2022年10月18日 (火)
こんにちは。
現生人類(ホモ・サピエンス)誕生後に起こった最初の大きな歴史的変化は、
組織的農耕の開始です。
ティグリス川とユーフラテス川の間の沖積平野であるメソポタミアは、現在のイラクの一部にあたり、
小麦や大麦が自生していました。
この肥沃な三日月地帯に属する地域で、
小麦(あるいは大麦)の栽培が約12000年(或いは10000年)前から始まりました。
アジアでは、約10000年ほど前、
中国の長江流域で稲作を中心とした農耕が開始されました。
農耕の発達により、単位面積当たりで養える人口は20倍~100倍に
激増しました。
しかし「天才と分裂病の進化論」(デビット・ホロビン著、新潮社、2002年、金沢 泰子翻訳)によれば、
水棲食物中心の食事から穀物中心への食事への変化は、
少なくとも過渡期に人間に健康状態の悪化をもたらしました。
狩猟採集生活者の遺骸が見つかった場所で生活していた農耕生活者
の遺骸についての数多くの調査結果で、身長は数インチ低くなり、
遺骨は変性疾患の痕跡を示していました。
人口が少ない狩猟民族の頃は、魚や肉など動物性タンパク質をかな
りの割合で摂取していたと考えられます。
組織的農耕が始まってからは、増えた人口を養うためには、穀物
(糖質)中心の食生活とならざるを得ず、結果として動物性タンパ
ク質の摂取不足が発生した可能性が高いのです。
この動物性タンパク質不足が、健康状態の悪化を招いたと思われます。
現代でイメージするとすれば、穀物と野菜中心の菜食主義者の食生活の場合、
ビタミンB12が不足しがちで、貧血のリスクとなります。
ビタミンB12はレバー、牡蠣、あさり、しじみ、さんまなどに多く含まれます。
主に動物性食品に含まれている栄養素であり、植物性食品にはほとんど含まれていません。
また、アトピー性皮膚炎の子供たちに、一時「除去食」が過剰に行
われたことがあります。穀物と野菜中心で、動物性タンパク質は除
去の場合、カロリーは足りていても、成長障害が問題になったのは
記憶に新しいところです。
さらに穀物中心の食生活からは、正常な脳機能に必要なEPA・DHA
(ω3系必須脂肪酸)の摂取が不足するため、脳の代謝に悪影響が
でる可能性があります。
EPA・DHAは、穀物や野菜・果物・ナッツなど植物性食品にはほとん
ど含まれていません。一部の海草、苔、肉微小藻類には含まれてい
ます。
肉微小藻類を食べる水棲小動物や地虫・水鳥・魚・は虫類・両生
類・昆虫・肉・臓器・脳・骨髄などの動物性食品にEPA・DHAは含ま
れています。
精製炭水化物を中心に食事を摂取する文明国の統合失調症は、
重症のことが多いのです。
例えば、精神疾患患者に対して
ドコサヘキサエン酸(DHA)やイコサペンタエン酸(EPA)を既存の精神疾患治療薬と共に投与すると
症状緩和の増強効果が認められること、
統合失調症では赤血球膜や死後脳で多価不飽和脂肪酸が低下していること、
気分障害では血中のDHAやEPAが低い患者ほど自殺の危険性が増すことなどが知られています。
このように、脳機能におけるDHAやEPAの役割の大切さが立証されてきています。
ブログ読者の皆さんで菜食主義のかたも、EPA不足にならないよう
に、せめてお魚は食べてくださいね。
江部康二
現生人類(ホモ・サピエンス)誕生後に起こった最初の大きな歴史的変化は、
組織的農耕の開始です。
ティグリス川とユーフラテス川の間の沖積平野であるメソポタミアは、現在のイラクの一部にあたり、
小麦や大麦が自生していました。
この肥沃な三日月地帯に属する地域で、
小麦(あるいは大麦)の栽培が約12000年(或いは10000年)前から始まりました。
アジアでは、約10000年ほど前、
中国の長江流域で稲作を中心とした農耕が開始されました。
農耕の発達により、単位面積当たりで養える人口は20倍~100倍に
激増しました。
しかし「天才と分裂病の進化論」(デビット・ホロビン著、新潮社、2002年、金沢 泰子翻訳)によれば、
水棲食物中心の食事から穀物中心への食事への変化は、
少なくとも過渡期に人間に健康状態の悪化をもたらしました。
狩猟採集生活者の遺骸が見つかった場所で生活していた農耕生活者
の遺骸についての数多くの調査結果で、身長は数インチ低くなり、
遺骨は変性疾患の痕跡を示していました。
人口が少ない狩猟民族の頃は、魚や肉など動物性タンパク質をかな
りの割合で摂取していたと考えられます。
組織的農耕が始まってからは、増えた人口を養うためには、穀物
(糖質)中心の食生活とならざるを得ず、結果として動物性タンパ
ク質の摂取不足が発生した可能性が高いのです。
この動物性タンパク質不足が、健康状態の悪化を招いたと思われます。
現代でイメージするとすれば、穀物と野菜中心の菜食主義者の食生活の場合、
ビタミンB12が不足しがちで、貧血のリスクとなります。
ビタミンB12はレバー、牡蠣、あさり、しじみ、さんまなどに多く含まれます。
主に動物性食品に含まれている栄養素であり、植物性食品にはほとんど含まれていません。
また、アトピー性皮膚炎の子供たちに、一時「除去食」が過剰に行
われたことがあります。穀物と野菜中心で、動物性タンパク質は除
去の場合、カロリーは足りていても、成長障害が問題になったのは
記憶に新しいところです。
さらに穀物中心の食生活からは、正常な脳機能に必要なEPA・DHA
(ω3系必須脂肪酸)の摂取が不足するため、脳の代謝に悪影響が
でる可能性があります。
EPA・DHAは、穀物や野菜・果物・ナッツなど植物性食品にはほとん
ど含まれていません。一部の海草、苔、肉微小藻類には含まれてい
ます。
肉微小藻類を食べる水棲小動物や地虫・水鳥・魚・は虫類・両生
類・昆虫・肉・臓器・脳・骨髄などの動物性食品にEPA・DHAは含ま
れています。
精製炭水化物を中心に食事を摂取する文明国の統合失調症は、
重症のことが多いのです。
例えば、精神疾患患者に対して
ドコサヘキサエン酸(DHA)やイコサペンタエン酸(EPA)を既存の精神疾患治療薬と共に投与すると
症状緩和の増強効果が認められること、
統合失調症では赤血球膜や死後脳で多価不飽和脂肪酸が低下していること、
気分障害では血中のDHAやEPAが低い患者ほど自殺の危険性が増すことなどが知られています。
このように、脳機能におけるDHAやEPAの役割の大切さが立証されてきています。
ブログ読者の皆さんで菜食主義のかたも、EPA不足にならないよう
に、せめてお魚は食べてくださいね。
江部康二
都内河北 鈴木です。
本日記事も、時代進化を感じます!!
私の江部先生『糖質制限理論』理解把握実践での
<<『生還、覚醒、5度の再覚醒、』>>の医療改善デ~タが、証明です!!
『日本医療界』の時代進化皆無の『糖質信奉論者』は、
時代進化してない間違いだと何故、気付かないのか不思議です!!
時代進化の治療改善は、
反省、学習の賜物でないかなと考えます!!
江部先生には、<<『生還、覚醒、5度の再覚醒、』>>でき、
更なる改善を期待できる状況で、11年目に生活できる事に、
感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
本日記事も、時代進化を感じます!!
私の江部先生『糖質制限理論』理解把握実践での
<<『生還、覚醒、5度の再覚醒、』>>の医療改善デ~タが、証明です!!
『日本医療界』の時代進化皆無の『糖質信奉論者』は、
時代進化してない間違いだと何故、気付かないのか不思議です!!
時代進化の治療改善は、
反省、学習の賜物でないかなと考えます!!
江部先生には、<<『生還、覚醒、5度の再覚醒、』>>でき、
更なる改善を期待できる状況で、11年目に生活できる事に、
感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2022/10/19(Wed) 00:23 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集】
江部先生、いつも有益なご発信ありがとうございます。
今般のテーマとは異なりますが、
昨日、参議院議員会館で開催された推進派、反対派、中立派の専門家が集まってのコロナワクチン討論会の動画が公開されています。
ワクチンに関する言論統制が厳しく削除される可能性もありますが、お知らせまでに投稿させて頂きます。
https://youtu.be/TMjaLk4baiY
今般のテーマとは異なりますが、
昨日、参議院議員会館で開催された推進派、反対派、中立派の専門家が集まってのコロナワクチン討論会の動画が公開されています。
ワクチンに関する言論統制が厳しく削除される可能性もありますが、お知らせまでに投稿させて頂きます。
https://youtu.be/TMjaLk4baiY
2022/10/19(Wed) 12:42 | URL | とっと | 【編集】
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