2011年04月12日 (火)
こんにちは。
今日は、満腹感と満足感は違うのかを、考えてみます。
今日の記事は、あくまでも私の私見であり、仮説です。
スーパー糖質制限食で、例えば
牛サーロインステーキ300g(約1500kcal)、
カツオのたたき200g(約227kcal)、
ゆで卵2個(100g、約152kcal)
野菜サラダ240g(約42kcal)+マヨネーズ15g(105kcal)
を食べたとします。
合計855gで、約2026kcalです。すごい量です。
仮に1食でこれだけ食べたら、普通の人はお腹いっぱいで満腹感はあるし、満足感も得られると思います。
当然、一回に、これだけの量を食べることはできない人もおられるでしょう。
一方、炭水化物依存症の人においては、上記のメニューには糖質はほとんんど含まれていないので、お腹いっぱいで満腹感はあるはずなのに、満足感は得られない可能性があります。
炭水化物依存症では、兎に角なにか糖質を摂取しない限り、いくら大量に食べても満足感が得られないのです。(炭水化物=糖質+食物繊維)
炭水化物依存症は、ニコチン依存症と同じような側面があるので、なかなか一筋縄ではいきません。
今まで、糖質(炭水化物)を頻回・大量に食べていた人は、程度の差はありますが、炭水化物依存症の可能性があります。
スーパー糖質制限食を始めてから、いらいらしたり、食べても満足感がなかったり、精神的に不安定になる人は、まれにおられます。そのほとんどが、いわゆる<炭水化物依存症>の人です。
炭水化物依存症というのは日本では聞き慣れない言葉ですが、米国では定着しています。
炭水化物依存症の人は、起きているときは、三度の食事と間食で、頻回に外部から糖質が摂取されて血中に入り血糖に変わるので、肝臓が糖新生をするのは、夜中寝ているときくらいです。
寝る前に夜食のラーメンとか食べたら、夜中に寝ている時も血糖値が上がり、肝臓の糖新生は明け方くらいしか働きませんので、24時間のうち、肝臓の糖新生はわずか2~3時間だけです。
これでは、肝臓の糖新生能力が衰えてしまいます。
1日3食で間食がない人は、24時間中12時間くらいは肝臓で糖新生をしています。
この炭水化物依存症で、衰えてしまった肝臓の糖新生能力が、本来の力を取り戻すまでの期間に、個人差があるわけです。
数日の人、1ヶ月の人、まれにはは2~3ヶ月かかる人・・・。
肝臓の糖新生能力が極度に衰えている人が、いきなりスーパー糖質制限食を行えば、低血糖になる可能性もありえますので注意が必要ですが、このようなケースはさすがに極めてまれと思います。
中等度までの炭水化物依存症なら、低血糖を生じることはまずないので、徐々に依存から脱却することを目指します。
極度の炭水化物依存症の場合も、最終的には慣れるしかないのですが、まずは、プチ或いはスタンダード糖質制限食くらいから始める選択肢もあります。
つまり、1日2回(例えば朝昼食)は、少量の主食を摂取して、夕食は糖質制限食。
あるいは1日1回(例えば昼食)は、少量の主食を摂取して、朝・夕は糖質制限食。
あるいはさらにゆるく、主食を3食とも1/3くらいにする方法もあります。
1~2ヶ月で慣れることが多いです。
一方、炭水化物依存症は、ニコチン依存症とよく似ているので、脱却にはそれなりの覚悟がいるかもしれませんね。
江部康二
今日は、満腹感と満足感は違うのかを、考えてみます。
今日の記事は、あくまでも私の私見であり、仮説です。
スーパー糖質制限食で、例えば
牛サーロインステーキ300g(約1500kcal)、
カツオのたたき200g(約227kcal)、
ゆで卵2個(100g、約152kcal)
野菜サラダ240g(約42kcal)+マヨネーズ15g(105kcal)
を食べたとします。
合計855gで、約2026kcalです。すごい量です。
仮に1食でこれだけ食べたら、普通の人はお腹いっぱいで満腹感はあるし、満足感も得られると思います。
当然、一回に、これだけの量を食べることはできない人もおられるでしょう。
一方、炭水化物依存症の人においては、上記のメニューには糖質はほとんんど含まれていないので、お腹いっぱいで満腹感はあるはずなのに、満足感は得られない可能性があります。
炭水化物依存症では、兎に角なにか糖質を摂取しない限り、いくら大量に食べても満足感が得られないのです。(炭水化物=糖質+食物繊維)
炭水化物依存症は、ニコチン依存症と同じような側面があるので、なかなか一筋縄ではいきません。
今まで、糖質(炭水化物)を頻回・大量に食べていた人は、程度の差はありますが、炭水化物依存症の可能性があります。
スーパー糖質制限食を始めてから、いらいらしたり、食べても満足感がなかったり、精神的に不安定になる人は、まれにおられます。そのほとんどが、いわゆる<炭水化物依存症>の人です。
炭水化物依存症というのは日本では聞き慣れない言葉ですが、米国では定着しています。
炭水化物依存症の人は、起きているときは、三度の食事と間食で、頻回に外部から糖質が摂取されて血中に入り血糖に変わるので、肝臓が糖新生をするのは、夜中寝ているときくらいです。
寝る前に夜食のラーメンとか食べたら、夜中に寝ている時も血糖値が上がり、肝臓の糖新生は明け方くらいしか働きませんので、24時間のうち、肝臓の糖新生はわずか2~3時間だけです。
これでは、肝臓の糖新生能力が衰えてしまいます。
1日3食で間食がない人は、24時間中12時間くらいは肝臓で糖新生をしています。
この炭水化物依存症で、衰えてしまった肝臓の糖新生能力が、本来の力を取り戻すまでの期間に、個人差があるわけです。
数日の人、1ヶ月の人、まれにはは2~3ヶ月かかる人・・・。
肝臓の糖新生能力が極度に衰えている人が、いきなりスーパー糖質制限食を行えば、低血糖になる可能性もありえますので注意が必要ですが、このようなケースはさすがに極めてまれと思います。
中等度までの炭水化物依存症なら、低血糖を生じることはまずないので、徐々に依存から脱却することを目指します。
極度の炭水化物依存症の場合も、最終的には慣れるしかないのですが、まずは、プチ或いはスタンダード糖質制限食くらいから始める選択肢もあります。
つまり、1日2回(例えば朝昼食)は、少量の主食を摂取して、夕食は糖質制限食。
あるいは1日1回(例えば昼食)は、少量の主食を摂取して、朝・夕は糖質制限食。
あるいはさらにゆるく、主食を3食とも1/3くらいにする方法もあります。
1~2ヶ月で慣れることが多いです。
一方、炭水化物依存症は、ニコチン依存症とよく似ているので、脱却にはそれなりの覚悟がいるかもしれませんね。
江部康二
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