BMI)、喫煙の既往、ヘモグロビンA1c、インスリンまたは糖尿病治療薬使用の有無を調整して解析しました。
その結果、失った歯の数と動脈硬化度に有意な関連があることが分かりました。また、女性に比べると男性でその傾向が強いことも明らかになりました。歯周病など口の中の病気は、予防効果が非常に高いことで知られており、歯科医院での定期的なメンテナンスや歯の清掃指導などで失う歯の数を減らすことができます。口の中の病気の予防や治療は、口の中の状態を改善させるだけでなく、動脈硬化症を予防するためにもよい影響がある可能性が考えられます。
詳しい研究内容について
失った歯の数と動脈硬化が強く関連することをコホート研究で初めて証明 -歯周病の予防が動脈硬化を防ぐ可能性-
書誌情報
【DOI】 http://dx.doi.org/10.1177/0022034514559127
K. Asai, M. Yamori, T. Yamazaki, A. Yamaguchi, K. Takahashi, A. Sekine, S. Kosugi, F. Matsuda, T. Nakayama, K. Bessho, and the Nagahama Study Group. (2016). Tooth loss and Atherosclerosis: The Nagahama Study. Journal of Dental Research, 94(3), pp. 52S-58S.
江部康二
今朝の京都新聞に、
「失った歯の数と動脈硬化が強く関連する」
という記事が掲載されました。
「ながはま0次予防コホート事業」からの研究報告です。
2007年から2010年に滋賀県長浜市で行った、京都大学医学研究科の市民を対象とした大規模な疫学調査で、約10000人のデータを用いて解析した研究結果です。
『失った歯の数と動脈硬化が強く関連することをコホート研究で初めて証明』したとのことです。
そうすると、手前味噌ですが、私は67歳ですが歯は全部残っているので、動脈硬化のリスクは低いようです。 (^^)
両親ともに高血圧で降圧剤を内服していましたが、私は朝起床時の血圧は120~130/60~70くらいで良好です。
外来終了直後は、140/90くらいに上昇していますが、その後再び落ち着きます。
京都大学のホームページに研究の概要が載っていたので、以下に引用します。
☆☆☆
京都大学のホームページ
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/161129_4.html
失った歯の数と動脈硬化が強く関連することをコホート研究で初めて証明 -歯周病の予防が動脈硬化を防ぐ可能性-
2016年12月27日
浅井啓太 医学研究科助教らの研究グループは、2007年から2010年に滋賀県長浜市で行った、市民を対象とした大規模な疫学調査である「ながはま0次予防コホート事業」の第一期調査で得られた約10,000人の情報を用い、失った歯の数と動脈硬化度に有意な関連があることを証明しました。
本研究は、口腔内の疾患と全身疾患の関係を明らかにし、多くの人の健康に深く影響する研究として、歯科口腔領域のトップジャーナル「Journal of Dental Research」の2016 William Gies Awardを受賞しました。
研究者からのコメント
近年、口の中の病気は動脈硬化だけでなく、糖尿病、呼吸器疾患、低出生体重児、リウマチなどさまざまな病気に関連していることが報告されています。本研究により、口の中の病気の予防は、それらの疾患の予防につながる可能性があることが改めて示されました。ながはま0次予防コホート事業によって、それらの関係をさらに明らかにしていこうと考えています。口の中の病気の予防は、他の病気に比べて予防しやすいため、歯科医院の定期的な受診や正しい歯ブラシなど口の中の管理方法を学ぶことで、多くの疾患を予防できる可能性があります。
概要
動脈硬化が原因となって発症する病気で亡くなる人は非常に多く、また助かっても脳梗塞や心筋梗塞などの後遺症によるリハビリや介護など、医療費の増大が大きな社会問題となっています。近年、歯周病をはじめとした口の中の炎症が動脈硬化と関係していることが報告されており、口の中の病気の予防が動脈硬化に関わる死亡のリスクを下げる方法の一つとなる可能性があります。しかし、本当に関連しているかどうか、また日本人の場合はどうかなど、まだ明らかにされていないことが多いのが現状です。
そこで本研究グループは、失っている歯の数と動脈硬化の程度が関連しているかを調査しました。具体的には、「ながはま0次予防コホート事業」の第一期調査において、参加者全員の歯科検診で確認した歯を失った数から、矯正治療や外傷などにより失われた歯の数を除き、歯周病などの口の中の持続的な炎症で失った歯の数を指標としました。また動脈硬化についてはCardio-Ankle Vascular Index(CAVI)を使って測定しました。失った歯の数とCAVIの関係を年齢、性別、Body Mass Index(BMI)、喫煙の既往、ヘモグロビンA1c、インスリンまたは糖尿病治療薬使用の有無を調整して解析しました。
その結果、失った歯の数と動脈硬化度に有意な関連があることが分かりました。また、女性に比べると男性でその傾向が強いことも明らかになりました。歯周病など口の中の病気は、予防効果が非常に高いことで知られており、歯科医院での定期的なメンテナンスや歯の清掃指導などで失う歯の数を減らすことができます。口の中の病気の予防や治療は、口の中の状態を改善させるだけでなく、動脈硬化症を予防するためにもよい影響がある可能性が考えられます。
詳しい研究内容について
失った歯の数と動脈硬化が強く関連することをコホート研究で初めて証明 -歯周病の予防が動脈硬化を防ぐ可能性-
書誌情報
【DOI】 http://dx.doi.org/10.1177/0022034514559127
K. Asai, M. Yamori, T. Yamazaki, A. Yamaguchi, K. Takahashi, A. Sekine, S. Kosugi, F. Matsuda, T. Nakayama, K. Bessho, and the Nagahama Study Group. (2016). Tooth loss and Atherosclerosis: The Nagahama Study. Journal of Dental Research, 94(3), pp. 52S-58S.
江部康二
2016年01月22日 (金)
こんばんは。
「白米が健康寿命を縮める」
最近の医学研究でわかった口内最近の恐怖
花田信弘著(光文社新書)2015年
という本を読みました。
「歯原性菌血症」という概念をはじめてトータルに理解することができました。
花田信弘先生、ありがとうございます。
歯原性菌血症って、歯医者さん以外にはあまり馴染みのない言葉ですね。
私も、医師として不勉強で、あまり知らなかったのですが、この本を読んで、衝撃を受けました。
「菌血症」とは、血液中に細菌が認められる状態を言います。
本来、血液の中に細菌がいては困るわけですが、抜糸の後に菌血症を生じて、細菌性心内膜炎というこわい病気(死亡例あり)を発症することがあるということは、医師として私も認識していました。
これは、歯科医師の医療行為に伴って発症するので、「医原性菌血症」といいますが、歯石除去や抜歯のあとに発症ということなので、頻度としては少ないです。
「白米が健康長寿を縮める」を読んで、衝撃を受けたのは、発症頻度が圧倒的に高い「日常的歯原性菌血症」の方です。
日常性歯原性菌血症は、プラークが多かったり、歯肉炎で出血したりしていると、口腔内の傷口から血管内に歯周病菌が侵入して発症します。傷口というのは、虫歯の穴と、歯周症のポケットの2カ所です。
虫歯や歯周症を放置すると噛むだけで歯周病菌が血中に入ります。歯周症患者は毎日歯源性菌血症を起こして、血管内などに慢性の感染症を起こしている可能性があるのです。
歯周病菌の出す毒素により血管壁を始めとして体内の様々な器官に慢性炎症が生じてきます。
この慢性炎症が、動脈硬化・高血圧・糖尿病・認知症・リウマチなどの原因となることがわかってきています。
東京医科歯科大学の調査で、下肢血管疾患の患者約200名を調べたところ、80%において動脈壁に歯周症菌を認めたとのことです。
またアルツハイマー型認知症で死亡した患者の脳を調べたところ、歯周病菌が4割くらいの頻度で検出されたという報告もあります。
慢性関節リウマチのような、自己免疫疾患で原因不明とされてきた疾患でも、歯周病菌のもつ「PPAD」という酵素が発症と慢性化に関与していることが明らかになりました。
実際、リウマチ患者の膝関節滑液からは、非リウマチ患者と比べると何倍もの歯周病菌が検出されるとのことです。
このように、放置した虫歯や歯周症と歯周病菌による「日常的歯原性菌血症」は、慢性炎症を生じて様々な疾患のリスクとなることが分かってきました。
がん、心筋梗塞、脳卒中にも「日常的歯原性菌血症」が関与しているようです。
「日常的歯原性菌血症」を予防するには、勿論、歯科治療も大切です。
ただ、歯科治療以前に、虫歯菌や歯周病菌の餌になるのは白米などの糖質食品であることを
肝に銘じなくてはなりません。白米をたくさん食べているような人は、虫歯や歯周症にとてもなりやすいのです。
そして、スーパー糖質制限食なら、虫歯菌や歯周病菌の餌になる糖質が極めて少ないので、虫歯や歯周症そのものが予防できます。
そうすると「日常的歯原性菌血症」も予防できます。
かういう私も、虫歯ゼロで歯周症もなく、66歳で歯は全部残っています。
きっと「日常的歯原性菌血症」もないと思います。
ブログ読者の皆さんも、スーパー糖質制限食実践で、「日常的歯原性菌血症」を予防していただけば幸いです。
江部康二
「白米が健康寿命を縮める」
最近の医学研究でわかった口内最近の恐怖
花田信弘著(光文社新書)2015年
という本を読みました。
「歯原性菌血症」という概念をはじめてトータルに理解することができました。
花田信弘先生、ありがとうございます。
歯原性菌血症って、歯医者さん以外にはあまり馴染みのない言葉ですね。
私も、医師として不勉強で、あまり知らなかったのですが、この本を読んで、衝撃を受けました。
「菌血症」とは、血液中に細菌が認められる状態を言います。
本来、血液の中に細菌がいては困るわけですが、抜糸の後に菌血症を生じて、細菌性心内膜炎というこわい病気(死亡例あり)を発症することがあるということは、医師として私も認識していました。
これは、歯科医師の医療行為に伴って発症するので、「医原性菌血症」といいますが、歯石除去や抜歯のあとに発症ということなので、頻度としては少ないです。
「白米が健康長寿を縮める」を読んで、衝撃を受けたのは、発症頻度が圧倒的に高い「日常的歯原性菌血症」の方です。
日常性歯原性菌血症は、プラークが多かったり、歯肉炎で出血したりしていると、口腔内の傷口から血管内に歯周病菌が侵入して発症します。傷口というのは、虫歯の穴と、歯周症のポケットの2カ所です。
虫歯や歯周症を放置すると噛むだけで歯周病菌が血中に入ります。歯周症患者は毎日歯源性菌血症を起こして、血管内などに慢性の感染症を起こしている可能性があるのです。
歯周病菌の出す毒素により血管壁を始めとして体内の様々な器官に慢性炎症が生じてきます。
この慢性炎症が、動脈硬化・高血圧・糖尿病・認知症・リウマチなどの原因となることがわかってきています。
東京医科歯科大学の調査で、下肢血管疾患の患者約200名を調べたところ、80%において動脈壁に歯周症菌を認めたとのことです。
またアルツハイマー型認知症で死亡した患者の脳を調べたところ、歯周病菌が4割くらいの頻度で検出されたという報告もあります。
慢性関節リウマチのような、自己免疫疾患で原因不明とされてきた疾患でも、歯周病菌のもつ「PPAD」という酵素が発症と慢性化に関与していることが明らかになりました。
実際、リウマチ患者の膝関節滑液からは、非リウマチ患者と比べると何倍もの歯周病菌が検出されるとのことです。
このように、放置した虫歯や歯周症と歯周病菌による「日常的歯原性菌血症」は、慢性炎症を生じて様々な疾患のリスクとなることが分かってきました。
がん、心筋梗塞、脳卒中にも「日常的歯原性菌血症」が関与しているようです。
「日常的歯原性菌血症」を予防するには、勿論、歯科治療も大切です。
ただ、歯科治療以前に、虫歯菌や歯周病菌の餌になるのは白米などの糖質食品であることを
肝に銘じなくてはなりません。白米をたくさん食べているような人は、虫歯や歯周症にとてもなりやすいのです。
そして、スーパー糖質制限食なら、虫歯菌や歯周病菌の餌になる糖質が極めて少ないので、虫歯や歯周症そのものが予防できます。
そうすると「日常的歯原性菌血症」も予防できます。
かういう私も、虫歯ゼロで歯周症もなく、66歳で歯は全部残っています。
きっと「日常的歯原性菌血症」もないと思います。
ブログ読者の皆さんも、スーパー糖質制限食実践で、「日常的歯原性菌血症」を予防していただけば幸いです。
江部康二
2015年04月29日 (水)
こんばんは。
糖質制限食講演会 in 高松 (2015年4月26日、日曜日)
の前夜祭(4/25)に、徳島市の歯科エス・デンタルクリニック院長の篠原啓之先生が参加されました。
篠原先生には、前もって私の歯のレントゲン写真を送付して見て貰っていました。
近年、日本人歯の数は増加しているそうですが、それでも、70~74歳の平均残存歯は16本で 、半分の歯が失われてています。
日本人が歯をなくす原因の1位は、歯周症で2位がう蝕(虫歯)、3位が破折(割れたり折れること)とされていましたが、歯科医でメンテナンスしていても失われる歯は、約6割が破折のようです。
篠原先生のご研究では、メンテナンス中に歯を失った方々の特徴として、過去の虫歯の治療で、無髄歯(神経を抜いた歯)になったりクラウンを被せたりした、強度が弱い歯の持ち主が、「歯ぎしり」をすると、その歯が破折しやすいそうです。
そして、虫歯の根本要因も歯ぎしりの要因も、いずれも糖質の過剰摂取というのが篠原先生のご意見で、私も賛成です。
日本の旧石器時代人(数万年前~約16000年前まで)の生業は、狩猟(ナウマン象、マンモス、エゾ鹿・・・)であり、糖質はほとんんどなく、化石における虫歯率もほぼゼロでした。
その後の縄文人(約16000年前~約3000年前まで)の虫歯率は8.2%に増えましたが、ドングリや栗、果物などの糖質のせいと思われます。
そして農耕が始まって、米を食べ始めた弥生人(約3000年前~紀元300年頃まで)の虫歯率は16.2~19.7%と倍増です。
さらに現代人の虫歯率は40%を超えています。
糖質摂取比率と虫歯率の関係、見事なまでに明白です。
そして、夕食の糖質過剰摂取により、インスリンが出過ぎて夜間に低血糖気味になり、アドレナリンなどが分泌されて歯ぎしりを生じるというのが篠原先生の仮説であり、なかなか説得力があると私も思います。
つまり、糖質摂取が、虫歯や歯ぎしりの根本要因なら、糖質制限食でそれらを防げるということになります。
篠原先生を初めてして、全国の糖質セイゲニストの歯医者さんが現在研究中ですが、明らかによい効果がでています。
さて、江部康二の歯ですが、65歳現在、全て残っていますし、虫歯はゼロで、歯周症もなしです。
私は上の親知らずが元々ない進化した(?)人類で、歯は28本なのですが、全て残っていて、抜歯もなしです。
歯科の治療は、20歳のとき右の奥歯が、「チョコレート虫歯?」になり治療しましたが、それ1回だけです。
あとは、歯石除去はしますが、歯の治療を受けたのは、生涯1回だけです。
52歳、糖尿病発覚時から現在まであしかけ14年スーパー糖質制限食を続けています。
65歳で、歯が全部残っている人は、日本人100人中に1~3人であり、トップレベルの健康な歯と、篠原先生には、しっかり褒めていただきました。
ついでですが、眼は眼鏡なしで、広辞苑が普通に読めますし、日常生活もOKで、白内障も緑内障もありません。
勿論、コンタクトレンズもなしです。
京大医学部の同級生が100人くらいいますが、同じように見える人物は、もう誰もいません。
アレルギー性結膜炎と近眼・老眼・乱視はあるのですが、うまいこと調和がとれていて見えるので、スーパー糖質制限食のおかげなのか、或いはとても運がいいのかと思っています。
江部康二
糖質制限食講演会 in 高松 (2015年4月26日、日曜日)
の前夜祭(4/25)に、徳島市の歯科エス・デンタルクリニック院長の篠原啓之先生が参加されました。
篠原先生には、前もって私の歯のレントゲン写真を送付して見て貰っていました。
近年、日本人歯の数は増加しているそうですが、それでも、70~74歳の平均残存歯は16本で 、半分の歯が失われてています。
日本人が歯をなくす原因の1位は、歯周症で2位がう蝕(虫歯)、3位が破折(割れたり折れること)とされていましたが、歯科医でメンテナンスしていても失われる歯は、約6割が破折のようです。
篠原先生のご研究では、メンテナンス中に歯を失った方々の特徴として、過去の虫歯の治療で、無髄歯(神経を抜いた歯)になったりクラウンを被せたりした、強度が弱い歯の持ち主が、「歯ぎしり」をすると、その歯が破折しやすいそうです。
そして、虫歯の根本要因も歯ぎしりの要因も、いずれも糖質の過剰摂取というのが篠原先生のご意見で、私も賛成です。
日本の旧石器時代人(数万年前~約16000年前まで)の生業は、狩猟(ナウマン象、マンモス、エゾ鹿・・・)であり、糖質はほとんんどなく、化石における虫歯率もほぼゼロでした。
その後の縄文人(約16000年前~約3000年前まで)の虫歯率は8.2%に増えましたが、ドングリや栗、果物などの糖質のせいと思われます。
そして農耕が始まって、米を食べ始めた弥生人(約3000年前~紀元300年頃まで)の虫歯率は16.2~19.7%と倍増です。
さらに現代人の虫歯率は40%を超えています。
糖質摂取比率と虫歯率の関係、見事なまでに明白です。
そして、夕食の糖質過剰摂取により、インスリンが出過ぎて夜間に低血糖気味になり、アドレナリンなどが分泌されて歯ぎしりを生じるというのが篠原先生の仮説であり、なかなか説得力があると私も思います。
つまり、糖質摂取が、虫歯や歯ぎしりの根本要因なら、糖質制限食でそれらを防げるということになります。
篠原先生を初めてして、全国の糖質セイゲニストの歯医者さんが現在研究中ですが、明らかによい効果がでています。
さて、江部康二の歯ですが、65歳現在、全て残っていますし、虫歯はゼロで、歯周症もなしです。
私は上の親知らずが元々ない進化した(?)人類で、歯は28本なのですが、全て残っていて、抜歯もなしです。
歯科の治療は、20歳のとき右の奥歯が、「チョコレート虫歯?」になり治療しましたが、それ1回だけです。
あとは、歯石除去はしますが、歯の治療を受けたのは、生涯1回だけです。
52歳、糖尿病発覚時から現在まであしかけ14年スーパー糖質制限食を続けています。
65歳で、歯が全部残っている人は、日本人100人中に1~3人であり、トップレベルの健康な歯と、篠原先生には、しっかり褒めていただきました。
ついでですが、眼は眼鏡なしで、広辞苑が普通に読めますし、日常生活もOKで、白内障も緑内障もありません。
勿論、コンタクトレンズもなしです。
京大医学部の同級生が100人くらいいますが、同じように見える人物は、もう誰もいません。
アレルギー性結膜炎と近眼・老眼・乱視はあるのですが、うまいこと調和がとれていて見えるので、スーパー糖質制限食のおかげなのか、或いはとても運がいいのかと思っています。
江部康二
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