2021年09月01日 (水)
【21/08/30 S.t
狭心症と低血糖
江部先生こんにちは。
過去に先生のブログから糖質制限を知り助けられた者です。
しかし、それから不摂生がたたり、2度の狭心症手術(ステント留置)を受けて、
現在に至ります。
最近再び、血糖値が9%台になったため、糖質制限で6%台まで戻したのですが、
主治医からは『糖質制限を行うと、確実に低血糖になり、血管にダメージを与えるからやめた方が良い』と言われました。
6%後半で維持している方が良い、とのことでした。
お話では、イギリスの大学で糖質制限により寿命が短くなる、
という結果が出ている、とか。
毎食150g程度のご飯を食べてください、と言われています。
しかし、そう言われると気が緩み、今7%台まで戻しています。
やはり高血糖の記憶がある限り、
急激な糖質制限は心臓疾患には良くないのでしょうか。
江部先生はどうお考えになりますか?
※薬はカナリア、メトグルコ朝夕、高血圧、高脂血症など7種類飲んでおります。】
S.t さん
米国糖尿病学会(ADA)は、
2019年4月のコンセンサス・レポートで、
糖質制限食が最もエビデンスが豊富と明言しました。
このように糖質制限食の有効性・安全性はすでに確立しています。
それ以降の2020年、2021年のADAガイドラインでも、同様の見解です。
現在の米国糖尿病学会CEOトレイシー・ブラウンさん(女性)は、
ご自身が糖尿病であり、スーパー糖質制限食を実践しておられます。
このような米国糖尿病学会の最新の動向をご存じないとしたら
S.t さんの主治医は、残念ながら勉強不足ですね。
「主治医からは『糖質制限を行うと、確実に低血糖になり、血管にダメージを与えるからやめた方が良い』と言われました。」
これは、誤解です。
糖質制限食を実践すると『食後高血糖』『血糖変動幅増大』が最小限となるので、
低血糖を生じる可能性が、激減します。
糖質制限食で達成されたHbA1cは、『食後高血糖』『血糖変動幅増大』が
少ない『質の良いHbA1c』です。
これに対して、糖尿病食(高糖質食)を摂取すると
『食後高血糖』『血糖変動幅増大』を必ず生じます。
従って、低血糖も起こしやすくなります。
つまり糖尿病食で達成されたHbA1cは、
『食後高血糖』『血糖変動幅増大』を伴う『質の悪いHbA1c』であり、
血糖変動幅が大きいため、低血糖も生じやすくなります。
「やはり高血糖の記憶がある限り、
急激な糖質制限は心臓疾患には良くないのでしょうか。」
S.t さんは、2度の狭心症手術(ステント留置)を受けておられますので、
その時点で高血糖の記憶があったと思います。
このようなケースで、糖尿病食(高糖質食)を食べ続けると、
『食後高血糖』『血糖変動幅増大』で酸化ストレスとなり、
新たな高血糖の記憶を引き起こします。
そして、また狭心症を発症して、
3本目、4本目のステントが入る場合が多いです。
糖質制限食なら、『食後高血糖』『血糖変動幅増大』が最小限で、
酸化ストレスも最小限であり、新たな高血糖の記憶は生じません。
従って新たな狭心症を発症する可能性は低いので安心です。
スーパー糖質制限食をキッチリ実践されれば、
質の良いHbA1cで、6%くらの基準値内となり、
カナリア、メトグルコを減量・離脱できる可能性もあります。
S.t さんはステントが2本入っていますので、
定期的に循環器的検査を行っていると思います。
スーパー糖質制限食で、血糖・HbA1cを良好に保ち、
新たな高血糖の記憶が出現していないことも循環器科で確認できるので
ますます安心です。
江部康二
狭心症と低血糖
江部先生こんにちは。
過去に先生のブログから糖質制限を知り助けられた者です。
しかし、それから不摂生がたたり、2度の狭心症手術(ステント留置)を受けて、
現在に至ります。
最近再び、血糖値が9%台になったため、糖質制限で6%台まで戻したのですが、
主治医からは『糖質制限を行うと、確実に低血糖になり、血管にダメージを与えるからやめた方が良い』と言われました。
6%後半で維持している方が良い、とのことでした。
お話では、イギリスの大学で糖質制限により寿命が短くなる、
という結果が出ている、とか。
毎食150g程度のご飯を食べてください、と言われています。
しかし、そう言われると気が緩み、今7%台まで戻しています。
やはり高血糖の記憶がある限り、
急激な糖質制限は心臓疾患には良くないのでしょうか。
江部先生はどうお考えになりますか?
※薬はカナリア、メトグルコ朝夕、高血圧、高脂血症など7種類飲んでおります。】
S.t さん
米国糖尿病学会(ADA)は、
2019年4月のコンセンサス・レポートで、
糖質制限食が最もエビデンスが豊富と明言しました。
このように糖質制限食の有効性・安全性はすでに確立しています。
それ以降の2020年、2021年のADAガイドラインでも、同様の見解です。
現在の米国糖尿病学会CEOトレイシー・ブラウンさん(女性)は、
ご自身が糖尿病であり、スーパー糖質制限食を実践しておられます。
このような米国糖尿病学会の最新の動向をご存じないとしたら
S.t さんの主治医は、残念ながら勉強不足ですね。
「主治医からは『糖質制限を行うと、確実に低血糖になり、血管にダメージを与えるからやめた方が良い』と言われました。」
これは、誤解です。
糖質制限食を実践すると『食後高血糖』『血糖変動幅増大』が最小限となるので、
低血糖を生じる可能性が、激減します。
糖質制限食で達成されたHbA1cは、『食後高血糖』『血糖変動幅増大』が
少ない『質の良いHbA1c』です。
これに対して、糖尿病食(高糖質食)を摂取すると
『食後高血糖』『血糖変動幅増大』を必ず生じます。
従って、低血糖も起こしやすくなります。
つまり糖尿病食で達成されたHbA1cは、
『食後高血糖』『血糖変動幅増大』を伴う『質の悪いHbA1c』であり、
血糖変動幅が大きいため、低血糖も生じやすくなります。
「やはり高血糖の記憶がある限り、
急激な糖質制限は心臓疾患には良くないのでしょうか。」
S.t さんは、2度の狭心症手術(ステント留置)を受けておられますので、
その時点で高血糖の記憶があったと思います。
このようなケースで、糖尿病食(高糖質食)を食べ続けると、
『食後高血糖』『血糖変動幅増大』で酸化ストレスとなり、
新たな高血糖の記憶を引き起こします。
そして、また狭心症を発症して、
3本目、4本目のステントが入る場合が多いです。
糖質制限食なら、『食後高血糖』『血糖変動幅増大』が最小限で、
酸化ストレスも最小限であり、新たな高血糖の記憶は生じません。
従って新たな狭心症を発症する可能性は低いので安心です。
スーパー糖質制限食をキッチリ実践されれば、
質の良いHbA1cで、6%くらの基準値内となり、
カナリア、メトグルコを減量・離脱できる可能性もあります。
S.t さんはステントが2本入っていますので、
定期的に循環器的検査を行っていると思います。
スーパー糖質制限食で、血糖・HbA1cを良好に保ち、
新たな高血糖の記憶が出現していないことも循環器科で確認できるので
ますます安心です。
江部康二
我々普通に生活している人間には、医師の言葉が重いです。
糖質制限を理解せずに発言される医師の言葉・・違うだろうとわかっていても、否定できません。
また、主治医となられているのなら尚更、意に反した行為をすると、あからさまに見捨てられるでしょうね。
でも、糖質制限は確実に良い結果しか出さない方法です。
確か、ハードな運動の高負荷パフォーマンスの時に少しエネルギー不足になるのでしたっけ?
かなり前の記事にあったように記憶しているのですが・・ボクシングか何かの記事だったように思います。
まぁ、それはいいのです。
今回の記事の中の医師の状況・・今の新型コロナの状況をよく似ている感じがします(笑)
いや、笑い事じゃないですね。
糖質制限を理解せずに発言される医師の言葉・・違うだろうとわかっていても、否定できません。
また、主治医となられているのなら尚更、意に反した行為をすると、あからさまに見捨てられるでしょうね。
でも、糖質制限は確実に良い結果しか出さない方法です。
確か、ハードな運動の高負荷パフォーマンスの時に少しエネルギー不足になるのでしたっけ?
かなり前の記事にあったように記憶しているのですが・・ボクシングか何かの記事だったように思います。
まぁ、それはいいのです。
今回の記事の中の医師の状況・・今の新型コロナの状況をよく似ている感じがします(笑)
いや、笑い事じゃないですね。
2021/09/01(Wed) 22:04 | URL | 猫 | 【編集】
私も江部先生が、嚆矢、四面楚歌の時より啓蒙なさってこられた「糖質制限食事療法」に命を救われた者です。感謝感謝。S.t 様の主治医さん、糖質制限食事療法を否定するだけ、まだマシなほうです(笑)数年前、定期健診を専門に行っている医療機関に於いての診断結果指導の際です。『私は江部Drが、推奨されている糖質制限食事療法を行っています』と申し上げた所、『それ何ですか』と言われました。その方は、旧帝大系病院で臨床医として勤務された後に定年退職となり、この医療機関で勤務されているとお見受けする、相当ご年配の医師でした。私は『医師として、様々な知見により、糖質制限食事療法を否定される事は許容いたしますが、人の命を左右する医師が、知らないとは何事ですか』と申し上げました。隣におられた看護師さんは、鳩が豆鉄砲を喰らった様な顔をされておりました。頑迷な医師と幾ら議論をしても埒は開かないと思います。当ブログの右上にリンクがある「日本糖質制限医療推進協」のサイトから「提携医療機関」の一覧より、最寄りの医療機関に行かれる事が良いと思います。私もこのサイトを検索し、最寄りの医療機関に通院させて頂いております。生活習慣疾患は、体の病気ではありますが、それ以上に「頭の病気、意識・精神の病気」であると思っております。私は「パーフェクトガイド」を熟読し、糖質制限食事療法の生理化学上の原理を正しく理解した事により、初めて真に実践できる様になりました。江部先生のお陰で、両目とも人工レンズの64歳ですが、血液検査結果は、HbA1c7.6⇒5.3に改善し「暁現象」以外、全て正常値となりました。感謝感謝。現在もワクチンは投与しておりません。当サイトで活発な議論がなされた通り、如何に自らの免疫力(直近の総ケトン体値は1,830)を高めるかに注視し、糖質制限食事療法を続けております。感謝感謝。
2021/09/02(Thu) 17:47 | URL | 感謝感謝 | 【編集】
猫 さん
運動とケトン食、以下の記事ですね。
ケトン食で、オフロード自転車競技者の運動能力が向上
2014年07月16日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3032.html
医師と糖質制限食ですが、まだ少数派ではありますが、賛成派が増えてきていることは間違いないです。
運動とケトン食、以下の記事ですね。
ケトン食で、オフロード自転車競技者の運動能力が向上
2014年07月16日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3032.html
医師と糖質制限食ですが、まだ少数派ではありますが、賛成派が増えてきていることは間違いないです。
2021/09/03(Fri) 07:42 | URL | ドクター江部 | 【編集】
感謝感謝 さん
糖質制限食実践で、HbA1cが7.6⇒5.3%と改善とは素晴らしいです。
これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食実践で、免疫力健常を維持して、コロナ禍を乗り切りましょう。
糖質制限食実践で、HbA1cが7.6⇒5.3%と改善とは素晴らしいです。
これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食実践で、免疫力健常を維持して、コロナ禍を乗り切りましょう。
2021/09/03(Fri) 07:47 | URL | ドクター江部 | 【編集】
先生、わざわざご回答、ありがとうございました。
2014年、時間経過は早いですね。
私は2012年からの先生のオープン授業参加者ですね。
この時間の蓄積は力になります。
これからもよろしくお願いします。
2014年、時間経過は早いですね。
私は2012年からの先生のオープン授業参加者ですね。
この時間の蓄積は力になります。
これからもよろしくお願いします。
2021/09/03(Fri) 12:02 | URL | 猫 | 【編集】
江部先生よりコメントを頂き恐縮至極でありま。先生のお陰で、糖質制限食事療法の正しさを真に理解し確信を得ると「周りからの雑音」に惑わされるは一切無くなります。ワクチン接種に一喜一憂している方々を見ると悲しくなります。「げに
知らない事ほど恐ろしいものはない」と痛感します。先生のご指導を守り『これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食実践で、免疫力健常を維持しコロナ禍』を乗り切って参る所存です。感謝感謝。
知らない事ほど恐ろしいものはない」と痛感します。先生のご指導を守り『これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食実践で、免疫力健常を維持しコロナ禍』を乗り切って参る所存です。感謝感謝。
2021/09/03(Fri) 17:26 | URL | 感謝感謝 | 【編集】
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