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糖質制限食に肯定的なエビデンス。長期の研究。
こんばんは。

今日は糖質制限食に肯定的な、長期のエビデンスを紹介したいと思います。

長期にわたる食事療法のRCTは、極めて少数です。
長期の食事療法のエビデンスはもっぱら「コホート研究」よるものが多いです。

以下、検討してみると、RCTもコホートも長期の研究において、
糖質制限食が有利というエビデンスがあると言えます。


RCTでは、下記のディアベテス・ケアの8年間の研究論文が
私が探した限りでは、最長と思いますが、低糖質地中海食群は、低脂肪群に比し、
HbA1cレベルが大きく低下し、糖尿病の寛解率が高く、
糖尿病治療薬の導入を遅らせました。

コホート研究1)
ニューイングランドジャーナル2006年掲載の有名な論文です。
82802人 、20年間のコホート研究です。
「低炭水化物食に冠動脈疾患のリスクなし」
「炭水化物摂取量が多いと冠動脈疾患リスク増加」という結論です。
糖質制限食のほうが、高炭水化物食より安全というエビデンスです。

コホート研究2)
21論文、約35万人(5~23年追跡)をメタアナリシスして、
飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は、関係がないことを明白にしました。
糖質制限食では飽和脂肪酸摂取量が増えますが、心配ないというエビデンスです。

コホート研究3)
日本の研究で、9200人を20年間観察したコホートです。
「炭水化物摂取比率が少ないほど、心血管死と総死亡リスクが少ない」
という糖質制限に有利な結論です。

コホート研究4)
上海コホート研究で、
「糖質摂取量が多いほど心血管疾患の発症リスクが高い」
という結論で、やはり糖質制限食に有利なエビデンスです。

コホート研究5)
2017年8月、ランセットの掲載された論文です。
5大陸18ヵ国の13万5千例以上を約7年半追跡
「炭水化物の摂取比率が高いほど総死亡率上昇」
という結論で、糖質制限食に有利なエビデンスです。


RCT

1)低糖質地中海食(LCMD)。8年間RCT研究論文。
糖質50%未満のLCMD群(108人)と低脂肪群(107人)の比較。女性は1500kcal/日。男性は1800kcal/日。
新たに診断された2型糖尿病患者では、LCMDは低脂肪食と比較して、HbA1cレベルの大きな減少、糖尿病の寛解率が高く、糖尿病治療薬の導入を遅らせた。

Diabetes Care. 2014 Jul;37(7):1824-30.
 The effects of a Mediterranean diet on the need for diabetes drugs and remission of newly diagnosed type 2 diabetes: follow-up of a randomized trial.


コホート研究上述のコホート研究1)2)3)4)5)を少し詳しく解説します。

コホート研究1)  低炭水化物・高脂肪・高タンパク食に冠動脈疾患のリスクなし。 
ニューイングランドジャーナルのコホート研究           
82802人 20年間 2006年掲載 ハーバード大学
炭水化物摂取比率36.8±6.1%グループと58.8±7.0%のグループの比較。
10分位に分けて比較。
一方総炭水化物摂取量は冠動脈疾患リスクの中等度増加に関連していた。
高GLは冠動脈疾患リスク増加と強く関連していた。

Halton TL, et al. Low-carbohydrate-diet score and the risk of coronary heart disease in women. New England Journal of Medicine 2006;355:1991-2002. 

コホート研究2)  飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は、関係がない
21論文、約35万人をメタアナリシスして、
5~23年追跡して1.1万人の脳心血管イベントが発生。
飽和脂肪摂取量と脳心血管イベントハザード比を検証してみると、
飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は、関係がないことが判明。
Siri-Tarino, P.W., et al., Meta-analysis of prospective cohort studies evaluating the association of saturated fat with cardiovascular disease.  Am J Clin Nutr, 2010. 91(3): p. 535-46.

コホート研究3)糖質制限食の長期安全性にエビデンス前向きコホート試験NIPPON DATA80 9200人 29年間  中村保幸ら。
第10分位(糖質摂取比率51.5%)のグループは、第1分位(糖質摂取比率72.7%)のグループに比べて女性においては心血管死のリスクが、59%、総死亡リスクが79%、男女合わせると、それぞれ、74%、84%しかないという結論で、
糖質制限群がリスク低下に有利。
Br J Nutr 2014; 112: 916-924

コホート研究4)上海コホート研究 「糖質摂取量により4群に分けて、
糖質摂取量が多いほど心血管疾患の発症リスクが高い」
女性:糖質264g/日未満、264~282g未満、282~299g未満、299g以上
男性:糖質296g/日未満、296~319g未満、319~339g未満、339g以上
11万7,366人を対象に、調べた研究。
女性が6万4,854人で、平均追跡期間が9.8年。
男性が5万2,512人で、平均追跡期間が5.4年。
Am J Epidemiol. 2013 Nov 15;178(10):1542-9.
Dietary carbohydrates, refined grains, glycemic load, and risk of coronary heart disease in Chinese adults.

コホート研究5)炭水化物の摂取比率が高いほど総死亡率上昇,脂質の摂取比率が多いほど総死亡率低下  ランセット5大陸18ヵ国の13万5千例以上を約7年半追跡
大規模疫学前向きコホート研究
炭水化物摂取比率       総死亡率   
1群 46.4%                4.1%
2群 54.6%                4.2%
3群 60.8%                4.5%
4群 67.7%                4.9%
5群 77.2%                7.2%
脂肪摂取比率 総死亡率脂肪の摂取比率      総死亡率
1群 10.6%         6.7%
2群 18.0%          5.1%
3群 24.2%          4.6%
4群 29.1%          4.3%
5群 35.3%          4.1%

ランセット・オンライン 2017/8/29号
https://doi.org/10.1016/S0140-6736(17)32252-3



エビデンスレベル 「糖尿病診療ガイドライン2016」

レベル1 + 質の高いランダム化比較試験(RCT)および
     それらのメタアナリシス(MA)/システマティック・ レビュー(SR)
レベル1  それ以外のRCTおよびそれらのMA/SR
レベル2   前向きコホート研究およびそれらのMA/SR
         (事前に定めた)RCTサブ解析
レベル3  非ランダム化比較試験 前後比較試験
         後ろ向きコホート研究
         ケースコントロール研究およびそれらのMA/SR
         RCT後付けサブ解析
レベル4  横断研究 
      症例集積

*質の高いRCTとは①多数例②二重盲検、独立判定③高追跡率④ランダム割り付け法が明確などをさす。




江部康二
高インスリン血症は発ガンのリスク。高血糖は無関係。
こんにちは。
今回は、高インスリン血症と発ガンリスクのお話しです。

インスリンは、分泌されていないと、生命の危険があります。
1921年にカナダの整形外科医フレデリック・バンティングと
医学生チャールズ・ベストがインスリンの抽出に初めて成功しました。
1922年に当時14才の1型糖尿病患者、
レナード・トンプソン少年に初めて注射し、血糖コントロールに成功しました。
1型糖尿病はインスリンの登場までは、診断後平均余命6ヶ月の致命的な病気でしたが、
インスリンにより生命を保つことが可能となりました。


その後、インスリンを注射しておけば糖質を摂取しても血糖値が上昇しないことが、
徐々に周知されるようになりました。

その結果、正常人なみに糖質を食べても、
インスリンさえ打っておけばいいという流れとなっていき、
米国糖尿人の糖質摂取量は徐々に増えていきました。

しかし、近年、インスリンの弊害がいろいろ周知されるようになりました。
例えば、高インスリン血症が発ガンのリスクになることも明らかとなりました。
日本の論文と米国の論文を紹介します。

1)
「Cペプタイド値が高い男性(高インスリン血症の男性)は、
低い男性に比べ最大で3倍程度、大腸癌になりやすい」
という疫学調査が、
厚生労働省研究班により2007年発表され論文として掲載されました。
( Int J Cancer. 2007 May 1;120(9):2007-12.)


こちらは、日本の論文ですが、男性では高インスリン血症の発ガンリスクが
明白となりました。
男性では、C‐ペプタイドの値の最も高いグループの大腸がんリスクは、
最も低いグループの3.2倍で、
値の高いグループほどリスクがだんだん高くなる関連がみられました。
女性では、関連がみられませんでした

2)
2009年にInt J Cancerに掲載された米国の論文があります。(☆)
Women's Health Initiative clinical trialsから5450人を平均8年
間経過をみて、190人が乳ガンを発症しました。
(International Journal of Cancer
Volume 125, Issue 11, pages 2704-2710, 1 December 2009)
閉経後の女性において、
空腹時高インスリン血症は乳がんのリスクとなりましたが、
高血糖は関連がなかったという結論です。


空腹時高インスリン血症ということは、米国の女性ですから、
肥満によるインスリン抵抗性がおおいに関連していると思います。
インスリン抵抗性による高インスリン血症の米国女性に、
乳ガンリスクがある
ということです。

空腹時高インスリン血症の日本女性は、そんなにいないと思います。
しかし日本女性でも
「肥満・インスリン抵抗性・高インスリン血症」のある人は、乳ガン要注意ですね。


高インスリン血症による発癌の機序は、
インスリンが各種組織の成長因子であることが関わるとされています。
動物実験では、高インスリン血症が、
各種癌細胞の形成や増殖に関与するとの報告があります。
ともあれ、高インスリン血症は
男性の大腸ガン、女性の乳ガンのリスクとなる
ことは間違いないようです。

糖質を摂取すれば、食後血糖値は上昇し、高インスリン血症となります。
糖質制限食なら、高インスリン血症を防ぐことができます。



(☆)
International Journal of Cancer
Volume 125, Issue 11, pages 2704-2710, 1 December 2009

要約

実験や疫学的なエビデンスによれば、血液中の血糖やインスリンは、
乳がんの発がんを促す可能性がある。

しかしながら乳がん発がんリスクと血中グルコースやインスリンと
の関連を検討したコホート研究はほとんどない。
そして、過去の研究の測定はベースライン1回だけである。

我々は、「women in the Women's Health Initiative clinical tr
ials 」の6%のランダムなサンプルを使用して
ベースラインと1、3、6年後の空腹時血液サンプルの
血糖値とインスリン値を解析して閉経後の乳がんリスクの縦断的な研究を実施した。

さらに観察研究として1%の女性の、
ベースライン時と3年目の空腹時血液サンプルで測定された
グルコース値とインスリン値を分析に含めた。

我々はコックス比例ハザードモデルを使って、
乳癌リスクとベースライン及び経過時の血清グルコース値およびインスリン値の関連を
ハザード比の95%信頼区間を評価した。

全ての統計的テストは2面的にした。
ベースラインの血糖値とインスリン値を測定した5450人の女性の中で
平均8年間の観察期間中に190人の乳がんが確認された。

全母集団において最高の三分位のベースラインインスリングループは
最も低いグループに比べて倍の乳がん増加リスクがあった。
(多変量ハザード比2.22、95%信頼区間1.39?3.53)

そして介入試験に登録されていない女性に比べると3倍のリスクがあった。
(多変量ハザード比3.15、95%信頼区間1.61?6.17)

血糖レベルはリスクと無関係であった。
繰り返し測定の分析は、ベースライン分析の結果を支持した。
これらのデータは、血清インスリンレベル上昇は、
閉経後乳がんの危険因子である可能性を示唆している。

閉経後乳がんのリスクは、肥満と糖尿病で増加し、
この両者はインスリン抵抗性の増加で特徴付けられ、
結果として循環血中のインスリンとブドウ糖が増加する。

インスリンは、細胞増殖を促進し、動物モデルにおける乳がん成長を強める。

一方、ブドウ糖はインスリン抵抗性を悪化させ、
悪性クローンに恩恵を与えがん細胞に発育の利点を供給する。
それ故に比較的高レベルのブドウ糖やインスリンは
乳がんの病因となるというのはうなづける。

過去の少数の研究では空腹時血糖値・インスリン値と閉経後乳がん発症リスクの関連を
直接調査しているが、相反する結果が得られた。

しかしながら、これらの研究は1回のベースラインの測定のみに基づいている。
繰り返した計測の解析により経過観察期間中、
これらの要素の乳がんの発達における役割および関連の評価の精度を
上げることができる。

それゆえに我々は乳がんリスクの縦断的研究を実施し、
「Women's Health Initiative clinical trial」の参加者の
6%の空腹時血糖値・インスリン値を、
ベースライン、1、3、6年後に測定した(WHI-CT)。

そして観察研究として
1%の女性のベースラインと3年目の測定を実施した(WHI-OS)。


江部康二
糖質制限食に肯定的なエビデンス。レベル1+、レベル1。
こんにちは。

相変わらず、根拠のない(エビデンスのない)糖質制限食批判が、
インターネット上で散見されます。

今回は、糖質制限食においてエビデンスとなる信頼度の高い論文を
取り上げてみました。
まずは、「エビデンスレベル1+」と「エビデンスレベル1」
の論文で、糖質制限食の有効性を示すものを列挙してみました。

集めてみると、こんなにたくさんあるのですね。

糖質制限食批判論文には、
「エビデンスレベル1+」と「エビデンスレベル1」のものは皆無です。


RCT(ランダム化比較試験)レベル1+

①Obesity Reviews(国際肥満研究連合の公式ジャーナル)2009年
体重減少、中性脂肪減少、HDL-C増加は低炭水化物食が低脂質・低カロリー食に比し有効。13の電子データベースの2000年1月~2007年3月の低炭水化物食と低脂質食比較RCTをメタ解析。
Systematic review of randomized controlled trials of low-carbohydrate vs. low-fat/low-calorie diets in the management of obesity and its comorbidities M. Hession,et all
 Obesity Reviews(国際肥満研究連合の公式ジャーナル)
 Volume 10, Issue 1, pages 36–50, January 2009

②Obesity Reviews(国際肥満研究連合の公式ジャーナル)2012年
23レポートのメタ解析によって
研究期間にかかわらず糖質制限食が体重,脂質,血糖,血圧を改善させる。
Obes Rev 2012; 13: 1048-1066Systematic review and meta-analysis of clinical trialsof the effects of low carbohydrate diets oncardiovascular risk factorsobr_1021

③システマティック・レビュー/53RCTのメタアナリシス。ランセット。
1)低脂肪食よりも糖質制限食の方が減量効果が高い。
2)低脂肪食は他の高脂肪食との比較で減量効果に有意差なし。
3)低脂肪食は普通食との比較でのみ、体重減少効果があった。
4)低脂肪食は、長期的な減量効果についての科学的裏付けがない。
Effect of Low-Fat Diet Interventions Versus Other Diet Interventions on Long-Term Weight Change in Adults:
  A Systematic Review and Meta-Analysis Lancet Diabetes Endocrinol 2015 Dec 01;3(12)968-979,
 DK Tobias, M Chen, JE Manson, DS Ludwig, W Willett, FB Hu



RCT(ランダム化比較試験)レベル1

①低糖質食 vs. 低脂質食。低糖質食の圧勝
低糖質食 vs. 低脂質食、減量や脂質データなどCVD(心血管疾患)リスク低減で、
低糖質食の圧勝。148人の肥満者を、1年間研究。
低糖質食は40g/日未満。
Effects of low-carbohydrate and low-fat diets: a randomized trial.
Bazzano LA et all
Ann Intern Med. 2014 Sep 2;161(5):309-18

②DIRECT低炭水化物食で一番体重減少・ HDL-C増加 
脂肪制限食(カロリー制限)、                           
地中海食(カロリー制限)、                            
低炭水化物食(カロリー無制限)の3群
低炭水化物群のみカロリー無制限のハンディがあったが、結局3群全て同じだけのカロリーが減少。満足度と満腹度。
当初糖質20g/日以下。3ヶ月後から120g/日以下を目指すも、結局女性150g/日、男性180g/日で40%の糖質。
糖質約50%の低脂肪食群、地中海食群(高糖質群)
DIRECT(Dietary Intervention Randomized Controlled Trial)         
322人を3群に分けて、2年間の研究。
Iris Shai,et all:Weight Loss with a Low-Carbohydrate,Mediterranean,or Low-Fat Diet. NENGLJ MED JULY17,2008、VOL359.NO.3  229-241

③DIRECTのフォローアップ研究。合計6年間。
地中海食、低炭水化物食の2群は、6年後も 体重減少に有意差あり。
Four-Year Follow-up after Two-Year Dietary Interventions
 N Engl J Med 2012; 367:1373-1374October 4, 2012

④低糖質地中海食(LCMD)。HbA1cレベルの大きな減少。
低糖質地中海食(LCMD)。8年間RCT研究論文。
糖質50%未満のLCMD群(108人)と低脂肪群(107人)の比較。女性は1500kcal/日。男性は1800kcal/日。
新たに診断された2型糖尿病患者では、LCMDは低脂肪食と比較して、HbA1cレベルの大きな減少、糖尿病の寛解率が高く、糖尿病治療薬の導入を遅らせた。
Diabetes Care. 2014 Jul;37(7):1824-30.
The effects of a Mediterranean diet on the need for diabetes drugs and remission of newly diagnosed type 2 diabetes: follow-up of a randomized trial.

⑤低炭水化物食が、肥満・HDL-C・TGを改善。   
       
JAMA  2007年3月  A TO Z 体重減少研究
アトキンス、ゾーン、ラーン、オーニッシュダイエットのそれぞれの1年間の体重減少効果などをみた。311人の女性を上記4グループに分けて追跡。これら4種のダイエット法は、いずれも米国でポピュラーなものである。
アトキンスは低炭水化物食(スーパー糖質制限食)、ラーンとオーニッシュは高炭水化物、低脂肪食、ゾーンは炭水化物40%
低炭水化物食が体重を最も減少させて、HDL-CとTGを改善。
Comparison of the Atkins, Zone, Ornish, and LEARN Diets for Change in Weight and Related Risk Factors Among Overweight Premenopausal Women
 The A TO Z Weight Loss Study: A Randomized Trial ,JAMA297:969-977



エビデンスレベル 「糖尿病診療ガイドライン2016」

レベル1 + 質の高いランダム化比較試験(RCT)および
     それらのメタアナリシス(MA)/システマティック・ レビュー(SR)
レベル1  それ以外のRCTおよびそれらのMA/SR
レベル2   前向きコホート研究およびそれらのMA/SR
         (事前に定めた)RCTサブ解析
レベル3  非ランダム化比較試験 前後比較試験
         後ろ向きコホート研究
         ケースコントロール研究およびそれらのMA/SR
         RCT後付けサブ解析
レベル4  横断研究 
      症例集積

*質の高いRCTとは①多数例②二重盲検、独立判定③高追跡率④ランダム割り付け法が明確などをさす。



江部康二
2024年6月2日(日)、福岡市内で一般向け糖質制限食講演会開催。
こんばんは。
久しぶりに福岡市内で、糖質制限食の講演会を開催します。

◆日時:6月2日(日)13:20~16:00頃 ※開場・受付は13:00~
◆会場:JR博多シティ 9階会議室(1)


第一部

・学習塾で、塾生の子供たちへの糖質制限にアドラー心理学を加えた指導で成果をあげられ、「子供の糖質制限」についての著書も上梓されている、
三島塾の三島学先生

・早くから糖質制限の効果を理解され、診療と入院食に糖質制限食を導入。
スタッフの教育にも力を注がれ、長く糖質制限の普及に尽力されている、
堺整形外科医院の堺研二先生

・嘱託産業医として自社の保健師と共に、数々の企業の従業員の健康管理に携わり、保健指導に糖質制限食を採用されている、
トータルヘルス株式会社の林田耕治先生

・ブログやYouTubeで糖質制限や医療に関する気づき、考察を精力的に発信され、対話重視型オンラインコミュニティも開設されている、
たがしゅうオンラインクリニックの田頭秀悟先生

4名の先生に、それぞれのご立場・ご経験をもとに、
お話しして頂きます。


第二部


「糖質を意識すれば健康が見えてくる!糖尿病・メタボ、生活習慣病を解決する糖質制限食」
と題して、私がお話します。
「日本人は22000年間、肉食だった」
という題名の本を、2025年1月8日以降に刊行しようと考えています。
1月8日が誕生日なので、75歳とちょうど良い区切りなのです。
「日本人は農耕民族で欧米人は狩猟民族」という俗説は
完全な間違いであったことを、日本の旧石器時代の歴史が証明しています。
この新刊(刊行前)の内容も含めて、糖質制限食の最新情報をお話しします。


◇◆◇ 交流会 ◇◆◇
◆日時: 2024年6月1日(土) 19:00~(2時間程度)
◆場所: ビストロ アン・ココット

交流会は先着20名様くらいとなりますのでお早めにお申し込み頂ければ幸いです。


江部康二


以下事務局からのお知らせです。

*************

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数ご参加いただきまして、
ありがとうございます。

2024年6月2日(日)、福岡市内で一般の方向けの講演会を開催いたします。

第1部では、福岡在住で糖質制限の普及啓発に取り組んでおられる次の4名の方に、それぞれのお立場から糖質制限についてお話しいただきます。

お話しいただくのは、

・学習塾で、塾生の子供たちへの糖質制限にアドラー心理学を加えた指導で成果をあげられ、「子供の糖質制限」についての著書も上梓されている、三島塾の三島学先生

・早くから糖質制限の効果を理解され、診療と入院食に糖質制限食を導入。スタッフの教育にも力を注がれ、長く糖質制限の普及に尽力されている、堺整形外科医院の堺研二先生

・嘱託産業医として自社の保健師と共に、数々の企業の従業員の健康管理に携わり、保健指導に糖質制限食を採用されている、トータルヘルス株式会社の林田耕治先生

・ブログやYouTubeで糖質制限や医療に関する気づき、考察を精力的に発信され、対話重視型オンラインコミュニティも開設されている、たがしゅうオンラインクリニックの田頭秀悟先生

です。

第2部では、江部理事長が「糖質を意識すれば健康が見えてくる!糖尿病・メタボ、生活習慣病を解決する糖質制限食」と題してお話しします。

22年に渡って実践、指導してきた「糖質制限食」について、
糖尿病やメタボなど生活習慣病の改善をはじめ、多くの良い効果をもたらす理由や仕組みを解説いたします。

福岡県にお住まいの方をはじめ、たくさんのご参加を心よりお待ちしております。

また、講演会の前夜(6月1日(土))に交流会を催します。博多駅近くのビストロで、楽しく交流しませんか。

///////////////////ご案内/////////////////////

(一社)日本糖質制限医療推進協会主催
「糖質を意識すれば健康が見えてくる! 糖質制限食講演会 in 博多」

◆日時:6月2日(日)13:20~16:00頃 ※開場・受付は13:00~

◆会場:JR博多シティ 9階会議室(1)

〒812-0012 福岡市博多区博多駅中央街1-1(博多駅直結)
https://www.jrhakatacity.com/communicationspace/access/

◆受講費: 賛助会員 2,500円 / 一般(会員の方以外) 3,000円

◆内容

◇第1部

「新・糖質制限は子供を救う~驚きから確信へ」
三島 学 塾長 三島塾(北九州市)

「糖質制限の現状」
堺 研二 医師 医療法人 堺整形外科医院(福岡市)

「糖質制限食による食後高血糖対策
~保健師が職場で行う食後血糖測定と糖質制限ランチ会~」
林田 耕治 医師 トータルヘルス株式会社(福岡市)

「今の日本社会における糖質の立ち位置を考える
~正論を通す以外のあらゆる可能性に気づくために~」
田頭 秀悟 医師 たがしゅうオンラインクリニック

◇第2部

「糖質を意識すれば健康が見えてくる!糖尿病・メタボ、生活習慣病を解決する糖質制限食」
江部 康二 医師 一般財団法人高雄病院理事長/当会理事長

◇質疑応答

※第1部・第2部は各50分程度、最後に質疑応答を予定しております。

◇◆◇ 交流会 ◇◆◇

◆日時: 2024年6月1日(土) 19:00~(2時間程度)

◆場所: ビストロ アン・ココット

〒812-0012 福岡市博多区博多駅中央街4-23
オリエンタルホテル福岡 博多ステーションB1F
※JR他各線「博多駅」筑紫口(新幹線口)より徒歩約40秒
https://www.encocotte.com/#access

◆参加費: 賛助会員 6,000円 / 一般(会員の方以外)6,500円

◆形式など: 着席 / お食事+フリードリンク


【以下博多講演会・交流会共通】

◆お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込みください。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越しいただき、受付にてお名前をお伝えください。

◆お支払い方法: クレジットカード/銀行振込/郵便振替 ※事前決済のみとなります。

◆お申し込み方法:

★賛助会員の方:

事務局へメールにて、参加ご希望のイベント名をご明記の上、お申し込みください。

※複数名でお申し込みの場合は、全員のご氏名をご明記ください。
※領収書の発行をご希望の場合は、領収書宛名もお知らせ願います。

★賛助会員入会をご希望の方:

1. 入会案内および会員規約をお読みください。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
「入会ならびに講演会出席のお問い合わせ」を選択いただき、「通信」欄に参加ご希望のイベント名(6/2博多講演会(・6/1交流会))をご記入下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact

★一般(会員以外の方)で、講演会への参加のみご希望の方:

下のフォームからお申し込み下さい。
http://www.toushitsuseigen.or.jp/seminar-gen

◆その他:

・予約制です。当日参加はできません。

・当日は直接各会場へお越し頂き、受付にてお名前をお伝えください。

・講演会のキャンセルは5月30日(木)までに、交流会のキャンセルは5月28日(火)までに事務局へメールにてご連絡願います。
これら以降のご返金は対応致しかねますので、予めご了承ください。

☆博多講演会・交流会情報URL: http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

食後高血糖(IGT)は、 総死亡と心血管死のリスク。
こんばんは。

糖質を食べると食後血糖値は必ず上昇します。
しかし、インスリン作用が正常なら、血糖値の上昇はコントロールされるので
食後高血糖にはなりません。

この食後高血糖という言葉は、結構よく使用します。
では、正式な「食後高血糖」の定義はご存知でしょうか?

シンプルに、食後2時間血糖値が140mg/dl以上あれば、食後高血糖です。
国際糖尿病連合によれば、
食後1~2時間の血糖値が160mg/dl未満が目標です。

食後2時間血糖値が、200mg/dlを超えたら、「糖尿病型」ですので、
具体的には「食後高血糖」とは、
食後2時間血糖値が、140~199mg/dlの間の数値をさすこととなります。

正常人では、食後血糖値が140mg/dLを超えることはほとんどありません。
そして、食後2~3時間以内に食事の前の値に戻ります。

食後1時間血糖値が180mg/dlを超えていると、食後2時間血糖値が140mg/dl未満で正常でも、
将来糖尿病になりやすいことがわかっています。

糖尿病前段階の食後高血糖が何故問題になるかというと、
心筋梗塞などの合併症リスクが結構あるからです。


 日本人を対象に実施された大規模研究「舟形町コホート」でも、
食後血糖値が高めの耐糖能異常(IGT)は
心血管死および総死亡のの危険因子であることが示されました。

  すなわち「食後高血糖(糖尿病予備群・IGT)」は糖尿病前段階ですが、
死亡リスクが上昇することが日本人の研究で確認されたということです。

一方、空腹時血糖値が110~125mg/dlで食後高血糖がないタイプ(IFG)は
 総死亡と心血管死について、
正常型群と優位差がありませんでした。

*IFG:空腹時血糖値やや高値、110~125mg/dl
*IGT:食後高血糖、食後2時間血糖値が140~199mg/dl



このように同じ、境界型の糖尿病予備群でも
「食後高血糖(IGT)」と「空腹時血糖障害(IFG)」
では、死亡リスクが全く異なることが、舟形町研究で明らかとなりました。

げに「食後高血糖(IGT)」、恐るべしです。


なお、通常の健康診断では、糖尿病に関しては、
空腹時血糖値とHbA1cしか検査しません。

①空腹時血糖値正常、HbA1c正常、食後高血糖なし。→質のいいHbA1c
②空腹時血糖値正常、HbA1c正常、食後高血糖あり。→質の悪いHbA1c

現実には、①と②のパターンがあります。

②の質の悪いHbA1cパターンの場合は、「食後高血糖」と「空腹時低血糖」の平均値が
示されており、「平均血糖変動幅増大」もあるので合併症リスクが大きいです。
従来の糖尿病食を食べて、インスリンやSU剤で血糖を下げようとした場合、
②のパターンが多いです。
実際、糖尿病合併症(透析・切断・失明)は減少していません。

一方、①のパターンは、スーパー糖質制限食で、薬なしで、血糖コントロールを
目指した場合です。
こちらは合併症リスクがありません。

②のパターンの場合は、食後高血糖はほぼ確実に見逃すこととなりますので
合併症を防ぐことは困難です。
ご用心、ご用心。


☆☆☆参照
糖尿病ネットワーク
Funagata Study(2)
http://www.dm-net.co.jp/daikibo/2016/09/funagata_study_2.php

舟形町研究
 舟形町は山形県の東北部に位置し(参考図1)、農業を主な産業としています。人口移動が少なくコホート研究を実施するのに適していました。1990年から1992年にかけて、脳血管疾患などで障害のある人たち344人を除く40歳以上の舟形町の全住民を75g経口ブドウ糖負荷試験(75g-OGTT)の対象としました。2,534名(対象者の74.5%)がOGTT検査を受け、これらの人々をコホートの対象者としました。既に糖尿病と判明していた117名はOGTTの対象とはしませんでしたが、コホートには組み入れました。



江部康二