2020年05月16日 (土)
NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200514/k10012430111000.html
新型コロナ BCGワクチン“予防効果なし” イスラエル研究G
2020年5月14日
こんばんは。
NHKのサイトに、上記記事が掲載されました。
以下が要約です。
【『BCGワクチンを接種した人と接種していない人において、
新型コロナウィルスIgG抗体の検査を実施したところ、
陽性率に差は無く、予防効果は認められなかった。』
という研究結果を、イスラエルのグループが発表しました。
BCGワクチンの定期接種を行っている国や地域では、
新型コロナウイルスへの感染者や感染後に死亡する人が少ないという指摘があり、各国で検証する研究が進められています。
イスラエルのテルアビブ大学の研究グループは、
イスラエルでは1982年までBCGワクチンの定期接種が行われていたことに注目し、接種を受けた世代と受けていない世代で感染する割合に差があるか解析した結果を「アメリカ医師会雑誌」に発表しました。
2020年3月から4月初めにかけて
新型コロナウイルスのPCR検査を受けた人のうち、
BCGワクチンの接種が行われていた
1981年までの3年間に生まれた3064人では、
1.7%に当たる361人が陽性でした。
これに対して、接種を受けていない
1983年以降の3年間に生まれた2869人では、
2.4%に当たる299人が陽性でした。
2つのグループ間に、統計的に明確な差はなく、
BCGワクチンの予防効果は認められませんでした。
一方で、研究の対象となった比較的若い世代では重症化したケースが少なく、重症化や死亡に至る割合との関連についてはまだ分からないとしています。】
このイスラエルの研究では、
BCGワクチンに、新型コロナ感染を予防する効果はないと結論づけています。
イスラエルのBCG株はおそらくデンマーク株だと思います。
そもそも、「BCGワクチンに新型コロナウィルス感染を予防する効果がある」という
文献は無いと思います。
WHOも2020年4月12日、
『BCG摂取の新型コロナへの予防効果は科学的に確認されておらず、
現時点では推奨しない』とする見解を発表しています。
私がブログで発信してきたのは、
「日本株、ロシア株のBCG定期接種国においては、
人口100万人あたりの新型コロナによる死亡者数が、
BCG非摂取国に比較して、極端に少ない」
という疫学の話であり、
日本型BCG株摂取により、新型コロナ感染が予防できるとは、
一言も言っていません。
大阪大学免疫学フロンティア研究センター宮坂昌之招聘教授も、
「BCGにより、
<自然免疫><獲得免疫>共にパワーアップされる可能性がある」
と述べておられますが、
「かからないはうそだ」とも明言しておられます。
2020年3月末から、オーストラリアとオランダで
医療関係者らにBCGワクチンを摂取して
新型コロナの感染を防げるかどうかを確かめるための臨床試験が開始されています。
この臨床試験で、
①感染を予防できるか
②重症化を予防できるか
③死亡率を減らせるか
といったことも、明確になると思います。
BCG株は、何株(デンマーク株、日本株、ロシア株・・・)なのか気になります。
駐在君にコメント頂いたシンガポールのデータで
「無症状者19,479人、軽症者1,018人、重症者19人、死者累計21人です。
シンガポールでは感染者は90%以上が外国人出稼ぎ労働者で
インド、バングラデシュなどのBCG摂取国出身の20代~40代の人たちです。
シンガポール政府は彼らのドミトリーが大規模クラスターになっている為、
ドミトリー住人の全数検査を目指しており、
その結果、無症状者が圧倒的に多いことが判明したわけですが、
なんと無症状、軽症が99.9%で、残り0.1%が重症者です。」
ですので、
BCGを摂取していれば、新型コロナに感染はするけれども、
99.9%が無症状か軽症ということです。
江部康二
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200514/k10012430111000.html
新型コロナ BCGワクチン“予防効果なし” イスラエル研究G
2020年5月14日
こんばんは。
NHKのサイトに、上記記事が掲載されました。
以下が要約です。
【『BCGワクチンを接種した人と接種していない人において、
新型コロナウィルスIgG抗体の検査を実施したところ、
陽性率に差は無く、予防効果は認められなかった。』
という研究結果を、イスラエルのグループが発表しました。
BCGワクチンの定期接種を行っている国や地域では、
新型コロナウイルスへの感染者や感染後に死亡する人が少ないという指摘があり、各国で検証する研究が進められています。
イスラエルのテルアビブ大学の研究グループは、
イスラエルでは1982年までBCGワクチンの定期接種が行われていたことに注目し、接種を受けた世代と受けていない世代で感染する割合に差があるか解析した結果を「アメリカ医師会雑誌」に発表しました。
2020年3月から4月初めにかけて
新型コロナウイルスのPCR検査を受けた人のうち、
BCGワクチンの接種が行われていた
1981年までの3年間に生まれた3064人では、
1.7%に当たる361人が陽性でした。
これに対して、接種を受けていない
1983年以降の3年間に生まれた2869人では、
2.4%に当たる299人が陽性でした。
2つのグループ間に、統計的に明確な差はなく、
BCGワクチンの予防効果は認められませんでした。
一方で、研究の対象となった比較的若い世代では重症化したケースが少なく、重症化や死亡に至る割合との関連についてはまだ分からないとしています。】
このイスラエルの研究では、
BCGワクチンに、新型コロナ感染を予防する効果はないと結論づけています。
イスラエルのBCG株はおそらくデンマーク株だと思います。
そもそも、「BCGワクチンに新型コロナウィルス感染を予防する効果がある」という
文献は無いと思います。
WHOも2020年4月12日、
『BCG摂取の新型コロナへの予防効果は科学的に確認されておらず、
現時点では推奨しない』とする見解を発表しています。
私がブログで発信してきたのは、
「日本株、ロシア株のBCG定期接種国においては、
人口100万人あたりの新型コロナによる死亡者数が、
BCG非摂取国に比較して、極端に少ない」
という疫学の話であり、
日本型BCG株摂取により、新型コロナ感染が予防できるとは、
一言も言っていません。
大阪大学免疫学フロンティア研究センター宮坂昌之招聘教授も、
「BCGにより、
<自然免疫><獲得免疫>共にパワーアップされる可能性がある」
と述べておられますが、
「かからないはうそだ」とも明言しておられます。
2020年3月末から、オーストラリアとオランダで
医療関係者らにBCGワクチンを摂取して
新型コロナの感染を防げるかどうかを確かめるための臨床試験が開始されています。
この臨床試験で、
①感染を予防できるか
②重症化を予防できるか
③死亡率を減らせるか
といったことも、明確になると思います。
BCG株は、何株(デンマーク株、日本株、ロシア株・・・)なのか気になります。
駐在君にコメント頂いたシンガポールのデータで
「無症状者19,479人、軽症者1,018人、重症者19人、死者累計21人です。
シンガポールでは感染者は90%以上が外国人出稼ぎ労働者で
インド、バングラデシュなどのBCG摂取国出身の20代~40代の人たちです。
シンガポール政府は彼らのドミトリーが大規模クラスターになっている為、
ドミトリー住人の全数検査を目指しており、
その結果、無症状者が圧倒的に多いことが判明したわけですが、
なんと無症状、軽症が99.9%で、残り0.1%が重症者です。」
ですので、
BCGを摂取していれば、新型コロナに感染はするけれども、
99.9%が無症状か軽症ということです。
江部康二
江部先生、こんばんは
BCGワクチンの新型コロナウィルスへの効果、気になりますね。
又、BCGワクチンの種類は、沢山あります。
各国のBCGワクチン
国名 ワクチン菌株
日本・・・・・・・・・・日本株
フランス・・・・・・・・フランス株
オーストラリア・・・・・フランス株
オランダ・・・・・・・・フランス株
フィリピン・・・・・・・フランス株
デンマーク・・・・・・・デンマーク株
ドイツ・・・・・・・・・旧西独―デンマーク株、旧東独―ソ連株
イギリス・・・・・・・・グラクソ―株
ソ連・・・・・・・・・・ソ連株
ブラジル・・・・・・・・モロー株
イスラエル・・・・・・・デンマーク株
BCGワクチンは日本株172(志賀 潔先生が1924年フランスのパスツール研究所から持ち帰られた初代から数えて172代目)が最強かもしれません。
今の日本株は、もうフランス株とは全く別物になっているようです。
日本株以外のBCG使用国との死者数の差は歴然です。
BCG日本株172を使用した国の死者数 (5月14日現在)
日本・・・・・・687人
パキスタン・・・770人
イラク・・・・・115人
タイ・・・・・・・56人
台湾・・・・・・・・7人
BCGを使用していないか、日本株172以外のBCG使用国の死者数 (5月14日現在)
アメリカ(BCGなし)・・・・・・・・・・・・・・・80,695人
イタリア(BCGなし)・・・・・・・・・・・・・・・33,106人
スペイン(デンマーク株)・・・・・・・・・・・・・27,104人
フランス(フランス株)・・・・・・・・・・・・・・27,029人
ドイツ(旧東独―ソ連株、旧西独―デンマーク株))・・7,723人
BCGは使用する株により、かなり差がありそうですね。
日本で使われている株菌は日本株 172と呼ばれるものでソ連株やモロー株(ブラジル株)同様、パスツール研究所から直接分与された「前期分与株」のようです。
一方、西側ヨーロッパの国々が採用していたデンマーク株やパスツール株(パスツール研究所とは無関係)などはオリジナルの株菌から枝分かれした「後期分与株」と呼ばれる株菌のようです。
新型コロナウィルスに対しては、「前期分与株」が効果がありそうで、その中でも日本株 172が、ひょっとすると最強かもしれません。
専門家会議の尾身副座長がBCGワクチンが新型コロナウィルスに「有効」であるというエビデンスはないと仰られましたが、当然そうでしょうね。
まだ出てきてから半年ですから、しかし「無効」というエビデンスもありませんね。研究はこれからですから。日本株に効果があると良いですね。
但し、小児科の医師が新型コロナウィルスに効果があると分かると、本来必要とされてきた、赤ちゃんへのBCG接種用ワクチンが不足することを心配されています。
BCGワクチンの新型コロナウィルスへの効果、気になりますね。
又、BCGワクチンの種類は、沢山あります。
各国のBCGワクチン
国名 ワクチン菌株
日本・・・・・・・・・・日本株
フランス・・・・・・・・フランス株
オーストラリア・・・・・フランス株
オランダ・・・・・・・・フランス株
フィリピン・・・・・・・フランス株
デンマーク・・・・・・・デンマーク株
ドイツ・・・・・・・・・旧西独―デンマーク株、旧東独―ソ連株
イギリス・・・・・・・・グラクソ―株
ソ連・・・・・・・・・・ソ連株
ブラジル・・・・・・・・モロー株
イスラエル・・・・・・・デンマーク株
BCGワクチンは日本株172(志賀 潔先生が1924年フランスのパスツール研究所から持ち帰られた初代から数えて172代目)が最強かもしれません。
今の日本株は、もうフランス株とは全く別物になっているようです。
日本株以外のBCG使用国との死者数の差は歴然です。
BCG日本株172を使用した国の死者数 (5月14日現在)
日本・・・・・・687人
パキスタン・・・770人
イラク・・・・・115人
タイ・・・・・・・56人
台湾・・・・・・・・7人
BCGを使用していないか、日本株172以外のBCG使用国の死者数 (5月14日現在)
アメリカ(BCGなし)・・・・・・・・・・・・・・・80,695人
イタリア(BCGなし)・・・・・・・・・・・・・・・33,106人
スペイン(デンマーク株)・・・・・・・・・・・・・27,104人
フランス(フランス株)・・・・・・・・・・・・・・27,029人
ドイツ(旧東独―ソ連株、旧西独―デンマーク株))・・7,723人
BCGは使用する株により、かなり差がありそうですね。
日本で使われている株菌は日本株 172と呼ばれるものでソ連株やモロー株(ブラジル株)同様、パスツール研究所から直接分与された「前期分与株」のようです。
一方、西側ヨーロッパの国々が採用していたデンマーク株やパスツール株(パスツール研究所とは無関係)などはオリジナルの株菌から枝分かれした「後期分与株」と呼ばれる株菌のようです。
新型コロナウィルスに対しては、「前期分与株」が効果がありそうで、その中でも日本株 172が、ひょっとすると最強かもしれません。
専門家会議の尾身副座長がBCGワクチンが新型コロナウィルスに「有効」であるというエビデンスはないと仰られましたが、当然そうでしょうね。
まだ出てきてから半年ですから、しかし「無効」というエビデンスもありませんね。研究はこれからですから。日本株に効果があると良いですね。
但し、小児科の医師が新型コロナウィルスに効果があると分かると、本来必要とされてきた、赤ちゃんへのBCG接種用ワクチンが不足することを心配されています。
2020/05/16(Sat) 20:50 | URL | モン吉 | 【編集】
モン吉 さん
コメントありがとうございます。
フランス株があるのを知りませんでした。
BCGと新型コロナ、エビデンスはありませんが、
100万人あたりの死亡者数に、これだけ極端な差があるのには、やはり理由があると思います。
その理由がBCG摂取の有無かな。
エビデンスはその後しばらくして、ついてくるでしょう。
コメントありがとうございます。
フランス株があるのを知りませんでした。
BCGと新型コロナ、エビデンスはありませんが、
100万人あたりの死亡者数に、これだけ極端な差があるのには、やはり理由があると思います。
その理由がBCG摂取の有無かな。
エビデンスはその後しばらくして、ついてくるでしょう。
2020/05/16(Sat) 21:03 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生、こんばんは
BCG、おそらく小学生頃に注射してると思いますが、
跡とか観てもよくわからないです。
BCGは基本的にほとんどの人が注射されていると思っていいのでしょうか?
日本では、いつ頃からいつ頃まで注射する時代だったのでしょうか?
BCG、おそらく小学生頃に注射してると思いますが、
跡とか観てもよくわからないです。
BCGは基本的にほとんどの人が注射されていると思っていいのでしょうか?
日本では、いつ頃からいつ頃まで注射する時代だったのでしょうか?
2020/05/16(Sat) 21:37 | URL | 中嶋一雄 | 【編集】
【主な資料】
BCGの歴史
https://jata.or.jp/rit/rj/tenbo/48toida.pdf#search=%27BCG+%E4%BA%88%E9%98%B2%E6%8E%A5%E7%A8%AE%E6%B3%95+1948%27
結核とBCGの歩み
https://www.bcg.gr.jp/general/cat1/post_2.html
各種資料を総合すると、こうなります
1942年から任意接種/全額自費で可能であったが、液体ワクチンのため冷蔵庫保存が必要で、高価で一部の特権階級しか受けられなかった
1948年、予防接種法が制定され「30歳未満のすべての日本人は,毎年ツ反検査を受け,陰性の場合は繰り返してBCG接種を受ける」と法律で義務付けられた。公費補助制度が開始されたが、本人負担金もあった
1949年、凍結乾燥ワクチンが製造開始され、急速に普及した
1951年、BCGは予防接種法から、新しくできた結核予防法に移行
1974年、乳幼児(4歳未満)、小学1年、中学2年の3回に定期化。事前にツ反実施して陰性者のみ実施
2003年、政省令改正され、小中学生のツ反/BCGを廃止
http://www.med.or.jp/nichinews/n150420n.html
2005年、結核予防法改正で乳幼児へのツ反は廃止され、BCG接種を生後6ヶ月までに実施
https://jata.or.jp/rit/rj/kjoushi.htm
2007年、結核予防法廃止され、BCGは予防接種法に移行
2013年、BCG接種は1歳未満に変更
現在でも1歳を超えて任意予防接種として医療機関でBCG接種をする際には、医師の判断によりツ反検査を行う場合がある
BCGの歴史
https://jata.or.jp/rit/rj/tenbo/48toida.pdf#search=%27BCG+%E4%BA%88%E9%98%B2%E6%8E%A5%E7%A8%AE%E6%B3%95+1948%27
結核とBCGの歩み
https://www.bcg.gr.jp/general/cat1/post_2.html
各種資料を総合すると、こうなります
1942年から任意接種/全額自費で可能であったが、液体ワクチンのため冷蔵庫保存が必要で、高価で一部の特権階級しか受けられなかった
1948年、予防接種法が制定され「30歳未満のすべての日本人は,毎年ツ反検査を受け,陰性の場合は繰り返してBCG接種を受ける」と法律で義務付けられた。公費補助制度が開始されたが、本人負担金もあった
1949年、凍結乾燥ワクチンが製造開始され、急速に普及した
1951年、BCGは予防接種法から、新しくできた結核予防法に移行
1974年、乳幼児(4歳未満)、小学1年、中学2年の3回に定期化。事前にツ反実施して陰性者のみ実施
2003年、政省令改正され、小中学生のツ反/BCGを廃止
http://www.med.or.jp/nichinews/n150420n.html
2005年、結核予防法改正で乳幼児へのツ反は廃止され、BCG接種を生後6ヶ月までに実施
https://jata.or.jp/rit/rj/kjoushi.htm
2007年、結核予防法廃止され、BCGは予防接種法に移行
2013年、BCG接種は1歳未満に変更
現在でも1歳を超えて任意予防接種として医療機関でBCG接種をする際には、医師の判断によりツ反検査を行う場合がある
2020/05/16(Sat) 22:30 | URL | 中嶋一雄 | 【編集】
いつもコメント取り上げていただき、ありがとうございます。江部先生の仰るとおりで、私もいつも「BCG仮説」と書いているように、あくまでBCG効果は易学的にみて優位性があるだけです。
個人的には日本やアジア諸国ではウィルス自体のリスクより、メディアや一部専門化の恐怖洗脳による人々の不安障害のリスクの方が大きい気がしています。下記、イスラエルの研究で新型コロナによる恐怖からの不安、ストレス、抑うつ、特定恐怖症からくる鬱などのリスクが高まる研究報告があります。不安障害のリスクは女性の方が大きいそうです。https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0165178120313184
BCG仮説が不安障害になった人にとって、少しでも恐怖感情からの救いになるなら、それはそれで意味があると思っています。
個人的には日本やアジア諸国ではウィルス自体のリスクより、メディアや一部専門化の恐怖洗脳による人々の不安障害のリスクの方が大きい気がしています。下記、イスラエルの研究で新型コロナによる恐怖からの不安、ストレス、抑うつ、特定恐怖症からくる鬱などのリスクが高まる研究報告があります。不安障害のリスクは女性の方が大きいそうです。https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0165178120313184
BCG仮説が不安障害になった人にとって、少しでも恐怖感情からの救いになるなら、それはそれで意味があると思っています。
久堀 さん
調度、中嶋一雄先生が、BCGの歴史についてコメントして下さっています。
久堀さんは、連嶺的には、BCG摂取しておられる可能性が高いと思います。
調度、中嶋一雄先生が、BCGの歴史についてコメントして下さっています。
久堀さんは、連嶺的には、BCG摂取しておられる可能性が高いと思います。
2020/05/17(Sun) 14:15 | URL | ドクター江部 | 【編集】
中嶋一雄 先生
BCGの歴史、とても参考になります。
ありがとうございます。
BCGの歴史、とても参考になります。
ありがとうございます。
2020/05/17(Sun) 14:17 | URL | ドクター江部 | 【編集】
中嶋一雄 先生
情報をありがとうございます。
情報をありがとうございます。
2020/05/17(Sun) 14:22 | URL | ドクター江部 | 【編集】
駐在君
こちらこそ、いつも有用な情報をコメントいただき、ありがとうございます。
大阪大学免疫学フロンティア研究センター宮坂昌之招聘教授も、
アエラ2020.5.18 No.24 のインタビューに答えて
「現段階ではあくまで相関関係が見られるとしか言えませんが、だとしても非常に強い相関があることになります。」
と述べておられます。
「相関関係はあるけれど、因果関係があるとは断定できない」ということと思います。
今回のオーストラリアやオランダの臨床試験で、因果関係がエビデンスレベルで証明される可能性はありますね。
こちらこそ、いつも有用な情報をコメントいただき、ありがとうございます。
大阪大学免疫学フロンティア研究センター宮坂昌之招聘教授も、
アエラ2020.5.18 No.24 のインタビューに答えて
「現段階ではあくまで相関関係が見られるとしか言えませんが、だとしても非常に強い相関があることになります。」
と述べておられます。
「相関関係はあるけれど、因果関係があるとは断定できない」ということと思います。
今回のオーストラリアやオランダの臨床試験で、因果関係がエビデンスレベルで証明される可能性はありますね。
2020/05/17(Sun) 14:45 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生、ありがとうございます。
少し安心出来ました。
少し安心出来ました。
ネイチャーに続いて、ランセットにもBCG仮説の論文が発表されました。興味深い内容なので全訳を下記します。前半部と後半部でトーンが変わりますが、前半部は論文著者の見解、後半部はWHOの見解に配慮した内容です。オーストラリアやオランダの臨床試験は残念ながらデンマーク株のようです。(WHOは西欧先進国のBCG摂取中止に関与してきた歴史があります。)
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)31025-4/fulltext#back-bib9
「新型コロナウィルスの影響を軽減するためBCGワクチン摂取が検討されている。」
BCGワクチンは、結核に対する特異的な効果に加えて、免疫系に対する有益な非特異的 (標的から外れた) 効果を有し、他の広範囲の感染から防御する。また膀胱がん治療のルーチンにも使用されている。このことから、BCGのワクチン接種が、医療従事者やその他の脆弱な人々を重症コロナウイルス病(COVID-19) から
保護する役割を果たす可能性があることが示唆されている。またランダム化比較試験ではBCGワクチンの免疫調節特性が呼吸器感染症を予防できるという証拠を提供している。死亡率の高いギニア ビサウでは、BCGデンマークにより、主に肺炎および敗血症による死亡が少なかったことから、全原因新生児死亡率が38%低下した(95% CI 17~54)。3南アフリカでは、BCGデンマークにより青年の気道感染が73% (95% CI 39~88)減少した。重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2型 (SARS-CoV-2) は一本鎖プラスセンスRNAウイルスであり、 BCGワクチンはこの構造をもつ他のウイルスによる感染の重症度を軽減することが対照試験で示されている。例えば、BCGワクチンは、オランダの志願者5例において黄熱病ワクチンウイルス血症を71% (95% CI 6~91)減少させ、マウスを用いた2件の試験においてメンゴウイルス(脳心筋炎ウイルス)感染の重症度を顕著に減少させた。BCGワクチンの有益なオフターゲット効果の根底にある機序の多くが現在理解されている。BCGワクチンおよび他のいくつかの生ワクチンは、その後の感染に対する自然免疫応答を増強する代謝的およびエピジェネティックな変化を誘導し、これを訓練免疫と呼ぶ。したがって、BCGワクチンはSARS-COV-2への曝露後のウイルス血症を軽減し、その結果COVID-19の重症度が低下し、回復が早まる可能性がある。オランダとオーストラリアでは、BCG-デンマークが医療従事者におけるCOVID-19の発現率と重症度を低下させるかどうか、および、その影響を評価するための無作為化対照試験が進行中である(NCT 04327206、NCT 04328441)。しかしBCG-デンマークよりもBCG-東京の方が好ましい可能性がある。
これらの試験が完了するまでは、ランダム化比較試験においてのみCOVID-19にBCGワクチンを使用するというWHOの推奨を遵守することが非常に重要である主な理由が4つある。第一に、BCGワクチンはすでに不足しており、無差別に使用することは、高リスク地域の結核から子どもを守るために必要な供給を危うくする可能性がある。第二に、BCGが有効であるかどうかは不明である。日常的にBCG予防接種を受けている国ではCOVID-19が少ないことを示唆する生態学的研究からの知見は、それらが個人データではなく人口に基づいており、交絡しやすいため、弱い証拠である。また、小児期に数十年前に投与されたBCGワクチンが現在のCOVID-19を改善する可能性は低い。この理由の1つは、BCGワクチンの有益なオフターゲット効果が、その後の別のワクチンの投与によって変化する可能性があることである。第3に、BCGワクチンがCOVID-19に有効でない場合、BCG接種は誤った安心感を生む可能性がある。第四に、少数の重症患者ではBCGによる免疫のアップレギュレーションがCOVID-19を悪化させる可能性があるため、ランダム化試験では慎重な安全性モニタリングが必要である。BCGワクチンまたは訓練された免疫の別の誘導物質が、疾患特異的ワクチンが開発される前にギャップを埋めるための非特異的な保護を提供する場合、これはCOVID-19および将来のパンデミックへの対応における重要なツールとなるであろう。NCはBRACE試験 (NCT 04327206) の主研究者であり、 MGNはBCG‐CORONA試験 (NCT 04328441) の主研究者の1人である。TAGはWHOの事務局長であり、ASは競合する利害関係はないと宣言している。
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)31025-4/fulltext#back-bib9
「新型コロナウィルスの影響を軽減するためBCGワクチン摂取が検討されている。」
BCGワクチンは、結核に対する特異的な効果に加えて、免疫系に対する有益な非特異的 (標的から外れた) 効果を有し、他の広範囲の感染から防御する。また膀胱がん治療のルーチンにも使用されている。このことから、BCGのワクチン接種が、医療従事者やその他の脆弱な人々を重症コロナウイルス病(COVID-19) から
保護する役割を果たす可能性があることが示唆されている。またランダム化比較試験ではBCGワクチンの免疫調節特性が呼吸器感染症を予防できるという証拠を提供している。死亡率の高いギニア ビサウでは、BCGデンマークにより、主に肺炎および敗血症による死亡が少なかったことから、全原因新生児死亡率が38%低下した(95% CI 17~54)。3南アフリカでは、BCGデンマークにより青年の気道感染が73% (95% CI 39~88)減少した。重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2型 (SARS-CoV-2) は一本鎖プラスセンスRNAウイルスであり、 BCGワクチンはこの構造をもつ他のウイルスによる感染の重症度を軽減することが対照試験で示されている。例えば、BCGワクチンは、オランダの志願者5例において黄熱病ワクチンウイルス血症を71% (95% CI 6~91)減少させ、マウスを用いた2件の試験においてメンゴウイルス(脳心筋炎ウイルス)感染の重症度を顕著に減少させた。BCGワクチンの有益なオフターゲット効果の根底にある機序の多くが現在理解されている。BCGワクチンおよび他のいくつかの生ワクチンは、その後の感染に対する自然免疫応答を増強する代謝的およびエピジェネティックな変化を誘導し、これを訓練免疫と呼ぶ。したがって、BCGワクチンはSARS-COV-2への曝露後のウイルス血症を軽減し、その結果COVID-19の重症度が低下し、回復が早まる可能性がある。オランダとオーストラリアでは、BCG-デンマークが医療従事者におけるCOVID-19の発現率と重症度を低下させるかどうか、および、その影響を評価するための無作為化対照試験が進行中である(NCT 04327206、NCT 04328441)。しかしBCG-デンマークよりもBCG-東京の方が好ましい可能性がある。
これらの試験が完了するまでは、ランダム化比較試験においてのみCOVID-19にBCGワクチンを使用するというWHOの推奨を遵守することが非常に重要である主な理由が4つある。第一に、BCGワクチンはすでに不足しており、無差別に使用することは、高リスク地域の結核から子どもを守るために必要な供給を危うくする可能性がある。第二に、BCGが有効であるかどうかは不明である。日常的にBCG予防接種を受けている国ではCOVID-19が少ないことを示唆する生態学的研究からの知見は、それらが個人データではなく人口に基づいており、交絡しやすいため、弱い証拠である。また、小児期に数十年前に投与されたBCGワクチンが現在のCOVID-19を改善する可能性は低い。この理由の1つは、BCGワクチンの有益なオフターゲット効果が、その後の別のワクチンの投与によって変化する可能性があることである。第3に、BCGワクチンがCOVID-19に有効でない場合、BCG接種は誤った安心感を生む可能性がある。第四に、少数の重症患者ではBCGによる免疫のアップレギュレーションがCOVID-19を悪化させる可能性があるため、ランダム化試験では慎重な安全性モニタリングが必要である。BCGワクチンまたは訓練された免疫の別の誘導物質が、疾患特異的ワクチンが開発される前にギャップを埋めるための非特異的な保護を提供する場合、これはCOVID-19および将来のパンデミックへの対応における重要なツールとなるであろう。NCはBRACE試験 (NCT 04327206) の主研究者であり、 MGNはBCG‐CORONA試験 (NCT 04328441) の主研究者の1人である。TAGはWHOの事務局長であり、ASは競合する利害関係はないと宣言している。
中嶋さん、BCGに関してわかりやすい解説ありがとうございます。
少し安心出来ました。
少し安心出来ました。
駐在君
貴重な最新情報をありがとうございます。
大変、参考になります。
貴重な最新情報をありがとうございます。
大変、参考になります。
2020/05/17(Sun) 18:45 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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