2022年08月11日 (木)
【22/08/10 西村 典彦
CGM,FGMの効果
私のHbA1cの生涯のMAX値は6.9ですが、微少な眼底出血痕がありました。
糖質制限後は速やかに消失しましたが、7.0以下でも合併症は起こります。
糖質制限前、夕食後には、起き上がれないくらいの眠気に襲われたり、
夜中に着替えるくらい大量の寝汗をかいたりすることが頻繁にありました。
75gOGTTを受けた時、4時間後にリブレで40mg/dLとなり、異様な眠気に襲われ、食パン1枚を捕食しました。
糖質制限前は、毎晩のように低血糖を起こしていたものと思われます。
その後、4年以上、私費でフリースタイルリブレとSMBGでデータを取り続けたおかげで、
何を食べるとどのような血糖変化になるかはおよそ把握できました。
定年退職後は、収入もないので高価なフリースタイルリブレは、旅行など日常と生活が変わる時のみ装着し、
平素は早朝のSMBGのみとして、半年に一度のクリニックでの検査にどのような変化があるかを実験中です。
以前から、ケトン電極も抜き打ち的に使用し、ケトン体値をチェックし、糖質制限ができている事も確認しています。
今のところ、HbA1c、血糖値には大きな変化がないので、早朝のSMBGでの確認のみで、
以前と同様の糖質制限が継続されているはずです。
リブレで長期に血糖変化を見てきたので食事と血糖変化の関係が細かく理解でき、
食習慣を改善できたおかげと思います。
現在も食べたものはすべてPFCを記録しています。
ただ、リブレは高価で無収入の現在、私費で継続的に使用するには負担が大きすぎます。
これで合併症が防げるのなら、保険適用にしても十分に元が取れるくらいの効果はあるはずです。
体温計や、血圧計のようにもっと自由にCGM、FGMが利用できる環境にならないものかと思います。】
西村 典彦 さん
貴重な体験報告をありがとうございます。
「私のHbA1cの生涯のMAX値は6.9ですが、微少な眼底出血痕がありました。
糖質制限後は速やかに消失しましたが、7.0以下でも合併症は起こります。」
仰る通りと思います。
糖尿病学会のいう[太字]「合併症予防の目標、HbA1c6.9%以下/太字]
というのは、あくまでもアバウトな目安にすぎませえん。
そもそも、
HbA1cには「質の良いHbA1c」と「質の悪いHbA1c」があります。
糖質制限食実践で達成されるHbA1cは、
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」「空腹時低血糖」
のない、「質の良いHbA1c」です。
従って、血糖コントロール良好と糖尿病合併症の予防が可能です。
これに対して現行の糖尿病食(低脂肪・高糖質食)
の場合は、毎食ごとに、「食後高血糖」と「血糖値変動幅増大」を生じていて「質の悪いHbA1c」です。
その後空腹時や夜間睡眠時に「空腹時低血糖」を生じます。
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」「空腹時低血糖」はいずれも
活性酸素を発生させ、酸化ストレスリスクとなり、
糖尿病合併症の要因となります。
「糖質制限前、夕食後には、起き上がれないくらいの眠気に襲われたり、夜中に着替えるくらい大量の寝汗をかいたりすることが頻繁にありました。」
この頃は、まさに「質の悪いHbA1c」であったと思われ、
そのため、眼底出血が生じたと考えられます。
糖質制限食実践で、速やかに消失して良かったです。
「その後、4年以上、私費でフリースタイルリブレとSMBGでデータを取り続けたおかげで、何を食べるとどのような血糖変化になるかはおよそ把握できました。」
正解です。
自分で、、何を食べるとどのような血糖変化になるかを把握することは
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」「空腹時低血糖」をコントロールする上で
大変重要な要素です。
「平素は早朝のSMBGのみとして、半年に一度のクリニックでの検査にどのような変化があるかを実験中です。以前から、ケトン電極も抜き打ち的に使用し、ケトン体値をチェックし、糖質制限ができている事も確認しています。」
こちらも正解です。
西村さんくらい「糖質制限理論」に精通しておられたら
半年に一度のクリニック受診で、充分です。
ケトン体値チェックも抜かりないです。
なお、
インスリン療法を行っているすべての糖尿病患者さんに
FREESTYLEリブレの保険適用が拡大されました。
2022年4月1日より適用されました。
好ましい変化です。
アボット社。
https://www.abbott.co.jp/media-center/press-releases/03-04-2022.html
江部康二
CGM,FGMの効果
私のHbA1cの生涯のMAX値は6.9ですが、微少な眼底出血痕がありました。
糖質制限後は速やかに消失しましたが、7.0以下でも合併症は起こります。
糖質制限前、夕食後には、起き上がれないくらいの眠気に襲われたり、
夜中に着替えるくらい大量の寝汗をかいたりすることが頻繁にありました。
75gOGTTを受けた時、4時間後にリブレで40mg/dLとなり、異様な眠気に襲われ、食パン1枚を捕食しました。
糖質制限前は、毎晩のように低血糖を起こしていたものと思われます。
その後、4年以上、私費でフリースタイルリブレとSMBGでデータを取り続けたおかげで、
何を食べるとどのような血糖変化になるかはおよそ把握できました。
定年退職後は、収入もないので高価なフリースタイルリブレは、旅行など日常と生活が変わる時のみ装着し、
平素は早朝のSMBGのみとして、半年に一度のクリニックでの検査にどのような変化があるかを実験中です。
以前から、ケトン電極も抜き打ち的に使用し、ケトン体値をチェックし、糖質制限ができている事も確認しています。
今のところ、HbA1c、血糖値には大きな変化がないので、早朝のSMBGでの確認のみで、
以前と同様の糖質制限が継続されているはずです。
リブレで長期に血糖変化を見てきたので食事と血糖変化の関係が細かく理解でき、
食習慣を改善できたおかげと思います。
現在も食べたものはすべてPFCを記録しています。
ただ、リブレは高価で無収入の現在、私費で継続的に使用するには負担が大きすぎます。
これで合併症が防げるのなら、保険適用にしても十分に元が取れるくらいの効果はあるはずです。
体温計や、血圧計のようにもっと自由にCGM、FGMが利用できる環境にならないものかと思います。】
西村 典彦 さん
貴重な体験報告をありがとうございます。
「私のHbA1cの生涯のMAX値は6.9ですが、微少な眼底出血痕がありました。
糖質制限後は速やかに消失しましたが、7.0以下でも合併症は起こります。」
仰る通りと思います。
糖尿病学会のいう[太字]「合併症予防の目標、HbA1c6.9%以下/太字]
というのは、あくまでもアバウトな目安にすぎませえん。
そもそも、
HbA1cには「質の良いHbA1c」と「質の悪いHbA1c」があります。
糖質制限食実践で達成されるHbA1cは、
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」「空腹時低血糖」
のない、「質の良いHbA1c」です。
従って、血糖コントロール良好と糖尿病合併症の予防が可能です。
これに対して現行の糖尿病食(低脂肪・高糖質食)
の場合は、毎食ごとに、「食後高血糖」と「血糖値変動幅増大」を生じていて「質の悪いHbA1c」です。
その後空腹時や夜間睡眠時に「空腹時低血糖」を生じます。
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」「空腹時低血糖」はいずれも
活性酸素を発生させ、酸化ストレスリスクとなり、
糖尿病合併症の要因となります。
「糖質制限前、夕食後には、起き上がれないくらいの眠気に襲われたり、夜中に着替えるくらい大量の寝汗をかいたりすることが頻繁にありました。」
この頃は、まさに「質の悪いHbA1c」であったと思われ、
そのため、眼底出血が生じたと考えられます。
糖質制限食実践で、速やかに消失して良かったです。
「その後、4年以上、私費でフリースタイルリブレとSMBGでデータを取り続けたおかげで、何を食べるとどのような血糖変化になるかはおよそ把握できました。」
正解です。
自分で、、何を食べるとどのような血糖変化になるかを把握することは
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」「空腹時低血糖」をコントロールする上で
大変重要な要素です。
「平素は早朝のSMBGのみとして、半年に一度のクリニックでの検査にどのような変化があるかを実験中です。以前から、ケトン電極も抜き打ち的に使用し、ケトン体値をチェックし、糖質制限ができている事も確認しています。」
こちらも正解です。
西村さんくらい「糖質制限理論」に精通しておられたら
半年に一度のクリニック受診で、充分です。
ケトン体値チェックも抜かりないです。
なお、
インスリン療法を行っているすべての糖尿病患者さんに
FREESTYLEリブレの保険適用が拡大されました。
2022年4月1日より適用されました。
好ましい変化です。
アボット社。
https://www.abbott.co.jp/media-center/press-releases/03-04-2022.html
江部康二
江部先生
いつもお世話になっております。
10年前に先生の著書を拝読して以来、ずっと糖質セイゲニストです。
おかげさまで、Max 6.8%だったHbA1cはほぼ6%以下に収まっていますし、早朝血糖値も100mg/dl以下です。糖質制限開始直後に、血糖降下薬からも離脱しています。
最近、私も興味本位でFGM(FreeStyle Libre)を自費購入し、装着してみました。糖質制限食のおかげで、食事前後の変動幅は40mg/dl程度に収まっており予想通りだったのですが、意外にも、夜間就寝時には1時間のうちに25~30mg/dlほどの急激な低下と上昇が見られました(逆スパイク、とでもいうのでしょうか)。その際、血糖の最低値は70mg/dlを下回っており、覚醒時にはあり得ない数値が出ていたので驚いた次第です。
就寝時に装着しているスマートバンドで計測した心拍数は、低血糖発生の直後に100~120回/分ほどまで上昇していました。
FGMをつける前までは、なぜ夜間に突然心拍数があがるのだろうと不思議に思い、主治医からは不整脈かもしれないので、今度ホルター心電図検査をしてみようかとも言われていたのですが、まさか血糖の「逆スパイク」が起こっていたとはまったく考えていませんでした。
これは医学的にはソモジー効果に分類される現象かと思うのですが、インスリンや血糖降下薬を服用していない場合でも発生する機序にはどのようなことが考えられるでしょうか。血糖値が突然下がってしまうという点に、なにか糖尿人に特有の問題(あるいは他の疾病との関係)があるのか、興味があります。
今までは正常人や糖尿病予備群がFGMをつけることがなかったので、FGMの普及により、もっといろいろなことがわかってくるかもしれませんね。FreeStyleLibreがせめて今の半額ぐらいになれば、常時装着できるのになあと思っています。
今では(セイゲニストとしては本意ではないのですが仕方なく)就寝前に小さじ1杯のアカシヤ蜂蜜をなめて夜間低血糖に対応しています。「逆スパイク」は完全には治まりませんが、低血糖域まで血糖値が落ちることはなくなっています。
いつもお世話になっております。
10年前に先生の著書を拝読して以来、ずっと糖質セイゲニストです。
おかげさまで、Max 6.8%だったHbA1cはほぼ6%以下に収まっていますし、早朝血糖値も100mg/dl以下です。糖質制限開始直後に、血糖降下薬からも離脱しています。
最近、私も興味本位でFGM(FreeStyle Libre)を自費購入し、装着してみました。糖質制限食のおかげで、食事前後の変動幅は40mg/dl程度に収まっており予想通りだったのですが、意外にも、夜間就寝時には1時間のうちに25~30mg/dlほどの急激な低下と上昇が見られました(逆スパイク、とでもいうのでしょうか)。その際、血糖の最低値は70mg/dlを下回っており、覚醒時にはあり得ない数値が出ていたので驚いた次第です。
就寝時に装着しているスマートバンドで計測した心拍数は、低血糖発生の直後に100~120回/分ほどまで上昇していました。
FGMをつける前までは、なぜ夜間に突然心拍数があがるのだろうと不思議に思い、主治医からは不整脈かもしれないので、今度ホルター心電図検査をしてみようかとも言われていたのですが、まさか血糖の「逆スパイク」が起こっていたとはまったく考えていませんでした。
これは医学的にはソモジー効果に分類される現象かと思うのですが、インスリンや血糖降下薬を服用していない場合でも発生する機序にはどのようなことが考えられるでしょうか。血糖値が突然下がってしまうという点に、なにか糖尿人に特有の問題(あるいは他の疾病との関係)があるのか、興味があります。
今までは正常人や糖尿病予備群がFGMをつけることがなかったので、FGMの普及により、もっといろいろなことがわかってくるかもしれませんね。FreeStyleLibreがせめて今の半額ぐらいになれば、常時装着できるのになあと思っています。
今では(セイゲニストとしては本意ではないのですが仕方なく)就寝前に小さじ1杯のアカシヤ蜂蜜をなめて夜間低血糖に対応しています。「逆スパイク」は完全には治まりませんが、低血糖域まで血糖値が落ちることはなくなっています。
2022/08/12(Fri) 11:55 | URL | shig | 【編集】
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