2020年07月20日 (月)
【20/07/20 としの
動物性脂肪
いつも勉強させていただいております。
動物の脂質は飽和脂肪酸が多く含まれており、動脈硬化の原因の一つと思います。
摂取量は気を付けたほうが、いいと思いますが、どうでしょうか。】
こんにちは。
医師のとしのさんから、飽和脂肪酸は動脈硬化の原因の一つではないかと
コメントを頂きました。
確かに脂肪悪玉説が、戦後、先進国を席巻して、
「大腸ガン、乳ガン、心筋梗塞などの元凶は脂肪摂取過剰である。」
という(根拠のない)定説がまことしやかに信じられてきたと思います。
これに対して、大変興味深い研究結果が発表されています。
RCT論文と前向きコホート研究があります。
まずは、RCT論文です。
<RCT論文>
米国医師会雑誌、2006年2月8日号に掲載された3本の論文において
「<低脂肪+野菜豊富な食生活>は乳癌、大腸癌、心血管疾患リスクを下げないし、
総コレステロール値も不変であった。」
という報告がなされたのです。
米国医師会雑誌は、インパクトファクターが高く、
ニューイングランドジャーナルに次ぐ権威有る医学雑誌です。
RCT研究論文ですので、エビデンスレベルも信頼度が高いです。
5万人弱の閉経女性を対象に、対照群を置き、平均8年間にわたって追跡した結果です。
高額の費用をつぎ込んだ大規模臨床試験で、二度とできない高いレベルの研究です。
2万5千人ずつにグループ分けをして、
一方は、脂肪熱量比率20%で強力に低脂肪食を指導しました。
残るグループは脂肪制限なしなので、米国女性平均なら30数%の脂肪摂取比率です。
平均的米国女性に対して、約半分近くまで、脂肪摂取比率を厳格に減らして臨床試験を実施したわけです。
研究をデザインした医師は、
「高脂肪食が大腸ガン、乳ガン、心血管疾患のリスクを増大させる=脂肪悪玉説」
という従来の定説を掲げて、それを証明するためにこのRCTを実施したと思います。
すなわち、
「低脂肪食実践により、大腸ガン、乳ガン、心血管疾患のリスクが減少する」
と信じてこのRCTを開始したと考えられます。
ところが、豈図らんや、
低脂肪食は、乳癌、大腸癌、心血管疾患リスクを全く下げなかったのです。
これは、即ち、脂肪悪玉説が根底から否定されたということです。
結論です。
『5万人を8年間追跡したJAMA掲載のRCT研究論文で、
少なくとも乳ガン・大腸ガン・心血管疾患に関しては、脂肪悪玉説は否定された。』
ということになります。
脂肪悪玉説を根底から覆す良質の信頼度の高いエビデンスですね。
*Journal of American Medical Association(JAMA)誌
2006年2月8日号の疾患ごとにまとめられた3本の論文で報告。
*Low-Fat Dietary Pattern and Risk of Invasive Breast Cancer
Low-Fat Dietary Pattern and Risk of Colorectal Cancer
Low-Fat Dietary Pattern and Risk of Cardiovascular Disease
: The Women's Health Initiative Randomized Controlled Dietary Modification Trial
JAMA ,295(6):629-642. 643-654. 655-666.
次いで前向きコホート研究です。
<前向きコホート研究>
①
低炭水化物・高脂肪・高タンパク食に冠動脈疾患のリスクなし
一方総炭水化物摂取量は冠動脈疾患リスクの中等度増加に関連していた。
高GLは冠動脈疾患リスク増加と強く関連していた。
ニューイングランドジャーナルのコホート研究
82802人 20年間 2006年掲載 ハーバード大学
炭水化物摂取比率36.8±6.1%グループと58.8±7.0%のグループの比較。
Halton TL, et al. Low-carbohydrate-diet score and the risk of coronary heart disease in women. New England Journal of Medicine 2006;355:1991-2002.
②
21論文、約35万人をメタアナリシスして、
5~23年追跡して1.1万人の脳心血管イベントが発生。
飽和脂肪摂取量と脳心血管イベントハザード比を検証してみると、
飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は、関係がないことが判明。
Siri-Tarino, P.W., et al., Meta-analysis of prospective cohort studies evaluating the association of saturated fat with cardiovascular disease. Am J Clin Nutr, 2010. 91(3): p. 535-46.
③
『炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇』
ランセット誌のオンライン版(2017/8/29)で、
カナダ・マックマスター大学のMahshid Dehghan博士らが報告。
5大陸18カ国で全死亡および心血管疾患への食事の影響を検証した大規模疫学前向きコホート研究(Prospective Urban Rural Epidemiology:PURE)の結果。
2003年1月1日時点で35~70歳の13万5335例を登録し、
2013年3月31日まで中央値で7.4年間も追跡調査。
論文の内容を要約
1)炭水化物摂取量の多さは全死亡リスク上昇と関連。
2)総脂質および脂質の種類別の摂取は全死亡リスクの低下と関連。
3)総脂質および脂質の種類は、心血管疾患(CVD)、心筋梗塞、CVD死と関連しない。
4)飽和脂質は脳卒中と逆相関している。
炭水化物摂取比率 総死亡率
1群 46.4% 4.1%
2群 54.6% 4.2%
3群 60.8% 4.5%
4群 67.7% 4.9%
5群 77.2% 7.2%
脂肪の摂取比率 総死亡率
1群 10.6% 6.7%
2群 18.0% 5.1%
3群 24.2% 4.6%
4群 29.1% 4.3%
5群 35.3% 4.1%
前向きコホート研究①の結論は
「高脂肪食に冠動脈疾患のリスクなし」
です。
前向きコホート研究②の結論は
「飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は、関係がない」
です。
つまり、肉の脂も大丈夫ということです。
前向きコホート研究③の結論は
「脂肪の摂取比率が多いほど総死亡率は低下する」
です。
つまり、脂肪が体に悪いどころか、
多く食べるほど、体に良いということです。
江部康二
動物性脂肪
いつも勉強させていただいております。
動物の脂質は飽和脂肪酸が多く含まれており、動脈硬化の原因の一つと思います。
摂取量は気を付けたほうが、いいと思いますが、どうでしょうか。】
こんにちは。
医師のとしのさんから、飽和脂肪酸は動脈硬化の原因の一つではないかと
コメントを頂きました。
確かに脂肪悪玉説が、戦後、先進国を席巻して、
「大腸ガン、乳ガン、心筋梗塞などの元凶は脂肪摂取過剰である。」
という(根拠のない)定説がまことしやかに信じられてきたと思います。
これに対して、大変興味深い研究結果が発表されています。
RCT論文と前向きコホート研究があります。
まずは、RCT論文です。
<RCT論文>
米国医師会雑誌、2006年2月8日号に掲載された3本の論文において
「<低脂肪+野菜豊富な食生活>は乳癌、大腸癌、心血管疾患リスクを下げないし、
総コレステロール値も不変であった。」
という報告がなされたのです。
米国医師会雑誌は、インパクトファクターが高く、
ニューイングランドジャーナルに次ぐ権威有る医学雑誌です。
RCT研究論文ですので、エビデンスレベルも信頼度が高いです。
5万人弱の閉経女性を対象に、対照群を置き、平均8年間にわたって追跡した結果です。
高額の費用をつぎ込んだ大規模臨床試験で、二度とできない高いレベルの研究です。
2万5千人ずつにグループ分けをして、
一方は、脂肪熱量比率20%で強力に低脂肪食を指導しました。
残るグループは脂肪制限なしなので、米国女性平均なら30数%の脂肪摂取比率です。
平均的米国女性に対して、約半分近くまで、脂肪摂取比率を厳格に減らして臨床試験を実施したわけです。
研究をデザインした医師は、
「高脂肪食が大腸ガン、乳ガン、心血管疾患のリスクを増大させる=脂肪悪玉説」
という従来の定説を掲げて、それを証明するためにこのRCTを実施したと思います。
すなわち、
「低脂肪食実践により、大腸ガン、乳ガン、心血管疾患のリスクが減少する」
と信じてこのRCTを開始したと考えられます。
ところが、豈図らんや、
低脂肪食は、乳癌、大腸癌、心血管疾患リスクを全く下げなかったのです。
これは、即ち、脂肪悪玉説が根底から否定されたということです。
結論です。
『5万人を8年間追跡したJAMA掲載のRCT研究論文で、
少なくとも乳ガン・大腸ガン・心血管疾患に関しては、脂肪悪玉説は否定された。』
ということになります。
脂肪悪玉説を根底から覆す良質の信頼度の高いエビデンスですね。
*Journal of American Medical Association(JAMA)誌
2006年2月8日号の疾患ごとにまとめられた3本の論文で報告。
*Low-Fat Dietary Pattern and Risk of Invasive Breast Cancer
Low-Fat Dietary Pattern and Risk of Colorectal Cancer
Low-Fat Dietary Pattern and Risk of Cardiovascular Disease
: The Women's Health Initiative Randomized Controlled Dietary Modification Trial
JAMA ,295(6):629-642. 643-654. 655-666.
次いで前向きコホート研究です。
<前向きコホート研究>
①
低炭水化物・高脂肪・高タンパク食に冠動脈疾患のリスクなし
一方総炭水化物摂取量は冠動脈疾患リスクの中等度増加に関連していた。
高GLは冠動脈疾患リスク増加と強く関連していた。
ニューイングランドジャーナルのコホート研究
82802人 20年間 2006年掲載 ハーバード大学
炭水化物摂取比率36.8±6.1%グループと58.8±7.0%のグループの比較。
Halton TL, et al. Low-carbohydrate-diet score and the risk of coronary heart disease in women. New England Journal of Medicine 2006;355:1991-2002.
②
21論文、約35万人をメタアナリシスして、
5~23年追跡して1.1万人の脳心血管イベントが発生。
飽和脂肪摂取量と脳心血管イベントハザード比を検証してみると、
飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は、関係がないことが判明。
Siri-Tarino, P.W., et al., Meta-analysis of prospective cohort studies evaluating the association of saturated fat with cardiovascular disease. Am J Clin Nutr, 2010. 91(3): p. 535-46.
③
『炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇』
ランセット誌のオンライン版(2017/8/29)で、
カナダ・マックマスター大学のMahshid Dehghan博士らが報告。
5大陸18カ国で全死亡および心血管疾患への食事の影響を検証した大規模疫学前向きコホート研究(Prospective Urban Rural Epidemiology:PURE)の結果。
2003年1月1日時点で35~70歳の13万5335例を登録し、
2013年3月31日まで中央値で7.4年間も追跡調査。
論文の内容を要約
1)炭水化物摂取量の多さは全死亡リスク上昇と関連。
2)総脂質および脂質の種類別の摂取は全死亡リスクの低下と関連。
3)総脂質および脂質の種類は、心血管疾患(CVD)、心筋梗塞、CVD死と関連しない。
4)飽和脂質は脳卒中と逆相関している。
炭水化物摂取比率 総死亡率
1群 46.4% 4.1%
2群 54.6% 4.2%
3群 60.8% 4.5%
4群 67.7% 4.9%
5群 77.2% 7.2%
脂肪の摂取比率 総死亡率
1群 10.6% 6.7%
2群 18.0% 5.1%
3群 24.2% 4.6%
4群 29.1% 4.3%
5群 35.3% 4.1%
前向きコホート研究①の結論は
「高脂肪食に冠動脈疾患のリスクなし」
です。
前向きコホート研究②の結論は
「飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は、関係がない」
です。
つまり、肉の脂も大丈夫ということです。
前向きコホート研究③の結論は
「脂肪の摂取比率が多いほど総死亡率は低下する」
です。
つまり、脂肪が体に悪いどころか、
多く食べるほど、体に良いということです。
江部康二
江部先生、いつもブログで勉強させていただいています。
直接、今回の記事に関係しないのですが、脂肪関連ということで少し気になっていることがあります。
私は、スタンダードな糖質制限をしておりましたが、コロナの緊急事態宣言の頃から今まではスーパー糖質制限を続けています。魚、肉、バターにより脂肪の摂取量が多くなっています。
今さらながらですが、次の2点について少し気になっています。
糖質制限では、脂肪摂取量が多くなりますが、膵臓や胆のうへの負荷が大きくならないのでしょうか?糖質がすい臓に負荷をかけるのと同様に、脂肪がこれら臓器に負担をかけることにはならないのでしょうか?
また、脂肪を多くとると、便中の脂肪量が多くなるため、大腸がんのリスクが増えるということを聞いたことがあるように思います。情報の出どころがはっきりしなくて申し訳ないです。
これらについてはいかがでしょうか?どうぞよろしくお願い致します。
直接、今回の記事に関係しないのですが、脂肪関連ということで少し気になっていることがあります。
私は、スタンダードな糖質制限をしておりましたが、コロナの緊急事態宣言の頃から今まではスーパー糖質制限を続けています。魚、肉、バターにより脂肪の摂取量が多くなっています。
今さらながらですが、次の2点について少し気になっています。
糖質制限では、脂肪摂取量が多くなりますが、膵臓や胆のうへの負荷が大きくならないのでしょうか?糖質がすい臓に負荷をかけるのと同様に、脂肪がこれら臓器に負担をかけることにはならないのでしょうか?
また、脂肪を多くとると、便中の脂肪量が多くなるため、大腸がんのリスクが増えるということを聞いたことがあるように思います。情報の出どころがはっきりしなくて申し訳ないです。
これらについてはいかがでしょうか?どうぞよろしくお願い致します。
2020/07/20(Mon) 20:20 | URL | じょん | 【編集】
2020/07/20(Mon) 20:39 | URL | 久堀 | 【編集】
都内河北 鈴木です。
私の母は、家業が肉の卸業でしたから60年以上前から、天ぷら以外は、
揚げ物は『全てラ~ドで揚げていました!!』
この事も、本日記事から、医学無縁の糖尿病発症の私が、
理にかなったものだなと、考えます!!
時代は、進化解明しているのだなと、本日は学習できました!!
その証明に、私の『生還、覚醒、再覚醒、』している事が、
証明かなと考えます!!!
だが「日本医学界」の専門組織「日本糖尿病学会」は、何故進化しないのか、
世界の不思議です??!!
日本医療界が、進化皆無だから、
『日本は、世界1の糖尿病、ガン、認知症、の国』だとの
認識皆無なのかなと、考えます!!
『御飯は、脳の栄養素』だと2016年3月の現代において、
イマダに講義において指導することが、
不思議です??!!
江部先生には、『生還、覚醒、再覚醒、』でき、
更なる2度の『改善、』している8年目に体調快調に成り生活できる事に、
感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
私の母は、家業が肉の卸業でしたから60年以上前から、天ぷら以外は、
揚げ物は『全てラ~ドで揚げていました!!』
この事も、本日記事から、医学無縁の糖尿病発症の私が、
理にかなったものだなと、考えます!!
時代は、進化解明しているのだなと、本日は学習できました!!
その証明に、私の『生還、覚醒、再覚醒、』している事が、
証明かなと考えます!!!
だが「日本医学界」の専門組織「日本糖尿病学会」は、何故進化しないのか、
世界の不思議です??!!
日本医療界が、進化皆無だから、
『日本は、世界1の糖尿病、ガン、認知症、の国』だとの
認識皆無なのかなと、考えます!!
『御飯は、脳の栄養素』だと2016年3月の現代において、
イマダに講義において指導することが、
不思議です??!!
江部先生には、『生還、覚醒、再覚醒、』でき、
更なる2度の『改善、』している8年目に体調快調に成り生活できる事に、
感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2020/07/20(Mon) 23:45 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集】
スーパー糖質制限食11年継続しているらこ です。
私らこ のパターンだと、スーパー糖質制限食だと便秘になります。そこで、
◎有塩バター10g + 納豆 + キムチ + ザウアークラウド + すぐき 毎日食ってます。
他に豚肉バラかロースか肩ロース喰ってます。11年無問題です。
私らこ のパターンだと、スーパー糖質制限食だと便秘になります。そこで、
◎有塩バター10g + 納豆 + キムチ + ザウアークラウド + すぐき 毎日食ってます。
他に豚肉バラかロースか肩ロース喰ってます。11年無問題です。
2020/07/21(Tue) 00:30 | URL | らこ | 【編集】
脂肪悪玉説が信じられてきた歴史的背景など、教えて頂けないでしょうか。
実際、私は糖質制限2年8ヶ月の現在まで、脂肪熱量比率65~70%の食事ですが、それ以前に比べてコレステロール値は変化していません。中性脂肪は下がりました。
私の場合、コレステロールが上昇するのは玉子の摂取量が増えた時(3個/日×6か月でLDL-C 190)です。
その後、2か月間、意識的に卵の摂取を控えるとLDL-C130程度まで下がりました。
さらにその後は、比較的自由に摂取すると150程度になり、これは糖質制限以前と同じ数値です。
最近の医学、栄養学では食事に含まれるコレステロールは検査値とは無関係とされていますが、私の場合は玉子の摂取量に連動して上下し、脂質摂取量とは無関係です。
実際、私は糖質制限2年8ヶ月の現在まで、脂肪熱量比率65~70%の食事ですが、それ以前に比べてコレステロール値は変化していません。中性脂肪は下がりました。
私の場合、コレステロールが上昇するのは玉子の摂取量が増えた時(3個/日×6か月でLDL-C 190)です。
その後、2か月間、意識的に卵の摂取を控えるとLDL-C130程度まで下がりました。
さらにその後は、比較的自由に摂取すると150程度になり、これは糖質制限以前と同じ数値です。
最近の医学、栄養学では食事に含まれるコレステロールは検査値とは無関係とされていますが、私の場合は玉子の摂取量に連動して上下し、脂質摂取量とは無関係です。
2020/07/21(Tue) 05:09 | URL | 西村典彦 | 【編集】
じょんさん
飽和脂肪酸は悪玉ではありません。
2020年07月20日 (月)
ブログ記事で明らかなように、
RCTやコホート研究により、エビデンスを有して、脂肪悪玉説は否定されています。
飽和脂肪酸は悪玉ではありません。
2020年07月20日 (月)
ブログ記事で明らかなように、
RCTやコホート研究により、エビデンスを有して、脂肪悪玉説は否定されています。
2020/07/21(Tue) 07:44 | URL | ドクター江部 | 【編集】
久堀 さん
ありがとうございます。
新型コロナ予防、気をつけます。
高雄病院は立地的に、京都市中心部からは、かなり離れていますので、予防はしやすい環境ではあります。
ありがとうございます。
新型コロナ予防、気をつけます。
高雄病院は立地的に、京都市中心部からは、かなり離れていますので、予防はしやすい環境ではあります。
2020/07/21(Tue) 07:47 | URL | ドクター江部 | 【編集】
西村典彦 さん
1950年代にアメリカミネソタ大学のアンセル・キーズ博士がバター、チーズ、赤身肉に多く含まれる飽和脂肪酸は、血液中のコレステロール値を上昇させ、その結果、狭心症や心筋梗塞など冠動脈疾患の原因になるという説を主張しました。
これが脂肪悪玉説の始まりと言われています。
この説に従って、米国では、炭水化物摂取比率を増やし、脂肪摂取比率を減らす栄養指導が行われました。
1977年、米国栄養ガイドライン。脂質↓糖質↑。
脂質摂取率は30年間減り続けた。 1971年36.9⇒2000年32.8%
糖質摂取率は30年間増え続けた。 1971年42.4%⇒2000年49.0%
目標達成なのに、肥満は30年で倍増。
目標達成なのに、糖尿病はわずか10年で2.5倍増。
脂質摂取比率が減って、糖質摂取比率が増えて、目標達成したはずなのに肥満倍増なので、
真犯人は糖質の頻回・過剰摂取、の可能性が大なのです。
1950年代にアメリカミネソタ大学のアンセル・キーズ博士がバター、チーズ、赤身肉に多く含まれる飽和脂肪酸は、血液中のコレステロール値を上昇させ、その結果、狭心症や心筋梗塞など冠動脈疾患の原因になるという説を主張しました。
これが脂肪悪玉説の始まりと言われています。
この説に従って、米国では、炭水化物摂取比率を増やし、脂肪摂取比率を減らす栄養指導が行われました。
1977年、米国栄養ガイドライン。脂質↓糖質↑。
脂質摂取率は30年間減り続けた。 1971年36.9⇒2000年32.8%
糖質摂取率は30年間増え続けた。 1971年42.4%⇒2000年49.0%
目標達成なのに、肥満は30年で倍増。
目標達成なのに、糖尿病はわずか10年で2.5倍増。
脂質摂取比率が減って、糖質摂取比率が増えて、目標達成したはずなのに肥満倍増なので、
真犯人は糖質の頻回・過剰摂取、の可能性が大なのです。
2020/07/21(Tue) 08:12 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生の本を購入し、毎日楽しく糖質制限を実践しています。少しだけのご飯を一食だけ食べる糖質制限ですが、体重は7キロ減。血圧も104〜70と良好なのですが、LDLコレステロールだけ277と高値です。中性脂肪は60です。江部先生からコレステロールの安全性は教えていただいてはおりますが、このLDLだけのために、再診して、血液採取し、LDLコレステロールを下げる薬を飲めと言われます。江部先生を信頼する者からすれば、非常に無駄で、ばかばかしい診察です。しかし、会社はこれ以外の治療(治療することではないと思っていますが)を認めません。江部先生の病院に行けば、このままで問題ないと診察していただけるのでしょうか?毎年この健康診断が非常に憂鬱です。HDLは80です。他に悪い数値は一切ありません。ぜひアドバイスをお願いします。
ろげりお さん
LDLコレステロールが高いとすぐに、スタチンを内服して下げるというのが、日本銅脈硬化学会の方針です。
LDLコレステロールが、動脈硬化の元凶で心筋梗塞などのリスクとなるというのがその理由です。
この際、調度いいので、一度
<頸動脈エコー><心エコーや心電図など循環器検査>を実施されて、
動脈硬化や冠動脈狭窄など、リスク要因ががないことを
確かめて、会社に報告しておけば良いと思います。
LDLコレステロールが高いとすぐに、スタチンを内服して下げるというのが、日本銅脈硬化学会の方針です。
LDLコレステロールが、動脈硬化の元凶で心筋梗塞などのリスクとなるというのがその理由です。
この際、調度いいので、一度
<頸動脈エコー><心エコーや心電図など循環器検査>を実施されて、
動脈硬化や冠動脈狭窄など、リスク要因ががないことを
確かめて、会社に報告しておけば良いと思います。
2020/07/21(Tue) 12:39 | URL | ドクター江部 | 【編集】
先生にいただいたコメントの検査を受診し、問題ないことを何もわかってない産業医に叩きつけたいと思います。(笑)
2020/07/21(Tue) 12:54 | URL | ろげりお | 【編集】
先生、詳細なエビデンス誠にありがとうございます。
勉強不足を痛感しております。
ひとつ気になることがあります。マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸です。
患者さんには、気を付けるよう指導しております。これは過剰摂取はよくないという認識でよいでしょうか。
度々申し訳ございません。
勉強不足を痛感しております。
ひとつ気になることがあります。マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸です。
患者さんには、気を付けるよう指導しております。これは過剰摂取はよくないという認識でよいでしょうか。
度々申し訳ございません。
2020/07/21(Tue) 13:14 | URL | としの | 【編集】
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