2008年12月24日 (水)
おはようございます。今朝は、昨日よりさらにちょっぴり寒いです。寒さで身体がこわばる感じで、ぎっくり腰要注意の季節到来ですね。
ちなみに私は、腰痛のプロ(治す方ではなくて、なるほうの)です。(=_=;)
さて今回はアメリさんから精製炭水化物についてコメント・質問をいただきました。
『アメリ
「ありがとうございます」
江部先生
ご回答いただきありがとうございます。これで堂々と赤ワインを楽しむことができます!(100cc程度、週に2〜3度ということにしておきます。)
>精製炭水化物を毎日のように摂取する食生活は、血糖値が上昇しなくてもインスリン追加分泌が大量(基礎分泌の10倍レベル)に必要なので膵臓には負担になると思います。
"精製"されたものはそんなによくないのですか?
砂糖と玄米ごはんで同量の糖質を摂取するのでは、膵臓にかかる負担が違ってくるのでしょうか?
精製されたものが血糖値を一気に上げるから、より負担になるということでしたら、脂質と一緒に摂ればいいようにも思ってしまうのですが…。実はアイスクリームが大好物で、乳脂肪が多いせいか血糖値があまり上がらないのをいいことに、時々100gほど食べてしまいます。やはりNo Sugar Added(砂糖不使用)タイプにすべきですよね?
2008/12/23(火) 』
アメリさん。コメントありがとうございます。
精製された炭水化物は、血糖値を急峻に上昇させる唯一の食材で、代謝を乱す元凶です。
まずは、血糖値の上昇について考えてみましょう。
正常人においては、GI(血糖上昇指数)がかなりの意味を持っています。例えば、ブドウ糖や白いパンが血糖値を上昇させる指数を100とすれば、玄米や十割蕎麦は、半分の50くらいで、大豆は15くらいです。
GI( グリセミック・インデックス)とは、血糖上昇反応度のことです。50gの糖質を含む食品を摂取した後の血糖値の上昇を基準となる食品(ブドウ糖50g)を摂取した後の血糖値の上昇と比較し、パーセントで表した数字です。同じ量の糖質でも血糖を上げやすい食品と上げにくい食品があるわけです。精製された炭水化物は全て、高GI食品です。
血糖値が上昇すれば、インスリンが分泌されて、筋肉細胞や脂肪細胞にブドウ糖を取り込ませますが、余ったブドウ糖は、中性脂肪となり蓄えられます。このためインスリンは、肥満ホルモンと呼ばれます。
急峻に血糖値が上昇すれば、追加分泌のインスリンも大量にでます。従ってGIの高い精製炭水化物を摂らないことは、将来の生活習慣病の予防になります。
ちなみに、空腹時血糖値が100mg/dlの正常人がいると仮定して、個人差はありますが、炊いた白米を一人前150g食べたら、食後60分血糖値は140〜170mg程度に上昇しますが、炊いた玄米150gでしたら、60分後のピークも140mgまでですみます。ステーキ200gを食べても血糖値は110mgを超えることはありません。
しかし糖尿人においては、白米を食べたあとの血糖値のピークが280mg、玄米なら260mg、といった程度の差で、所詮は200mgを超えてきます。
従って糖尿人においては、GIの意味はほとんどないと考えた方がいいのです。糖尿人では、「1gの糖質が、2型で3mg、1型で5mg血糖値を上昇させる」という公式を覚えておくことのほうが有用です。
さて次の問題ですね。
確かに脂質と糖質を一緒に摂取すると、血糖値の上昇はやや緩やかになりますが、インスリンが分泌されるので、中性脂肪値が非常に上昇しやすくなります。
中性脂肪値が高値だと動脈硬化のリスクとなりますので、このやり方はお勧めできませんね。 (*_*)
血糖値を上昇させない甘味料のアイスクリームなら大丈夫です。
江部康二
ちなみに私は、腰痛のプロ(治す方ではなくて、なるほうの)です。(=_=;)
さて今回はアメリさんから精製炭水化物についてコメント・質問をいただきました。
『アメリ
「ありがとうございます」
江部先生
ご回答いただきありがとうございます。これで堂々と赤ワインを楽しむことができます!(100cc程度、週に2〜3度ということにしておきます。)
>精製炭水化物を毎日のように摂取する食生活は、血糖値が上昇しなくてもインスリン追加分泌が大量(基礎分泌の10倍レベル)に必要なので膵臓には負担になると思います。
"精製"されたものはそんなによくないのですか?
砂糖と玄米ごはんで同量の糖質を摂取するのでは、膵臓にかかる負担が違ってくるのでしょうか?
精製されたものが血糖値を一気に上げるから、より負担になるということでしたら、脂質と一緒に摂ればいいようにも思ってしまうのですが…。実はアイスクリームが大好物で、乳脂肪が多いせいか血糖値があまり上がらないのをいいことに、時々100gほど食べてしまいます。やはりNo Sugar Added(砂糖不使用)タイプにすべきですよね?
2008/12/23(火) 』
アメリさん。コメントありがとうございます。
精製された炭水化物は、血糖値を急峻に上昇させる唯一の食材で、代謝を乱す元凶です。
まずは、血糖値の上昇について考えてみましょう。
正常人においては、GI(血糖上昇指数)がかなりの意味を持っています。例えば、ブドウ糖や白いパンが血糖値を上昇させる指数を100とすれば、玄米や十割蕎麦は、半分の50くらいで、大豆は15くらいです。
GI( グリセミック・インデックス)とは、血糖上昇反応度のことです。50gの糖質を含む食品を摂取した後の血糖値の上昇を基準となる食品(ブドウ糖50g)を摂取した後の血糖値の上昇と比較し、パーセントで表した数字です。同じ量の糖質でも血糖を上げやすい食品と上げにくい食品があるわけです。精製された炭水化物は全て、高GI食品です。
血糖値が上昇すれば、インスリンが分泌されて、筋肉細胞や脂肪細胞にブドウ糖を取り込ませますが、余ったブドウ糖は、中性脂肪となり蓄えられます。このためインスリンは、肥満ホルモンと呼ばれます。
急峻に血糖値が上昇すれば、追加分泌のインスリンも大量にでます。従ってGIの高い精製炭水化物を摂らないことは、将来の生活習慣病の予防になります。
ちなみに、空腹時血糖値が100mg/dlの正常人がいると仮定して、個人差はありますが、炊いた白米を一人前150g食べたら、食後60分血糖値は140〜170mg程度に上昇しますが、炊いた玄米150gでしたら、60分後のピークも140mgまでですみます。ステーキ200gを食べても血糖値は110mgを超えることはありません。
しかし糖尿人においては、白米を食べたあとの血糖値のピークが280mg、玄米なら260mg、といった程度の差で、所詮は200mgを超えてきます。
従って糖尿人においては、GIの意味はほとんどないと考えた方がいいのです。糖尿人では、「1gの糖質が、2型で3mg、1型で5mg血糖値を上昇させる」という公式を覚えておくことのほうが有用です。
さて次の問題ですね。
確かに脂質と糖質を一緒に摂取すると、血糖値の上昇はやや緩やかになりますが、インスリンが分泌されるので、中性脂肪値が非常に上昇しやすくなります。
中性脂肪値が高値だと動脈硬化のリスクとなりますので、このやり方はお勧めできませんね。 (*_*)
血糖値を上昇させない甘味料のアイスクリームなら大丈夫です。
江部康二
2007年06月13日 (水)
おはようございます。今朝も京都は良い天気です。梅雨がなかなかきませんね。琵琶湖の貯水量もそろそろピンチだそうです。
さて今回は、グリセミック・インデックス(以下GI)のお話です。GIは血糖上昇反応度とも言われています。一時流行した低インスリンダイエットの本などにGIのことも載っていたので、聞いたことのある方、またご存知の方もおられるでしょう。
GIというのは、糖質50gを含む食品を摂取した後の血糖値の上昇カーブを2時間追って、 基準となる食品(ブドウ糖50g)を摂取した後の血糖値の上昇カーブの面積と比較し、パーセントで表した数値のことです。 (´・⊇・`)
*
GIの算出方法
糖質50gを含有する食品摂取後
2時間までの血糖曲線下面積
GI=─────────────────────── ×100
糖質50gを含有する基準食(ブドウ糖)
摂取後2時間までの血糖曲線下面積
何やよくわかりませんよね。グラフにするともう少しわかりやすいのですが、実は私パソコン苦手なもので写真や絵を貼り付ける技が・・・すいません。 (*- -)(*_ _)
拒否反応を起こしかけている皆さんのために簡潔に言うと、GIの数値が高ければ血糖値を上昇させやすい食品であり、GIの数値が低ければ血糖値を上昇させにくい食品であるということです。
GIが高い食品ほど血糖が急激に上昇し、ブドウ糖スパイクを生じます。実際、2種類の同じカロリーの糖質(たとえば玄米と白米)を摂取しても、血糖値の上がり方はそれぞれ異なります。GIの数値は、70以上は高い、56〜69が中等度、GI55以下は低い、と評価されています。ちなみに玄米のGIは50で、白米は70です。その他、ブドウ糖や白パンのGIは100、豆類は30、乳製品は35くらいです。
糖尿病でない人は、玄米などGIの低いものを主食としていればブドウ糖スパイクは小さく、代謝が安定するというわけです。
しかし、GIに関して一般に言われてる数値は正常人のもので、糖尿人にはあてはまりません。糖尿病の人は玄米などGIの低いものを食べたとしても、200以上のブドウ糖スパイクを起こしてしまうことを、私達は高雄病院の200人以上のデータで確認しています。
一方糖尿人おいても、GIの高い白パンのほうが玄米より血糖値をさらに上昇させやすいということはあります。
また、現在のGIの数値は主に欧米人のデータで、日本人のものではありませんので、日本人のGIを調べようという動きもあります。もともとジェンキンスが62品目の数字を出し、現在International table of GIというアメリカ栄養学会の出したリストで600種類の食品に関するデータが出ています。50gのブドウ糖を基準にしたものと、白パン50gを基準にしたもので、おなじ食品でもGIが異なります。
それからライスとバターライスを比べたら、バターライスのほうがGIが低いというように食品の組み合わせでも違いが生じます。
GIというのは、糖質を含む食品、例えばニンジンならニンジンだけを単品で食べてみて計測した数値です。実際の食事では何種類か一緒に食品を食べますから、GIはあくまでも実験室的なデータですね。
このように見てくるとGIは正常人ではあるていど参考にはなりますが、確定的なものではありません。
まして、糖尿人においてはGIはあてにならず、糖質のグラム数の計算のほうが重要です。そこで糖質制限食の出番となるわけです。糖質制限食ならば、糖尿人においても血糖値の上下動は極めて少なくなり、薬に頼ることなく良好なコントロールが期待できます。
江部康二
さて今回は、グリセミック・インデックス(以下GI)のお話です。GIは血糖上昇反応度とも言われています。一時流行した低インスリンダイエットの本などにGIのことも載っていたので、聞いたことのある方、またご存知の方もおられるでしょう。
GIというのは、糖質50gを含む食品を摂取した後の血糖値の上昇カーブを2時間追って、 基準となる食品(ブドウ糖50g)を摂取した後の血糖値の上昇カーブの面積と比較し、パーセントで表した数値のことです。 (´・⊇・`)
*
GIの算出方法
糖質50gを含有する食品摂取後
2時間までの血糖曲線下面積
GI=─────────────────────── ×100
糖質50gを含有する基準食(ブドウ糖)
摂取後2時間までの血糖曲線下面積
何やよくわかりませんよね。グラフにするともう少しわかりやすいのですが、実は私パソコン苦手なもので写真や絵を貼り付ける技が・・・すいません。 (*- -)(*_ _)
拒否反応を起こしかけている皆さんのために簡潔に言うと、GIの数値が高ければ血糖値を上昇させやすい食品であり、GIの数値が低ければ血糖値を上昇させにくい食品であるということです。
GIが高い食品ほど血糖が急激に上昇し、ブドウ糖スパイクを生じます。実際、2種類の同じカロリーの糖質(たとえば玄米と白米)を摂取しても、血糖値の上がり方はそれぞれ異なります。GIの数値は、70以上は高い、56〜69が中等度、GI55以下は低い、と評価されています。ちなみに玄米のGIは50で、白米は70です。その他、ブドウ糖や白パンのGIは100、豆類は30、乳製品は35くらいです。
糖尿病でない人は、玄米などGIの低いものを主食としていればブドウ糖スパイクは小さく、代謝が安定するというわけです。
しかし、GIに関して一般に言われてる数値は正常人のもので、糖尿人にはあてはまりません。糖尿病の人は玄米などGIの低いものを食べたとしても、200以上のブドウ糖スパイクを起こしてしまうことを、私達は高雄病院の200人以上のデータで確認しています。
一方糖尿人おいても、GIの高い白パンのほうが玄米より血糖値をさらに上昇させやすいということはあります。
また、現在のGIの数値は主に欧米人のデータで、日本人のものではありませんので、日本人のGIを調べようという動きもあります。もともとジェンキンスが62品目の数字を出し、現在International table of GIというアメリカ栄養学会の出したリストで600種類の食品に関するデータが出ています。50gのブドウ糖を基準にしたものと、白パン50gを基準にしたもので、おなじ食品でもGIが異なります。
それからライスとバターライスを比べたら、バターライスのほうがGIが低いというように食品の組み合わせでも違いが生じます。
GIというのは、糖質を含む食品、例えばニンジンならニンジンだけを単品で食べてみて計測した数値です。実際の食事では何種類か一緒に食品を食べますから、GIはあくまでも実験室的なデータですね。
このように見てくるとGIは正常人ではあるていど参考にはなりますが、確定的なものではありません。
まして、糖尿人においてはGIはあてにならず、糖質のグラム数の計算のほうが重要です。そこで糖質制限食の出番となるわけです。糖質制限食ならば、糖尿人においても血糖値の上下動は極めて少なくなり、薬に頼ることなく良好なコントロールが期待できます。
江部康二
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